JP2023148095A - 包装体 - Google Patents

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JP2023148095A JP2022055953A JP2022055953A JP2023148095A JP 2023148095 A JP2023148095 A JP 2023148095A JP 2022055953 A JP2022055953 A JP 2022055953A JP 2022055953 A JP2022055953 A JP 2022055953A JP 2023148095 A JP2023148095 A JP 2023148095A
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Abstract

【課題】被包装物の内容量を維持しつつ、包装体の容積の削減、包装に伴う資源消費の軽減に寄与するとともに、複数の被包装物を構成する個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を抑制し得る包装体の提供。【解決手段】 長手方向及び短手方向を有する包装袋と、上記包装袋内に収容された複数の冷凍食品である被包装物とを含む包装体であって、上記包装体の短手方向断面において上記包装袋により画定される周長M(cm)に対する上記包装体の長手方向断面において上記包装袋により画定される周長L(cm)の比L/Mが2.6以上であり、上記包装袋の容積100%に対して、上記複数の被包装物の体積の合計が22%以上である、包装体。【選択図】なし

Description

本発明は、包装体に関する。
従来、から揚げ、シュウマイ(焼売)等の複数個をまとめて1つの販売単位とする冷凍食品は、トレイ上に複数個のから揚げ等の被包装物が固定され、これらトレイと被包装物とを包装袋(外装袋)に収容してなる包装体で販売されてきた(例えば、特許文献1)。
具体的には、トレイには、複数の被包装物を構成する個々の被包装物をそれぞれ収容するための凹部が設けられたり、個々の被包装物を相互に隔てる仕切りが設けられ、個々の被包装物は相互に離間されて包装袋に収容されてきた。
このような冷凍食品の包装体は、トレイを含むことで、包装体全体を俯瞰視する際にある程度の大きさが確保され、店頭における商品の視認性に寄与するというメリットがあるほか、電子レンジ調理に際し、電子レンジ調理に不向きなアルミニウム蒸着等がなされた包装袋から被包装物をトレイごと取り出し、トレイごと電子レンジ調理が可能であるというメリットもあり、トレイを用いた包装体が市場において定着している。
特開平06-329142号公報
しかしながら、トレイ入りの冷凍食品の包装体は、被包装物の内容量に比し包装体の容積増大を招き、保管・輸送に関連した資源やエネルギーの消費を増大し、冷凍庫の収納スペースを圧迫するほか、使用後においても、トレイ洗浄と、被包装物の内容量に比してかさばる包装資材のゴミ捨ての手間を発生させてしまう。更に、トレイに設けられたミシン目が切り離し難い、また、シュウマイ等の被包装物がトレイと一体化して凍結していてトレイから取り出し難いという問題もある。
一方、トレイを用いなければ、包装袋の内部において、製造、輸送等を通して個々の被包装物同士が多点及び/又は多面にて接触・衝突したりすることで被包装物の損傷が起こり易く、例えば、個々の被包装物が相互に付着すると、衣剥れ、麺割れ等を引き起こしたり、個々の被包装物同士の接触部分において電子レンジ調理時にスパークする場合があるという問題がある。
そこで、本発明は、被包装物の内容量を維持しつつ、包装体の容積の削減、包装に伴う資源消費の軽減に寄与するとともに、複数の被包装物を構成する個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を抑制し得る包装体の提供を目的とする。
本発明者らは、包装袋を細長くし、所定の条件を満たす包装体とすることにより、トレイを用いることなく、上記問題を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、上記知見に基づくものであり、具体的には下記構成を有する。
[1]
長手方向及び短手方向を有する包装袋と、上記包装袋内に収容された複数の冷凍食品である被包装物とを含む包装体であって、
上記包装体の短手方向断面において上記包装袋により画定される周長M(cm)に対する上記包装体の長手方向断面において上記包装袋により画定される周長L(cm)の比L/Mが2.6以上であり、
上記包装体の容積100%に対して、上記複数の被包装物の体積の合計が22%以上である、包装体。
[2]
長手方向及び短手方向を有する包装袋と、上記包装袋内に収容された複数の冷凍食品である被包装物とを含む包装体であって、
上記包装体の短手方向断面において上記包装袋により画定される周長M(cm)に対する上記包装体の長手方向断面において上記包装袋により画定される周長L(cm)の比L/Mが2.6以上であり、
上記包装体の短手方向の断面積100%に対して、上記複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの断面積の平均が29%超である、包装体。
[3]
長手方向及び短手方向を有する包装袋と、前記包装袋の長手方向に1列に並んで上記包装袋内に収容された複数の冷凍食品である被包装物とを含む包装体であって、
上記包装体の短手方向断面において上記包装袋により画定される周長M(cm)に対する上記包装体の長手方向断面において上記包装袋により画定される周長L(cm)の比L/Mが2.6以上であり、
上記複数の被包装物が上記包装体の内面に接する面積の合計が、上記包装体の内面の面積の5%以上、60%以下である、包装体。
[4]
長手方向及び短手方向を有する包装袋と、上記包装袋の長手方向に1列に並んで上記包装袋内に収容された複数の冷凍食品である被包装物とを含む包装体であって、
上記包装体の短手方向断面において上記包装袋により画定される周長M(cm)に対する上記包装体の長手方向断面において上記包装袋により画定される周長L(cm)の比L/Mが2.6以上である、包装体。
[5]
上記被包装物を収容するトレイを含まない、上記[1]~[4]の何れか1項に記載の包装体。
[6]
上記複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの最小短軸の長さ(a)に対する最大長軸の長さ(b)の比(b/a)の平均が1以上、5以下である、上記[1]~[5]の何れか1項に記載の包装体。
[7]
上記複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの最小短軸の長さ(a)と最大長軸の長さ(b)との平均値((a+b)/2)の平均がM/8(cm)以上である、上記[1]~[6]の何れか1項に記載の包装体。
[8]
上記複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの最小短軸の長さ(a)の平均が10mm以上、50mm以下であり、最大長軸の長さ(b)の平均が10mm以上、100mm以下である、上記[1]~[7]の何れか1項に記載の包装体。
[9]
上記包装体の長手方向断面において、上記包装体の長手方向の長さ100%に対して、上記複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの最小短軸の長さ(a)の平均が4%以上である、上記[1]~[8]の何れか1項に記載の包装体。
[10]
上記最小短軸及び上記最大長軸は、上記個々の被包装物それぞれにおいて、当該被包装物を通過して相互に直交する仮想短軸及び仮想長軸であって当該被包装物を通過する長さを表すもののうち、それぞれ、当該長さが最小である短軸、及び、当該長さが最大である長軸であり、上記最小短軸の長さ(a)と上記最大長軸の長さ(b)とは式:a≦bを満たす、上記[6]~[9]の何れか1項に記載の包装体。
[11]
上記複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの体積の平均が8mL以上である、上記[1]~[10]の何れか1項に記載の包装体。
[12]
上記被包装物の形状が、2つの1500mm以上の平面に挟まれた形状ではない形状、及び不定形からなる群より選択される少なくとも1つに該当する、上記[1]~[11]の何れか1項に記載の包装体。
[13]
上記複数の被包装物を構成する個々の被包装物2つが相互に接触する面を有する、上記包装体の短手方向断面において、当該包装体の短手方向断面の面積100%に対して、上記複数の被包装物を構成する個々の被包装物2つが相互に接触する面積が、平均28%未満である、上記[1]~[12]の何れか1項に記載の包装体。
[14]
上記包装体の長手方向断面において、上記複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの外表面により画定される各形状が、当該個々の被包装物相互の間で異なる、上記[1]~[13]の何れか1項に記載の包装体。
[15]
上記被包装物は、から揚げ、フライ、包餡食品、成型挽肉加工食品及び青果物からなる群より選択される少なくとも1つである、上記[1]~[14]の何れか1項に記載の包装体。
[16]
上記被包装物は、から揚げ、フライ、包餡食品、成型挽肉加工食品及び一口大の青果物からなる群より選択される少なくとも1つであり、
上記複数の被包装物が上記包装袋の長手方向に1列に並んで上記包装袋内に収容されている、上記[1]~[15]の何れか1項に記載の包装体。
[17]
上記複数の被包装物が、上記包装体の短手方向の任意の断面において2個以上が重なることなく、上記包装袋の長手方向に1列に並んで上記包装袋内に収容されている、上記[16]に記載の包装体。
[18]
上記包装体の短手方向の断面積が4000mm以下である、上記[1]~[17]の何れか1項に記載の包装体。
[19]
上記包装袋は、筒状フィルムの両端部が接着された包装袋である、上記[1]~[18]の何れか1項に記載の包装体。
[20]
ピロー包装体、脱気包装体、真空包装体、及び、長手方向に筒状にインフレーション製膜されたフィルムの両端部が接着された包装体からなる群より選択される、上記[1]~[19]の何れか1項に記載の包装体。
[21]
上記包装袋の材質は、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、及び被プラスチック素材からなる群より選択される少なくとも1つである、上記[1]~[20]の何れか1項に記載の包装体。
本発明によれば、被包装物の内容量を維持しつつ、包装体の容積の削減、包装に伴う資源消費の軽減に寄与するとともに、複数の被包装物を構成する個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を抑制し得る包装体を提供することができる。
包装体の形状が円筒である典型例についてM、L、2r及びHを示す概念図である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。本発明は以下の記述によって限定されるものではなく、各構成要素は本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
[包装体]
本発明の包装体は、包装袋と、当該包装袋内に収容された複数の被包装物とを含む。
本明細書において、上記包装体は、説明や概念の簡潔化のため、その表面、即ち、包装袋における微細な凹凸、皺、折り目等を捨象したシンプルな形状を有するものと仮想して、以下説明する。
包装体の形状、大きさ、断面等に関し、本明細書において、以下、特に別の記載をしない場合、包装体において包装袋により画定される部分(空間、形状等)について述べる。本明細書において、特に別の記載をしない場合、「包装体の形状」とは、当該包装体において包装袋により画定される部分の形状を指し、「包装体の断面」とは、当該包装体において包装袋により画定される部分の断面を指す。
包装袋により画定される部分は、包装体において、包装袋の内部に包装袋の内壁が形作る空間、形状等ともいえるが、例えば、両端が開放された筒状フィルムの当該両端部が熱シール等により接着されてなるピロー包装袋に被包装物を収容した際に当該両端部の端に生じ得る、包装袋の内壁同士が実質的に接する等によるデッドスペースは、説明や概念の簡潔化のため、捨象して考慮に入れず、無いに等しいものとする。デッドスペースは、例えば、中身を収容する前には俯瞰視で長方形等の平面であるピロー包装袋が、鶏から揚げ等の被包装物を当該包装袋に収容することにより立体化する(三次元化する、ふくらむ)ことで、上記長方形等の形状の4隅の付近に生じ得る部分であり、例えば鶏から揚げ等のある程度の大きさや丸みのある被包装物は入り込まない(その意味で、本明細書において「デッドスペース」という。)。また、包装袋により画定される部分は、例えば、包装袋の外表面にあり得る、包装袋を閉じるための熱シール部分等のマチ等は含まない。
本発明の包装体において、包装袋は、長手方向及び短手方向を有する。従って、例えば、長手方向及び短手方向を有しない包装袋、具体的には、包装体において包装袋により画定される部分について、相互に垂直方向にある2つの断面が同じ長さ、大きさ等を有するもの、例えば当該2つの断面がともに正方形であるような包装袋は本発明に含まれない。尚、長手方向及び短手方向を有する包装袋を含む包装体は、包装袋の長手方向及び短手方向に応じて、当該包装体自体も長手方向及び短手方向を有することとなる。
本発明の包装体は、長手方向の断面(本明細書において、単に「長手方向断面」ともいう。)の形状として、例えば台形、円錐等であってもよいが、典型的には長方形である。
上記包装体は、また、短手方向の断面(本明細書において、単に「短手方向断面」ともいう。)の形状として、例えば三角形、正方形、長方形、五角形、六角形等の多角形、楕円形等であってもよいが、典型的には円形である。
上記包装体の形状は、例えば、長手方向断面の形状が長方形であり、短手方向断面の形状が多角形である多角柱であってもよいが、典型的には、長手方向断面の形状が長方形であり、短手方向断面の形状が円形である円筒である。
本明細書において、本発明の包装体に関し、上記のように三角形、正方形、長方形、台形、五角形、六角形等の多角形;円錐、楕円形、円形;多角柱、円筒;等の形状を述べるが、厳密にこれらの形状であるもののみならず、包装袋により画定される部分の形状等であるという本発明における性質上、ほぼこれらの形状であるものをも含み得る。例えば、「長方形」は厳密な長方形のみならず、略長方形をも含み得、「円形」は厳密な円形のみならず、略円形をも含み得、「円筒」は厳密な円筒のみならず、略円筒をも含み得る。
本発明の包装体は、包装体の短手方向断面において包装袋により画定される周長M(cm)に対する当該包装体の長手方向断面において包装袋により画定される周長L(cm)の比L/Mが2.6以上である。ここで、好ましくは、包装体の長手方向断面として断面積が最大の断面を採用する。図1に、包装体の形状、即ち、包装袋により画定される部分の形状が円筒である典型例について図示するように、包装体の短手方向断面が半径rの円形であり、包装体の長手方向断面が短辺2r、長辺Hの長方形である場合、Mは2πr(π(パイ)は円周率である。以下、同様。)に相当し、Lは4r+2Hに相当する長さであり、この円筒は、例えば、シール部分(のりしろ)は別として、長さがMの短辺、及び長さがL/2の長辺を有する長方形の長辺の両端を繋いでなる筒状フィルムの開放両端部を閉じて形成される包装体(ないし包装袋)の形状に相当し得る。
本発明の包装体の形状が円筒である場合、包装体の長手方向断面である長方形の長辺Hは、例えば150mm以上、好ましくは170mm以上、より好ましくは180mm以上、更に好ましくは190mm以上であり、また、例えば320mm以下、好ましくは300mm以下、より好ましくは290mm以下、更に好ましくは280mm以下であり、包装体の長手方向断面である長方形の短辺2r、即ち、包装体の短手方向断面である円形の直径は、例えば20mm以上、好ましくは25mm以上、より好ましくは30mm以上、更に好ましくは35mm以上であり、また、例えば70mm以下、好ましくは65mm以下、より好ましくは60mm以下、更に好ましくは57mm以下である。
本発明の包装体の短手方向断面において包装袋により画定される周長M(cm)は、例えば8cm以上、好ましくは9cm以上、より好ましくは10cm以上、更に好ましくは11cm以上であり、また、例えば22cm以下、好ましくは20cm以下、より好ましくは19cm以下、更に好ましくは18cm以下である。本発明の包装体の長手方向断面において包装袋により画定される周長L(cm)は、例えば42cm以上、好ましくは43cm以上、より好ましくは44cm以上、更に好ましくは45cm以上であり、また、例えば70cm以下、好ましくは68cm以下、より好ましくは66cm以下、更に好ましくは65cm以下である。上記M及びLは、例えば、本発明の包装体の形状が円筒である場合にも妥当する。
本発明の包装体は、L/Mが2.6以上であることにより、包装体の短手方向の長さに比し、包装体の長手方向の長さがある程度確保された、比較的長細い形状を有する。本発明の包装体は、L/Mが2.6以上であることにより、例えばから揚げ、シュウマイ等の個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を抑制することができる。L/Mが2.6未満であると、から揚げ、シュウマイ等の個々の被包装物が包装袋内に2列以上に重なって収容され得、個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を多く招きかねない。
L/Mは、好ましくは2.7以上、より好ましくは2.8以上、更に好ましくは2.9以上であり、また、例えば7以下、好ましくは6.5以下、より好ましくは6以下、更に好ましくは5.5以下、更により好ましくは5以下である。
本発明の包装体は、更に、以下の特徴1、特徴2、特徴3、及び特徴4からなる群より選択される少なくとも1つの特徴を有する。
<特徴1> 包装体の容積100%に対して、複数の被包装物の体積の合計が22%以上であること
<特徴2> 包装体の短手方向の断面積100%に対して、複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの断面積の平均が29%超であること
<特徴3> 複数の被包装物が包装体の内面に接する面積の合計が、当該包装体の内面の面積の5%以上、60%以下であること
<特徴4> 複数の被包装物が、包装袋の長手方向に1列に並んで当該包装袋内に収容されていること
<特徴1>
包装体の容積100%に対して、複数の被包装物の体積の合計は、22%以上であり、好ましくは23%以上、より好ましくは23.5%以上、更に好ましくは24%以上、更により好ましくは24.5%以上、特に好ましくは25%以上であり、また、例えば72%以下、好ましくは65%以下、より好ましくは60%以下、更に好ましくは50%以下、更により好ましくは40%以下である。本発明の包装体は、包装体の容積100%に対して、複数の被包装物の体積の合計が上記範囲内であることにより、包装体の容積に比し、複数の被包装物の体積の合計がある程度確保されることから、包装体の容積内において個々の被包装物が動き得る空間(いわゆる遊んでしまう空間)が大きすぎて個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を多く招き得る事態を防ぐことができる。
<特徴2>
包装体の短手方向の断面積100%に対して、複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの断面積の平均は、29%超であり、好ましくは29.5%以上、より好ましくは30%以上であり、また、例えば99%以下、95%以下、好ましくは90%以下、より好ましくは85%以下、更に好ましくは80%以下、更により好ましくは75%以下、特に好ましくは70%以下である。本発明の包装体は、包装体の短手方向の断面積100%に対して、複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの断面積の平均が上記範囲内であることにより、包装体の短手方向の断面積に比し、個々の被包装物それぞれの断面積の平均がある程度確保されることから、包装袋内において個々の被包装物が動き得る空間(いわゆる遊んでしまう空間)が大きすぎて個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を多く招き得る事態を防ぐことができる。
<特徴3>
複数の被包装物が包装体の内面に接する面積の合計が、当該包装体の内面の面積の5%以上であり、好ましくは7%以上、より好ましくは10%以上、更に好ましくは12%以上、更により好ましくは15%以上、特に好ましくは20%以上であり、であり、また、60%以下であり、好ましくは55%以下、より好ましくは50%以下、更に好ましくは45%以下である。包装体の内面の面積としては、包装体の形状が有する外表面積を便宜上用いることができ、例えば、包装体の形状が図1に示すような、包装体の短手方向断面が半径rの円形であり、包装体の長手方向断面が短辺2r、長辺Hの長方形である円筒である場合、2πr+2πrHに相当する。
本発明の包装体は、包装体の内面の面積に対して、複数の被包装物が包装体の内面に接する面積の合計が上記範囲内であることにより、被包装物が包装袋の内面に接する面積がある程度抑えられ、そのような態様においては包装袋内において個々の被包装物同士が接する面積もある程度抑えられ、個々の被包装物が他の被包装物や包装袋の内面と接する面積が比較的小さいことから、包装袋内において個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を多く招き得る事態を防ぐことができる。
特徴3の面積の比率としては、例えば、後述の実施例のように求めることができ、特に、シュウマイ等のように表面に平面を有する被包装物の場合、かかる実施例の求め方を便宜上採用してもよく、具体的には、個々の被包装物の表面における平面、即ち、平らな面が相互に平行になるように包装袋の長手方向に1列に並んで当該包装袋内に収容されたn個の被包装物の側面(即ち、当該被包装物において、包装体の長手方向に相当する面)が包装体の内面に接しており、包装体における被包装物の、包装体の短手方向に相当する面は包装体の内面に接していないと便宜上仮定し、n個の被包装物の側面の面積の合計を「複数の被包装物が包装体の内面に接する面積の合計」と仮定して、求めてもよい。
<特徴4>
複数の被包装物が、包装袋の長手方向に1列に並んで当該包装袋内に収容されている場合、好ましくは、複数の被包装物が、包装体の短手方向の任意の断面において2個以上が重なることなく、包装袋の長手方向に1列に並んで当該包装袋内に収容されている場合には、から揚げ、シュウマイ等の個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を抑制することができる。から揚げ、シュウマイ等の個々の被包装物が、包装体の短手方向の任意の断面において2個以上が重なる等のように、包装袋の長手方向に2列以上が重なると、個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を多く招きかねない。
ここで、複数の被包装物について、「包装体の短手方向の任意の断面において2個以上が重なる」、及び「包装袋の長手方向に2列以上が重なる」とは、複数の被包装物を構成する個々の被包装物が包装体の短手方向の任意の断面において2個以上が部分的又は全体的に重なることを意味し、例えば、個々の被包装物のうち1個が存在している、包装体の短手方向の任意の断面において、もう1個の被包装物が全体的に存在する状態、もう1個の被包装物がその端部等、部分的にのみ存在する状態等が挙げられる。本発明の包装体は、上述の特徴1、特徴2、及び特徴3からなる群より選択される少なくとも1つの特徴と、特徴4とを有することが好ましく、例えば、特徴3を有する包装体は特徴4をも有することが好ましい。
≪その他の特徴≫
本発明の包装体は、上記特徴1、特徴2、特徴3、及び特徴4からなる群より選択される少なくとも1つの特徴に加え、更に、以下のその他の特徴のうち少なくとも1つの特徴を有するものであることが好ましい。
<被包装物>
本発明の包装体における被包装物としては、以下の特徴を有するものが好ましい。
複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの最小短軸の長さ(a)に対する最大長軸の長さ(b)の比(b/a)の平均は、好ましくは1以上、より好ましくは1超、更に好ましくは1.1以上、更により好ましくは1.2以上、特に好ましくは1.3以上であり、また、上限値は、例えば、5以下、4.5以下、4以下、好ましくは3.6以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2.5以下、更により好ましくは2以下、特に好ましくは1.7以下である。個々の被包装物は、b/aの平均が上記範囲内であることにより、比較的丸っこい形状を有することから、包装袋内において個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を多く招き得る事態を容易に防ぐことができる。
本明細書において、個々の被包装物について最小短軸及び最大長軸は、個々の被包装物それぞれにおいて、当該被包装物を通過して相互に直交する仮想短軸及び仮想長軸であって当該被包装物を通過する長さを表すもののうち、それぞれ、当該長さが最小である短軸、及び、当該長さが最大である長軸である。最小短軸の長さ(a)と最大長軸の長さ(b)とは、通常、式:a≦bを満たすものであればよく、即ち、本明細書において便宜上「最小短軸」及び「最大長軸」と称するが、最小短軸の長さ(a)と最大長軸の長さ(b)とが同じ(a=b)であってもよい。
複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの最小短軸の長さ(a)の平均は、好ましくは10mm以上、より好ましくは13mm以上、更に好ましくは15mm以上、更により好ましくは17mm以上、特に好ましくは19mm以上であり、また、好ましくは50mm以下、より好ましくは45mm以下、更に好ましくは40mm以下、更により好ましくは35mm以下、特に好ましくは34mm以下である。
複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの最大長軸の長さ(b)の平均は、例えば10mm以上、好ましくは15mm以上、より好ましくは20mm以上、更に好ましくは25mm以上、更により好ましくは30mm以上、特に好ましくは31mm以上であり、また、好ましくは100mm以下、より好ましくは90mm以下、更に好ましくは80mm以下、更により好ましくは75mm以下、特に好ましくは72mm以下、更に特に好ましくは68mm以下である。
複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの体積の平均は、好ましくは8mL以上、より好ましくは9mL以上、更に好ましくは10mL以上、更により好ましくは11mL以上、特に好ましくは11.8mL以上であり、また、例えば65mL以下、好ましくは60mL以下、より好ましくは55mL以下、更に好ましくは50mL以下、更により好ましくは45mL以下、特に好ましくは44.4mL以下である。
複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの断面積の平均は、例えば300mm以上、好ましくは330mm以上、より好ましくは350mm以上、更に好ましくは380mm以上、更により好ましくは400mm以上、特に好ましくは406mm以上であり、また、例えば2000mm以下、好ましくは1500mm以下、より好ましくは1300mm以下、更に好ましくは1000mm以下、更により好ましくは950mm以下、特に好ましくは900mm以下である。
複数の被包装物は、個々の被包装物それぞれの最小短軸の長さ(a)の平均、最大長軸の長さ(b)の平均、体積、及び/又は断面積の平均が上記範囲内であることにより、例えば炒飯、ピラフ等のご飯ものの米粒や具材等と異なり、個々の被包装物それぞれがある程度の大きさを有することから、包装袋の長手方向に1列に並んで当該包装袋内に収容されやすく、その場合に包装袋内において個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を多く招き得る事態を容易に防ぐことができる。
個々の被包装物の形状が、2つの1500mm以上の平面に挟まれた形状ではない形状、及び不定形からなる群より選択される少なくとも1つに該当することが好ましく、上記平面としては、好ましくは2000mm以上の平面、より好ましくは2500mm以上の平面、更に好ましくは3000mm以上の平面、更により好ましくは3500mm以上の平面であり、また、好ましくは8000mm以下の平面、より好ましくは7000mm以下の平面、更に好ましくは6000mm以下の平面、更により好ましくは5000mm以下の平面である。本明細書において、上記「平面」とは、平らな面を意味し、例えば、今川焼における表面の円形部分のように平らな鉄板上で焼かれて平らである面のほか、パンケーキ、コロッケ等の2つの巨視的には緩やかな凸の曲面に挟まれた形状である場合における微視的に平面である部分(通常、当該巨視的に緩やかな凸の曲面の中央部分)等が挙げられる。本明細書において、「不定形」とは、一定の形状を有さないことを意味し、例えば、鶏から揚げ、カット野菜等のように、個々の被包装物の形状が相互に必ずしも同一でないものをいう。
本発明の包装体において、個々の被包装物は、上記範囲内の面積の平面2つに挟まれた形状ではない及び/又は不定形であることにより、比較的丸っこい形状及び/又は相互に同一でない形状を有することから、包装袋内において個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を多く招き得る事態を容易に防ぐことができる。従来、2つの例えば1500mm以上のように比較的広い面積の平面に挟まれた、例えば今川焼、パンケーキ、コロッケ等は、当該平面同士が付着して複数個が塊になりやすく、個々の被包装物が相互に剥がれにくい、付着部分が損傷しやすい等の問題を生じる場合があった。
被包装物は、から揚げ、フライ、包餡食品、成型挽肉加工食品及び青果物からなる群より選択される少なくとも1つであることが好ましい。から揚げとしては、例えば、片栗粉、小麦粉等の粉類を鶏肉等の肉ブロックの表面にまぶして揚げられたから揚げが挙げられる、典型的には鶏から揚げが挙げられる。フライとしては、例えば弁当用等の総菜のフライ等が挙げられ、表面にパン粉を付けたフライ、パン粉等の粉類を表面に付けない素揚げのフライ等であってよく、本明細書においては上記「から揚げ」を含まないものとする。包餡食品としては、例えば餃子、シュウマイ等が挙げられる。成型挽肉加工食品としては、ハンバーグ、ミートボール等が挙げられる。青果物としては、例えば果物、野菜等が挙げられ、具体的には、カット野菜、凍菜(冷凍野菜)等が挙げられ、未調理もの、味付けや下ごしらえのみ施したもの等であってよく、一口大の青果物が好ましい。被包装物が、から揚げ、フライ、包餡食品、及び一口大の青果物からなる群より選択される少なくとも1つである場合、複数の被包装物が包装袋の長手方向に1列に並んで当該包装袋内に収容されやすい。
<被包装物と包装袋ないし包装体との関係>
複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの最小短軸の長さ(a)と最大長軸の長さ(b)との平均値((a+b)/2)(mm)の平均がM/8(cm)以上であることが好ましい。包装体の形状が、包装体の短手方向断面が正方形である四角柱である場合、(a+b)/2の平均が当該正方形の1辺の長さ(M/4)の半分(M/8)以上、好ましくはM/8(cm)超であることにより、包装体において個々の被包装物が1列に並びやすい。(a+b)/2の平均は、好ましくはM/2π(この値は、図1に示す円筒の短手方向断面である円形の半径rに等しい。)(cm)以上、より好ましくはM/2π(cm)超であり、かかる範囲内であると、包装体の形状が、包装体の短手方向断面が円形である円柱である場合、包装体において個々の被包装物が1列に並びやすい。
包装体の長手方向断面において、当該包装体の長手方向の長さ100%に対して、複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの最小短軸の長さの平均は、好ましくは4%以上、より好ましくは6%以上、更に好ましくは7%以上、更により好ましくは8%以上、特に好ましくは10%以上であり、また、例えば20%以下、好ましくは18%以下、より好ましくは17%以下、更に好ましくは16%以下、更により好ましくは15%以下、特に好ましくは14%以下である。上記範囲内であると、従来のパンケーキ、コロッケ等の比較的薄い形状の平面的な被包装物が相互に付着して剥がれにくい、付着部分が損傷しやすい等の問題を容易に防ぐことができる。
包装体の短手方向断面において、当該包装体の短手方向断面の面積100%に対して、複数の被包装物を構成する個々の被包装物2つが相互に接触する面積の平均が、例えば28%未満、好ましくは27%以下、より好ましくは26%以下、更に好ましくは25%以下であり、また、例えば1%以上、好ましくは3%以上、より好ましくは5%以上、更に好ましくは7%以上、更により好ましくは10%以上である。ここで、上記包装体の短手方向断面は、複数の被包装物を構成する個々の被包装物2つが相互に接触する面を有する。包装体の短手方向断面の面積100%に対して、複数の被包装物を構成する個々の被包装物2つが相互に接触する面積の平均が、上記範囲内であると、従来の今川焼、パンケーキ、コロッケ等に比べ、包装袋内において個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を多く招き得る事態を容易に防ぐことができる。例えば、従来の今川焼、パンケーキ、コロッケ等は、上記面積に比率が比較的大きく、個々の被包装物同士が付着して相互に剥がれにくい、付着部分が損傷しやすい等の問題を生じる場合があった。
上記包装体の長手方向断面において、上記複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの外表面により画定される各形状が、当該個々の被包装物相互の間で異なることが好ましい。個々の被包装物の上記形状がこのように相互に同一でない不定形であると、包装袋内において個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を多く招き得る事態を容易に防ぐことができる。
本発明の包装体は複数の被包装物が収容されており、包装体1つ当りの被包装物の個数(n数;nは整数)としては、例えば2~15であってよく、下限値は、好ましくは3以上であり、また、上限値は、好ましくは10以下、より好ましくは8以下であり、例えば被包装物がから揚げである場合、例えば2~15、好ましくは3~10、より好ましくは5~8であり、例えば被包装物がフライである場合、例えば2~15、好ましくは3~10、より好ましくは5~8であり、例えば被包装物が包餡食品である場合、例えば2~15、好ましくは3~10、より好ましくは5~8である。
<包装袋>
包装袋は、特に限定されないが、例えば、筒状フィルムの両端部が接着された包装袋等が挙げられ、具体的には、ピロー包装袋であってもよく、ピロー包装袋としては、長手方向の両端が開放された筒状フィルムの当該両端部が熱シール等により接着された縦ピロー包装袋であってもよい。
包装袋の材質は、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、及び非プラスチック素材からなる群より選択される少なくとも1つであることが好ましく、具体的には、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル;ナイロン等のポリアミド;紙等の非プラスチック素材等が挙げられ、これらは単独で用いてもよいし複数種を組み合わせて用いてもよく、例えば、ポリプロピレン(PP)等の軟包材からなるモノマテリアルフィルムやラミネートフィルムであってもよいし、軟包材と紙等の非プラスチック素材とを組み合わせた複合素材であってもよい。包装袋が上記のような材質であると、包装袋自体がある程度の自立性を有しやすく、包装体全体に張りをもたせ、包装体が折れ曲がりにくいという傾向にあり、当該傾向は、特に、包装体がトレイを含まない態様において望ましく発揮され得る。
<その他、包装体について>
本発明の包装体は、被包装物を収容するトレイを含まないことが好ましい。本発明の包装体は、上述の数値範囲内のL/M値を有し、且つ、上記特徴1、特徴2、特徴3、及び特徴4からなる群より選択される少なくとも1つの特徴を有することにより、被包装物を収容するトレイを含まなくても、包装袋内において個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を多く招き得る事態を防ぐことができる。
本発明の包装体の容積(体積)は、例えば130mL以上、好ましくは150mL以上、より好ましくは160mL以上、更に好ましくは170mL以上、更により好ましくは180mL以上、特に好ましくは183mL以上であり、また、例えば800mL以下、好ましくは750mL以下、より好ましくは700mL以下、更に好ましくは650mL以下、更により好ましくは600mL以下、特に好ましくは593mL以下である。包装体の容積としては、包装体の形状が有する容積(体積)を便宜上用いることができ、例えば、包装体の形状が図1に示すような、包装体の短手方向断面が半径rの円形であり、包装体の長手方向断面が短辺2r、長辺Hの長方形である円筒である場合、πr×Hに相当する。
本発明の包装体は、包装体の短手方向の断面積が、好ましくは4000mm以下、より好ましくは3800mm以下、更に好ましくは3500mm以下、更により好ましくは3200mm以下、特に好ましくは3000mm以下、更に特に好ましくは2800mm以下であり、また、例えば800mm以上、より好ましくは850mm以上、更に好ましくは900mm以上、更により好ましくは930mm以上、特に好ましくは950mm以上である。包装体の短手方向の断面積としては、例えば、包装体の形状が図1に示すような、包装体の短手方向断面が半径rの円形であり、包装体の長手方向断面が長方形である円筒である場合、πrに相当する。
本発明の包装体は、包装体の容積、及び/又は、短手方向の断面積が上記範囲内であると、比較的細長い形状となりやすく、複数の被包装物が包装袋の長手方向に1列に並んで当該包装袋内に収容されやすく、その場合に包装袋内において個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を多く招き得る事態を容易に防ぐことができる。
本発明の包装体は、特に限定されないが、例えば、ピロー包装体、脱気包装体、真空包装体、及び、長手方向に筒状にインフレーション製膜されたフィルムの両端部が接着された包装体からなる群より選択されることが好ましい。本発明の包装体は、このような既存の包装技術を用いた包装体として製造することができるので、導入、適用が容易である。
<本発明の包装体の効果と利用>
本発明の包装体は、以上のような特徴を有し、具体的には、上述の数値範囲内のL/M値を有し、且つ、上記特徴1、特徴2、特徴3、及び特徴4からなる群より選択される少なくとも1つの特徴を有することにより、包装袋内において個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を多く招き得る事態を防止できるという優れた効果を奏し、かかる効果は、好ましくは、被包装物を収容するトレイを含まない態様、及び/又は、複数の被包装物が包装袋の長手方向に1列に並んで当該包装袋内に収容される態様において、より望ましく発揮され得る。
このような本発明の包装体は、被包装物を収容するトレイを含む必要がなく、また、被包装物の内容量に比し包装体・包装袋の容積・体積が従来よりも比較的小さいことから、いわば最小限の包材資源で包装が可能となり、資源やエネルギーの消費削減、環境負荷の低減、廃棄の手間の低減等に資することができ、また、被包装物の内容量に比し体積効率に優れることから、スペースの限られた冷凍庫内の隙間にフィットさせて収納でき、物流効率化と流通棚卸作業の改善も可能となる。
また、複数の被包装物が包装袋の長手方向に1列に並んで当該包装袋内に収容される態様においては、個々の被包装物が包装袋の開口部において2個以上並ばず、箸等の道具を用いなくても片手で軽くスムーズに包装袋から1個ずつ必要量を容易に押し出せるという使い勝手の良さもある。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。ただし、本発明は、これらの実施例により何ら制限されるものではない。
<被包装物の用意と計測等>
下記の被包装物をそれぞれ5個ずつ用意し、個々の被包装物それぞれの体積、断面積の平均、最小短軸の長さ(a)、最大長軸の長さ(b)を測定した。平均値は、鶏から揚げ1の平均値、鶏から揚げ2の平均値、というように被包装物の種類ごとに求めた。
[被包装物の種類]
鶏から揚げ1:鶏肉を主成分とし、香辛料や調味料を含む衣をつけて、円柱~球のような形状に成型した油調したもの。
鶏から揚げ2:鶏肉を主成分とし、香辛料や調味料を含む衣をつけて、円柱~楕円のような形状に成型した油調したもの。
総菜素揚げ:エビ、ヒジキ、野菜、魚肉すり身を主成分とし、パン粉、でんぷん等を繋ぎとして扁平な円柱様形状に成型して素揚げしたもの。
シュウマイ1:魚肉すり身とエビを主成分とし、皮で包んで蒸した、底面側は円柱近似形状で、天面側は皮が解放状態で、主成分が目視可能なもの。
シュウマイ2:豚肉、野菜を主成分とし、皮で包んで蒸した、底面側は円柱近似形状で、天面側は皮が解放状態で、主成分が目視可能なもの。
シュウマイ3:豚肉、エビを主成分とし、皮で包んで蒸した、底面側は円柱近似形状で、天面側は皮が解放状態で、主成分が目視可能なもの。
鶏から揚げ3:任意サイズにカットした鶏肉を主成分とし、香辛料や調味料を含む衣をつけて、油調したもの。
鶏から揚げ4:任意サイズにカットした鶏肉を主成分とし、香辛料や調味料を含む衣をつけて、油調したもの。
餃子1:野菜、肉を主成分とし、皮で包んで、皮の底面に油類を添加して蒸した、三日月近似形状のもの。
今川焼:トレイを含まない包装袋に5個が1列で収容された従来品。
パンケーキ:トレイを含まない包装袋に10個が1列で収容された従来品。
コロッケ:トレイを含まない包装袋に5個が1列で収容された従来品。
[被包装物の測定]
被包装物の体積は、水を満たした容器に被包装物を入れて溢れる水の体積とした。
個々の被包装物それぞれの断面積の平均(X’)は、n個の被包装物が1列に並んで収容される円筒容器を包装体における包装袋に見立てて用意し、当該円筒容器内に上記各n個の被包装物を向きを制御せずにランダムに積み上げ、その上端の円筒容器底面からの高さ(H’)を実測し、n個の被包装物の総体積V’はX’×H’に相当するので、X’=V’/H’により求めた。
個々の被包装物それぞれの最小短軸の長さ(a)と最大長軸の長さ(b)は、目視で最小短軸、最大長軸と認識される仮想軸の長さをノギスで計測した。具体的には、鶏から揚げ1については、円柱~球の最小短軸の長さ(a)とし、最大長軸の長さ(b)とした。シュウマイ1~3については、底面の円形の直径を最小短軸の長さ(a)とし、底面から上端までの高さ、又は底面の円形の直径のうちいずれか長い方を最大長軸の長さ(b)とした。
被包装物の種類ごとに求めた、個々の被包装物それぞれの最小短軸の長さ(a)の平均、個々の被包装物それぞれの最大長軸の長さ(b)の平均、個々の被包装物それぞれの最小短軸の長さ(a)に対する最大長軸の長さ(b)の比(b/a)の平均、個々の被包装物それぞれの体積の平均、及び、個々の被包装物それぞれの断面積の平均を求め、表1に示す。
Figure 2023148095000001
<包装体の作製例1>
材質がポリプロピレンである、長手方向の両端が開放された筒状フィルムの内部に、上記計測等を行ったn個(n=5)の鶏から揚げ1を、個々の向きを制御せずにランダムに収容し、当該両端部を熱シールして縦ピロー包装体を作製した。当該包装袋内において熱シールによりデッドスペースとなる4隅は捨象し、当該包装体の形状は、包装袋により画定される部分の形状である円筒(略円筒)である。図1に図示した、包装体の長手方向断面である長方形(略長方形)の長辺Hを190mmに固定し、当該長方形の短辺2r、即ち、包装体の短手方向断面である円形(略円形)の直径2rを表2に示す長さに変えて、2rの長さが小さい方から実施例1、実施例2、比較例とした。
<包装体の作製例2>
n個(n=5)の鶏から揚げ1に代えて、n個(n=5)の鶏から揚げ2を用い、包装体の長手方向断面である長方形の長辺H及び短手方向断面である円形の直径2rを表2に示す長さに変更すること以外は包装体の作製例1と同様にして、包装体を作製した。
<包装体の作製例3~9>
同様に、上記被包装物の種類ごとに、表2に示す包装体に、表3に示す包装体中の個数(n個)を収容した包装体を作製した。
<評価>
各n個の被包装物が包装袋の長手方向に2列以上重なって収容されると、個々の被包装物同士の多点・多面での接触・衝突・付着を多く招きかねないと目し、各n個の被包装物が、包装体の短手方向の任意の断面において2個以上が重なることなく、包装袋の長手方向に1列に並んで当該包装袋内に収容されたか否かを評価した。
包装体について、包装体の長手方向断面の長辺H、短辺2r(即ち、円筒形状の短手方向断面である円形(略円形)の直径)、包装体の短手方向断面において包装袋により画定される周長M(mm)、当該包装体の長手方向断面において包装袋により画定される周長L(mm)、及び、M(mm)に対するL(mm)の比L/Mを表2に示す。参考までに、上述の今川焼、パンケーキ、及びコロッケについて、トレイを含まない各包装袋にそれぞれ表3に示す包装体中の個数(n個)が1列で収容された市販の包装体(当該包装体の形状は円筒(略円筒)である)について、包装体の長手方向断面である長方形(略長方形)の長辺H、短辺2r(即ち、円筒形状の短手方向断面である円形(略円形)の直径)、M(mm)、L(mm)、及び、L/Mを計測、算出し、便宜上比較例として表2に示す。
Figure 2023148095000002
また、包装体について、包装体の容積(体積)をπr×Hとして求め、包装体の容積100%に対する複数の被包装物の体積の合計の比率(%;表3中「体積比率」)、及び、包装体の長手方向断面において当該包装体の長手方向の長さ100%に対する個々の被包装物それぞれの最小短軸の長さ(a)の平均の比率を求め、包装体中の被包装物の個数(n個)とともに、表3に示す。参考までに、上述の今川焼、パンケーキ、及びコロッケの市販の包装体について、同様に計測、算出し、便宜上比較例として表3に示す。
Figure 2023148095000003
また、包装体について、包装体の短手方向の断面積をπrとして求め、包装体の短手方向の断面積100%に対する個々の被包装物それぞれの断面積の平均の比率(%;表4中「断面積比率」)を求め、表4に示す。参考までに、上述の今川焼、パンケーキ、及びコロッケの市販の包装体について、同様に計測、算出し、また、包装体の短手方向断面において当該包装体の短手方向の断面積100%に対する個々の被包装物2つが相互に接触する面積の平均の比率(%)を求め、便宜上比較例として表4に示す。
Figure 2023148095000004
シュウマイ1の実施例1の包装体、総菜素揚げの実施例1の包装体、及び上述の今川焼の市販の包装体について、包装体の内面の面積100%に対する、複数の被包装物が当該包装体の内面に接する面積の合計の比率(%)を求めるため、便宜上、個々の被包装物の平面、即ち、平らな面が相互に平行になるように向きが揃って包装袋の長手方向に1列に並んで当該包装袋内に収容されたn個(表3に示す。)の被包装物の側面(即ち、当該被包装物において、包装体の長手方向に相当する面)の面積の合計が、包装体の内面の面積、即ち、包装体の形状の外表面積100%に占める比率(%)を求めた。上記平面とは、シュウマイの底面(即ち、皮が解放状態である天面の対面)、又は、総菜素揚げの扁平な円柱様形状の底面(即ち、表面の円形の面)であり、また、今川焼における表面の円形部分のように平らな鉄板上で焼かれて平らである面である。尚、包装体の内面には、n個の被包装物の側面が接しており、シュウマイや総菜素揚げの底面及び天面、並びに、今川焼の上記平面の部分は接していないと便宜上仮定した。結果を表5に示す。
Figure 2023148095000005
各比較例は、n個(表3に示す。)の被包装物が包装袋の長手方向に2列に並んで収容された。比較例以外の実施例においては、n個の被包装物が包装袋の長手方向に1列に並んで収容された。

Claims (21)

  1. 長手方向及び短手方向を有する包装袋と、前記包装袋内に収容された複数の冷凍食品である被包装物とを含む包装体であって、
    前記包装体の短手方向断面において前記包装袋により画定される周長M(cm)に対する前記包装体の長手方向断面において前記包装袋により画定される周長L(cm)の比L/Mが2.6以上であり、
    前記包装体の容積100%に対して、前記複数の被包装物の体積の合計が22%以上である、包装体。
  2. 長手方向及び短手方向を有する包装袋と、前記包装袋内に収容された複数の冷凍食品である被包装物とを含む包装体であって、
    前記包装体の短手方向断面において前記包装袋により画定される周長M(cm)に対する前記包装体の長手方向断面において前記包装袋により画定される周長L(cm)の比L/Mが2.6以上であり、
    前記包装体の短手方向の断面積100%に対して、前記複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの断面積の平均が29%超である、包装体。
  3. 長手方向及び短手方向を有する包装袋と、前記包装袋の長手方向に1列に並んで前記包装袋内に収容された複数の冷凍食品である被包装物とを含む包装体であって、
    前記包装体の短手方向断面において前記包装袋により画定される周長M(cm)に対する前記包装体の長手方向断面において前記包装袋により画定される周長L(cm)の比L/Mが2.6以上であり、
    前記複数の被包装物が前記包装体の内面に接する面積の合計が、前記包装体の内面の面積の5%以上、60%以下である、包装体。
  4. 長手方向及び短手方向を有する包装袋と、前記包装袋の長手方向に1列に並んで前記包装袋内に収容された複数の冷凍食品である被包装物とを含む包装体であって、
    前記包装体の短手方向断面において前記包装袋により画定される周長M(cm)に対する前記包装体の長手方向断面において前記包装袋により画定される周長L(cm)の比L/Mが2.6以上である、包装体。
  5. 前記被包装物を収容するトレイを含まない、請求項1~4の何れか1項に記載の包装体。
  6. 前記複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの最小短軸の長さ(a)に対する最大長軸の長さ(b)の比(b/a)の平均が1以上、5以下である、請求項1~5の何れか1項に記載の包装体。
  7. 前記複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの最小短軸の長さ(a)と最大長軸の長さ(b)との平均値((a+b)/2)の平均がM/8(cm)以上である、請求項1~6の何れか1項に記載の包装体。
  8. 前記複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの最小短軸の長さ(a)の平均が10mm以上、50mm以下であり、最大長軸の長さ(b)の平均が10mm以上、100mm以下である、請求項1~7の何れか1項に記載の包装体。
  9. 前記包装体の長手方向断面において、前記包装体の長手方向の長さ100%に対して、前記複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの最小短軸の長さ(a)の平均が4%以上である、請求項1~8の何れか1項に記載の包装体。
  10. 前記最小短軸及び前記最大長軸は、前記個々の被包装物それぞれにおいて、当該被包装物を通過して相互に直交する仮想短軸及び仮想長軸であって当該被包装物を通過する長さを表すもののうち、それぞれ、当該長さが最小である短軸、及び、当該長さが最大である長軸であり、前記最小短軸の長さ(a)と前記最大長軸の長さ(b)とは式:a≦bを満たす、請求項6~9の何れか1項に記載の包装体。
  11. 前記複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの体積の平均が8mL以上である、請求項1~10の何れか1項に記載の包装体。
  12. 前記被包装物の形状が、2つの1500mm以上の平面に挟まれた形状ではない形状、及び不定形からなる群より選択される少なくとも1つに該当する、請求項1~11の何れか1項に記載の包装体。
  13. 前記複数の被包装物を構成する個々の被包装物2つが相互に接触する面を有する、前記包装体の短手方向断面において、当該包装体の短手方向断面の面積100%に対して、前記複数の被包装物を構成する個々の被包装物2つが相互に接触する面積が、平均28%未満である、請求項1~12の何れか1項に記載の包装体。
  14. 前記包装体の長手方向断面において、前記複数の被包装物を構成する個々の被包装物それぞれの外表面により画定される各形状が、当該個々の被包装物相互の間で異なる、請求項1~13の何れか1項に記載の包装体。
  15. 前記被包装物は、から揚げ、フライ、包餡食品、成型挽肉加工食品及び青果物からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1~14の何れか1項に記載の包装体。
  16. 前記被包装物は、から揚げ、フライ、包餡食品、成型挽肉加工食品及び一口大の青果物からなる群より選択される少なくとも1つであり、
    前記複数の被包装物が前記包装袋の長手方向に1列に並んで前記包装袋内に収容されている、請求項1~15の何れか1項に記載の包装体。
  17. 前記複数の被包装物が、前記包装体の短手方向の任意の断面において2個以上が重なることなく、前記包装袋の長手方向に1列に並んで前記包装袋内に収容されている、請求項16に記載の包装体。
  18. 前記包装体の短手方向の断面積が4000mm以下である、請求項1~17の何れか1項に記載の包装体。
  19. 前記包装袋は、筒状フィルムの両端部が接着された包装袋である、請求項1~18の何れか1項に記載の包装体。
  20. ピロー包装体、脱気包装体、真空包装体、及び、長手方向に筒状にインフレーション製膜されたフィルムの両端部が接着された包装体からなる群より選択される、請求項1~19の何れか1項に記載の包装体。
  21. 前記包装袋の材質は、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、及び被プラスチック素材からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1~20の何れか1項に記載の包装体。
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