JP2023151152A - ジルコン酸ストロンチウム系粉末及びその製造方法 - Google Patents

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真人 小早川
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Abstract

【課題】微細でありかつ高誘電率かつ焼結時の反応性(収縮性)に優れたジルコン酸ストロンチウム系粉末、その成形品、その焼結品、及びその製造方法を提供する。【解決手段】BET比表面積90.0m2/g以上200.0m2/g以下であり、ペロブスカイト構造のAサイトにおいてストロンチウム原子を50at%超含むジルコン酸ストロンチウム系粉末。【選択図】なし

Description

本発明は、ジルコン酸ストロンチウム系粉末、及び該粉末の製造方法に関する。
ジルコン酸ストロンチウム及びその固溶体の粉末(本発明においては、これらを総称して、「ジルコン酸ストロンチウム系粉末」と言う。)は、積層セラミックスコンデンサ(MLCC)の誘電体材料として用いられている。
近年、各種電子部品においては、小型大容量化が進められており、これに伴い、MLCCについては、誘電体材料を微細化し、誘電体を薄膜化することが求められている。
ジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法としては、例えば、固相法や水熱法が知られている。固相法としては、例えば、微細な炭酸ストロンチウム粉末と微細な酸化ジルコニウム粉末との混合物を加熱して固相反応させることにより、得られる方法が一般的である。
また、水熱法としては、例えば、特許文献1に、B群元素(Zr)の含水酸化物を水熱反応させ、脱水する第一工程と、B群元素の反応生成物とA群元素(Sr)の水酸化物とを水性媒体にて水熱反応させることで平均粒子径が70nm、比表面積16mのジルコン酸ストロンチウムが得られることが記載されている。
特開2010-120850号公報
上記のような固相法により、微細なジルコン酸ストロンチウム粉末を得るためには、原料である炭酸ストロンチウム粉末及び酸化ジルコニウム粉末自体が微細である必要があり、このような微細な原料粉末の調製及び準備に要するコスト負担が大きい。
一方、上記特許文献1に記載されているような水熱法によっても、得られる組成物の比表面積は16m以下、平均粒子径は70nmであり、より微細なジルコン酸ストロンチウム粉末を得ることは困難である。また、この水熱法で製造されたジルコン酸ストロンチウム粉末を微細化するために粉砕するには、多くのエネルギー及びコストを要し、不純物が少なく、均一な微粉末を得ることは困難である。
本発明は、このような状況の下でなされたものであり、微細でありかつ高誘電率かつ焼結時の反応性(収縮性)に優れたジルコン酸ストロンチウム系粉末、その成形品、その焼結品、及びその製造方法を提供することを目的とする。当該ジルコン酸ストロンチウム系粉末は高誘電率かつ焼結時の反応性(収縮性)に優れることからセラミックコンデンサ用材料として好適である。
本発明は、微細でありかつ高誘電率かつ焼結時の反応性に優れたジルコン酸ストロンチウム系粉末を得られることを見出し、このようなジルコン酸ストロンチウム系粉末を得る上で好適な製造方法を見出したことに基づくものである。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[15]を提供するものである。
[1]BET比表面積90.0m2/g以上200.0m2/g以下であり、ペロブスカイト構造のAサイトにおいてストロンチウム原子を50at%超含むジルコン酸ストロンチウム系粉末。
[2]平均一次粒子径が5.0~50.0nmである、上記[1]に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末。
[3]バリウム原子及びカルシウム原子から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(A)を含む固溶体であり、前記金属原子(A)の合計含有量が、ストロンチウム原子1モルに対して1.0モル未満である、上記[1]又は[2]に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末。
[4]チタン原子、ハフニウム原子及びセリウム原子から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(B)を含む固溶体であり、前記金属原子(B)の合計含有量が、ジルコニウム原子1モルに対して1.0モル未満である、上記[1]~[3]のいずれか1項に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末。
[5]ストロンチウム原子の含有量が、ジルコニウム原子1モルに対して0.05~2.0モルである、上記[1]~[4]のいずれか1項に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末。
[6]ペロブスカイト構造のAサイトに含まれる原子がストロンチウム原子のみである、上記[1]~[5]のいずれか1項に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末。
[7]ジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法であって、
90℃以下でジルコニウム原子含有水系スラリーを調製する工程(1)と、
前記ジルコニウム原子含有水系スラリーにストロンチウム化合物を含む添加原料を添加して、原料混合物を得る工程(2)と、
前記原料混合物を湿式粉砕して、粉砕スラリーを得る工程(3)と、
前記粉砕スラリーを400℃以下で乾燥させて、乾燥粉末を得る工程(4)と、
前記乾燥粉末を600℃以上800℃未満の温度で焼成して、焼成粉末を得る工程(5)と、
前記焼成粉末を、有機系分散媒を用いて湿式粉砕した後、乾燥させて、ジルコン酸ストロンチウム系粉末を得る工程(6)とを有する、ジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法。
[8]前記ジルコニウム原子含有水系スラリーは、下記(1a)(1b)から選ばれるいずれか1種以上であり、
(1a)ジルコニウム塩水溶液を中和し、生成した塩を除去して得られたスラリー
(1b)水酸化ジルコニウムを水に添加して得られたスラリー
前記ストロンチウム化合物は、炭酸ストロンチウム、水酸化ストロンチウム、酸化ストロンチウム及び過酸化ストロンチウムから選ばれる1種以上であり、
前記原料混合物は、ストロンチウム原子の含有量が、ジルコニウム原子1モルに対して0.05~2.0モルであり、バリウム原子及びカルシウム原子から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(A)の合計含有量が、ストロンチウム原子1モルに対して1.0モル以下であり、チタン原子、ハフニウム原子及びセリウム原子から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(B)の合計含有量が、ジルコニウム原子1モルに対して1.0モル以下である、上記[7]に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法。
[9]前記工程(2)で添加される前記添加原料が、前記金属原子(A)を有する化合物を含む、上記[8]に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法。
[10]前記工程(2)で添加される前記添加原料が、前記金属原子(B)を有する化合物を含む、上記[8]又は[9]に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法。
[11]前記(1a)におけるジルコニウム塩水溶液の中和に用いられる中和剤が、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ストロンチウム及びアンモニアから選ばれる1種以上である、上記[8]~[10]のいずれか1項に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法。
[12]前記(1a)におけるジルコニウム塩が、オキシ塩化ジルコニウム八水和物及び硝酸ジルコニウム二水和物から選ばれる1種以上である、上記[8]~[11]のいずれか1項に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法。
[13]前記工程(2)において、さらに有機高分子系分散剤を添加して、前記原料混合物を得る、上記[7]~[12]のいずれか1項に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法。
[14]上記[1]~[6]のいずれか1項に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末の成形品。
[15]上記[1]~[6]のいずれか1項に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末の焼結品。
本発明によれば、微細でありかつ高誘電率かつ焼結時の反応性に優れたジルコン酸ストロンチウム系粉末を提供することができる。
また、本発明の製造方法によれば、解砕性が良好なジルコン酸ストロンチウム系粉末が得られるため、微細なジルコン酸ストロンチウム系粉末を効率的に得ることができる。
実施例1のX線回折スペクトルのチャートである。 実施例2のX線回折スペクトルのチャートである。 実施例3のX線回折スペクトルのチャートである。 実施例4のX線回折スペクトルのチャートである。 比較例1のX線回折スペクトルのチャートである。 比較例2のX線回折スペクトルのチャートである。 比較例3のX線回折スペクトルのチャートである。
以下、本発明のジルコン酸ストロンチウム系粉末及びその製造方法の実施形態について、詳細に説明する。
なお、本発明におけるジルコン酸ストロンチウム系粉末には、ジルコン酸ストロンチウム(SrZrO3)粉末の他、ジルコニウム及びストロンチウム以外の所定の金属原子を含むジルコン酸ストロンチウム粉末(以下、固溶体と呼ぶことがある)も含むものとする。ただし、ジルコン酸ストロンチウム系粉末はペロブスカイト構造のAサイトにおいてストロンチウム原子を50at%超含むものとする。Aサイトにおいてストロンチウム原子を50at%超含まない場合、すなわちストロンチウム原子が50at%以下である場合、誘電率を高くすることができない。
また、本明細書で言う「室温」とは、25±5℃の常温を意味するものとする。
[ジルコン酸ストロンチウム系粉末]
本実施形態のジルコン酸ストロンチウム系粉末は、BET比表面積90.0m2/g以上200.0m2/g以下であり、ペロブスカイト構造のAサイトにおいてストロンチウム原子を50at%超含むジルコン酸ストロンチウム系粉末である。
このようなジルコン酸ストロンチウム系粉末は、微細であり、当該ジルコン酸ストロンチウム系粉末を用いて得られる成形品は、誘電率が高い。したがって、当該ジルコン酸ストロンチウム系粉末は、当該特性を活かして、セラミックコンデンサ、圧電素子、酸素センサ、研磨材、触媒等の種々の用途における原料として好適に用いることができる。特に、電子部品の誘電体材料として好適である。
(BET比表面積)
前記BET比表面積は、90.0m2/g以上200.0m2/g以下であり、好ましくは100.0~150.0m2/g、より好ましくは103.0~120.0m2/gである。
前記BET比表面積が90m2/g未満であると、セラミックコンデンサ等の誘電体材料の原料において求められる微細性を十分に有することができない。また、前記BET比表面積の上限は、実際的及び取り扱い容易性等の観点から、200.0m2/g以下である。
なお、本発明で言うBET比表面積とは、JIS R 1626:1996に準じて、吸着質として窒素ガスを用いたBET流動法(3点法)で測定された値である。具体的には、下記実施例に記載の全自動BET比表面積測定装置で測定した値である。このBET比表面積は、前記ジルコン酸ストロンチウム系粉末の微細性を示す指標であり、このBET比表面積の値が大きいほど、前記ジルコン酸ストロンチウム系粉末は微細であると言える。
(平均一次粒子径)
上述したように、本実施形態のジルコン酸ストロンチウム系粉末は、BET比表面積が大きく、微細であり、粒子サイズとしては、平均一次粒子径が5.0~50.0nmであることが好ましく、より好ましくは10.0~30.0nm、さらに好ましくは15.0~20.0nmである。このような微細なジルコン酸ストロンチウム系粉末は、セラミックコンデンサ等の誘電体材料として好適である。
なお、本発明で言う平均一次粒子径は、試料粉末の透過型電子顕微鏡(TEM)による観察画像において、任意の20個の粒子の、長径と短径の算術平均値を粒子径とし、20点のデータのうち、値が大きい方から5点及び値が小さい方から5点のデータを除き、残りの10点の算術平均値として求めた値である。具体的には、下記実施例に記載の方法により求められる。
(結晶構造)
前記ジルコン酸ストロンチウム系粉末はペロブスカイト型の結晶構造を有する。これにより、誘電率を高くすることができる。
本発明において、「ペロブスカイト構造の結晶構造を有する」とは、ペロブスカイト構造のAサイトに少なくともストロンチウム原子(Sr)原子を有し、Bサイトに少なくともジルコニウム原子(Zr)を有する化合物を意味する。ここで、Aサイトとはペロブスカイト構造中の6配位を取る部分を意味し。Bサイトとはペロブスカイト構造中の12配位を取る部分を意味する。組成式としてはABОで表され、Aは上記Aサイトを、Bは上記Bサイトを、Оは酸素原子を表す。「ペロブスカイト構造の結晶構造を有する」ことは、ジルコン酸ストロンチウム系粉末のCuKαを線源とする粉末X線回折スペクトルにより29.5°~33.0°の範囲にピークが存在することで確認できる。さらに同範囲にピークを1本のみ有することでペロブスカイト構造の結晶構造のみを有することが確認できる。
(固溶体)
前記ジルコン酸ストロンチウム系粉末が固溶体である場合、該固溶体は、Aサイトにバリウム原子(Ba原子)及びカルシウム原子(Ca原子)から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(A)を含んでもよい。
このような固溶体は、ストロンチウム原子(Sr原子)が金属原子(A)で一部置換された結晶構造である。すなわちペロブスカイト構造を有するジルコン酸化合物のAサイトには少なくともストロンチウム(Sr)原子が存在するが、それに加えて上記金属原子(A)が1種又は2種以上存在してもよい。
また、前記ジルコン酸ストロンチウム系粉末が固溶体である場合、該固溶体は、Bサイトにチタン原子(Ti原子)、ハフニウム原子(Hf原子)及びセリウム原子(Ce原子)から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(B)を含んでもよい。
このような固溶体は、ジルコニウム原子(Zr原子)が金属原子(B)で一部置換された結晶構造である。すなわちペロブスカイト構造を有するジルコン酸化合物のBサイトには、少なくともジルコニウム(Zr)原子が存在するが、それに加えて上記金属原子(B)が1種又は2種以上存在してもよい。
また、前記ジルコン酸ストロンチウム系粉末は、金属原子(A)及び金属原子(B)を含む固溶体であってもよい。
前記ジルコン酸ストロンチウム系粉末中のSr原子の含有量は、該ジルコン酸ストロンチウム系粉末が上記のような固溶体である場合においても、ジルコン酸ストロンチウム系粉末におけるペロブスカイト型の結晶構造の保持の観点から、Zr原子1モルに対して0.05~2.0モルであることが好ましく、より好ましくは0.1~1.5モル、さらに好ましくは0.2~1.0モル、よりさらに好ましくは0.55~1.0モル、よりさらに好ましくは0.6~1.0モルである。
なお、前記ジルコン酸ストロンチウム系粉末の組成は、蛍光X線(XRF)分析により測定することができる。具体的には、下記実施例に記載の方法により求められる。
(金属原子(A))
金属原子(A)はストロンチウム以外のAサイトを構成する金属原子であり、好ましくはカルシウム(Ca)原子、及びバリウム(Ba)原子から選択される1種又は2種以上である。
ペロブスカイト構造のAサイトに含まれる原子100at%中におけるストロンチウム原子(Sr)の割合は、誘電率を高くする観点から、50at%超100at%以下であり、好ましくは55at%以上100at%以下、より好ましくは60at%以上100at以下、さら好ましくは70at%以上100at%以下、よりさらに好ましくは80at%以上100at%以下である。
同様の観点から、金属原子(A)の合計含有量は、ストロンチウム原子1モルに対して、好ましくは1.0モル未満、より好ましくは0.8モル以下、更に好ましくは0.7モル以下である。
Aサイトに含まれる原子がストロンチウム原子のみであってもよい。
(金属原子(B))
金属原子(B)はジルコニウム以外のBサイトを構成する金属原子であり、好ましくはチタン(Ti)原子、ハフニウム(Hf)原子、及びセリウム(Ce)原子から選択される1種又は2種以上である。
ペロブスカイト構造のBサイトに含まれる原子100at%中におけるジルコニウム原子(Zr)の割合は、誘電率を高くする観点から、50at%超100at%以下が好ましく、より好ましくは60at%以上100at%以下、さらに好ましくは70at%以上100at%、さらにより好ましくは80at%以上100at%である。
同様の観点から、金属原子(B)の合計含有量は、ジルコニウム原子1モルに対して、好ましくは1.0モル未満、より好ましくは0.8モル以下、更に好ましくは0.5モル以下、より更に好ましくは0.4モル以下、より、更に好ましくは0.2モル以下である。
[ジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法]
前記ジルコン酸ストロンチウム系粉末は、以下のような本実施形態の製造方法により、好適に製造することができる。
前記製造方法は、90℃以下でジルコニウム原子含有水系スラリーを調製する工程(1)と、前記ジルコニウム原子含有水系スラリーにストロンチウム化合物を含む添加原料を添加して、原料混合物を得る工程(2)と、前記原料混合物を湿式粉砕して、粉砕スラリーを得る工程(3)と、前記粉砕スラリーを400℃以下で乾燥させて、乾燥粉末を得る工程(4)と、前記乾燥粉末を600℃以上800℃未満の温度で焼成して、焼成粉末を得る工程(5)と、前記焼成粉末を、有機系分散媒を用いて湿式粉砕した後、乾燥させて、前記ジルコン酸ストロンチウム系粉末を得る工程(6)とを有する。
このように、ジルコニウム原子含有水系スラリーをストロンチウム化合物と混合して、湿式粉砕することにより、800℃未満の比較的低温の焼成温度で、解砕性が良好なジルコン酸ストロンチウム系粉末を得ることができる。このような水熱法によって得られたジルコン酸ストロンチウム系粉末は、微細なジルコン酸ストロンチウム系粉末として得られる。
(工程(1))
工程(1)では、所定のジルコニウム原子含有水系スラリーを調製する。本発明で言う水系スラリーとは、分散媒が水を90質量%以上含む液体であるものを指す。前記ジルコニウム原子含有水系スラリーとしては、下記(1a)(1b)が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
(1a)ジルコニウム塩水溶液を中和し、生成した塩を除去して得られたスラリー
(1b)水酸化ジルコニウムを水に添加して得られたスラリー
前記(1a)(1b)のいずれのスラリーを用いた場合、解砕性が良好な焼成粉末が得られ、該焼成粉末を湿式粉砕したジルコン酸ストロンチウム系粉末は、微細な粉末となる。これらの中でも、前記(1a)のスラリーを用いた場合に、より微細なジルコン酸ストロンチウム系粉末を得ることができる。
前記(1a)におけるジルコニウム塩としては、具体的には、オキシ塩化ジルコニウム八水和物(ZrCl2O・8H2O)、硝酸ジルコニウム二水和物(ZrO(NO3)2・2H2O)、硫酸ジルコニウム四水和物(ZrSO4・4H2O)、オキシ酢酸ジルコニウム(ZrO(CH3COO)2)等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、オキシ塩化ジルコニウム八水和物、硝酸ジルコニウム二水和物が好適に用いられる。
前記ジルコニウム塩の水溶液は、中和反応を安全かつ効率的に行う観点から、前記ジルコニウム塩の濃度が0.05~1.0モル/kgとなるように調製することが好ましく、より好ましくは0.1~0.9モル/kg、さらに好ましくは0.2~0.8モル/kgである。
前記中和反応においては、前記ジルコニウム塩から水酸化ジルコニウムが生成される。前記ジルコニウム塩を十分に中和して、水酸化ジルコニウムとすることにより、後の工程での加熱時に、残留する前記ジルコニウム塩の加水分解反応が進行し、単斜晶の酸化ジルコニウムが成長することを抑制することができる。
前記中和反応は、例えば、前記ジルコニウム塩の水溶液に中和剤の全量を一括で、又は少量ずつ逐次、添加して撹拌混合することにより行うことができる。また、前記ジルコニウム塩及び前記中和剤を同時に水に添加混合してもよい。
操作の簡便性の観点からは、前記中和剤の全量が添加された水溶液又は分散液(懸濁液)を予め調製しておき、該水溶液等を前記ジルコニウム塩の水溶液に添加することが好ましい。この場合、前記中和剤の水溶液等の濃度は、用いる中和剤の水への溶解性や分散性にもよるが、中和反応を安全かつ効率的に行う観点から、通常、前記ジルコニウム塩の水溶液の濃度と同等程度であることが好ましい。
前記中和剤としては、一般的なアルカリを用いることができ、例えば、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ストロンチウム、アンモニア(水)等が挙げられる。
なお、ジルコン酸ストロンチウム系粉末を高純度で得るためには、アルカリ金属であるナトリウムが不純物として残留するおそれのある水酸化ナトリウムを用いないことが好ましい。
ジルコン酸ストロンチウム(SrZrO3)粉末を製造する場合は、不純物をできる限り抑制する観点から、中和剤は水酸化ストロンチウム及び/又はアンモニアであることが好ましく、より好ましくは水酸化ストロンチウムである。また、前記金属原子(A)を含む固溶体を製造する場合、該金属原子(A)に対応して、Ba原子及び/又はCa原子を含む中和剤である、水酸化バリウム及び/又は水酸化カルシウムも好適に用いることができる。
中和反応は、所定温度以下の温度で行っても良い。当該所定温度は、好ましくは90℃以下、より好ましくは50℃以下である。これにより、平均一次粒子径の小さいジルコン酸ストロンチウム系粉末を容易に得ることができる。中和反応の際は、所定温度以上の温度で行っても良い。当該所定温度は、反応速度の観点から、好ましくは10℃以上、より好ましくは20℃以上、さらに好ましくは25℃以上である。
中和後におけるpHは、6.8~8.5であってもよく、7.0~8.1であってもよく、7.5~8.0であってもよい。
前記中和反応後、室温まで冷却してから、生成した塩を除去する。例えば、ジルコニウム塩としてオキシ塩化ジルコニウム八水和物を用いる場合、中和により生成した塩には塩素原子(Cl原子)が含まれる。前記塩の除去により、後の工程での水酸化ジルコニウムとストロンチウム化合物との反応の妨げとなるCl原子を十分に除去しておくことが好ましい。
中和により生成した前記塩を除去する方法は、特に限定されるものではない。中和により生成した水酸化ジルコニウムは水に不溶であるのに対して、前記塩は、通常、水溶性であるため、水洗浄により、前記塩を水に溶解させて洗浄除去することが好ましい。水を用いた除去方法は、操作の簡便性の観点からも好ましい。
中和による反応生成液は水酸化ジルコニウムを含むスラリーとして得られ、例えば、遠心分離等により沈殿を生じさせ、上澄み液中に溶解している前記塩を分離し、前記沈殿を回収して水洗浄する等の方法により、前記塩を除去することができる。前記塩を十分に除去する観点から、前記水洗浄後の上澄み液を分離除去し、再度、同様の水洗浄の操作を複数回繰り返すことが、より好ましい。
上記のようにして、中和により生成した前記塩を除去して得られたスラリーを、ジルコニウム原子含有水系スラリーとして、次の工程(2)に供する。前記ジルコニウム原子含有水系スラリー中のジルコニウム原子(Zr原子)の含有量は、工程(2)におけるストロンチウム化合物との均一な反応を容易とし、また、微細なジルコン酸ストロンチウム系粉末が得られるようにする観点から、0.1~1.0モル/kgであることが好ましく、より好ましくは0.2~0.9モル/kg、さらに好ましくは0.3~0.8モル/kgである。
前記ジルコニウム原子含有水系スラリーとしては、前記(1a)のスラリーのように、中和反応及び塩の除去操作を経ることなく、粉末状等の水酸化ジルコニウムを水に添加して得られたスラリー、すなわち、前記(1b)に示すスラリーを用いてもよい。
前記(1b)のスラリーによれば、ジルコニウム原子含有水系スラリーを低コストで簡便に調製することができる。ただし、前記(1a)で調製したスラリーの方が、より微細なジルコン酸ストロンチウム系粉末を得られやすい。
なお、水酸化ジルコニウム粉末を用いる場合、微細なジルコン酸ストロンチウム系粉末を得るためには、調製したスラリー中の水酸化ジルコニウム粒子が微細であることが好ましい。このような観点から、前記水酸化ジルコニウム粉末は、BET比表面積が100m2/g以上であることが好ましく、より好ましくは150m2/g以上、さらに好ましくは200m2/g以上である。
前記ジルコニウム原子含有水系スラリーを調製する工程は、90℃以下で行い、50℃以下が好ましく、室温で行われることがより好ましい。90℃以下で行われることで粒成長が進まず微細な粒子を得ることができるためである。反応性を維持する観点から5℃以上が好ましい。
(工程(2))
工程(2)では、前記工程(1)で得られたジルコニウム原子含有水系スラリーにストロンチウム化合物を含む添加原料を添加して、原料混合物を得る。すなわち、前記原料混合物は、前記ジルコニウム原子含有水系スラリー及び前記添加原料の混合物である。
前記添加原料におけるストロンチウム化合物としては、微細なジルコン酸ストロンチウム系粉末を得る観点から、具体的には、炭酸ストロンチウム(SrCO3)、水酸化ストロンチウム(Sr(OH)2)、酸化ストロンチウム(SrO)、過酸化ストロンチウム(SrO2)が好適に用いられ、より好ましくは炭酸ストロンチウムが用いられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、塩化ストロンチウム(CaCl2)は、塩素の残留により、微細なジルコン酸ストロンチウム系粉末を得られ難くするおそれがあるため好ましくない。
前記原料混合物は、前記ジルコン酸ストロンチウム系粉末を得るため、Sr原子の含有量が、Zr原子1モルに対して0.05~2.0モルが好ましく、0.2~1.5がより好ましく、金属原子(A)の合計含有量が、Sr原子1モルに対して1.0モル以下が好ましく、金属原子(B)の合計含有量が、Zr原子1モルに対して1.0モル以下が好ましい。すなわち、前記原料混合物中のSr原子の含有量、金属原子(A)の合計含有量及び金属原子(B)の合計含有量のそれぞれが、前記ジルコン酸ストロンチウム系粉末を得られる範囲内となるように、前記添加原料が適宜添加されることが好ましい。
製造されるジルコン酸ストロンチウム系粉末がジルコン酸ストロンチウム(SrZrO3)粉末である場合、前記原料混合物中に、金属原子(A)及び金属原子(B)は含まれないものとする。
製造されるジルコン酸ストロンチウム系粉末が前記固溶体である場合、前記ストロンチウム化合物以外に、金属原子(A)及び/又は金属原子(B)を含む添加原料を用いて、金属原子(A)及び/又は金属原子(B)が含まれる原料混合物を調製する。
金属原子(A)を含む前記固溶体を製造する場合、金属原子(A)を有する化合物を含む添加原料を用いることが好ましい。金属原子(A)を有する化合物としては、例えば、炭酸バリウム、水酸化バリウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。
金属原子(B)を含む前記固溶体を製造する場合、金属原子(B)を有する化合物を含む添加原料を用いることが好ましい。金属原子(B)を有する化合物としては、例えば、酸化チタン、酸化ハフニウム、酸化セリウム等が挙げられる。
金属原子(A)及び金属原子(B)の両方を含む前記固溶体を製造する場合は、金属原子(A)を有する化合物、及び金属原子(B)を有する化合物を含む添加原料を用いればよい。
前記工程(2)において原料混合物を得る際、さらに有機高分子系分散剤を添加してもよい。原料混合物中に前記有機高分子系分散剤を添加しておくことにより、次の工程(3)の湿式粉砕において微細で均一な粉砕物の粉砕スラリーを得られやすくなる。
前記有機高分子系分散剤は、無機粒子、特にセラミックスの水系スラリーの分散性を良好にするために用いられる公知の分散剤を適用することができる。ジルコン酸ストロンチウム系粉末が金属不純物をできる限り含まない高純度粉末として得られる分散剤であることが好ましい。
前記有機高分子系分散剤としては、例えば、ポリオキシアルキレン系、ポリアクリル酸系、ポリカルボン酸系、ポリスチレンスルホン酸系等の高分子系分散剤が挙げられる。これらの中でも、ポリカルボン酸系分散剤が好適に用いられる。
前記有機高分子系分散剤は、ジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造効率等の観点から、前記粉砕スラリーの分散性を高めることができる量が必要に応じて添加されればよい。前記有機高分子系分散剤を添加する場合、その添加量は、ジルコニウム原子100質量部に対して、好ましくは10質量部以下、より好ましくは0.5~5質量部、さらに好ましくは1~3質量部である。
(工程(3))
工程(3)では、前記工程(2)で得られた原料混合物を湿式粉砕して、粉砕スラリーを得る。
前記原料混合物を湿式粉砕した後に、後の工程(5)で焼成することにより、BET比表面積40.0m2/g以上の微細な焼成粉末を得ることができる。
粉砕する前記原料混合物は、水を分散媒とする水系スラリーである。
前記湿式粉砕の方法は、特に限定されるものではなく、例えば、ボールミルやビーズミル等の一般的な粉砕方法を用いることができる。具体的な粉砕の条件は、粉砕装置や粉砕する原料混合物中の混合成分に応じて、適宜設定することができる。
(工程(4))
工程(4)では、前記工程(3)で得られた粉砕スラリーを400℃以下で乾燥させて、乾燥粉末を得る。
前記乾燥は、前記粉砕スラリー中の水を蒸発させることができればよく、乾燥方法は特に限定されるものではなく、公知の方法を用いて行うことができる。
前記乾燥は、常温乾燥でもよいが、製造効率の観点から、加熱乾燥することが好ましい。乾燥温度は、乾燥効率及び前記乾燥粉末の微細性の保持や取り扱い性等の観点から、好ましくは50~300℃、より好ましくは100~180℃である。同様の観点から、乾燥時間は、6~60時間であることが好ましく、より好ましくは10~50時間、さらに好ましくは12~48時間である。乾燥雰囲気は大気雰囲気であってよい。
(工程(5))
工程(5)では、前記工程(4)で得られた乾燥粉末を600℃以上800℃未満の温度で焼成して、焼成粉末を得る。
前記乾燥粉末を600℃以上800℃未満の温度で焼成することにより、通常、BET比表面積40.0~100.0m2/gの微細な焼成粉末を得ることができる。
焼成温度は、製造効率及び製造されるジルコン酸ストロンチウム系粉末の微細性の保持や取り扱い性等の観点から、好ましくは620~780℃、より好ましくは650~750℃である。同様の観点から、乾燥時間は、0.2~10時間であることが好ましく、より好ましくは0.5~8時間、さらに好ましくは1~5時間である。焼成雰囲気は大気雰囲気であってよい。
(工程(6))
工程(6)では、前記工程(5)で得られた焼成粉末を、有機系分散媒を用いて湿式粉砕した後、乾燥させて、ジルコン酸ストロンチウム系粉末を得る。
前記工程(5)で得られた焼成粉末は、解砕性に優れており、有機系分散媒を用いた湿式粉砕を行うことにより、より微細な粉末とすることができる。したがって、前記工程(6)を経たジルコン酸ストロンチウム系粉末は、BET比表面積90m2/g以上、例えば100m2/g超の微粉末として得ることができる。
前記有機系分散媒としては、取り扱い容易性や乾燥効率等の観点から、例えば、メタノール、エタノール等が挙げられる。
前記湿式粉砕の方法は、特に限定されるものではなく、例えば、ボールミルやビーズミル等の一般的な粉砕方法を用いることができる。具体的な粉砕の条件は、粉砕装置や粉砕するジルコン酸カルシウム系粉末の組成に応じて、適宜設定することができる。ボールミルよりも、ビーズミルを用いる方が、より微細な粉末を得ることができる。
前記乾燥は、常温乾燥でもよいが、製造効率の観点から、加熱乾燥することが好ましい。乾燥温度は、乾燥効率及び前記乾燥粉末の微細性の保持や取り扱い性等の観点から、好ましくは20~180℃、より好ましくは30~150℃、さらに好ましくは40~100℃である。同様の観点から、乾燥時間は、1~48時間であることが好ましく、より好ましくは2~36時間、さらに好ましくは3~24時間である。乾燥雰囲気は大気雰囲気であってよい。
[成形品、焼結品]
本実施形態に係る成形品は、前述のジルコン酸ストロンチウム系粉末の成形品である。
本実施形態に係る焼結品は、前述のジルコン酸ストロンチウム系粉末の焼結品である。ジルコン酸ストロンチウム系粉末から焼結品を得る際の焼結温度は、好ましくは500~900℃、より好ましくは600~800℃、更に好ましくは650~750℃である。焼結時間は、好ましくは10分~5時間、より好ましくは30分~4時間、更に好ましくは1~3時間である。焼結は、例えば大気中で行うことができる。
下記実施例及び比較例に記載の方法により、ジルコン酸ストロンチウム系粉末を製造した。使用原料及び装置(条件)の詳細を以下に示す。
以下、本実施形態を実施例により具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
下記実施例及び比較例に記載の方法により、ペロブスカイト構造を有するジルコン酸ストロンチウム(以下、SZと略記する。)系粉末を製造した。使用原料及び装置(条件)の詳細を以下に示す。
<使用原料>
・オキシ塩化ジルコニウム八水和物(ZrCl2O・8H2O):関東化学株式会社製
・水酸化カルシウム(Ca(OH)2):関東化学株式会社製
・炭酸ストロンチウム(SrCO3):関東化学株式会社製
・炭酸カルシウム(CaCO3):白石カルシウム株式会社製
・酸化チタン(TiO2):「スーパータイタニア(登録商標)F-6」、昭和電工株式会社製
・分散剤:「カオーセラ(登録商標)2000」、花王株式会社製;ポリカルボン酸系分散剤
<装置>
・pH測定(導電率測定)装置:ポータブルpHメーター「D-74」、株式会社堀場製作所製
・遠心分離装置:「H-2000B」、株式会社コクサン製;遠心力7000×g、3000rpm、5分間
・ビーズミル:「ピコミル(登録商標)PCM-LR」、浅田鉄工株式会社製;使用ビーズ:直径0.3mmのイットリウム安定化ジルコニア製ビーズ、回転速度40Hz、周速8m/s
・電気炉:超高速昇温電気炉「FUS622PB」、アドバンテック東洋株式会社製;昇温速度6℃/min、最高到達温度700℃、2時間保持
(実施例1)
500mLフッ素樹脂製ビーカーに、オキシ塩化ジルコニウム八水和物32.2g(0.10モル)を入れ、純水200.0gを加え、撹拌して溶解し、水溶液を調製した。
前記水溶液に、撹拌しながら、水酸化カルシウム7.4g(0.10モル)を純水200.0gに添加した懸濁液を加え、3時間撹拌混合して中和した(pH7.6)(工程1a)。懸濁液の温度は、室温(25℃。以下、同様。)以上50℃以下を維持した。
得られた反応生成液を室温まで冷却後、遠心分離装置で遠心分離し、沈殿物を生成させた。上澄み液を純水に置換して、撹拌混合した後、再度、遠心分離を行い、この操作を10回繰り返すことにより、前記反応生成液中の塩の洗浄除去処理を行った。なお、塩が十分に洗浄除去されていることは、上澄み液の導電率が100μS/cm未満となっていることにより確認し、水酸化ジルコニウム(Zr(OH)4)スラリーを得た。
上記により得られた水酸化ジルコニウム(Zr(OH)4)スラリー(Zr原子含有水系スラリー:Zr原子含有量0.10モル)200gに、炭酸ストロンチウム14.32(0.097モル)、及び分散剤5gを添加し、これにより得られた原料混合物(Sr原子/Zr原子=1(モル比))を、ビーズミルにて、4時間、湿式粉砕して、粉砕スラリーを得た。
前記粉砕スラリーを、100℃の恒温乾燥器にて、大気雰囲気中、48時間、静置乾燥させて、乾燥粉末を得た。
前記乾燥粉末を、アルミナ製焼成皿に載置し、電気炉にて、大気雰囲気中、700℃で2時間焼成した後、200℃未満になるまで自然放冷して、焼成粉末を得た。
前記焼成粉末を、ビーズミルにて、分散媒としてエタノールを用いて、8時間、湿式粉砕した後、40℃のホットプレート上で、24時間、静置乾燥し、SZ系粉末(SrZrO)を得た。
(実施例2)
500mLフッ素樹脂製ビーカーに、オキシ塩化ジルコニウム八水和物32.2g(0.10モル)を入れ、純水200.0gを加え、撹拌して溶解し、水溶液を調製した。
前記水溶液に、撹拌しながら、濃度10質量%のアンモニア水をpH8.0になるまで滴下混合した。懸濁液の温度は室温(25℃)以上50℃以下を維持した。
得られた反応生成液を室温まで冷却後、遠心分離装置で遠心分離し、沈殿物を生成させた。上澄み液を純水に置換して、撹拌混合した後、再度、遠心分離を行い、この操作を10回繰り返すことにより、前記反応生成液中の塩の洗浄除去処理を行った。なお、塩が十分に洗浄除去されていることは、上澄み液の導電率が100μS/cm未満となっていることにより確認し、水酸化ジルコニウム(Zr(OH)4)スラリーを得た。
この水酸化ジルコニウムスラリー(Zr原子含有水系スラリー:Zr原子含有量0.10モル)に、炭酸ストロンチウム14.76g(0.10モル)、及び分散剤5gを添加し、これにより得られた原料混合物(Sr原子/Zr原子=1(モル比))を、ビーズミルにて、4時間、湿式粉砕して、粉砕スラリーを得た。
前記粉砕スラリーを、100℃の恒温乾燥器にて、大気雰囲気中、48時間、静置乾燥させて、乾燥粉末を得た。
前記乾燥粉末を、アルミナ製焼成皿に載置し、電気炉にて、大気雰囲気中、700℃で2時間焼成した後、200℃未満になるまで自然放冷して、焼成粉末を得た。
前記焼成粉末を、ビーズミルにて、分散媒としてエタノールを用いて、8時間、湿式粉砕した後、40℃のホットプレート上で、24時間、静置乾燥し、SZ系粉末(SrZrO)を得た。
(実施例3)
実施例1と同様にしてZr原子含有水系スラリーを調製した。このZr原子含有水系スラリー180g(Zr原子含有量0.09モル)に、炭酸カルシウム4.00g(0.04モル)、炭酸ストロンチウム8.86g(0.06モル)及び分散剤5gを添加し、これにより得られた原料混合物を、ビーズミルにて、4時間、湿式粉砕して、粉砕スラリーを得た。
前記粉砕スラリーを、実施例1と同様にして、乾燥、焼成、湿式粉砕及び乾燥を経て、SZ系粉末(Ca0.4Sr0.6ZrO3)を得た。
(実施例4)
実施例1と同様にしてZr原子含有水系スラリーを調製した。このZr原子含有水系スラリー180g(Zr原子含有量0.09モル)に、炭酸カルシウム4.00g(0.04モル)と炭酸ストロンチウム8.86g(0.06モル)と酸化チタン0.89g(0.01モル)と分散剤5gを純水にて攪拌し、これにより得られた原料混合物を、ビーズミルにて、4時間、湿式粉砕して、粉砕スラリーを得た。
前記粉砕スラリーを、実施例1と同様にして、乾燥、焼成、湿式粉砕及び乾燥を経て、SZ系粉末(Ca0.4Sr0.6Zr0.9Ti0.13)を得た。
(比較例1)
500mLのフッ素樹脂製ビーカーに、オキシ塩化ジルコニウム八水和物32.2g(0.10モル)を秤量し、純水400gを加え、撹拌して溶解させた。このビーカーの上部を覆い、ジムロート冷却器を設置し、ビーカー内の液を撹拌しながら、マントルヒーターで98℃まで加熱して、大気雰囲気中で加熱還流を72時間行った。
その後、反応生成液を濃度25質量%のアンモニア水で中和し(pH8.2)、室温まで冷却後、遠心分離装置で遠心分離し、沈殿物を生成させた。上澄み液を純水に置換して、撹拌混合した後、再度、遠心分離を行い、この操作を10回繰り返すことにより、前記反応生成液中のアンモニア及び塩素成分の洗浄除去処理を行った。なお、アンモニア及び塩素成分が十分に洗浄除去されていることは、上澄み液の導電率が100μS/cm未満となっていることにより確認した。
得られた沈殿物を、80℃の恒温乾燥器にて、大気雰囲気中、48時間、静置乾燥させた。得られた乾燥物を乳鉢解砕し、目開き200μmの篩に掛けて、篩下粉を酸化ジルコニウム粉末(Zr原子供給源;BET比表面積180m2/g)として得た。
前記酸化ジルコニウム粉末10.0g(0.081モル)を純水200gに加えて得られたZr原子含有水系スラリーに、炭酸ストロンチウム11.81g(0.08モル)、及び分散剤5gを添加し、これにより得られた原料混合物(Sr原子/Zr原子=1(モル比))を、ビーズミルにて、4時間、湿式粉砕して、粉砕スラリーを得た。
前記粉砕スラリーを、実施例1と同様にして、乾燥、焼成、湿式粉砕及び乾燥を経て、SZを含む粉末を得た。
(比較例2)
比較例1で得られた粉末を、900℃で2時間、熱処理し、熱処理粉末を得た。
前記熱処理粉末を、ビーズミルにて、分散媒としてエタノールを用いて、8時間、湿式粉砕した後、40℃のホットプレート上で、24時間、静置乾燥し、SZ系粉末を得た。
(比較例3)
500mLフッ素樹脂製ビーカーに、オキシ塩化ジルコニウム八水和物32.2g(0.10モル)を入れ、純水200.0gを加え、撹拌して溶解し、水溶液を調製した。
前記水溶液に、撹拌しながら、水酸化カルシウム7.4g(0.10モル)を純水200.0gに添加した懸濁液を加え、3時間撹拌混合して中和した(pH7.6)(工程1a)。懸濁液の温度は50℃以下を維持した。
得られた反応生成液を室温まで冷却後、遠心分離装置で遠心分離し、沈殿物を生成させた。上澄み液を純水に置換して、撹拌混合した後、再度、遠心分離を行い、この操作を10回繰り返すことにより、前記反応生成液中の塩の洗浄除去処理を行った。なお、塩が十分に洗浄除去されていることは、上澄み液の導電率が100μS/cm未満となっていることにより確認し、水酸化ジルコニウムスラリーを得た。
上記により得られた水酸化ジルコニウム(Zr(OH)4)スラリー(Zr原子含有水系スラリー:Zr原子含有量0.10モル)に、炭酸カルシウム5.00g(0.05モル)、炭酸ストロンチウム7.38g(0.05モル)及び分散剤5gを添加し、これにより得られた原料混合物(Ca原子/Zr原子=1(モル比))を、ビーズミルにて、4時間、湿式粉砕して、粉砕スラリーを得た。
前記粉砕スラリーを、100℃の恒温乾燥器にて、大気雰囲気中、48時間、静置乾燥させて、乾燥粉末を得た。
前記乾燥粉末を、アルミナ製焼成皿に載置し、電気炉にて、大気雰囲気中、700℃で2時間焼成した後、200℃未満になるまで自然放冷して、焼成粉末を得た。
前記焼成粉末を、ビーズミルにて、分散媒としてエタノールを用いて、8時間、湿式粉砕した後、40℃のホットプレート上で、24時間、静置乾燥し、ジルコン酸カルシウム系粉末を得た。
[粉末の分析測定]
上記実施例及び比較例における各粉末について、以下に示す項目の分析測定を行った。これらの測定結果を、下記表1にまとめて示す。
以下の各分析測定においては、上記実施例及び比較例で得られた各粉末を、乳鉢解砕したものを試料粉末とした。
<組成(元素含有量)>
試料粉末について、多元素同時蛍光X線分析装置「Simultix 14」(株式会社リガク製)でXRFスペクトルを測定し、SZ系粉末の組成分析を行い、構成原子組成を確認した。
<BET比表面積>
JIS R 1626:1996に準じて、全自動BET比表面積測定装置(「Macsorb(登録商標)HM model-1208」、株式会社マウンテック製)にて、BET3点法で吸着質として窒素ガスを用いて、BET比表面積を測定した。
<平均一次粒子径>
TEM観察により、試料粉末の平均一次粒子径を求めた。
TEM観察は、試料粉末をエタノール溶液に分散し、マイクログリッドメッシュにて回収したものをTEM観察用試料とし、電解放出形透過電子顕微鏡(「HF-2200」、株式会社日立ハイテクノロジーズ製;加速電圧200kV)、及びCCDカメラ(「Orius SC600」、Gatan社製)にて、倍率100,000倍で行った。
観察画像において、任意の20個の粒子の長径と短径を計測し、その算術平均値を粒子径とした。なお、長径とは、1個の粒子図形の輪郭線上の任意の2点を、その間の長さが最大になるように選んだ時の長さ(最大長)である。また、短径とは、1個の粒子図形の輪郭線上の任意の2点を、その間の長さが最小になるように選んだ時の長さ(最小長)である。
20点の粒子径のデータのうち、値が大きい方から5点及び値が小さい方から5点のデータを除き、残りの10点の算術平均値を求め、この値を平均一次粒子径とした。
<粉末X線回折測定(ペロブスカイト構造)>
X線回折装置(「X’pert PRO」、パナリティカル社製)にて、X線回折測定を行った。測定は、銅ターゲット、CuKα線(Cu-Kα1)、管電圧45kV、管電流40mAの条件にて、測定範囲2θ=18°~80°、サンプリング幅0.0167°、走査速度3.3°/minで行った。
実施例及び比較例の粉末XRDチャートを図1~7に示す。なお、図1~4は、それぞれ実施例1~4の熱処理粉末についての粉末XRDチャートであり、図5~7は、それぞれ比較例1~3の熱処理粉末についての粉末XRDチャートである。
<誘電率>
実施例及び比較例で得られた粉末を用い、内径30mmの錠剤成形器にて油圧プレス機を用いて100MPaの圧力をかけてペレットを成形した。成形品の厚みをマイクロメーターにて測定し、成形品の体積を計算した。また、成形品の質量を測定し、圧粉密度を算出した。このペレットを用いて、誘電体測定用電極(Keysight社製16451B)及びプレジョンLCRメーター(Agilent Technologies社製4284A)により、1MHzにおける誘電率を測定した。
<収縮率>
実施例及び比較例で得られた粉末2.50gを秤量し、Φ30mmの円形型枠に入れ10MPaにて圧縮し成形を行った。その後オーブンにて昇温速度5℃/minにて熱電対読み1150℃まで昇温し、2時間温度をキープした後、ヒーターを切断し、12時間後に取り出して焼結品を得、収縮率を測定した。収縮率は直行する2つの直径を測定しその平均値をAmmとし、(A/30)-1から得た値である。なお、同時に入れたリファサーモ(JFCC実用標準物質シリーズTYPE L1)の示す温度は1147℃であった。
表1に示したように、本発明の実施形態によれば、BET比表面積が90.0m2/g以上の微細なSZ系粉末を得られることが確認された。また図1~4から実施例1~4は結晶構造がすべてペロブスカイト構造であることが確認された。これらの粉末は誘電率が46以上と高くかつ1150℃での収縮率が5.8%以上と大きい結果が得られた。収縮率が大きいということは、低温で緻密な膜を作れる事を示しており、従来よりも低温でセラミックコンデンサを製造することが可能である。したがって、実施例により得られたジルコン酸化合物は、薄膜化が求められる誘電体に適した材料と言える。
一方、スラリー調製工程において98℃まで加熱して調製した場合(比較例1、図5)は、実施例と同じ反応温度(700℃)では、SZは十分に生成しなかった。また、BET比表面積も低かった。高温(900℃)処理を施した場合(比較例2、図6)、SZの生成反応の進行は認められたものの、BET比表面積は低減し、湿式粉砕を経ても、BET比表面積が100.0m2/g超の微細なSZ系粉末は得られなかった。これは、高温処理により、粉末粒子がより強固に凝縮して、解砕され難くなったためであると考えられる。また、比較例3で得られた化合物はAサイトにおけるストロンチウム含有率が50at%以下であることから、誘電率、収縮率がともに劣っていると考えられる。

Claims (15)

  1. BET比表面積90.0m2/g以上200.0m2/g以下であり、ペロブスカイト構造のAサイトにおいてストロンチウム原子を50at%超含むジルコン酸ストロンチウム系粉末。
  2. 平均一次粒子径が5.0~50.0nmである、請求項1に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末。
  3. バリウム原子及びカルシウム原子から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(A)を含む固溶体であり、前記金属原子(A)の合計含有量が、ストロンチウム原子1モルに対して1.0モル未満である、請求項1又は2に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末。
  4. チタン原子、ハフニウム原子及びセリウム原子から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(B)を含む固溶体であり、前記金属原子(B)の合計含有量が、ジルコニウム原子1モルに対して1.0モル未満である、請求項1~3のいずれか1項に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末。
  5. ストロンチウム原子の含有量が、ジルコニウム原子1モルに対して0.05~2.0モルである、請求項1~4のいずれか1項に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末。
  6. ペロブスカイト構造のAサイトに含まれる原子がストロンチウム原子のみである、請求項1~5のいずれか1項に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末。
  7. ジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法であって、
    90℃以下でジルコニウム原子含有水系スラリーを調製する工程(1)と、
    前記ジルコニウム原子含有水系スラリーにストロンチウム化合物を含む添加原料を添加して、原料混合物を得る工程(2)と、
    前記原料混合物を湿式粉砕して、粉砕スラリーを得る工程(3)と、
    前記粉砕スラリーを400℃以下で乾燥させて、乾燥粉末を得る工程(4)と、
    前記乾燥粉末を600℃以上800℃未満の温度で焼成して、焼成粉末を得る工程(5)と、
    前記焼成粉末を、有機系分散媒を用いて湿式粉砕した後、乾燥させて、ジルコン酸ストロンチウム系粉末を得る工程(6)とを有する、ジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法。
  8. 前記ジルコニウム原子含有水系スラリーは、下記(1a)(1b)から選ばれるいずれか1種以上であり、
    (1a)ジルコニウム塩水溶液を中和し、生成した塩を除去して得られたスラリー
    (1b)水酸化ジルコニウムを水に添加して得られたスラリー
    前記ストロンチウム化合物は、炭酸ストロンチウム、水酸化ストロンチウム、酸化ストロンチウム及び過酸化ストロンチウムから選ばれる1種以上であり、
    前記原料混合物は、ストロンチウム原子の含有量が、ジルコニウム原子1モルに対して0.05~2.0モルであり、バリウム原子及びカルシウム原子から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(A)の合計含有量が、ストロンチウム原子1モルに対して1.0モル以下であり、チタン原子、ハフニウム原子及びセリウム原子から選ばれるいずれか1種以上の金属原子(B)の合計含有量が、ジルコニウム原子1モルに対して1.0モル以下である、請求項7に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法。
  9. 前記工程(2)で添加される前記添加原料が、前記金属原子(A)を有する化合物を含む、請求項8に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法。
  10. 前記工程(2)で添加される前記添加原料が、前記金属原子(B)を有する化合物を含む、請求項8又は9に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法。
  11. 前記(1a)におけるジルコニウム塩水溶液の中和に用いられる中和剤が、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ストロンチウム及びアンモニアから選ばれる1種以上である、請求項8~10のいずれか1項に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法。
  12. 前記(1a)におけるジルコニウム塩が、オキシ塩化ジルコニウム八水和物及び硝酸ジルコニウム二水和物から選ばれる1種以上である、請求項8~11のいずれか1項に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法。
  13. 前記工程(2)において、さらに有機高分子系分散剤を添加して、前記原料混合物を得る、請求項7~12のいずれか1項に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末の製造方法。
  14. 請求項1~6のいずれか1項に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末の成形品。
  15. 請求項1~6のいずれか1項に記載のジルコン酸ストロンチウム系粉末の焼結品。
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