JP2023148323A - 配線基板及び配線基板の製造方法 - Google Patents

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Michimasa Takahashi
英之 後藤
Hideyuki Goto
清大 石川
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Abstract

【課題】配線基板の品質向上。【解決手段】実施形態の配線基板は、貫通孔11を備えるガラス板1と、ガラス板1を挟む2つの導体層31、32同士を接続する貫通孔11内の導電体4と、を含んでいる。貫通孔11は、ガラス板1の第1面1aから第2面1b側に向かって細る第1部分11aと第2面1bから第1面1a側に向かって細る第2部分11bとを含み、ガラス板1の厚さ方向であるZ方向に沿う縦断面において第1部分11aを挟む2つの内壁の一方及び他方は、それぞれ、Z方向との間に第1角度θ1及び第2角度θ2を有し、縦断面において第2部分11bを挟む2つの内壁の一方及び他方は、それぞれ、Z方向との間に第3角度θ3及び第4角度θ4を有し、第1~第4の角度θ1~θ4は互いに異なっている。【選択図】図2

Description

本発明は、配線基板、及び配線基板の製造方法に関する。
特許文献1には、貫通孔を有するガラス基板を含むインターポーザが開示されている。貫通孔はレーザー加工によって形成されている。
特開2015-198093号公報
特許文献1に開示のインターポーザでは、貫通孔の形成時にレーザー光によってガラス基板に加えられる機械的及び/又は熱的ストレスのために、ガラス基板が割れたり欠けたりすることが推定される。また、貫通孔の形成工程やその後の工程においてそのような不具合が生じない場合でも、マイクロクラックのような潜在的な不具合がガラス基板に内在してしまってその不具合が市場において顕在化することも考えられる。
本発明の配線基板は、第1面及び前記第1面の反対面である第2面を有すると共に前記第1面と前記第2面との間を貫く貫通孔を備えるガラス板と、前記ガラス板の厚さ方向において前記ガラス板を挟む2つの導体層と、前記貫通孔の内部を通って前記2つの導体層同士を接続する導電体と、を含んでいる。そして、前記貫通孔は、前記第1面から前記第2面の側に向かって細る第1部分と、前記第2面から前記第1面の側に向かって細っていて前記第1部分と連通する第2部分と、を含み、前記厚さ方向に沿って前記貫通孔を通る断面において前記第1部分を挟んで向かい合う前記ガラス板の2つの内壁のうちの一方は、前記厚さ方向との間に第1角度を有し、前記2つの内壁のうちの他方は前記厚さ方向との間に第2角度を有し、前記断面において前記第2部分を挟んで向かい合う前記ガラス板の2つの内壁のうちの一方は、前記厚さ方向との間に第3角度を有し、前記第2部分を挟んで向かい合う前記2つの内壁のうちの他方は前記厚さ方向との間に第4角度を有し、前記第1角度、前記第2角度、前記第3角度、及び前記第4角度は互いに異なっている。
本発明の配線基板の製造方法は、第1面及び前記第1面の反対面である第2面を有するガラス板に、前記第1面から前記第2面の側に向かって細る第1部分と、前記第2面から前記第1面の側に向かって細っていて前記第1部分と連通する第2部分とを含んでいて前記ガラス板の厚さ方向に前記ガラス板を貫く貫通孔を形成することと、前記厚さ方向において前記ガラス板を挟む2つの導体層を形成することと、前記貫通孔の内部を通って前記2つの導体層同士を接続する導電体を形成することと、を含んでいる。そして、前記貫通孔を形成することは、前記第1面及び前記第2面それぞれに、前記貫通孔の口径よりも小さな口径を有する複数の開口を、形成されるべき前記貫通孔の輪郭に沿って互いに部分的に重なるように位置をずらしながら形成することを含み、前記貫通孔は、前記厚さ方向に沿って前記貫通孔を通る断面において前記第1部分を挟んで向かい合う前記ガラス板の2つの内壁の一方及び他方、並びに前記断面において前記第2部分を挟んで向かい合う前記ガラス板の2つの内壁の一方及び他方が、前記断面において前記厚さ方向との間に互いに異なる角度を有するように形成される。
本発明の実施形態によれば、ガラス板の割れなどの不具合の発生を抑制し得ることがあり、配線基板の品質が向上することがある。
本発明の一実施形態の配線基板の一例を示す断面図。 図1のII部の拡大図。 一実施形態における絶縁層の貫通孔を模式的に示す斜視図。 一実施形態における絶縁層の貫通孔周囲の内壁の一例を示す平面図。 一実施形態における貫通孔の形状の他の例を示す断面図。 実施形態の配線基板の一実施例における貫通孔の断面のSEM画像。 本発明の一実施形態の配線基板の製造方法の一例を示す断面図。 本発明の一実施形態の配線基板の製造方法の一例を示す断面図。 本発明の一実施形態の配線基板の製造方法の一例を示す断面図。 図7CのVIID部の拡大図。 本発明の一実施形態の配線基板の製造方法における貫通孔の形成方法の一例を示す斜視図。 本発明の一実施形態の配線基板の製造方法における貫通孔の形成方法の他の例を示す平面図。 本発明の一実施形態の配線基板の製造方法における貫通孔の形成方法の他の例を示す平面図。 本発明の一実施形態の配線基板の製造方法の一例を示す断面図。 本発明の一実施形態の配線基板の製造方法の一例を示す断面図。
本発明の一実施形態の配線基板が図面を参照しながら説明される。図1は一実施形態の配線基板の一例である配線基板100を示す断面図であり、図2は、図1のII部の拡大図である。なお、配線基板100は本実施形態の配線基板の一例に過ぎない。実施形態の配線基板の積層構造、並びに、導体層及び絶縁層それぞれの数は、図1の配線基板100の積層構造、並びに配線基板100に含まれる導体層及び絶縁層それぞれの数に限定されない。また、以下の説明で参照される各図面では、開示される実施形態が理解され易いように特定の部分が拡大して描かれていることがあり、大きさや長さについて各構成要素がそれぞれの間の正確な比率で描かれていない場合がある。
図1に示されるように、配線基板100は、貫通孔11(第1貫通孔)を備える絶縁層(コア層)1と、絶縁層1を挟む2つの導体層(導体層31及び導体層32)と、この2つの導体層同士を接続するスルーホール導体4と、を含んでいる。絶縁層1は、絶縁層1の厚さ方向と略直交する2つの主面として第1面1a及び第1面1aの反対面である第2面1bを有している。導体層31及び導体層32は、絶縁層1の厚さ方向において絶縁層1を挟んでいる。貫通孔11は第1面1aと第2面1bとの間を絶縁層1の厚さ方向に貫いている。スルーホール導体4は、貫通孔11の内部を通って絶縁層1を貫通すると共に導体層31と導体層32とを接続している。スルーホール導体4は、例えば、銅、ニッケル、又は銀などの金属のような適切な導電性を有する任意の導電体からなり、導体層31と導体層32とを電気的に接続している。図1には、導体層31及び導体層32それぞれに含まれる導体パターンとして、スルーホール導体4と接続している導体パッド(スルーホールパッド)しか示されていないが、導体層31及び導体層32それぞれは、任意の導体パターンを含み得る。
実施形態の説明では、配線基板100の厚さ方向において絶縁層1から遠い側は、「外側」、「上側」若しくは「上方」、又は単に「上」とも称され、絶縁層1に近い側は、「内側」、「下側」若しくは「下方」、又は単に「下」とも称される。さらに、導体層31及び導体層32、並びにそれらの導体パターンなどの配線基板100の各構成要素において絶縁層1と反対側を向く表面は「上面」とも称され、絶縁層1側を向く表面は「下面」とも称される。配線基板100の厚さ方向は絶縁層1の厚さ方向と同一であり、いずれも「Z方向」とも称される。なお、絶縁層1の厚さ方向は、第1面1aと第2面1bとを面対称の位置に位置付ける対称面の法線に平行な方向である。
本実施形態の配線基板において、絶縁層1は、主にガラスによって形成されているガラス板からなる。絶縁層1を形成するガラスとしては、例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、ホウケイ酸ガラスなどが例示される。絶縁層1が一般的に高い剛性を有するガラスによって形成されているので、配線基板100に反りが生じ難いと考えられる。
図1の例の配線基板100は、さらに、絶縁層1の第1面1aと導体層31との間に形成されている樹脂層21、及び、絶縁層1の第2面1bと導体層32との間に形成されている樹脂層22を含んでいる。すなわち、導体層31は、絶縁層1の第1面1a上に積層されている樹脂層21上に形成されており、導体層32は、絶縁層1の第2面1b上に積層されている樹脂層22の上に形成されている。樹脂層21及び樹脂層22は、絶縁層1による導体層31と導体層32との間の絶縁性をさらに高める絶縁層として機能し得る。また、樹脂層21及び樹脂層22によって、ガラス板からなる絶縁層1と導体層31及び導体層32との間の密着性が向上することがある。
スルーホール導体4は、絶縁層1に加えて樹脂層21及び樹脂層22を貫通している。貫通孔11の内部は、スルーホール導体4を形成する導電体によって充填されている。
図1の例の配線基板100は、さらに、導体層31及び樹脂層21の上、及び、導体層32及び樹脂層22の上、それぞれに積層されているビルドアップ部10を含んでいる。ビルドアップ部10は、交互に積層されている絶縁層23及び導体層33によって構成されている。ビルドアップ部10は、さらに、各絶縁層23を貫通し、各絶縁層23を挟む2つの導体層同士を接続する複数のビア導体41を含んでいる。各ビア導体41は、導体層31と導体層33とを接続するか、導体層32と導体層33とを接続するか、導体層33同士を接続している。
図1の例の配線基板100は、さらに、各ビルドアップ部10の上にソルダーレジスト5を備えている。ソルダーレジスト5によって、各ビルドアップ部10における最も外側の絶縁層23及び導体層33が覆われると共に保護され得る。ソルダーレジスト5には、導体層33に含まれる導体パッドを露出させる開口5aが設けられている。ソルダーレジスト5は、例えば感光性のエポキシ樹脂やポリイミド樹脂などのような任意の絶縁性樹脂で形成される。
樹脂層21及び樹脂層22、並びに絶縁層23は、主に、例えばエポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂(BT樹脂)、及びフェノール樹脂のような熱硬化性樹脂によって形成される。樹脂層21及び樹脂層22、並びに絶縁層23は、フッ素樹脂や液晶ポリマー(LCP)のような熱可塑性樹脂によって主に形成されていてもよい。
図1の例では樹脂層21及び樹脂層22は、それぞれ、例えばガラス繊維やアラミド繊維などからなる補強材(芯材)2aを含んでいる。補強材2aによって、樹脂層21、22それぞれの剛性が高められることがある。また、樹脂層21、22が、ガラス板からなる絶縁層1の熱膨張率に近い熱膨張率を有し得ることがある。図1には示されていないが、絶縁層23に補強材2aのような補強材が含まれていてもよい。樹脂層21、22及び絶縁層23は、さらに、例えば二酸化ケイ素やアルミナなどの粒体からなる無機フィラー(図示せず)を含んでいてもよい。
導体層31~33、及びビア導体41は、例えば銅やニッケルなどの適切な導電性を有する任意の金属で形成されている。導体層31及び導体層32、並びにスルーホール導体4は、図1では簡略化されて単一の層で構成されるように示されているが、具体的には、図2に示されるように、それぞれ2以上の層を含む多層構造を有し得る。導体層33及びビア導体41も同様に多層構造を有し得る。
図2の例では、導体層31及び導体層32は、それぞれ、金属箔3a、第1金属膜3b、及び第2金属膜3cによって構成されている。金属箔3aは樹脂層21の表面上、又は樹脂層22の表面上に配置されている。金属箔3aの上に第1金属膜3bが形成され、第1金属膜3bの上に第2金属膜3cが形成されている。また、第1金属膜3b及び第2金属膜3cによってスルーホール導体4が形成されている。第1金属膜3bは例えば無電解めっき膜やスパッタリング膜などであり得、第2金属膜3cは例えば電解めっき膜であり得る。導体層33及びビア導体41(図1参照)も、第1金属膜3b及び第2金属膜3cのような積層された2つの金属膜で構成され得る。
本実施形態では、貫通孔11は、絶縁層1の第1面1a側の開口及び第2面1b側の開口それぞれから、Z方向における絶縁層1の中央に向かって、その幅を減少させている。そのため、貫通孔11及びスルーホール導体4は、いずれも、Z方向における略中央部付近においてもっとも小さな幅を有しており、この中央部付近にくびれを有している。貫通孔11は、例えば、絶縁層1の第1面1a側及び第2面1b側の両方からの穿孔によって形成されると、図2の例のようなくびれを有し得る。なお、貫通孔11などの「幅」は、貫通孔11などにおけるZ方向と直交する断面又は端面の外周上の最も離れた2点間の距離である。
図3には、貫通孔11を模式的に示す絶縁層1の斜視図が示されている。図3を適宜参照すると共に引き続き図2を参照して、本実施形態における貫通孔11の形状がさらに説明される。なお、以下の説明で述べられる「傾斜角」は、特に明示のない限り、説明の各対象要素におけるZ方向(絶縁層1及び配線基板100の厚さ方向)に対する傾きの角度(対象要素とZ方向に沿う軸とがなす角の角度)を意味する。
図2及び図3に示されるように、貫通孔11は、絶縁層1の第1面1aから第2面1bの側に向かって細る第1部分11aと、第2面1bから第1面1aの側に向かって細っている第2部分11bとを含んでいる。第1部分11a及び第2部分11bは互いに連通している。この「連通」には、図2及び図3の例のように、先細りする第1部分11a及び第2部分11bの空洞部同士が直接繋がっている形態だけでなく、後に参照される図5の例のような形態も含まれる。すなわち、先細りする第1部分11a及び第2部分11bの空洞部同士が、Z方向の任意の長さに渡って略一定の幅を有する空洞部を介して繋がっている形態も「連通」に含まれる。
そして、本実施形態では、図2に示されるような配線基板100の厚さ方向(Z方向)に沿って貫通孔11を通る断面において、第1角度θ1、第2角度θ2、第3角度θ3、及び第4角度θ4は互いに異なっている。第1角度θ1~第4角度θ4それぞれの間のこのような大小関係は、以下では単に「実施形態の第1の大小関係」とも称される。さらに、第1角度θ1及び第4角度θ4は、好ましくは、それぞれ、第2角度θ2及び第3角度θ3のいずれよりも大きい。第1角度θ1~第4角度θ4それぞれの間のこのような大小関係は、以下では単に「実施形態の第2の大小関係」とも称される。さらに、実施形態の第2の大小関係を満たす第1角度θ1~第4角度θ4において、第1角度θ1が第4角度θ4よりも大きいときに第2角度θ2が第3角度θ3よりも大きくてもよく、第1角度θ1が第4角度θ4よりも小さいときに第2角度θ2が第3角度θ3よりも小さくてもよい。第1角度θ1~第4角度θ4それぞれの間のこのような大小関係は、以下では単に「実施形態の第3の大小関係」とも称される。なお、配線基板100の厚さ方向に沿って貫通孔11を通る断面は単に「縦断面」とも称される。
ここで、第1角度θ1は、第1の内壁111がZ方向との間に有する角度である。第2角度θ2は、第2の内壁112がZ方向との間に有する角度である。第1の内壁111は、貫通孔11の縦断面において第1部分11aを挟んで向かい合う、ガラス板からなる絶縁層1の2つの内壁のうちの一方であり、第2の内壁112はこの2つの内壁の他方である。
一方、第3角度θ3は、第3の内壁113がZ方向との間に有する角度である。第4角度θ4は、第4の内壁114がZ方向との間に有する角度である。第3の内壁113は、貫通孔11の縦断面において第2部分11bを挟んで向かい合う、ガラス板からなる絶縁層1の2つの内壁のうちの一方であり、第4の内壁114はこの2つの内壁の他方である。
すなわち、実施形態の第2の大小関係が備わっている配線基板100では、絶縁層1の2つの主面の一方の側で貫通孔11を挟んで向かい合う絶縁層1の2つの内壁それぞれの傾斜角のうち大きい方の傾斜角(例えば第1角度θ1)は、他方の主面側で貫通孔11を挟んで向かい合う絶縁層1の2つの内壁それぞれの傾斜角のうち小さい方の傾斜角(例えば第3角度θ3)よりも大きい。加えて、絶縁層1の他方の主面側で貫通孔11を挟んで向かい合う絶縁層1の2つの内壁それぞれの傾斜角のうち大きい方の傾斜角(例えば第4角度θ4)は、一方の主面側で貫通孔11を挟んで向かい合う絶縁層1の2つの内壁それぞれの傾斜角のうち小さい方の傾斜角(例えば第2角度θ2)よりも大きい。
換言すると、第2の大小関係が備わっている配線基板100では、絶縁層1の2つの主面の一方の側で貫通孔11を挟んで向かい合う絶縁層1の2つの内壁それぞれの傾斜角のうち小さい方の傾斜角(例えば第2角度θ2)は、他方の主面側で貫通孔11を挟んで向かい合う絶縁層1の2つの内壁それぞれの傾斜角のうち大きい方の傾斜角(例えば第4角度θ4)よりも小さい。加えて、絶縁層1の他方の主面側で貫通孔11を挟んで向かい合う絶縁層1の2つの内壁それぞれの傾斜角のうち小さい方の傾斜角(例えば第3角度θ3)は、一方の主面側で貫通孔11を挟んで向かい合う絶縁層1の2つの内壁それぞれの傾斜角のうち大きい方の傾斜角(例えば第1角度θ4)よりも小さい。
第1角度θ1~第4角度θ4が、上記実施形態の第1の大小関係、第1及び第2の大小関係、又は第1~第3の大小関係を有しているので、実施形態の配線基板100では、貫通孔11を囲む絶縁層1に加わるストレスが軽減されることがある。以下にその理由が詳述される。
ガラス板からなる硬質の絶縁層1が比較的厚い場合、貫通孔11の穿孔は、前述したように絶縁層1の両面からの加工によって行われることがある。例えば、実施形態における絶縁層1は、配線基板100において適度な剛性を得るべく、0.5mm以上、2.5mm以下の厚さを有し得る。貫通孔11の穿孔がレーザー加工によって絶縁層1の両面から行われる場合、貫通孔11は、図2及び図3の例のように、絶縁層1の第1面1a側及び第2面1b側それぞれから絶縁層1の中央部に向かって先細る部分(第1部分11a及び第2部分11b)を含む形状を有し易い。そして、貫通孔11を囲む絶縁層1の内壁には、図2に示されるような、貫通孔11の中心軸に向かって突き出る頂点Pが形成されることがある。頂点Pのような頭頂部には、絶縁層1と、貫通孔11内の充填体(例えばスルーホール導体4)との間の熱膨張率の違いによって絶縁層1の内部に生じる応力が集中し易いと考えられる。
また、頂点Pのような頭頂部は、貫通孔11を囲む内壁が第1部分11a及び第2部分11bそれぞれの全周に渡って同じ傾斜角を有していると、第1部分11aと第2部分11bとの境界部において貫通孔11の周囲全周に渡ってZ方向に関して略同じ位置に生じ易い。Z方向に関して略同じ位置で貫通孔11を取り巻く内壁の頭頂部には、貫通孔11を挟んで対向する頭頂部同士の距離が短いため、Z方向に関して異なる位置に生じている頭頂部同士の間よりも、貫通孔11内の充填体の熱膨張などによるストレスが高度に加わると考えられる。従って、貫通孔11を囲む内壁が第1部分11a及び第2部分11bそれぞれの全周に渡って同じ傾斜角を有していると、ガラス板からなる絶縁層1に、その内壁の頭頂部において割れやクラックなどが生じ易いことがある。また、その内壁の頭頂部付近に生じている潜在的な不具合、例えばマイクロクラックなどが、配線基板の使用中に伸展して絶縁層1の割れやクラックなどとして顕在化することもある。
これに対して、本実施形態では、第1角度θ1~第4角度θ4が、少なくとも上記実施形態の第1の大小関係を有しているので、貫通孔11を囲む絶縁層1の内壁の頭頂部は、貫通孔11の周囲全周に渡ってZ方向に関して略同じ位置には生じ難いと考えられる。例えば図2の例においても、縦断面において第1部分11aを挟んで向かい合う2つの内壁のうちの一方及び他方は、それぞれ、Z方向において互いに異なる位置で、第2部分11bを挟んで向かい合う2つの内壁のうちの一方又は他方と接している。具体的には、第1部分11aを挟んで向かい合う第1の内壁111及び第2の内壁112のうちの第1の内壁111は、第2部分11bを挟んで向かい合う第3の内壁113及び第4の内壁114のうちの第4の内壁114と接している。一方、第2の内壁112は第3の内壁113と接している。
第1の内壁111と第4の内壁114とが接している頂点P、及び、第2の内壁112と第3の内壁113とが接している頂点Pは、いずれも、貫通孔11を囲む絶縁層1の内壁の頭頂部であるが、Z方向において互いに異なる位置に位置している。第1の内壁111と第4の内壁114との間の頂点Pは、絶縁層1の厚さ方向に関する中心線Cよりも第2面1b側に位置し、第2の内壁112と第3の内壁113との間の頂点Pは中心線Cよりも第1面1a側に位置している。そのため本実施形態では、絶縁層1において貫通孔11を囲む内壁に、過剰な局所的なストレスが加わり難いと考えられる。従って、絶縁層1における割れやクラックの発生が少なく、配線基板100の品質が向上することがある。
また、本実施形態では、上記の実施形態の第2の大小関係が存在する場合、縦断面において第1部分11a及び第2部分11bの一方を挟む2つの内壁両方の傾斜角が、第1部分11a及び第2部分11bの他方を挟む2つの内壁両方の傾斜角よりも、大きい又は小さいという状況は生じない。換言すると、縦断面において第1部分11a及び第2部分11bの一方を挟む2つの内壁の少なくとも一方は、傾斜角に関して、第1部分11a及び第2部分11bの他方を挟む2つの内壁の一方よりも大きく且つ他方よりも小さい。例えば、第1角度θ1及び第2角度θ2の両方が、第3角度θ3及び第4角度θ4の両方よりも大きい又は小さいという状況は生じない。第1角度θ1及び第2角度θ2の少なくとも一方が第3角度θ3よりも大きく且つ第4角度θ4よりも小さいか、第3角度θ3及び第4角度θ4の少なくとも一方が第2角度θ2よりも大きく且つ第1角度θ1よりも小さい。そのため、絶縁層1の第1面1aにおける貫通孔11の開口面積と、第2面1bにおける貫通孔11の開口面積が、互いの間に極端な差異を有し難い。そのため、導体層31及び導体層32に互いに同程度の密度で導体パターンを配置し得ることがある。従って、実施形態の各大小関係は、配線基板100のパターン設計の容易化や配線基板100の小型化に寄与し得ることがある。
第1~第4の角度θ1~θ4それぞれとしては、5°以上、25°以下の角度が例示される。この程度の角度の傾斜角をそれぞれが有する第1の内壁111~第4の内壁114は、実施形態の第1~第3の大小関係を有し易く、且つ、容易に形成され、しかも、配線基板100の平面サイズの増大も招き難いと考えられる。
前述した実施形態の少なくとも第1の大小関係を周囲の内壁に関して有する貫通孔11の第1部分11a及び第2部分11bは、図3に示されるように、貫通孔11の軸方向(絶縁層1の厚さ方向であるZ方向)に対する仮想の直交面に対して傾く界面(仮想界面)11cを有し得る。界面11cの外周は、貫通孔11を囲む絶縁層11の内壁の頭頂部Paによって画定される。本実施形態と異なり、貫通孔11を囲む絶縁層1の内壁が第1面1a側及び第2面1b側の両方でその周囲全周に渡って一定の傾斜角を有している場合、その内壁の頭頂部によって画定される第1部分11a及び第2部分11bの仮想の界面Saは、Z方向と直交すると考えられる。本実施形態において界面11cを画定する頭頂部Paの周長(界面11cの外周の長さ)は、界面Saを画定する頭頂部の周長よりも長いと考えられる。すなわち、頭頂部Paへの絶縁層1の内部応力の高度な集中が抑制されると考えられる。この点からも、実施形態の各大小関係は絶縁層1へのストレスの軽減に寄与すると推定される。
貫通孔11は、例えば、後述されるように、形成すべき孔の幅よりも小さい幅の複数の凹部又は孔を、絶縁層1のような加工対象の両面においてその形成すべき孔の輪郭に沿ってその位置を逐次ずらしながら順に形成する加工方法(トレパニング加工)によって形成され得る。そのような方法を用いることによって、実施形態の各大小関係を有する内壁に囲まれる貫通孔11を容易に形成することができる。なお、以下の説明では、貫通孔11の形成のために複数形成される、貫通孔11の幅よりも小さい幅を有する凹部又は孔は、単に「開口」と総称される。
特に、炭酸ガスレーザー光やYAGレーザー光が照射されるレーザー光によるトレパニング加工が、本実施形態における貫通孔11の形成に好ましいことがある。レーザー光による加工では、Z方向において絶縁層1の加工面(第1面1a又は第2面1b)からその反対面へと進むに従って絶縁層1に伝わるレーザー光のパワーを弱め易いので、先細る形状を有する開口を形成しやすい。そして、レーザー光の照射位置の移動距離を複数の開口の形成の進行に伴って徐々に変えることによって移動前後の照射位置同士の重なり具合が変わって加工性が変化するので、開口の形成と共に現れる内壁の傾斜角を徐々に変えることも可能と考えられる。さらに、レーザー光のパワーやスポット径を、複数の開口の形成の進行に伴って徐々に変えることによって、異なる傾斜角を有する内壁に囲まれる貫通孔11を容易に形成できると考えられる。
図4には、絶縁層1の両面(図1の第1面1a及び第2面1b)それぞれからのトレパニング加工によって形成された貫通孔11の第1面側からの平面図の一例が示されている。図4の例において貫通孔11は、複数の開口110aを第1面に向かって時計周りの方向に順に形成し、複数の開口110bを第2面に向かって時計回りに順に形成することによって形成されている。すなわち、第1面から形成される複数の開口110aは、矢印AR1の向きで順に形成され、第2面から形成される複数の開口110bは、矢印AR2の向きで順に形成されている。
図4において2つの内周縁11α及び11βのうち実線で示される内周縁11αは、第2面側よりも先に第1面側から、形成すべき貫通孔11の輪郭に沿って絶縁層1を貫く複数の開口110aが形成された後の第2面における貫通孔11の外縁の一例を示している。一方、二点鎖線で示される内周縁11βは、第1面側よりも先に第2面側から、形成すべき貫通孔11の輪郭に沿って絶縁層1を貫く複数の開口110bが形成された後の第1面1aにおける貫通孔11の外縁の一例を示している。内周縁11α及び内周縁11βのうちのいずれか外側に位置する方を全周に渡って繋ぎ合わせることによって得られる輪郭が、図3に示される頭頂部Pa、及び、貫通孔11の周囲における図2に示される頂点Pの軌跡を示し得る。
また、内周縁11αと、貫通孔11を示す外周縁との間の幅11awによって、貫通孔11の第1部分11a(図2参照)を囲む絶縁層1の内壁の傾斜角が代替的に示される。同様に、内周縁11βと、貫通孔11を示す外周縁との間の幅11bwによって、貫通孔11の第2部分11b(図2参照)を囲む絶縁層1の内壁の傾斜角が代替的に示される。幅11awが大きいほど、貫通孔11の第1部分11aを囲む絶縁層1の内壁の傾斜角は大きく(すなわち内壁がZ方向から大きく傾き)、幅11bwが大きいほど、貫通孔11の第2部分11bを囲む絶縁層1の内壁の傾斜角は大きい(すなわち内壁がZ方向から大きく傾いている)。図4の例では、幅11awは矢印AR1の向きに徐々に大きくなり、幅11bwは矢印AR2の向きに徐々に大きくなっている。すなわち、貫通孔11の第1部分11aを囲む絶縁層1の内壁の傾斜角は矢印AR1(矢印AR2)の向きに徐々に大きく(小さく)なっており、第2部分11bを囲む絶縁層1の内壁の傾斜角は矢印AR2(矢印AR1)の向きに徐々に大きく(小さく)なっている。
図4に示されるように、本実施形態では、貫通孔11内に露出するガラス板からなる絶縁層1の内壁の傾斜角は、その内壁の頭頂部よりも第1面1a側及び第2面1b側いずれにおいても、貫通孔11の輪郭に沿う方向(周方向)において徐々に変化していてもよい。さらに、第1部分11aを囲む絶縁層1の内壁の傾斜角と第2部分11bを囲む絶縁層1の内壁の傾斜角は、それぞれ、貫通孔11の輪郭に沿う周方向に沿って互いに反対の向きで徐々に大きく、又は小さくなるように変化していてもよい。貫通孔11を囲んで図4に示されるようにその傾斜角が変化する絶縁層1の内壁は、実施形態の第1~第3の大小関係を有し易い。特に実施形態の第3の大小関係が備わり易いと考えられる。
図5には、本実施形態における貫通孔11の形状の他の例が示されている。図5は、図2と同様に貫通孔11の縦断面をその周辺部と共に示している。図5に例示される貫通孔11は、図2の例の貫通孔11と同様に、絶縁層1の第1面1aから第2面1bの側に向かって細っている第1部分11aと、第2面1bから第1面1aの側に向かって細っている第2部分11bとを含んでいる。そして、図5の例における第1部分11aの空洞部と第2部分11bの空洞部とは、直接連通せずに、Z方向の任意の長さに渡って略一定の幅を有する筒状の中間部分11dを介して連通している。
このように本実施形態に係る貫通孔11の第1部分11aと第2部分11bとは、略一定の幅でZ方向に沿って延びる部分を介して繋がっていてもよい。図5に示されるように、Z方向において絶縁層1の内壁に2つの頭頂部が形成されるので、絶縁層1に加わるストレスが一層分散し、ガラス板からなる絶縁層1における割れやクラックの発生が一層抑制されると考えられる。なお、図5の例のような形状の貫通孔11は、例えば、図2の例の貫通孔11のくびれ部分に、十分なパワーのレーザー光を照射することなどによって形成され得る。
図5の例では、スルーホール導体4は、貫通孔11の内部全体を充填せずに中空部を有していて、その中空部が充填体4aで充填されている。充填体4aは、例えば、エポキシ樹脂やアクリル樹脂、又は銀などの導電性粒子を含むエポキシ樹脂などによって構成されている。充填体4aの導体層31側の端面及び導体層32側の端面、並びに、それら各導体層を構成する第2金属膜3cの上には、銅やニッケルなどの無電解めっき膜又は電解めっき膜などであり得る第3金属膜3d及び第4金属膜3eが形成されている。金属箔3a及び第1~第4の金属膜3b、3c、3d、3eによって、導体層31、32それぞれが構成されている。実施形態の配線基板100において貫通孔11の内部、及び貫通孔11を挟む2つの導体層31、32は、図5の例のような、構成を有していてもよい。
図6には、実施形態の配線基板の一実施例における貫通孔11の断面についての走査型電子顕微鏡(SEM)による観察画像が示されている。図6に示されるように、貫通孔11は、絶縁層1の第1面1aから第2面1bの側に向かって細っている第1部分11aと、第2面1bから第1面1aの側に向かって細っている第2部分11bとを含んでいる。第1部分11aを挟んで向かい合う第1の内壁111及び第2の内壁112は、Z方向との間の角度として、それぞれ、第1角度θ1及び第2角度θ2を有している。第2部分11bを挟んで向かい合う第3の内壁113及び第4の内壁114は、Z方向との間の角度として、それぞれ、第3角度θ3及び第4角度θ4を有している。そして、第1角度θ1~第4角度θ4は、互いに異なっており、第1角度θ1及び第4角度θ4は、それぞれ、第2角度θ2及び第3角度θ3のいずれよりも大きい。図6に示される実施例の第1~第4の角度は、少なくとも実施形態の第1及び第2の大小関係を有している。
つぎに、図1及び図2に例示される配線基板100が製造される場合を例に、一実施形態の配線基板の製造方法が、図7A~図7Iを参照して説明される。以下では、本実施形態の配線基板の製造方法は、単に「実施形態の方法」とも称される。
図7Aに示されるように、第1面1a及び第1面1aの反対面である第2面1bを有するガラス板が用意される。図7Aの例で用意されるガラス板は、図1の配線基板100の絶縁層1を構成する。そのため、図7A及び以降の各図面においてガラス板には絶縁層1の符号「1」が付され、以下の実施形態の方法の説明においても、ガラス板は「ガラス板1」と示される。ガラス板1の厚さ方向は、図1の例の絶縁層1の厚さ方向と同義であるので、絶縁層1の厚さ方向と同様に「Z方向」とも称される。
ガラス板1として、例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、ホウケイ酸ガラスなどで形成される板ガラスが用意される。ガラス板1は、例えばフロートガラス法などの一般的な板ガラスの製法によって用意され得る。ガラス板1の厚さは、配線基板100において適度な剛性を得るべく、例えば、0.5mm以上、2.5mm以下であり得る。配線基板100の反りが抑制されることがある。
図1の配線基板100が製造される場合、図7A及び図7Bに示されるように、ガラス板1の両面に樹脂24を積層することによって、ガラス板1の第1面1aを覆う樹脂層21、及び、ガラス板1の第2面1bを覆う樹脂層22が形成される。図7Aの例では樹脂24は、補強材2aに含侵されて、Bステージの状態でシート状に成形されたうえで、ガラス板1の両面それぞれに積層されている。補強材2aは、例えばガラス繊維又はアラミド繊維などである。すなわち、樹脂24及び補強材2aは、ガラス繊維やアラミド繊維のような補強材にエポキシ樹脂などが含侵されてなる所謂プリプレグであってもよい。
また図7Aの例では、シート状の樹脂24の上にさらに金属箔3aが積層されている。そのため、図7Bに示されるように、樹脂層21及び樹脂層22それぞれの上に金属箔3aが積層されている。金属箔3aは例えば銅箔やニッケル箔などの適切な導電性を有する任意の金属で構成され得る。樹脂層21上の金属箔3aは、後工程で形成される導体層31(図7H参照)の一部を構成し、樹脂層22上の金属箔3aは、後工程で形成される導体層32(図7H参照)の一部を構成する。
ガラス板1の両面に積層された樹脂24及び金属箔3aは、適度な圧力及び温度で加圧及び加熱される。その加圧及び加熱によって、樹脂24が一旦軟化して、樹脂24と、ガラス板1及び金属箔3aとが接着される。
図7Cに示されるように、本実施形態の配線基板の製造方法は、ガラス板1を厚さ方向に貫く貫通孔11を形成することを含んでいる。図7Cの例では、樹脂層21、樹脂層22、及び金属箔3aを貫通する貫通孔11が形成される。貫通孔11は、後述されるスルーホール導体4(図7H参照)の形成個所に形成される。
図7Dには、図7CのVIID部の拡大図が示されている。図7Dに示されるように、実施形態の方法では、貫通孔11は、ガラス板1の第1面1aから第2面1bの側に向かって細る第1部分11aと、第2面1bから第1面1aの側に向かって細っていて第1部分11aと連通する第2部分11bと、を含むように形成される。さらに、貫通孔11は、第1の内壁111、第2の内壁112、第3の内壁113、及び第4の内壁114が、ガラス板1の厚さ方向(Z方向)に沿って貫通孔11を通る断面においてZ方向との間に互いに異なる角度を有するように形成される。
ここで、第1の内壁111及び第2の内壁112は、それぞれ、Z方向に沿って貫通孔11を通る断面において第1部分11aを挟んで向かい合うガラス板1の2つの内壁の一方及び他方である。また、第3の内壁113及び第4の内壁114は、それぞれ、Z方向に沿って貫通孔11を通る断面において第2部分11bを挟んで向かい合うガラス板1の2つの内壁の一方及び他方である。このように貫通孔11が形成されると、実施形態の配線基板の説明として前述されたように、製造される配線基板において貫通孔11を囲むガラス板1からなる絶縁層の内壁に、過剰な局所的なストレスが加わり難いと考えられる。従って、割れやクラックの発生が少ない配線基板が製造されると考えられる。なお、ガラス板1の厚さ方向(Z方向)に沿って貫通孔11を通る断面は、前述した実施形態の配線基板の説明と同様に、単に「縦断面」とも称される。
さらに、実施形態の方法では、貫通孔11は、第1角度θ1が第2角度θ2及び第3角度θ3よりも大きく、且つ、第4角度θ4が第2角度θ2及び第3角度θ3よりも大きくなるように、形成されてもよい。ここで、第1角度θ1は、縦断面において第1部分11aを挟んで向かい合うガラス板1の2つの内壁(第1の内壁111及び第2の内壁112)のうちの第1の内壁111とZ方向との間の角度であり、第2角度θ2は第2の内壁112とZ方向との間の角度である。第3角度θ3は、縦断面において第2部分11bを挟んで向かい合う2つの内壁(第3の内壁113及び第4の内壁114)のうちの第3の内壁113とZ方向との間の角度であり、第4角度θ4は第4の内壁114とZ方向との間の角度である。このように貫通孔11が形成されると、実施形態の配線基板の説明として前述されたように、製造される配線基板においてガラス板1の第1面1aにおける貫通孔11の開口面積と、第2面1bにおける貫通孔11の開口面積が、互いの間に極端な差異を有し難い。そのため、配線基板のパターン設計の容易化や配線基板の小型化が促進されることがある。
図7Dに示されるような断面形状を有する貫通孔11は、レーザー光を用いる所謂トレパニング加工によって形成される。トレパニング加工を用いることによって、穿孔時に大きな機械的衝撃や熱的衝撃を与えない小さな口径の孔を形成しながら大きな口径を有する貫通孔11を形成することができる。すなわち、ガラス板1における割れや欠けの発生を抑制しながら、大きな径の貫通孔11を形成し得ることがある。
さらに、レーザー光による穿孔では、ガラス板1の各面からガラス板1の中央部へとレーザー光が進むに従って、レーザー光からガラス板1に伝わるエネルギー量が低下し易いため、先細りする形状の小径の孔を容易に形成することができる。従って、図7Dに示されるような形状の貫通孔11の形成が容易なことがある。貫通孔11の形成に用いられるレーザーとしては、炭酸ガスレーザーやUV-YAGレーザーなどが例示されるが、貫通孔11の形成に用いられるレーザーは、これらに限定されない。
図7Eには、そのようにレーザー光が照射されるトレパニング加工による貫通孔11の形成の一例が模式的に示されている。例えば炭酸ガスレーザー光であるレーザー光Lが、ガラス板1の第1面1a及び第2面1bそれぞれに向けて、形成されるべき貫通孔11の輪郭に沿って照射される。好ましくはパルス状のレーザー光Lが照射される。レーザー光Lの照射によって、第1面1a及び第2面1bそれぞれにおいて、形成されるべき貫通孔11の口径より小さい口径を有する開口110が形成される。開口110は、ガラス板1を貫く孔であってもよく、有底の凹部であってもよい。
第1面1aに照射されるレーザー光Lの照射位置は、レーザー光Lの照射に伴って逐次矢印AR1の向きに所定の距離だけ動かされる。第2面1bに照射されるレーザー光Lの照射位置は、レーザー光Lの照射に伴って逐次矢印AR2の向きに所定の距離だけ動かされる。レーザー光Lの照射位置を移動させる所定の距離は任意に設定されるが、照射位置は、好ましくは、1度の移動で、移動の前後に形成される開口110同士が部分的に重なるような距離だけ動かされる。
レーザー光Lの照射位置は、パルス状のレーザー光Lの照射の都度動かされてもよく、所定の回数のレーザー光Lの照射毎に動かされてもよい。すなわち、個々の照射位置でレーザー光Lが1度だけ照射されてもよく、個々の照射位置でレーザー光Lが複数回連続して照射されてもよい。しかし、1度のレーザー光の照射毎に照射位置が動かされると、レーザー光からの熱が蓄積し難いので、ガラス板1に対する熱衝撃が軽減され、それによりガラス板の割れや欠けの発生を抑制し得ることがある。
形成されるべき貫通孔11の輪郭に沿って照射位置を変えながら繰り返しレーザー光Lを照射することによって、第1面1a及び第2面1bそれぞれにおいて、隣接する開口110同士が部分的に重なる複数の開口110が形成される。その結果、第1面1a及び第2面1bの複数の開口110からなる貫通孔11が形成される。一実施形態の配線基板の説明において前述したように、照射位置を移動させる距離を変えて既に形成されている開口110との重なりの程度を変化させることによって、レーザー光Lによる加工性を変化させ得ることがある。そうすることによって、開口110の形成によって現れるガラス板1の内壁の傾斜角を、複数の開口110の形成の進行と共に変化させ得ることがある。また、レーザー光Lのパワーやスポット径を、複数の開口110の形成の進行に伴って徐々に変えることによって、ガラス板1の内壁の傾斜角を、複数の開口110の形成が進むにつれて徐々に変化させ得ることがある。
レーザー光Lの照射位置は、形成されるべき貫通孔11の輪郭に沿って、例えば1周するように、レーザー光Lの照射に伴って動かされる。或いは、第1面1a側の開口110と第2面1b側の開口110とが連通するまで、又は所望の形状の貫通孔11が得られるまで、レーザー光Lの照射位置が、貫通孔11の輪郭に沿って順次移動しながら複数回周回されてもよい。その間、照射位置の移動に応じたレーザー光の照射が継続されてもよい。
図7Eに示される形成方法の一例のように、実施形態の方法において貫通孔11を形成することは、ガラス板1の第1面1a及び第2面1bそれぞれに、貫通孔11の口径よりも小さな口径を有する複数の開口110を、形成されるべき貫通孔11の輪郭に沿って互いに部分的に重なるように位置をずらしながら形成することを含んでいる。複数の開口110は、第1面1aにおいて貫通孔11の輪郭に沿う第1の向き(例えば矢印AR1の向き)に順に形成され、第2面1bにおいて貫通孔11の輪郭に沿っていて第1の向きと反対の第2の向き(例えば矢印AR2の向き)に順に形成されてもよい。
また、実施形態の方法において複数の開口110を形成することは、ガラス板1の第1面1a及び第2面1bそれぞれに、形成されるべき貫通孔11の輪郭に沿って照射位置を移動させながら炭酸ガスレーザー光Lを照射することを含んでいてもよい。そして炭酸ガスレーザー光Lを照射することは、形成されるべき貫通孔11の輪郭に沿う第1の向き(例えば矢印AR1の向き)でガラス板1の第1面1aへの炭酸ガスレーザー光の照射位置を移動させることと、形成されるべき貫通孔11の輪郭に沿っていて第1の向きと反対の第2の向き(例えば矢印AR2の向き)でガラス板1の第2面1bへの炭酸ガスレーザー光Lの照射位置を移動させることと、を含んでいてもよい。
さらに、炭酸ガスレーザー光Lを照射することは、形成されるべき貫通孔11の輪郭に沿って複数回周回するように、炭酸ガスレーザー光の照射位置を移動させることを含んでいてもよい。そして、炭酸ガスレーザー光Lの照射位置は、炭酸ガスレーザー光Lの照射毎に移動されてもよい。
なお、第1面1aへのレーザー光Lの照射と第2面1bへのレーザー光Lの照射は、同時に行われてもよく、順番に行われてもよい。第1面1aへのレーザー光Lの照射と第2面1bへのレーザー光Lの照射とが順番に行われる場合、一方の面へのレーザー光Lの照射の後、他方の面へのレーザー光Lの照射の前に、ガラス板1が反転されてもよい。
個々のレーザー光Lの照射によって形成される開口110の口径は任意の長さであり得る。例えば、図7Eの例のように、開口110の口径が、形成されるべき貫通孔11の口径の略半分以上の長さである場合、貫通孔11を形成すべき領域内を、個々の開口110の外縁が貫通孔11の輪郭を辿って一巡するように複数の開口110を順に形成することによって、その領域全体を占める複数の開口110が形成され得る。
図7F及び図7Gには、個々の開口110の口径が、形成されるべき貫通孔11の口径の半分以下の長さである場合に複数の開口110を形成するためのレーザー光の照射位置の移動経路の例が示されている。図7Fに示されるように、個々の開口110の口径が貫通孔11の口径の半分以下の長さであっても、貫通孔11を形成すべき領域を、レーザー光の照射位置が矢印AR3で示されるように一巡するだけでよい。その場合でも、貫通孔11を形成すべき領域の外縁に沿った部分には複数の開口110が形成される。そして、個々の開口110としてガラス板1を貫く孔が形成される場合は、図7Fの例のように、貫通孔11の形成領域おいて開口110が形成されない中央部分は、その周囲から分離されるので除去され得る。個々の開口110として有底の凹部が形成される場合も、貫通孔11の形成領域の中央部分は、ガラス板1の両面それぞれから形成される開口110同士が連通することによって周囲から分離されるので除去され得る。
また、図7Gに示されるように、貫通孔11を形成すべき領域全体にレーザー光が照射されるように、レーザー光の照射位置が、矢印AR4で示されるように渦巻き状の経路で移動されてもよい。レーザー光の照射位置が意図した位置からずれた場合でも、意図せぬ未除去の部分がガラス板1に残り難いと考えられる。なおこの場合、レーザー光の照射位置は、貫通孔11の形成領域における外側から内側に向けて動かされてもよく、内側から外側に向けて動かされてもよい。
形成されるべき貫通孔11の輪郭に沿って照射位置を移動させながら複数の開口110を形成する際、その一周(一巡)に要する炭酸ガスレーザー光L(図7E参照)の照射回数は、貫通孔11の径や複数の開口110の径に応じて適切に決定すればよい。図7Eでは1周に要する照射回数は8回、図7Fでは12回、図7Gの渦巻き状の経路場合は15回の照射回数を表しているが、貫通孔11の最終的な平面視形状が略円形になればこれらの例に限られない。回数が少なすぎると前述した実施形態の第1~第3の大小関係に沿った貫通孔11の形状が得られ難く、回数が多ければ貫通孔11が円形の形状に近づいて好ましいが、品質面及び生産性の面から、3回~24回の照射が望ましい。
図7Hに示されるように、本実施形態の方法は、さらに、ガラス板1の厚さ方向においてガラス板1を挟む2つの導体層(導体層31及び導体層32)を形成することと、この2つの導体層同士を接続する導電体を形成することと、を含んでいる。図7Hの例では、ガラス板1を挟む2つの導体層として、第1面1a上の樹脂層21の上に導体層31が形成され、第2面1b上の樹脂層22の上に導体層32が形成されている。そして導体層31と導体層32とを接続する導電体としてスルーホール導体4が形成されている。スルーホール導体4は、貫通孔11の内部を通って導体層31と導体層32とを電気的且つ機械的に接続している。
導体層31及び導体層32は、図7Hでは1つの層のみを含むように示されているが、先に参照した図7Cに示される金属箔3aを含む2以上の層からなる積層構造を有するように形成され得る。導体層31及び導体層32は、例えば、サブトラクティブ法、又はセミアディティブ法などの任意の方法で形成され得る。例えばセミアディティブ法で導体層31及び導体層32が形成される場合、先に参照した図2に例示の第1金属膜3bのような金属膜が、金属箔3a(図7C参照)の全面及び貫通孔11に露出するガラス板1の内壁面の全面に形成される。この金属膜は、例えば銅やニッケルなどの適切な導電性を有する任意の金属を用いて、例えば、無電解めっき又はスパッタリングなどによって形成される。
さらに、この金属膜の上に、ドライフィルムなどのレジスト剤が積層され、露光及び現像などによってスルーホールを含む所望のパターンの形成場所に開口が形成され、そして、この金属膜を給電層として用いる電解めっきを含むパターンめっきによって、先に参照した図2に例示の第2金属膜3cのような、銅やニッケルなどの金属からなる電解めっき膜が形成される。その結果、貫通孔11の内部に金属膜などの導電体からなるスルーホール導体4が形成される。その後、レジスト剤が剥離され、金属箔3a(図7C参照)の全面に形成された金属膜のうちの電解めっき膜に覆われていない部分がクイックエッチングなどで除去され、さらにその除去で露出する金属箔3aの露出部分が除去される。その結果、それぞれが、3層構造を有していて所定の導体パターンを含む導体層31及び導体層32が形成される。
図7Iに示されるように、図1の配線基板100が製造される場合、導体層31及び樹脂層21の上にビルドアップ部10が形成される。導体層32及び樹脂層22の上にもビルドアップ部10が形成される。各ビルドアップ部10は、導体層31及び導体層32それぞれの上で絶縁層23及び導体層33の形成を繰り返すことによって形成される。
絶縁層23は、例えばフィルム状に成形された絶縁性樹脂を、導体層31及び導体層32それぞれの上に積層して、加熱及び加圧することによって形成される。各絶縁層23には、ビア導体41を形成するための貫通孔41aが、例えば炭酸ガスレーザー光の照射などによって形成される。絶縁層23を構成する絶縁性樹脂としては、エポキシ樹脂、BT樹脂、又はフェノール樹脂のような熱硬化性樹脂、並びに、フッ素樹脂、LCP、PTFE、PE、及びMPIのような熱可塑性樹脂が例示される。絶縁層23として、ガラス繊維やアラミド繊維などで形成される補強材(図示せず)、及び/又は、二酸化ケイ素やアルミナなどの粒体からなるフィラー(図示せず)を含む樹脂層が形成されてもよい。
導体層33及びビア導体41は、導体層31やスルーホール導体4と同様に、銅又はニッケルなどの任意の金属を用いて形成され得る。導体層33及びビア導体41は、導体層31やスルーホール導体4と同様に、例えば無電解めっき膜と電解めっき膜とを含む多層構造を有していてよい。導体層33及びビア導体41は、セミアディティブ法、フルアディティブ法、又はサブトラクティブ法など、任意の方法で形成され得る。
さらに、各ビルドアップ部10の上に、ソルダーレジスト5が形成される。ソルダーレジスト5は、例えば、感光性のエポキシ樹脂又はポリイミド樹脂などを、スプレーイングや積層、又は印刷などで供給することによって形成され得る。ソルダーレジスト5には、例えば、適切な開口を有する露光マスク(図示せず)を用いる露光、及び現像によって、最も外側の導体層33の一部を露出させる開口5aが形成される。以上の工程を経ることによって、図1に例示の配線基板100が得られる。
なお、図5に示される例のスルーホール導体4が形成される場合は、第1金属膜3bの形成後、貫通孔11全体を充填しない厚さの第2金属膜3cがパネルめっきによって形成される。貫通孔11における第2金属膜3cよりも内側の未充填部分に、エポキシ樹脂のような適切な樹脂が注入されて硬化されることによって充填体4aが形成される。貫通孔11の内部が充填体4aで充填される。さらに、第2金属膜3cの上、及び充填体4aの上に、例えば無電解めっきによるパネルめっきやスパッタリングによって第3金属膜3dが形成され、第3金属膜3dを給電層として用いる電解めっきによって第4金属膜3eが形成される。その後、適切な開口を有するエッチングレジスト(図示せず)を用いたエッチングによるパターニングによって、所定の導体パターンを有する導体層31、32が得られる。
実施形態の配線基板は、各図面に例示される構造、並びに、本明細書において例示される構造、形状、及び材料を備えるものに限定されない。例えば、実施形態の配線基板は、樹脂層21、22に加え、貫通孔11を囲む絶縁層1(ガラス板1)の内壁面にも樹脂体が埋め込まれ、さらにその樹脂体を貫通するようにスルーホール導体4が形成されてもよい。このような樹脂体は、樹脂層21又は樹脂層22を形成する樹脂の一部が貫通孔11内に流れ込むことによって形成され得る。このような樹脂体は、スルーホール導体4と、ガラス板からなる絶縁層1との間の密着性を向上させることがある。また例えば、実施形態の配線基板は、樹脂層21、22を含まなくてもよい。すなわち、導体層31、32、及びスルーホール導体4が、ガラス板1の各面、又は貫通孔11を囲む内壁面の上に直接形成されてもよい。また、スルーホール導体4は必ずしも貫通孔11内を充填しなくてもよく、図5の例のように、貫通孔11内の少なくとも側壁に形成されてもよい。また、各導体層31、32は金属箔3aを含んでいなくてもよい。さらに、実施形態の配線基板は、図1の例のビルドアップ部10を含んでいなくてもよい。
実施形態の配線基板の製造方法は、各図面を参照して説明された方法に限定されない。例えば、図7Eに示されるレーザー光Lついての第1面1aへの照射位置と第2面1bへの照射位置とは、ガラス板1が第1面1a及び第2面1bのいずれか一方から観察される平面視において同じ向きに動かされてもよい。実施形態の配線基板の製造方法には、前述された各工程以外に任意の工程が追加されてもよく、前述された工程のうちの一部が省略されてもよい。
100 配線基板
1 絶縁層(ガラス板)
1a 第1面
1b 第2面
10 ビルドアップ部
11 貫通孔
11a 第1部分
11aw、11bw ガラス板の内壁の幅(内壁の傾斜)
11b 第2部分
110、110a、110b 開口
111~114 第1~第4の内壁
21、22 樹脂層
31~33 導体層
4 スルーホール導体(導電体)
θ1~θ4 第1~第4の角度
Z 配線基板及び絶縁層の厚さ方向

Claims (16)

  1. 第1面及び前記第1面の反対面である第2面を有すると共に前記第1面と前記第2面との間を貫く貫通孔を備えるガラス板と、
    前記ガラス板の厚さ方向において前記ガラス板を挟む2つの導体層と、
    前記貫通孔の内部を通って前記2つの導体層同士を接続する導電体と、
    を含む配線基板であって、
    前記貫通孔は、前記第1面から前記第2面の側に向かって細る第1部分と、前記第2面から前記第1面の側に向かって細っていて前記第1部分と連通する第2部分と、を含み、
    前記厚さ方向に沿って前記貫通孔を通る断面において前記第1部分を挟んで向かい合う前記ガラス板の2つの内壁のうちの一方は、前記厚さ方向との間に第1角度を有し、
    前記2つの内壁のうちの他方は前記厚さ方向との間に第2角度を有し、
    前記断面において前記第2部分を挟んで向かい合う前記ガラス板の2つの内壁のうちの一方は、前記厚さ方向との間に第3角度を有し、
    前記第2部分を挟んで向かい合う前記2つの内壁のうちの他方は前記厚さ方向との間に第4角度を有し、
    前記第1角度、前記第2角度、前記第3角度、及び前記第4角度は互いに異なっている。
  2. 請求項1記載の配線基板であって、前記第1角度及び前記第4角度は、それぞれ、前記第2角度及び前記第3角度のいずれよりも大きい。
  3. 請求項2記載の配線基板であって、前記第1角度は前記第4角度よりも大きく、前記第2角度は前記第3角度よりも大きい。
  4. 請求項1記載の配線基板であって、前記厚さ方向に対する、前記貫通孔内に露出する前記ガラス板の内壁の傾斜角が、前記第1面及び前記第2面における前記貫通孔の輪郭に沿っている周方向において徐々に変化している。
  5. 請求項4記載の配線基板であって、前記第1部分における前記傾斜角と前記第2部分における前記傾斜角は、それぞれ、前記周方向に沿って互いに反対の向きで徐々に大きくなるように変化している。
  6. 請求項1記載の配線基板であって、前記断面において前記第1部分を挟んで向かい合う前記2つの内壁のうちの一方及び他方は、前記厚さ方向において互いに異なる位置で、前記第2部分を挟んで向かい合う前記2つの内壁のうちの一方又は他方と接している。
  7. 請求項1記載の配線基板であって、さらに、前記第1面及び前記第2面の一方と、前記2つの導体層の一方との間に形成されている樹脂層を含んでいる。
  8. 請求項7記載の配線基板であって、前記樹脂層は、前記樹脂層の剛性を高める補強材を含んでいる。
  9. 請求項1記載の配線基板であって、さらに、前記2つの導体層それぞれの上に積層されていて絶縁層及び導体層によって構成されるビルドアップ部を含んでいる。
  10. 第1面及び前記第1面の反対面である第2面を有するガラス板に、前記第1面から前記第2面の側に向かって細る第1部分と、前記第2面から前記第1面の側に向かって細っていて前記第1部分と連通する第2部分とを含んでいて前記ガラス板の厚さ方向に前記ガラス板を貫く貫通孔を形成することと、
    前記厚さ方向において前記ガラス板を挟む2つの導体層を形成することと、
    前記貫通孔の内部を通って前記2つの導体層同士を接続する導電体を形成することと、
    を含む配線基板の製造方法であって、
    前記貫通孔を形成することは、前記第1面及び前記第2面それぞれに、前記貫通孔の口径よりも小さな口径を有する複数の開口を、形成されるべき前記貫通孔の輪郭に沿って互いに部分的に重なるように位置をずらしながら形成することを含み、
    前記貫通孔は、前記厚さ方向に沿って前記貫通孔を通る断面において前記第1部分を挟んで向かい合う前記ガラス板の2つの内壁の一方及び他方、並びに前記断面において前記第2部分を挟んで向かい合う前記ガラス板の2つの内壁の一方及び他方が、前記断面において前記厚さ方向との間に互いに異なる角度を有するように形成される。
  11. 請求項10記載の配線基板の製造方法であって、前記貫通孔は、
    前記断面において前記第1部分を挟んで向かい合う前記2つの内壁のうちの一方と前記厚さ方向との間の角度である第1角度が、前記第1部分を挟んで向かい合う前記2つの内壁のうちの他方と前記厚さ方向との間の角度である第2角度、及び、前記断面において前記第2部分を挟んで向かい合う前記2つの内壁のうちの一方と前記厚さ方向との間の角度である第3角度よりも大きく、且つ、
    前記第2部分を挟んで向かい合う前記2つの内壁のうちの他方と前記厚さ方向との間の第4角度が、前記第2角度及び前記第3角度よりも大きくなるように、
    形成される。
  12. 請求項10記載の配線基板の製造方法であって、前記複数の開口は、前記第1面において前記輪郭に沿う第1の向きに順に形成され、前記第2面において前記輪郭に沿っていて前記第1の向きと反対の第2の向きに順に形成される。
  13. 請求項10記載の配線基板の製造方法であって、前記複数の開口を形成することは、前記第1面及び前記第2面それぞれに、前記輪郭に沿って照射位置を移動させながら炭酸ガスレーザー光を照射することを含んでいる。
  14. 請求項13記載の配線基板の製造方法であって、前記炭酸ガスレーザー光を照射することは、
    前記輪郭に沿う第1の向きで前記第1面への前記炭酸ガスレーザー光の照射位置を移動させることと、
    前記輪郭に沿っていて前記第1の向きと反対の第2の向きで前記第2面への前記炭酸ガスレーザー光の照射位置を移動させることと、
    を含んでいる。
  15. 請求項13記載の配線基板の製造方法であって、前記炭酸ガスレーザー光を照射することは、前記輪郭に沿って複数回周回するように前記炭酸ガスレーザー光の照射位置を移動させることを含んでいる。
  16. 請求項13記載の配線基板の製造方法であって、前記炭酸ガスレーザー光の照射位置は、前記炭酸ガスレーザー光の照射毎に移動される。
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