JP2023163804A - 情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】信託内資産の活用について改善できる手段を提供することである。【解決手段】一定期間に売却を希望した新株予約権者の新株予約権の個数を集計する集計手段と、前記集計手段で集計した個数の新株予約権を買主が買い付ける買付手段と、前記買付手段で買い付けた新株予約権を権利行使し、当該新株予約権の目的となる発行会社の株式を売却する手段と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラムに関する。
従来、会社の役員や従業員あるいは関係者(以下「従業員等」という)に、自社株式を行使価格で購入する権利を付与するストックオプション(「新株予約権」という)が知られている。新株予約権は、自社株式の株価が行使価格を超えて上昇するほど利益が大きくなるため、新株予約権を与えられた従業員等は株価上昇に向けて会社価値を上昇させる努力を行う。
特許文献1では、新株予約権を与えられた従業員等が行使価格の資金を用意できないために新株予約権の権利行使をすることができないことへの対策として、証券会社が従業員等に資金を融資することを開示している。これによれば、資金不足により権利行使ができなかった従業員等が融資を受けることで、権利行使の促進を図ることができる。
特開2005-56095号公報
特許文献1のように、既に新株予約権を有する従業員等が行使価格の資金を用意できない場合に融資を行うことは今日においては一般的である。新株予約権を権利行使して、株式を取得し、売却したときのキャピタルゲインとしては、株価が安い時期(例えば会社が株式市場に上場していないころ)の株価で会社の株式を取得し、株価が高い時期(例えば会社が株式市場に上場した後)に当該会社の株式を売却することで大きな利益を上げることができる。このため、未上場の会社の新株予約権を与えられた従業員等は、会社が上場した時点で新株予約権の権利行使を行って大きな利益を得ることができる。
ところで、従来は、新株予約権を発行する際には付与対象者と当該付与対象者に付与する新株予約権の個数を確定しなければならなかったところ、このように将来的に価値を生む新株予約権を、実際の貢献度合い等を見ない状況で従業員等に付与すると、場合によって従業員等の勤労意欲が失われてしまったり、経営陣が期待するほどの貢献が見られなかったりといった弊害も見られたが、最近では一旦、信託の受託者に新株予約権を信託し、会社への貢献度等を見たうえで従業員等に事後的に交付する、いわゆる「信託型ストックオプション」というスキームが台頭してきている。この「信託型ストックオプション」では、受益者指定事由の発生に応じて、受益者指定権者が受益者を指定することができる。信託型ストックオプションでは、受益者指定事由の発生に際して、すべての新株予約権について受益者を指定しない場合、新たな信託に残余の新株予約権を引き継ぐことができるため、段階的に新株予約権を従業員等に対して交付していくことが可能である。もっとも、従来の信託型ストックオプションでは、発行会社が従業員等を受益者として指定し、受益者が新株予約権を信託財産とする信託受益権を取得した後、受託者が受益者に対して新株予約権を交付する際に、従業員等又は受託者から発行会社に対して、まず新株予約権について譲渡承認請求を行い、発行会社が譲渡を承認した後に、新株予約権の名義を受託者から従業員等に書き換えることで従業員等を新株予約権者とした上で、さらに従業員等が新株予約権の権利行使代金を調達し、発行会社に対して権利行使を行い、株式を取得し、当該株式が株主名簿に登録された後に株式の売却を行って初めてキャピタルゲインを取得することができることとなるため、従業員等からすれば、売却を希望する時期と実際に売却して売却益を得ることができる時期には2週間程度のずれが生じることになって不便が生じていた。
また、「信託型ストックオプション」において、受益者となった従業員等は、新株予約権の交付を受けてから売却をするまでの間、株価の下落リスクを抱えることになり、権利行使価額を融資によって賄う際には権利行使によって取得した株式を売却することにより融資の返済を行うことができないリスクを抱えることもあった。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、信託内資産の活用について改善できる手段を提供することを目的とする。
本発明は、情報処理装置であって、
新株予約権が委託者から受託者に信託されたことに関する情報である第1の信託情報を記憶する記憶手段と、
前記第1の信託情報が示す信託の受益者指定事由の発生に先立つ一定期間前に全部又は一部の新株予約権について受益者を指定するかを問い合わせる第1問合せ手段と、
前記第1問合せ手段による問い合わせに対する応答を受け付ける第1応答受付手段と、
前記第1応答受付手段により受益者として指定されることが可能となった者に対して、指定されることが可能となった新株予約権のうち全部又は一部の新株予約権について、受益者としての指定を希望するかを問い合わせる第2問合せ手段と、
前記第2問合せ手段による問い合わせに対する応答を受け付ける第2応答受付手段と、
前記受益者として指定されることが可能となった者が、受益者としての指定を希望した新株予約権について、前記第2応答受付手段で受け付けた応答に応じて前記第1の信託情報が示す信託の新株予約権を受益者に交付したことについて前記第1の信託情報を更新する更新手段と、
新株予約権の価値を、当該新株予約権の目的となる発行会社の株式の価値やボラティリティ、買取りを希望する者が提示する金額等の情報から算出し、売却を希望する新株予約権者に買取り価格を提示する手段と、
前記更新手段で更新された前記第1の信託情報に係る新株予約権につき売却を希望するか否かを問い合わせる第3問合せ手段と、
前記第3問合せ手段による問い合わせに対する応答を受け付ける第3応答受付手段と、
一定期間に売却を希望した新株予約権者の新株予約権の個数を集計する集計手段と、
前記集計手段で集計した個数の新株予約権を買主が買い付ける買付手段と、
前記買付手段で買い付けた新株予約権を権利行使し、当該新株予約権の目的となる発行会社の株式を売却する手段と、
を有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、信託内資産の活用について改善できる手段を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る新株予約権管理システムの動作の概略を説明するブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る新株予約権管理システム50の概略構成を示すブロック図である。 図2に示した各情報処理装置の構成を示すブロック図である。 図2に示した情報処理装置16aの記憶部103に記憶される信託情報の一例を示す図である。 図2に示した情報処理装置16aの記憶部103に記憶される融資情報の一例を示す図である。 新株予約権管理システム50による処理を示すフローチャートである。 新株予約権管理システム50による処理を示すフローチャートである。
以下、本発明による情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラムの実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る新株予約権管理システムの動作の概略を説明するブロック図である。まず、図1を参照して、本実施形態における新株予約権の信託内での管理に関するスキームについて説明する。
なお、本実施形態では、新株予約権を信託で管理する場合について説明するが、本発明は他の権利を信託した場合にも適用することができる。例えば、本発明は、権利行使価格で株式を取得できる権利であるコールオプションの管理を行うコールオプション管理システムにも適用することができる。新株予約権は、現在の権利行使価額で株式を発行会社から取得できる権利であるが、コールオプションは、発行会社というよりは株主から権利行使価格で株式を取得できる権利であり、請求できる相手方が異なる。コールオプションの場合、大株主(通常はオーナー経営者)が、自分の持っている株式を将来的に貢献した者に渡すためにコールオプションを信託する(株主が設定したコールオプションを信託することもあれば、大株主又は発行会社が金銭を信託して、大株主が設定したコールオプションを受託者に取得させるために、受託者から大株主に対してコールオプション設定料を払い込ませることもある)というスキームになる。また、本発明は、暗号資産(非代替性トークンを含む。以下同じ。)の管理を行う暗号資産管理システムにも適用することができる。暗号資産は、発行者が発行し、一般的により高い流動性を持つことにより、より高い価値を持つことになるため、インフルエンサーや協力者(発行する法人の役職員等を含む。)に配布し、また、暗号資産交換所においてより多くの取引を行われるようにするニーズがある。暗号資産の場合、発行者又は暗号資産を多く持つ者が、自分の持っている暗号資産を将来的に貢献した者に渡すために信託する(暗号資産を信託することもあれば、発行者又は暗号資産を多く持つ者が金銭その他の資産を信託して、受託者をして委託者又はその他の第三者から暗号資産を取得させることもある)というスキームに関連する管理システムになる。さらに、本発明は、投資ファンドの基礎となる合同会社や組合、信託の持分の管理を行うファンド持分管理システムに適用することができる。ファンド持分は、通常投資ファンドを組成した無限責任組合員や有限責任組合員などにより保有されるが、例えばこの持分の全部又は一部を、将来的に社員や投資先へ派遣するプロ経営者に渡すことができるようにすることで、社員・プロ経営者などの投資ファンドの投資先の企業価値向上に向けたコミットメントを高めるニーズがある。ファンド持分の場合、ファンド持分を保有する者が、自分の持っているファンド持分を将来的に貢献した者に渡すために信託する(ファンド持分を信託することもあれば、金銭その他の資産を信託して、受託者をしてファンド持分を取得させることもある)というスキームに関連する管理システムになる。
発行会社10は、本実施形態の新株予約権管理システムで対象とする新株予約権を発行する会社である。委託者11は、例えば、発行会社10やその子会社又は関連会社である。なお、発行会社10やその子会社又は関連会社以外に、例えばオーナー経営者や親会社などの第三者が委託者11として拠出を行っても良い。受託者12は、信託の受託者であり、信託財産の管理や運用を行う者である。受託者12は、信託の受託者である。
委託者11は、受託者12に金銭その他の財産を信託する(第1の信託)。信託設定の際には、具体的な受益者を定めるケースが一般的であるが、(1)具体的な受益者を定めずに受益者を定める方法を定めることもあれば、(2)具体的な受益者を定めるものの、受益者としての権利を取得し、受益者として確定するために条件(以下「受益者確定条件」という。)を付すこともある。従来、信託の中で新株予約権を管理する場合には、受益者が現に存しない場合に受益者のために自己の名をもって受益者の権利に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する信託管理人、受益者が現に存する場合に受益者のために自己の名をもって特定の行為をする権限を有する信託監督人その他受益者代理人といった者が包括的に受益者のために信託財産の管理に必要な行為について指図の権限を有しているほか、信託契約等によって定められた者がこれらの権限を有している場合もある。ここでは、信託管理人21が、信託財産の処理について受託者12に指図する権限を有することとしている。
本実施形態では、具体的な受益者が定められず受益者を定める方法を定める信託の事例として、信託型の新株予約権(時価発行新株予約権信託(登録商標))を対象としている。新株予約権は、信託型であってもそうでなくても発行時に行使価格(又はその算式)を定めることとされているが、信託型の新株予約権の場合、新株予約権自体を一旦信託における受託者に固定数だけ付与するものの、役職員等を具体的に付与対象者と定めず、あるいはその付与対象者に付与する数を定めない。委託者11により受益者指定権者と定められた者(発行会社10である場合もあれば委託者11である場合もその他の者である場合もある)である受益者指定権者14は、その後、発行会社10への貢献度に応じて、付与対象者(受益者13)及びその付与対象者に付与する数を定めることができる。
なお、信託型の新株予約権には、別のパターンとして、具体的な付与対象者とその者に付与する新株予約権の個数を仮に決定しておき、その者が確定的に受益権を有するようになるための受益者確定条件を付した状態で、受託者が信託の引受けをするパターンもある。この場合、受益者指定権者14は存在せず、受益者確定条件を満たしたことにより、当該付与対象者は当該新株予約権の受益者となる。
なお、信託型の新株予約権には、別のパターンとして、信託において受益者指定事由が発生するに先立ち、放棄されるものを除いたすべての新株予約権について受益者として具体的な付与対象者を指定する旨の応答を得られなかった場合であって、事後的にさらに受益者として具体的な付与対象者を指定したい旨の意向を有する場合、委託者11又は異なる委託者が金銭の拠出などにより別途組成された信託(第2の信託)の受託者を受益者として指定することで、当該信託に対して第1の信託の信託財産を引き継ぐパターンもある。第1の信託が具体的な付与対象者に受益者確定条件を設定した信託である場合において、第1の信託で具体的な付与対象者が受益者確定条件を満たさなかった場合にも、第2の信託への信託財産の引継ぎを行うことは可能である。第2の信託は、具体的な付与対象者を定めない信託であってもよいし、具体的な付与対象者に受益者確定条件を設定した信託であってもよい。
委託者11は、受託者12に金銭又は新株予約権を信託する。本実施形態では、委託者11は受託者12に金銭その他の資産(以下、金銭その他の資産を、単に「資産」ともいう)の信託を行う。この信託の設定時には、信託による財産の移転が伴うため、法律で定められている場合、予め定められた税率で課税される。なお、委託者11は、新株予約権及び金銭を受託者12に信託し、当該現金で納税するようにしてもよい。
続いて、受託者12は、信託された資産を、新株予約権の代金として発行会社10に払い込む。発行会社10は、払い込まれた代金に応じた分だけ、現在の株価に応じた行使価格の新株予約権を受託者12に対して付与する。
その後、受託者12は、信託の受益者指定事由の発生又は受益者確定条件の成就・不成就の確定まで、信託された新株予約権の管理を継続する。信託の受益者指定事由の例としては、信託の設定時に未上場であった発行会社10が上場したこと、又は、所定期間が経過したこと、などが挙げられる。信託の受益者確定条件としては、所定期間、役職員等が会社に在籍していること、又は、人事考課において一定以上の評価を得ること、などが挙げられる。なお、受託者12は、委託者11から拠出された金銭を使って新株予約権の権利行使を行い、株式に変えるようにしてもよい。さらに、暗号資産又はファンド持分を信託し、あるいは金銭その他の資産を信託し、受託者12に暗号資産又はファンド持分を取得させても良い。また、受託者12は、金銭の全部又は一部を委託者11又はその他の第三者から借り入れてもよい。
なお、第1の信託の委託者と第2の信託の委託者とが異なっていてもよい。第1の信託の受託者(第1の受託者)と第2の信託の受託者(第2の受託者)が異なっていてもよい。第1の信託の受益者指定権者(第1の受益者指定権者)と第2の信託の受益者指定権者(第2の受益者指定権者)が異なっていてもよい。また、第2の信託は単一の信託であっても、複数の信託であってもよい。
そして、第1の信託において受益者指定事由が発生した場合に、第1の信託の受益者指定権者14は、役職員等の中から具体的な受益者(受益者13)を指定し、その者らに対して新株予約権を引き継ぐこともできれば、第2の信託の受託者(第2の受託者)を第1の信託の受益者として指定し、第2の受託者に対して新株予約権を引き継ぐこともできる。
また、第1の信託において受益者確定条件が不成就であった場合に、第1の受託者である受託者12は、予め定められた第2の受託者を含む他の者を受益者としてもよいし、受益者指定権者の指図によって受益者を指定してもよい。第1の信託において、受益者確定条件の成就又は不成就が判明する前に、別途定められた受益者指定事由(もしあれば)が到来する場合、第1の受託者である受託者12は、第2の受託者に信託財産すなわち新株予約権を引き継いでもよい。
このように第2の受託者に対して新株予約権を引き継ぐことで、第1の信託における受益者指定事由の発生後、あるいは、第1の信託における受益者確定条件の不成就の判明後も、引き続き将来の役職員等のために新株予約権を与えることが可能となる。なお、法律で定められている場合、第1の信託における受益者指定事由が発生した時点、又は、第1の信託における受益者確定条件の成就・不成就が判明した時点での信託財産は、その時点の帳簿価格により、指定された数量につき、第2の信託の信託財産として引き継ぐこと(簿価引継ぎ)ができることがある。
法律で定められている場合、第1の受託者である受託者12と第2の受託者とは別の者でなければならない場合がある。また、法律で定められている場合、所定の資格を有する者であれば、第1の受託者である受託者12と第2の受託者とは同一の者であってもよい場合がある。第1の受託者である受託者12及び第2の受託者は、自然人であってもよいし、法人であってもよい。また、第1の信託における受益者指定権者と第2の信託における受益者指定権者とは、別の者であってもよいし、同一の者であってもよい。第1の信託における受益者指定権者、及び第2の信託における受益者指定権者は、自然人であってもよいし、法人であってもよい。
第1の信託において、新株予約権を受益者13に交付した場合、その分、第1の信託の信託財産が目減りする。このため、信託管理人21は、新株予約権を継ぎ足したい(補充したい)と考える場合がある。この場合、例えば委託者11が金銭を拠出して信託財産を増やしてもよいが、新たな負担を負うことになってしまう。本実施形態によれば、第1の信託の新株予約権が目減りしたため、新株予約権を補充したい場合に、第1の信託の信託財産を用いて資金を調達し、調達した資産により信託財産を増やすことができる。このようして信託財産を増やした第1の信託は、第2の信託に引き継ぐことができる。これを実現するため、本実施形態では、信託管理人21は、信託財産として残っている新株予約権の数を管理し、新株予約権を補充したい場合に、受託者12に対して、第1の信託の信託財産を用いて資金を調達することを指図する。本実施形態のシステムでは、このとき、受託者12に対して、資金を調達する手段として、例えば第1の信託の信託財産を担保にして貸付者21から融資を受けること、第1の信託の信託財産の新株予約権を権利行使して株式を得て株式市場20で売却して資金を得ること、及び/又は、第1の信託の信託財産である新株予約権を第三者に譲渡すること、が提示される。本実施形態のシステムでは、信託管理人21に対して、新株予約権の補充を希望するかを問い合わせ、補充を希望する場合には、受託者12に対して、資金を調達する手段が提供される。
本実施形態のシステムは、信託、及び信託財産の調達を行うシステムであってもよい。本実施形態のシステムは、信託、及び金銭その他の資産の貸し付けを行うシステムであってもよいし、信託、及び信託財産である新株予約権又は新株予約権を権利行使することによって得た株式の売却を行うシステムであってもよいし、信託、貸付及び売却を行うシステムであってもよい。後述する新株予約権管理システム50の運用を行う運用会社が、金銭その他の資産の調達、すなわち貸付及び売却の確認を行ってもよい。委託者11は、第1の信託の信託財産に、受託者12が調達した金銭その他の資産を追加して新たな信託財産とし、新株予約権の補充を行う。
融資は、貸付者22が行う。融資は、受託者12がその固有財産から行ってもよいし、後述する新株予約権管理システム50の運用会社が行ってもよい。融資は、ノンバンクや金融機関が行ってもよい。また、融資を受ける主体は、受託者12であってもよいし(受託者として信託内で借入れを行う)、役職員等の総体又は一部であってもよいし、その権限を与えられた権限者であってもよい。
融資を行う貸付者ごとに新株予約権のキャピタルゲインの評価額や新株予約権の担保価値、融資の額、金利や期限、強制弁済の条件などが異なる場合があるため、融資ごとに複数の貸付者から融資情報を得ることとしてもよいし、その中から受託者12が貸付者22を選択できるようにしてもよい。
本実施形態のシステムでは、信託管理人21が、第1の信託の新株予約権を補充するための借入れ又は株式の売却を行わないと応答した場合は、受託者12は、そのままの信託財産で信託を継続する。
本実施形態のシステムは、信託管理人21が新株予約権の補充を希望した場合に、現在の信託財産の含み益を算出する手段、現時点で新株予約権を発行する場合の払込価額を算出する手段、並びに、算出した含み益及び算出した払込価額に基づき新株予約権の補充可能数を求める手段」を提供する。
含み益を算出する手段は、まず、第1の信託の信託情報に含まれる新株予約権の権利行使価額(行使価格)と、例えば委託者又は発行会社が通知してきた現時点での株価との差額を求め、この差額に、第1の信託にプールされている新株予約権の個数を乗じて、含み益(含み益に課税が生じる場合には税引き後の金額を計算しても良い。)を算出する。
払込価額を算出する手段は、現時点での株価や類似企業の株価変動率(ボラティリティ)等を参照して現時点で新株予約権を発行した場合の払込価額の概算値を算出する。
新株予約権の補充可能数を求める手段は、例えば税引き後の含み益を払込価額で除することで、新株予約権を補充する場合に既にプールされている新株予約権の何個分で、現時点で新株予約権を何個まで拡張できるかを求め、これを受託者12に提示する。受託者12は、この提示を参照し、資金の調達を検討する。
また本実施形態のシステムでは、受託者12が、融資を受け、又は新株予約権もしくは株式の売却を行うと応答した場合は、融資の主体である例えば貸付者22は、受託者12に対し、融資情報の提示を行う。また、この場合、本実施形態のシステムでは、株式市場20からの株価情報に基づき、受託者12に対し、信託財産の新株予約権の権利行使で得られる株式の株価の提示を行う。なお、貸付者22が受託者12に対して新株予約権のキャピタルゲインに応じた金銭の融資を行う場合には、当該新株予約権について、担保権を設定することになる。受託者12が信託財産内の新株予約権のキャピタルゲインを基に融資を受けた場合、信託財産内に資産として金銭が計上されるとともに負債が計上されることになる。
また、信託管理人21の指図により受託者12が融資を受け又は新株予約権もしくは株式の売却が行われた後に、第1の信託において受益者指定事由が発生して受益者が指定された場合、又は第1の信託において受益者確定条件の不成就により仮の付与対象者以外の者が受益者となった場合、受託者12は、次の受益者に対して、信託財産たる新株予約権、金銭、負債をその帳簿価額により引き継ぐことができる。また、受託者12は、かかる融資が完済されるまでの間、委託者11や受益者指定権者14や信託管理人21が担保となった新株予約権を譲渡や放棄する指図を行うことを禁止してもよい。
なお、本発明は、上場株式を目的とする新株予約権の場合には、その上場株式の株価、権利行使価額、ボラティリティ等から新株予約権の売却金額を自動的に算出する手段を設けてもよい。
なお、本発明は、上場企業の場合にはインサイダーフリーで新株予約権を売買できる期間、非上場企業の場合には譲渡してもよいと取締役会に認められている期間、の情報(売買可能期間情報)を記憶部103に記憶しておき、売買の際にはこの売買可能期間情報を収集して、売買の可否を判断する手段を設けてもよい。
なお、本発明は、複数の役職員が保有する新株予約権のうち、一定期間に売却をしたい部分をまとめて買主が買い取る手段(新株予約権買取システム)を設けてもよい。システムとしては、例えば新株予約権の所有者を記憶する記憶手段を設け、所有者の変更(売却)に応じて記憶手段に記憶した所有者を変更する構成とすることができる。また、受益者になった直後の役職員は、信託受益権を持っている状態であるため、本発明は、そのまま信託受益権を譲渡してしまい、買主が信託受益権を買い取る手段(信託受益権買取システム)を設けてもよい。システムとしては、例えば信託受益権及び新株予約権の所有者を記憶する記憶手段を設け、所有者の変更(売却、譲渡)に応じて記憶手段に記憶した所有者を変更する構成とすることができる。
なお、本発明は、信託受益権を買い取り完了後に買主が権利行使をして売却する手段を設けてもよい。システムとしては、例えば信託受益権の所有者を記憶する記憶手段を設け、所有者の変更(売却)に応じて記憶手段に記憶した所有者を変更する構成とすることができる。なお、買主が信託受益権を買い取った場合にはそのまま受益者として受託者に指図をして権利行使をさせて売却させるのでもよいし、買主が信託受益権を行使して新株予約権を受領してから自ら権利行使をして売却するのでもよいし、買主が受益者として受託者に指図をして権利行使をしてしまって株式に換えてから信託受益権を行使して株式を受領してから自ら売却するのでもよい。システムとしては、「指図」はメールなどによる通知を行ってもよい。
図2は、本発明の第1実施形態に係る新株予約権管理システム50の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の新株予約権管理システム50は、情報処理装置10a、11a、12a、13a、14a、16a、21a及び22aをネットワーク17で互いに接続して構成される。新株予約権管理システム50は、新株予約権の信託についての管理を行う。新株予約権管理システム50は、図1を参照して説明したスキームを実現する。
情報処理装置10aは、発行会社10の担当者が操作する情報処理装置である。情報処理装置11aは、委託者11が操作する情報処理装置である。情報処理装置12aは、受託者12が操作する情報処理装置である。情報処理装置13aは、受益者13が操作する情報処理装置である。情報処理装置14aは、受益者指定権者14が操作する情報処理装置である。受益者指定権者は、第1の信託及び第2の信託といった信託毎に異なる者であってもよいし、同じ者であってもよい。ここでは、これらの受益者指定権者を受益者指定権者14で代表させている。情報処理装置16aは、新株予約権管理システム50の運用を行う運用会社の担当者が操作する情報処理装置である。情報処理装置21aは、信託管理人21が操作する情報処理装置である。情報処理装置22aは、貸付者22が操作する情報処理装置である。ネットワーク17は、例えばインターネットが用いられ、有線、無線を問わず、また、既知の如何なるネットワークも用いることができる。新株予約権管理システム50は、情報処理装置10a、11a、12a、13a、14a、16a、21a及び22aの少なくともいずれかを有しない構成であってもよい場合がある。新株予約権管理システム50は、情報処理装置10a、11a、12a、13a、14a、16a、21a及び22a以外の情報処理装置を有してもよい。
図3は、図2に示した各情報処理装置の構成を示すブロック図である。図3では、図2に示した情報処理装置10a、11a、12a、13a、14a、16a、21a及び22aの構成を、情報処理装置100の構成として示す。情報処理装置100は、情報処理装置10a、11a、12a、13a、14a、16a、21a及び22aの少なくとも一つである。情報処理装置10a、11a、12a、13a、14a、16a、21a及び22aのそれぞれは、すべて同じ構成であってもよいし、情報処理装置ごとに、他の情報処理装置と異なる構成を有するものであってもよい。
情報処理装置100は、各種の処理を行う処理部102と、操作者に対する入出力を行う入出力部101と、各種のデータを記憶する記憶部103と、ネットワーク17を介した通信を行う通信部104と、を有して構成される。情報処理装置100は、コンピュータである。情報処理装置100は、如何なるコンピュータであってもよい。情報処理装置100は、一般にパソコンと呼ばれる装置であってもよく、スーパーコンピュータと呼ばれる装置であってもよい。また、情報処理装置100は、スマートフォンやタブレットと呼ばれる装置であってもよい。処理部102は、CPUやMPUと呼ばれる演算装置である。処理部102は、記憶部103に記憶されたプログラムを実行する。処理部102は、情報処理に係る各種データを記憶部103に記憶する。情報処理装置100が情報を登録するということは、処理部102がその情報を記憶部103に記憶することに相当する。記憶部103は、RAMやROM、さらに磁気的記憶装置、光学的記憶装置など、既知の如何なる記憶装置であってもよい。入出力部101は、キーボード、マウス、ディスプレイといった入出力装置である。処理部102は、入出力部101を介して操作者から入力された情報に応じて情報処理を実行する。また、処理部102は、通信部104を介して入力された情報に応じて情報処理を実行する。
図4は、図2に示した情報処理装置16aの記憶部103に記憶される信託情報の一例を示す図である。本実施形態では、信託情報は、新株予約権管理システム50の運用を行う運用会社の担当者が操作する情報処理装置16aに記憶される。信託情報は、他の情報処理装置に記憶されるものであってもよい。
新株予約権管理システム50では、受益者が決定した状態の新株予約権の信託について管理することもできる。信託情報に含まれる信託IDは、各信託を特定可能なIDであって、各信託に対してユニークに割り当てられる。信託情報に含まれる委託者IDは、その信託の委託者を特定可能なIDである。信託情報に含まれる受託者IDは、その信託の受託者を特定可能なIDである。信託情報に含まれる発行会社IDは、その信託の新株予約権を発行する発行会社を特定可能なIDである。信託情報に含まれる権限者IDは、その信託の権限者を特定可能なIDである。信託情報は、権限者についての情報である権限者情報を含んでもよい。権限者情報は、権限者IDを含む。信託情報に含まれる行使価格は、その信託の新株予約権の行使価格である。信託情報に含まれる受益者指定事由は、その信託の受益者を指定するイベント又は期日である。信託情報に含まれる帳簿価格は、その信託の受託者が新株予約権の付与を受ける際に払い込んだ新株予約権の払込価額又はその信託の受託者が新株予約権の信託を受ける際の新株予約権の時価などである。信託情報に含まれる現在の時価は、その信託の信託財産となっている新株予約権の行使で得られる株式の現在の価格である。信託情報に含まれる想定キャピタルゲインは、その信託の信託財産となっている新株予約権の行使で得られる株式の想定キャピタルゲインである。信託情報に含まれるボラティリティは、その信託の信託財産となっている新株予約権の行使で得られる株式のボラティリティ(株価変動率)である。ボラティリティとしては、類似業種のボラティリティが表示される場合もある。信託情報に含まれる新株予約権回号は、その信託の信託財産となっている新株予約権の回号である。信託情報に含まれる新株予約権の個数は、その信託の信託財産となっている新株予約権の個数である。信託情報に含まれる受益者情報は、その信託の新株予約権の受益者についての情報である。受益者情報に含まれる受益者IDは、その受益者を特定可能なIDである。受益者情報に含まれる新株予約権の個数は、その受益者に付与された新株予約権の個数である。また、新株予約権の個数は、受益者が確定していない場合には、その信託IDで信託された新株予約権の個数である。信託情報に含まれる受益者確定条件・期日は、その信託の受益者確定条件の有無や受益者確定の期日である。また、新株予約権管理システム50では、受益者指定が可能となった受益候補者を特定可能なID、その受益候補者に付与される新株予約権の数、受益者指定してほしい新株予約権の数などをデータとして記憶部103に記憶して管理し、処理に利用するようにしてもよい。
図4の信託IDが「1」のレコードは、受益者指定事由が発生したときに信託された新株予約権のすべてについて同時かつ一括で受益者を指定する信託(以下「一括交付型信託」という)のレコードである。通常、信託された新株予約権は受益者指定事由が発生するまでは受益者が存在しない。この場合は、受益者不特定タイプの信託である。
図4の信託IDが「2」のレコードは、新株予約権が信託され、受益者指定事由が発生した後に再度信託されることを繰り返す信託(以下「多重型信託」という)のレコードである。多重型信託も受益者指定事由が一定期日で連鎖する特性を除けば、当初は一括交付型信託と内容は異ならない場合がある。この場合は、受益者不特定タイプの信託である。
図4の信託IDが「2-1」のレコードは、多重型信託のレコードであって、受益者指定事由発生後の確定した受益者についてのレコードである。このレコードでは、多重型信託で受益者指定事由が到来したパターンであり、受益者が決まっていて信託が終了していないパターンを示している。
図4の信託IDが「2-2」のレコードは、多重型信託のレコードであって、受益者指定事由が発生した信託から新株予約権を引き継いだ第2の信託についてのレコードである。このレコードでは、第1の信託から、発行会社ID、行使価格、帳簿価格、及び新株予約権の回号を引き継ぐ。新株予約権の個数は、引き継ぐ個数を登録する。
信託情報において、受益者を確定せずに仮に付与者を決定した場合には、受益者の欄に仮のものとして登録されることになるが、受益者としてはあくまでも受託者を登録し、それを第3の信託として第3の信託にレコードを移行させ、第3の信託の受益者を付与対象者にしたうえで、受益者確定の条件と期限を登録する。
図5は、図2に示した情報処理装置16aの記憶部103に記憶される融資情報の一例を示す図である。本実施形態では、融資情報は、新株予約権管理システム50の運用を行う運用会社の担当者が操作する情報処理装置16aに記憶される。融資情報は、他の情報処理装置に記憶されるものであってもよい。
融資情報に含まれる信託IDは、図4の信託情報の信託IDとリンクしたIDである。融資情報に含まれる貸付者IDは、信託IDで特定される信託に貸付を行う貸付者を特定可能なIDである。信託IDと貸付者IDの組み合わせで、融資案件が特定される。融資情報に含まれる担保価値は、信託IDで特定される信託資産の担保価値である。融資情報は、その融資案件の融資条件についての情報である融資条件情報を含む。融資条件情報に含まれる融資可否は、その信託に対する融資の可否を示す。融資条件情報に含まれる融資額は、その信託に対する融資可能額を示す。融資条件情報に含まれる金利は、その信託に対する融資の金利を示す。融資条件情報に含まれる期限は、その信託に対する融資の返済期限を示す。融資情報は、各融資案件についてのより詳細な融資条件を含むものであってもよい。融資額は、融資条件の一例である。
以下、本実施形態の新株予約権管理システム50の動作について説明する。図6は、新株予約権管理システム50による処理を示すフローチャートである。図7は、新株予約権管理システム50による処理を示すフローチャートであって、図6に続く処理を示すフローチャートである。新株予約権管理システム50による処理は、図2に示した情報処理装置10a、11a、12a、13a、14a、16a、21a及び22aで分散して実行してもよい。また、例えば、情報処理装置16a以外の情報処理装置は、情報の入出力端末装置として用いて、情報処理装置16aで情報処理及び情報の記憶を行うようにしてもよい。本実施形態では、情報処理装置16aは、情報処理及び情報の記憶を行い、他の情報処理装置に対してネットワーク17を介して情報入出力のユーザインターフェースを提供する。
情報処理装置16aは、図4に示した信託情報、図5に示した融資情報に含まれる各IDを予め発行し、それぞれを登録しておく。
ステップS601において、情報処理装置16aは、信託の発生に応じて第1の信託情報として図4の信託情報の各情報を登録する。このとき、信託情報のうち受益者情報については、未定の場合には例えば「なし」としておく。情報処理装置16aは、その後、受益者情報が決定した時点で登録する。情報処理装置16aは、信託が継続している間、信託の手数料又は費用を算出し、委託者11又は発行会社10に対して請求する処理を実行してもよい。
ステップS602において、情報処理装置16aは、当該信託についての受益者指定事由について判定する。受益者指定事由の例としては、信託の設定時に未上場であった発行会社10が上場したこと、又は、所定期間が経過したこと、などが挙げられる。ステップS602で、情報処理装置16aは、当該信託の受益者指定事由の発生に先立つ一定期間前であるかを判定する。受益者指定事由の発生に先立つ一定期間前であるかは、委託者11、発行会社10の担当者又は運用会社16の担当者が新株予約権管理システム50に入力するようにしてもよいし、例えば情報処理装置16aが信託期間の経過を自動で判定するようにしてもよい。情報処理装置16aは、受益者指定事由の発生に先立つ一定期間前でない場合は、そのまま信託を継続する。情報処理装置16aは、受益者指定事由の発生に先立つ一定期間前である場合は、ステップS603に進む。
本実施形態では、以下に説明するように、受益者指定事由の発生に応じて、信託内の新株予約権の補充を行うことができるようにしているが、本発明はこれに限らず、任意のタイミングで信託内の新株予約権の補充を行うことができるようにしてもよい。
ステップS603において、情報処理装置16aは、受益者指定事由の発生に応じて指定する受益者について、当該信託の信託情報に含まれる受益者情報に予約として登録する。なお、法人課税信託は、受益者を同時に一括して指定しなければならない。従って、受益者指定事由が発生する前に予約登録なり、第2の信託の設定なりを済ませてしまい、受益者指定事由が発生した時点で第2の受託者も含めて受益者13が同時に一括して確定することになる。
ステップS604において、情報処理装置16aは、受益者指定事由の発生に伴い、指定された受益者13に対して新株予約権を付与する。この処理は、具体的には、情報処理装置16aは、受益者指定事由の発生に伴い、受託者12に対して受益者13(ステップS603で登録した受益者)に新株予約権の付与を行うように通知することにより予約登録されていた受益者13を受益者として確定する。なお、受益者指定事由には、受益者指定するにあたっての委員会での決議などのプロセスを含むものとする。
ステップS605において、情報処理装置16aは、当該信託について、受益者を全部指定するかを問い合わせる。この処理は、言い換えれば、第1の信託の信託情報に係る新株予約権の信託を継続するかを問い合わせることに相当する。
ステップS605の問い合わせは、例えば、委託者11(例えば委託者11が操作する情報処理装置11a)に対して問い合わせる。委託者11により受益者指定権者として定められた者(受益者指定権者14)が委託者11以外の場合にはその者に対して問い合わせる。例えば、受益者指定権者14が発行会社10の場合には、発行会社10(例えば発行会社10の担当者が操作する情報処理装置10a)に対して問い合わせる。発行会社10は自社での貢献度等を判定して従業員等に新株予約権を交付するように受益者を指定することになる。
ステップS605の問い合わせを受けた委託者11又は受益者指定権者14は、新株予約権の全部又は一部について受益者を指定するか否かについて応答する。委託者11又は受益者指定権者14は、受益者を全部指定する場合には、情報処理装置16aは、例えば、信託情報に対し、今回受益者指定された分の新株予約権についての信託について、信託が終了したことを登録して処理を終了する。なお、受益者が指定された後も、新株予約権を付与せずに信託を継続してもよい。情報処理装置16aは、ステップS605の問い合わせに対する応答に応じて、信託情報が示す信託の新株予約権を受益者に付与したことについて、当該信託情報の更新を行う。
ステップS605の問い合わせを受けた委託者11又は受益者指定権者14が、全部の新株予約権について情報処理装置11a又は情報処理装置14aに入力することにより、受益者を予約登録しない場合には、その旨を識別した情報処理装置16aは、その信託に残っている新株予約権の数を確認する。
ステップS606において、情報処理装置16aは、その信託の新株予約権の残数が所定の閾値以下であれば、その旨を示すアラートを出力する(S607)。このアラートは、例えば信託管理人21の情報処理装置21aに対して送信する。信託管理人21は、信託の管理をしており、例えばステップS607のアラートが出力されたことを参考にして、信託において新株予約権の補充を行うかを決定する。信託管理人21は、新株予約権の補充を行う場合には、新株予約権の補充を受託者12に指図する。この指図は、例えば、情報処理装置21aから、情報処理装置16aを介して及び情報処理装置12aに送信される。また、信託管理人21は、新株予約権の補充にあたって資金を調達する必要がある場合には、資金の調達を受託者12に指図する。この指図も、例えば、情報処理装置21aから、情報処理装置16aを介して及び情報処理装置12aに送信される。信託管理人21は、ステップS607のアラートが出力されなくとも、新株予約権の補充及び資金の調達を受託者12に指図してもよい。
ステップS608において、情報処理装置16aは、新株予約権の補充を行うことについて、情報処理装置12aに対して問い合わせる。受託者12はステップS606の問い合わせに対する応答を情報処理装置12aに入力し、この入力を受けた情報処理装置12aは、入力された応答を情報処理装置16aに送信する。情報処理装置16aは、情報処理装置12aからの応答が、新株予約権の補充を行うというものであった場合にはステップS609に進む。情報処理装置16aは、情報処理装置12aからの応答が、新株予約権の補充を行わないというものであった場合にはステップS602に戻る。
ステップS609において、情報処理装置16aは、信託内の新株予約権が権利行使条件を満たしているかを判定する。この判定は、例えば信託管理人21によって入力された権利行使条件を満たしているか否かの情報に基づいて行うことができる。この判定を行う理由は、新株予約権が権利行使条件を満たしていない場合には権利行使できないので、発行会社が任意で買ってくれる場合などの特別な場合を除き、受託者12が売却できないし、担保借入れもできないからである。情報処理装置16aは、ステップS609において、権利行使条件を満たしていない場合にはステップS618に進み、権利行使条件を満たしている場合にはステップS610に進む。
ステップS610において、情報処理装置16aは、現在の信託財産である新株予約権の含み益を算出する。具体的には、情報処理装置16aは、まず、第1の信託の信託情報に含まれる新株予約権の権利行使価額(行使価格)と、委託者11又は発行会社10が通知してきた現時点での株価あるいは株式市場20から得た現時点での株価との差額を求め、求めた差額に、第1の信託にプールされている新株予約権の個数を乗じて、含み益を算出する。この含み益は税引き後のものとするのが望ましい。
ステップS611において、情報処理装置16aは、現時点で新株予約権を発行する場合の払込価額を算出する。具体的には、情報処理装置16aは、現時点での株価や第1の信託の信託情報に含まれる類似企業の株価変動率(ボラティリティ)等を参照して現時点で新株予約権を発行した場合の払込価額の概算値を算出する。
ステップS612において、情報処理装置16aは、算出した含み益及び算出した払込価額に基づき新株予約権の補充可能数を求める。具体的には、情報処理装置16aは、例えば含み益を払込価額で除することで、新株予約権を補充する場合に、既にプールされている新株予約権の何個分で、現時点で新株予約権を何個まで拡張できるかを求め、これを受託者12に提示する。受託者12は、この提示を参照し、資金の調達を検討する。
ステップS613において、情報処理装置16aは、受託者12に対して、第1の信託に信託された新株予約権を補充するために資金の調達を行うかを問い合わせる。この問い合わせに対し、受託者12が資金を調達すると応答した場合には、ステップS614に進み、資金を調達しないと応答した場合には、ステップS618に進む。具体的には、情報処理装置16aは、受託者12の情報処理装置12aに対して問い合わせを行い、受託者12は情報処理装置12aに問い合わせの回答を入力する。この入力を受けた情報処理装置12aは、問い合わせの回答を情報処理装置16aに送信する。
ステップS614では、情報処理装置16aは、株式市場20から株価情報を取得し、記憶部103から図5に示した融資情報を読み出して取得する。ステップS615では、情報処理装置16aは、ステップS614で取得した株価情報及び融資情報を、受託者12の情報処理装置12aに送信することで受託者12に提供する。
受託者12は、ステップS615で提供された株価情報及び融資情報を参照し、資金の調達に用いる手段を選択する。資金の調達に用いる手段としては、信託されている新株予約権の権利行使を行って株式を得て売却することで資金を調達する手段、及び信託されている新株予約権を担保として融資を受けることで資金を調達する手段がある。資金を調達する手段を選択した受託者12は、情報処理装置12aを用いて、その選択した資金を調達する手段について、売却・融資依頼として入力する。情報処理装置12aは、この入力された売却・融資依頼を情報処理装置16aに送信する。ステップS616において、情報処理装置16aは、情報処理装置12aから売却・融資依頼を受け付けたかを判定する。情報処理装置16aは、売却・融資依頼を受け付けない場合はステップS618に進む。情報処理装置16aは、売却・融資依頼を受け付けた場合はステップS617に進む。
ステップS617では、情報処理装置16aは、売却・融資を実行する。具体的には、情報処理装置16aは、受託者12が選択した資金を調達する手段を採用し、例えば、第1の信託の信託財産である新株予約権を権利行使により株式にし、その株式を株式市場20で売却する手続きに必要な契約書を作成し、受託者12に提示して手続きを実行させ、また例えば、第1の信託の信託財産である新株予約権を担保提供して貸付者22から融資を受ける手続きに必要な契約書を作成し、受託者12に提示して手続きを実行させる。これにより、受託者12は、信託財産を増やすための資金を調達する。契約書は電子署名により契約を締結させるものであってもよい。
ステップS617では、情報処理装置16aは、上場株式を目的とする新株予約権の場合には、その上場株式の株価、権利行使価額、ボラティリティ等から新株予約権の売却金額を自動的に算出する処理を実行してもよい。
情報処理装置16aは、上場企業の場合にはインサイダーフリーで新株予約権を売買できる期間、非上場企業の場合には譲渡してもよいと取締役会に認められている期間、の情報(売買可能期間情報)を記憶部103に記憶しておき、ステップS617では、情報処理装置16aは、売買の際に売買可能期間情報を収集して、売買の可否を判断する処理を実行してもよい。
ステップS617では、情報処理装置16aは、複数の役職員が保有する新株予約権のうち、一定期間に売却をしたい部分をまとめて買主が買い取る処理を実行してもよい。また、ステップS617では、情報処理装置16aは、受益者になった直後の役職員が保有する信託受益権を譲渡し、買主が信託受益権を買い取る処理を実行してもよい。
ステップS617では、情報処理装置16aは、信託受益権の買い取り完了後に買主が権利行使をして売却する処理を実行してもよい。なお、この処理は、買主が信託受益権を買い取った場合にはそのまま受益者として受託者に指図をして権利行使をしてしまい売却するのでもよいし、買主が信託受益権を行使して新株予約権を受領してから権利行使をして売却するのでもよいし、買主が受益者として受託者に指図をして権利行使をしてしまって株式に換えてから信託受益権を行使して株式を受領してから売却するのでもよい。
ステップS618では、情報処理装置16aは、受託者12は、ステップS617で調達した資金や、拠出した資金により、第1の信託に信託された新株予約権を補充する手続きを行う。例えば、情報処理装置12aにおいて、受託者12が確定ボタンを押すと、これを受けた情報処理装置16aは、新株予約権を補充する手続きに必要な契約書を作成し、受託者12に提示して手続きを実行させる。情報処理装置16aは、新株予約権の補充に関し、信託情報を更新する。すなわち、情報処理装置16aは、第1の信託情報が示す信託について新株予約権を補充したことについて記録する。情報処理装置16aは、ステップS618の後は、ステップS602に戻るようにしてもよいし、処理を終了させてもよい。
なお、第1の信託を第2の信託に引き継ぐ場合には、委託者11は、金銭等を信託するなどにより、第2の信託の設定の手続きを進める。例えば、情報処理装置11aにおいて、委託者11が確定ボタンを押すと、これを受けた情報処理装置16aは、第2の信託への信託財産の移行のために必要な手続きを進める処理を実行する。例えば、電子署名により信託契約を締結する処理や、金銭の受託者12への拠出を促す通知を出力する処理を実行する。情報処理装置16aは、第1の信託の信託情報に含まれる帳簿価格や新株予約権の補充の情報を、そのまま第2の信託に引き継ぐように、第2の信託の信託情報を登録する。情報処理装置16aは、例えば、第1の信託の信託情報に対し、第2の信託への引継ぎがされ、第1の信託が終了したことを登録する。
新株予約権管理システム50は、融資の際、新株予約権に担保権を設定するようにしてもよい。新株予約権管理システム50は、融資の際、新株予約権以外に担保権を設定するようにしてもよい。また、新株予約権管理システム50は、新株予約権の対象の株式の時価を常にモニタリングし、掛け目を設定しておいた上で、担保割れした場合には、新株予約権の対象の株式の所有権を、融資をした者に移転するようにしてもよい。
(1)なお、本発明は、情報処理装置であって、新株予約権が委託者から受託者に信託されたことに関する情報である第1の信託情報を記憶する第1の記憶手段と、前記第1の信託情報が示す信託の受益者指定事由の発生に先立つ一定期間前に全部又は一部の新株予約権について受益者を指定するかを問い合わせる問合せ手段と、前記問合せ手段による問い合わせに対する応答を受け付ける応答受付手段と、前記応答受付手段で受け付けた応答に応じて前記第1の信託情報が示す信託の新株予約権を受益者に付与したことについて前記第1の信託情報を更新する更新手段と、前記更新手段で更新された前記第1の信託情報に係る新株予約権の含み益を算出する第1の算出手段と、前記更新手段で更新された前記第1の信託情報に係る新株予約権を現時点で発行する場合の払込価額を算出する第2の算出手段と、前記第1の算出手段で算出した含み益、及び前記第2の算出手段で算出した払込価額に基づいて求めた新株予約権の補充可能数を提示する補充可能数提示手段と、を有する、ことを特徴とする。これにより、第1の信託情報が示す第1の信託で新株予約権の補充をする際の補充可能数を提示可能であるので、信託内資産の活用について改善することができる。
(2)また、本発明は、前記更新手段で更新された前記第1の信託情報に係る新株予約権の個数が閾値以下の場合に、アラートを出力する出力手段を有する、ことを特徴とする。これにより、信託内の新株予約権の個数を常時監視しないでも補充すべきタイミングを知ることができる。
(3)また、本発明は、前記更新手段で更新された前記第1の信託情報に係る新株予約権の補充のための資金を調達する調達手段を有する、ことを特徴とする。これにより、新たな資金を拠出せずとも新株予約権を補充することができる。
(4)また、本発明は、前記調達する手段は、資金調達のための契約書、及び補充する新株予約権を取得するための契約書を作成する契約書作成手段を有する、ことを特徴とする。これにより、新株予約権を補充する際の手続きの煩雑さを解消することができる。
(5)また、本発明は、前記第1の信託情報に対して、前記第1の信託情報が示す信託について新株予約権を補充したことについて記録する補充記録手段を有する、ことを特徴とする。これにより、新株予約権の補充についての管理をすることができるので、信託内資産の活用について改善することができる。
(6)また、本発明は、前記応答受付手段で受け付けた応答が全受益者を指定するものでなかった場合、前記第1の信託情報に係る新株予約権のうち受益者が指定されなかったもの、及び前記第1の信託情報が示す信託について新株予約権を補充したものを信託財産として前記委託者から第2の受託者に信託されたことに関する情報である第2の信託情報を記憶する第2の記憶手段を有する、ことを特徴とする。これにより、第1の信託情報が示す第1の信託から第2の信託情報が示す第2の信託に引き継いだことの管理をすることができるので、信託内資産の活用について改善することができる。
(7)また、本発明は、前記第1の記憶手段に記憶された、前記第1の信託情報に含まれる、前記第1の信託情報に係る新株予約権の帳簿価格を読み出す読出手段を有し、前記第2の記憶手段は、前記第2の信託情報に含まれる、前記第2の信託情報に係る新株予約権の帳簿価格を、前記読出手段で読み出した帳簿価格から簿価引継ぎして記憶する、ことを特徴とする。これにより、第1の信託情報が示す第1の信託から第2の信託情報が示す第2の信託に引き継ぐ際に簿価引継ぎをすることができるので、信託内資産の活用について改善することができる。
(8)また、本発明は、前記第1の信託情報に係る新株予約権が権利行使条件を満たしているかを判定する判定手段を有する、ことを特徴とする。これにより、新株予約権の権利行使条件を満たしていない場合を除外することができ、対象を明確にすることができる。
また本発明は、下記構成であってもよい。
新株予約権が委託者から受託者に信託されたことに関する情報である第1の信託情報を記憶する記憶手段と、
前記第1の信託情報が示す信託の受益者指定事由の発生に先立つ一定期間前に全部又は一部の新株予約権について受益者を指定するかを問い合わせる第1問合せ手段と、
前記第1問合せ手段による問い合わせに対する応答を受け付ける第1応答受付手段と、
前記第1応答受付手段により受益者として指定されることが可能となった者に対して、指定されることが可能となった新株予約権のうち全部又は一部の新株予約権について、受益者としての指定を希望するかを問い合わせる第2問合せ手段と、
前記第2問合せ手段による問い合わせに対する応答を受け付ける第2応答受付手段と、
前記受益者として指定されることが可能となった者が、受益者としての指定を希望した新株予約権について、前記第2応答受付手段で受け付けた応答に応じて前記第1の信託情報が示す信託の新株予約権を受益者に交付したことについて前記第1の信託情報を更新する更新手段と、
新株予約権の目的となる発行会社の株式の価値を、ボラティリティ、買取りを希望する者が提示する金額等の情報から算出し、売却を希望する新株予約権者に買取り価格を提示する手段と、
新株予約権又は新株予約権の目的となる発行会社の株式を売買できる期間であるかを判断する手段と、
前記更新手段で更新された前記第1の信託情報に係る新株予約権につき売却を希望するか否かを問い合わせる第3問合せ手段と、
前記第3問合せ手段による問い合わせに対する応答を受け付ける第3応答受付手段と、
一定期間に売却を希望した新株予約権者の新株予約権の個数を集計する集計手段と、
買主候補に対して、前記一定期間に当該新株予約権の全部又は一部を買い付けるか否かを問い合わせる第4問合せ手段と、
前記第4問合せ手段による問い合わせに対する応答を受け付ける第4応答受付手段と、
前記売却を希望する新株予約権の個数と買主候補から受け付けた買付け希望の新株予約権の個数で前者の方が大きい場合には、按分して買い付ける第1買付手段と、
前記売却を希望する新株予約権の個数と買主候補から受け付けた買付け希望の新株予約権の個数で前者の方が小さい場合には、希望する新株予約権の個数を買い付ける第2買付手段と、
前記集計手段で集計した個数の新株予約権を買主が買い付ける第3買付手段と、
新株予約権に代えて信託受益権を買主が買い付ける第4買付手段と、
前記第1買付手段、前記第2買付手段、前記第3買付手段及び第4買付手段のすべてまたはこれらのいずれかの組み合わせで買い付けた新株予約権又は該新株予約権についての信託受益権を権利行使し、当該新株予約権の目的となる発行会社の株式を売却する手段と、
を有する、
ことを特徴とする情報処理装置。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。これらの実施形態及びその変形は、発明の範囲及び要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 発行会社
11 委託者
12 受託者
13 受益者
14 受益者指定権者
20 株式市場
22 貸付者

Claims (3)

  1. 新株予約権が委託者から受託者に信託されたことに関する情報である第1の信託情報を記憶する記憶手段と、
    前記第1の信託情報が示す信託の受益者指定事由の発生に先立つ一定期間前に全部又は一部の新株予約権について受益者を指定するかを問い合わせる第1問合せ手段と、
    前記第1問合せ手段による問い合わせに対する応答を受け付ける第1応答受付手段と、
    前記第1応答受付手段により受益者として指定されることが可能となった者に対して、指定されることが可能となった新株予約権のうち全部又は一部の新株予約権について、受益者としての指定を希望するかを問い合わせる第2問合せ手段と、
    前記第2問合せ手段による問い合わせに対する応答を受け付ける第2応答受付手段と、
    前記受益者として指定されることが可能となった者が、受益者としての指定を希望した新株予約権について、前記第2応答受付手段で受け付けた応答に応じて前記第1の信託情報が示す信託の新株予約権を受益者に交付したことについて前記第1の信託情報を更新する更新手段と、
    新株予約権の価値を、当該新株予約権の目的となる発行会社の株式の価値やボラティリティ、買取りを希望する者が提示する金額を含む情報から算出し、売却を希望する新株予約権者に買取り価格を提示する手段と、
    前記更新手段で更新された前記第1の信託情報に係る新株予約権につき売却を希望するか否かを問い合わせる第3問合せ手段と、
    前記第3問合せ手段による問い合わせに対する応答を受け付ける第3応答受付手段と、
    一定期間に売却を希望した新株予約権者の新株予約権の個数を集計する集計手段と、
    前記集計手段で集計した個数の新株予約権を買主が買い付ける買付手段と、
    前記買付手段で買い付けた新株予約権を権利行使し、当該新株予約権の目的となる発行会社の株式を売却する手段と、
    を有する、ことを特徴とする情報処理装置。
  2. 新株予約権が委託者から受託者に信託されたことに関する情報である第1の信託情報を記憶する記憶工程と、
    前記第1の信託情報が示す信託の受益者指定事由の発生に先立つ一定期間前に全部又は一部の新株予約権について受益者を指定するかを問い合わせる第1問合せ工程と、
    前記問合せ工程による問い合わせに対する応答を受け付ける第1応答受付工程と、
    前記第1応答受付工程により受益者として指定されることとなった者に対して、指定されることとなった新株予約権のうち全部又は一部の新株予約権について、受益者としての指定を希望するかを問い合わせる第2問合せ工程と、
    前記第2問合せ工程による問い合わせに対する応答を受け付ける第2応答受付工程と、
    前記受益者として指定されることとなった者が、受益者としての指定を希望した新株予約権について、前記第2応答受付工程で受け付けた応答に応じて前記第1の信託情報が示す信託の新株予約権を受益者に付与したことについて前記第1の信託情報を更新する更新工程と、
    新株予約権の目的となる発行会社の株式の価値を、該株式のボラティリティを含む情報から算出し、売却を希望する新株予約権者に買取り価格を提示する工程と、
    新株予約権又は新株予約権の目的となる発行会社の株式の売買可能な機関であるかを判断する工程と、
    前記更新工程で更新された前記第1の信託情報に係る新株予約権につき売却を希望するか否かを問い合わせる第3問合せ工程と、
    前記第3問合せ工程による問い合わせに対する応答を受け付ける第3応答受付工程と、
    一定期間に売却を希望した新株予約権者の新株予約権の個数を集計する集計工程と、
    買主候補に対して、前記一定期間に当該新株予約権の全部又は一部を買い付けるか否かを問い合わせる第4問合せ工程と、
    前記第4問合せ工程による問い合わせに対する応答を受け付ける第4応答受付工程と、
    前記売却を希望する新株予約権の個数と買主候補から受け付けた買付け希望の新株予約権の個数で前者の方が大きい場合には、按分して買い付ける第1買付工程と、
    前記売却を希望する新株予約権の個数と買主候補から受け付けた買付け希望の新株予約権の個数で前者の方が小さい場合には、希望する新株予約権の個数を買い付ける第2買付工程と、
    前記集計工程で集計した個数の新株予約権を買主が買い付ける第3買付工程と、
    前記第1買付工程、前記第2買付工程及び前記第3買付工程で買い付けた新株予約権を権利行使し、該新株予約権の目的となる発行会社の株式を売却する工程と、
    を有する、
    新株予約権が委託者から受託者に信託されたことに関する情報である第1の信託情報を記憶する記憶手段と、
    前記第1の信託情報が示す信託の受益者指定事由の発生に先立つ一定期間前に全部又は一部の新株予約権について受益者を指定するかを問い合わせる第1問合せ手段と、
    前記第1問合せ手段による問い合わせに対する応答を受け付ける第1応答受付手段と、
    前記第1応答受付手段により受益者として指定されることが可能となった者に対して、指定されることが可能となった新株予約権のうち全部又は一部の新株予約権について、受益者としての指定を希望するかを問い合わせる第2問合せ手段と、
    前記第2問合せ手段による問い合わせに対する応答を受け付ける第2応答受付手段と、
    前記受益者として指定されることが可能となった者が、受益者としての指定を希望した新株予約権について、前記第2応答受付手段で受け付けた応答に応じて前記第1の信託情報が示す信託の新株予約権を受益者に交付したことについて前記第1の信託情報を更新する更新手段と、
    新株予約権の価値を、当該新株予約権の目的となる発行会社の株式の価値やボラティリティ、買取りを希望する者が提示する金額を含む情報から算出し、売却を希望する新株予約権者に買取り価格を提示する手段と、
    前記更新手段で更新された前記第1の信託情報に係る新株予約権につき売却を希望するか否かを問い合わせる第3問合せ手段と、
    前記第3問合せ手段による問い合わせに対する応答を受け付ける第3応答受付手段と、
    一定期間に売却を希望した新株予約権者の新株予約権の個数を集計する集計手段と、
    前記集計手段で集計した個数の新株予約権を買主が買い付ける買付手段と、
    前記買付手段で買い付けた新株予約権を権利行使し、当該新株予約権の目的となる発行会社の株式を売却する手段と、
    を有する、ことを特徴とする情報処理装置。
    ことを特徴とする情報処理装置の制御方法。
  3. コンピュータを請求項1に記載の情報処理装置が備える各手段として機能させることを特徴とするプログラム。
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