JP2023155001A - リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極、リチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極、リチウムイオン二次電池 Download PDF

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Tsutomu Nozoe
豊将 中野
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Abstract

【課題】炭素材料の細孔中に吸着している水を除去することができるリチウムイオン二次電池用正極材料およびリチウムイオン二次電池用正極、並びに、このリチウムイオン二次電池用正極を備えたリチウムイオン二次電池を提供する。【解決手段】正極活物質粒子の表面に炭素質被膜が形成された一次粒子、および前記一次粒子が複数個集合した凝集粒子の少なくとも一方と、前記一次粒子に付着した有機溶媒と、を含み、ヘッドスペースガスクロマトグラフ質量分析法による200℃での測定において、有機溶媒の含有量が50ppm以上500ppm以下の範囲である、リチウムイオン二次電池用正極材料。【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極、リチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池用正極の正極合剤層を形成するためには、炭素材料により被覆された正極活物質、導電助剤、結着剤および有機溶媒を含む正極材料ペーストが用いられる。正極材料ペーストには、粘度の低下や耐久性の向上が求められている。正極材料ペーストに含まれる炭素材料は細孔中に水を吸着している。そのため、単純に乾燥しただけでは、炭素材料から水を除去することが難しく、ペーストを混錬した際に粘度上昇の要因となる。そこで、正極材料ペーストの粘度を下げるために、炭素材料の細孔中に吸着した水を除去する方法が求められていた。
特許文献1には、層状型リチウム複合酸化物二次粒子、表面に炭素が担持してなるリチウム系ポリアニオン粒子、リチウム系ポリアニオン粒子および有機溶媒を含む複合化物スラリーを乾燥する処理を、50℃~150℃とすることが記載されている。
特開2021-136206号公報
特許文献1に記載の方法では、炭素材料の表面に付着している水を除去することができるものの、炭素材料の細孔中に吸着している水を除去することができなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、炭素材料の細孔中に吸着している水を除去することができるリチウムイオン二次電池用正極材料およびリチウムイオン二次電池用正極、並びに、このリチウムイオン二次電池用正極を備えたリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1]正極活物質粒子の表面に炭素質被膜が形成された一次粒子、および前記一次粒子が複数個集合した凝集粒子の少なくとも一方と、前記一次粒子に付着した有機溶媒と、を含み、
ヘッドスペースガスクロマトグラフ質量分析法による200℃での測定において、有機溶媒の含有量が50ppm以上500ppm以下の範囲で検出される、リチウムイオン二次電池用正極材料。
[2]有機溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノール、イソブチルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、ヘキサン、ケロシン、N-メチル-2-ピロリドンおよびポリフッ化ビニリデンから選ばれる少なくとも1種である、[1]に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
[3]カール・フィッシャー水分気化法により求められる水分量が1500ppm以下である、[1]または[2]に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
[4]レーザー式回折粒度分布測定装置で測定された平均粒子径が0.3μm以上10.0μm以下である、[1]~[3]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
[5]前記一次粒子が平均粒子径50nm以上500nm以下のオリビン構造を有する、[1]~[4]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
[6]前記炭素質被膜の厚さが0.5nm以上10nm以下である、[1]~[5]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
[7]電極集電体と、該電極集電体上に形成された正極合剤層と、を備えたリチウムイオン二次電池用正極であって、
前記正極合剤層は、[1]~[6]のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極材料を含有する、リチウムイオン二次電池用正極。
[8]正極、負極および非水電解質を有するリチウムイオン二次電池であって、
正極として、[7]に記載のリチウムイオン二次電池用正極を備えた、リチウムイオン二次電池。
本発明によれば、炭素材料の細孔中に吸着している水を除去することができるリチウムイオン二次電池用正極材料およびリチウムイオン二次電池用正極、並びに、このリチウムイオン二次電池用正極を備えたリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極、リチウムイオン二次電池の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[リチウムイオン二次電池用正極材料]
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料は、正極活物質粒子の表面に炭素質被膜が形成された一次粒子、および前記一次粒子が複数個集合した凝集粒子の少なくとも一方と、前記一次粒子に付着した有機溶媒と、を含み、ヘッドスペースガスクロマトグラフ質量分析法による200℃での測定において、有機溶媒の含有量が50ppm以上500ppm以下の範囲で検出される。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料は、ヘッドスペースガスクロマトグラフ質量分析(GC-MS)法による200℃での測定において、有機溶媒の含有量が50ppm以上500ppm以下の範囲で検出される。前記ヘッドスペースガスクロマトグラフ質量分析法により検出される有機溶媒の含有量は、70ppm以上400ppm以下であることが好ましく、80ppm以上300ppm以下であることがより好ましい。上記有機溶媒の含有量が上記下限値未満では、水分吸着が除去されず、サイクル特性が悪化する。上記有機溶媒の含有量が上記上限値を超えると、塗工したペーストの乾燥時に気化することで、電極中に空隙を生じやすくなり、エネルギー密度の低下を起こす。
上記有機溶媒の含有量は、ガスクロマトグラフ質量分析計(型式名:6890N/5975、Agilent社製)およびヘッドスペース装置(型式名:TurboMatrix40、Perkin Elmer社製)を用いて測定する。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料は、カール・フィッシャー水分気化法により求められる水分量が1500ppm以下であることが好ましく、1300ppm以下であることがより好ましく、1100ppm以下であることがさらに好ましい。リチウムイオン二次電池用正極材料の水分量が上記上限値以下であると、電極作製時に集電体との密着性が向上し、集電体と塗布膜が剥がれにくくなる。
リチウムイオン二次電池用正極材料の水分量は、下記のようにして測定することができる。
リチウムイオン二次電池用正極材料を、真空雰囲気にて、100℃で24時間乾燥し、リチウムイオン二次電池用正極材料の表面に吸着した水分を十分に取り除く。
次いで、カール・フィッシャー水分計(商品名:CA-200/VA-200、三菱化学アナリテック社製)を用いて、乾燥したリチウムイオン二次電池用正極材料を100℃~250℃まで加熱した際に検出される水分量を測定する。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料は、有機溶媒が付着し、正極活物質粒子の表面に炭素質被膜が形成された一次粒子と、その一次粒子が複数個集合した凝集粒子(二次粒子)と、を含むことが好ましい。
上記一次粒子に付着している有機溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソブチルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、ヘキサン、ケロシン、N-メチル-2-ピロリドンおよびポリフッ化ビニリデンから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。このような有機溶媒が、上記一次粒子に付着していることにより、水が再度吸着することを阻害し、粒子表面の安定性を向上させる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料は、レーザー式回折粒度分布測定装置で測定された平均粒子径が0.3μm以上10.0μm以下であることが好ましく、0.4μm以上9.5μm以下であることがより好ましく、0.5μm以上9.0μm以下であることがさらに好ましい。上記平均粒子径が上記下限値以上であると、リチウムイオン二次電池用正極材料ペーストをアルミニウム集電体に塗工、乾燥した正極合材層の構造を均一化することができ、充放電反応に伴う局所的な過電圧が抑制され、金属溶出量を低減することができる。上記平均粒子径が上記上限値以下であると、正極材料を密に詰め込むことが可能となり、正極の単位体積当たりのエネルギー密度が向上する。
なお、ここでいう平均粒子径とは、正極活物質粒子の表面に炭素質被膜が形成された一次粒子、およびその一次粒子が複数個集合した凝集粒子の平均粒子径のことである。
一次粒子の平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した粒子を任意に100個選択し、その一次粒子の平均した粒子径から算出する。
上記一次粒子は、平均粒子径が50nm以上500nm以下のオリビン構造を有することが好ましい。すなわち、上記一次粒子を構成する電極活物質粒子はオリビン構造を有し、上記一次粒子は、平均粒子径が50nm以上500nm以下であることが好ましい。
一次粒子の平均粒子径は、60nm以上400nm以下であることがより好ましく、80nm以上250nm以下であることがさらに好ましい。
ここで、炭素質被膜によって被覆されたオリビン構造を有する電極活物質粒子を含む一次粒子の平均一次粒子径を上記の範囲とした理由は、次の通りである。平均一次粒子径が50nm未満では、一次粒子の比表面積が増えることで必要になる炭素の質量が増加し、充放電容量が低減する。さらに、炭素被覆が困難となり、充分な被覆率の一次粒子を得ることができず、特に低温や高速充放電において良好な質量エネルギー密度が得られない。
一方、平均一次粒子径が500nmを超えると、一次粒子内でのリチウムイオンの移動または電子の移動に時間がかかり、よって、内部抵抗が増加し、出力特性が悪化するので好ましくない。
上記二次粒子の形状は特に限定されないが、球状、特に真球状の粒子からなる正極材料を生成し易いことから、その形状も球状であることが好ましい。
ここで、球状が好ましい理由は、次の通りである。炭素質被膜で被覆されている、二次粒子と、結着剤と、溶媒とを混合して、リチウムイオン二次電池用正極材料ペーストを調製する際の溶媒量を低減させることができる。さらに、このリチウムイオン二次電池用正極材料ペーストの電極集電体への塗工も容易となる。また、形状が球状であれば、二次粒子の表面積が最小となり、ひいては、添加する結着剤の混合量を最小限にすることができ、得られる正極の内部抵抗を小さくすることができる。
さらに、二次粒子の形状を球状、特に真球状とすることで最密充填し易くなる。これにより、単位体積当たりのリチウムイオン二次電池用正極材料の充填量が多くなり、その結果、電極密度を高くすることができ、リチウムイオン二次電池の高容量化を図ることができるので好ましい。
上記一次粒子における炭素質被膜の厚みは、0.5nm以上かつ10nm以下であることが好ましく、炭素質被膜の厚みは、0.5nm以上かつ5.5nm以下であることがより好ましい。
炭素質被膜の厚みを上記の範囲とした理由は、次の通りである。炭素質被膜の厚みが0.5nm未満であると、炭素質被膜の厚みが薄すぎるために所望の抵抗値を有する膜を形成することができなくなる。その結果、導電性が低下し、正極材料としての導電性を確保することができなくなる。一方、炭素質被膜の厚みが10nmを超えると、電池活性、例えば、正極材料の単位質量当たりの電池容量が低下する。
上記一次粒子における炭素質被膜の被覆率は、60%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。炭素質被膜の被覆率が60%以上であることにより、炭素質被膜の被覆効果が充分に得られる。
炭素質被膜中の細孔径は、0.4nm以上2.0nm以下であることが好ましく、0.5nm以上1.0nm以下であることがより好ましい。
炭素質被膜中の細孔径を上記の範囲とした理由は、次の通りである。細孔径が0.4nm未満であると、溶媒和したリチウムイオンが細孔内を通過できず、電池として動作しない。細孔径が2.0nmを超えると、細孔内に吸着した水分が安定したクラスター構造をとり、除去が難しくなる。
また、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料の比表面積に対する炭素担持量([炭素担持量]/[比表面積])は、0.5mg/m以上かつ2.0mg/m以下であることが好ましく、0.7mg/m以上かつ1.6mg/m以下であることがより好ましい。
ここで、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料における比表面積に対する炭素担持量を上記の範囲に限定した理由は、次の通りである。比表面積に対する炭素担持量が0.5mg/m未満では、リチウムイオン二次電池を形成した場合に高速充放電レートにおける放電容量が低くなり、充分な充放電レート性能を実現することが困難となる。一方、比表面積に対する炭素担持量が2.0mg/mを超えると、炭素量が多すぎて、一次粒子の単位質量当たりのリチウムイオン二次電池の電池容量が必要以上に低下する。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料の比表面積は、5.0m/g以上かつ20m/g以下であることが好ましく、5.5m/g以上かつ18m/g以下であることがより好ましく、6.0m/g以上かつ16m/g以下であることがさらに好ましい。
ここで、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料の比表面積を上記の範囲に限定した理由は、次の通りである。比表面積が5.0m/g未満では、結晶内でのリチウムイオンの移動または電子の移動に時間がかかり、よって、内部抵抗が増加し、出力特性が悪化するので好ましくない。一方、比表面積が20m/gを超えると、炭素質被膜で被覆された電極活物質粒子の比表面積が増えることで必要になる炭素の質量が増加し、充放電容量が低減する。さらに、炭素被覆が困難となり、充分な被覆率の一次粒子を得ることができず、特に低温や高速充放電において良好な質量エネルギー密度が得られないため好ましくない。
「電極活物質粒子」
オリビン構造を有する電極活物質粒子は、特に限定されないが、例えば、Li拡散に好適な結晶構造を有するLiFe1-y-zPO(但し、AはMn、CoおよびNiからなる群から選択される少なくとも1種、MはMg、Ca、Co、Sr、Ba、Ti、Zn、V、B、Al、Ga、In、Si、Geおよび希土類元素からなる群から選択される少なくとも1種、0.85≦x≦1.1、0≦y≦0.85、0≦z≦0.2)からなることが好ましい。
LiFe1-y-zPOにおいて、xが、0.85≦x≦1.1を満たすこととした理由は、次の通りである。xが0.85未満であると、負極にリチウムイオンを含まない活物質を用いた場合、電池内のリチウムイオン量が少なくなり、電池容量が低下するので好ましくない。一方、xが1.1を超えると、オリビン構造を保つことができず結晶安定性が低下するので好ましくない。
LiFe1-y-zPOにおいて、yが、0≦y≦0.85を満たすこととした理由は、次の通りである。yが0.85を超えると、Feの比率が小さくなり過ぎるため、結晶内のリチウムイオン拡散速度や電子伝導速度が低下し、入出力特性が低下するため好ましくない。
LiFe1-y-zPOにおいて、zが、0≦z≦0.2を満たすこととした理由は、次の通りである。zが0.2を超えると、電気化学的に不活性な金属比率が大きくなるので、正極材料の単位質量当たりの電池容量が低下するので好ましくない。
本実施形態におけるLiFe1-y-zPOは、y=0かつz=0であるものが好ましい。すなわち、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料において、電極活物質粒子はLiFePOからなることが好ましい。
電極活物質粒子がLiFePOからなることにより、結晶内のリチウムイオン拡散速度や電子伝導速度が向上し、入出力特性が向上する。
「炭素質被膜」
炭素質被膜は、原料となる有機化合物が炭化することにより得られる熱分解炭素質被膜である。炭素質被膜の原料となる炭素源は、炭素の純度が42.00%以上かつ60.00%以下の有機化合物由来であることが好ましい。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料における炭素質被膜の原料となる炭素源の「炭素の純度」の算出方法としては、複数種類の有機化合物を用いる場合、各有機化合物の配合量(質量%)と既知の炭素の純度(%)から、各有機化合物の配合量中の炭素量(質量%)を算出、合算し、その有機化合物の総配合量(質量%)と総炭素量(質量%)から、下記の式(2)に従って算出する方法が用いられる。
炭素の純度(%)=総炭素量(質量%)/総配合量(質量%)×100・・・(2)
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料によれば、正極活物質粒子の表面に炭素質被膜が形成された一次粒子、および前記一次粒子が複数個集合した凝集粒子の少なくとも一方と、前記一次粒子に付着した有機溶媒と、を含み、ヘッドスペースガスクロマトグラフ質量分析法による200℃での測定において、有機溶媒の含有量が50ppm以上500ppm以下の範囲で検出されるため、リチウムイオン二次電池用正極を作製した際に炭素材料の細孔中に吸着している水を除去することができる。
[リチウムイオン二次電池用正極材料の製造方法]
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料の製造方法は、特に限定されないが、例えば、電極活物質粒子がLiFe1-y-zPOからなる場合、Li源、Fe源、A源、M源およびP源を、水を主成分とする溶媒と混合して得られた原料スラリーαを、100℃以上かつ300℃以下の範囲の温度に加熱することで、加圧下にて、LiFe1-y-zPO粒子を合成する工程と、炭素源を含む水溶媒中にLiFe1-y-zPO粒子を分散させてなる原料スラリーβを乾燥して、造粒した後、500℃以上かつ1000℃以下の範囲の温度に加熱することで、LiFe1-y-zPO粒子の表面を炭素質被膜によって被覆する工程と、炭素質被膜によって被覆されたLiFe1-y-zPO粒子(以下、「炭素質被覆LiFe1-y-zPO粒子」と言う。)に対し有機溶媒を添加して撹拌する工程と、炭素質被覆LiFe1-y-zPO粒子を真空乾燥する工程と、を有する方法が挙げられる。
LiFe1-y-zPO粒子の合成方法は特に限定されないが、例えば、Li源、Fe源、A(Mn、CoおよびNiからなる群から選択される少なくとも1種)源、M(Mg、Ca、Co、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Geおよび希土類元素からなる群から選択される少なくとも1種)源およびP源を、水を主成分とする溶媒に投入し、撹拌してLiFe1-y-zPOの前駆体を含む原料スラリーαを調製する。
これらLi源、Fe源、A源、M源およびP源を、これらのモル比(Li源:Fe源:A源:M源:P源)、すなわち、Li:Fe:A:M:Pのモル比が0.85~5:0.1~2:0~2:0~2:1~2となるように水を主成分とする溶媒に投入し、撹拌・混合して原料スラリーαを調製する。
これらLi源、Fe源、A源、M源およびP源は、均一に混合する点を考慮すると、Li源、Fe源、A源、M源およびP源をそれぞれ、一旦、水溶液の状態とした後、混合することが好ましい。
この原料スラリーαにおけるLi源、Fe源、A源、M源およびP源のモル濃度は、高純度であり、結晶性が高くかつ非常に微細なLiFe1-y-zPO粒子を得る必要があることから、0.1mol/L以上かつ3mol/L以下であることが好ましい。
Li源としては、例えば、水酸化リチウム(LiOH)等の水酸化物、炭酸リチウム(LiCO)、塩化リチウム(LiCl)、硝酸リチウム(LiNO)、リン酸リチウム(LiPO)、リン酸水素二リチウム(LiHPO)、リン酸二水素リチウム(LiHPO)等のリチウム無機酸塩、酢酸リチウム(LiCHCOO)、蓚酸リチウム((COOLi))等のリチウム有機酸塩、および、これらの水和物が挙げられる。Li源としては、これらの群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
なお、リン酸リチウム(LiPO)は、Li源およびP源としても用いることができる。
Fe源としては、例えば、2価Fe化合物としては塩化鉄(II)(FeCl)、硫酸鉄(II)(FeSO)、酢酸鉄(II)(Fe(CHCOO))等の鉄化合物またはその水和物等が用いられ、3価Fe化合物としてはリン酸鉄リチウム(III)(FePO)、硝酸鉄(III)(Fe(NO)、塩化鉄(III)(FeCl)、クエン酸鉄(III)(FeC)等の鉄化合物またはその水和物等が用いられる。2価Fe化合物のみFe源としてもよいし、3価Fe化合物のみをFe源としてもよいし、2価Fe化合物と3価Fe化合物を共にFe源としてもよい。2価Fe化合物と3価Fe化合物を共にFe源とすれば、結晶内に3価のFeを固溶させやすくなるので好ましい。
Mn源としては、Mn塩が好ましく、例えば、塩化マンガン(II)(MnCl)、硫酸マンガン(II)(MnSO)、硝酸マンガン(II)(Mn(NO)、酢酸マンガン(II)(Mn(CHCOO))、および、これらの水和物が挙げられる。Mn源としては、これらの群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Co源としては、Co塩が好ましく、例えば、塩化コバルト(II)(CoCl)、硫酸コバルト(II)(CoSO)、硝酸コバルト(II)(Co(NO)、酢酸コバルト(II)(Co(CHCOO))、および、これらの水和物が挙げられる。Co源としては、これらの群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Ni源としては、Ni塩が好ましく、例えば、塩化ニッケル(II)(NiCl)、硫酸ニッケル(II)(NiSO)、硝酸ニッケル(II)(Ni(NO)、酢酸ニッケル(II)(Ni(CHCOO))および、これらの水和物が挙げられる。Ni源としては、これらの群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Mg源としては、Mg塩が好ましく、例えば、塩化マグネシウム(II)(MgCl)、硫酸マグネシウム(II)(MgSO)、硝酸マグネシウム(II)(Mg(NO)、酢酸マグネシウム(II)(Mg(CHCOO))、および、これらの水和物が挙げられる。Mg源としては、これらの群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Ca源としては、Ca塩が好ましく、例えば、塩化カルシウム(II)(CaCl)、硫酸カルシウム(II)(CaSO)、硝酸カルシウム(II)(Ca(NO)、酢酸カルシウム(II)(Ca(CHCOO))、および、これらの水和物が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Co源としては、Co塩が好ましく、例えば、塩化コバルト(II)(CoCl)、硫酸コバルト(II)(CoSO)、硝酸コバルト(II)(Co(NO)、酢酸コバルト(II)(Co(CHCOO))、および、これらの水和物が挙げられる。Co源としては、これらの群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Sr源としては、Sr塩が好ましく、例えば、炭酸ストロンチウム(SrCo)、硫酸ストロンチウム(SrSO)、水酸化ストロンチウム(Sr(OH))が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Ba源としては、Ba塩が好ましく、例えば、塩化バリウム(II)(BaCl)、硫酸バリウム(II)(BaSO)、硝酸バリウム(II)(Ba(NO)、酢酸バリウム(II)(Ba(CHCOO))、および、これらの水和物が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Ti源としては、Ti塩が好ましく、例えば、塩化チタン(TiCl、TiCl、TiCl)、酸化チタン(TiO)、および、これらの水和物が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Zn源としては、Zn塩が好ましく、例えば、塩化亜鉛(II)(ZnCl)、硫酸亜鉛(II)(ZnSO)、硝酸亜鉛(II)(Zn(NO)、酢酸亜鉛(II)(Zn(CHCOO))、および、これらの水和物が挙げられる。Zn源としては、これらの群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
B源としては、例えば、塩化物、硫酸化物、硝酸化物、酢酸化物、水酸化物、酸化物等のホウ素化合物が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Al源としては、例えば、塩化物、硫酸化物、硝酸化物、酢酸化物、水酸化物等のアルミニウム化合物が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Ga源としては、例えば、塩化物、硫酸化物、硝酸化物、酢酸化物、水酸化物等のガリウム化合物が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
In源としては、例えば、塩化物、硫酸化物、硝酸化物、酢酸化物、水酸化物等のインジウム化合物が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Si源としては、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、四塩化珪素(SiCl)、ケイ酸塩、有機ケイ素化合物等が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Ge源としては、例えば、塩化物、硫酸化物、硝酸化物、酢酸化物、水酸化物、酸化物等のゲルマニウム化合物が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
希土類元素源としては、例えば、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLuの塩化物、硫酸化物、硝酸化物、酢酸化物、水酸化物、酸化物等が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
P源としては、例えば、オルトリン酸(HPO)、メタリン酸(HPO)等のリン酸、リン酸二水素アンモニウム(NHPO)、リン酸水素二アンモニウム((NHHPO)、リン酸アンモニウム((NHPO)、リン酸リチウム(LiPO)、リン酸水素二リチウム(LiHPO)、リン酸二水素リチウム(LiHPO)等のリン酸塩、および、これらの水和物の中から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
水を主成分とする溶媒とは、水単独、あるいは、水を主成分とし、必要に応じてアルコール等の水性溶媒を含む水系溶媒、のいずれかである。
水性溶媒としては、Li源、Fe源、A源、M源およびP源を溶解させることのできる溶媒であれば、特に制限されない。例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール(イソプロピルアルコール:IPA)、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、ジアセトンアルコール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、γ-ブチロラクトン等のエステル類、ジエチルエーテル、エチレングルコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングルコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、エチレングルコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類等が挙げられる。これらの水性溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
次いで、この原料スラリーαを耐圧容器に入れ、100℃以上かつ300℃以下、好ましくは100℃以上かつ250℃以下の範囲の温度に加熱し、1時間以上かつ72時間以下、水熱処理を行い、LiFe1-y-zPO粒子を得る。
この場合、水熱処理時の温度および時間を調整することにより、LiFe1-y-zPO粒子の粒子径を所望の大きさに制御することが可能である。
次いで、炭素源を含む水溶媒中に、LiFe1-y-zPO粒子を分散させて、原料スラリーβを調製する。
次いで、この原料スラリーβを、乾燥して、造粒した後、500℃以上かつ1000℃以下、好ましくは500℃以上かつ800℃以下の範囲の温度にて、1時間以上かつ100時間以下加熱し、LiFe1-y-zPO粒子の表面を炭素質被膜によって被覆し、炭素質被覆LiFe1-y-zPO粒子を得る。ここで、500℃未満の温度で加熱した場合、炭素質被膜の炭化が不十分となり、導電性が著しく低下するので好ましくない。一方、1000℃を超える温度で加熱した場合、リチウムが一部揮発し、電池容量が低下するので好ましくない。
次いで、炭素質被覆LiFe1-y-zPO粒子に対し有機溶媒を添加して撹拌する。
有機溶媒としては、上記一次粒子に付着している有機溶媒と同じものが用いられる。
炭素質被覆LiFe1-y-zPO粒子に対する有機溶媒の添加量は、炭素質被覆LiFe1-y-zPO粒子100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、3質量部以上25質量部以下であることがより好ましく、5質量部以上20質量部以下であることがさらに好ましい。有機溶媒の量が上記下限値未満では、有機溶媒を除去しづらくなり、余分な有機溶媒の除去のために高温にする必要が生じる。高温にした際、粒子表面に付着している有機溶媒までも除去してしまい、有機溶媒の表面吸着が損なわれてしまう。有機溶媒の量が上記上限値以下であると、高温にすることなく、有機溶媒を除去することが容易となり、表面に有機溶媒を吸着したまま、乾燥することが可能となる。
次いで、有機溶媒を添加した炭素質被覆LiFe1-y-zPO粒子を真空乾燥し、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料を得る。
「炭素源」
炭素源としては、電極活物質粒子の表面に炭素質被膜を形成することができる有機化合物であれば特に限定されない。
有機化合物としては、水への溶解性もしくは水への分散性を有する化合物が好ましい。
例えば、サリチル酸、カテコール、ヒドロキノン、レゾルシノール、ピロガロール、フロログルシノール、ヘキサヒドロキシベンゼン、安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、フェニルアラニン、水分散型フェノール樹脂等、スクロース、グルコース、ラクトース等の糖類、リンゴ酸、クエン酸などのカルボン酸、アリルアルコール、プロパルギルアルコール等の不飽和一価アルコール、アスコルビン酸、ポリビニルアルコール等が挙げられ、1種類または2種類以上を混合して炭素の純度を42.00%以上として使用することができる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料の製造方法において、炭素源の添加量(添加率)は、電極活物質粒子と炭素源の合計質量を100質量%とした場合に、0.5質量%以上かつ15質量%以下であることが好ましく、1質量%以上かつ10質量%以下がより好ましい。
炭素源の添加量が0.5質量%未満であると、リチウムイオン二次電池用正極材料における混合安定性が低下するため好ましくない。一方、炭素源の添加量が15質量%を超えると、相対的に正極活物質の含有量が少なくなり、電池特性が低下するため好ましくない。
また、炭素源として、複数種類の有機化合物を用いる場合、その有機化合物の炭素の純度が42.00%以上かつ60.00%以下となるように、上述のように、各有機化合物の配合量を調整する。
[リチウムイオン二次電池用正極]
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極は、電極集電体と、その電極集電体上に形成された正極合剤層(正極)と、を備え、正極合剤層が、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料を含有するものである。
すなわち、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極は、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料を用いて、電極集電体の一主面に正極合剤層が形成されてなるものである。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極の製造方法は、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料を用いて、電極集電体の一主面に正極を形成できる方法であれば特に限定されない。本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極の製造方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
まず、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料と、結着剤と、導電助剤と、溶媒とを混合してなる、リチウムイオン二次電池用正極材料ペーストを調製する。
「結着剤」
結着剤、すなわちバインダー樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)樹脂、フッ素ゴム等が好適に用いられる。
リチウムイオン二次電池用正極材料ペーストにおける結着剤の含有率は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極材料と結着剤と導電助剤の合計質量を100質量%とした場合に、1質量%以上かつ10質量%以下であることが好ましく、2質量%以上かつ6質量%以下であることがより好ましい。
「導電助剤」
導電助剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、気相成長炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ等の繊維状炭素の群から選択される少なくとも1種が用いられる。
リチウムイオン二次電池用正極材料ペーストにおける導電助剤の含有率は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極材料と結着剤と導電助剤の合計質量を100質量%とした場合に、1質量%以上かつ15質量%以下であることが好ましく、3質量%以上かつ10質量%以下であることがより好ましい。
「溶媒」
本実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極材料を含むリチウムイオン二次電池用正極材料ペーストでは、電極集電体等の被塗布物に対して塗布し易くするために、溶媒を適宜添加してもよい。
電極形成用塗料または電極形成用ペーストに用いる溶媒としては、バインダー樹脂の性質に合わせて適宜選択すればよい。
溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール(イソプロピルアルコール:IPA)、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、ジアセトンアルコール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、γ-ブチロラクトン等のエステル類、ジエチルエーテル、エチレングルコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングルコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、エチレングルコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類等を挙げることができる。これらは、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
リチウムイオン二次電池用正極材料ペーストにおける溶媒の含有率は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池用正極材料と結着剤と溶媒の合計質量を100質量部とした場合に、60質量部以上かつ400質量部以下であることが好ましく、80質量部以上かつ300質量部以下であることがより好ましい。
上記の範囲で溶媒が含有されることにより、電極形成性に優れ、かつ電池特性に優れた、リチウムイオン二次電池用正極材料ペーストを得ることができる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料と、結着剤と、導電助剤と、溶媒とを混合する方法としては、これらの成分を均一に混合できる方法であれば特に限定されない。例えば、ボールミル、サンドミル、プラネタリー(遊星式)ミキサー、ペイントシェーカー、ホモジナイザー等の混錬機を用いた方法が挙げられる。
次いで、リチウムイオン二次電池用正極材料ペーストを、電極集電体の一主面に塗布して塗膜とし、この塗膜を乾燥し、次いで、加圧圧着することにより、電極集電体の一主面に正極合剤層が形成されたリチウムイオン二次電池用正極を得ることができる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極によれば、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料を含有しているため、サイクル特性に優れるリチウムイオン二次電池を得ることができる。
[リチウムイオン二次電池]
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極と、負極と、セパレータと、電解液とを備えてなる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池では、負極、電解液、セパレータ等は特に限定されない。
負極としては、例えば、金属Li、炭素材料、Li合金、LiTi12等の負極材料を用いることができる。
また、電解液とセパレータの代わりに、固体電解質を用いてもよい。
電解液は、例えば、エチレンカーボネート(EC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)とを、体積比で1:1となるように混合し、得られた混合溶媒に六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を、例えば、濃度1モル/dmとなるように溶解することで作製することができる。
セパレータとしては、例えば、多孔質プロピレンを用いることができる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池では、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極を備えるため、サイクル特性に優れる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔リチウムイオン二次電池用正極材料の製造〕
[実施例1]
Li源としてLiOH、P源としてNHPO、Fe源としてFeSO・7HOを用い、これらを物質量比でLi:Fe:P=3:1:1となるように純水に混合して、200mLの均一なスラリー状の混合物を調製した。
次いで、この混合物を容量500mLの耐圧密閉容器に入れ、170℃で12時間、水熱合成を行った。この反応後に、室温(25℃)になるまで冷却して、沈殿しているケーキ状態の反応生成物を得た。この沈殿物を蒸留水で複数回、十分に水洗し、乾燥しないように含水率30%に保持しケーキ状物質とした。ケーキ状物質を若干量採取し、70℃で2時間真空乾燥させて得られた粉末をX線回折で測定したところ、単相のLiFePOが形成されていることが確認された。
得られたケーキ状LiFePO(正極活物質)20gと、炭素源としてポリビニルアルコール0.73gとを、総量が100gとなるように水に混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ150gとともに、ビーズミルを行い、分散粒径(d50)が100nmとなるスラリー(混合物)を得た。
その後、スプレードライヤーを用いて乾燥出口温度が60℃となる温度で乾燥、造粒し、造粒粉を得た。
得られた造粒粉を窒素雰囲気のロータリーキルンを用いて、700℃で1時間、熱処理を行い、炭素質被覆された造粒体(以下、「炭素質被覆造粒体」と言う。)を得た。
得られた炭素質被覆造粒体10gに対しアセトンを1g添加し、遊星ミキサーにて10分間撹拌した。撹拌後、50℃で1時間保管した後、真空乾燥機にて25℃で-0.1MPaになるまで真空乾燥し、余分なアセトンを除去し、アセトンが付着した炭素質被覆された正極活物質(以下、「炭素質被覆正極活物質」と言う。)を含む正極材料を得た。
[実施例2]
スプレードライヤーで得られた造粒粉をジェットミル装置(商品名:SJ-100、日清エンジニアリング社製)を用い、供給速度180g/時間の条件で解砕し、その解砕された粉10gに対しアセトン1gを添加したこと以外は実施例1と同様にして、アセトンが付着した炭素質被覆正極活物質を含む正極材料を得た。
[実施例3]
スプレードライヤーで得られた造粒粉10gに対し、エタノールを2g添加したこと以外は、実施例1と同様にして、エタノールが付着した炭素質被覆正極活物質を含む正極材料を得た。
[実施例4]
アセトンの添加量を0.5gにしたこと以外は、実施例2と同様にして、アセトンが付着した炭素質被覆正極活物質を含む正極材料を得た。
[実施例5]
水熱合成の温度を190℃、添加する有機溶媒をメタノールにしたこと以外は、実施例1と同様にして、メタノールが付着した炭素質被覆正極活物質を含む正極材料を得た。
[実施例6]
水熱合成の温度を160℃、添加する有機溶媒をメチルエチルケトンにしたこと以外は、実施例1と同様にして、メチルエチルケトンが付着した炭素質被覆正極活物質を含む正極材料を得た。
[実施例7]
炭素源のポリビニルアルコールの量を2.5gとし、アセトンの添加量を2.5gにしたこと以外は、実施例1と同様にして、アセトンが付着した炭素質被覆正極活物質を含む正極材料を得た。
[実施例8]
添加する有機溶媒をN-メチル-2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドンの添加量を2.5gにしたこと以外は、実施例1と同様にして、N-メチル-2-ピロリドンが付着した炭素質被覆正極活物質を含む正極材料を得た。
[比較例1]
Li源としてLiOH、P源としてNHPO、Fe源としてFeSO・7HOを用い、これらを物質量比でLi:Fe:P=3:1:1となるように純水に混合して、200mLの均一なスラリー状の混合物を調製した。
次いで、この混合物を容量500mLの耐圧密閉容器に入れ、170℃で12時間、水熱合成を行った。この反応後に、室温(25℃)になるまで冷却して、沈殿しているケーキ状態の反応生成物を得た。この沈殿物を蒸留水で複数回、十分に水洗し、乾燥しないように含水率30%に保持しケーキ状物質とした。ケーキ状物質を若干量採取し、70℃で2時間真空乾燥させて得られた粉末をX線回折で測定したところ、単相のLiFePOが形成されていることが確認された。
得られたケーキ状LiFePO(正極活物質)20gと、炭素源としてポリビニルアルコール0.73gとを、総量が100gとなるように水に混合し、直径0.1mmのジルコニアビーズ150gとともに、ビーズミルを行い、分散粒径(d50)が100nmとなるスラリー(混合物)を得た。
その後、スプレードライヤーを用いて乾燥出口温度が60℃となる温度で乾燥、造粒し、造粒粉を得た。
得られた造粒粉を窒素雰囲気下、管状炉にて700℃で1時間、熱処理を行い、炭素質被覆正極活物質を含む正極材料を得た。
[比較例2]
スプレードライヤーで得られた造粒粉をジェットミル装置(商品名:SJ-100、日清エンジニアリング社製)を用い、供給速度180g/時間の条件で解砕したこと以外は、比較例1と同様にして、炭素質被覆正極活物質を含む正極材料を得た。
[比較例3]
スプレードライヤーで得られた造粒粉10gに対し、エタノールを0.1g添加したこと以外は、実施例1と同様にして、エタノールが付着した炭素質被覆電極活物質を含む正極材料を得た。
[比較例4]
スプレードライヤーで得られた造粒粉10gに対し、アセトンを4g添加したこと以外は、実施例1と同様にして、エタノールが付着した炭素質被覆正極活物質を含む正極材料を得た。
[評価]
実施例1~実施例8および比較例1~比較例4で得られた正極材料について、下記の評価を行った。
「正極活物質の平均粒子径」
正極材料を水に分散させ、得られた分散液に含まれる正極材料の粒度分布を、粒度分布計(商品名:LA-920、堀場製作所社製)を用いて、JIS Z8825「粒子径解析-レーザー回折・散乱法」に準ずる方法で測定し、求められたD50の値を平均粒子径とした。結果を表1に示す。
「一次粒子の平均粒子径」
電極活物質の一次粒子の平均粒子径を、走査型電子顕微鏡(商品名:S-4800、株式会社日立ハイテクノロジーズ社製)による観察により測定した200個以上の一次粒子の粒子径を個数平均することで求めた。結果を表1に示す。
「炭素質被膜の厚さ」
炭素質被膜の厚さを、透過型電子顕微鏡(商品名:HF-2000、株式会社日立ハイテクノロジーズ社製)による観察により、30視野での各炭素質被膜の厚さを平均することで求めた。結果を表1に示す。
「有機溶媒の含有量」
ガスクロマトグラフ質量分析計(型式名:6890N/5975、Agilent社製)およびヘッドスペース装置(型式名:TurboMatrix40、Perkin Elmer社製)を用いて、各正極材料における有機溶媒の含有量を測定した。結果を表1に示す。
「カール・フィッシャー水分率測定」
正極材料を、真空雰囲気にて、100℃で24時間乾燥し、正極材料の表面に吸着した水分を十分に取り除いた。
次いで、カール・フィッシャー水分計(商品名:CA-200/VA-200、三菱化学アナリテック社製)を用いて、乾燥した正極材料を100℃~250℃まで加熱した際に検出される水分量を測定した。結果を表1に示す。
「リチウムイオン二次電池の作製」
実施例1~実施例8および比較例1~比較例4で得られた正極材料と、導電助剤としてのアセチレンブラック(AB)と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)樹脂と、N-メチル-2-ピロリドンとを混合し、正極材料とABとPVdFとの配合比が質量比で90:5:5である混合物と、N-メチル-2-ピロリドンとを含む正極材料ペーストを調製した。
得られた正極材料ペーストを、厚さ30μmのアルミニウム箔上に塗布し、乾燥後、所定の密度となるように圧着して電極板を作製した。
得られた電極板を、塗布面の面積が9cmで、その周りにタブしろを有する板状に打ち抜き、タブを溶接して試験電極を作製した。
一方、対極には天然黒鉛を塗布した塗布電極を用いた。
セパレータとしては、多孔質ポリプロピレン膜を用いた。
また、非水電解液(非水電解質溶液)として、1mol/Lのヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)溶液を用いた。なお、このLiPF溶液に用いられる溶媒としては、炭酸エチレンと炭酸ジエチルを体積比で1:1に混合し、添加剤として炭酸ビニレン1質量%を加えたものを用いた。
そして、以上のようにして作製した試験電極、対極および非水電解液を用いて、ラミネート型のセルを作製し、実施例および比較例のリチウムイオン二次電池とした。
「容量維持率」
環境温度25℃にて、充電電流を2C、放電電流を2Cとして、定電流充放電によりリチウムイオン二次電池の放電容量を測定し、測定された値をリチウムイオン二次電池の初期放電容量とした。その後、環境温度を60℃に設定し、充電電流を2C、放電電流を2Cとしてリチウムイオン二次電池に定電流充放電を600回行い、その後、再度、環境温度を25℃にて、充電電流を2C、放電電流を2Cとして、定電流充放電によりリチウムイオン二次電池の放電容量を測定し、サイクル後のリチウムイオン二次電池の放電容量を得た。
下記の式(1)により、サイクル試験によるリチウムイオン二次電池の容量維持率を算出した。結果を表1に示す。
サイクル試験容量維持率=サイクル後の放電容量/初期放電容量 (1)
Figure 2023155001000001
表1に示す結果から、実施例1~実施例8の正極材料は、有機溶媒の含有量が50ppm以上500ppm以下の範囲内であるため、正極材料の水分量を1400ppm以下にできることが分かった。
一方、比較例1の正極材料は、有機溶媒の含有量が0ppmであるため、正極材料の水分量は1700ppmであった。
また、比較例2の正極材料は、有機溶媒の含有量が0ppmであるため、正極材料の水分量は1800ppmであった。
また、比較例3の正極材料は、有機溶媒の含有量が40ppmであるため、正極材料の水分量は1500ppmであった。
また、比較例4の正極材料は、有機溶媒の含有量が1000ppmであるため、正極材料の水分量を980ppmであった。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極材料は、リチウムイオン二次電池の正極として有用である。

Claims (8)

  1. 正極活物質粒子の表面に炭素質被膜が形成された一次粒子、および前記一次粒子が複数個集合した凝集粒子の少なくとも一方と、前記一次粒子に付着した有機溶媒と、を含み、
    ヘッドスペースガスクロマトグラフ質量分析法による200℃での測定において、有機溶媒の含有量が50ppm以上500ppm以下の範囲である、リチウムイオン二次電池用正極材料。
  2. 有機溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノール、イソブチルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、ヘキサン、ケロシン、N-メチル-2-ピロリドンおよびポリフッ化ビニリデンから選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
  3. カール・フィッシャー水分気化法により求められる水分量が1500ppm以下である、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
  4. レーザー式回折粒度分布測定装置で測定された平均粒子径が0.3μm以上10.0μm以下である、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
  5. 前記一次粒子が平均粒子径50nm以上500nm以下のオリビン構造を有する、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
  6. 前記炭素質被膜の厚さが0.5nm以上10nm以下である、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
  7. 電極集電体と、該電極集電体上に形成された正極合剤層と、を備えたリチウムイオン二次電池用正極であって、
    前記正極合剤層は、請求項1~6のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料を含有する、リチウムイオン二次電池用正極。
  8. 正極、負極および非水電解質を有するリチウムイオン二次電池であって、
    正極として、請求項7に記載のリチウムイオン二次電池用正極を備えた、リチウムイオン二次電池。
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