JP2023153541A - ポリオレフィン変性体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、ポリオレフィン変性体の製造方法であって、短工程かつ工業的に有利な条件下で、ポリオレフィンにイソシアネート基を導入することができる製造方法を提供することである。【解決手段】炭素-炭素二重結合末端率が20%以上であるポリオレフィンと、一般式[I]で表される化合物とを付加反応させることを含む、ポリオレフィン変性体の製造方法であって;ポリオレフィン変性体が、イソキサゾリン骨格およびイソシアネート基をそれぞれ少なくとも1つ有し;任意の順番で、前記ポリオレフィンの二重結合と前記化合物のニトリルオキシド基の少なくとも1つとを付加反応させる工程、および前記化合物におけるニトリルオキシド基の少なくとも1つをイソシアネート基へ変換する工程を含む製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、ポリオレフィン変性体の製造方法に関する。
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンは、成形性、機械物性等に優れることから、フィルム、シート、繊維、不織布、成形品(容器等)、改質剤等として工業用途、生活資材用途等幅広い分野に使用されている。
ポリオレフィンは、飽和炭化水素骨格であることから、反応性に乏しく、樹脂の改質が難しいことが知られている。また、異樹脂との相溶性が悪いことも知られている。これらの問題を解決する方法として、過酸化物によるポリオレフィン改質の方法が知られている。しかし、この方法では、ポリエチレンでは架橋反応が進行し、ポリプロピレンでは分子鎖切断に伴う分子量の低下が副反応として併発する。
近年、主鎖の2つの末端のうち片方の末端に炭素-炭素二重結合を有するポリオレフィンへの極性官能基の導入が試みられている(特許文献1)。化学反応によって末端の炭素-炭素二重結合に極性官能基を導入できれば、ポリオレフィンに反応点を導入できるため、反応性が改善される。すなわち、導入された極性官能基を異樹脂と反応させることによってブロックコポリマーの製造が可能となり、他のポリマーとの接着や相溶化が可能となる。
架橋剤および変性剤として、イソシアネート基を有する化合物は金属、木工、自動車補修塗料等に広く用いられていることが知られている(特許文献2および3)。イソシアネート基を有する化合物は、イソシアネート基の有する共鳴構造により、アミン基、ヒドロキシ基等活性水素化合物との付加反応を容易に起こすためを起こすため、種々の用途における反応剤として有用である。
国際公開第2019/107450号 特開2020-62821号公報 特開2021-75717号公報
ポリオレフィンにイソシアネート基を導入する手法としては、過酸化物の使用、溶媒下での反応等が挙げられるが、複数工程を必要とする、大量の溶媒を必要とするといった点から工業的に不利な技術であった。
本発明の課題は、ポリオレフィン変性体の製造方法であって、短工程かつ工業的に有利な条件下で、ポリオレフィンにイソシアネート基を導入することができる製造方法を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決すべく多面的に考察し実験的な探索を行ったところ、特定の構造を有するポリオレフィンおよびニトリルオキシド基を有する特定の化合物を用いることよって、短工程かつ工業的に有利な条件において、ポリオレフィンにイソシアネート基を導入できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の[1]~[7]に関する。
[1]炭素-炭素二重結合末端率が20%以上であるポリオレフィンと、下記一般式[I]で表される化合物とを付加反応させることを含む、ポリオレフィン変性体の製造方法であって、ポリオレフィン変性体が、イソキサゾリン骨格およびイソシアネート基をそれぞれ少なくとも1つ有し、
任意の順番で、前記ポリオレフィンの二重結合と前記化合物のニトリルオキシド基の少なくとも1つとを付加反応させる工程、および前記化合物におけるニトリルオキシド基の少なくとも1つをイソシアネート基へ変換する工程を含む製造方法。

前記一般式[I]において、sは、2~4の整数であり;RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数4~10の炭化水素基または炭素数4~10のハロゲン化炭化水素基であり;Xは、それぞれ独立して、2価の炭化水素基、-O-、-S-または-N(R)-であり;Rは、水素原子または炭素数1~6の炭化水素基であり;Aは、s価の有機基である。
[2]炭素-炭素二重結合末端率が20%以上であるポリオレフィンと、下記一般式[I]で表される化合物とを付加反応させることを含む、ポリオレフィン変性体の製造方法であって、ポリオレフィン変性体が、下記一般式[II]で表され、
任意の順番で、前記ポリオレフィンの二重結合と前記化合物のニトリルオキシド基の少なくとも1つとを付加反応させる工程、および前記化合物におけるニトリルオキシド基の少なくとも1つをイソシアネート基へ変換する工程を含む製造方法。


前記一般式[I]および[II]において、sは、2~4の整数であり;nは、1~3の整数であり;s>nであり;RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数4~10の炭化水素基または炭素数4~10のハロゲン化炭化水素基であり;Xは、それぞれ独立して、2価の炭化水素基、-O-、-S-または-N(R)-であり;Rは、水素原子または炭素数1~6の炭化水素基であり;Aは、s価の有機基であり;R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1~8のアルキル基であり;Rは、ポリオレフィンの主鎖である。
[3]前記化合物におけるニトリルオキシド基の少なくとも1つをイソシアネート基へ変換する工程が異性化促進剤の存在下で行われる、[1]または[2]に記載のポリオレフィン変性体の製造方法。
[4]前記ポリオレフィンと前記化合物とを、実質的に溶媒が存在しない条件下で付加反応させる、[1]~[3]のいずれか一つに記載のポリオレフィン変性体の製造方法。
[5]前記ポリオレフィンの二重結合と前記化合物のニトリルオキシド基の少なくとも1つとを付加反応させる工程、および前記化合物におけるニトリルオキシド基の少なくとも1つをイソシアネート基へ変換する工程が、前記ポリオレフィンおよび前記化合物の混合物を80~300℃で溶融混練する1回の操作で行われる、[1]~[4]のいずれか一つに記載のポリオレフィン変性体の製造方法。
[6]前記ポリオレフィンの炭素-炭素二重結合が、ビニル基またはビニリデン基である、[1]~[5]のいずれか一つに記載のポリオレフィン変性体の製造方法。
[7][1]~[6]のいずれか一つに記載の製造方法によって得られた、ポリオレフィン変性体。
本発明のポリオレフィン変性体の製造方法によれば、短工程かつ工業的に有利な条件下で、ポリオレフィンにイソシアネート基を導入することができる。
図1は、実施例4のポリオレフィン変性体のH-NMRスペクトルである。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
「ポリエチレン」は、エチレン単位の割合が50mol%超のエチレンホモポリマーまたはエチレン-(炭素数3以上のα-オレフィン)コポリマーである。ポリエチレンは、1mol%以下のジエン化合物単位を有してもよい。
「ポリプロピレン」は、プロピレン単位の割合が50mol%以上のプロピレンホモポリマーまたはプロピレン-(エチレンもしくは炭素数4以上のα-オレフィン)コポリマーである。ポリプロピレンは、1mol%以下のジエン化合物単位を有してもよい。
「1,3-双極子官能基」とは、不飽和結合(炭素-炭素二重結合、炭素-炭素三重結合、炭素-窒素三重結合等)と1,3-双極子環化付加反応を起こし得る官能基をいう。
「主鎖」とは、主鎖以外のすべての分子鎖がペンダントと見なされるような線状分子鎖をいう。
「実質的に溶媒が存在しない」とは、製造上不可避的に混入した溶媒以外の溶媒が存在しないことをいう。
数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値および上限値として含むことを意味する。
<ポリオレフィン変性体の製造方法>
ポリオレフィン変性体の製造方法は、炭素-炭素二重結合末端率が20%以上であるポリオレフィン(以下、「含二重結合ポリオレフィン」とも記す。)と、下記一般式[I]で表される化合物とを付加反応させることを含み、ポリオレフィン変性体が、イソキサゾリン骨格およびイソシアネート基をそれぞれ少なくとも1つ有し、該製造方法は、任意の順番で、前記ポリオレフィンの二重結合と前記化合物のニトリルオキシド基の少なくとも1つとを付加反応させる工程、および前記化合物におけるニトリルオキシド基の少なくとも1つをイソシアネート基へ変換する工程を含む。

前記一般式[I]において、sは、2~4の整数であり;RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数4~10の炭化水素基または炭素数4~10のハロゲン化炭化水素基であり;Xは、それぞれ独立して、2価の炭化水素基、-O-、-S-または-N(R)-であり;Rは、水素原子または炭素数1~6の炭化水素基であり;Aは、s価の有機基である。
[含二重結合ポリオレフィン]
含二重結合ポリオレフィンにおける「ポリオレフィン」としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。含二重結合ポリオレフィンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリエチレンは、エチレン以外のα-オレフィンをコモノマーとして0mol%超50mol%未満有してもよい。また、ジエン化合物をコモノマーとして0mol%超1mol%以下有してもよい。ジエンのコモノマーとしての含量は0mol%が好ましい。
ポリプロピレンは、プロピレン以外のα-オレフィンをコモノマーとして0mol%超50mol%以下有してもよい。また、ジエン化合物をコモノマーとして0mol%超1mol%以下有してもよい。ジエンのコモノマーとしての含量は0mol%が好ましい。
α-オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン、4-メチル-1-ペンテン等が挙げられる。
ジエン化合物としては、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、1,4-ヘキサジエン等が挙げられる。
反応性の観点から、含二重結合ポリオレフィンにおける炭素-炭素二重結合末端率は、20%以上であり、40%以上が好ましく、60~200%がさらに好ましい。含二重結合ポリオレフィンは、主鎖の途中に炭素-炭素二重結合を有してもよく、側鎖の末端または途中に炭素-炭素二重結合を有してもよい。
ここで、炭素-炭素二重結合末端率は、含二重結合ポリオレフィンの分子鎖1本当たりの末端炭素-炭素二重結合基の存在割合を意味する。含二重結合ポリオレフィンがすべて、片末端のみが炭素-炭素二重結合基である場合、炭素-炭素二重結合末端率は、100%である。炭素-炭素二重結合末端率は、0~200%の値を取り得る。なお、含二重結合ポリオレフィンにおける炭素-炭素二重結合末端率の算出には、側鎖の末端における炭素-炭素二重結合を含まないものとする。
炭素-炭素二重結合としては、ビニル基およびビニリデン基が好ましい。炭素-炭素二重結合としては、一般式[I]で表される化合物のニトリルオキシド基との反応性に優れる点から、ビニル基が好ましい。1,3-双極子官能基であるニトリルオキシド基は、立体的に大きいオレフィン結合よりも立体的に小さいオレフィン結合に対して反応性が高い。
含二重結合ポリオレフィンが含二重結合ポリプロピレンの場合、該ポリプロピレンは、一般的に、以下に示す末端基を有する。末端がビニル基である構造としては、構造式(1-a)および(1-f)が挙げられる。末端がビニリデン基である構造としては、構造式(1-b)が挙げられる。
また、含二重結合ポリオレフィンが含二重結合ポリプロピレンの場合、該ポリプロピレンは、反応機構上、ポリマー鎖内部に規則的なモノマーユニットに加えて、次のような内部オレフィンが生成し、ポリマーを構成するモノマーユニットとなることがある。
含二重結合ポリオレフィンは、一般的には遷移金属触媒を用い、連鎖移動剤を用いないα-オレフィンの配位重合によって製造できる。 通常、ポリオレフィンの製造の際には連鎖移動剤によって分子量を調節するため、ポリオレフィンの末端構造は、飽和末端である。一方、遷移金属触媒を用いる配位重合において、水素、有機アルミニウム等の連鎖移動剤を用いない場合、ポリオレフィンの停止末端は炭素-炭素二重結合となる。特に、重合温度によって分子量を調節する重合系において末端二重結合が生成しやすい。また、水素発生を伴い、主鎖の途中および側鎖にも炭素-炭素二重結合が生成し得る。これらについては、Macromolecules,第38巻,2005年,p.6988-6996やTopics in Catalysis,第7巻,1999年,p.145-163等に記載されている。
遷移金属触媒としては、錯体触媒系(フィリップス触媒、メタロセン触媒、ポストメタロセン触媒等)、チーグラー・ナッタ触媒系等が挙げられ、フィリップス触媒、メタロセン触媒、ポストメタロセン触媒が好ましく、製造可能範囲が広いという点から、メタロセン触媒およびポストメタロセン触媒が特に好ましい。また、少量であれば必要に応じて連鎖移動剤を系中に添加してもよい。
(炭素-炭素二重結合末端率の算出方法)
炭素-炭素二重結合末端率とは、含二重結合ポリオレフィンの全ポリマー鎖のうち、末端に炭素-炭素二重結合基を有する分子鎖の割合を意味する。炭素-炭素二重結合末端率の算出は、特開2021-4376号公報に記載の方法に準じて行うことができる。
具体的には、炭素-炭素二重結合末端率は、下式によって計算される。
(炭素-炭素二重結合末端率)=(総炭素-炭素二重結合末端数)/{((総末端数)-(LCB数))÷2}×100
ここで、総炭素-炭素二重結合末端数は、H-NMRにより算出される1000モノマーユニット当たりの炭素-炭素二重結合末端の総数である。総末端数は、H-NMRおよび13C-NMRにより算出される1000モノマーユニット当たりの末端の総数である。LCB数は、13C-NMRにより算出される1000モノマーユニット当たりの炭素数7以上の分岐鎖の根本のメチン炭素の数である。
以下に、含二重結合ポリプロピレンについて、H-NMRおよび13C-NMRにより、炭素-炭素二重結合末端率を特定する方法を説明する。
1.試料調製と測定条件
試料200mgをo-ジクロロベンゼン/重水素化臭化ベンゼン(CBr)混合溶液2.4mlおよび化学シフトの基準物質であるヘキサメチルジシロキサンと共に内径10mmφのNMR試料管に入れ、150℃のブロックヒーターで均一に溶解する。
NMR測定は10mmφのクライオプローブを装着したブルカー・バイオスピン(株)のAV400型NMR装置を用い、120℃にて行う。
炭素-炭素二重結合末端数の定量には、H-NMRを用いる。H-NMRの測定条件は試料の温度120℃、パルス角4.5°、パルス間隔2秒、積算回数512回として測定をする。化学シフトはヘキサメチルジシロキサンのプロトンシグナルを0.09ppmに設定し、他のプロトンによるシグナルの化学シフトはこれを基準とする。
飽和末端の定量には、13C-NMRを用いる。13C-NMRの測定条件は試料の温度120℃、パルス角を45°、パルス間隔を18秒、積算回数を3072回、ブロードバンドデカップリング法で測定を実施する。化学シフトはヘキサメチルジシロキサンの13Cシグナルを1.98ppmに設定し、他の13Cによるシグナルの化学シフトはこれを基準とする。
2.炭素-炭素二重結合末端数の算出方法
末端がビニル基である構造としては、前記構造式(1-a)および(1-f)が挙げられる。H-NMRでは、構造式(1-a)1-プロペニルと、構造式(1-f)1-ブテニルの不飽和結合のプロトンシグナルは、H-NMRスペクトルの5.08~4.85ppmと5.86~5.69ppmのシグナルに重なって検出される。そこで、末端ビニル基の数[Vi]は、1-プロペニルと1-ブテニルを合わせた数として、トータル1000モノマーあたりの不飽和結合量として、H-NMRスペクトルのシグナル強度を用い、以下の式から求める。
構造式(1-a)+構造式(1-f):[Vi]=Ivi×1000/Itotal
末端がビニリデン基である構造としては、前記構造式(1-b)が挙げられる。末端ビニリデン基の数[Vd]は、プロピル-ビニリデンの数として、トータル1000モノマーあたりの不飽和結合量として、H-NMRスペクトルのシグナル強度を用い、以下の式から求める。
構造式(1-b):[Vd]=Ivd×1000/Itotal
同様にして、i-ブテニル基の数[i-ブテニル]、ビニレン末端の数[末端ビニレン]、内部ビニリデンの数[内部ビニリデン]は以下の式から求められる。
構造式(1-d):[i-ブテニル]=Iibu×1000/Itotal
構造式(1-g):[末端ビニレン]=Ivnl×1000/Itotal
構造式(1-m):[内部ビニリデン]=Iivd×1000/Itotal
ここで、Ivi、Ivd、Iibu、IvnlおよびIivdは、それぞれ、構造式(1-a)+構造式(1-f)、構造式(1-b)、構造式(1-d)、構造式(1-g)および構造式(1-m)に基づくシグナルの特性値を表し、以下の式で示される量である。
Ivi=(I5.08~4.85+I5.86~5.69)/3、
Ivd=(I4.79~4.65)/2、
Iibu=I5.30~5.08
Ivnl=(I5.58~5.30)/2、
Iivd=(I4.85~4.79)/2
Iは積分強度を、Iの下つき添字の数値は化学シフトの範囲を示す。例えばI5.08~4.85は5.08ppmと4.85ppmの間に検出したシグナルの積分強度を示す。
また、Itotalは、以下の式で示される量である。
Itotal=IC3+Ivi+Ivd+Iibu+Ivnl+Iivd
IC3はプロピレンに基づくシグナルの特性値を表し、以下の式で示される量である。
IC3=1/6×Imain
ImainとはH-NMRスペクトルの4.00~0.00pmに検出されるポリマー主鎖と飽和末端のプロトンシグナルの総和である。
3.飽和末端の数の算出方法
下記の飽和末端の数は、1000モノマーあたりの数として、13C-NMRスペクトルのシグナル強度を用い、以下の式から求める。
構造式(1-c):[i-ブチル]=Ii-butyl×1000/Itotal-C
構造式(1-e):[n-ブチル]=Inbu×1000/Itotal-C
構造式(1-h):[n-プロピル]=Inpr×1000/Itotal-C
構造式(1-i):[2,3-ジメチルブチル]=I2,3-dime×1000/Itotal-C
構造式(1-j):[3,4-ジメチルペンチル]=I3,4-dime×1000/Itotal-C
さらに、本開示のプロピレン単独重合体には、重合体内部にプロピレンの規則的な1,2挿入に基づく構造の他に、プロピレンの不規則な挿入に基づく下記の2,1結合、1,3結合をもちうる。
ここで、Ii-butyl、Inbu、Inpr、I2,3-dime、I3,4-dimeはそれぞれ、構造式(1-c)、構造式(1-e)、構造式(1-h)、構造式(1-i)および構造式(1-j)に基づくシグナルの特性値を表し、以下の式で示される量である。
Ii-butyl=(I23.80~23.70+I25.80~25.70)/2
Inbu=I14.06~14.02
Inpr=(I14.44~14.42+I30.46~30.45)/2
I2,3-dime=(I16.21~16.17+I31.86~31.81)/2
I3,4-dime=I12.0~11.60
また、Itotal-Cは、以下の式で示される量である。
Itotal-C=Ii-butyl+Inbu+Inpr+I2,3-dime+I3,4-dime+I1,2-P+I2,1-P+I1,3-P
I1,2-Pは、1,2挿入したプロピレンの結合に基づくシグナルの特性値、I2,1-Pは、2,1挿入したプロピレンの結合に基づくシグナルの特性値、I1,3-Pは、1,3挿入したプロピレンの結合に基づくシグナルの特性値を表し、以下の式で示される量である。
I1,2-P=I48.80~44.50
I2,1-P=(I35.72~35.63+I35.83~35.77)/2
I1,3-P=I37.41-37.21/2
4.総末端数の算出方法
総末端数は、13C-NMRおよびH-NMRのそれぞれで算出される1000モノマーユニット当たりの末端の総数であり、具体的には、1000モノマーユニット当たりの前記構造式(1-a)~構造式(1-j)までの末端の個数の総和である。
5.LCB数の算出方法
含二重結合ポリプロピレンは、長鎖分岐(LCB)構造部分を持ち得る。
長鎖分岐数(LCB数)は、13C-NMRにより、49.00~44.33ppmのプロピレン主鎖のメチレン炭素の強度を1000に規格化したときの、31.72~31.66ppmの分岐点の炭素(メチン炭素)並びに44.09~44.03ppm、44.78~44.72ppmおよび44.90~44.84ppmの分岐点の炭素(メチン炭素)に結合する3つのメチレン炭素のシグナル積分強度を用いて下式により算出し、1000プロピレンモノマーユニット当たりの数とする。
LCB数=[(I44.09~44.03+I44.78~44.72+I44.90~44.84+I31.72~31.66)/4]/I49.00~44.33
[一般式[I]で表される化合物]
一般式[I]で表される化合物は、1,3-双極子官能基であるニトリルオキシド基を有している。ニトリルオキシド基は、無触媒下で含二重結合ポリオレフィンの不飽和結合との1,3-双極子環化付加反応を進行させることができ、イソキサゾリン骨格を形成する。また、一般式[I]で表される化合物は、ニトリルオキシド基が二量化しにくく、1,3-双極子環化付加反応を進行させる点で有利である。一般式[I]で表される化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
一般式[I]において、sは、2~4の整数である。sとしては、高分子間反応を抑制する観点から、2~3の整数が好ましく、2がより好ましい。
およびRは、それぞれ独立して、炭素数4~10の炭化水素基または炭素数4~10のハロゲン化炭化水素基である。炭素数4~10の炭化水素基または炭素数4~10のハロゲン化炭化水素基としては、tert-ブチル基、イソブチル基、フェニル基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、4-クロロフェニル基、2,4-ジメチルフェニル基、3,4-ジメチルフェニル基等が挙げられる。
およびRとしては、ニトリルオキシド基が二量化しにくい点から、炭素数6~8のアリール基が好ましい。炭素数6~8のアリール基としては、フェニル基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、2,4-ジメチルフェニル基、4-クロロフェニル基等が挙げられ、フェニル基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、2,4-ジメチルフェニル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
およびRは、同一であってもよく、異なっていてもよい。RおよびRは、分子の対称性が高くなり、化合物が固体化しやすく、室温での保存安定性に優れる点から、同じであることが好ましい。
Xは、それぞれ独立して、2価の炭化水素基、-O-、-S-または-N(R)-である。Xとしては、化合物の合成が容易である点から、-O-、-S-または-N(R)-が好ましく、-O-または-S-が好ましく、-O-がより好ましい。
は、水素原子または炭素数1~6の炭化水素基である。炭素数1~6の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等が挙げられる。Rとしては、化合物の合成が容易である点から、水素原子またはメチル基が好ましい。
Xにおける2価の炭化水素基としては、炭素数1~3のアルキレン基、炭素数6~8のアリーレン基およびこれらの組み合わせが挙げられる。
Aは、s価の有機基である。有機基は、炭素原子を必須とし、必要に応じて水素原子、酸素原子、塩素原子、窒素原子、硫黄原子等を有する。有機基としては、炭化水素基(アルキレン基、アリーレン基等)、炭化水素基と各種結合(-O-、-C(=O)-、-S-、-S(=O)-等)との組み合わせ、炭化水素基と極性官能基(ヒドロキシ基、メルカプト基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、アルコキシ基等)との組み合わせ、炭化水素基と各種結合と極性官能基との組み合わせ等が挙げられる。
一般式[I]で表される化合物としては、融点が高くなりやすく、室温での保存安定性に優れる点から、下記の(i)~(ii)のニトリルオキシド化合物が好ましい。
(i)一般式[I]において、sが2であり、Aが炭素数2~10のアルキレン基であるニトリルオキシド化合物。
(ii)一般式[I]において、sが2であり、Aが後述する一般式[III]で表される基であるニトリルオキシド化合物。
(i)のように対称性が高く、炭素鎖が短いアルキレン基を導入することによって、ニトリルオキシド化合物の融点を高めることができる。
(ii)のように対称性が高く、剛直なアリーレン基を有する一般式[III]で表される基を導入することによって、ニトリルオキシド化合物の融点を高めることができる。
(i)におけるAは、炭素数2~10のアルキレン基である。(i)におけるAとしては、ニトリルオキシド化合物を固体化させ、ポリオレフィンに近い融点を発現させる点から炭素数3~8のアルキレン基が好ましく、炭素数4~6のアルキレン基がより好ましい。
(i)におけるAとしては、1,2-エチレン基、1,3-プロピレン基、2-メチル-1,3-プロピレン基、2,2-ジメチル-1,3-プロピレン基、1,4-ブチレン基、1,5-ペンチレン基、1,6-ヘキシレン基、1,7-ヘプチレン基、1,8-オクチレン基、3-メチル-1,5-ペンチレン基、1,4-シクロへキシレン基、1,4-シクロヘキサジメチレン基、1-メチル-1,2-エチレン基、1-メチル-1,3-プロピレン基等が挙げられる。(i)におけるAとしては、1,3-プロピレン基、1,4-ブチレン基、1,6-ヘキシレン基、1,4-シクロヘキサジメチレン基、1,4-シクロへキシレン基、3-メチル-1,5-ペンチレン基が好ましく、1,4-ブチレン基、1,6-ヘキシレン基、3-メチル-1,5-ペンチレン基がより好ましい。
(ii)におけるAは、一般式[III]で表される基である。
-(R′-O)-R′-(O-R′)- ・・・[III]
tは、0または1である。tは、ニトリルオキシド化合物の製造のしやすさの点からは、1が好ましく、ニトリルオキシド化合物の融点の点からは、0が好ましい。
4′は、炭素数2~4のアルキレン基である。R4′としては、1,2-エチレン基、1,3-プロピレン基等が挙げられる。R4′としては、炭素数が小さいほどニトリルオキシド化合物の融点を高めることができる点から、1,2-エチレン基が好ましい。
5′は、一般式[IV]で表される基または一般式[V]で表される基である。R5′としては、含二重結合ポリオレフィンの変性後にポリオレフィン末端部と導入官能基の距離を長くし、ポリオレフィン変性体の反応性を高める点から、一般式[V]で表される基が好ましい。
Figure 2023153541000010
6′~R9′は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~6の炭化水素基またはハロゲン原子であり、R6′とR7′が連結して芳香族環または脂肪族環を形成してもよく、R8′とR9′が連結して芳香族環または脂肪族環を形成してもよい。炭素数1~6の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が挙げられる。R6′~R9′としては、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、フェニル基および塩素原子が好ましく、水素原子、メチル基、イソプロピル基およびtert-ブチル基がより好ましく、水素原子およびメチル基がさらに好ましい。
10′~R17′は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~6の炭化水素基またはハロゲン原子であり、R10′とR11′が連結して芳香族環または脂肪族環を形成してもよく、R12′とR13′が連結して芳香族環または脂肪族環を形成してもよく、R14′とR15′が連結して芳香族環または脂肪族環を形成してもよく、R16′とR17′が連結して芳香族環または脂肪族環を形成してもよい。炭素数1~6の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が挙げられる。R10′~R17′としては、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、フェニル基および塩素原子が好ましく、水素原子、メチル基、イソプロピル基およびtert-ブチル基がより好ましく、水素原子およびメチル基がさらに好ましい。
uは0または1である。uは、含二重結合ポリオレフィンの変性後にポリオレフィン末端部と導入官能基の距離を長くし、ポリオレフィン変性体の反応性を高める点から、1が好ましい。
Qは、-C(R18′)(R19′)-、-C(=O)-、-S-または-S(=O)-である。Qとしては、溶融混練時にポリオレフィンへの溶解性が高くなる点から、-C(R18′)(R19′)-がより好ましい。
18′およびR19′は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~6の炭化水素基またはハロゲン原子であり、R18′とR19′が連結して芳香族環または脂肪族環を形成してもよい。炭素数1~6の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基等が挙げられる。R18′とR19′が連結した例としては、1,1-シクロへキシレン基が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が挙げられる。R18′およびR19′としては、水素原子、メチル基、エチル基およびフェニル基が好ましい。
一般式[I]で表される化合物の融点は、25~300℃が好ましく、40~280℃がより好ましく、60~260℃がさらに好ましく、80~240℃が特に好ましい。前記化合物の融点が前記範囲の下限値以上であれば、室温での運動性が低下するため、室温での保存安定性が向上する。前記化合物の融点が前記範囲の上限値以下であれば、溶融反応中に化合物が融解しやすくなり、反応性が高くなる。
一般式[I]で表される化合物の融点を25℃以上とするためには、例えば、Aに対称性の高い構造を加えて分子構造の対称性を高めたり、Aに剛直性の高い基や短鎖の基を導入したりする。
[ポリオレフィン変性体の製造方法]
ポリオレフィン変性体の製造方法は、炭素―炭素二重結合末端率が20%以上であるポリオレフィンと、一般式[I]で表される化合物とを付加反応させることを含む。該製造方法は、任意の順番で、前記ポリオレフィンの二重結合と一般式[I]で表される化合物のニトリルオキシド基の少なくとも1つとを付加反応させる工程、および前記化合物におけるニトリルオキシド基の少なくとも1つをイソシアネート基へ変換する工程を含む。本発明の製造方法により、イソキサゾリン骨格およびイソシアネート基をそれぞれ少なくとも1つ有するポリオレフィン変性体を、短工程かつ工業的に有利な条件下で製造することができる。
一般式[I]で表される化合物の配合量は、含二重結合ポリオレフィン100質量部に対して、0.001~10質量部が好ましく、0.01~8質量部がより好ましく、0.05~6質量部がさらに好ましい。また、一般式[I]で表される化合物の配合量は、含二重結合ポリオレフィンの炭素-炭素二重結合の1当量に対して、0.1~8.0当量となる量であることが好ましく、0.5~5.0当量となる量であることがより好ましく、1.0~3.0当量となる量であることがさらに好ましい。
(異性化促進剤)
一般式[I]で表される化合物におけるニトリルオキシド基の少なくとも1つをイソシアネート基へ変換する工程は、異性化促進剤の存在下で行われることが好ましい。
異性化促進剤は、前記化合物のニトリルオキシド基をイソシアネート基へ変換する反応を促進する成分である。異性化促進剤の存在下で、含二重結合ポリオレフィンと、前記化合物とを付加反応させることにより、イソキサゾリン骨格およびイソシアネート基をそれぞれ少なくとも1つ有するポリオレフィン変性体を短工程で効率的に製造しやすくなる。
異性化促進剤は、ステアリン酸、ラウリン酸等の脂肪酸系、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等の脂肪酸アミド系、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、オクチル酸亜鉛等の脂肪酸金属塩系等の化合物が挙げられる。異性化促進効率からステアリン酸を主骨格としたものがより好ましく、ステアリン酸カルシウムがさらに好ましい。異性化促進剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
異性化促進剤の配合量は、含二重結合ポリオレフィン100質量部に対して、0.001~10質量部が好ましく、0.005~8質量部がより好ましく、0.01~6質量部がさらに好ましい。また、異性化促進剤の配合量は、含二重結合ポリオレフィンの炭素-炭素二重結合の1当量に対して、0.005~1当量となる量であることが好ましく、0.01~0.8当量となる量であることがより好ましく、0.05~0.4当量となる量であることがさらに好ましい。
ポリオレフィン変性体は、例えば、異性化促進剤の存在下又は不存在下で、含二重結合ポリオレフィンと一般式[I]で表される化合物とを混合し、熱処理して得られる。熱処理は、溶媒中で行ってもよく、実質的に溶媒が存在しない条件下で溶融混練しながら行ってもよい。
溶媒としては、炭化水素(トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン等)等が挙げられる。溶媒を用いる場合、混合温度は、50~200℃が好ましく、60~180℃がより好ましく、80~150℃がさらに好ましい。溶媒を用いる場合、混合時間は、30分~24時間が好ましく、1~15時間がより好ましく、2~10時間がさらに好ましい。
熱処理は、生産性の点から、実質的に溶媒が存在しない条件下で溶融混練し、含二重結合ポリオレフィンと一般式[I]で表される化合物とを付加反応させることが好ましい。
溶融混練の方法としては、二軸押出機、バンバリーミキサー等の公知の装置を用いる方法が挙げられる。溶融混練の方法の詳細は、例えば、”Thermoplastic Elastomers 2nd.ed.”,Hanser Gardner Publications,1996年,p.153-190に記載されている。
溶融混練を行う場合、すべての成分を一括して溶融混練してもよく、一部の成分を溶融混練した後に残りの成分を加えて溶融混練してもよい。溶融混練は、2回以上行ってもよい。溶融混練後、追加の熱処理を行ってもよい。
実質的に溶媒が存在しない場合、つまり溶融混練を行う場合、溶融混練温度は、80~300℃であることが好ましい。含二重結合ポリオレフィンおよび一般式[I]で表される化合物の混合物を80~300℃で溶融混練することにより、前記ポリオレフィンの二重結合と前記化合物のニトリルオキシド基の少なくとも1つとを付加反応させる工程、および前記化合物におけるニトリルオキシド基の少なくとも1つをイソシアネート基へ変換する工程を1回の操作を行うことができ、生産性の点で有利である。
溶融混練温度は、100~280℃がより好ましく、120~260℃がさらに好ましい。混練時間とは、押出機による溶融混練では滞留時間をいう。溶融混練時間は、1秒~30分が好ましく、10秒~5分がより好ましい。
(作用機序)
以上説明した本発明のポリオレフィン変性体の製造方法にあっては、炭素-炭素二重結合を有するポリオレフィンを用いているため、ポリオレフィンを工業的に有利な高温条件下にて一般式(I)で表される化合物で変性できる。
<ポリオレフィン変性体>
ポリオレフィン変性体は、ポリオレフィン変性体の製造方法によって得られたものである。ポリオレフィン変性体は、イソキサゾリン骨格およびイソシアネート基をそれぞれ少なくとも1つ有する。
本発明の別の態様では、ポリオレフィン変性体は、下記一般式[II]で表される。
Figure 2023153541000011

sは、2~4の整数であり、
nは、1~3の整数であり、
s>nであり、
およびRは、それぞれ独立して、炭素数4~10の炭化水素基または炭素数4~10のハロゲン化炭化水素基であり、
Xは、それぞれ独立して、2価の炭化水素基、-O-、-S-または-N(R)-であり、
は、水素原子または炭素数1~6の炭化水素基であり、
Aは、s価の有機基であり、
、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1~8のアルキル基であり、
は、ポリオレフィンの主鎖である。
一般式[II]において、sは、2~4の整数である。sは、ポリオレフィン変性体の粘度上昇を抑えるという観点から、2~3の整数が好ましく、2がより好ましい。
nは、1~3の整数である。nとしては、ポリオレフィン変性体のフィラー分散剤としての使用、および他樹脂との反応によりブロックコポリマーを製造するという観点から、1~2の整数が好ましく、1が特に好ましい。ただし、s>nである。
およびRは、それぞれ独立して、炭素数4~10の炭化水素基または炭素数4~10のハロゲン化炭化水素基である。RおよびRの例としては、一般式[I]におけるRおよびRと同様のものが挙げられ、好ましい態様も同様である。
Xは、それぞれ独立して、2価の炭化水素基、-O-、-S-または-N(R)-であり、Rは、水素原子または炭素数1~6の炭化水素基である。Aは、s価の有機基である。X、RおよびAの例としては、一般式[I]におけるX、RおよびAと同様のものが挙げられ、好ましい態様も同様である。
、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1~8のアルキル基である。炭素数1~8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ヘキシル基等が挙げられる。Rとしては、水素原子、メチル基、エチル基、n-ブチル基およびn-ヘキシル基が好ましい。RおよびRとしては、二重結合周りの立体障害を小さくし、反応性を高めるという点から、水素原子およびメチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
は、ポリオレフィンの主鎖である。ポリオレフィンとしては、前記含二重結合ポリオレフィンにおける「ポリオレフィン」と同様のものが挙げられ、好ましい態様も同様である。
(ポリオレフィン変性体の構造特定)
ポリオレフィン変性体のイソキサゾリン骨格の特定は、H-NMRにより行うことができる。具体的には、ポリオレフィン変性体をo-ジクロロベンゼン/重水素化臭化ベンゼン(CBr)混合溶液および化学シフトの基準物質であるヘキサメチルジシロキサンと共に内径10mmφのNMR試料管に入れ、150℃のブロックヒーターで均一に溶解する。NMR測定は10mmφのクライオプローブを装着したブルカー・バイオスピン(株)のAV400型NMR装置を用い、120℃にて行う。
図1は、実施例4のポリオレフィン変性体のH-NMRスペクトルである。実施例4のポリオレフィン変性体は、一般式[II]のR、RおよびRがいずれも水素であるが、図1に示すとおり、Rの水素原子のシグナルは4.1~4.8ppmの範囲に観測され、RおよびRの水素原子のシグナルは2.3~3.0ppmの範囲に観測され、これに基づき、イソキサゾリン骨格を特定することができる。R、RおよびRが炭素数1~8のアルキル基の場合も同様に、H-NMRによりイソキサゾリン骨格を特定することができる。
ポリオレフィン変性体中のイソシアネート基の特定は、IR測定により行うことができる。具体的には、ポリオレフィン変性体のペレットを用いて40mm×30mm×0.5mmtのプレス片を作製し、IR測定を行い、2243cm-1付近に観測されるイソシアネート基のピーク高さからイソシアネート基の吸光度を算出する。イソシアネート基のピーク高さは、2210cm-1と2310cm-1とを結んだ直線をベースラインとした場合の2243cm-1のピーク高さである。
<組成物>
ポリオレフィン変性体に、他の成分(樹脂、フィラー、添加剤等)を配合して組成物としてもよい。
他の成分は、含二重結合ポリオレフィンの変性前に配合してもよく、変性時に配合してもよく、変性後に配合してもよい。
他の成分の配合量は、ポリオレフィン変性体の100質量部に対して、通常0.001~200質量部である。
フィラーとしては、無機フィラー(タルク、炭酸カルシウム、焼成カオリン等)、有機フィラー(繊維、木粉、セルロースパウダー等)が挙げられる。
添加剤としては、酸化防止剤(フェノール系、イオウ系、リン系、ラクトン系、ビタミン系等)、耐候安定剤、紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール系、トリジアミン系、アニリド系、ベンゾフェノン系等)、熱安定剤、光安定剤(ヒンダードアミン系、ベンゾエート系等)、帯電防止剤、造核剤、顔料、吸着剤(酸化亜鉛、酸化マグネシウム等の金属酸化物)、金属塩化物(塩化鉄、塩化カルシウム等)、ハイドロタルサイト、アルミン酸塩、滑剤、鉱物油、シリコーン化合物等が挙げられる。
<ポリオレフィン変性体の用途>
ポリオレフィン変性体は、イソキサゾリン骨格およびイソシアネート基をそれぞれ少なくとも1つ有する。ポリオレフィン変性体は、少なくとも1つのイソシアネート基を有するため、アミン基やヒドロキシ基等の活性水素を有する化合物との反応剤として有用である。ポリオレフィン変性体は、金属、木工、自動車補修用塗料等における架橋剤、変性剤として好適に使用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に制限されるものではない。
<物性測定、分析等>
(DSC測定)
含二重結合ポリオレフィンの融点(Tm)は、示差走査熱量計(DSC)測定によって求めた。試料の温度を一旦200℃まで上げて5分間静置した後、10℃/分の降温速度で40℃まで温度を降下させ、再び昇温速度10℃/分にて測定した際の、吸熱ピークトップの温度を融点とした。単位は℃である。
(炭素-炭素二重結合末端率の算出方法)
含二重結合ポリオレフィンの炭素-炭素二重結合末端率の算出は、特開2021-4376号公報に準じて行った。
試料200mgをo-ジクロロベンゼン/重水素化臭化ベンゼン(CBr)混合溶液2.4mlおよび化学シフトの基準物質であるヘキサメチルジシロキサンと共に内径10mmφのNMR試料管に入れ、150℃のブロックヒーターで均一に溶解した。 NMR測定は10mmφのクライオプローブを装着したブルカー・バイオスピン(株)のAV400型NMR装置を用い、120℃にて行った。
炭素-炭素二重結合末端数の定量には、H-NMRを用いた。H-NMRの測定条件は、試料の温度120℃、パルス角4.5°、パルス間隔2秒、積算回数512回とした。化学シフトはヘキサメチルジシロキサンのプロトンシグナルを0.09ppmに設定し、他のプロトンによるシグナルの化学シフトはこれを基準とした。
飽和末端数およびLCB数の定量には、13C-NMRを用いた。13C-NMRの測定条件は、試料の温度120℃、パルス角を45°、パルス間隔を18秒、積算回数を3072回とし、ブロードバンドデカップリング法で測定を実施した。化学シフトはヘキサメチルジシロキサンの13Cシグナルを1.98ppmに設定し、他の13Cによるシグナルの化学シフトはこれを基準とした。
上記のH-NMRおよび13C-NMR測定結果に基づき、明細書に記載の方法に従い、総炭素-炭素二重結合末端数、総末端数およびLCB数を算出し、以下の式から炭素-炭素二重結合末端率を算出した。
(炭素-炭素二重結合末端率)=(総炭素-炭素二重結合末端数)/{((総末端数)-(LCB数))÷2}×100
ここで、総炭素-炭素二重結合末端数は、H-NMRにより算出される1000モノマーユニット当たりの炭素-炭素二重結合末端の総数である。総末端数は、H-NMRおよび13C-NMRにより算出される1000モノマーユニット当たりの末端の総数である。LCB数は、13C-NMRにより算出される1000モノマーユニット当たりの炭素数7以上の分岐鎖の根本のメチン炭素の数である。
(イソキサゾリン骨格の特定)
ポリオレフィン変性体のイソキサゾリン骨格の特定は、H-NMRにより行った。具体的には、ポリオレフィン変性体をo-ジクロロベンゼン/重水素化臭化ベンゼン(CBr)混合溶液および化学シフトの基準物質であるヘキサメチルジシロキサンと共に内径10mmφのNMR試料管に入れ、150℃のブロックヒーターで均一に溶解した。NMR測定は10mmφのクライオプローブを装着したブルカー・バイオスピン(株)のAV400型NMR装置を用い、120℃にて行った。
(イソシアネート基の特定)
ポリオレフィン変性体中のイソシアネート基の特定は、IR測定により行った。具体的には、ポリオレフィン変性体のペレットを用いて40mm×30mm×0.5mmtのプレス片を作製し、IR測定を行い、2243cm-1付近に観測されるイソシアネート基のピーク高さからイソシアネート基の吸光度を算出した。イソシアネート基のピーク高さは、2210cm-1と2310cm-1とを結んだ直線をベースラインとした場合の2243cm-1のピーク高さである。
吸光度は、0.1以上であれば、ポリオレフィン変性体にイソシアネート基が十分に導入されており、0.3以上であれば、特に優れていると判断した。
<含二重結合ポリオレフィン>
(PP1:プロピレンホモポリマー)
Tm=156℃、炭素-炭素二重結合末端率=65.2%
(PP2:プロピレンホモポリマー)
Tm=155℃、炭素-炭素二重結合末端率=95.8%
(PP3:プロピレンホモポリマー)
Tm=147℃、炭素-炭素二重結合末端率=100.9%
(PP4:プロピレンホモポリマー)
Tm=162℃、炭素-炭素二重結合末端率=18.2%
<一般式[I]で表される化合物>
下記式[VI]で表される化合物
国際公開第2019/107450号の実施例2Aに従って合成した。
Figure 2023153541000012
<異性化促進剤>
ステアリン酸カルシウム(日油株式会社製、カルシウムステアレート)
<ポリオレフィン変性体の製造>
(実施例1~9および比較例1)
ポリオレフィン変性体の製造には、二軸混練機であるテクノベル社製の「KZW15」を用いた。
ポリ袋内に含二重結合ポリオレフィンを300g、式[VI]で表される化合物を前記ポリオレフィンの炭素-炭素二重結合に対して2当量となる量およびステアリン酸カルシウムを所定量混合し、混合物を得た。ステアリン酸カルシウムは前記ポリオレフィンの炭素-炭素二重結合に対して表1に示す当量となる量を用いた。
あらかじめ180℃まで予熱したKZW15のフィーダー内に、ポリ袋内の混合物を全量投入し、スクリュー回転数400rpmにて反応を開始した。溶融混練を10秒行った後、ダイ出口より得られたストランドをカットし、ペレットを回収した。
回収したペレットから未反応のイソシアネート化合物を除去するため、特開2016-173328号公報の記載に準じ、超音波溶媒抽出法にて精製した。具体的には、回収したペレットを厚さ0.1mm以下のフィルムへ成形し、はさみで約1cm角に裁断したものを抽出溶媒であるクロロホルム/アセトンの混合溶媒と共にフラスコに入れ、約60℃に設定した超音波抽出器に固定した。この状態で、75分間超音波抽出し、濾紙によりフィルムを濾別し、ポリオレフィン変性体を得た。
実施例および比較例の吸光度の結果を表1に示す。また、実施例4のポリオレフィン変性体のH NMRスペクトルを図1に示す。図1に示すとおり、一般式[II]におけるRの水素原子のシグナルは4.1~4.8ppmの範囲に観測され、RおよびRの水素原子のシグナルは2.3~3.0ppmの範囲に観測され、これに基づき、イソキサゾリン骨格の存在を確認することができた。実施例1~3および5~9のポリオレフィン変性体についても同様に、H-NMRスペクトルにより、イソキサゾリン骨格の存在を確認した。
Figure 2023153541000013
<考察>
表1に示すように、炭素-炭素二重結合末端率が20%以上であるポリオレフィンと、一般式[I]で表される化合物とを付加反応させることによって、短工程かつ工業的に有利な条件にて、ポリオレフィンにイソシアネート基を導入できることが分かる。実施例1と8の比較および実施例4と9の比較より、異性化促進剤の存在下で溶融混練を行った実施例1および4は、イソシアネート基の吸光度が高く、ポリオレフィンへのイソシアネート基の導入率が高く、好ましい。
炭素-炭素二重結合末端率が20%未満であるポリオレフィンを用いた比較例1のポリオレフィン変性体は、異性化促進剤の存在下で溶融混練を行ったにも関わらず、イソシアネート基の吸光度が低く、ポリオレフィンにイソシアネート基を十分に導入できなかった。
本発明の製造方法によって、イソシアネート基が導入されたポリオレフィン変性体を短工程かつ工業的に有利な条件にて製造することができる。また、得られたポリオレフィン変性体を架橋剤又は変性剤として用いることによって、金属、木工、自動車補修塗料等に好適に使用することができる。このように、本発明の製造方法は、工業的価値が極めて大きい。

Claims (7)

  1. 炭素-炭素二重結合末端率が20%以上であるポリオレフィンと、下記一般式[I]で表される化合物とを付加反応させることを含む、ポリオレフィン変性体の製造方法であって、
    ポリオレフィン変性体が、イソキサゾリン骨格およびイソシアネート基をそれぞれ少なくとも1つ有し、
    任意の順番で、前記ポリオレフィンの二重結合と前記化合物のニトリルオキシド基の少なくとも1つとを付加反応させる工程、および前記化合物におけるニトリルオキシド基の少なくとも1つをイソシアネート基へ変換する工程を含む製造方法。

    前記一般式[I]において、
    sは、2~4の整数であり、
    およびRは、それぞれ独立して、炭素数4~10の炭化水素基または炭素数4~10のハロゲン化炭化水素基であり、
    Xは、それぞれ独立して、2価の炭化水素基、-O-、-S-または-N(R)-であり、
    は、水素原子または炭素数1~6の炭化水素基であり、
    Aは、s価の有機基である。
  2. 炭素-炭素二重結合末端率が20%以上であるポリオレフィンと、下記一般式[I]で表される化合物とを付加反応させることを含む、ポリオレフィン変性体の製造方法であって、
    ポリオレフィン変性体が、下記一般式[II]で表され、
    任意の順番で、前記ポリオレフィンの二重結合と前記化合物のニトリルオキシド基の少なくとも1つとを付加反応させる工程、および前記化合物におけるニトリルオキシド基の少なくとも1つをイソシアネート基へ変換する工程を含む製造方法。


    前記一般式[I]および[II]において、
    sは、2~4の整数であり、
    nは、1~3の整数であり、
    s>nであり、
    およびRは、それぞれ独立して、炭素数4~10の炭化水素基または炭素数4~10のハロゲン化炭化水素基であり、
    Xは、それぞれ独立して、2価の炭化水素基、-O-、-S-または-N(R)-であり、
    は、水素原子または炭素数1~6の炭化水素基であり、
    Aは、s価の有機基であり、
    、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1~8のアルキル基であり、
    は、ポリオレフィンの主鎖である。
  3. 前記化合物におけるニトリルオキシド基の少なくとも1つをイソシアネート基へ変換する工程が異性化促進剤の存在下で行われる。請求項1または2に記載のポリオレフィン変性体の製造方法。
  4. 前記ポリオレフィンと前記化合物とを、実質的に溶媒が存在しない条件下で付加反応させる、請求項1または2に記載のポリオレフィン変性体の製造方法。
  5. 前記ポリオレフィンの二重結合と前記化合物のニトリルオキシド基の少なくとも1つとを付加反応させる工程、および前記化合物におけるニトリルオキシド基の少なくとも1つをイソシアネート基へ変換する工程が、前記ポリオレフィンおよび前記化合物の混合物を80~300℃で溶融混練する1回の操作で行われる、請求項1または2に記載のポリオレフィン変性体の製造方法。
  6. 前記ポリオレフィンの炭素-炭素二重結合が、ビニル基またはビニリデン基である、請求項1または2に記載のポリオレフィン変性体の製造方法。
  7. 請求項1または2に記載の製造方法によって得られた、ポリオレフィン変性体。
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