JP2023150738A - 物体検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】マルチパスによる影響を低減し、障害物の検出精度を向上させる。【解決手段】実施形態の物体検出装置は、周波数が異なる複数の超音波が多重化された送信波を送信する送信部と、送信波が物体に反射されることにより発生する反射波を受信する受信部と、反射波に含まれる複数の周波数成分のそれぞれについて振幅値の経時変化を示す分離エコー情報を生成する周波数解析部と、分離エコー情報から取得される、同一の時間において周波数成分毎に検出された複数の振幅値のうち最も大きい最大振幅値に基づいて、物体までの距離に関する距離情報を生成する演算部と、を備える。【選択図】図5
Description
本発明の実施形態は、物体検出装置に関する。
車両等の移動体の走行を支援するシステムにおいて、超音波の送受信により移動体の周辺に存在する障害物を検出する物体検出装置が利用されている。
超音波を利用した物体検出装置においては、障害物の形状や周辺環境の影響により、同一の障害物からの反射波が異なる経路を通って受信部に受信されるマルチパスが発生する場合がある。このようなマルチパスが発生すると、逆位相波による振幅値の低下等の現象により、障害物の検出精度が低下する可能性がある。
そこで、本発明の実施形態が解決しようとする課題の一つは、マルチパスによる影響を低減し、障害物の検出精度を向上させることが可能な物体検出装置を提供することである。
本発明の一実施形態としての物体検出装置は、周波数が異なる複数の超音波が多重化された送信波を送信する送信部と、送信波が物体に反射されることにより発生する反射波を受信する受信部と、反射波に含まれる複数の周波数成分のそれぞれについて振幅値の経時変化を示す分離エコー情報を生成する周波数解析部と、分離エコー情報から取得される、同一の時間において周波数成分毎に検出された複数の振幅値のうち最も大きい最大振幅値に基づいて、物体までの距離に関する距離情報を生成する演算部と、を備える。
上記構成によれば、同一の時間において周波数成分毎に検出される複数の振幅値のうち最も大きい最大振幅値に基づいて距離情報が生成される。これにより、複数の周波数成分のうちのいくつかについてマルチパスによる影響(例えば逆位相波による振幅値の低下等)が生じても、最大振幅値を利用して障害物を高精度に検出できる。
また、演算部は、最大振幅値の経時変化を示す補正エコー情報に基づいて距離情報を生成してもよい。
上記のような補正エコー情報を利用することにより、マルチパスによる影響を効果的に低減し、障害物の検出精度を向上させることができる。
また、演算部は、同一の時間において周波数成分毎に検出された複数の振幅値から大きい順に選択された複数の上位振幅値の二乗平均平方根の経時変化を示す補正エコー情報に基づいて距離情報を生成してもよい。
上記のように、最大振幅値を含む複数の上位振幅値の二乗平均平方根を利用して生成された補正エコー情報を利用することによっても、マルチパスによる影響を効果的に低減でき、障害物の検出精度を向上させることができる。
また、送信波の送信及び反射波の受信は、共通の振動子を利用して行われてもよい。
上記構成によれば、送信波及び受信波の経路が必要最小限となるため、マルチパスが発生する可能性を低減できる。また、振動子を周波数成分毎に個別に備える必要がないため、コストの増加を抑制できる。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。以下に記載する実施形態の構成、並びに当該構成によってもたらされる作用及び効果は一例であって、本発明は以下の記載内容に限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る車両1の構成の一例を示す上面図である。車両1は、本実施形態の物体検出装置が搭載される移動体の一例である。本実施形態の物体検出装置は、車両1から送信波(超音波)を送信し、送信波が物体に反射されることにより生じる反射波を受信することにより取得されるTOF(Time Of Flight)、ドップラーシフト等の情報に基づいて、車両1の周辺に存在する障害物を検出する装置である。
図1は、第1実施形態に係る車両1の構成の一例を示す上面図である。車両1は、本実施形態の物体検出装置が搭載される移動体の一例である。本実施形態の物体検出装置は、車両1から送信波(超音波)を送信し、送信波が物体に反射されることにより生じる反射波を受信することにより取得されるTOF(Time Of Flight)、ドップラーシフト等の情報に基づいて、車両1の周辺に存在する障害物を検出する装置である。
本実施形態の物体検出装置は、複数の送受信部21A~21L(以下、複数の送受信部21A~21Lを区別する必要がない場合には送受信部21と略記する。)を備える。各送受信部21は、車両1の外装としての車体2に設置され、車体2の外側へ向けて送信波を送信し、車体2の外側に存在する物体からの反射波を受信する。図1に示される例では、車体2の前端部に4つの送受信部21A~21Dが配置され、後端部に4つの送受信部21E~21Hが配置され、右側面部に2つの送受信部21I,21Jが配置され、左側面部に2つの送受信部21K,21Lが配置されている。なお、送受信部21の数及び設置位置は本例に限定されるものではない。
図2は、第1実施形態に係る車両制御システム50のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。車両制御システム50は、物体検出装置200から出力される情報に基づいて車両1を制御するための処理を行う。本実施形態の車両制御システム50は、ECU100及び物体検出装置200を含む。
物体検出装置200は、複数の送受信部21及び制御部220を含む。各送受信部21は、圧電素子等を利用して構成される振動子511、増幅器等を含み、振動子511の振動により超音波の送受信を実現するものである。具体的には、各送受信部21は、振動子511の振動に応じて発生する超音波を送信波Wtとして送信し、当該送信波Wtが障害物O、路面RS等の物体により反射されることにより発生する反射波Wrによりもたらされる振動子511の振動を検出する。振動子511の振動は、電気信号に変換され、当該電気信号に基づいて送受信部21から障害物Oまでの距離に対応するTOF、障害物Oの相対速度に対応するドップラーシフト情報等を取得できる。
なお、図2においては、送信波Wtの送信と反射波Wrの受信との両方が共通の振動子511を利用して行われる構成が例示されているが、送受信部21の構成はこれに限定されるものではない。例えば、送信波Wtの送信用の振動子と反射波Wrの受信用の振動子とが個別に設けられてもよい。
制御部220は、入出力装置221、記憶装置222及びプロセッサ223を含む。入出力装置221は、制御部220と外部(送受信部21、ECU100等)との間で情報の送受信を可能にするインターフェースデバイスである。記憶装置222は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置を含む。プロセッサ223は、制御部220の機能を実現するための各種処理を実行する集積回路であり、例えばプログラムに従い動作するCPU(Central Processing Unit)、特定用途向けに設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を利用して構成され得る。プロセッサ223は、記憶装置222に記憶されたプログラムを読み出して実行することで各種の演算処理及び制御処理を実行する。
ECU100は、物体検出装置200等から取得される各種情報に基づいて、車両1を制御するための各種処理を実行するユニットである。ECU100は、入出力装置110、記憶装置120及びプロセッサ130を有する。入出力装置110は、ECU100と外部機構(物体検出装置200、駆動機構、制動機構、操舵機構、変速機構、車内ディスプレイ、スピーカ、各種センサ等)との間で情報の送受信を可能にするインターフェースデバイスである。記憶装置120は、ROM、RAM等の主記憶装置、HDD、SSD等の補助記憶装置を含む。プロセッサ130は、ECU100の機能を実現するための各種処理を実行する集積回路であり、例えばCPU、ASIC等を利用して構成され得る。プロセッサ130は、記憶装置120に記憶されたプログラムを読み出して各種の演算処理及び制御処理を実行する。
図3は、第1実施形態に係る振動子511の構成の一例を示す斜視図である。振動子511は、上部電極521、上部配線522、圧電体523、下部電極524及び下部配線525を有する。
上部電極521は、圧電体523の上部側の表面に設けられ、電圧印加用の電極として使用される。上部配線522は、上部電極521と所定の交流電源とに接続されている。下部電極524は、圧電体523の下部側の表面に設けられ、グランド電極として使用される。下部配線525は、下部電極524と所定の接地電極とに接続されている。圧電体523は、交流電圧が印加されると圧電効果により振動し、図中矢印で示す方向に進行する超音波(送信波)を発生させる。
なお、上記構成は一例であり、振動子511の構成はこれに限定されるものではない。例えば、上部電極521をグランド電極とし、下部電極524を電圧印加用の電極としてもよい。
図4は、TOF法による距離の算出方法の一例を示す図である。図4には、送受信部210が送受信する超音波の振幅値(信号強度)の経時変化を示す包絡線L11が例示されている。図4に示すグラフにおいて、横軸は時間(TOF)に対応し、縦軸は送受信部210により送受信される超音波の振幅値(振動子511の振動の大きさ)に対応する。
包絡線L11は、振動子511の振動の大きさを示す振幅値の経時変化を示している。図4に例示される包絡線L11から、振動子511がタイミングt0から時間Taだけ駆動されて振動することで、タイミングt1で送信波の送信が完了し、その後タイミングt2に至るまでの時間Tbの間、慣性による振動子511の振動が減衰しながら継続する、ということが読み取れる。従って、図4に示すグラフにおいて、時間Tbは、いわゆる残響時間に対応している。
包絡線L11は、送信波の送信が開始したタイミングt0から時間Tpだけ経過したタイミングt4で、振動子511の振動の大きさが検出閾値Ith以上となるピークを迎える。この検出閾値Ithは、振動子511の振動が障害物O(他車両、構造物、歩行者等)からの反射波の受信によってもたらされたものか、障害物O以外の物体(例えば路面RS等)からの反射波の受信によってもたらされたものかを識別するために設定される値である。なお、ここでは検出閾値Ithが一定値として示されているが、検出閾値Ithは、状況に応じて変化する変動値であってもよい。検出閾値Ith以上のピークを有する振動は、障害物Oからの反射波の受信によってもたらされたものとみなすことができる。
本例の包絡線L11では、タイミングt4以降で振動子511の振動が減衰していることが示されている。従って、タイミングt4は、障害物Oからの反射波の受信が完了したタイミング、換言すればタイミングt1で最後に送信された送信波が反射波として戻ってくるタイミングに対応する。
また、包絡線L11において、タイミングt4におけるピークの開始点としてのタイミングt3は、障害物Oからの反射波の受信が開始したタイミング、換言すればタイミングt0で最初に送信された送信波が反射波として戻ってくるタイミングに対応する。従って、タイミングt3とタイミングt4との間の時間ΔTは、送信波の送信時間としての時間Taと等しくなる。
以上のことから、TOFを利用して超音波の送受信元から障害物Oまでの距離を求めるためには、送信波が送信され始めたタイミングt0と反射波が受信され始めたタイミングt3との間の時間Tfを求めることが必要となる。この時間Tfは、タイミングt0と反射波の強度が検出閾値Ithを超えてピークを迎えるタイミングt4との差分としての時間Tpから、送信波の送信時間としての時間Taに等しい時間ΔTを差し引くことで求めることができる。
送信波が送信され始めたタイミングt0は、物体検出装置200が動作を開始したタイミングとして容易に特定することができ、送信波の送信時間としての時間Taは、設定等によって予め定められている。従って、反射波の強度が検出閾値Ith以上となるピークを迎えるタイミングt4を特定することにより、送受信元から障害物Oまでの距離を求めることができる。
図5は、第1実施形態に係る物体検出装置200の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施形態の物体検出装置200は、送信部301、送信制御部302、受信部303、信号処理部304、周波数解析部305及び演算部306を有する。これらの機能的構成要素301~306は、例えば、図2に示されるようなハードウェア構成要素と、プログラム、ファームウェア等のソフトウェア構成要素との協働により実現され得る。また、これらの機能的構成要素301~306のうちの少なくとも一部が専用のハードウェア(回路等)により実現されてもよい。
送信部301は、周波数が異なる複数の超音波が多重化された送信波Wtを送信する。すなわち、送信波Wtは、複数の周波数成分を含む超音波である。送信波Wtは、例えば、20kHz以上の周波数域において互いに周波数が異なる正弦波が多重化された超音波等であり得る。送信部301は、上述した振動子511等を利用して構成される。
送信制御部302は、上記のような複数の周波数成分を含む送信波Wtを送信部301に送信させるための処理を行う。本実施形態の送信制御部302は、搬送波生成部311及び多重化処理部312を有する。
搬送波生成部311は、送信波Wtの元となる複数の搬送波を生成する。搬送波生成部311は、例えば、周波数が異なる複数の正弦波を生成する。多重化処理部312は、周波数が異なる複数の搬送波(正弦波)を多重化させた音声信号を生成する。多重化の方法は特に限定されるべきものではないが、例えば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、FDM(Frequency Division Multiplexing)等の方法が利用され得る。送信部301は、このように生成された音声信号に応じて複数の周波数成分を含む送信波Wtを出力する。
受信部303は、送信波Wtが物体に反射されることにより発生する反射波Wrを受信する。反射波Wrは、送信波Wtと同様に、複数の周波数成分を含む超音波となる。受信部303は、振動子511、AD変換回路等を利用して構成され、受信した反射波Wrの音声信号を生成する。
本実施形態の送信部301及び受信部303は、共通の振動子511を利用して構成される。すなわち、各送受信部21(送受信部21A~21Lのそれぞれ)における送信波Wtの送信及び反射波Wrの受信は、共通の振動子511を利用して行われる。これにより、送信波Wt及び受信波Wrの経路が必要最小限となるため、複数の振動子を利用する場合に比べ、マルチパスが発生する可能性を低減できる。また、振動子を周波数成分毎に個別に備える必要がないため、コストの増加を抑制できる。
信号処理部304は、反射波Wrの音声信号に対して所定の信号処理を施す。信号処理には、ノイズ除去を目的とするフィルタ処理、送信波Wtと受信波Wrとの類似度を判定する相関処理等が含まれ得る。
周波数解析部305は、信号処理後の反射波Wrの音声信号に対して周波数解析処理を行い、反射波Wrに含まれる複数の周波数成分のそれぞれについて振幅値の経時変化を示す分離エコー情報を生成する。周波数解析処理は、例えば、FFT(Fast Fourier Transform)等であり得る。
図6は、第1実施形態に係る分離エコー情報411の一例を示す図である。図6において、送信波Wtの音声信号401、反射波Wrの音声信号402及び分離エコー情報411が例示されている。ここでは、反射波Wrに4種類の周波数成分(A~D)が含まれる場合を例示する。
分離エコー情報411は、反射波Wrの音声信号402に対するFFT解析の結果に基づいて生成される。分離エコー情報411のグラフにおいて、横軸は送信波Wtが送信されてからの経過時間に対応し、縦軸は反射波Wrの振幅値に対応している。分離エコー情報411は、反射波Wrに含まれる4種類の周波数成分(A~D)のそれぞれについて振幅値の経時変化を示している。
分離エコー情報411をみると、各周波数成分の振幅値にばらつきがあることがわかる。このような振幅値のばらつきは、反射波Wrのマルチパスの影響(例えば、逆位相波による振幅の打ち消し合い等)によるものと考えられる。本実施形態の物体検出装置200は、このようなマルチパスの影響を低減するための手段を備えている。
図5に戻り、演算部306は、分離エコー情報411から取得される、同一の時間において周波数成分毎に検出される複数の振幅値のうち最も大きい最大振幅値に基づいて、基準位置(例えば送受信部21の設置位置等)から物体(障害物O)までの距離に関する距離情報を生成する。距離情報は、例えば、ECU100(図2参照)等に出力され、車両1の自動運転制御、危険回避制御等に利用される。
本実施形態の演算部306は、補正エコー情報生成部321及び距離情報生成部322を有する。本実施形態の補正エコー情報生成部321は、最大振幅値の経時変化を示す補正エコー情報を生成する。距離情報生成部322は、補正エコー情報に基づいて距離情報を生成する。
図7は、第1実施形態に係る補正エコー情報421の一例を示す図である。補正エコー情報421は、分離エコー情報411から取得される複数の最大振幅値(図7中、ドットの位置に対応する振幅値)の経時変化を示す最大値線L1を生成することにより生成される。例えば、時間t1に対応する最大振幅値はA(実線)の振幅値となり、時間t2に対応する最大振幅値はC(一点鎖線)の振幅値となる。このような最大振幅値を所定の時間間隔毎に複数取得することにより、最大値線L1を生成できる。
図7に示される補正エコー情報421において、最大値線L1と、単一の周波数成分の振幅値の経時変化を示す参照線Lref(本例では周波数成分Bに対応する線)との比較がなされている。参照線Lrefに示されるように、単一の周波数成分では、マルチパスの影響により振幅値が大きく落ち込む時間帯が出現するが、最大値線L1ではこのような時間帯が存在しない。このような最大値線L1を利用して、例えば図4に示されるような方法により障害物Oに対応するTOF(閾値Ithを超えるピークに対応するTOF)を算出することにより、障害物Oまでの距離を高精度に算出できる。
図8は、第1実施形態に係る物体検出装置200における処理の一例を示すフローチャートである。物体検出処理の実行が開始されると、送信部301は送信波Wtを送信し(S101)、受信部303は反射波Wrを受信する(S102)。このとき、送信波Wtの送信及び受信波Wrの受信は、共通の振動子511(1つの送受信部21)で行われることが好ましい。
信号処理部304は受信波Wrの音声信号402に対してフィルタ処理を実行する(S103)。周波数解析部305はフィルタ処理後の受信波Wrに対して周波数解析処理を実行し、受信波Wrに含まれる周波数成分毎に振幅値の経時変化を示す分離エコー情報411を生成する(S104)。演算部306(補正エコー情報生成部321)は分離エコー情報411に基づいて最大振幅値の経時変化を示す補正エコー情報421を生成する(S105)。そして、演算部306(距離情報生成部322)は補正エコー情報421に基づいて障害物Oまでの距離に関する距離情報を生成する(S106)。
上記実施形態によれば、同一の時間において周波数成分毎に検出される複数の振幅値のうち最も大きい最大振幅値の経時変化を示す補正エコー情報に基づいて距離情報が生成される。これにより、マルチパス等の影響を低減でき、障害物の検出精度を向上させることができる。
以下に他の実施形態について説明するが、第1実施形態と同一又は同様の箇所についてはその説明を適宜省略する。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る物体検出装置200は、第1実施形態に係る補正エコー情報421とは異なる補正エコー情報を用いて距離情報を生成する。
第2実施形態に係る物体検出装置200は、第1実施形態に係る補正エコー情報421とは異なる補正エコー情報を用いて距離情報を生成する。
図9は、第2実施形態に係る補正エコー情報431の一例を示す図である。本実施形態の補正エコー情報431は、分離エコー情報411から取得される複数の上位振幅値(図9中、ドットの位置に対応する振幅値)の二乗平均平方根(RMS:Root Mean Square)の経時変化を示す情報である。複数の上位振幅値は、同一の時間(例えばt3)において周波数成分毎に検出された複数の振幅値から大きい順に選択された複数(例えば3つ)の振幅値であり、最大振幅値を含む。なお、上位振幅値の数は2以上であればよい。
図9に示される補正エコー情報431において、複数の上位振幅値のRMSの経時変化を示すRMS線L2と、単一の周波数成分の振幅値の経時変化を示す参照線Lrefとの比較がなされている。RMS線L2においては、参照線Lrefでみられるような振幅値の大きな落ち込みがみられない。このようなRMS線L2を利用することにより、第1実施形態の最大値線L1(図7参照)と同様に、障害物Oまでの距離を構成に算出できる。
以上のように、最大振幅値を含む複数の上位振幅値のRMSの経時変化を示す補正エコー情報431を利用することによっても、第1実施形態と同様に、マルチパス等の影響を低減でき、障害物の検出精度を向上させることができる。
(変形例)
図10は、変形例に係る振動子551の構成の一例を示す斜視図である。本変形例の振動子551は、9枚(3×3枚)の上部電極521a~521i、9本の上部配線522a~522i、圧電体523、下部電極524及び下部配線525を有する。9枚の上部電極521a~521iは、圧電体6の上部側の表面の異なる領域に設けられ、互いに電気的に絶縁されている。9本の上部配線522a~522iは、それぞれ上部電極521a~521iに接続されている。
図10は、変形例に係る振動子551の構成の一例を示す斜視図である。本変形例の振動子551は、9枚(3×3枚)の上部電極521a~521i、9本の上部配線522a~522i、圧電体523、下部電極524及び下部配線525を有する。9枚の上部電極521a~521iは、圧電体6の上部側の表面の異なる領域に設けられ、互いに電気的に絶縁されている。9本の上部配線522a~522iは、それぞれ上部電極521a~521iに接続されている。
上記のような構成により、9枚の上部電極521a~521iに対してそれぞれ異なる電圧を印加することにより、各上部電極521a~521iからそれぞれ異なる周波数の超音波を出力できる。すなわち、上記のような構成の振動子551によれば、各上部電極521a~521iに対してそれぞれ単一の周波数の音声信号を入力することにより、上述したような複数の周波数成分を含む送信波Wtを生成できる。これにより、複数の周波数を多重化した多重化信号を生成する機構を省略できる。
上述した実施形態における各種機能を実現するための処理をコンピュータ(例えばプロセッサ223等)に実行させるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disc)-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R(Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供することが可能なものである。また、当該プログラムは、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布されてもよい。
以上、本開示の実施形態について説明したが、上述した実施形態及びその変形例はあくまで例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上述した新規な実施形態及び変形例は、様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、及び変更を行うことができる。上述した実施形態及び変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…車両、2…車体、21,21A~21L…送受信部、50…車両制御システム、100…ECU、110…入出力装置、120…記憶装置、130…プロセッサ、200…物体検出装置、220…制御部、221…入出力装置、222…記憶装置、223…プロセッサ、301…送信部、302…送信制御部、303…受信部、304…信号処理部、305…周波数解析部、306…演算部、311…搬送波生成部、312…多重化処理部、321…補正エコー情報生成部、322…距離情報生成部、411…分離エコー情報、421,431…補正エコー情報、511,551…振動子、521,521a~521i…上部電極、522,522a~522i…上部配線、523…圧電体、524…下部電極、525…下部配線、L1…最大値線、L2…RMS線、O…障害物、RS…路面、Wt…送信波、Wr…反射波
Claims (4)
- 周波数が異なる複数の超音波が多重化された送信波を送信する送信部と、
前記送信波が物体に反射されることにより発生する反射波を受信する受信部と、
前記反射波に含まれる複数の周波数成分のそれぞれについて振幅値の経時変化を示す分離エコー情報を生成する周波数解析部と、
前記分離エコー情報から取得される、同一の時間において前記周波数成分毎に検出された複数の前記振幅値のうち最も大きい最大振幅値に基づいて、前記物体までの距離に関する距離情報を生成する演算部と、
を備える物体検出装置。 - 前記演算部は、前記最大振幅値の経時変化を示す補正エコー情報に基づいて前記距離情報を生成する、
請求項1に記載の物体検出装置。 - 前記演算部は、同一の時間において前記周波数成分毎に検出された複数の前記振幅値から大きい順に選択された複数の上位振幅値の二乗平均平方根の経時変化を示す補正エコー情報に基づいて前記距離情報を生成する、
請求項1に記載の物体検出装置。 - 前記送信波の送信及び前記反射波の受信は、共通の振動子を利用して行われる、
請求項1~3のいずれか1項に記載の物体検出装置。
Priority Applications (3)
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A621 | Written request for application examination |
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