JP2023150197A - 眼科装置および眼科システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来の問題点に鑑み、繰り返し検査が行われる場合であっても、被検者に応じてスムースに検査できる眼科装置を提供すること。【解決手段】 眼科装置は、前記眼科装置の検査部と、被検者の姿勢の変化が、前記検査部による検査を開始可能な検査姿勢と検査を休止する休止姿勢との間で変化したタイミングを検知するための検知手段と、被検者の識別情報と対応付けられた被検者の過去の検査結果に関する情報および被検者の属性に関する情報のうち少なくともいずれかの情報を取得する情報取得手段と、前記情報に基づいて前記被検者の姿勢の変化タイミングを基準とした所定の動作内容を変更する制御手段とを備える。【選択図】 図3
Description
本開示は、被検眼を検査するための眼科装置および眼科システムに関する。
眼科装置としては、例えば、眼屈折力測定装置、角膜曲率測定装置、眼圧測定装置、眼底カメラ、OCT、SLO等が知られている。
これらの眼科装置において、被検者の顔が顔支持部に支持される等、事前に被検者が検査を受けるための姿勢が整えられた状態で、検査が実施される。特許文献1には、顔支持部の顎台に設置されたセンサによって、被検者の顎が顎台に載置されているか否かを検出すると共に、検知結果に基づいて、被検者に対して所定のアナウンスを行う装置が開示されている。アナウンスによって、被検者が自発的に検査を受けるための行動がとられるので、検者の負担が低減される。
また、眼底カメラでの眼底検査では、被検眼を複数回にわたって撮影(検査)する場合がある。この場合に、被検眼の縮瞳からの回復を待つために、撮影と撮影との間で休止が必要となる場合がある。特許文献2では、可視光による撮影光によって縮瞳された被検者の瞳孔が自然散瞳するために費やしている経過時間を表示する技術が開示されている。表示された経過時間を参考にして、再度の検査を開始することができる。
しかしながら、複数回にわたって被検眼を検査する際に、検査と検査との間で休止を挟む場合は、検者の顔を、一旦、顎台から外して休止を促し、ある程度の時間が経過した段階で、検者を呼び戻して再び被検者に検査姿勢をとらせて検査を行う、といった形で装置が運用されている。
しかしながら、被検者の年齢層等が高くなるほど、検査時間が長引きやすい傾向がある。このように、被検者の属性に応じて、検査時間にはばらつきが生じ得る。また、例えば、特許文献2に記載された技術では、休止後のどのタイミングから次の検査の準備を開始すべきであるかが、明確ではない。したがって、休止が生じる検査では、検査効率が、検者の経験に依存しやすいと考えられ、検査時間、検査効率等のばらつきが大きいと考えれる。
本開示は、従来の問題点に鑑み、繰り返し検査が行われる場合であっても、被検者に応じてスムースに検査できる眼科装置を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本開示の第1態様に係る眼科装置は、前記眼科装置の検査部と、被検者の姿勢の変化が、前記検査部による検査を開始可能な検査姿勢と検査を休止する休止姿勢との間で変化したタイミングを検知するための検知手段と、被検者の識別情報と対応付けられた被検者の過去の検査結果に関する情報および被検者の属性に関する情報のうち少なくともいずれかの情報を取得する情報取得手段と、前記情報に基づいて前記被検者の姿勢の変化タイミングを基準とした所定の動作内容を変更する制御手段と、を備える。
本開示の第2態様に係る眼科システムは、第1眼科装置と、第1眼科装置とは別体の第2眼科装置と、を含む眼科システムであって、前記第1眼科装置は、第1検査部と、第1検知手段と、を少なくとも含み、前記第2眼科装置は、第2検査部と、第2制御部と、を少なくとも含み、前記第1眼科装置において、前記第1検知手段は、被検者の姿勢の変化が、前記検査部による検査を開始可能な検査姿勢と検査を休止する休止姿勢との間で変化した変化タイミングを検知し、前記第2眼科装置における前記第2制御部は、前記第2眼科装置における、前記被検者の誘導制御、アライメント制御、前記第2検査部における検査動作、のうち少なくともいずれかの動作内容を、前記第1眼科装置での前記変化タイミングを基準として実行する。
以下、図面を参照して、本開示に係る眼科システムにおける1つの実施形態について説明する。
図1に、実施形態の眼科システムの全体構成を、一例として示す。眼科システムは、被検者の被検眼を検査し、更に、検者または被検者に対して所定の案内を行う。
図1に示すように、実施例における眼科システム100は、眼科装置1と、データベース200と、を有する。眼科装置1とデータベース200との間で、相互にデータを通信可能である。眼科装置1は、装置の動作制御を司る制御部70を有している。これによって、眼科装置1は、スタンドアローンな状態で検査が可能となっている。
<眼科装置>
本実施例において、眼科装置1は、無散瞳型の眼底撮影装置である。本実施例における眼底撮影装置は、無散瞳状態の被検眼に対して撮影光として可視光を照射し、被検眼の眼底を撮影することによって、眼底正面画像を取得しても良い。眼底正面画像として、カラー眼底画像が取得されてもよい。このような眼底撮影装置としては、例えば、眼底カメラ、および、SLO等が挙げられる。但し、眼科装置1は、必ずしも本実施例のような可視光で眼底画像を撮影するものに限定されない。例えば、実施形態に係る眼科装置は、OCT等の他の眼底撮影装置であってもよいし、眼屈折力測定装置、角膜形状測定装置、眼圧測定装置、眼軸長測定装置、超音波検眼装置等であってもよい。
本実施例において、眼科装置1は、無散瞳型の眼底撮影装置である。本実施例における眼底撮影装置は、無散瞳状態の被検眼に対して撮影光として可視光を照射し、被検眼の眼底を撮影することによって、眼底正面画像を取得しても良い。眼底正面画像として、カラー眼底画像が取得されてもよい。このような眼底撮影装置としては、例えば、眼底カメラ、および、SLO等が挙げられる。但し、眼科装置1は、必ずしも本実施例のような可視光で眼底画像を撮影するものに限定されない。例えば、実施形態に係る眼科装置は、OCT等の他の眼底撮影装置であってもよいし、眼屈折力測定装置、角膜形状測定装置、眼圧測定装置、眼軸長測定装置、超音波検眼装置等であってもよい。
本実施例において、眼科装置1は、制御部70の他に、検査部2と、駆動部4と、顔支持ユニット9と、を有している。
本実施例において、検査部2は、被検眼を検査するための主要な光学系を備えている。本実施形態において、検査部は、撮影光として可視光を照射し、眼底反射光に基づいて眼底正面画像を撮影する、撮影光学系を少なくとも備えている。なお、撮影光学系の詳細は、例えば、本出願人による特開2012-179205号公報を参照されたい。
検査部2は、駆動部4によって、3次元的に移動される。後述の顔支持ユニット9によって被検者の顔が固定された状態で、被検眼に対して検査部の位置を調整するために利用される。詳細には、装置の検査軸が被検眼の瞳孔を通過するようにXY方向(上下左右方向)に関して位置が調整される。また、装置と被検眼との作動距離が所定の値となるようにZ方向(前後方向)に関して位置が調整される。
検査部2は、アライメント検出部90を有する。アライメント検出部90は、検査部2と被検眼Eとのアライメント状態を検出する。アライメント検出部90によって検出されたアライメント状態に基づいて、検査部2が被検眼に対して所定の位置関係まで移動させれることによって、アライメントが行われる。アライメント検出部90は、例えば、前眼部観察光学系、および、顔カメラ、等のいずれかであってもよい。
また、顔支持ユニット9には、被検者の顎を支持する顎台11を備える。図示なき高さ調整部によって、顎台11の高さは調整可能である。また、本実施例では、検知部として、顎台11に、センサ12が設けられている。センサ12は、顎台11に被検者の顎が載せられていることを検知する。これによって、顔支持ユニット9に顔が支持されているか否かが検知される。
これによって、被検者の姿勢が、検査部2による検査を開始可能な検査姿勢であるか、それとも、検査を休止する休止姿勢であるか、が検知される。すなわち、顔支持ユニット9に顔が支持されている状態が、本実施例における検査姿勢であり、顔支持ユニット9から顔が退避された状態が、本実施例における休止姿勢である。また、検査姿勢と休止姿勢との間で変化したタイミングを検知するためにも、センサ12の検知信号が利用される。すなわち、本実施例では、撮影が行われた後、顎台から顎が離れたことがセンサ12によって検知されたタイミングが、検査動作が完了したタイミングとして利用される。なお、被検者の姿勢を検出する手法は、必ずしも、顎台11のセンサ12を用いる手法に限定されるものではなく、例えば、カメラやセンサ等が適宜利用され得る。
また、更に、本実施例の眼科装置1は、表示部7および操作部8を有する。
表示部7は、例えば、被検眼の観察画像および検査結果(撮影結果)等を表示させる。表示部7は、例えば、眼科装置1と一体化されていてもよいし、別体であってもよい。
操作部8は、眼科装置1の各種設定、検査開始時の操作に用いられる。操作部8には、検者による各種操作指示が入力される。例えば、操作部8は、タッチパネル、ジョイスティック、マウス、キーボード、トラックボール、ボタン等の各種ヒューマンインターフェイスであってもよい。
前述の通り、制御部70は、眼科装置1の動作制御を司る。制御部70は、例えば、一般的なCPU(Central Processing Unit)、ROM、RAM等を備える。例えば、ROMには、眼科装置を制御するための眼科装置制御プログラム、初期値等が記憶されている。例えば、RAMは、各種情報を一時的に記憶する。制御部70は、検査部2、駆動部4、表示部7、操作部8、顔支持ユニット9、記憶部(例えば、不揮発性メモリ)74等と接続されている。記憶部74は、例えば、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。例えば、ハードディスクドライブ、着脱可能なUSBフラッシュメモリ等を記憶部74として使用することができる。
本実施例において、記憶部74には、検査の結果として被検眼の眼底画像が記憶される。この場合において、眼底画像には、被検者の識別情報(氏名、ID等)があらかじめ対応付けられている。
<データベース>
次に、データベース200について説明する。データベース200は、接続されるデバイス(本実施形態では眼科装置1)に対して各種データ等を提供する。データベース200は、例えば、眼科装置1が設置された施設における診療情報を管理するサーバであってもよい。
次に、データベース200について説明する。データベース200は、接続されるデバイス(本実施形態では眼科装置1)に対して各種データ等を提供する。データベース200は、例えば、眼科装置1が設置された施設における診療情報を管理するサーバであってもよい。
データベース200には、被検者毎の年齢情報が少なくとも記憶されている。年齢情報は、被検者の属性情報の一例である。追加的に、本実施例において、データベース200には、被検者毎の検査の目安時間が記憶されていても良い。被検者毎の検査の目安時間は、例えば、顎台11に被検者の顎が載せられたタイミングから、検査の所定の段階までの時間を示す。例えば、アライメントの完了タイミングまでの時間であってもよいし、検査の開始タイミングまでの時間であってもよいし、検査が終了して顎台11から被検者の顎が退避されたタイミングまでの時間であっても良い。また、これら以外のタイミングまでの時間であっても良い。被検者毎の検査の目安時間は、過去の検査において測定された検査時間に基づいて設定されてもよい。この場合、過去の検査において、顎台11に被検者の顎が載せられたタイミングから、検査時間が測定される。
眼科装置1は、被検者の識別情報を利用してデータベース200から任意の被検者の情報を探し出し、更には、取得できる。
<案内出力部>
眼科システム100は、更に、案内出力部を有する。案内出力部は、検者または被検者に対して案内を出力するためのデバイスである。本実施例では、案内出力部の一例として、眼科装置1の表示部7が利用される。また、図2に示すように、スピーカ15が、案内出力部として利用され得る。本実施例において、各種案内の内容は、予め記憶部74に記憶されている。詳細は後述するが、制御部70は、被検者の属性情報に応じた案内を、案内出力部を介して出力する。
眼科システム100は、更に、案内出力部を有する。案内出力部は、検者または被検者に対して案内を出力するためのデバイスである。本実施例では、案内出力部の一例として、眼科装置1の表示部7が利用される。また、図2に示すように、スピーカ15が、案内出力部として利用され得る。本実施例において、各種案内の内容は、予め記憶部74に記憶されている。詳細は後述するが、制御部70は、被検者の属性情報に応じた案内を、案内出力部を介して出力する。
<動作説明>
次に、眼科システム100における動作内容を説明する。
次に、眼科システム100における動作内容を説明する。
眼科装置1は、例えば、被検眼の眼底画像を撮影するために、検査部と被検眼とのアライメントを全自動(フルオート)で行う。
フルオート測定のフローチャートを図3に示す。図3は、同一の被検者に対し複数回の撮影が行われる場合における動作の流れを示している。具体的なケースとしては、左右両眼を撮影する場合、片眼を続けて撮影する場合、等が想定される。片眼を複数回撮影する場合の典型例としては、パノラマ撮影があり得る。
ところで、無散瞳状態で撮影光として可視光が照射されることで、被検眼Eには縮瞳が生じる。この後、被検眼Eを撮影する場合には、自然散瞳を待つことが望ましい。なお、両眼のうち片方に対して可視光が照射されると、反対の眼に対しても縮瞳が生じてしまうことが知られている。
可視光による撮影毎に生じる縮瞳に対して、十分に自然散瞳するまで待つ間、顎台11から顔を退避させた状態で、被検者を待機させる場合がある。縮瞳の程度、および、自然散瞳までの時間には、個人差がある。
また、顎台11に顔を乗せて適切な検査姿勢に到るまでの時間は、被検者毎に異なる。例えば、高齢者は関節の可動域が狭くなっているため、検査姿勢に到るまでの時間がかかる傾向がある。
本実施形態では、被検者の姿勢の変化タイミングとデータベース200から取得される情報とに基づいて所定の動作内容が変更される。ここでは、一例として、データベース200から取得される情報に基づいて、被検者の姿勢の変化タイミングを基準とした所定の動作内容が変更される。
以下、詳細を説明する。
まず、眼科装置に対して、被検者の識別情報(ID、氏名等)が入力される(S1)。
被検者が、顔支持ユニット9の顎台の上に顎を乗せる。これにより、センサ12からの検出信号に基づいて、顔支持ユニット9によって顔が支持されたこと、つまり、検査姿勢であることが検知される(S2)。検知信号をトリガとして、検査が開始される。このとき、制御部70は、スピーカ79によって測定を開始する旨の音声アナウンスを行う。例えば、制御部70は、「測定を開始します」、「フルオートアライメントを開始します」等の音声を出力させる(S3)。
次に、制御部70は、左右の一方の被検眼に対するアライメントを行う(S4)。例えば、制御部70は、アライメント検出部90によって検出されるアライメント状態に応じて、検査部2を移動させる。このとき、制御部70は、前眼部観察光学系によって撮影された被検眼の前眼部画像とアライメント指標とを利用して、アライメント調整を行っても良い。この場合、制御部70は、アライメント指標の位置が所定位置となるように検眼部2を移動させ、アライメントを完了させる。
次に、制御部70は被検眼の検査を行う。その際、制御部70は、測定前に被検者に準備を促す音声アナウンスを行う(S5)。例えば、制御部70は、「瞬きをして下さい」、「目を大きく開けてください。」等の音声を出力してもよい。
その後、制御部70は、検査動作を実行する(S6)。制御部70は、例えば、可視光による照明光を被検眼の眼底に照射し、眼底反射光に基づいて、被検眼の眼底画像を撮影する。
撮影の結果として、被検眼には縮瞳が生じるので、次の撮影までには、しばらく時間を空ける必要がある。
そこで、制御部70は、顔を顎台11から外して休止するよう促す音声アナウンスを行う。例えば、「一度、顎台から離れてください」等の音声を出力させる(S7)。
また、被検者の顔が顎台11から離れたときのセンサ12からの検知信号をトリガとして、計時部76によって休止の所要時間がセットされると共に、カウントが開始される(S8,S9)。本実施例における休止の所要時間は、顎台11に対して再度顎を乗せるように促すアナウンス(呼び戻しアナウンス)までの所要時間である。
縮瞳が回復するまでの所要時間に対して、休止の所要時間は短時間であることが好ましい。この場合、例えば、アナウンスの後に被検者が顎を乗せ再度の撮影が行われるタイミングで縮瞳が十分に解消しているように、縮瞳が回復するまでの所要時間を考慮して、休止の所要時間が設定されてもよい。休止の所要時間は、表示部8に表示されても良い。また、また、休止の所要時間とは別に、縮瞳が回復すると予想される時点までの時間が表示部8に表示されても良い。表示手法に関しては、例えば、本出願人による特開2012-179205号公報を参照されたい。
ここで、アナウンスまでの所要時間は、データベース200から取得される情報に基づいて設定される。
例えば、アナウンスまでの所要時間は、被検者の年齢層等に応じて設定されても良い。つまり、被検者の年齢層が高くなるにつれて、所要時間が長く設定されるようにする。このようにすると、患者の年齢等を考慮して、経過時間に対する散瞳状態を好適に把握することができるようになる。
例えば、アナウンスまでの所要時間は、被検者の年齢層等に応じて設定されても良い。つまり、被検者の年齢層が高くなるにつれて、所要時間が長く設定されるようにする。このようにすると、患者の年齢等を考慮して、経過時間に対する散瞳状態を好適に把握することができるようになる。
また、年齢層が高くなるにつれて、顎台11に対して再度顎を乗せるように促した後で、実際に顎台11に対して顎が載せられて適切な検査姿勢が整うまでに時間を要する傾向がある。そこで、縮瞳が回復すると予想される時点に対して、顎台11に対して再度顎を乗せるように促すアナウンスするタイミングは、年齢層が高くなるにつれて前倒しされてもよい。つまり、この場合、被検者の顔が顎台11から離れてから顎台11に対して再度顎を乗せるように促すアナウンスするタイミングまでの所要時間が、被検者の年齢層に応じて計時部76にセットされ、カウントされてもよい。
また、上記の所要時間は、年齢層に応じた傾向が見られるものの、個人差がある。そこで、被検者の過去の検査の検査時間に基づく検査の目安時間が設定されている場合は、目安時間に応じて所要時間が設定され、装置の動作が制御されても良い。
所要時間が経過したら、制御部70は、顔を顎台11に乗せるように促す音声アナウンス(呼び戻しアナウンス)を行う(S9)。例えば、「顔を顎台に乗せてください」等の音声を出力させる。そして、検査姿勢を検知したら、適宜アナウンスを行いつつ、アライメント調整、および、撮影を行う。所期する数の撮影が行われるまで、S2~S7の動作が繰り返された後、検査は完了する。
本実施例によれば、再検査時におけるアナウンスまでの所要時間が被検者に応じて適切に設定されるので、結果として検査時間の平準化、効率化に寄与する。
また、顎台11のセンサ12が計時部76のトリガスイッチとして流用されているので、計時部76の設定忘れ、消し忘れなどが無く、操作の煩わしさが低減される。
<変形例>
上記実施例では、検査結果と共に、検査姿勢と休止姿勢との間の切換タイミングにおける時間情報(例えば、タイムスタンプ)が、識別情報と対応づけられて、記憶部74に記憶されてもよい。記憶された時間情報は、過去の検査時間として、休止の所要時間を設定するために参照されてもよい。
上記実施例では、検査結果と共に、検査姿勢と休止姿勢との間の切換タイミングにおける時間情報(例えば、タイムスタンプ)が、識別情報と対応づけられて、記憶部74に記憶されてもよい。記憶された時間情報は、過去の検査時間として、休止の所要時間を設定するために参照されてもよい。
また、上記実施例では、検査姿勢から休止姿勢に切り替わるタイミングを基準として、呼び戻しアナウンスの出力タイミングが被検者の年齢等に応じて変更されたが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、直前に撮影された被検者に対して設定される休止時間が長いために、当該被検者とは異なる他の被検者を該休止時間の間に検査するため、他の被検者の検査を促すアナウンスまたは表示を、検者に対して出力しても良い。また、他の動作内容が変更されても良い。
また、上記実施例では、データベース200に、年齢に加えて、あるいは、代えて、他の属性情報が記憶されていても良い。例えば、他の属性情報は、眼の機能と相関を有する被検者の属性に関する情報であってもよい。眼の機能と相関を有する属性情報として、被検者の性別、血圧値、体重、身長、眼の大きさ、形状、疾患の種別、疾患のグレード、既往症の種別、等が例示される。これらの各種の属性情報のうち、眼科装置1による検査を受けた場合に、一時的に低下する眼の機能に対して相関を有する1つ以上が利用され得る。もちろん、上記の属性情報は一例に過ぎず、他の種々の属性情報が利用され得る。なお、上記実施例において、被検者の属性情報は、例えば、図示なき電子カルテ端末等の端末装置からの入力に基づいて記憶部74に記憶されてもよい。
これらの属性情報に基づいて、被検者の姿勢の変化タイミングを基準とした所定の動作内容を変更してもよい。
上記実施例では、顎台11のセンサ12から出力された検知信号を、計時部76の計時トリガとして利用する場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、顎台11のセンサ12から出力された検知信号を、駆動部4を通常の駆動速度を切換えるトリガとして利用してもよい。制御部70は、顎台11のセンサ12から出力された検知信号を受信すると、駆動部4を通常の駆動速度とは異なる速度で駆動させる。例えば、検査が始まる前、あるいは、被検者が休止姿勢である場合等、顎台11から顔が離れている場合に、駆動部4の駆動スピードを高速化して、検査部2を移動させる。なお、この場合において、検査部2は、図示なき電動ジョイスティックの操作に基づいて移動され、更には、電動ジョイスティックへの入力に対する駆動速度が、顎台11のセンサ12から出力された検知信号に基づいて切換られてもよい。電動ジョイスティックへの入力に対する駆動速度が、顎台11から顔が離れている場合には高速化されるため、電動ジョイスティックの操作性が改善される。
また、上記実施例では、眼科装置1で姿勢変化が検知された場合に、その検知タイミングに基づいて、眼科装置1におけるその後の動作内容が制御される場合について説明したが、眼科装置1とは別体の他の眼科装置におけるその後の動作内容が、眼科装置1での姿勢変化の検知結果に基づいて、制御されてもよい。
この場合、図4に示すように、眼科装置300(第1眼科装置)と、眼科装置310(第2眼科装置)と、を少なくとも含む眼科システム500が考えられる。
眼科装置300,眼科装置310は、それぞれ上述の眼科装置1と同様の構成を有していても良い。よって、眼科装置300,眼科装置310が有する具体的な構成については、眼科装置1についての記載を適宜参照できる。
第1眼科装置300における検知部(例えば、顎台センサ12)によって、被検者の姿勢の変化が、検査姿勢と休止姿勢との間で変化した変化タイミングが検知された場合に、第2眼科装置310における制御部(第2制御部)は、第2眼科装置における動作内容を、第1眼科装置で検知される変化タイミングを基準として実行してもよい。動作内容は、例えば、被検者の誘導制御、アライメント制御、第2眼科装置310の検査部における検査動作、のうち少なくともいずれかであってもよい。なお、変化タイミングを、第1眼科装置300における検査の終了を意味するものとして、第2眼科装置は制御されても良い。
なお、このように第1眼科装置300と第2眼科装置310とが連携する場合には、第1眼科装置300および第2眼科装置310のそれぞれと接続された管理装置400が、更に眼科システム500に含まれていても良い。管理装置400は、第1眼科装置300と第2眼科装置310との利用状況を示す情報として、第1眼科装置300における上述の変化タイミングを取得してもよく、該変化タイミングを基準とする動作内容に関する指令を、第2眼科装置310に対して出力してもよい。
また、この場合において、第2眼科装置310における動作内容は、被検者の識別情報と対応付けられた過去の検査結果に関する情報および被検者の属性情報、のうち少なくともいずれかの情報に応じて変更されてもよい。また、被検者の識別情報と対応付けられた過去の検査結果に関する情報および被検者の属性情報に応じて、第1眼科装置300および第2眼科装置310のいずれにおいて次の検査が行われるかを決定しても良い。
このような眼科システムによれば、複数の装置を順番に検査する場合における検査時間の平準化、効率化に寄与する。
2 検査部
12 センサ
70 制御部
200 サーバ
12 センサ
70 制御部
200 サーバ
Claims (6)
- 前記眼科装置の検査部と、
被検者の姿勢の変化が、前記検査部による検査を開始可能な検査姿勢と検査を休止する休止姿勢との間で変化したタイミングを検知するための検知手段と、
被検者の識別情報と対応付けられた被検者の過去の検査結果に関する情報および被検者の属性に関する情報のうち少なくともいずれかの情報を取得する情報取得手段と、
前記情報に基づいて前記被検者の姿勢の変化タイミングを基準とした所定の動作内容を変更する制御手段と、眼科装置。 - 前記制御手段は、検査姿勢から休止姿勢への変化タイミングを基準として、休止姿勢から再び検査姿勢が検出された後に実行される再検査に関する動作内容を変更する、請求項1記載の眼科装置。
- 前記所定の動作内容には、少なくとも、検者または被検者に対して出力される前記再検査の案内を少なくとも含む、請求項2記載の眼科装置。
- 前記検査部と対向した位置において被検者の顔を支持する顔支持手段を有し、
前記検知手段は、前記顔支持手段に顔が支持されているか否かを検知するセンサである、請求項1~3のいずれかに記載の眼科装置。 - 第1眼科装置と、第1眼科装置とは別体の第2眼科装置と、を含む眼科システムであって、
前記第1眼科装置は、第1検査部と、第1検知手段と、を少なくとも含み、
前記第2眼科装置は、第2検査部と、第2制御部と、を少なくとも含み、
前記第1眼科装置において、前記第1検知手段は、被検者の姿勢の変化が、前記検査部による検査を開始可能な検査姿勢と検査を休止する休止姿勢との間で変化した変化タイミングを検知し、
前記第2眼科装置における前記第2制御部は、前記第2眼科装置における、前記被検者の誘導制御、アライメント制御、前記第2検査部における検査動作、のうち少なくともいずれかの動作内容を、前記第1眼科装置での前記変化タイミングを基準として実行する、眼科システム。 - 前記第1眼科装置での前記変化タイミングを基準として実行される、前記第2眼科装置における動作内容は、被検者の識別情報と対応付けられた被検者の過去の検査結果に関する情報および被検者の属性に関する情報のうち少なくともいずれかの情報に応じて変更される、請求項5記載の眼科システム。
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