JP2023150473A - 繊維製品の洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維製品の洗浄性、特に繊維製品に付着した皮脂汚れ及び泥汚れの洗浄性に優れた繊維製品の洗浄方法を提供する。【解決手段】繊維製品に、水と、下記(A)成分を5質量%以上30質量%以下、下記(B)成分を0.5質量%以上含む粉末洗浄剤組成物と、を接触させ、繊維製品上に存在する前記粉末洗浄剤組成物と共に該繊維製品に外力を加えて洗浄を行う、繊維製品の洗浄方法。(A)成分:アニオン界面活性剤(B)成分:アニオン性の水溶性ポリマー【選択図】なし

Description

本発明は、繊維製品の洗浄方法に関する。
衣料等の繊維製品の洗浄方法には、大きく分けて手洗い洗浄と洗濯機等を用いた機械洗浄の2種類がある。近年では、アジア地域の洗濯機の普及が増加する傾向にあるが、洗浄力、経済性、文化的背景、洗濯意識等から、手洗い洗浄が広く行われている。手洗い洗浄は、作業者が汚れの落ち具合を確認しながら洗浄できるため、繊維に付着した全体的な汚れだけでなく、落ちにくい汚れ、例えば、襟に付着した皮脂汚れ等の有機汚れ、靴下に付着した泥等の無機汚れを落とす洗浄にも適している。手洗い洗浄では、多くの作業者は、洗剤、例えば粉末状の洗剤を水に溶かして得た洗浄液を用いて繊維製品を洗浄している。
特許文献1には、ベース洗剤粒子(a)100質量部に対して、所定の層状粘土鉱物(b)1~25質量部、所定の酸源粒子(c)1~25質量部を含有してなり、ベース洗剤粒子(a)の表面に該層状粘土鉱物(b)と該酸源粒子(c)の含有層が形成されてなる洗剤粒子、及び該洗剤粒子を含有する洗剤組成物が開示されている。
また、特許文献2には、(a)所定の多孔質キャリア、(b)所定の洗濯剤と、を含んでなる洗濯粒子が開示されている。そして、該洗濯粒子を含む洗剤組成物が機械及び手洗い操作に適することが開示されている。
特許文献3には、(a)所定のアニオン性界面活性剤、(b)所定のカルボン酸、(c)無機硫酸塩及び無機ハロゲン化合物から選ばれる1種以上の化合物を、所定の含有量で含有する粉末洗浄剤組成物であって、プロテアーゼの造粒物及びセルラーゼの造粒物を所定量含有し、20℃の水で300倍に希釈されたときのpHが2.5以上、6.5以下である、手洗い洗濯に用いられる粉末洗浄剤組成物が開示されている。
特許文献4には、(a)所定の界面活性剤、(b)所定のビルダー系と、(c)所定の炭酸塩を含んでなるアルカリ度系とを、所定の含有量で含有する、手作業洗濯に好適な洗剤組成物が開示されている。
特開2010-189488号公報 特表平11-512483号公報 国際公開第2015/098265号 特表2001-520266号公報
手洗い洗浄は、大変な肉体的、精神的疲労感を伴う作業であり、作業者はできるだけ速やかに作業を終了できることを望んでいる。
そのため、落ちにくい汚れ、例えば、襟に付着した皮脂汚れ等の有機汚れ、靴下に付着した泥等の無機汚れの洗浄性の更なる向上が求められている。このような落ちにくい汚れは、繊維製品の洗浄としては十分であったとしても、汚れが残った部分が目立つことにより、繊維製品の仕上がり性の満足度を損なうおそれがある。
本発明は、繊維製品の洗浄性、特に繊維製品に付着した皮脂汚れ及び泥汚れの洗浄性に優れた繊維製品の洗浄方法を提供する。
本発明は、繊維製品に、水と、下記(A)成分を5質量%以上30質量%以下、下記(B)成分を0.5質量%以上含む粉末洗浄剤組成物と、を接触させ、繊維製品上に存在する前記粉末洗浄剤組成物と共に該繊維製品に外力を加えて洗浄を行う、繊維製品の洗浄方法に関する。
(A)成分:アニオン界面活性剤
(B)成分:アニオン性の水溶性ポリマー
本発明によれば、繊維製品の洗浄性、特に繊維製品に付着した皮脂汚れ及び泥汚れの洗浄性に優れた繊維製品の洗浄方法が提供される。
本発明は、意外にも粉末洗浄剤組成物のほぼ全量を溶解させて得られた洗浄液で、繊維製品を洗浄するよりも、繊維製品上に存在する粉末洗浄剤組成物と共に水を含む繊維製品に外力を付与して洗浄する方が、繊維製品の洗浄性が向上することを見出したものである。
本発明の繊維製品の洗浄方法により、繊維製品の洗浄性、特に繊維製品に付着した皮脂汚れ及び泥汚れの洗浄性が向上する理由は必ずしも定かではないが以下のように推察される。
(B)成分を高濃度で繊維製品に作用させることで、皮脂汚れ及び泥汚れ等の固体汚れの分散性や再汚染の防止効果が向上し、本発明の効果が発現したものと推察される。
より具体的に説明すると、繊維製品の内部の固体汚れは、洗浄時に機械力がかかりにくく、繊維製品の内部に残留しやすい。そこで、本発明の繊維製品の洗浄方法では、(B)成分を高濃度で繊維製品に接触させた後に外力を加えることで、繊維製品と固体汚れとの隙間にポリマーが引き寄せられる。次いで、繊維製品を水ですすぐことにより水とポリマーとが接触すると、ポリマーが膨潤し、繊維製品と固体汚れとを引き離す作用が生じるものと考えられる。さらに、かかるポリマーは固体汚れとの親和性が高いので、水ですすぐことにより、固体汚れはポリマーと共に洗い流されると考えられる。これにより、本発明の繊維製品の洗浄方法では、繊維に付着した種々の汚れ、襟に付着した皮脂汚れ等の有機汚れ、靴下に付着した泥等の無機汚れを顕著に洗浄できるという優れた効果が発現されると考えられる。
なお、本発明の繊維製品の洗浄方法は、上記の作用機構に限定されるものではない。
本発明の繊維製品の洗浄方法は、繊維製品に、水と、下記(A)成分を5質量%以上30質量%以下、下記(B)成分を0.5質量%以上含む粉末洗浄剤組成物と、を接触させ、繊維製品上に存在する前記粉末洗浄剤組成物と共に該繊維製品に外力を加えて洗浄を行う。
(A)成分:アニオン界面活性剤
(B)成分:アニオン性の水溶性ポリマー
<粉末洗浄剤組成物>
まず、本発明の繊維製品の洗浄方法に用いられる粉末洗浄剤組成物について詳細に説明する。本発明の粉末洗浄剤組成物は、繊維製品用粉末洗浄剤組成物、更には塗布洗浄向け繊維製品用粉末洗浄剤組成物、更には塗布手洗い洗浄向け繊維製品用粉末洗浄剤組成物であってよい。本発明において、塗布洗浄とは、繊維製品に直接粉末洗浄剤組成物を接触させて洗浄を行うことであってよい。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、上記の(A)成分及び(B)成分を含有する。
(A)成分は、アニオン界面活性剤である。(A)成分の具体例としては、下記(a1)成分、(a2)成分、(a3)成分及び(a4)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤が挙げられる。
(a1)成分:アルキル又はアルケニル硫酸エステル塩
(a2)成分:アルキレンオキシ基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩
(a3)成分:スルホン酸塩基を有するアニオン界面活性剤
(a4)成分:炭素数12以上24以下の脂肪酸又はその塩
(a1)成分は、具体的には、アルキル基の炭素数が10以上18以下のアルキル硫酸エステル塩及びアルケニル基の炭素数が10以上18以下のアルケニル硫酸エステル塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤が挙げられる。洗浄性の観点から、(a1)成分は、アルキル基の炭素数が12以上14以下のアルキル硫酸エステル塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤が好ましく、アルキル基の炭素数が12以上14以下のアルキル硫酸エステルナトリウムから選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤がより好ましい。
(a2)成分は、具体的には、アルキル基の炭素数が10以上18以下でアルキレンオキシド平均付加モル数が1以上3以下のポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩及びアルケニル基の炭素数が10以上18以下でアルキレンオキシド平均付加モル数が1以上3以下のポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤が挙げられる。オキシアルキレン基としては、オキシプロピレン基及びオキシエチレン基から選ばれる1種以上の基が挙げられる。洗浄性の観点から、(a2)成分は、エチレンオキシドの平均付加モル数が1以上2.2以下であるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が好ましく、アルキル基の炭素数が12以上14以下でかつ、エチレンオキシドの平均付加モル数が1以上2.2以下であるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩がより好ましく、さらに、これらのナトリウム塩が更に好ましい。
(a3)成分であるスルホン酸塩基を有するアニオン界面活性剤とは、親水基としてスルホン酸塩を有するアニオン界面活性剤を表す。
(a3)成分は、具体的には、アルキル基の炭素数が10以上18以下のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルケニル基の炭素数が10以上18以下のアルケニルベンゼンスルホン酸塩、アルキル基の炭素数が10以上18以下のアルカンスルホン酸塩、α-オレフィン部分の炭素数が10以上18以下のα-オレフィンスルホン酸塩、脂肪酸部分の炭素数が10以上18以下のα-スルホ脂肪酸塩及び脂肪酸部分の炭素数が10以上18以下であり、エステル部分の炭素数が1以上5以下であるα-スルホ脂肪酸低級アルキルエステル塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤が挙げられる。洗浄性の観点から、(a3)成分は、アルキル基の炭素数が11以上16以下のアルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましく、アルキル基の炭素数が11以上16以下のアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムがより好ましい。
(a4)成分は炭素数12以上24以下の脂肪酸又はその塩である。炭素数12以上24以下の脂肪酸又はその塩は、炭素数11以上23以下の脂肪族炭化水素基を疎水基とし、カルボン酸又はその塩を親水基として有するアニオン界面活性剤である。(a4)成分は、具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸及びこれらの塩が挙げられる。
(A)成分であるアニオン界面活性剤の塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、炭素数2以上8以下のアルカノールアミン塩等を挙げることができ、アルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム塩又はカリウム塩がより好ましく、ナトリウム塩が更に好ましい。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、洗浄性及び泡立ちの観点から、(A)成分として、(a3)成分から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤を含有することが好ましく、アルキル基の炭素数が10以上18以下のアルキルベンゼンスルホン酸塩及びアルケニル基の炭素数が10以上18以下のアルケニルベンゼンスルホン酸塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤を含有することがより好ましく、アルキル基の炭素数が10以上18以下のアルキルベンゼンスルホン酸塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤を含有することが更に好ましい。
本発明の粉末洗浄剤組成物では、アルキル基の炭素数が10以上18以下のアルキルベンゼンスルホン酸塩の割合が、該洗浄剤組成物に含まれる全(A)成分中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下である。
(A)成分の分子量は、洗浄性及び泡立ちの観点から、好ましくは100以上、より好ましくは200以上、そして、洗浄性の観点から、好ましくは1,000以下、より好ましくは500以下、更に好ましくは400以下であってよい。
(B)成分は、アニオン性の水溶性ポリマーである。(B)成分は、1種類のポリマーを単独で用いても良く、複数の種類のポリマーを併用してもよい。(B)成分は、アニオン性の分散剤ポリマーであってよい。
ここで水溶性ポリマーの「水溶性」とは、下記方法で測定された水不溶解分量が0.5%以下のものをいう。
<水不溶解分量の測定法>
1,000mLビーカー中で、ポリマー1gを25℃の水499gに5時間攪拌して溶解させる。得られたポリマー水溶液を、あらかじめ秤量した目開き100μmのメッシュを用いてろ過し、更に25℃の500mLの水で上から洗い流す。残渣をメッシュと共に減圧乾燥機で120℃で6時間乾燥させ、下記式(I)により水不溶解分量を求める。
水不溶解分量(%)=[乾燥後のポリマー残渣量(g)]/[溶解時のポリマー量(g)]×100 (I)
(B)成分のアニオン性の水溶性ポリマーとしては、カルボキシ基又はその塩を有する単量体単位を含有するポリマー、スルホン酸基又はその塩を有する単量体単位を含有するポリマーが挙げられる。これらのアニオン性の水溶性ポリマーの中で、固体汚れ(特に泥粒子)との親和性との観点からカルボキシ基又はその塩を有する単量単位を含有するポリマーが好ましい。
カルボキシ基又はその塩を有する単量体単位を含有するポリマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸及びマレイン酸等の、重合性の不飽和結合を有するカルボン酸化合物由来の単量体単位を有するポリマー、ガラグツロン酸等のカルボキシ基を持つ糖由来の単量体単位を有する天然系のポリマー及びセルロース等の糖由来の単量体単位を有する多糖をカルボキシ化したポリマーを挙げることができる。具体的には、ポリアクリル酸、アクリル酸/マレイン酸共重合体、アクリル酸/アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体、オレフィン/マレイン酸共重合体並びにそれらのアルカリ金属又は分子量150以下のアルカノールアミンの塩が挙げられる。また天然系又は天然系由来のポリマーとして、キタンサンガム、アルギン酸、カルボキシメチルセルロース(一般にCMCと称されている。)並びにそれらのアルカリ金属又は分子量150以下のアルカノールアミンの塩が挙げられる。
前記アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩及びカリウム塩が好ましい。また分子量150以下のアルカノールアミン塩としては、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、N-メチルモノエタノールアミン塩を挙げることができ、モノエタノールアミン塩がより好ましい。アニオン性の水溶性ポリマーは、ノニオン性の水溶性ポリマーの単量体単位を有する共重合体であってもよく、例えばポリアクリル酸鎖のカルボキシ基の一部にPEG鎖を分岐させてもよく、逆にPEG鎖にポリアクリル酸鎖を分岐させたポリマーもその範疇に含まれる。かかるポリマーの例としては、例えば特開2010-275468号公報を参照することができる。
スルホン酸基又はその塩を有する単量体単位を含有するアニオン性のポリマーとしては、ポリスチレンスルホン酸又はその塩が挙げられる。ポリスチレンスルホン酸又はその塩の場合、ポリスチレンをスルホン化することで得ることができ、スルホン化の割合によって、ポリスチレン/スチレンスルホン酸共重合体又はその塩であってもよい。なお、好ましい塩は、前記したカルボキシ基を有するアニオン性の水溶性ポリマーと同じである。
入手容易性や洗浄性の観点から、好ましいポリマー成分としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、アクリル酸/マレイン酸ナトリウム、アクリル酸/アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸ナトリウム及びオレフィン/マレイン酸ナトリウムが挙げられる。
(B)成分は、カルボキシメチルセルロース、アクリル/マレイン酸共重合体、アクリル/アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸共重合体及びそれらの塩から選ばれる1種以上が好ましい。(B)成分が塩の場合、アルカリ金属又は分子量150以下のアルカノールアミンの塩が挙げられる。前記アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩及びカリウム塩が好ましい。また分子量150以下のアルカノールアミン塩としては、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、N-メチルモノエタノールアミン塩を挙げることができ、モノエタノールアミン塩がより好ましい。
(B)成分の重量平均分子量は、粒子の再汚染防止性の観点から、好ましくは1,000以上、より好ましくは5,000以上、更に好ましくは10,000以上、そして、好ましくは2,000,000以下、より好ましくは1,000,000以下、更に好ましくは700,000以下である。
(B)成分の重量平均分子量は、粒子の再汚染防止性の観点から、好ましくは1,000以上2,000,000以下、より好ましくは5,000以上1,000,000以下、更に好ましくは10,000以上700,000以下である。
この重量平均分子量は、下記の重量平均分子量の測定方法に従って測定することができる。
<重量平均分子量の測定方法>
(B)成分の重量平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定を行い、換算標準物質により重量平均分子量(Mw)を求めることができる。以下に、GPCの測定条件を示す。
・カラム:東ソー(株)製、商品名:TSK-GEL guard PWXL
東ソー(株)製、商品名:TSK-GEL G4000 PWXL
東ソー(株)製、商品名:TSK-GEL G2500 PWXL
・移動相:0.1mol/Lリン二水素カリウム及び0.1mol/Lリン酸二水素ナトリウムの水溶液/アセトニトリル=90/10(体積比)
・検出器:示差屈折率検出器
・カラム温度:40℃
・流速:1.0mL/min
・換算標準物質:ポリアクリル酸〔アメリカン・スタンダード・コーポレーション(AMERICANSTANDARDCORP)社製〕
・試料:固形分0.8gを含む重合体水溶液にイオン交換水を添加し、総液量が200mLとなるように調製し、この調製液から10μLを分取してカラムに注入する。
<組成及びその他成分>
本発明の粉末洗浄剤組成物は、(A)成分を、洗浄性及び泡立ちの観点から、5質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは12.5質量%以上、更に好ましくは15質量%以上、そして、泡切れの観点から、30質量%以下、好ましくは25質量%以下、より好ましくは22.5質量%以下、更に好ましくは20質量%以下含有する。なお、本発明において、(A)成分が酸型と塩型の態様を取り得る場合は、(A)成分の含有量はナトリウム塩に換算した値である。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、(A)成分を、洗浄性及び泡立ち/泡切れの観点から、5質量%以上30質量%以下、好ましくは10質量%以上25質量%以下、より好ましくは12.5質量%以上22.5質量%以下、更に好ましくは15質量%以上20質量%以下含有する。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、(B)成分を、洗浄性向上の観点から、0.5質量%以上、好ましくは0.8質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、そして、コスト及び製剤化の観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下、より更に好ましくは4質量%以下含有する。なお、本発明において、(B)成分が酸型と塩型の態様を取り得る場合は、(B)成分の含有量はナトリウム塩に換算した値である。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、(B)成分を、洗浄性向上、コスト及び製剤化の観点から、好ましくは0.5質量%以上10.0質量%以下、より好ましくは0.8質量%以上8.0質量%以下、更に好ましくは1.0質量%以上6.0質量%以下含有する。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、任意に、(C)粘土鉱物〔以下、(C)成分という〕を含有することができる。
(C)成分の粘土鉱物としては、スメクタイト型粘土鉱物が挙げられる。スメクタイト型粘土鉱物としては、特に限定されるものではないが、例えば、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スティーブンサイト、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト等が挙げられる。
また、(C)成分としては、特に限定されるものではないが、例えば、下記一般式(c1)で表される粘土鉱物を配合することが好ましい。
[Si(MgAl)O20(OH)X-・MeX+ (c1)
(式中、0<a≦6であり、0<b≦4であり、x=12-2a-3bであり、MeはNa、K、Li、Ca、Mg及びNHの少なくとも1種好ましくはNa、Caの少なくとも1種である。)
スメクタイト型粘土鉱物の平均粒径は、塗布洗浄作業における快適さの観点から、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下、更に好ましくは20μm以下、そして、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上、更に好ましくは10μm以上である。
スメクタイト型粘土鉱物の平均粒径は、塗布洗浄作業における快適さの観点から、好ましくは1μm以上50μm以下、より好ましくは5μm以上30μm以下、更に好ましくは10μm以上20μm以下である。
スメクタイト型粘土鉱物の平均粒径は、例えば乾式測定ユニットを有したレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置を用いて測定することができる。具体的にはMie散乱法を用いたPartica LA-950(堀場製作所(株)製)にオプションで乾式測定ユニットG0310630を接続することにより測定することができる。粉体の分散のための圧縮空気の設定はノーマルで測定されたものである。
スメクタイト型粘土鉱物の例としては、例えば、ラヴィオッサ社製の「ベントナイト」、「デタソフトGIS」、「デタソフトGIB」、「デタソフトGISW」、黒崎白土工業株式会社製の「オドソルブK-400」、ズード・ケミ社製の「ラウンドロジルDGA212」、「ラウンドロジルPR414」、「ラウンドロジルDG214」、「ラウンドロジルDGAパウダー」、「フラソフト-1パウダー」、CSM社製のピュアベントナイト、スタンダードベントナイト、プレミアムベントナイト等が挙げられる。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、(C)成分を、塗布洗浄作業における快適さの観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは3質量%以上、そして、好ましくは15質量%以下、より好ましくは12質量%以下、更に好ましくは10質量%以下含有することができる。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、(C)成分を、塗布洗浄作業における快適さの観点から、好ましくは1質量%以上15質量%以下、より好ましくは2質量%以上12質量%以下、更に好ましくは3質量%以上10質量%以下含有することができる。
本発明の粉末洗浄剤組成物中、(B)成分の含有量と(C)成分の含有量の質量比(B)/(C)は、粒子洗浄性及び塗布洗浄作業における快適さの観点から、好ましくは0.08以上、より好ましくは0.16以上、更に好ましくは0.24以上、そして、好ましくは2以下、より好ましくは1.33以下、更に好ましくは1.00以下、より更に好ましくは0.50以下である。
(B)成分と(C)成分の含有量が上記範囲を満たしたうえで、(B)成分の含有量と(C)成分の含有量の質量比(B)/(C)が、上記範囲であることが好ましい。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、任意に(D)無機硫酸塩及び無機ハロゲン化合物から選ばれる1種以上の化合物〔以下、(D)成分という〕を含むことができる。(D)成分は、粉末洗浄剤組成物の形態をなすための骨格として使用されるだけでなく、手洗い時の手の保護を行うことによって界面活性剤による刺激を低減させる効果がある。
(D)成分は、無機硫酸塩又は無機ハロゲン化合物であれば、特に限定されるものではないが、例えば手を保護する観点から、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム及び塩化マグネシウムから選ばれる化合物が好ましい。(D)成分は、水和物であっても無水物であっても良い。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、(D)成分として、無機硫酸塩から選ばれる1種以上の化合物を含有することが好ましい。(D)成分中の無機硫酸塩の割合は、100質量%であるか、又は、100質量%未満、好ましくは97質量%以下であり、そして、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上である。
また、本発明の粉末洗浄剤組成物は、(D)成分として、少なくとも硫酸ナトリウムを含むことがより好ましい。(D)成分中の硫酸ナトリウムの割合は、100質量%であるか、又は、100質量%未満、好ましくは97質量%以下であり、そして、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上である。
(D)成分は、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び他の任意成分を除いた残部として含有させることができる。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、(E)成分として(C)成分以外の結晶性アルミノケイ酸塩を含むことができる。(E)成分として、例えば、ゼオライトが挙げられる。(E)成分は一般的には、繊維製品に付着した汚れの洗浄性を向上する為に使用される。
(E)成分としては、例えば、ゼオライトが挙げられる。具体的なゼオライトとして、A型、X型、P型ゼオライト等の結晶性アルミノ珪酸塩が挙げられる。(E)成分の平均一次粒子径は好ましくは0.1μm以上、より好ましくは1μm以上、そして、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。(E)成分は、A型ゼオライト(例えば、商品名「トヨビルダー」:東ソー(株)製、JIS K 5101法による吸油能:40mL/100g以上)が好ましく、その他に、P型(例えば、商品名「Doucil A24」、「ZSEO64」等;いずれもCrosfield社製;吸油能60~150mL/100g)、X型(例えば、商品名「WessalithXD」;Degussa社製;吸油能80~100mL/100g)、国際公開第9842622号記載のハイブリッドゼオライトも好適なものとして挙げられる。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、(E)成分を、塗布洗浄作業における洗浄性補助の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、塗布洗浄作業における汚れ落ちの視認性の観点から、好ましくは20質量%以下、より好ましくは17.5質量%以下、更に好ましくは15質量%以下含有することができる。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、(E)成分を、塗布洗浄作業における洗浄性補助と汚れ落ちの視認性の観点から、好ましくは1質量%以上20質量%以下、より好ましくは3質量%以上17.5質量%以下、更に好ましくは5質量%以上15質量%以下含有することができる。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、任意に(F)アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属ケイ酸塩及びトリポリリン酸塩から選ばれる1種以上のアルカリ剤〔以下、(F)成分という〕を含有することができる。
アルカリ金属炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが挙げられ、炭酸ナトリウムが好ましい。
アルカリ金属炭酸水素塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムが挙げられる。
アルカリ金属ケイ酸塩としては、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムが挙げられる。
トリポリリン酸塩としては、トリポリ燐酸のアルカリ金属塩が好ましく、トリポリリン酸ナトリウムがより好ましい。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、(F)成分として、アルカリ金属炭酸塩を含有することができる。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、任意に、漂白剤(過ホウ酸塩、漂白活性化剤等)、再汚染防止剤、柔軟化剤(カチオン活性剤等)、還元剤、蛍光増白剤、抑泡剤(シリコーン、ポリシロキサン等)、香料、酵素(セルラーゼ、プロテアーゼ、ペプチナーゼ、リパーゼ、デキストラナーゼ、アミラーゼ等)、着色剤等を含有することができる。
<粉末洗浄剤組成物の製造方法>
本発明の粉末洗浄剤組成物は、公知の方法を適用して製造することができる。例えば、噴霧乾燥法、ドライ中和法、例えば特許第3313372号公報記載のドライ中和法、乾燥造粒法、ドライブレンド法、流動層乾燥法、薄膜乾燥法、押出し造粒法、転動造粒法、攪拌造粒法、圧密造粒法、界面活性剤担持法又はこれらを組み合わせた方法を適用して製造することができる。これらの中でも、嵩密度の高さから、本発明の粉末洗浄剤組成物はドライ中和法により製造することが好ましい。ドライ中和法は、アニオン界面活性剤の酸前駆体をアルカリ剤で中和する乾式中和工程を有する製造方法である。本発明の粉末洗浄剤組成物は、アニオン界面活性剤の酸前駆体と粒子状のアルカリ剤を混合することにより前記酸前駆体を中和する、乾式中和工程を含む製造法により製造されたものが好ましい。
<繊維製品の洗浄方法>
次に、本発明の繊維製品の洗浄方法について説明する。本発明の繊維製品の洗浄方法では、上記本発明の粉末洗浄剤組成物を用いて繊維製品を洗浄することができる。本発明の繊維製品の洗浄方法で用いられる粉末洗浄剤組成物は、上記の(A)成分及び(B)成分を含み、任意に(C)成分~(F)成分を含むことができる。また、本発明の繊維製品の洗浄方法で用いられる粉末洗浄剤組成物において、(A)成分~(F)成分の好ましい態様や好ましい含有量等は、上記本発明の粉末洗浄剤組成物における記載と同じである。
本発明の繊維製品の洗浄方法は、繊維製品に、水と、上記(A)成分を5質量%以上30質量%以下、上記(B)成分を0.5質量%以上含む粉末洗浄剤組成物と、を接触させ、繊維製品上に存在する前粉末洗浄剤組成物と共に該繊維製品に外力を加えて洗浄を行う。
本発明の繊維製品の洗浄方法において、繊維製品上に粉末洗浄剤組成物が存在するとは、繊維製品上に溶け残っている粉末洗浄剤組成物があることを目視で確認できる状態であってよい。
具体的には、繊維製品に粉末洗浄剤組成物が存在しているとは、繊維製品をデジタルマイクロスコープ(VHX7000、キーエンス社製)で30倍の倍率で観察した際に、粉末洗浄剤組成物の粉末粒子、結晶、不溶物のいずれかが確認できる状態であってよい。
また、本発明の繊維製品の洗浄方法は、繊維製品に、水と、上記(A)成分を5質量%以上30質量%以下、上記(B)成分を0.5質量%以上含み、前記水への飽和溶解量を超える粉末洗浄剤組成物と、を接触させ、該繊維製品に外力を加えて洗浄を行う、繊維製品の洗浄方法であってよい。繊維製品に、水と粉末洗浄剤組成物とを接触させ、繊維製品上に存在する当該粉末洗浄剤組成物と共に繊維製品に外力を加えて洗浄を行うことが好ましい。
前記水への飽和溶解量とは、前記水に溶解できる粉末洗浄剤組成物の限界の質量である。前記水への飽和溶解量は、所定の温度における水の粉末洗浄剤組成物の溶解度と、繊維製品に接触させた水の質量により求めることができる。水の粉末洗浄剤組成物の溶解度は、所定の温度(例えば、25℃)における水100gに溶ける粉末洗浄剤組成物の最大質量から求められる。
また、本発明の繊維製品の洗浄方法は、繊維製品に、水と、上記(A)成分を5質量%以上30質量%以下、上記(B)成分を0.5質量%以上含む粉末洗浄剤組成物と、を接触させ、実質的に更なる水の添加をすることなく、繊維製品上に存在する当該粉末洗浄剤組成物と共に繊維製品に外力を加えて洗浄を行う、繊維製品の洗浄方法であってよい。
ここで、本発明の繊維製品の洗浄方法について、具体的な例を挙げて詳細に説明する。本発明の繊維製品の洗浄方法は、具体的に例示した態様になんら限定されるものではない。例えば、下記の工程1と工程2とを同時又は工程2を行った後に工程1を行ってもよい。
本発明の繊維製品の洗浄方法としては、繊維製品に水を接触させる工程(工程1)、水が接触した繊維製品に粉末洗浄剤組成物を接触させる工程(工程2)、繊維製品上に存在する粉末洗浄剤組成物と共に繊維製品に外力を加えて洗浄を行う工程(工程3)と、を有する、繊維製品の洗浄方法が挙げられる。
工程1は、繊維製品に水を接触させる工程、すなわち、繊維製品の汚れ部位に水を接触させ、繊維製品の汚れ部位を水に濡らす工程である。水は、水道水、井戸水、河川水、湖沼水等であってよい。
工程1で繊維製品に接触させる水の量は、工程2で繊維製品に接触される粉末洗浄剤組成物の質量に基づいて調整される。例えば、工程1では、工程1で接触させた水1gに対して、工程2で繊維製品に接触される粉末洗浄剤組成物が、洗浄性の観点から、好ましくは0.100g以上、より好ましくは0.120g以上、更に好ましくは0.125g以上、より更に好ましくは0.250g以上、より更に好ましくは0.375g以上、そして、塗布洗浄時の汚れ視認性の観点から、好ましくは1.000g以下、より好ましくは0.750g以下、更に好ましくは0.500g以下となるように、繊維製品に水を接触させることができる。
工程1では、工程1で接触させた水1gに対して、工程2で塗布される粉末洗浄剤組成物が、洗浄性及び塗布洗浄時の汚れ視認性の観点から、好ましくは0.100g以上1.000g以下、より好ましくは0.120以上0.750以下、更に好ましくは0.125以上0.750以下、より更に好ましくは0.250以上0.500以下となるように、繊維製品に水を接触させることができる。
工程1で使用される水のドイツ硬度は、粒子洗浄性の観点から、好ましくは2°dH以上、より好ましくは4°dH以上、更に好ましくは6°dH以上、そして、好ましくは30°dH以下、より好ましくは25°dH以下、更に好ましくは15°dH以下である。
本発明におけるドイツ硬度(°dH)とは、水中におけるカルシウム及びマグネシウムの濃度を、CaCO換算濃度で1mg/L(mg/kg)=約0.056°dH(1°dH=17.8mg/kg)で表したものを指す。洗浄に使用される水のドイツ硬度の調整は、例えば、硬度成分の種類や添加量から計算される値に基づいて行うことができる。また、洗浄に使用される水として、水道水等の硬度が不明の水を用いる場合には、水のドイツ硬度は、下記に記載のエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を使用したキレート滴定法で求められる。水のドイツ硬度の具体的な測定方法を下記に示す。
<水のドイツ硬度の測定方法>
〔試薬〕
・0.01mol/L EDTA・2Na溶液:エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの0.01mol/L水溶液(滴定用溶液、0.01M EDTA-Na2、シグマアルドリッチ(SIGMA-ALDRICH)社製)
・Universal BT指示薬(製品名:Universal BT、(株)同仁化学研究所製)
・硬度測定用アンモニア緩衝液(塩化アンモニウム67.5gを28w/v%アンモニア水570mLに溶解し、イオン交換水で全量を1,000mLとした溶液)
〔ドイツ硬度の測定〕
(1)試料となる水20mLをホールピペットでコニカルビーカーに採取する。
(2)硬度測定用アンモニア緩衝液2mL添加する。
(3)Universal BT指示薬を0.5mL添加する。添加後の溶液が赤紫色であることを確認する。
(4)コニカルビーカーをよく振り混ぜながら、ビュレットから0.01mol/L EDTA・2Na溶液を滴下し、試料となる水が青色に変色した時点を滴定の終点とする。(5)全硬度は下記の算出式で求める。
硬度(°dH)=T×0.01×F×56.0774×100/A
T:0.01mol/L EDTA・2Na溶液の滴定量(mL)
A:サンプル容量(20mL、試料となる水の容量)
F:0.01mol/L EDTA・2Na溶液のファクター
工程1で用いられる水だけでなく、他の工程(例えば、繊維製品を洗濯機で洗濯する工程や、繊維製品をすすぐ工程等)に用いる水のドイツ硬度も、上記工程1で使用される水のドイツ硬度と同様のドイツ硬度を有することが好ましい。
工程2は、水が接触した繊維製品、具体的には、繊維製品の水が接触した部分に粉末洗浄剤組成物を接触させる工程である。例えば、繊維製品に粉末洗浄剤組成物を塗布、かける等により、繊維製品に粉末洗浄剤組成物を接触させることができる。
工程2は、工程1で接触させた水への飽和溶解量を超える粉末洗浄剤組成物を接触させる工程であってよい。また、前記粉末洗浄剤組成物は、(A)成分であるアニオン界面活性剤を5質量%30質量%以下、(B)成分である水溶性ポリマーを0.5質量%以上含有する粉末洗浄剤組成物であってよい。
工程2では、塗布洗浄性の観点から、繊維製品に含まれる水の粉末洗浄剤組成物濃度、すなわち、繊維製品中、粉末洗浄剤組成物が溶解した水の粉末洗浄剤組成物濃度が、好ましくは5質量%を超え、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上、そして、塗布洗浄作業における快適さの観点から、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは60質量%以下となるように、繊維製品に粉末洗浄剤組成物を接触させる。なお、本発明では、前記の粉末洗浄剤組成物濃度は、工程1で繊維製品に接触させた水に溶けた粉末洗浄剤組成物の濃度を水の粉末洗浄剤組成物濃度とみなすことができる。水に溶けた粉末洗浄剤組成物の質量は、繊維製品に接触させた粉末洗浄剤組成物の質量から溶け残った粉末洗浄剤組成物の質量を引いて算出される。
工程2では、塗布洗浄性と塗布洗浄作業における快適さの両立の観点から、繊維製品に含まれる水の粉末洗浄剤組成物濃度が、好ましくは5質量%を超え80質量%以下、より好ましくは10質量%以上70質量%以下、更に好ましくは20質量%以上60質量%以下となるように、繊維製品に粉末洗浄剤組成物を接触させる。
なお、工程1で接触させた水1gに対して、工程2で繊維製品に接触される粉末洗浄剤組成物が、上記工程1で記載した範囲となるように、繊維製品に粉末洗浄剤組成物を接触させることで、繊維製品に含まれる水の粉末洗浄剤組成物濃度を上記範囲とすることができる。
工程2及び工程3では、繊維製品に接触させた水であって、粉末洗浄剤組成物が溶解した水の25℃におけるpHは、粒子の塗布洗浄性の観点から、好ましくは9.5以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは10.5以上、そして、手肌への安全性の観点から、好ましくは13以下、より好ましくは12.5以下、更に好ましくは12以下である。なお、本発明のpHはガラス電極法で測定される。具体的には、粉末洗浄剤組成物が溶解した水のpHは、以下の方法で測定されたものである。
<pHの測定方法>
堀場製作所製pHメーター(D-52)にpH電極(型式6367)をあらかじめフタル酸緩衝液(pH4.01)、リン酸標準液(pH6.84)、ホウ酸塩標準液(pH9.18)で校正し、イオン交換水で十分すすいでおく。温度を25℃に調整した粉末洗浄剤組成物が溶解した水に、上記の通り校正、洗浄したpH電極を入れ、pHメーターのAUTO HOLDモードを用いて、測定値が一定になるまで測定する。
なお、25℃のイオン交換水40gに15gの粉末洗浄剤組成物を溶解させたpHを、前記繊維製品中の粉末洗浄剤組成物が溶解した水の25℃におけるpHとみなすことができる。
工程3は、繊維製品上に存在する粉末洗浄剤組成物と共に繊維製品に外力を加えて洗浄を行う工程である。工程3は、実質的に更なる水の添加をすることなく、繊維製品上に存在する粉末洗浄剤組成物と共に繊維製品に外力を加えて洗浄を行う工程であってよい。
本発明において、実質的に更なる水を添加することなくとは、工程2及び/又は工程3で、繊維製品上の粉末洗浄剤組成物を水で濡らす程度の水の更なる添加、洗浄に供される繊維製品全体が水に濡れる程度の水の更なる添加を排除するものではない。
例えば、工程2における、繊維製品に含まれる水の粉末洗浄剤組成物濃度、すなわち、繊維製品中、粉末洗浄剤組成物が溶解した水の粉末洗浄剤組成物濃度が、好ましくは5質量%を超え、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上、そして、80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは60質量%以下に維持できるような、更なる水の添加は許容できる。
工程3は、粉末洗浄剤組成物が溶解した水の粉末洗浄剤組成物濃度を低下させずに、水と粉末洗浄剤組成物とを接触させた繊維製品に外力を加えて洗浄を行うことが好ましい。
工程3において、繊維製品に外力を加えて洗浄を行うとは、人の手によって繊維製品に物理的な力を加えて洗浄を行うことであってよく、例えば、水と粉末洗浄剤組成物とを接触させた繊維製品を、もみ洗いすること、ブラシ洗いすること、叩き洗いすることから選択される1以上を行うことであってよい。工程3では、繊維製品上に存在する粉末洗浄剤組成物と共に繊維製品をもみ洗いすること及び繊維製品上に存在する粉末洗浄剤組成物と共に繊維製品をブラシ洗いすること、から選ばれる1以上を行い、繊維製品に外力を加えて洗浄を行うことが好ましい。これらの行為は、人の手によって行うことであってよい。
工程3では、工程2で繊維製品に接触させた粉末洗浄剤組成物が溶け残っていることが好ましい。工程3で粉末洗浄剤組成物が溶け残っていることで、繊維製品に含まれる水に溶解した粉末洗浄剤組成物の濃度を低下させずに、繊維製品に外力を加えて洗浄を行うことができる。
工程3で溶け残っている粉末洗浄剤組成物の質量は、塗布洗浄性の観点から、工程2で繊維製品に接触させた粉末洗浄剤組成物の質量の、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、更に好ましくは20質量%以上、そして、塗布洗浄作業における快適さの観点から、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である。
なお、前記工程3で溶け残っている粉末洗浄剤組成物の質量は、繊維製品に外力を加え始めてから外力を加え終わったときの何れかで、上記範囲を満たしていればよく、工程3において繊維製品に外力を加え終わったときに溶け残っている粉末洗浄剤組成物の質量が上記範囲を満たすことが好ましい。
前記工程3で溶け残っている粉末洗浄剤組成物の質量は、塗布洗浄性と塗布洗浄作業における快適さの両立の観点から、工程2で繊維製品に接触させた粉末洗浄剤組成物の質量の、好ましくは10質量%以上70質量%以下、より好ましくは15質量%以上60質量%以下、更に好ましくは20質量%以上50質量%以下である。
工程3において、溶け残っている粉末洗浄剤組成物の質量は、繊維製品上に溶け残っている粉末洗浄剤組成物をスパーテルで回収し、回収した粉末洗浄剤組成物を乾燥させて求めることができる。具体的な例を挙げて説明すると、工程3において、繊維製品に外力を加え終わったときに繊維製品上に溶け残っている粉末洗浄剤組成物の質量は、繊維製品に外力を加え終わった直後に繊維製品上に溶け残った粉末洗浄剤組成物をスパーテルで回収して105℃で1時間オーブンで乾燥させた固形分の質量で求めることができる。
繊維製品上に溶け残っている粉末洗浄剤組成物の質量の測定が困難な場合は、折りたたんだアルミホイル上に、工程2で繊維製品に接触させた量の粉末洗浄剤組成物を載せ、更に、工程1で繊維製品に接触させた量と同じ水を添加し、アルミホイルを半分に折りたたんで工程3と同様の外力をかけて洗浄を行い、アルミホイル上に残った不溶分を回収して105℃で1時間オーブンで乾燥させた固形分の質量を、工程3において、繊維製品に外力を加え終わったときに繊維製品上に溶け残っている粉末洗浄剤組成物の質量とみなしてもよい。粉末洗浄剤組成物の不溶分と溶解分の分離が困難な場合は、ADVANTEC社No.3のろ紙等を用いて、ろ紙の質量を差し引いて粉末洗浄剤組成物の不溶分を求めてもよい。
なお、工程1~工程3の洗浄を行った後、更に、繊維製品を洗濯機で洗浄すること、繊維製品を手洗い洗浄すること、及び繊維製品を水ですすぐことから選ばれる1以上を行ってもよい。
本発明の繊維製品の洗浄方法では、各種繊維、例えば、天然繊維、合成繊維、半合成繊維を対象とすることができる。本発明の繊維製品の洗浄方法は、これらの繊維を含む繊維製品を対象とすることができる。繊維製品は、例えば、衣料であってよい。
繊維は、疎水性繊維、親水性繊維のいずれでも良い。疎水性繊維としては、例えば、タンパク質系繊維(牛乳タンパクガゼイン繊維、プロミックス等)、ポリアミド系繊維(ナイロン等)、ポリエステル系繊維(ポリエステル等)、ポリアクリロニトリル系繊維(アクリル等)、ポリビニルアルコール系繊維(ビニロン等)、ポリ塩化ビニル系繊維(ポリ塩化ビニル等)、ポリ塩化ビニリデン系繊維(ビニリデン等)、ポリオレフィン系繊維(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリウレタン系繊維(ポリウレタン等)、ポリ塩化ビニル/ポリビニルアルコール共重合系繊維(ポリクレラール等)、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊維(ベンゾエート等)、ポリフルオロエチレン系繊維(ポリテトラフルオロエチレン等)等が例示される。親水性繊維としては、例えば、種子毛繊維(木綿、カポック等)、靭皮繊維(麻、亜麻、苧麻、大麻、黄麻等)、葉脈繊維(マニラ麻、サイザル麻等)、やし繊維、いぐさ、わら、獣毛繊維(羊毛、モヘア、カシミヤ、らくだ毛、アルパカ、ビキュナ、アンゴラ等)、絹繊維(家蚕絹、野蚕絹等)、羽毛、セルロース系繊維(レーヨン、ポリノジック、キュプラ、アセテート等)等が例示される。
本発明において繊維製品とは、前記の疎水性繊維や親水性繊維を用いた織物、編物、不織布等の布帛及びそれを用いて得られたアンダーシャツ、Tシャツ、ワイシャツ、ブラウス、スラックス、帽子、ハンカチ、タオル、ニット、靴下、下着、タイツ等の製品を意味する。好ましい繊維製品は織物、編み物等の織布及び織った繊維製品であり、また、同様の観点から、好ましい繊維製品は木綿繊維を含む繊維製品である。
<配合成分>
表1の粉末洗浄剤組成物及び表2の粉末洗浄剤組成物A、Bの製造には、下記の成分を用いた。
(A)成分
・LAS:ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオペレックスG-15、花王(株)製)
(B)成分
・CMC:カルボキシメチルセルロース、サンローズB2B(日本製紙(株)製)、粘度5~30mPa・s(濃度1%、25℃)、エーテル化度0.4~0.8
・アクリル酸/マレイン酸共重合体(ナトリウム塩):ポイズ521(花王(株)製)
・スルホン酸系共重合体:アロン6012(東亞合成(株)製)、固形分40%、粘度100~350mPa・s(25℃)
・ポリアクリル酸ナトリウム(花王(株)製)、重量平均分子量1万
・キサンタンガム(富士フイルム和光純薬(株)製):重量平均分子量>2,000,000
(B’)成分
・HEC:ヒドロキシエチルセルロース(SE850K、ダイセルミライズ(株)製))
・PEG:ポリエチレングリコール(富士フイルム和光純薬(株)製)、重量平均分子量20,000、50~200mPa・s(25質量%水溶液)
(C)成分
・ベントナイト:クニピアF(クニミネ工業(株)製)
・サポナイト:スメクトンSA(クニミネ工業(株)製)
・ヘクトライト:合成ヘクトライト(富士フイルム和光純薬(株)製)、親水性
・カオリン(富士フイルム和光純薬(株)製)
(D)成分
・硫酸ナトリウム:無水中性芒硝(四国化成工業(株)製)
(E)成分
・ゼオライト:合成ゼオライト(富士フイルム和光純薬(株)製)、A-4、粉末、75μm(200mesh)通過
(F)成分
・炭酸ナトリウム:ライト灰(セントラル硝子(株)製)
・その他成分
・蛍光染料:チノパールCBS(チバスペシャリティケミカルズ製)
<粉末洗浄剤組成物A、B>
実施例及び比較例の繊維製品の洗浄方法の評価の為に、上記成分を使用して繊維製品用の粉末洗浄剤組成物AとBを上記ドライ中和法で製造した。
粉末洗浄剤組成物Aは、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム17.5質量%、炭酸ナトリウム37質量%、ポリアクリル酸ナトリウム0.5質量%、ゼオライト5.5質量%、蛍光染料0.025質量%を配合し、残部を硫酸ナトリウムで調整した。
粉末洗浄剤組成物Bは、粉末洗浄剤組成物Aにカルボキシメチルセルロース2.18質量%、ベントナイト3質量%を配合し、配合成分の増加分を硫酸ナトリウムで調整した。
<各評価に使用する水>
以下の評価において、特に断りがない限り以下の硬度成分を配合した水を使用した。塩化カルシウム・2水和物(富士フイルム和光純薬(株)製)78.50g及び塩化マグネシウム・6水和物(富士フイルム和光純薬(株)製)73.58gを1Lのイオン交換水で溶解させた濃厚原液を調製した。この濃厚原液は、カルシウム/マグネシウム=6/4(モル比)であった。得られた濃厚原液をアルカリ度100mg/L(CaCO換算)、pH7.5の希釈用水で希釈し、ドイツ硬度10°dHに調整して使用した。前記希釈用水は、イオン交換水に炭酸水素ナトリウム(富士フイルム和光純薬(株)製)を添加してアルカリ度を調整し、塩酸(富士フイルム和光純薬(株)製)を添加してpHを調整して得た。
<人工泥汚染布の作製>
評価に使用したモデル汚染布は、下記の手順で作成した。この方法は再汚染により粒子を繊維間に付着させるため、通常の表面に泥を塗布させた汚染布より落ちにくい汚染布となっている。使用した泥は、鹿沼園芸用赤玉土を120℃±5℃で4時間乾燥後、粉砕し75μmのふるいにかけてから使用した。1,000mLのイオン交換水に泥6gを添加し、撹拌してから超音波を15分かけた。これらをターゴトメーターに移し、綿メリヤス布(谷頭商店より購入、6cm×6cm)15gを入れて、20℃、100rpm、20分間撹拌した。その後流水すすぎを1分、脱水1分行い、一晩自然乾燥させた。
<人工皮脂汚染布の作製>
・人工汚垢
下記A、B、C、D、Eを含有する組成物を人工汚垢とした。それぞれの質量%は、最終組成の人工汚垢中の割合であり、合計が100質量%となるようにBの量を調節した。
A:モデル皮脂汚れ(人工汚垢中の質量%が、ラウリン酸0.44質量%、ミリスチン酸3.15質量%、ペンタデカン酸2.35質量%、パルチミチン酸6.31質量%、ヘプタデカン酸0.44質量%、ステアリン酸1.6質量%、オレイン酸7.91質量%、トリオレイン13.33質量%、パルミチン酸n-ヘキサデシル2.22質量%、スクアレン6.66質量%となる量で用いる)
B:塩化カルシウムの2水塩105mgを秤量し、蒸留水に溶かして1,000mLとして得た硬水
C:卵白レシチン液晶物1.98質量%(蒸留水80mLにアルギニン塩酸塩11.37g、ヒスチジン4.20g、セリン2.44gを溶解し、濃塩酸でpHを5.0に調整した後、この溶液と卵白レシチンをミキサーで十分混ぜ合わせて得た卵白レシチン液晶物)
D:鹿沼赤土8.11質量%
E:カーボンブラック0.025質量%
使用した人工皮脂汚染布は、6cm×6cmの木綿/ポリエステルブロード混紡染着布(木綿/ポリエステル比=35/65、谷頭商店より購入)に、上記組成から成る人工汚垢を1枚当り100mgになるようグラビア塗工したものである。
<洗浄力の評価>
(1)実施例1-1~1-12、2-1及び比較例1-1~1-2(塗布洗浄)
表1の各粉末洗浄剤組成物については、下記の塗布洗浄により上記人工泥汚染布の洗浄を行い、洗浄力の評価を行った。また、表2の実施例2-1の粉末洗浄剤組成物については、下記の塗布洗浄により上記人工泥汚染布及び人工皮脂汚染布それぞれの洗浄を行い、洗浄力の評価を行った。
人工泥汚染布及び人工皮脂汚染布のそれぞれについて、当該汚染布1枚につき、炭酸カルシウム換算で179mg/Lの硬水(本硬水はドイツ硬度で10°dHに相当する)を2.5mL添加した後に、表1又は表2に記載の粉末洗浄剤組成物0.3gをそれぞれ直接塗布し、塗布した状態で2方向から5回ずつ手もみを行った。手もみ後に汚染布を目視及び30倍の倍率のデジタルマイクロスコープ(VHX7000、キーエンス社製)で観察したところ、いずれの粉末洗浄剤組成物においても、汚染布上に粉末洗浄剤組成物が確認されており、粉末洗浄剤組成物と共に汚染布の手もみを行ったことを確認した。
次に、上記各粉末洗浄剤組成物を0.6g溶解させた上記硬水600mLに、前記各粉末洗浄剤組成物の手もみした汚染布それぞれ4枚を入れ、ターゴトメーターにて、洗浄時間10分、回転速度100rpm、水温30℃の条件で洗浄を行った。洗浄液の調製に使用した水は、水温25℃でドイツ硬度を10°dHに調整した水であった。洗浄後、洗浄液の調製に使用したものと同じ水にて1分間すすぎを行った。
洗浄力の評価は、下記の式(1)に基づいて算出される洗浄率(%)に基づいて行った。具体的には、汚染前の原布及び洗浄前後の汚染布の反射率を測色色差計(日本電色株式会社製 Z-300A)にて測定し、下記の式(1)に基づいて洗浄率(%)を求めた。洗浄率の結果は、汚染布4枚の計算結果の平均を示す。洗浄率が高いほど、洗浄性能に優れた洗浄方法である。
洗浄率(%)=100×[(洗浄後の汚染布の反射率-洗浄前の汚染布の反射率)/(原布の反射率-洗浄前の汚染布の反射率)] (1)
(2)比較例2-1、2-2(洗濯機を用いた洗浄)
表2に記載の粉末洗浄剤組成物を溶解させた洗浄液1Lに、人工泥汚染布及び人工皮脂汚染布の各汚染布をそれぞれ4枚入れ、ターゴトメーター(Ueshima社製MS-8212、内径12cm、高さ17.5cm)にて、100r/minで10分間洗浄した。洗浄液中の粉末洗浄剤組成物の濃度は0.1質量%であった。また、洗浄液の調製に使用した水は、水温25℃でドイツ硬度を10°dHに調整した水であった。洗浄後、洗浄液の調製に使用したものと同じ水にて1分間すすぎを行った。洗浄率は、いずれの汚染布の場合も上記(1)の場合と同様に、式(1)に基づいて算出した。洗浄率の結果は、汚染布4枚の計算結果の平均を示す。
(3)比較例2-3、2-4(手洗いを想定したモデル評価)
表2に記載の粉末洗浄剤組成物を溶解させた洗浄液1Lに、人工泥汚染布及び人工皮脂汚染布の各汚染布をそれぞれ4枚入れ、30分浸漬した後、ターゴトメーター(Ueshima社製MS-8212、内径12cm、高さ17.5cm)にて、180r/minで3分間洗浄した。洗浄液中の粉末洗浄剤組成物の濃度は0.4質量%であった。洗浄液の調製に使用した水は、水温25℃でドイツ硬度を10°dHに調整した水であった。洗浄後、洗浄液の調製に使用したものと同じ水にて1分間すすぎを行った。洗浄率は、いずれの汚染布の場合も上記(1)の場合と同様に、式(1)に基づいて算出した。洗浄率の結果は、汚染布4枚の計算結果の平均を示す。
<pHの測定法>
pHメーター(HORIBA製 pH/イオンメーターF-23)にpH測定用複合電極(HORIBA製 ガラス摺り合わせスリーブ型)を接続し、電源を投入した。pH電極内部液としては、飽和塩化カリウム水溶液(3.33モル/L)を使用した。次に、pH4.01標準液(フタル酸塩標準液)、pH6.86(中性リン酸塩標準液)、pH9.18標準液(ホウ酸塩標準液)をそれぞれ100mLビーカーに充填し、25℃の恒温槽に30分間浸漬した。恒温に調整された標準液にpH測定用電極を3分間浸し、pH6.86→pH9.18→pH4.01の順に校正操作を行った。測定対象となるサンプル(イオン交換水40gに15gの粉末洗浄剤組成物を溶解させた溶液)を25℃に調整し、前記のpHメーターの電極をサンプルに浸漬し、1分後のpHを測定した。この方法で表1、2に記載の粉末洗浄剤組成物のpHを測定したところ、各粉末洗浄剤組成物のpHの範囲は、10以上13以下の範囲であった。
<手洗い洗浄後の不溶分の測定>
折りたたんだアルミホイルの上に表1又は表2に記載の粉末洗浄剤組成物0.3gを載せ、2.5mLの10°dH硬水を添加した。上記<洗浄力の評価>(1)に記載した塗布洗濯と同様にアルミホイルを半分に折りたたんだ後に2方向から5回ずつ手もみを行った。その後、アルミホイル上に残った不溶分をスパーテルで残さずに回収した後、105℃で1時間オーブンで乾燥させた固形物の質量を測定した。そして、アルミホイルに載せた粉末洗浄剤組成物に対する不溶分の割合(質量%)を、(乾燥後の固形物の質量)/(アルミホイルの上に載せた粉末洗浄剤組成物の全質量)で算出した。
この不溶分の割合を、上記<洗浄力の評価>(1)の手もみを行った後に溶け残った粉末洗浄剤組成物の汚染布に接触させた粉末洗浄剤組成物の全量に対する割合[手もみ後に溶け残った粉末洗浄剤組成物/汚染布に接触させた粉末洗浄剤組成物](質量%)として表1、2に示す。
<手洗い洗浄における衣類の滑りやすさの評価>
人工泥汚染布1枚につき、炭酸カルシウム換算で179mg/Lの硬水(本硬水はドイツ硬度で10°dHに相当する)を2.5mL添加した後に、表1及び表2に記載の粉末洗浄剤組成物0.3g(比較例2-3、2-4の場合は、0.01g)をそれぞれ直接塗布し、塗布した状態で2方向から5回ずつ手もみを行った。上記洗濯中の衣類の感触により、手洗い洗浄における衣類の滑りやすさを官能評価した。5人のパネラーが、ベースの粉末洗浄剤組成物を基準として衣類の滑りやすさを感じられるかどうかの判定を行った。評価基準を以下に示す。滑りやすいと判断するパネラーの人数が多いほど、手洗い洗浄の快適さが高いといえる。
なお、ベースの粉末洗浄剤組成物は、(A)ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム17.5質量%、炭酸ナトリウム37質量%、蛍光染料0.025質量%を配合し、残部を(D)硫酸ナトリウムで調整した組成物である。
・評価基準
○:5人中3人以上のパネラーが、衣類が滑りやすいと判断した。
△:5人中1人以上2人以下のパネラーが、衣類が滑りやすいと判断した。
※1:表1の実施例及び比較例、表2の実施例2-1の粉末洗浄剤組成物濃度(質量%)は、汚染布に接触させた水の質量と、工程2で汚染布に接触させた粉末洗浄剤組成物から手もみ後に溶け残った粉末洗浄剤組成物を除いた質量に基づいて算出した濃度である。

Claims (12)

  1. 繊維製品に、水と、下記(A)成分を5質量%以上30質量%以下、下記(B)成分を0.5質量%以上含む粉末洗浄剤組成物と、を接触させ、繊維製品上に存在する前記粉末洗浄剤組成物と共に該繊維製品に外力を加えて洗浄を行う、繊維製品の洗浄方法。
    (A)成分:アニオン界面活性剤
    (B)成分:アニオン性の水溶性ポリマー
  2. 繊維製品に、水と、前記粉末洗浄剤組成物とを接触させた後、実質的に水を添加することなく、繊維製品に外力を加えて洗浄を行う、請求項1に記載の繊維製品の洗浄方法。
  3. 繊維製品上に溶け残った粉末洗浄剤組成物の質量は、繊維製品に接触させた粉末洗浄剤組成物の質量の10質量%以上70質量%以下である、請求項1又は2に記載の繊維製品の洗浄方法。
  4. 前記粉末洗浄剤組成物が溶解した水の粉末洗浄剤組成物濃度は、5質量%を超える、請求項1~3のいずれか1項に記載の繊維製品の洗浄方法。
  5. 前記繊維製品に接触させた水1gに対して、0.1g以上の粉末洗浄剤組成物を繊維製品に接触させる、請求項1~4のいずれか1項に記載の繊維製品の洗浄方法。
  6. 25℃の水0.8gに、前記粉末洗浄剤組成物を0.3g溶解させた溶液のpHが10以上13以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の繊維製品の洗浄方法。
  7. 前記繊維製品に外力を加えて洗浄を行うことは、前記繊維製品上に存在する前記粉末洗浄剤組成物と共に繊維製品をもみ洗いすること及び前記繊維製品上に存在する前記粉末洗浄剤組成物と共に繊維製品をブラシ洗いすることから選ばれる1以上である、請求項1~6のいずれか1項に記載の繊維製品の洗浄方法。
  8. 前記繊維製品に外力を加えて洗浄を行った後、更に、繊維製品を洗濯機で洗浄すること、繊維製品を手洗いで洗浄すること及び繊維製品を水ですすぐことから選ばれる1以上を行う、請求項1~7のいずれか1項に記載の繊維製品の洗浄方法。
  9. (B)成分は、カルボキシメチルセルロース、アクリル/マレイン酸共重合体、アクリル/アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸共重合体及びそれらの塩から選ばれる1種以上である、請求項1~8のいずれか1項に記載の繊維製品の洗浄方法。
  10. 前記粉末洗浄剤組成物は、(C)粘土鉱物〔以下、(C)成分という〕を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の繊維製品の洗浄方法。
  11. (C)成分は、スメクタイト型粘土鉱物である、請求項10に記載の繊維製品の洗浄方法。
  12. 前記粉末洗浄剤組成物は、(B)成分を0.8質量%以上4質量%以下、(C)成分を3質量%以上含み、(B)成分の含有量と(C)成分の含有量の質量比(B)/(C)が0.08以上1.33以下である、請求項10又は11に記載の繊維製品の洗浄方法。

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