JP2023148247A - 移動無線通信システム、並びに、当該移動無線通信システム用の回線制御装置および基地局 - Google Patents

移動無線通信システム、並びに、当該移動無線通信システム用の回線制御装置および基地局 Download PDF

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【課題】通信回線に障害が生じたときでも各基地局における適正な折り返し送信を実現する。【解決手段】本発明の一形態に係る移動無線通信システムは、複数の基地局と、回線制御装置と、複数の移動局とを備える。前記複数の基地局は、通信指令台からの受信信号を複数の移動局へ送信する第1の通信モードと、回線制御装置からの制御指令に基づいて、一の移動局からの受信電波を他の移動局へ送信する折り返し送信を実行する第2の通信モードと、基地局ごとに予め割り当てられた特定の移動局からの電波を受信したときのみ自律的に前記折り返し送信を実行する第3の通信モードと、をそれぞれ有する。回線制御装置は、前記複数の基地局のうち少なくとも1つの基地局との間に前記通信回線の障害が生じたとき、残りの基地局に対して前記第3の通信モードを実行させる。【選択図】図4

Description

本発明は、複数の移動局と通信指令台との間で通信を行う移動無線通信システム、並びに当該移動無線通信システム用の回線制御装置および基地局に関する。
従来より、通信指令を行う通信指令台と、通信回線の交換接続制御を行う回線制御装置と、この回線制御装置の制御のもとに複数の移動局の無線通信制御を行う複数の基地局とを備えた移動無線通信システムが知られている(例えば特許文献1参照)。
また、回線制御装置との通信が遮断された場合に、各基地局において一の移動局からの受信電波を他の移動局へ送信する折り返し送信を行うことで、各基地局の通信エリア内に存在する移動局同士の通信を可能とする技術が知られている(例えば特許文献2参照)。
特開2004-104459号公報 特開2022-21581号公報
基地局による折り返し送信は、本来的に、通信回線の監視および制御を行う回線制御装置による制御のもとに行われるため、通信指令台と基地局の間の通信回線に障害(回線異常)が生じた場合には各基地局における適正な折り返し送信を実現できない場合がある。このような場合に対応するために、例えば回線に障害が生じた場合に、回線障害が生じた基地局が予めさだめられた条件にしたがって折り返し送信を行うようにすることも考えられる。しかしながらこのような場合には、回線が正常な基地局が回線制御装置からの指令を受けて折り返し送信を行ったときに、回線に障害が生じた基地局は回線制御装置の制御から独立して折り返し送信を行ってしまうため、これら複数の基地局から折り返し送信される電波が干渉し合うことで、移動局同士の通信が成立しなくなるおそれがある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、通信回線に障害が生じたときでも各基地局における適正な折り返し送信を実現することができる移動無線通信システム、並びに当該移動無線通信システム用の回線制御装置および基地局を提供することにある。
本発明の一形態に係る移動無線通信システムは、通信指令台と通信回線を介して接続される複数の基地局と、前記通信指令台と前記複数の基地局との通信を制御する回線制御装置と、前記複数の基地局と無線回線を介して接続可能な複数の移動局とを備える。
前記複数の基地局は、第1の通信モードと、第2の通信モードと、第3の通信モードとを有する。前記第1の通信モードは、前記通信指令台からの受信信号を前記複数の移動局へ送信する。前記第2の通信モードは、前記回線制御装置からの制御指令に基づいて、一の移動局からの受信電波を他の移動局へ送信する折り返し送信を実行する。前記第3の通信モードは、基地局ごとに予め割り当てられた特定の移動局からの電波を受信したときのみ自律的に前記折り返し送信を実行する。
前記回線制御装置は、前記複数の基地局のうち少なくとも1つの基地局との間に前記通信回線の障害が生じたとき、残りの基地局に対して前記第3の通信モードを実行させる。
上記移動無線通信システムにおいて、回線制御装置は、複数の基地局のうち少なくとも1つの基地局との間に前記通信回線の障害が生じたとき、残りの基地局に対して第3の通信モードを実行させるため、通信回線の障害が生じたときに一の移動局からの受信電波を複数の基地局が折り返し送信することがなくなる。このため、通信回線に障害が生じたときでも各基地局における適正な折り返し送信を実現することができる。
前記複数の基地局は、前記障害を検出したときは前記第3の通信モードを独自に実行してもよい。
前記複数の基地局は、前記複数の移動局のうち少なくとも1つの移動局からの電波を受信したとき、前記電波の着信通知を前記回線制御装置へそれぞれ送信してもよい。前記回線制御装置は、前記複数の基地局の中から前記第2の通信モードを実行させる1つの基地局を決定してもよい。
前記複数の移動局は、各移動局に固有の識別子を含む移動局情報とともに前記電波を送信してもよい。前記複数の基地局は、前記電波を受信する受信部と、前記特定の移動局の識別子を記憶する記憶部とをそれぞれ有し、記憶された前記識別子と受信した前記移動局情報とに基づいて前記第3の通信モードの実行の可否を決定してもよい。
前記回線制御装置は、前記複数の基地局のいずれもが前記折り返し送信を実行していないときに前記複数の基地局に前記第1の通信モードを実行可能としてもよい。
前記複数の基地局は、前記第1の通信モードにおいて前記複数の移動局へ消防救急無線情報を送信してもよい。
本発明の一形態に係る回線制御装置は、通信指令台からの受信信号を複数の移動局へ送信する第1の通信モードと、一の移動局からの受信電波を他の移動局へ送信する折り返し送信を実行する第2の通信モードと、予め割り当てられた特定の移動局からの電波を受信したときのみ自律的に前記折り返し送信を実行する第3の通信モードとをそれぞれ有する複数の基地局を備えた移動無線通信システム用の回線制御装置であって、監視部と、回線制御部とを備える。
前記監視部は、前記通信指令台と前記複数の基地局との間を接続する通信回線の状態を監視する。
前記回線制御部は、前記複数の基地局のうち少なくとも1つの基地局との間に前記通信回線の障害を前記監視部が検出したとき、残りの基地局に対して前記第3の通信モードを実行させる。
本発明の一形態に係る基地局は、監視部と、通信制御部とを備える。
前記監視部は、通信指令台と接続される通信回線の状態を監視する。
前記通信制御部は、前記通信回線の接続制御を行う回線制御装置からの指令に基づいて、前記通信指令台からの受信信号を複数の移動局へ送信する第1の通信モードと、一の移動局からの受信電波を他の移動局へ送信する折り返し送信を実行する第2の通信モードと、予め割り当てられた特定の移動局からの電波を受信したときのみ自律的に前記折り返し送信を実行する第3の通信モードとのいずれか1つを実行する。前記通信制御部は、前記通信回線の障害を前記監視部が検出したときは、前記第3の通信モードを実行する。
本発明によれば、通信回線に障害が生じたときでも各基地局における適正な折り返し送信を実現することができる。
本発明の一実施形態に係る移動無線通信システムの概略構成図である。 従来の移動無線通信システムの問題点を説明する概略図である。 図1の移動無線通信システムにおける基地局の構成を示すブロック図である。 図1の移動無線通信システムの一作用の説明図である。 図1の移動無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 図1の移動無線通信システムの他の動作の一例を示すシーケンス図である。 図1の移動無線通信システムにおける通常時の各基地局での折り返し送信の可否を示す説明図である。 図1の移動無線通信システムにおける回線障害が生じたときの各基地局での折り返し送信の可否を示す説明図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る移動無線通信システム100の概略構成図である。本実施形態では、消防救急デジタル無線通信システムへの適用例について説明する。
[全体構成]
本実施形態の移動無線通信システム100は、通信指令台1と、回線制御装置2と、複数の基地局3と、複数の移動局4とを備える。
通信指令台1は、指令系装置とも称され、回線制御装置2又は基地局3と接続して、移動局4との無線通信を行う。通信指令台1は、例えば、消防本部あるいは消防署に設置され、各移動局4への指令情報を基地局3から送信する。
回線制御装置2は、通信指令台1と複数の基地局3との通信の制御を行う。この通信回線は、回線制御装置2と複数の基地局3との間を接続するアプローチ回線(中継用回線)5や通信ケーブル6、さらにはルータ等のデータを転送するための各種ネットワーク機器を含む
各基地局3は、複数の移動局との通信を行うための無線基地局であり、典型的には、特定の地点(例えば消防署等)に設置される。基地局3の数は特に限定されず、図1には2基の基地局3A,3Bを示すが、もちろん3基以上であってもよい。
各基地局3は、アプローチ回線5を介して通信指令台1からの指令情報を受信したとき、移動局4へ消防救急無線情報に関する指令情報を下り電波C1によって無線送信する。各基地局3は、移動局4からの通信情報を含む上り電波C2を受信したときは、アプローチ回線5を介して当該通信情報を通信指令台1へ送信する。各基地局3は、回線制御装置2から指示を受けたとき、あるいは、通信ケーブル6の断線などの障害(回線異常)が生じたときは自律的に、後述するように、受信した上り電波C2に対する折り返し電波C3を送信する。下り電波C1と上り電波C2は別周波数であり、下り電波C1と折り返し電波C3は同一周波数である。
各移動局4は、移動中または特定しない地点に停止中に運用する無線局であり、救急車両や消防車両に装備された車載無線機、あるいは救急隊員や消防隊員が携帯する携帯無線機である。移動局4は、例えばプレス操作により通信指令台1との通信するための上り電波C2を送信する。指令台移動局4の数は特に限定されず、図1には2台の移動局4A,4Bを示すが、もちろん3台以上であってもよい。
消防救急デジタル無線通信では、基地局と移動局との間で、通信指令台から移動局への指令、あるいは、移動局から通信指令台への報告等に使用されるデジタル無線通信網を形成する。使用される無線周波数帯域は例えば260MHzであり、音声情報だけでなく文字情報や位置情報、支援情報等のデータ通信が可能である。
例えば図1に示すように、通信指令台1において基地局3A,3Bを選択して通話を開始するためのプレスボタンを押下するプレス操作が行われると、通信指令台1からのプレス信号が回線制御装置2を経由して基地局3A,3Bのうち選択されたいずれか一方へ通知される。通知を受けた基地局3A又は3Bは下り電波C1を送信し、この下り電波C1を移動局4A,4Bが受信すると、それにより通信指令台1と移動局4A,4Bの通信が確立され、このあと実際の音声の送信が開始される。また、移動局4A,4Bからの上り電波C2に基づき、上り電波C2を受信した基地局3A,3Bからの着信情報の中から通信状態が良好な基地局が選択された後、通信指令台1は、その選択された基地局を通じて実際の音声を受信することができる。
また、消防救急デジタル無線通信では、送信と受信の周波数が異なる2周波単信(または複信)方式が採用される。このため、移動局から送信される電波を基地局が中継することで、移動局同士での通話が可能となる。
例えば図1に示すように、移動局4Aからプレス操作が行われると、基地局3A,3Bへ上り電波C2が送信され、上り電波C2を受信した基地局3A,3Bは、回線制御装置2へ着信情報を通知する。回線制御装置2は、着信情報を通信指令台1へ送信するとともに、基地局3A,3Bからの着信情報の中から通信状態が良好な基地局(例えば基地局3B)を選択し、選択した基地局3Bに対して上り電波C2に対する折り返し電波C3を送信させる。これにより、基地局3Bの通信エリア内において、移動局4Bは、移動局4Aが発信するすべての送信内容を受信できる。
なお以下の説明では、一の移動局4からの上り電波C2を他の移動局4へ折り返す基地局3の動作を、折り返し送信ともいう。折り返し送信は、他の移動局4の通話状況の把握や複数の移動局4からの電波送信を防止する狙いがある。この場合、折り返し電波C3にビジー信号を含ませることにより、他の移動局4からの送信を防止するようにしてもよい。
基地局3による折り返し送信は、上述のように通信回線の監視および制御を行う回線制御装置2による制御のもとに行われる。このため、回線制御装置2と基地局3との間の通信回線に障害が生じた場合には、各基地局3における適正な折り返し送信を実現できない場合がある。
このような場合に対応するために、例えば回線に障害が生じた場合に、回線障害が生じた基地局が予め定められた条件にしたがって折り返し送信を行うようにする(例えば、受信した上り電波C2をすべて折り返し送信する)ことも考えられる。しかしながらこのような場合には、例えば、回線が正常な基地局3Aが回線制御装置2からの指令を受けて折り返し送信を行ったときに、回線に障害が生じた基地局3Bは回線制御装置2の制御から独立して折り返し送信を行ってしまう。このため、図2に示すように複数の基地局3A,3Bから折り返し送信される電波C3が干渉し合うことで、移動局4(4A,4B)同士の通信が成立しなくなるおそれがある。
そこで本実施形態の移動無線通信システム100においては、回線障害が生じた基地局3が受信した上り電波C2を当該基地局3がすべて折り返すのに代えて、回線障害が生じた場合に基地局3ごとに予め割り当てられた特定の移動局からの電波を受信したときのみ自律的に折り返し送信を行うようにする。さらに、少なくとも1つの基地局3に回線障害が生じたときは、すべての基地局3に上述した自律的な折り返し送信を実行可能にする。このように回線制御装置2からの指令がなくても各基地局3が予め登録された移動局情報の有無に基づいて折り返し送信の可否を判定することで、図4に示すように、一の上り電波C2を複数の基地局3が同時に折り返し送信することを回避して折り返し電波C3の干渉を防ぐようにしている。以下、その詳細について説明する。
[基地局]
図3は、本実施形態の移動無線通信システム100における基地局3(3A,3B)の構成を示すブロック図である。同図に示すように、基地局3は、IF(インタフェース)部31、信号処理部32、無線送受信部33、基地局制御部34、記憶部35を有する。
IF部31は、アプローチ回線5に接続され、回線制御装置2との送受信を行う。IF部31は、回線制御装置2との通信回線の障害の有無を監視する監視部としての機能をも有する。なお、上記障害の有無の判定は、IF部31からの出力に基づいて基地局制御部34が行ってもよい。
信号処理部32は、移動局4へ送信する通信指令台1からの指令通信(送信信号)の符号化、および、移動局4から送信される上り電波C2の受信信号の復号化などのベースバンド信号処理を行う。
無線送受信部33は、指令通信台1からの指令通信(送信信号)を下り電波C1に変調し、移動局4から送信される上り電波C2の受信信号を復調する。無線送受信部は、上り電波C2を受信する受信部に相当する。
基地局制御部34は、IF部31、信号処理部32、無線送受信部33を含む基地局3の動作を統括的に制御する。基地局制御部34は、第1の通信モードと、第2の通信モードと、第3の通信モードとを実行可能である。
第1の通信モードでは、無線送受信部33が通信指令台1からの受信信号を複数の移動局3へ送信する。第2の通信モードでは、回線制御装置2からの制御指令に基づいて、無線送受信部33が一の移動局4からの受信電波(上り電波C2)に対する折り返し送信を他の移動局4へ実行する。第3の通信モードでは、基地局3ごとに予め割り当てられた特定の移動局4からの上り電波C2を受信したときのみ無線送受信部33が自律的に折り返し送信を実行する。第3の通信モードは、後述するように、回線制御装置2との間の通信障害が検出された場合、あるいは、回線制御装置2からモード切替の指示を受けた場合に実行される。
基地局制御部34は、回線制御装置2との通信回線に障害を検出したときは、第3の通信モードを実行する。例えば、基地局3Aとアプローチ回線5との間の通信ケーブル6の断線等の異常を基地局3AのIF部31が検出したとき、当該基地局3Aの基地局制御部34は、基地局3Aが独自に第3の通信モードを実行可能にする。通信回線の障害は、例えば、回線制御装置2との通信が一定時間以上途絶えているときなどが該当する。
基地局制御部34は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のコンピュータに用いられるハードウェア要素および必要なソフトウェアにより実現され得る。
記憶部35は、半導体メモリやハードディスクドライブなどの記憶装置である。記憶部35は、IF部31、信号処理部32、無線送受信部33、基地局制御部34が実行する各種プログラムを記憶する。
また、記憶部35は、あらかじめ割り当てられた特定の移動局4の識別子を記憶する。以下、記憶部35に識別子が記憶された移動局を、当該基地局に登録された移動局ともいう。識別子としては、移動局4に固有の識別子であれば特に限定されず、例えば車載器IDや使用者IDなどが該当する。本実施形態では、基地局3Aには移動局4Aの識別子が登録され、基地局3Bには移動局4Bの識別子が登録される。
なお、基地局3Aの記憶部35には移動局4Bの識別子が記憶されてもよいし、基地局3Bの記憶部35には移動局4Aの識別子が記憶されてもよい。また、各基地局に登録される移動局の数は1つに限られず、各基地局で重複しない限りにおいて複数の移動局が登録されてもよい。
[回線制御装置]
回線制御装置2は、図1に示すように、回線監視部21と、回線制御部22とを有する。
回線監視部21は、複数の基地局3との間の通信回線の障害を検知する。回線監視部21は、例えば、一定時間以上通信が途絶えている基地局3がある場合、当該基地局3に接続される通信ケーブル6に断線等の障害があると判定する。例えば、回線制御装置2と基地局3との間で通信回線が正常に繋がっていることを確認するための通信を所定期間毎に行っているような場合には、この所定期間を整数倍するなどして通信回線の障害を検知するための上記一定時間を決定してもよい。
回線制御部22は、通信指令台1と基地局3との間に接続される通信回線の交換接続制御を行う。回線制御部22は、通信指令台1において選択された基地局3との通信を確立し、当該基地局3に対して通信指令台1からの受信信号を複数の移動局4へ送信する第1の通信モードの実行を可能とする。このとき回線制御部22は、複数の基地局3のいずれもが折り返し送信を実行していないときに、各基地局3に対して第1の通信モードを実行可能とする。
回線制御部22は、基地局3から移動局4からの上り電波C3に関する着信通知を受信したときは、通信指令台1の操作盤に着信を表示させる。回線制御部22はまた、基地局3から移動局4からの上り電波C3に関する着信通知を受信したときは、当該基地局3に対して上り電波C3を折り返させる第2の通信モードを実行させるための制御指令を出力する。着信通知が複数の基地局3から同時に受信したときは、複数の基地局3の中から、例えば上り電波C2の受信状態が最も良好な1つの基地局3を決定し、当該1つの基地局3に第2の受信モードを実行させるための制御指令を出力する。
回線制御部22はさらに、回線監視部21において1つ以上の基地局3に通信回線に障害が検出された場合、残りの他の基地局3に対して第3の通信モードを実行させるための制御指令を出力する。これにより、一の移動局4からの上り電波C2を複数の基地局3が同時に折り返し送信を実行することを阻止できる。
[移動無線通信システムの動作]
続いて、本実施形態の移動無線通信システム100の動作について説明する。ここでは、基地局3における折り返し送信を中心に説明する。
まず、通信指令台1と各基地局3との間の通信回線に障害が生じていない場合について説明する。図5は移動無線通信システム100の動作の一例を示すシーケンス図である。
図5に示すように、移動局4Aのプレス操作により上り電波C2が送信され(ステップ101)、基地局3A,3Bがその上り電波C2を受信すると、各基地局3A,3Bから回線制御装置2へ着信を通知する(ステップ102)。回線制御装置2は、基地局3A,3Bのうち移動局4との通信状態が良好な基地局(ここでは基地局3A)を決定し、基地局3Aへ折り返し指令を送信する(ステップ103)。さらに回線制御装置2は、折り返し送信を行う基地局3Aからの着信を通信指令台1へ通知し、着信表示を行う(ステップ104)。
一方、回線制御装置2から折り返し指令を受けた基地局3Aは、第2の通信モードを実行することで、移動局4Aからの上り電波C2に対して折り返し送信をする(ステップ105)。これにより、移動局4Aの通話内容を、基地局3Aの通信エリアに位置する他の移動局(例えば移動局4B)が受信可能になる。
本実施形態によれば、複数の基地局3A,3Bからの着信通知を受信したとき、回線制御装置2はいずれか1つの基地局を選択して折り返し送信をさせるようにしているため、複数の基地局3からの折り返し送信を阻止して、折り返し電波C3の干渉を防ぐことができる。
続いて、基地局3Bの通信回線に障害が生じた場合について説明する。図6は移動無線通信システム100の動作の一例を示すシーケンス図である。
回線制御装置2と基地局3Bとの間の通信回線に障害が生じると、基地局3Bは当該障害を検出して第3の通信モードへ移行する(ステップ201)。回線制御装置2も同様に基地局3Bの通信回線の障害を検出し、障害が生じていない基地局3Aへ第3の通信モードへの切替指令を出力する(ステップ202)。これを受けて、基地局3Aが第3の通信モードへ移行する(ステップ203)。
この状態で、移動局4Aのプレス操作により、移動局4Aから上り電波C2が送信されると(ステップ203)、基地局3A,3Bがその上り電波C2を受信する。基地局3Bの通信回線には障害があるため、上り電波C2の着信通知は基地局3Aからのみ行われる(ステップ204)。回線制御装置2は、基地局3Aから着信通知を受信すると、通信指令台1へ着信表示を行う(ステップ205)。
一方、上り電波C2を受信した基地局3A,3Bにおいては、受信した上り電波C2の送信元の移動局4が予め登録された(基地局ごとに割り当てられた)移動局であるかどうかが独自に判定される。本実施形態では、基地局3Aには移動局4Aが割り当てられ、基地局3Bには移動局4Bが割り当てられているため、移動局4Aからの上り電波C2に対する折り返し送信は基地局3Aのみが実行可能である。このため、基地局3Bは折り返し送信を行わず、基地局3Aが折り返し送信を実行する(ステップ206)。これにより、移動局4Aからの上り電波C2を複数の基地局3A,3Bが同時に折り返し送信を実行することを阻止できるため、これら複数の基地局3A,3Bからの折り返し電波C3の干渉を防ぐことができる。
このとき、折り返し電波C3を受信可能な移動局4Bは、基地局3Aの通信エリア内に位置するときに限られる。この場合、移動局4Bは、基地局3Bが折り返し送信をしないため、基地局3Bからの折り返し電波C3との干渉を受けることはなく、基地局3Aからの折り返し電波C3を適切に受信できることで移動局4Aの通話内容を把握することができる。
図7(A),(B)は、ケースごとにまとめた各基地局3A,3Bにおける折り返し送信の可否を示す説明図である。
なお以下に示す各ケースでは、基地局3Aおよび基地局3Bの少なくとも一方に異常(回線障害)があり、すべての基地局3A,3Bが第3の通信モードに移行している状態を示している。また、図7(B)の「上り電波」における「移動局4A(Aエリア)」は、上り電波C2の送信元が基地局3Aの通信エリア(Aエリア)に位置する移動局4Aであることを示しており(図7(A)参照)、「移動局4B(Bエリア)」は、上り電波C2の送信元が基地局3Bの通信エリア(Bエリア)に位置する移動局4B(図7(A)参照)であることを示している。また、図7(B)の各ケースにおいて、上り電波C2を送信する移動局および折り返し送信を行う基地局をそれぞれ「〇」で示し、それら以外を「-」で示す(図8(B)についても同様)。
ケース1,2は、基地局3Aに異常(通信障害)がある場合を示しており、上り電波C2の送信元が移動局4A(Aエリア)の場合は基地局3Aのみが折り返し送信を行い、上り電波C2の送信元が移動局4B(Bエリア)の場合は基地局3Bのみが折り返し送信を行う。
ケース3,4は、基地局3Bに異常(通信障害)がある場合を示しており、ケース5,6は、全基地局3A,3Bに異常(通信障害)がある場合を示している。ケース3~6のいずれの場合でも、上り電波C2の送信元と折り返し送信を行う基地局との関係は、ケース1,2と同様である。
一方、図8(A),(B)に示すように、移動局4AがBエリア(基地局3Bの通信エリア)内に位置し、移動局4BがAエリア(基地局3Aの通信エリア)内に位置する場合、上記各ケース1~6のいずれにおいても、基地局3A,3Bによる折り返し送信は行われない。つまり、各基地局3A,3Bが移動局4A,4Bからの上り電波C2を受信しても、いずれの基地局3A,3Bにとっても登録された移動局からの受信ではないため、いずれの基地局3A、3Bからも折り返し送信が行われないことになる。すなわち本実施形態では、複数の基地局からの折り返し電波の干渉を原因とする移動局間の通信不良を排除することが目的であるため、移動局が基地局の通信エリア外に位置するときの移動局どうしの通信不成立は許容する。
なおこの場合、通信障害が生じていない基地局を回線制御装置2の制御のもとで折り返し送信を行う通信モード(第2の通信モード)に変更するような運用も可能である。この場合、基地局に登録されていない移動局からの上り電波C2を受信した際、当該基地局からの折り返し送信が可能となる。
また、図8(A)において基地局3Aの通信エリアと基地局3Bの通信エリアとが重複する領域に移動局4A,4Bの少なくとも一方が位置する場合は、基地局3Aまたは基地局3Bによる折り返し送信が行われるため、移動局4A,4B同士の通信が成立する。
以上のように本実施形態によれば、回線制御装置2は、複数の基地局3のうち少なくとも1つの基地局との間に通信回線の障害が生じたとき、残りの基地局に対して、あらかじめ登録された移動局からの受信電波のみを折り返す第3の通信モードを実行させるようにしているため、通信回線の障害が生じたときに一の移動局からの受信電波を複数の基地局が折り返し送信することがなくなる。このため、通信回線に障害が生じたときでも各基地局3における適正な折り返し送信を実現することができる。
また本実施形態によれば、通信障害を検出したときは上記第3の通信モードを独自に実行するようにしているため、回線制御装置2からの指令を受けなくても自律的に第3の通信モードに移行することができる。
さらに本実施形態によれば、各基地局3のいずれもが折り返し送信を実行していないときに、通信指令台1からの指示情報を移動局4へ送信する第1の通信モードを各基地局3に実行可能としているため、基地局3からの下り電波C1と折り返し電波C3との干渉を阻止して各移動局4での適切な電波の受信を確保することができる。これにより、通信指令台1と移動局4との間の良好な通信状態を維持できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば以上の実施形態では、移動無線通信システムとして、消防救急デジタル無線通信システムへの適用例について説明したが、これに限られず、交通、物流等の他の分野における無線システムにも本発明は適用可能である。
1…通信指令台
2…回線制御装置
3,3A,3B…基地局
4,4A,4B…移動局
5…アプローチ回線
6…通信ケーブル
21…回線監視部
22…回線制御部
31…IF部
32…信号処理部
33…無線送受信部
34…基地局制御部
35…記憶部
100…移動無線通信システム
C1…下り電波
C2…上り電波
C3…折り返し電波

Claims (8)

  1. 通信指令台と通信回線を介して接続される複数の基地局と、前記通信指令台と前記複数の基地局との通信を制御する回線制御装置と、前記複数の基地局と無線回線を介して接続可能な複数の移動局とを備えた移動無線通信システムであって、
    前記複数の基地局は、前記通信指令台からの受信信号を前記複数の移動局へ送信する第1の通信モードと、前記回線制御装置からの制御指令に基づいて、一の移動局からの受信電波を他の移動局へ送信する折り返し送信を実行する第2の通信モードと、基地局ごとに予め割り当てられた特定の移動局からの電波を受信したときのみ自律的に前記折り返し送信を実行する第3の通信モードと、をそれぞれ有し、
    前記回線制御装置は、前記複数の基地局のうち少なくとも1つの基地局との間に前記通信回線の障害が生じたとき、残りの基地局に対して前記第3の通信モードを実行させる
    移動無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の移動無線通信システムであって、
    前記複数の基地局は、前記障害を検出したときは前記第3の通信モードを独自に実行する
    移動無線通信システム。
  3. 請求項1又は2に記載の移動無線通信システムであって、
    前記複数の基地局は、前記複数の移動局のうち少なくとも1つの移動局からの電波を受信したとき、前記電波の着信通知を前記回線制御装置へそれぞれ送信し、
    前記回線制御装置は、前記複数の基地局の中から前記第2の通信モードを実行させる1つの基地局を決定する
    移動無線通信システム。
  4. 請求項1~3のいずれか1つに記載の移動無線通信システムであって、
    前記複数の移動局は、各移動局に固有の識別子を含む移動局情報とともに前記電波を送信し、
    前記複数の基地局は、前記電波を受信する受信部と、前記特定の移動局の識別子を記憶する記憶部とをそれぞれ有し、記憶された前記識別子と受信した前記移動局情報とに基づいて前記第3の通信モードの実行の可否を決定する
    移動無線通信システム。
  5. 請求項1~4のいずれか1つに記載の移動無線通信システムであって、
    前記回線制御装置は、前記複数の基地局のいずれもが前記折り返し送信を実行していないときに前記複数の基地局に前記第1の通信モードを実行可能とする
    移動無線通信システム。
  6. 請求項1~5のいずれか1つに記載の移動無線通信システムであって、
    前記複数の基地局は、前記第1の通信モードにおいて前記複数の移動局へ消防救急無線情報を送信する
    移動無線通信システム。
  7. 通信指令台からの受信信号を複数の移動局へ送信する第1の通信モードと、一の移動局からの受信電波を他の移動局へ送信する折り返し送信を実行する第2の通信モードと、予め割り当てられた特定の移動局からの電波を受信したときのみ自律的に前記折り返し送信を実行する第3の通信モードとをそれぞれ有する複数の基地局を備えた移動無線通信システム用の回線制御装置であって、
    前記通信指令台と前記複数の基地局との間を接続する通信回線の状態を監視する監視部と、
    前記複数の基地局のうち少なくとも1つの基地局との間に前記通信回線の障害を前記監視部が検出したとき、残りの基地局に対して前記第3の通信モードを実行させる回線制御部と
    を備えた回線制御装置。
  8. 通信指令台と接続される通信回線の状態を監視する監視部と、
    前記通信回線の接続制御を行う回線制御装置からの指令に基づいて、前記通信指令台からの受信信号を複数の移動局へ送信する第1の通信モードと、一の移動局からの受信電波を他の移動局へ送信する折り返し送信を実行する第2の通信モードと、予め割り当てられた特定の移動局からの電波を受信したときのみ自律的に前記折り返し送信を実行する第3の通信モードとのいずれか1つを実行し、前記通信回線の障害を前記監視部が検出したときは、前記第3の通信モードを実行する、通信制御部と
    を備えた基地局。
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