JP2023166955A - 接点装置、及び電磁継電器 - Google Patents

接点装置、及び電磁継電器 Download PDF

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翼 森田
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Abstract

【課題】不具合の発生の低減を図る。【解決手段】接点装置は、第1端子部材51と、第2端子部材53と、第1端子部材51及び第2端子部材53を保持するベースと、固定接点F1を有して第1端子部材51に設けられている固定接点部材52と、第2端子部材53に接続されておりベースと対向する下面を有する可動接触子N1と、固定接点F1と対向する可動接点M1を有して可動接触子N1に設けられている可動接点部材55と、移動部材R1と、壁部W1と、を備えている。移動部材R1は、可動接点M1を固定接点F1に接触させる又は可動接点M1を固定接点F1から離間させる。壁部W1は、上方から見て、移動部材R1が可動接触子N1に接触する接触点P1と、固定接点F1と、の間に位置する。【選択図】図15

Description

本開示は、一般に、接点装置、及び電磁継電器に関する。本開示は、より詳細には、固定接点と可動接点とを含む接点装置、及び接点装置を備える電磁継電器に関する。
特許文献1には、電磁リレーが開示されている。特許文献1の電磁リレーは、補助固定端子部と、補助可動端子部と、補助駆動部と、を備えている。
補助固定端子部は、補助外部入力/出力端子部と、補助外部入力/出力端子部に電気的に接続され得る補助外部出力/入力端子部と、を備えている。補助可動端子部は、補助外部入力/出力端子部と補助外部出力/入力端子部とを、電気的に接続させ得るものである。補助外部出力/入力端子部と補助可動端子部とは、一体的に形成されている。
補助外部入力/出力端子部の先端部の下面上には、補助固定接点が設けられている。補助可動端子部の折り曲げられた先端部の上面上には、補助可動接点が設けられている。補助固定接点と補助可動接点とは、対向している。補助可動接点は、補助可動端子部が上方へ移動すると補助固定接点に接触する位置に設けられている。
補助駆動部は、樹脂成形品によって形成されている。補助駆動部は、押上部を有している。押上部は、補助可動端子部を押し上げることにより、補助可動接点を補助固定接点に接触させる。
特開2015-115248号公報
特許文献1に記載の電磁リレーでは、押上部が補助可動端子部に接触する際、或いは押上部が補助可動端子部から離れる際等に、押上部が補助可動端子部と擦れて、異物が発生する場合がある。発生した異物が補助固定接点と補助可動接点との間へ到達すると、補助固定接点と補助可動接点との間に異物が挟まれることで、接触不良等の不具合が発生する可能性がある。
本開示の目的は、不具合の発生の低減を図ることにある。
本開示の一態様の接点装置は、第1端子部材と、第2端子部材と、ベースと、固定接点部材と、可動接触子と、可動接点部材と、移動部材と、壁部と、を備える。前記ベースは、前記第1端子部材及び前記第2端子部材を保持する。前記固定接点部材は、固定接点を有し、前記第1端子部材に設けられている。前記可動接触子は、前記第2端子部材に接続されており、前記ベースと対向する下面を有する。前記可動接点部材は、前記固定接点と対向する可動接点を有し、前記可動接触子に設けられている。前記移動部材は、前記可動接点を前記固定接点に接触させる又は前記可動接点を前記固定接点から離間させる。前記壁部は、上方から見て、前記移動部材が前記可動接触子に接触する接触点と、前記固定接点と、の間に位置する。
本開示の一態様の電磁継電器は、前記接点装置と、第3端子部材と、第4端子部材と、第2固定接点部材と、第2可動接点部材と、コイルと、ボビンと、を備える。前記第3端子部材は、前記ベースに保持される。前記第4端子部材は、前記ベースに保持される。前記第2固定接点部材は、前記固定接点部材としての第1固定接点部材とは異なり、前記第3端子部材に設けられており、第2固定接点を有する。前記第2可動接点部材は、前記可動接点部材としての第1可動接点部材とは異なり、前記第4端子部材に設けられており、前記第2固定接点と対向する第2可動接点を有する。前記コイルは、前記ボビンに巻回されている。前記コイルへの通電の入り切りに応じて、前記第2可動接点が前記第2固定接点と接離する。前記ボビンは、上方から見て、前記固定接点としての第1固定接点と前記第2固定接点との間に位置している。
本開示によれば、不具合の発生の低減を図ることが可能になる、という利点がある。
図1は、実施形態の電磁継電器の斜視図である。 図2は、同上の電磁継電器の分解斜視図である。 図3は、同上の電磁継電器が備えるリレー本体の分解斜視図である。 図4は、同上のリレー本体が備える第1ブロックの分解斜視図である。 図5は、同上の第1ブロックが備える第1保持台の斜視図である。 図6は、同上のリレー本体が備える本体ブロックの分解斜視図である。 図7は、同上の本体ブロックが備える電磁石ブロックの分解斜視図である。 図8は、同上の電磁石ブロックが備えるボビンの上面図である。 図9は、同上のボビンの斜視図である。 図10は、同上の電磁石ブロックが備える絶縁部材の斜視図である。 図11は、同上の本体ブロックが備える可動ブロックの分解斜視図である。 図12は、同上のリレー本体が備える第2ブロックの分解斜視図である。 図13は、同上の第2ブロックが備える第2保持台の斜視図である。 図14は、同上のリレー本体の、非通電時における右側面図である。 図15は、同上のリレー本体の要部の、通電時における右側面図である。 図16は、同上の電磁継電器が備えるケースの斜視図である。 図17は、非通電時における、同上の電磁継電器の断面図である。 図18は、変形例1の電磁継電器が備えるリレー本体の、非通電時における右側面図である。 図19は、変形例2の電磁継電器が備えるリレー本体の、非通電時における右側面図である。 図20は、同上の電磁継電器が備える可動接触子の斜視図である。 図21は、変形例3の電磁継電器の要部の側面図である。 図22は、同上の電磁継電器の要部の斜視図である。 図23は、変形例4の電磁継電器が備えるリレー本体の、非通電時における右側面図である。 図24は、同上の電磁継電器のリレー本体が備える第1保持台の斜視図である。 図25は、変形例5の電磁継電器が備える可動接触子の斜視図である。 図26は、同上の電磁継電器が備えるリレー本体の要部の、非通電時における右側面図である。 図27は、同上の電磁継電器が備えるリレー本体の要部の、通電時における右側面図である。 図28A~図28Cは、同上の可動接触子の一変形例の要部の側面図、下面図、及び断面図である。 図29A、図29Bは、同上の可動接触子の一変形例の要部の側面図、及び下面図である。 図30A、図30Bは、同上の可動接触子の一変形例の要部の側面図、及び下面図である。 図31A~図31Cは、同上の可動接触子の一変形例の要部の側面図、下面図、及び断面図である。 図32は、変形例6の電磁継電器の要部の右側面図である。 図33は、変形例7の電磁継電器の要部の右側面図である。 図34は、変形例8の電磁継電器の要部の右側面図である。 図35A~図35Dは、変形例9~変形例12の電磁継電器の要部の右側面図である。 図36A~図36Dは、変形例13~変形例16の電磁継電器の要部の右側面図である。
本開示の実施形態の接点装置及びそれを備えた電磁継電器について、図面を用いて説明する。下記の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(1)概要
本実施形態の電磁継電器100は、図1、図2に示すように、接点装置C1を備えている。
接点装置C1は、図2~図4に示すように、第1端子部材51と、第2端子部材53と、固定接点部材52と、可動接点部材55と、可動接触子N1と、移動部材R1と、を備えている。
第1端子部材51は、第1端子T1を有している。第2端子部材53は、第2端子T2を有している。第1端子T1及び第2端子T2は、接点装置C1において、外部の電気機器に接続される部分である。第1端子部材51及び第2端子部材53は、ベースB1(第1保持台56)に保持されている。
固定接点部材52は、固定接点F1を有している。固定接点部材52は、第1端子部材51に設けられている。
可動接触子N1は、第2端子部材53に接続されている。可動接触子N1の下面は、ベースB1(第1保持台56)の上方に位置しており、ベースB1と対向する。
可動接点部材55は、可動接点M1を有している。可動接点M1は、固定接点F1と対向する。可動接点部材55は、可動接触子N1に設けられている。
移動部材R1は、可動接触子N1を移動させることで、可動接点M1を固定接点F1に接触させる、又は可動接点M1を固定接点F1から離間させる(図15に示すように、ここでは、可動接点M1を固定接点F1から離間させる)。以下では、移動部材R1において可動接触子N1と接触する部分を、「接触点P1」ともいう。
図15に示すように、接点装置C1は、壁部W1を更に備えている。壁部W1は、上方から見て、接触点P1と、固定接点F1と、の間に位置する。
上述のように、本実施形態の接点装置C1では、接触点P1と固定接点F1との間に壁部W1が介在している。そのため、本実施形態の接点装置C1では、壁部W1が無い場合と比較して、接触点P1と固定接点F1との間の空間的な距離を離すことができる。そのため、移動部材R1が可動接触子N1と擦れることで接触点P1において削りカス等の異物が発生したとしても、その異物は、接触点P1から離れた固定接点F1までは届き難く、また壁部W1によって遮られるため固定接点F1までは届き難い。これにより、固定接点F1と可動接点M1との間の接触不良等の不具合の発生の低減を図ることが可能となる。
本実施形態の電磁継電器100は、図1、図2に示すように、接点装置C1(以下、「第1接点装置C1」ともいう)に加えて、第2接点装置C2を備えている。
図2、図3に示すように、第2接点装置C2は、第3端子部材42と、第4端子部材30と、固定接点部材52(以下、「第1固定接点部材52」ともいう)とは異なる第2固定接点部材43と、可動接点部材55(以下、「第1可動接点部材55」ともいう)とは異なる第2可動接点部材32と、コイル21と、ボビン22と、を備えている。
第3端子部材42は、第3端子T3を有している。第4端子部材30は、第4端子T4を有している。第3端子T3及び第4端子T4は、第2接点装置C2において、外部の電気機器に接続される部分である。第3端子部材42は、ベースB1(第2保持台41)に保持されている。第4端子部材30は、ベースB1(ボビン22及び絶縁部材24)に保持されている。
図12に示すように、第2固定接点部材43は、第2固定接点F2を有している。第2固定接点部材43は、第3端子部材42に設けられている。
図11に示すように、第2可動接点部材32は、第2可動接点M2を有している。第2可動接点部材32は、第4端子部材30に設けられている。第2可動接点M2は、第2固定接点F2と対向する。
図2、図3に示すように、コイル21は、ボビン22に巻回されている。第2接点装置C2では、コイル21への通電の入り切りに応じて、第2可動接点M2が第2固定接点F2と接離する。図17に示すように、ボビン22は、上方から見て、固定接点F1としての第1固定接点F1と第2固定接点F2との間に位置している。
上述のように、本実施形態の電磁継電器100では、第1固定接点F1と第2固定接点F2との間に、ボビン22が位置している。すなわち、第2固定接点F2は、コイル21及びボビン22を間に挟んで第1固定接点F1と反対側に位置しており、第1固定接点F1及び上述の接触点P1から空間的な距離が離れている。そのため、移動部材R1が可動接触子N1と擦れることで接触点P1において削りカス等の異物が発生したとしても、その異物は、接触点P1から離れた第2固定接点F2までは届き難い。これにより、第2固定接点F2と第2可動接点M2との間の接触不良等の不具合の発生の低減を図ることが可能となる。
(2)詳細
以下、本実施形態の電磁継電器100について、図面を参照して詳細に説明する。図2に示すように、本実施形態の電磁継電器100は、いわゆるヒンジ型リレーである。
電磁継電器100は、例えば電気自動車に搭載される。電磁継電器100は、例えば、電気自動車のチャージングケーブルの電路をオンオフする用途に用いられる。
上述のように、電磁継電器100は、第1可動接点M1と第1固定接点F1とを含む第1接点装置C1と、第2可動接点M2と第2固定接点F2とを含む第2接点装置C2と、を備えている。第2接点装置C2は、主電路を形成する主接点装置である。第2接点装置C2は、例えば、チャージングケーブルの電路に挿入される。第1接点装置C1は、補助電路を形成する補助接点装置である。第1接点装置C1は、第2接点装置C2の状態の監視、例えば溶着の検出、等のために用いられる。
図1、図2に示すように、電磁継電器100は、リレー本体1と、ケース9と、を備えている。
図2、図3、図6に示すように、リレー本体1は、複数のブロックを結合して構成される。リレー本体1は、第1ブロック(補助ブロック)5と、電磁石ブロック2と、可動ブロック3と、第2ブロック(固定ブロック)4と、を備えており、これらが結合して構成される。以下では、電磁石ブロック2に可動ブロック3を結合したものを、本体ブロック10(図3参照)ということがある。
図2~図4に示すように、第1ブロック5は、第1可動ばね54(可動接触子N1)と、第1保持台56(ベースB1)と、を備えている。
以下では、第1可動ばね54(可動接触子N1)と第1保持台56(ベースB1)とを結ぶ仮想軸を、第1軸A1ともいう。また、本体ブロック10と第1ブロック5とが沿って並ぶ仮想軸を第2軸A2ともいう。第2軸A2は第1軸A1と交差し、ここでは直交する。また、第1軸A1及び第2軸A2の両方と交差する仮想軸を第3軸A3ともいう。ここでは、第3軸A3は、第1軸A1及び第2軸A2の両方と直交する。また、第1軸A1において、第1保持台56から見て第1可動ばね54が位置する側を「上」、その反対を「下」ともいう。また、第2軸A2において、第1ブロック5から見て本体ブロック10が位置する側を「左」、その反対を「右」ともいう。また、第3軸A3における両側をそれぞれ「前」、「後」ともいう。これらの方向の規定は、説明の便宜上のものであって、電磁継電器100の使用時の方向を限定するものではない。
また、本開示では、「上面視」とは、第1軸A1に沿って上方から見ることをいい、「側面視」とは、第2軸A2に沿って右方又は左方から見ることをいい、「正面視」とは、第3軸A3に沿って前方からみることをいう。また、「上方から見て、第1部品が第2部品と第3部品との間に位置する」とは、第1軸A1と直交する軸(第2軸A2、第3軸A3等)において、第1部品が第2部品と第3部品との間に位置することをいう。
図3に示すように、第1ブロック5は、第2軸A2に沿って右側から本体ブロック10に組み付けられて、本体ブロック10に固定される。また、第2ブロック4は、第2軸A2に沿って左側から本体ブロック10に組み付けられて、本体ブロック10に固定される。なお、本開示において「固定される」とは、嵌合等によって着脱可能に固定されることと、接着又は溶着等によって着脱不可能に固定されることと、の両方の意味を含み得る(どちらであってもよい)。
(2.1)第1ブロック
図3、図4に示すように、第1ブロック5は、第1端子部材51と、第1固定接点部材52と、第2端子部材53と、第1可動ばね54と、第1可動接点部材55と、第1保持台56と、保護壁部57と、を備えている。
図4に示すように、第1端子部材51は、脚片511と、中央片512と、保持片513と、を備えている。脚片511、中央片512、及び保持片513は、導電性を有する金属材料により、一体に形成されている。
脚片511は、第1軸A1に沿って延在する板状である。脚片511は、外部の電気機器に接続される端子(第1端子T1)として機能する。図1に示すように、脚片511は、ケース9から下方に露出する。
中央片512は、脚片511の上端から前方に延在する接続片514と接続片514の前端から上方に延在する縦板片515と、を含む側面視L字の板状である。接続片514の幅(第2軸A2に沿った寸法)は、脚片511の幅と同じである。縦板片515の幅(第2軸A2に沿った寸法)は、接続片514の幅よりも大きい。縦板片515の左側面には、第2軸A2に沿って左方に突出する2つの突部516が形成されている。2つの突部516の間は、右方に凹んだ凹所517となっている。
保持片513は、中央片512の上端から後方に延在する板状である。保持片513の延在方向は、縦板片515の延在方向と交差しており、ここでは直交している。保持片513は、貫通孔518を有している。
第1端子部材51は、縦板片515と保持片513とのつなぎ目部分に、貫通孔519を有している。
第1固定接点部材52は、例えば銀を主成分とする接点材料によって、略円柱状に形成されている。第1固定接点部材52の上面が、第1固定接点F1として機能する。第1固定接点部材52のうち、第1固定接点F1として機能する上面は、球面状である。なお、第1固定接点部材52のうち、第1固定接点F1として機能する面(上面)は、平面状又はドーム状であってもよい。第1固定接点部材52は、第1端子部材51の保持片513の貫通孔518に挿入されている。第1固定接点部材52は、保持片513の貫通孔518に通された状態で、カシメにより第1端子部材51に固定されている。これにより、第1固定接点部材52は、第1端子部材51に電気的に接続されている。
なお、第1固定接点部材52は、第1端子部材51と一体に形成されていてもよい。例えば、第1端子部材51を構成する金属板の一部を上方に突出させ、突出させた部分を第1固定接点部材52とし、突出させた部分の先端を第1固定接点F1として、利用してもよい。
図4に示すように、第2端子部材53は、脚片531と、中央片532と、固定片533と、を備えている。脚片531、中央片532、及び固定片533は、導電性を有する金属材料により、一体に形成されている。
脚片531は、第1軸A1に沿って延在する板状である。脚片531は、外部の電気機器に接続される端子(第2端子T2)として機能する。図1に示すように、脚片531は、ケース9から下方に露出する。
中央片532は、脚片531の上端から上方に延在する板状である。中央片532の幅(第2軸A2に沿った寸法)は、脚片531の幅よりも大きい。中央片532の左側面には、第2軸A2に沿って左方に突出する2つの突部534が形成されている。2つの突部534の間は、右方に凹んだ凹所535となっている。
固定片533は、中央片532の上端から上方に延在する板状である。固定片533は、その前面における上端部に、第1可動ばね54を固定するための2つの固定突部536を有している。固定突部536は、例えば固定片533の後面のうちで固定突部536に対応する部分を後側から前方に押し出すことで、形成され得る。
図4に示すように、第1可動ばね54は、固定片541と、ばね片542と、接続片543と、保持片544と、を備える。固定片541、ばね片542、接続片543及び保持片544は、導電性を有する金属材料により、一体に形成されている。
固定片541は、第1軸A1に沿って延在する板状である。固定片541は、第2端子部材53に固定される部分である。固定片541は、第2端子部材53の2つの固定突部536がそれぞれ挿入される2つの固定孔545を有している。2つの固定孔545に2つの固定突部536を挿入し、固定突部536の先端を潰すことで、第1可動ばね54が第2端子部材53に固定される。
ばね片542は、固定片541の上端から後方に延在する板状である。ばね片542は、可撓性を有している。ばね片542は、固定片541につながる第1端(前端)及び接続片543につながる第2端(後端)を有しており、第1端を支点として第2端が上下に移動可能である。ばね片542は、移動部材R1(後述の突出部343)が接触した状態で移動部材R1によって押されることで、第2端が上方へ移動する。図14に示すように、第1可動接点M1が第1固定接点F1に接触した状態で、ばね片542の第2端は、ばね片の第1端よりも下方に位置している。
接続片543は、ばね片542の第2端(後端)から上方に延在する板状である。第1可動ばね54は、接続片543を備えていることで、第1可動接点M1を、接触点P1(図15参照)よりも上方に位置させやすくなる。
保持片544は、接続片543の上端から後方に延在する板状である。保持片544は、ばね片542の撓み(第2端の上下の移動)に応じて、上下に移動可能である。保持片544は、貫通孔546を有している。貫通孔546に、第1可動接点部材55が固定される。
図4に示すように、第1可動ばね54は、保持片544、接続片543及びばね片542によって、左側から見た側面視において略Z字状をなしている。
第1可動接点部材55は、例えば銀を主成分とする接点材料によって、略円柱状に形成されている。第1可動接点部材55の下面が、第1可動接点M1として機能する。第1可動接点部材55のうち、第1可動接点M1として機能する下面は、球面状である。なお、第1可動接点部材55のうち、第1可動接点M1として機能する面(下面)は、平面状又はドーム状であってもよい。第1可動接点部材55は、第1可動ばね54の保持片544の貫通孔546に挿入されている。第1可動接点部材55は、保持片544の貫通孔546に通された状態で、カシメにより第1可動ばね54に固定されている。これにより、第1可動接点部材55は、第1可動ばね54に電気的に接続されている。
なお、第1可動接点部材55は、第1可動ばね54(可動接触子N1)と一体に形成されていてもよい。例えば、第1可動ばね54を構成する金属板の一部を下方に突出させ、突出させた部分を第1可動接点部材55とし、突出させた部分の先端を第1可動接点M1として、利用してもよい。
図4、図5に示すように、第1保持台56は、保持台本体561と、縦壁部562と、を備えている。保持台本体561及び縦壁部562は、電気絶縁性を有する合成樹脂の成形体として一体に形成されている。
保持台本体561は、略直方体状に形成されている。保持台本体561は、左面が開口した箱状である。保持台本体561の右面の後端部には、第1保持溝563が形成されている。保持台本体561の右面の前端部には、第2保持溝564が形成されている。
第1保持溝563は、第1端子部材51を保持するために用いられる部分である。第1保持溝563は、第1軸A1に沿って延びる第1溝部と、第1溝部の下端から後方に延びる第2溝部と、第2溝部の後端から下方に延びる第3溝部と、を有している。第1溝部には、第1端子部材51の中央片512の縦板片515の下側部分が嵌め込まれる。第2溝部には、中央片512の接続片514が嵌め込まれる。第3溝部には、脚片511の上端部が嵌め込まれる。第1溝部の底は、第1端子部材51の左側面の凹所517に対応する部分が一段高い突台部となっており、この突台部に、第1端子部材51の凹所517が嵌め込まれる。
第2保持溝564は、第2端子部材53を保持するために用いられる部分である。第2保持溝564は、第1軸A1に沿って延在している。第2保持溝564の底は、第2端子部材53の左側面の凹所535に対応する部分が一段高い突台部となっており、この突台部に、第2端子部材53の凹所535が嵌め込まれる。
図3、図14、図15に示すように、第1保持台56に、第1端子部材51、第2端子部材53、及び第1可動ばね54が保持された状態で、第1可動接点M1と第1固定接点F1とが対向する。本実施形態では、第1可動接点M1が上側に位置し、第1固定接点F1が下側に位置する。
第1可動ばね54の保持片544が上下に移動することで、第1可動接点M1が第1固定接点F1に対して接離する。すなわち、第1可動ばね54は、第1固定接点F1に対して第1可動接点M1を接離させる可動接触子N1として、機能する。第1可動ばね54の固定片541及びばね片542によって、第2端子部材53に接続されており移動部材R1が接触する可動部が、構成される。第1可動ばね54の保持片544によって、第1可動接点部材55が設けられている接点部が、構成される。第1可動ばね54の接続片543によって、接点部(保持片544)と可動部(ばね片542)とをつなぐ接続部が、構成される。保持片544(接点部)が上方に移動することで第1可動接点M1が第1固定接点F1から離れ(図15参照)、保持片544(接点部)が下方に移動することで第1可動接点M1が第1固定接点F1に近づいて接触する(図14参照)。
図5に示すように、保持台本体561の左面の下端の前端部及び後端部には、右方に凹んだ一対の第1嵌合凹所565が形成されている。第1嵌合凹所565の下面を構成する下壁には、係合孔566が形成されている。
縦壁部562は、保持台本体561の上面における左端から、第1軸A1に沿って上方に延在する。縦壁部562の第3軸A3における中央には、上端から下方に凹んだ凹所567が形成されている。凹所567は、ここでは第1軸A1に沿って縦壁部562の略全長に亘って形成されている。
縦壁部562の左面の前端部及び後端部には、右方に凹んだ一対の第2嵌合凹所568が形成されている。第2嵌合凹所568は、左側から見た側面視において、L字状(或いは逆L字状)である。
保護壁部57は、電気絶縁性を有する合成樹脂の成形体として一体に形成されている。ここでは、保護壁部57は、第1保持台56と一体に形成されている。保護壁部57は、保持台本体561の上面に一体に形成されている。
図4、図5に示すように、保護壁部57は、第1壁部571と、第2壁部572と、第3壁部573と、を備える。
第1壁部571は板状である。第1壁部571は、第1軸A1及び第2軸A2に沿って延在する。第1壁部571は、保持台本体561の上面において第1保持溝563の前側の開口縁から上方に延在している。第1壁部571は、第1固定接点F1と第1可動接点M1とが対向する軸(第1軸A1)に沿って延在している。
第2壁部572は板状である。第2壁部572は、第1軸A1及び第2軸A2に沿って延在する。第2壁部572は、保持台本体561の上面において第1保持溝563の後側の開口縁から上方に延在している。
第3壁部573は、第3軸A3に沿って延在する。第3壁部573は、第1壁部571と第2壁部572とをつないでいる。
第1壁部571、第2壁部572及び第3壁部573で囲まれるように、溝部574が形成されている。溝部574の下端は、第1保持溝563の上端とつながって(連続して)いる。溝部574は、第1軸A1に沿って延びている。溝部574には、第1端子部材51の中央片512の縦板片515の上側部分が嵌め込まれる。
図15に示すように、移動部材R1(突出部343)が第1可動ばね54に接触した状態で、第1壁部571は、接触点P1と第1固定接点F1との間に位置する。第1壁部571は、上方から見て接触点P1と第1固定接点F1との間に位置する壁部W1として、機能する。図3、図14、図15に示すように、第1壁部571は、第1端子部材51の縦板片515と、第1可動ばね54のばね片542及び接続片543と、の間に位置している。すなわち、第1壁部571(壁部W1)は、第1可動ばね54(可動接触子N1)の接続片543(接続部)と第1端子部材51との間に位置している。
第1壁部571は、第1端子部材51の縦板片515の上側部分と対向する。第1壁部571は、縦板片515の上側部分を前側から覆う。第1壁部571の上端は、第1端子部材51の上端よりも上方に位置している。第1壁部571の上端は、第1固定接点F1(第1固定接点部材52の上面)よりも上方に位置している。第1軸A1において、第1壁部571の上端と第1固定接点F1とは、接触点P1から見て同じ側(上側)に位置している。
第1壁部571の幅(第2軸A2に沿った寸法)は、第1端子部材51の縦板片515の上側部分の幅よりも、大きい。正面視において、第1端子部材51の縦板片515の上側部分の全体が、第1壁部571によって覆われている。また、正面視において、第1固定接点部材52の全体が、第1壁部571によって覆われている。
また、第1壁部571は、第1可動ばね54の接続片543と対向する。すなわち、第1可動ばね54(可動接触子N1)の接続片543(接続部)は、第1壁部571(壁部W1)と対向する。第1壁部571の幅(第2軸A2に沿った寸法)は、接続片543の幅よりも大きく、ばね片542の幅よりも大きい。
図14に示すように、第1可動接点M1が第1固定接点F1に接触した状態で、第1可動ばね54の保持片544の下面は、第1壁部571の上端に接触せずに離れている。このように、第1可動接点M1が第1固定接点F1に接触した状態で、第1壁部571(壁部W1)の上端と第1可動ばね54(可動接触子N1)との間には、隙間G1が形成される。
図14に示すように、第1可動接点M1が第1固定接点F1に接触した状態で、隙間G1の大きさ(第1軸A1に沿った寸法)は、第1端子部材51の保持片513の上面と第1可動ばね54の保持片544の下面との間の距離(第1軸A1に沿った寸法)よりも、小さい。言い換えれば、隙間G1の大きさは、第1端子部材51の上面から第1固定接点F1(第1固定接点部材52の上面)までの距離(第1軸A1に沿った寸法)と、第1可動ばね54の下面から第1可動接点M1(第1可動接点部材55の下面)までの距離(第1軸A1に沿った寸法)と、の合計H1よりも、小さい。このように、隙間G1の大きさは、第1端子部材51の上面からの第1固定接点部材52の突出寸法と、第1可動ばね54(可動接触子N1)の下面からの第1可動接点部材55の突出寸法と、の合計よりも、小さい。
また、図14に示すように、第1可動接点M1が第1固定接点F1に接触した状態で、隙間G1の大きさ(第1軸A1に沿った寸法)は、第1可動ばね54の保持片544の下面から第1可動接点M1(第1可動接点部材55の下面)までの距離H2(第1軸A1に沿った寸法)よりも、小さい。このように、隙間G1の大きさは、第1可動ばね54(可動接触子N1)の下面からの第1可動接点部材55の突出寸法よりも、小さい。
隙間G1の大きさ(第1軸A1に沿った寸法は、例えば、0.10mm以上5.0mm以下の範囲である。隙間G1の大きさが0.10mm以上であれば、第1可動ばね54(可動接触子N1)が移動する際に第1可動ばね54が第1壁部571(壁部W1)に接触しにくくなり、第1壁部571が第1可動ばね54に接触することによる異物の発生を抑えることが可能となる。隙間G1の大きさが5.0mm以下であれば、装置のサイズの小型化を図ることが可能となる。隙間G1の大きさは、例えば0.15mm以上であってもよく、0.20mm以上であってもよい。また、隙間G1の大きさは、例えば2.0mm以下であってもよく、1.0mm以下であってもよく、0.40mm以下であってもよい。隙間G1の大きさは、0.30mm程度であってもよい。
第2壁部572は、第1端子部材51の縦板片515の上側部分を、後側から覆う。第2壁部572の高さ(第1軸A1に沿った寸法)は、第1壁部571の高さよりも低い。第2壁部572は、第2壁部572の上端が第1端子部材51の上端よりも下方に位置する高さ(第1軸A1に沿った寸法)を有している。第2壁部572の幅(第2軸A2に沿った寸法)は、第1端子部材51の縦板片515の上側部分の幅よりも、大きい。
第3壁部573は、第1端子部材51の縦板片515の上側部分を、左側から覆う。第3壁部573の高さ(第1軸A1に沿った寸法)は、第2壁部572の高さと同じである。第3壁部573は、第3軸A3に沿って、第1壁部571と第2壁部572とを隙間なくつないでいる。
(2.2)電磁石ブロック
図6、図7に示すように、電磁石ブロック2は、コイル21と、ボビン22と、鉄心23と、絶縁部材24と、継鉄25と、2つのコイル端子26と、を備えている。
図7に示すように、ボビン22は、本体部61と、本体部61の上部に設けられる上鍔部62と、本体部61の下部に設けられる下鍔部63と、を有している。本体部61、上鍔部62、及び下鍔部63は、電気絶縁性を有する合成樹脂の成形体として一体に形成されている。
本体部61は、その軸が第1軸A1に沿った中空の円筒状である。本体部61に、コイル21が巻回される。コイル21の軸(コイル21の巻線が巻回される仮想軸)は、本体部61の軸と略一致する。
図7、図8に示すように、上鍔部62は、上面視略矩形の板状の上鍔本体621を備えている。上鍔本体621は、その中央よりも左側の位置に、本体部61の内部空間とつながる円形状の孔622を有している。上鍔本体621の上面において孔622の周りには、上方に突出する円環状の支持台部623が設けられている。
上鍔部62は、上鍔本体621の上面に、第1壁部64、第2壁部65、及び第3壁部66を備えている。
第1壁部64は、上鍔本体621のうちで第2軸A2に沿った第1辺(前辺)に沿って設けられている。第1壁部64は、上鍔本体621の上面から上方に突出する。第1壁部64は、第2軸A2に沿って連続して形成されている。第1壁部64は、上鍔本体621の孔622の中心から第3軸A3に沿って前方に延ばした仮想線と重なる位置に、設けられている。第1壁部64は、上鍔本体621の上面に形成されており第2軸A2に沿って延在する略直方体状の基部641と、基部641の上面に形成されており基部641よりも厚さ(第3軸A3に沿った寸法)の小さい略板状の突リブ642と、を備える。基部641の前面(外側の面)と突リブ642の前面とは、面一であり(同一平面状にあり)、突リブ642の後面(内側の面)と基部641との間には段差がある。
突リブ642の左側面と基部641との間には、段差があり、突リブ642の右側面と基部641との間には、段差がある。第1壁部64は、第2軸A2における第1壁部64の両端(左端及び右端)に位置する2つの第1凹部643を有している。
第2壁部65は、上鍔本体621のうちで第2軸A2に沿った第2辺(後辺)に沿って設けられている。第2壁部65は、上鍔本体621の上面から上方に突出する。第2壁部65は、第2軸A2に沿って連続して形成されている。第2壁部65は、上鍔本体621の孔622の中心から第3軸A3に沿って後方に延ばした仮想線と重なる位置に、設けられている。
第2壁部65は、第3軸A3において、孔622を挟んで第1壁部64と対向する。上面視において、第1壁部64と第2壁部65とは対称である。
第2壁部65は、上鍔本体621の上面に形成されており第2軸A2に沿って延在する略直方体状の基部651と、基部651の上面に形成されており基部651よりも厚さ(第3軸A3に沿った寸法)の小さい略板状の突リブ652と、を備える。基部651の後面(外側の面)と突リブ652の後面とは、面一であり(同一平面状にあり)、突リブ652の前面(内側の面)と基部651との間には段差がある。
突リブ652の左側面と基部651との間には、段差があり、突リブ652の右側面と基部651との間には、段差がある。第2壁部65は、第2軸A2における第2壁部65の両端(左端及び右端)に位置する2つの第2凹部653を有している。
第3壁部66は、上鍔本体621の上面において、第3軸A3に沿った第3辺(左辺)に沿って設けられている。第3壁部66は、上鍔本体621の上面から上方に突出する。第3壁部66は、孔622よりも左側にある。
第3壁部66は、第3軸A3に沿って延在する略直方体状である。第3壁部66の高さ(第1軸A1に沿った寸法)は、第1壁部64の基部641の高さと略等しく、第2壁部65の基部651の高さと略等しい。
第3壁部66は、第1壁部64の第1端(左端)と第2壁部65の第1端(左端)との間をつないでいる。第3壁部66は、第3軸A3に沿って連続して形成されている。上鍔部62では、第1壁部64と第2壁部65と第3壁部66とで、上面視C字状となっている。
図7、図8に示すように、上鍔部62は、突板部624と、保持突部625と、位置決め部626と、を更に備えている。
突板部624は、上鍔本体621の第3辺(左片)から第2軸A2に沿って左方へ突出する板状である。
保持突部625は、突板部624の上面において前端近傍の位置で、第2軸A2に沿って延在するリブである。保持突部625の一端(右端)は、第3壁部66の左側面につながっている。
位置決め部626は、上鍔本体621の上面において、第3軸A3に沿った第4辺(右辺)に沿って設けられている。位置決め部626の長さ(第3軸A3に沿った寸法)は、上鍔本体621の第4辺(右辺)の長さよりも短い。位置決め部626は、第3軸A3において、上鍔本体621の第4辺(右辺)の中央に設けられている。
図7、図9に示すように、下鍔部63は、上壁部631と、下壁部632と、前壁部633と、後壁部634と、左壁部635と、を備えており、右側面に開口部630を備えている。すなわち、下鍔部63は、上壁部631と、下壁部632と、前壁部633と、後壁部634と、左壁部635とで、右側面が開口した中空の矩形箱状に形成されている。
上壁部631は、その中央に、本体部61の内部空間と下鍔部63の内部空間とをつなぐ円形状の孔636を有している。下壁部632は、その中央に、下鍔部63の内部空間と外部空間とをつなぐ円形状の孔637を有している。上面視において、下壁部632の孔637の中心は、上壁部631の孔636の中心と略一致する。
下壁部632の下面には、その左端において第3軸A3の中央に、下方に突出する係合突部638が設けられている。
下鍔部63は、左端における第3軸A3の両端部(前端部及び後端部)に、2つのコイル端子26をそれぞれ取り付けるための2つの保持溝639を有している。保持溝639は、上壁部631、左壁部635、及び下壁部632にまたがって形成されている。
図6、図7に示すように、2つのコイル端子26は、下鍔部63の2つの保持溝639にそれぞれ挿入されて、下鍔部63に保持される。
図7に示すように、各コイル端子26は、コイル21に接続される第1端子部261と、外部装置に接続される第2端子部262と、第1端子部261と第2端子部262との間をつなぐ連結部263と、を備えている。
図7に示すように、鉄心23は、円柱状に形成されている。鉄心23は、ボビン22に第1軸A1に沿って上下に挿入されている。鉄心23は、ボビン22の本体部61に挿入される。鉄心23は、第1軸A1における一端(上端)に、円板状の磁極部231を有している。図6に示すように、磁極部231はボビン22の上方に露出している。磁極部231の下面は、ボビン22の上鍔部62の支持台部623に支持される。鉄心23は、その下端部に、相対的に径の小さな細径部232を有している。
図6、図7に示すように、コイル21は、ボビン22に巻回される。コイル21は、ボビン22の本体部61の周囲に巻回される。そのため、コイル21は、鉄心23の周りに巻回される。コイル21の第1端は、2つのコイル端子26のうちの一方(の第1端子部261)に接続され、コイル21の第2端は、2つのコイル端子26のうちの他方(の第1端子部261)に接続される。
図7に示すように、継鉄25は、第1継鉄251と第2継鉄252とを備える。
第1継鉄251は、第1軸A1に沿って延びる矩形の板状である。第2継鉄252は、第2軸A2に沿って延びる矩形の板状である。第1継鉄251の下端は、第2継鉄252の右端とつながっており、第1継鉄251と第2継鉄とで正面視逆L字状となっている。
第1継鉄251は、その右面における第3軸A3の両端部(前端部及び後端部)に、右方に突出しており第1可動ばね31を固定するための2つの固定突部253を有している。第2継鉄252は、第1軸A1に沿って第2継鉄252を貫通する貫通孔254を有している。
図6に示すように、第1継鉄251は、コイル21の右側に配置される。右側から見た側面視において、第1継鉄251はコイル21の略全体を覆う。第2継鉄252は、右側から、開口部630を通ってボビン22の下鍔部63の内部空間に差し込まれる。そして、第2継鉄252の貫通孔254に、鉄心23(より詳細には細径部232)が上方から挿入される(図17参照)。継鉄25は、鉄心23とともに磁気回路を形成する。
図6、図7に示すように、絶縁部材24は、ボビン22と継鉄25との間に配置される。絶縁部材24は、コイル21と継鉄25との間に位置する。絶縁部材24は、コイル21と継鉄25との間を絶縁する。絶縁部材24は、コイル21を右側から覆う。絶縁部材24は、継鉄25によって右側から覆われる。
図7、図10に示すように、絶縁部材24は、本体部241と、第1覆い部242と、第1つなぎ部243と、第2覆い部244と、第2つなぎ部245と、一対の第1突部246と、一対の第2突部247と、を備えている。本体部241、第1覆い部242、第1つなぎ部243、第2覆い部244、第2つなぎ部245、一対の第1突部246、及び一対の第2突部247は、電気絶縁性を有する合成樹脂の成形体として一体に形成されている。
本体部241は、第1軸A1と直交する断面が略C字の板状である。本体部241は、コイル21の右側面に対向してコイル21を右側から覆う。また本体部241は、第1継鉄251によって右側から覆われる。
第1覆い部242は、本体部241の下方に位置する。第1覆い部242は、第2軸A2に沿って幅を有する板状である。第1覆い部242は、第2継鉄252のうちで第1継鉄251とつながっている右端付近の部分を覆う(図17参照)。第1覆い部242は、第2継鉄252を、上及び前後の3方から覆う。第2継鉄252のうちで貫通孔254が形成されている部分は、第1覆い部242には覆われずに第1覆い部242から露出している。
第1覆い部242は、第2継鉄252と一緒に、右側から開口部630を通ってボビン22の下鍔部63の内部空間に差し込まれる。第1覆い部242及び第2継鉄252が開口部630に差し込まれた状態で、第1覆い部242の上面は、ボビン22の下鍔部63の上壁部631によって上から覆われる(図17参照)。また、第2継鉄252の下面は、下鍔部63の下壁部632によって下から覆われる。
図10に示すように、第1つなぎ部243は、本体部241と第1覆い部242との間をつなぐ。
第2覆い部244は、本体部241の上方に位置する。第2覆い部244は、第2軸A2に沿って幅を有する板状である。図6に示すように、第2覆い部244は、上鍔本体621の上面のうちで右端の部分を覆う。鉄心23の磁極部231は、第2覆い部244には覆われずに露出している。上面視において、上鍔部62の第1壁部64の基部641、第3壁部66、第2壁部65の基部651、及び絶縁部材24の第2覆い部244は、矩形枠状につながっている。また、第2覆い部244の上面は、高さ位置(第1軸A1における位置)が、上鍔部62の第1壁部64の基部641の高さ位置及び第2壁部65の基部651の高さ位置と、略同じである。
図10に示すように、第2つなぎ部245は、本体部241と第2覆い部244との間をつなぐ。第2覆い部244、第2つなぎ部245、及び本体部241の間に、第3軸A3に沿って溝が形成される。この溝に、ボビン22の上鍔部62の上鍔本体621の右端部が嵌め込まれる。
第2覆い部244の下面には、第2軸A2に沿って、凹部248が形成されている。凹部248には、ボビン22の上鍔部62の位置決め部626が第2軸A2に沿って嵌められて、これによりボビン22に対する絶縁部材24の位置決めがなされる。
一対の第1突部246は、第1覆い部242における前端部及び後端部それぞれの右面から、第2軸A2に沿って右方に突出する。第1突部246は、第2軸A2に沿って延びる略直方体状である。第1突部246の下面には、下方に突出する爪249が形成されている。図2、図3に示すように、一対の第1突部246は、第1ブロック5の保持台本体561の一対の第1嵌合凹所565に、それぞれ差し込まれる。爪249は、第1嵌合凹所565の下壁に形成された係合孔566に係合する。
図7、図10に示すように、一対の第2突部247は、本体部241の右面における上端の、前端部及び後端部のそれぞれから、第2軸A2に沿って右方に突出する。第2突部247は、右側から見た側面視において、L字状(或いは逆L字状)である。図2、図3に示すように、一対の第2突部247は、第1ブロック5の保持台本体561の一対の第2嵌合凹所568にそれぞれ差し込まれる。
一対の第1嵌合凹所565に一対の第1突部246をそれぞれ差し込み、一対の第2嵌合凹所568に一対の第2突部247をそれぞれ差し込むことで、第1ブロック5と電磁石ブロック2とが互いに結合される。
(2.3)可動ブロック
図6、図11に示すように、可動ブロック3は、第2可動ばね31と、第2可動接点部材32と、接極子33と、カード34と、を備える。
第2可動ばね31は、(ここでは2つの)脚片35と、固定片36と、ばね片37と、可動片38と、を備える。2つの脚片35、固定片36、ばね片37、及び可動片38は、導電性を有する金属材料により、一体に形成されている。
脚片35は、第1軸A1に沿って延在する矩形の板状である。2つの脚片35は、第3軸A3に沿って並んでいる。脚片35は、外部の電気機器に接続される端子(第4端子T4)として機能する。図1に示すように、脚片35は、ケース9から下方に露出する。
固定片36は、脚片35の上端から上方に延在する板状である。固定片36は、継鉄25、より詳細には第1継鉄251に固定される部分である。固定片36は、第1継鉄251の2つの固定突部253がそれぞれ挿入される2つの固定孔311を有している。
ばね片37は、正面視において、上下が反転した逆L字の板状である。ばね片37は、可撓性を有している。第2可動ばね31は、ばね片37において第3軸A3の中央の部分に、長孔状に延びる貫通孔312を有している。
可動片38は、ばね片37の左端から左方に延在する板状である。可動片38とばね片37とのつなぎ目の部分は、正面視V字状に屈曲している。可動片38は、ばね片37の撓みに応じて、第1軸A1に沿って上下に移動可能である。可動片38は、固定片36の法線方向に対して傾斜している。
可動片38は、接極子保持部381と、接点保持部382と、を備える。接極子保持部381は、接点保持部382よりも右側に位置している。
接極子保持部381に、接極子33が保持される。接極子保持部381には、3つの固定孔313が第3軸A3に沿って並んで形成されている。接点保持部382に、第2可動接点部材32が保持される。接点保持部382は、貫通孔314を有している。
図11に示すように、接極子33は、接極子本体331と、(ここでは3つの)固定突部332と、(ここでは2つの)引掛片333と、突部334と、を備える。接極子本体331、3つの固定突部332、2つの引掛片333、及び突部334は、磁性材料により一体に形成されている。
接極子本体331は、上面視略矩形の板状である。3つの固定突部332は、接極子本体331の上面に、第3軸A3に沿って並んで設けられている。第2可動ばね31の接極子保持部381の3つの固定孔313に、接極子33の3つの固定突部332を下側から挿入し、固定突部332の先端を潰すことで、接極子33が第2可動ばね31(接極子保持部381)に固定される。接極子33は、第2可動ばね31の下側に配置されて第2可動ばね31に固定される。つまり、接極子33の上面に、第2可動ばね31が固定される。
図2、図3に示すように、可動ブロック3が電磁石ブロック2に固定された状態で、接極子33の下面は、鉄心23の上面(磁極部231の上面)に対向する。
2つの引掛片333は、接極子33の右端にある。2つの引掛片333は、接極子本体331の右側面の前端部及び後端部それぞれから、下方に突出している。図3に示すように、引掛片333は、第1継鉄251の右面の上端部分に引っ掛かる。そのため、接極子33は、鉄心23との間の吸引力の有無に応じて、引掛片333を支点として回転することになる。第2可動ばね31の可動片38は、接極子本体331と一緒に第1軸A1に沿って上下に移動する。
突部334は、接極子33の右端にある。突部334は、接極子本体331の右側面における第3軸A3の中央(2つの引掛片333の間の部分)から接極子33の長さ軸に沿って突出する。突部334は、略直方体状に形成されている。突部334は、第2可動ばね31の貫通孔312を通って、第2可動ばね31よりも右方に突出する。
図11に示すように、第2可動接点部材32は、頭部321と、胴部322と、を含む。
頭部321の形状は、円錐台状である。頭部321の軸は、第1軸A1に沿っている。頭部321の下面が、第2可動接点M2として機能する。第2可動接点部材32のうち、第2可動接点M2として機能する下面は、例えば銀合金(AgNi若しくはAgSnO)により形成されている。第2可動接点部材32のうち、第2可動接点M2以外の部位は、例えばタフピッチ銅等の銅合金により形成されている。第2可動接点部材32のうち、第2可動接点M2として機能する面(下面)は、球面状である。なお、第2可動接点部材32のうち、第2可動接点M2として機能する面(下面)は、平面状又はドーム状であってもよい。
胴部322は、頭部321の上端から突出している。胴部322は、第2可動ばね31の接点保持部382の貫通孔314に挿入されている。第2可動接点部材32は、胴部322が接点保持部382の貫通孔314に通された状態で、カシメにより第2可動ばね31に固定されている。これにより、第2可動接点部材32は、第2可動ばね31に電気的に接続されている。
なお、第2可動接点部材32は、第2可動ばね31と一体に形成されていてもよい。例えば、第2可動ばね31を構成する金属板の一部を下方に突出させ、突出させた部分を第2可動接点部材32とし、突出させた部分の先端を第2可動接点M2として、利用してもよい。
図6、図11に示すように、カード34は、接極子33の右端の側に設けられている。カード34は、例えば圧入により、接極子33の突部334に固定される。
カード34は、電気絶縁性を有する合成樹脂の成形体である。カード34は、接極子33の移動に応じて、第1軸A1に沿って上下に移動する。カード34は、接極子33の支点(引掛片333)を基準として接極子本体331と反対側にあるため、移動方向が接極子本体331と反対である。すなわち、接極子本体331が上に向かって移動する場合にはカード34は下に向かって移動し、接極子本体331が下に向かって移動する場合にはカード34は上に向かって移動する。
図11に示すように、カード34は、カード壁部341と、筒部342と、突出部343と、突部344と、を備える。
カード壁部341は、矩形の板状である。カード壁部341は、第1軸A1に沿って延びている。また、カード壁部341は、第3軸A3に沿って延びている。
筒部342は、角筒状であり、カード壁部341の第1面(左面)から左方に突出する。筒部342の内部に突部334が差し込まれることで、カード34が接極子33に固定される。筒部342は、例えば圧入により突部334に固定される。
突出部343は、カード壁部341の第2面(右面)から右方に突出する。つまり、突出部343は、カード壁部341を基準として、カード34において接極子33に固定される部分(筒部342)と反対側にある。突出部343は、カード壁部341において、筒部342が突出する位置よりも下の位置から突出している。突出部343は、右側から見た側面視において、上面側に段差を有する階段状である。
図2、図14、図15に示すように、本体ブロック10に第1ブロック5が組み付けられた状態で、突出部343は、第1ブロック5の第1可動ばね54のばね片542の下面と対向する。
突部344は、突出部343の上面に設けられている。突部344は、上方に突出するドーム状である。
カード34の突出部343は、接極子33の上下の移動(引掛片333を支点とした回転)に応じて上下に移動する。
突出部343は、接極子33の回転に応じて上方に移動することで、第1可動ばね54の下面に接触し、第1可動ばね54を押しながら第1可動ばね54を上向きに移動させる。これにより、第1可動接点M1も上向きに移動して、第1固定接点F1から離れる(図15参照)。要するに、突出部343は、移動部材R1として機能する。突出部343は、第1可動ばね54(可動接触子N1)に接触した状態で第1可動ばね54を移動させることで、第1可動接点M1を第1固定接点F1から離間させる。
また、突出部343は、接極子33の回転に応じて下向きに移動することで、第1可動ばね54から離れる。第1可動ばね54は、第1可動ばね54のばね力によって下向きに移動する。これにより、第1可動接点M1も下向きに移動して、第1固定接点F1に接触する(図14参照)。
要するに、第1接点装置C1において、第1可動接点M1は、コイル21への通電の入り切りに応じた突出部343(移動部材R1)の上下の移動に応じて、第1固定接点F1と接離する。
図17に示すように、カード34は補強リブ345を更に備えている。補強リブ345は、カード壁部341の第1面(左面)と筒部342の下面とをつなぐように設けられている。補強リブ345は、カード34の強度を向上させる。
(2.4)第2ブロック
図3、図12に示すように、第2ブロック4は、第2保持台41と、第3端子部材42と、第2固定接点部材43と、補助部材44と、を備えている。
第2保持台41は、右面が開口した矩形の箱状である。図12、図13に示すように、第2保持台41は、左壁45と、前壁46と、後壁47と、下壁48と、上壁49と、補助壁40と、を備えている。左壁45、前壁46、後壁47、下壁48、上壁49、及び補助壁40は、電気絶縁性を有する合成樹脂の成形体として一体に形成されている。
下壁48の右端には、係合孔411が形成されている。前壁46の右側面の上端には、第2軸A2に沿って左方に凹んだ凹所412が形成されている。後壁47の右側面の上端には、第2軸A2に沿って左方に凹んだ凹所413が形成されている。上壁49の下面の前端部には、第2軸A2に沿って延びる保持溝414が形成されている。
前壁46の凹所412及び後壁47の凹所413には、ボビン22の上鍔部62の突板部624の前端部及び後端部がそれぞれ差し込まれる。上壁49の保持溝414には、ボビン22の上鍔部62の保持突部625が差し込まれる。下壁48の係合孔411には、ボビン22の下鍔部63の係合突部638が係合される。これにより、第2ブロック4が電磁石ブロック2(本体ブロック10)に結合される。第2ブロック4が電磁石ブロック2に結合された状態で、第2保持台41の左壁45は、コイル21の左側面に対向してコイル21を左側から覆う(図2参照)。
上壁49の上面には、第1軸A1に沿って上方に突出する突壁部415が設けられている。突壁部415は、第3軸A3に沿って前後に延在する。
図13に示すように、左壁45の左面の下端部には、右方に凹んだ保持凹所416が形成されている。後壁47の左面には、右方に凹んだ保持凹所417が第1軸A1に沿って形成されている。
補助壁40は、前壁46の上端から上方に突出する。第2保持台41の左面には、補助壁40から前壁46の上側部分にかけて、第1軸A1に沿って延びる保持溝418が形成されている。保持溝418は、補助部材44を保持するために用いられる。
図12に示すように、第3端子部材42は、(ここでは2つの)脚片421と、中央片422と、第1固定片423と、第2固定片424と、保持片425と、を備える。2つの脚片421、中央片422、第1固定片423、第2固定片424、及び保持片425は、導電性を有する金属材料により、一体に形成されている。
脚片421は、第1軸A1に沿って延在する板状である。2つの脚片421は、第3軸A3に沿って並んでいる。脚片421は、外部の電気機器に接続される端子(第3端子T3)として機能する。図1に示すように、脚片421は、ケース9から下方に露出する。
中央片422は、脚片421の上端から上方に延在する板状である。中央片422の右面は、第2保持台41の左壁45の左面に対向する。
第1固定片423は、中央片422の下端から第2軸A2に沿って右方に延在する板状である。第1固定片423は、中央片422の下端において、2つの脚片421の間の部分から延在している。
第2固定片424は、中央片422の後縁から第2軸A2に沿って右方に延在する板状である。第2固定片424は、中央片422の後縁において第1軸A1における中央から延在する。
第1固定片423は、第2保持台41の保持凹所416に左方から差し込まれる。第2固定片424は、第2保持台41の保持凹所417に左方から差し込まれる。これにより、第3端子部材42が第2保持台41に保持される。
第3端子部材42とコイル21との間には、第2保持台41の左壁45及び突壁部415が介在する。そのため、第2保持台41は、コイル21と第3端子部材42との間に配置されてコイル21と第3端子部材42との間を絶縁する絶縁部材として機能する(図17参照)。
保持片425は、厚さ軸が第1軸A1に沿った板状である。保持片425は、中央片422の上端から右方に延在する。保持片425は、第2保持台41の上壁49の上方に位置する。保持片425は、中央に貫通孔426を有している。
第3端子部材42は、中央片422と保持片425とのつなぎ目部分に、貫通孔427を有している。そのため、保持片425を流れる電流は、第2軸A2に沿った成分だけでなく、第3軸A3に沿った成分を含む。第3軸A3に沿った電流成分は、第1可動接点M1と第1固定接点F1との間に第1軸A1に沿って発生し得るアークに対して、第1軸A1と交差する向きのローレンツ力を与えて、アークの消弧を促進する。
図12に示すように、第2固定接点部材43は、頭部431と、胴部432と、を含む。
頭部431の形状は、円錐台状である。頭部431の軸は、第1軸A1に沿っている。頭部431の上面が、第2固定接点F2として機能する。第2固定接点部材43のうち、第2固定接点F2として機能する上面は、例えば銀合金(AgNi若しくはAgSnO)により形成されている。第2固定接点部材43のうち、第2固定接点F2以外の部位は、例えばタフピッチ銅等の銅合金により形成されている。第2固定接点部材43のうち、第2固定接点F2として機能する面(上面)は、球面状である。なお、第2固定接点部材43のうち、第2固定接点F2として機能する面(上面)は、平面状又はドーム状であってもよい。
胴部432は、頭部431の下端から突出している。胴部432は、第3端子部材42の保持片425の貫通孔426に挿入されている。第2固定接点部材43は、胴部432が保持片425の貫通孔426に通された状態で、カシメにより第3端子部材42に固定されている。これにより、第2固定接点部材43は、第3端子部材42に電気的に接続されている。
なお、第2固定接点部材43は、第3端子部材42と一体に形成されていてもよい。例えば、第3端子部材42を構成する金属板の一部を上方に突出させ、突出させた部分を第2固定接点部材43とし、突出させた部分の先端を第2固定接点F2として利用してもよい。
図2、図17に示すように、第2ブロック4を本体ブロック10に固定した状態で、第2固定接点F2は第1軸A1に沿って第2可動接点M2と対向する。第2可動ばね31の可動片38が上下に移動することで、第2可動接点M2が第2固定接点F2に対して接離する。すなわち、第2接点装置C2において、第2可動接点M2は、コイル21への通電の入り切りに応じた接極子33の回転に応じて、第2固定接点F2と接離する。また、第2固定接点F2と鉄心23(磁極部231)との間には、突壁部415が介在している。
図12に示すように、補助部材44は、側部片441と、上部片442と、を備える。側部片441及び上部片442は、導電性を有する金属材料により、一体に形成されている。
側部片441は、第1軸A1に沿って延在する板状である。側部片441は、その右側面に、第2軸A2に沿って左方に凹んだ凹所443を有している。凹所443によって、第1軸A1において、第2保持台41に対する補助部材44の位置決めがなされる。
上部片442は、側部片441の上端から第3軸A3に沿って後方に延在する板状である。上部片442の下面には、上部片442の他の部分よりも下方に突出する突部444が設けられている。突部444の下面は、第2可動接点部材32の胴部322の上面と対向する。
補助部材44の上部片442が第2可動接点部材32の上方にあることで、第2可動接点M2が第2固定接点F2から離れて第2可動ばね31が上方に移動する際に第2可動ばね31が振動したとしても、第2可動ばね31の過度の振動が抑制される。
(2.5)リレー本体
リレー本体1は、電磁石ブロック2と、可動ブロック3と、第1ブロック5と、第2ブロック4と、を結合して構成される。
例えば、可動ブロック3の第2可動ばね31の固定片36の2つの固定孔311に、電磁石ブロック2の第1継鉄251の2つの固定突部253をそれぞれ挿入し、固定突部253の先端を潰す。これにより、可動ブロック3が電磁石ブロック2に固定される。これにより、電磁石ブロック2と可動ブロック3とが結合された本体ブロック10が構成される(図3参照)。
また、第2保持台41の凹所412,413にボビン22の上鍔部62の突板部624を差し込み、第2保持台41の保持溝414に上鍔部62の保持突部625を差し込み、第2保持台41の係合孔411に下鍔部63の係合突部638(図9参照)を係合させる。これにより、第2ブロック4が本体ブロック10に固定される(図2参照)。
また、第1保持台56の一対の第1嵌合凹所565に絶縁部材24の一対の第1突部246を差し込んで係合孔566に爪249を係合させ、第1保持台56の一対の第2嵌合凹所568に絶縁部材24の一対の第2突部247を差し込む(ここでは圧入する)。これにより、第1ブロック5が本体ブロック10に固定される(図2参照)。
別の観点から見ると、電磁継電器100のリレー本体1は、電気絶縁性を有する材料から形成されるベースB1と、ベースB1に保持されて電路(主電路、補助電路)を形成する複数の導電部品と、ベースB1に保持されており電路を開閉する電磁石装置と、を備えている。
ベースB1は、ここでは、第1保持台56と、第2保持台41と、ボビン22と、絶縁部材24と、を備えている。第1保持台56、第2保持台41、ボビン22、及び絶縁部材24は、互いに結合されている。
複数の導電部品は、ここでは、第1端子部材51と、第2端子部材53と、第1可動ばね54(可動接触子N1)と、第3端子部材42と、第2可動ばね31(第4端子部材30)と、を備えている。複数の導電部品は、第1固定接点部材52と、第1可動接点部材55と、第2固定接点部材43と、第2可動接点部材32と、を更に備えている。第1端子部材51、第2端子部材53、及び第1可動ばね54(加えて、第1固定接点部材52及び第1可動接点部材55)は、補助電路を形成する。第3端子部材42及び第2可動ばね31(加えて、第2固定接点部材43及び第2可動接点部材32)は、主電路を形成する。主電路を形成する導電部品と補助電路を形成する導電部品とは、電気的に絶縁されている。
本実施形態の電磁継電器100では、一体に結合されたベースB1に、主電路を形成する導電部品及び補助電路を形成する導電部品が保持されている。これにより、複数のベース体が互いに分離されていて複数のベース体に複数の導電部品が保持される場合と比較して、小型化を図ることが可能となる。
電磁石装置は、コイル21と、継鉄25と、コイル端子26と、接極子33と、カード34と、を備えている。電磁石装置は、コイル21への通電の入り切りに応じて、主電路を開閉し、また補助電路を開閉する。
次に、本実施形態のリレー本体1の動作(電磁継電器100の動作)について、説明する。
リレー本体1では、2つのコイル端子26の間に電圧が印加されずコイル21が通電されていない状態(以下、「非通電時」ともいう)では、図2に示すように、第2可動ばね31のばね力によって、第2可動接点M2は第2固定接点F2から離れている。そのため、第3端子部材42の脚片421(第3端子T3)と第2可動ばね31(第4端子部材30)の脚片35(第4端子T4)との間の電路(主電路)は、遮断されている。
また、非通電時では、図2、図14に示すように、第1可動接点M1は、第1可動ばね54のばね力によって第1固定接点F1に接触している。そのため、第1端子部材51の脚片511(第1端子T1)と第2端子部材53の脚片531(第2端子T2)との間に、電路(補助電路)が形成されている。図2、図14に示すように、カード34の突出部343(移動部材R1)は、第1可動ばね52(可動接触子N1)の下方に、第1可動ばね54から離れて位置している。
リレー本体1では、2つのコイル端子26の間に電圧が印加されてコイル21が通電されると(以下、「通電時」ともいう)、接極子33は、鉄心23の磁極部231との間に発生する吸引力により、第1軸A1に沿って、磁極部231に向かって下方へ吸引される。これにより、接極子33は引掛片333を支点として(正面視において反時計回りに)回転し、接極子33の下面が鉄心23の磁極部231の上面に接触する。通電時では、鉄心23、継鉄25、及び接極子33によって、コイル21により発生する磁束が通る磁気回路が形成される。
通電時では、接極子33の回転によって、第2可動接点M2が接極子33と一緒に下方へ移動している。これにより通電時では、第2可動接点M2が第2固定接点F2に接触する。そのため、主電路が形成される。
また、通電時では、接極子33の回転によってカード34は上方へ移動しており、突出部343が第1可動ばね54に下方から接触することによって、第1可動ばね54が上方へ押し上げられている。これにより、図15に示すように第1可動接点M1が第1固定接点F1から離間する。そのため、補助電路が遮断される。
リレー本体1では、コイル21の通電を停止すると、鉄心23と接極子33との間の吸引力が消失する。そのためリレー本体1では、第1可動ばね31のばね力によって、接極子33は引掛片333を支点として(正面視において時計回りに)回転し、接極子33が鉄心23から離れる。接極子33の回転によって、第2可動接点M2は、接極子33と一緒に上方へ移動して第2固定接点F2から離れる。これにより、主電路が遮断される。また、接極子33の回転によって、カード34の突出部343は、下方へ移動して第1可動ばね52から離れる。第1可動接点M1は、第1可動ばね52のばね力によって下方へ移動して、第2固定接点F2に接触する。これにより、補助電路が形成される。
このように、本実施形態のリレー本体1(電磁継電器100)では、第1可動ばね54(可動接触子N1)は、コイル21の励磁と非励磁との切り替えに応じて、第1閉位置と第1開位置との間で移動可能である。第1閉位置は、第1可動接点M1が第1固定接点F1に接触する第1可動ばね54の位置である(図14参照)。第1開位置は、第1可動接点M1が第1固定接点F1から離れる第1可動ばね31の位置である(図15参照)。本実施形態の電磁継電器100では、コイル21の励磁と非励磁との切り替えに応じて、カード34の突出部343(移動部材R1)が、第1可動接点M1を第1固定接点F1に対して接離させている。
また、本実施形態のリレー本体1(電磁継電器100)では、第2可動ばね31は、コイル21の励磁と非励磁との切り替えに応じて、第2閉位置と第2開位置との間で移動可能である。第2閉位置は、第2可動接点M2が第2固定接点F2に接触する第2可動ばね31の位置である。第2開位置は、第2可動接点M2が第2固定接点F2から離れる第2可動ばね52の位置である。
本実施形態の電磁継電器100では、通電時には、主電路が形成されかつ補助電路が遮断される。また、非通電時には、主電路が遮断されかつ補助電路が形成される。そのため、例えば、非通電時にもかかわらず補助電路が遮断されていることが検出された場合には、主電路で不具合(第2固定接点F2と第2可動接点M2との間の溶着等)が発生していると判断することができる。
ところで、カード34の突出部343(移動部材R1)が、第1可動ばね54(可動接触子N1)から離れている状態から上方へ移動して第1可動ばね54と接触する、或いは、接触後に第1可動ばね54を押し上げるように上方へ移動すると、接触点P1において突出部343が第1可動ばね54と擦れて、削りカス(異物)が発生する可能性がある。また、突出部343(移動部材R1)が第1可動ばね54(可動接触子N1)を押し上げている状態から下方へ移動すると、接触点P1において突出部343が第1可動ばね54と擦れて、削りカス(異物)が発生する可能性がある。発生した異物が第1固定接点F1と第1可動接点M1との間に到達すると、第1固定接点F1と第1可動接点M1との間に異物が挟まれて、接触不良等の不具合が発生する可能性がある。第1固定接点F1と第1可動接点M1との間で接触不良が発生すると、非通電時であっても補助電路が遮断されてしまうため、主電路で不具合が発生していると誤判断してしまう可能性がある。
本実施形態の電磁継電器100の第1接点装置C1は、上述のように、上方から見て接触点P1と第1固定接点F1との間に位置する第1壁部571(壁部W1)を備えている。そのため、接触点P1で異物が発生したとしても、その異物は、接触点P1から空間的に離れた固定接点F1までは届き難く、また壁部W1によって遮られるため固定接点F1までは届き難い。これにより、本実施形態での電磁継電器100では、第1固定接点F1と第1可動接点M1との間の接触不良等の不具合の発生の低減を図ることが可能となる。
また、電磁継電器100の第1接点装置C1では、突出部343(移動部材R1)は、第1可動ばね54(可動接触子N1)の下方に位置しており、第1可動ばね54の下面に接触する。さらに、第1接点装置C1では、第1固定接点F1は、第1可動接点M1の下方に位置している。すなわち、第1可動ばね54(可動接触子N1)に対して、接触点P1と第1固定接点F1と第1壁部571(壁部W1)とが同じ側(下側)に位置している。この構造の場合、接触点と第1固定接点とが第1可動ばねに対して互いに反対側に位置している場合と比較して、接触点で発生した異物が第1固定接点へ到達する可能性が高い。すなわち、第1接点装置C1では、接触点P1と第1固定接点F1と第1壁部571(壁部W1)とが第1可動ばね54(可動接触子N1)に対して同じ側にある構造において、第1壁部571(壁部W1)を設けているため、第1壁部571(壁部W1)を設けることによる異物の遮蔽の効果が大きい。
また、電磁継電器100の第1接点装置C1では、第1可動ばね54(可動接触子N1)は、保持片544(接点部)と、ばね片542(可動部)と、接続片543(接続部)と、を有している。接続片543は、第1壁部571(壁部W1)と対向している。また、第1壁部571は、第1可動ばね54の接続片543と第1端子部材51との間に位置している。これにより、接触点P1で発生した異物が第1固定接点F1へ到達するのを接続片543(接続部)によって遮ることが可能となり、第1固定接点F1と第1可動接点M1との間の接触不良等の不具合の発生の更なる低減を図ることが可能となる。
また、電磁継電器100の第1接点装置C1では、第1固定接点F1は、接触点P1よりも上方に位置する。これにより、例えば電磁継電器100を図14の向きで使用する場合、発生した異物が第1固定接点F1まで届き難くなり、この使用態様での不具合の発生の低減を図ることが可能となる。また、第1固定接点F1が接触点P1よりも上方に位置し、かつ第1可動ばね54が接続片543を有している場合、接触点P1で発生した異物を接続片543(接続部)によって更に遮りやすくなる。また、接続片543(接続部)を有するZ字状の第1可動ばね54(可動接触子N1)の使用が容易になる。
また、電磁継電器100の第1接点装置C1では、図15に示すように、第1固定接点F1と接触点P1とを結ぶ線分L1上に、第1壁部571(壁部W1)が位置している。第1接点装置C1では、線分L1上に、第1可動ばね54(可動接触子N1)の接続片543(接続部)が更に位置している。これにより、接触点P1で発生した異物が第1固定接点F1へ到達するのを、第1壁部571(壁部W1)及び接続片543(接続部)によって遮ることが可能となり、異物が第1固定接点F1まで届き難くなり、第1固定接点F1と第1可動接点M1との間の接触不良等の不具合の発生の低減を図ることが可能となる。
また、電磁継電器100では、第2接点装置C2の第2固定接点F2は、第1接点装置C1の第1固定接点F1及び接触点P1から空間的に離れて位置している。そのため、接触点P1において突出部343(移動部材R1)が第1可動ばね54(可動接触子N1)と擦れて異物が発生したとしても、その異物は、第2固定接点F2まで届き難い。これにより、第2固定接点F2と第2可動接点M2との間の接触不良等の不具合の発生の低減を図ることが可能となる。
また、電磁継電器100では、第2軸A2において、第2接点装置C2の第2固定接点F2と、第1接点装置C1の第1固定接点F1及び接触点P1との間に、縦壁部562及びカード壁部341が位置している。これにより、接触点P1で発生した異物が、第2固定接点F2まで更に届き難くなる。
(2.6)ケース
図1、図2に示すように、ケース9は、リレー本体1を収容する。そのため、ケース9は、コイル21、鉄心23、接極子33、第1固定接点F1、第1可動ばね54、第2固定接点F2、第2可動ばね31、及びカード34を収容する。ケース9は、ベースB1も収容している。ケース9は、例えば電気絶縁性を有する合成樹脂の成形体であって、絶縁性である。
図1、図2、図16に示すように、ケース9は、ケース本体90を備える。ケース本体90は、ケース9の外郭を構成する。ケース本体90は、下面が開口した矩形箱状である。ケース本体90は、上壁91と、前壁92と、後壁93と、右壁94と、左壁95と、を備えている。
図16に示すように、ケース9は、ケース本体90の内側に、第1突条部961と、2つの第1接続部962と、を更に備えている。第1突条部961は、第1軸A1に沿って延在する板状である。第1突条部961は、第2軸A2に沿って延在する。第1突条部961は、第3軸A3において前壁92と隙間を空けて対向する。2つの第1接続部962は、第1突条部961の第2軸A2における両端部と、前壁92の後面とを、それぞれつなぐ。ケース本体90の前壁92、第1突条部961、及び2つの第1接続部962によって、下面が開口した第1凹所96が形成される。
ケース9は、ケース本体90の内側に、第2突条部971(図17参照)と、2つの第2接続部と、を更に備えている。第2突条部971は、第1軸A1に沿って延在する板状である。第2突条部971は、第2軸A2に沿って延在する。第2突条部は、第3軸A3において後壁93と隙間を空けて対向する。2つの第2接続部は、第2突条部971の第2軸A2における両端部と、後壁93の前面とを、それぞれつなぐ。ケース本体90の後壁93、第2突条部971、及び2つの第2接続部によって、下面が開口した第2凹所が形成される。
第1凹所96には、ボビン22の上鍔部62の第1壁部64(より詳細には、突リブ642)が差し込まれる。また、第2凹所には、ボビン22の上鍔部62の第2壁部65(より詳細には、突リブ652)が差し込まれる。
図16に示すように、ケース9は、ケース本体90の内側に、ケース壁部98を更に備えている。ケース壁部98は、ケース本体90の上壁91の下面から第1軸A1に沿って下方へ延在する板状である。ケース壁部98は、第3軸A3に沿って延びており、ケース本体90の上壁91の下面を、左側と右側とに区分する。ケース壁部98の下端には、第3軸A3における中央に、上方へ凹んだ凹部981が形成されている。
図17に示すように、電磁継電器100では、ケース壁部98は、接極子33と第1可動ばね54との間に配置される。また、図17に示すように、第2軸A2において、カード壁部341とケース壁部98とが互いに重複している。電磁継電器100では、ケース9がケース壁部98を備えていることで、接触点P1で発生した異物が第2固定接点F2まで更に届き難くなる。
図16、図17に示すように、ケース9は、ケース本体90の内側に、ガイドリブ99を更に備えている。ケース9は、ガイドリブ99を2つ備えている。ガイドリブ99は、ケース本体90の上壁91の下面から下方に延在する板状である。ガイドリブ99は、その下側面が左上から右下に向かって傾斜する傾斜面である。ガイドリブ99の右側面は、ケース壁部98の左面とつながっている。ガイドリブ99は、リレー本体1にケース9を組み付ける際に、第1保持台56(リレー本体1)に対するケース9の位置ずれを防止する。すなわち、ケース9が、リレー本体1に対して相対的に左側に配置された状態でリレー本体1に組み付けられようとする場合には、ガイドリブ99の下側面(傾斜面)が、リレー本体1の縦壁部562の上側面に接触する。これにより、ケース9は第2軸A2に沿って右向きに移動するようにガイドされて、第1保持台56(リレー本体1)に対するケース9の位置ずれが防止される。
(3)変形例
上記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の1つに過ぎない。上記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態の変形例を列挙する。上記の実施形態及び以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
(3.1)変形例1
本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100について、図18を参照して説明する。本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100において、上記の実施形態の接点装置C1及び電磁継電器100と同様の構成については、適宜説明を省略する場合がある。
上記の実施形態の接点装置C1は、第1可動ばね54のばね力によって、第1可動接点M1と第1固定接点F1との間の接圧を確保する構造(以下、「リフトオフ構造」ともいう)を有している。これに対して、本変形例の電磁継電器100は、カード34Aの突出部343A(移動部材R1)によって第1可動ばね54Aを押すことで、第1可動接点M1と第1固定接点F1との間の接圧を確保する構造(以下、「フリクシャー構造」ともいう)を有している。
より詳細には、図18に示すように、第1可動ばね54A(可動接触子N1)は、固定片541A及びばね片542A(可動部)と、接続片543A(接続部)と、保持片544A(接点部)と、を備えている。また、カード34Aは、カード壁部341Aと、突出部343A(移動部材R1)と、を備えている。突出部343Aは、第1可動ばね51Aの上方に位置する。突出部343Aは、第1可動ばね54Aの上面と対向する。突出部343Aは、第1可動ばね54Aの上面(接触点P1)に上方から接触する。突出部343Aの下面には、下方に突出するドーム状の突部344Aが設けられている。
非通電時では、図18に示すように、第1可動ばね54Aが突出部343Aによって接触点P1において上方から押されることにより、第1可動ばね54Aに保持された第1可動接点部材55Aの下面の第1可動接点M1が、第1端子部材51に保持された第1固定接点部材52の上面の第1固定接点F1に接触している。そのため、補助電路が形成されている。
通電時では、突出部343A(移動部材R1)はカード壁部341Aと一緒に上方へ移動し、突出部343Aが第1可動ばね54Aから離れる。第1可動接点M1は、第1可動ばね54Aのばね力によって上方へ移動し、第1可動接点M1は第1固定接点F1から離れる。
このように、本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100では、カード34Aの突出部343A(移動部材R1)は、第1可動ばね54A(可動接触子N1)の上面に接触した状態で第1可動ばね54Aを移動させることで、第1可動接点M1を第1固定接点F1に接触させる。
本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100でも、第1壁部571(壁部W1)を備えているため、接触点P1で発生した異物は第1固定接点F1まで届き難い。これにより、第1固定接点F1と第1可動接点M1との間の接触不良等の不具合の発生の低減を図ることが可能となる。
また、本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100は、フリクシャー構造を有していることで、第1固定接点F1と接触点P1とは、第1可動ばね54A(可動接触子N1)に対して互いに反対側に位置している。これにより、接触点P1で発生した異物が第1固定接点F1へ到達するのを、第1壁部571(壁部W1)に加えて第1可動ばね54A(可動接触子N1)によって、効果的に遮ることが可能となる。
なお、リフトオフ構造では、第1可動ばね54のばね力によって第1可動接点M1を第1固定接点F1に接触させるため、フリクシャー構造に比べて接圧が安定しやすいという利点がある。また、リフトオフ構造では、第1可動接点M1を第1固定接点F1から開離させる場合の開離の信頼性が高い、という利点がある。一方、フリクシャー構造では、第1可動接点M1を第1固定接点F1に接触させる場合の接触の信頼性が高い、という利点がある。
(3.2)変形例2
本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100について、図19、図20を参照して説明する。本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100は、上記の実施形態の接点装置C1及び電磁継電器100の第1可動ばね54とは異なる形状の第1可動ばね54Bを有している。本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100において、上記の実施形態の接点装置C1及び電磁継電器100と同様の構成については、適宜説明を省略する場合がある。
図19、図20に示すように、本変形例の接点装置C1の第1端子部材51Bは、脚片511Bと、中央片512Bと、保持片513Bと、を備えている。本変形例の接点装置C1の中央片512Bの上端は、実施形態の接点装置C1の中央片512の上端よりも低い位置にある。
また、第1可動ばね54Bは、固定片541Bと、ばね片542Bと、接続片543Bと、保持片544Bと、を備えている。
固定片541Bは、第2端子部材53の固定片533に固定される。ばね片542Bは、固定片541Bの上端から後方に延在する板状であり、可撓性を有している。
接続片543Bは、ばね片542Bと保持片544Bとの間をつなぐ。図20に示すように、接続片543Bは、第1接続片547Bと、第2接続片548Bと、第3接続片549Bと、を備えている。
第1接続片547Bは、ばね片542Bの後端から上方に延在する板状である。第1接続片547Bは、第1壁部571(壁部W1)の前面と対向する。第1壁部571(壁部W1)は、第3軸A3において、第1接続片547Bと第1端子部材51Bの中央片512Bの縦板片515Bとの間に位置している。
第2接続片548Bは、第1接続片547Bの上端から後方に延在する板状である。第2接続片548Bは、第1壁部571(壁部W1)の上縁と対向する。第2接続片548Bは、第1壁部571(壁部W1)を上側から覆う。図19に示すように、第1可動接点M1が第1固定接点F1に接触した状態で、第1壁部571(壁部W1)の上端と、第1可動ばね54Bの下面(第2接続片548Bの下面)との間には、隙間G1が形成される。隙間G1の大きさは、例えば0.10mm以上であってもよく、0.15mm以上であってもよく、0.20mm以上であってもよい。また、隙間G1の大きさは、5.0mm以下であってもよく、2.0mm以下であってもよく、1.0mm以下であってもよく、0.40mm以下であってもよい。
第3接続片549Bは、第2接続片548Bの後端から下方に延在する板状である。第3接続片549Bは、第1壁部571(壁部W1)の後面と対向する。第1可動接点M1が第1固定接点F1に接触した状態(図19参照)で、第3接続片549Bの下端は、第1壁部571(壁部W1)の上端よりも下方に位置している。
保持片544Bは、接続片543Bの後端(ここでは、第3接続片549Bの下端)から後方に延在する板状である。保持片544Bは、第1可動接点部材55Bを保持する。第1可動接点M1が第1固定接点F1に接触した状態で、保持片544Bの全体が、第1壁部571(壁部W1)の上端よりも下方に位置している。
要するに、本変形例の電磁継電器100の第1可動ばね54Bは、ばね片542B(可動部)と保持片544B(接点部)とをつなぐ接続片543B(接続部)を有している。接続片543Bは、側面視逆U字状であって、第1壁部571(壁部W1)の上端部分を囲うように、上側、前側及び後側の三方から覆う。
本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100でも、第1壁部571(壁部W1)を備えているため、接触点P1で発生した異物は第1固定接点F1まで届き難い。これにより、第1固定接点F1と第1可動接点M1との間の接触不良等の不具合の発生の低減を図ることが可能となる。
また、本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100では、保持片544Bの下面が第1壁部571(壁部W1)の上端よりも下方に位置しているため、接触点P1で発生した異物が第1固定接点F1まで更に届き難くなり、第1固定接点F1と第1可動接点M1との間の接触不良等の不具合の発生の更なる低減を図ることが可能となる。
なお、第1可動接点M1が第1固定接点F1から離れた状態においても、第1可動接点M1が第1壁部571(壁部W1)の上端より下方に位置していてもよい。不具合の発生の更なる低減を図ることが可能となる。
(3.3)変形例3
本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100について、図21、図22を参照して説明する。本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100は、主として、壁部W1が第1保持台56(ベースB1)と別体に形成されている点で、上記の実施形態の接点装置C1及び電磁継電器100と相違する。本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100において、上記の実施形態の接点装置C1及び電磁継電器100と同様の構成については、適宜説明を省略する場合がある。
本変形例の接点装置C1は、第1端子部材51Cと、第1固定接点部材52Cと、第2端子部材53Cと、第1可動ばね54C(可動接触子N1)と、第1可動接点部材55Cと、を備えている。
第1端子部材51Cは、脚片511Cと、中央片512Cと、保持片513Cと、を備えている。
脚片511Cは、第1軸A1に沿って延在する板状である。脚片511Cは、外部の電気機器に接続される端子(第1端子T1)として機能する。
中央片512Cは、脚片511Cの上端から後方に延在する接続片514Cと、第1軸A1に沿って延在する縦板片515Cと、を含む。接続片514Cは、縦板片515Cの第1軸A1における途中から、前方に延在している。
保持片513Cは、中央片512Cの上端から前方に延在する板状である。
第1固定接点部材52Cは、保持片513Cに保持されている。本変形例の接点装置C1では、第1固定接点部材52Cの下面が、第1固定接点F1として機能する。
第2端子部材53Cは、脚片531Cと、中央片532Cと、固定片533Cと、を備えている。
脚片531Cは、第1軸A1に沿って延在する板状である。脚片531Cは、外部の電気機器に接続される端子(第2端子T2)として機能する。
中央片532Cは、脚片531Cの上端から上方に延在する板状である。
固定片533Cは、中央片532Cの上端から上方に延在する板状である。固定片533Cに、第1可動ばね54Cが固定される。
第1可動ばね54Cは、固定片541Cと、ばね片542Cと、接続片543Cと、保持片544Cと、を備えている。
固定片541Cは、第2端子部材53Cに固定される。ばね片542Cは、固定片541Cの上端から後方に延在する板状であり、可撓性を有している。接続片543Cは、ばね片542Cの後端から上方に延在する板状である。保持片544Cは、接続片543Cの上端から後方に延在する板状である。
第1可動接点部材55Cは、保持片544Cに保持されている。本変形例の接点装置C1では、第1可動接点部材55Cの上面が、第1可動接点M1として機能する。
本変形例の電磁継電器100では、第1固定接点F1は、第1可動接点M1の上方に位置する。すなわち、第1固定接点F1と第1可動接点M1とは、第1可動接点M1が下側に位置し、第1固定接点F1が上側に位置するように、上下に対向する。
カード34Cは、接極子33(図2、図3参照)の移動に応じて、第1軸A1に沿って上下に移動する。カード34Cは、カード壁部341Cと、筒部342Cと、突出部343Cと、突部344Cと、を備える。
カード壁部341Cは、矩形の板状である。筒部342Cは、角筒状であり、カード壁部341Cの第1面(左面)から左方に突出する。筒部342Cの内部に、接極子33の突部334が差し込まれることで、カード34Cが接極子33に固定される。突出部343Cは、カード壁部341Cの第2面(右面)から右方に突出する。突出部343Cは、右側から見た側面視において、下面側に段差を有する階段状である。突出部343Cの下面に、突部344Cが設けられている。突部344Cは、下方に突出するドーム状である。
突出部343Cは、接極子33の回転に応じて下向きに移動することで、第1可動ばね54Cの上面に接触し、第1可動ばね54Cを押しながら第1可動ばね54Cを下向きに移動させる。これにより、第1可動ばね54Cに接続されている第1可動接点M1も下向きに移動して、第1固定接点F1から離れる。
また、突出部343Cは、接極子33の回転に応じて上向きに移動することで、第1可動ばね54Cから離れる。第1可動ばね54Cは、第1可動ばね54Cのばね力によって上向きに移動する。これにより、第1可動ばね54Cに接続されている第1可動接点M1も上向きに移動して、第1固定接点F1に接触する(図21参照)。
本変形例の電磁継電器100は、例えば、第1可動接点M1が第1固定接点F1と接触しているときに、第2可動接点M2も第2固定接点F2と接触する。また、第1可動接点M1が第1固定接点F1から離れると、第2可動接点M2も第2固定接点F2から離れる。
本変形例の接点装置C1は、第1保持台56とは別体に、支持台59を備えている。支持台59は、一対の縦板部591と、縦板部591の上端間をつなぐ横板部592とで、側面視逆U字状に形成されている。
接点装置C1は、突壁部590(壁部W1)を更に備えている。突壁部590は、横板部592の下面から下方に延在する板状である。突壁部590は、第2軸A2において突出部343C(移動部材R1)と第1固定接点部材52Cとの間に位置する。そのため、突壁部590は、上方から見て接触点P1と第1固定接点F1との間に位置する。
本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100でも、突壁部590(壁部W1)を備えているため、接触点P1で発生した異物は第1固定接点F1まで届き難い。これにより、第1固定接点F1と第1可動接点M1との間の接触不良等の不具合の発生の低減を図ることが可能となる。
(3.4)変形例4
本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100について、図23、図24を参照して説明する。本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100は、主として、壁部W1が突壁部570を備えている点で、上記の実施形態の接点装置C1及び電磁継電器100と相違する。本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100において、上記の実施形態の接点装置C1及び電磁継電器100と同様の構成については、適宜説明を省略する場合がある。
本変形例の接点装置C1の保護壁部57は、第1壁部571、第2壁部572、及び第3壁部573に加えて、図23、図24に示すように突壁部570を備えている。
突壁部570は、第1壁部571の上端縁から第3軸A3に沿って前方へ突出する。壁部W1は、突壁部570と第1壁部571とを備えており、右側から見た側面視で上下が反転した逆L字状となっている。突壁部570の第1壁部571からの突出寸法(第3軸A3に沿った寸法)は、突壁部570の先端(前端)が第1可動ばね54と接触しない大きさに設定されている。第1可動接点M1が第1固定接点F1に接触した状態で、突壁部570の先端と第1可動ばね54(可動接触子N1)との間には、隙間G2が形成される。
突壁部570と第1壁部571とを備える壁部W1は、カード34の突出部343(移動部材R1)が第1可動ばね54(可動接触子N1)に接触する接触点P1と、第1固定接点F1と、の間に位置している。本変形例の接点装置C1では、壁部W1が突壁部570を備えていることで、接触点P1で発生した異物は突壁部570に遮られて第1固定接点F1まで更に届き難い。そのため、第1固定接点F1と第1可動接点M1との間の接触不良等の不具合の発生の更なる低減を図ることが可能となる。
なお、本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100において、突壁部570の突出方向は、第3軸A3に沿った方向に限られず、第3軸A3に対して斜め上方又は斜め下方へ傾斜していてもよい。また、突壁部570は、第1壁部571の上端以外の部分(第1軸A1における途中の位置)から突出していてもよい。また、保護壁部57が、第1壁部571の上端縁から第3軸A3に沿って後方へ突出する突壁部を更に備えていて、壁部W1が側面視T字状となっていてもよい。また、保護壁部57は第1壁部571を備えずに突壁部570のみを備えていてもよく、例えば第3壁部573の前縁の上端から突壁部570が前方及び右方へ延びるように形成されていてもよい。
(3.5)変形例5
本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100について、図25~図27を参照して説明する。本変形例の接点装置C1及び電磁継電器100は、主として、第1固定接点F1と接触点P1(移動部材R1)との位置関係、第1可動ばね54D(可動接触子N1)の構造、及び突出部S1を備える点において、上記の実施形態の接点装置C1及び電磁継電器100と相違する。
図25~図27に示すように、第1可動ばね54Dでは、固定片541Dは第2端子部材53Dに固定され、ばね片542D(可動部)は固定片541Dの下端から後方に延在している。
接続片543D(接続部)は、ばね片542Dの第2端(後端)から下方に延在する。これにより、図26、図27に示すように、保持片544D(接点部)に設けられている第1可動接点部材55Dの下面の第1可動接点M1は、ばね片542Dよりも下方に位置している。また、本変形例の接点装置C1の第1端子部材51Dの中央片512Dの上端は、実施形態の接点装置C1(図14参照)の中央片512の上端よりも低い位置にある。そして、図27に示すように、保持片513Dに設けられた第1固定接点部材52Dの上面の第1固定接点F1は、接触点P1よりも下方に位置している。これにより、例えば、可動接点M1が固定接点F1の下側に位置する向きで接点装置C1を使用する場合、接触点P1で発生した異物が固定接点(F1)まで届き難くなる。
また、本変形例の接続片543Dは、実施形態の接続片543よりも短い。そのため、第1可動ばね54Dは、実施形態の第1可動ばね54よりも剛性が高く振動しにくい。例えば、第1可動接点M1が第1固定接点F1に接触している状態(図26参照)から、ばね片542Dが移動部材R1に押されることで保持片544Dが上方へ移動する(図27参照)と、保持片544Dが上下に振動する場合があるが、本変形例の第1可動ばね54Dによれば、その高い剛性によって振動の大きさを抑えることができる。これにより、第1可動ばね54D(可動接触子N1)が第1壁部571D(壁部W1)に接触する可能性が低減される。また、仮に第1可動ばね54Dに異物(削りカス等)が付着していても、振動により異物が第1可動ばね54Dから剥がれ落ちる可能性が、低くなる。
本変形例の接点装置C1の第1壁部571Dの上端は、実施形態の接点装置C1(図14参照)の第1壁部571の上端よりも低い位置にある。接続片543Dは、第3軸A3において第1壁部571Dと固定接点F1との間に位置しており、第1壁部571Dと対向している。
接点装置C1は、突出片580D(突出部S1)を更に備えている。図25に示すように、突出片580D(突出部S1)は、第1可動ばね54D(可動接触子N1)のばね片542D(可動部)から突出している。
突出片580D(突出部S1)は、ばね片542D(可動部)と一体に形成されている。ここでは、突出片580D(突出部S1)は、ばね片542D(可動部)を構成する板材の一部を切り起こして形成されている。これにより、一つの部材から、突出片580Dが設けられたばね片542Dを容易に形成することができる。図25に示すように、ばね片542Dにおいて突出片580Dが切り起こされた部分には、開口U1が形成される。開口U1(及び突出片580D)は、例えば台形状である。なお、図26、図27等では開口U1の位置を特定するために便宜上開口U1を図示しているが、実際にはばね片542Dに隠れて開口U1は見えていない。
突出片580Dは、ばね片542Dの下側に設けられている。本変形例では、突出片580D(突出部S1)は、可動接触子N1(の可動部)に対して接触点P1と同じ側(移動部材R1と同じ側)に位置している。また、突出片580Dは、ばね片542Dにおいて、移動部材R1が接触する部位よりも第1固定接点F1に近い位置に、設けられている。突出片580D(突出部S1)は、上方から見て、接触点P1と第1壁部571(壁部W1)との間に位置している。
突出片580D(においてばね片542Dに近い面)は、ばね片542Dに対して傾斜している。
図26、図27に示すように、本変形例の接点装置C1では、第1可動接点M1は第1固定接点F1の上方に位置し、移動部材R1は可動接触子N1の下方に位置している。そして、突出部S1(突出片580D)は、可動部(ばね片542D)から下方に向かって突出しており、下方に向かうにつれて移動部材R1に近づくように構成されている。本変形例の接点装置C1では、このような突出部S1(突出片580D)を設けることで、接触点P1と第1固定接点F1との間の空間的な距離を離すことができる。そのため、接触点P1で異物が発生したとしても、その異物は第1固定接点F1までは届き難くなる。また、発生した異物は、突出片580Dによって遮られるため、第1固定接点F1まで届き難くなる。また、発生した異物は、開口U1を通って可動接触子N1の上側(可動接触子N1に対して第1固定接点F1と反対側)に導かれるため、第1固定接点F1まで更に届き難くなる。また、例えば第3軸A3が鉛直方向に沿うように接点装置C1を使用する場合、接触点P1で発生した異物を突出部S1で受けることが可能となる。接触点P1と第1固定接点F1との間の空間的な距離を離す観点及び異物を遮る観点から、ばね片542Dに対する突出片580Dの傾斜角度は、30度以上であってもよく、40度以上であってもよい。異物を受けやすくする観点から、ばね片542Dに対する突出片580Dの傾斜角度は、90度以下であってもよく、75度以下であってもよく、60度以下であってもよい。
なお、突出部S1の形状は、図25に示す形状(突出片580D)に限られない。例えば、突出部S1は、図28A~図28Cに示すようにルーバー形状に形成されてもよい。或いは、図29A、図29Bに示すように、可動部(ばね片542D)の一部がブリッジ状に切り絞られることで、突出部S1がブリッジ形状に形成されてもよい(いわゆる「ランス曲げ」)。或いは、図30A、図30Bに示すように、可動部(ばね片542D)の一部がZ形に切り曲げられることで、突出部S1が形成されてもよい。或いは、図31A~図31Cに示すように、突出部S1は、可動部(ばね片542)がビード出しされて形成されてもよい。また、突出部S1は、ばね片542D(可動部)と一体形成されていなくてもよく、例えばばね片542Dに別部材を接合することで形成されていてもよい。また、突出部S1は、切り起こし以外の方法でばね片542Dと一体に形成されていてもよい。
(3.6)変形例6~変形例8
変形例6~変形例8の接点装置C1及び電磁継電器100について、図32~図34を参照して説明する。以下では、変形例5の接点装置C1及び電磁継電器100との主な相違点について説明する。図32~図34はそれぞれ、変形例6~変形例8の接点装置C1のリレー本体1の要部を示す側面図である。なお、図32は非通電時の状態を示し、図33、図34は通電時の状態を示している。
変形例6の接点装置C1では、図32に示すように、第1端子部材51Eに設けられた第1固定接点部材52Eの上面が、第1固定接点F1として機能する。また、第2端子部材53Eに第1端が固定された第1可動ばね54E(可動接触子N1)の第2端に設けられた第1可動接点部材55Eの下面が、第1可動接点M1として機能する。第1可動ばね54E(可動接触子N1)の可動部に、突出片580Eが設けられている。図32に示すように、第1可動接点M1は、第1固定接点F1の上方に位置し、移動部材R1は、可動接触子N1の上方に位置している。そして、突出部S1(突出片580E)は、可動接触子N1の可動部から上方に向かって突出しており、上方に向かうにつれて移動部材R1から離れるように構成されている。また、壁部W1は、下端が移動部材R1と第1固定接点F1との間に位置するように、可動接触子N1の上側(可動接触子N1に対して接触点P1と同じ側)に配置されている。
変形例6の接点装置C1では、可動接触子N1に対して第1固定接点F1と移動部材R1とが互いに反対側にあるため、接触点P1で発生した異物は第1固定接点F1まで届き難い。また、突出部S1を設けることで、接触点P1と第1固定接点F1との間の空間的な距離を離すことができ、異物が第1固定接点F1まで更に届き難くなる。さらに、突出部S1(突出片580E)は、接触点P1と開口U1とを結ぶ仮想線を遮るように位置することになるため、接触点P1で発生した異物が開口U1に届くのを遮ることができる。
変形例7の接点装置C1では、図33に示すように、第1端子部材51Fに設けられた第1固定接点部材52Fの下面が、第1固定接点F1として機能する。また、第2端子部材53Fに第1端が固定された第1可動ばね54F(可動接触子N1)の第2端に設けられた第1可動接点部材55Fの上面が、第1可動接点M1として機能する。第1可動ばね54F(可動接触子N1)の可動部に、突出片580Fが設けられている。図33に示すように、第1可動接点M1は、第1固定接点F1の下方に位置し、移動部材R1は、可動接触子N1の上方に位置している。そして、突出部S1(突出片580F)は、可動接触子N1の可動部から上方に向かって突出しており、上方に向かうにつれて移動部材R1に近づくように構成されている。また、壁部W1は、下端が移動部材R1と第1固定接点F1との間に位置するように、可動接触子N1の上側(可動接触子N1に対して接触点P1及び第1固定接点F1と同じ側)に配置されている。
変形例7の接点装置C1でも、変形例5と同様、突出部S1(突出片580F)を設けることで、接触点P1と第1固定接点F1との間の空間的な距離を離すことができる。また、接触点P1で発生した異物は、開口U1を通って可動接触子N1の下側(可動接触子N1に対して第1固定接点F1と反対側)に導かれるため、第1固定接点F1まで更に届き難くなる。
変形例8の接点装置C1では、図34に示すように、第1端子部材51Gに設けられた第1固定接点部材52Gの下面が、第1固定接点F1として機能する。また、第2端子部材53Gに第1端が固定された第1可動ばね54G(可動接触子N1)の第2端に設けられた第1可動接点部材55Gの上面が、第1可動接点M1として機能する。第1可動ばね54G(可動接触子N1)の可動部に、突出片580Gが設けられている。図34に示すように、第1可動接点M1は、第1固定接点F1の下方に位置し、移動部材R1は、可動接触子N1の下方に位置している。そして、突出部S1(突出片580G)は、可動接触子N1の可動部から下方に向かって突出しており、下方に向かうにつれて移動部材R1から離れるように構成されている。また、壁部W1は、上端が移動部材R1と第1固定接点F1との間に位置するように、可動接触子N1の下側(可動接触子N1に対して接触点P1と同じ側)に配置されている。
変形例8の接点装置C1でも、変形例6と同様、可動接触子N1に対して第1固定接点F1と移動部材R1とが互いに反対側にあるため、接触点P1で発生した異物は第1固定接点F1まで届き難い。また、突出部S1を設けることで、接触点P1と第1固定接点F1との間の空間的な距離を離すことができ、異物が第1固定接点F1まで更に届き難くなる。さらに、突出部S1(突出片580G)は、接触点P1と開口U1とを結ぶ仮想線を遮るように位置することになるため、接触点P1で発生した異物が開口U1に届くのを遮ることができる。
(3.7)変形例9~変形例16
突出部S1は、実施形態又は変形例1~変形例4の接点装置C1の可動接触子N1の可動部に設けられていてもよい。図35A~図35Dは、変形例9~変形例12の接点装置C1のリレー本体1の要部を示す側面図である。図36A~図36Dは、変形例13~変形例16の接点装置C1のリレー本体1の要部を示す側面図である。なお、図35A、図35Dは通電時の状態を示し、図35B、図35Cは非通電時の状態を示している。また、図36A、図36Dは通電時の状態を示し、図36B、図36Cは非通電時の状態を示している。
変形例9の接点装置C1は、図35Aに示すように、実施形態の接点装置C1(図14参照)の可動接触子N1の可動部に突出部S1を設けた構造を有している。
変形例10の接点装置C1は、図35Bに示すように、変形例1の接点装置C1(図18参照)の可動接触子N1の可動部に突出部S1を設けた構造を有している。ただし、変形例10の接点装置C1では、壁部W1は、可動接触子N1の上側(可動接触子N1に対して接触点P1と同じ側)に配置されている。もちろん、変形例1の接点装置C1と同様に、壁部W1を、可動接触子N1の下側(可動接触子N1に対して第1固定接点F1と同じ側)に配置してもよい。
変形例11の接点装置C1は、図35Cに示すように、変形例3の接点装置C1(図21参照)の可動接触子N1の可動部に突出部S1を設けた構造を有している。
変形例12の接点装置C1は、図35Dに示すように、変形例3の接点装置C1(図21参照)と同様の可動接触子N1の可動部に突出部S1を設け、可動接触子N1と移動部材R1と第1固定接点F1の位置関係として変形例8の接点装置C1(図34参照)と同様の配置を採用した構造を有している。
変形例13~変形例16の接点装置C1は、図36A~図36Dにそれぞれ示すように、変形例2の接点装置C1(図19参照)と同様の可動接触子N1の可動部に突出部S1を設け、可動接触子N1と移動部材R1と第1固定接点F1の位置関係として、変形例5~8(図26、図32~34参照)の接点装置C1と同様の配置をそれぞれ採用した構造を有している。
変形例9(図35A参照)及び変形例13(図36A参照)では、第1可動接点M1が第1固定接点F1の上方に位置し、移動部材R1が可動接触子N1の下方に位置している。そして、突出部S1は、可動部から下方に向かって突出しており、下方に向かうにつれて移動部材R1に近づくように構成されている。
また、変形例10(図35B参照)及び変形例14(図36B参照)では、第1可動接点M1が第1固定接点F1の上方に位置し、移動部材R1が可動接触子N1の上方に位置している。そして、突出部S1は、可動部から上方に向かって突出しており、上方に向かうにつれて移動部材R1から離れるように構成されている。
また、変形例11(図35C参照)及び変形例15(図36C参照)では、第1可動接点M1が第1固定接点F1の下方に位置し、移動部材R1が可動接触子N1の上方に位置している。そして、突出部S1は、可動部から上方に向かって突出しており、上方に向かうにつれて移動部材R1に近づくように構成されている。
また、変形例12(図35D参照)及び変形例16(図36D参照)では、第1可動接点M1が第1固定接点F1の下方に位置し、移動部材R1が可動接触子N1の下方に位置している。そして、突出部S1は、可動部から下方に向かって突出しており、下方に向かうにつれて移動部材R1から離れるように構成されている。
変形例9~16でも、第1固定接点F1と第1可動接点M1との間の接触不良等の不具合の発生の低減を図ることが可能となる。
(3.8)その他の変形例
一変形例において、第1端子部材51、第2端子部材53、第3端子部材42、及び第4端子部材30の各々は、単一の部材でなくてもよく、例えば、2以上の部材をつなぎ合わせたり組み合わせたりして形成されていてもよい。
一変形例において、第1壁部571は、第2軸A2において第1端子部材51の全体を覆わなくてもよい。例えば、第1壁部571の幅(第2軸A2に沿った寸法)は、第1端子部材51の幅よりも小さくてもよい。
一変形例において、可動接触子N1(第1可動ばね343)は、接続部(接続片543)を有していなくてもよく、例えば固定片541の上端から、ばね片542及び保持片544として機能する板ばねが後斜め上方へ延出していてもよい。
一変形例において、移動部材R1は、可動接触子N1(第1可動ばね343)を押して可動接触子N1を移動させる構造に限られず、可動接触子N1を引いて可動接触子N1を移動させる構造であってもよい。また、移動部材R1は、可動接触子N1(第1可動ばね54)から離れる構造でなくてもよい。例えば、移動部材R1が可動接触子N1(第1可動ばね54)と一体に形成されていて(例えばインサート成形)、移動部材R1と一緒に可動接触子N1が移動する構造であってもよい。
一変形例において、カード34は、コイル21の励磁と非励磁との切り替え(接極子33の移動)に連動して第2可動接点M2を第2固定接点F2に対して接離させればよく、接極子33に固定されていなくてもよい。カード34は、例えば、接極子33とは空間的に離れて配置されており、接極子33によって押されることで移動して第2可動ばね52を押す構造であってもよい。
一変形例において、壁部W1は、カード34と一体に形成されていてもよい。
一変形例において、壁部W1は、上方から見て(第3軸A3において)接触点P1と固定接点F1との間に位置していればよく、可動接触子N1に対して固定接点F1と同じ側に配置されていてもよいし、可動接触子N1に対して接触点P1と同じ側に配置されていてもよい。壁部W1は、可動接触子N1に対して、固定接点F1と接触点P1とのうちの少なくとも一方と同じ側に配置されていることが好ましい。
上記の実施形態及び変形例では、第2接点装置C2(主接点装置)は、非通電時に電路を遮断するいわゆるa接点(常開接点)であるが、これに限られない。一変形例において、第2接点装置C2は、非通電時に電路を形成するいわゆるb接点(常閉接点)であってもよい。一変形例において、第2接点装置C2は、2つの第2固定接点F2を有していて通電時と非通電時とで第2可動接点M2が異なる第2固定接点F2と接触する、いわゆるc接点であってもよい。第2接点装置C2がb接点又はc接点の場合、補助部材44の突部444の下面を、第2固定接点F2として利用してもよい。
一変形例において、可動接触子N1に突出部S1が形成されていれば、壁部W1が省略されてもよい。
(4)態様
以上説明した実施形態及び変形例から明らかなように、本明細書には以下の態様が開示されている。
第1の態様の接点装置(C1)は、第1端子部材(51;51B;51C;51D;51E;51F;51G)と、第2端子部材(53;53C;53D;53E;53F;53G)と、ベース(B1)と、固定接点部材(52;52B;52C;52D;52E;52F;52G)と、可動接触子(N1)と、可動接点部材(55;55A;55B;55C;55D;55E;55F;55G)と、移動部材(R1)と、壁部(W1)と、を備えている。ベース(B1)は、第1端子部材(51;51B;51C;51D;51E;51F;51G)及び第2端子部材(53;53C;53D;53E;53F;53G)を保持する。固定接点部材(52;52B;52C;52D;52E;52F;52G)は、固定接点(F1)を有する。固定接点部材(52;52B;52C;52D;52E;52F;52G)は、第1端子部材(51;51B;51C;51D;51E;51F;51G)に設けられている。可動接触子(N1)は、第2端子部材(53;53C;53D;53E;53F;53G)に接続されており、ベース(B1)と対向する下面を有する。可動接点部材(55;55A;55B;55C;55D;55E;55F;55G)は、可動接点(M1)を有する。可動接点部材(55;55A;55B;55C;55D;55E;55F;55G)は、可動接触子(N1)に設けられている。可動接点(M1)は、固定接点(F1)と対向する。移動部材(R1)は、可動接点(M1)を固定接点(F1)に接触させる又は可動接点(M1)を固定接点(F1)から離間させる。壁部(W1)は、上方から見て、移動部材(R1)が可動接触子(N1)に接触する接触点(P1)と、固定接点(F1)と、の間に位置する。
この態様によれば、接触点(P1)において移動部材(R1)が可動接触子(N1)と擦れることで削りカス等の異物が発生したとしても、その異物は固定接点(F1)まで届き難い。そのため、固定接点(F1)と可動接点(M1)との間の接触不良等の不具合の発生の低減を図ることが可能となる。
第2の態様の接点装置(C1)では、第1の態様において、移動部材(R1)は、可動接触子(N1)の下面に接触する。
この態様によれば、移動部材(R1)がベース(B1)と可動接触子(N1)との間に位置することとなり、可動接点(M1)が固定接点(F1)の上側に位置する向きで接点装置(C1)を使用する場合、接触点(P1)で発生した異物が固定接点(F1)まで更に届き難くなる。
第3の態様の接点装置(C1)では、第1又は第2の態様において、固定接点(F1)は、可動接点(M1)の下方に位置する。
この態様において、移動部材(R1)が可動接触子(N1)の下面に接触する場合、可動接触子(N1)の板厚方向において同じ側(下面側)に、固定接点(F1)及び接触点(P1)が位置している。この場合、接触点(P1)で発生した異物が固定接点(F1)へ到達するのを、壁部(W1)によって遮りやすくなる。
第4の態様の接点装置(C1)では、第1~第3のいずれか1つの態様において、可動接触子(N1)は、可動接点部材(55;55A;55B;55C;55D;55E;55F;55G)が設けられている接点部と、第2端子部材(53;53C;53D;53E;53F;53G)に接続されており移動部材(R1)が接触する可動部と、接点部と可動部とをつなぐ接続部と、を有する。壁部(W1)は板状である。可動接触子(N1)の接続部は、壁部(W1)と対向する。
この態様によれば、接続部を、接触点(P1)と固定接点(F1)との間に位置させやすくなり、接触点(P1)で発生した異物が固定接点(F1)へ到達するのを、接続部によって遮ることが可能となる。
第5の態様の接点装置(C1)では、第4の態様において、壁部(W1)は、可動接触子(N1)の接続部と第1端子部材(51;51B;51E;51F)との間に位置する。
この態様によれば、接触点(P1)で発生した異物が固定接点(F1)へ到達するのを、壁部(W1)によって遮りやすくなる。
第6の態様の接点装置(C1)は、第4又は第5の態様において、可動接触子(N1)の可動部から突出する突出部(S1)を更に備える。突出部(S1)は、上方から見て、接触点(P1)と、壁部(W1)と、の間に位置する。
この態様によれば、接触点(P1)で発生した異物が固定接点(F1)へ到達するのを、突出部(S1)によって遮りやすくなる。
第7の態様の接点装置(C1)では、第6の態様において、突出部(S1)は、可動部と一体に形成されている。
この態様によれば、突出部(S1)の形成が容易になる。
第8の態様の接点装置(C1)では、第7の態様において、突出部(S1)は、可動部を構成する板材の一部を切り起こして形成されている。
この態様によれば、突出部(S1)の形成が容易になる。
第9の態様の接点装置(C1)では、第6~第8のいずれか1つの態様において、突出部(S1)は、可動接触子(N1)に対して移動部材(R1)と同じ側に位置する。
この態様によれば、接触点(P1)で発生した異物が固定接点(F1)へ到達するのを、突出部(S1)によって遮りやすくなる。
第10の態様の接点装置(C1)では、第6~第9のいずれか1つの態様において、可動接点(M1)は、固定接点(F1)の上方に位置する。移動部材(R1)は、可動接触子(N1)の下方に位置する。突出部(S1)は、可動部から下方に向かって突出しており、下方に向かうにつれて移動部材(R1)に近づくように構成されている。
この態様によれば、接触点(P1)で発生した異物が固定接点(F1)へ到達するのを、突出部(S1)によって遮りやすくなる。
第11の態様の接点装置(C1)では、第6~第9のいずれか1つの態様において、可動接点(M1)は、固定接点(F1)の上方に位置する。移動部材(R1)は、可動接触子(N1)の上方に位置する。突出部(S1)は、可動部から上方に向かって突出しており、上方に向かうにつれて移動部材(R1)から離れるように構成されている。
この態様によれば、接触点(P1)で発生した異物が固定接点(F1)へ到達するのを、突出部(S1)によって遮りやすくなる。
第12の態様の接点装置(C1)では、第6~第9のいずれか1つの態様において、可動接点(M1)は、固定接点(F1)の下方に位置する。移動部材(R1)は、可動接触子(N1)の上方に位置する。突出部(S1)は、可動部から上方に向かって突出しており、上方に向かうにつれて移動部材(R1)に近づくように構成されている。
この態様によれば、接触点(P1)で発生した異物が固定接点(F1)へ到達するのを、突出部(S1)によって遮りやすくなる。
第13の態様の接点装置(C1)では、第6~第9のいずれか1つの態様において、可動接点(M1)は、固定接点(F1)の下方に位置する。移動部材(R1)は、可動接触子(N1)の下方に位置する。突出部(S1)は、可動部から下方に向かって突出しており、下方に向かうにつれて移動部材(R1)から離れるように構成されている。
この態様によれば、接触点(P1)で発生した異物が固定接点(F1)へ到達するのを、突出部(S1)によって遮りやすくなる。
第14の態様の接点装置(C1)では、第1~第13のいずれか1つの態様において、固定接点(F1)は、接触点(P1)よりも上方に位置する。
この態様によれば、可動接点(M1)が固定接点(F1)の上側に位置する向きで接点装置(C1)を使用する場合、接触点(P1)で発生した異物が固定接点(F1)まで更に届き難くなる。また、可動接触子(N1)の一部を、壁部(W1)に沿わせる形状に形成しやすくなる。
第15の態様の接点装置(C1)では、第1~第13のいずれか1つの態様において、固定接点(F1)は、接触点(P1)よりも下方に位置する。
この態様によれば、可動接点(M1)が固定接点(F1)の下側に位置する向きで接点装置(C1)を使用する場合、接触点(P1)で発生した異物が固定接点(F1)まで更に届き難くなる。また、可動接触子(N1)の一部を、壁部(W1)に沿わせる形状に形成しやすくなる。
第16の態様の接点装置(C1)では、第1~第15のいずれか1つの態様において、可動接点(M1)が固定接点(F1)に接触した状態で、壁部(W1)と可動接触子(N1)の下面との間に、隙間(G1)が形成される。
この態様によれば、接点装置(C1)の小型化を図りつつ、壁部(W1)が可動接触子(N1)に接触することによる異物の発生を抑えることが可能となる。
第17の態様の接点装置(C1)では、第16の態様において、隙間(G1)の大きさは、0.20mm以上0.40mm以下の範囲である。
この態様によれば、可動接触子(N1)が移動する際に可動接触子(N1)が壁部(W1)に接触しにくくなり、壁部(W1)が可動接触子(N1)に接触することによる異物の発生を抑えることが可能となる。
第18の態様の接点装置(C1)は、第16又は第17の態様において、固定接点部材(52;52B;52D;52G)は、第1端子部材(51;51B;51D;51G)と別体であって第1端子部材(51;51B;51D;51G)に固定される。可動接点部材(55;55A;55B;55D;55G)は、可動接触子(N1)と別体であって可動接触子(N1)に固定される。隙間(G1)の大きさは、第1端子部材(51;51B;51D;51G)の上面からの固定接点部材(52;52B;52D;52G)の突出寸法と可動接触子(N1)の下面からの可動接点部材の突出寸法との合計よりも、小さい。
この態様によれば、可動接触子(N1)が移動する際に可動接触子(N1)が壁部(W1)に接触しにくくなり、壁部(W1)が可動接触子(N1)に接触することによる異物の発生を抑えることが可能となる。
第19の態様の接点装置(C1)は、第16~第18のいずれか1つの態様において、可動接点部材(55;55A;55B;55D;55G)は、可動接触子(N1)と別体であって可動接触子(N1)に固定される。隙間(G1)の大きさは、可動接触子(N1)の下面からの可動接点部材(55;55A;55B;55D;55G)の突出寸法よりも、小さい。
この態様によれば、可動接触子(N1)が移動する際に可動接触子(N1)が壁部(W1)に接触しにくくなり、壁部(W1)が可動接触子(N1)に接触することによる異物の発生を抑えることが可能となる。
第20の態様の接点装置(C1)では、第1~第17のいずれか1つの態様において、固定接点部材は、第1端子部材と一体に形成されている。
第21の態様の接点装置(C1)では、第1~第17のいずれか1つの態様において、可動接点部材は、可動接触子(N1)と一体に形成されている。
第22の態様の接点装置(C1)では、第1~第21のいずれか1つの態様において、壁部(W1)は、ベース(B1)と一体に形成されている。
この態様によれば、壁部(W1)の形成が容易になる。
第23の態様の電磁継電器(100)は、第1~第22のいずれか1つの態様の接点装置(C1)と、第3端子部材(42)と、第4端子部材(30)と、第2固定接点部材(43)と、第2可動接点部材(32)と、コイル(21)と、ボビン(22)と、を備える。第3端子部材(42)は、ベース(B1)に保持される。第4端子部材(30)は、ベース(B1)に保持される。第2固定接点部材(43)は、固定接点部材(52;52B;52D;52E;52F;52G)としての第1固定接点部材とは異なる。第2固定接点部材(43)は、第3端子部材(42)に設けられている。第2固定接点部材(43)は、第2固定接点(F2)を有する。第2可動接点部材(32)は、可動接点部材(55;55A;55B;55C;55D;55E;55F;55G)としての第1可動接点部材とは異なる。第2可動接点部材(32)は、第4端子部材(30)に設けられている。第2可動接点部材(32)は、第2固定接点(F2)と対向する第2可動接点(M2)を有する。コイル(21)は、ボビン(22)に巻回されている。コイル(21)への通電の入り切りに応じて、第2可動接点(M2)が第2固定接点(F2)と接離する。ボビン(22)は、上方から見て、固定接点(F1)としての第1固定接点と第2固定接点(F2)との間に位置している。
この態様によれば、移動部材(R1)が可動接触子(N1)と擦れて異物が発生したとしても、その異物は、第2固定接点(F2)まで届き難い。そのため、第2固定接点(F2)と第2可動接点(M2)との間の接触不良等の不具合の発生の低減を図ることが可能となる。
21 コイル
22 ボビン
30 第4端子部材
42 第3端子部材
51,51B,51C,51D,51E,51F,51G 第1端子部材
52,52B,52D,52E,52F,52G 固定接点部材(第1固定接点部材)
53,53C,53D,53E,53F,53G 第2端子部材
55,55A,55B,55C,55D,55E,55F,55G 可動接点部材(第1可動接点部材)
100 電磁継電器
B1 ベース
C1 接点装置
F1 固定接点(第1固定接点)
F2 第2固定接点
G1 隙間
M1 可動接点(第1可動接点)
M2 第2可動接点
N1 可動接触子
P1 接触点
R1 移動部材
S1 突出部
T1 第1端子
T2 第2端子
T3 第3端子
T4 第4端子
W1 壁部

Claims (23)

  1. 第1端子部材と、
    第2端子部材と、
    前記第1端子部材及び前記第2端子部材を保持するベースと、
    固定接点を有し、前記第1端子部材に設けられている固定接点部材と、
    前記第2端子部材に接続されており、前記ベースと対向する下面を有する可動接触子と、
    前記固定接点と対向する可動接点を有し、前記可動接触子に設けられている可動接点部材と、
    前記可動接点を前記固定接点に接触させる又は前記可動接点を前記固定接点から離間させる移動部材と、
    上方から見て、前記移動部材が前記可動接触子に接触する接触点と、前記固定接点と、の間に位置する壁部と、
    を備える、
    接点装置。
  2. 前記移動部材は、前記可動接触子の前記下面に接触する、
    請求項1に記載の接点装置。
  3. 前記固定接点は、前記可動接点の下方に位置する、
    請求項1又は2に記載の接点装置。
  4. 前記可動接触子は、
    前記可動接点部材が設けられている接点部と、
    前記第2端子部材に接続されており前記移動部材が接触する可動部と、
    前記接点部と前記可動部とをつなぐ接続部と、
    を有し、
    前記壁部は板状であり、
    前記可動接触子の前記接続部は、前記壁部と対向する、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の接点装置。
  5. 前記壁部は、前記可動接触子の前記接続部と前記第1端子部材との間に位置する、
    請求項4に記載の接点装置。
  6. 前記可動接触子の前記可動部から突出する突出部を更に備え、
    前記突出部は、上方から見て、前記接触点と、前記壁部と、の間に位置する、
    請求項4又は5に記載の接点装置。
  7. 前記突出部は、前記可動部と一体に形成されている、
    請求項6に記載の接点装置。
  8. 前記突出部は、前記可動部を構成する板材の一部を切り起こして形成されている、
    請求項7に記載の接点装置。
  9. 前記突出部は、前記可動接触子に対して前記移動部材と同じ側に位置する、
    請求項6~8のいずれか1項に記載の接点装置。
  10. 前記可動接点は、前記固定接点の上方に位置し、
    前記移動部材は、前記可動接触子の下方に位置し、
    前記突出部は、前記可動部から下方に向かって突出しており、下方に向かうにつれて前記移動部材に近づくように構成された、
    請求項6~9のいずれか1項に記載の接点装置。
  11. 前記可動接点は、前記固定接点の上方に位置し、
    前記移動部材は、前記可動接触子の上方に位置し、
    前記突出部は、前記可動部から上方に向かって突出しており、上方に向かうにつれて前記移動部材から離れるように構成された、
    請求項6~9のいずれか1項に記載の接点装置。
  12. 前記可動接点は、前記固定接点の下方に位置し、
    前記移動部材は、前記可動接触子の上方に位置し、
    前記突出部は、前記可動部から上方に向かって突出しており、上方に向かうにつれて前記移動部材に近づくように構成された、
    請求項6~9のいずれか1項に記載の接点装置。
  13. 前記可動接点は、前記固定接点の下方に位置し、
    前記移動部材は、前記可動接触子の下方に位置し、
    前記突出部は、前記可動部から下方に向かって突出しており、下方に向かうにつれて前記移動部材から離れるように構成された、
    請求項6~9のいずれか1項に記載の接点装置。
  14. 前記固定接点は、前記接触点よりも上方に位置する、
    請求項1~13のいずれか1項に記載の接点装置。
  15. 前記固定接点は、前記接触点よりも下方に位置する、
    請求項1~13のいずれか1項に記載の接点装置。
  16. 前記可動接点が前記固定接点に接触した状態で、前記壁部と前記可動接触子との間に、隙間が形成される、
    請求項1~15のいずれか1項に記載の接点装置。
  17. 前記隙間の大きさは、0.20mm以上0.40mm以下の範囲である、
    請求項16に記載の接点装置。
  18. 前記固定接点部材は、前記第1端子部材と別体であって前記第1端子部材に固定され、
    前記可動接点部材は、前記可動接触子と別体であって前記可動接触子に固定され、
    前記隙間の大きさは、前記第1端子部材の上面からの前記固定接点部材の突出寸法と前記可動接触子の前記下面からの前記可動接点部材の突出寸法との合計よりも、小さい、
    請求項16又は17に記載の接点装置。
  19. 前記可動接点部材は、前記可動接触子と別体であって前記可動接触子に固定され、
    前記隙間の大きさは、前記可動接触子の前記下面からの前記可動接点部材の突出寸法よりも、小さい、
    請求項16~18のいずれか1項に記載の接点装置。
  20. 前記固定接点部材は、前記第1端子部材と一体に形成されている、
    請求項1~17のいずれか1項に記載の接点装置。
  21. 前記可動接点部材は、前記可動接触子と一体に形成されている、
    請求項1~17のいずれか1項に記載の接点装置。
  22. 前記壁部は、前記ベースと一体に形成されている、
    請求項1~21のいずれか1項に記載の接点装置。
  23. 請求項1~22のいずれか1項に記載の接点装置と、
    前記ベースに保持される第3端子部材と、
    前記ベースに保持される第4端子部材と、
    前記第3端子部材に設けられており、前記固定接点部材としての第1固定接点部材とは異なり、第2固定接点を有する第2固定接点部材と、
    前記第4端子部材に設けられており、前記可動接点部材としての第1可動接点部材とは異なり、前記第2固定接点と対向する第2可動接点を有する第2可動接点部材と、
    コイルと、
    前記コイルが巻回されているボビンと、
    を備え、
    前記コイルへの通電の入り切りに応じて、前記第2可動接点が前記第2固定接点と接離し、
    前記ボビンは、上方から見て、前記固定接点としての第1固定接点と前記第2固定接点との間に位置している、
    電磁継電器。
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