JP2023163860A - 空気調和システムおよび空調環境管理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】利用者が希望する位置で、希望する空調環境を把握し易く、希望の空調環境を容易に実現することができる、空気調和システムを提供する。【解決手段】空気調和システムは、例えば、情報取得部と、算出部と、出力部とを備える。情報取得部は、室内機が設置された設置空間の間取り情報と、設置空間の内部に配置された室内設備の配置情報と、設置空間における室内機から吹き出される空気の吹出し状況情報と、を取得する。算出部は、間取り情報と配置情報と吹出し状況情報とに基づき、設置空間に含まれる空調対象領域における空調環境情報を算出する。出力部は、空調環境情報を示す画像を表示部に表示させる。【選択図】図3
Description
本発明の実施形態は、空調調和システムおよび空調環境管理プログラムに関する。
従来、空気調和装置(以下、エアコンと称する場合もある)の室内機は、有線で接続された操作部の操作、または無線で接続されたリモートコントローラー(リモコン)等により制御可能である。従来のエアコンは、温度設定や風量設定、風向設定等をリモコン等により行うことで設置空間の空調環境を変化させる。この場合、設置空間の空調環境を利用者に把握し易くするために、例えば、室内機が備える各種センサにより測定された温度分布等を表示する技術が提案されている。また、温度分布結果等を、シミュレーションにより取得する技術が提案されている。
しかしながら、室内機が設置される設置空間の形状は様々であり、また設置空間には、様々な家具や機器等の室内設備が配置されている。したがって、室内機側で温度設定や風量設定、風向設定等を行っても、実際の利用者が存在する位置における空調環境を利用者がイメージする空調環境にすることは難しい場合があった。例えば、温度設定を行っても、利用者が存在する位置では、寒すぎたり暑すぎたりする場合があり、各設定を度々再調整する必要が生じてしまうという問題があった。
本発明が解決する課題の一例は、利用者が希望する位置、例えば、着座する椅子の位置やソファーの位置で、希望する空調環境を把握し易く、希望の空調環境を容易に実現することができる、空気調和システムおよび空調環境管理プログラムを提供することである。
本発明の一つの実施形態に係る空気調和システムは、例えば、情報取得部と、算出部と、出力部とを備える。情報取得部は、室内機が設置された設置空間の間取り情報と、前記設置空間の内部に配置された室内設備の配置情報と、前記設置空間における前記室内機から吹き出される空気の吹出し状況情報と、を取得する。算出部は、前記間取り情報と前記配置情報と前記吹出し状況情報とに基づき、前記設置空間に含まれる空調対象領域における空調環境情報を算出する。出力部は、前記空調環境情報を示す画像を表示部に表示させる。
また、前記情報取得部は、例えば、前記室内設備ごとに前記設置空間の温度変化に寄与する寄与情報をさらに取得し、前記算出部は、前記寄与情報を含めて前記空調環境情報を算出してもよい。
また、例えば、前記表示部に表示された前記空調対象領域が利用者により選択された場合に、対応する前記空調環境情報を変更する変更操作部を、さらに備えてもよい。
また、前記設置空間に複数の前記空調対象領域が存在し、前記変更操作部を介して2以上の前記空調対象領域に対して前記空調環境情報の変更が要求された場合、前記算出部は、例えば、変更が要求された前記空調環境情報に対する誤差が最小となるように目標空調環境情報を算出して、前記出力部は、前記目標空調環境情報を前記表示部に表示させてもよい。
また、前記変更操作部を介して前記空調対象領域に対して前記空調環境情報の変更が要求された場合、例えば、変更が要求された前記空調環境情報を実現するように前記室内機を制御する制御部を、さらに備えてもよい。
また、前記変更操作部を介して前記空調対象領域に対して前記空調環境情報の変更が要求された場合、例えば、前記室内機と前記室内設備との協働により変更が要求された前記空調環境情報を実現する制御部を、さらに備えてもよい。
また、前記制御部は、例えば、前記室内機と前記室内設備の協働により推移した前記空調環境情報に応じて、前記室内機と前記室内設備の制御状態を調整してもよい。
また、前記算出部は、例えば、前記設置空間の複数の領域の温度情報の加重平均値を用いて前記空調対象領域における空調環境情報を算出してもよい。
また、前記算出部は、例えば、前記設置空間における空気の流れ状態のシミュレーションの結果を用いて、前記空調対象領域における空調環境情報を算出してもよい。
また、前記算出部は、例えば、前記間取り情報と前記配置情報との少なくとも一方を前記室内機に対して独立した端末装置を介して取得してもよい。
本発明の一つの実施形態に係る空調環境管理プログラムは、例えば、外部端末装置を、室内機が設置された設置空間の間取り情報と、前記設置空間の内部に配置された室内設備の配置情報と、前記設置空間における前記室内機から吹き出される空気の吹出し状況情報と、を取得する情報取得部と、前記間取り情報と前記配置情報と前記吹出し状況情報とに基づき、前記設置空間に含まれる空調対象領域における空調環境情報を算出する算出部と、空調環境情報を示す画像を表示部に表示させる出力部と、として機能させる。
以上の空気調和システムによれば、利用者が希望する位置における空調環境を把握し易く、希望する空調環境を容易に実現することができる。
以下、図面を参照しながら、本開示に係る空気調和システムの実施形態について説明する。本明細書において、実施形態に係る構成要素及び当該要素の説明が、複数の表現で記載されることがある。構成要素及びその説明は、一例であり、本明細書の表現によって限定されない。構成要素は、本明細書におけるものとは異なる名称でも特定され得る。また、構成要素は、本明細書の表現とは異なる表現によっても説明され得る。
本実施形態の空気調和システムは、当該空気調和システムに含まれる、空気調和装置(以下、単に「エアコン」という場合もある)が設置された部屋(設置空間)の形状(間取り)や家具の配置、部屋の環境に影響を与える扇風機等の室内設備による影響を考慮し、利用者(同室者も含む)の存在する位置や所望の位置に対して、体感温度や体感湿度、体感風量、暑さ指数(WBGT)、快適指数(PMV)等の空調環境がどのようになるか、風の当たり方がどのようになるかを算出する。そして、この空気調和システムは、算出した空調環境を示す情報を認識し易い状態で利用者に提供して、部屋の内部において、所望の空調環境(空調状態)を、空調制御の開始前や開始後において容易に認識させるとともに、その空調環境を実現させることができる。
図1は、実施形態の空気調和システムに含まれる空気調和装置(エアコン)の室内機10の構成を示す例示的かつ模式的な斜視図である。室内機10は、例えば、付属のリモートコントローラー(リモコン)で、空気調和モードの切り替え、設定温度、風量(風の強さ)の切り替え、風向の切り替え等が可能な、周知の装置が利用可能である。なお、本実施形態の室内機10の場合、リモコンに加え、専用のアプリケーションソフトをインストールした端末装置、例えば、スマートフォンやタブレット端末やパーソナルコンピューター(PC)等を用いて、空気調和モード、設定温度、風量(風の強さ)、風向等の切り替え等が可能であるものとする。
室内機10は、上述したように、周知の機器が利用可能であり、詳細な説明は省略するが、室内機10の筐体10aの例えば上面に設けられた吸込み口12を介して室内空間から吸い込んだ空気に対して熱交換による空気調和処理を行う。そして、空気調和処理が施された空調空気を例えば筐体10aの下面側に設けられた吹出し口14から室内空間に向けて吹き出す。空気調和処理は、例えば、吸熱処理(冷房)、加熱処理(暖房)、除湿処理、加湿処理、送風処理、空気清浄処理等を含むことができる。吸熱処理、加熱処理、除湿処理、加湿処理、送風処理、空気清浄処理は、それぞれ、空気調和装置の空気調和モード(運転モード)としての、冷房運転モード、暖房運転モード、除湿運転モード、加湿運転モード、送風運転モード、空気清浄運転モードに対応する。
室内機10は、図示を省略した室外機と冷媒配管(冷媒回路)で接続されている。室内機10側の熱交換器と室外機側の熱交換器との間で運転モードに応じた方向に冷媒を流して循環させて、室内機10の熱交換器の周囲を通過する空気の過熱や冷却等の空気調整を行う。室内機10の熱交換器の近傍には、ファンが設けられ、ファンの回転数を可変することで、吹出し口14から吹き出す冷風や温風の風量(吹出し強さ)を制御する。
また、吹出し口14には、上下風向板16、左右風向板18が配置されている。上下風向板16を図中+Z方向または-Z方向に開閉動作させることにより、吹出し口14から吹き出される風の室内機10からの到達距離を変化させることができる。また、左右風向板18を図中+X方向または-X方向に揺動動作させることにより、吹出し口14から吹き出される風の吹出し方向を、室内機10の正面を基準とした左右方向へ変化させることができる。したがって、上下風向板16の開閉状態と左右風向板18の揺動状態とを組み合わせることにより、吹出し口14から吹き出される空調空気の到達領域を室内空間の希望する位置に設定することができる。
なお、室内機10の筐体10aの一部、例えば、幅方向(-X,+X方向)の略中央部には、室内に存在する物体(人間や家具等を含む)の存在や位置(物体までの距離)を検出するレーダーS1(送信部S1a、受信部S1b)や室内の温度を測定する温度センサS2等が配置されている。レーダーS1や温度センサS2で取得した情報は、室内機10の制御に適宜反映される。
図2は、実施形態に係る空気調和システムに含まれる空気調和装置の室内機10の設置空間R(部屋)における設置状態を示す例示的かつ模式的な説明図である。図2の場合、室内機10の略正面で、室内機10が固定された壁面R1から+Y方向に離れた位置に、設置空間Rに存在する物品の一例としてテーブル20が配置されている。また、室内機10から-X方向(左方向)で、壁面R1から+Y方向にテーブル20より近い位置に、物品の一例として椅子22が配置されている。つまり、室内機10に対して椅子22は、テーブル20より相対的に近い位置に存在する。また、椅子22の-X方向の近傍には、物品の一例として観葉植物24が配置されている。
一般的な空気調和装置は、空調空気の温度設定や風量(吹出し強さ)、風向の設定を行うことができる。しかしながら、その設定は、室内機10の吹出し口14を基準にした設定で、吹出し口14での空気温度の設定や吹出し口14での風量設定、吹出し口14での風向設定となる。したがって、実際にテーブル20の位置(周囲領域20a)、椅子22の位置(周囲領域22a)、観葉植物24の位置(周囲領域24a)等、つまり空調対象領域において感じられる温度(体感温度)や風量等はそれぞれ異なる可能性がある。例えば、現在の室内機10の設定で運転した場合、椅子22の周囲領域22aでは、例えば、体感温度(例えば、湿度と風速を反映して算出される温度)が「16℃」、体感風速(感じられる風の強さ)が「強」であったとする。この場合、室内機10を基準に椅子22より相対的に遠い位置のテーブル20の周囲領域20aでは、例えば、体感温度が「19℃」、体感風速が「弱」となる場合がある。また、室内機10から最も遠い位置に存在する観葉植物24の周囲領域24aでは、例えば、体感温度が「20℃」、体感風速は「なし」になる場合がある。つまり、単に室内機10の温度設定、風量設定、風向設定等を実施しただけでは、室内機10と空調環境領域との関係(距離や存在する物品による遮蔽等)により、空調環境領域ごとに空調環境が異なる可能性があり、把握することは困難であった。そのため、利用者は、希望する空調対象領域における空調環境を予測して各設定を行うことになる。また、希望する空調対象領域で希望する空調環境になるように設定を頻繁に変更する必要が生じする。さらに、ある空調対象領域を希望する空調環境になるように設定すると、他の空調対象領域の空調環境が変化する可能性がある。例えば、体感温度や体感風速が、室内機10の設定を行う利用者が存在する位置では快適であったとしても、他の位置に存在する同室者にとっては違和感のある環境(例えば、体感温度が高すぎたり、体感風速が弱すぎたりする環境)である場合がある。
そこで、本実施形態の空気調和システムでは、例えば、室内機10を動作させる前または動作させた後に、室内機10が設置された設置空間Rの家具の配置や部屋の形状(間取り)、さらに、設置空間Rの空調環境(体感温度や体感風速等)に影響を及ぼすような室内設備の動作等を考慮して、空調対象領域における空調環境を認識し易い状態で情報提供を行う。例えば、利用者が利用可能な端末装置の表示部に各空調対象領域の空調環境を表示し、室内機10の設定変更前に設置空間R(部屋)の空調環境を把握させやすくする。さらに、ある空調対象領域で希望する空調環境を実現するように室内機10等の設定を変化させた場合、他の空調対象領域の空調環境の変化を推定して再表示することにより、各空調対象領域のおける空調環境の影響の有無を理解し易くするとともに、空調環境のバランスを整えやすくすることができる。
なお、上述した家具は、例えば、テーブル20や椅子22の他、本棚、タンス、キャビネット、パーテーション等である。また、空調環境(体感温度や体感風速等)に影響を及ぼすような室内設備とは、扇風機、換気扇、ヒータ、電気カーペット等の気流の発生や熱の発生を伴う設備である。また、屋外との連通による空気の流れが設置空間Rの温度変化に影響したり、日照や外気温の変化が設置空間Rの温度変化に影響したりする場合がある。したがって、窓やドア等も室内設備に含まれるものとしてもよい。さらに、窓に関しては、開閉可能なシャッターやカーテンも室内設備に含まれるものとしてもよい。なお、窓やドア、シャッター、カーテン等は、空気調和システムの一部として自動開閉可能に構成されてもよいし、手動開閉の場合でも開閉状態を示す情報を把握可能とすることにより、空調環境の調整に利用することが可能になる。
設置空間Rに対して、上述したような空調環境の表示および室内機10の制御を実現するため、本実施形態の空気調和システム100は、図3に示すような構成を備える。空気調和システム100は、アクセスポイント26を介して室内機10とシステム制御部28、外部端末30、室内設備32等が互いに通信可能に接続されている。なお、図3の場合、システム制御部28は、一例として設置空間Rの所定の位置(例えば、棚の上や部屋の隅等)に設置される制御装置として独立した形態で存在する場合を示している。他の実施形態では、例えば、外部端末30に専用のアプリケーションをインストールしてソフトウエア上で実現してもよい。また、システム制御部28は、室内機10に内蔵される回路基板上でハードウエアとして実現してもよいし、外部端末30と同様に、専用のアプリケーションをインストールしてソフトウエア上で実現してもよい。また、システム制御部28は、外部サーバ上で実現されて、インターネットで接続されていてもよい。外部端末30は、一例としてスマートフォンとすることができるが、タブレット端末、ノート型または据え置き型のパーソナルコンピュータ、表示部や入力部を備えるリモコン等でもよい。特に、システム制御部28をパーソナルコンピュータで実現する場合、後述するシミュレーション等の処理が低負荷で実行可能となり、より正確なシミュレーションを実現することができる。シミュレーションの詳細は後述する。なお、室内機10には、当該室内機10との間で冷媒が循環するとともに電気的に接続された室外機10Mが接続されている。
システム制御部28を含む制御装置は、一般的なパーソナルコンピュータで構成可能であり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)やフラッシュメモリ等の記憶部の他、通信インターフェース、入出力インターフェース等で構成されている。
制御装置に含まれるCPUは、ROM等の不揮発性の記憶装置にインストールされ記憶された空調環境管理プログラムを読み出し、当該空調環境管理プログラムにしたがって各種制御や演算処理を実行するシステム制御部28を実現する。システム制御部28は、例えば、情報取得部34、算出部36、出力部38、変更受付部40、設備制御部42等のモジュールを備える。また、情報取得部34は、間取り情報取得部34a、配置情報取得部34b、吹出し状況情報取得部34c、センサ値取得部34d等の詳細モジュールを備える。また、算出部36は、空調環境情報算出部36a、目標空調環境情報算出部36b、加重平均値算出部36c、シミュレーション算出部36d等の詳細モジュールを備える。設備制御部42は、室内機制御部42a、室内設備制御部42b等の詳細モジュールを備える。なお、これらの各モジュールは、ハードウエアで構成されてもよい。また、各モジュールは、機能ごとに統合や分割されてもよい。
情報取得部34は、室内機10が設置された設置空間Rの間取り情報と、設置空間Rの内部に配置された室内設備32の配置情報と、設置空間Rにおける室内機10から吹き出される空気の吹出し状況情報と、を少なくとも取得する。また、算出部36は、間取り情報と配置情報と吹出し状況情報とに基づき、設置空間Rに含まれる空調対象領域における空調環境情報を算出する。そして、出力部38は、空調環境情報を示す画像を、例えば外部端末30の表示部30aに表示させる。また、変更受付部40は、表示部30aに表示された空調対象領域が利用者により選択された場合に、対応する空調環境情報の変更操作を受け付ける。設備制御部42は、室内機10及び室内設備32に対して制御コマンドを送信して、出力部38で指示された空調環境を実現させる。
各モジュールについて、さらに詳細に説明する。
情報取得部34に含まれる間取り情報取得部34aは、室内機10が設置された設置空間Rの間取り情報を取得する。間取り情報は、例えば、室内機10に内蔵されたレーダーS1によって取得される反射波の情報に基づき取得することができる。例えば、設置空間Rに物体が存在すれば、その物体の有無や物体までの距離に関する情報が取得できる。また、設置空間Rを構成する壁面に関する情報も取得可能であり、設置空間Rの間取り情報を取得することができる。なお、レーダーS1の場合、物体が存在する場合、その後方側の情報は取得することができない。例えば、室内機10が設置された壁面R1から離れた位置に本棚等が存在し、その後方に通路スペースや他の物体(隠蔽物体)が存在する場合、その領域の情報(反射波情報)は取得することができない。しかしながら、それらの通路スペースや隠蔽物体の周囲にも室内機10から吹出された空調空気が到達するため、空調対象領域となり得る。
このような場合、間取り情報取得部34aは、他のデバイスを用いて間取り情報を取得または追加情報の取得を行うことができる。例えば、間取り情報取得部34aは、予め準備された線図化されたり、3D化されたりした間取り情報を外部のサーバ等から取得してもよい。また、別の例では、レーダーS1等で取得した間取り情報(線図情報や3D情報等)を出力部38を介して外部端末30の表示部30aに表示し、入力部30bを用いて修正するようにしてもよい。また、カメラ30cでレーダーS1で取得しきれなかった領域を撮像して、間取り情報の修正や追加を行うようにしてもよい。なお、間取り情報取得部34aは、最初からカメラ30cで撮像した画像から間取り情報を取得するようにしてもよい。また、外部端末30のカメラ30cに代えて、他の撮像デバイス、例えばスマートグラスやデジタルカメラ等で撮像した撮像情報を取得してもよい。
配置情報取得部34bは、設置空間Rの内部に配置された室内設備の配置情報を取得する。室内設備は、例えば、上述したように、扇風機、換気扇、ヒータ、電気カーペット等の気流の発生や熱の発生を伴う設備である。また、設置空間Rの温度変化の原因になり得る外気が出入りする窓やドア等も室内設備に含まれる。また、窓等に設置され、設置空間Rへの日照の変化や熱の通過の有無に影響する開閉可能なシャッターやカーテンも室内設備に含まれるものとする。なお、立体的な室内設備の配置情報は、間取り情報取得部34aによっても取得可能であり、間取り情報取得部34aが取得した間取り情報と情報共有を行ってもよい。ただし、床面に配置される電気カーペットや壁面R1に形成される窓やドア、及び窓に設置されるカーテンやシャッターは、レーダーS1によって検出され難い。そのため、配置情報取得部34bにおいても、間取り情報と同様に、他のデバイスを用いて配置情報を取得するようにしてもよい。例えば、配置情報取得部34bは、予め準備された線図化されたり、3D化されたりした設置情報を外部のサーバ等から取得してもよい。また、別の例では、レーダーS1で取得した設置情報(線図情報や3D情報等)を出力部38を介して外部端末30の表示部30aに表示し、入力部30bを用いて修正するようにしてもよい。また、カメラ30cで、レーダーS1で認識できなかった室内設備を撮像して、配置情報の修正や追加を行うようにしてもよい。なお、配置情報取得部34bは、間取り情報取得部34aと同様に、最初からカメラ30cで撮像した画像から配置情報を取得するようにしてもよい。また、外部端末30のカメラ30cに代えて、他の撮像デバイス、例えばスマートグラスやデジタルカメラ等で撮像した撮像情報を取得してもよい。
また、配置情報取得部34bは、室内設備32ごとに設置空間Rの温度変化に寄与する寄与情報をさらに取得する。室内設備32が扇風機の場合、寄与情報は、羽の回転速度や首ふり方向等の情報である。また、室内設備32が、電気カーペットの場合、寄与情報は、設定範囲や設定温度等の情報である。算出部36は、室内設備32の寄与情報を他の間取り情報や吹出し状況情報等と併せて考慮することにより、各空調対象領域に対する影響を推定し空調環境情報を算出することができる。また、寄与情報は、設備制御部42が設定された空調環境を実現する場合に、室内機10のみを動作させるべきか、室内機10と室内設備32を協働して動作させるべきか等の判定に利用することができる。
吹出し状況情報取得部34cは、室内機10の設定状態に基づき吹出し口14から吹出す空調空気の吹出し状況情報を取得することができる。例えば、吹出し状況情報取得部34cは、室内機10の制御モードの設定情報、風量設定情報(ファンの設定)、風向設定情報(上下風向板16や左右風向板18の設定状態)等を取得する。その結果、吹出し口14からどのような温度の空調空気がどのような態様(風力、風向)で吹出すかの判定に利用することができる。
センサ値取得部34dは、例えば、図1に示される、室内機10に設けられた温度センサS2や図示を省略した湿度センサ、人体検出センサ等からの情報を取得し、室内機10の制御に反映させる。
情報取得部34で取得した情報は、図示を省略した記憶部に適宜記憶される。なお、間取り情報や配置情報は、レイアウト変更等が行われない限り、変更される可能性は低い。したがって、間取り情報取得部34a、配置情報取得部34bは、例えば、情報再取得指令を取得するまで、一度取得した間取り情報や配置情報を継続的に保持するようにしてもよい。また、別の実施形態では、比較的長い期間の経過後、例えば、数か月単位や年単位で、期間が経過した場合に、自動的に取得するようにしてもよい。一方、吹出し状況情報やセンサ値は、頻繁に変更される可能性があるため、吹出し状況情報取得部34cやセンサ値取得部34dは、システム制御部28が動作しているときに、取得情報を逐次更新するようにする。
空調環境情報算出部36aは、情報取得部34の間取り情報取得部34a、配置情報取得部34b、吹出し状況情報取得部34c、センサ値取得部34dで取得した各種情報に基づき、設置空間Rにおける各空調対象領域の空調環境を室内機10の空調制御開始前または空調制御実行中に逐次算出する。
図4は、空調環境情報算出部36aで算出した空調環境情報を出力部38を介して外部端末30の表示部30aに表示した画像RGの表示例であり、設置空間R(部屋)の間取り、室内設備32の配置、および設置空間Rにおける空調対象領域ごとの体感温度(空調環境情報)を示す例示的かつ模式的な説明図である。
図4の場合、画像RGには、間取り情報取得部34aが取得した間取り情報に基づく、室内機10の設置空間Rの間取りが平面図(俯瞰図)で表示されている。図4は、室内機10の制御開始前の状態で、例えば、室内機10に設けられた温度センサS2によって取得された温度に基づき予想される空調環境情報が表示されている。
図4の場合、画像RGには、設置空間Rの間取り構成として、略長方形の空間に、開閉可能な窓W1、窓W2及び設置空間Rへのアクセルを可能とするドアDが配置されている様子が示されている。また、画像RGには、配置情報取得部34bが取得した配置情報に基づき、設置空間Rに配置されている他の室内設備32が表示されている。例えば、窓W2が設置された壁面に対面する壁面に間隔を空けてタンスB1及びタンスB2が配置されている。また、窓W1の側方には、本棚B3が配置され、タンスB1及びタンスB2の前方(窓W2に近い側)には、間隔を空けてテーブルTeが配置されている様子が示されている。
そして、出力部38は、空調環境情報算出部36aが温度センサS2の検出結果に基づき推定した空調環境情報の一例として「体感温度」を画像RGに重畳表示する。空調環境情報が表示される位置は、例えば、間取りや室内設備に基づき特徴的な環境変化が生じやすいと認められる領域とすることができる。
例えば、タンスB1とタンスB2で挟まれ、室内機10から最も離れて位置に空調対象領域E1が設定されている。空調対象領域E1の体感温度は例えば29℃であることが示されている。また、例えば、外気の出入りが生じやすいドアDの位置に空調対象領域E2が設定されている。空調対象領域E2の体感温度は例えば28℃であることが示されている。また、外気の影響や日照の影響を受けやすい窓W2の位置に空調対象領域E3が設定されている。空調対象領域E3の体感温度は例えば29℃であることが示されている。同様に、外気の影響や日照の影響を受けやすい窓W1の位置に空調対象領域E4が設定されている。なお、窓W1は南向きであり、空調対象領域E4の体感温度は空調対象領域E3より高い例えば33℃であることが示されている。また、テーブルTeの近傍で、設置空間Rのほど中央の位置に空調対象領域E5が設定されている。空調対象領域E5の体感温度は、空気の停留や外気や日照の影響を受け難いため、体感温度は、設置空間Rの中で最も低い27℃であることが示されている。
各空調対象領域E1~E5等に示される体感温度等の空調環境情報は、例えば、室内機10の温度センサS2で検出される設置空間Rの温度(季節、時間帯、天候等の情報を考慮した温度)及び過去の履歴情報を参照することより算出するこが可能である。例えば、体感温度は、設置空間Rの温度、各空調対象領域E1~E5における表面温度、風速等を考慮することにより算出することができる。なお、温度センサS2によって温度検出できる位置の数には制限がある。例えば、設定された空調対象領域E1~E5以外の位置でも体感温度や表面温度を検出したい場合がある。そのような場合、その位置の体感温度や表面温度は、加重平均値算出部36cにおいて、例えば、温度センサS2で取得可能な複数の領域における温度情報の加重平均値を用いて推定し、空調環境情報の一部として算出するようにしてもよい。また、各空調対象領域E1~E5等における風速(空気の流れ、気流)は、シミュレーション算出部36dで気流を粒子により近似し、室内機10の動作または室内機10や室内設備32の組み合わせ動作の影響をシミュレーションすることによって算出するようにしてもよい。加重平均値算出部36c、シミュレーション算出部36dの詳細は後述する。
このように、各空調対象領域E1~E5における空調環境情報(例えば、体感温度)が外部端末30の表示部30a等を用いて視認可能の表示されるため、利用者は、室内機10の制御を開始する前に、設置空間Rの快適な空調環境を得るためには、どの位置の空調環境をどの程度調整したらよいかの判断を容易に行うことができる。なお、室内機10の空調制御が開始された後でも、同様にそのタイミングで各空調対象領域の空調環境の表示が可能であり、室内機10の空調制御中に設定の再調整や微調整を行う場合の参考にすることができる。
目標空調環境情報算出部36bは、例えば、外部端末30の入力部30bを用いて入力された空調対象領域E1~E5のいずれかの位置または複数の位置の空調環境の変更要求操作を変更受付部40で受付けた場合、変更要求された位置の空調環境情報の変更値を目標値として算出する。なお、設置空間Rにおいて、一か所または複数の箇所で空調環境の変更要求が行われ、実際に空調環境が変化した場合、変更要求された以外の位置にも空調環境の変化が影響し、空調環境が変化してしまう場合がある。目標空調環境情報算出部36bは、変更要求が行われた位置の設定値の変更情報、その結果として変更される室内機10の制御状況情報(吹出し状況情報)、間取り情報、配置情報等を参照し、変更要求された以外の位置における目標空調環境情報を算出する。目標空調環境情報についても、加重平均値算出部36cで算出する加重平均値やシミュレーション算出部36dで算出するシミュレーション結果等を用いて表示することで目標空調環境情報の精度を向上することができる。
なお、設置空間Rに複数の空調対象領域E1~E5等が存在し、変更受付部40を介して2以上の空調対象領域に対して空調環境情報の変更操作を受け付ける場合がある。このような場合、目標空調環境情報算出部36bは、変更が要求された各空調環境情報に対する誤差が最小となるように目標空調環境情報を算出して、出力部38は、目標空調環境情報を表示部30aに表示させるようにしてもよい。つまり、同時に複数の変更が要求された場合、全ての供給を高精度に満たすことは困難となる。そこで、変更が要求された各空調環境情報に対して算出する目標空調環境情報の誤差許容値を緩めて、要求された空調対象領域のいずれにおいても妥協できる制御を実行できるようにしてもよい。
ここで、表示部30aに表示された空調対象領域E1~E5のうち所望の領域の体感温度を変更するように室内機10を設定する例を図4~図7を用いて説明する。上述したように、室内機10の制御開始前の設置空間Rにおける各空調対象領域E1~E5の体感温度が図4のように推定され、表示部30aに表示されると、どの空調対象領域の体感温度を調整すれば、設置空間Rで快適に過ごすことができるかがイメージしやすくなる。
例えば、利用者UがタンスB1とタンスB2との間の空調対象領域E1で快適に過ごしたいと考え、空調対象領域E1の体感温度をもう少し下げたいと考えた場合を考える。この場合、図5に示されるように、利用者Uは、外部端末30の表示部30aに表示された空調対象領域E1または、空調対象領域E1における体感温度が示された領域付近を指Hでタッチする。その結果、空調対象領域E1における設定変更が可能になる。また、表示部30aに表示されていた画像RGは、縮小表示に切り替わり、画像RGの縮小により生じたスペースに温度変更アイコンN1が表示される。温度変更アイコンN1は、例えば、設定温度及びアップ/ダウンの矢印アイコンが表示され、矢印アイコンをタッチすることにより、体感温度の設定が変更できる。図5の場合は、空調対象領域E1をタッチした後、ダウンアイコンをタッチすることにより、空調対象領域E1における設定温度が例えば、25℃に変更された状態が表示されている。
目標空調環境情報算出部36bは、温度変更アイコンN1のアップ/ダウンアイコンが操作されるたびに、空調対象領域E1の設定温度変更により影響を受ける空調対象領域E2~E5における推定体感温度の算出を行う。その結果、出力部38は、図6に示すように、各空調対象領域E2~E5の体感温度の表示変更を行う。図6の例では、空調対象領域E1が29℃から25℃に変更されることにより、空調対象領域E1の体感温度を下げるために、空調対象領域E1方向に向かう冷風が吹出されるイメージ画像Kが画像RGに重畳表示されている。また、空調対象領域E1以外の空調対象領域E2~E5においても空調対象領域E1に向けて吹出された冷風の影響で体感温度に変化が生じることが表示される。例えば、空調対象領域E2は、28℃から19℃に変化すると推定されることが表示される。また、空調対象領域E3では29℃から25℃、空調対象領域E4では33℃から29℃、空調対象領域E5では27℃から22℃に体感温度が変化さることが推定されることが表示される。
アップ/ダウンアイコンの操作が所定期間実行されない場合、画像RGに表示された空調対象領域E1及びその他の空調対象領域E2~E5における体感温度の変更を許可するか否かを決定する、意志決定アイコン(実行アイコンN2、キャンセルアイコンN3)が表示される。そして、実行アイコンN2をタッチすることにより、設備制御部42は、空調対象領域E1に設定された体感温度(例えば25℃)を実現するための制御信号を室内機10や室内設備32に送信する。その結果、図6に示すような設定変更後の体感温度が各空調対象領域E1~E5で実現される。
設備制御部42は室内機制御部42a及び室内設備制御部42bを含む。室内機制御部42aは、目標空調環境情報算出部36bが算出した目標空調環境を実現するために、室内機10の制御モード、設定温度、風力、風向等を制御する制御信号を送信する。また、前述したように、扇風機、換気扇、ヒータ、電気カーペット等の気流の発生や熱の発生を伴う室内設備32を制御することで、目標空調環境の実現に寄与することができる。同様に、屋外との連通による空気の流れが設置空間Rに影響したり、日照や外気温の変化が設置空間Rの温度変化に影響したりする窓、ドア、シャッターやカーテン等を制御することで目標空調環境の実現に寄与できる。そこで、設備制御部42は、室内機制御部42aと室内設備制御部42bとの協働により効率的に目標空調環境を実現する。また、その結果、効率的な室内機10や室内設備32の制御が実現でき、省エネルギー化にも寄与することができる。設備制御部42は、目標空調環境を実現するために、例えば、最初は室内機10と室内設備32との協働により体感温度を急速に調整(温度の増減調整)し、目標とする体感温度に対して所定の温度まで低下した時点(室内機10と室内設備32の協働により体感温度が推移した時点)で、例えば、室内機10と室内設備32の制御を調整したり、室内設備32の全てまたは一部の制御を停止する調整をしたりして、体感温度を所望の温度に維持するような維持制御を実行するようにしてもよい。設備制御部42は、協働する室内機10と室内設備32の組み合わせを適宜変更し、最も効率がよく、最も省エネルギーで運転できるようにすることができる。
加重平均値算出部36cは、上述したように、例えば、温度センサS2で取得可能な複数の領域における温度情報の加重平均値を用いて所望の位置の温度を推定する。例えば、設置空間Rの代表的な位置を複数指定し、それらの位置に関するセンサ値を加重平均することで、温度センサS2で温度が取得できない位置や設置空間R(空間)全体の温度を決定してもよい。例えば、テーブルTeと窓W2の間で利用者等がいそうな位置の温度を推定するようにしてもよく、出力部38は、その位置の体感温度や表面温度等を表示部30aに表示するようにしてもよい。その結果、空調環境の調整可能領域(調整可能ポイント)の増加に寄与することができる。
シミュレーション算出部36dは、設置空間Rにおける各種シミュレーションを実行することができる。シミュレーション算出部36dは、例えば、前述した気流を粒子により近似し、室内機10の動作または室内機10や室内設備32の組み合わせ動作の影響をシミュレーションすることに加え、例えば、設置空間Rにおいて、ある位置が、変更受付部40によって指定された目標空調環境(例えば体感温度)を満たすか否かをシミュレーションすることができる。また、シミュレーション算出部36dは、室内機10や室内設備32を協働させて目標空調環境を実現する場合に、室内機10と各種室内設備32との組み合わせを適宜変更しながらシミュレーションを実行し、最適な組み合わせを導き出すことができる。また、シミュレーション算出部36dは、シミュレーションの結果を出力部38を介して表示部30aに出力し、間取り情報や配置情報に重畳して表示するようにしてもよい。その結果、シミュレーション結果を、より理解しやすい態様で表示することができる。
ところで、体感温度を算出する場合、前述したように、設置空間Rの温度(室温)、表面温度、風速等を用いて推定することが知られている。この場合、風速(風の強さ)は実測することが必要となるが、一般的な室内機10の場合、風速を実測する機能は備えていない。そこで、シミュレーション算出部36dは、気流を粒子の流れとして近似することで、風速情報を取得することができる。図8~図11を用いて粒子を用いたシミュレーションについて説明する。
シミュレーション算出部36dは、情報取得部34で取得した設置空間Rの間取りに応じた壁および設置空間R内に存在する物品(室内設備32等)の表面を室内機10からの気流の流れの制約条件として気流の流れのシミュレーションを行う。
まず、粒子による近似について説明する。
図8は、気流の流れのシミュレーション結果の一例を示す図である。シミュレーション算出部36dは、気流の流れそのものを完全に計算することに代えて、気流に含まれる複数の粒子Pの動きを計算することでシミュレーションの計算量を低減している。また、シミュレーション算出部36dは、複数の粒子Pの動きを完全に計算することに代えて、室内機10の1つ以上の動作パラメータ(段階的に設定された気流の風量や風向)に対応して予め用意されたシミュレーション結果(複数の粒子Pの動き)を、そのまま、または設置空間Rの間取りや設置空間R内の物品の位置に応じた補正を行って用いることで、必要なシミュレーション結果を導出する。そして、シミュレーション算出部36dは、導出されたシミュレーション結果を可視化した気流の流れの仮想的な像として表示させる。具体的には、粒子Pには下記条件が与えられ、気流に関するシミュレーションが行われる。
(1)粒子Pの初期状態(室内機10から吹き出された直後の状態)
(1-1)気流の風量は、複数の粒子Pの初速度の大きさの平均で近似する。複数の粒子Pに対しては、一定の分布に従う初速度の大きさを与える。
(1-2)気流の風向は、複数の粒子Pの初速度の方向の平均で近似する。複数の粒子Pに対しては、一定の分布に従う初速度の方向を与える。
(1-3)粒子Pの初期位置は、室内機10の付近で分布状に発生するものとする。
(1-4)粒子Pの初速度が大きいほど粒子Pの発生数を増加させる。これにより、粒子Pの速度が早い場合に、離散的に見えることを抑制することができる。また、粒子Pの初速度が大きいほど粒子Pの発生数を増加させることで、気流の風量を表現することができる。
(1-1)気流の風量は、複数の粒子Pの初速度の大きさの平均で近似する。複数の粒子Pに対しては、一定の分布に従う初速度の大きさを与える。
(1-2)気流の風向は、複数の粒子Pの初速度の方向の平均で近似する。複数の粒子Pに対しては、一定の分布に従う初速度の方向を与える。
(1-3)粒子Pの初期位置は、室内機10の付近で分布状に発生するものとする。
(1-4)粒子Pの初速度が大きいほど粒子Pの発生数を増加させる。これにより、粒子Pの速度が早い場合に、離散的に見えることを抑制することができる。また、粒子Pの初速度が大きいほど粒子Pの発生数を増加させることで、気流の風量を表現することができる。
(2)粒子Pのその後の動作(室内機10から吹き出されてから一定時間経過後の状態)
(2-1)粒子Pの移動速度は、時間経過とともに減速。
(2-2)部屋の壁や物品の表面(以下ではこれらを纏めて「壁」と称する)との衝突では、粒子Pの速度は大きく減らず、壁に対する反射角は入射角よりも大きく設定する。これについては詳しく後述する。
(2-3)粒子Pには、一定時間経過後に上方に向く加速度が作用する。なお、加速度は冷房運転と暖房運転で異なる値が設定される。
(2-4)粒子Pの消滅条件は、一定時間が経過すること。ただし、壁に対して衝突した数が多いほど早く消滅する。
(2-1)粒子Pの移動速度は、時間経過とともに減速。
(2-2)部屋の壁や物品の表面(以下ではこれらを纏めて「壁」と称する)との衝突では、粒子Pの速度は大きく減らず、壁に対する反射角は入射角よりも大きく設定する。これについては詳しく後述する。
(2-3)粒子Pには、一定時間経過後に上方に向く加速度が作用する。なお、加速度は冷房運転と暖房運転で異なる値が設定される。
(2-4)粒子Pの消滅条件は、一定時間が経過すること。ただし、壁に対して衝突した数が多いほど早く消滅する。
図9は、壁R11に対する粒子Pの衝突時の動きに関する設定条件を示す図である。一般的に、空気の粒子Pは、壁R11に衝突した場合、入射角αと反射角β1とが等しくなることが知られている。ただし、本実施形態では、シミュレーションの計算量を低減するため、壁R11で反射した粒子Pと、壁R11に向かって進む後続の粒子Pとの衝突は生じないものとして取り扱う。そのため、本実施形態では、粒子Pが壁R11に衝突する場合、反射角β2が入射角αよりも大きくなるように(すなわち、粒子Pが壁R11の近くに流れるように)反射角β2が設定される。これにより、後続の粒子Pとの衝突を計算せずに、壁R11に衝突した粒子Pの実際に近い動きを近似することができる。
本実施形態では、シミュレーション算出部36dは、「あたり判定」と称する処理を行う。「あたり判定」は、粒子Pの動きを求めるシミュレーションにおいて、室内機10から吹き出された粒子Pのうち利用者Uに単位時間当たりに当たる粒子Pの個数をカウントする処理である。利用者Uに当たる粒子Pの個数は、利用者Uが感じる気流の強さと相関関係を有する。すなわち、利用者Uに当たる粒子Pの個数が少ないほど、利用者Uは弱い風を感じる。一方で、利用者Uに当たる粒子Pの個数が多いほど、利用者Uは強い風を感じる。このため、利用者Uに当たる粒子Pの個数を求めることで、利用者Uが感じる風の強さを数値化することができる。
ここで、シミュレーション算出部36dは、冷房運転が行われる場合、実際の利用者Uの身体の高さ(例えば、頭)に対応する位置にあたり判定用の領域を配置し、その領域に対する粒子Pの衝突数(通過数)をカウントする。一方で、シミュレーション算出部36dは、暖房運転が行われる場合、実際の利用者Uの身体の高さよりも低い位置(例えば、利用者Uの足元付近の高さ位置)に判定用の領域を配置し、その領域に対する粒子Pの衝突数(通過数)をカウントする。その結果、冷房運転及び暖房運転における利用者Uの感覚をより正確に反映することができる。
図8に示すように、出力部38は、シミュレーション結果を可視化した気流の仮想的な像として、複数の粒子Pの動きを表示させる。すなわち、室内機10の吹出口の付近から吹き出された複数の粒子Pの動きが表示される。このような粒子Pの動きは、気流の流れを線や矢印で示す場合と比べて利用者Uにとって直感的に分かりやすいものとなる。
本実施形態では、出力部38は、上述した「当たり判定」の結果に基づいて数値化された「利用者Uが感じる風の強さ」を示す指標RG2を含む画像RGを表示する。本実施形態では、指標RG2は、バーのような表示態様で表示される。すなわち、利用者Uに風が当たっていない状態を「0」とし、利用者Uに一定以上の風が当たる状態を「100」とし、その間のどの程度のレベルで利用者Uに風が当たっているのかが表示される。なお、指標RG2は、上述した例に代えて、レベルに応じて色が異なるカラーバーや、「そよ風」や「暴風」といった文字、またはこれらの組み合わせで表現されてもよい。
図10は、気流を可視化した像の第1表示例を示す図である。本変形例では、室内機10から吹き出された複数の粒子Pのなかで、利用者Uに当たりそうにない粒子PAは第1色(例えば青色)で表示される。一方で、室内機10から吹き出された複数の粒子Pのなかで、利用者Uに当たりそうな粒子PBは第2色(例えば赤色)で表示される。このような第1表示例によっても、どの程度のレベルで利用者Uに風が当たるのかを利用者Uに分かりやすく伝えることができる。
図11は、気流を可視化した像の第2表示例を示す図である。本変形例では、室内機10から吹き出された複数の粒子Pのなかで、利用者Uに直近の単位時間で当たっている粒子PCは第1色(例えば黄色)で表示される。室内機10から吹き出された複数の粒子Pのなかで、過去に利用者Uに当たった粒子PDは第2色(例えば赤色)で表示される。室内機10から吹き出された複数の粒子Pのなかで、粒子PB,PC以外の粒子Pである粒子PEは第3色(例えば青色)で表示される。このような第2表示例によっても、どの程度のレベルで利用者Uに風が当たるのかを利用者Uに分かりやすく伝えることができる。
このように、加重平均値算出部36cやシミュレーション算出部36dによる算出結果を利用することにより、利用者Uの希望する空調対象領域(例えば空調対象領域E1)の体感温度を変更した場合に他の空調対象領域にどのような影響が生じするかを容易かつより正確に認識させることができる。また、シミュレーション算出部36dによるシミュレーションを行うことで、より快適な空調環境が実現できるか否かを容易に理解させることができる。
このように構成される空気調和システム100の処理の流れの一例を図12、図13のフローチャートを用いて説明する。図12は主として、外部端末30の表示部30aに空調環境情報を表示する処理を説明するフローチャートである。また、図13は、図12に含まれる設定変更処理を主として説明するフローチャートである。
利用者Uが設置空間Rの空調環境を設定しようとする場合、外部端末30を起動して、空調環境管理プログラムを実行して、システム制御部28を有効とする。システム制御部28が有効になると、まず、間取り情報取得部34aが室内機10の設置された設置空間Rの間取り情報を取得する(S100)。続いて、配置情報取得部34bは、設置空間Rに配置された室内設備32の配置情報(室内設備情報)を取得する(S102)。さらに、吹出し状況情報取得部34cは、室内機10の運転状況、例えば、制御開始前の室内機10の設定状況である、吹出し状況情報を取得する(S104)。
続いて、空調環境情報算出部36aは、設置空間Rにおける空調対象領域(予め設定された空調対象領域E1~E5等)を取得し(S106)、各空調対象領域E1~E5における空調環境情報(体感温度等)を算出する(S108)。そして、各空調対象領域E1~E5における空調環境情報が算出されると、出力部38は、図4に示されるように、外部端末30の表示部30aに設置空間Rの間取り情報や各室内設備32の配置情報に重畳する態様で、各空調環境情報を表示する表示処理を実行する(S110)。この状態で、利用者Uは、室内機10の制御開始前における設置空間Rの空調環境の詳細を視覚的に容易に認識することができる。
利用者Uは、表示部30aの表示内容を確認し、空調対象領域E1~E5のいずれかで設定変更を希望する場合、外部端末30の入力部30bを介して希望する空調対象領域を指定する。空調対象領域が指定されたことを変更受付部40が受付けると(S112のYes)、システム制御部28は、図5~図7で説明したような設定変更処理を開始する(S114)。設定変更処理は、図13のフローチャートを参照する。設定変更処理が実行されると、目標空調環境情報算出部36bは、設定変更に伴う空調環境情報を逐次算出する。そして、出力部38は、変更内容を順次表示部30aにおいて更新する表示更新処理を実行して(S116)、一旦このフローを終了する。なお、S112の処理で、変更受付部40が、空調対象領域の変更を受け付けていない場合(S112のNo)、S114,S116の処理をスキップして、このフローを一旦終了する。この場合は、図4の画像RGが表示されたまま、図7に示される、意志決定アイコン(実行アイコンN2、キャンセルアイコンN3)が表示される。そして、実行アイコンN2をタッチすることにより、設備制御部42は、空調対象領域E1に設定された体感温度(例えば29℃)を実現するための制御信号を室内機10や室内設備32に送信する。
続いて、図13のフローチャートを用いて、設定変更処理の流れの一例を説明する。
変更受付部40が空調環境の設定変更要求を受け付けると、目標空調環境情報算出部36bは、空調環境の変更位置(例えば空調対象領域E1)、体感温度Tや風の強さ等の設定変更の内容(目標値)を取得する(S200)。なお、目標空調環境情報算出部36bは制御状態を初期化するため、以下に説明する温度設定値Siや体感温度Tiの「i」を「i=0」とする(S202)。そして、目標空調環境情報算出部36bは、室内機10の現在の温度設定値Si(この場合、i=0)の時の変更位置の体感温度Ti(この場合、i=0)を算出する(S204)。このとき算出された体感温度Tiは、図12のフローのS116の処理において表示されることになる。
設備制御部42は、S200で取得した目標とする体感温度Tと、現在の室内機10の温度設定値Siで制御した場合の変更位置(例えば空調対象領域E1)の体感温度Tiが等しくなるか否か判定する(S206)。T=Tiではなく(S206のNo)で、T<Tiの場合(S208のYes)、つまり、目標とする体感温度Tより現在の室内機10の設定で実現できる体感温度Tiの方が高い場合、体感温度Tiが下がる室内機10の温度設定値Siを算出する(S210)。つまり、室内機10の設定温度を下げたり、吹出す風量(風の強さ)を強くしたりするような設定値を算出する。一方、S208の処理で、T<Tiではない場合(S208のNo)、つまり、目標とする体感温度Tが現在の室内機10の設定で実現できる体感温度Tiより低い場合、体感温度Tiが上がる室内機10の温度設定値Siを算出する(S212)。つまり、室内機10の設定温度を上げたり、吹出す風量(風の強さ)を弱くしたりするような設定値を算出する。
目標空調環境情報算出部36bは、S210またはS212の処理で算出された室内機10の更新後の温度設定値Si(この場合、i=0)の時の変更位置の更新後の体感温度Ti(この場合、i=0)を再算出する(S214)。そして、設備制御部42は、S200で取得した目標とする体感温度Tと、変更後の室内機10の温度設定値Siで制御した場合の変更位置(例えば空調対象領域E1)の変更後の体感温度Tiが等しくなるか否か判定する(S216)。変更後の体感温度Tiと目標とする体感温度Tとが等しくならない場合(S216のNo)、「i=i+1」として(S218)、S204の処理に移行して、S204以降の処理を繰り返し実行し、目標とする体感温度Tと、変更後の体感温度Tiが等しくなるように演算を行う。S216の処理で、目標とする体感温度Tと、変更後の体感温度Tiが等しくなった場合(S216のYes)、目標空調環境情報算出部36bが算出した変更後の温度設定値Siを室内機制御部42aに送信し(S220)、このフローを一旦終了する。つまり、変更を希望する空調対象領域E1の体感温度が実現可能な室内機10の温度設定が可能になる。室内機制御部42aは、受信した温度設定値Siに室内機10の温度設定値を変更するように制御信号を室内機10に送信する。
なお、上述した制御は、室内機10の制御が開始された後でも適用可能であり、室内機10の制御中に体感温度等の空調環境を変更する場合でも、変更前に各空調対象領域の空調環境を表示部30aに表示可能となり、設置空間R内の空調環境の設定変更を効率的に行うことができる。
なお、図13のフローチャートでは、室内機10の温度設定値Siを調整する例を示したが、これと並行して、室内機10から吹出される風の強さの設定値や風向の設定値、室内設備32の制御設定値等を算出し、目標とする体感温度Tを実現するように各設定値の算出が行われる。その結果、室内機制御部42aや室内設備制御部42bによる制御が実行される。なお、複数の空調対象領域を変更する場合、同時に各空調対象領域の空調環境を実現する制御値を算出することが困難になる場合がある。その場合、例えば、S206やS216の判定に所定の許容値を設け、判定を緩めて、いずれの空調対象領域においてもある程度最適な空調環境を実現するようにしてもよい。
このように、本実施形態の空気調和システム100によれば、利用者が希望する位置、例えば、着座する椅子の位置やソファーの位置で、希望する空調環境を把握し易く、希望の空調環境を容易に実現することができる。また、利用者が特定の空調対象領域の設定を変更したことにより、他の空調対象領域が影響を受け、他者に違和感や不快感(体感温度等の変化)が生じる可能性があることを事前に把握させ易くできる。その結果、他者に違和感や不快感を与えにくいように、自身が希望する空調対象領域の設定を、設置空間R全体の空調バランスを考慮して調整することができる。また、設置空間Rが広く複数の室内機10を個別に制御可能な場合も各空調対象領域における空調環境の調整が容易になり、より快適な空調環境を提供しやすくなる。
なお、各空調対象領域の設定変更を行うことにより、室内機10の制御モード等の重要機能の切り替えが行われる場合、変更の内容を利用者に事前に通知し、利用者の承認を得た後に実際の制御を変更するようにすることが望ましい。この場合、利用者への通知は、室内機10の通知機能(スピーカー等)を用いて出力したり、外部端末30のスピーカから出力したり、表示部30aに表示したりして実行することができる。その結果、室内機10の制御状態をより容易、かつより確実に利用者に認識させ易くなる。なお、設定温度の変更や風向や風力の変更等を行う場合は、通知を省略したり、簡略化したりしてもよい。
なお、上述した実施形態においては、図4等に示すように空調環境として、体感温度を表示する例を示した。他の実施形態では、体感温度の代わりに、例えば、体感湿度、体感風量、暑さ指数(WBGT)、快適指数(PMV)等を表示してもよい。また、体感温度、体感湿度、体感風量、暑さ指数(WBGT)、快適指数(PMV)等の中から、複数の空調環境を組み合わせて表示してもよい。この場合、設置空間Rの空調環境を利用者により詳細に把握させ易くなる。なお、表示する空調環境は、例えば、外部端末30の入力部30b等を用いて利用者によって設定させるようにしてもよし、デフォルトで所定の空調環境を表示するようにしてもよい。
本実施形態の空気調和システム100におけるシステム制御部28を構成する各モジュールを実現し、空調環境変更処理を実行するための空調環境管理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のスマートフォンやタブレット端末、コンピュータ等の端末装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、空調環境管理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたスマートフォンやタブレット端末、コンピュータ等の端末装置上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施形態で実行される空調環境管理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
本発明の実施形態及び変形例を説明したが、これらの実施形態及び変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…室内機、28…システム制御部、30…外部端末、30a…表示部、30b…入力部、30c…カメラ、32…室内設備、34…情報取得部、34a…間取り情報取得部、34b…配置情報取得部、34c…吹出し状況情報取得部、34d…センサ値取得部、36…算出部、36a…空調環境情報算出部、36b…目標空調環境情報算出部、36c…加重平均値算出部、36d…シミュレーション算出部、38…出力部、40…変更受付部、42…設備制御部、42a…室内機制御部、42b…室内設備制御部、100…空気調和システム、E1~E5…空調対象領域、R…設置空間。
Claims (12)
- 室内機が設置された設置空間の間取り情報と、前記設置空間の内部に配置された室内設備の配置情報と、前記設置空間における前記室内機から吹き出される空気の吹出し状況情報と、を取得する情報取得部と、
前記間取り情報と前記配置情報と前記吹出し状況情報とに基づき、前記設置空間に含まれる空調対象領域における空調環境情報を算出する算出部と、
空調環境情報を示す画像を表示部に表示させる出力部と、
を備える、空気調和システム。 - 前記情報取得部は、前記室内設備ごとに前記設置空間の温度変化に寄与する寄与情報をさらに取得し、
前記算出部は、前記寄与情報を含めて前記空調環境情報を算出する、請求項1に記載の空気調和システム。 - 前記表示部に表示された前記空調対象領域が利用者により選択された場合に、対応する前記空調環境情報の変更操作を受け付ける変更受付部を、さらに備える、請求項1に記載の空気調和システム。
- 前記表示部に表示された前記空調対象領域が利用者により選択された場合に、対応する前記空調環境情報の変更操作を受け付ける変更受付部を、さらに備える、請求項2に記載の空気調和システム。
- 前記設置空間に複数の前記空調対象領域が存在し、前記変更受付部を介して2以上の前記空調対象領域に対して前記空調環境情報の変更操作を受け付けた場合、前記算出部は、変更が要求された前記空調環境情報に対する誤差が最小となるように目標空調環境情報を算出して、前記出力部は、前記目標空調環境情報を前記表示部に表示させる、請求項3または請求項4に記載の空気調和システム。
- 前記変更受付部を介して前記空調対象領域に対して前記空調環境情報の変更要求を受け付けた場合、変更要求された前記空調環境情報を実現するように前記室内機を制御する制御部を、さらに備える、請求項3に記載の空気調和システム。
- 前記変更受付部を介して前記空調対象領域に対して前記空調環境情報の変更要求を受け付けた場合、前記室内機と前記室内設備との協働により変更要求された前記空調環境情報を実現する制御部を、さらに備える、請求項4に記載の空気調和システム。
- 前記制御部は、前記室内機と前記室内設備の協働により推移した前記空調環境情報に応じて、前記室内機と前記室内設備の制御状態を調整する、請求項7に記載の空気調和システム。
- 前記算出部は、前記設置空間の複数の領域の温度情報の加重平均値を用いて前記空調対象領域における空調環境情報を算出する、請求項1に記載の空気調和システム。
- 前記算出部は、前記設置空間における空気の流れ状態のシミュレーションの結果を用いて、前記空調対象領域における空調環境情報を算出する、請求項1に記載の空気調和システム。
- 前記算出部は、前記間取り情報と前記配置情報との少なくとも一方を前記室内機に対して独立した端末装置を介して取得する、請求項1に記載の空気調和システム。
- 外部端末装置を、
室内機が設置された設置空間の間取り情報と、前記設置空間の内部に配置された室内設備の配置情報と、前記設置空間における前記室内機から吹き出される空気の吹出し状況情報と、を取得する情報取得部と、
前記間取り情報と前記配置情報と前記吹出し状況情報とに基づき、前記設置空間に含まれる空調対象領域における空調環境情報を算出する算出部と、
空調環境情報を示す画像を表示部に表示させる出力部と、
として機能させる、空調環境管理プログラム。
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JP2022075054A JP2023163860A (ja) | 2022-04-28 | 2022-04-28 | 空気調和システムおよび空調環境管理プログラム |
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CN115003965A (zh) * | 2020-01-31 | 2022-09-02 | 三菱电机株式会社 | 温度设定装置、温度设定方法和温度设定程序 |
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2022
- 2022-04-28 JP JP2022075054A patent/JP2023163860A/ja active Pending
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CN115003965A (zh) * | 2020-01-31 | 2022-09-02 | 三菱电机株式会社 | 温度设定装置、温度设定方法和温度设定程序 |
CN115003965B (zh) * | 2020-01-31 | 2024-05-14 | 三菱电机株式会社 | 温度设定装置、温度设定方法和存储介质 |
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