JP2022150397A - 放射性薬剤投与装置、及び投入放射能量演算システム - Google Patents

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Abstract

Figure 2022150397000001
【課題】投与される放射性薬剤の放射能量を正確にすることができる放射性薬剤投与装置、及び投入放射能量演算システムを採用する。
【解決手段】放射性薬剤投与装置1は、翼付針11へ放射性薬剤Rを供給する供給部60と、被験者Sに投入される投入放射線量を測定するRIセンサ55を備える。従って、RIセンサ55は、被験者Sに投入される投入放射線量を正確に測定することができる。また、放射性薬剤投与装置1は、RIセンサ55の測定結果に基づいて、被験者Sに対する投入放射能量を演算する演算部48を備える。従って、演算部は、正確な投入放射線量を用いることで、正確に被験者に対する投入放射線量を演算することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射性薬剤投与装置、投入放射能量演算システムに関する。
従来、この分野の技術として下記特許文献1に記載の放射性薬剤投与装置が知られている。この装置では、輸送液を搬送するための輸送ラインが、輸送液シリンジと翼付針とを接続している。この輸送ラインに対して、放射性薬剤を供給するための薬剤ラインが合流している。所望の放射能量の放射性薬剤が、薬剤シリンジから薬剤ラインを通じて輸送ラインに送り込まれた後、輸送液と一緒に輸送液シリンジで押し出されることにより、輸送ライン及び翼付針を通じて患者に放射性薬剤が投与される。
特開2018-166933号公報
上記のように、放射性薬剤投与装置では、所望の放射能量の放射性薬剤を投与するようになっている。ここで、この放射性薬剤投与装置においては、筐体内の輸送ラインに、放射線量を測定するセンサが設けられている。しかしながら、このような構成では、センサで測定した後、被験体に投与されるまでの間に液漏れが発生した場合、被験体に投入される投入放射能量が当初の計画からずれるという問題がある。
このような課題に鑑み、本発明は、投与される放射性薬剤の放射能量を正確に測定することができる放射性薬剤投与装置、及び投入放射能量演算システムを提供することを目的とする。
本発明の放射性薬剤投与装置は、放射性薬剤を投与する放射性薬剤投与装置であって、放射性薬剤を被験体へ投与する投与部材と、投与部材へ放射性薬剤を供給する供給部と、被験体に投入される投入放射線量を測定する測定部と、測定部の測定結果に基づいて、被験体に対する投入放射能量を演算する演算部と、を備える。
放射性薬剤投与装置は、投与部材へ放射性薬剤を供給する供給部と、被験体に投入される投入放射線量を測定する測定部を備える。従って、測定部は、被験者に投入される投入放射線量を正確に測定することができる。また、放射性薬剤投与装置は、測定部の測定結果に基づいて、被験体に対する投入放射能量を演算する演算部を備える。従って、演算部は、正確な投入放射線量を用いることで、正確に被験者に対する投入放射線量を演算することができる。以上より、投与される放射性薬剤の放射能量を正確に測定することができる。
放射性薬剤投与装置は、供給部を収容する筐体と、供給部から筐体の外部に引き出されて投与部材に接続される放射性薬剤の輸送ラインと、を更に備え、測定部は、筐体の外部の輸送ラインの投入放射線量を測定してよい。この場合、筐体の外部の、投与部材に近い位置に測定部を配置することが可能となる。
放射性薬剤投与装置は、演算部で演算された投入放射能量を表示する表示部を更に備えてよい。表示部は、投入放射能量を表示することで、液漏れが発生した場合などに、不足分の放射性薬剤薬剤を把握することができる。
放射性薬剤投与装置は、供給部と投与部材とを接続する放射性薬剤の輸送ラインを更に備え、測定部は、輸送ラインのうち、投与部材寄りの位置に配置されてよい。この場合、投与部材の近くに測定部を配置することができる。
測定部は、被験体に密着可能であってよい。この場合、被験体の近くに測定部を配置することができる。
放射性薬剤投与装置は、供給部と投与部材とを接続する放射性薬剤の輸送ラインを更に備え、輸送ラインには、中途位置にライン同士を接続する接続部が設けられ、測定部は、接続部と投与部材との間に配置されてよい。この場合、接続部に液漏れなどが発生しても、測定部は、当該液漏れの影響を踏まえた状態の投入放射線量を測定することができる。
放射線薬剤投与装置1は、供給部と投与部材とを接続する放射性薬剤の輸送ラインを更に備え、輸送ラインには、中途位置にフィルタが設けられ、測定部は、フィルタよりも投与部材寄りの位置に配置されてよい。この場合、フィルタと輸送チューブとの接続部にて液漏れが発生しても、測定部は、当該液漏れを踏まえた状態の投入放射線量を測定することができる。
演算部は、測定部からの信号を受信すると共に、当該信号、放射性薬剤の速度、及び放射性薬剤の投与量に基づいて、投入放射能量を演算してよい。この場合、演算部は、各情報を有効に用いることで、正確に投入放射能量を演算することができる。
投入放射能量演算システムは、放射性薬剤を被験体へ投与可能であり、被験体に投入される投入放射線量を測定可能な放射性薬剤投薬装置の投入放射能量演算システムであって、測定された投入放射線量に基づいて、被験体に対する投入放射能量を演算する演算部を備える。
この投入放射能量演算システムによれば、上述の放射性薬剤投与装置と同趣旨の作用・効果を得ることができる。
本発明によれば、投与される放射性薬剤の放射能量を正確に測定することができる放射性薬剤投与装置、投入放射能量演算システムを提供することができる。
放射性薬剤投与装置の一実施形態を模式的に示す図である。 (a)はRIセンサの構造を示す図であり、(b)は各種パラメータの関係を示す表である。 投入放射能量を演算する様子を示すグラフである。 投入放射能量を示すグラフである。 RIセンサの一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に示される放射性薬剤投与装置1(以下、単に「装置1」という)は、PET(ポジトロン断層撮影法)検査を受ける被験者S(被験体)に対して放射性薬剤Rを投与する装置である。装置1は、放射性薬剤Rを収容する薬剤バイアル3と、薬剤バイアル3から放射性薬剤Rを吸入すると共に吸入した放射性薬剤Rを排出する薬剤シリンジ5と、を備えている。また、装置1は、生理食塩水(輸送液)Qを収容する生食パック7と、生食パック7から生理食塩水Qを吸入すると共に吸入した生理食塩水Qを排出する生食シリンジ9と、を備えている。これらの薬剤バイアル3、薬剤シリンジ5、生食パック7、及び生食シリンジ9によって、後述の翼付針11へ放射性薬剤Rを供給する供給部60が構成される。
装置1は、生食パック7と生食シリンジ9とを接続する生食吸入ライン13と、生食シリンジ9と翼付針11(投与部)とを接続する輸送ライン15を備えている。生食吸入ライン13と輸送ライン15とは、生食シリンジ9の出入口近傍で一部重複してもよい。生食吸入ライン13には、生食パック7に刺入される採取針13aが含まれる。また、装置1は、薬剤バイアル3と薬剤シリンジ5とを接続する薬剤吸入ライン17と、薬剤シリンジ5と輸送ライン15とを接続する薬剤ライン19を備えている。薬剤ライン19は、生食シリンジ9と翼付針11との間の合流部21において輸送ライン15に合流している。薬剤吸入ライン17と薬剤ライン19とは、薬剤シリンジ5の出入口近傍で一部重複してもよい。薬剤吸入ライン17には、薬剤バイアル3に刺入される採取針17aが含まれる。
また、装置1は、合流部21と翼付針11との間の分岐部23において輸送ライン15から分岐した廃液ライン27を備えている。廃液ライン27の終端は廃液ボトル10に接続されている。また、廃液ライン27の途中には廃液バッファ28も設けられている。以下、輸送ライン15のうち、生食シリンジ9から合流部21までの部分を輸送ライン上流部15a、合流部21から分岐部23までの部分を輸送ライン中流部15b、分岐部23から翼付針11までの部分を輸送ライン下流部15c,d,eと呼ぶ。
装置1は、4つの逆止弁V13,V15,V17,V19を備えている。逆止弁V13は生食吸入ライン13上に設けられている。逆止弁V13は、生食吸入ライン13における生理食塩水Qの流動を、生食パック7から生食シリンジ9に向かう方向の一方向に制限し、逆流を禁止する。逆止弁V15は輸送ライン上流部15a上に設けられている。逆止弁V15は、輸送ライン上流部15aにおける生理食塩水Qの流動を、生食シリンジ9から翼付針11に向かう方向の一方向に制限し、逆流を禁止する。逆止弁V17は薬剤吸入ライン17上に設けられている。逆止弁V17は、薬剤吸入ライン17における放射性薬剤Rの流動を、薬剤バイアル3から薬剤シリンジ5に向かう方向の一方向に制限し、逆流を禁止する。逆止弁V19は合流部21に設けられている。逆止弁V19は、薬剤ライン19から輸送ライン15への放射性薬剤Rの流動を許容し、輸送ライン15から薬剤ライン19への生理食塩水Qの逆流を禁止する。逆止弁V13,V15,V17,V19の構造としては、例えば、ダックビルバルブ構造が採用されてもよい。
薬剤シリンジ5の周囲には、当該薬剤シリンジ5に吸入された放射性薬剤Rの放射能量を測定する測定ユニット31が設けられている。また、輸送ライン下流部15c上には開閉可能なピンチバルブ33が設けられており、廃液ライン27上には開閉可能なピンチバルブ35が設けられている。輸送ライン下流部15c上において、翼付針11の直ぐ上流の位置には、フィルタ39が設けられている。輸送ライン下流部15cには、RIセンサ55が設けられている。RIセンサ55は、被験者Sに投入される投入放射線量を測定する。RIセンサ55は、測定した信号を制御部41へ出力する。
また、装置1は、放射性薬剤Rからの放射線を遮蔽すべく、薬剤バイアル3を収納する遮蔽室43と、薬剤シリンジ5を収納する遮蔽室45と、廃液ボトル10を収納する遮蔽室47とを備えている。
また、装置1は、制御部41を有する。また、制御部41は、供給制御部46と、演算部48と、を備える。供給制御部46は、供給部60による放射性薬剤Rの供給を制御するユニットである。具体的に、供給制御部46は、薬剤シリンジ5及び生食シリンジ9のピストンを駆動し、薬剤シリンジ5及び生食シリンジ9による液体の吸入及び排出を制御する制御部41を備えている。供給制御部46は、更に、ピンチバルブ33,35の開閉動作を制御する。演算部48は、RIセンサ55の測定結果に基づいて、被験者Sに投入される放射能量を演算するユニットである。装置1は、表示部50を備えている。表示部50は、演算部48の演算結果、及び演算結果に基づく情報が表示される。また、表示部50には各種情報が表示される。演算部48の処理内容、及び表示部50での表示内容については後述する。また、制御部41及び表示部50によって、投入放射能量演算システム100が構成される。
なお、各ライン(生食吸入ライン13,輸送ライン15、薬剤吸入ライン17、薬剤ライン19等)は、例えば、滅菌されたエクステンションチューブ等の管体によって形成されている。また、上記各ラインの接続部や分岐部には、例えば、T字管等の官材が適宜挿入されている。
上述の供給部60、廃液ボトル、及び制御部41は、筐体2に収容される。表示部50は、表示内容を確認できるように筐体2の外部に設けられる。輸送ライン15は、供給部60から筐体2の外部に引き出されて翼付針11に接続される。輸送ライン15のうち、輸送ライン下流部15cが筐体2の外部に引き出される。このうち、フィルタ39、RIセンサ55、及び翼付針11が筐体2の外部に配置される。
RIセンサ55は、筐体2の外部の輸送ライン15の投入放射線量を測定する。RIセンサ55は、輸送ライン15は、輸送ライン15のうち、翼付針11寄りの位置に配置される。翼付針11寄りの位置とは、外部に引き出された輸送ライン15のうち、長手方向の中央位置よりも、翼付針11側の位置である。RIセンサ55は、輸送ライン15における翼付針11付近の位置に配置される。輸送ライン15には、中途位置にライン同士を接続する接続部56が設けられる。接続部56は、翼付針11に接続されたライン15dと、筐体2から引き出されたライン15eとを接続する継手である。この場合、RIセンサ55は、接続部56と翼付針11との間に配置される。RIセンサ55は、フィルタ39よりも翼付針11寄りの位置に配置される。フィルタ39は、下流側の継手39aにてライン15eと接続されている。このような配置により、RIセンサ55は、水漏れの可能性がある接続部56、及びフィルタ39の継手39aよりも、被験者S寄りの位置、すなわち放射性薬剤Rの流れにおける下流側に配置される。
ここで、図2(a)を参照して、RIセンサの測定構造について説明する。図2(a)に示すように、RIセンサ55は、支持部材57で囲まれるようにして形成される。輸送ライン15は、支持部材57の上面57a上に配置される。このとき、支持部材57は、RIセンサ55と上面57aとの間に連通部57bを有する。支持部材57では、連通部57bの幅の分をセンサ検出範囲として定義している。従って、RIセンサ55は、輸送ライン15内を通過する放射性薬剤Rのうち、連通部57bを通過した部分にて、放射性薬剤Rの放射線を測定する。RIセンサ55のセンサ特性として、輸送ライン15の特定範囲を測定するため、センサ出力は放射性薬剤Rの濃度によって変化するという特性が挙げられる。RIセンサ55のもう一つのセンサ特性として、同じ投入放射能量であっても、放射性薬剤Rの濃度によって、放射性薬剤Rの液量が異なる、すなわちセンサ出力がなされる時間が異なる(例えば、図2(b)を参照)。また、RIセンサ55のもう一つの特性として、同じ投入放射能量でも投与速度によってセンサ測定範囲を通過する時間が異なる。
演算部48が、RIセンサからの信号を受信すると共に、当該信号、放射性薬剤Rの速度、及び放射性薬剤Rの投与量に基づいて、投入放射能量を演算しており。例えば、演算部48は、図3(a)に示す通過算出値Yを演算する。通過算出値Yは、次の様な式(1)によって得られる値である。「v」はセンサ測定値である。図3(a)に示すように、センサ計測値vは、時刻Sと時刻Sとの間にて、立ち上がっている。時刻Sは、投与薬剤液量、及び速度によって決められる。図においてハッチングされた箇所が、通過算出値Yに該当する。ここで、演算部48は、図3(b)に示すように、予め測定した放射能量に基づいて演算したグラフを有している。従って、演算部48が通過算出値を取得したら、予め準備したグラフと比較することで、投与放射能量を演算する。
Figure 2022150397000002
なお、放射線量とは、放射性物質(放射性薬剤)から放出される放射線の量(数)になる。放射能量とは、放射性物質(放射性薬剤)から放射線を出す能力(強さ)になる。RIセンサ55(PIN型フォトダイオード)に放射線が通過すると電気信号が出力される。診断時は投与された投入放射能量が必要とされる。従って、予め薬剤放射能量とセンサ出力との関係を特定しておく(センサ校正)。センサ校正とは、異なる放射能量の薬剤をセンサにセットし、センサ出力を確認することである。
ここで、演算部48は、演算した投与放射能量に基づいて、異常状態を検出することができる。例えば、図4に示すように、異常がないときの放射能量のグラフG1が設定される。これに対し、演算部48は、演算した放射能量のグラフG2と、異常がないときの放射能量を比較する。このとき、演算部48は、グラフG2がグラフG1から所定の閾値だけ小さくなっている場合、輸送ライン15に液漏れなどの問題が発生していると判定する。また、演算部48は、グラフG3が、所定時間経過しても立ち上がらない場合、輸送ライン15に液漏れなどの問題が発生していると判定する。
表示部50は、演算部48による演算結果を表示してよい。ここで、表示部50は、不足している投入放射能量(0~100%)を表示してよい。これにより、作業車は、不足していた放射性薬剤Rの量を表示する。これにより、作業者は、放射性薬剤Rの追加量が分かる。なお、制御部41は、不足分の放射性薬剤Rを自動的な制御によって供給してよい。また、表示部50は、放射性薬剤Rが輸送ライン15にて漏れたとき、供給停止と同時に警告を表示してよい。このとき、表示部50には、漏れ候補場所(例えば、接続部56、継手39a)を表示してよい。
なお、図5に示すように、RIセンサ55は、被験者Sに密着可能であってよい。RIセンサ55は、被験者Sの腕に巻き付けるような構成によって構成されてよい。これにより、RIセンサ55を被験者Sに密着させることができる。
続いて、装置1の動作について説明する。装置1は、制御部41による制御下で薬剤シリンジ5、生食シリンジ9、ピンチバルブ33,35等が駆動されることにより、以下のように動作する。輸送ライン15に生理食塩水Qが充填された状態を初期状態とする。この初期状態から、翼付針11が被験者Sに刺入される。その後、薬剤シリンジ5のピストンが引下げられると、薬剤バイアル3の放射性薬剤Rが、薬剤吸入ライン17を通じて薬剤シリンジ5に吸入される。なお、投入放射能量、投入液量、及び投入速度の条件は、予めセットされる。また、表示部50は、原液、生理食塩水情報、設定された値などを表示する。例えば、表示部50は、原液放射能量、生食液量、投与放射能量、投与液量、及び投与速度を表示する。
その後、ピンチバルブ33が閉じピンチバルブ35が開いた状態で、薬剤シリンジ5のピストンが押上げられる。これにより、薬剤ライン19及び逆止弁V19を通じて、薬剤シリンジ5から輸送ライン15に対して放射性薬剤Rが押込まれる。このとき、輸送ライン15の余剰の生理食塩水Qは、廃液ライン27を通じて廃液ボトル10に排出される。この動作により、輸送ライン15上にあった生理食塩水Qの一部が、放射性薬剤Rに置換される。なお、置換された放射性薬剤Rは、例えば、輸送ライン中流部15b内に収容される。ここでは、放射性薬剤Rの放射能量が測定ユニット31により測定されるので、当該放射能量に応じて被験者Sに投与すべき放射性薬剤Rの量が算出され、この投与すべき量の放射性薬剤Rが、輸送ライン15に押込まれる。
その後、生食シリンジ9のピストンが引下げられると、生食パック7の生理食塩水Qが、生食吸入ライン13を通じて生食シリンジ9に吸入される。その後、ピンチバルブ33が開きピンチバルブ35が閉じた状態で、生食シリンジ9のピストンが押上げられる。これにより、輸送ライン15内にあった放射性薬剤Rは、生食シリンジ9からの圧力により、翼付針11を通じて生理食塩水Qと一緒に被験者Sの体内に投与される。このとき、演算部48は、RIセンサ55の測定結果に基づいて、投与放射能量を演算し、表示部50に表示し、液漏れがある場合はアラームなどを発する。
続いて、本実施形態の装置1による作用効果について説明する。
放射性薬剤投与装置1は、翼付針11へ放射性薬剤Rを供給する供給部60と、被験者Sに投入される投入放射線量を測定するRIセンサ55を備える。従って、RIセンサ55は、被験者Sに投入される投入放射線量を正確に測定することができる。また、放射性薬剤投与装置1は、RIセンサ55の測定結果に基づいて、被験者Sに対する投入放射能量を演算する演算部48を備える。従って、演算部は、正確な投入放射線量を用いることで、正確に被験者に対する投入放射線量を演算することができる。以上より、投与される放射性薬剤Rの放射能量を正確に測定することができる。
放射性薬剤投与装置1は、供給部60を収容する筐体2と、供給部60から筐体2の外部に引き出されて翼付針11に接続される放射性薬剤の輸送ライン15と、を更に備え、RIセンサ55は、筐体2の外部の輸送ラインの投入放射線量を測定してよい。この場合、筐体2の外部の、翼付針11に近い位置にRIセンサ55を配置することが可能となる。
放射性薬剤投与装置1は、演算部48で演算された投入放射能量を表示する表示部50を更に備えてよい。表示部50は、投入放射能量を表示することで、液漏れが発生した場合などに、不足分の放射性薬剤薬剤を把握することができる。
放射性薬剤投与装置1は、供給部60と翼付針11とを接続する放射性薬剤Rの輸送ラインを更に備え、RIセンサ55は、輸送ライン15のうち、投与部材寄りの位置に配置されてよい。この場合、翼付針11に近い位置にRIセンサ55を配置する事が可能となる。
RIセンサ55(測定部)は、被験体に密着可能であってよい。この場合、被験者Sの近くに測定部を配置することができる。
放射性薬剤投与装置1は、供給部60と翼付針11とを接続する放射性薬剤の輸送ライン15を更に備え、輸送ライン15には、中途位置にライン15d,15e同士を接続する接続部56が設けられ、RIセンサ55は、接続部56と翼付針11との間に配置されてよい。この場合、接続部56に液漏れなどが発生しても、RIセンサ55は、当該液漏れの影響を踏まえた状態の投入放射線量を測定することができる。
放射線薬剤投与装置1は、供給部60及び翼付針11を接続する放射性薬剤Rの輸送ライン15を更に備え、輸送ライン15には、中途位置にフィルタ39が設けられ、RIセンサ55測定部は、フィルタ39よりも翼付針11寄りの位置に配置されてよい。この場合、フィルタ39と輸送ライン15との継手39aにて液漏れが発生しても、当該液漏れを踏まえた状態の投入放射線量を測定することができる。
演算部48は、RIセンサ55からの信号を受信すると共に、当該信号、放射性薬剤の速度、及び放射性薬剤の投与量に基づいて、投入放射能量を演算してよい。この場合、演算部48は、各情報を有効に用いることで、正確に投入放射能量を演算することができる。
また、演算部48は、放射性薬剤投与装置に対して取り付け可能である。すなわち、演算部48を有する投入放射能量演算システム100は、放射性薬剤投与装置外に設けることが可能である。
投入放射能量演算システム100は、放射性薬剤を被験体へ投与可能であり、被験体に投入される投入放射線量を測定可能な放射性薬剤投薬装置1の投入放射能量演算システム100であって、測定された投入放射線量に基づいて、被験体に対する投入放射能量を演算する演算部48を備える。
この投入放射能量演算システム100によれば、上述の放射性薬剤投与装置1と同趣旨の作用・効果を得ることができる。
本発明は、上述した実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。また、上述した実施形態に記載されている技術的事項を利用して、実施例の変形例を構成することも可能である。各実施形態の構成を適宜組み合わせて使用してもよい。
1…放射性薬剤投与装置、15…輸送ライン、39…フィルタ、48…演算部、50…表示部、100…投入放射能量演算システム。

Claims (9)

  1. 放射性薬剤を被験体へ投与する投与部材と、
    前記投与部材へ前記放射性薬剤を供給する供給部と、
    前記被験体に投入される投入放射線量を測定する測定部と、
    前記測定部の測定結果に基づいて、前記被験体に対する投入放射能量を演算する演算部と、を備える、放射性薬剤投与装置。
  2. 前記供給部を収容する筐体と、
    前記供給部から筐体の外部に引き出されて前記投与部材に接続される前記放射性薬剤の輸送ラインと、を更に備え、
    前記測定部は、前記筐体の外部の前記輸送ラインの前記投入放射線量を測定する、請求項1に記載の放射性薬剤投与装置。
  3. 前記演算部で演算された前記投入放射能量を表示する表示部を更に備える、請求項1又は2に記載の放射性薬剤投与装置。
  4. 前記供給部と前記投与部材とを接続する前記放射性薬剤の輸送ラインを更に備え、
    前記測定部は、前記輸送ラインのうち、前記投与部材寄りの位置に配置される、請求項1~3の何れか一項に記載の放射性薬剤投与装置。
  5. 前記測定部は、前記被験体に密着可能である、請求項1~4の何れか一項に記載の放射性薬剤投与装置。
  6. 前記供給部と前記投与部材とを接続する前記放射性薬剤の輸送ラインを更に備え、
    前記輸送ラインには、中途位置にライン同士を接続する接続部が設けられ、
    前記測定部は、前記接続部と前記投与部材との間に配置される、請求項1~5の何れか一項に記載の放射性薬剤投与装置。
  7. 前記供給部と前記投与部材とを接続する前記放射性薬剤の輸送ラインを更に備え、
    前記輸送ラインには、中途位置にフィルタが設けられ、
    前記測定部は、前記フィルタよりも前記投与部材寄りの位置に配置される、請求項1~6の何れか一項に記載の放射性薬剤投与装置。
  8. 前記演算部は、前記測定部からの信号を受信すると共に、当該信号、前記放射性薬剤の速度、及び前記放射性薬剤の投与量に基づいて、前記投入放射能量を演算する、請求項1~7の何れか一項に記載の放射性薬剤投与装置。
  9. 放射性薬剤を被験体へ投与可能であり、前記被験体に投入される投入放射線量を測定可能な放射性薬剤投薬装置の投入放射能量演算システムであって、
    測定された前記投入放射線量に基づいて、前記被験体に対する投入放射能量を演算する演算部を備える、投入放射能量演算システム。
JP2021052979A 2021-03-26 2021-03-26 放射性薬剤投与装置、及び投入放射能量演算システム Pending JP2022150397A (ja)

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