JP2023162933A - 加飾薄状物、及び該加飾薄状物を備えた表示装置 - Google Patents

加飾薄状物、及び該加飾薄状物を備えた表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】視認側における表示のぼやけを抑制できる加飾薄状物を提供する。【解決手段】加飾薄状物は、透光性を有する薄状基体と、薄状基体の視認側に設けられ、透光性を有する加飾層と、薄状基体の視認側と反対側の背後側に設けられている、ルーバー層と、を備える。【選択図】図4

Description

本開示は、加飾薄状物に関し、より詳しくは、バックライティング可能な加飾薄状物、及び該加飾薄状物を備えた表示装置に関する。
従来、バックライティング可能な加飾薄状物は、電気製品や自動車部品等に用いられる。加飾薄状物の外観面には、文字、図形などのパターン形状の透光部とその周囲の遮光部とを有する。当該加飾薄状物の背後側から光源で照らすと、透光部のみが光透過し、透光部のパターン形状が視認される。一方、背後側から光源で照らされていない状態では、パターン形状が視認されない。
この種のバックライティング可能な加飾薄状物として、例えば、特許文献1に記載された加飾薄状物がある。図7は、従来のバックライティング可能な加飾薄状物の断面構造を示す概略断面図である。図示のように、当該加飾薄状物は、透光部1と当該透光部に隣接する遮光部2とを有する。透光部1の周辺領域において、成形品表面に視認側から遮光層9および着色透光層8が順次積層形成されている。
特開2001-347539号公報
特許文献1の加飾薄状物は、背後側から光源3で照らすと透光部1のパターンが浮き出るが、背後側から光源で照らされていない状態では、そのパターンが周囲の遮光部と同化して、その存在がわからなくなり、成形品表面の意匠性を向上させることができる。
しかしながら、加飾薄状物の背後側の光照射が無い場合においても、視認側の照明により、視認側から透光部を通して、背後側の光源を含む構造物が透けて見えてしまう場合がある。更に、透光部に形成されたパターン形状に限らず、加飾薄状物の背後側の光表示を、視認側において視認させる要望がある。特に、光源としてディスプレイの映像を想定した場合、光源から出た光が着色透光層の拡散性に影響を受け、更にディスプレイと着色透光層との間の基材厚みが増すにつれ表示画像がぼやけるため、視認側における表示のぼやけを抑制するという観点で改善の余地がある。
そこで、本開示の目的は、前記課題を解決することにあって、視認側における表示のぼやけを抑制することができる加飾薄状物を提供することにある。
本開示に係る加飾薄状物は、透光性を有する薄状基体と、薄状基体の視認側に設けられ、透光性を有する加飾層と、薄状基体の視認側と反対側の背後側に設けられている、ルーバー層と、を備える。
本開示に係る加飾薄状物によると、加飾薄状物において視認側における表示のぼやけを抑制することができる。
(a)は、透光性の加飾層を備える加飾薄状物による、背後側に位置する構造物の隠蔽を示す概略断面図であり、(b)は、背後側の光表示の視認を示す概略断面図である。 (a)は、加飾層がない構成の場合の表示のぼやけのない光表示を示す概略断面図であり、(b)は、透光性の加飾層による視認側における表示のぼやけを示す概略断面図である。 実施の形態1に係る加飾薄状物に用いるための遮光材料によるルーバー構造を面に垂直な方向に格子状に重ねたルーバー層の構成を示す概略斜視図である。 図3のルーバー層を視認側と反対側の背後側である光源側の表面に有し、視認側に透光性の加飾層を備える、実施の形態1に係る加飾薄状物の断面構造を示す概略断面図である。 (a)は、透光性および拡散反射性を兼ね備える拡散反射透光層を視認側に配置した加飾薄状物による、背後側Bに位置する構造物の隠蔽を示す概略断面図である。図5(b)は、上記構成を有する加飾薄状物による背後側Bの光表示の視認を示す概略断面図である。 実施の形態1に係る加飾薄状物を備えた表示装置の断面構造を示す概略断面図である。 従来のバックライティング可能な加飾薄状物を示す断面図である。
本開示の第1様態によれば、透光性を有する薄状基体と、薄状基体の視認側に設けられ、透光性を有する加飾層と、薄状基体の視認側と反対側の背後側に設けられている、ルーバー層と、を備えた加飾薄状物を提供する。
上記態様によれば、加飾薄状物の背後側の光照射が無い場合は、背後側に位置する構造物を隠蔽でき、背後側の光照射がある場合に、背後側に位置する光表示を視認側に視認させ、且つ、視認側における表示のぼやけを抑制することができる。
本開示の第2態様に係る加飾薄状物によれば、上記第1の態様において、ルーバー層は、遮光材料からなるルーバー構造を有し、透過光のうちルーバー層の面の法線方向に平行な進行方向の光と法線方向から45度以内の傾きを有する進行方向の光とを透過させ、法線方向から45度を越える傾きを有する進行方向の光を遮断してもよい。
本開示の第3態様に係る加飾薄状物は、上記第2態様において、複数のルーバー構造を面に垂直な方向に格子状に重ねた構成を有してもよい。
本開示の第4態様に係る加飾薄状物は、上記第1態様において、ルーバー層は、面に沿ってハニカム状に区切られたハニカム構造が配置されており、透過光のうちハニカム構造の面の法線方向に平行な進行方向の光と法線方向から45度以内の傾きを有する進行方向の光とを透過させ、法線方向から45度を越える傾きを有する進行方向の光を遮断してもよい。
本開示の第5態様に係る加飾薄状物は、上記第1から第4のいずれかの態様において、加飾層は、薄状基体の面と直交する方向に積層した複数の層で構成されていてもよい。
本開示の第6態様に係る加飾薄状物は、上記第1から第5のいずれかの態様において、加飾層と透光調整層とのいずれか一方または両方は、直接に薄状基体の表面に一体化されているか、又は、中間層を介して薄状基体に接合されていてもよい。
本開示の第7態様に係る表示装置は、第1から第6態様のいずれかの態様に係る加飾薄状物と、光表示デバイスと、を備え、光表示デバイスは、光照射により加飾薄状物の背後側において光表示させる表示装置を提供する。
なお、上記様々な実施の形態のうちの任意の実施の形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏することができる。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態に係る加飾薄状物及び表示装置を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供するものであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。また、各図においては、説明を容易なものとするため、各要素を誇張して示している。
<本開示に至る経緯>
先ず、図1乃至図4を参照しながら、本開示に係る加飾薄状物に至る経緯について説明する。
図1(a)は、透光性の加飾層を備える加飾薄状物10aによる、背後側に位置する構造物の隠蔽を示す概略断面図であり、図1(b)は、背後側の光表示の視認を示す概略断面図である。
加飾薄状物10aの視認側の照明により、視認側から透光部を通して、背後側に位置する構造物が透けて見えることを防止するためには、透過率を低く抑えた加飾層を用いる必要がある。図1(a)に示すように、加飾薄状物10aは、視認側Fから背後側Bに向かって、透光性を有する加飾層11aと透光性を有する基体12aが順に積層形成されている。これによって、背後側の光照射が無い場合に、視認側Fにおける照明体20aからの光は、加飾層11aで吸収され、僅かな光のみが基体12aを透過するため、背後側Bに位置する30aを隠蔽することができる。
一方で、図1(b)に示すように、背後側Bに位置する構造物30aに含まれる光表示35aは、基体12a、加飾層11aの順に透過し、視認側Fにおいて視認者が視認することができる。すなわち、バックライティング可能な加飾薄状物を表している。
しかしながら、加飾層11aは、意匠性を高めるための印刷層や透過率を抑えるための減光層を含んでおり、これらの層は印刷インキなどによる光の拡散性を有している。そのため、図2(a)に示すように、加飾層が無い構成であれば視認者は光表示35bそのものを視認する。一方、図2(b)に示すように、加飾層11cが有る構成の場合、背後側Bにおける光表示35cの位置から厚さ方向に離れた位置に加飾層11cを配置している。このため、加飾層11cにおける光の拡散反射により、視認側Fの視認者から見て、本来の位置からずれて光表示が視認される光経路が発生してしまう。具体的には、例えば、背後側Bにおける光表示位置S1からの光は、光経路P1に沿って加飾層11cに到達した後、加飾層11cにより拡散反射され、偏向した光経路P2に沿って視認者の目に到達する。なお、本明細書においては、説明をシンプルにするため、光の屈折により加飾薄状物に含まれる各層の界面における光経路の変化を考慮しない。このとき、加飾層11cが光表示位置S1から厚さ方向に離れて、基体12cの視認側に配置されている。このため、光経路P1に沿った光は、基体12cの表面と直交する光経路O1から大きく離れて加飾層11cに到達する。その結果、偏向した光経路P2は、光経路O1と角度β1を成して視認者の目に到達し、視認者は、偏向した光経路P2の延長線にある位置S2に、本来光表示位置S1にある光表示の像を視認する。位置S2は、本来光表示位置S1から大きくずれており、本来、光表示位置S2における光表示と、本来光表示位置S1における光表示の像とが重なる。このように、異なる位置の光表示の像が多数積み重なると、視認側Fにおいて全体的にぼやけた表示が視認されることになる。
図2(b)に示す問題を回避するため、本発明者らは、加飾薄状物において、ずれて視認者の目に到達する光経路を遮断可能な構成を検討した。
図3は、遮光材料からなるルーバー構造13a、13bを面に垂直な方向に格子状に重ねたルーバー層13の構成を示す概略斜視図である。ルーバー構造13a、13bは、透過光のうちルーバー層13の面の法線方向に平行な進行方向の光を透過させ、それ以外の光を遮断する特徴を有する。具体的には、透過光のうちルーバー層13の面の法線方向に平行な進行方向の光と法線方向から45度以内の傾きを有する進行方向の光とを透過させ、法線方向から45度を越える傾きを有する進行方向の光を遮断する。
図4は、図3に示したルーバー層13cを視認側Fと反対側の背後側Bである光源側の表面に有し、視認側Fに透光性の加飾層11eを備える加飾薄状物10eの断面構造を示す概略断面図である。このような構成を有する加飾薄状物10eは、背後側Bに位置する構造物30eに含まれる光表示35eを、視認側Fにおいて視認させるときに、光表示35eからの光は、ルーバー層13eの遮光効果によって加飾薄状物10eに対して垂直な方向の光のみを透過する。この場合、光表示位置T1から照射された光が視認者の目に到達する光経路はO2のみとなり、ぼやけの原因となる他の偏向した光経路は遮断される。このように、ルーバー層13eは、透過光のうちルーバー層13eの面の法線方向に平行な方向の光を透過し、それ以外の光を遮断するルーバー構造を持つ。このルーバー層13eを視認側Fと反対側の背後側Bの表面に配置したことにより、視認側Fにおける表示のぼやけを抑制することができる加飾薄状物の構成を見出し、本開示に係る加飾薄状物に至った。
また、図2(b)の構成において、背後側Bに位置する光表示デバイス(構造物)30cの隠蔽性を高めるため、発明者らは、透光性および拡散反射性を兼ね備える拡散反射透光層を採用することを考えた。
図5(a)は、透光性および拡散反射性を兼ね備える拡散反射透光層を視認側に配置した加飾薄状物による、背後側Bに位置する構造物の隠蔽を示す概略断面図である。図5(b)は、上記構成を有する加飾薄状物による背後側Bの光表示の視認を示す概略断面図である。図5(a)に示すように、加飾薄状物10fは、視認側Fから背後側Bに向かって、透光性を有する加飾層11fと、拡散反射透光層14fと、透光性を有する基体12fと、遮光材料からなるルーバー構造を有するルーバー層13fとが順に積層形成されている。これによって、背後側の光照射が無い場合に、視認側Fにおける照明体20fから発されて、拡散反射透光層14fに到達した光の一部が拡散反射される。このため、一部の光が基体12fを透過しても、背後側Bに位置する構造物30fは、視認側Fから加飾薄状物10fを透けて見えづらくなり、一定の透光性を保持したまま構造物30fを隠蔽することができる。さらに、拡散反射透光層14fを採用することにより、加飾層11fに透過率を抑えるための減光層を含まなくても、同等の隠蔽効果を有する。このため、加飾層11fの透過率を高くすることができ、より高い意匠性を発現することができる。また、図5(b)に示すように、光表示35fからの光は、ルーバー層13fの遮光効果によって加飾薄状物10fに対して垂直な方向の光のみを透過する。このため、光表示位置U1から照射された光が視認者の目に到達する光経路はP2のみとなり、ぼやけの原因となる他の偏向した光経路は遮断される。
これにより、視認側Fから見て、一定の透光性を保持したまま構造物30fを隠蔽し、尚且つ、視認側における表示のぼやけを抑制することができる本開示に係る加飾薄状物の構成を見出すことができた。
以下、図6を参照して、本開示の実施の形態1に係る加飾薄状物、及び、該加飾薄状物を備えた表示装置について説明する。
(実施の形態1)
<表示装置>
図6は、本開示の実施の形態1に係る加飾薄状物100aを備えた表示装置500aの断面構造を示す概略断面図である。
図6に示す表示装置500aは、加飾薄状物100aと光表示デバイス30とを備えている。光表示デバイス30は、発光体(図示せず)と表示部33とを含むことができる。表示装置500aは、表示部33が「ON」状態にあるとき、加飾薄状物100aの背後側Bに位置する光表示35を加飾薄状物100aの視認側Fに視認させ、非表示部32を「OFF」状態に切り替えると、背後側Bに位置する光表示デバイス30の全体を隠蔽することができる。
<加飾薄状物100aの構成>
図6に示すように、表示装置500aに備えている加飾薄状物100aは、視認側Fから背後側Bにむかって、透光性を有する加飾層101と、透光性および拡散性を兼ね備える透光調整層102と、透光性を有する薄状基体108と、遮光材料からなるルーバー構造を有するルーバー層109とが、順に積層形成されている。なお、加飾薄状物100aにおいて、透光調整層は、必須の構成ではない。
<加飾層>
加飾層101は、透光性を有し、薄状基体の表面と直交する方向に積層した複数の層で構成することができる。本実施の形態1において、加飾層101は、構成全体の視認側Fの表面を保護するハードコート層104と、加飾の柄を表現するための印刷層105とによって構成されている。
印刷層105は、透光性および拡散性を備える透光調整層102に直接印刷されてもよく、ハードコート層104は、熱真空ラミネートによって印刷層105に積層して一体化されてもよい。また、本開示の加飾層101は、これに限定されない。例えば、加飾層101は、触感を与えるための凹凸触感層、または、様々な装飾効果、例えば、木目柄、マット面、金属面、石、布、天然革、人工皮革などを表す装飾層などを含むことができる。
また、印刷層105は、透光性を確保しやすく、印刷解像度を高くしやすいインクジェット印刷法が好ましいが、スクリーン印刷法やグラビア印刷法といった他の印刷法を用いてもよい。ハードコート層104は、構成全体を保護する要求に応じて、紫外線カット層、アンカー層、接着層などを複数層で構成されてもよい。
<透光調整層>
透光調整層102は、本実施の形態1において、例えば、光拡散反射層106と、スモーク層107とによって構成され、光拡散反射層106とスモーク層107とは、それぞれ薄状基体108の視認側Fからスクリーン印刷法にて積層印刷して形成されてもよい。また、本実施の形態1において、光拡散反射層106とスモーク層107とは、図6に示す積層順で構成されているが、本開示はこれに限定されることなく、光拡散反射層106とスモーク層107とは、逆の積層順で構成されてもよい。また、本実施の形態1では、透光調整層102を薄状基体108に積層印刷して形成したが、薄状基体108に直接積層印刷してもよい。本開示はこれに限定されることはない。
光拡散反射層106は、例えば、偏光パール顔料を含む層で構成することができる。パール顔料は、雲母(マイカ)の鱗状の微粒子の表面に二酸化チタンなどの高屈折率材料からなる被覆層を有する薄板状微粒子かが挙げられ、光の拡散反射性と透光性とを兼ね備えている。パール顔料には、例えば、白色パール顔料、干渉パール顔料、又は着色パール顔料がある。本開示は、光拡散反射層106に含まれるパール顔料の種類又は着色を限定しない。スモーク層107は、例えば、スモーク顔料を含む層で構成することができ、加飾薄状物100aの全体を通しての光透過率を調整するために用いられている。本実施の形態において、光拡散反射層106は、スモーク層107に比べ、より高い全光線透過率を有し、且つ、高いヘーズを有する。
厚さ20~30μmの光拡散反射層106と、厚さ5~20μmのスモーク層107と、厚さ188μmの薄状基体108とを有する加飾薄状物サンプルを用いて、光の透過率およびヘーズを測定した。測定は、ヘーズメーター NDH 7000SP II(日本電色工業)を用いて、JIS K 7361-1(ISO 13468-1)による全光線透過率と、JIS K 7136(ISO 14782)およびJIS K 7105によるヘーズの測定結果を表1に示す。
Figure 2023162933000002
表1に示すように、光拡散反射層106は、例えば、全光線透過率が70%~99%であって、ヘーズが50%~99%である。スモーク層107により光透過率を調整した結果、透光調整層102は、全光線透過率が3%~50%であって、且つ、ヘーズが50%~99%である。このように構成された透光調整層102によって、本実施の形態の加飾薄状物100aは、背後側の光照射が無い場合に、背後側に位置する光表示デバイス30の全体を隠蔽し、背後側の光照射が有る場合に、背後側に位置する光表示35を視認側Fに視認させることができる。
<薄状基体>
薄状基体108の形状は、平らな板状であってもよく、三次元形状であってもよい。薄状基体108の材料として、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタラート樹脂、アクリル樹脂などがあり、透光性のある材料であれば限定されることはない。
<ルーバー層>
ルーバー層109は、視認側と反対側の背後側に設けられている。ルーバー層109は、遮光材料からなるルーバー構造を有する。これによって、透過光のうちルーバー層の面の法線方向に平行な進行方向の光と法線方向から45度以内の傾きを有する進行方向の光とを透過させ、法線方向から45度を越える傾きを有する進行方向の光を遮断する。つまり、ルーバー層によって視野角を片側45度以下に制限できる。また、遮光材料からなるルーバー構造を有するルーバー層109は、遮光材料によるルーバー構造を面に垂直に格子状に重ねることが望ましい。なお、ルーバー層を透過する光のうち加飾薄状物の面に対して垂直近傍でない方向に進行する光を一部でも遮光することが可能であれば、ルーバー構造を重ねなくてもよい。また、格子状でない重ね方、例えば、正方格子ではなく、三角格子となる重ね方でもよく、重ねる層数や重ね方を限定されることはない。ルーバー層が有するルーバー構造の高さ・ピッチ・重ね方の調整により、ルーバー層を透過する光の進行方向が薄状物に対して垂直方向から片側45度以内に限定できる。さらに、ルーバー層は、面に沿ってハニカム状に区切られたハニカム構造が配置されていてもよい。ルーバー層を構成する材料は、例えば、透光部として透明シリコーンゴム、遮光部として黒色シリコーンゴムを交互に配置して構成することが考えられるが、透過する光の方向を限定できれば、材料は限定されることは無い。
また、ルーバー層が有するルーバー構造のピッチは、光源として用いるディスプレイの画素のピッチと同じか、より小さくてもよい。ルーバー構造のピッチは、例えば、100μm以下であってもよい。これによって、表示のぼやけを抑制できる。
<光表示デバイス>
本実施の形態1において、表示装置500aの光表示デバイス30は、加飾薄状物100aの背後側Bに配置されている。光表示デバイス30に備えている発光体は、一般の照明用光源であってもよく、LEDまたはレーザなどの発光デバイスであってもよい。表示部33は、例えば、高輝度モニターを用いてもよく、発光体の作動により、「ON」と「OFF」とで切り替えてもよい。表示部33が「ON」状態にあるとき、発光体の光照射によって加飾薄状物100aの背後側Bに光表示35を表示させる。
前述したように、遮光材料からなるルーバー構造をルーバー層109として、光表示35の直上に配置することによって、視認側Fにおけるぼやけを抑制することができる。好ましくは、ルーバー層109と光表示35との間の距離は5mm以下である。
また、本開示の加飾薄状物の加飾層101と透光調整層102とは、薄状基体108もしくはルーバー層109の表面に一体化形成されてもよく、あるいは、中間層を介して薄状基体108もしくはルーバー層109に接合されてもよい。
本開示は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本開示に係るバックライティング可能な加飾薄状物によれば、背後側の光表示がOFFのときに、背後側の構造物が隠蔽され、光表示がONのときに、視認側において、表示のぼやけが抑制され、鮮明な表示を視認させることができる。本開示は、車載部品、家電製品、住宅用品等の分野で空間に溶け込むようなシームレスな意匠性、質感を有し、必要時のみ光表示が視認可能な加飾パネルの用途として幅広く適用できる。
13、13e、13f ルーバー層
13a、13b ルーバー構造
10a、10b、10c、10e 加飾薄状物
30、30a、30b、30c 光表示デバイス
33 表示部
35 光表示
100a 加飾薄状物
101 加飾層
102 透光調整層
104 ハードコート層
105 印刷層
106 光拡散反射層
107 スモーク層
108 薄状基体
109 ルーバー層
500a 表示装置

Claims (7)

  1. 透光性を有する薄状基体と、
    前記薄状基体の視認側に設けられ、透光性を有する加飾層と、
    前記薄状基体の前記視認側と反対側の背後側に設けられている、ルーバー層と、
    を備える加飾薄状物。
  2. 前記ルーバー層は、遮光材料からなるルーバー構造を有し、透過光のうち前記ルーバー層の面の法線方向に平行な進行方向の光と前記法線方向から45度以内の傾きを有する進行方向の光とを透過させ、前記法線方向から45度を越える傾きを有する進行方向の光を遮断する、請求項1に記載の加飾薄状物。
  3. 前記ルーバー層は、複数のルーバー構造を面に垂直な方向に格子状に重ねた構成を有する、請求項2に記載の加飾薄状物。
  4. 前記ルーバー層は、面に沿ってハニカム状に区切られたハニカム構造が配置されており、透過光のうち前記ハニカム構造の面の法線方向に平行な進行方向の光と前記法線方向から45度以内の傾きを有する進行方向の光とを透過させ、前記法線方向から45度を越える傾きを有する進行方向の光を遮断する、請求項1に記載の加飾薄状物。
  5. 前記加飾層は、前記薄状基体の面と直交する方向に積層した複数の層で構成されている、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の加飾薄状物。
  6. 前記加飾層と前記ルーバー層とのいずれか一方又は両方は、直接に前記薄状基体の表面に一体化形成されているか、又は、中間層を介して前記薄状基体に接合されている、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の加飾薄状物。
  7. 請求項1から4のいずれか1項に記載の加飾薄状物と、
    光表示デバイスと、
    を備え、
    前記光表示デバイスは、光照射により前記加飾薄状物の背後側において光表示させる、
    表示装置。
JP2022073654A 2022-04-27 2022-04-27 加飾薄状物、及び該加飾薄状物を備えた表示装置 Pending JP2023162933A (ja)

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