JP2023167109A - 車両の変速制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロックアップクラッチをスリップ制御している状態でのクラッチ・ツウ・クラッチ変速を、タイアップや吹き上がりを生じさせずに実行する。【解決手段】第1クラッチを所定の解放側待機圧に維持してトルクを伝達している状態で第2クラッチの油圧P9の増大を開始するとともに第1クラッチの油圧P8を次第に低下させ、かつ所定の係合側待機圧に増大した第2クラッチの係合圧を維持している状態で第1クラッチの油圧を所定の解放圧にまで低下させる車両の変速制御装置であって、ロックアップクラッチが滑りを伴って係合している状態で第1クラッチを解放させかつ第2クラッチを係合させる変速を実行する場合に、第1クラッチの解放側待機圧の増大補正を行いかつ第2クラッチの油圧の増大開始前の増大補正を行わず、かつ第2クラッチの係合側待機圧の増大補正を行い、かつ第1クラッチの解放圧の増大補正を行わないように構成されている。【選択図】図3

Description

この発明は、スリップ制御の可能なロックアップクラッチ付き流体継手を備えている車両での変速を制御する装置に関し、特にいずれかのクラッチを解放しかつ他のいずれかのクラッチを係合させることにより変速を行う変速制御装置に関するものである。
歯車機構を備えた変速機では、摩擦式の係合機構を係合させ、あるいは解放させることによりトルクの伝達経路を変更し、その結果、入力回転数と出力回転数との比率である変速比を変更している。すなわち、変速を実行している。その係合機構として油圧によってトルク容量を連続的に変化させるように構成されたクラッチやブレーキ(以下、これらをまとめてクラッチと記す。)が一般的に採用されている。また、クラッチの係合・解放によって変速を実行する車両用の変速機は、歯車機構を主体として構成される有段式変速機に限られないのであって、ベルト式無段変速機構と歯車変速機構とを並列に配置した変速機が知られており、この種の変速機では、発進時などの大きい変速比が要求される場合には、歯車変速機構によってトルクを伝達し、車速がある程度増大した後は無段変速機構によってトルクを伝達するように構成されている。したがって、このようなトルクの伝達の形態を変更する場合に、いずれかのクラッチを解放し、かつ他のいずれかのクラッチを係合させる。
さらに、エンジンを駆動力源として備えている車両にあっては、エンジンの出力トルクを増大させるとともにクリープトルクを出力可能にし、さらにはエンジンの振動を抑制するなどの機能を有するトルクコンバータを設けている。また、トルクコンバータとしては、動力の伝達効率を向上させるためにロックアップクラッチを備えているトルクコンバータが一般的である。ロックアップクラッチは、油圧によって係合してトルクを伝達するように構成されているから、トルク容量を連続的に変化させることができる半面、急激に係合させれば、ショックあるいはドライバビリティを悪化させることがある。このようなドライバビリティの悪化を防止するために、ロックアップクラッチの油圧を制御するように構成された装置が特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載された装置は、変速比を連続的に(無段階に)変化させる変速と、変速比をステップ的に変化させる変速とを選択して実行できる変速機において、車両が発進する際にロックアップクラッチをスリップ状態に制御して流体(フルード)を介したトルクの伝達とロックアップクラッチを介したトルク伝達とを行い、その際のロックアップクラッチの係合圧を予め目標回転数の追従するようにロックアップクラッチの係合圧を制御するように構成されている。なお、特許文献1に記載されている変速機では、無段変速状態と、機構上一定の変速比に維持するいわゆる固定段との間で変速比をステップ的に変化させる変速を、油圧によって制御されるクラッチの係合および解放によって行うようになっている。
国際公開第2017/169396号
特許文献1に記載された装置は、車両の発進時にスリップ状態に制御するロックアップクラッチの油圧を制御するための装置であり、エンジン回転数などの入力回転数が予め定めた目標回転数に従って変化するように、ロックアップクラッチのトルク容量すなわち係合圧を制御している。これは、単一の摩擦係合機構のトルク容量を制御するものであるが、前述した二つのクラッチの一方を解放しかつ他方を係合させる変速の場合にそれらのクラッチに供給される油圧を、特許文献1に記載されているように一律に制御した場合、タイアップによるショックやパワーオン変速の際の駆動力源の回転数が一時的かつ急激に増大するいわゆる吹き上がりが生じ、これが原因でドライバビリティが悪化する可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、車両の発進の直後にロックアップクラッチをスリップ状態に制御しつつ、いずれかのクラッチを解放しかつ他のいずれかのクラッチを係合させるいわゆるクラッチの掛け替えによる変速の際のタイアップや駆動力源の吹き上がりを防止もしくは抑制することのできる変速制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、ロックアップクラッチ付き流体継手から入力されるトルクを伝達する第1クラッチと第2クラッチとを有し、前記第1クラッチを所定の解放側待機圧に維持してトルクを伝達している状態で前記第2クラッチの油圧の増大を開始するとともに前記第1クラッチの油圧を次第に低下させ、かつ所定の係合側待機圧に増大した前記第2クラッチの係合圧を維持している状態で前記第1クラッチの油圧を所定の解放圧にまで低下させる車両の変速制御装置であって、前記ロックアップクラッチが滑りを伴って係合している状態で前記第1クラッチを解放させかつ前記第2クラッチを係合させる変速を実行する場合に、前記第1クラッチの解放側待機圧の増大補正を行いかつ前記第2クラッチの油圧の増大開始前の増大補正を行わず、かつ前記第2クラッチの係合側待機圧の増大補正を行い、かつ前記第1クラッチの解放圧の増大補正を行わないように構成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、ロックアップクラッチをスリップ状態に維持して車両が発進し、第1クラッチを解放するとともに第2クラッチを係合させて変速を実行する場合、流体継手から出力されるトルクがロックアップクラッチのスリップ制御によって増大しているとしても、その増大分に応じて各クラッチの油圧を一律に増大させずに、変速の進行状態に応じて増大補正するので、タイアップやそれに伴うショック、あるいは駆動力源のいわゆる吹き上がりを回避もしくは抑制して、ドライバビリティを良好なものとすることができる。
有段式自動変速機を搭載した車両の一例の原理的な構成を模式的に示す構成図である。 この発明の実施形態で実行する制御の一例を説明するためのフローチャートである。 解放側のクラッチおよび係合側のクラッチの指示油圧の変化およびタービン回転数の変化を模式的に示すタイムチャートである。
つぎに、この発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態はこの発明を実施した場合の一例に過ぎないのであって、この発明を限定するものではない。
この発明の実施形態における車両は、ロックアップクラッチ付きの流体継手を備えるとともに、油圧によってトルク容量が制御される摩擦式係合機構である二つのクラッチもしくはブレーキ(これらをまとめてクラッチと記す。)のうちの一方を解放し、かつ他方を係合させることにより変速を実行するように構成されている。この種の車両あるいは変速機は、前掲の国際公開第2017/169396号に記載されているベルト式無段変速機構と歯車変速機構とを、ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータの出力側に、並列に設けた車両もしくは変速機、あるいは特開2019-15327号公報に記載されている、トルクコンバータに替えてモータでクリープトルクを出力でき、かつその下流側に有段式歯車変速機構を設けた車両もしくは変速機であってよい。
図1に有段式自動変速機を搭載した車両の一例の原理的な構成を模式的に示してある。駆動力源1は、内燃機関やモータによって構成されており、その出力側にロックアップクラッチ2を有する流体継手(例えばトルクコンバータ)3が連結されている。トルクコンバータ3およびロックアップクラッチ2は従来知られている構成のものと同様の構成であって、入力側部材であるポンプインペラ4と出力側部材であるタービンランナ5との間で、流体(フルード)を介してトルクを伝達するとともに、そのポンプインペラ4とタービンランナ5とをロックアップクラッチ2によって機械的に連結するように構成されている。なお、トルクコンバータ3におけるステータは省略してある。
ロックアップクラッチ2は、油圧によって係合するとともに、係合圧に応じてトルク容量が連続的に変化する摩擦クラッチであり、ダンパ6を備えている。したがって、ロックアップクラッチ2は、入力されるトルクより小さいトルク容量に制御することにより、入力側の部材と出力側の部材との回転数差を許容しつつ、すなわち滑りを伴って係合させつつトルクを伝達できる。
トルクコンバータ3の出力側に、有段式の歯車変速機構7が連結されている。この歯車変速機構7は、一例として上記の特開2019-15327号公報に記載されている構成の変速機構であり、いずれかのクラッチ8を係合させることにより所定の変速段を設定し、またこれに替えて他のクラッチ9を係合させることにより他の変速段を設定するように構成されている。したがって、これらの変速段の間で変速を実行する場合には、第1のクラッチ8を解放させるとともに第2のクラッチ9を係合させ、あるいは反対に第1のクラッチ8を係合させるとともに第2のクラッチ9を解放させる、いわゆるクラッチ・ツウ・クラッチを実行することになる。歯車変速機構7の出力軸10が終減速機であるデファレンシャルギヤ11に連結され、このデファレンシャルギヤ11から左右の駆動輪12に駆動トルクを伝達するように構成されている。
上記のロックアップクラッチ2の係合・解放を含むトルク容量の制御や変速段の切り替え(変速)制御は、電気的に行うように構成されており、そのための電子制御装置(ECU)13が設けられている。電子制御装置13は、演算素子や記憶素子などからなるマイクロコンピュータを主体にして構成され、入力されたデータおよび予め記憶しているデータなどを使用して演算を行い、その演算の結果を制御指令信号として出力するように構成されている。入力されるデータの例を挙げると、駆動要求量の一例としてのアクセル開度Acc、歯車変速機構7の入力回転数Niおよび出力回転数No、駆動力源1の出力回転数Ne、車速Vなどである。また、予め記憶しているデータは、アクセル開度Accや車速Vに応じて設定するべき変速段を定めてある変速マップや、ロックアップクラッチ2の係合・解放ならびにスリップ状態を含む係合状態を定めてあるロックアップマップがその例である。
上記の歯車変速機構7における各クラッチ8,9は、入力されたトルクを過不足なく伝達するトルク容量に制御され、したがって入力されるトルクが大きい場合には、小さい場合に比較して油圧が高められる。一方、トルクコンバータ3においては、その入力側の回転数と出力側の回転数との比率である速度比に応じてトルクが増大され、またロックアップクラッチ2をスリップ状態に制御している場合には、出力するトルクが、解放している場合に比較して大きくなる。したがって、変速の際には、ロックアップクラッチ2の係合状態、具体的にはスリップ状態でトルクを伝達しているか否かに応じて各クラッチ8,9の油圧を制御することになる。この発明の実施形態における変速制御装置は、クラッチ・ツウ・クラッチ変速の際の解放側のクラッチの油圧と係合側のクラッチの油圧との補正制御を異ならせるように構成されている。以下、その制御について説明する。
図2はその制御の一例を説明するためのフローチャートであって、前述した電子制御装置13によって実行される。図2に示す制御例では、先ず、変速切替制御中か否かが判断される(ステップS1)。図1に示す車両もしくは変速機では、変速マップにおけるアップシフト線あるいはダウンシフト線を横切るようにアクセル開度Accや車速Vが変化すると、アップシフトあるいはダウンシフトの変速判断が成立し、変速が実行される。すなわち、いずれかのクラッチを解放もしくは係合させる指令信号が出力される。ステップS1ではこのような変速判断が成立し、またその変速が実行されているか否かが判断される。これは、電子制御装置13の自らの動作状態に基づいて判断できる。
ステップS1で否定的に判断された場合には、特に制御を行うことなく図2に示すルーチンを一旦終了する。これとは反対にステップS1で肯定的に判断された場合には、発進時フレックスロックアップ中か否かが判断される(ステップS2)。すなわち、アクセルペダル(図示せず。)が踏み込まれて駆動力源1が出力トルクを増大させており、またロックアップクラッチ2をスリップ状態に制御しているか否かが判断される。この判断は、前述したアクセル開度Accやロックアップマップに基づいて行うことができる。
ステップS2で肯定的に判断された場合には、ロックアップクラッチ2のトルク容量TLを算出する(ステップS3)。
TL=Te-C・Ne-Top-慣性トルク
として算出できる。なお、Teは駆動力源であるエンジンのトルク、Cはトルクコンバータ3の容量係数、Neはエンジンの回転数、Topは駆動力源であるエンジンによって駆動されるオイルポンプのトルク、慣性トルクはロックアップクラッチ2による慣性トルクである。
こうして算出したロックアップクラッチ2のトルク容量TLに応じたクラッチ補正油圧を算出する(ステップS4)。ロックアップクラッチ2がトルク容量(トルク)TLを持つことにより、歯車変速機構7に入力されるトルクが、ロックアップクラッチ2を解放している場合に比較して増大するから、その増大したトルクを各クラッチ8,9が確実に伝達するようにこれらのクラッチ8,9の油圧を増大補正する補正油圧を算出する。各クラッチ8,9のトルク容量は、油圧にほぼ比例するから、ロックアップクラッチ2のトルク容量TLに応じた油圧を補正油圧として算出することができる。なお、上記のステップS2で否定的に判断された場合には、直ちにステップS4に進む。その場合、ロックアップクラッチ2は解放されていてトルク容量がゼロであるから、クラッチ補正油圧もゼロになり、各クラッチ8,9の油圧の増大補正は行わないことになる。
そして、変速に関与する各クラッチ8,9の油圧を、ステップS4で算出したクラッチ補正油圧によって増大補正する(ステップS5)。この増大補正は、解放側のクラッチについての変速初期の待機圧と、解放側のクラッチについての変速終期の待機圧とについて行う。その補正の内容を図3を参照して説明する。
図3は、クラッチ・ツウ・クラッチ変速を実行する解放クラッチ(仮に第1クラッチ8とする。)と係合クラッチ(仮に第2クラッチ9とする。)の指示油圧の変化を模式的に示す線図であり、トルクコンバータ3のタービン回転数を併記してある。図3において、変速開始前では、第1クラッチ8が係合していてその油圧P8は、油圧制御装置(図示せず。)の元圧であるライン圧程度に高くなっている。また、第2クラッチ9は解放していてその油圧P9はほぼゼロになっている。
変速判断が成立して変速が開始されると(t1時点)、先ず、解放側の第1クラッチ8の油圧を解放側待機圧まで低下させる。ロックアップクラッチ2をスリップ制御している状態では、解放側待機圧は上記の増大補正した圧力であり、図3に実線で示してある圧力になる。これに対してロックアップクラッチ2がトルク容量を持っていない場合には、増大補正を行わないから、解放側待機圧は図3に破線で示す圧力になる。なお、解放側待機圧は、クラッチ8に掛かっているトルクとほぼ等しいトルク容量となる油圧であり、クラッチ8の油圧をその解放側待機圧から僅か低下させると直ちにスリップし始める程度の圧力である。
また一方、係合側の第2クラッチ9の油圧P9は、摩擦板同士の間の隙間を詰めるため(いわゆるパック詰めのため)に一時的に増大させる。ファーストフィルと称される油圧の一時的な増大制御である。その後、トルクを伝達することがないが、油圧が僅かでも増大すれば、トルクを伝達する程度の油圧に設定する。この油圧P9は、図3に実線で示してある程度の油圧であって、ロックアップクラッチ2がスリップ状態に制御されていても増大補正していない油圧、すなわちロックアップクラッチ2を解放している場合と同様の油圧である。
したがって、変速を開始した初期では、解放させるべき第1クラッチ8の解放側待機圧を増大補正してあるから、第1クラッチ8が入力されているトルクを受け持って伝達し、第1クラッチ8にスリップが生じることがないので、駆動力源1であるエンジンの回転数が吹き上がるなどの事態が生じない。また、係合させるべき第2クラッチ9のトルク容量は、ロックアップクラッチ2のトルク容量に応じた増大補正をしていないので、二つのクラッチ8,9が共にある程度のトルク容量を持ってしまういわゆるタイアップが生じず、ショックが悪化することはない。
係合側の第2クラッチ9の油圧P9が所定の低圧に安定するのを待って第2クラッチ9の油圧P9を次第に増大させる(t2時点)。その目標油圧は、ロックアップクラッチ2がトルク容量を持っていることに伴って増大補正した係合側待機圧である。また、第2クラッチ9の油圧P9を次第に増大させる過程の増大勾配は、例えば設計上、予め定めた勾配である。その変化を図3に実線で示してあり、係合側待機圧を増大補正していない場合の油圧(図3に破線で示してある。)に比較して高い油圧になる。
また、第2クラッチ9の油圧を増大させ始めた直後に解放側の第1クラッチ8の油圧P8を次第に低下させる。その目標油圧は、ロックアップクラッチ2を解放した状態での変速の際に設定する油圧すなわち増大補正していない解放クラッチ圧である。また、第1クラッチ8の油圧P8は、タービン回転数が予め定めた目標回転数に即して変化するように制御する。したがって、解放待機圧が上記の増大補正を行った油圧であるから、第2クラッチ8の油圧は、解放側待機圧を増大補正していない場合の油圧(図3に破線で示してある。)に比較して高い油圧となる。
係合側の第2クラッチ9の油圧P9が、上述の増大補正を行った係合側待機圧に達すると(t3時点)、その係合側待機圧に維持される。その状態で解放側の第1クラッチ8の油圧P8を、トルク容量を持たない解放クラッチ圧(解放圧)にまで低下させる。したがってこの時点では、第2クラッチ9がトルクを受け持つことになるが、その油圧P9である係合側待機圧は、ロックアップクラッチ2をスリップ状態に制御していることに伴う増大補正を行った油圧であるから、第2クラッチ9に滑りが生じたり、そのために駆動力源1であるエンジンの回転数が吹き上がったりするなどの事態は生じない。また、解放側の第1クラッチ8の油圧P8は、ロックアップクラッチ2が前述したトルク容量TLを持っているとしても、ロックアップクラッチ2を解放している場合の解放クラッチ圧に低下させるから、二つのクラッチ8,9が共にある程度のトルク容量を持ってしまういわゆるタイアップが生じず、ショックが悪化することはない。
そして、第1クラッチ8の油圧P8が解放クラッチ圧に安定したt4時点に、第2クラッチ9の油圧P9を、ライン圧程度の係合クラッチ圧に増大させ、変速が終了する。なお、図3に併記してあるタービン回転数の変化は、アップシフトを行った場合の回転数の変化であり、解放側の第1クラッチ8がスリップし始めることにより低下し始める。そして、係合側の第2クラッチ9の油圧P9が増大して第2クラッチ9がほぼ完全に係合することにより、変速後の変速比で決まる回転数になり、その後、車速の増大に応じて増大する。
1 駆動力源
2 ロックアップクラッチ
3 トルクコンバータ
4 ポンプインペラ
5 タービンランナ
6 ダンパ
7 歯車変速機構
8,9 クラッチ
10 出力軸
11 デファレンシャルギヤ
12 駆動輪
13 電子制御装置

Claims (1)

  1. ロックアップクラッチ付き流体継手から入力されるトルクを伝達する第1クラッチと第2クラッチとを有し、前記第1クラッチを所定の解放側待機圧に維持してトルクを伝達している状態で前記第2クラッチの油圧の増大を開始するとともに前記第1クラッチの油圧を次第に低下させ、かつ所定の係合側待機圧に増大した前記第2クラッチの係合圧を維持している状態で前記第1クラッチの油圧を所定の解放圧にまで低下させる車両の変速制御装置であって、
    前記ロックアップクラッチが滑りを伴って係合している状態で前記第1クラッチを解放させかつ前記第2クラッチを係合させる変速を実行する場合に、
    前記第1クラッチの解放側待機圧の増大補正を行いかつ前記第2クラッチの油圧の増大開始前の増大補正を行わず、かつ
    前記第2クラッチの係合側待機圧の増大補正を行い、かつ前記第1クラッチの解放圧の増大補正を行わない
    ように構成されていることを特徴とする車両の変速制御装置。
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