JP2023160152A - ガラス - Google Patents

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Akira Saito
克樹 林
Katsuki Hayashi
佑介 冨原
Yusuke Tomihara
和輝 光井
Kazuki Mitsui
誠二 稲葉
Seiji Inaba
章夫 小池
Akio Koike
力也 門
Rikiya KADO
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【課題】ヤング率を高くしつつ、熱膨張率を低くする。【解決手段】ガラス10は、酸化物基準のモル%表示で、SiO2:10%~35%、B2O3:1%~10%、Ta2O5:10%~20%、を含有し、平均原子充填率Vpが、0.595以上であり、平均結合乖離エネルギGtが、84以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、ガラスに関する。
半導体デバイスの製造プロセス中に半導体デバイスを支持する部材として、ガラスが用いられることがある。例えば特許文献1には、半導体デバイスを支持する部材として、高ヤング率かつ高失透粘度のガラスを用いる旨が記載されている。また例えば特許文献2には、Taを含むガラスが記載されている。
国際公開第2021/014582号 米国特許第4709987号明細書
ここで、半導体デバイスを支持する用途や、その他の用途などに用いられるガラスは、ヤング率を高くしつつ、熱膨張率を低くすることが求められている。
本発明は、ヤング率を高くしつつ、熱膨張率を低くすることが可能なガラスを提供することを目的とする。
本開示に係るガラスは、酸化物基準のモル%表示で、SiO:10%~35%、B:1%~10%、Ta:10%~20%、を含有し、平均原子充填率Vが、0.595以上であり、平均結合乖離エネルギGが、84以上である。
本発明によれば、ヤング率を高くしつつ、熱膨張率を低くすることができる。
図1は、本実施形態に係るガラスの模式図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。また、数値については四捨五入の範囲が含まれる。
(ガラス)
図1は、本実施形態に係るガラスの模式図である。図1に示すように、本実施形態に係るガラス10は、半導体パッケージの製造用のガラス基板として用いられるものであり、より具体的には、FOWLP等の製造用の支持ガラス基板である。ただし、ガラス10の用途は、FOWLP等の製造用に限られず任意であり、部材を支持するために用いられるガラス基板であってよいし、部材の支持以外の用途に用いられてもよい。なお、FOWLP等とは、ファンアウトウェハレベルパッケージ(Fan Out Wafer Level Package:FOWLP)やファンアウトパネルレベルパッケージ(Fan Out Panel Level Package:FOPLP)を含むものである。
(平均原子充填率)
ガラス10は、平均原子充填率Vが、0.595以上であり、0.603以上0.700以下であることが好ましく、0.610以上0.680以下であることがより好ましく、0.612以上0.660以下であることが更に好ましい。平均原子充填率Vがこの範囲となることで、ヤング率を向上させることができる。
なお、平均原子充填率Vは、ガラス10に含まれるそれぞれの金属酸化物の原子充填率Vの平均値(相加平均値)である。金属酸化物の原子充填率Vは、次の式(1)で算出される。
=6.02・1023・(4/3)・π・(x・r +y・r ) ・・・(1)
ここで、ガラス10に含まれる金属酸化物を、Mとする。Mは、金属元素であり、Oは酸素元素であり、xは金属元素Mの価数であり、yは酸素元素Oの価数である。
は、金属酸化物Mにおける金属元素Mのシャノンのイオン半径であり、rは、金属酸化物Mにおける酸素元素Oのシャノンのイオン半径である。
(平均結合乖離エネルギ)
ガラス10は、平均結合乖離エネルギGが、84以上であり、86以上110以下であることが好ましく、87以上100以下であることがより好ましく、88以上94以下であることが更に好ましい。平均結合乖離エネルギGがこの範囲となることで、ヤング率を向上させつつ、熱膨張率を低くすることができる。
平均結合乖離エネルギGは、ガラス10に含まれるそれぞれの金属酸化物の結合乖離エネルギGの平均値(相加平均値)である。金属酸化物の結合乖離エネルギGは、次の式(2)で算出される。
=d/M・{x・ΔHf(Mgas)+y・ΔHf(Ogas)-ΔHf(Mycrystal)-(x+y)・RT} ・・・(2)
ここで、dは、金属酸化物Mの密度であり、M(g/mol)は、金属酸化物Mの分子量であり、ΔHf(Mgas)は、気体状態の金属元素Mの標準生成エンタルピーであり、ΔHf(Ogas)は、気体状態の酸素元素Oの標準生成エンタルピーであり、ΔHf(Mycrystal)は、金属酸化物Mの標準生成エンタルピーである。また、Rは、気体定数であり、Tは、絶対温度である。
(ガラスの組成)
次に、ガラス10の好ましい組成について説明する。
(SiO
ガラス10は、酸化物基準のモル%表示で、SiOの含有量が、10%以上35%以下であり、20%以上35%以下であることが好ましく、25%以上35%以下であることがより好ましい。SiOの含有量がこの範囲となることで、ヤング率を向上させつつ、熱膨張率を低くすることができる。
(B
ガラス10は、酸化物基準のモル%表示で、Bの含有量が、1%以上10%以下であり、3%以上8%以下であることが好ましく、4%以上6%以下であることがより好ましい。Bの含有量がこの範囲となることで、ヤング率を向上させつつ、熱膨張率を低くすることができる。
(Ta
ガラス10は、酸化物基準のモル%表示で、Taの含有量が、10%以上20%以下であり、12%以上18%以下であることが好ましく、14%以上17%以下であることがより好ましい。Taの含有量がこの範囲となることで、ヤング率を向上させつつ、熱膨張率を低くすることができる。
(Al
ガラス10は、Alを非含有(Alの含有量が0mol%)でもよいが、Alを含有する(Alの含有量が0mol%より高い)ことが好ましい。ガラス10は、酸化物基準のモル%表示で、Alの含有量が、10%以上40%以下であることが好ましく、15%以上37%以下であることがより好ましく、25%以上35%以下であることが更に好ましい。Alの含有量がこの範囲となることで、ヤング率を向上させつつ、熱膨張率を低くすることができる。
(MgO)
ガラス10は、MgOを非含有でもよいが、MgOを含有してもよい。ガラス10は、酸化物基準のモル%表示で、MgOの含有量が、0%以上30%以下であることが好ましく、2.5%以上20%以下であることがより好ましく、5%以上15%以下であることが更に好ましい。MgOの含有量がこの範囲となることで、ヤング率を向上させつつ、熱膨張率を低くすることができる。
(CaO)
ガラス10は、CaOを非含有でもよいが、CaOを含有してもよい。ガラス10は、酸化物基準のモル%表示で、CaOの含有量が0以上30%以下であることが好ましく、5%以上20%以下であることがより好ましい。CaOの含有量がこの範囲となることで、ヤング率を向上させつつ、熱膨張率を低くすることができる。
(SrO)
ガラス10は、SrOを非含有でもよいが、SrOを含有してもよい。ガラス10は、酸化物基準のモル%表示で、SrOの含有量が、0%以上30%以下であることが好ましく、0%以上20%以下であることがより好ましく、0%以上10%以下であることが更に好ましい。SrOの含有量がこの範囲となることで、ヤング率を向上させつつ、熱膨張率を低くすることができる。
(Y
ガラス10は、Yを非含有でもよいが、Yを含有してもよい。ガラス10は、酸化物基準のモル%表示で、Yの含有量が、0%以上10%以下であることが好ましく、0%以上5%以下であることがより好ましく、0%(非含有)であることが更に好ましい。Yの含有量がこの範囲となることで、熱膨張率を低くすることができる。
(Gd
ガラス10は、Gdを非含有でもよいが、Gdを含有してもよい。ガラス10は、酸化物基準のモル%表示で、Gdの含有量が、0%以上10%以下であることが好ましく、0%以上5%以下であることがより好ましく、0%(非含有)であることが更に好ましい。Gdの含有量がこの範囲となることで、熱膨張率を低くすることができる。
(Al/(MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO))
ガラス10は、酸化物基準のモル%表示における、Al/(MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO)が、すなわち、MgOとCaOとSrOとBaOとZnOとの含有量(モル%)の合計値に対する、Alの含有量(モル%)の比率が、1以上3以下であることが好ましく、1.2以上2.5以下であることがより好ましく、1.5以上2.3以下であることが更に好ましい。Al/(MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO)は、ガラス10に含まれる2価の元素の酸化物の含有量の合計値に対する、ガラス10に含まれるAlの含有量の比率ともいえる。この比率が上記範囲となることで、ヤング率を向上させつつ、熱膨張率を低くすることができる。なお、ガラス10は、Al、MgO、CaO、SrO、BaO、及びZnOの全てを含んでもよいし、これらの少なくとも1つを非含有であってもよい。
なお、ガラス10は、焼結体を含まないことが好ましい。すなわち、ガラス10は、焼結体でないガラスであることが好ましい。ここでの焼結体とは、複数の粒子を融点より低い温度で加熱して、粒子同士を結合させた部材を指す。焼結体は、空孔を含むため気孔率がある程度高くなるが、ガラス10は、焼結体でないため、気孔率が低く、通常0%である。ただし、不可避な微量な気孔を含むことは許容される。ここでの気孔率は、いわゆる真の気孔率であり、外部に連通する気孔(空孔)及び外部に連通しない気孔(空孔)との容積の和を、全容積(見かけの容積)で除した値を指す。気孔率は、例えばJIS R 1634に従って測定できる。
また、ガラス10に使用されるガラスは通常非晶質のガラス、すなわち非晶質固体であることが好ましい。またこのガラスは表面や内部に結晶を含む結晶化ガラスであってもよいが、密度の観点から非晶質のガラスが好ましい。セラミックスの内、焼結法により作製されたものは透過率が低く、密度が大きくなるため使用しないことが好ましい。
(ガラスの形状)
次に、ガラス10の形状について説明する。図1に示すように、ガラス10は、一方の表面である第1表面12と、他方の表面である第2表面14とを含む板状のガラス基板である。第2表面14は、第1表面12と反対側の表面であり、例えば第1表面12と平行である。ガラス10は、平面視で、すなわち第1表面12に直交する方向から見た場合に、円形となる円板形状であってよいが、円板形状に限られず任意の形状であってよく、例えば矩形などの多角形状の板であってもよい。
また、ガラス10の厚みD、すなわち第1表面12と第2表面14との間の長さは、0.1mm以上5.0mm以下であることが好ましく、0.1mm以上2.0mm以下であることがより好ましく、0.1mm以上0.5mm以下であることが更に好ましい。厚みDを0.1mm以上とすることで、ガラス10が薄くなり過ぎることを抑えて、たわみや衝撃による破損を抑制できる。厚みDを2.0mm以下とすることで、重くなることを抑制でき、厚みDを0.5mm以下とすることで、重くなることを更に好適に抑制できる。
(ガラスの特性)
次に、ガラス10の特性について説明する。
(ヤング率)
ガラス10は、ヤング率が、120GPa以上であることが好ましく、125GPa以上であることがより好ましく、130GPa以上であることが更に好ましい。ヤング率がこの範囲となることで、破損を抑制できる。ガラス10のヤング率は、OLYMPUS社製の38DL PLUSを用いて超音波の伝搬に基づいて測定できる。
(熱膨張係数)
ガラス10は、50℃~200℃における平均熱膨張係数CTEが、4.5ppm/℃以下であることが好ましく、3.0ppm/℃以上4.2ppm/℃以下であることがより好ましい。平均熱膨張係数CTEがこの範囲となることで、ガラス10を低熱膨張として、破損を抑制できる。なお、平均熱膨張係数CTEは、熱膨張測定の規格としてDIN-51045-1に準拠して測定できる。具体的には、サンプルに対して、測定装置としてNETZSCH社のdilatometer(DIL 402 Expedis)を用いて30℃~300℃の範囲で測定し、そのうち50℃~200℃の範囲の平均熱膨張係数を、平均熱膨張係数CTEとしてよい。
(ガラスの製造方法)
ガラス10は、任意の方法で製造されてよいが、例えば次の方法で製造される。最初に、ガラス10に含まれる化合物の原料となる、珪砂やソーダ灰などの原料を所定の温度(例えば1500℃~1600℃)で加熱して溶融させる溶融工程を実行する。そして、溶融した原料(ガラス)を清澄した後、板状に成形する成形工程を実行する。本実施形態では、溶融工程と成形工程では、溶融キャスト法が用いられる。
以上のようにして成形されたガラスは、酸化物基準で上記において説明したガラス10の組成範囲を有するものとなる。そして、成形工程で成形したガラスに徐冷工程を実行することで、ガラス10を製造する。
なお、ガラス10の製造方法は以上に限られず任意であってよい。例えば、徐冷工程は必須ではない。また、ガラス10を製造する際の成形工程は、種々の方法を採用可能であり、例えば溶融キャスト法に限られず、ダウンドロー法(例えば、オーバーフローダウンドロー法、スロットダウン法及びリドロー法など)、フロート法、ロールアウト法及びプレス法などを用いてもよい。
次に、ガラス10を、FOWLP製造に用いた場合の製造工程の一例について説明する。FOWLP製造においては、ガラス10上に、複数の半導体チップを貼り合わせて、半導体チップを封止材で覆って素子基板を形成する。そして、ガラス10と素子基板とを分離して、素子基板の半導体チップと反対側を、例えば別のガラス10上に貼り合わせる。そして、半導体チップ上に配線や半田バンプなどを形成して、素子基板とガラス10とを再度分離する。そして、素子基板を半導体チップ毎に切断して個片化することで、半導体デバイスが得られる。
(効果)
以上説明したように、本実施形態に係るガラス10は、酸化物基準のモル%表示で、SiO:10%~35%、B:1%~10%、Ta:10%~20%、を含有し、平均原子充填率Vが、0.595以上であり、平均結合乖離エネルギGが、84以上である。なお、「~」で表される数値範囲は、~の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味し、以降でも「~」を使用する場合は、同様の意味を指す。
ここで、ガラスは、ヤング率を高くしつつ、熱膨張率を低くすることが求められている。特に例えば半導体デバイスの支持にガラスを用いる場合には、高温時のたわみを抑制するために、高ヤング率、かつ低熱膨張率が求められる。
ガラスのヤング率は、平均結合乖離エネルギG及び平均原子充填率Vと比例する傾向にあるため、平均結合乖離エネルギG及び平均原子充填率Vのいずれかを大きくすることで、ヤング率を高くできる。しかし、熱膨張係数は、平均結合乖離エネルギGを大きくすると小さくなるが、平均原子充填率Vを大きくすると大きくなってしまう。そのため、ヤング率が高く、熱膨張係数が小さいガラスを得るためには、平均結合乖離エネルギGのみを大きくすればよいといえる。
しかし、平均結合乖離エネルギGのみが大きくなるガラスを得ることは困難なので、ヤング率が高く(例えば120GPa以上)、熱膨張係数が低い(例えば、50℃~200℃における平均熱膨張係数CTEが4.5ppm/℃以下)ガラスを得ることは、従来の知見からは不可能な状況であった。
それに対し、本発明者は、鋭意努力した結果、平均原子充填率Vを大きくしても平均熱膨張係数CTEが小さくなる組成域を見出した。すなわち、本実施形態に係るガラス10のように、SiO、B3、及びTaなどを上記の範囲で含んだガラスにおいて、平均結合乖離エネルギG及び平均原子充填率Vを上記範囲とすることで、ヤング率を高くしつつ、熱膨張係数を低くすることが可能となる。
また、本実施形態に係るガラス10は、失透も抑制することができる。
本実施形態に係るガラス10は、平均原子充填率Vが、0.603以上0.700以下であることが好ましい。これにより、ヤング率を高くしつつ、熱膨張係数を低くすることが可能となる。
本実施形態に係るガラス10は、平均結合乖離エネルギGが、86以上110以下であることが好ましい。これにより、ヤング率を高くしつつ、熱膨張係数を低くすることが可能となる。
本実施形態に係るガラス10は、酸化物基準のモル%表示で、
SiO:10%~35%、
Al:10%~40%、
:1%~10%、
MgO:0%~30%、
CaO:0%~30%、
SrO:0%~30%、
Ta:10%~20%、
を含有することが好ましい。このような組成範囲とすることで、ヤング率を高くしつつ、熱膨張係数を低くすることが可能となる。
本実施形態に係るガラス10は、酸化物基準のモル%表示における、Al/(MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO)が、1以上3以下であることが好ましい。このような組成比率とすることで、ヤング率を高くしつつ、熱膨張係数を低くすることが可能となる。
ガラス10は、非晶質のガラスであることが好ましい。非晶質のガラスとすることで、熱膨張率を低くすることができる。
ガラス10は、基板として用いられることが好ましく、ファンアウトウェハレベルパッケージ及びファンアウトパネルレベルパッケージの少なくとも一方の製造に用いられることが好ましい。ガラス10は、これらの用途に好適に用いられる。
本実施形態に係るガラス10の製造方法は、溶融キャスト法によりガラス10を製造することが好ましい。本実施形態に係るガラス10は、溶融キャスト法を用いた場合にも失透を抑制できる。
本開示は、以下の発明を記載するものである。なお、これに限定されるものではない。
(1)酸化物基準のモル%表示で、
SiO:10%~35%、
:1%~10%、
Ta:10%~20%、
を含有し、平均原子充填率Vが、0.595以上であり、平均結合乖離エネルギGが、84以上である、ガラス。
(2)平均原子充填率Vが、0.603以上0.700以下である、(1)に記載のガラス。
(3)平均結合乖離エネルギGが、86以上110以下である、(1)又は(2)に記載のガラス。
(4)酸化物基準のモル%表示で、
SiO:10%~35%、
Al:10%~40%、
:1%~10%、
MgO:0%~30%、
CaO:0%~30%、
SrO:0%~30%、
Ta:10%~20%、
を含有する、(1)から(3)のいずれかに記載のガラス。
(5)酸化物基準のモル%表示における、Al/(MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO)が、1以上3以下である、(1)から(4)のいずれかに記載のガラス。
(6)非晶質のガラスである、(1)から(5)のいずれかに記載のガラス。
(7)基板として用いられる、(1)から(6)のいずれかに記載のガラス。
(8)ファンアウトウェハレベルパッケージ及びファンアウトパネルレベルパッケージの少なくとも一方の製造に用いられる、(7)に記載のガラス。
(9)ヤング率が120GPa以上であり、50℃~200℃における平均熱膨張係数CTEが、4.5ppm/℃以下である、(1)から(8)のいずれかに記載のガラス。
(実施例)
次に、実施例について説明する。なお、発明の効果を奏する限りにおいて実施態様を変更しても構わない。
実施例においては、組成が異なるガラスを作製した。実施例においては、溶融キャスト法を用いて、直径が30mmで厚みが10mmの素板を製造した。次に、素板の中心から直径が20mmで厚みが1mmの板を、複数枚切り出した。これらの板の両面を、酸化セリウムを研磨材として用いて両面研磨を行い、ガラスを得た。
表1は、各例のガラスの特性を示す表である。表1は、例1から例15についての、ガラスの作製に用いた材料の、酸化物基準のモル%表示での含有量と、平均結合乖離エネルギGと、平均原子充填率Vとを示している。平均結合乖離エネルギG及び平均原子充填率Vは、上述の実施形態で説明した方法で算出した。また、表1における、{(Al)/Σ(RO)}は、ガラス10に含まれる2価の元素の酸化物の含有量の合計値に対する、Alの含有量の比率である。
Figure 2023160152000002
各例のガラスについて、ヤング率と熱膨張率との評価を行った。
ヤング率の評価においては、OLYMPUS社製の38DL PLUSによりヤング率を測定した。
熱膨張率の評価においては、50℃~200℃における平均熱膨張係数CTEを測定した。50℃~200℃における平均熱膨張係数CTEは、NETZSCH社のdilatometer(DIL 402 Expedis)により測定した。各測定値を表1に示す。
各例のガラスについて、ヤング率が120GPa以上であり、かつ、50℃~200℃における平均熱膨張係数CTEが4.5ppm/℃以下であるものを、合格とし、それらの少なくとも1つを満たさないものを、不合格とした。
実施例に係る例1~例6のガラスは、合格となり、ヤング率を高くしつつ、熱膨張係数を低くできることが分かる。一方、比較例に係る例7~例15のガラスは、不合格となり、ヤング率を高くしつつ、熱膨張係数を低くできないことが分かる。
オプションの評価として、ガラスの密度、失透性を評価した。
ガラスの密度は、アルキメデス法により測定した。
失透性については、溶融キャスト法によって得られたガラスを目視および顕微鏡観察によって評価した。得られたガラス全体が透明性を有していた場合を〇、ガラス中に結晶由来の白濁部または結晶が観察された場合を×とした。実施例に係る例1~例6のガラスは、失透性が低く、より好ましいことが分かる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態の内容により実施形態が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。更に、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。更に、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
10 ガラス

Claims (9)

  1. 酸化物基準のモル%表示で、
    SiO:10%~35%、
    :1%~10%、
    Ta:10%~20%、
    を含有し、
    平均原子充填率Vが、0.595以上であり、
    平均結合乖離エネルギGが、84以上である、
    ガラス。
  2. 平均原子充填率Vが、0.603以上0.700以下である、請求項1に記載のガラス。
  3. 平均結合乖離エネルギGが、86以上110以下である、請求項1又は請求項2に記載のガラス。
  4. 酸化物基準のモル%表示で、
    SiO:10%~35%、
    Al:10%~40%、
    :1%~10%、
    MgO:0%~30%、
    CaO:0%~30%、
    SrO:0%~30%、
    Ta:10%~20%、
    を含有する、請求項1又は請求項2に記載のガラス。
  5. 酸化物基準のモル%表示における、Al/(MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO)が、1以上3以下である、請求項1又は請求項2に記載のガラス。
  6. 非晶質のガラスである、請求項1又は請求項2に記載のガラス。
  7. 基板として用いられる、請求項1又は請求項2に記載のガラス。
  8. ファンアウトウェハレベルパッケージ及びファンアウトパネルレベルパッケージの少なくとも一方の製造に用いられる、請求項7に記載のガラス。
  9. ヤング率が120GPa以上であり、50℃~200℃における平均熱膨張係数CTEが、4.5ppm/℃以下である、請求項1又は請求項2に記載のガラス。
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