JP2023154665A - 液体収容容器及び液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓋部材を取り外す際に、液体が飛散する虞を低減することができる液体収容容器を提供することを目的とする。【解決手段】液体収容容器は、開口部を有する容器本体と、開口部に着脱することができる蓋部材と、を有する。蓋部材は、開口部を覆うことが可能な覆部と、覆部から開口部に対して離れる方向に突出したつまみ部と、を有する。覆部は、蓋部材が開口部に取り付けられた状態において、つまみ部が開口部の外部から内部に向かって押し込まれた際に、凸状に変形可能であり、且つ、覆部が凸状に変形した状態において、つまみ部が開口部の内部から外部に向かって引き上げられた際に、凸状から凹状に変形可能である。【選択図】図6

Description

本開示は、液体収容容器及び液体吐出装置に関する。
特許文献1には、着脱可能な栓部材(「蓋部材」ともいう。)を備えた液体収容容器と、当該液体収容容器を備えた液体吐出装置と、が開示されている。
特開2012-20497号公報
特許文献1に係る栓部材は、液体収容容器の液体注入口(「供給口」ともいう。)に密嵌されている。このため、ユーザが、栓部材を取り外す際、勢いよく栓部材を引き抜くと、栓部材に付着している液体が周囲に飛散してしまう虞があった。
そこで、本開示に係る技術は、蓋部材を取り外す際に、液体が飛散する虞を低減することができる液体収容容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本開示に係る液体収容容器は、開口部を有する容器本体と、前記開口部に着脱することができる蓋部材と、を有し、前記蓋部材は、前記開口部を覆うことが可能な覆部と、前記覆部から前記開口部に対して離れる方向に突出したつまみ部と、を有し、前記覆部は、前記蓋部材が前記開口部に取り付けられた状態において、前記つまみ部が前記開口部の外部から内部に向かって押し込まれた際に、凸状に変形可能であり、且つ、前記覆部が前記凸状に変形した状態において、前記つまみ部が前記開口部の内部から外部に向かって引き上げられた際に、前記凸状から凹状に変形可能である、ことを特徴とする。
本開示に係る液体収容容器によれば、蓋部材を取り外す際に、液体が飛散する虞を低減することができる。
液体吐出装置の機構部の一例を示す斜視図である。 液体吐出装置の断面の一例を示す図である。 液体補充容器から液体が補充される液体吐出装置の一例を示す斜視図である。 液体吐出装置の液体収容容器の一例を示す斜視図である。 比較例に係る栓部材の断面図である。 蓋部材の断面の一例を示す図である。 蓋部材を取り外す工程の一例を示した断面図である。 蓋部材の断面の一例を示した図である。 蓋部材の断面の一例を示した図である。 蓋部材の断面の一例を示した図である。 蓋部材及び容器カバーの断面の一例を示した図である。 容器カバーの一例を示した斜視図である。
以下に、図面を参照しつつ、本件開示の技術の好適な実施の形態について説明する。但し、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状及びそれらの相対配置等は、あくまで例示であり、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。よって、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。特に図示或いは記述をしない構成や工程には、当該技術分野の周知技術または公知技術を適用することが可能である。また、重複する説明は省略する場合がある。
[第1の実施形態]
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態について説明する。
<液体吐出装置200>
図1は、本実施形態を適用可能な液体吐出装置200の機構部を示す斜視図である。
図2は、図1のII-II線による液体吐出装置200の断面図である。尚、図2では、説明の都合上、各部材のサイズを変更したり、部材を省略したりして示す。液体吐出装置200は、給送部1と、搬送部2と、吐出部3と、供給部4と、表示部5と、液体収容容器16と、液体収容容器16を収容する容器収容部を覆う容器カバー7と、を備える。給送部1は、給送ローラ10を用いてシート状のプリント媒体の束から1枚ずつプリント媒体を分離して搬送部2に供給する。搬送部2は、給送部1の搬送方向下流側に設けられ、プリント媒体を保持するプラテン13を搬送ローラ11と排紙ローラ12との間に備える。搬送部2は、給送ローラ10から給送されたプリント媒体を搬送ローラ11及び排紙ローラ12等を用いて搬送する。
吐出部3は、キャリッジ14に搭載された液体吐出ヘッド15により、プリント媒体に液体を吐出する。搬送部2により搬送されたプリント媒体は、プラテン13により鉛直下方から支持される。そして鉛直上方に位置する液体吐出ヘッド15から液体を吐出することにより、画像情報に基づいた画像を形成する。液体収容容器16は、容器内に液体を収容可能である。供給部4は、容器本体111の収容室100から流路101及び可撓性の供給チューブ17を介して液体吐出ヘッド15に液体を供給可能に構成されている。本実施形態では、液体はインクである。詳細には、各色(ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー)のインクが流通する4本の供給チューブ17が、液体収容容器16から延出される。液体収容容器16から延出された供給チューブ17が束ねられた状態で、液体収容容器16と液体吐出ヘッド15と接続されている。液体吐出ヘッド15に供給された液体が液体吐出ヘッド15の吐出口から吐出されると、液体吐出ヘッド15には吐出された液体の量と同量の液体が液体収容容器16から供給される。そして、液体収容容器16において、液体吐出ヘッド15へ供給された液体の量と同量の空気が容器本体111の鉛直上方に設けられた大気連通口102から流入する。表示部5は、動作中の装置の状態をユーザに通知したり、ユーザによる動作選択の際の表示に用いられたりする。
<液体の補充>
図3は、液体補充容器201から液体が補充される液体吐出装置200を示す斜視図である。図に示すように、本実施形態の液体吐出装置200では、液体を供給する際に、ユーザが容器カバー7を開き、液体補充容器201から液体収容容器16が備える供給口106を介して収容室100の内部に液体を供給する。供給口106には、容器本体111に着脱可能に構成され、供給口106を封止する蓋部材105が取り付けられている。液体補充容器201によって液体の補充を行う際には、ユーザが供給口106の蓋部材105を取り外す。係る構成によれば、容器カバー7が開けられ、蓋部材105が取り外された場合、液体収容容器16を液体吐出装置200本体の内側に設けられた容器収容部に収容したまま、液体吐出装置200本体の内部に液体を供給することができる。尚、液体収容容器16は、本実施形態のように液体吐出装置200の装置本体の内部に組み込まれた構成に限定されない。液体収容容器16から液体吐出ヘッド15に液体を供給可能であれば、液体収容容器16が液体吐出装置200本体の外部に設けられた構成であってもよい。
<液体収容容器16>
図4は、液体吐出装置200の液体収容容器16を示す斜視図である。本実施形態における液体収容容器16は、収容室100及び供給口106を備える容器本体111と、蓋部材105と、から構成される。容器本体111は、ポリプロピレン等の合成樹脂で成形され、概ね直方体の外形を呈する。容器本体111は、前壁1010と、右壁1020と、左壁1030と、上壁1040と、下壁1050とを有する。前壁1010は、下壁1050から概ね上下方向に延びる立壁1010Aと、立壁1010Aの上端に接続され、且つ上下方向及び前後方向に対して傾斜する傾斜壁1010B(外壁の一例)とで構成される。傾斜壁1010Bは、立壁1010Aに対して後方側に傾斜している。更に、傾斜壁1010Bには、液体の供給口106が形成されている。
一方、容器本体111の後面は開放されている。そして、右壁1020、左壁1030、第1の色間壁1021、第2の色間壁1022、第3の色間壁1023、上壁1040、下壁1050の後端部にフィルム1060が溶着されることによって、容器本体111が封止され、後面である後壁が形成される。即ちフィルム1060によって容器本体111の後壁が形成される。上記の構成によって液体を収容する収容室100が形成される。
<比較例>
本実施形態に係る蓋部材105の理解を容易にするために、まずは、比較例に係る栓部材905の説明をする。
図5は、比較例に係る栓部材905の断面図である。尚、栓部材905の説明では、本実施形態の構成と同一又は対応する構成については、同一の名称又は同一の符号を用いる。図5に示すように、栓部材905は、供給口106に装着された状態で収容室100及び供給口106に対して外部に位置する本体部905Cと、供給口106に挿嵌されて供給口106を塞ぐ栓部905Dと、を備える。
一般的に、栓部材905は、弾性を有する。栓部材905が、供給口106に取り付けられる際、栓部905Dが弾性変形させられながら供給口106に挿嵌される。そして、栓部905Dが挿嵌されると、栓部905Dが弾性復元力により供給口106を内側から外側に向かって押圧する。これにより、栓部材905は、供給口106に密嵌された状態となる。また、栓部材905の本体部905Cは、供給口106の開口面を覆う覆部905Bと、覆部905Bの上面904から突出したつまみ部905Aと、を備える。つまみ部905Aは、栓部材905を供給口106から取り外す際にユーザが摘まむための部分でもある。ユーザは、つまみ部905Aを引いて栓部材905を供給口106から引き抜くように開ける。図5に示すように、つまみ部905Aは、栓部材905が供給口106に取り付けられた状態で、供給口106の開口面に沿う、覆部905Bの上面904から突出するように形成されている。比較例の栓部材905では、裏面907が供給口106の開口面に対して略水平である。この場合、供給口106の内部にて、覆部905Bの裏面907に付着物Q(例えば、液体収容容器16内のインク)が付着し、付着物Qの粘性によって残留した状態となることがある。例えば、付着物Qがインクである場合、インクが、その粘性によって、裏面907に保持されていると、ユーザが栓部材905を供給口106から引き抜く際に、インクが飛散しやすくなる。また、ユーザが、栓部材905を取り外した後、裏面907に触れてしまった場合は、インクがユーザの手に付着する虞がある。以上が、比較例に係る栓部材905の説明である。以下、本実施形態に係る蓋部材105の説明をする。
<蓋部材105>
図6は、本実施形態に係る蓋部材105の断面図である。尚、蓋部材105は、上述の栓部材905に対応する部材である。図6(a)及び図6(b)に示す蓋部材105の断面図は、栓部材905の断面図に対応する。また、図6(a)及び図6(b)における図面の上下方向は、図5における図面の上下方向と一致している。図6(a)は、図4のVI-VI線による蓋部材105の断面図である。図6(b)は、図6(a)に示した蓋部材105が変形した状態を示す図である。上述したように、液体収容容器16は、容器本体111を有する。容器本体111は、供給口106を有する。
図6(a)に示すように、液体収容容器16は、供給口106(つまり、開口部)に着脱することができる蓋部材105を有する。蓋部材105は、供給口106を覆うことが可能な覆部600を有する。図示した例では、覆部600の外観は、円錐台形状である。また、供給口106の開口面は、重力方向に対して斜めに設けられる。覆部600は、第1の領域601と、第2の領域602と、第3の領域603と、を含む。蓋部材105が供給口106に取り付けられた状態において、第1の領域601は、供給口106の開口面に沿うように設けられ、供給口106の開口面の一部を覆う。図示した例では、第1の領域601の形状は、円環状である。蓋部材105が供給口106に取り付けられた状態において、第2の領域602は、第1の領域601の位置を基準として、供給口106から離れる方向に位置する。本実施形態では、第2の領域602は、供給口106の開口面に対して略水平に設けられる。また、第2の領域602は、第1の領域601の内周よりも内側に位置する。尚、図示した例では、第2の領域602の形状は、円形である。
また、図示するように、蓋部材105は、蓋部材105から供給口106に対して離れる方向に突出したつまみ部605を有する。具体的には、つまみ部605は、蓋部材105が供給口106に取り付けられた状態において、第2の領域602の表面から略垂直に供給口106に対して離れる方向に突出する。尚、つまみ部605が「突出する」とは、ユーザが、つまみ部605を摘まんで引いたり押したりして、つまみ部605に力を加えることができる程度に、つまみ部605が、十分に突出している状態をいう。また、つまみ部605は、供給口106から蓋部材105を取り外す際の液体収容容器16の姿勢における蓋部材105の中心を通る軸線CPが通る位置に、第2の領域602の表面から突出するように設けられる。好ましくは、つまみ部605は、リブ部606を有する。リブ部606は、つまみ部605の側面に、1つ又は複数の溝を有する。リブ部606は、ユーザが蓋部材105を取り外すにあたり、つまみ部605の側面に指をかけた際に、つまみ部605の側面と、指と、の摩擦力を高めるように作用する。第3の領域603は、第1の領域601の内周と、第2の領域602の外周と、を繋ぐ。即ち、第1の領域601と、第2の領域602と、第3の領域603と、は連続して形成される。
また、蓋部材105の裏面607は、蓋部材105が供給口106に取り付けられた状態では、容器本体111の内部に向けて露出している。そして、蓋部材105を供給口106から取り外す際における裏面607の形状は、第2の領域602の裏面と、第3の領域603の裏面と、第1の領域601の裏面と、を用いて形成された凹状である。従って、蓋部材105を供給口106から取り外す際に、付着物Qが裏面607に付着したとしても、第3の領域603の裏面と、第1の領域601の裏面は、蓋部材105の内側を向いている。このため、蓋部材105を供給口106から取り外す際に、付着物Qが蓋部材105の外側に飛散することが抑制される。よって、本実施形態に係る液体収容容器16によれば、蓋部材105を取り外す際に、液体が飛散する虞を低減することができる。更に、蓋部材105を取り外した後に、液体がユーザに付着してしまう虞も低減することができる。
しかし、蓋部材105が図6(a)に示した状態(以下、適宜「第1の状態」という。)では、つまみ部605を含めた蓋部材105における全体の高さが、比較例に係る栓部材905の高さよりも高くなる虞がある。このため、つまみ部605が、容器カバー7の裏面にぶつかり、容器カバー7を閉じることができないことがある。容器カバー7を閉じることができるようにするために、つまみ部605の先端から容器カバー7の裏面までのクリアランスを保とうとすると、液体吐出装置200において液体収容容器16を収容する容器収容部を広くせざるを得ないこともある。つまり、蓋部材105が第1の状態のままでは、液体吐出装置200の大型化に繋がってしまう虞がある。
<蓋部材105の変形>
そこで、容器カバー7を閉じることができるようにするために、図6(b)に示すように、本実施形態に係る蓋部材105を変形可能に構成してもよい。尚、以下では、適宜、図6(b)に示した状態を「第2の状態」という。係る構成では、覆部600は、第1の領域601と、第3の領域603と、の境に第1の溝611を有する。更に、覆部600は、第2の領域602と、第3の領域603と、の境に第2の溝612を有する。
また、第3の領域603と、第1の溝611と、第2の溝612と、を構成する素材には、可撓性を有する素材が含まれる。蓋部材105を第1の状態から第2の状態に変形させる場合、又は、蓋部材105を第2の状態から第1の状態に変形させる場合に、第3の領域603を撓ませる必要があるためである。
また、第1の溝611及び第2の溝612が形成された領域は、第1の溝611及び第2の溝612が形成されていない領域に比べると、応力に対して弱くなる。このため、第1の溝611及び第2の溝612が覆部600に形成されていると、第1の溝611及び第2の溝612が覆部600に形成されていない場合に比べて、少ない力で第3の領域603を撓ませることができる。つまり、蓋部材105を変形させる際、第1の溝611及び第2の溝612を起点として、第3の領域603を撓ませることができる。従って、第1の溝611及び第2の溝612が覆部600に形成されていると、蓋部材105を変形させやすくなる。更に好ましくは、第3の領域603と、第1の溝611と、第2の溝612と、を構成する素材には、可塑性を有する素材が含まれる。液体吐出装置200の使用時において、蓋部材105が、第2の状態を維持する方が液体吐出装置200の小型化に資するためである。例えば、第3の領域603と、第1の溝611と、第2の溝612と、を構成する素材には、ゴムが含まれる。
また、第2の領域602は、第1の領域601及び第3の領域603と厚さが異なる。具体的には、第2の領域602の厚さは、第1の領域601及び第3の領域603よりも厚い。蓋部材105がユーザにより変形させられる場合、第2の領域602から突出したつまみ部605が、ユーザにより操作される。蓋部材105がユーザにより第1の状態から第2の状態に変形させられる場合、つまみ部605が、供給口106の外部から内部に向かって押し込められる。また、蓋部材105がユーザにより第2の状態から第1の状態に変形させられる場合、つまみ部605が、供給口106の内部から外部に向かって引き上げられる。このように本実施形態では、ユーザがつまみ部605を操作するため、第2の領域602には負荷がかかる。ユーザがつまみ部605を操作した際にかかる負荷に対して耐久性を持たせるため、第2の領域602は、第1の領域601及び第3の領域603より肉厚に構成される。更に、第2の領域602が肉厚であるため、つまみ部605の操作も行いやすくなる。
また、蓋部材105が第1の状態から第2の状態に変形させられる際に、つまみ部605と、第2の領域602と、第3の領域603と、が供給口106の外部から内部に移動する。これにより、第2の状態では、第2の領域602は、供給口106の内部に位置することとなる。従って、第2の領域602に設けられた、つまみ部605が、供給口106から突出する量を少なくすることが可能となる。即ち、第2の状態では、蓋部材105の高さが、第1の状態と比べると低くなり、液体収容容器16を全体的に小型化させることができる。このため、液体吐出装置200を大型化させずとも、液体吐出装置200の内部に液体収容容器16を収容することができる。また、ユーザが液体収容容器16に液体を補充する際には、蓋部材105が供給口106から取り外される。つまみ部605は、覆部600が凸状に変形した際(つまり、第2の状態に変形した際)、供給口106からはみ出すことができる長さを有する。これにより、ユーザは、供給口106からはみ出た、つまみ部605の一部分を摘まんで引き上げることにより蓋部材105を第2の状態から第1の状態に変形させることができる。
<蓋部材105の取り外し>
図7は、本実施形態の蓋部材105を取り外す工程を示した断面図である。尚、図7(a)から図7(c)は、容器本体111の供給口106から蓋部材105を取り外す工程を順に示した断面図である。以下、蓋部材105の取り外し工程を順に説明する。尚、図中の矢印Pは、蓋部材105が供給口106から取り外される方向を示す。
図7(a)は、蓋部材105における第2の状態を示す。図7(a)に示すように、第2の状態では、第3の領域603及び第2の領域602が、供給口106の外部から内部に向かって延びる凸部を形成する。また、何かしらの要因により、付着物Qが、覆部600の裏面607(図6参照)に付着してしまうことがある。
図7(b)は、図7(a)に示した蓋部材105が第2の状態から第1の状態に変形した状態を示す。図7(b)に示すように、蓋部材105が第1の状態である場合に、つまみ部605が、ユーザにより供給口106の内部からの外側に向かって引き上げられると、蓋部材105は、第1の状態から第2の状態の状態に変形させられる。この際、蓋部材105が第2の状態から第1の状態に変形することで、第1の状態では凸部を形成していた第3の領域603及び第2の領域602は、供給口106の内部から外部に向かって凹む凹部を形成する。そして、この状態では、裏面607は、付着物Qを外側から覆う状態となる。図示した例では、蓋部材105が第2の状態から第1の状態に変形することにより、付着物Qは、第3の領域603と第2の領域602とで形成された凹部に引き込まれた状態となる。そして、付着物Qは、その粘性によって、当該凹部に保持される。
図7(c)は、蓋部材105を図7(b)に示した位置から図7(c)に示した位置まで移動させた状態を示している。つまみ部605を図7(b)に示した位置から更に矢印Pの方向に引き上げることで、蓋部材105は、供給口106から外れる。
<まとめ>
蓋部材105が開口部に取り付けられた状態において、覆部600は、つまみ部605が開口部の外部から内部に向かって押し込まれた際に、凸状に変形可能である。更に、覆部600が凸状に変形した状態において、つまみ部605が開口部の内部から外部に向かって引き上げられた際に、覆部600は、凸状から凹状に変形可能である。このため、裏面607に付着物Qが付着していたとしても、付着物Qは、凹状となった裏面607に保持される。従って、本実施形態に係る液体収容容器16によれば、蓋部材105を取り外す際に、液体が飛散する虞を低減することができる。
更に、容器カバー7を閉めた際に、つまみ部605が容器カバー7にぶつかってしまう場合には、蓋部材105を第1の状態から第2の状態に変形させればよい。これにより、蓋部材105を取り外す際における液体の飛散の抑制と、液体収容容器16の小型化と、を両立させることができる。即ち、本実施形態に係る液体収容容器16によれば、液体が飛散することを抑制しつつ、液体吐出装置200の大型化を抑制することもできる。
[第2の実施形態]
以下、図面を参照して本実施形態を説明する。尚、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成について説明する。また、後述の実施形態の蓋部材105を示す図も同様に方向を第1の実施形態と一致させて示している。本実施形態では、蓋部材105を変形させる際の操作性を向上させることができる液体収容容器を提供することを目的とする。
図8は、本実施形態に係る蓋部材105の断面図である。図8に示すように、本実施形態では、つまみ部605を構成する素材と、覆部600を構成する素材と、が異なる。具体的には、本実施形態に係るつまみ部605は、本実施形態に係る覆部600よりも剛性を有する素材を用いて構成される。
つまみ部605が剛性を有すると、ユーザは、つまみ部605を押したり引いたりする際に、つまみ部605を操作しやすくなる。即ち、本実施形態に係るつまみ部605を有する液体収容容器によれば、蓋部材105を変形させる際の操作性を向上させることができる。
[第3の実施形態]
以下、図面を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。尚、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成について説明する。本実施形態では、蓋部材105を変形させる際の操作性を更に向上させることができる液体収容容器を提供することを目的とする。
図9は、本実施形態に係る蓋部材105の断面図である。図9に示すように、本実施形態に係る蓋部材105は、つまみ部605よりも直径が長い(図中、左右方向の長さが長い)第1の天面部1001を有する。第1の天面部1001を構成する素材には、剛性を有する素材が含まれることが好ましい。第1の天面部1001が剛性を有すると、ユーザは、第1の天面部1001を摘まみやすくなるためである。
係る構成によれば、ユーザは、つまみ部605を引き上げる際に、第1の天面部1001を摘まむことにより、指を引っ掛けやすくなる。更に、第1の実施形態に比べると、本実施形態では、ユーザがつまみ部605を押し込む際に触れる面積を増やすことができる。従って、ユーザは、つまみ部605を押しやすくなる。よって、第1の天面部1001を有する液体収容容器16によれば蓋部材105を変形させる際の操作性を更に向上させることができる。
[第4の実施形態]
以下、図面を参照して本実施形態を説明する。尚、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成について説明する。本実施形態では、蓋部材105の過度な変形を抑制することができる液体収容容器16を提供することを目的とする。
図10は、本実施形態に係る蓋部材105の断面図である。図10に示すように、蓋部材105は、供給口106よりも面積が広い第2の天面部1002を有する。第2の天面部1002を構成する素材には、剛性を有する素材が含まれることが好ましい。第2の天面部1002が剛性を有すると、ユーザは、第2の天面部1002を摘まみやすくなるからである。
係る構成によれば、第2の天面部1002の面積は、供給口106の面積よりも広くなる。このため、ユーザがつまみ部605を押し込み過ぎたとしても、つまみ部605の移動は、第2の天面部1002の裏面が、第1の領域601越しに供給口106に、ぶつかった際に止まる。従って、本実施形態に係る液体収容容器16によれば、上述の操作性向上に加えて、つまみ部605の押しすぎによる蓋部材105の過度な変形を抑制することができる。
[第5の実施形態]
以下、図面を参照して本実施形態を説明する。尚、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成について説明する。本実施形態では、ユーザが、蓋部材105を第1の状態から第2の状態に変形させることを忘れていた場合であっても、蓋部材105を変形させることができる液体収容容器16を提供することを目的とする。
図11は、蓋部材105が、容器カバー7により第1の状態から第2の状態に変形させられた様子を示した断面図である。図11に示すように、容器カバー7は、ユーザにより容器カバー7が閉められる方向に動かされる際、つまみ部605を押し込めることができる構成を有する。また、蓋部材105のつまみ部605は、第1の状態で容器カバー7が閉じられる際に容器カバー7の裏面にぶつかることができる長さを有する。好ましくは、第2の天面部1002を用いて、閉じられる容器カバー7に押される面積が、より広くなるようにするとよい。
係る構成によれば、ユーザは、容器カバー7を閉じる際、容器カバー7の裏面を第2の天面部1002にぶつけて蓋部材105を第1の状態から第2の状態に変形させることができる。これにより、ユーザが、蓋部材105を第1の状態から第2の状態に変形させることを忘れていた場合であっても、蓋部材105を変形させることができる。尚、第1の天面部1001又は第2の天面部1002を用いない場合であっても、容器カバー7を用いてつまみ部605を押し込むことは可能である。
[第6の実施形態]
以下、図面を参照して本実施形態を説明する。尚、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成について説明する。本実施形態では、液体が飛散することを更に抑制することができる液体吐出装置200を提供することを目的とする。
図12は、本実施形態に係る容器カバー7の斜視図である。図12に示すように、本実施形態に係る液体吐出装置200が有する容器カバー7は、容器カバー7の裏面に供給口106から取り外した蓋部材105を置く載置部107を有する。更に、好ましくは、載置部107は、液体吸収部108を有する。液体吸収部108を構成する素材の例として、繊維集合体又は液体が浸透しやすい部材等が挙げられる。具体的には、液体吸収部108を構成する素材には、ウレタンが含まれる。液体吸収部108の例として、ウレタンスポンジが挙げられる。
これにより、蓋部材105を供給口106から取り外した際、裏面607に付着した液体を液体吸収部108に吸収させることができる。従って、本実施形態では、蓋部材105を取り外す度に、裏面607に付着した液体を液体吸収部108に吸収させて、裏面607に付着物Qが付着していない状態を維持させやすくなる。よって、本実施形態に係る液体吐出装置200によれば、液体が飛散することを更に抑制することができる。
<その他の実施形態>
第1の実施形態では、蓋部材105を構成する素材の例として可塑性を有する素材が含まれる例を挙げたが、蓋部材105を構成する素材に弾性を有する素材が含まれてもよい。係る構成によれば、容器カバー7が閉じられることにより縮められていた蓋部材105は、容器カバー7が開けられることにより、弾性復元力を用いて、ユーザが操作しなくとも第2の状態から第1の状態に変形することができる。また、係る構成によれば、蓋部材105が、第2の状態から第1の状態に変形した際の振動により、裏面607に付着していた付着物Qが容器本体111の内部に戻ることもある。これにより、蓋部材105を供給口106から取り外した際に、液体が飛散することを抑制することができる。
本実施形態の開示は、以下の構成を含む。
<構成1>
開口部を有する容器本体と、
前記開口部に着脱することができる蓋部材と、を有し、
前記蓋部材は、
前記開口部を覆うことが可能な覆部と、
前記覆部から前記開口部に対して離れる方向に突出したつまみ部と、を有し、
前記覆部は、前記蓋部材が前記開口部に取り付けられた状態において、前記つまみ部が前記開口部の外部から内部に向かって押し込まれた際に、凸状に変形可能であり、且つ、前記覆部が前記凸状に変形した状態において、前記つまみ部が前記開口部の内部から外部に向かって引き上げられた際に、前記凸状から凹状に変形可能である、
ことを特徴とする液体収容容器。
<構成2>
前記覆部を構成する素材は、可撓性を有する素材を含む、
構成1に記載の液体収容容器。
<構成3>
前記覆部を構成する素材は、弾性を有する素材を含む、
構成2に記載の液体収容容器。
<構成4>
前記覆部を構成する素材は、可塑性を有する素材を含む、
構成2に記載の液体収容容器。
<構成5>
前記覆部を構成する素材は、ゴムを含む、
構成2乃至4の何れか1項に記載の液体収容容器。
<構成6>
前記覆部は、
前記開口部の一部を覆う第1の領域と、前記第1の領域から前記開口部に対して離れる方向に位置し、且つ、前記つまみ部が設けられた第2の領域と、前記第1の領域と前記第2の領域とを繋ぐ第3の領域と、を含み、
前記第1の領域と前記第3の領域との境に形成された第1の溝と、
前記第2の領域と前記第3の領域との境に形成された第2の溝と、有する、
構成2に記載の液体収容容器。
<構成7>
前記つまみ部を構成する素材には、前記覆部を構成する素材とは異なる素材が含まれる、
構成1乃至6の何れか1項に記載の液体収容容器。
<構成8>
前記つまみ部を構成する素材は、剛性を有する素材を含む、
構成1乃至7の何れか1項に記載の液体収容容器。
<構成9>
前記つまみ部は、前記覆部が前記凸状に変形した際、前記開口部からはみ出すことができる長さを有する、
構成1乃至8の何れか1項に記載の液体収容容器。
<構成10>
前記つまみ部は、側面にリブ部を有する、
構成1乃至9の何れか1項に記載の液体収容容器。
<構成11>
前記つまみ部は、前記つまみ部よりも直径が長い天面部を有する、
構成1乃至10の何れか1項に記載の液体収容容器。
<構成12>
前記つまみ部は、前記開口部よりも面積が広い天面部を有する、
構成1乃至10の何れか1項に記載の液体収容容器。
<構成13>
前記天面部を構成する素材は、剛性を有する素材を含む、
構成11又は12に記載の液体収容容器。
<構成14>
構成1乃至構成13の何れか1項に記載の液体収容容器と、
前記液体収容容器に収容された液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
を有する、ことを特徴とする液体吐出装置。
<構成15>
前記液体収容容器を装置本体の内側に収容する容器収容部と、
前記容器収容部を覆う容器カバーと、を備え、
前記容器カバーは、閉められる方向に動かされる際、前記蓋部材を押すことができる、
構成14に記載の液体吐出装置。
<構成16>
前記容器カバーが開けられ、前記蓋部材が取り外された場合、前記液体収容容器を装置本体の内側に収容したまま、前記容器本体の内部に液体を供給することができる
構成15に記載の液体吐出装置。
<構成17>
前記容器カバーは、前記蓋部材を載置することができる載置部を有する、
構成15又は16の何れか1項に記載の液体吐出装置。
<構成18>
前記載置部は、前記容器カバーの裏面に設けられる、
構成17に記載の液体吐出装置。
<構成19>
前記載置部は、前記つまみ部に付着した液体を吸収する液体吸収部を有する、
構成18に記載の液体吐出装置。
<構成20>
前記液体吸収部を構成する素材は、ウレタンを含む、
構成19に記載の液体吐出装置。
100 収容室
105 蓋部材
106 供給口
111 容器本体

Claims (20)

  1. 開口部を有する容器本体と、
    前記開口部に着脱することができる蓋部材と、を有し、
    前記蓋部材は、
    前記開口部を覆うことが可能な覆部と、
    前記覆部から前記開口部に対して離れる方向に突出したつまみ部と、を有し、
    前記覆部は、前記蓋部材が前記開口部に取り付けられた状態において、前記つまみ部が前記開口部の外部から内部に向かって押し込まれた際に、凸状に変形可能であり、且つ、前記覆部が前記凸状に変形した状態において、前記つまみ部が前記開口部の内部から外部に向かって引き上げられた際に、前記凸状から凹状に変形可能である、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  2. 前記覆部を構成する素材は、可撓性を有する素材を含む、
    請求項1に記載の液体収容容器。
  3. 前記覆部を構成する素材は、弾性を有する素材を含む、
    請求項2に記載の液体収容容器。
  4. 前記覆部を構成する素材は、可塑性を有する素材を含む、
    請求項2に記載の液体収容容器。
  5. 前記覆部を構成する素材は、ゴムを含む、
    請求項2乃至4の何れか1項に記載の液体収容容器。
  6. 前記覆部は、
    前記開口部の一部を覆う第1の領域と、前記第1の領域から前記開口部に対して離れる方向に位置し、且つ、前記つまみ部が設けられた第2の領域と、前記第1の領域と前記第2の領域とを繋ぐ第3の領域と、を含み、
    前記第1の領域と前記第3の領域との境に形成された第1の溝と、
    前記第2の領域と前記第3の領域との境に形成された第2の溝と、有する、
    請求項2に記載の液体収容容器。
  7. 前記つまみ部を構成する素材には、前記覆部を構成する素材とは異なる素材が含まれる、
    請求項1に記載の液体収容容器。
  8. 前記つまみ部を構成する素材は、剛性を有する素材を含む、
    請求項1に記載の液体収容容器。
  9. 前記つまみ部は、前記覆部が前記凸状に変形した際、前記開口部からはみ出すことができる長さを有する、
    請求項1に記載の液体収容容器。
  10. 前記つまみ部は、側面にリブ部を有する、
    請求項1に記載の液体収容容器。
  11. 前記つまみ部は、前記つまみ部よりも直径が長い天面部を有する、
    請求項1に記載の液体収容容器。
  12. 前記つまみ部は、前記開口部よりも面積が広い天面部を有する、
    請求項1に記載の液体収容容器。
  13. 前記天面部を構成する素材は、剛性を有する素材を含む、
    請求項11に記載の液体収容容器。
  14. 請求項1に記載の液体収容容器と、
    前記液体収容容器に収容された液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    を有する、ことを特徴とする液体吐出装置。
  15. 前記液体収容容器を装置本体の内側に収容する容器収容部と、
    前記容器収容部を覆う容器カバーと、を備え、
    前記容器カバーは、閉められる方向に動かされる際、前記蓋部材を押すことができる、
    請求項14に記載の液体吐出装置。
  16. 前記容器カバーが開けられ、前記蓋部材が取り外された場合、前記液体収容容器を装置本体の内側に収容したまま、前記容器本体の内部に液体を供給することができる
    請求項15に記載の液体吐出装置。
  17. 前記容器カバーは、前記蓋部材を載置することができる載置部を有する、
    請求項15に記載の液体吐出装置。
  18. 前記載置部は、前記容器カバーの裏面に設けられる、
    請求項17に記載の液体吐出装置。
  19. 前記載置部は、前記つまみ部に付着した液体を吸収する液体吸収部を有する、
    請求項18に記載の液体吐出装置。
  20. 前記液体吸収部を構成する素材は、ウレタンを含む、
    請求項19に記載の液体吐出装置。
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