JP2023147933A - 樹脂組成物及びフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】高湿度下におけるガスバリア性、特に高湿度下における酸素バリア性に優れる樹脂組成物を提供する。【解決手段】親水性樹脂、金属化合物、及び糖類を含有する樹脂組成物であって、前記糖類含有量が、前記親水性樹脂及び金属化合物の合計量に対し0.1~10質量%以下であり、 CuKα線を用いて広角X線回折で測定した時に2θ=2~15°にX線回折のピークを持つ樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物及びそれを用いてなるフィルムに関し、詳しくは、高湿度下において高いガスバリア性を有するフィルムを得ることができる樹脂組成物及びそれを用いてなるフィルムに関するものである。
ポリビニルアルコール系樹脂等の親水性樹脂は、強度、透明性、ガスバリア性等に優れていることから、フィルム状に成形して、各種包装材料、特に酸素による劣化の抑制が必要な食品、薬品類等の包装材料として広く用いられている。
しかし、親水性樹脂は、水酸基を多く有することから湿度による影響を大きく受けやすく、高湿度環境下ではガスバリア性が著しく低下する。
ガスバリア性を向上させたフィルムとして、例えば、特許文献1では、水溶性高分子と、金属アルコキシド、その加水分解物、塩化錫の少なくとも一つと、一般式(R1Si(OR23)n(但し、R1は有機官能基、R2はCH3、C25、又はC24OCH3)で表される化合物とを含むガスバリア層形成用組成物が提案されている。
また、特許文献2では、基材フィルム又はこれを含む積層体の表面に、亜鉛イオンと、金属アルコキシド及びその加水分解物の少なくとも一方と、水溶性高分子とを含む塗膜を形成する工程と、上記表面上にガスバリア層を形成する工程とを含むガスバリア積層体の製造方法が提案されている。
特開2016-221864号公報 特開2018-089567号公報
しかし、上記特許文献1、2で提案されているガスバリアフィルムは、高湿度下におけるガスバリア性が十分ではなく、さらなる改善が求められている。
そこで、本発明ではこのような背景下において、高湿度下におけるガスバリア性、特に高湿度下における酸素バリア性に優れる樹脂組成物及びフィルムを提供する。
しかるに、本発明者らは、親水性樹脂を含有する樹脂組成物において、親水性樹脂と、金属化合物と、特定量の糖類を含有し、かつ、CuKα線を用いて広角X線回折で測定した時に2θ=2~15°にX線回折のピークを持つものが、高湿度下におけるガスバリア性に優れることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[8]の態様を有する。
[1]親水性樹脂、金属化合物、及び糖類を含有する樹脂組成物であって、前記糖類含有量が、前記親水性樹脂及び金属化合物の合計量に対し0.1質量%以上10質量%未満であり、CuKα線を用いて広角X線回折で測定した時に2θ=2~15°にX線回折のピークを持つ樹脂組成物。
[2]前記金属化合物が、下記一般式(α)を満たしている[1]記載の樹脂組成物。
a(OH)bn- (2a-b)/n ・・・(α)
前記Mは金属種、Aは価数がn-のヒドロキシ配位子以外のアニオン性配位子を表す。
ただし、AとしてO(オキソ配位子)は除く。nは1以上の整数であり、またa,bは0より大きい数字であり、a/b=0.1~10を満たす。
[3]前記金属化合物が、Na、K、Ca、Mg、Si、Al、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Znからなる群から選ばれた少なくとも一種の金属を有するものである[1]又は[2]記載の樹脂組成物。
[4]前記親水性樹脂が、ビニルアルコール系樹脂、多糖類、アクリル系樹脂、ポリエーテル系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一つを有する[1]~[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5]前記ビニルアルコール系樹脂が、ポリビニルアルコール系樹脂である[4]記載の樹脂組成物。
[6]前記ポリビニルアルコール系樹脂が、JIS K 6726に準拠して測定されるケン化度70~100モル%の範囲にある[5]記載の樹脂組成物。
[7]前記ポリビニルアルコール系樹脂が、JIS K 6726に準拠して測定される重合度100~4000の範囲にある[5]記載の樹脂組成物。
[8]前記糖類が、単糖、少糖、多糖、アルドース、アルドースの誘導体、ケトース、ケトースの誘導体からなる群から選ばれた少なくとも一つを有する[1]~[7]のいずれかに記載の樹脂組成物。
本発明の樹脂組成物は、親水性樹脂、金属化合物、及び糖類を含有する樹脂組成物であって、前記糖類含有量が、前記親水性樹脂及び金属化合物の合計量に対し0.1~10質量%以下であり、CuKα線を用いて広角X線回折で測定した時に2θ=2~15°にX線回折のピークを持つものである。そのため、この樹脂組成物を含有するフィルムは、高湿度下におけるガスバリア性、特には酸素バリア性に優れたものとなる。
以下、本発明を実施するための形態の例に基づいて本発明を説明する。但し、本発明が、次に説明する実施形態に限定されるものではない。
なお、本発明において「X~Y」(X,Yは任意の数字)と表現する場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」あるいは「好ましくはYより小さい」の意も包含する。
また、「X以上」(Xは任意の数字)あるいは「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」あるいは「Y未満であることが好ましい」旨の意図も包含する。
更に、「X及び/又はY(X,Yは任意の構成)」とは、X及びYの少なくとも一方を意味するものであって、Xのみ、Yのみ、X及びY、の3通りを意味するものである。
本発明において「フィルム」とは、シート、フィルム、テープを概念的に包含するものである。
本発明の一実施形態に係る樹脂組成物は、親水性樹脂、金属化合物、及び糖類を含有する樹脂組成物であって、前記糖類含有量が、前記親水性樹脂及び金属化合物の合計量に対し0.1~10質量%であり、CuKα線を用いて広角X線回折で測定した時に2θ=2~15°にX線回折のピークを持つものである。
以下、各構成成分について説明する。
<親水性樹脂>
上記親水性樹脂の具体例としては、例えば、ビニルアルコール系樹脂、多糖類、アクリル系樹脂、ポリエーテル系樹脂等の水溶性樹脂が挙げられる。なかでも、高湿度下におけるガスバリア性、特には酸素バリア性に優れる点から、ビニルアルコール系樹脂が好ましく、より好ましくはPVA系樹脂であり、最も好ましくは変性PVA系樹脂である。上記親水性樹脂は、単独でもしくは2種以上を併用してもよい。
また、上記親水性樹脂は、例えば、フィルムとした場合に下記のような特性を有することが好ましい。
すなわち、上記親水性樹脂を用いて、厚み30μmのフィルムを調製し、25℃の水に2時間、静置浸漬した際の面積変化率が105%以上であることが好ましい。なお、上記面積変化率は、下記式により求めることができる。
面積変化率(%)=浸漬後のフィルム面積/浸漬前のフィルム面積×100
以下、具体的な親水性樹脂について、詳述する。
[ビニルアルコール系樹脂]
上記ビニルアルコール系樹脂は、通常、エチレン-ビニルアルコール共重合樹脂(エチレン含有量20~60モル%)として知られている樹脂を除くものであり、例えば、ポリビニルアルコール(以下、「PVA」と称する)系樹脂等が挙げられる。
上記PVA系樹脂は、未変性PVA系樹脂、変性PVA系樹脂もどちらを用いてもよいが、金属原子と相互作用する変性基を持つという点から、変性PVA系樹脂を用いることが好ましく、特には側鎖に一級水酸基を有するPVA系樹脂、なかでも側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂を用いることがより好ましい。
上記未変性PVA系樹脂は、通常、ビニルエステル系モノマーを重合し、更にそれをケン化することにより製造することができる。
また、上記変性PVA系樹脂は、ビニルエステル系モノマーと他の不飽和単量体との重合体をケン化したり、未変性PVA系樹脂を後変性したりすることにより製造することができる。
上記ビニルエステル系モノマーとしては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、トリフロロ酢酸ビニル等の脂肪族ビニルエステル、安息香酸ビニル等の芳香族ビニルエステル等が挙げられる。なかでも、好ましくは炭素数3~20、より好ましくは炭素数4~10、特に好ましくは炭素数4~7の脂肪族ビニルエステルであり、殊に好ましくは酢酸ビニルである。これらは通常単独で用いるが、必要に応じて複数種を同時に用いてもよい。
上記他の不飽和単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、α-オクテン、α-ドデセン、α-オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N-アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン、N-ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1-(メタ)アクリルアミド-1,1-ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。なお、上記「(メタ)アリル」とは、アリルあるいはメタリルを、「(メタ)アクリレート」とはアクリレートあるいはメタクリレートを、「(メタ)アクリル」とはアクリルあるいはメタクリルをそれぞれ意味するものである。
上記PVA系樹脂は、公知の任意の重合法、ケン化法、及び後変性方法により得ることができる。
側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1)は、下記一般式(1)で示される構造単位を有するもので、一般式(1)におけるR1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。
Figure 2023147933000001
特に、一般式(1)で表わされる構造単位中のR1~R3及びR4~R6がすべて水素原子であり、Xが単結合であるものが好ましく、下記式(2)で表わされる構造単位を有する、側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1)が好適に用いられる。
Figure 2023147933000002
なお、かかる一般式(1)で表わされる構造単位中のR1~R3及びR4~R6は、樹脂特性を大幅に損なわない程度の量であれば、有機基であってもよく、その有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~4のアルキル基が挙げられ、かかる有機基は、必要に応じて、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の官能基を有していてもよい。
また、一般式(1)で表わされる構造単位中のXは、熱安定性の点や高温下や酸性条件下での安定性の点で、単結合であるものが好ましいが、本発明の効果を阻害しない範囲であれば結合鎖であってもよい。かかる結合鎖としては、例えば、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、フェニレン、ナフチレン等の炭化水素(これらの炭化水素はフッ素、塩素、臭素等のハロゲン等で置換されていてもよい。)の他、-O-、-(CH2O)m-、-(OCH2)m-、-(CH2O)mCH2-、-CO-、-COCO-、-CO(CH2)mCO-、-CO(C64)CO-、-S-、-CS-、-SO-、-SO2-、-NR-、-CONR-、-NRCO-、-CSNR-、-NRCS-、-NRNR-、-HPO4-、-Si(OR)2-、-OSi(OR)2-、-OSi(OR)2O-、-Ti(OR)2-、-OTi(OR)2-、-OTi(OR)2O-、-Al(OR)-、-OAl(OR)-、-OAl(OR)O-等(Rは各々独立して任意の置換基であり、水素原子または炭素数1~12のアルキル基が好ましく、またmは自然数である。)が挙げられる。中でも製造時あるいは使用時の安定性の点で、炭素数6以下のアルキレン、特にメチレン、あるいは-CH2OCH2-が好ましい。
本発明で用いられる側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA系樹脂(a1)の製造法としては、例えば、(i)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(3)で示される化合物との共重合体をケン化する方法や、(ii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(4)で示される化合物との共重合体をケン化及び脱炭酸する方法や、(iii)ビニル
エステル系モノマーと下記一般式(5)で示される化合物との共重合体をケン化及び脱ケタール化する方法が好ましく用いられる。
Figure 2023147933000003
Figure 2023147933000004
Figure 2023147933000005
上記一般式(3)、(4)及び(5)中のR1、R2、R3、X、R4、R5及びR6は、いずれも一般式(1)の場合と同様である。また、R7及びR8はそれぞれ独立して水素原子またはR9-CO-(式中、R9は炭素数1~4のアルキル基である)である。
10及びR11はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1~4のアルキル基である。
(i)、(ii)及び(iii)の方法については、例えば、特開2006-95825号公報に説明されている方法を用いることができる。
なかでも、共重合反応性及び工業的な取り扱い性に優れるという点から、(i)の方法において、一般式(3)で表わされる化合物として3,4-ジアシロキシ-1-ブテンを用いることが好ましく、特に3,4-ジアセトキシ-1-ブテンが好ましく用いられる。
なお、ビニルエステル系モノマーとして酢酸ビニルを用い、これと3,4-ジアセトキシ-1-ブテンを共重合させた際の各モノマーの反応性比(r)は、r(酢酸ビニル)=0.710、r(3,4-ジアセトキシ-1-ブテン)=0.701、であり、これは(ii)の方法で用いられる一般式(4)で表される化合物の一例であるビニルエチレンカーボネートの場合の、r(酢酸ビニル)=0.85、r(ビニルエチレンカーボネート)=5.4、と比較して、3,4-ジアセトキシ-1-ブテンが酢酸ビニルとの共重合反応性に優れることを示すものである。
なお、上記他の不飽和単量体の導入量及び後変性による変性量はモノマーの種類によって適宜設定されるが、通常15モル%以下、特には10モル%以下であり、導入量及び変性量が多すぎると、PVA系樹脂の結晶性が低下し、フィルムとした際のガスバリア性が低下する傾向がある。
上記PVA系樹脂の平均ケン化度は、通常70~100モル%、好ましくは80~100モル%、特に好ましくは85~100モル%、更に好ましくは90~99.99モル%である。平均ケン化度が70モル%より小さいと、高湿度下での酸素透過度が大きくなる傾向がある。なお、上記の平均ケン化度は、JIS K 6726に準拠して測定される。
上記PVA系樹脂の平均重合度は、通常100~4000であり、好ましくは200~3000、特に好ましくは250~2500である。かかる平均重合度が低すぎるとフィルム強度等の機械的物性が低下する傾向があり、高すぎると水溶液化が困難になる等、取り扱いが難しくなる傾向がある。なお、上記平均重合度は、JIS K 6726に準拠して測定される。
また、PVA系樹脂としては、変性種、変性量、平均ケン化度、平均重合度等の異なる2種以上のものを併用してもよい。
[多糖類]
上記多糖類としては、例えば、澱粉、セルロース等が挙げられる。
上記澱粉としては、例えば、とうもろこし澱粉、馬鈴薯澱粉等の天然澱粉や、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、架橋澱粉、グラフト化澱粉、焙焼デキストリン、酵素変性デキストリン、アルファ化澱粉、酸化澱粉等の変性澱粉等が挙げられる。
上記セルロースとしては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、カチオン化セルロース等や、そのナトリウム塩等の金属塩が挙げられる。
[アクリル系樹脂]
上記アクリル系樹脂としては、例えば、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、及びそのナトリウム塩等の金属塩等が挙げられる。
[ポリエーテル系樹脂]
上記ポリエーテル系樹脂としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
上記親水性樹脂は、本発明の樹脂組成物の主成分であることが好ましく、樹脂組成物全体に対する親水性樹脂の含有量は、通常80質量%以上、好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上である。なお、上限は通常99.89質量%である。
なかでも、上記PVA系樹脂が本発明の樹脂組成物の主成分であることが好ましく、樹脂組成物全体に対するPVA系樹脂の含有量は、通常80質量%以上、好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上である。なお、上限は通常99.89質量%である。
<金属化合物>
上記金属化合物は、特定の構造単位が特定の面間隔で層状となっている構造を有するものである。例えば、金属錯体が特定の面間隔で層状となっている構造が挙げられる。
上記金属化合物が有する金属種としては、例えば、Na、K、Ca、Mg、Si、Al、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn等が挙げられる。これらの金属種は、単独でもしくは2種以上含有してもよい。なかでも、高湿度下におけるガスバリア性、特には酸素バリア性に優れる点から、Znが好ましい。
上記金属化合物は、例えば、Na、K、Ca、Mg、Si、Al、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Znから選ばれる少なくとも一種の金属を有する化合物(以下、「金属含有化合物」と称する)からなるものであり、後述する方法により得られるものである。
上記金属化合物の上記構造単位として、より具体的には、金属、ヒドロキシ配位子、ヒドロキシ配位子以外のアニオン性配位子を含む構造単位が挙げられ、好ましくは、金属、ヒドロキシ配位子、ヒドロキシ配位子以外のアニオン性配位子を含み、下記の化学式(α)で表される構造単位が挙げられる。
a(OH)bn- (2a-b)/n・・・(α)
上記Mは金属種、Aは価数がn-のヒドロキシ配位子以外のアニオン性配位子を表す。 ただし、AとしてO(オキソ配位子)は除く。nは1以上の整数であり、また、a,bは0より大きい数字であり、a/b=0.1~10を満たす。
上記化学式(α)において、Mとしては、例えば、Na、K、Ca、Mg、Si、Al、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn等が挙げられる。これらの金属種は、単独でもしくは2種以上含有してもよい。なかでも、高湿度下におけるガスバリア性、特には酸素バリア性に優れる点から、Al、Si、Mg、Ni、Co、Znが好ましく、Ni、Co、Znが特に好ましく、Znが殊に好ましい。
また、上記化学式(α)において、Aとしては、例えば、RO(アルコキシ配位子)、ROCO(カルボン酸配位子)、CO3、NO3、SO3、PO4、BO3、F、Br、Cl等が挙げられる(Rはアルキル鎖であり、Cm2m+1;m=1~20という化学式で一般的に表される。ただし、本発明の効果を阻害しない限り、アルキル鎖はOH基等の官能基を有していても構わない)。ただし、AとしてO(オキソ配位子)は除く。これらのアニオン性配位子は、単独でもしくは2種類以上含有してもよい。なかでも、親水性樹脂との相互作用の観点から、NO3、Cl、RO、ROCOが好ましく、ROCOが特に好ましく、そのなかでもCH3OCOが殊に好ましい。
上記金属化合物は水分子を含んでいてもよい。
上記金属化合物の具体例としては、例えば、金属種としてZnを含む層状化合物等の金属含有層状化合物が挙げられる。なかでも、高湿度下におけるガスバリア性、特には酸素バリア性に優れる点から、Zn含有層状化合物が好ましく、化学式〔Zn5(OH)8(CH3CO22・2H2O〕で表されるZn含有層状化合物がより好ましい。
上記金属化合物は、例えば、金属含有化合物を特定条件下で反応させることにより得ることができる。
上記金属含有化合物としては、例えば、有機酸金属塩、無機金属塩等が挙げられる。
上記有機酸金属塩を構成する有機酸としては、例えば、酢酸等の1価のカルボン酸、コハク酸、シュウ酸、酒石酸等の2価のカルボン酸、クエン酸、エチレンジアミン4酢酸等の3価以上のカルボン酸等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上を併用してもよい。また、有機酸金属塩は、水和物であってもよいし、無水物であってもよい。
上記有機酸金属塩としては、高湿度下でのガスバリア性、特には酸素バリア性に優れる点から、1価のカルボン酸金属塩が好ましく、特に好ましくは酢酸金属塩であり、殊に好ましくは酢酸亜鉛又はその水和物である。
上記無機金属塩としては、例えば、金属のフッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、オキソ酸等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上を併用してもよい。また、無機金属塩は、水和物であってもよいし、無水物であってもよい。
上記無機金属塩としては、高湿度下でのガスバリア性、特には酸素バリア性に優れる点から、金属の塩化物、オキソ酸が好ましく、特に好ましくは塩化亜鉛や硝酸亜鉛又はそれらの水和物である。
上記金属化合物は、上記金属含有化合物を用いて、例えば、(I)金属含有化合物を塩基下で反応させる方法、(II)金属含有化合物を加熱して反応させる方法等により得ることができる。
以下、各方法について詳述する。
[(I)の方法]
上記(I)の方法は、金属含有化合物を塩基下で反応させる方法である。
上記(I)の方法で用いる塩基としては、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物等が挙げられる。なかでも、金属含有化合物との反応性に優れることから、アルカリ金属の水酸化物が好ましく、水酸化ナトリウムが特に好ましい。
上記金属含有化合物と塩基との反応においては、通常、溶液中で金属含有化合物と、塩基とを混合して反応させればよい。
上記金属含有化合物と塩基とを混合させる方法は、特に限定されないが、例えば、金属含有化合物を溶解させた溶液と、塩基を溶解させた溶液とを混合する方法、金属含有化合物を分散させたスラリー液と、塩基を溶解させた溶液とを混合する方法等が挙げられる。なかでも、反応効率の点から、金属含有化合物を溶解させた溶液と、塩基を溶解させた溶液とを混合する方法が好ましい。更には、金属含有化合物として有機酸金属塩を用いる場合は、塩基を溶解させた溶液に、有機酸金属塩を溶解させた溶液を添加し混合する方法が好ましく、無機金属塩を用いる場合は、無機金属塩を溶解させた溶液に、塩基を溶解させた溶液を添加し混合する方法が好ましい。
上記金属含有化合物及び塩基を溶解させる溶媒としては、金属含有化合物及び塩基を溶解できるものであれば特に制限はなく、例えば、水、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール等の炭素数1~5の低級アルコールが挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いてもよい。なかでも、後処理が容易な点から水が好ましい。
上記金属含有化合物を溶解させた溶液における金属含有化合物の濃度は、通常0.5~3モル/L、好ましくは1~2モル/Lである。
また、塩基を溶媒に溶解させた溶液における塩基の濃度は、通常0.01~100モル/L、好ましくは0.1~30モル/L、特に好ましくは1~10モル/Lである。金属含有化合物及び塩基の濃度が上記範囲よりも低すぎると、反応が充分に進行しない傾向がある。また、金属含有化合物及び塩基の濃度が上記範囲よりも高すぎると、副反応が起きる傾向がある。
上記金属含有化合物と塩基とのモル比率(金属含有化合物:塩基)は、通常0.5:2~2:0.5であり、好ましくは0.8:1.5~1.5:0.8であり、特に好ましくは0.9:1.2~1:1である。モル比率が上記範囲外であると、反応が充分に進行しない傾向がある。
また、金属含有化合物と塩基とを反応させる際のpHは、通常4~9であり、好ましくは5~8である。pHが上記範囲よりも低すぎる場合は、反応が充分に進行しない傾向がある。またpHが上記範囲よりも高すぎる場合は、生成した金属化合物が分解してしまう傾向がある。なお、pHの調整は、金属含有化合物を溶解させた溶液と、塩基を溶解させた溶液の用いる量を調整することによって行う。
上記反応における反応温度は、通常15~60℃、好ましくは20~40℃である。反応温度が低すぎると、反応が充分に進行しない傾向があり、反応温度が高すぎると、金属含有化合物が熱により分解し、目的とする金属化合物が得られない傾向がある。
また、反応時間は、通常0.5~5時間、好ましくは1~3時間であり、反応時の圧力は、常圧で行えばよい。
上記反応後、金属化合物が沈殿物として得られる。得られた金属化合物は、そのまま用いてもよいが、洗浄や粉砕操作等により金属化合物を精製して用いることが好ましい。
[(II)の方法]
上記(II)の方法は、金属含有化合物を加熱して反応させる方法である。
上記(II)の方法は、通常、金属含有化合物を溶解させた溶液を撹拌しながら加熱することにより行われる。
上記金属含有化合物を溶解させる溶媒としては、上記(I)の方法で列挙した溶媒を用いることができる。なかでも、水、アルコール類が好ましく、水と1-プロパノールの混合溶媒が特に好ましい。
上記加熱条件としては、溶液の温度を通常、20~100℃、好ましくは50~95℃、特に好ましくは70~90℃で加熱すればよい。反応温度が低すぎると、反応が充分に進行しない傾向があり、反応温度が高すぎると、金属含有化合物が熱により分解し、目的とする金属化合物が得られない傾向がある。
また、反応時間は、通常0.1~100時間、好ましくは0.5~30時間、特に好ましくは1~10時間であり、反応時の圧力は、常圧で行えばよい。
上記反応後、金属化合物が沈殿物として得られる。得られた金属化合物は、そのまま用いてもよく、また、洗浄や粉砕操作等により金属化合物を精製して用いてもよい。
一般的に金属化合物とは、例えば、金属塩、金属酸化物、金属錯体、金属単体又は合金等を指すが、上記の各方法によって得られる金属化合物は、上述のように、特定の構造単位が特定の面間隔で層状となっている構造を有する金属化合物である。そのため、金属化合物の周囲に親水性樹脂分子や水分子が存在する場合、金属化合物の層と層とを剥離させ、この剥離した微細な層状の構造単位が親水性樹脂と分子レベルで相互作用する結果、優れたガスバリア性、特には酸素バリア性が得られるものと推測される。
上記金属化合物は、高湿度下におけるガスバリア性、特に酸素バリア性に優れる点から、CuKα線を用いて広角X線回折で測定した時に2θ=2~15°にX線回折の主ピークを有することが好ましく、2θ=2~9°に主ピークを有することがより好ましく、2θ=3~8°に主ピークを有することが特に好ましい。上記範囲にX線回折の主ピークを有する場合、金属化合物と親水性樹脂とが相互作用して、親水性樹脂の極性が高くなることで、高湿度下でのガスバリア性、特には酸素バリア性に優れるからである。
上記金属化合物の層間距離(層と層との距離)は、親水性樹脂の分子や水分子との相互作用の点から、0.01~50nmであることが好ましく、0.1~30nmであることがより好ましい。上記金属化合物の層間距離は、X線回折法で分析した際の2θ=2~15°の範囲における最も強度が強いピークの回折位置をもとに、Braggの式から算出することができる。
上記金属化合物から剥離した層状の構造単位の分子量は、親水性樹脂の分子レベルで相互作用が可能である点から、100~10000であることが好ましく、200~2000であることが特に好ましい。
また、上記層状の構造単位は、親水性樹脂の分子との相互作用の点から親水性であることが好ましい。
更に、上記層状の構造単位は、20℃、90%RHの環境下で1000時間静置しても分解しないことが好ましい。
本発明の樹脂組成物における金属化合物の金属換算含有量は、親水性樹脂及び金属化合物の合計量に対して、通常0.01~50質量%であり、好ましくは0.1~50質量%、より好ましくは0.1~30質量%、特に好ましくは5~30質量%である。
また、本発明の樹脂組成物における金属化合物の金属換算含有量は、親水性樹脂100質量部に対して、通常0.01~40質量部であり、好ましくは0.1~40質量部、より好ましくは0.1~25質量部、特に好ましくは2~25質量部である。金属化合物の含有量が少なすぎると、高湿度下における酸素バリア性が低下する傾向があり、金属化合物の含有量が高すぎると、フィルム等にする場合に白化し透明性が低下する傾向がある。
なお、樹脂組成物が金属種の異なる金属化合物を複数含有する場合は、樹脂組成物に含まれる全ての金属化合物の合計量を含有量とする。
また、上記金属化合物の含有量は、ICP-MSを用いた標準添加法により求めることができる。
<糖類>
糖類の具体例としては、例えば、単糖、少糖、アルドース及びその誘導体、ケトース及びその誘導体等が挙げられる。なかでも、金属原子と相互作用する水酸基を多く含む点からアルドース誘導体の一つである糖アルコールが好ましい。上記糖類は、単独でもしくは2種以上を併用してもよい。なお、上記糖類には、セルロース等の多糖類は含まれない。
上記糖アルコールとしては、例えば、グリセリン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、トレイトール、リビトール、アラビニトール、キシリトール、アリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、ガラクチトール、タリトール、ボレミトール、ペルセイトール、ボルネシトール、コンズリトール、イノシトール、オノニトール、ピニトール、ピンポリトール、ケブラキトール、ビスクミトール、バリエノール、キナ酸、シキミ酸、シケルトール等が挙げられる。
上記糖アルコールのなかでも、多価アルコールが好ましく、とりわけ取り扱いが容易である点から2~6価のアルコールが好ましく、具体的には、グリセリン、エリスリトール、マンニトール、ペンタエリスリトールが好ましい。
上記多価アルコールの水酸基数は、揮発性と入手のしやすさの点から、2~6が好ましく、3~5がより好ましく、3~4が更に好ましい。
同様の観点から、多価アルコールの炭素数は、例えば2~8であってよく、2~6が好ましく、2~4が更に好ましい。
また、多価アルコールの分子量は例えば50~300であってよく、50~200が好ましい。
上記糖類は、本発明の樹脂組成物に特定量含有されるものであり、その含有量は、前記親水性樹脂及び金属化合物の合計量に対して0.1~10質量%である。好ましくは前記親水性樹脂及び金属化合物の合計量に対して0.3~10質量%であり、更に好ましくは0.5~8質量%である。
特に、本発明では、上記糖類の含有量が、前記親水性樹脂及び金属化合物の合計量の10質量%を超えていると、高湿度下でのバリア性を発現するという本発明の効果を得られない。
なお、樹脂組成物が異なる糖類を複数含有する場合は、樹脂組成物に含まれる全ての糖類の合計量を含有量とする。
そして、本発明の樹脂組成物における糖類含有量は、樹脂組成物に対して、通常0.1~10質量%であり、好ましくは0.2~8質量%、より好ましくは0.3~8質量%、特に好ましくは0.5~8質量%である。
また、本発明の樹脂組成物における糖類含有量は、親水性樹脂100質量部に対して、通常0.1~40質量%であり、好ましくは0.2~30質量%、より好ましくは0.3~25質量%、特に好ましくは0.5~20質量%である。
糖類の含有量が少なすぎると、樹脂組成物中の金属原子に作用せず期待される効果が得られない傾向があり、糖類の含有量が高すぎると、樹脂組成物の結晶性が低下することにより期待される効果が得られない傾向がある。
<その他の成分>
本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲において、一般的に樹脂組成物に配合する配合剤、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、光安定剤、界面活性剤、抗菌剤、乾燥剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、架橋剤、硬化剤、発泡剤、結晶核剤、防曇剤、生分解用添加剤、シランカップリング剤、酸素吸収剤等が含有されていてもよい。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
本発明の樹脂組成物は、例えば、親水性樹脂、金属化合物、糖類、必要に応じてその他の成分を混合することにより得ることができる。
また、本発明の樹脂組成物は、例えば、親水性樹脂、金属含有化合物、糖類及び溶媒を配合し加熱撹拌する方法により得ることもできる。上記方法において、金属含有化合物が溶媒中で反応し、構造変化することにより、金属化合物が生成される。
親水性樹脂、金属含有化合物、糖類、及び溶媒を配合する順序は、特に限定されず、全てを一括で配合してもよいし、順次配合してもよい。なかでも、溶媒に親水性樹脂と金属含有化合物を配合したものと、別の溶媒に糖類を配合したものとを作製してからこれらを混合すると反応性がより高くなる点から好ましい。
上記溶媒は、親水性樹脂及び/又は糖類が溶解する溶媒であれば、特に限定されないが、通常、水が用いられる。また、製膜後の乾燥時間を短縮するために、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、n-ブタノール、イソプロパノール等の炭素数1~5の低級アルコール等を親水性樹脂等が溶解できる範囲で用いてもよい。
上記溶媒の配合量は、親水性樹脂100質量部に対して、通常100~99000質量部、好ましくは200~9900質量部である。また、糖類を、親水性樹脂とは別の溶媒に溶解させてから用いる場合には、糖類100質量部に対して、通常、100~99000質量部、好ましくは200~9900質量部である。
加熱温度は、通常20~100℃、好ましくは40~95℃、特に好ましくは80~95℃である。加熱温度が低すぎると、親水性樹脂が完全に溶解しない傾向があり、加熱温度が高すぎると、金属含有化合物が分解する傾向がある。
反応時間は、通常0.5~5時間、好ましくは1~4時間、特に好ましくは2~3時間である。反応時間が短すぎると、反応が充分に進行しない傾向があり、反応時間が長すぎても、反応収率が向上せず経済性が低下する傾向がある。
また、加熱時の圧力は、常圧で行えばよい。
<樹脂組成物>
本発明の一実施形態に係る樹脂組成物は、上記親水性樹脂、金属化合物、及び特定量の糖類を含有し、かつ、CuKα線を用いて広角X線回折で測定した時に2θ=2~15°にX線回折のピークを持つものである。上記2θ=2~15°という低角側に現れるピークは、添加した金属含有化合物が、金属化合物に変化し、その金属化合物由来のピークである。
また、本発明の一実施形態においては、高湿度下におけるガスバリア性、特に酸素バリア性に優れる点から、CuKα線を用いて広角X線回折で測定した時に2θ=2~9°に主ピークを有することがより好ましく、2θ=3~8°に主ピークを有することが特に好ましい。
上記CuKα線を用いて広角X線回折で測定した時に2θ=2~15°に観測されるX線回折の主ピークは、上記一般式(α)を満たす金属化合物由来のピークであることが好ましい。
なお、上記広角X線回折は、下記の条件で測定されるものである。
[測定条件]
・使用機器:D8 DISCOVER(ブルカージャパン社製)
・デテクター:2次元検出器 VANTEC-500(ブルカージャパン社製)
・電圧:50kV
・電流:100mA
・カメラ長:100mm
・測定方法:反射法
・積算時間:30分間
・波長:CuKα線(Kα1、Kα2は分離せず)
・デテクター位置:2θ=10°
・X線入射角:θ=0.3°
・2θ方向一次元化の条件:2θ=0~35°、方位角(chi)=-95~-85°
・方位角方向一次元化:方位角(chi)=-180~0°
方位角方向に一次元化する際は、2θ=2~15°の範囲で最も回折強度の強いピークが含まれるように1.0°の範囲で方位角方向に一次元化する。このとき、方位角-180~0°の範囲にピークが観測された場合は、2θ=2~15°の範囲で回折ピークが観測されたと判断する。例えば、2θ=6.8°に回折ピークが観測された場合は、2θ=6.0~7.0°の範囲で方位角方向に一次元化したとき、方位角=-180~0°の範囲でピークが観測されれば、2θ=2~15°の範囲に回折ピークが観測されたと判断すればよい。
上記広角X線回折に用いる試料としては、後述するフィルム状態とした樹脂組成物をそのまま用いればよい。また、上記樹脂組成物のフィルムが他の基材と積層されている場合であって、樹脂組成物層を剥離できる場合は、樹脂組成物層を剥離して測定を行い、剥離できない場合は、他の基材と積層された状態のまま測定を行えばよい。なお、測定時において、樹脂組成物層(フィルム)の厚みは、30μm以上であることが好ましく、フィルムの厚みが足りない場合は、フィルムを積層してもよい。
また、本発明の一実施形態に係る樹脂組成物は、先に説明したとおり、上記親水性樹脂、下記一般式(α)を満たす金属化合物、及び特定量の糖類を含有している。
a(OH)bn- (2a-b)/n・・・(α)
上記Mは金属種、Aは価数がn-のヒドロキシ配位子以外のアニオン性配位子を表す。ただし、AとしてO(オキソ配位子)は除く。nは1以上の整数であり、またa,bは0より大きい数字であり、a/b=0.1~10を満たす。
したがって、本発明の一実施形態に係る樹脂組成物は、上記一般式(α)を満たす金属化合物が有する層状の構造と親水性樹脂とが相互作用して、親水性樹脂の極性が高くなり、しかも特定量の糖類が金属原子と相互作用し、樹脂組成物中の金属化合物の結晶を成長させてバリア層を形成することで、高湿度下でのガスバリア性、特には酸素バリア性に優れるという効果が得られるものと推測される。
<樹脂組成物を含有するフィルム>
本発明の樹脂組成物を含有するフィルムは、上記樹脂組成物を含有する組成物を製膜することにより得られるものであり、好ましくは、上記樹脂組成物を製膜することにより得られるものである。
フィルムを製膜する方法としては、例えば、本発明の樹脂組成物を含有する組成物の溶液(コーティング液)を用いる方法、本発明の樹脂組成物を含有するペレット状の組成物を、押出機を用いて溶融成形する方法等が挙げられる。なかでも、より厚みの制御が容易である点から、樹脂組成物を含有する組成物の溶液(コーティング液)を用いる方法が好ましい。また、上記コーティング液を用いる場合の固形分濃度は、通常0.5~30質量%、好ましくは5~20質量%である。
上記コーティング液の調製は、例えば、溶媒に全ての成分を一括で仕込んで混合する方法、一部の成分を溶媒に溶解させた溶液に、他の成分を添加し混合する方法等が挙げられる。なかでも、作業性の点から、親水性樹脂及び金属化合物を溶媒に溶解させた溶液Aと、糖類を溶媒に溶解させた溶液Bとを作製し、上記親水性樹脂及び金属化合物を溶媒に溶解させた溶液Aに、他の成分(糖類を溶媒に溶解させた溶液Bを含む)を添加して混合した溶液C(コーティング液)とする方法が好ましい。
また、前述の金属化合物を得る方法において、金属含有化合物を反応させる際に、溶媒に親水性樹脂を溶解させておくことも好ましく、作業性の点から、特に上記(II)の方法で金属化合物を得る場合に好ましい。
上記溶媒としては、上記金属化合物で挙げた溶媒を用いることができる。
上記製膜方法としては、例えば、溶融押出法やエンドレスベルト法、ドラム法、塗工法等の流延法による方法等の公知の方法を採用することができる。なかでも、流延法による方法が好ましく、塗工法による方法が特に好ましい。
上記塗工法としては、例えば、バーコーター、ロールコーティング、ダイコーティング、グラビアコーティング、コンマコーティング、スクリーン印刷等公知の方法が挙げられる。
塗工後、例えば60~105℃、0.5~10分間の加熱処理等により乾燥させることにより、樹脂組成物からなるフィルムを得ることができる。また、上記フィルムは、必要に応じて一軸延伸や、二軸延伸等の延伸操作を行ってもよい。
上記フィルムは、単層構造フィルムとしてもよいし、多層構造体としてもよい。上記多層構造体は、上記フィルムからなる層を少なくとも一層有することが好ましい。また、上記多層構造体は、製膜したフィルムを積層してもよいし、他の基材樹脂と積層させてもよい。
上記フィルムの厚みは、通常1~200μm、好ましくは1~100μm、特に好ましくは1~50μmである。なお、上記製膜したフィルムが多層構造体である場合は、樹脂組成物からなる全てのフィルムの厚みを合計したものを、フィルムの厚みとする。
上記基材樹脂としては、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン-プロピレン(ブロック及びランダム)共重合体、エチレン-α-オレフィン(炭素数4~20のα-オレフィン)共重合体等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、プロピレン-α-オレフィン(炭素数4~20のα-オレフィン)共重合体等のポリプロピレン系樹脂、ポリブテン、ポリペンテン、ポリ環状オレフィン系樹脂(環状オレフィン構造を主鎖及び側鎖の少なくとも一方に有する重合体)等の(未変性)ポリオレフィン系樹脂や、これらのポリオレフィン類を不飽和カルボン酸又はそのエステルでグラフト変性した不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂等の変性オレフィン系樹脂を含む広義のポリオレフィン系樹脂、アイオノマー、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂(共重合ポリアミドも含む)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、ポリスチレン、ビニルエステル系樹脂、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等のハロゲン化ポリオレフィン、芳香族又は脂肪族ポリケトン類等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いてもよい。また、これらの基材樹脂は、コロナ処理等の表面処理を行ってもよい。
本発明の樹脂組成物を含有するフィルムは、高湿度下における優れたガスバリア性を有するものであるが、このフィルムを高湿度下で静置すると、より一層、高湿度下における優れたガスバリア性、特に酸素バリア性を有するフィルムにできることから好ましい。このような効果が得られる原理は明らかではないが、特定量の糖類を添加することで、糖類が金属原子と相互作用し、樹脂組成物中の金属化合物の結晶を成長させてバリア層を形成するためと推測される。
本発明において、高湿度下とは、20±5℃、90±10%RHを意味する。
また、静置時間は、通常70時間以上、好ましくは100時間以上、より好ましくは150時間以上である。なお、静置時間の上限は、通常1000時間である。
本発明の樹脂組成物を含有するフィルムの酸素透過度は、80cc・3μm/m2・day・atm以下であることが好ましく、70cc・3μm/m2・day・atm以下であることがより好ましく、55cc・3μm/m2・day・atm以下であることが更に好ましく、40cc・3μm/m2・day・atm以下であることが更に好ましく、35cc・3μm/m2・day・atm以下であることが更に好ましく、30cc・3μm/m2・day・atm以下であることが更に好ましく、25cc・3μm/m2・day・atm以下であることが更に好ましく、20cc・3μm/m2・day・atm以下であることが更に好ましく、10cc・3μm/m2・day・atm以下であることが特に好ましい。
なお、上記酸素透過度は、23℃、80%RHの環境下で測定したものであり、酸素透過度の下限は、通常0cc・3μm/m2・day・atmである。
また、上記酸素透過度は、酸素透過率測定装置により求めることができる。
本発明の樹脂組成物を含有するフィルムは非常に透明性に優れており、その透明性は無機層状化合物やフィラーを含有させたフィルムより格段に優れるものである。具体的には、本発明の樹脂組成物を含有するフィルムは、ヘイズが1%以下であることが好ましく、より好ましくは0.6%以下、更により好ましくは0.3%以下、特に好ましくは0.2%以下である。
なお、上記ヘイズは、JIS K7361-1の規格に準拠して測定されるHAZE値であり、例えば、フィルムから50mm×50mmの試験片を10枚切り出し、ヘイズメーター(日本電色社製 NDH-4000)を用いて測定し、10枚の平均値をヘイズ(%)とする。
本発明の樹脂組成物、及び樹脂組成物を含有するフィルムは、包装材料として有用であり、特に食品や医薬品等の包装材料として好適に用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下「部」とあるのは、質量基準を意味する。
[実施例1]
親水性樹脂として、PVA(1):(未変性PVA系樹脂、平均重合度1700、平均ケン化度99モル%)を準備し、513部の溶媒(水100%)にPVA(1)60部を添加し、撹拌しながら90℃まで昇温させて、室温まで冷却し親水性樹脂溶液(固形分濃度10.47%)を作製した。酢酸Zn2水和物7.8部を準備し、342部の溶媒(水100%)を加えて室温で酢酸Zn溶液(固形分濃度10.47%)を作製した。これらを混合した後、エタノール45部加えて親水性樹脂及び金属化合物が溶解した溶液A(固形分濃度10%、水:エタノール=95%:5%)を作製した。
一方、エリスリトールを溶媒(水100%)に加え、糖類が溶解した溶液B(固形分濃度20%)を作製し、上記親水性樹脂及び金属化合物溶液の固形分に対する糖類溶液の固形分が1.0%になるように、上記溶液Aと混合し親水性樹脂、金属化合物、糖類を含有する溶液C(総固形分濃度10%)を調製した。
上記で調製した溶液Cを厚み38μmのコロナ処理PETフィルム上にバーコーターで塗工して、80℃で5分間、熱風乾燥機中で乾燥を行い、実施例1の樹脂組成物フィルム(厚み2μm)を得た。
なお、上記酢酸Znは、ホモジナイザーで3500rpm×3分間処理し、粒径のばらつきが少ないものを用いている。
上記で得られた樹脂組成物フィルムをPETフィルムから剥離して、厚みが30μm以上となるように積層し試料とした。
この試料のX線回折測定を下記の条件で行った。結果を後記表1に示す。
[測定条件]
使用機器:D8 DISCOVER(ブルカージャパン社製)
デテクター:2次元検出器 VANTEC- 500(ブルカージャパン社製)
電圧:50kV
電流:100mA
カメラ長:100mm
測定方法:反射法
積算時間:30分間
波長:CuKα線(Kα1、Kα2は分離せず)
デテクター位置:2θ=10°
X線入射角:θ=0.3°
2θ方向一次元化の条件:2θ=1~35°、Chi=-95~―85°
方位角方向一次元化:2θ=3.5~4.5°、方位角(chi)=-180~0°
2θ方向に一次元化した際に2θ=3~10°の範囲でピークが見られたなら、方位角方向の一次元化は行わない。2θ方向に一次元化した際にピークが見られない場合、2θ=3.5~4.5°の範囲において方位角方向に-180~0°の範囲で一次元化し、回折強度の方位角依存性を確認した。このとき、方位角-90°において回折ピークが観測されていれば、樹脂組成物に錯体が存在しているものと判断した。
[酸素バリア性]
得られた樹脂組成物フィルムの酸素透過度を、酸素透過度測定装置(OX-TRAN100A、MOCON社製)を用いて、23℃、80%RHの条件下で測定した。結果を後記表1に示す。
[実施例2]
PVA(1)に代えて、側鎖に1,2-ジオール構造を有するPVA(2):(変性PVA系樹脂、平均重合度300、平均ケン化度99モル%、変性量1モル%)を用い、樹脂組成物フィルムの厚みを1μmにした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の樹脂組成物フィルム作製し、X線回折測定を行った。結果を後記表1に示す。
[実施例3~13、比較例1~3]
表1に示すように、各成分を配合しエタノールを添加したこと及び糖類の水溶液中の固形分濃度を変更したこと以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物を作製、及び樹脂組成物を含有する所定の厚みのフィルムを作製し、そのX線回折測定を行った。結果を後記の表1に併せて示す。
Figure 2023147933000006
上記表1からわかるように、親水性樹脂、金属化合物、及び特定量の糖類を含有し、X線回折の測定で低角側(2θ=2~15°)にピークを有する実施例1~13は、高湿度下における酸素バリア性に優れていた。
一方、糖類が含まれていない比較例1及び、糖類が含まれていてもその含有量が規定する範囲から外れている比較例2,3は、いずれも酸素バリア性に劣るものであった。
本発明の樹脂組成物は、高湿度下におけるガスバリア性、特に酸素バリア性に優れるため、包装材料として有用であり、特に食品や医薬品等の包装材料として好適に用いることができる。

Claims (8)

  1. 親水性樹脂、金属化合物、及び糖類を含有する樹脂組成物であって、
    前記糖類含有量が、前記親水性樹脂及び金属化合物の合計量に対し0.1質量%以上10質量%未満であり、
    CuKα線を用いて広角X線回折で測定した時に2θ=2~15°にX線回折のピークを持つ樹脂組成物。
  2. 前記金属化合物が、下記一般式(α)を満たしている請求項1記載の樹脂組成物。
    a(OH)bn- (2a-b)/n ・・・(α)
    前記Mは金属種、Aは価数がn-のヒドロキシ配位子以外のアニオン性配位子を表す。
    ただし、AとしてO(オキソ配位子)は除く。nは1以上の整数であり、またa,bは0より大きい数字であり、a/b=0.1~10を満たす。
  3. 前記金属化合物が、Na、K、Ca、Mg、Si、Al、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Znからなる群から選ばれた少なくとも一種の金属を有するものである請求項1又は2記載の樹脂組成物。
  4. 前記親水性樹脂が、ビニルアルコール系樹脂、多糖類、アクリル系樹脂、ポリエーテル系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一つを有する請求項1~3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記ビニルアルコール系樹脂が、ポリビニルアルコール系樹脂である請求項4記載の樹脂組成物。
  6. 前記ポリビニルアルコール系樹脂が、JIS K 6726に準拠して測定されるケン化度70~100モル%の範囲にある請求項5記載の樹脂組成物。
  7. 前記ポリビニルアルコール系樹脂が、JIS K 6726に準拠して測定される重合度100~4000の範囲にある請求項5記載の樹脂組成物。
  8. 前記糖類が、単糖、少糖、多糖、アルドース、アルドースの誘導体、ケトース、ケトースの誘導体からなる群から選ばれた少なくとも一つを有する請求項1~7のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
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