JP2023159727A - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】Niめっき膜とパッシベーション層との間の密着性を向上できる半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供する。【解決手段】半導体装置は、第1主面を有する基板と、前記第1主面の上方に設けられた第1金属層と、前記第1金属層を覆うパッシベーション層と、第2金属層と、を有し、前記パッシベーション層に、前記第1金属層の一部が露出する開口部が設けられており、前記第2金属層は、前記開口部の内壁面を覆うAl又はAl合金膜と、前記Al又はAl合金膜に接すると共に、前記開口部の内側で前記第1金属層の上方に設けられたNiめっき膜と、を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
アルミニウム膜の上に、開口部が形成されパッシベーション層が形成され、開口部の内側でアルミニウム膜の上にNiめっき膜が形成された半導体装置が知られている。
特開2011-042831号公報
Niめっき膜とパッシベーション層との間の密着性の向上が望まれている。
本開示は、Niめっき膜とパッシベーション層との間の密着性を向上できる半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本開示の半導体装置は、第1主面を有する基板と、前記第1主面の上方に設けられた第1金属層と、前記第1金属層を覆うパッシベーション層と、第2金属層と、を有し、前記パッシベーション層に、前記第1金属層の一部が露出する開口部が設けられており、前記第2金属層は、前記開口部の内壁面を覆うAl又はAl合金膜と、前記Al又はAl合金膜に接すると共に、前記開口部の内側で前記第1金属層の上方に設けられたNiめっき膜と、を有する。
本開示によれば、Niめっき膜とパッシベーション層との間の密着性を向上できる。
図1は、第1実施形態に係る半導体装置の構成を示す断面図である。 図2は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その1)である。 図3は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その2)である。 図4は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その3)である。 図5は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その4)である。 図6は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その5)である。 図7は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その6)である。 図8は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その7)である。 図9は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その8)である。 図10は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その9)である。 図11は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その10)である。 図12は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その11)である。 図13は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その12)である。 図14は、第2実施形態に係る半導体装置の構成を示す断面図である。
実施するための形態について、以下に説明する。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。以下の説明では、同一又は対応する要素には同一の符号を付し、それらについて同じ説明は繰り返さない。本明細書中の結晶学的記載においては、個別方位を[]、集合方位を<>、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示している。また結晶学上の指数が負であることは、通常、"-"(バー)を数字の上に付すことによって表現されるが、本開示では数字の前に負の符号を付している。また、以下の説明では、XYZ直交座標系を用いるが、当該座標系は、説明のために定めるものであって、半導体装置の姿勢について限定するものではない。また、XY面視を平面視といい、任意の点からみて、+Z方向を上方、上側又は上ということがあり、-Z方向を下方、下側又は下ということがある。
〔1〕 本開示の一態様に係る半導体装置は、第1主面を有する基板と、前記第1主面の上方に設けられた第1金属層と、前記第1金属層を覆うパッシベーション層と、第2金属層と、を有し、前記パッシベーション層に、前記第1金属層の一部が露出する開口部が設けられており、前記第2金属層は、前記開口部の内壁面を覆うAl又はAl合金膜と、前記Al又はAl合金膜に接すると共に、前記開口部の内側で前記第1金属層の上方に設けられたNiめっき膜と、を有する。
Al又はAl合金膜が開口部の内壁面を覆い、Niめっき膜がAl又はAl合金膜に接すると共に、開口部の内側で第1金属層の上方に設けられている。Niめっき膜とAl又はAl合金膜との間の密着性及びAl又はAl合金膜とパッシベーション層との間の密着性は、Niめっき膜とパッシベーション層とが直接接する場合のNiめっき膜とパッシベーション層との間の密着性よりも高い。従って、Al又はAl合金膜を介してNiめっき膜とパッシベーション層との間に優れた密着性を得ることができる。
〔2〕 〔1〕において、前記Al又はAl合金膜の厚さは、10nm以上であってもよい。この場合、Al又はAl合金膜を介してNiめっき膜とパッシベーション層との間に優れた密着性を得やすい。
〔3〕 〔1〕又は〔2〕において、前記内壁面と前記第1主面とのなす角度は、15°以上90°以下であってもよい。この場合、開口部の内壁面を覆うようにAl又はAl合金膜を形成しやすい。
〔4〕 〔1〕~〔3〕において、前記Niめっき膜の上方に設けられたAuめっき膜又はAgめっき膜を有してもよい。この場合、第2金属層に優れた耐食性を得やすい。
〔5〕 〔4〕において、前記Niめっき膜と前記Auめっき膜又はAgめっき膜との間に設けられたPdめっき膜を有してもよい。この場合、Niめっき膜とAuめっき膜又はAgめっき膜との間に優れた密着性を得やすい。
〔6〕 〔1〕~〔5〕において、前記パッシベーション層は、ポリイミド層、窒化シリコン層及び酸化シリコン層からなる群から選択された少なくとも1つを含んでもよい。この場合、優れた絶縁性を得やすい。
〔7〕 〔1〕~〔6〕において、前記基板は、炭化珪素基板であってもよい。この場合、優れた耐圧が得やすい。
〔8〕 本開示の一態様に係る半導体装置の製造方法は、第1主面を有する基板と、前記第1主面の上方に第1金属層を形成する工程と、前記第1金属層を覆うパッシベーション層を形成する工程と、前記パッシベーション層に、前記第1金属層の一部が露出する開口部を形成する工程と、前記開口部の内壁面を覆うAl又はAl合金膜を形成する工程と、前記開口部の内側で前記第1金属層の上方に、前記Al又はAl合金膜に接するNiめっき膜を形成する工程と、を有する。
開口部の内壁面を覆うAl又はAl合金膜が形成され、Al又はAl合金膜に接するNiめっき膜が開口部の内側で第1金属層の上方に形成される。従って、Al又はAl合金膜を介してNiめっき膜とパッシベーション層との間に優れた密着性を得ることができる。
〔9〕 〔8〕において、前記Al又はAl合金膜は、スパッタ法により形成されてもよい。この場合、Al又はAl合金膜とパッシベーション層との間に特に優れた密着性を得やすい。
(第1実施形態)
第1実施形態について説明する。第1実施形態は、炭化珪素を用いたいわゆる縦型のMOS型電界効果トランジスタ(field effect transistor:FET)に関し、このMOS型FETは半導体装置の一例である。図1は、第1実施形態に係る半導体装置の構成を示す断面図である。
図1に示されるように、第1実施形態に係る半導体装置100は、炭化珪素基板10と、ゲート絶縁膜81と、ゲート電極82と、層間絶縁膜83と、ソース電極60と、ドレイン電極70と、パッシベーション層20と、アルミニウム(Al)膜31と、めっき膜35とを主に有している。
炭化珪素基板10は、第1主面1と、第1主面1とは反対の第2主面2とを有する。第1主面1及び第2主面2はXY平面に平行であり、第1主面1は第2主面2からみて+Z方向にある。炭化珪素基板10は、炭化珪素単結晶基板50と、炭化珪素単結晶基板50上にある炭化珪素エピタキシャル層40とを含む。炭化珪素エピタキシャル層40は第1主面1を構成し、炭化珪素単結晶基板50は第2主面2を構成する。炭化珪素単結晶基板50及び炭化珪素エピタキシャル層40は、例えばポリタイプ4Hの六方晶炭化珪素から構成されている。炭化珪素単結晶基板50は、例えば窒素(N)等のn型不純物を含み、n型の導電型(第1導電型)を有する。
第1主面1は、{0001}面又は{0001}面がオフ方向に8°以下のオフ角だけ傾斜した面である。好ましくは、第1主面1は、(000-1)面又は(000-1)面がオフ方向に8°以下のオフ角だけ傾斜した面である。オフ方向は、例えば<11-20>方向であってもよいし、<1-100>方向であってもよい。オフ角は、例えば1°以上であってもよいし、2°以上であってもよい。オフ角は、6°以下であってもよいし、4°以下であってもよい。
炭化珪素エピタキシャル層40は、ドリフト領域11と、ボディ領域12と、ソース領域13と、コンタクト領域18とを主に有する。
ドリフト領域11は、例えば窒素又はリン(P)等のn型不純物を含み、n型の導電型を有する。
ボディ領域12は、例えばアルミニウム等のp型不純物を含み、p型の導電型を有する。ボディ領域12はドリフト領域11の上に設けられている。
ソース領域13は、例えば窒素又はリンなどのn型不純物を含み、n型の導電型を有する。ソース領域13はボディ領域12の上に設けられている。ソース領域13は、ボディ領域12によってドリフト領域11から隔てられている。ソース領域13は第1主面1を構成する。
コンタクト領域18は、例えばアルミニウム等のp型不純物を含み、p型の導電型を有する。コンタクト領域18は、ソース領域13を貫通し、ボディ領域12に接する。コンタクト領域18は第1主面1を構成する。
第1主面1に、側面3と底面4とにより規定されるゲートトレンチ5が設けられている。ゲートトレンチ5は、例えばY軸に沿って延びる。複数のゲートトレンチ5がX軸に沿って並ぶ。側面3は、ソース領域13と、ボディ領域12と、ドリフト領域11の一部とを貫通し、ドリフト領域11に至る。底面4は側面3と連なる。底面4はドリフト領域11に位置する。例えば、底面4は第1主面1及び第2主面2と平行である。底面4を含む平面に対する側面3の角度θ1は、例えば45°以上65°以下である。角度θ1は、例えば50°以上であってもよい。角度θ1は、例えば60°以下であってもよい。側面3は、好ましくは、{0-33-8}面を有する。{0-33-8}面は、優れた移動度が得られる結晶面である。
ゲート絶縁膜81は、例えば酸化膜である。ゲート絶縁膜81は、例えば二酸化珪素を含む材料により構成されている。ゲート絶縁膜81は、側面3及び底面4に接する。ゲート絶縁膜81は、底面4においてドリフト領域11と接する。ゲート絶縁膜81は、側面3においてソース領域13、ボディ領域12及びドリフト領域11と接する。ゲート絶縁膜81は、第1主面1においてソース領域13と接していてもよい。
ゲート電極82は、ゲート絶縁膜81の上に設けられている。ゲート電極82は、例えば導電性不純物を含むポリシリコン(ポリSi)から構成されている。ゲート電極82は、ゲートトレンチ5の内部に配置されている。ゲート電極82の一部は、第1主面1上に配置されていてもよい。
層間絶縁膜83はゲート電極82を覆う。層間絶縁膜83はゲート電極82及びゲート絶縁膜81に接する。層間絶縁膜83は、例えば酸化膜である。層間絶縁膜83は、例えば二酸化珪素を含む材料から構成されている。層間絶縁膜83は、ゲート電極82とソース電極60とを互いに電気的に絶縁している。層間絶縁膜83の一部は、ゲートトレンチ5の内部に設けられていてもよい。
層間絶縁膜83の上面及び側面と、ゲート絶縁膜81の側面とを覆うバリアメタル膜84が設けられている。バリアメタル膜84は層間絶縁膜83及びゲート絶縁膜81と接している。バリアメタル膜84は、例えば窒化チタン(TiN)を含む材料から構成されている。
層間絶縁膜83及びゲート絶縁膜81にコンタクトホール90が形成されている。コンタクトホール90を通じてソース領域13が層間絶縁膜83及びゲート絶縁膜81から露出している。
ソース電極60は第1主面1に接する。ソース電極60は、コンタクトホール90内に設けられたコンタクト電極61と、ソース配線62とを有する。コンタクト電極61は、第1主面1において、ソース領域13及びコンタクト領域18に接している。コンタクト電極61は、例えばニッケルシリサイド(NiSi)を含む材料から構成されている。コンタクト電極61が、チタン(Ti)と、アルミニウムと、シリコンとを含む材料から構成されていてもよい。コンタクト電極61は、ソース領域13及びコンタクト領域18とオーミック接合している。ソース配線62は、層間絶縁膜83の上面及び側面と、コンタクト電極61の上面とを覆う。ソース配線62は、バリアメタル膜84及びコンタクト電極61と接している。ソース配線62は、例えばアルミニウム又は銅を含む材料から構成されている。ソース配線62がアルミニウム及び銅を含む材料から構成されてもよい。例えば、ソース配線62は、アルミニウム膜又はアルミニウム合金膜である。ソース配線62は第1金属層の一例である。
ドレイン電極70は第2主面2に接する。ドレイン電極70は、第2主面2において炭化珪素単結晶基板50と接している。ドレイン電極70は、ドリフト領域11と電気的に接続されている。ドレイン電極70は、例えばニッケルシリサイドを含む材料から構成されている。ドレイン電極70がチタンと、アルミニウムと、シリコンとを含む材料から構成されていてもよい。ドレイン電極70は、炭化珪素単結晶基板50とオーミック接合している。
ソース配線62の上にパッシベーション層20が形成されている。パッシベーション層20はソース配線62を覆う。パッシベーション層20にソース配線62の一部が露出する開口部21が設けられている。パッシベーション層20は、例えばポリイミド層である。
半導体装置100は、第2金属層30を有する。第2金属層30は、Al膜31と、めっき膜35とを有する。
Al膜31は、開口部21の内壁面22の上と、開口部21から露出するソース配線62の上面の上とに設けられている。Al膜31は、開口部21の内壁面22を覆う部分と、開口部21から露出するソース配線62の上面を覆う部分とを含む。Al膜31の厚さは、例えば10nm以上である。Al膜31の厚さとは、開口部21の内壁面22を覆う部分では、開口部21の内壁面22に垂直な方向の厚さであり、開口部21から露出するソース配線62の上面を覆う部分では、ソース配線62の上面に垂直な方向の厚さである。内壁面22と第1主面1とのなす角度θ2は90°である。内壁面22が平面でなくてもよい。内壁面22が平面でない場合、内壁面22と第1主面1とのなす角度θ2は、内壁面22内の位置であってソース配線62の上面から上方にパッシベーション層20の平均厚さの1/2だけ離れた位置で内壁面22に接する平面と第1主面1とのなす角度である。
めっき膜35は、ニッケル(Ni)めっき膜32と、パラジウム(Pd)めっき膜33と、金(Au)めっき膜34とを有する。Niめっき膜32は、Al膜31に接すると共に、ソース配線62の上方に設けられている。Niめっき膜32の大部分が開口部21の内側にある。Niめっき膜32は、開口部21の内側でソース配線62の上方に設けられている。Niめっき膜32の一部分がAl膜31及びパッシベーション層20の上面の一部に接していてもよい。Niめっき膜32がリンを含んでもよい。Pdめっき膜33は、Niめっき膜32の上に設けられている。Auめっき膜34は、Pdめっき膜33の上に設けられている。
次に、第1実施形態に係る半導体装置100の製造方法について説明する。図2~図13は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
まず、図3に示されるように、炭化珪素単結晶基板50を準備する。次に、炭化珪素単結晶基板50の上に炭化珪素エピタキシャル層40を形成する。例えば、炭化珪素単結晶基板50は、窒素等のn型不純物を含み、n型の導電型を有する。例えば、炭化珪素エピタキシャル層40は窒素等のn型不純物を添加したエピタキシャル成長により形成できる。このようにして、第1主面1と、第2主面2とを有する炭化珪素基板10が得られる。
次に、図3に示されるように、炭化珪素エピタキシャル層40へのイオン注入を行い、ボディ領域12、ソース領域13及びコンタクト領域18を形成する。炭化珪素エピタキシャル層40の残部がドリフト領域11となる。ボディ領域12又はコンタクト領域18を形成するためのイオン注入においては、例えばアルミニウム等のp型不純物をイオン注入する。ソース領域13を形成するためのイオン注入においては、例えばリン等のn型不純物をイオン注入する。
次に、図4に示されるように、ソース領域13、ボディ領域12及びドリフト領域11に複数のゲートトレンチ5を形成する。ゲートトレンチ5は、次のようにして形成できる。
まず、ゲートトレンチ5を形成しようとする領域上に開口を有するマスク(図示せず)を形成する。次に、マスクを用いて、ソース領域13の一部と、ボディ領域12の一部と、ドリフト領域11の一部とをエッチングにより除去する。エッチングは、例えば反応性イオンエッチング(reactive ion etching:RIE)である。エッチングにより、ゲートトレンチ5を形成しようとする領域に、第1主面1に対してほぼ垂直な側部と、側部と連続的に設けられ、かつ第1主面1とほぼ平行な底部とを有する凹部が形成される。
次に、凹部において熱エッチングを行う。熱エッチングは、第1主面1上にマスクが形成された状態で、例えば、少なくとも1種類以上のハロゲン原子を有する反応性ガスを含む雰囲気中での加熱によって行い得る。少なくとも1種類以上のハロゲン原子は、塩素(Cl)原子及びフッ素(F)原子の少なくともいずれかを含む。当該雰囲気は、例えば、塩素(Cl)、三塩化ホウ素(BCl)、六フッ化硫黄(SF)又は四フッ化炭素(CF)を含む。例えば、塩素ガスと酸素(O)ガスとの混合ガスを反応ガスとして用い、熱処理温度を800℃以上900℃以下として、熱エッチングが行われる。なお、反応ガスは、上述した塩素ガスと酸素ガスとに加えて、キャリアガスを含んでいてもよい。キャリアガスとしては、例えば窒素(N)ガス、アルゴン(Ar)ガス又はヘリウム(He)ガス等を用いることができる。
上記熱エッチングにより、第1主面1にゲートトレンチ5が形成される。ゲートトレンチ5は、ドリフト領域11からなる底面4と、ソース領域13及びボディ領域12を貫通して底面4に連なる側面3とを有する。熱エッチング後に、マスクが第1主面1から除去される。
次に、図5に示されるように、ゲート絶縁膜81を形成する。例えば炭化珪素基板10を熱酸化することにより、ソース領域13と、ボディ領域12と、ドリフト領域11と、コンタクト領域18とに接するゲート絶縁膜81が形成される。具体的には、炭化珪素基板10を、酸素を含む雰囲気中において、例えば1300℃以上1400℃以下の温度で加熱する。これにより、第1主面1と、側面3と、底面4とに接するゲート絶縁膜81が形成される。なお、ゲート絶縁膜81が熱酸化により形成された場合、厳密には、炭化珪素基板10の一部がゲート絶縁膜81に取り込まれる。このため、以降の処理では、熱酸化後のゲート絶縁膜81と炭化珪素基板10との間の界面に第1主面1、側面3及び底面4が若干移動したものとする。
次に、一酸化窒素(NO)ガス雰囲気中において炭化珪素基板10に対して熱処理(NOアニール)を行ってもよい。NOアニールにおいて、炭化珪素基板10が、例えば1100℃以上1400℃以下の条件下で1時間程度保持される。これにより、ゲート絶縁膜81とボディ領域12との界面領域に窒素原子が導入される。その結果、界面領域における界面準位の形成が抑制されることで、チャネル移動度を向上させることができる。
次に、図6に示されるように、ゲート電極82を形成する。ゲート電極82は、ゲート絶縁膜81上に形成される。ゲート電極82は、例えば減圧CVD(low pressure - chemical vapor deposition:LP-CVD)法により形成される。ゲート電極82は、ソース領域13と、ボディ領域12と、ドリフト領域11との各々に対面するように形成される。
次に、層間絶縁膜83を形成する。具体的には、ゲート電極82を覆い、かつゲート絶縁膜81と接するように層間絶縁膜83が形成される。層間絶縁膜83は、例えば、CVD法により形成される。層間絶縁膜83は、例えば二酸化珪素を含む材料から構成される。層間絶縁膜83の一部がゲートトレンチ5の内部に形成されてもよい。
次に、図7に示されるように、層間絶縁膜83及びゲート絶縁膜81のエッチングを行うことで、層間絶縁膜83及びゲート絶縁膜81にコンタクトホール90を形成する。この結果、ソース領域13及びコンタクト領域18が層間絶縁膜83及びゲート絶縁膜81から露出する。次に、第1主面1においてソース領域13及びコンタクト領域18に接するコンタクト電極61用の金属膜(図示せず)を形成する。コンタクト電極61用の金属膜は、例えばスパッタリング法により形成される。コンタクト電極61用の金属膜は、例えばニッケルを含む材料から構成される。次に、合金化アニールを行う。コンタクト電極61用の金属膜が、例えば900℃以上1100℃以下の温度で5分間程度保持される。これにより、コンタクト電極61用の金属膜の少なくとも一部が、炭化珪素基板10が含む珪素と反応してシリサイド化する。これにより、ソース領域13及びコンタクト領域18とオーミック接合するコンタクト電極61が形成される。コンタクト電極61が、チタンと、アルミニウムと、シリコンとを含む材料から構成されてもよい。
次に、図8に示されるように、ソース配線62を形成する。具体的には、コンタクト電極61及び層間絶縁膜83を覆うソース配線62が形成される。ソース配線62は、例えばスパッタリング法により形成される。ソース配線62は、例えばアルミニウム又は銅を含む材料から構成される。ソース配線62がアルミニウム及び銅を含む材料から構成されてもよい。例えば、ソース配線62は、アルミニウム膜又はアルミニウム合金膜である。このようにして、コンタクト電極61とソース配線62とを有するソース電極60が形成される。
次に、図9に示されるように、ソース配線62を覆うパッシベーション層20を形成する。パッシベーション層は、例えば、ポリイミド層、窒化シリコン層及び酸化シリコン層からなる群から選択された少なくとも1つを含む。次に、パッシベーション層20に、ソース配線62の一部が露出する開口部21を形成する。例えば、ポリイミド層が感光性を備える場合、露光及び現像により開口部を形成することができる。例えば、ポリイミド層、窒化シリコン層又は酸化シリコン層にエッチングにより開口部を形成してもよい。
次に、図10に示されるように、パッシベーション層20の上面の上と、開口部21の内壁面22の上と、開口部21から露出するソース配線62の上面の上とにAl膜38を形成する。Al膜38の厚さは、例えば10nm以上とする。Al膜38は、例えばスパッタ法により形成される。
次に、図11に示されるように、Al膜38の、開口部21から露出するソース配線62の上面の上の部分を覆うマスク39を形成する。
次に、図12に示されるように、マスク39を用いて、Al膜38のエッチングを行う。エッチングは、例えばドライバエッチング又はウェットエッチングである。この結果、Al膜38の、パッシベーション層20の上面よりも上側の部分が除去される。次に、マスク39を除去する。このようにして、Al膜38からAl膜31が得られる。Al膜31の厚さは、例えば10nm以上である。
次に、図13に示されるように、Al膜31の上に、めっき膜35を形成する。めっき膜35の形成では、Al膜31の上にリンを含むNiめっき膜32を形成し、Niめっき膜32の上にPdめっき膜33を形成し、Pdめっき膜33の上にAuめっき膜34を形成する。Niめっき膜32、Pdめっき膜33及びAuめっき膜34は、例えば無電解めっき法により形成できる。また、第2主面2において炭化珪素単結晶基板50に接するドレイン電極70を形成する。
このようにして、電界効果トランジスタを含む半導体装置100を製造できる。
第1実施形態に係る半導体装置100では、Al膜31が開口部21の内壁面22を覆い、Niめっき膜32がAl膜31に接すると共に、開口部21の内側でソース配線62の上方に設けられている。そして、Niめっき膜32とパッシベーション層20との間にAl膜31が位置する。Niめっき膜32とAl膜31との間の密着性及びAl膜31とパッシベーション層20との間の密着性は、Niめっき膜32とパッシベーション層20とが直接接する場合のNiめっき膜32とパッシベーション層20との間の密着性よりも高い。従って、第1実施形態によれば、Al膜31を介してNiめっき膜32とパッシベーション層20との間に優れた密着性を得ることができる。Al膜31がスパッタ法により形成されている場合には、Al膜31とパッシベーション層20との間に特に優れた密着性が得られる。Al膜31に代えてAl合金膜が用いられてもよい。Al合金膜は、例えばAl-Cu合金膜である。
Al膜31の厚さが10nm以上であることで、Al膜31を介してNiめっき膜32とパッシベーション層20との間に優れた密着性を得やすい。Al膜31の厚さは、好ましくは15nm以上であり、より好ましくは20nm以上である。Al膜31の厚さが30nm以下であってもよい。
めっき膜35がAuめっき膜34を有することで、めっき膜35に優れた耐食性が得られ、より優れた長期信頼性が得られる。更に、めっき膜35がNiめっき膜32とAuめっき膜34との間に設けられたPdめっき膜33を有することで、Niめっき膜32とAuめっき膜34との間に優れた密着性が得られる。Auめっき膜34に代えてAgめっき膜が用いられてもよい。
パッシベーション層20が窒化シリコン層又は酸化シリコン層であってもよい。パッシベーション層20がポリイミド層、窒化シリコン層及び酸化シリコン層からなる群から選択された少なくとも1つを含んでいると、優れた絶縁性が得られる。
炭化珪素基板10が用いられることで、優れた耐圧が得られる。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。第2実施形態は、主として、パッシベーション層20の開口部21の形状の点で第1実施形態と相違する。図14は、第2実施形態に係る半導体装置の構成を示す断面図である。
図14に示されるように、第2実施形態に係る半導体装置200では、内壁面22と第1主面1とのなす角度θ2が90°未満である。角度θ2は、例えば15°以上90°未満である。第1実施形態と同じく、内壁面22が平面でなくてもよい。内壁面22が平面でない場合、内壁面22と第1主面1とのなす角度θ2は、内壁面22内の位置であってソース配線62の上面から上方にパッシベーション層20の平均厚さの1/2だけ離れた位置で内壁面22に接する平面と第1主面1とのなす角度である。
他の構成は第1実施形態と同一である。
第2実施形態によっても第1実施形態と同じ効果が得られる。また、第2実施形態によれば、開口部21の内壁面22を覆うようにAl膜31をより形成しやすい。
本開示において、角度θ2は、例えば15°以上90°以下であり、好ましくは20°以上90°以下であり、より好ましくは30°以上90°以下であり、更に好ましくは45°以上90°以下である。角度θ2が90°あっても開口部21の内壁面22を覆うようにAl膜31を形成しやすい。
以上、実施形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
1 第1主面
2 第2主面
3 側面
4 底面
5 ゲートトレンチ
10 炭化珪素基板
11 ドリフト領域
12 ボディ領域
13 ソース領域
18 コンタクト領域
20 パッシベーション層
21 開口部
22 内壁面
30 第2金属層
31、38 Al膜
32 Niめっき膜
33 Pdめっき膜
34 Auめっき膜
35 めっき膜
39 マスク
40 炭化珪素エピタキシャル層
50 炭化珪素単結晶基板
60 ソース電極
61 コンタクト電極
62 ソース配線
70 ドレイン電極
81 ゲート絶縁膜
82 ゲート電極
83 層間絶縁膜
84 バリアメタル膜
90 コンタクトホール
100、200 半導体装置
θ1、θ2 角度

Claims (9)

  1. 第1主面を有する基板と、
    前記第1主面の上方に設けられた第1金属層と、
    前記第1金属層を覆うパッシベーション層と、
    第2金属層と、
    を有し、
    前記パッシベーション層に、前記第1金属層の一部が露出する開口部が設けられており、
    前記第2金属層は、
    前記開口部の内壁面を覆うAl又はAl合金膜と、
    前記Al又はAl合金膜に接すると共に、前記開口部の内側で前記第1金属層の上方に設けられたNiめっき膜と、
    を有する半導体装置。
  2. 前記Al又はAl合金膜の厚さは、10nm以上である請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記内壁面と前記第1主面とのなす角度は、15°以上90°以下である請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記Niめっき膜の上方に設けられたAuめっき膜又はAgめっき膜を有する請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
  5. 前記Niめっき膜と前記Auめっき膜又はAgめっき膜との間に設けられたPdめっき膜を有する請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記パッシベーション層は、ポリイミド層、窒化シリコン層及び酸化シリコン層からなる群から選択された少なくとも1つを含む請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
  7. 前記基板は、炭化珪素基板である請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
  8. 第1主面を有する基板と、
    前記第1主面の上方に第1金属層を形成する工程と、
    前記第1金属層を覆うパッシベーション層を形成する工程と、
    前記パッシベーション層に、前記第1金属層の一部が露出する開口部を形成する工程と、
    前記開口部の内壁面を覆うAl又はAl合金膜を形成する工程と、
    前記開口部の内側で前記第1金属層の上方に、前記Al又はAl合金膜に接するNiめっき膜を形成する工程と、
    を有する半導体装置の製造方法。
  9. 前記Al又はAl合金膜は、スパッタ法により形成される請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
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