JP2023152016A - 車両底部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】クロスメンバの上下方向寸法の増加を抑えつつ、クロスメンバの梁剛性をより向上できる車両底部構造を提供する。【解決手段】車両底部構造は、車両の底部に配され、車幅方向の長尺な骨格部材であるクロスメンバ30と、車幅方向に間隔を開けて配された複数の柱体50であって、それぞれが前記クロスメンバ30の底面から下方に突出する複数の柱体50と、複数の前記柱体50の間に掛け渡されるブレース60と、を備える。【選択図】図2
Description
本明細書では、車幅方向に長尺な骨格部材であるクロスメンバを備える車両底部構造を開示する。
一般に、車両の底部には、車両前後方向に長尺な一対のサイドメンバと、当該一対のサイドメンバの間に掛け渡される複数のクロスメンバと、が設けられている。特許文献1には、こうしたサイドメンバ(特許文献1では「ロッカ」と呼称)と、クロスメンバと、を有した車両底部構造が開示されている。
ここで、クロスメンバは、車体を支持する骨格部材であり、高い梁剛性が求められる。梁剛性は、断面二次モーメントに依存するが、この断面二次モーメントは、クロスメンバの前後方向寸法の1乗、および、上下方向寸法の3乗にそれぞれ比例する。したがって、断面二次モーメントは、クロスメンバの前後方向寸法より、上下方向寸法に大きく依存し、クロスメンバの梁剛性を十分に確保するためには、クロスメンバの上下方向寸法を十分に確保する必要がある。
しかしながら、クロスメンバの上下方向寸法を大きくすると、その分、車室空間が狭まったり、車両の底部に配すべき配管や配線の配置スペースが低減したりするおそれがあった。
そこで、本明細書では、クロスメンバの上下方向寸法の増加を抑えつつ、クロスメンバの梁剛性をより向上できる車両底部構造を開示する。
本明細書で開示する車両底部構造は、車両の底部に配され、車幅方向の長尺な骨格部材であるクロスメンバと、車幅方向に間隔を開けて配された複数の柱体であって、それぞれが前記クロスメンバの底面から下方に突出する複数の柱体と、複数の前記柱体の間に掛け渡されるブレースと、を備えることを特徴とする。
クロスメンバが、下向きの力を受けて、下方に撓む場合、当該クロスメンバの底面から突出する柱体の姿勢が変化し、隣接する柱体同士の離間距離が変化する。上記のように、複数の柱体の間にブレースを掛け渡しておくと、隣接する柱体同士の離間距離の変化が効果的に抑制される。そして、これにより、クロスメンバの撓みが効果的に抑制され、クロスメンバの梁剛性が向上する。
この場合、配線または配管である線状部材が、前記クロスメンバと前記柱体と前記ブレースとで囲まれる空間である通過通路を通っていてもよい。
かかる構成とすることで、線状部材を通すために、別途スペースを用意しなくてもよいため、車両の底部の空間をより有効に活用できる。
また、さらに、フロアパネルよりも車両上方に隆起し、車両前後方向に長尺なトンネルを有し、車幅方向に隣接する一対の前記柱体それぞれの車幅方向位置は、前記トンネルの車幅方向両端の車幅方向位置と、ほぼ同じでもよい。
かかる構成とすることで、トンネルの内側空間と、通過通路と、がほぼ一直線に並ぶことになる。その結果、トンネルの内部空間および通過通路の双方を通る線状部材のルートをほぼ真っすぐにでき、線状部材の湾曲や屈曲を効果的に抑制できる。
また、前記クロスメンバは、中央部と、前記中央部の車幅方向両側に位置する一対の根元部と、を有し、前記中央部の上下方向寸法が、前記根元部の上下方向寸法より小さくなるように、前記中央部の底面は、前記根元部の底面よりも上方に位置しており、複数の前記柱体は、前記中央部の底面から下方に突出していてもよい。
このように、柱体を、中央部に設けることで、クロスメンバ、柱体、および、ブレースで構成される梁部材全体の上下方向寸法を小さく抑えることができる。
この場合、前記クロスメンバは、さらに、前記中央部と、前記根元部と、の間に位置する過渡部を有し、前記過渡部の底面は、前記根元部から前記中央部に近づくにつれて徐々に上方に近づくように傾斜していてもよい。
このように、中央部と根元部との間に、上下方向寸法が徐々に変化する過渡部を設けることで、中央部と根元部との繋ぎ目における応力集中を緩和できる。そして、これにより、クロスメンバの湾曲や折れを効果的に抑制できる。
また、前記柱体は、前記クロスメンバの底面との間に閉鎖空間を形成する略箱状であってもよい。
かかる構成とすることで、柱体の剛性を向上でき、柱体の変形、ひいては、クロスメンバの撓みを効果的に抑制できる。
また、前記クロスメンバは、上下方向に向かい合うクロスメンバアッパおよびクロスメンバロアを有しており、前記クロスメンバアッパは、前記中央部において、前記クロスメンバロアの前下縁よりも下方に延びる延長部を有しており、前記柱体は、前記クロスメンバと上下方向に向かい合う底壁と、前記底壁の後端から上方に延びる後壁と、前記底壁の車幅方向両端から上方に延びて、前記クロスメンバの底面に接合される一対の側壁と、を有し、前記柱体の前記底壁および前記側壁の前端は、前記延長部に接合されており、前記延長部のうち、前記柱体の前記後壁と向かい合う部分は、前記柱体の前壁として機能してもよい。
かかる構成とすることで、柱体の剛性をより向上でき、柱体の変形、ひいては、クロスメンバの撓みをより効果的に抑制できる。
また、前記ブレースは、前記クロスメンバの上下方向の範囲内に配されていてもよい。
かかる構成とすることで、クロスメンバ、柱体、および、ブレースで構成される梁部材全体の上下方向寸法を、柱体およびブレースを有さない梁部材と同じに抑えることができ、梁部材の大型化を防止できる。
また、さらに、前記クロスメンバの車幅方向両端に接続され、車両前後方向に長尺な骨格部材である、一対のサイドメンバを備え、前記ブレースは、前記サイドメンバの上下方向の範囲内に配されていてもよい。
かかる構成とすることで、クロスメンバ、柱体、ブレース、およびサイドメンバで構成される車両底部構造全体の上下方向寸法を、柱体およびブレースを有さない車両底部構造と同じに抑えることができ、車両底部構造の大型化を防止できる。
本明細書で開示する車両底部構造によれば、クロスメンバの上下方向寸法の増加を抑えつつ、クロスメンバの梁剛性をより向上できる。
以下、図面を参照して車両底部構造について説明する。図1は、車両底部の概略斜視図である。なお、各図において、「Fr」、「Up」、「Rh」は、それぞれ、車両の前方、上方、右側方を示している。
図1に示す通り、車両の底部には、車室の床面として機能するフロアパネル10が設けられている。フロアパネル10は、水平方向に延びるパネル材である。なお、フロアパネル10は、複数のパネル材を組み合わせて構成される。
フロアパネル10の車幅方向両端には、サイドメンバ20が接合されている。サイドメンバ20は、車両前後方向に長尺な骨格部材である。図2に示す通り、サイドメンバ20は、サイドメンバインナ22とサイドメンバアウタ24とを接合して構成される。
フロアパネル10の車幅方向中央には、車両前後方向に長尺なトンネル18が設けられている。トンネル18は、フロアパネル10を車両上方に隆起して構成される。このトンネル18の内側空間には、配線または配管である複数の線状部材70が通されている。
さらに、車両の底部には、複数(図示例では二つ)のクロスメンバ30が設けられている。クロスメンバ30は、車幅方向に長尺な骨格部材である。このクロスメンバ30の車幅方向両端は、サイドメンバ20に接合されている。
このクロスメンバ30の構成について、図2~図4を参照して詳説する。図2は、クロスメンバ30の縦断面図であり、図1のA-A断面図である。図3は、図2のB-B線で切断した断面斜視図であり、図4は、図2のC-C断面図である。
図3、図4に示す通り、クロスメンバ30は、クロスメンバアッパ32とクロスメンバロア34とを互いに接合することで構成される。クロスメンバアッパ32は、車両下側に開口し、車幅方向に長尺な溝形状部材である。より具体的には、クロスメンバアッパ32は、水平方向と略平行な天壁32tと、当該天壁32tの前縁から下方に延びる前壁32fと、前壁32fの下縁から前方に延びる前鍔32ffと、天壁32tの後縁から下方に延びる後壁32rと、後壁32rの下縁から後方に延びる後鍔32rfと、を有している。また、クロスメンバロア34は、天壁32tと上下に向かい合う底壁34bと、底壁34bの前縁から下方に延びる前鍔34ffと、底壁34bの後縁から上方に延びる後壁34rと、後壁34rの上縁から車両後方に延びる後鍔34rfと、を有している。クロスメンバアッパ32の前壁32fと、クロスメンバロア34の前鍔34ffと、が互いに接合され、クロスメンバアッパ32の後鍔32rfと、クロスメンバロア34の後鍔34rfと、がフロアパネル10を介して互いに接合されている。
ここで、図2に示す通り、クロスメンバ30の底面(すなわち底壁34b)は、車幅方向中央において上面(すなわち天壁32t)に近づいており、クロスメンバ30の車幅方向中央における上下方向寸法は、それ以外の部分に比べて小さくなっている。換言すれば、本例において、クロスメンバ30は、上下方向寸法が小さい中央部36と、上下方向寸法が大きい根元部38と、中央部36と根元部38との間に介在する過渡部40と、に大別できる。中央部36における底壁34bは、根元部38における底壁34bよりも車両上方に位置している。
また、過渡部40における底壁34bは、根元部38から中央部36に向かうにつれて(換言すれば、車幅方向内側に向かうにつれて)、徐々に上方に進むように傾斜している。このように、上下方向寸法が徐々に変化する過渡部40を設けた場合、過渡部40を設けない場合に比べて、中央部36と根元部38との繋ぎ目における応力集中を緩和できる。その結果、クロスメンバ30の撓みや折れを効果的に抑制できる。
ここで、クロスメンバ30の車幅方向中央において、底壁34bを上方に持ち上げているのは、クロスメンバ30の下側に、線状部材70を通すためである。すなわち、上述した通り、トンネル18の内側には、配線または配管である複数の線状部材70が通されている。この線状部材70を通過させるために、クロスメンバ30の車幅方向中央に、底壁34bを上方に隆起させた中央部36を設けている。
ここで、図3、図4に示すように、中央部36において、クロスメンバアッパ32の前壁32fは、クロスメンバロア34の底壁34bよりも下方まで延びている。以下では、この前壁32fのうち、底壁34bよりも下方に延びる部分を、「延長部33」と呼ぶ。
クロスメンバ30の底面には、一対の柱体50が接合されている。柱体50は、クロスメンバ30の底面から下方に突出する部材である。この柱体50は、中央部36に設けられている。かかる柱体50は、十分な剛性を有するのであれば、その構成は、特に限定されない。本例では、柱体50を、クロスメンバ30の底面との間に閉鎖空間51を形成する略箱状としている。
具体的には、本例の柱体50は、クロスメンバロア34の底壁34bと上下方向に向かい合う底壁50bと、当該底壁50bの後縁から上方に延びる後壁50rと、底壁50bの車幅方向両端から上方に延びる側壁50sと、を有している。図3、図4に示すように、後壁50rの上端はフロアパネル10に接合される。また、側壁50sの上端は、クロスメンバ30の底面に接合される。さらに、側壁50sの前端および底壁50bの前端は、クロスメンバアッパ32の延長部33に接合される。この場合、延長部33のうち、後壁50rと車両前後方向に向かい合う部分が、柱体50の前壁50fとして機能する。そして、これにより、クロスメンバ30の下側には、クロスメンバ30の底面、柱体50の側壁50s、後壁50r、底壁50b、および前壁50f(すなわち延長部33の一部)で囲まれた閉鎖空間51が形成される。このように、柱体50を箱状とし、さらに、クロスメンバアッパ32の一部を柱体50の前壁50fとして利用することで、柱体50の剛性が向上し、柱体50の歪みが効果的に防止される。
図2に示すように、一対の柱体50には、ブレース60が掛け渡されている。ブレース60は、車幅方向に長尺な、略平板状部材である。このブレース60の車幅方向両端は、柱体50の底壁50bに固定されている。なお、このブレース60は、柱体50の底壁50bに、溶接されてもよいし、ボルト等を利用して締結されてよい。
いずれにしても、ブレース60を、一対の柱体50に掛け渡すことで、クロスメンバ30の中央部36の下側には、一対の柱体50と、ブレース60と、クロスメンバロア34の底壁34bと、で囲まれる通過通路42が形成される。本例では、この通過通路42に、配線または配管である線状部材70を通している。なお、本例では、この柱体50を、車両前後方向視で、トンネル18の車幅方向両端と重複する位置に設けている。すなわち、柱体50の車幅方向内側端の車幅方向位置を、トンネル18の車幅方向両端の車幅方向位置と、ほぼ同じにしている。
次に、柱体50およびブレース60を設ける理由について説明する。一般に、クロスメンバ30は、一対のサイドメンバ20の間で突っ張ることで、車体の歪みを防止する。そのため、クロスメンバ30には、高い梁剛性が求められる。そして、クロスメンバ30の梁剛性を高く維持するためには、クロスメンバ30の断面二次モーメントが高いことが必要となる。
ここで、従来のクロスメンバ30では、柱体50およびブレース60は、設けられていない。かかる従来のクロスメンバ30の断面を長方形と見做した場合、クロスメンバ30の断面二次モーメントIは、I=b×h3/12となる。なお、bは、クロスメンバ30の前後方向寸法であり、hは、クロスメンバ30の上下方向寸法である。この式から明らかな通り、クロスメンバ30の断面二次モーメントIは、クロスメンバ30の前後方向寸法bに比例し、上下方向寸法hの3乗に比例しており、前後方向寸法bよりも上下方向寸法さhに大きく依存する。したがって、クロスメンバ30の梁剛性を高めるためには、クロスメンバ30の上下方向寸法hを大きくすることが効果的であることが分かる。
しかし、クロスメンバ30の上下方向寸法hを大きくすると、その分、車室が狭まったり、線状部材70を通すためのスペースが狭まったりする。また、クロスメンバ30の板厚を増加させれば、上下方向寸法hを増加させることなく、断面二次モーメントIを向上できるが、この場合、材料費の増加や、車重の増加という、別の問題を招く。
本例のクロスメンバ30は、こうした問題を解決するために、クロスメンバ30から下方に突出する一対の柱体50と、当該一対の柱体50の間に掛け渡されるブレース60と、を設けている。かかる構成とすることで、クロスメンバ30の上下方向寸法および板厚を増加することなく、撓みを効果的に抑制できる。これについて、比較例を参照して説明する。図5は、クロスメンバ30に、下向きの力Fを付加した際の様子を示す断面図である。また、図6は、比較例のクロスメンバ30*に下向きの力Fを付加した際の様子を示す断面図である。
図6に示す通り、比較例のクロスメンバ30*は、本例のクロスメンバ30と同様の箇所に柱体50が設けられている一方で、ブレース60が設けられていない。かかるクロスメンバ30*に、下向きの力Fを付加した場合、クロスメンバ30*は、下側に凸に撓む。この撓みに伴い、クロスメンバ30*の底面が傾き、当該底面に固着された柱体50の姿勢も変化する。より具体的には、柱体50は、下方に近づくにつれて車幅方向外側に進むように傾斜し、これにより、一対の柱体50の下端同士の距離L1が、クロスメンバ30*が撓む前に比べて広がる。換言すれば、一対の柱体50は、末広がり形状に変化する。比較例のクロスメンバ30*には、こうした柱体50の姿勢変化を規制する部材は設けられていないため、力Fを受けると、クロスメンバ30*の撓み、および、柱体50の姿勢変化が容易に生じていた。
一方、本例のクロスメンバ30の場合、一対の柱体50にブレース60が掛け渡されている。この場合、一対の柱体50が、末広がり形状に変化しようとしても、当該一対の柱体50の下端同士の距離L1の変化をブレース60が規制する。その結果、柱体50の姿勢変化が強固に規制される。そして、柱体50の姿勢変化が規制されるため、当該柱体50が固着されたクロスメンバ30の底面の撓み、ひいては、クロスメンバ30全体の撓みが効果的に抑制される。結果として、本例によれば、クロスメンバ30の上下方向寸法および板厚の増加を抑えつつ、クロスメンバ30の梁剛性を効果的に向上できる。
また、本例では、一対の柱体50を、車幅方向に十分に離して配置している。そのため、一対の柱体50の間に、線状部材70を通すための通過通路42を確保できる。そして、これにより、線状部材70を通すためのスペースを別途用意する必要がなく、車両底部の空間を有効活用できる。
特に、本例では、柱体50の車幅方向内側端の車幅方向位置を、トンネル18の車幅方向両端の車幅方向位置と、ほぼ同じにしている。かかる構成とすることで、通過通路42と、トンネル18の内側空間と、がほぼまっすぐ並ぶことになる。その結果、トンネル18の内部空間および通過通路42の双方を通る線状部材70のルートをほぼ真っすぐにでき、線状部材70の湾曲や屈曲を効果的に抑制できる。結果として、線状部材70の配策を簡易化できる。
また、本例では、こうした柱体50を、上下方向寸法が小さい中央部36に設けている。かかる中央部36に柱体50を設けることで、クロスメンバ30、柱体50、およびブレース60で構成される梁部材全体の上下方向寸法を小さく抑えることができる。特に、本例では、ブレース60を、クロスメンバ30の上下方向範囲内、または、サイドメンバ20の上下方向範囲内に配置している。かかる構成とすることで、クロスメンバ30およびサイドメンバ20で構成される車両の底部構造の上下方向寸法を、従来技術のそれと同じにでき、底部構造の大型化を効果的に抑制できる。
ところで、ブレース60を設けたとしても、柱体50そのものが撓んで変形した場合には、クロスメンバ30の撓みが生じる。しかし、本例では、柱体50を、クロスメンバ30の底面との間に閉鎖空間51を形成する略箱状としている。かかる構成とすることで、柱体50の剛性を向上でき、柱体50そのものの撓みを効果的に抑制できる。そして、結果として、クロスメンバ30の撓みをより効果的に抑制できる。
特に、本例では、クロスメンバアッパ32の延長部33の一部を、柱体50の前壁50fとして機能させている。換言すれば、本例では、柱体50の上端だけでなく、前端も、クロスメンバ30を構成するパネル材に固着している。かかる構成とすることで、柱体50の変形や傾きがより効果的に抑制される。そして、これにより、クロスメンバ30の撓みが、より効果的に抑制できる。
なお、これまで説明した構成は、一例であり、少なくとも、クロスメンバ30の底面から下方に突出する複数の柱体50と、複数の柱体50の間に掛け渡されるブレース60と、を有するのであれば、その他の構成は、適宜、変更されてもよい。例えば、上述の説明では、ブレース60を、略平板状としているが、ブレース60の形状は、適宜、変更されてもよい。したがって、例えば、ブレース60は、断面略L字状や、T字形状、U字形状のアングル材でもよい。また、ブレース60は、互いに直交する六つの面を有する略箱形状でもよい。また、ブレース60は、車幅方向に撓まないことが重要である。そこで、ブレース60の撓みを抑制するために、ブレース60に、図7に示すように、車幅方向に長尺なリブ62や、ビード64を設けてもよい。
また、柱体50の形状も適宜変更可能である。したがって、柱体50は、箱状に限らず、板状や、棒状でもよい。また、柱体50は、クロスメンバ30の底面に固着されるのであれば、その位置は、限定されない。そのため、柱体50は、車両前後方向視で、トンネル18の車幅方向両端と重複しない位置に設けられてもよい。また、柱体50は、中央部36に限らず、他の部位、例えば、過渡部40等に設けられてもよい。また、柱体50およびブレース60の上下方向寸法も特に限定されず、ブレース60は、クロスメンバ30の最下端や、サイドメンバ20の最下端より、下方に位置してもよい。
また、柱体50は、2以上であれば、より多数設けられてもよい。例えば、図8に示すように、柱体50を、車幅方向に間隔を開けて三つ設けてもよい。かかる構成とすることで、隣接する二つの柱体50の距離を小さく抑えることができるため、クロスメンバ30の撓みをより効果的に防止できる。また、本例では、クロスメンバ30の上下方向寸法を、車幅方向に応じて変化させているが、図9に示すように、クロスメンバ30の上下方向寸法を一定にしてもよい。
10 フロアパネル、18 トンネル、20 サイドメンバ、22 サイドメンバインナ、24 サイドメンバアウタ、30,30* クロスメンバ、32 クロスメンバアッパ、33 延長部、34 クロスメンバロア、36 中央部、38 根元部、40 過渡部、42 通過通路、50 柱体、50b 底壁、50r 後壁、50s 側壁、50f 前壁、51 閉鎖空間、60 ブレース、62 リブ、64 ビード、70 線状部材。
Claims (9)
- 車両の底部に配され、車幅方向の長尺な骨格部材であるクロスメンバと、
車幅方向に間隔を開けて配された複数の柱体であって、それぞれが前記クロスメンバの底面から下方に突出する複数の柱体と、
複数の前記柱体の間に掛け渡されるブレースと、
を備えることを特徴とする車両底部構造。 - 請求項1に記載の車両底部構造であって、
配線または配管である線状部材が、前記クロスメンバと前記柱体と前記ブレースとで囲まれる空間である通過通路を通っている、ことを特徴とする車両底部構造。 - 請求項2に記載の車両底部構造であって、
さらに、フロアパネルよりも車両上方に隆起し、車両前後方向に長尺なトンネルを有し、
車幅方向に隣接する一対の前記柱体それぞれの車幅方向位置は、前記トンネルの車幅方向両端の車幅方向位置と、ほぼ同じである、
ことを特徴とする車両底部構造。 - 請求項1に記載の車両底部構造であって、
前記クロスメンバは、中央部と、前記中央部の車幅方向両側に位置する一対の根元部と、を有し、
前記中央部の上下方向寸法が、前記根元部の上下方向寸法より小さくなるように、前記中央部の底面は、前記根元部の底面よりも上方に位置しており、
複数の前記柱体は、前記中央部の底面から下方に突出している、
ことを特徴とする車両底部構造。 - 請求項4に記載の車両底部構造であって、
前記クロスメンバは、さらに、前記中央部と、前記根元部と、の間に位置する過渡部を有し、
前記過渡部の底面は、前記根元部から前記中央部に近づくにつれて徐々に上方に近づくように傾斜している、
ことを特徴とする車両底部構造。 - 請求項1に記載の車両底部構造であって、
前記柱体は、前記クロスメンバの底面との間に閉鎖空間を形成する略箱状である、ことを特徴とする車両底部構造。 - 請求項4に記載の車両底部構造であって、
前記クロスメンバは、上下方向に向かい合うクロスメンバアッパおよびクロスメンバロアを有しており、
前記クロスメンバアッパは、前記中央部において、前記クロスメンバロアの前下縁よりも下方に延びる延長部を有しており、
前記柱体は、
前記クロスメンバと上下方向に向かい合う底壁と、
前記底壁の後端から上方に延びる後壁と、
前記底壁の車幅方向両端から上方に延びて、前記クロスメンバの底面に接合される一対の側壁と、
を有し、前記柱体の前記底壁および前記側壁の前端は、前記延長部に接合されており、
前記延長部のうち、前記柱体の前記後壁と向かい合う部分は、前記柱体の前壁として機能する、
ことを特徴とする車両底部構造。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の車両底部構造であって、
前記ブレースは、前記クロスメンバの上下方向の範囲内に配されている、ことを特徴とする車両底部構造。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の車両底部構造であって、
さらに、前記クロスメンバの車幅方向両端に接続され、車両前後方向に長尺な骨格部材である、一対のサイドメンバを備え、
前記ブレースは、前記サイドメンバの上下方向の範囲内に配されている、
ことを特徴とする車両底部構造。
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