JP2023162998A - 回転電機 - Google Patents

Abstract

【課題】電源と界磁巻線とを電気的に接続する導通部品の温度上昇を抑制すること。【解決手段】回転磁界を発生させる電機子巻線を有するステータと、界磁磁束を発生させる界磁巻線を有するロータと、ロータと一体回転する回転軸と、回転軸の外周側に設けられたブラシと、回転軸の外周面に固定され、ブラシと接触しながら回転軸と一体回転するスリップリングと、スリップリングと界磁巻線とを電気的に接続するバスバと、を備え、電源からブラシ、スリップリング、バスバを経由して界磁巻線に電力が供給される回転電機であって、回転軸は、中空軸であり、回転軸の内部空間を軸方向の一方向に向けて冷却オイルが流れる。【選択図】図１

Description

本発明は、回転電機に関する。

特許文献１には、回転軸の外周面に設けられたスリップリングと、スリップリングと接触するブラシとを備えたスリップリング装置の冷却構造として、回転軸の内部に設けられた冷媒通路に冷却オイルを流してスリップリング装置を冷却することが開示されている。

特開２０１４－１１０７４３号公報

ロータに界磁巻線を有する回転電機では、電源から導通部品（ブラシ、スリップリング、バスバ）を経由して界磁巻線に電力を供給する。しかしながら、回転電機の駆動時に導通部品では熱が生じる。この発熱によりブラシの温度が上昇すると摩耗が多くなってしまう。また、導通部品の温度が上昇すると損失が増大してしまう。

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、電源と界磁巻線とを電気的に接続する導通部品の温度上昇を抑制することができる回転電機を提供することを目的とする。

本発明は、回転磁界を発生させる電機子巻線を有するステータと、界磁磁束を発生させる界磁巻線を有するロータと、前記ロータと一体回転する回転軸と、前記回転軸の外周側に設けられたブラシと、前記回転軸の外周面に固定され、前記ブラシと接触しながら前記回転軸と一体回転するスリップリングと、前記スリップリングと前記界磁巻線とを電気的に接続するバスバと、を備え、電源から前記ブラシ、前記スリップリング、前記バスバを経由して前記界磁巻線に電力が供給される回転電機であって、前記回転軸は、中空軸であり、前記回転軸の内部空間を軸方向の一方向に向けて冷却オイルが流れることを特徴とする。

本発明では、回転軸の内部空間を軸方向の一方向に向けて冷却オイルが流れることにより、冷却オイルが滞留することなく安定して流れ、その冷却オイルによってスリップリングとバスバとを冷却することできる。これにより、スリップリングに接触するブラシの温度上昇が抑制され、摩耗を低減できる。また、導通部品の温度上昇が抑制され、損失を低減できる。

図１は、実施形態における回転電機を模式的に示す図である。

以下、図面を参照して、本発明の実施形態における回転電機について具体的に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。

図１は、実施形態における回転電機を模式的に示す図である。回転電機１は、界磁巻線１１を有するロータ２と、電機子巻線１２を有するステータ３と、ロータ２と一体回転する回転軸４とを備える。回転電機１は、ロータ２に界磁巻線１１を有する同期モータである。

界磁巻線１１は、ロータ２と一体回転する巻線であり、界磁磁束を発生させる。電機子巻線１２は、ステータコアに巻き回されたステータコイルであり、回転磁界を発生させる。界磁巻線１１と電機子巻線１２とには電源から電力が供給される。

また、回転電機１は、界磁巻線型の回転電機であり、ブラシ２１と、スリップリング２２と、バスバ２３とを備える。この回転電機１は、電源と界磁巻線１１とを電気的に接続する導通部品として、ブラシ２１、スリップリング２２、バスバ２３を備える。

ブラシ２１は、回転軸４の外周側に設けられており、スリップリング２２と接触する。ブラシ２１は、バネ２４を介してブラシホルダなどの固定部材に保持された状態で、バネ２４の付勢力によりスリップリング２２に押し付けられている。

図１に示すように、ブラシ２１は、第１ブラシ２１Ａと、第２ブラシ２１Ｂとを有する。また、バネ２４は、第１ブラシ２１Ａを径方向内側に付勢する第１バネ２４Ａと、第２ブラシ２１Ｂを径方向内側に付勢する第２バネ２４Ｂとを有する。第１ブラシ２１Ａは第１バネ２４Ａの付勢力により第１スリップリング２２Ａに押し付けられている。第２ブラシ２１Ｂは第２バネ２４Ｂの付勢力により第２スリップリング２２Ｂに押し付けられている。

スリップリング２２は、回転軸４の外周面４ａに固定され、ブラシ２１と接触しながら回転軸４と一体回転する。このスリップリング２２はブラシ２１の軸方向位置に対応した軸方向位置に配置されている。

図１に示すように、スリップリング２２は、第１スリップリング２２Ａと、第２スリップリング２２Ｂとを含む。第１スリップリング２２Ａは第１ブラシ２１Ａと接触しながら回転する。第２スリップリング２２Ｂは第２ブラシ２１Ｂと接触しながら回転する。

バスバ２３は、スリップリング２２と界磁巻線１１とを電気的に接続する部品である。バスバ２３の一方端はスリップリング２２に接続され、バスバ２３の他方端は界磁巻線１１に接続されている。バスバ２３は、スリップリング２２から回転軸４の軸方向に沿って延在し、ロータ２の近くで径方向外側に向けて延在して界磁巻線１１に接続されている。

バスバ２３は、第１バスバ２３Ａと、第２バスバとを有する。第１バスバ２３Ａは第１スリップリング２２Ａと界磁巻線１１とを電気的に接続する。第２バスバは第２スリップリング２２Ｂと界磁巻線１１とを電気的に接続する。

回転電機１では、電源からブラシ２１、スリップリング２２、バスバ２３を経由して界磁巻線１１に電力を供給する。これらの導通部品は回転電機１の駆動時に発熱するため、回転電機１では、これらの導通部品を冷却オイルによって冷却するように構成されている。冷却オイルは、回転軸４の内部空間を軸方向の一方向に向けて流れる。

詳細には、回転軸４は、中空状に形成された中空軸である。回転軸４の内部は、回転軸４の内周面４ｂにより冷却オイルの流路３１を形成する。回転軸４の内部空間は、軸方向において、スリップリング２２が設けられた軸方向位置と、ロータ２が設けられた軸方向位置とを通過するように延在している。

回転軸４の外周側において、スリップリング２２とロータ２とは軸方向に並んで配置されている。冷却オイルによって導通部品を効果的に冷却するために、冷却オイルは、スリップリング２２が設けられた軸方向位置が上流側、ロータ２が設けられた軸方向位置が下流側となるように回転軸４の内部を一方向に流される。

このように回転軸４の内部を軸方向の一方向に流れる冷却オイルによって、回転軸４に固定されたスリップリング２２とバスバ２３とを冷却することができる。バスバ２３は軸方向に沿って延在しているため、冷却オイルにより所定の流路区間において上流側から下流側へと連続して冷却することができる。

また、冷却オイルの流路３１が軸方向に沿って延在していることに加え、冷却オイルが流れる方向が軸方向の一方向であることにより、冷却オイルが回転軸４の内部で滞留することなく安定して流れることができる。

以上説明した通り、実施形態によれば、回転軸４の内部を流れる冷却オイルによって導通部品を冷却することができるため、ブラシ２１の温度上昇が抑制され、ブラシ２１の摩耗を低減できる。ブラシ２１とスリップリング２２とバスバ２３とを含む導通部品の温度上昇が抑制され、損失を低減することができる。

また、導通部品を冷却オイルにより効果的に冷却できることにより、回転軸４の外径、スリップリング２２の外径を小さくすることができ、ブラシ２１を小型にすることができる。これにより、ブラシ２１の摩耗を低減できる。

なお、冷却オイルは軸方向の一方向のみに流れればよく、その流れる方向は図１に示す例に限定されない。変形例の回転電機１として、図１に示す矢印とは反対向きに向けて冷却オイルが流れるように構成されてもよい。

１ 回転電機
２ ロータ
３ ステータ
４ 回転軸
４ａ 外周面
４ｂ 内周面
１１ 界磁巻線
１２ 電機子巻線
２１ ブラシ
２１Ａ 第１ブラシ
２１Ｂ 第２ブラシ
２２ スリップリング
２２Ａ 第１スリップリング
２２Ｂ 第２スリップリング
２３ バスバ
２３Ａ 第１バスバ
２４ バネ
２４Ａ 第１バネ
２４Ｂ 第２バネ
３１ 流路

Claims (1)

1. 回転磁界を発生させる電機子巻線を有するステータと、
   界磁磁束を発生させる界磁巻線を有するロータと、
   前記ロータと一体回転する回転軸と、
   前記回転軸の外周側に設けられたブラシと、
   前記回転軸の外周面に固定され、前記ブラシと接触しながら前記回転軸と一体回転するスリップリングと、
   前記スリップリングと前記界磁巻線とを電気的に接続するバスバと、
   を備え、
   電源から前記ブラシ、前記スリップリング、前記バスバを経由して前記界磁巻線に電力が供給される回転電機であって、
   前記回転軸は、中空軸であり、
   前記回転軸の内部空間を軸方向の一方向に向けて冷却オイルが流れる
   ことを特徴とする回転電機。

Images