JP2023148108A - 印刷配線板 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023148108000001
【課題】導波管における信号の伝送利得を向上することができる印刷配線板を提供する。
【解決手段】印刷配線板は、第1面および該第1面とは反対側の第2面を有する第1絶縁層と、第1絶縁層の第1面に設けられた第1導体層と、第1絶縁層の第2面に設けられ、第1絶縁層を挟んで第1導体層と対向する第2導体層と、第1絶縁層の内部に設けられた第3導体層と、を備える。第3導体層は、第1面に平行な第1方向に延在する第1部分と、第1部分と並行するように第1方向に延在する第2部分と、を有する。第1導体層および第2導体層は、第1面に垂直な方向からの平面透視で、第1部分および第2部分に挟まれた領域の少なくとも一部と重なる範囲に設けられている。
【選択図】図1

Description

本開示は、印刷配線板に関する。
従来、印刷配線板の内部に、高周波信号としての電磁波を伝送する導波管を形成する技術がある。例えば、特許文献1には、印刷配線板の厚み方向に延びるビア導体を、伝送される電磁波の波長に比して短い間隔で複数設け、複数のビア導体によって囲まれた領域を導波管として機能させる技術が開示されている。
特開平10-107518号公報
しかしながら、上記構成の導波管は、隣り合うビア導体の隙間から電磁波が漏れやすいため、導波管における信号の伝送利得が得られにくいという課題がある。
本開示の一態様に係る印刷配線板は、第1面および該第1面とは反対側の第2面を有する第1絶縁層と、前記第1絶縁層の前記第1面に設けられた第1導体層と、前記第1絶縁層の前記第2面に設けられ、前記第1絶縁層を挟んで前記第1導体層と対向する第2導体層と、前記第1絶縁層の内部に設けられた第3導体層と、を備える。前記第3導体層は、前記第1面に平行な第1方向に延在する第1部分と、前記第1部分と並行するように前記第1方向に延在する第2部分と、を有する。前記第1導体層および前記第2導体層は、前記第1面に垂直な方向からの平面透視で、前記第1部分および前記第2部分に挟まれた領域の少なくとも一部と重なる範囲に設けられている。
本開示の内容によれば、導波管における信号の伝送利得を向上することができる。
印刷配線板の断面図である。 図1のA-A線の位置におけるコア層の断面図である。 図1のB-B線の位置における印刷配線板の断面を+Z方向から見た図である。 図1のC-C線の位置における印刷配線板の断面を+Z方向から見た図である。 図1のD-D線の位置における印刷配線板の断面を-Z方向から見た図である。 コア層の製造方法を示す断面図である。 コア層の製造方法を示す断面図である。 コア層の製造方法を示す断面図である。 コア層製造後の印刷配線板の製造方法を示す断面図である。 コア層製造後の印刷配線板の製造方法を示す断面図である。 コア層製造後の印刷配線板の製造方法を示す断面図である。 コア層製造後の印刷配線板の製造方法を示す断面図である。 コア層製造後の印刷配線板の製造方法を示す断面図である。 変形例に係るコア層の断面図である。
以下、実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下で参照する各図は、説明の便宜上、実施形態を説明する上で必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。したがって、本開示の印刷配線板1は、参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法および寸法比率などを忠実に表したものではない。
〔印刷配線板の構成〕
図1を参照して、本実施形態に係る印刷配線板1の構成を説明する。
以下では、印刷配線板1の厚み方向をZ方向とするXYZ直交座標系により印刷配線板1の各部の向きを説明する。また、印刷配線板1に設けられた後述の第1導波管4aの延在方向をX方向とし、X方向およびZ方向に垂直な方向をY方向とする。図1は、印刷配線板1のY方向に垂直な断面を模式的に示す図である。以下では、印刷配線板1を構成する各層の+Z方向を向く面を「上面」とも記し、-Z方向を向く面を「下面」とも記す。また、Z方向を「厚み方向」とも記す。また、印刷配線板1を、Z方向から、一部の構成要素を透過させて見ることを「平面透視」と記す。
印刷配線板1は、ミリ波レーダーなどに用いられるアンテナ、および該アンテナにより受信された信号を伝送する伝送線路が内蔵された基板である。印刷配線板1は、コア層2と、コア層2の上面に積層されたビルドアップ層3aと、ビルドアップ層3aの上面に積層されたビルドアップ層3bと、コア層2の下面に積層されたビルドアップ層3cと、ビルドアップ層3cの下面に積層されたビルドアップ層3dと、を備えている。以下では、ビルドアップ層3a~3dのうち任意の1つを指す場合には「ビルドアップ層3」と記す。本実施形態では、コア層2の表裏にそれぞれ2層のビルドアップ層3が積層されている。
ビルドアップ層3a~3dは、コア層2のうち-X方向側の端部から所定範囲内、および+X方向側の端部から所定範囲内にそれぞれ積層されており、コア層2のうちX方向についての中央部には積層されていない。以下では、印刷配線板1のうち、ビルドアップ層3a~3dが積層されている部分を「リジッド部1r」と記し、ビルドアップ層3a~3dが積層されておらずコア層2が露出している部分を「フレキシブル部1f」と記す。コア層2のみからなるフレキシブル部1fは、可撓性(フレキシブル性)を有しており、屈曲させることが可能となっている。一方、リジッド部1rは、コア層2にビルドアップ層3a~3dが積層されていることによって、可撓性を有しない状態となっている。
図1~図5を参照して、コア層2の構成について説明する。このうち、図2は、図1のA-A線の位置におけるコア層2の断面図である。また、図1は、図2のE-E線の位置における印刷配線板1の断面に相当する。
図1および図2に示すように、コア層2は、第1絶縁層40と、第1絶縁層40の第1面S1(図2参照)に設けられた第1導体層10と、第1絶縁層40の第1面S1とは反対側の第2面S2(図2参照)に設けられ、第1絶縁層40を挟んで第1導体層10と対向する第2導体層20と、第1絶縁層40の内部に設けられた第3導体層30(図2参照)と、第1絶縁層40を厚み方向に貫通する複数のビア導体71と、を備える。第1絶縁層40は、XY平面に平行な板状の部材である。第1絶縁層40の第1面S1は、第1絶縁層40の上面であり、第2面S2は、第1面S1の下面である。図2に示すように、第1絶縁層40は、層間絶縁層41と、層間絶縁層41の下面に積層された層間絶縁層42とを備える。また、第3導体層30は、第1絶縁層40の内部のうち、層間絶縁層41および層間絶縁層42の界面に設けられている。
第1絶縁層40の材質(層間絶縁層41および層間絶縁層42の材質)は、絶縁性を有するものであれば、特には限られない。第1絶縁層40の材質としては、例えば、ポリイミド樹脂、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、ビスマレイミド-トリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂などの有機樹脂などが挙げられる。これらの有機樹脂は2種以上を混合して用いてもよい。第1絶縁層40として有機樹脂を使用する場合、有機樹脂に、補強材を配合してもよい。補強材としては、例えば、ガラス繊維およびガラス不織布等のガラスクロス、アラミド不織布およびアラミド繊維等のアラミドクロス、ポリエステル繊維などが挙げられる。これらの補強材は2種以上を併用してもよい。また、第1絶縁層40には、シリカ、硫酸バリウム、タルク、クレー、ガラス、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの無機充填材が含まれていてもよい。ただし、後述するように、第1絶縁層40は、電磁波を通す第1導波管4aの一部を構成するため、より効率的に電磁波を通過させるために、補強材や充填剤を有しない構成とすることがより好ましい。上述の材料のうち、例えば液晶ポリマーを用いると、補強材および充填剤を含有しない構成で十分な可撓性および強度を確保することができる。第1絶縁層40の厚さ(層間絶縁層41および層間絶縁層42の厚さ)は、フレキシブル部1fを構成するコア層2が所望の可撓性を有するような範囲内に定められる。例えば、層間絶縁層41および層間絶縁層42の厚さは、いずれも数十μm程度であってもよい。
本実施形態では、第1導体層10、第2導体層20および第3導体層30として圧延銅箔が用いられている。これにより、フレキシブル部1fを構成するコア層2が曲げられた際に、第1導体層10、第2導体層20および第3導体層30の断線が生じないようになっている。圧延銅箔の厚さは、例えば9μm~35μm程度であってもよい。
図3は、図1のB-B線の位置における印刷配線板の断面を+Z方向から見た図である。第3導体層30を通る位置での印刷配線板1の断面に相当する。図3に示すように、第3導体層30は、平面透視で、X方向に長い環状の形状を有している。第3導体層30は、X方向(第1方向)に延在する矩形状の第1部分31と、第1部分31と並行するようにX方向に延在する矩形状の第2部分32と、第1部分31および第2部分32のX方向についての一端同士(-X方向側の端部同士)を繋ぐ第3部分33と、第1部分31および第2部分32のX方向についての他端同士(+X方向側の端部同士)を繋ぐ第4部分34とを有する。第2部分32は、第1部分31の-Y方向側に位置している。第1部分31、第3部分33、第2部分32、および第4部分34は、平面透視で環状をなすように一体的に連続している。第1部分31と第2部分32とは、コア層2をY方向に見たときに重なる部分を有する。また、第1部分31の断面の形状および第2部分32の断面の形状は、図2では、第1面S1に平行な面(Z方向に対して垂直な面)の幅がY方向に対して垂直な面の幅よりも大きい構造となっているがこれに限られない。第1部分31のおよび第2部分32は、Y方向に対して垂直な面の幅の方が、第1面S1に平行な面(Z方向に対して垂直な面)の幅よりも大きくてもよい。第1部分31および第2部分32は、コア層2の厚みの方向に細長い形状であってもよい。
別の観点では、第3導体層30は、X方向に長い略矩形状の導体層から、X方向に長い長円形状(矩形の両端に半円を接続した形状、オーバル形状)の部分を取り除いた形状である。言い換えると、第3導体層30は、X方向に長い略矩形状の導体層に、X方向に長い長円形状の開口30a(貫通孔)を設けた形成である。第1部分31および第2部分32は、開口30aがなす長円の外周のうち直線部分に隣接し、第3部分33は、開口30aがなす長円の外周のうち一方の半円部分に隣接し、第4部分34は、開口30aがなす長円の外周のうち他方の半円部分に隣接する。なお、開口30aの形状は図3に示した長円に限られない。例えば、両端の形状を、半円に代えて、楕円を長軸または短軸で2分したうちの一方の形状としてもよい。また、開口30aの形状は、矩形(角型)であってもよい。
平面透視で、第3部分33は、-X方向側のリジッド部1rの範囲内に位置しており、第4部分34は、+X方向側のリジッド部1rの範囲内に位置している。また、平面透視で、第1部分31および第2部分32は、-X方向側のリジッド部1rの範囲内から、フレキシブル部1fを通り、+X方向側のリジッド部1rの範囲内まで延在している。以下では、第1部分31および第2部分32によって挟まれた矩形の領域を「領域R」と記す。また、第1部分31および第2部分32は、第3部分33および第4部分34の外形に対してY方向について若干内側に設けられている。言い換えると、第1部分31の+Y方向側の辺は、第3部分33および第4部分34の+Y方向側の端部位置よりも-Y方向側に位置している。また、第2部分32の-Y方向側の辺は、第3部分33および第4部分34の-Y方向側の端部位置よりも+Y方向側に位置している。
図4は、図1のC-C線の位置における印刷配線板の断面を+Z方向から見た図である。図4に示すように、第1導体層10は、平面透視で、X方向に長い矩形状の導体からなる。なお、第1導体層10の外形は矩形に限られず、長円などであってもよい。第1導体層10は、平面透視で第3導体層30の全体と重なる範囲に設けられている。詳しくは、第1導体層10のY方向についての幅および形成範囲は、第3導体層30の第3部分33および第4部分34のY方向についての幅および形成範囲と同一である。また、第1導体層10のX方向についての幅および形成範囲は、第3導体層30のX方向についての幅および形成範囲と同一である。よって、第1導体層10は、平面透視で、第1部分31、第2部分32、および領域Rの全体と重なる範囲に設けられている。第1導体層10のうち、+X方向の端部近傍、および-X方向の端部近傍には、それぞれ円形の開口10a(貫通孔)が設けられている。開口10aが設けられている位置は、平面透視でリジッド部1rと重なる範囲内である。開口10aは、後述する第1導波管4aと第2導波管4bとの接続部として機能する。開口10aがなす円形は、平面透視で、第3導体層30の開口30aの端部がなす半円と重なっている。開口30aの端部が半円でない場合にも、開口10aの形状は、平面透視で開口30aの端部の形状に一致する部分を有する形状とすることが好ましい。
図5は、図1のD-D線の位置における印刷配線板の断面を-Z方向から見た図である。図5に示すように、第2導体層20は、平面透視で、X方向に長い矩形状の導体からなる。なお、第2導体層20の外形は矩形に限られず、長円などであってもよい。第2導体層20は、平面透視で第3導体層30の全体と重なる範囲に設けられている。詳しくは、第2導体層20のY方向についての幅および形成範囲は、第3導体層30の第3部分33および第4部分34のY方向についての幅および形成範囲と同一である。また、第2導体層20のX方向についての幅および形成範囲は、第3導体層30のX方向についての幅および形成範囲と同一である。よって、第2導体層20は、平面透視で、第1部分31、第2部分32、および領域Rの全体と重なる範囲に設けられている。
図1に示すように、第1導体層10および第2導体層20の-X方向側の端部近傍、並びに第1導体層10および第2導体層20の+X方向側の端部近傍には、第1絶縁層40を厚み方向に貫通する(厚み方向に延びる)ビア導体71が設けられている。ビア導体71は、第1導体層10、第3導体層30、及び第1絶縁層40を第2導体層20まで貫通するビア下穴を埋める導体からなり、第1導体層10、第2導体層20及び第3導体層30を電気的に接続している。ビア導体71は、ビア下穴が空けられた第1絶縁層40に対して電解めっきを施すことにより形成される。よって、ビア導体71の材質は、電解めっきにより形成された銅であってもよい。
図3に示すように、ビア導体71は、平面透視で、第3導体層30の開口30aの両端部がなす半円に沿って複数設けられている。図3に示す例では、開口30aの一方側の端部がなす半円、および他方側の端部がなす半円に沿って、それぞれ7つのビア導体71が配列されている。なお、開口30aの端部が半円でない場合にも、端部の形状に沿ってビア導体71が配列される。例えば、開口30aが矩形である場合には、この矩形の端部の辺に沿って複数のビア導体71が配列される。
第1導体層10、第2導体層20、第3導体層30、および複数のビア導体71は、図示しない接地電位の接地導体と電気的に接続されている。
図1および図2に示すように、コア層2のうち、第1導体層10、第2導体層20、第3導体層30、および複数のビア導体71と、第1絶縁層40のうちこれらの各導体に囲まれた部分(誘電体)と、により、第1導波管4aが構成される。第1導波管4aは、X方向に延びており、一方側の開口10aから入射したマイクロ波などの電磁波(高周波信号)を、X方向に伝送し、他方側の開口10aに導く。
図2に示す断面において、第1絶縁層40のうち電磁波が伝播する部分は、厚み方向(Z方向)について第1導体層10および第2導体層20に挟まれ、かつ、Y方向について第3導体層30の第1部分31および第2部分32に挟まれた部分である。ここで、第3導体層30の第1部分31および第2部分32は、厚み方向について、第1導体層10および第2導体層20と離間している。この場合、厚み方向についての、第1導体層10と第3導体層30との間隔d1、および、第2導体層20と第3導体層30との間隔d2は、第1導波管4aを通って伝送される電磁波の波長λの1/20以下となっているのがよい。間隔d1および間隔d2がλ/20以下となっていることで、第1導体層10と第2導体層20との隙間、および第3導体層30と第2導体層20との隙間から電磁波が漏れにくくなっている。これにより、第1導波管4aによって、印刷配線板1の厚み方向に垂直な方向(X方向)へ、電磁波を低損失で伝送することができる。なお、間隔d1および間隔d2は、λ/20以上であっても一定以上のシールド効果を確保することは可能である。例えば、λ/10以下とすることで、-30dB程度のシールド効果を確保することができる。
また、図3に示す、第3導体層30の開口30aの-X方向側の端部に沿って設けられた7つのビア導体71により、第1導波管4aの-X方向の端部が構成される。また、開口30aの+X方向側の端部に沿って設けられた7つのビア導体71により、第1導波管4aの+X方向の端部が構成される。第1導波管4aの各端部を構成する7つのビア導体71は、隣り合うビア導体71同士の間隔が、上述した波長λの1/20以下となっているのがよい。これにより、第1導波管4aの端部からの電磁波の漏出が低減される。ビア導体71同士の間隔は、λ/20以上(例えば、λ/10以下)であってもよい。
次に、ビルドアップ層3の構成について説明する。
図1に示すように、ビルドアップ層3aは、コア層2の上面に積層された層間絶縁層51と、層間絶縁層51を厚み方向に貫通する複数のビア導体72とを備える。また、ビルドアップ層3bは、層間絶縁層51の上面に積層された層間絶縁層52と、層間絶縁層52を厚み方向に貫通する複数のビア導体73とを備える。このうち層間絶縁層51および層間絶縁層52により第2絶縁層50が構成される。第2絶縁層50は、-X方向側のリジッド部1r、および+X方向側のリジッド部1rにそれぞれ積層されている。また、ビア導体72およびビア導体73は、2つのリジッド部1rの第2絶縁層50にそれぞれ設けられている。
層間絶縁層51は、図4の断面図に示すように、平面透視でリジッド部1rの範囲内に設けられている。また、層間絶縁層52は、平面透視で層間絶縁層51と重なる範囲に設けられている。また、図3および図4を比較すれば分かるように、層間絶縁層51(第2絶縁層50)は、第1絶縁層40のうち、平面透視で第3導体層30の第1部分31および第2部分32の端部を含む一部と重なる範囲に積層されている。
層間絶縁層51および層間絶縁層52の材質は、絶縁性を有するものであれば、特には限られない。層間絶縁層51および層間絶縁層52の材質としては、例えば、エポキシ樹脂、ビスマレイミド-トリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリマーなどの有機樹脂などが挙げられる。これらの有機樹脂は2種以上を混合して用いてもよい。層間絶縁層51および層間絶縁層52として有機樹脂を使用する場合、有機樹脂に、補強材を配合してもよい。補強材としては、例えば、ガラス繊維およびガラス不織布等のガラスクロス、アラミド不織布およびアラミド繊維等のアラミドクロス、ポリエステル繊維などが挙げられる。これらの補強材は2種以上を併用してもよい。また、層間絶縁層51および層間絶縁層52には、シリカ、硫酸バリウム、タルク、クレー、ガラス、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの無機充填材が含まれていてもよい。層間絶縁層51および層間絶縁層52の材質は、第1絶縁層40の材質と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
ビア導体72は、層間絶縁層51を貫通するビア下穴を埋める導体からなる。複数のビア導体72の各々は、平面透視でビア導体71または第1導体層10と重なる位置に、ビア導体71または第1導体層10と接するように設けられている。
ビア導体73は、層間絶縁層52を貫通するビア下穴を埋める導体からなる。複数のビア導体73の各々は、平面透視でビア導体72と重なる位置に、ビア導体72と接するように設けられている。
よって、ビア導体72は、第1導体層10とビア導体73とを電気的に接続している。
ビア導体72は、層間絶縁層51にビア下穴が空けられた状態で電解めっきを施すことにより形成される。また、ビア導体73は、層間絶縁層52にビア下穴が空けられた状態で電解めっきを施すことにより形成される。よって、ビア導体72およびビア導体73の材質は、電解めっきにより形成された銅であってもよい。ビア導体72およびビア導体73は、図示しない接地電位の接地導体と電気的に接続されている。
複数のビア導体72および複数のビア導体73は、平面透視で、第1導体層10の円形の開口10aを囲むように等間隔に配列されている。詳しくは、平面透視で、図4に示す複数のビア導体71の形成位置のそれぞれに、ビア導体72およびビア導体73が設けられており、かつ、図4において破線で示した位置にもそれぞれビア導体72およびビア導体73が設けられている。ビア導体71の形成位置に設けられているビア導体72は、ビア導体71を介して第1導体層10と電気的に接続されている。また、図4において破線で示した位置に設けられているビア導体72は、第1導体層10に接している。
複数のビア導体72および複数のビア導体73は、図1に示すように、厚み方向に延びる第2導波管4bを構成する。第2導波管4bは、-X方向側のリジッド部1r、および+X方向側のリジッド部1rの各々に設けられている。各第2導波管4bは、第1導体層10の開口10aを介して第1導波管4aに接続されている。よって、図1に示すように、+X方向側のリジッド部1rの第2導波管4bから入射した電磁波Wは、この第2導波管4bの内部を-Zに進行した後に第1導波管4aに入り、第1導波管4aの内部を-X方向に進行し、-X方向側のリジッド部1rの第2導波管4bに入る。そして、この第2導波管4bの内部を+Z方向に進行し、第2絶縁層50の上面に導かれる。ここで、第1絶縁層40を構成する有機樹脂は、層間絶縁層51および層間絶縁層52を構成する有機樹脂よりも低誘電率を示すものであるのがよい。これは、第1絶縁層40に形成される導波管(第1導波管4a)が、層間絶縁層51および層間絶縁層52に形成される導波管(第2導波管4b)よりも距離的に長いため、有機樹脂の比誘電率が低い方が伝送損失を小さくできるからある。
第2導波管4bを構成する複数のビア導体72は、隣り合うビア導体72同士の間隔が、上述した波長λの1/20以下となっているのがよい。同様に、第2導波管4bを構成する複数のビア導体73も、隣り合うビア導体73同士の間隔が、上述した波長λの1/20以下となっているのがよい。これにより、第2導波管4bからの電磁波の漏出が低減される。なお、隣り合うビア導体72同士の間隔、及び隣り合うビア導体73同士の間隔は、λ/20以上(例えば、λ/10以下)であってもよい。
ビルドアップ層3cは、コア層2の下面に積層された層間絶縁層61と、層間絶縁層61の下面に設けられた配線導体74とを備える。また、ビルドアップ層3dは、層間絶縁層61の下面に積層された層間絶縁層62と、層間絶縁層62を厚み方向に貫通するビア導体75と、層間絶縁層62の下面に設けられた配線導体76とを備える。このうち層間絶縁層61および層間絶縁層62により第2絶縁層60が構成される。第2絶縁層60は、-X方向側のリジッド部1r、および+X方向側のリジッド部1rにそれぞれ積層されている。
層間絶縁層61は、図5の断面図に示すように、平面透視でリジッド部1rの範囲内に設けられている。また、層間絶縁層62は、平面透視で層間絶縁層61と重なる範囲に設けられている。また、図3および図5を比較すれば分かるように、層間絶縁層61(第2絶縁層60)は、第1絶縁層40のうち、平面透視で第3導体層30の第1部分31および第2部分32の端部を含む一部と重なる範囲に積層されている。層間絶縁層61および層間絶縁層62の材質は、層間絶縁層51および層間絶縁層52の材質と同一であってもよい。
配線導体74および配線導体76は、所望のパターンに形成された配線である。配線導体74および配線導体76の材質は、導電性を有するものであれば特には限定されないが、例えば、圧延銅箔、および/または電解めっきにより形成された銅であってもよい。
ビア導体75は、層間絶縁層62を貫通するビア下穴を埋める導体からなり、配線導体74と配線導体76とを電気的に接続している。ビア導体75は、層間絶縁層62にビア下穴が空けられた状態で電解めっきを施すことにより形成される。よって、ビア導体75の材質は、電解めっきにより形成された銅であってもよい。
なお、ビルドアップ層3cの層間絶縁層61にビア導体が設けられていてもよく、このビア導体を介して、コア層2の下面に設けられた図示しない配線導体と、配線導体74とが電気的に接続されていてもよい。
また、ビルドアップ層3a、3bに、図示しない配線導体が設けられていてもよく、この配線導体を他の層の配線導体等と電気的に接続するためのビア導体が、層間絶縁層51、52に設けられていてもよい。また、印刷配線板1には、厚み方向に貫通する図示しないスルーホール導体が設けられていてもよく、このスルーホール導体によって、異なる2以上の層に設けられた配線導体等が電気的に接続されていてもよい。
〔印刷配線板の製造方法〕
次に、印刷配線板1の製造方法について説明する。
まず、図6A~図6Cを参照してコア層2の製造方法を説明し、次に、図7A~図7Eを参照して、コア層2にビルドアップ層3を積層して印刷配線板1を製造する方法を説明する。
コア層2の製造工程では、まず、図6Aに示すように、層間絶縁層41の上面の全体に、第1導体層10となる圧延銅箔101が設けられ、層間絶縁層41の下面の全体に、第3導体層30となる圧延銅箔301が設けられたフレキシブル基板を用意する。
次に、図6Bに示すように、圧延銅箔301を公知のパターニング方法によりパターニングして、図3に示した第1部分31、第2部分32、第3部分33および第4部分34を有する第3導体層30を形成する。
次に、第3導体層30が形成された面に対し、-Z方向側から、半硬化状態の樹脂材料および圧延銅箔201をレイアップし、Z方向に加圧し、かつ加熱して、樹脂を溶融させた後に硬化させる。これにより、図6Cに示すように、第1絶縁層40の内部に第3導体層30が形成されたフレキシブル基板が得られる。図6Cのフレキシブル基板は、上面の全体に、第1導体層10となる圧延銅箔101が設けられ、下面の全体に、第2導体層20となる圧延銅箔201が設けられた状態である。このフレキシブル基板の圧延銅箔101および圧延銅箔201を公知のパターニング方法によりパターニングすることで、図2および図7Aに示すコア層2が完成する。
次に、図7Bに示すように、コア層2にビア導体71を形成する。詳しくは、まず、ビア導体71の形成位置に+Z方向側から、レーザ加工またはドリル加工等により、第1導体層10、第3導体層30および第1絶縁層40を貫通するビア下穴を形成する。その後、電解パネルめっきおよびサブトラクティブ法の組み合わせ、またはMSAP(Modified Semi-Additive Process)といった方法により、銅のビア導体71を形成する。
次に、図7Cに示すように、コア層2の上面に層間絶縁層51を形成し、下面に層間絶縁層61を形成する。詳しくは、コア層2の上面に、層間絶縁層51となるプリプレグおよび図示しない銅箔をレイアップし、コア層2の下面に、層間絶縁層61となるプリプレグおよび図示しない銅箔をレイアップする。ここで、プリプレグは、ガラスクロス等の補強材に樹脂を含浸させて半硬化させた部材である。その後、得られた積層体をZ方向に加圧し、かつ加熱して、プリプレグを溶融させた後に硬化させることで、層間絶縁層51および層間絶縁層61が得られる。
次に、図7Dに示すように、層間絶縁層51にビア導体72を形成し、層間絶縁層61の下面に配線導体74を形成する。詳しくは、まず、ビア導体72の形成位置に+Z方向側から、レーザ加工またはドリル加工等により、層間絶縁層51を貫通するビア下穴を形成する。その後、電解パネルめっきにより、ビア導体72および配線導体74となる銅のめっき層を形成し、サブトラクティブ法によりめっき層の一部を除去してビア導体72および配線導体74を形成する。あるいは、MSAPによりビア導体72および配線導体74を選択的に形成してもよい。これにより、ビルドアップ層3aおよびビルドアップ層3cが完成する。
次に、図7Eに示すように、層間絶縁層51および層間絶縁層61の形成方法と同様の方法により、ビルドアップ層3aの上面に層間絶縁層52を形成し、ビルドアップ層3cの下面に層間絶縁層62を形成する。また、ビア導体72および配線導体74の形成方法と同様の方法により、層間絶縁層52にビア導体73を形成し、層間絶縁層62にビア導体75および配線導体76を形成する。
最後に、図7Eに示す積層体におけるビルドアップ層3a~3dのうち、平面透視でフレキシブル部1fと重なる部分を除去することで、図1に示す印刷配線板1が完成する。フレキシブル部1fと重なるビルドアップ層3a~3dを除去する方法としては、例えば、予めコア層2の表面に図示しないレーザ遮断層(めっきを形成したカバーレイフィルムなど)形成しておき、フレキシブル部1fのコア層2をレーザ遮断層により保護しつつビルドアップ層3a~3dのみをレーザ加工により除去する方法が挙げられる。
あるいは、図7C~図7Eにおいてビルドアップ層3を形成する際に、プリプレグのうちフレキシブル部1fと重なる部分を除去した後に加圧および加熱することで、フレキシブル部1fを除いたリジッド部1rに選択的にビルドアップ層3を形成してもよい。
〔変形例〕
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、コア層2に1層の第3導体層30を設けた構成を例示したが、これに代えて、第1絶縁層40の厚み方向について互いに異なる位置に複数の(2層以上の)第3導体層30を設けてもよい。
図8は、内部に2層の第3導体層30を設けたコア層2を示す断面図である。
図8に示すコア層2は、Z方向に順に積層された3つの層間絶縁層41~43を有し、このうち中央の層間絶縁層42の上面および下面にそれぞれ第3導体層30が形成されている。また、層間絶縁層41の上面に第1導体層10が形成されており、層間絶縁層43の下面に第2導体層20が形成されている。2つの第3導体層30の平面透視での形状は、図3に示す上記実施形態の第3導体層30の形状と同一である。また、2つの第3導体層30は、平面透視で重なる位置に設けられている。また、第1導体層10および第2導体層20の平面透視での形状は、上記実施形態と同一である。本変形例においては、コア層2のうち、第1導体層10、第2導体層20、2つの第3導体層30、および複数のビア導体71と、第1絶縁層40のうちこれらの各導体に囲まれた部分(誘電体)と、により、第1導波管4aが構成される。
厚み方向についての、第1導体層10と、第1導体層10に最も近い第3導体層30(すなわち、+Z方向側の第3導体層30)との間隔をd1とする。また、第2導体層20と、第2導体層20に最も近い第3導体層30(すなわち、-Z方向側の第3導体層30)との間隔をd2とする。また、隣り合う第3導体層30の間隔をd3とする。本変形例において、間隔d1、間隔d2および間隔d3は、いずれも、第1導波管4aを通って伝送される電磁波の波長λの1/20以下となっているのがよい。間隔d1~d3は、均一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。間隔d1~d3がλ/20以下となっていることで、第1導体層10と第3導体層30との隙間、第2導体層20と第3導体層30との隙間、および第3導体層30同士の隙間から電磁波が漏れにくくなっている。これにより、第1導波管4aによってX方向に電磁波を低損失で伝送することができる。なお、間隔d1~d3は、λ/20以上であっても一定以上のシールド効果を確保することは可能である。例えば、λ/10以下とすることで、-30dB程度の平均的なシールド効果を確保することができる。
なお、コア層2に、3層以上の第3導体層30を設けてもよい。
〔効果〕
以上のように、本実施形態に係る印刷配線板1は、第1絶縁層40と、第1絶縁層40の第1面S1に設けられた第1導体層10と、第1絶縁層40の第1面S1とは反対側の第2面S2に設けられ、第1絶縁層40を挟んで第1導体層10と対向する第2導体層20と、第1絶縁層40の内部に設けられた第3導体層30と、を備える。第3導体層30は、第1面S1に平行なX方向(第1方向)に延在する第1部分31と、第1部分31と並行するようにX方向に延在する第2部分32と、を有する。第1導体層10および第2導体層20は、第1面S1に垂直なZ方向からの平面透視で、第1部分31および第2部分32に挟まれた領域Rの少なくとも一部と重なる範囲に設けられている。これにより、第1絶縁層40の第1面S1に平行な方向(X方向)に電磁波を伝送可能な第1導波管4aを、印刷配線板1の内部に設けることができる。また、第1導波管4aの一部を構成する第1部分31および第2部分32が、第1絶縁層40の第1面S1に平行なX方向に延在しているため、第1絶縁層40の延在方向への電磁波の漏れを低減することができる。このため、第1導波管4aにおける信号の伝送利得を向上することができる。
また、第1導体層10および第2導体層20は、平面透視で、少なくとも第1部分31および第2部分32に挟まれた領域Rの全体と重なる範囲に設けられている。これにより、第1導波管4aからの電磁波の漏れをより低減することができる。よって、第1導波管4aにおける信号の伝送利得をより向上することができる。
また、第1導体層10および第2導体層20は、平面透視で、少なくとも第1部分31および第2部分32と重なる範囲に設けられている。これにより、第1導波管4aからの電磁波の漏れをより低減することができる。よって、第1導波管4aにおける信号の伝送利得をより向上することができる。
また、第3導体層30の第1部分31および第2部分32は、第1絶縁層40の厚み方向について、第1導体層10および第2導体層20と離間している。これにより、第1導体層10および第2導体層20と、第1部分31および第2部分32とを電気的に接続するための、厚み方向に延びる導電体を設けなくても、第1導波管4aを構成することができる。よって、簡素な構成で印刷配線板1の内部に第1導波管4aを設けることができる。
また、厚み方向についての、第1導体層10と第3導体層30との間隔d1、および、第2導体層20と第3導体層30との間隔d2は、第1導体層10、第2導体層20、および第3導体層30により構成された第1導波管4aを通って伝送される電磁波の波長λの1/20以下である。これにより、第1導体層10と第3導体層30との隙間、および第2導体層20と第3導体層30との隙間からの電磁波の漏れを低減することができる。よって、第1導波管4aによって電磁波を低損失で伝送することができる。
また、上記変形例に係る印刷配線板1では、第1絶縁層40の内部に、第1絶縁層40の厚み方向について互いに異なる位置に設けられた複数の第3導体層30が設けられている。このように第3導体層30の数を変更することで、厚み方向についての第1導波管4aの幅を簡易に調整することができる。
また、上記変形例では、厚み方向についての、第1導体層10と、第1導体層10に最も近い第3導体層30との間隔d1、第2導体層20と、第2導体層20に最も近い第3導体層30との間隔d2、および、隣り合う第3導体層30の間隔d3は、第1導体層10、第2導体層20、および複数の第3導体層30により構成された第1導波管4aを通って伝送される電磁波の波長λの1/20以下であるのがよい。これにより、第1導体層10と第3導体層30との隙間、第2導体層20と第3導体層30との隙間、および第3導体層30同士の隙間からの電磁波の漏れを低減することができる。よって、複数の第3導体層30が設けられている構成においても、第1導波管4aによって電磁波を低損失で伝送することができる。
また、第3導体層30は、第1部分31および第2部分32のX方向についての一端同士を繋ぐ第3部分33、および他端同士を繋ぐ第4部分34を有し、平面透視で環状に連続している。これにより、第1絶縁層40の延在方向への電磁波の漏れをさらに低減することができる。よって、第1導波管4aにおける信号の伝送利得をさらに向上することができる。
また、第1絶縁層40のうち、平面透視で第1部分31および第2部分32のX方向についての端部を含む一部と重なる範囲に積層された第2絶縁層50を備える。これによれば、第2絶縁層50が設けられた部分を、可撓性を有しないリジッド部1rとし、第2絶縁層50が設けられていない部分を、可撓性を有するフレキシブル部1fとすることができる。よって、リジッド部1rおよびフレキシブル部1fを有する印刷配線板1を実現することができる。第2絶縁層50は、第1部分31および第2部分32のX方向についての両端部にそれぞれ位置する。第2絶縁層50は、第1部分31および第2部分32のX方向についての両端部間に離間して位置する。第1部分31および第2部分32のX方向についての両端部間に離間して位置している2つの第2絶縁層50の間には第2絶縁層50に相当するものが存在しない。第1絶縁層40上で第2絶縁層50が設けられていない部分においても、フレキシブル部1fの可撓性を損なわない程度で第1部分31、第2部分32および第2導体層20を保護するための保護膜が設けられてもよい。
また、第2絶縁層50には、第2絶縁層50の厚み方向に延びる複数のビア導体72および複数のビア導体73が設けられている。複数のビア導体72および複数のビア導体73は、厚み方向に延びる第2導波管4bを構成するように配列されている。第2導波管4bは、第1導体層10、第2導体層20、および第3導体層30により構成された第1導波管4aに接続されている。このような構成によれば、第1導波管4aによって、印刷配線板1(フレキシブル部1f)の延在方向(X方向)に電磁波を伝送しつつ、第2導波管4bによって印刷配線板1の厚み方向に電磁波を伝送することができる。よって、印刷配線板1において電磁波の立体的な搬送経路を設けることができる。
また、平面透視で第2絶縁層50と重ならない部分が可撓性を有している。このような構成によれば、可撓性を有するフレキシブル部1fにおいて、第1導波管4aにより電磁波を伝送することが可能な印刷配線板1が得られる。よって、フレキシブル部1fが屈曲した状態においても、フレキシブル部1fの延在方向に電磁波を伝送することができる。
また、第1導体層10、第2導体層20、および第3導体層30は、圧延銅箔により構成されている。これによれば、フレキシブル部1fが繰り返し屈曲したとしても、第1導体層10、第2導体層20、および第3導体層30が断線しにくい。よって、高い耐久性を有する第1導波管4aを印刷配線板1の内部に設けることができる。
また、第1導体層10、第2導体層20、および第3導体層30は、接地電位とされている。これにより、第1導体層10、第2導体層20、および第3導体層30を有する第1導波管4aにより安定して電磁波を伝送することができる。
〔その他〕
なお、上記実施の形態は例示であり、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、平面透視で、第1導体層10および第2導体層20が、図3に示す領域R(第1部分31および第2部分32により挟まれた矩形の領域)の全体と重なり、かつ第1部分31および第2部分32と重なる構成を例示したが、これに限られない。例えば、第1導体層10および第2導体層20は、平面透視で領域Rと重なり、かつ第1部分31および第2部分32とは重ならない範囲に設けられていてもよい。あるいは、第1導体層10および第2導体層20は、平面透視で第1部分31および第2部分32と重ならず、かつ領域Rの一部と重なる範囲に設けられていてもよい。これらの構成であっても、第1導体層10と、第3導体層30の第1部分31および第2部分32との隙間、並びに、第2導体層20と、第3導体層30の第1部分31および第2部分32との隙間が、電磁波の漏れにくい大きさ(好ましくは、λ/20以下)であれば、第1導波管4aにより信号を伝送することができる。
また、第1導体層10は、第1絶縁層40の第1面S1の全体に(べた状に)設けられていてもよい。また、第2導体層20は、第1絶縁層40の第2面S2の全体に(べた状に)設けられていてもよい。
また、第3導体層30は、環状に連続していなくてもよく、第1導波管4aにより信号を伝送可能な範囲内で、部分的に途切れていてもよい。よって、第3導体層30は、互いに分離した複数の部分から構成されていてもよい。
印刷配線板1のうち第1導波管4aが設けられている部分の一部(上記実施形態では、フレキシブル部1f)が可撓性を有する構成を例示したが、これに限られず、印刷配線板1の全体が可撓性を有しない構成であってもよい。この場合には、第1導体層10、第2導体層20および第3導体層30は、曲げに対する耐性を有していなくてもよいため、必ずしも圧延銅箔を用いなくてもよく、例えば電解めっきにより形成される銅などを用いてもよい。
また、印刷配線板1は、第1導体層10、第2導体層20および第3導体層30により構成される第1導波管4aを少なくとも有していればよく、第1導波管4a以外の電磁波の伝送経路は、特には限られない。例えば、マイクロストリップ線路やコプレーナ線路を有していてもよい。また、第2導波管4bが省略されてもよい。
また、コア層2の上面および下面にそれぞれ2層のビルドアップ層3が積層される構成を例示したが、これに限られない。コア層2の上面に、1層または3層以上のビルドアップ層3が積層されてもよいし、コア層2の下面に、1層または3層以上のビルドアップ層3が積層されてもよい。また、コア層2の上面および下面の一方にのみビルドアップ層3が積層された構成であってもよい。
その他、上記実施の形態で示した構成、構造、位置関係および形状などの具体的な細部は、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態で示した構成、構造、位置関係および形状を適宜組み合わせ可能である。
1 印刷配線板
1f フレキシブル部
1r リジッド部
2 コア層
3、3a~3d ビルドアップ層
4a 第1導波管
4b 第2導波管
10 第1導体層
10a 開口
101 圧延銅箔
20 第2導体層
201 圧延銅箔
30 第3導体層
30a 開口
31 第1部分
32 第2部分
33 第3部分
34 第4部分
301 圧延銅箔
40 第1絶縁層40
41~43、51、52、61、62 層間絶縁層
50、60 第2絶縁層
71 ビア導体
71~73、75 ビア導体
74、76 配線導体
R 領域
W 電磁波

Claims (13)

  1. 第1面および該第1面とは反対側の第2面を有する第1絶縁層と、
    前記第1絶縁層の前記第1面に設けられた第1導体層と、
    前記第1絶縁層の前記第2面に設けられ、前記第1絶縁層を挟んで前記第1導体層と対向する第2導体層と、
    前記第1絶縁層の内部に設けられた第3導体層と、
    を備え、
    前記第3導体層は、前記第1面に平行な第1方向に延在する第1部分と、前記第1部分と並行するように前記第1方向に延在する第2部分と、を有し、
    前記第1導体層および前記第2導体層は、前記第1面に垂直な方向からの平面透視で、前記第1部分および前記第2部分に挟まれた領域の少なくとも一部と重なる範囲に設けられている、
    印刷配線板。
  2. 前記第1導体層および前記第2導体層は、前記平面透視で、少なくとも前記第1部分および前記第2部分に挟まれた前記領域の全体と重なる範囲に設けられている、
    請求項1に記載の印刷配線板。
  3. 前記第1導体層および前記第2導体層は、前記平面透視で、少なくとも前記第1部分および前記第2部分と重なる範囲に設けられている、
    請求項2に記載の印刷配線板。
  4. 前記第3導体層の前記第1部分および前記第2部分は、前記第1絶縁層の厚み方向について、前記第1導体層および前記第2導体層と離間している、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の印刷配線板。
  5. 前記厚み方向についての、前記第1導体層と前記第3導体層との間隔、および、前記第2導体層と前記第3導体層との間隔は、前記第1導体層、前記第2導体層、および前記第3導体層により構成された第1導波管を通って伝送される電磁波の波長の1/20以下である、
    請求項4に記載の印刷配線板。
  6. 前記第1絶縁層の内部に、前記第1絶縁層の厚み方向について互いに異なる位置に設けられた複数の前記第3導体層が設けられている、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の印刷配線板。
  7. 前記厚み方向についての、前記第1導体層と前記第1導体層に最も近い前記第3導体層との間隔、前記第2導体層と前記第2導体層に最も近い前記第3導体層との間隔、および、隣り合う前記第3導体層の間隔は、前記第1導体層、前記第2導体層、および前記複数の第3導体層により構成された第1導波管を通って伝送される電磁波の波長の1/20以下である、
    請求項6に記載の印刷配線板。
  8. 前記第3導体層は、前記第1部分および前記第2部分の前記第1方向についての一端同士を繋ぐ第3部分、および前記第1部分および前記第2部分の前記第1方向についての他端同士を繋ぐ第4部分を有し、前記平面透視で環状に連続している、
    請求項1~7のいずれか一項に記載の印刷配線板。
  9. 前記第1絶縁層のうち、前記平面透視で前記第1部分および前記第2部分の前記第1方向についての端部を含む一部と重なる範囲に積層された第2絶縁層を備える、
    請求項1~8のいずれか一項に記載の印刷配線板。
  10. 前記第2絶縁層には、前記第2絶縁層の厚み方向に延びる複数のビア導体が設けられており、
    前記第1導体層、前記第2導体層、および前記第3導体層は、第1導波管を構成し、
    前記複数のビア導体は、前記厚み方向に延びる第2導波管を構成するように配列されており、
    前記第2導波管は、前記第1導波管に接続されている、
    請求項9に記載の印刷配線板。
  11. 前記平面透視で前記第2絶縁層と重ならない部分が可撓性を有している、請求項9または10に記載の印刷配線板。
  12. 前記第1導体層、前記第2導体層、および前記第3導体層は、圧延銅箔により構成されている、
    請求項1~11のいずれか一項に記載の印刷配線板。
  13. 前記第1導体層、前記第2導体層、および前記第3導体層は、接地電位とされている、
    請求項1~12のいずれか一項に記載の印刷配線板。
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