JP2019217072A - 輸液送出装置、輸液送出方法及び輸液送出量検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 輸液がセンサに触れることなく、微量な輸液の送出量を高精度に管理することができる輸液送出装置を提供する。【解決手段】チューブ200の内部が、輸液によって構成される液柱と気泡によって構成される気泡柱とで交互に区画されるように間欠的に気泡を導入する気泡導入器300と、センシング領域Bにおいて、チューブ200の内部に流通する液柱及び気泡柱をチューブ200の外部からセンシングするセンサ400と、液柱長を計測し、計測した液柱長に基づき「輸液の送出量」を検出する輸液送出量検出部500と、チューブ200の内部に導入された気泡を除去する気泡除去器600と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、輸液送出装置、輸液送出方法及び輸液送出量検出装置に関する。
生体内に輸液を送出するための輸液送出装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
図15は、従来の輸液送出装置901を説明するために示す模式図である。
従来の輸液送出装置901は、図15に示すように、ポンプ910と気泡検知センサ940とを備えている。ポンプ910は、図示が省略されたモータ及びポンプヘッド912を有し、輸液IFの供給源(輸液袋951)から供給された輸液IFを上流側から吸入し下流側に接続されたチューブの内部に吐出する。気泡検知センサ940は、チューブ内に混入している気泡bを検知する。気泡bが混入していた場合には、外部に警報を出力すると共にポンプヘッド912の動作を停止させて輸液の送出を停止する(特許文献1の第2頁右下欄参照。)。
従来の輸液送出装置901によれば、チューブ920及び注入針60を通じて輸液IFを生体90内に送出することができる。また、モータ(図示を省略。)及びポンプヘッド912を有するポンプ910を備えているため、モータの回転速度を適宜制御することにより、所望の輸液送出速度にて輸液の送出を行うことができる。
なお、本明細書においては、輸液送出装置から輸液を出力することを「送出」といい、輸液送出装置から送出された輸液を注入針等を介して生体内に入れることを「注入」というものとする。
図15は、従来の輸液送出装置901を説明するために示す模式図である。
従来の輸液送出装置901は、図15に示すように、ポンプ910と気泡検知センサ940とを備えている。ポンプ910は、図示が省略されたモータ及びポンプヘッド912を有し、輸液IFの供給源(輸液袋951)から供給された輸液IFを上流側から吸入し下流側に接続されたチューブの内部に吐出する。気泡検知センサ940は、チューブ内に混入している気泡bを検知する。気泡bが混入していた場合には、外部に警報を出力すると共にポンプヘッド912の動作を停止させて輸液の送出を停止する(特許文献1の第2頁右下欄参照。)。
従来の輸液送出装置901によれば、チューブ920及び注入針60を通じて輸液IFを生体90内に送出することができる。また、モータ(図示を省略。)及びポンプヘッド912を有するポンプ910を備えているため、モータの回転速度を適宜制御することにより、所望の輸液送出速度にて輸液の送出を行うことができる。
なお、本明細書においては、輸液送出装置から輸液を出力することを「送出」といい、輸液送出装置から送出された輸液を注入針等を介して生体内に入れることを「注入」というものとする。
Jarno Groenesteijn, Dennis Alveringh, Maarten S. Groen, Remco J. Wiegerink and Joost C. Lotters, "SINGLE-CHIP MASS FLOW CONTROLLER WITH INTEGRATED CORIOLIS FLOW SENSOR AND PROPORTIONAL CONTROL VALVE", in International Conference on MEMS 2016, Shanghai CHINA. 24-28 January 2016, pp. 788-791.
ところで、医療現場においては、微量の輸液を相当程度の時間を掛けて微小体積ずつ体内に注入する場合がある。
第1の例として、新生児や乳児に対して鎮痛剤、麻酔薬、昇圧剤等の輸液を注入する場合を挙げることができる。この場合、ごく微量の輸液を比較的ゆっくりと長時間かけて高精度に注入量を管理しながら注入しなければならない。注入すべき輸液の量の精度を上げるために、これらの輸液を希釈することで注入する液体の絶対量を大きくして輸液の注入量の精度を相対的に上げるというアプローチを検討することもできる。しかしながら、新生児や乳児は身体の容積が小さいため注入できる液体の量に限界があること、そもそも輸液の材料によっては他の材料の液体と混合できない(希釈できない)ものもあること等の事情により、輸液を希釈するアプローチを採用できない場合も多い。したがって、結局は、上記輸液について、ごく微量を比較的ゆっくりと長時間かけて量を慎重に見極めながら注入しなければならない。また第2の例として、がん疼痛治療においてがん患者へ鎮痛剤を注入する場合を挙げることができる。この場合においても、ごく微量の輸液を比較的ゆっくりと長時間かけて高精度にがん患者に注入することが要求される。
第1の例及び第2の例に限らず、輸液によっては、その性質上、注入量の絶対量を特に厳密に管理しなければならない輸液も存在する。例えば、ある材料の輸液については、乳児に対して例えば1日につき最大で3mlまでしか注入することができないなどといった制約が存在する場合がある。
第1の例として、新生児や乳児に対して鎮痛剤、麻酔薬、昇圧剤等の輸液を注入する場合を挙げることができる。この場合、ごく微量の輸液を比較的ゆっくりと長時間かけて高精度に注入量を管理しながら注入しなければならない。注入すべき輸液の量の精度を上げるために、これらの輸液を希釈することで注入する液体の絶対量を大きくして輸液の注入量の精度を相対的に上げるというアプローチを検討することもできる。しかしながら、新生児や乳児は身体の容積が小さいため注入できる液体の量に限界があること、そもそも輸液の材料によっては他の材料の液体と混合できない(希釈できない)ものもあること等の事情により、輸液を希釈するアプローチを採用できない場合も多い。したがって、結局は、上記輸液について、ごく微量を比較的ゆっくりと長時間かけて量を慎重に見極めながら注入しなければならない。また第2の例として、がん疼痛治療においてがん患者へ鎮痛剤を注入する場合を挙げることができる。この場合においても、ごく微量の輸液を比較的ゆっくりと長時間かけて高精度にがん患者に注入することが要求される。
第1の例及び第2の例に限らず、輸液によっては、その性質上、注入量の絶対量を特に厳密に管理しなければならない輸液も存在する。例えば、ある材料の輸液については、乳児に対して例えば1日につき最大で3mlまでしか注入することができないなどといった制約が存在する場合がある。
また、医療現場においては、例えば5秒に1度ずつごく微量を注入するというように、微小体積ずつ間欠的に注入する場合もある。例えば、効き目が効き始めるのが早いものの、効き目が引くのも早い性質をもつ薬液を輸液として注入する場合には、ごく微量の輸液を間欠的に注入することが要求される。
翻って、従来の輸液送出装置901を見ると、従来の輸液送出装置901は、輸液送出速度が比較的大きなものとして構成されている(特許文献1の第3頁右上欄の表を参照。本発明が想定しているものよりも少なくとも1桁以上大きな速度となっている。)。これに対応して、輸液の送出量(換言すると生体内に注入される注入量)も比較的多いものとなっている。つまり、従来の輸液送出装置901は、上記したようなごく微量な輸液を比較的ゆっくりと長時間かけて注入するためのものとしては不向きなものとなっている。また、ごく微量の輸液を間欠的に注入するものでもない。さらに、従来の輸液送出装置901は、元々、輸液の送出量を管理するものとはなっていない。
こうしたことから、従来の輸液送出装置901は、微量な輸液の送出量を高精度に管理するものではない。
こうしたことから、従来の輸液送出装置901は、微量な輸液の送出量を高精度に管理するものではない。
一方、液体の流量を高精度に管理するセンサとしてコリオリの力を利用したMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)センサが提案されており(例えば、非特許文献1参照。)、これを用いて輸液の送出量を高精度に管理することも考えられる。
しかしながら、非特許文献1に記載されたMEMSセンサは、バルブ・プレート等に直接触れる(接触する)ようにして液体をキャビティに流しながらセンシングするものである。MEMSセンサが輸液に直接触れるものであることから、MEMSセンサによって輸液が汚染される可能性、MEMSセンサが破損して破損片が輸液に混入する可能性等を考えると、非特許文献1に記載されたMEMSセンサは輸液送出装置の構成部品として必ずしも向くものではない。
しかしながら、非特許文献1に記載されたMEMSセンサは、バルブ・プレート等に直接触れる(接触する)ようにして液体をキャビティに流しながらセンシングするものである。MEMSセンサが輸液に直接触れるものであることから、MEMSセンサによって輸液が汚染される可能性、MEMSセンサが破損して破損片が輸液に混入する可能性等を考えると、非特許文献1に記載されたMEMSセンサは輸液送出装置の構成部品として必ずしも向くものではない。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、輸液がセンサに触れることなく、微量な輸液の送出量を高精度に管理することができる輸液送出装置及び輸液送出方法を提供することを目的とする。また、輸液がセンサに触れることなく、微量な輸液の送出量を高精度に検出することができる輸液送出量検出装置を提供することを目的とする。
[1]本発明の輸液送出装置は、チューブを通じて輸液を生体内に送出する輸液送出装置であって、前記輸液の供給源から供給された前記輸液を上流側から吸入し下流側に接続された前記チューブの内部に吐出するポンプと、少なくとも前記ポンプの前記下流側に接続され、内部に前記輸液を流通させる前記チューブと、前記ポンプよりも下流の位置に配置され、前記チューブの内部が、前記輸液によって構成される液柱と気泡によって構成される気泡柱とで前記チューブの長手方向に沿って交互に区画されるように、前記チューブの気泡導入口から前記チューブの内部に対し間欠的に前記気泡を導入する気泡導入器と、前記気泡導入口よりも下流に位置するセンシング領域において、前記チューブの内部に流通する前記液柱及び前記気泡柱を前記チューブの外部からセンシングするセンサと、前記液柱及び前記気泡柱をセンシングした結果に基づき前記液柱の前記チューブの長手方向の長さである液柱長を計測し、計測した前記液柱長に基づき前記輸液送出装置から外部に送出された前記輸液の量を「輸液の送出量」として検出する輸液送出量検出部と、前記センシング領域よりも下流の位置において、前記チューブの内部に導入された前記気泡を前記チューブの内部から除去する気泡除去器と、を備えたことを特徴とする。
[2]上記[1]に記載の輸液送出装置において、前記輸液送出量検出部は、前記液柱毎に、前記液柱長を計測し、計測した前記液柱長に基づき前記センシング領域よりも下流に送出された液柱群の延べ長さである総液柱長を積算する総液柱長積算ブロックと、前記総液柱長積算ブロックによって積算された前記総液柱長に基づいて前記「輸液の送出量」を算出する輸液送出量算出ブロックと、を有することが好ましい。
[3]上記[2]に記載の輸液送出装置において、前記センシング領域における前記チューブの長手方向に平行な軸をx軸としたときに、前記輸液送出装置は、前記輸液送出装置の外部に前記輸液の送出を開始する際に、前記総液柱長Lsumの値を0に初期化する総液柱長初期化ブロックと、前記輸液の送出を開始する時点でセンシングされた第1気泡柱と該第1気泡柱よりも上流に位置する第1液柱との境界(第1液柱先端)のx座標を0に初期化して、かかる境界の位置を以降に到来する前記液柱の通過を監視するための通過監視原点として設定する原点設定ブロックと、を有し、前記輸液送出量検出部の前記総液柱長積算ブロックは、(a)前記センシング領域に到来しセンシングされた第i液柱と該第i液柱よりも下流に位置する第i気泡柱との境界を第i液柱先端とし、前記第i液柱と前記第i液柱よりも上流に位置する第(i+1)気泡柱との境界を第i液柱後端としたときに(但しiは自然数とする)、前記第i液柱先端のx座標と前記第i液柱後端のx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する第i液柱長計測ルーチン、(b)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過するまで監視する第i液柱通過監視ルーチン、及び、(c)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過したときに、前記第i液柱長計測ルーチンによって計測した前記第i液柱長Liを前記総液柱長Lsumに積算する液柱長積算ルーチン、の(a)〜(c)をiの数を増やしながら繰り返し実行するものであり、前記輸液送出量検出部の前記輸液送出量算出ブロックは、積算された前記総液柱長Lsumと前記チューブの内部の断面積とに基づいて前記「輸液の送出量」を算出するものであり、前記輸液送出量検出部は、算出した前記「輸液の送出量」を出力するものであることが好ましい。
[4]上記[1]に記載の輸液送出装置において、前記輸液送出量検出部は、前記センシング領域に到来した前記液柱の前記液柱長を計測し、計測した前記液柱長に基づいて当該液柱の体積を算出し、算出した前記液柱の体積を前記センシング領域よりも下流に送出された液柱群の延べ体積である総液柱体積に積算する、ことを前記液柱毎に行い、積算された前記総液柱体積をもって前記「輸液の送出量」とすることが好ましい。
[5]上記[4]に記載の輸液送出装置において、前記センシング領域における前記チューブの長手方向に平行な軸をx軸としたときに、前記輸液送出装置は、前記輸液送出装置の外部に前記輸液の送出を開始する際に、前記総液柱体積Vsumの値を0に初期化する総液柱体積初期化ブロックと、前記輸液の送出を開始する時点でセンシングされた第1気泡柱と該第1気泡柱よりも上流に位置する第1液柱との境界(第1液柱先端)のx座標を0に初期化して、かかる境界の位置を以降に到来する前記液柱の通過を監視するための通過監視原点として設定する原点設定ブロックと、を有し、前記輸液送出量検出部は、(a)前記センシング領域に到来しセンシングされた第i液柱と該第i液柱よりも下流に位置する第i気泡柱との境界を第i液柱先端とし、前記第i液柱と前記第i液柱よりも上流に位置する第(i+1)気泡柱との境界を第i液柱後端としたときに(但しiは自然数とする)、前記第i液柱先端のx座標と前記第i液柱後端のx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する第i液柱長計測ルーチン、(b)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過するまで監視する第i液柱通過監視ルーチン、(c)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過したときに、前記第i液柱長計測ルーチンによって計測した前記第i液柱長Liと前記チューブの内部の断面積とに基づいて前記第i液柱の体積Viを算出する第i液柱体積算出ルーチン、及び、(d)算出した前記第i液柱の体積Viを前記総液柱体積Vsumに積算する液柱体積積算ルーチン、の(a)〜(d)をiの数を増やしながら繰り返し実行するものであり、且つ、積算された前記総液柱体積Vsumをもって前記「輸液の送出量」として出力するものであることが好ましい。
[6]本発明の輸液送出装置において、前記輸液送出装置の外部に前記輸液の送出を開始するのに先立って、前記輸液を外部に送出する量の目標である目標送出量及び前記輸液を外部に送出する時間の目標である目標送出時間を有する送出計画情報を取得する送出計画情報取得部と、前記目標送出量及び前記目標送出時間を参照しながら、前記輸液の送出を開始した時刻からの経過時間及び前記輸液送出量検出部において検出された前記「輸液の送出量」に基づき、前記ポンプによる前記輸液の送り速度を変更する輸液速度制御部と、を更に備えたことが好ましい。
[7]本発明の輸液送出装置において、前記気泡除去器よりも下流の別のセンシング領域において、前記チューブの内部に流通する流体を前記チューブの外部からセンシングする別のセンサと、前記別のセンサによってセンシングした結果に基づいて前記気泡が除去されたことを監視する気泡除去監視部と、を更に備えることが好ましい。
[8]本発明の輸液送出方法は、ポンプと該ポンプの下流側に接続されたチューブとを備えた輸液送出装置から、該輸液送出装置の外部に輸液を送出する輸液送出方法であって、前記輸液の供給源から供給された前記輸液を、前記ポンプにより、前記ポンプの上流側から吸入し前記ポンプの下流側に吐出して、前記チューブの内部に前記輸液を送る輸液送りステップと、前記ポンプよりも下流の位置において、前記チューブの内部が、前記輸液によって構成される液柱と気泡によって構成される気泡柱とで前記チューブの長手方向に沿って交互に区画されるように、前記チューブの内部に間欠的に前記気泡を導入する気泡導入ステップと、前記気泡導入ステップが施された気泡導入位置よりも下流のセンシング領域において、前記チューブの内部に流通する前記液柱及び前記気泡柱を前記チューブの外部からセンサによってセンシングして前記チューブの長手方向の前記液柱の長さである液柱長を計測し、計測した前記液柱長に基づき前記輸液送出装置から外部に送出された前記輸液の量を「輸液の送出量」として検出する輸液送出量検出ステップと、前記センシング領域よりも下流の位置において、前記チューブの内部に導入された前記気泡を前記チューブの内部から除去する気泡除去ステップと、を含むことを特徴とする。
[9]上記[8]に記載の輸液送出方法において、前記輸液送出量検出ステップは、前記液柱毎に、前記液柱長を計測し、計測した前記液柱長に基づき前記センシング領域よりも下流に送出された液柱群の延べ長さである総液柱長を積算する総液柱長積算工程と、積算された前記総液柱長に基づき前記「輸液の送出量」を算出する輸液送出量算出工程と、を有することが好ましい。
[10]上記[9]に記載の輸液送出方法において、前記センシング領域における前記チューブの長手方向に平行な軸をx軸としたときに、前記輸液送出装置の外部に前記輸液の送出を開始する際に、前記総液柱長Lsumの値を0に初期化する総液柱長初期化工程と、前記輸液の送出を開始する時点でセンシングされた第1気泡柱と該第1気泡柱よりも上流に位置する第1液柱との境界のx座標を0に初期化して、かかる境界の位置を以降に到来する前記液柱の通過を監視するための通過監視原点として設定する原点設定工程と、を前記輸液送出量検出ステップに先立って実行する。
そして、前記輸液送出量検出ステップの前記総液柱長積算工程においては、(a)前記センシング領域に到来しセンシングされた第i液柱と該第i液柱よりも下流に位置する第i気泡柱との境界を第i液柱先端とし、前記第i液柱と前記第i液柱よりも上流に位置する第(i+1)気泡柱との境界を第i液柱後端としたときに(但しiは自然数とする)、前記第i液柱先端のx座標と前記第i液柱後端のx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する第i液柱長計測ルーチン、(b)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過するまで監視する第i液柱通過監視ルーチン、及び、(c)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過したときに、前記第i液柱長計測ルーチンによって計測した前記第i液柱長Liを前記総液柱長Lsumに積算する液柱長積算ルーチン、の(a)〜(c)をiの数を増やしながら繰り返し実行する。
そして、前記輸液送出量検出ステップの前記輸液送出量算出工程においては、積算された前記総液柱長Lsumと前記チューブの内部の断面積とに基づいて前記「輸液の送出量」を算出することが好ましい。
そして、前記輸液送出量検出ステップの前記総液柱長積算工程においては、(a)前記センシング領域に到来しセンシングされた第i液柱と該第i液柱よりも下流に位置する第i気泡柱との境界を第i液柱先端とし、前記第i液柱と前記第i液柱よりも上流に位置する第(i+1)気泡柱との境界を第i液柱後端としたときに(但しiは自然数とする)、前記第i液柱先端のx座標と前記第i液柱後端のx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する第i液柱長計測ルーチン、(b)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過するまで監視する第i液柱通過監視ルーチン、及び、(c)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過したときに、前記第i液柱長計測ルーチンによって計測した前記第i液柱長Liを前記総液柱長Lsumに積算する液柱長積算ルーチン、の(a)〜(c)をiの数を増やしながら繰り返し実行する。
そして、前記輸液送出量検出ステップの前記輸液送出量算出工程においては、積算された前記総液柱長Lsumと前記チューブの内部の断面積とに基づいて前記「輸液の送出量」を算出することが好ましい。
[11]上記[8]に記載の輸液送出方法において、前記輸液送出量検出ステップは、前記センシング領域に到来した前記液柱の前記液柱長を計測し、計測した前記液柱長に基づいて当該液柱の体積を算出し、算出した前記液柱の体積を前記センシング領域よりも下流に送出された液柱群の延べ体積である総液柱体積に積算する、ことを前記液柱毎に行い、積算された前記総液柱体積をもって前記「輸液の送出量」とすることが好ましい。
[12]上記[11]に記載の輸液送出方法において、前記センシング領域における前記チューブの長手方向に平行な軸をx軸としたときに、前記輸液送出装置の外部に前記輸液の送出を開始する際に、前記総液柱体積Vsumの値を0に初期化する総液柱体積初期化工程と、前記輸液の送出を開始する時点でセンシングされた第1気泡柱と該第1気泡柱よりも上流に位置する第1液柱との境界(第1液柱先端)のx座標を0に初期化して、かかる境界の位置を以降に到来する前記液柱の通過を監視するための通過監視原点として設定する原点設定工程と、を前記輸液送出量検出ステップに先立って実行する。
そして、前記輸液送出量検出ステップにおいては、(a)前記センシング領域に到来しセンシングされた第i液柱と該第i液柱よりも下流に位置する第i気泡柱との境界を第i液柱先端とし、前記第i液柱と前記第i液柱よりも上流に位置する第(i+1)気泡柱との境界を第i液柱後端としたときに(但しiは自然数とする)、前記第i液柱先端のx座標と前記第i液柱後端のx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する第i液柱長計測ルーチン、(b)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過するまで監視する第i液柱通過監視ルーチン、(c)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過したときに、前記第i液柱長計測ルーチンによって計測した前記第i液柱長Liと前記チューブの内部の断面積とに基づいて前記第i液柱の体積Viを算出する第i液柱体積算出ルーチン、及び、(d)算出した前記第i液柱の体積Viを前記総液柱体積Vsumに積算する液柱体積積算ルーチン、の(a)〜(d)をiの数を増やしながら繰り返し実行する。
そして、積算された前記総液柱体積Vsumをもって前記「輸液の送出量」とすることが好ましい。
そして、前記輸液送出量検出ステップにおいては、(a)前記センシング領域に到来しセンシングされた第i液柱と該第i液柱よりも下流に位置する第i気泡柱との境界を第i液柱先端とし、前記第i液柱と前記第i液柱よりも上流に位置する第(i+1)気泡柱との境界を第i液柱後端としたときに(但しiは自然数とする)、前記第i液柱先端のx座標と前記第i液柱後端のx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する第i液柱長計測ルーチン、(b)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過するまで監視する第i液柱通過監視ルーチン、(c)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過したときに、前記第i液柱長計測ルーチンによって計測した前記第i液柱長Liと前記チューブの内部の断面積とに基づいて前記第i液柱の体積Viを算出する第i液柱体積算出ルーチン、及び、(d)算出した前記第i液柱の体積Viを前記総液柱体積Vsumに積算する液柱体積積算ルーチン、の(a)〜(d)をiの数を増やしながら繰り返し実行する。
そして、積算された前記総液柱体積Vsumをもって前記「輸液の送出量」とすることが好ましい。
[13]本発明の輸液送出方法において、前記輸液送出量検出ステップに先立って、前記輸液を外部に送出する量の目標である目標送出量及び前記輸液を外部に送出する時間の目標である目標送出時間を有する送出計画情報を取得する送出計画情報取得ステップと、前記目標送出量及び前記目標送出時間を参照しながら、前記輸液の送出を開始した時刻からの経過時間及び前記輸液送出量検出ステップにおいて検出された前記「輸液の送出量」に基づき、前記ポンプによる前記輸液の送り速度を変更する輸液送り速度変更ステップと、を含むことが好ましい。
[14]本発明の輸液送出量検出装置は、ポンプにより第1チューブを通じて送出された輸液の送出量を検出する輸液送出量検出装置であって、前記第1チューブと接続され、前記ポンプから送出された前記輸液を当該輸液送出量検出装置の内部へと中継する第1管継手と、前記第1管継手に接続され、内部に前記輸液を流通させる前記第2チューブと、 前記第2チューブの内部が、前記輸液によって構成される液柱と気泡によって構成される気泡柱とで前記第2チューブの長手方向に沿って交互に区画されるように、前記第2チューブの気泡導入口から前記第2チューブの内部に対し間欠的に前記気泡を導入する気泡導入器と、前記気泡導入口よりも下流に位置するセンシング領域において、前記第2チューブの内部に流通する前記液柱及び前記気泡柱を前記第2チューブの外部からセンシングする第1センサと、前記液柱及び前記気泡柱をセンシングした結果に基づき前記液柱の前記第2チューブの長手方向の長さである液柱長を計測し、計測した前記液柱長に基づいて前記輸液の送出量を検出する輸液送出量検出部と、前記センシング領域よりも下流の位置において、前記第2チューブの内部に導入された前記気泡を前記第2チューブの内部から除去する気泡除去器と、前記気泡除去器に接続され、内部に前記輸液を流通させる第3チューブと、前記第3チューブに接続され、前記第3チューブの内部に流通する前記輸液を当該輸液送出量検出装置の外部へと中継する第2管継手と、を備えたことを特徴とする。
[15]上記[14]に記載の輸液送出量検出装置において、前記第3チューブの内部に流通する流体を前記第3チューブの外部からセンシングする第2センサと、前記第2センサによってセンシングした結果に基づき前記気泡が除去されたことを監視する気泡除去監視部と、を更に備えることが好ましい。
[16]上記[15]に記載の輸液送出量検出装置において、前記第1センサは、カメラにより画像を撮像して2次元のセンシング情報を取得することができる2次元画像センサであり、前記カメラが前記第2チューブのセンシング領域と前記第3チューブのセンシング領域とを同時に撮像することができるように前記カメラ、前記第2チューブ及び前記第3チューブが配置され、前記カメラは前記第2センサとしても兼用され、前記カメラによって撮像された一の画像に基づき、前記輸液送出量検出部による輸液送出量検出に資する前記液柱及び前記気泡柱のセンシングと、前記気泡除去監視部による気泡除去監視に資する前記第3チューブの内部に流通する前記流体のセンシングと、を行うことが好ましい。
以下、本発明の輸液送出装置1,2,3,4及びこれに対応する輸液送出方法、並びに、輸液送出量検出装置10について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。なお、各図面は模式図であり、必ずしも実際の寸法を厳密に反映したものではない。
[実施形態1]
1.実施形態1に係る輸液送出装置1
図1は、実施形態1に係る輸液送出装置1を説明するために示す図である。なお、破線で描いた矢印は、センサ400がチューブ200の外部からチューブの内部の流体をセンシングする様子を模式的に示すものである(以下、図4,7,10,12,13においても同様。)。図2の各図は、実施形態1に係る輸液送出装置1の各構成要件の要部を拡大して示す要部拡大図である。
1.実施形態1に係る輸液送出装置1
図1は、実施形態1に係る輸液送出装置1を説明するために示す図である。なお、破線で描いた矢印は、センサ400がチューブ200の外部からチューブの内部の流体をセンシングする様子を模式的に示すものである(以下、図4,7,10,12,13においても同様。)。図2の各図は、実施形態1に係る輸液送出装置1の各構成要件の要部を拡大して示す要部拡大図である。
(1)全体構成
図1に示すように、実施形態1に係る輸液送出装置1は、輸液の供給源50/51から供給された輸液IFをチューブ200を通じて外部に送出し、例えば注入針60等を介して生体90内に注入する装置である。
ここで「輸液IF」とは、生体内に注入される液体をいう。具体的には薬液などを挙げることができるが、これに限定されるものではなく、例えば、血液、リンパ液等の生体液であってもよい。
「輸液の供給源50」は、例として輸液を貯めた貯液槽、薬液袋等を挙げることができる。図1においては輸液の供給源50として薬液袋51を適用した例を示している。これに限らず、例えば人工透析の場合には、生体そのものが「輸液の供給源50」になりうる。
図1に示すように、実施形態1に係る輸液送出装置1は、輸液の供給源50/51から供給された輸液IFをチューブ200を通じて外部に送出し、例えば注入針60等を介して生体90内に注入する装置である。
ここで「輸液IF」とは、生体内に注入される液体をいう。具体的には薬液などを挙げることができるが、これに限定されるものではなく、例えば、血液、リンパ液等の生体液であってもよい。
「輸液の供給源50」は、例として輸液を貯めた貯液槽、薬液袋等を挙げることができる。図1においては輸液の供給源50として薬液袋51を適用した例を示している。これに限らず、例えば人工透析の場合には、生体そのものが「輸液の供給源50」になりうる。
輸液送出装置1は、ポンプ100と、チューブ200(気泡導入領域A,センシング領域B,気泡除去領域Cを含む)と、気泡導入器300と、センサ400と、輸液送出量検出部500と、気泡除去器600とを備える。これらの構成要素は、輸液の流通経路(輸液流通経路)に沿って、輸液の供給源50(輸液送出装置1の外部)、ポンプ100、チューブ200の気泡導入領域A、チューブ200のセンシング領域B、チューブ200の気泡除去領域C及び注入針60(輸液送出装置1の外部)の順に配置されている(図1参照。)。
(2)ポンプ100
ポンプ100は、輸液の供給源50/51から供給された輸液IFを上流側(ポンプからみて輸液の供給源50側)から吸入し下流側に接続されたチューブ200(後述する。)の内部202に吐出するものである。ポンプ100としては、上記機能を有するものであれば、如何なるものを採用してもよい。例えば、ロータリポンプ、シリンジポンプ、スクイージングポンプ等を採用することができる。図1においてはロータリ110を有するロータリポンプを採用した例を示している。
なお、ポンプ100の上流側には、図1のように輸液の供給源50及び輸液の供給源50に接続されたチューブ200が配置されてもよいし、チューブ200を介さず、直にポンプ100に接続されるようにして輸液の供給源50が配置されてもよい。
ポンプ100は、輸液の供給源50/51から供給された輸液IFを上流側(ポンプからみて輸液の供給源50側)から吸入し下流側に接続されたチューブ200(後述する。)の内部202に吐出するものである。ポンプ100としては、上記機能を有するものであれば、如何なるものを採用してもよい。例えば、ロータリポンプ、シリンジポンプ、スクイージングポンプ等を採用することができる。図1においてはロータリ110を有するロータリポンプを採用した例を示している。
なお、ポンプ100の上流側には、図1のように輸液の供給源50及び輸液の供給源50に接続されたチューブ200が配置されてもよいし、チューブ200を介さず、直にポンプ100に接続されるようにして輸液の供給源50が配置されてもよい。
(3)チューブ200
チューブ200は中空の管状の部材である。ここでは内壁201で囲まれた菅の内側の空間をチューブの内部202といい、菅の外側をチューブの外部204というものとする《図2(a)、図2(b)、図2(d)等参照。》。チューブの内部202には、輸液IF及び気泡を流通させることができる。
チューブ200の内径ID《図2(d)参照。》の大きさは、実施形態1に係る輸液送出装置1及び輸液送出方法の作用・効果を奏することができれば如何なる大きさであってもよい。チューブ200の内径IDを小さくすると、輸液の体積が同一でも、その分、輸液による液柱LQの長さ(後述する液柱長L)を長くすることができる。このため、センシング領域Bにおける液柱LQの検出が容易となり、且つ、液柱長Lの計測精度ひいては「輸液の送出量V」の検出精度を上げることができる。チューブ200の内径IDは、輸液IFの粘性、輸液IFの表面張力の度合い、輸液IFとチューブ200の内壁201との間の摩擦係数等を踏まえ適宜設定することができる。
チューブ200の材質は、センサ400(後述する。)がチューブの内部202に流通する流体をセンシングする際に、チューブの外部204から流体をセンシングすることができるような材質で構成されている。例えばセンサ400として光学センサを用いるとき、チューブ200は、光学センサが検知することができる波長の光を少なくとも透過可能な材質(光透過性を有する)で構成されている。換言すると、チューブ200は、センサ400によるセンシングを妨げるような材質によっては構成されていない。
また、実施形態1においては、少なくともポンプ100の下流側にチューブ200が接続される。これには、ポンプ100の下流側に直接的にチューブが接続される場合の他に、ポンプの下流側に別部品を介して間接的にチューブが接続される場合も含まれる。
チューブ200は中空の管状の部材である。ここでは内壁201で囲まれた菅の内側の空間をチューブの内部202といい、菅の外側をチューブの外部204というものとする《図2(a)、図2(b)、図2(d)等参照。》。チューブの内部202には、輸液IF及び気泡を流通させることができる。
チューブ200の内径ID《図2(d)参照。》の大きさは、実施形態1に係る輸液送出装置1及び輸液送出方法の作用・効果を奏することができれば如何なる大きさであってもよい。チューブ200の内径IDを小さくすると、輸液の体積が同一でも、その分、輸液による液柱LQの長さ(後述する液柱長L)を長くすることができる。このため、センシング領域Bにおける液柱LQの検出が容易となり、且つ、液柱長Lの計測精度ひいては「輸液の送出量V」の検出精度を上げることができる。チューブ200の内径IDは、輸液IFの粘性、輸液IFの表面張力の度合い、輸液IFとチューブ200の内壁201との間の摩擦係数等を踏まえ適宜設定することができる。
チューブ200の材質は、センサ400(後述する。)がチューブの内部202に流通する流体をセンシングする際に、チューブの外部204から流体をセンシングすることができるような材質で構成されている。例えばセンサ400として光学センサを用いるとき、チューブ200は、光学センサが検知することができる波長の光を少なくとも透過可能な材質(光透過性を有する)で構成されている。換言すると、チューブ200は、センサ400によるセンシングを妨げるような材質によっては構成されていない。
また、実施形態1においては、少なくともポンプ100の下流側にチューブ200が接続される。これには、ポンプ100の下流側に直接的にチューブが接続される場合の他に、ポンプの下流側に別部品を介して間接的にチューブが接続される場合も含まれる。
(4)気泡導入器300
図2(a)は、気泡導入領域Aにおいて気泡導入器300がチューブの内部202に気泡を導入する様子を示す図である。チューブの内部202から外部に矢印で引き出して示したLQ及びBBは、液柱LQ及び気泡柱BBのイメージを示すものである。図2(b)は、図2(a)のチューブ200のうち液柱LQを含む区画をD−D線に沿って切断したときの断面図である。図2(c)は、図2(a)のチューブ200のうち気泡柱BBを含む区画をE−E線に沿って切断したときの断面図である。
図2(a)は、気泡導入領域Aにおいて気泡導入器300がチューブの内部202に気泡を導入する様子を示す図である。チューブの内部202から外部に矢印で引き出して示したLQ及びBBは、液柱LQ及び気泡柱BBのイメージを示すものである。図2(b)は、図2(a)のチューブ200のうち液柱LQを含む区画をD−D線に沿って切断したときの断面図である。図2(c)は、図2(a)のチューブ200のうち気泡柱BBを含む区画をE−E線に沿って切断したときの断面図である。
気泡導入器300は、ポンプ100よりも下流の位置に配置される。すなわち、ポンプ100よりも下流の位置に気泡導入領域Aが設定され、かかる気泡導入領域Aに気泡導入器300が配置される(図1参照。)。
気泡導入器300は、上記気泡導入領域Aにおいて設けられた気泡導入口206からチューブの内部202に対し気泡bbを導入する《図2(a)参照。》。
気泡導入器300は、上記気泡導入領域Aにおいて設けられた気泡導入口206からチューブの内部202に対し気泡bbを導入する《図2(a)参照。》。
「気泡導入口206」は、例えば図2(a)の様に、気泡をチューブ200の外径の脇から導入する場合には、チューブ200の胴の一部に設けることができる。あるいは、チューブ200を切断し2つに分断したうえで気泡導入器300を挿入する場合(いわゆるインライン接続)には、当該チューブ200を切断した切断口を「気泡導入口206」として設けることもできる。
気泡導入器300としては、チューブの内部202に対し気泡bbを導入することができれば如何なるものを採用してもよい。例えば図2(a)に示すように、気泡導入器300は、空気の取り込み口となり当該空気を洗浄するエアフィルタ314、及び、ロータリ312を回転させて洗浄済の空気を出力先に送るロータリポンプ310からなる装置を採用することができる。
気泡導入器300は、図2(a)に示すように、チューブの内部202が、輸液IFによって構成される液柱LQと気泡bbによって構成される気泡柱BBとでチューブ200の長手方向(図1及び図2においてはx軸方向。)に沿って交互に区画されるように間欠的に気泡bbを導入する。別言すると、気泡柱BBを含む区画については、チューブ200を切断して視たとき、内部202に気泡が満たされるようにして気泡bbを導入する。つまり、断面視したとき内側の空間全体を気泡が占有する(気泡柱BBの外径とチューブ200の内径がほぼ同等となる)ようにして気泡bbを導入する《図2(c)参照。》。これにより、気泡柱BBの径方向の外側とチューブの内壁201との間を輸液IFが通り抜けることもなくなり、隣り合う液柱の間で輸液IFの行き来をブロックすることができ、チューブ200内に輸液IFを移動させている間も個々の液柱LQの大きさが変化することなく個々の液柱長Lを維持することができる。
気泡を間欠的に導入する手段としては様々な態様を採ることができる。例えば、一旦、チューブの内部202の輸液IFの流通を弁で遮断して遮断部の下流に気泡bbを導入し、その後、弁による遮断を解除して輸液IFを再びチューブの内部202を入れるという手段を採ることができる。また、別態様として、ポンプ100による輸液IFの送圧に打ち勝つようにして気泡bbをチューブの内部202に導入するという手段、すなわち、(気泡bbの導入圧力)>(輸液IFの送圧)の関係が成り立つように気泡の導入圧力を設定して気泡bbを導入するという手段を採ることもできる。
なお、「気泡」は、輸液IFと分離し易く(換言すると輸液IFとの親和性が低い)、且つ、センサ400によって輸液IF(液柱LQ)が気泡柱BBと峻別することができ、且つ、気泡除去器600によってチューブの内部202から外部204に除去することができるものであれば、如何なる材料も検討対象となりうる。ここでは空気を「気泡」として用いることができる。しかしながら、これに限定されるものではない。空気以外の気体であってもよい。また、輸液とは別の液体であってもよい。「気泡」として輸液とは別の液体を用いる場合も実施形態1と等価な発明とみなすことができる。
(5)センサ400
センサ400は、気泡導入口206よりも下流に位置するセンシング領域Bにおいて、チューブの内部202に流通する液柱LQ及び気泡柱BBをチューブ200の外部からセンシングする(図1参照。)。
センサ400としては、液柱LQと気泡柱BBとを峻別することができ、液柱LQの長さが計測できるものであれば如何なるものを採用してもよい。例えば、いわゆる2次元イメージセンサ/エリアセンサなどと呼ばれる画像センサ、ラインセンサ等(これらを包括して「光学センサ」というものとする。)、超音波センサ、AEセンサ(アコースティックエミッション・センサ)、レーザセンサ等を採用することができる。
センサ400は、気泡導入口206よりも下流に位置するセンシング領域Bにおいて、チューブの内部202に流通する液柱LQ及び気泡柱BBをチューブ200の外部からセンシングする(図1参照。)。
センサ400としては、液柱LQと気泡柱BBとを峻別することができ、液柱LQの長さが計測できるものであれば如何なるものを採用してもよい。例えば、いわゆる2次元イメージセンサ/エリアセンサなどと呼ばれる画像センサ、ラインセンサ等(これらを包括して「光学センサ」というものとする。)、超音波センサ、AEセンサ(アコースティックエミッション・センサ)、レーザセンサ等を採用することができる。
ここでは、センサ400として画像センサを用いるものとして説明を続ける。
図2(d)は、センシング領域Bにおいてセンサ400がチューブの内部202をセンシングした結果を画像として出力した例を示す図である。センサ400により図2(d)に示すような画像を得ることで、チューブの内部202に流通する液柱LQ及び気泡柱BBを峻別することができる。
なお、液柱LQ及び気泡柱BBには、下流に到達する順に数字が増加する添え字を付している。チューブの内部202の断面積はSAである。一点鎖線で示したx軸上の位置は、個々の液柱LQが通過したことを監視するライン(「通過監視原点」。詳細は後述する。)を示している。
図2(d)は、センシング領域Bにおいてセンサ400がチューブの内部202をセンシングした結果を画像として出力した例を示す図である。センサ400により図2(d)に示すような画像を得ることで、チューブの内部202に流通する液柱LQ及び気泡柱BBを峻別することができる。
なお、液柱LQ及び気泡柱BBには、下流に到達する順に数字が増加する添え字を付している。チューブの内部202の断面積はSAである。一点鎖線で示したx軸上の位置は、個々の液柱LQが通過したことを監視するライン(「通過監視原点」。詳細は後述する。)を示している。
(6)輸液送出量検出部500
輸液送出量検出部500は、センサ400により液柱LQ及び気泡柱BBをセンシングした結果に基づき液柱LQにおけるチューブ200の長手方向(x軸方向)の長さである液柱長Lを計測する。
例えばセンサ400が画像センサである場合には、次のような処理をすることによって実現してもよい。まずカメラ(図示を省略。)によりセンシング領域Bにおけるチューブの内部202の様子を画像としてキャプチャし、キャプチャした画像《例えば、図2(d)に示すような画像。》に対し2値化処理等を施したうえで、液柱LQを峻別する。そして、峻別された液柱LQについて、適宜液柱長を計測する《図2(d)のL1等を参照。》。
輸液送出量検出部500は、センサ400により液柱LQ及び気泡柱BBをセンシングした結果に基づき液柱LQにおけるチューブ200の長手方向(x軸方向)の長さである液柱長Lを計測する。
例えばセンサ400が画像センサである場合には、次のような処理をすることによって実現してもよい。まずカメラ(図示を省略。)によりセンシング領域Bにおけるチューブの内部202の様子を画像としてキャプチャし、キャプチャした画像《例えば、図2(d)に示すような画像。》に対し2値化処理等を施したうえで、液柱LQを峻別する。そして、峻別された液柱LQについて、適宜液柱長を計測する《図2(d)のL1等を参照。》。
輸液送出量検出部500は、計測した液柱長Lに基づき輸液送出装置1から外部に送出された輸液IFの量を「輸液の送出量」として検出する。
センシング領域Bにおけるチューブ200の内部202の断面積SAが概ね一定であるならば、「輸液の送出量(体積)」は計測した液柱長Lに比例することとなる。このことから、計測した液柱長Lに基づき間接的に「輸液の送出量」を検出することができる。
センシング領域Bにおけるチューブ200の内部202の断面積SAが概ね一定であるならば、「輸液の送出量(体積)」は計測した液柱長Lに比例することとなる。このことから、計測した液柱長Lに基づき間接的に「輸液の送出量」を検出することができる。
(7)気泡除去器600
図2(e)は、気泡除去器600がチューブの内部202の気泡を除去する様子を示す図である。
気泡除去器600は、図2(e)に示すように、センシング領域Bよりも下流の位置において(図1において気泡除去領域Cとして示された位置。)、チューブの内部202に導入された気泡をチューブの内部202から除去する。
気泡除去器600は、気泡柱BBを構成する気泡を除去するが、気泡柱BBに限らず意図せず発生した気泡についてもこれを除去する。気泡が除去された結果、気泡除去器600より下流においてはチューブの内部202は輸液IFのみが流通することとなる。
図2(e)は、気泡除去器600がチューブの内部202の気泡を除去する様子を示す図である。
気泡除去器600は、図2(e)に示すように、センシング領域Bよりも下流の位置において(図1において気泡除去領域Cとして示された位置。)、チューブの内部202に導入された気泡をチューブの内部202から除去する。
気泡除去器600は、気泡柱BBを構成する気泡を除去するが、気泡柱BBに限らず意図せず発生した気泡についてもこれを除去する。気泡が除去された結果、気泡除去器600より下流においてはチューブの内部202は輸液IFのみが流通することとなる。
気泡除去器600は、上記機能を具備するものであれば如何なるものを採用してもよい。例えば、エアベント機能を有するエアベントフィルタ602を採用することができる。
2.実施形態1に係る輸液送出方法
図3は、実施形態1に係る輸液送出方法を説明するために示すフロー図である。
実施形態1に係る輸液送出方法は、図3に示すように、ポンプ100と該ポンプ100の下流側に接続されたチューブ200とを備えた輸液送出装置1から、該輸液送出装置1の外部に輸液IFを送出する輸液送出方法であって、輸液送りステップS10と、気泡導入ステップS20と、輸液送出量検出ステップS40と、気泡除去ステップS50とを含む。
図3は、実施形態1に係る輸液送出方法を説明するために示すフロー図である。
実施形態1に係る輸液送出方法は、図3に示すように、ポンプ100と該ポンプ100の下流側に接続されたチューブ200とを備えた輸液送出装置1から、該輸液送出装置1の外部に輸液IFを送出する輸液送出方法であって、輸液送りステップS10と、気泡導入ステップS20と、輸液送出量検出ステップS40と、気泡除去ステップS50とを含む。
なお、図3のフロー図では各ステップを順次実行するように描かれている。これは、注目する当該液柱及び当該気泡柱が下流に送られるにつれて、順次これらのステップが実行されることから微視的に描かれたものである。しかしながら、これに限定されるものではない。実際には液柱及び気泡柱が次々と生成されて下流に送られていくことから、巨視的に考えると、これらの各ステップは連続的に同時並行的に実行されるものであってもよい(以下、図6、図9及び図11においても同様。)
(1)輸液送りステップS10
輸液送りステップS10は、輸液の供給源50から供給された輸液IFを、ポンプ100により、ポンプ100の上流側から吸入し前記ポンプ100の下流側に吐出して、チューブの内部202に輸液IFを送るステップである(図1及び図2も併せて参照。以下同様。)。
輸液送りステップS10は、輸液の供給源50から供給された輸液IFを、ポンプ100により、ポンプ100の上流側から吸入し前記ポンプ100の下流側に吐出して、チューブの内部202に輸液IFを送るステップである(図1及び図2も併せて参照。以下同様。)。
(2)気泡導入ステップS20
気泡導入ステップS20は、ポンプ100よりも下流の位置において、チューブの内部202に気泡bbを導入するステップである。ここで、気泡は、チューブの内部202が、輸液IFによって構成される液柱LQと気泡bbによって構成される気泡柱BBとでチューブ200の長手方向に沿って交互に区画されるように、チューブの内部202に間欠的に導入する。
気泡導入ステップS20は、ポンプ100よりも下流の位置において、チューブの内部202に気泡bbを導入するステップである。ここで、気泡は、チューブの内部202が、輸液IFによって構成される液柱LQと気泡bbによって構成される気泡柱BBとでチューブ200の長手方向に沿って交互に区画されるように、チューブの内部202に間欠的に導入する。
(3)輸液送出量検出ステップS40
輸液送出量検出ステップS40は、液柱LQをセンシングして、液柱長Lを計測し、「輸液の送出量V」を検出するステップである。
具体的には、気泡導入ステップS20が施された気泡導入位置(気泡導入口206又は気泡導入領域A)よりも下流のセンシング領域Bにおいて、チューブの内部202に流通する液柱LQ及び気泡柱BBをチューブの外部204からセンサ400によってセンシングする。次いで、センシング結果に基づいてチューブ200の長手方向(図1及び図2においてはx軸方向。)の液柱LQの長さである液柱長Lを計測する。次いで、計測した液柱長Lに基づき輸液送出装置1から外部に送出された輸液IFの量を「輸液の送出量V」として検出する。
輸液送出量検出ステップS40は、液柱LQをセンシングして、液柱長Lを計測し、「輸液の送出量V」を検出するステップである。
具体的には、気泡導入ステップS20が施された気泡導入位置(気泡導入口206又は気泡導入領域A)よりも下流のセンシング領域Bにおいて、チューブの内部202に流通する液柱LQ及び気泡柱BBをチューブの外部204からセンサ400によってセンシングする。次いで、センシング結果に基づいてチューブ200の長手方向(図1及び図2においてはx軸方向。)の液柱LQの長さである液柱長Lを計測する。次いで、計測した液柱長Lに基づき輸液送出装置1から外部に送出された輸液IFの量を「輸液の送出量V」として検出する。
(4)気泡除去ステップS50
気泡除去ステップS50は、センシング領域Bよりも下流の位置において、チューブの内部202に導入された気泡をチューブの内部202から除去するステップである。
気泡除去ステップS50は、センシング領域Bよりも下流の位置において、チューブの内部202に導入された気泡をチューブの内部202から除去するステップである。
なお、「1.実施形態1に係る輸液送出装置1」で説明した事項と共通する事項については、本項の「2.実施形態1に係る輸液送出方法」における説明にそのまま援用される。
3.実施形態1に係る輸液送出装置1及び輸液送出方法の作用・効果
(1)実施形態1に係る輸液送出装置1の作用・効果
実施形態1に係る輸液送出装置1によれば、気泡導入器300により、チューブ200の内部202が、輸液IFによって構成される液柱LQと気泡bbによって構成される気泡柱BBとでチューブ200の長手方向に沿って交互に区画されるように、チューブ200の気泡導入口206からチューブ200の内部202に対し間欠的に気泡bbが導入される。こうすることで、気泡導入器300(気泡導入口206)よりも下流では、気泡柱BBを区切り子として1つ1つの液柱LQが区分けされ、1つ1つの液柱LQを把握(センシング)できる状態となる《図1及び図2(a)〜図2(d)参照。》。
そして、この状態を活用することにより、センシング領域Bでは、センサ400により、チューブ200の内部202に流通する液柱LQ及び気泡柱BBをチューブ200の外部204からセンシングすることができる。ここでのセンシングは、輸液IFがセンサ400に直接触れる(接触する)ことなくチューブ200の外部204から行うものである《図1及び図2(d)参照。》。
次いで、輸液送出量検出部500により、液柱LQ及び気泡柱BBをセンシングした結果に基づき液柱長Lが計測される。センシング領域Bにおけるチューブ200の内部202の断面積SAが概ね一定であるならば、「輸液の送出量(体積)」は計測した液柱長Lに比例することとなる。このことから、計測した液柱長Lに基づき間接的に「輸液の送出量」を検出することができる《図2(d)参照。》。
(1)実施形態1に係る輸液送出装置1の作用・効果
実施形態1に係る輸液送出装置1によれば、気泡導入器300により、チューブ200の内部202が、輸液IFによって構成される液柱LQと気泡bbによって構成される気泡柱BBとでチューブ200の長手方向に沿って交互に区画されるように、チューブ200の気泡導入口206からチューブ200の内部202に対し間欠的に気泡bbが導入される。こうすることで、気泡導入器300(気泡導入口206)よりも下流では、気泡柱BBを区切り子として1つ1つの液柱LQが区分けされ、1つ1つの液柱LQを把握(センシング)できる状態となる《図1及び図2(a)〜図2(d)参照。》。
そして、この状態を活用することにより、センシング領域Bでは、センサ400により、チューブ200の内部202に流通する液柱LQ及び気泡柱BBをチューブ200の外部204からセンシングすることができる。ここでのセンシングは、輸液IFがセンサ400に直接触れる(接触する)ことなくチューブ200の外部204から行うものである《図1及び図2(d)参照。》。
次いで、輸液送出量検出部500により、液柱LQ及び気泡柱BBをセンシングした結果に基づき液柱長Lが計測される。センシング領域Bにおけるチューブ200の内部202の断面積SAが概ね一定であるならば、「輸液の送出量(体積)」は計測した液柱長Lに比例することとなる。このことから、計測した液柱長Lに基づき間接的に「輸液の送出量」を検出することができる《図2(d)参照。》。
以上から、実施形態1に係る輸液送出装置1によれば、輸液IFがセンサ400に触れることなく、微量な輸液の送出量を高精度に管理することができる。
なお、ここでの「輸液の送出量」は、輸液送出装置1の外部に送出された送出量を指す。生体90内に実際に注入された輸液IFの量(注入量)は、所与の前提の下で「輸液の送出量」とほぼ同等とみなすことができる。
また、ここでの「高精度」とは、「輸液の送出量」が目標送出量に近いものとなっていること、又は/及び、目標送出量との差のバラつきが小さいこと等をいうものとする。
ごく微量な輸液を扱う場合であっても、内径IDが微小なチューブ200を適宜準備することにより液柱長Lを高精度に計測することができ、輸液の送出量を高精度に管理することができる。
例えば、チューブ200として内径ID=1.1[mm]のものを採用して、目標送出量=3[ml]=3000[mm3]の輸液を生体内に注入するものとする。例えば、平均の液柱長Lが1.75[mm]の液柱を作成したとすると、1個当たりの液柱の平均体積はおおよそ1.66[mm3]となる。「輸液の送出量」を管理する分解能を1液柱当たりの平均体積だと仮定すると(勿論、実施形態1においてはそれよりも細かい体積の分解能とすることもできる。)、1.66[mm3]/3000[mm3]=0.00055となり、つまり分解能0.055[%]の高精度で「輸液の送出量」を管理することができる。
また、ここでの「高精度」とは、「輸液の送出量」が目標送出量に近いものとなっていること、又は/及び、目標送出量との差のバラつきが小さいこと等をいうものとする。
ごく微量な輸液を扱う場合であっても、内径IDが微小なチューブ200を適宜準備することにより液柱長Lを高精度に計測することができ、輸液の送出量を高精度に管理することができる。
例えば、チューブ200として内径ID=1.1[mm]のものを採用して、目標送出量=3[ml]=3000[mm3]の輸液を生体内に注入するものとする。例えば、平均の液柱長Lが1.75[mm]の液柱を作成したとすると、1個当たりの液柱の平均体積はおおよそ1.66[mm3]となる。「輸液の送出量」を管理する分解能を1液柱当たりの平均体積だと仮定すると(勿論、実施形態1においてはそれよりも細かい体積の分解能とすることもできる。)、1.66[mm3]/3000[mm3]=0.00055となり、つまり分解能0.055[%]の高精度で「輸液の送出量」を管理することができる。
また、気泡除去器600により、気泡がチューブ200の内部202から除去され、チューブ200の内部202はポンプ100から輸液IFを送出したときと同様の輸液IFのみの状態に復帰することができる《図1及び図2(e)参照。》。
参考までに、一般に、チューブの中には気泡を混入すべきではなく、従来の輸液送出装置において気泡は排除すべきものとして取り扱っている。これに対し、実施形態1に係る輸液送出装置1及び輸液送出方法においては、逆に気泡を積極的に導入して当該気泡(気泡柱BB)を区切り子として液柱LQを個々に検出し易くし、この個々の液柱LQを検出して液柱長Lを計測し、液柱長Lに基づいて「輸液の送出量」を算出し管理するものとしている。
参考までに、一般に、チューブの中には気泡を混入すべきではなく、従来の輸液送出装置において気泡は排除すべきものとして取り扱っている。これに対し、実施形態1に係る輸液送出装置1及び輸液送出方法においては、逆に気泡を積極的に導入して当該気泡(気泡柱BB)を区切り子として液柱LQを個々に検出し易くし、この個々の液柱LQを検出して液柱長Lを計測し、液柱長Lに基づいて「輸液の送出量」を算出し管理するものとしている。
(2)実施形態1に係る輸液送出方法の作用・効果
実施形態1の輸液送出方法によれば、
気泡導入ステップS20により、チューブ200の内部202が、輸液IFによって構成される液柱LQと気泡bbによって構成される気泡柱BBとでチューブ200の長手方向に沿って交互に区画されるように、チューブ200の内部202に間欠的に気泡が導入される。これにより、気泡導入位置よりも下流では、気泡柱BBを区切り子として1つ1つの液柱LQが区分けされ、1つ1つの液柱LQを把握(センシング)できる状態となる。
そして、この状態を活用することにより、輸液送出量検出ステップS40では、チューブ200の内部202に流通する液柱LQ及び気泡柱BBがチューブ200の外部204からセンサ400によってセンシングされ、液柱長Lが計測される。ここでのセンシングは、輸液IFがセンサ400に直接触れる(接触する)ことなくチューブ200の外部204から行うものである。センシング領域Bにおけるチューブ200の内部202の断面積SAが概ね一定であるならば「輸液の送出量(体積)V」は計測した液柱長Lに比例するため、上記のように液柱長Lを計測することにより間接的に「輸液の送出量V」を検出することができる。このことから、輸液送出量検出ステップS40では計測した液柱長Lに基づき「輸液の送出量」が検出される。
実施形態1の輸液送出方法によれば、
気泡導入ステップS20により、チューブ200の内部202が、輸液IFによって構成される液柱LQと気泡bbによって構成される気泡柱BBとでチューブ200の長手方向に沿って交互に区画されるように、チューブ200の内部202に間欠的に気泡が導入される。これにより、気泡導入位置よりも下流では、気泡柱BBを区切り子として1つ1つの液柱LQが区分けされ、1つ1つの液柱LQを把握(センシング)できる状態となる。
そして、この状態を活用することにより、輸液送出量検出ステップS40では、チューブ200の内部202に流通する液柱LQ及び気泡柱BBがチューブ200の外部204からセンサ400によってセンシングされ、液柱長Lが計測される。ここでのセンシングは、輸液IFがセンサ400に直接触れる(接触する)ことなくチューブ200の外部204から行うものである。センシング領域Bにおけるチューブ200の内部202の断面積SAが概ね一定であるならば「輸液の送出量(体積)V」は計測した液柱長Lに比例するため、上記のように液柱長Lを計測することにより間接的に「輸液の送出量V」を検出することができる。このことから、輸液送出量検出ステップS40では計測した液柱長Lに基づき「輸液の送出量」が検出される。
以上から、実施形態1に係る輸液送出方法によれば、輸液がセンサに触れることなく、微量な輸液の送出量を高精度に管理することができる。
また、気泡除去ステップS50により、気泡がチューブ200の内部202から除去され、チューブの内部はポンプから輸液を送出したときと同様の輸液のみの状態に復帰することができる《図1及び図2(e)参照。》。
実施形態1の輸液送出量検出(輸液送出量検出部500/輸液送出量検出ステップS40による)は、様々な態様で構成することができる。例えば、第1の態様として、液柱が到来する毎に、当該液柱の液柱長Lを計測して、検出開始からそれまでの間に到来した液柱の液柱長Lの総和を算出する(総液柱長Lsumを積算する)。そして、然るべきタイミングで総液柱長Lsumに基づいて「輸液の送出量V」を算出するという態様がある。また、第2の態様として、液柱が到来する毎に、当該液柱の液柱長Lを計測し、当該液柱の体積を算出しつつ、検出開始からそれまでの間に到来した液柱の体積の総和を算出する(総液柱体積Vsumを積算する)という態様もある。しかしながら、これらの態様に限られるものでもない。
以下、上記第1の態様を「実施形態2」として、上記第2の態様を「実施形態3」として説明を続ける。
以下、上記第1の態様を「実施形態2」として、上記第2の態様を「実施形態3」として説明を続ける。
[実施形態2]
1.実施形態2に係る輸液送出装置2
図4は、実施形態2に係る輸液送出装置2を説明するために示す図である。
図5は、実施形態2に係る輸液送出装置2及び輸液送出方法を説明するために示す図である。図5において、総液柱長初期化ブロック550及び原点設定ブロック570が動作し所定の手順を実行する際の様子をS30として示し、総液柱長積算ブロック510が動作し所定の手順を実行する際の様子をS42として示し、輸液送出量算出ブロック520が動作し所定の手順を実行する際の様子をS46として示す。なお、この図5は、輸液送出方法と対応するものでもあり、総液柱長初期化工程S32及び原点設定工程S34を含む第1初期化ステップS30、総液柱長積算工程S42、並びに、輸液送出量算出工程S46を時系列に沿って実行する様子を示す図でもある。
なお、実施形態2において実施形態1と共通する構成については、同一の文言及び/又は符号を付し、その説明を実施形態1における説明に代え、重複した説明を省略する。
1.実施形態2に係る輸液送出装置2
図4は、実施形態2に係る輸液送出装置2を説明するために示す図である。
図5は、実施形態2に係る輸液送出装置2及び輸液送出方法を説明するために示す図である。図5において、総液柱長初期化ブロック550及び原点設定ブロック570が動作し所定の手順を実行する際の様子をS30として示し、総液柱長積算ブロック510が動作し所定の手順を実行する際の様子をS42として示し、輸液送出量算出ブロック520が動作し所定の手順を実行する際の様子をS46として示す。なお、この図5は、輸液送出方法と対応するものでもあり、総液柱長初期化工程S32及び原点設定工程S34を含む第1初期化ステップS30、総液柱長積算工程S42、並びに、輸液送出量算出工程S46を時系列に沿って実行する様子を示す図でもある。
なお、実施形態2において実施形態1と共通する構成については、同一の文言及び/又は符号を付し、その説明を実施形態1における説明に代え、重複した説明を省略する。
(1)実施形態2に係る輸液送出装置2は、基本的には実施形態1に係る輸液送出装置1と同様の構成を有するが、輸液送出量検出部500の詳細において、実施形態1に係る輸液送出装置1とは異なる。
すなわち、図4に示すように、実施形態2に係る輸液送出装置2において、輸液送出量検出部500は、総液柱長積算ブロック510と輸液送出量算出ブロック520とを有している。
総液柱長積算ブロック510は、液柱LQ毎に、液柱長Lを計測し、計測した液柱長Lに基づきセンシング領域Bよりも下流に送出された液柱群の延べ長さである総液柱長Lsumを積算するものである。輸液送出量算出ブロック520は、総液柱長積算ブロック510によって積算された総液柱長Lsumに基づいて「輸液の送出量」を算出するものである(図5参照。)。
総液柱長積算ブロック510は、液柱LQ毎に、液柱長Lを計測し、計測した液柱長Lに基づきセンシング領域Bよりも下流に送出された液柱群の延べ長さである総液柱長Lsumを積算するものである。輸液送出量算出ブロック520は、総液柱長積算ブロック510によって積算された総液柱長Lsumに基づいて「輸液の送出量」を算出するものである(図5参照。)。
このように総液柱長積算ブロック510が液柱毎に液柱長Lを計測して総液柱長Lsumを積算するため、センシング領域Bに液柱LQが到来する毎では総液柱長Lsumの積算のみを行えばよいこととなる。このため、簡易でありながらも高い応答性をもって総液柱長Lsumを把握することができ、ひいては高精度に「輸液の送出量V」を管理することができる。
なお、「センシング領域Bよりも下流に送出された液柱群の延べ長さ(総液柱長Lsum)」は、より厳密にいうと、通過監視原点OPよりも下流に送出された液柱の延べ長さということとなる。
チューブ200の内部202に液柱LQ及び気泡柱BBが送られる過程で、各液柱及び気泡柱は送圧がかかるため、液柱長及び気泡柱の長さは微視的には変動しうる。しかし、所望する液柱の送液量目標送出量に対し各液柱長Liが十分小さく液柱長の変動が十分小さいものであり、また、各液柱長Liに対して気泡柱の長さの変動が十分小さいものであれば、巨視的には、かかる変動は考慮しなくてもよいレベルとなる。
チューブ200の内部202に液柱LQ及び気泡柱BBが送られる過程で、各液柱及び気泡柱は送圧がかかるため、液柱長及び気泡柱の長さは微視的には変動しうる。しかし、所望する液柱の送液量目標送出量に対し各液柱長Liが十分小さく液柱長の変動が十分小さいものであり、また、各液柱長Liに対して気泡柱の長さの変動が十分小さいものであれば、巨視的には、かかる変動は考慮しなくてもよいレベルとなる。
(2)さらに詳細に説明する。
実施形態2に係る輸液送出装置2は、総液柱長初期化ブロック550と原点設定ブロック570とを有している(図4参照。)。
総液柱長初期化ブロック550は、輸液送出装置2の外部に輸液IFの送出を開始する際に、総液柱長Lsumの値を0に初期化するものである(図5のS32参照。)。
原点設定ブロック570は、輸液IFの送出を開始する時点でセンシングされた第1気泡柱BB1と該第1気泡柱BB1よりも上流に位置する第1液柱LQ1との境界のx座標を0に初期化して、かかる境界の位置を以降に到来する液柱の通過を監視するための通過監視原点OP《図5のS34参照。併せて図2(d)も参照。》として設定するものである。
なお、図5において、総液柱長初期化ブロック550及び原点設定ブロック570が動作し所定の手順が実行される時刻を仮にt0とする。また、センシング領域Bにおけるチューブ200の長手方向に平行な軸をx軸とする。
実施形態2に係る輸液送出装置2は、総液柱長初期化ブロック550と原点設定ブロック570とを有している(図4参照。)。
総液柱長初期化ブロック550は、輸液送出装置2の外部に輸液IFの送出を開始する際に、総液柱長Lsumの値を0に初期化するものである(図5のS32参照。)。
原点設定ブロック570は、輸液IFの送出を開始する時点でセンシングされた第1気泡柱BB1と該第1気泡柱BB1よりも上流に位置する第1液柱LQ1との境界のx座標を0に初期化して、かかる境界の位置を以降に到来する液柱の通過を監視するための通過監視原点OP《図5のS34参照。併せて図2(d)も参照。》として設定するものである。
なお、図5において、総液柱長初期化ブロック550及び原点設定ブロック570が動作し所定の手順が実行される時刻を仮にt0とする。また、センシング領域Bにおけるチューブ200の長手方向に平行な軸をx軸とする。
輸液送出量検出部500の総液柱長積算ブロック510は、図5のS42の枠内に示すように、次のような所定の手順を実行するものである。なお、i及びjは自然数とする。
(a)第i液柱長計測ルーチン
第i液柱長計測ルーチンは、第i液柱先端LQHiのx座標と第i液柱後端LQEiのx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する。
ただし、センシング領域Bに到来しセンシングされた第i液柱LQiと該第i液柱LQiよりも下流(図5においては紙面に向かって右側。)に位置する第i気泡柱BBiとの境界を第i液柱先端LQHiとし、第i液柱LQiと第i液柱LQiよりも上流(紙面に向かって左側。)に位置する第(i+1)気泡柱BBi+1との境界を第i液柱後端LQEiとする。
なお、輸液自体の表面張力/粘性や、輸液及びチューブ内径の間の抵抗により、液柱の底面の縁が鈍ってしまい、液柱が完全なる円柱状にならない場合がある。そうしたことから、液柱長を算定するに当たっては、かかる事情を考慮して実際にセンシングして得た測定値に対し適宜の補正係数を掛けるものとしてもよい。以下別の実施形態及び変形例における液柱長計測においても同様である。
(a)第i液柱長計測ルーチン
第i液柱長計測ルーチンは、第i液柱先端LQHiのx座標と第i液柱後端LQEiのx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する。
ただし、センシング領域Bに到来しセンシングされた第i液柱LQiと該第i液柱LQiよりも下流(図5においては紙面に向かって右側。)に位置する第i気泡柱BBiとの境界を第i液柱先端LQHiとし、第i液柱LQiと第i液柱LQiよりも上流(紙面に向かって左側。)に位置する第(i+1)気泡柱BBi+1との境界を第i液柱後端LQEiとする。
なお、輸液自体の表面張力/粘性や、輸液及びチューブ内径の間の抵抗により、液柱の底面の縁が鈍ってしまい、液柱が完全なる円柱状にならない場合がある。そうしたことから、液柱長を算定するに当たっては、かかる事情を考慮して実際にセンシングして得た測定値に対し適宜の補正係数を掛けるものとしてもよい。以下別の実施形態及び変形例における液柱長計測においても同様である。
(b)第i液柱通過監視ルーチン
第i液柱通過監視ルーチンは、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過するまで監視する。図5においては第i液柱LQiを通過監視する様子を示している。例えば、時刻tjの後から、通過監視原点OPを基準に第i液柱LQiを把握し始めるとする。しばらく時間が経過した時刻tj+1においては、第i液柱LQiは未だ通過していない状況であることが把握される。そして、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過するまで監視を続け、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過したところ(時刻tj+2)で第i液柱通過監視ルーチンを終える。
(c)液柱長積算ルーチン
液柱長積算ルーチンは、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過したときに、第i液柱長計測ルーチンによって計測した第i液柱長Liを総液柱長Lsumに積算する。
(d)上記(a)〜(c)をiの数を増やしながら繰り返し実行する。
第i液柱通過監視ルーチンは、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過するまで監視する。図5においては第i液柱LQiを通過監視する様子を示している。例えば、時刻tjの後から、通過監視原点OPを基準に第i液柱LQiを把握し始めるとする。しばらく時間が経過した時刻tj+1においては、第i液柱LQiは未だ通過していない状況であることが把握される。そして、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過するまで監視を続け、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過したところ(時刻tj+2)で第i液柱通過監視ルーチンを終える。
(c)液柱長積算ルーチン
液柱長積算ルーチンは、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過したときに、第i液柱長計測ルーチンによって計測した第i液柱長Liを総液柱長Lsumに積算する。
(d)上記(a)〜(c)をiの数を増やしながら繰り返し実行する。
輸液送出量検出部500の輸液送出量算出ブロック520は、図5のS46の枠内に示すように、総液柱長Lsumとチューブ200の内部202の断面積SAとに基づいて「輸液の送出量V」を算出するものである。
そして、輸液送出量検出部500は、このように算出した「輸液の送出量」を外部に出力する。
そして、輸液送出量検出部500は、このように算出した「輸液の送出量」を外部に出力する。
このような構成とすることにより、任意の状態の任意のタイミングにて、通過監視原点OPの設定及び総液柱長Lsumの初期化をして、「輸液の送出量V」の算出を開始することができる。このため、使い勝手の自由度が高い輸液送出装置を医療現場に提供することができる。
また、チューブの内部の断面積を用いての算出を行うことから、比較的簡易に「輸液の送出量」を得ることができる。なお、ここでの『チューブの内部の断面積とに基づいて「輸液の送出量」を算出する』ことには、チューブの内径の直径又は半径に基づいて間接的に断面積を算出して「輸液の送出量」を算出する場合も含まれるものとする。
また、チューブの内部の断面積を用いての算出を行うことから、比較的簡易に「輸液の送出量」を得ることができる。なお、ここでの『チューブの内部の断面積とに基づいて「輸液の送出量」を算出する』ことには、チューブの内径の直径又は半径に基づいて間接的に断面積を算出して「輸液の送出量」を算出する場合も含まれるものとする。
なお、実施形態2に係る輸液送出装置2は、輸液送出量検出部500の詳細、総液柱長初期化ブロック550及び原点設定ブロック570以外の点においては、実施形態1に係る輸液送出装置1と同様の構成を有する。そのため、実施形態1に係る輸液送出装置1が有する効果のうち該当する効果を同様に有する。
2.実施形態2に係る輸液送出方法
次に、実施形態2に係る輸液送出方法を、図6を参照しながら説明する。
次に、実施形態2に係る輸液送出方法を、図6を参照しながら説明する。
(1)実施形態2に係る輸液送出方法は、基本的には実施形態1に係る輸液送出方法と同様の構成を有するが、輸液送出量検出ステップの詳細において、実施形態1に係る輸液送出方法とは異なる。
すなわち、図6に示すように、実施形態2に係る輸液送出方法において、輸液送出量検出ステップS40aは、総液柱長積算工程S42と輸液送出量算出工程S46とを有している。
総液柱長積算工程S42は、液柱LQ毎に、液柱長Lを計測し、計測した液柱長Lに基づきセンシング領域Bよりも下流に送出された液柱LQの延べ長さである総液柱長Lsumを積算するものである。輸液送出量算出工程S46は、積算された総液柱長Lsumに基づき「輸液の送出量V」を算出するものである。
総液柱長積算工程S42は、液柱LQ毎に、液柱長Lを計測し、計測した液柱長Lに基づきセンシング領域Bよりも下流に送出された液柱LQの延べ長さである総液柱長Lsumを積算するものである。輸液送出量算出工程S46は、積算された総液柱長Lsumに基づき「輸液の送出量V」を算出するものである。
(2)さらに詳細に説明する。
実施形態2に係る輸液送出方法は、総液柱長初期化工程S32と原点設定工程S34と(これらを合わせて「第1初期化ステップ」とする。)を有し、これらの工程を輸液送出量検出ステップS40aに先立って実行する(図5及び図6参照)。なお、総液柱長初期化工程S32及び原点設定工程S34は、どちらの工程を先に実行してもよいし、並行して実行してもよい。
総液柱長初期化工程S32は、輸液送出装置2の外部に輸液IFの送出を開始する際に、総液柱長Lsumの値を0に初期化するものである。
原点設定工程S34は、輸液IFの送出を開始する時点でセンシングされた第1気泡柱BB1と該第1気泡柱BB1よりも上流に位置する第1液柱LQ1との境界のx座標を0に初期化して、かかる境界の位置を以降に到来する液柱LQの通過を監視するための通過監視原点OPとして設定するものである《図5のS34参照。併せて図2(d)も参照。》。
なお、総液柱長初期化工程S32及び原点設定工程S34が実行される時刻を仮にt0とする。また、センシング領域における前記チューブの長手方向に平行な軸をx軸とする。
実施形態2に係る輸液送出方法は、総液柱長初期化工程S32と原点設定工程S34と(これらを合わせて「第1初期化ステップ」とする。)を有し、これらの工程を輸液送出量検出ステップS40aに先立って実行する(図5及び図6参照)。なお、総液柱長初期化工程S32及び原点設定工程S34は、どちらの工程を先に実行してもよいし、並行して実行してもよい。
総液柱長初期化工程S32は、輸液送出装置2の外部に輸液IFの送出を開始する際に、総液柱長Lsumの値を0に初期化するものである。
原点設定工程S34は、輸液IFの送出を開始する時点でセンシングされた第1気泡柱BB1と該第1気泡柱BB1よりも上流に位置する第1液柱LQ1との境界のx座標を0に初期化して、かかる境界の位置を以降に到来する液柱LQの通過を監視するための通過監視原点OPとして設定するものである《図5のS34参照。併せて図2(d)も参照。》。
なお、総液柱長初期化工程S32及び原点設定工程S34が実行される時刻を仮にt0とする。また、センシング領域における前記チューブの長手方向に平行な軸をx軸とする。
輸液送出量検出ステップS40aの総液柱長積算工程S42は、図5及び図6に示すように、次のような所定の手順を実行するものである。なお、i及びjは自然数とする。
(a)第i液柱長計測ルーチンS43(時刻tjの様子も参照。)
第i液柱長計測ルーチンS43は、第i液柱先端LQHiのx座標と第i液柱後端LQEiのx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する。
(b)第i液柱通過監視ルーチンS44(時刻tj〜tj+2の様子も参照。)
第i液柱通過監視ルーチンS44は、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過するまで監視する。
(c)液柱長積算ルーチンS45
液柱長積算ルーチンS45は、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過したときに、第i液柱長計測ルーチンS43によって計測した第i液柱長Liを総液柱長Lsumに積算する。
(d)上記(a)〜(c)をiの数を増やしながら繰り返し実行する。
(a)第i液柱長計測ルーチンS43(時刻tjの様子も参照。)
第i液柱長計測ルーチンS43は、第i液柱先端LQHiのx座標と第i液柱後端LQEiのx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する。
(b)第i液柱通過監視ルーチンS44(時刻tj〜tj+2の様子も参照。)
第i液柱通過監視ルーチンS44は、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過するまで監視する。
(c)液柱長積算ルーチンS45
液柱長積算ルーチンS45は、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過したときに、第i液柱長計測ルーチンS43によって計測した第i液柱長Liを総液柱長Lsumに積算する。
(d)上記(a)〜(c)をiの数を増やしながら繰り返し実行する。
輸液送出量検出ステップS40aの輸液送出量算出工程S46は、図5及び図6に示すように、総液柱長Lsumとチューブの内部の断面積SAとに基づいて「輸液の送出量V」を算出するものである。
実施形態2に係る輸液送出装置2及び実施形態2に係る輸液送出方法の間で共通する構成要素については、上述した輸液送出装置2の構成要素の記載を輸液送出方法の構成要素の記載としてそのまま援用することができる。
また、実施形態2に係る輸液送出方法は、実施形態2に係る輸液送出装置2と実質的に同様の構成要素を含むため、実施形態2に係る輸液送出装置2で得られる効果と同様の効果を得ることができる。このため、上述した実施形態2に係る輸液送出装置2の作用・効果の記載を実施形態2に係る輸液送出方法の作用・効果の記載としてそのまま援用することができる。
また、実施形態2に係る輸液送出方法は、実施形態2に係る輸液送出装置2と実質的に同様の構成要素を含むため、実施形態2に係る輸液送出装置2で得られる効果と同様の効果を得ることができる。このため、上述した実施形態2に係る輸液送出装置2の作用・効果の記載を実施形態2に係る輸液送出方法の作用・効果の記載としてそのまま援用することができる。
さらに、実施形態2に係る輸液送出方法は、輸液送出量検出ステップの詳細、総液柱長初期化工程S32及び原点設定工程S34以外の点においては、実施形態1に係る輸液送出方法と同様の構成を有する。そのため、実施形態1に係る輸液送出方法が有する効果のうち該当する効果を同様に有する。
[実施形態3]
図7は、実施形態3に係る輸液送出装置3を説明するために示す図である。
図8は、実施形態3に係る輸液送出装置3及び輸液送出方法を説明するために示す図である。総液柱体積初期化ブロック560及び原点設定ブロック570が動作し所定の手順を実行する際の様子をS31として示し、輸液送出量検出部500が動作し所定の手順を実行する際の様子をS40bとして示す。なお、この図8は、輸液送出方法と対応するものでもあり、総液柱体積初期化工程S33及び原点設定工程S34を含む第2初期化ステップS31、輸液送出量検出ステップS40b、並びに、「輸液の送出量」の出力を時系列に実行する様子を示す図でもある。
図9は、実施形態3に係る輸液送出方法を説明するために示すフロー図である。
なお、実施形態3において実施形態1及び実施形態2と共通する構成については、同一の文言及び/又は符号を付し、その説明を実施形態1及び実施形態2における説明に代え、重複した説明を省略する。
図7は、実施形態3に係る輸液送出装置3を説明するために示す図である。
図8は、実施形態3に係る輸液送出装置3及び輸液送出方法を説明するために示す図である。総液柱体積初期化ブロック560及び原点設定ブロック570が動作し所定の手順を実行する際の様子をS31として示し、輸液送出量検出部500が動作し所定の手順を実行する際の様子をS40bとして示す。なお、この図8は、輸液送出方法と対応するものでもあり、総液柱体積初期化工程S33及び原点設定工程S34を含む第2初期化ステップS31、輸液送出量検出ステップS40b、並びに、「輸液の送出量」の出力を時系列に実行する様子を示す図でもある。
図9は、実施形態3に係る輸液送出方法を説明するために示すフロー図である。
なお、実施形態3において実施形態1及び実施形態2と共通する構成については、同一の文言及び/又は符号を付し、その説明を実施形態1及び実施形態2における説明に代え、重複した説明を省略する。
1.実施形態3に係る輸液送出装置3
(1)実施形態3に係る輸液送出装置3は、基本的には実施形態1に係る輸液送出装置1と同様の構成を有するが、輸液送出量検出部500の詳細において、実施形態1に係る輸液送出装置1とは異なる。
(1)実施形態3に係る輸液送出装置3は、基本的には実施形態1に係る輸液送出装置1と同様の構成を有するが、輸液送出量検出部500の詳細において、実施形態1に係る輸液送出装置1とは異なる。
すなわち、図7及び図8に示すように、実施形態3に係る輸液送出装置3において、
輸液送出量検出部500は、センシング領域Bに到来した液柱LQの液柱長Lを計測し、計測した液柱長Lに基づいて当該液柱の体積Viを算出し、算出した液柱の体積Viをセンシング領域Bよりも下流に送出された液柱群の延べ体積である総液柱体積Vsumに積算する、ことを液柱毎に行うものである。
そして、この総液柱体積Vsumをもって「輸液の送出量V」とするものである。
輸液送出量検出部500は、センシング領域Bに到来した液柱LQの液柱長Lを計測し、計測した液柱長Lに基づいて当該液柱の体積Viを算出し、算出した液柱の体積Viをセンシング領域Bよりも下流に送出された液柱群の延べ体積である総液柱体積Vsumに積算する、ことを液柱毎に行うものである。
そして、この総液柱体積Vsumをもって「輸液の送出量V」とするものである。
このような構成によれば、輸液送出量検出部500は、センシング領域Bに液柱LQが到来する毎に、当該液柱LQiの液柱長Li及び体積Viを算出し総液柱体積Vsumに積算する。そして、この総液柱体積Vsumをもって「輸液の送出量V」とする。このため、高い即時性(リアルタイム性)をもって「輸液の送出量V」を得ることができ、ひいては高精度に輸液の送出量を管理することができる。
(2)さらに詳細に説明する。
実施形態3に係る輸液送出装置3は、総液柱体積初期化ブロック560と原点設定ブロック570とを有している(図7参照。)。
総液柱体積初期化ブロック560は、輸液送出装置3の外部に輸液IFの送出を開始する際に、総液柱体積Vsumの値を0に初期化するものである(図8のS33参照。)。
原点設定ブロック570は、輸液IFの送出を開始する時点でセンシングされた第1気泡柱BB1と該第1気泡柱BB1よりも上流に位置する第1液柱LQ1との境界のx座標を0に初期化して、かかる境界の位置を以降に到来する液柱の通過を監視するための通過監視原点OP《図8のS34参照。併せて図2(d)も参照。》として設定するものである。
なお、図8において、総液柱体積初期化ブロック560及び原点設定ブロック570が動作し所定の手順が実行される時刻を仮にt0とする。また、センシング領域Bにおけるチューブ200の長手方向に平行な軸をx軸とする。
実施形態3に係る輸液送出装置3は、総液柱体積初期化ブロック560と原点設定ブロック570とを有している(図7参照。)。
総液柱体積初期化ブロック560は、輸液送出装置3の外部に輸液IFの送出を開始する際に、総液柱体積Vsumの値を0に初期化するものである(図8のS33参照。)。
原点設定ブロック570は、輸液IFの送出を開始する時点でセンシングされた第1気泡柱BB1と該第1気泡柱BB1よりも上流に位置する第1液柱LQ1との境界のx座標を0に初期化して、かかる境界の位置を以降に到来する液柱の通過を監視するための通過監視原点OP《図8のS34参照。併せて図2(d)も参照。》として設定するものである。
なお、図8において、総液柱体積初期化ブロック560及び原点設定ブロック570が動作し所定の手順が実行される時刻を仮にt0とする。また、センシング領域Bにおけるチューブ200の長手方向に平行な軸をx軸とする。
輸液送出量検出部500は、図8のS40bの枠内に示すように、次のような所定の手順を実行するものである。なお、i及びjは自然数とする。
(a)第i液柱長計測ルーチン
第i液柱長計測ルーチンは、第i液柱先端LQHiのx座標と第i液柱後端LQEiのx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する。
ただし、センシング領域Bに到来しセンシングされた第i液柱LQiと該第i液柱LQiよりも下流に位置する第i気泡柱BBiとの境界を第i液柱先端LQHiとし、第i液柱LQiと第i液柱LQiよりも上流に位置する第(i+1)気泡柱BBi+1との境界を第i液柱後端LQEiとする。
(b)第i液柱通過監視ルーチン
第i液柱通過監視ルーチンは、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過するまで監視する。
(c)第i液柱体積算出ルーチン
第i液柱体積算出ルーチンは、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過したときに、第i液柱長計測ルーチンによって計測した第i液柱長Liとチューブ200の内部202の断面積SAとに基づいて第i液柱LQiの体積Viを算出する。
(d)液柱体積積算ルーチン
液柱体積積算ルーチンは、算出した第i液柱LQiの体積Viを総液柱体積Vsumに積算する。
(e)上記(a)〜(d)をiの数を増やしながら繰り返し実行する。
(a)第i液柱長計測ルーチン
第i液柱長計測ルーチンは、第i液柱先端LQHiのx座標と第i液柱後端LQEiのx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する。
ただし、センシング領域Bに到来しセンシングされた第i液柱LQiと該第i液柱LQiよりも下流に位置する第i気泡柱BBiとの境界を第i液柱先端LQHiとし、第i液柱LQiと第i液柱LQiよりも上流に位置する第(i+1)気泡柱BBi+1との境界を第i液柱後端LQEiとする。
(b)第i液柱通過監視ルーチン
第i液柱通過監視ルーチンは、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過するまで監視する。
(c)第i液柱体積算出ルーチン
第i液柱体積算出ルーチンは、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過したときに、第i液柱長計測ルーチンによって計測した第i液柱長Liとチューブ200の内部202の断面積SAとに基づいて第i液柱LQiの体積Viを算出する。
(d)液柱体積積算ルーチン
液柱体積積算ルーチンは、算出した第i液柱LQiの体積Viを総液柱体積Vsumに積算する。
(e)上記(a)〜(d)をiの数を増やしながら繰り返し実行する。
また、輸液送出量検出部500は、上記のように積算した総液柱体積Vsumをもって「輸液の送出量V」として出力するものである。
このような構成とすることにより、任意の状態の任意のタイミングにて、通過監視原点OPの設定及び総液柱体積Vsumの初期化をして、「輸液の送出量V」の算出を開始することができる。このため、使い勝手の自由度が高い輸液送出装置を医療現場に提供することができる。
なお、実施形態3に係る輸液送出装置3は、輸液送出量検出部500の詳細、総液柱体積初期化ブロック560及び原点設定ブロック570以外の点においては、実施形態1に係る輸液送出装置1及び実施形態2に係る輸液送出装置2と同様の構成を有する。そのため、実施形態1に係る輸液送出装置1及び実施形態2に係る輸液送出装置2が有する効果のうち該当する効果を同様に有する。
2.実施形態3に係る輸液送出方法
次に、実施形態3に係る輸液送出方法を、図9を参照しながら説明する。
次に、実施形態3に係る輸液送出方法を、図9を参照しながら説明する。
(1)実施形態3に係る輸液送出方法は、基本的には実施形態1に係る輸液送出方法及び実施形態2に係る輸液送出方法と同様の構成を有するが、輸液送出量検出ステップの詳細において、実施形態1に係る輸液送出方法及び実施形態2に係る輸液送出方法とは異なる。
すなわち、図9に示すように、実施形態3に係る輸液送出方法における輸液送出量検出ステップS40bは、センシング領域Bに到来した液柱LQiの液柱長Liを計測し、計測した液柱長Liに基づいて当該液柱LQiの体積Viを算出し、算出した液柱LQiの体積Viをセンシング領域Bよりも下流に送出された液柱群の延べ体積である総液柱体積Vsumに積算する、ことを前記液柱毎に行うものとなっている。そして、かかる総液柱体積Vsumをもって「輸液の送出量V」とする。
(2)さらに詳細に説明する。
実施形態3に係る輸液送出方法は、総液柱体積初期化工程S33と原点設定工程S34と(これらを合わせて「第2初期化ステップS31」とする。)を有し、これらの工程を輸液送出量検出ステップS40bに先立って実行する(図8及び図9参照)。なお、総液柱体積初期化工程S33及び原点設定工程S34は、どちらの工程を先に実行してもよいし、並行して実行してもよい。
実施形態3に係る輸液送出方法は、総液柱体積初期化工程S33と原点設定工程S34と(これらを合わせて「第2初期化ステップS31」とする。)を有し、これらの工程を輸液送出量検出ステップS40bに先立って実行する(図8及び図9参照)。なお、総液柱体積初期化工程S33及び原点設定工程S34は、どちらの工程を先に実行してもよいし、並行して実行してもよい。
総液柱体積初期化工程S33は、輸液送出装置3の外部に輸液IFの送出を開始する際に、総液柱体積Vsumの値を0に初期化するものである。
原点設定工程S34は、輸液IFの送出を開始する時点でセンシングされた第1気泡柱BB1と該第1気泡柱BB1よりも上流に位置する第1液柱LQ1との境界のx座標を0に初期化して、かかる境界の位置を以降に到来する液柱LQの通過を監視するための通過監視原点OPとして設定するものである《図8のS34参照。併せて図2(d)も参照。》。
なお、図8において、総液柱体積初期化工程S33及び原点設定工程S34が実行される時刻を仮にt0とする。また、センシング領域Bにおけるチューブ200の長手方向に平行な軸をx軸とする。
原点設定工程S34は、輸液IFの送出を開始する時点でセンシングされた第1気泡柱BB1と該第1気泡柱BB1よりも上流に位置する第1液柱LQ1との境界のx座標を0に初期化して、かかる境界の位置を以降に到来する液柱LQの通過を監視するための通過監視原点OPとして設定するものである《図8のS34参照。併せて図2(d)も参照。》。
なお、図8において、総液柱体積初期化工程S33及び原点設定工程S34が実行される時刻を仮にt0とする。また、センシング領域Bにおけるチューブ200の長手方向に平行な軸をx軸とする。
輸液送出量検出ステップS40bは、図8及び図9に示すように、次のような所定の手順を実行するものである。なお、i及びjは自然数とする。
(a)第i液柱長計測ルーチンS43(時刻tjの様子も参照。)
第i液柱長計測ルーチンS43は、第i液柱先端LQHiのx座標と第i液柱後端LQEiのx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する。
(b)第i液柱通過監視ルーチンS44(時刻tj〜tj+2の様子も参照。)
第i液柱通過監視ルーチンS44は、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過するまで監視する。
(c)第i液柱体積算出ルーチンS47
第i液柱体積算出ルーチンS47は、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過したときに、第i液柱長計測ルーチンS43によって計測した第i液柱長Liとチューブ200の内部202の断面積SAとに基づいて第i液柱LQiの体積Viを算出する。
(d)液柱体積積算ルーチンS48
液柱体積積算ルーチンS48は、算出した第i液柱LQiの体積Viを総液柱体積Vsumに積算する。
(e)上記(a)〜(d)をiの数を増やしながら繰り返し実行する。
その後、総液柱体積Vsumをもって「輸液の送出量V」とする。
(a)第i液柱長計測ルーチンS43(時刻tjの様子も参照。)
第i液柱長計測ルーチンS43は、第i液柱先端LQHiのx座標と第i液柱後端LQEiのx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する。
(b)第i液柱通過監視ルーチンS44(時刻tj〜tj+2の様子も参照。)
第i液柱通過監視ルーチンS44は、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過するまで監視する。
(c)第i液柱体積算出ルーチンS47
第i液柱体積算出ルーチンS47は、第i液柱後端LQEiが通過監視原点OPを通過したときに、第i液柱長計測ルーチンS43によって計測した第i液柱長Liとチューブ200の内部202の断面積SAとに基づいて第i液柱LQiの体積Viを算出する。
(d)液柱体積積算ルーチンS48
液柱体積積算ルーチンS48は、算出した第i液柱LQiの体積Viを総液柱体積Vsumに積算する。
(e)上記(a)〜(d)をiの数を増やしながら繰り返し実行する。
その後、総液柱体積Vsumをもって「輸液の送出量V」とする。
実施形態3に係る輸液送出装置3及び実施形態3に係る輸液送出方法の間で共通する構成要素については、上述した輸液送出装置3の構成要素の記載を輸液送出方法の構成要素の記載としてそのまま援用することができる。
また、実施形態3に係る輸液送出方法は、実施形態3に係る輸液送出装置3と実質的に同様の構成要素を含むため、実施形態3に係る輸液送出装置3で得られる効果と同様の効果を得ることができる。このため、上述した実施形態3に係る輸液送出装置3の作用・効果の記載を実施形態3に係る輸液送出方法の作用・効果の記載としてそのまま援用することができる。
また、実施形態3に係る輸液送出方法は、実施形態3に係る輸液送出装置3と実質的に同様の構成要素を含むため、実施形態3に係る輸液送出装置3で得られる効果と同様の効果を得ることができる。このため、上述した実施形態3に係る輸液送出装置3の作用・効果の記載を実施形態3に係る輸液送出方法の作用・効果の記載としてそのまま援用することができる。
さらに、実施形態3に係る輸液送出方法は、輸液送出量検出ステップの詳細、総液柱体積初期化工程S33及び原点設定工程S34以外の点においては、実施形態1に係る輸液送出方法及び実施形態2に係る輸液送出方法と同様の構成を有する。そのため、実施形態1に係る輸液送出方法及び実施形態2に係る輸液送出方法が有する効果のうち該当する効果を同様に有する。
[実施形態4]
図10は、実施形態4に係る輸液送出装置4を説明するために示す図である。
図11は、実施形態4に係る輸液送出方法を説明するために示すフロー図である。
実施形態4において実施形態1,2,3と共通する構成については、同一の文言及び/又は符号を付し、その説明を実施形態1,2,3における説明に代え、重複した説明を省略する。
図10は、実施形態4に係る輸液送出装置4を説明するために示す図である。
図11は、実施形態4に係る輸液送出方法を説明するために示すフロー図である。
実施形態4において実施形態1,2,3と共通する構成については、同一の文言及び/又は符号を付し、その説明を実施形態1,2,3における説明に代え、重複した説明を省略する。
1.実施形態4に係る輸液送出装置4
実施形態4に係る輸液送出装置4は、基本的には実施形態1,2,3に係るそれぞれの輸液送出装置1,2,3と同様の構成を有するが、いわゆるフィードバック制御系を有する点において、実施形態1,2,3に係るそれぞれの輸液送出装置1,2,3とは異なる。
実施形態4に係る輸液送出装置4は、基本的には実施形態1,2,3に係るそれぞれの輸液送出装置1,2,3と同様の構成を有するが、いわゆるフィードバック制御系を有する点において、実施形態1,2,3に係るそれぞれの輸液送出装置1,2,3とは異なる。
すなわち、図10に示すように、実施形態4に係る輸液送出装置4においては、送出計画情報取得部710及び輸液速度制御部730を有する。
送出計画情報取得部710は、輸液送出装置4の外部に輸液IFの送出を開始するのに先立って、輸液IFを外部に送出する量の目標である目標送出量及び輸液IFを外部に送出する時間の目標である目標送出時間を有する送出計画情報を取得する。送出計画情報にはこれら以外の情報が含まれていてもよい。送出計画情報の取得は、例えば輸液送出装置4に実装されたGUI(Graphical User Interface)を介して行ってもよいし、他機器によって保持された送出計画情報を入力することにより実行してもよい。
輸液速度制御部730は、上記した目標送出量及び目標送出時間を参照しながら、輸液の送出を開始した時刻からの経過時間及び輸液送出量検出部500において検出された「輸液の送出量V」に基づき、ポンプ100による輸液IFの送り速度を変更する。
輸液の送出を開始した時刻からの経過時間は、適宜の方法よるが、例えばタイマ720により時間を計測してかかる経過時間を取得してもよい。
「輸液の送り速度を変更する」とは、具体的には、ある時刻において、それまでの「輸液の送出量V」が輸液の送出計画に基づく輸液送出ペースを下回るのであれば、ポンプ100の出力を上げて輸液IFの送り速度を上げ、逆に上回るのであればポンプ100の出力を下げて輸液IFの送り速度を下げるといった操作をいう。これにより、輸液の送出ペースを「制御」する。
送出計画情報取得部710は、輸液送出装置4の外部に輸液IFの送出を開始するのに先立って、輸液IFを外部に送出する量の目標である目標送出量及び輸液IFを外部に送出する時間の目標である目標送出時間を有する送出計画情報を取得する。送出計画情報にはこれら以外の情報が含まれていてもよい。送出計画情報の取得は、例えば輸液送出装置4に実装されたGUI(Graphical User Interface)を介して行ってもよいし、他機器によって保持された送出計画情報を入力することにより実行してもよい。
輸液速度制御部730は、上記した目標送出量及び目標送出時間を参照しながら、輸液の送出を開始した時刻からの経過時間及び輸液送出量検出部500において検出された「輸液の送出量V」に基づき、ポンプ100による輸液IFの送り速度を変更する。
輸液の送出を開始した時刻からの経過時間は、適宜の方法よるが、例えばタイマ720により時間を計測してかかる経過時間を取得してもよい。
「輸液の送り速度を変更する」とは、具体的には、ある時刻において、それまでの「輸液の送出量V」が輸液の送出計画に基づく輸液送出ペースを下回るのであれば、ポンプ100の出力を上げて輸液IFの送り速度を上げ、逆に上回るのであればポンプ100の出力を下げて輸液IFの送り速度を下げるといった操作をいう。これにより、輸液の送出ペースを「制御」する。
また、上記した輸液の送り速度の変更に加えて、気泡導入についても変更を加えてもよい。すなわち、輸液速度制御部730は、目標送出量及び目標送出時間を参照しながら、輸液の送出を開始した時刻からの経過時間及び輸液送出量検出部500において検出された「輸液の送出量V」に基づき、気泡導入器300による1回当たりの気泡の導入を調整して、1個毎の気泡柱の長さの変更、気泡導入間隔の変更等を講じてもよい。
このような構成によれば、輸液の送出を開始した時刻からの経過時間及び輸液送出量検出部において検出された「輸液の送出量V」に基づいて、ポンプ100による輸液IFの送り速度を変更し調整することで、輸液送出速度(輸液送出ペース)を適切なものに維持することができる。またこれにより、輸液IFの送出が停止している、輸液送出ペースが上がりすぎている等の異常状態を間接的に判断することができ、判断結果に基づいて異常状態の回避を行うこともできる。
なお、実施形態4に係る輸液送出装置4は、いわゆるフィードバック制御系を有すること以外の点においては、実施形態1,2,3に係るそれぞれの輸液送出装置1,2,3と同様の構成を有する。そのため、実施形態1,2,3に係るそれぞれの輸液送出装置1,2,3が有する効果のうち該当する効果を同様に有する。
2.実施形態4に係る輸液送出方法
実施形態4に係る輸液送出方法は、基本的には実施形態1,2,3に係るそれぞれの輸液送出方法と同様の構成を有するが、いわゆるフィードバック制御を行う点において、実施形態1,2,3に係るそれぞれの輸液送出方法とは異なる。
実施形態4に係る輸液送出方法は、基本的には実施形態1,2,3に係るそれぞれの輸液送出方法と同様の構成を有するが、いわゆるフィードバック制御を行う点において、実施形態1,2,3に係るそれぞれの輸液送出方法とは異なる。
すなわち、図11に示すように、実施形態4に係る輸液送出方法においては、送出計画情報取得ステップS36及び輸液送り速度変更ステップS60を含む。
送出計画情報取得ステップS36は、輸液送出量検出ステップS40に先立って、輸液IFを外部に送出する量の目標である目標送出量及び輸液IFを外部に送出する時間の目標である目標送出時間を有する送出計画情報を取得する。
輸液送り速度変更ステップS60は、目標送出量及び目標送出時間を参照しながら、輸液IFの送出を開始した時刻からの経過時間及び輸液送出量検出ステップS40において検出された「輸液の送出量V」に基づき、ポンプ100による輸液IFの送り速度を変更する。
送出計画情報取得ステップS36は、輸液送出量検出ステップS40に先立って、輸液IFを外部に送出する量の目標である目標送出量及び輸液IFを外部に送出する時間の目標である目標送出時間を有する送出計画情報を取得する。
輸液送り速度変更ステップS60は、目標送出量及び目標送出時間を参照しながら、輸液IFの送出を開始した時刻からの経過時間及び輸液送出量検出ステップS40において検出された「輸液の送出量V」に基づき、ポンプ100による輸液IFの送り速度を変更する。
実施形態4に係る輸液送出装置4及び実施形態4に係る輸液送出方法の間で共通する構成要素については、上述した輸液送出装置4の構成要素の記載を輸液送出方法の構成要素の記載としてそのまま援用することができる。
また、実施形態4に係る輸液送出方法は、実施形態4に係る輸液送出装置4と実質的に同様の構成要素を含むため、実施形態4に係る輸液送出装置4で得られる効果と同様の効果を得ることができる。このため、上述した実施形態4に係る輸液送出装置4の作用・効果の記載を実施形態4に係る輸液送出方法の作用・効果の記載としてそのまま援用することができる。
なお、実施形態4に係る輸液送出方法は、いわゆるフィードバック制御を行うこと以外の点においては、実施形態1,2,3に係るそれぞれの輸液送出方法と同様の構成を有する。そのため、実施形態1,2,3に係るそれぞれの輸液送出方法が有する効果のうち該当する効果を同様に有する。
[実施形態5]
次に、実施形態5に係る輸液送出量検出装置10について以下説明する。
図12は、実施形態5に係る輸液送出量検出装置10を説明するために示す図である。
実施形態5において実施形態1,2,3,4と共通する構成については、同一の文言及び/又は符号を付し、その説明を実施形態1,2,3、4における説明に代え、重複した説明を省略する。
次に、実施形態5に係る輸液送出量検出装置10について以下説明する。
図12は、実施形態5に係る輸液送出量検出装置10を説明するために示す図である。
実施形態5において実施形態1,2,3,4と共通する構成については、同一の文言及び/又は符号を付し、その説明を実施形態1,2,3、4における説明に代え、重複した説明を省略する。
実施形態5に係る輸液送出量検出装置10は、図12に示すように、ポンプ100により第1チューブ210を通じて送出された輸液IFの送出量を検出する輸液送出量検出装置であって、第1管継手291、第2チューブ220、気泡導入器300、第1センサ410、輸液送出量検出部500、気泡除去器600、第3チューブ230及び第2管継手292を備える。なお、第1チューブ210の内部には、輸液送出量検出装置10の外部の輸液の供給源50(例えば薬液袋51)から供給された輸液IFが流通するものとする。
第1管継手291は、第1チューブ210と接続され、ポンプ100から送出された輸液IFを当該輸液送出量検出装置10の内部へと中継する。第2チューブ220は、第1管継手291に接続され、内部に輸液IFを流通させる。気泡導入器300は、気泡導入領域Aにおいて、第2チューブ220の内部が、輸液IFによって構成される液柱(符号なし)と気泡によって構成される気泡柱(符号なし)とで第2チューブ220の長手方向に沿って交互に区画されるように、第2チューブ220の気泡導入口(符号なし)から第2チューブの内部202に対し間欠的に前記気泡を導入する。第1センサ410は、気泡導入口(符号なし)よりも下流に位置するセンシング領域Bにおいて、第2チューブ220の内部に流通する液柱及び気泡柱を第2チューブ220の外部からセンシングする。
輸液送出量検出部500は、液柱及び気泡柱をセンシングした結果に基づき液柱の第2チューブの長手方向の長さである液柱長(図示を省略。)を計測し、計測した液柱長に基づいて輸液の送出量を検出する。気泡除去器600は、センシング領域Bよりも下流の位置(気泡除去領域C)において、第2チューブ220の内部に導入された気泡を第2チューブ220の内部から除去する。第3チューブ230は気泡除去器600に接続され、内部に輸液IFを流通させる。第2管継手292は、第3チューブ230に接続され、第3チューブ230の内部に流通する輸液IFを当該輸液送出量検出装置10の外部へと中継する。
第1管継手291は、第1チューブ210と接続され、ポンプ100から送出された輸液IFを当該輸液送出量検出装置10の内部へと中継する。第2チューブ220は、第1管継手291に接続され、内部に輸液IFを流通させる。気泡導入器300は、気泡導入領域Aにおいて、第2チューブ220の内部が、輸液IFによって構成される液柱(符号なし)と気泡によって構成される気泡柱(符号なし)とで第2チューブ220の長手方向に沿って交互に区画されるように、第2チューブ220の気泡導入口(符号なし)から第2チューブの内部202に対し間欠的に前記気泡を導入する。第1センサ410は、気泡導入口(符号なし)よりも下流に位置するセンシング領域Bにおいて、第2チューブ220の内部に流通する液柱及び気泡柱を第2チューブ220の外部からセンシングする。
輸液送出量検出部500は、液柱及び気泡柱をセンシングした結果に基づき液柱の第2チューブの長手方向の長さである液柱長(図示を省略。)を計測し、計測した液柱長に基づいて輸液の送出量を検出する。気泡除去器600は、センシング領域Bよりも下流の位置(気泡除去領域C)において、第2チューブ220の内部に導入された気泡を第2チューブ220の内部から除去する。第3チューブ230は気泡除去器600に接続され、内部に輸液IFを流通させる。第2管継手292は、第3チューブ230に接続され、第3チューブ230の内部に流通する輸液IFを当該輸液送出量検出装置10の外部へと中継する。
実施形態5に係る輸液送出量検出装置10は、主要な構成要素としてポンプ100を含まない(ポンプ100は外付けという前提)こと以外の点においては、実施形態1,2,3,4に係るそれぞれの輸液送出装置1,2,3,4と同様の構成を有する。そのため、実施形態1,2,3,4に係るそれぞれの輸液送出装置1,2,3,4が有する効果のうち該当する効果を同様に有する。
[実験例]
実験により微量な輸液の送出量を高精度に管理することができたので、以下説明する。
実験により微量な輸液の送出量を高精度に管理することができたので、以下説明する。
試料として、実施形態2に係る輸液送出装置2を用いた。
輸液の供給源50として、薬液袋51を用いた。輸液IFとしては適宜の液体を用いた。
ポンプ100として、ロータリポンプを用いた。ロータリの動力源はステッピングモータを用いた。なお、今回は、比較的多くの回転ながらも微量ずつ小刻みに送液できるように(1時間にロータリを10〜20回転させて100[mm3]程度送液できる程度に)、一般的な市販のロータリポンプに対し流速を減速させる流速減速機構を独自に付与した。
気泡導入は、エアフィルタを介しロータリポンプによりチューブ200の側面に設けられた気泡導入口206に空気を圧入することによって行った。
センサ400としては、画像を撮像して2次元のセンシング情報を取得することができる2次元画像センサを用いた。カメラによって撮像した画像について液柱及び気泡柱が互いに峻別することができるように、2値化の閾値を設定し、液柱を把握した。
センシング領域Bに配置したチューブは、上記センシングができる半透明の材質のもので内径IDが1.1[mm]のものを用いた。
約1時間かけて100[mm3](=0.1[cc])の輸液を送出することを目標として、上記構成の下、液柱長Liの平均を約1.75[mm]となるように、且つ、気泡柱の長さを液柱長Liと概ね同じかやや短めになるように、且つ、約1分間に1本程度液柱LQがセンシング領域Bに到達するように、ポンプ100及び気泡導入器300の出力を設定した。
輸液の供給源50として、薬液袋51を用いた。輸液IFとしては適宜の液体を用いた。
ポンプ100として、ロータリポンプを用いた。ロータリの動力源はステッピングモータを用いた。なお、今回は、比較的多くの回転ながらも微量ずつ小刻みに送液できるように(1時間にロータリを10〜20回転させて100[mm3]程度送液できる程度に)、一般的な市販のロータリポンプに対し流速を減速させる流速減速機構を独自に付与した。
気泡導入は、エアフィルタを介しロータリポンプによりチューブ200の側面に設けられた気泡導入口206に空気を圧入することによって行った。
センサ400としては、画像を撮像して2次元のセンシング情報を取得することができる2次元画像センサを用いた。カメラによって撮像した画像について液柱及び気泡柱が互いに峻別することができるように、2値化の閾値を設定し、液柱を把握した。
センシング領域Bに配置したチューブは、上記センシングができる半透明の材質のもので内径IDが1.1[mm]のものを用いた。
約1時間かけて100[mm3](=0.1[cc])の輸液を送出することを目標として、上記構成の下、液柱長Liの平均を約1.75[mm]となるように、且つ、気泡柱の長さを液柱長Liと概ね同じかやや短めになるように、且つ、約1分間に1本程度液柱LQがセンシング領域Bに到達するように、ポンプ100及び気泡導入器300の出力を設定した。
実験の結果、おおよそ60分を経過したところで輸液送出量検出部による「輸液の送出量V」が100[mm3]に到達したため輸液の送出を停止した。
輸液送出装置1から外部に実際に送出した輸液を回収し体積を測定した。
上記の実験を20回実施したところ、 輸液送出量検出部による「輸液の送出量V」と、実際に送出した輸液の送出量との間の誤差は約1%であった。
輸液送出装置1から外部に実際に送出した輸液を回収し体積を測定した。
上記の実験を20回実施したところ、 輸液送出量検出部による「輸液の送出量V」と、実際に送出した輸液の送出量との間の誤差は約1%であった。
このようにして、本発明の輸液送出装置が、輸液がセンサに触れることなく、微量な輸液の送出量を高精度に管理することができることが確認された。
なお、上記した実験例は効果を確認するための一例である。したがって、本発明を構成する上で、実験例で採用した構成要素の数、寸法、体積等のパラメータに限定され・拘束されるものではない。
なお、上記した実験例は効果を確認するための一例である。したがって、本発明を構成する上で、実験例で採用した構成要素の数、寸法、体積等のパラメータに限定され・拘束されるものではない。
[変形例]
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)上記実施形態において記載した構成要素の数、材質、形状、位置、大きさなどは例示であり、本発明の効果を損なわない範囲において変更することが可能である。
(2)実施形態1〜4において、センサ400をセンシング領域Bに設ける構成を示して説明した。しかしながら本発明はこれに限定されるものではない。
図13は、変形例1に係る輸液送出装置1a及び輸液送出方法を説明するために示す図である。
本発明においては、図13に示す輸液送出装置1aのように、気泡除去器600よりも下流の別のセンシング領域Fにおいて、チューブ200の内部に流通する流体をチューブ200の外部からセンシングする別のセンサ450と、別のセンサ450によってセンシングした結果に基づいて気泡が除去されたことを監視する気泡除去監視部650と、を更に備えてもよい(変形例1)。
このような別のセンサ450と気泡除去監視部650とを更に具備することにより、気泡が除去されたことを確認し保証することができる。
図13は、変形例1に係る輸液送出装置1a及び輸液送出方法を説明するために示す図である。
本発明においては、図13に示す輸液送出装置1aのように、気泡除去器600よりも下流の別のセンシング領域Fにおいて、チューブ200の内部に流通する流体をチューブ200の外部からセンシングする別のセンサ450と、別のセンサ450によってセンシングした結果に基づいて気泡が除去されたことを監視する気泡除去監視部650と、を更に備えてもよい(変形例1)。
このような別のセンサ450と気泡除去監視部650とを更に具備することにより、気泡が除去されたことを確認し保証することができる。
また、このような変形は、実施形態1〜4に係る輸液送出方法においても適用可能であり(この場合も変形例1とする。)、上記輸液送出装置と同様の効果を得ることができる。
さらに、このような変形は、実施形態5に係る輸液送出量検出装置10においても適用可能であり(この場合も変形例1とする。)。
すなわち、図12に示すように、輸液送出量検出装置10において、第3チューブ230の内部に流通する流体を第3チューブ230の外部からセンシングする第2センサ420と(第2センシング領域Fを参照。)、第2センサ420によってセンシングした結果に基づき気泡が除去されたことを監視する気泡除去監視部650と、を更に備えてもよい。
この場合においても、第2センサ420と気泡除去監視部650とを更に具備することにより、気泡が除去されたことを確認し保証することができる。
すなわち、図12に示すように、輸液送出量検出装置10において、第3チューブ230の内部に流通する流体を第3チューブ230の外部からセンシングする第2センサ420と(第2センシング領域Fを参照。)、第2センサ420によってセンシングした結果に基づき気泡が除去されたことを監視する気泡除去監視部650と、を更に備えてもよい。
この場合においても、第2センサ420と気泡除去監視部650とを更に具備することにより、気泡が除去されたことを確認し保証することができる。
(3)変形例1の1例として説明した輸液送出量検出装置において、第1センサ410及び第2センサ420は別個のものとして説明したが(図12も併せて参照。)、本発明はこれに限定されるものではない。
図14は、実施形態5に係る輸液送出量検出装置10の第1センサ410(図示を省略。)及び第2センサ420(図示を省略。)から出力されたモニタ画像を模式的に示す図である(変形例2)。
図14は、実施形態5に係る輸液送出量検出装置10の第1センサ410(図示を省略。)及び第2センサ420(図示を省略。)から出力されたモニタ画像を模式的に示す図である(変形例2)。
図14に示すように(併せて図12も参照。)、本発明の輸液送出量検出装置10においては、第1センサ410及び第2センサ420が1のハードウエアによって兼用されて実現されるものであってもよい。そして次のように構成してもよい。
第1センサ410としては、カメラ(符号なし)により画像を撮像して2次元のセンシング情報を取得することができる2次元画像センサを導入する。また、カメラが第2チューブ220のセンシング領域Bと第3チューブ230とを同時に撮像することができるようにカメラ、第2チューブ220及び第3チューブ230を配置する。カメラは、第2センサ420としても兼用され、且つ、カメラによって撮像された一の画像に基づき、輸液送出量検出部500による輸液送出量検出に資する液柱LQ及び気泡柱BBのセンシングと、気泡除去監視部650による気泡除去監視に資する第3チューブ230の内部に流通する流体(ここでは輸液IF)のセンシングとを行う(変形例2)。
例えば図14に示すように、一の画像(キャプチャエリアCA)を第1エリアAr1及び第2エリアAr2に分割し、第1エリアAr1の画像を輸液送出量検出に資する液柱LQ及び気泡柱BBのセンシングに用い(第1センサ410に対応。)、第2エリアAr2の画像を気泡除去監視に資する第3チューブ230の内部に流通する流体のセンシングに用いる(第2センサ420に対応)ものとしてもよい。
第1センサ410としては、カメラ(符号なし)により画像を撮像して2次元のセンシング情報を取得することができる2次元画像センサを導入する。また、カメラが第2チューブ220のセンシング領域Bと第3チューブ230とを同時に撮像することができるようにカメラ、第2チューブ220及び第3チューブ230を配置する。カメラは、第2センサ420としても兼用され、且つ、カメラによって撮像された一の画像に基づき、輸液送出量検出部500による輸液送出量検出に資する液柱LQ及び気泡柱BBのセンシングと、気泡除去監視部650による気泡除去監視に資する第3チューブ230の内部に流通する流体(ここでは輸液IF)のセンシングとを行う(変形例2)。
例えば図14に示すように、一の画像(キャプチャエリアCA)を第1エリアAr1及び第2エリアAr2に分割し、第1エリアAr1の画像を輸液送出量検出に資する液柱LQ及び気泡柱BBのセンシングに用い(第1センサ410に対応。)、第2エリアAr2の画像を気泡除去監視に資する第3チューブ230の内部に流通する流体のセンシングに用いる(第2センサ420に対応)ものとしてもよい。
このようにカメラを、輸液送出量を検出する第1センサ410として用いるとともに、気泡除去監視する第2センサ420としても兼用することにより、簡易な経済的な輸液送出量検出装置を構成することができる。また、カメラから撮像して得たセンシング情報を別途記録しておくこともできる。この記録は、例えば、気泡が確実に除去された輸液であること、所定時間をかけて所定量の輸液が正確に送出されたこと等、を証明するための証拠としても活用することができる。
(4)実施形態1〜5において、液柱LQがセンシング領域Bに到来する毎に、個々の液柱について液柱長Liを計測するように構成している。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、それぞれの液柱の長さ(液柱長Li)が同一の長さとなるように、ポンプ100及び気泡導入器300を制御し、センシング領域Bにおいては、各液柱の液柱長は既知の固定値であるものとして、通過監視原点OPを通過する液柱の本数をカウントすることにより、総液柱長Lsum又は総液柱体積Vsumを積算するものとしてもよい。このような構成についても本発明の輸液送出装置及び輸液送出方法の均等物とみなすことができる。
例えば、それぞれの液柱の長さ(液柱長Li)が同一の長さとなるように、ポンプ100及び気泡導入器300を制御し、センシング領域Bにおいては、各液柱の液柱長は既知の固定値であるものとして、通過監視原点OPを通過する液柱の本数をカウントすることにより、総液柱長Lsum又は総液柱体積Vsumを積算するものとしてもよい。このような構成についても本発明の輸液送出装置及び輸液送出方法の均等物とみなすことができる。
(5)実施形態1〜5において、液柱長Liを計測し、例えばチューブ200の内部202の断面積SAを掛け合わせることにより液柱の体積を求めるように構成している。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、センサ400として2次元の情報を捉えることができる画像センサにより、液柱の投影面積を計測し、投影面積から当該液柱の体積を求めるものとしてもよい。このような構成についても本発明の輸液送出装置及び輸液送出方法の均等物とみなすことができる。
例えば、センサ400として2次元の情報を捉えることができる画像センサにより、液柱の投影面積を計測し、投影面積から当該液柱の体積を求めるものとしてもよい。このような構成についても本発明の輸液送出装置及び輸液送出方法の均等物とみなすことができる。
1,1a,2,3,4,901…輸液送出装置、10…輸液送出量検出装置、50…供給源、51…薬液袋、60…注入針、90…生体、100,910…ポンプ、110…ロータリ、200,920…チューブ、201…(チューブの)内壁、202…(チューブの)内部、204…(チューブの)外部、206…気泡導入口、210…第1チューブ、220…第2チューブ、230…第3チューブ、291…第1管継手、292…第2管継手、300…気泡導入器、310…ロータリポンプ、312…ロータリ、314…エアフィルタ、400…センサ、410…第1センサ、420…第2センサ、450…別のセンサ、500…輸液送出量検出部、510…総液柱長積算ブロック、520…輸液送出量算出ブロック、550…総液柱長初期化ブロック、560…総液柱体積初期化ブロック、570…原点設定ブロック、600…気泡除去器、602…エアベントフィルタ、650…気泡除去監視部、710…送出計画情報取得部、720…タイマ、730…輸液速度制御部、912…ポンプヘッド、940…気泡検知センサ、951…輸液袋、A…気泡導入領域、B…センシング領域、C…気泡除去領域、F…第2センシング領域/別のセンサによるセンシング領域
Claims (16)
- チューブを通じて輸液を生体内に送出する輸液送出装置であって、
前記輸液の供給源から供給された前記輸液を上流側から吸入し下流側に接続された前記チューブの内部に吐出するポンプと、
少なくとも前記ポンプの前記下流側に接続され、内部に前記輸液を流通させる前記チューブと、
前記ポンプよりも下流の位置に配置され、前記チューブの内部が、前記輸液によって構成される液柱と気泡によって構成される気泡柱とで前記チューブの長手方向に沿って交互に区画されるように、前記チューブの気泡導入口から前記チューブの内部に対し間欠的に前記気泡を導入する気泡導入器と、
前記気泡導入口よりも下流に位置するセンシング領域において、前記チューブの内部に流通する前記液柱及び前記気泡柱を前記チューブの外部からセンシングするセンサと、
前記液柱及び前記気泡柱をセンシングした結果に基づき前記液柱の前記チューブの長手方向の長さである液柱長を計測し、計測した前記液柱長に基づき前記輸液送出装置から外部に送出された前記輸液の量を「輸液の送出量」として検出する輸液送出量検出部と、
前記センシング領域よりも下流の位置において、前記チューブの内部に導入された前記気泡を前記チューブの内部から除去する気泡除去器と、
を備えたことを特徴とする輸液送出装置。 - 請求項1に記載の輸液送出装置において、
前記輸液送出量検出部は、
前記液柱毎に、前記液柱長を計測し、計測した前記液柱長に基づき前記センシング領域よりも下流に送出された液柱群の延べ長さである総液柱長を積算する総液柱長積算ブロックと、
前記総液柱長積算ブロックによって積算された前記総液柱長に基づいて前記「輸液の送出量」を算出する輸液送出量算出ブロックと、
を有することを特徴とする輸液送出装置。 - 請求項2に記載の輸液送出装置において、
前記センシング領域における前記チューブの長手方向に平行な軸をx軸としたときに、
前記輸液送出装置は、
前記輸液送出装置の外部に前記輸液の送出を開始する際に、前記総液柱長Lsumの値を0に初期化する総液柱長初期化ブロックと、
前記輸液の送出を開始する時点でセンシングされた第1気泡柱と該第1気泡柱よりも上流に位置する第1液柱との境界のx座標を0に初期化して、かかる境界の位置を以降に到来する前記液柱の通過を監視するための通過監視原点として設定する原点設定ブロックと、を有し、
前記輸液送出量検出部の前記総液柱長積算ブロックは、
(a)前記センシング領域に到来しセンシングされた第i液柱と該第i液柱よりも下流に位置する第i気泡柱との境界を第i液柱先端とし、前記第i液柱と前記第i液柱よりも上流に位置する第(i+1)気泡柱との境界を第i液柱後端としたときに(但しiは自然数とする)、前記第i液柱先端のx座標と前記第i液柱後端のx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する第i液柱長計測ルーチン、(b)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過するまで監視する第i液柱通過監視ルーチン、及び、(c)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過したときに、前記第i液柱長計測ルーチンによって計測した前記第i液柱長Liを前記総液柱長Lsumに積算する液柱長積算ルーチン、の(a)〜(c)をiの数を増やしながら繰り返し実行するものであり、
前記輸液送出量検出部の前記輸液送出量算出ブロックは、
積算された前記総液柱長Lsumと前記チューブの内部の断面積とに基づいて前記「輸液の送出量」を算出するものであり、
前記輸液送出量検出部は、算出した前記「輸液の送出量」を出力するものであることを特徴とする輸液送出装置。 - 請求項1に記載の輸液送出装置において、
前記輸液送出量検出部は、
前記センシング領域に到来した前記液柱の前記液柱長を計測し、計測した前記液柱長に基づいて当該液柱の体積を算出し、算出した前記液柱の体積を前記センシング領域よりも下流に送出された液柱群の延べ体積である総液柱体積に積算する、ことを前記液柱毎に行い、積算された前記総液柱体積をもって前記「輸液の送出量」とすることを特徴とする輸液送出装置。 - 請求項4に記載の輸液送出装置において、
前記センシング領域における前記チューブの長手方向に平行な軸をx軸としたときに、
前記輸液送出装置は、
前記輸液送出装置の外部に前記輸液の送出を開始する際に、前記総液柱体積Vsumの値を0に初期化する総液柱体積初期化ブロックと、
前記輸液の送出を開始する時点でセンシングされた第1気泡柱と該第1気泡柱よりも上流に位置する第1液柱との境界のx座標を0に初期化して、かかる境界の位置を以降に到来する前記液柱の通過を監視するための通過監視原点として設定する原点設定ブロックと、を有し、
前記輸液送出量検出部は、
(a)前記センシング領域に到来しセンシングされた第i液柱と該第i液柱よりも下流に位置する第i気泡柱との境界を第i液柱先端とし、前記第i液柱と前記第i液柱よりも上流に位置する第(i+1)気泡柱との境界を第i液柱後端としたときに(但しiは自然数とする)、前記第i液柱先端のx座標と前記第i液柱後端のx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する第i液柱長計測ルーチン、(b)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過するまで監視する第i液柱通過監視ルーチン、(c)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過したときに、前記第i液柱長計測ルーチンによって計測した前記第i液柱長Liと前記チューブの内部の断面積とに基づいて前記第i液柱の体積Viを算出する第i液柱体積算出ルーチン、及び、(d)算出した前記第i液柱の体積Viを前記総液柱体積Vsumに積算する液柱体積積算ルーチン、の(a)〜(d)をiの数を増やしながら繰り返し実行するものであり、
且つ、積算された前記総液柱体積Vsumをもって前記「輸液の送出量」として出力するものであることを特徴とする輸液送出装置。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の輸液送出装置において、
前記輸液送出装置の外部に前記輸液の送出を開始するのに先立って、前記輸液を外部に送出する量の目標である目標送出量及び前記輸液を外部に送出する時間の目標である目標送出時間を有する送出計画情報を取得する送出計画情報取得部と、
前記目標送出量及び前記目標送出時間を参照しながら、前記輸液の送出を開始した時刻からの経過時間及び前記輸液送出量検出部において検出された前記「輸液の送出量」に基づき、前記ポンプによる前記輸液の送り速度を変更する輸液速度制御部と、
を更に備えたことを特徴とする輸液送出装置。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の輸液送出装置において、
前記気泡除去器よりも下流の別のセンシング領域において、前記チューブの内部に流通する流体を前記チューブの外部からセンシングする別のセンサと、
前記別のセンサによってセンシングした結果に基づいて前記気泡が除去されたことを監視する気泡除去監視部と、
を更に備えたことを特徴とする輸液送出装置。 - ポンプと該ポンプの下流側に接続されたチューブとを備えた輸液送出装置から、該輸液送出装置の外部に輸液を送出する輸液送出方法であって、
前記輸液の供給源から供給された前記輸液を、前記ポンプにより、前記ポンプの上流側から吸入し前記ポンプの下流側に吐出して、前記チューブの内部に前記輸液を送る輸液送りステップと、
前記ポンプよりも下流の位置において、前記チューブの内部が、前記輸液によって構成される液柱と気泡によって構成される気泡柱とで前記チューブの長手方向に沿って交互に区画されるように、前記チューブの内部に間欠的に前記気泡を導入する気泡導入ステップと、
前記気泡導入ステップが施された気泡導入位置よりも下流のセンシング領域において、前記チューブの内部に流通する前記液柱及び前記気泡柱を前記チューブの外部からセンサによってセンシングして前記チューブの長手方向の前記液柱の長さである液柱長を計測し、計測した前記液柱長に基づき前記輸液送出装置から外部に送出された前記輸液の量を「輸液の送出量」として検出する輸液送出量検出ステップと、
前記センシング領域よりも下流の位置において、前記チューブの内部に導入された前記気泡を前記チューブの内部から除去する気泡除去ステップと、
を含むことを特徴とする輸液送出方法。 - 請求項8に記載の輸液送出方法において、
前記輸液送出量検出ステップは、
前記液柱毎に、前記液柱長を計測し、計測した前記液柱長に基づき前記センシング領域よりも下流に送出された前記液柱の延べ長さである総液柱長を積算する総液柱長積算工程と、
積算された前記総液柱長に基づき前記「輸液の送出量」を算出する輸液送出量算出工程と、
を有することを特徴とする輸液送出方法。 - 請求項9に記載の輸液送出方法において、
前記センシング領域における前記チューブの長手方向に平行な軸をx軸としたときに、
前記輸液送出装置の外部に前記輸液の送出を開始する際に、前記総液柱長Lsumの値を0に初期化する総液柱長初期化工程と、
前記輸液の送出を開始する時点でセンシングされた第1気泡柱と該第1気泡柱よりも上流に位置する第1液柱との境界のx座標を0に初期化して、かかる境界の位置を以降に到来する前記液柱の通過を監視するための通過監視原点として設定する原点設定工程と、を前記輸液送出量検出ステップに先立って実行し、
前記輸液送出量検出ステップの前記総液柱長積算工程においては、
(a)前記センシング領域に到来しセンシングされた第i液柱と該第i液柱よりも下流に位置する第i気泡柱との境界を第i液柱先端とし、前記第i液柱と前記第i液柱よりも上流に位置する第(i+1)気泡柱との境界を第i液柱後端としたときに(但しiは自然数とする)、前記第i液柱先端のx座標と前記第i液柱後端のx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する第i液柱長計測ルーチン、(b)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過するまで監視する第i液柱通過監視ルーチン、及び、(c)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過したときに、前記第i液柱長計測ルーチンによって計測した前記第i液柱長Liを前記総液柱長Lsumに積算する液柱長積算ルーチン、の(a)〜(c)をiの数を増やしながら繰り返し実行し、
前記輸液送出量検出ステップの前記輸液送出量算出工程においては、
積算された前記総液柱長Lsumと前記チューブの内部の断面積とに基づいて前記「輸液の送出量」を算出することを特徴とする輸液送出方法。 - 請求項8に記載の輸液送出方法において、
前記輸液送出量検出ステップは、
前記センシング領域に到来した前記液柱の前記液柱長を計測し、計測した前記液柱長に基づいて当該液柱の体積を算出し、算出した前記液柱の体積を前記センシング領域よりも下流に送出された液柱群の延べ体積である総液柱体積に積算する、ことを前記液柱毎に行い、積算された前記総液柱体積をもって前記「輸液の送出量」とすることを特徴とする輸液送出方法。 - 請求項11に記載の輸液送出方法において、
前記センシング領域における前記チューブの長手方向に平行な軸をx軸としたときに、
前記輸液送出装置の外部に前記輸液の送出を開始する際に、前記総液柱体積Vsumの値を0に初期化する総液柱体積初期化工程と、
前記輸液の送出を開始する時点でセンシングされた第1気泡柱と該第1気泡柱よりも上流に位置する第1液柱との境界のx座標を0に初期化して、かかる境界の位置を以降に到来する前記液柱の通過を監視するための通過監視原点として設定する原点設定工程と、を前記輸液送出量検出ステップに先立って実行し、
前記輸液送出量検出ステップにおいては、
(a)前記センシング領域に到来しセンシングされた第i液柱と該第i液柱よりも下流に位置する第i気泡柱との境界を第i液柱先端とし、前記第i液柱と前記第i液柱よりも上流に位置する第(i+1)気泡柱との境界を第i液柱後端としたときに(但しiは自然数とする)、前記第i液柱先端のx座標と前記第i液柱後端のx座標との間の距離を測って第i液柱長Liを計測する第i液柱長計測ルーチン、(b)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過するまで監視する第i液柱通過監視ルーチン、(c)前記第i液柱後端が前記通過監視原点を通過したときに、前記第i液柱長計測ルーチンによって計測した前記第i液柱長Liと前記チューブの内部の断面積とに基づいて前記第i液柱の体積Viを算出する第i液柱体積算出ルーチン、及び、(d)算出した前記第i液柱の体積Viを前記総液柱体積Vsumに積算する液柱体積積算ルーチン、の(a)〜(d)をiの数を増やしながら繰り返し実行し、
積算された前記総液柱体積Vsumをもって前記「輸液の送出量」とすることを特徴とする輸液送出方法。 - 請求項8〜12のいずれかに記載の輸液送出方法において、
前記輸液送出量検出ステップに先立って、前記輸液を外部に送出する量の目標である目標送出量及び前記輸液を外部に送出する時間の目標である目標送出時間を有する送出計画情報を取得する送出計画情報取得ステップと、
前記目標送出量及び前記目標送出時間を参照しながら、前記輸液の送出を開始した時刻からの経過時間及び前記輸液送出量検出ステップにおいて検出された前記「輸液の送出量」に基づき、前記ポンプによる前記輸液の送り速度を変更する輸液送り速度変更ステップと、を含むことを特徴とする輸液送出方法。 - ポンプにより第1チューブを通じて送出された輸液の送出量を検出する輸液送出量検出装置であって、
前記第1チューブと接続され、前記ポンプから送出された前記輸液を当該輸液送出量検出装置の内部へと中継する第1管継手と、
前記第1管継手に接続され、内部に前記輸液を流通させる前記第2チューブと、
前記第2チューブの内部が、前記輸液によって構成される液柱と気泡によって構成される気泡柱とで前記第2チューブの長手方向に沿って交互に区画されるように、前記第2チューブの気泡導入口から前記第2チューブの内部に対し間欠的に前記気泡を導入する気泡導入器と、
前記気泡導入口よりも下流に位置するセンシング領域において、前記第2チューブの内部に流通する前記液柱及び前記気泡柱を前記第2チューブの外部からセンシングする第1センサと、
前記液柱及び前記気泡柱をセンシングした結果に基づき前記液柱の前記第2チューブの長手方向の長さである液柱長を計測し、計測した前記液柱長に基づいて前記輸液の送出量を検出する輸液送出量検出部と、
前記センシング領域よりも下流の位置において、前記第2チューブの内部に導入された前記気泡を前記第2チューブの内部から除去する気泡除去器と、
前記気泡除去器に接続され、内部に前記輸液を流通させる第3チューブと、
前記第3チューブに接続され、前記第3チューブの内部に流通する前記輸液を当該輸液送出量検出装置の外部へと中継する第2管継手と、
を備えたことを特徴とする輸液送出量検出装置。 - 請求項14に記載の輸液送出量検出装置であって、
前記第3チューブの内部に流通する流体を前記第3チューブの外部からセンシングする第2センサと、
前記第2センサによってセンシングした結果に基づき前記気泡が除去されたことを監視する気泡除去監視部と、
を更に備えたことを特徴とする輸液送出量検出装置。 - 請求項15に記載の輸液送出量検出装置であって、
前記第1センサは、カメラにより画像を撮像して2次元のセンシング情報を取得することができる2次元画像センサであり、
前記カメラが前記第2チューブのセンシング領域と前記第3チューブのセンシング領域とを同時に撮像することができるように前記カメラ、前記第2チューブ及び前記第3チューブが配置され、
前記カメラは前記第2センサとしても兼用され、前記カメラによって撮像された一の画像に基づき、前記輸液送出量検出部による輸液送出量検出に資する前記液柱及び前記気泡柱のセンシングと、前記気泡除去監視部による気泡除去監視に資する前記第3チューブの内部に流通する前記流体のセンシングと、を行うことを特徴とする輸液送出量検出装置。
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JP2018117684A JP2019217072A (ja) | 2018-06-21 | 2018-06-21 | 輸液送出装置、輸液送出方法及び輸液送出量検出装置 |
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JP2018117684A JP2019217072A (ja) | 2018-06-21 | 2018-06-21 | 輸液送出装置、輸液送出方法及び輸液送出量検出装置 |
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---|---|---|---|---|
JP2022014542A (ja) * | 2020-07-07 | 2022-01-20 | Ronkジャパン株式会社 | 点滴終了検出装置 |
WO2023189750A1 (ja) * | 2022-03-30 | 2023-10-05 | 公立大学法人公立諏訪東京理科大学 | 輸液注入装置及び輸液注入方法 |
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2018
- 2018-06-21 JP JP2018117684A patent/JP2019217072A/ja active Pending
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JP2022014542A (ja) * | 2020-07-07 | 2022-01-20 | Ronkジャパン株式会社 | 点滴終了検出装置 |
JP7378802B2 (ja) | 2020-07-07 | 2023-11-14 | Ronk株式会社 | 点滴終了検出装置 |
WO2023189750A1 (ja) * | 2022-03-30 | 2023-10-05 | 公立大学法人公立諏訪東京理科大学 | 輸液注入装置及び輸液注入方法 |
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