JP2023148334A - 輸液注入装置及び輸液注入方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】生体に対する輸液の注入量が微小である場合でも、輸液の注入量を正確、かつ、安定して制御することができる輸液注入装置、及び、輸液注入方法を提供する。【解決手段】輸液注入装置100は、チューブ120を通じて患者に輸液50を注入する輸液注入装置であって、ポンプ110と、光計測が可能な光散乱物質52を含む液体をチューブ120に導入する光散乱物質導入部130と、ポンプ110よりも下流の位置に配設される光計測センサー160と、演算部172と、を有し、光計測センサー160は、チューブ120の内部122を流れる光散乱物質52の流速を計測し、演算部172は、光計測センサー160が計測した光散乱物質52の流速から、患者への輸液50の注入量を演算する輸液注入装置100である。【選択図】図1
Description
本発明は、輸液注入装置及び輸液注入方法に関する。
生体に輸液を注入するための装置として、輸液注入装置が知られている。輸液注入装置において、薬剤を含んだ輸液の注入量を正確に制御することは、重要である。特許文献1には、モーターの回転により輸液を輸送するポンプ手段と、制御手段に応動してモーターを駆動する駆動手段と、制御信号を発生する輸液流速制御手段とを有する輸液注入装置が記載されている。特許文献1に記載された制御手段は、単位時間当たりの流量に対応して設定されたモーターの回転速度に一対一にリニアに対応したデジタル信号を発生し、該デジタル信号に応じて制御信号を駆動信号に出力する。これにより、輸液の設定測定値を正確に表示することができ、輸液量の再現性に優れる輸液注入装置を提供することができる。
しかしながら、従来の輸液注入装置は、チューブとして、ゴム弾性を有するチューブを使用している。輸液ポンプのチューブにゴム弾性を有するチューブを使用すると、チューブの弾性変形によって、チューブの体積が変化することがある。このため、輸液の注入量をモーターの回転数によって制御しようとすると、精度が十分ではない場合が起こりうるという課題があった。とりわけ、未熟児に輸液を行う場合には、未熟児の体重が200g台という場合もあり、1時間につき0.5ml以下の微量の輸液を、安定して注入することが求められるケースもある。すなわち、微小量の輸液の正確かつ安定して制御することは、重要な課題である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、生体に注入する輸液が微小量である場合であっても、輸液の注入量を正確、かつ、安定して制御することができる輸液注入装置、及び、輸液注入方法を提供すること、を目的とする。
[1]本発明の輸液注入装置は、チューブを通じて患者に輸液を注入する輸液注入装置であって、ポンプと、光計測が可能な光散乱物質を含む液体を前記チューブに導入する光散乱物質導入部と、前記ポンプよりも下流の位置に配設される光計測センサーと、演算部と、を有し、前記光計測センサーは、前記チューブの内部を流れる前記光散乱物質の流速を計測し、前記演算部は、前記光計測センサーが計測した前記光散乱物質の流速から、患者への輸液の注入量を演算する輸液注入装置である。
[2]本発明の輸液注入装置においては、ポンプ駆動制御部をさらに有し、前記ポンプ駆動制御部は、前記演算部が演算した前記患者への前記輸液の注入量が目標とする輸液の注入量となるように前記ポンプの回転数を制御することが好ましい。
[3]本発明の輸液注入装置においては、前記光散乱物質を含む液体は、前記患者から採取した血液であることが好ましい。
[4]本発明の輸液注入装置においては、前記光散乱物質導入部として、前記チューブにおいて前記光計測センサーの上流の位置に配設された分岐部と、前記分岐部に接続され前記光散乱物質を含む液体を収容する収容部と、を含むことが好ましい。
[5]本発明の輸液注入装置においては、前記光散乱物質導入部として、注入針を含み、前記ポンプは、順方向に運転することにより、前記輸液の供給源から供給された前記輸液を吸入して前記チューブに送出し、逆方向に運転することにより、前記患者の血液を前記チューブの前記光計測センサーが配設された位置まで逆流させることが可能に構成されていること、が好ましい。
[6]本発明の輸液注入装置においては、前記光散乱物質導入部として、前記チューブにおいて前記光計測センサーの下流の位置に設けられた分岐部と、前記分岐部に接続され前記光散乱物質を含む液体を収容する収容部と、を含み、前記ポンプは、順方向に運転することにより、前記輸液の供給源から供給された前記輸液を吸入して前記チューブに送出し、逆方向に運転することにより、前記光散乱物質を含む液体を前記チューブの前記光計測センサーが配設された位置まで逆流させること、が好ましい。
[7]本発明の輸液注入装置においては、前記光計測センサーは、レーザードップラー式光計測センサーであること、が好ましい。
[8]本発明の輸液注入方法は、患者に輸液を注入する輸液注入方法であって、光計測が可能な光散乱物質を含む液体をチューブの光計測センサーを配設した位置に導入する光散乱物質導入工程と、前記チューブの内部を流れる前記光散乱物質の流速を前記光計測センサーで計測する流速計測工程と、前記流速計測工程で計測した前記光散乱物質の前記流速から、前記チューブにおける前記輸液の注入量を演算する演算工程と、患者に輸液を注入する輸液注入工程と、を有する輸液注入方法である。
[9]本発明の輸液注入方法においては、前記光散乱物質導入工程、前記流速計測工程、及び、前記演算工程は、予め定めた時間間隔毎に行うこと、が好ましい。
本発明の輸液注入装置、及び、輸液注入方法によれば、光散乱物質導入部からチューブに導入した光散乱物質の流速を光計測センサーで測定することにより、輸液の流量を正確に計測することができる。この結果、生体に注入する輸液が微小量である場合であっても、輸液の注入量を正確、かつ、安定に制御することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と記す。)を説明する。以下に記載する実施形態は、発明を実施するための好適な形態を示すものであって、本発明は以下に記す実施形態に何ら限定されるものではない。また、各実施形態において説明が重複する場合は、説明を省略することがある。
[実施形態1]
1.輸液注入装置
図1及び図2を用いて、実施形態1に係る輸液注入装置100について説明する。図1は、実施形態1に係る輸液注入装置100の全体構成を説明するために示す図である。図2は、実施形態1に係る輸液注入装置100において使用する光計測センサー160の構成を説明するために示す図である。
1.輸液注入装置
図1及び図2を用いて、実施形態1に係る輸液注入装置100について説明する。図1は、実施形態1に係る輸液注入装置100の全体構成を説明するために示す図である。図2は、実施形態1に係る輸液注入装置100において使用する光計測センサー160の構成を説明するために示す図である。
1-1.全体構成
実施形態1に係る輸液注入装置100は、図1に示すように、輸液収容部20から供給された輸液50(図2参照)を、チューブ120を通じて外部に送出し、例えば注入針30等を介して、生体90に注入する装置である。
実施形態1に係る輸液注入装置100は、図1に示すように、輸液収容部20から供給された輸液50(図2参照)を、チューブ120を通じて外部に送出し、例えば注入針30等を介して、生体90に注入する装置である。
ここで、輸液50とは、生体90に注入される液体をいう。具体的には、薬液などを挙げることができるが、これに限定されるものではなく、例えば、血液、リンパ液等の生体液であってもよい。
輸液収容部20は、例として、輸液を貯めた貯液槽、薬液袋等を挙げることができる。
輸液注入装置100は、ポンプ110と、光散乱物質導入部としての分岐部130と、光計測センサー160と、演算部172と、ポンプ110の回転数を制御するポンプ駆動制御部176と、を含む。
上記した構成要素は、輸液の流通経路に沿って、上流から輸液収容部20(輸液注入装置100の外部要素)、ポンプ110、分岐部130、光計測センサー160、注入針30(輸液注入装置100の外部要素)の順に配置されている。
分岐部130には、光散乱物質52(図2参照)を収容する光散乱物質収容部132が、チューブ120bを介して接続されている。また、光散乱物質52を適時にチューブ120に供給するため、チューブ120bには弁134が設けられており、チューブ120における分岐部130と光計測センサー160が配設された位置との間には、弁135が設けられている(図1参照)。
1-2.ポンプ
ポンプ110は、輸液収容部20に収容された輸液50を上流側から吸入し、下流に接続されたチューブ120に送出する。ポンプ110としては、上記した機能を有するものであれば、いかなるものを採用してもよい。例えば、ロータリーポンプ、シリンジポンプ、スクイージポンプ、等を採用することができる。図1は、ポンプ110として、ロータリーを有するロータリーポンプを採用した例を示している。
ポンプ110は、輸液収容部20に収容された輸液50を上流側から吸入し、下流に接続されたチューブ120に送出する。ポンプ110としては、上記した機能を有するものであれば、いかなるものを採用してもよい。例えば、ロータリーポンプ、シリンジポンプ、スクイージポンプ、等を採用することができる。図1は、ポンプ110として、ロータリーを有するロータリーポンプを採用した例を示している。
1-3.チューブ
チューブ120は、図2に示すように、中空の管状の部材である。ここでは、チューブ120の内壁に囲まれた管の内側の空間をチューブの内部122といい、管の外側を外部というものとする。チューブ120の内部122には、輸液50を流通させることができる空間を有する。
チューブ120は、図2に示すように、中空の管状の部材である。ここでは、チューブ120の内壁に囲まれた管の内側の空間をチューブの内部122といい、管の外側を外部というものとする。チューブ120の内部122には、輸液50を流通させることができる空間を有する。
チューブ120は、ポンプ110の下流と分岐部130の上流とを接続する。また、チューブ120は、分岐部130の下流から、光計測センサー160が設置された位置を経て、注入針30(輸液注入装置100の外部)の上流までを接続する。
チューブ120は、ポンプ110の下流に直接的に接続されてもよく、ポンプ110の下流に別部品を介して間接的に接続されてもよい。また、チューブ120は、注入針30と、直接的に接続されてもよく、注入針30と、別部品を介して間接的に接続されてもよい。
チューブ120の内径の大きさは、実施形態1に係る輸液送出装置100及び輸液送出方法の作用・効果を奏することができる限り、いかなる大きさであっても構わない。チューブ120の内径は、輸液50の粘度、表面張力等の物性、輸液50とチューブ120の内壁との間の摩擦係数等を踏まえて適宜設定することが好ましい。
また、チューブ120は、光計測センサー160がチューブ120の内部122を流れる光散乱物質52の流速を計測するときに、チューブ120の外部から光散乱物質52をセンシングできる材料で構成されていることが好ましい。
例えば、光計測センサー160に含まれる発光素子が、光散乱物質52をセンシングするために、赤色波長領域の半導体レーザーを使用する場合には、チューブ120は、当該赤色波長領域の光を少なくとも透過可能な材料で構成することが好ましい。換言すると、チューブ120は、光計測センサー160によるセンシングを妨げることがない、又は、妨げることが少ない材料により構成されていることが好ましい。
チューブ120の硬さは、輸液50を生体90に向けて送出するにあたって、ポンプ90による輸液50の送出や、生体90の血圧の変動等による内圧変化によって、内径が変動しない程度の硬さを有することが好ましい。チューブ120が、内圧変化によって内径が変形しない程度の硬さを有することにより、輸液の注入量の正確な制御が可能になる。
チューブ120の硬さは、チューブ120を構成する材料を適宜選択することにより、調整することが可能である。
1-4.光散乱物質導入部としての分岐部
実施形態1の輸液注入装置100においては、光散乱物質導入部としての分岐部130が、ポンプ110の下流とチューブ120の光計測センサー160が配設される位置との間に設けられる。分岐部130は、光計測が可能な光散乱物質52を含む液体を、チューブ120に導入する機能を有する。
実施形態1の輸液注入装置100においては、光散乱物質導入部としての分岐部130が、ポンプ110の下流とチューブ120の光計測センサー160が配設される位置との間に設けられる。分岐部130は、光計測が可能な光散乱物質52を含む液体を、チューブ120に導入する機能を有する。
分岐部130においてチューブ120は分岐しており、分岐した先には、チューブ120bを介して、光散乱物質収容部132が接続されている。光散乱物質収容部132には、光散乱物質52を含む液体が収容されている。これにより、分岐部130は、光散乱物質収容部132に収容した光散乱物質を含む液体を、チューブ120に導入することが可能になる。
光散乱物質52は、液体に安定に分散し又は溶解している。光散乱物質52が、液体に安定に分散し又は溶解していることにより、光散乱物質52を含む液体を、分岐部130を介して輸液50に導入したとき、輸液50に光散乱物質52を均一に混合することができる。これにより、輸液50と光散乱物質52とが同じ速度で移動することが担保される。また、光計測センサー160により光散乱物質52の流速を測定することにより、光散乱物質52の流速を輸液50の流速とすることができる。
光散乱物質52とは、光計測センサー160を用いてチューブ120を流れる輸液50の流量を計測する際に、光計測センサー160が計測する目的物である。すなわち、光散乱物質52は、レーザー光を照射したとき、少なくとも、レーザー光を散乱する性質を有することが必要である。
一方、光散乱物質52は、生体への輸液50の注入量を測定するため、輸液50に混合され、光計測センサー160により流速を測定されたあとは、輸液50とともに生体に注入される。従って、光散乱物質52を含む液体は、血液であることが好ましく、輸液50を注入される患者から採取した血液であることがより好ましい。
もっとも、チューブ120の光計測センサー160を配設した位置より下流であって、注入針30より上流の位置に、光散乱物質52を回収する機構を設けた場合には、光散乱物質52が生体に注入されることはなくなる。このような場合にあっては、光散乱物質52としては、レーザー光を照射したとき、当該レーザー光を散乱する性質を有する限り、どのような物質であっても制限なく使用することができる。
分岐部130と光散乱物質収容部132との間のチューブ120bには、弁134が設けられている。弁134を閉塞することにより、チューブ120を流れる輸液50が光散乱物質収容部132に向かって流れることを防止し、また、光散乱物質収容部132に収容された光散乱物質52を含む液体がチューブ120に流れることを防止することができる。
また、チューブ120の分岐部130と光計測センサー160が配設された位置との間には、弁135が設けられている。弁135を閉塞し、弁134を開放し、さらにポンプ110を逆方向に回転させることにより、患者の血液をチューブ120に引き込むことなく、光散乱物質収容部132に収容された光散乱物質52を含む液体をチューブ120に導入することができる。
なお、上記した説明においては、分岐部130と弁134及び弁135とが別の構成からなる場合について説明した。しかし、チューブ130と、弁134及び弁135とを一体の構成のものとしても、同じ効果を得ることができる。すなわち、分岐部130に、弁134及び弁135の機能を組み込み、チューブ120及びチューブ120bにより形成される3方向の流路のうち、任意の2方向の流路を接続できるような弁機能を有する分岐部とすることにより、上記した目的を達成することが可能である。
1-5.光計測センサー
光計測センサー160は、チューブ120において、分岐部130の下流であって注入針30の上流に配設されている。図2に示すように、光計測センサー160は、チューブ120の外部に配設される。
光計測センサー160は、チューブ120において、分岐部130の下流であって注入針30の上流に配設されている。図2に示すように、光計測センサー160は、チューブ120の外部に配設される。
図2に示す光計測センサー160は、レーザードップラー法により、チューブ120を流れる光散乱物質52の流速を測定するレーザードップラー式光計測センサーである。なお、光計測センサー160は、チューブ120を流れる光散乱物質52の流速を測定することが可能であれば、採用する測定原理、測定方法は問わない。
光計測センサー160は、半導体レーザー162とフォトダイオード163とを含む。半導体レーザー162として、600nm~800nmの赤色~赤外領域のレーザー光を発光する赤色半導体レーザー、例えば発光波長が780nmの赤色半導体レーザーを使用することができる。
半導体レーザー162は、半導体レーザー駆動部(LD駆動部)174により駆動される。半導体レーザー162の駆動周波数は、例えば、400THzである。半導体レーザー162から出射したレーザー光は、チューブ120の内部122を流れる輸液50に、チューブ120の外部から管壁を通じて照射される。
このとき、輸液50には光散乱物質52が含まれるため、照射されたレーザー光は散乱される。散乱されたレーザー光は、光散乱物質52の流速に応じてドップラーシフトを受け、波長がシフトする。
散乱光は、フォトダイオード163により受光する。フォトダイオード163から出力された信号は、演算部172に送られ、チューブ120を流れる光散乱物質52の流速を計算する。ここで、光散乱物質52は、輸液50に導入され、輸液50と均一に混合されていることから、光散乱物質52の流速は、輸液50の流速と同一である。従って、演算によって求めた光散乱物質52の流速を、輸液50の送出速度とすることができる。
1-6.ポンプ駆動制御部
ポンプ駆動制御部176は、ポンプの駆動を制御する。ポンプ駆動制御部176は、演算部172が計算により求めた光散乱物質52の流速に基づいて、ポンプの駆動を制御することが好ましい。
ポンプ駆動制御部176は、ポンプの駆動を制御する。ポンプ駆動制御部176は、演算部172が計算により求めた光散乱物質52の流速に基づいて、ポンプの駆動を制御することが好ましい。
実施形態1に係る輸液注入装置100においては、ポンプ110はロータリーポンプであり、ポンプ駆動制御部176は、チューブ120を流れる光散乱物質52の流速に基づいて、ロータリーポンプの回転数を制御する。
ここで、チューブ120を流れる輸液50の流速は、チューブ120を流れる光散乱物質52の流速と同一である。ポンプ駆動制御部176は、生体への輸液50の実際の注入量が、目標とする輸液50の注入量となるように、ポンプの回転数を制御することが好ましい。
具体的には、実際にチューブ120を流れている輸液50の量が、目標とする輸液50の注入量より少ない場合は、ポンプの回転数を大きくして輸液50の注入量を増加させる制御を行う。一方、実際にチューブ120を流れている輸液50の量が、目標とする輸液50の注入量より大きい場合は、ポンプの回転数を小さくして輸液50の注入量を減少させる制御を行う。
実施形態1に係る輸液注入装置100は、ポンプ110より下流に配設した光計測センサー160を用いて、高い精度で計測した輸液50の流速を、ポンプ110の駆動にフィードバックすることができる。この結果、生体に注入する輸液50が微小量である場合であっても、輸液50の注入量を正確、かつ、安定に制御することができる。
2.輸液注入方法
図1~3を用いて、実施形態1に係る輸液注入方法を説明する。図3は、実施形態1に係る輸液注入方法を説明するために示す図である。
図1~3を用いて、実施形態1に係る輸液注入方法を説明する。図3は、実施形態1に係る輸液注入方法を説明するために示す図である。
実施形態1に係る輸液注入方法は、光散乱物質導入工程(ST1)と、流速計測工程(ST2)と、演算工程(ST3)と、輸液注入工程(ST4)と、を有する。
輸液注入方法の実施に先立って、チューブ120に輸液50を充填する。チューブ120を輸液50で充填する方法は特に限定されないが、例えば、弁134を閉塞、弁135を開放した状態でポンプ110を順方向に回転させ、輸液収容部20に収容した輸液50をチューブ120に充填する方法を挙げることができる。
チューブ120に輸液50を充填した後、光散乱物質導入工程(ST1)に移行する。光散乱物質導入工程(ST1)は、光散乱物質52を含む液体をチューブ120に導入する工程である。光散乱物質導入工程(ST1)では、弁135を閉塞、弁134を開放し、ポンプ110を逆方向に回転させて、光散乱物質収容部132に収容された光散乱物質52を含む液体をチューブ120の内部122に導入する。
チューブ120の内部122に導入する光散乱物質52の量は、光散乱物質収容部122に収容された光散乱物質52を含む液体における光散乱物質52の濃度、光計測センサーにより光散乱物質52の流速を測定する際に必要な光散乱物質52の濃度、輸液の注入量を測定する時間間隔、等を考慮して適宜に決定することができる。
チューブ120に光散乱物質52を導入した後、弁134を閉塞、弁135を開放して、ポンプ135を順方向に回転させる。これにより、光散乱物質52を含む輸液50が、チューブ120の光計測センサー160が配設された位置に導入される。
光散乱物質52がチューブ120の光計測センサー160が配設された位置に導入されたら、流速計測工程(ST2)に移行する。流速計測工程(ST2)は、チューブ120の内部122を流れる光散乱物質52の流速を光計測センサー160で計測する工程である。
流速計測工程(ST2)では、光計測センサー160の半導体レーザー162が出射したレーザー光を、チューブ120の内部122の輸液50に含まれる光散乱物質52に照射し、散乱光をフォトダイオード163で受光する。
このとき、注入針30は、生体90に穿刺した状態で、チューブ120の内部122を流れる光散乱物質52の流速を計測することが好ましい。注入針30を生体90に穿刺することなく、注入針30の先端を解放した状態で光散乱物質52の流速を測定することも可能である。しかし、注入針30を生体90に穿刺した状態で計測することにより、輸液50を生体90に注入する場合に近い状態で、光散乱物質52の流速を測定することが可能になる。すなわち、輸液50の注入量を、より正確、かつ、安定に、制御することができる。
なお、すでに説明した通り、実施形態1における輸液注入方法は、光散乱物質52の流速を計測する方法として、ドップラーシフト法を採用する。従って、光散乱物質52の流速を計測する際には、散乱光の波長シフトに基づいて計測を行う。
流速計測工程(ST2)の終了後、演算工程(ST3)に進む。演算工程(ST3)は、流速計測工程(ST2)において計測したチューブ120の内部122における光散乱物質52の流速から、チューブ120における輸液50の注入量を演算する工程である。
流速計測工程(ST2)、演算工程(ST3)により得られた輸液50の注入量は、ポンプ駆動制御部176にフィードバックされる。ポンプ駆動制御部176は、演算工程(ST3)により得られた実際の輸液の注入量を考慮して、ポンプ駆動を行う。
具体的には、上記したように、実際にチューブ120を流れている輸液50の量が、目標とする輸液50の注入量より少ない場合は、ポンプの回転数を大きくして輸液50の注入量が大きくなるような制御を行う。一方、実際にチューブ120を流れている輸液50の量が、目標とする輸液50の注入量より大きい場合は、ポンプの回転数を小さくして輸液50の注入量が小さくなるような制御を行う。
演算工程(ST3)の終了後、輸液注入工程(ST4)を行う。輸液注入工程(ST4)は、患者に輸液50を注入する工程である。
なお、輸液注入工程(ST4)は、演算工程(ST3)が終了した後に開始してもよいし、流速計測工程(ST2)、及び、演算工程(ST3)と同時に開始し、その後も、流速計測工程(ST2)、及び、演算工程(ST3)と、輸液注入工程(ST4)とを同時並行して実施してもよい。
輸液注入工程(ST4)を継続して実施すると、光散乱物質導入工程(ST1)においてチューブ120に導入した光散乱物質52がチューブの内部122から生体に送出され、又は、チューブの内部122に存在する光散乱物質52の量が減少する。このため、光計測センサー160を用いて、チューブ120の内部122に存在する光散乱物質52の流速を測定することが困難になることが容易に予想される。
そこで、チューブ120の内部122に存在する光散乱物質52の濃度が低下したときは、光散乱物質導入工程(ST1)を実施して、チューブ120に光散乱物質52を導入することが好ましい。
チューブ120に光散乱物質52を導入することにより、チューブ120を流れる光散乱物質52の濃度が高くなり、光散乱物質52の流速を正確に計測することができる。この結果、微小量の輸液を、さらに、正確、かつ、安定に制御することができる。
あるいは、チューブ120に光散乱物質52の導入する時間の間隔は、所定間隔ごととしてもよい。輸液工程(ST4)を開始した直後は、流速計測工程(ST2)、及び、演算工程(ST3)と輸液工程(ST4)とを同時並行で実施する。流速計測工程(ST2)、及び、演算工程(ST3)により得られた輸液50の流速に関する情報を、ポンプ110の回転数の制御にフィードバックする。これにより、輸液50の注入量を正確、かつ、安定に制御することができる。
しかし、輸液工程(ST4)において、輸液50の注入量を正確、かつ、安定に制御できることが確認された後は、光散乱物質導入工程(ST1)、流速計測工程(ST2)、及び、演算工程(ST3)は、予め定めた時間間隔毎に行うことにしてもよい。すなわち、輸液が安定して実施できることが確認された後は、一定時間、例えば、数時間ないし半日程度は、ポンプ110の回転数によって輸液50の注入量を制御する。
このとき、ポンプ110の回転数のみによって輸液の注入量を制御しても、ポンプ110が一定の回転数で継続的に回転し続けている限り、ポンプ110から送出される輸液50の量は安定しており、ポンプ100の回転数を逐一監視する必要性は低い。
また、このポンプ110の回転数により輸液50の注入量を制御している間は、チューブ120に光散乱物質52を導入するために、生体90に対する輸液を中断する必要はない。すなわち、安定して輸液を継続できる、という点で有利である
[実施形態2]
1.輸液注入装置
図4を用いて、実施形態2に係る輸液注入装置102について説明する。図4は、実施形態2に係る輸液注入装置102の全体構成を説明するために示す図である。
1.輸液注入装置
図4を用いて、実施形態2に係る輸液注入装置102について説明する。図4は、実施形態2に係る輸液注入装置102の全体構成を説明するために示す図である。
1-1.全体構成
実施形態2に係る輸液注入装置102は、図4に示すように、輸液収容部20から供給された輸液50を、チューブ120を通じて外部に送出し、例えば注入針30等を介して、生体90に注入する装置である。
実施形態2に係る輸液注入装置102は、図4に示すように、輸液収容部20から供給された輸液50を、チューブ120を通じて外部に送出し、例えば注入針30等を介して、生体90に注入する装置である。
輸液注入装置102は、ポンプ110と、光散乱物質注入部としての注入針140と、光計測センサー160と、演算部172と、ポンプ110の回転数を制御するポンプ駆動制御部176と、を備える。また、輸液注入装置102は、光散乱物質注入部としての分岐部130を備えてもよい。実施形態2に係る輸液注入装置102は、注入針140を必須の構成とし、一方、分岐部130を任意の構成である点で、実施形態1に係る輸液注入装置100とは異なる。
1-2.光散乱物質導入部としての注入針
実施形態2の輸液注入装置102は、注入針140が、チューブ120の下流に設けられている。注入針140は、生体90の血管に穿刺した際に、ポンプ110を逆方向に回転させることにより、患者の血液を、少なくともチューブ160におけるセンサー160が配設された位置まで逆流させる。血液は光散乱性物質52の一つであり、光散乱物質52をチューブ120に導入する注入針140は、光散乱物質導入部140として機能する。
実施形態2の輸液注入装置102は、注入針140が、チューブ120の下流に設けられている。注入針140は、生体90の血管に穿刺した際に、ポンプ110を逆方向に回転させることにより、患者の血液を、少なくともチューブ160におけるセンサー160が配設された位置まで逆流させる。血液は光散乱性物質52の一つであり、光散乱物質52をチューブ120に導入する注入針140は、光散乱物質導入部140として機能する。
なお、注入針140は、チューブ120に直接的に接続されていてもよく、チューブ120に別部品を介して間接的に接続されていてもよい。
実施形態2に係る輸液注入装置102は、光散乱物質導入部としての注入針140に加え、光散乱物質導入部としての分岐部130と、光散乱物質52を収容する光散乱物質収容部132と、を備えてもよい。
輸液注入装置102が、分岐部130と、光散乱物質収容部132と、を備えることにより、生体90に対する輸液を開始した後においては、光散乱物質収容部132から光散乱物質52を含む液体をチューブ120に導入することにより、チューブ120における光散乱物質52の流速を測定することが可能になる。すなわち、生体90に対する輸液を開始した後においても、光散乱物質収容部132からチューブ120に導入した光散乱物質52の流速を計測することによって、正確、かつ、安定した輸液50の注入を実現することが可能になる。
2.輸液注入方法
図3~4を用いて、実施形態2に係る輸液注入方法を説明する。なお、図3は、実施形態1に係る輸液注入方法を説明するための図であるが、実施形態2に係る輸液注入方法と実施形態1に係る輸液注入方法とは、大枠の構成において一致することから、以下の説明では、図3を参照しながら、実施形態2に係る輸液注入方法を説明する。
図3~4を用いて、実施形態2に係る輸液注入方法を説明する。なお、図3は、実施形態1に係る輸液注入方法を説明するための図であるが、実施形態2に係る輸液注入方法と実施形態1に係る輸液注入方法とは、大枠の構成において一致することから、以下の説明では、図3を参照しながら、実施形態2に係る輸液注入方法を説明する。
実施形態2に係る輸液注入方法は、光散乱物質導入工程(ST1)と、流速計測工程(ST2)と、演算工程(ST3)と、輸液注入工程(ST4)と、を有する。
実施形態2に係る輸液注入方法と実施形態1に係る輸液注入方法とは、光散乱物質導入工程(ST1)で実施する内容が異なり、他の工程は同じである。
実施形態2に係る輸液注入方法では、光散乱物質導入工程(ST1)において、ポンプ110を逆方向に回転させる。これにより、生体90に穿刺した注入針140から患者の血液を吸引してチューブ120に導入することができる。患者の血液は、チューブ120の光計測センサー160が配設された位置まで、チューブ120を逆送させる。
以後の工程は、実施形態1に係る輸液注入工程と同じである。
なお、実施形態2に係る輸液注入装置が、光散乱物質導入部としての分岐部130を含む場合にあっては、光散乱物質導入工程(ST1)を以下のようにすることが好ましい。
すなわち、1度目の光散乱物質導入工程(ST1)は、上記した方法により、注入針140から光散乱物質52を含む液体としての血液をチューブ120に導入する。2回目以降の光散乱物質導入工程(ST1)は、実施形態1の輸液注入方法において記したように、光散乱物質収容部132に収容した光散乱物質52を含む液体を、分岐部130を介してチューブ120に導入する。
実施形態2の輸液注入装置102又は輸液注入方法によれば、チューブがゴム弾性を有する場合であっても、微小量の輸液を、正確、かつ、安定に制御することができる。さらに、生体90に注入針140を穿刺したときに生体90の血管から浸みだす血液を有効に活用して輸液50の注入量を計測することができる。
[実施形態3]
1.輸液注入装置
図5を用いて、実施形態3に係る輸液注入装置104について説明する。図5は、実施形態3に係る輸液注入装置104の全体構成を説明するために示す図である。
1.輸液注入装置
図5を用いて、実施形態3に係る輸液注入装置104について説明する。図5は、実施形態3に係る輸液注入装置104の全体構成を説明するために示す図である。
1-1.全体構成
図5に示すように、実施形態3に係る輸液注入装置104は、輸液収容部20から供給された輸液50を、チューブ120を通じて外部に送出し、例えば注入針30等を介して、生体90に注入する装置である。
図5に示すように、実施形態3に係る輸液注入装置104は、輸液収容部20から供給された輸液50を、チューブ120を通じて外部に送出し、例えば注入針30等を介して、生体90に注入する装置である。
輸液注入装置104は、ポンプ110と、光計測センサー160と、光散乱物質導入部としての分岐部150と、演算部172と、ポンプ110の回転数を制御するポンプ駆動制御部176と、を備える。
上記した構成要素は、輸液の流通経路に沿って、上流から輸液収容部20(輸液注入装置100の外部要素)、ポンプ110、光計測センサー160、分岐部150、注入針30(輸液注入装置100の外部要素)の順に配置されている。
すなわち、実施形態3に係る輸液注入装置104は、分岐部150を設ける位置が、光計測センサー160の下流であるという点において、実施形態1に係る輸液注入装置100とことなる。
1-2.光散乱物質導入部としての分岐部
実施形態3の輸液注入装置104においては、分岐部150が、チューブ120の光計測センサー160が配設される位置の下流と注入針30との間に設けられる。分岐部150は、光計測が可能な光散乱物質52を含む液体を、チューブ120に導入する機能を有する。
実施形態3の輸液注入装置104においては、分岐部150が、チューブ120の光計測センサー160が配設される位置の下流と注入針30との間に設けられる。分岐部150は、光計測が可能な光散乱物質52を含む液体を、チューブ120に導入する機能を有する。
分岐部150においてチューブ120は分岐しており、分岐した先には、チューブ120cを介して、光散乱物質収容部152が接続されている。光散乱物質収容部152には、光散乱物質52を含む液体が収容されている。これにより、分岐部150は、光散乱物質収容部152に収容した光散乱物質を含む液体を、チューブ120に導入することが可能になる。
分岐部150には、光散乱物質52を収容する光散乱物質収容部152が、チューブ120cを介して接続されている。また、光散乱物質52を含む液体を適時にチューブ120に供給するため、チューブ120cには弁154が設けられており、チューブ120における分岐部130と注入針130との間には、弁155が設けられている(図5参照)。
実施形態3に係る輸液注入装置104は、分岐部150が、チューブ120の光計測センサー160が配設される位置の下流に設けられている。このことにより、ポンプ110を逆方向に回転させるだけで、チューブ120における光計測センサー110が配設されている位置まで、光散乱物質52を導入することができる。
2.輸液注入方法
図3及び図5を用いて、実施形態3に係る輸液注入方法を説明する。なお、図3は、実施形態1に係る輸液注入方法を説明するための図であるが、実施形態3に係る輸液注入方法と実施形態1に係る輸液注入方法とは、大枠の構成において一致することから、以下の説明では、図3を参照しながら、実施形態3に係る輸液注入方法を説明する。
図3及び図5を用いて、実施形態3に係る輸液注入方法を説明する。なお、図3は、実施形態1に係る輸液注入方法を説明するための図であるが、実施形態3に係る輸液注入方法と実施形態1に係る輸液注入方法とは、大枠の構成において一致することから、以下の説明では、図3を参照しながら、実施形態3に係る輸液注入方法を説明する。
実施形態3に係る輸液注入方法は、光散乱物質導入工程(ST1)と、流速計測工程(ST2)と、演算工程(ST3)と、輸液注入工程(ST4)と、を有する。
実施形態2に係る輸液注入方法は、実施形態1に係る輸液注入方法とは、光散乱物質導入工程(ST1)のみが異なり、他の工程は同じである。
実施形態3に係る輸液注入方法では、光散乱物質導入工程(ST1)において、光散乱物質52を含む液体をチューブ120に導入する。光散乱物質導入工程(ST1)では、弁155を閉塞、弁134を開放し、ポンプ110を逆方向に回転させて、光散乱物質収容部122に収容された光散乱物質52を含む液体をチューブ120の内部122に導入する。
光散乱物質52を含む液体は、少なくともチューブ120の光計測センサーが配設された位置より上流の位置まで、導入させる。チューブ120の内部122に導入する光散乱物質52の量は、実施形態1に係る輸液注入方法と同様に、光散乱物質収容部122に収容された光散乱物質52を含む液体における光散乱物質52の濃度、光計測センサーにより光散乱物質52の流速を測定する際に必要な光散乱物質52の濃度、輸液の注入量を測定する時間間隔、等を考慮して適宜に決定することができる。
チューブ120に光散乱物質52を導入した後、弁154を閉塞、弁155を開放して、流速計測工程(ST2)に移行する。
以後の工程は、実施形態1に係る輸液注入方法と同じである。
実施形態3に係る輸液注入装置104、及び、輸液注入方法によれば、チューブがゴム弾性を有する場合であっても、微小量の輸液を、正確、かつ、安定に制御することができる。
いずれの実施形態においても、血液などの光散乱物質52を含む液体を輸液50に混合する際に、光散乱物質52を含む液体の量を事前に計測しておくことで、光計測時の輸液50における光散乱物質52の濃度を一定に保つことができる。これにより、光計測による混合前の輸液量や混合後の輸液50における光散乱物質の濃度、輸液50の注入量を一定にすることができる。また、光散乱物質52を含む液体を輸液50に混合する際に、定量ポンプを用いて光散乱物質52を含む液体を混合するようにすれば、さらに精度よくそれを達成することができる。
20…輸液収容部、30…注入針、50…輸液、52…光散乱物質、90…生体、100,102,104…輸液注入装置、110…ポンプ、120…チューブ、122…チューブの内部、130…分岐部(光散乱物質導入部)、132…光散乱物質収容部、134,135…弁、140…注入針(光散乱物質導入部)、150…分岐部(光散乱物質導入部)、152…光散乱物質収容部、154,155…弁、160…光計測センサー、162…半導体レーザー、163…フォトダイオード、170…制御部、172…演算部、174…半導体レーザー駆動部(LD駆動部)、176…ポンプ駆動制御部、ST1…光散乱物質導入工程、ST2…流速計測工程、ST3…演算工程、ST4…輸液注入工程
Claims (9)
- チューブを通じて患者に輸液を注入する輸液注入装置であって、
ポンプと、
光計測が可能な光散乱物質を含む液体を前記チューブに導入する光散乱物質導入部と、
前記ポンプよりも下流の位置に配設される光計測センサーと、
演算部と、を有し、
前記光計測センサーは、前記チューブの内部を流れる前記光散乱物質の流速を計測し、
前記演算部は、前記光計測センサーが計測した前記光散乱物質の流速から、患者への輸液の注入量を演算すること、を特徴とする輸液注入装置。 - 請求項1に記載の輸液注入装置であって、
ポンプ駆動制御部をさらに有し、
前記ポンプ駆動制御部は、前記演算部が演算した前記患者への前記輸液の注入量が目標とする輸液の注入量となるように前記ポンプの回転数を制御すること、を特徴とする輸液注入装置。 - 請求項1又は2に記載の輸液注入装置であって、
前記光散乱物質を含む液体は、前記患者から採取した血液であること、を特徴とする輸液注入装置。 - 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の輸液注入装置において、
前記光散乱物質導入部として、前記チューブにおいて前記光計測センサーの上流の位置に配設された分岐部と、
前記分岐部に接続され前記光散乱物質を含む液体を収容する収容部と、
を含むこと、を特徴とする輸液注入装置。 - 請求項3に記載の輸液注入装置において、
前記光散乱物質導入部として、注入針を含み、
前記ポンプは、順方向に運転することにより、前記輸液の供給源から供給された前記輸液を吸入して前記チューブに送出し、逆方向に運転することにより、前記患者の血液を前記チューブの前記光計測センサーが配設された位置まで逆流させることが可能に構成されていること、を特徴とする輸液注入装置。 - 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の輸液注入装置において、
前記光散乱物質導入部として、前記チューブにおいて前記光計測センサーの下流の位置に設けられた分岐部と、
前記分岐部に接続され前記光散乱物質を含む液体を収容する収容部と、を含み、
前記ポンプは、順方向に運転することにより、前記輸液の供給源から供給された前記輸液を吸入して前記チューブに送出し、逆方向に運転することにより、前記光散乱物質を含む液体を前記チューブの前記光計測センサーが配設された位置まで逆流させること、を特徴とする輸液注入装置。 - 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の輸液注入装置において、
前記光計測センサーは、レーザードップラー式光計測センサーであること、を特徴とする輸液注入装置。 - 患者に輸液を注入する輸液注入方法であって、
光計測が可能な光散乱物質を含む液体をチューブの光計測センサーを配設した位置に導入する光散乱物質導入工程と、
前記チューブの内部を流れる前記光散乱物質の流速を前記光計測センサーで計測する流速計測工程と、
前記流速計測工程で計測した前記光散乱物質の前記流速から、前記チューブにおける前記輸液の注入量を演算する演算工程と、
患者に輸液を注入する輸液注入工程と、を有することを特徴とする輸液注入方法。 - 請求項8に記載の輸液注入方法において、前記光散乱物質導入工程、前記流速計測工程、及び、前記演算工程は、予め定めた時間間隔毎に行うこと、を特徴とする輸液注入方法。
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