JP2023164194A - フィルタ部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】π型フィルタ120に共振が生じることを抑えるフィルタ部品50を提供する。【解決手段】巻線80a、70aが電源端子11、12と電源端子21、22と間にコモンモードインダクタ140を形成する。巻線80a、80b、70a、70bが電源端子11、12と電源端子21、22との間にディファレンシャルモードインダクタ141を形成する。抵抗素子90は、電源端子11、21の間で巻線70bに並列に接続されて、ディファレンシャルモードの電流の一部をジュール熱に変換する。抵抗素子91は、電源端子21、22の間で巻線80bに並列に接続されて、ディファレンシャルモードの電流の一部をジュール熱に変換する。【選択図】図1

Description

本発明は、フィルタ部品に関するものである。
従来、一体型の磁心にディファレンシャルモードインダクタとコモンモードインダクタを構成するフィルタ部品が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5790700号公報
本発明者等は、上述のフィルタ部品を電動車の高電圧システムにおいて主機のインバータと補機のインバータとの間に配置することを検討した。
主機のインバータと補機のインバータとは高圧バッテリに並列に接続されている。主機のインバータには、高圧バッテリから出力されている電源電圧を安定化させる平滑コンデンサが接続されている。補機のインバータには、高圧バッテリから出力されている電源電圧を安定化させる平滑コンデンサが接続されている。
主機の平滑コンデンサ、補機の平滑コンデンサ、およびディファレンシャルモードインダクタは、π型フィルタを形成する。
しかし、主機のインバータのスイッチング作動に起因して発生するディファレンシャルモードのリップル電流(すなわち、ノイズ電流)の周波数がπ型フィルタ(すなわち、フィルタ回路)の共振周波数と一致した場合には、π型フィルタに共振が生じて補機の平滑コンデンサに過大な電流が流れる。このため、補機の平滑コンデンサに不具合が生じる懸念がある。
本発明は上記点に鑑みて、2つの平滑コンデンサおよびディファレンシャルモードインダクタによって構成されるフィルタ回路に共振が生じることを抑えるようにしたフィルタ部品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、第1平滑コンデンサ(30)、第2平滑コンデンサ(40)、第1電気機器(10)、および、第2電気機器(20)を備え、第1電気機器、第2電気機器は、それぞれ、バッテリ(110)に並列に接続され、バッテリの出力電力によって作動し、
第1平滑コンデンサは、バッテリから第1電気機器に出力される電源電圧を安定化させ、第2平滑コンデンサは、バッテリから第2電気機器に出力される電源電圧を安定化させる電気システム(1)に適用されるフィルタ部品であって、
2つの空所(61e)を囲むように形成されて磁束が周回する周回磁路(100)を形成する外側コア(61)と、2つの空所の間に配置されて外側コアのうち2つの部位(101、102)の間に磁束を通過させる短絡磁路(103)を形成する短絡コア(62)と、を備える磁気コア(60)と、
磁気コアに巻き回されて周回磁路および短絡磁路を通過させる磁束を発生させる第1巻線(70a)、第2巻線(70b)、第3巻線(80a)、第4巻線(80b)と、
抵抗素子(90、90A)と、を備え、
バッテリの2つの電極(111、112)のうち一方の電極を第1電極とし、バッテリの2つの電極のうち一方の電極以外の電極を第2電極とし、第1電気機器のうち前記バッテリの第1電極に接続されている電源端子を第1電源端子(11、12)とし、第1電気機器のうち前記バッテリの第2電極に接続されている電源端子を第2電源端子(11、12)とし、第2電気機器のうち前記バッテリの第1電極に接続されている電源端子を第3電源端子(21、22)とし、第2電気機器のうちバッテリの第2電極に接続されている電源端子を第4電源端子(21、22)とした場合に、
第1巻線および第2巻線が第1電源端子および第3電源端子の間で直列接続され、
第3巻線および第4巻線が第2電源端子および第4電源端子の間に直列接続され、
第1巻線、第3巻線は、第1電源端子および第3電源端子の間と、第2電源端子および第4電源端子の間とに、同位相のノイズ電流が流れることを抑えるコモンモードインダクタを形成し、
第1巻線、第2巻線、第3巻線、第4巻線は、第1電源端子および第3電源端子の間と、第2電源端子および第4電源端子の間とに、逆位相のノイズ電流が流れることを抑えるディファレンシャルモードインダクタを形成し、
第1巻線、第2巻線、第3巻線、第4巻線、第1平滑コンデンサ、および第2平滑コンデンサがフィルタ回路(120)を構成し、
抵抗素子は、フィルタ回路において、第1巻線、第2巻線、第3巻線、第4巻線のうち少なくとも1つの巻線に並列に接続され、フィルタ回路に共振が生じることを抑える。
したがって、請求項1に記載の発明によれば、2つの平滑コンデンサおよびディファレンシャルモードインダクタによって構成されるフィルタ回路に共振が生じることを抑えるようにしたフィルタ部品を提供することができる。
また、請求項5に記載の発明では、第1平滑コンデンサ(30)、第2平滑コンデンサ(40)、第1電気機器(10)、および、第2電気機器(20)を備え、第1電気機器、第2電気機器は、それぞれ、バッテリ(110)に並列に接続され、バッテリの出力電力によって作動し、
第1平滑コンデンサは、バッテリから第1電気機器に出力される電源電圧を安定化させ、第2平滑コンデンサは、バッテリから第2電気機器に出力される電源電圧を安定化させる電気システム(1)に適用されるフィルタ部品であって、
2つの空所(61e)を囲むように形成されて磁束が周回する周回磁路(100)を形成する外側コア(61)と、2つの空所の間に配置されて外側コアのうち2つの部位(101、102、101a、102a)に磁束を通過させる短絡磁路(103、104)とを形成する短絡コア(62、63)と、を備える磁気コア(60)と、
磁気コアに巻き回されて周回磁路および短絡磁路を通過させる磁束を発生させる第1巻線(70a)、第2巻線(70b)、第3巻線(80a)と、
抵抗素子(90、90A)と、を備え、
バッテリの2つの電極(111、112)のうち一方の電極を第1電極とし、バッテリの2つの電極のうち一方の電極以外の電極を第2電極とし、第1電気機器のうち前記バッテリの第1電極に接続されている電源端子を第1電源端子(11、12)とし、第1電気機器のうち前記バッテリの第2電極に接続されている電源端子を第2電源端子(11、12)とし、第2電気機器のうち前記バッテリの第1電極に接続されている電源端子を第3電源端子(21、22)とし、第2電気機器のうちバッテリの第2電極に接続されている電源端子を第4電源端子(21、22)とした場合に、
第1巻線および第2巻線が第1電源端子および第3電源端子の間で直列接続され、
第3巻線が第2電源端子および第4電源端子の間に接続され、
第1巻線、第3巻線は、第1電源端子および第3電源端子の間と、第2電源端子および第4電源端子の間とに、同位相のノイズ電流が流れることを抑えるコモンモードインダクタを形成し、
第1巻線、第2巻線、第3巻線は、第1電源端子および第3電源端子の間と、第2電源端子および第4電源端子の間とに、逆位相のノイズ電流が流れることを抑えるディファレンシャルモードインダクタを形成し、
第1巻線、第2巻線、第3巻線、第1平滑コンデンサ、および第2平滑コンデンサがフィルタ回路(120)を構成し、
抵抗素子は、フィルタ回路において、第1巻線、第2巻線、第3巻線のうち少なくとも1つの巻線に並列に接続され、フィルタ回路に共振が生じることを抑える。
請求項5に記載の発明によれば、2つの平滑コンデンサおよびディファレンシャルモードインダクタによって構成されるフィルタ回路に共振が生じることを抑えるようにしたフィルタ部品を提供することができる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態における高電圧システムの全体構成を示すブロック図であり、特にフィルタ部品のディファレンシャルモードインダクタの巻線に並列に抵抗素子が接続されている回路構成を示す図である。 図1の第1実施形態のフィルタ部品の構成の詳細の説明を補助するための図であり、特に、ディファレンシャルモードのリップル電流、コモンモードのノイズ電流を抑制する作用の説明を補助するための図である。 図1の第1実施形態のフィルタ部品の等価回路を示す電気回路図である。 対比例における高電圧システムの全体構成を示すブロック図であり、2つの平滑コンデンサ、およびフィルタ部品のディファレンシャルモードインダクタによって構成されるπ型フィルタに生じる共振の説明を補助するための図である。 対比例における高電圧システムのうちディファレンシャルモードインダクタ、および2つの平滑コンデンサによって構成されるπ型フィルタの伝達特性を説明するための図である。 図1の第1実施形態の高電圧システムのうちディファレンシャルモードインダクタ、および2つの平滑コンデンサによって構成されるπ型フィルタの伝達特性を説明するための図である。 第2実施形態のフィルタ部品の構成の詳細の説明を補助するための図であり、特に、2つの抵抗素子がそれぞれディファレンシャルモードインダクタに並列に接続されている回路構成の説明を補助するための図である。 図7の第2実施形態のフィルタ部品の等価回路を示す電気回路図であり、特に抵抗素子と巻線との配置関係を示す図である。 第3実施形態のフィルタ部品の構成の詳細の説明を補助するための図であり、特に、1つの抵抗素子がディファレンシャルモードインダクタに並列に接続されている回路構成の説明を補助するための図である。 図9の第3実施形態のフィルタ部品の等価回路を示す電気回路図であり、特に抵抗素子と巻線との配置関係を示す図である。 第4実施形態のフィルタ部品の構成の詳細の説明を補助するための図であり、特に、抵抗素子がディファレンシャルモードインダクタに並列に接続されている回路構成の説明を補助するための図である。 第5実施形態のフィルタ部品の構成の詳細の説明を補助するための図であり、特に、抵抗素子がディファレンシャルモードインダクタに並列に接続されている回路構成の説明を補助するための図である。 第6実施形態のフィルタ部品の構成の詳細の説明を補助するための図であり、特に、抵抗素子がディファレンシャルモードインダクタに並列に接続されている回路構成の説明を補助するための図である。 第7実施形態のフィルタ部品の構成の詳細の説明を補助するための図であり、特に、抵抗素子がディファレンシャルモードインダクタに並列に接続されている回路構成の説明を補助するための図である。 第8実施形態のフィルタ部品の構成の詳細の説明を補助するための図であり、特に、抵抗素子がディファレンシャルモードインダクタに並列に接続されている回路構成の説明を補助するための図である。 第9実施形態のフィルタ部品の構成の詳細の説明を補助するための図であり、特に、抵抗素子が感熱抵抗体である旨の説明を補助するための図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1に電動車の高電圧システム1の本第1実施形態の構成を示す。高電圧システム1は、図1に示すように、駆動装置10、20、平滑コンデンサ30、40、およびフィルタ部品50を備える電気システムである。
駆動装置10は、第1電気機器として、複数のスイッチング素子を備え、複数のスイッチング素子のスイッチング作動によって、主機である電動機10Aを駆動するインバータである。本実施形態の電動機10Aは、電動車の走行用電動機である。
駆動装置20は、第2電気機器として、複数のスイッチング素子を備え、複数のスイッチング素子のスイッチング作動によって、補機である電動機20Aを駆動するインバータである。本実施形態の電動機20Aは、空調用コンプレッサを駆動する電動機である。駆動装置10、20は、高圧バッテリ110に対して並列に接続されている。高圧バッテリ110は、
バッテリとして、2つの電極としての正極電極111、負極電極112を備える。
平滑コンデンサ30は、駆動装置10の電源端子11、12の間に接続されている第1平滑コンデンサである。平滑コンデンサ30は、高圧バッテリ110から駆動装置10の電源端子11、12に対して出力される電圧を安定させる。
駆動装置10の電源端子11は、高圧バッテリ110の正極電極111(すなわち、第1電極)に接続されている第1電源端子である。駆動装置10の電源端子12は、高圧バッテリ110の負極電極112(すなわち、第2電極)に接続されている第2電源端子である。
平滑コンデンサ40は、駆動装置20の電源端子21、22の間に接続されている第2平滑コンデンサである。平滑コンデンサ40は、高圧バッテリ110から電源端子21、22に対して出力される電圧を安定させる。駆動装置20の電源端子21は、高圧バッテリ110の正極電極111に接続されている第3電源端子である。駆動装置20の電源端子22は、高圧バッテリ110の負極電極112に接続されている第4電源端子である。
フィルタ部品50は、図2に示すように、磁気コア60、巻線70、80、および抵抗素子90、91を備える。
磁気コア60は、外側コア61、および短絡コア62を備える。外側コア61、および短絡コア62は、フェライト等の磁性体によって一体化されている。外側コア61は、2つの空所61eを囲むように形成されて磁束が周回する周回磁路100を構成する。具体的には、外側コア61は、周回磁路100を構成する左辺コア61a、右辺コア61b、上辺コア61c、および下辺コア61dを備える。
左辺コア61aは、2つの空所61eに対して図2中左側に配置されている。右辺コア61bは、2つの空所61eに対して図2中右側に配置されている。上辺コア61cは、2つの空所61eに対して図2中上側に配置されている。下辺コア61dは、2つの空所61eに対して図2中下側に配置されている。
左辺コア61aは、上辺コア61cおよび下辺コア61dのそれぞれに接続されている。右辺コア61b、上辺コア61cおよび下辺コア61dのそれぞれに接続されている。
短絡コア62は、外側コア61のうち2つの部位101、102の間を磁気的に接続するように形成されて2つの部位101、102の間に磁束を通過させる短絡磁路103を形成する。短絡磁路103は、2つの空所61eの間に配置されている。短絡コア62は、上側コア62a、および下側コア62bを備える。
上側コア62aは、上辺コア61cのうち部位101から下辺コア61dに向けて突起するように形成されている。下側コア62bは、下辺コア61dのうち部位102から上辺コア61cに向けて突起するように形成されている。
上側コア62aおよび下側コア62bの間には、空隙62c(すなわち、磁気ギャップ)が設けられている。空隙62cは、巻線70、80に流れる直流電流に基づいて発生する磁束によって磁気コア60が磁気飽和することを未然に抑制する。
巻線70、80は、それぞれ、銅等の金属材料からなる導電線が巻き回されて構成されている。巻線70は、駆動装置10の電源端子11と駆動装置20の電源端子21との間で直列接続されている巻線70a、70bを備える。巻線70aは、左辺コア61aに巻き回されている第2巻線である。巻線70bは、上側コア62aに巻き回されている第1巻線である。
巻線80は、駆動装置10の電源端子12と駆動装置20の電源端子22との間で直列接続されている巻線80a、80bを備える。巻線80aは、右辺コア61bに巻き回されている第4巻線である。巻線80bは、下側コア62bに巻き回されている第3巻線である。
巻線70a、80aは、コモンモードインダクタ140を形成する。コモンモードインダクタ140は、電源端子11、21の間と、電源端子12、22の間とにコモンモードのノイズ電流(すなわち、同位相のノイズ電流)が流れることを抑える。
巻線70a、70b、80a、80bは、ディファレンシャルモードインダクタ141を形成する。ディファレンシャルモードインダクタ141は、電源端子11、21の間と、電源端子12、22の間とにディファレンシャルモードのリップル電流(すなわち、逆位相のノイズ電流)が流れることを抑える。
巻線70a、70b、巻線80a、80b、および平滑コンデンサ30、40は、π型フィルタ120(すなわち、フィルタ回路)を構成する。抵抗素子90は、π型フィルタ120において、電源端子11、21の間に、巻線70bに対して並列に接続されている第1抵抗素子である。抵抗素子91は、π型フィルタ120において、電源端子12、22の間に、巻線80bに対して並列に接続されている第2抵抗素子である。
本実施形態の抵抗素子90、91としては、温度依存性の低い電気抵抗体が用いられている。
以下、説明の便宜上、コモンモードインダクタ140とディファレンシャルモードインダクタ141とを纏めてインダクタ140、141とも表記する。
フィルタ部品50は、図3に示すように、電源端子11、12と電源端子21、22との間にインダクタ140、141が直列接続され、ディファレンシャルモードインダクタ141の一部に抵抗素子90、91が並列接続される回路に等価であると考えられる。
本実施形態では、抵抗素子90、91は、それぞれ、後述するように、π型フィルタ120に共振が発生することを抑える。
なお、駆動装置10、平滑コンデンサ30、電動機10Aは、高電圧機器130を構成する。駆動装置20、平滑コンデンサ40、電動機20A、フィルタ部品50は、高電圧機器131を構成する。図1、図2中の端子51、52、53、54は、それぞれ、フィルタ部品50の入出力端子である。
次に、本実施形態の作動について説明する。
まず、駆動装置10は、高圧バッテリ110から出力される出力電力に基づいて、複数のスイッチング素子のスイッチング作動によって、電動機10Aに交流電流を流す。このため、電動機10Aは、駆動装置10から流れる交流電流によって駆動する。
また、駆動装置20は、高圧バッテリ110から出力される出力電力に基づいて、複数のスイッチング素子のスイッチング作動によって、電動機20Aに交流電流を流す。このため、電動機20Aは、駆動装置20から流れる交流電流によって駆動する。
このとき、図1中の矢印Ya、Ybの如く、電源端子11、21の間と電源端子12、22の間とにコモンモードのノイズ電流(すなわち、同位相のノイズ電流)が流れる。
このとき、巻線80a、70aは、コモンモードのノイズ電流に基づいて、周回磁路100を周回する磁束を発生させる。巻線80aは、コモンモードのノイズ電流に基づいて、巻線70aによって発生される磁束を強める磁束を発生させる。
なお、図2中矢印B5は、巻線80aによって発生される磁束を示し、図2中矢印B6は、巻線70aによって発生される磁束を示している。
巻線80b、70bは、コモンモードのノイズ電流に基づいて、互いに磁束を打ち消す磁束を発生させる。なお、図2中矢印B7は、巻線70bによって発生される磁束を示し、図2中B8は、巻線80bによって発生される磁束を示している。
以上により、巻線80a、70aには、周回磁路100を周回する磁束によってインダクタンスが生じる。これに伴い、巻線80a、70aには、コモンモードのノイズ電流を打ち消す逆起電力が発生する。よって、この逆起電力によって巻線80a、70aにコモンモードのノイズ電流が流れることが抑えられる。
また、駆動装置10のスイッチング作動に起因して、図1中の矢印Yc、Ydの如く、電源端子11、21の間と電源端子12、22の間とにディファレンシャルモードのリップル電流(すなわち、逆位相のノイズ電流)が流れる。
巻線80bは、ディファレンシャルモードのリップル電流に基づいて、巻線80aによって発生させる磁束を強める磁束を発生させる。巻線70bは、ディファレンシャルモードのリップル電流に基づいて、巻線70aによって発生させる磁束を強める磁束を発生させる。
なお、図2中B1は、巻線80aによって発生される磁束を示し、図2中矢印B2は、巻線70aによって発生される磁束を示している。図2中B4は、巻線80bによって発生される磁束を示している。図2中B3は、巻線70bによって発生される磁束を示している。
さらに、巻線80a、70aは、周回磁路100において、ディファレンシャルモードのリップル電流に基づいて、磁束を互いに打ち消す磁束を発生させる。これにより、巻線80a、80b、70a、70bによって、ディファレンシャルモードのリップル電流に基づいた磁気エネルギを低減することができる。したがって、ディファレンシャルモードのリップル電流のエネルギを低減して、巻線80a、80b、70a、70bにノイズ電流が流れることが抑えられる。
また、駆動装置10のスイッチング作動が起因して発生したディファレンシャルモードのリップル電流の周波数が、π型フィルタ120の共振周波数と一致する場合がある。
この場合、図4に示すように、フィルタ部品50Aに抵抗素子90、91が設けられていない場合には、上述のディファレンシャルモードのリップル電流に基づいて、π型フィルタ120に共振が生じる。この場合、図5に示すように、平滑コンデンサ40に過大な共振電流が流れて平滑コンデンサ40に不具合が生じる恐れがある。
図5は、抵抗素子90、91が設けられていないフィルタ部品50Aを備える高電圧システム1Aの伝達特性を示す。図5から分かるように、共振周波数におけるゲインには、大きなピークが生じていることが分かる。
図5の伝達特性は、駆動装置10のスイッチング作動が起因して発生するディファレンシャルモードのリップル電流をInとして、平滑コンデンサ40に流れるリップル電流をIoutとしたとき、縦軸をゲイン(dB)とし、横軸を周波数とする。ゲイン(dB)は、Inに対するIoutの比(すなわち、Iout/In)である。
これに対して、本実施形態では、抵抗素子90は、π型フィルタ120において、巻線70bに対して並列に接続されている。抵抗素子91は、π型フィルタ120において、巻線80bに対して並列に接続されている。
このため、抵抗素子90、91には、ディファレンシャルモードのリップル電流の一部が流れる。したがって、抵抗素子90、91において、ディファレンシャルモードのリップル電流の一部がジュール熱に変換され、ディファレンシャルモードのリップル電流のエネルギが低減される。よって、π型フィルタ120に共振が生じることを抑えることができるので、平滑コンデンサ40にリップル電流を流れることを効果的に抑制することができる。
図6は、本実施形態の高電圧システムの伝達特性を示す。図6から分かるように、共振周波数におけるゲインには、ピークが図5に比べて効果的に減衰していることが分かる。
以上説明した本実施形態によれば、高電圧システム1において、駆動装置10、20は、高圧バッテリ110に並列に接続され、高圧バッテリ110の出力電力を、スイッチング作動により交流電力に変換する。
平滑コンデンサ30は、駆動装置10の電源端子11、12の間に接続されて高圧バッテリ110から駆動装置10に出力される電源電圧を安定化させる。
平滑コンデンサ40は、駆動装置20の電源端子21、22の間に接続されて高圧バッテリ110から駆動装置10に出力される電源電圧を安定化させる。
磁気コア60は、外側コア61と短絡コア62とを備える。外側コア61は、2つの空所61eを囲むように形成されて磁束が周回する周回磁路100を形成する。短絡コア62は、外側コア61のうち2つの部位101、102を磁気的に接続して2つの部位101、102に磁束を通過させる短絡磁路103を形成する。短絡コア62は、2つの空所61eの間に配置されている
巻線70aは、磁気コア60の左辺コア61aに巻き回されて周回磁路100に磁束を通過させる。巻線70bは、磁気コア60の短絡コア62に巻き回されて周回磁路100および短絡磁路103に磁束を通過させる。
巻線80aは、磁気コア60の右辺コア61bに巻き回されて周回磁路100に磁束を通過させる。巻線80bは、磁気コア60の短絡コア62に巻き回されて周回磁路100および短絡磁路103に磁束を通過させる。巻線70a、70bは、電源端子11、21の間で直列接続されており、巻線80a、80bは、電源端子12、22の間で直列接続されている。
巻線80a、70aは、電源端子11、21間と電源端子21、22間とにコモンモード(すなわち、同相)のノイズ電流が流れることを抑えるコモンモードインダクタ140を形成するように巻線80、70が巻き回されている。
巻線80a、80b、70a、70bがディファレンシャルモードインダクタを形成するように巻線80、70が巻き回されている。ディファレンシャルモードインダクタは、電源端子11、21間と電源端子12、22間とにディファレンシャルモード(すなわち、逆位相)のリップル電流が流れることを抑える。
巻線80a、80b、70a、70b、および平滑コンデンサ30、40がπ型フィルタ120を構成する。
抵抗素子90は、π型フィルタ120において、巻線70bに並列に接続されて、ディファレンシャルモードの電流の一部をジュール熱に変換する。そして、抵抗素子91は、π型フィルタ120において、巻線80bに並列に接続されて、ディファレンシャルモードの電流の一部をジュール熱に変換する。このため、ディファレンシャルモードの電流を低減させることができる。
以上により、平滑コンデンサ30、40および巻線70a、70b、80a、80bによって構成されるπ型フィルタ120に共振が生じることを抑えるようにしたフィルタ部品50を提供することができる。
また、抵抗素子90、91が設けられていないフィルタ部品50Aは、共振により大きな電流が流れて発熱する。このため、フィルタ部品50Aは放熱性を確保するために、体格を大型化することが必要になる。
これに対して、本実施形態では、フィルタ部品50は、抵抗素子90、91が設けられているため、共振の発生が抑制される。このため、フィルタ部品50の発熱することが抑えられるので、フィルタ部品50の体格の小型化の効果も期待できる。
本実施形態では、抵抗素子90、91は、電源端子11、12と電源端子21、22との間にディファレンシャルモードインダクタ141の一部に並列に接続されている。このため、抵抗素子90、91がコモンモードインダクタ140の作用に影響を与えることを抑えることができる。
以下、本実施形態のフィルタ部品50の具体例について説明する。
平滑コンデンサ40に流入するリップル電流Ioutは、高電圧機器130から高電圧機器131までの伝達特性により、流入量が変動する。ここで、平滑コンデンサ30のキャパシタンスは、平滑コンデンサ40のキャパシタンスに比べて十分に大きい。π型フィルタ120の共振周波数は、フィルタ部品50のディファレンシャルモードインダクタ141のインダクタンスと平滑コンデンサ40のキャパシタンスによって設定されている。
伝達特性は、共振周波数が低周波数側(例えば、1kHz~100kHzの間)になるようにディファレンシャルモードインダクタ141のインダクタンスと平滑コンデンサ40のキャパシタンスが調整されている。これは、高電圧機器131において例えば、150kHz以上の高周波数側の伝導エミッションノイズを抑制するためである。
また、抵抗素子90、91は、共振周波数の電流ピークを低減できるように抵抗値が設定される。具体的には、共振周波数におけるディファレンシャルモードインダクタ141のインピーダンスに対し、抵抗素子90、91のインピーダンスが同程度となるように抵抗値を設定するとよい。このことにより、共振周波数の電流のピークを効果的に低減することができる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、電源端子11、21の間に巻線70bに対して並列に抵抗素子90を配置し、電源端子12、22の間で巻線80bに対して並列に抵抗素子91を配置した例について説明した。
しかし、これに限らず、本第2実施形態では、図7、図8に示すように、抵抗素子90、91を配置してもよい。
本実施形態では、抵抗素子90は、π型フィルタ120において、電源端子11、21の間で巻線70a、70bをまたがるように並列に配置されている。抵抗素子91は、π型フィルタ120において、電源端子22、22の間に巻線80a、80bにまたがるように並列に配置されている。なお、図7中電源端子11、21、12、22の図示は省略されている。
図7のフィルタ部品50の等価回路を図8に示す。フィルタ部品50は、電源端子11、12および電源端子21、22の間でインダクタ140、141が直列接続され、抵抗素子90、91がインダクタ140、141にまたがるように並列に接続した回路に等価と考えられる。
したがって、フィルタ部品50に流れるディファレンシャルモードの電流の一部が抵抗素子90、91でジュール熱に変換され、ディファレンシャルモードの電流を低減できる。
本実施形態のフィルタ部品50において、抵抗素子90、91の配置以外の他の構成は、上記第1実施形態のフィルタ部品50と同様であるため、他の構成の説明を省略する。
以上説明した本実施形態によれば、抵抗素子90は、π型フィルタ120において、電源端子11、21の間に巻線70a、70bにまたがるように並列に配置されている。抵抗素子91は、π型フィルタ120において、電源端子22、22の間に巻線80a、80bにまたがるように並列に配置されている。
したがって、抵抗素子90、91は、ディファレンシャルモードの電流の一部をジュール熱に変換され、ディファレンシャルモードの電流を低減できる。このため、π型フィルタ120に共振が発生することを抑えることができる。
(第3実施形態)
上記第1実施形態では、巻線80a、80bを電源端子12、22の間に直列接続した例について説明した。しかし、これに代えて、巻線80a、80bのうち巻線80aのみを電源端子12、22の間に接続した本第3実施形態について図9、図10を参照して説明する。
図9に本実施形態のフィルタ部品50の構成を示す。本実施形態のフィルタ部品50は、上記第1実施形態において、巻線80bと抵抗素子91とが削除されている。このため、巻線80aが電源端子12、22の間に接続されている。本実施形態の巻線70bが、短絡コア62の上側コア62a、下側コア62bに亘って巻き回されている。
本実施形態において、巻線80b、抵抗素子91、巻線70b以外の構成(例えば、巻線80a、磁気コア60)は、上記第1実施形態と同様である。
このように構成される本実施形態において、図10に示すように、巻線70a、80aは、コモンモードインダクタ140を構成する。巻線70a、70bおよび巻線80aは、ディファレンシャルモードインダクタ141を形成する。
以上説明した本実施形態によれば、巻線70a、80aがコモンモードインダクタ140を構成し、かつ巻線70a、70b、80aがディファレンシャルモードインダクタ141を形成するように巻線70、80aは巻き回されている。
抵抗素子90は、π型フィルタ120において、電源端子11、21の間に巻線70bに並列に接続されている。図9のフィルタ部品50の等価回路を図10に示す。フィルタ部品50は、電源端子11、12と電源端子21、22との間でインダクタ141、140が直列接続され、かつディファレンシャルモードインダクタ141の一部に並列に抵抗素子90が接続された回路に等価と考えられる。
したがって、フィルタ部品50に流れるディファレンシャルモードの電流の一部が抵抗素子90でジュール熱に変換され、ディファレンシャルモードの電流を低減できる。これにより、抵抗素子90は、π型フィルタ120に共振が発生することを抑えることができる。
(第4実施形態)
上記第3実施形態では、巻線80aが右辺コア61bに巻き回されている例について説明した。しかし、これに代えて、巻線80aが左辺コア61a、上側コア62aをまとめて周回するように巻き回されている本第4実施形態について図11を参照して説明する。
本実施形態と上記第3実施形態とでは、巻線80aの配置が相違するだけで、その他の構成は、上記第3実施形態と同様である。
したがって、上記第3実施形態と同様に、巻線70a、80aは、コモンモードインダクタ140を構成する。巻線70a、70bおよび巻線80aは、ディファレンシャルモードインダクタ141を形成する。
以上説明した本実施形態によれば、抵抗素子90は、π型フィルタ120において、電源端子11、21の間に、巻線70bに並列に接続されている。したがって、上記第3実施形態と同様に、抵抗素子90は、π型フィルタ120に流れるディファレンシャルモードの電流を低減することができる。よって、抵抗素子90は、π型フィルタ120に共振が発生することを抑えることができる。
(第5実施形態)
上記第4実施形態では、巻線70aが右辺コア61bに巻き回されている例について説明した。しかし、これに代えて、巻線70aが短絡コア63に巻き回されている本5実施形態について図12を参照して説明する。
本実施形態と上記第4実施形態とでは、巻線70aの配置、巻線80aの配置、磁気コア60が相違する。
本実施形態の磁気コア60は、上記第4実施形態の磁気コア60において、短絡コア63が追加されている。
短絡コア63は、上辺コア61cのうち部位101aと下辺コア61dのうち部位102aとを接続して、磁束を通過させる短絡磁路104を構成する。短絡コア63は、短絡コア62とともに、外側コア61の内側に3つの空所61eを形成する。
巻線70aは、上述の如く、短絡コア63に巻き回されている。巻線80aは、短絡コア63、上側コア62aをまとめて周回するように巻き回されている。
本実施形態と上記第4実施形態とでは、巻線80aの配置、巻線70aの配置、短絡コア63が相違するだけで、その他の構成は、上記第4実施形態と同様である。
したがって、上記第4実施形態と同様に、巻線70a、80aは、コモンモードインダクタ140を構成する。巻線70a、70bおよび巻線80aは、ディファレンシャルモードインダクタ141を形成する。
以上説明した本実施形態によれば、抵抗素子90は、π型フィルタ120において、電源端子11、21の間に、巻線70bに並列に接続されている。したがって、上記第4実施形態と同様に、抵抗素子90は、π型フィルタ120に流れるディファレンシャルモードの電流を低減することができる。よって、抵抗素子90は、π型フィルタ120に共振が発生することを抑えることができる。
(第6実施形態)
本第6実施形態では、上記第4実施形態のフィルタ部品50において、ディファレンシャルモードインダクタを構成する巻線200が追加されている例について図13を参照して説明する。
本実施形態の巻線200は、短絡コア64の上側コア64a、および下側コア64bに巻き回されている。短絡コア64は、上辺コア61cのうち部位101bと下辺コア61dのうち部位102bとを接続して、磁束を通過させる短絡磁路105を構成する。短絡コア64は、短絡コア63とともに、外側コア61の内側に3つの空所61eを形成する。短絡コア64は、上側コア64a、および下側コア64bを備える。
上側コア64aは、上辺コア61cから下辺コア61dに向けて突起するように形成されている。下側コア62bは、下辺コア61dから上辺コア61cに向けて突起するように形成されている。上側コア64a、および下側コア64bの間には、空隙64cが設けられている。
本実施形態と上記第4実施形態とでは、巻線200、短絡コア64が相違するだけで、その他の構成は、上記第4実施形態と同様である。
したがって、上記第4実施形態と同様に、巻線70a、80aは、コモンモードインダクタ140を構成する。巻線70a、70b、巻線80aは、ディファレンシャルモードインダクタ141を形成する。巻線200は、ディファレンシャルモードインダクタ141に対して独立したインダクタンスを形成する。
以上説明した本実施形態によれば、抵抗素子90は、π型フィルタ120において、電源端子11、21の間に、巻線70bに並列に接続されている。したがって、上記第4実施形態と同様に、抵抗素子90は、π型フィルタ120に流れるディファレンシャルモードの電流を低減することができる。よって、抵抗素子90は、π型フィルタ120に共振が発生することを抑えることができる。
(第7実施形態)
上記第6実施形態では、ディファレンシャルモードインダクタを構成する巻線200が短絡コア64の上側コア64a、および下側コア64bに巻き回されている例について説明した。しかし、これに代えて、トランスを構成する巻線201、202を短絡コア64に巻き回されている本第7実施形態について図14を参照して説明する。
本実施形態では、巻線201、巻線202がそれぞれ短絡コア64に巻き回されている。
短絡コア64には、空隙64cが設けられていない。
本実施形態と上記第6実施形態とでは、巻線200に代わる巻線201、202と短絡コア64とが相違するだけで、その他の構成は、同様である。
以上説明した本実施形態によれば、抵抗素子90は、π型フィルタ120において、電源端子11、21の間に、巻線70bに並列に接続されている。したがって、上記第6実施形態と同様に、抵抗素子90は、π型フィルタ120に流れるディファレンシャルモードの電流を低減することができる。よって、抵抗素子90は、π型フィルタ120に共振が発生することを抑えることができる。
(第8実施形態)
上記第1実施形態では、磁気コア60に1つの短絡コア62を設けた例について説明した。しかし、これに代えて、磁気コア60に2つの短絡コア62、63を設けた本第8実施形態について図15を参照して説明する。
本実施形態と上記第1実施形態とは、磁気コア60、および巻線70a、70b、80a、80bが相違する。
本実施形態の短絡コア63は、上辺コア61cのうち部位101aと下辺コア61dのうち部位102aとを接続して、磁束を通過させる短絡磁路104を構成する。短絡コア64は、短絡コア62とともに、外側コア61の内側に3つの空所61eを形成する。
巻線70aは、短絡コア62に巻き回されており、巻線70bは、短絡コア62、63をまとめて周回するように巻き回されている。
巻線80aは、短絡コア63に巻き回されており、巻線80bは、短絡コア62、63をまとめて周回するように巻き回されている。
なお、本実施形態の磁気コア60では、左辺コア61aには、空隙160が設けられており、右辺コア61bには、空隙161が設けられている。図15の短絡コア62には、空隙62cが設けられていない。
以上説明した本実施形態によれば、抵抗素子90は、π型フィルタ120において、電源端子11、21の間に、巻線70bに並列に接続されている。抵抗素子91は、π型フィルタ120において、電源端子12、22の間に巻線80bに並列に接続されている。
したがって、上記第1実施形態と同様に、抵抗素子90、91は、π型フィルタ120に流れるディファレンシャルモードの電流を低減することができる。よって、抵抗素子90、91は、それぞれ、π型フィルタ120に共振が発生することを抑えることができる。
(第9実施形態)
上記第1~第8実施形態では、抵抗素子90、91として、電気抵抗値において温度依存性の小さい抵抗素子を用いた例について説明した。しかし、これに代えて、抵抗素子90A、91A(すなわち、第1抵抗素子、第2抵抗素子)として、電気抵抗値において、温度依存性の大きい感熱抵抗体を用いる第9実施形態について図16を参照して説明する。
感熱抵抗体とは、例えば、電気抵抗値において正の温度係数をもつ感熱抵抗体であるPTCである。PTCは、「Positive Temperature Coefficient」を略した表記である。抵抗素子90A、91Aとして、PTCを用いた場合、抵抗素子90A、91Aが発熱して温度が高くなるほど、抵抗素子90A、91Aのそれぞれの電気抵抗値が大きくなる。
このため、抵抗素子90A、91Aの温度上昇に伴って、抵抗素子90A、91Aに流れる電流を制限することで抵抗素子90A、91Aの過熱を抑制し、抵抗素子90A、91Aの破損を未然に防止することが期待できる。
また、抵抗素子90A、91Aは、一般的な電気抵抗値の温度依存性の小さい抵抗体器と感熱抵抗体とを組み合わせて構成してもよい。例えば、感熱抵抗体単体で電気抵抗値を微調整することが困難な場合、一般的な抵抗体と感熱抵抗体を組み合わせて合計の電気抵抗値を所望の電気抵抗値に調整することが期待できる。
(他の実施形態)
(1)上記第1~第9実施形態では、電動機20Aを駆動する駆動装置20を電気機器とした例について説明した。しかし、これに限らず、電動機20A以外の電気ヒータ等を駆動する駆動装置20を電気機器としてもよい。
(2)上記第1、第2、第8、第9実施形態では、電源端子11、21の間に巻線70a、70bを直列接続し、かつ電源端子12、22の間に巻線80a、80bを直列接続した例について説明した。
しかし、これに代えて、電源端子11、21の間に巻線80a、80bを直列接続し、かつ電源端子12、22の間に巻線70a、70bを直列接続してもよい。
この場合、負極電極112が第1電極になり、正極電極111が第2電極になる。電源端子12が第1電源端子になり、電源端子11が第2電源端子になる。電源端子22が第3電源端子になり、電源端子21が第4電源端子になる。
この場合、巻線80a、80bのうち少なくとも一方の巻線に抵抗素子91が並列に接続され、巻線70a、70bのうち少なくとも一方の巻線に抵抗素子90が並列に接続されることになる。
(3)上記第3、第4、第5、第6、第7実施形態では、電源端子11、21の間に巻線70a、70bを直列接続し、かつ電源端子12、22の間に巻線80aを接続した例について説明した。
しかし、これに代えて、電源端子11、21の間に巻線80aを接続し、かつ電源端子12、22の間に巻線70a、70bを接続してもよい。
この場合、負極電極112が第1電極になり、正極電極111が第2電極になる。電源端子12が第1電源端子になり、電源端子11が第2電源端子になる。電源端子22が第3電源端子になり、電源端子21が第4電源端子になる。
この場合、巻線70bに抵抗素子90が並列に接続されることになる。
(4)上記第1~第9実施形態では、電動車に高電圧システム1を適用した例について説明した。しかし、これに代えて、電動車以外の各種の機器に高電圧システム1を適用してもよい。
(5)上記第1実施形態および第8実施形態では、電源端子11、21の間に巻線70bに並列に抵抗素子90を接続した例について説明したが、これに代えて、次の(a)(b)のようにしてもよい。
(a)電源端子11、21の間に巻線70aに並列に抵抗素子90を接続してもよい。
(b)電源端子11、21の間に巻線70bに対して並列に抵抗素子90を接続し、かつ電源端子11、21の間に巻線70aに対して抵抗素子90とは異なる他の抵抗素子を並列に接続してもよい。
同様に、上記第9実施形態において、次の(c)(d)(e)のようにしてもよい。
(c)電源端子11、21の間に巻線70aに並列に抵抗素子90Aを接続してもよい。
(d)電源端子11、21の間に巻線70bに並列に抵抗素子90Aを接続し、かつ電源端子11、21の間に巻線70aに対して抵抗素子90とは異なる他の抵抗素子を並列に接続してもよい。
(e)電源端子11、21の間で巻線70a、70bにまたがるように並列に抵抗素子90Aを接続してもよい。
(6)上記第1実施形態および第8実施形態では、電源端子12、22の間に巻線80bに並列に抵抗素子91を接続した例について説明したが、これに代えて、次の(f)(g)のようにしてもよい。
(f)電源端子12、22の間に巻線80aに並列に抵抗素子91を接続してもよい。
(g)電源端子12、22の間に巻線80bに対して並列に抵抗素子91を接続し、かつ電源端子12、22の間に巻線80aに対して並列に抵抗素子91とは異なる他の抵抗素子を接続してもよい。
同様に、上記第9実施形態において、次の(h)(i)(j)のようにしてもよい。
(h)電源端子12、22の間に巻線80aに並列に抵抗素子91Aを接続してもよい。
(i)電源端子12、22の間に巻線80bに対して並列に抵抗素子91Aを接続し、かつ電源端子12、22の間に巻線80aに抵抗素子91Aとは異なる他の抵抗素子を並列に接続してもよい。
(j)電源端子12、22の間で巻線80a、80bにまたがるように並列に抵抗素子91Aを接続してもよい。
(7)上記第3、第4、第5、第6、第7実施形態では、電源端子11、21の間で巻線70bに並列に抵抗素子90を接続した例について説明したが、これに代えて、次の(k)(l)(m)(n)のようにしてもよい。
(k)電源端子11、21の間で巻線70aに並列に抵抗素子90を接続してもよい。(l)電源端子11、21の間で巻線70bに抵抗素子90を並列に接続し、かつ電源端子11、21の間で巻線70aに並列に抵抗素子90以外の他の抵抗素子を並列に接続してもよい。
(m)電源端子11、21の間で巻線70a、70bにまたがるように抵抗素子90を並列に接続しもよい。
(n)電源端子12、22の間で巻線80aに並列に抵抗素子90を接続してもよい。
(8)上記第9実施形態では、抵抗素子90の代わりにPTCである抵抗素子90Aを採用し、かつ抵抗素子91の代わりにPTCである抵抗素子91Aを採用した例について説明した。
しかし、これと同様に、上記第2~第8実施形態において、抵抗素子90の代わりにPTCである抵抗素子90Aを採用してもよい。また、上記第2実施形態、第8実施形態において、抵抗素子91の代わりにPTCである抵抗素子91Aを採用してもよい。
(9)なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
(本発明の特徴)
[請求項1]
第1平滑コンデンサ(30)、第2平滑コンデンサ(40)、第1電気機器(10)、および、第2電気機器(20)を備え、前記第1電気機器、前記第2電気機器は、それぞれ、バッテリ(110)に並列に接続され、前記バッテリの出力電力によって作動し、
前記第1平滑コンデンサは、前記バッテリから前記第1電気機器に出力される電源電圧を安定化させ、前記第2平滑コンデンサは、前記バッテリから前記第2電気機器に出力される電源電圧を安定化させる電気システム(1)に適用されるフィルタ部品であって、
2つの空所(61e)を囲むように形成されて磁束が周回する周回磁路(100)を形成する外側コア(61)と、前記2つの空所の間に配置されて前記外側コアのうち2つの部位(101、102)の間に磁束を通過させる短絡磁路(103)を形成する短絡コア(62)と、を備える磁気コア(60)と、
前記磁気コアに巻き回されて前記周回磁路および前記短絡磁路を通過させる前記磁束を発生させる第1巻線(70a)、第2巻線(70b)、第3巻線(80a)、第4巻線(80b)と、
抵抗素子(90、90A)と、を備え、
前記バッテリの2つの電極(111、112)のうち一方の電極を第1電極とし、前記バッテリの前記2つの電極のうち一方の電極以外の電極を第2電極とし、前記第1電気機器のうち前記バッテリの前記第1電極に接続されている電源端子を第1電源端子(11、12)とし、前記第1電気機器のうち前記バッテリの前記第2電極に接続されている電源端子を第2電源端子(11、12)とし、前記第2電気機器のうち前記バッテリの前記第1電極に接続されている電源端子を第3電源端子(21、22)とし、前記第2電気機器のうち前記バッテリの前記第2電極に接続されている電源端子を第4電源端子(21、22)とした場合に、
前記第1巻線および前記第2巻線が前記第1電源端子および前記第3電源端子の間で直列接続され、
前記第3巻線および前記第4巻線が前記第2電源端子および前記第4電源端子の間に直列接続され、
前記第1巻線、前記第3巻線は、前記第1電源端子および前記第3電源端子の間と、前記第2電源端子および前記第4電源端子の間とに、同位相のノイズ電流が流れることを抑えるコモンモードインダクタを形成し、
前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線、前記第4巻線は、前記第1電源端子および前記第3電源端子の間と、前記第2電源端子および前記第4電源端子の間とに、逆位相のノイズ電流が流れることを抑えるディファレンシャルモードインダクタを形成し、
前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線、前記第4巻線、前記第1平滑コンデンサ、および前記第2平滑コンデンサがフィルタ回路(120)を構成し、
前記抵抗素子は、前記フィルタ回路において、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線、前記第4巻線のうち少なくとも1つの巻線に並列に接続され、前記フィルタ回路に共振が生じることを抑えるフィルタ部品。
[請求項2]
前記抵抗素子を第1抵抗素子としたとき、前記第1抵抗素子とともに、前記フィルタ回路に共振が生じることを抑える第2抵抗素子(91、91A)を備え、
前記第1抵抗素子は、前記第1電源端子および前記第3電源端子の間において、前記第2巻線に並列接続されており、
前記第2抵抗素子は、前記第2電源端子および前記第4電源端子の間において、前記第4巻線に並列接続されている請求項1に記載のフィルタ部品。
[請求項3]
前記抵抗素子を第1抵抗素子としたとき、前記第1抵抗素子とともに、前記フィルタ回路に共振が生じることを抑える第2抵抗素子(91)を備え、
前記第1抵抗素子は、前記第1電源端子および前記第3電源端子の間において、前記第1巻線および前記第2巻線にまたがるように並列に接続され、
前記第2抵抗素子は、前記第2電源端子および前記第4電源端子の間において、前記第3巻線および前記第4巻線にまたがるように並列に接続されている請求項1に記載のフィルタ部品。
[請求項4]
前記第1巻線は、前記外側コアに巻き回されており、
前記第2巻線は、前記短絡コアに巻き回されており、
前記第3巻線は、前記外側コアに巻き回されており、
前記第4巻線は、前記短絡コアに巻き回されている請求項2または3に記載のフィルタ部品。
[請求項5]
第1平滑コンデンサ(30)、第2平滑コンデンサ(40)、第1電気機器(10)、および、第2電気機器(20)を備え、前記第1電気機器、前記第2電気機器は、それぞれ、バッテリ(110)に並列に接続され、前記バッテリの出力電力によって作動し、
前記第1平滑コンデンサは、前記バッテリから前記第1電気機器に出力される電源電圧を安定化させ、前記第2平滑コンデンサは、前記バッテリから前記第2電気機器に出力される電源電圧を安定化させる電気システム(1)に適用されるフィルタ部品であって、
2つの空所(61e)を囲むように形成されて磁束が周回する周回磁路(100)を形成する外側コア(61)と、前記2つの空所の間に配置されて前記外側コアのうち2つの部位(101、102、101a、102a)に磁束を通過させる短絡磁路(103、104)とを形成する短絡コア(62、63)と、を備える磁気コア(60)と、
前記磁気コアに巻き回されて前記周回磁路および前記短絡磁路を通過させる前記磁束を発生させる第1巻線(70a)、第2巻線(70b)、第3巻線(80a)と、
抵抗素子(90、90A)と、を備え、
前記バッテリの2つの電極(111、112)のうち一方の電極を第1電極とし、前記バッテリの前記2つの電極のうち一方の電極以外の電極を第2電極とし、前記第1電気機器のうち前記バッテリの前記第1電極に接続されている電源端子を第1電源端子(11、12)とし、前記第1電気機器のうち前記バッテリの前記第2電極に接続されている電源端子を第2電源端子(11,12)とし、前記第2電気機器のうち前記バッテリの前記第1電極に接続されている電源端子を第3電源端子(21、22)とし、前記第2電気機器のうち前記バッテリの前記第2電極に接続されている電源端子を第4電源端子(21、22)とした場合に、
前記第1巻線および前記第2巻線が前記第1電源端子および前記第3電源端子の間で直列接続され、
前記第3巻線が前記第2電源端子および前記第4電源端子の間に接続され、
前記第1巻線、前記第3巻線は、前記第1電源端子および前記第3電源端子の間と、前記第2電源端子および前記第4電源端子の間とに、同位相のノイズ電流が流れることを抑えるコモンモードインダクタを形成し、
前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線は、前記第1電源端子および前記第3電源端子の間と、前記第2電源端子および前記第4電源端子の間とに、逆位相のノイズ電流が流れることを抑えるディファレンシャルモードインダクタを形成し、
前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線、前記第1平滑コンデンサ、および前記第2平滑コンデンサがフィルタ回路(120)を構成し、
前記抵抗素子は、前記フィルタ回路において、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線のうち少なくとも1つの巻線に並列に接続され、前記フィルタ回路に共振が生じることを抑えるフィルタ部品。
[請求項6]
前記抵抗素子は、前記第1電源端子および前記第3電源端子の間において、前記第2巻線に並列接続されている請求項5に記載のフィルタ部品。
[請求項7]
前記第1巻線は、前記外側コアおよび前記短絡コアのうちいずれか一方に巻き回されており、
前記第2巻線は、前記短絡コアに巻き回されており、
前記第3巻線は、前記外側コアおよび前記短絡コアのうち少なくとも一方に巻き回されている請求項5または6に記載のフィルタ部品。
[請求項8]
前記抵抗素子(90A、91A)は、温度が高くなるほど電気抵抗値が大きくなるように形成されている請求項1ないし7のいずれか1つに記載のフィルタ部品。
[請求項9]
前記第1平滑コンデンサのキャパシタンスは、前記第2平滑コンデンサのキャパシタンスに比べて大きくなっており、
前記フィルタ回路の前記共振の周波数が、前記第2平滑コンデンサのキャパシタンスおよび前記ディファレンシャルモードインダクタのインダクタンスによって設定されている請求項1ないし8のいずれか1つに記載のフィルタ部品。
1 高電圧システム
10 駆動装置
10A 電動機
20 駆動装置
20A 電動機
30 平滑コンデンサ
40 平滑コンデンサ
50 フィルタ部品
60 磁気コア
62 短絡コア

Claims (9)

  1. 第1平滑コンデンサ(30)、第2平滑コンデンサ(40)、第1電気機器(10)、および、第2電気機器(20)を備え、前記第1電気機器、前記第2電気機器は、それぞれ、バッテリ(110)に並列に接続され、前記バッテリの出力電力によって作動し、
    前記第1平滑コンデンサは、前記バッテリから前記第1電気機器に出力される電源電圧を安定化させ、前記第2平滑コンデンサは、前記バッテリから前記第2電気機器に出力される電源電圧を安定化させる電気システム(1)に適用されるフィルタ部品であって、
    2つの空所(61e)を囲むように形成されて磁束が周回する周回磁路(100)を形成する外側コア(61)と、前記2つの空所の間に配置されて前記外側コアのうち2つの部位(101、102)の間に磁束を通過させる短絡磁路(103)を形成する短絡コア(62)と、を備える磁気コア(60)と、
    前記磁気コアに巻き回されて前記周回磁路および前記短絡磁路を通過させる前記磁束を発生させる第1巻線(70a)、第2巻線(70b)、第3巻線(80a)、第4巻線(80b)と、
    抵抗素子(90、90A)と、を備え、
    前記バッテリの2つの電極(111、112)のうち一方の電極を第1電極とし、前記バッテリの前記2つの電極のうち一方の電極以外の電極を第2電極とし、前記第1電気機器のうち前記バッテリの前記第1電極に接続されている電源端子を第1電源端子(11、12)とし、前記第1電気機器のうち前記バッテリの前記第2電極に接続されている電源端子を第2電源端子(11、12)とし、前記第2電気機器のうち前記バッテリの前記第1電極に接続されている電源端子を第3電源端子(21、22)とし、前記第2電気機器のうち前記バッテリの前記第2電極に接続されている電源端子を第4電源端子(21、22)とした場合に、
    前記第1巻線および前記第2巻線が前記第1電源端子および前記第3電源端子の間で直列接続され、
    前記第3巻線および前記第4巻線が前記第2電源端子および前記第4電源端子の間に直列接続され、
    前記第1巻線、前記第3巻線は、前記第1電源端子および前記第3電源端子の間と、前記第2電源端子および前記第4電源端子の間とに、同位相のノイズ電流が流れることを抑えるコモンモードインダクタを形成し、
    前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線、前記第4巻線は、前記第1電源端子および前記第3電源端子の間と、前記第2電源端子および前記第4電源端子の間とに、逆位相のノイズ電流が流れることを抑えるディファレンシャルモードインダクタを形成し、
    前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線、前記第4巻線、前記第1平滑コンデンサ、および前記第2平滑コンデンサがフィルタ回路(120)を構成し、
    前記抵抗素子は、前記フィルタ回路において、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線、前記第4巻線のうち少なくとも1つの巻線に並列に接続され、前記フィルタ回路に共振が生じることを抑えるフィルタ部品。
  2. 前記抵抗素子を第1抵抗素子としたとき、前記第1抵抗素子とともに、前記フィルタ回路に共振が生じることを抑える第2抵抗素子(91、91A)を備え、
    前記第1抵抗素子は、前記第1電源端子および前記第3電源端子の間において、前記第2巻線に並列接続されており、
    前記第2抵抗素子は、前記第2電源端子および前記第4電源端子の間において、前記第4巻線に並列接続されている請求項1に記載のフィルタ部品。
  3. 前記抵抗素子を第1抵抗素子としたとき、前記第1抵抗素子とともに、前記フィルタ回路に共振が生じることを抑える第2抵抗素子(91)を備え、
    前記第1抵抗素子は、前記第1電源端子および前記第3電源端子の間において、前記第1巻線および前記第2巻線にまたがるように並列に接続され、
    前記第2抵抗素子は、前記第2電源端子および前記第4電源端子の間において、前記第3巻線および前記第4巻線にまたがるように並列に接続されている請求項1に記載のフィルタ部品。
  4. 前記第1巻線は、前記外側コアに巻き回されており、
    前記第2巻線は、前記短絡コアに巻き回されており、
    前記第3巻線は、前記外側コアに巻き回されており、
    前記第4巻線は、前記短絡コアに巻き回されている請求項2または3に記載のフィルタ部品。
  5. 第1平滑コンデンサ(30)、第2平滑コンデンサ(40)、第1電気機器(10)、および、第2電気機器(20)を備え、前記第1電気機器、前記第2電気機器は、それぞれ、バッテリ(110)に並列に接続され、前記バッテリの出力電力によって作動し、
    前記第1平滑コンデンサは、前記バッテリから前記第1電気機器に出力される電源電圧を安定化させ、前記第2平滑コンデンサは、前記バッテリから前記第2電気機器に出力される電源電圧を安定化させる電気システム(1)に適用されるフィルタ部品であって、
    2つの空所(61e)を囲むように形成されて磁束が周回する周回磁路(100)を形成する外側コア(61)と、前記2つの空所の間に配置されて前記外側コアのうち2つの部位(101、102、101a、102a)に磁束を通過させる短絡磁路(103、104)とを形成する短絡コア(62、63)と、を備える磁気コア(60)と、
    前記磁気コアに巻き回されて前記周回磁路および前記短絡磁路を通過させる前記磁束を発生させる第1巻線(70a)、第2巻線(70b)、第3巻線(80a)と、
    抵抗素子(90、90A)と、を備え、
    前記バッテリの2つの電極(111、112)のうち一方の電極を第1電極とし、前記バッテリの前記2つの電極のうち一方の電極以外の電極を第2電極とし、前記第1電気機器のうち前記バッテリの前記第1電極に接続されている電源端子を第1電源端子(11、12)とし、前記第1電気機器のうち前記バッテリの前記第2電極に接続されている電源端子を第2電源端子(11、12)とし、前記第2電気機器のうち前記バッテリの前記第1電極に接続されている電源端子を第3電源端子(21、22)とし、前記第2電気機器のうち前記バッテリの前記第2電極に接続されている電源端子を第4電源端子(21、22)とした場合に、
    前記第1巻線および前記第2巻線が前記第1電源端子および前記第3電源端子の間で直列接続され、
    前記第3巻線が前記第2電源端子および前記第4電源端子の間に接続され、
    前記第1巻線、前記第3巻線は、前記第1電源端子および前記第3電源端子の間と、前記第2電源端子および前記第4電源端子の間とに、同位相のノイズ電流が流れることを抑えるコモンモードインダクタを形成し、
    前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線は、前記第1電源端子および前記第3電源端子の間と、前記第2電源端子および前記第4電源端子の間とに、逆位相のノイズ電流が流れることを抑えるディファレンシャルモードインダクタを形成し、
    前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線、前記第1平滑コンデンサ、および前記第2平滑コンデンサがフィルタ回路(120)を構成し、
    前記抵抗素子は、前記フィルタ回路において、前記第1巻線、前記第2巻線、前記第3巻線のうち少なくとも1つの巻線に並列に接続され、前記フィルタ回路に共振が生じることを抑えるフィルタ部品。
  6. 前記抵抗素子は、前記第1電源端子および前記第3電源端子の間において、前記第2巻線に並列接続されている請求項5に記載のフィルタ部品。
  7. 前記第1巻線は、前記外側コアおよび前記短絡コアのうちいずれか一方に巻き回されており、
    前記第2巻線は、前記短絡コアに巻き回されており、
    前記第3巻線は、前記外側コアおよび前記短絡コアのうち少なくとも一方に巻き回されている請求項5または6に記載のフィルタ部品。
  8. 前記抵抗素子(90A)は、温度が高くなるほど電気抵抗値が大きくなるように形成されている請求項1または5に記載のフィルタ部品。
  9. 前記第1平滑コンデンサのキャパシタンスは、前記第2平滑コンデンサのキャパシタンスに比べて大きくなっており、
    前記フィルタ回路の前記共振の周波数が、前記第2平滑コンデンサのキャパシタンスおよび前記ディファレンシャルモードインダクタのインダクタンスによって設定されている請求項1または5に記載のフィルタ部品。
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