JP2023146883A - 自動分析装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動分析装置のダウンタイムを低減することである。【解決手段】実施形態に係る自動分析装置は、反応管を把持する複数の接触部を備える把持機構であって、前記複数の接触部が閉じることにより前記反応管を把持し、前記複数の接触部が開くことにより前記反応管を解放する把持機構と、前記反応管が廃棄される反応管廃棄位置において、前記把持機構の前記複数の接触部が開ききる前に、前記複数の接触部により部分的に支持されている前記反応管と接触する位置に設けられる壁部と、を備える。【選択図】図1
Description
本明細書及び図面に開示の実施形態は、自動分析装置に関する。
自動分析装置は、被検体から採取された血液などの被検試料または各検査項目の標準試料などの試料と、各検査項目に対応する試薬とを混合することで得られる混合液を、例えば光学的に測定することで、各検査項目に対応した被検試料の成分を分析する装置である。
このような自動分析装置には、反応管に試料として血液を吐出し、試薬と混合した後の凝固過程を観察し測定する血液凝固型の自動分析装置がある。このような血液凝固型の自動分析装置では、測定項目の測定が終了した反応管は、内部で血液が凝固しているため、洗浄して再利用することができない。このため、測定が終了した反応管は、反応管搬送ユニットの1対の爪部に把持され、反応管廃棄位置に搬送される。そして、反応管廃棄位置において、1対の爪部が開くことにより、測定が終了した反応管は、廃棄口に投入され、廃棄される。
しかしながら、反応管廃棄位置において、1対の爪部が開いても、反応管が1対の爪部にひっつくことにより、反応管が廃棄口に投入されず、廃棄されない場合がある。この場合、反応管搬送ユニットの動作エラーが発生したり、測定が終了した反応管が装置内に散乱したりするため、ユーザは、自動分析装置を一旦停止させて、これらの問題に対応することになる。この結果、自動分析装置のダウンタイムが生じることになり、スループットの低下を招く恐れがある。また、このことは、血液凝固型の自動分析装置に限らず、反応管を廃棄する必要性のある他の自動分析装置においても同様に生じることである。このため、自動分析装置において、反応管が1対の爪部にひっついた場合でも、反応管を廃棄できるようにすることにより、反応管搬送ユニットの動作エラーの発生や測定が終了した反応管の装置内への散乱を防ぎつつ、自動分析装置のダウンタイムを低減することが望まれている。
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、自動分析装置のダウンタイムを低減することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記の課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態に係る自動分析装置は、反応管を把持する複数の接触部を備える把持機構であって、前記複数の接触部が閉じることにより前記反応管を把持し、前記複数の接触部が開くことにより前記反応管を解放する把持機構と、前記反応管が廃棄される反応管廃棄位置において、前記把持機構の前記複数の接触部が開ききる前に、前記複数の接触部により部分的に支持されている前記反応管と接触する位置に設けられる壁部と、を備える。
以下、図面を参照しながら、自動分析装置の実施形態について説明する。なお、以下の説明において実質的に同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行うこととする。
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態に係る自動分析装置の機能構成の例を示すブロック図である。本実施形態においては、この自動分析装置は、例えば、血液凝固分析装置である。この図1に示すように、本実施形態に係る自動分析装置1は、分析機構2と、解析回路3と、駆動機構4と、入力インターフェース5と、出力インターフェース6と、通信インターフェース7と、記憶回路8と、制御回路9とを備えて構成されている。
図1は、第1実施形態に係る自動分析装置の機能構成の例を示すブロック図である。本実施形態においては、この自動分析装置は、例えば、血液凝固分析装置である。この図1に示すように、本実施形態に係る自動分析装置1は、分析機構2と、解析回路3と、駆動機構4と、入力インターフェース5と、出力インターフェース6と、通信インターフェース7と、記憶回路8と、制御回路9とを備えて構成されている。
分析機構2は、被検者の検体である血液検体と、各検査項目で用いられる試薬である凝固試薬とを混合した混合液を生成する。また、分析機構2は、検査項目によっては、所定の倍率で希釈した標準液と、この検査項目で用いられる試薬とを混合する。分析機構2は、血液検体と試薬との混合液や標準液と試薬との混合液の光学的な物性値を連続的に測定する。この測定により、例えば、透過光強度、吸光度、散乱光強度等で表される標準データ、及び被検データが生成される。
解析回路3は、分析機構2により生成される標準データ、及び被検データを解析することで、血液検体の凝固に関する検量データ、及び分析データを生成するプロセッサである。解析回路3は、例えば、記憶回路8から解析プログラムを読み出し、読み出した解析プログラムに従って標準データ、及び被検データを解析する。なお、解析回路3は、記憶回路8で記憶されているデータの少なくとも一部を記憶する記憶領域を備えてもよい。
駆動機構4は、制御回路9の制御に従い、分析機構2を駆動させる。駆動機構4は、例えば、ギア、ステッピングモータ、ベルトコンベア、及びリードスクリュー等により実現される。特に、駆動機構4は、後述する反応管搬送ユニットを駆動するための搬送駆動機構41を備えている。なお、搬送駆動機構41は、本実施形態における搬送駆動部を構成している。
入力インターフェース5は、例えば、ユーザから、又は病院内ネットワークNWを介して測定を依頼された血液検体に係る各検査項目の分析パラメータ等の設定を受け付ける。入力インターフェース5は、例えば、マウス、キーボード、及び、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチパッド等により実現される。入力インターフェース5は、制御回路9に接続され、ユーザから入力される操作指示を電気信号へ変換し、電気信号を制御回路9へ出力する。なお、本明細書において入力インターフェース5はマウス、及びキーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、自動分析装置1とは別体に設けられた外部の入力機器から入力される操作指示に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路9へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース5の例に含まれる。
出力インターフェース6は、制御回路9に接続され、制御回路9から供給される信号を出力する。出力インターフェース6は、例えば、表示回路、印刷回路、及び音声デバイス等により実現される。表示回路には、例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、及びプラズマディスプレイ等が含まれる。なお、表示対象を表すデータをビデオ信号に変換し、ビデオ信号を外部へ出力する処理回路も表示回路に含まれる。印刷回路は、例えば、プリンタ等を含む。なお、印刷対象を表すデータを外部へ出力する出力回路も印刷回路に含まれる。音声デバイスは、例えば、スピーカ等を含む。なお、音声信号を外部へ出力する出力回路も音声デバイスに含まれる。
通信インターフェース7は、例えば、病院内ネットワークNWと接続する。通信インターフェース7は、病院内ネットワークNWを介してHIS(Hospital Information System)とデータ通信を行う。なお、通信インターフェース7は、病院内ネットワークNWと接続する検査部門システム(Laboratory Information System:LIS)を介してHISとデータ通信を行っても構わない。
記憶回路8は、磁気的、若しくは、光学的記録媒体、又は、半導体メモリ等の、プロセッサにより読み取り可能な記録媒体等により構成されている。なお、記憶回路8は、必ずしも単一の記憶装置により実現される必要は無い。例えば、記憶回路8は、複数の記憶装置により実現することもできる。
また、記憶回路8は、解析回路3で実行される解析プログラム、及び制御回路9に備わる機能を実現するための制御プログラムを記憶している。記憶回路8は、解析回路3により生成される検量データを検査項目毎に記憶する。記憶回路8は、解析回路3により生成される分析データを血液検体毎に記憶する。記憶回路8は、ユーザから入力された検査オーダ、又は通信インターフェース7が病院内ネットワークNWを介して受信した検査オーダを記憶する。
制御回路9は、自動分析装置1の中枢として機能するプロセッサである。制御回路9は、記憶回路8に記憶されている動作プログラムを実行することで、この動作プログラムに対応する機能を実現する。なお、制御回路9は、記憶回路8で記憶されているデータの少なくとも一部を記憶する記憶領域を備えていてもよい。
図2は、図1に示す自動分析装置1における分析機構2の構成の一例を示す図である。この図2に示すように、本実施形態に係る分析機構2は、反応ディスク201と、恒温部202と、ラックサンプラ203と、試薬庫204とを備えて構成されている。
反応ディスク201は、複数の反応管(キュベット)2011を、環状に配列させて保持する。反応ディスク201は、反応管2011を所定の経路に沿って搬送する。具体的には、検体の分析動作中、反応ディスク201は、駆動機構4により、既定の時間間隔で回動と停止とが交互に繰り返される。反応管2011は、例えば、ポリプロピレン(PP)又はアクリルにより形成されている。
図3は、図2で示す分析機構2で使用される反応管2011の形状の一例を示す概念図である。この図3に示すように、本実施形態に係る反応管2011は、フランジ部2011_1と、胴体部2011_2と、下端部2011_3とを有する。フランジ部2011_1は、胴体部2011_2の周囲に設けられる円環状の部材である。このフランジ部2011_1の外径は、胴体部2011_2の外径よりも大きく形成されている。胴体部2011_2は、上面が開口した有底円筒状の部材である。この胴体部2011_2の上端には、開口が形成されている。また、胴体部2011_2の側面は、例えば、円筒形状である。下端部2011_3は、胴体部2011_2の下端であり、下端部2011_3の形状は、例えば、部分球形状である。なお、胴体部2011_2の側面は、本実施形態における側面部を構成している。
なお、本実施形態において、フランジ部2011_1の形状は円環状であるが、これに限られない。すなわち、フランジ部2011_1の形状は任意であり、例えば、角形などの形状であってもよい。また、本実施形態において、胴体部2011_2の側面の形状は、円筒形状であるがこれに限られない。すなわち、胴体部2011_2の側面の形状は任意であり、直筒形状であってもよく、角筒形状であってもよく、円筒形状や角筒形状等を組み合わせた形状であってもよい。さらに、本実施形態において、反応管2011の下端部2011_3の形状は、部分球形状であるが、これに限られない。すなわち、下端部2011_3の形状は任意であり、部分円柱形状であってもよい。
恒温部202は、所定の温度に設定された熱媒体を貯留し、貯留する熱媒体に反応管2011を浸漬させることで、反応管2011に収容される混合液を昇温する。
ラックサンプラ203は、複数の試料容器を保持可能な試料ラック2031を、移動可能に支持しており、これら複数の試料容器には、測定を依頼された検体である血液検体が収容されている。図2に示す例では、5本の試料容器を並列して保持可能な試料ラック2031が示されている。
ラックサンプラ203には、試料ラック2031を搬送する搬送領域2032が設けられている。すなわち、この搬送領域2032を使用して、試料ラック2031が投入される投入位置から、測定が完了した試料ラック2031を回収する回収位置まで、試料ラック2031が搬送される。搬送領域2032では、長手方向に整列された複数の試料ラック2031が、駆動機構4により、方向D1へ移動される。
また、ラックサンプラ203には、試料ラック2031で保持される試料容器を所定のサンプル吸引位置へ移動させるため、試料ラック2031を搬送領域2032から引き込む引き込み領域2033が設けられている。サンプル吸引位置は、例えば、サンプル分注プローブ207の回動軌道と、ラックサンプラ203で支持されて試料ラック2031で保持される試料容器の開口部の移動軌道とが交差する位置に設けられる。引き込み領域2033では、搬送されてきた試料ラック2031が、駆動機構4により、方向D2へ移動される。
また、ラックサンプラ203には、試料が吸引された試料容器を保持する試料ラック2031を搬送領域へ戻すための戻し領域2034が設けられている。戻し領域2034では、試料ラック2031が、駆動機構4により、方向D3へ移動される。
試薬庫204は、標準液、及び血液検体に対して実施される各検査項目で用いられる試薬等を収容する複数の試薬容器100を保冷しながら保持する。試薬庫204内には、回転テーブルが回転自在に設けられている。回転テーブルは、複数の試薬容器100を円環状に載置して保持する。なお、本実施形態において、図2では図示していないが、試薬庫204は、着脱自在な試薬カバーにより覆われている。
また、図2に示す本実施形態に係る分析機構2は、サンプル分注アーム206と、サンプル分注プローブ207と、試薬分注アーム208と、試薬分注プローブ209と、測光ユニット210とを備える。
サンプル分注アーム206は、反応ディスク201とラックサンプラ203との間に設けられている。サンプル分注アーム206は、駆動機構4により、鉛直方向に上下動自在、かつ、水平方向に回動自在に設けられている。サンプル分注アーム206は、一端にサンプル分注プローブ207を保持する。
サンプル分注プローブ207は、サンプル分注アーム206の回動に伴い、円弧状の回動軌道に沿って回動する。この回動軌道上には、ラックサンプラ203上の試料ラック2031で保持される試料容器から試料を吸引するためのサンプル吸引位置が設けられている。また、サンプル分注プローブ207の回動軌道上には、サンプル分注プローブ207が吸引した試料を反応管2011へ分注するためのサンプル分注位置が設けられている。サンプル分注位置は、例えば、サンプル分注プローブ207の回動軌道と、反応ディスク201に保持されている反応管2011の移動軌道との交点に相当する。
サンプル分注プローブ207は、駆動機構4によって駆動され、サンプル吸引位置、又はサンプル分注位置において上下方向に移動する。また、サンプル分注プローブ207は、制御回路9の制御に従い、サンプル吸引位置の直下に位置する試料容器から試料を吸引する。また、サンプル分注プローブ207は、制御回路9の制御に従い、吸引した試料を、サンプル分注位置の直下に位置する反応管2011へ分注する。
試薬分注アーム208は、反応ディスク201と試薬庫204との間に設けられている。試薬分注アーム208は、駆動機構4により、鉛直方向に上下動自在、かつ、水平方向に回動自在に設けられている。試薬分注アーム208は、一端に試薬分注プローブ209を保持する。
試薬分注プローブ209は、試薬分注アーム208の回動に伴い、円弧状の回動軌道に沿って回動する。この回動軌道上には、試薬吸引位置が設けられている。試薬吸引位置は、例えば、試薬分注プローブ209の回動軌道と、試薬庫204の回転テーブルに円環状に載置される試薬容器100の開口部の移動軌道とが交差する位置に設けられる。また、試薬分注プローブ209の回動軌道上には、試薬分注プローブ209が吸引した試薬を反応管2011へ分注するための試薬分注位置が設定されている。試薬分注位置は、例えば、試薬分注プローブ209の回動軌道と、反応ディスク201に保持されている反応管2011の移動軌道との交点に相当する。
試薬分注プローブ209は、駆動機構4によって駆動され、回動軌道上の試薬吸引位置、又は試薬分注位置において上下方向に移動する。また、試薬分注プローブ209は、制御回路9の制御に従い、試薬吸引位置で停止している試薬容器から試薬を吸引する。また、試薬分注プローブ209は、制御回路9の制御に従い、吸引した試薬を、試薬分注位置の直下に位置する反応管2011へ分注する。
さらに、本実施形態に係る分析機構2においては、その内部に、反応ディスク201に保持可能な反応管2011と同数の測光ユニットが設けられている。この測光ユニットが、本実施形態における測光部を構成する。図4及び図5は、この測光ユニットの構成例を示す模式図である。図4は、図2に示す分析機構が備える測光ユニットを上面から見た構成図である。図5は、図2に示す分析機構が備える測光ユニットを側面から見た構成図である。
測光ユニット210は、反応管2011内に分注された試料と試薬との混合液の光学的な物性値を連続的に測定する。本実施形態に係る分析機構2においては、測光ユニット210は、複数設けられている。例えば、測光ユニット210は、反応ディスク201で保持可能な反応管と同数だけ設けられている。すなわち、反応ディスク201で保持される1つの反応管に対して、1つの測光ユニット210が設けられている。それぞれの測光ユニット210の構成は同様であるため、図4及び図5においては、1つの測光ユニット210を代表して図示している。
図4及び図5に示す測光ユニット210は、例えば、光源2101と、光検出器2102、2103とを有する。例えば、測光ユニット210は、反応ディスク201で環状に保持される反応管2011の環状中心側に光源2101を有する。光源2101は、反応管2011が配列されている環の外側へ向けて光を照射するように設けられている。なお、光検出器2102、2103は、これらのうちいずれか一方だけとしてもよい。
光源2101は、2種類の波長の光を発生する。光源2101は、例えば、波長が長い第1の光と、波長が短い第2の光とを発生する。例えば、第1の光の波長は、620~750nmの赤色の波長域に含まれ、第2の光の波長は、380~495nmの紫から青色の波長域に含まれる。なお、第1及び第2の光の波長は、620~750nmの赤色の波長域にそれぞれ含まれていても構わない。光源2101は、例えば、複数の波長の光を発生可能な多波長LED、所定の波長の光をそれぞれ発生する2つのLED、及び広い波長域の光からフィルタによって所望の波長の光を透過させる光源ユニット等により実現される。
光源2101は、制御回路9の制御に従い、第1及び第2の光を発生する。具体的には、例えば、光源2101は、所定の周期で第1及び第2の光を交互に発生する。このとき、光源2101は、例えば、第1及び第2の光を、凝固の最小測定単位である、例えば0.1秒の半分である0.05秒周期で交互に光を発生する。光源2101から照射された光は、反応管2011へ入射される。
なお、光源2101は、制御回路9により指定される一方の波長の光を発生するようにしてもよい。また、光源2101は、第1及び第2の光を同時に発生するようにしてもよい。ただし、このとき、不要な波長の光を除外するためのフィルタを光検出器2102、2103に設ける必要がある。
光検出器2102は、反応管2011を挟んで光源2101と対向する位置に配設される。光源2101から出射された光は、反応管2011の第1側壁から入射され、第1側壁と対向する第2側壁から出射される。光検出器2102は、反応管2011から出射された光を検出する。光検出器2102は、例えば、透過光受光部の一例である。
具体的には、例えば、光検出器2102は、反応管2011内の標準液と試薬との混合液を透過した光を検出する。光検出器2102は、検出した光を所定の時間間隔、例えば、0.1秒間隔でサンプリングし、透過光強度、又は吸光度等で表される標準データを生成する。所定の時間間隔は、例えば、第1の光の発生頻度と同期する。なお、光検出器2102は、例えば、第1の光の波長と対応した波長の光のみを検出するようにしてもよい。また、光検出器2102は、反応管2011内の血液検体と試薬との混合液を透過した光を検出する。光検出器2102は、検出した光を所定の時間間隔でサンプリングし、透過光強度、又は吸光度等により表される被検データを生成する。光検出器2102は、生成した標準データ、及び被検データを解析回路3へ出力する。
光検出器2103は、光源2101の光の照射軸と、光検出器2103の受光軸とが反応管2011内において略90度で交わるように配設される。光源2101から出射された光は、反応管2011の第1側壁から入射され、混合液内の粒子により散乱された後、第1側壁と90度隔てて隣接する第3側壁から出射される。光検出器2103は、反応管2011から出射された光を検出する。光検出器2103は、例えば、散乱光受光部の一例である。
具体的には、例えば、光検出器2103は、反応管2011内の標準液と試薬との混合液で散乱された光を検出する。光検出器2103は、検出した光を所定の時間間隔、例えば、0.1秒間隔でサンプリングし、散乱光強度等で表される標準データを生成する。所定の時間間隔は、例えば、第2の光の発生頻度と同期する。なお、光検出器2103は、例えば、第2の光の波長と対応した波長の光のみを検出するようにしてもよい。また、光検出器2103は、反応管2011内の血液検体と試薬との混合液で散乱された光を検出する。光検出器2103は、検出した光を所定の時間間隔でサンプリングし、散乱光強度等により表される被検データを生成する。光検出器2103は、生成した標準データ、及び被検データを解析回路3へ出力する。
なお、光検出器2102、2103は、検出した光の強度を検出信号として解析回路3へ出力しても構わない。このとき、解析回路3が、所定の時間間隔、例えば、0.1秒間隔で検出信号をサンプリングし、標準データ、及び被検データを生成する。
図6は、図2に示す分析機構2が備える測光ユニット210の別の例を上面から見た構成図である。図6は、図4と同様に、測光ユニット210を、反応ディスク201の上方向から臨んだ際の各構成要素の位置関係の例を表している。図6に示される測光ユニット210は、光源2101として、2つのLED51、52を有している。図6に示される例では、LED52の光の照射軸が、LED51の光の照射軸に対して所定の角度だけ傾けられている。
光検出器2102は、図4及び図5の例と同様に、反応管2011を挟んでLED51と対向する位置に配設されている。一方、光検出器2103は、LED52の光の照射軸と、光検出器2103の受光軸とが反応管2011内において略90度で交わるように配設されている。
さらに、図2に示す本実施形態に係る分析機構2は、反応管供給部211と、反応管搬送ユニット212と、開閉機構213と、廃棄ユニット214とを備える。
反応管供給部211は、空の反応管2011を供給する。反応管供給部211は、反応ディスク201の外周近傍に設けられている。反応管供給部211は、例えば、反応管収容部2111と、反応管供給レール2112とを備えて構成されている。反応管収容部2111は、例えば、空の反応管2011を複数収容している。反応管収容部2111は、制御回路9により、空の反応管2011を、反応管供給レール2112に供給する。反応管供給レール2112は、例えば、反応管収容部2111から反応管供給位置に向かって傾斜して設けられている。そのため、反応管2011は、反応管供給レール2112上を、重力により摺動して、反応管供給位置に移動する。反応管供給位置は、例えば、反応管搬送ユニット212における反応管2011の搬送経路である回動軌道と、反応管供給レール2112上における反応管2011の移動軌道とが交差する位置である。
反応管搬送ユニット212は、反応管2011を搬送する。本実施形態に係る反応管搬送ユニット212は、例えば、反応ディスク201に設置された、測定が終了した反応管2011を、反応管2011が廃棄される反応管廃棄位置に搬送する。
なお、反応管搬送ユニット212は、反応管供給部211から反応ディスク201に反応管2011を搬送するようにしてもよい。また、測定が終了した反応管2011を反応管廃棄位置に搬送する反応管搬送ユニット212と別の反応管搬送ユニット212が、反応管供給部211から反応ディスク201に反応管2011を搬送するようにしてもよい。
ここで、反応管搬送ユニット212について、図7乃至図9を参照して、詳細に説明する。図7は、図2に示す分析機構が備える反応管搬送ユニット212及び搬送駆動機構41の構成の一例を示す斜視図である。図8は、図2に示す分析機構が備える反応管搬送ユニット212の構成の一例を示す図である。図9は、図2に示す分析機構が備える反応管搬送ユニット212の把持機構の構成の一例を上面から見た図である。本実施形態に係る反応管搬送ユニット212は、図7に示すように、例えば、反応管搬送アーム2121と、把持機構2122とを備えて構成されている。
反応管搬送アーム2121は、駆動機構4の搬送駆動機構41により、鉛直方向に上下動自在、かつ、水平方向に回動自在に設けられている。この反応管搬送アーム2121は、一端に把持機構2122を備えている。
把持機構2122は、所定の位置において、反応管2011を把持したり、反応管2011を解放したりする機構である。本実施形態に係る把持機構2122は、1対の爪部2122_1と、シャフト2122_2と、回転軸2122_3と、付勢部材2122_4とを備えて構成されている。
1対の爪部2122_1は、反応管2011を把持する部材である。この1対の爪部2122_1は、回転軸2122_3を回転中心として、開閉動作を行うことにより、反応管2011を把持したり、反応管2011を解放したりする。本実施形態に係る把持機構2122は、1対の爪部2122_1が閉じることにより反応管2011を把持し、1対の爪部2122_1が開くことにより反応管2011を解放する。また、本実施形態に係る1対の爪部2122_1は、図8に示すように、例えば、反応管2011のフランジ部2011_1を把持することにより、反応管2011を把持する。なお、本実施形態においては、1対の爪部2122_1のみにより反応管2011を把持する例を説明するが、たとえば、120°の角度間隔で3つの爪を設ける等、複数の接触部により把持するものであれば1対の爪部のみによる構成以外も適宜採用可能である。
シャフト2122_2は、1対の爪部2122_1のそれぞれから突出する部材である。本実施形態に係るシャフト2122_2は、図9に示すように、例えば、シャフト2122_2に対してa1方向に力が加わることにより、すなわち、シャフト2122_2同士の間隔を狭めることにより、回転軸2122_3を回転中心として、1対の爪部2122_1を開くようにする。
回転軸2122_3は、1対の爪部2122_1のそれぞれに取り付けられており、1対の爪部2122_1の回転中心となる軸部材である。付勢部材2122_4は、1対の爪部2122_1を付勢する部材である。本実施形態に係る付勢部材2122_4は、例えば、バネである。また、本実施形態に係る付勢部材2122_4は、図9に示すように、回転軸2122_3を回転中心として、1対の爪部2122_1が閉じる方向であるb1方向に付勢している。
なお、本実施形態に係る把持機構2122は、シャフト2122_2の間隔を狭めることにより、回転軸2122_3を回転中心として、1対の爪部2122_1を開くようにしたが、把持機構2122の構成はこれに限られない。すなわち、把持機構2122の構成は任意であり、例えば、把持機構2122は、シャフト2122_2同士の間隔を広げることにより、回転軸2122_3を回転中心として、1対の爪部2122_1を開くようにしてもよく、モータ等の電気的な構成により、1対の爪部2122_1を開くように構成してもよい。
また、本実施形態に係る把持機構2122において、把持機構2122は、1対の爪部2122_1のそれぞれを動かす機構としたが、把持機構2122は、1対の爪部2122_1をギアなどにより連結して、1対の爪部2122_1を連動させて開くようにしてもよい。
本実施形態に係る反応管搬送ユニット212は、把持機構2122、及び、把持機構2122に把持された反応管2011が搬送経路を通るように、反応管2011を搬送する。把持機構2122、及び、把持機構2122に把持された反応管2011の搬送経路は、例えば、反応管搬送アーム2121の回動に伴う円弧状の回動軌道上に形成される。この搬送経路上には、例えば、反応管廃棄位置や、反応ディスク201の反応管設置位置が設けられている。反応ディスク201の反応管設置位置は、例えば、反応ディスク201における反応管2011の搬送経路である回動軌道と、把持機構2122に把持された反応管2011の搬送経路である回動軌道とが交差する位置である。
開閉機構213は、把持機構2122の1対の爪部2122_1を開閉動作させる機構である。開閉機構213は、例えば、反応管廃棄位置などの近傍に設けられている。
図10は、図2に示す分析機構2が備える開閉機構213による1対の爪部2122_1の開閉動作を説明する図である。図10に示すように、本実施形態に係る開閉機構213は、シャフト2122_2をガイドする切欠き部2131を備える。この開閉機構213は、把持機構2122が下降する際に、切欠き部2131がシャフト2122_2を操作することにより、1対の爪部2122_1を開かせる。
具体的には、図10に示すように、本実施形態に係る切欠き部2131の形状は、開閉機構213の上方から下方に行くに従い、開閉機構213の中央に向かって傾斜する形状である。つまり、切欠き部2131の形状は、開閉機構213の上方から下方に行くに従い、切欠き部2131の幅が狭くなる形状である。1対の爪部2122_1のそれぞれから突出するシャフト2122_2は、搬送駆動機構41により、把持機構2122が下降する際に、切欠き部2131に当接する。そして、切欠き部2131に当接したシャフト2122_2は、搬送駆動機構41により、把持機構2122がさらに下降する際に、切欠き部2131に沿って下降するため、シャフト2122_2同士の間隔は狭まることとなる。すなわち、開閉機構213は、搬送駆動機構41により、把持機構2122が下降する際に、切欠き部2131が、1対の爪部2122_1のそれぞれから突出するシャフト2122_2同士の間隔を狭めることにより、1対の爪部2122_1を開かせる。
また、切欠き部2131に当接したシャフト2122_2は、搬送駆動機構41により、把持機構2122が上昇する際に、切欠き部2131に沿って上昇する。このとき、付勢部材2122_4は、1対の爪部2122_1が閉じる方向に付勢している。そのため、切欠き部2131に当接したシャフト2122_2が切欠き部2131に沿って上昇するとともに、付勢部材2122_4の付勢力により、シャフト2122_2同士の間隔は広がることとなる。すなわち、開閉機構213は、搬送駆動機構41により、把持機構2122が上昇する際に、切欠き部2131が前記1対の爪部2122_1のそれぞれから突出するシャフト2122_2同士の間隔を広げることにより、1対の爪部2122_1を閉じさせる。この切欠き部2131は、本実施形態に係るガイド部を構成している。
なお、本実施形態に係る開閉機構213は、切欠き部2131が前記1対の爪部2122_1のそれぞれから突出するシャフト2122_2同士の間隔を狭めることにより、1対の爪部2122_1を開かせるが、開閉機構213の構成はこれに限られない。すなわち、開閉機構213の構成は任意であり、例えば、把持機構2122が、シャフト2122_2同士の間隔を広げることにより、回転軸2122_3を回転中心として、1対の爪部2122_1を開く場合、開閉機構213は、切欠き部2131が前記1対の爪部2122_1のそれぞれから突出するシャフト2122_2同士の間隔を広げることにより、1対の爪部2122_1のそれぞれを開かせるようにしてもよい。また、把持機構2122が1対の爪部2122_1を連動させて開く機構である場合には、開閉機構213は、1対の爪部2122_1を連動して開かせるようにしてもよい。
図11は、図2に示す分析機構2が備える廃棄ユニット214の構成の一例を示す図である。本実施形態に係る廃棄ユニット214は、図11に示すように、廃棄反応管第1通路2141と、壁部2142と、廃棄反応管第2通路2143と、廃棄反応管収容部2144とを備えて構成されている。
図12及び図13を参照して、廃棄反応管第1通路2141及び壁部2142の構成の一例を説明する。図12は、本実施形態に係る廃棄ユニット214における、廃棄反応管第1通路2141及び壁部2142の構成の一例を示す図である。図13は、本実施形態に係る自動分析装置1において、壁部2142の構成の一例と、反応管2011が廃棄反応管第1通路2141に廃棄される過程とを説明する図である。廃棄反応管第1通路2141は、反応管廃棄位置において、廃棄反応管第1通路2141の開口である廃棄口2141_1から投入された反応管2011を、廃棄反応管第2通路2143に排出する。反応管廃棄位置は、例えば、廃棄反応管第1通路2141の廃棄口2141_1と、把持機構2122に把持された反応管2011の搬送経路である回動軌道とが交差する位置である。廃棄反応管第1通路2141は、本実施形態における廃棄部を構成している。
壁部2142は、1対の爪部2122_1が開ききる前に、1対の爪部2122_1により部分的に支持されている反応管2011と接触する位置に設けられる。具体的には、本実施形態において、壁部2142は、図12及び図13に示すように、1対の爪部2122_1の開閉方向に直交する、廃棄反応管第1通路2141の左右の側壁それぞれの内側に設けられる。
また、本実施形態において、壁部2142は、廃棄反応管第1通路2141の内部に設けられた、下方に延びる板状部材2142aである。板状部材2142aは、図12及び図13に示すように、角部が丸みを帯びた形状の曲げ部2142a_1を有する。この板状部材2142aの曲げ部2142a_1が丸みを帯びた形状であることにより、反応管2011のフランジ部2011_1が板状部材2142aに引っかかることなく、廃棄反応管第1通路2141に落下する。
図13乃至図19を参照して、反応管2011が廃棄反応管第1通路2141に廃棄される過程を説明することにより、壁部2142を設ける理由について説明する。図14及び図15は、本実施形態に係る自動分析装置1において、通常時における、反応管2011が廃棄反応管第1通路2141に廃棄される過程を説明する図である。図16乃至図19は、本実施形態に係る自動分析装置1において、1対の爪部2122_1により反応管2011が部分的に支持されている場合における、反応管2011が廃棄反応管第1通路2141に廃棄される過程を説明する図である。まず、図13乃至図15を参照して、通常時における、反応管2011が廃棄反応管第1通路2141に廃棄される例を説明する。
図13に示すように、まず、自動分析装置1は、廃棄される反応管2011を反応管廃棄位置に搬送する。そして、この反応管廃棄位置において、自動分析装置1は、搬送駆動機構41を駆動することにより、把持機構2122の下降を開始させて、反応管廃棄位置に搬送された反応管2011の下降を開始する。この図13に示すように、反応管2011の下降の開始前においては、反応管2011の下端部2011_3は廃棄口2141_1の上方に位置しており、1対の爪部2122_1は開いていない。
次に、図14に示すように、搬送駆動機構41が下降させている反応管2011の下端部2011_3が、廃棄口2141_1よりも下方の位置に到達したとき、開閉機構213により、1対の爪部2122_1は開き始める。すなわち、搬送駆動機構41が下降させている反応管2011の下端部2011_3が、廃棄口2141_1よりも下方の位置に到達したとき、切欠き部2131に当接したシャフト2122_2が、切欠き部2131に沿って下降を開始して、シャフト2122_2同士の間隔は狭まり始めるため、1対の爪部2122_1は開き始める。このように、反応管2011の下端部2011_3が廃棄口2141_1に入った後に、1対の爪部2122_1は開き始めるため、反応管2011の装置内への散乱を低減することができる。
なお、廃棄口2141_1より下方の位置とは、廃棄反応管第1通路2141の上面より下方の位置であってもよく、図14に示すように、廃棄反応管第1通路2141に壁部2142が取り付けられている場合にあっては、壁部2142の上面より下方の位置であってもよい。
そして、図15に示すように、1対の爪部2122_1の開度が、反応管2011のフランジ部2011_1の大きさよりも大きくなったときに、反応管2011は、1対の爪部2122_1から解放され、反応管2011は、廃棄反応管第1通路2141に廃棄される。なお、1対の爪部2122_1の開度とは、1対の爪部2122_1の開き具合のことである。
上述の通り、通常時においては、1対の爪部2122_1の開度が反応管2011のフランジ部2011_1の大きさよりも大きくなることで、反応管2011は1対の爪部2122_1から解放され、反応管2011を、廃棄反応管第1通路2141に廃棄することができる。
次に、図13、及び、図16乃至図19を参照して、1対の爪部2122_1により反応管2011が部分的に支持されている場合における、反応管2011が廃棄反応管第1通路2141に廃棄される過程を説明する。なお、図13の説明は、上述した図13の説明と同様であるため、説明を省略する。
次に、図16に示すように、搬送駆動機構41が下降させている反応管2011の下端部2011_3が、廃棄口2141_1よりも下方の位置に到達したとき、開閉機構213により、1対の爪部2122_1は開き始める。すなわち、搬送駆動機構41が下降させている反応管2011の下端部2011_3が、廃棄口2141_1よりも下方の位置に到達したとき、切欠き部2131に当接したシャフト2122_2が、切欠き部2131に沿って下降を開始して、シャフト2122_2同士の間隔は狭まり始めるため、1対の爪部2122_1は開き始める。このとき、1対の爪部2122_1に把持された反応管2011は、反応管2011が1対の爪部2122_1にひっつくなどにより、1対の爪部2122_1のいずれかの爪部と一体となって移動することがある。図16に示す例では、反応管2011のフランジ部2011_1が、1対の爪部2122_1のうち、右側の爪部とひっついているため、右側の爪部と一体となって移動する。
次に、図17に示すように、1対の爪部2122_1が開閉機構213により、開き続けることにより反応管2011は、左側の爪部によっては、支持されなくなる。一方、反応管2011のフランジ部2011_1は、1対の爪部2122_1のうち右側の爪部とひっついているため、反応管2011は、右側の爪部により部分的に支持される。そのため、右側の爪部により部分的に支持されている反応管2011は、廃棄反応管第1通路2141に落下せず、右側の爪部と一体となって、1対の爪部2122_1の開く方向にさらに移動する。なお、爪部により部分的に支持されているとは、反応管2011のフランジ部2011_1や反応管2011の胴体部2011_2などの反応管2011の一部が、1対の爪部2122_1のいずれかの爪部により支持されている場合や、1対の爪部2122_1の両方の爪部により支持されている場合などである。
そして、図18に示すように、反応管2011は、右側の爪部により部分的に支持されている状態で、壁部2142に接触する。このとき、図18及び図19に示すように、1対の爪部2122_1が開ききる前に、右側の爪部により部分的に支持されている反応管2011は、壁部2142に接触する。そして、1対の爪部2122_1は、反応管2011が壁部2142に接触した位置からさらに開くため、反応管2011は、1対の爪部2122_1から外れ、図19に示すように、反応管2011は、廃棄反応管第1通路2141に廃棄される。
すなわち、反応管2011を廃棄反応管第1通路2141に廃棄する際に、反応管2011が1対の爪部2122_1にひっつくことにより、1対の爪部2122_1により反応管2011が部分的に支持されている場合においても、1対の爪部2122_1により部分的に支持されている反応管2011は、把持機構2122の1対の爪部2122_1が開ききる前に、1対の爪部2122_1により部分的に支持されている反応管2011と接触する位置に設けられる壁部2142に接触することにより、1対の爪部2122_1から外れ、廃棄反応管第1通路2141に廃棄される。
なお、図17に示すように、搬送駆動機構41が下降させている反応管2011の胴体部2011_2の側面が廃棄口2141_1を通過するとき、1対の爪部2122_1の開度は、廃棄口2141_1の幅より小さい。これにより、反応管2011の胴体部2011_2の側面が廃棄口2141_1に入った後で、1対の爪部2122_1により部分的に支持されている反応管2011は、1対の爪部2122_1の開く方向にさらに移動するため、1対の爪部2122_1により部分的に支持されている反応管2011を壁部2142に接触させることができる。また、廃棄口2141_1の幅は、例えば、図17に示すように、壁部2142が、廃棄反応管第1通路2141の側壁のそれぞれに取り付けられる場合にあっては、廃棄反応管第1通路2141の側壁のそれぞれに取り付けられた壁部2142間の幅である。
また、図16乃至図19の説明では、反応管2011が右側の爪部にひっついた場合を説明したが、反応管2011が左側の爪部にひっついた場合も、右側の爪部にひっついた場合と同様に、左側に設けられた壁部2142に反応管2011を接触させることにより、反応管2011は、廃棄反応管第1通路2141に廃棄される。
図11に戻り、廃棄反応管第2通路2143は、廃棄反応管第1通路2141から排出された反応管2011を、廃棄反応管収容部2144に向けて通過させて、廃棄反応管収容部2144に排出する。本実施形態においては、廃棄反応管第2通路2143は、中空のパイプ状の部材により形成されており、この中空部分を反応管2011が通過する。
すなわち、廃棄反応管第1通路2141から排出された反応管2011は、廃棄反応管第2通路2143に排出される。廃棄反応管第2通路2143は、廃棄反応管第1通路2141から、廃棄反応管収容部2144に向けて傾斜して下降する傾斜路が形成されている。このため、廃棄反応管第1通路2141から廃棄反応管第2通路2143に排出された反応管2011は、廃棄反応管収容部2144に向けて、この傾斜路を滑り落ちる。そして、廃棄反応管第2通路2143における廃棄反応管収容部2144側の出口から、廃棄反応管収容部2144に廃棄される。このことから分かるように、廃棄反応管第2通路2143の傾き角度は任意であるが、少なくとも、廃棄された反応管2011が傾斜路を滑らかに滑り落ちる程度の傾き角度が必要である。
廃棄反応管収容部2144は、廃棄反応管第2通路2143から廃棄された反応管2011が収容される。すなわち、廃棄反応管収容部2144は、廃棄ボックスの役割を有しており、廃棄された複数の反応管2011が蓄積される。ユーザは、この廃棄反応管収容部2144に、ある程度の量の反応管2011が溜まったら、この溜まった反応管2011を廃棄反応管収容部2144ごと搬出し、新しい空の廃棄反応管収容部2144を同じ位置にセットする。
このため、本実施形態に係る自動分析装置1においては、廃棄反応管収容部2144は、この自動分析装置1を使用するユーザの立ち位置から見て、前方に設けられている。また、本実施形態においては、廃棄反応管第1通路2141は、この自動分析装置1を使用するユーザの立ち位置から見て、後方に設けられており、廃棄反応管第2通路2143は、前方から後方に向けて延びて、廃棄反応管第1通路2141と廃棄反応管収容部2144との間を連通している。このような配置により、ユーザは、自動分析装置1から、反応管2011が溜まった廃棄反応管収容部2144を搬出しやすくなり、また、新しい空の廃棄反応管収容部2144をセットしやすくなる。
図1に示される制御回路9は、記憶回路8に記憶されている制御プログラムを実行することで、当該プログラムに対応する機能を実現する。例えば、制御回路9は、制御プログラムを実行することで、システム制御機能91と、搬送制御機能92とを有する。なお、本実施形態では、単一のプロセッサによってシステム制御機能91と、搬送制御機能92とが実現される場合を説明するが、これに限定されない。例えば、複数の独立したプロセッサを組み合わせて制御回路を構成し、各プロセッサが制御プログラムを実行することにより、これらの各種機能を実現しても構わない。
システム制御機能91は、入力インターフェース5から入力される入力情報に基づき、自動分析装置1における各部を統括して制御する機能である。例えば、システム制御機能91において制御回路9は、駆動機構4及び分析機構2を制御することにより、サンプル分注アーム206や試薬分注アーム208を制御して、反応管2011に試料や試薬を分注すると共に、検査項目に応じた解析を実施するように解析回路3を制御する。
搬送制御機能92は、分析機構2や駆動機構4を制御することにより、反応管搬送ユニット212の反応管搬送アーム2121の鉛直方向への上下動、及び、水平方向への回動を制御する機能である。具体的には、搬送制御機能92は、反応管搬送アーム2121を制御して、把持機構2122を反応管設置位置や、反応管廃棄位置に移動させたり、反応管設置位置や、反応管廃棄位置において、反応管搬送アーム2121を制御して、把持機構2122を上下動させたりするように制御する機能である。
なお、図1に示したシステム制御機能91、及び、搬送制御機能92は、それぞれ、本実施形態におけるシステム制御部、搬送制御部を構成している。
次に、図20を参照して、反応管廃棄処理について説明する。図20は、本実施形態に係る自動分析装置1で実行される反応管廃棄処理の内容を説明するフローチャート図である。この反応管廃棄処理では、測定が終了した反応管2011を廃棄ユニット214に廃棄する。例えば、この反応管廃棄処理は、反応管2011内の混合液の測定が完了したタイミングで実行される処理である。
図20に示すように、まず、自動分析装置1は、反応管搬送ユニット212の把持機構2122を反応管設置位置へ移動させる(ステップS11)。この反応ディスク201へ移動させる処理は、制御回路9における搬送制御機能92により実現される。具体的には、自動分析装置1は、反応管搬送ユニット212の反応管搬送アーム2121を制御して、反応管搬送ユニット212の把持機構2122を、反応ディスク201の反応管設置位置へ移動させる。
次に、図20に示すように、自動分析装置1は、反応管2011を把持する(ステップS13)。この反応管2011を把持する処理は、制御回路9における搬送制御機能92により実現される。具体的には、自動分析装置1は、反応管設置位置において、反応管搬送アーム2121を下降させて、把持機構2122により、反応ディスク201に設置された測定が終了した反応管2011を把持する。
図21は、本実施形態に係る自動分析装置1における、把持機構2122が反応管設置位置に配置された反応管2011を把持する様子を示す図である。図21に示すように、搬送制御機能92は、反応管設置位置において、反応管搬送アーム2121を制御して、把持機構2122を下降させる。そして、搬送制御機能92は、把持機構2122の1対の爪部2122_1により、測定が終了した反応管2011のフランジ部2011_1を把持させる。
次に、図20に示すように、自動分析装置1は、反応管搬送ユニット212の把持機構2122を反応管廃棄位置へ移動させる(ステップS15)。この反応管搬送ユニット212を反応管廃棄位置へ移動させる処理は、制御回路9における搬送制御機能92により実現される。具体的には、自動分析装置1は、反応管搬送ユニット212の反応管搬送アーム2121を制御して、把持機構2122に把持された、測定が終了した反応管2011を、反応管廃棄位置へ移動させる。
図22は、本実施形態に係る自動分析装置1における、反応管2011を反応管廃棄位置へ移動させたことを示す図である。図22に示すように、搬送制御機能92は、反応管搬送ユニット212の反応管搬送アーム2121を制御して、測定が終了した反応管2011を、反応管設置位置から、反応管廃棄位置である廃棄反応管第1通路2141の廃棄口2141_1の上方へ移動させる。
次に、図20に示すように、自動分析装置1は、反応管2011を廃棄する(ステップS17)。この反応管2011を廃棄する処理は、制御回路9における搬送制御機能92により実現される。具体的には、自動分析装置1は、反応管廃棄位置において、反応管搬送ユニット212の反応管搬送アーム2121を下降させて、開閉機構213が1対の爪部2122_1を開かせることにより、測定が終了した反応管2011を廃棄反応管第1通路2141に廃棄する。
より具体的には、自動分析装置1は、反応管2011が、1対の爪部2122_1にひっついておらず、1対の爪部2122_1により部分的に支持されてない場合、1対の爪部2122_1の開度が反応管2011のフランジ部2011_1の大きさよりも大きくなることで、反応管2011は1対の爪部2122_1から解放され、反応管2011を、廃棄反応管第1通路2141に廃棄することができる。また、自動分析装置1は、反応管2011が、1対の爪部2122_1にひっつくなどにより、1対の爪部2122_1により部分的に支持されている場合であっても、1対の爪部2122_1が開ききる前に、1対の爪部2122_1により部分的に支持されている反応管2011を壁部2142に接触させることで、1対の爪部2122_1から反応管2011を外し、廃棄反応管第1通路2141に反応管2011を廃棄することができる。
そして、ステップS17を実行することにより、反応管廃棄処理を終了する。
以上のように、本実施形態に係る自動分析装置1によれば、自動分析装置1は、反応管2011が1対の爪部2122_1により部分的に支持されてしまい、1対の爪部2122_1が開いたにもかかわらず、把持機構2122の1対の爪部2122_1に把持された反応管2011が廃棄できない場合に、1対の爪部2122_1が開ききる前に、1対の爪部2122_1により部分的に支持されている反応管2011を壁部2142に接触させることにより、反応管2011を1対の爪部2122_1から外して、廃棄反応管第1通路2141に廃棄できることとしたので、自動分析装置のダウンタイムを低減することができる。すなわち、本実施形態においては、壁部2142として、廃棄反応管第1通路2141の内部に板状部材2142aを設け、1対の爪部2122_1が開ききる前に、1対の爪部2122_1により部分的に支持された反応管2011を、板状部材2142aに接触させることにより、1対の爪部2122_1により部分的に支持された反応管2011を1対の爪部2122_1から外して、廃棄反応管第1通路2141に廃棄できることとしたので、自動分析装置1は、廃棄されなかった反応管2011を再度把持することによる、反応管搬送ユニット212の動作エラーの発生や測定が終了した反応管2011の装置内への散乱を防ぐことができる。
なお、上述した第1実施形態に係る反応管廃棄処理においては、反応ディスク201の反応管設置位置に設置された、測定が終了した反応管2011を廃棄口2141_1に廃棄する場合を例に説明したが、反応管廃棄位置において、廃棄される反応管2011は測定が終了した反応管2011に限られない。例えば、反応管供給部211により供給された空の反応管2011から不良品が出た場合、自動分析装置1は、反応管搬送アーム2121を制御して、その不良品である空の反応管2011を反応管供給位置から反応管廃棄位置に搬送し、不良品である空の反応管2011を廃棄反応管第1通路2141に廃棄するようにしてもよい。
〔変形例1〕
上述した第1実施形態に係る自動分析装置1においては、廃棄口2141_1の内部に設けられた、廃棄反応管第1通路2141の下方に延びる板状部材2142aは、廃棄反応管第1通路2141の下方に向けて広がるテーパ形状を有するようにしてもよい。
上述した第1実施形態に係る自動分析装置1においては、廃棄口2141_1の内部に設けられた、廃棄反応管第1通路2141の下方に延びる板状部材2142aは、廃棄反応管第1通路2141の下方に向けて広がるテーパ形状を有するようにしてもよい。
図23は、変形例1に係る自動分析装置1において、壁部2142の構成の一例と、反応管2011が廃棄反応管第1通路2141に廃棄される過程とを説明する図であり、上述した図13に対応する図である。図23に示すように、変形例1に係る自動分析装置1において、壁部2142は、廃棄反応管第1通路2141の内部に設けられた、廃棄反応管第1通路2141の下方に延びる板状部材2142aであり、板状部材2142aは、廃棄反応管第1通路2141の下方に向けて広がるテーパ形状を有する。
以上のように、本変形例に係る自動分析装置1においては、壁部2142は、廃棄反応管第1通路2141の内部に設けられた、廃棄反応管第1通路2141の下方に延びる板状部材2142aであり、板状部材2142aは、廃棄反応管第1通路の下方に向けて広がるテーパ形状を有することとしたので、1対の爪部2122_1により部分的に支持された反応管2011を、板状部材2142aに接触させることにより、1対の爪部2122_1により部分的に支持された反応管2011を1対の爪部2122_1から外して、廃棄反応管第1通路2141に廃棄できることとしつつ、反応管2011が廃棄反応管第1通路2141に廃棄された後に、反応管2011が壁部2142である板状部材2142aに接触する可能性を低減することができる。そのため、廃棄反応管第1通路2141に廃棄された反応管2011は勢いを失わずに、廃棄反応管第2通路2143に排出されるので、廃棄された反応管2011は、廃棄反応管第2通路2143内で止まることなく、廃棄反応管収容部2144に格納することができる。すなわち、本変形例に係る自動分析装置1において、廃棄された反応管2011が廃棄反応管第2通路2143の内部で詰まる可能性を低減することができる。
〔変形例2〕
上述した第1実施形態に係る自動分析装置1においては、廃棄口2141_1の内部に設けられた、廃棄反応管第1通路2141の下方に延びる板状部材2142aに代えて、廃棄反応管第1通路2141の内側側壁を、1対の爪部2122_1により部分的に支持されている反応管2011が接触する壁部2142としてもよい。
上述した第1実施形態に係る自動分析装置1においては、廃棄口2141_1の内部に設けられた、廃棄反応管第1通路2141の下方に延びる板状部材2142aに代えて、廃棄反応管第1通路2141の内側側壁を、1対の爪部2122_1により部分的に支持されている反応管2011が接触する壁部2142としてもよい。
図24は、変形例2に係る自動分析装置1において、壁部2142の構成の一例と、反応管2011が廃棄反応管第1通路2141に廃棄される過程とを説明する図であり、上述した図13に対応する図である。図24に示すように、変形例2に係る自動分析装置1において、壁部2142は、廃棄反応管第1通路2141の内側側壁2142bである。すなわち、変形例1に係る自動分析装置1において、1対の爪部2122_1が開ききる前に、1対の爪部2122_1により部分的に支持された反応管2011が、廃棄反応管第1通路2141の内側側壁2142bに接触できるように、上述した第1実施形態に係る廃棄反応管第1通路2141と比較して、廃棄反応管第1通路2141の内側側壁2142bの幅を狭くしている。さらに、図24に示すように、廃棄反応管第1通路2141の内側側壁2142bと、廃棄反応管第1通路2141の上部とが交差する角部2142b_1は、丸みを帯びた形状を有している。
以上のように、変形例2に係る自動分析装置1においては、壁部2142は、廃棄反応管第1通路2141の内側側壁2142bであり、反応管2011が1対の爪部2122_1により部分的に支持されてしまい、1対の爪部2122_1が開いたにもかかわらず、把持機構2122の1対の爪部2122_1に把持された反応管2011が廃棄できない場合に、1対の爪部2122_1により部分的に支持されている反応管2011を廃棄反応管第1通路2141の内側側壁2142bに接触させ、反応管2011を1対の爪部2122_1から外して、廃棄反応管第1通路2141に廃棄できることとしたので、自動分析装置1のダウンタイムを低減することができる。すなわち、本変形例に係る自動分析装置1においては、廃棄反応管第1通路2141に対して、板状部材2142aなどの追加部品を設けることなく、1対の爪部2122_1により部分的に支持された反応管2011を1対の爪部2122_1から外して、廃棄反応管第1通路2141に廃棄できることとしたので、コストダウンを図りつつ、廃棄されなかった反応管2011を再度把持することによる、反応管搬送ユニット212の動作エラーの発生や測定が終了した反応管2011の装置内への散乱を防ぐことができる。
また、廃棄反応管第1通路2141の内側側壁2142bと、廃棄反応管第1通路2141の上部とが交差する角部2142b_1は、丸みを帯びた形状を有することにより、反応管2011のフランジ部2011_1が角部2142b_1に引っかかることなく、反応管2011を廃棄反応管第1通路2141に廃棄することができる。
なお、上述した本変形例において、廃棄反応管第1通路2141の内側側壁2142bは、廃棄反応管第1通路2141の下方に向けて広がるテーパ形状を有するようにしてもよい。このように、廃棄反応管第1通路2141の内側側壁2142bは、廃棄反応管第1通路2141の下方に向けて広がるテーパ形状を有することにより、変形例1と同様に、反応管2011が廃棄反応管第1通路2141に廃棄された後に、壁部2142に接触する可能性を低減することができる。そのため、反応管2011は勢いを失わずに、廃棄反応管第2通路2143に排出され、廃棄反応管第2通路2143内で止まることなく、廃棄反応管収容部2144に格納することができ、廃棄反応管第2通路2143で詰まる可能性を低減することができる。
〔第2実施形態〕
上述した第1実施形態に係る自動分析装置1においては、壁部2142は、廃棄口2141_1の内部に設けられた、廃棄反応管第1通路2141の下方に延びる板状部材2142aであったが、第2実施形態においては、壁部2142は、突起物で構成されている。以下、上述した第1実施形態と異なる部分を説明する。
上述した第1実施形態に係る自動分析装置1においては、壁部2142は、廃棄口2141_1の内部に設けられた、廃棄反応管第1通路2141の下方に延びる板状部材2142aであったが、第2実施形態においては、壁部2142は、突起物で構成されている。以下、上述した第1実施形態と異なる部分を説明する。
図25は、第2実施形態に係る自動分析装置1において、壁部2142の構成の一例と、反応管2011が廃棄反応管第1通路2141に廃棄される過程とを説明する図であり、上述した図13に対応する図である。図25に示すように、本実施形態に係る自動分析装置1において、壁部2142は、突起物2142cで構成されている。この突起物2142cは、図25に示すように、廃棄反応管第1通路2141の左右の内側側壁のそれぞれに設けられ、突起物2142cには、廃棄反応管第1通路2141の内側及び下方に向けて傾斜した傾斜面が形成されている。
以上のように、本実施形態に係る自動分析装置1によれば、壁部2142を、廃棄反応管第1通路2141の左右の内側側壁のそれぞれに設けた突起物2142cとし、反応管2011が1対の爪部2122_1により部分的に支持されてしまい、1対の爪部2122_1が開いたにもかかわらず、把持機構2122の1対の爪部2122_1に把持された反応管2011が廃棄できない場合に、1対の爪部2122_1により部分的に支持されている反応管2011を突起物2142cに接触させ、反応管2011を1対の爪部2122_1から外して、廃棄反応管第1通路2141に廃棄できることとしたので、自動分析装置のダウンタイムを低減することができる。すなわち、本実施形態に係る自動分析装置1においても、廃棄反応管第1通路2141の内部に突起物2142cを設け、1対の爪部2122_1が開ききる前に、1対の爪部2122_1により部分的に支持された反応管2011を、突起物2142cに接触させることにより、1対の爪部2122_1により部分的に支持された反応管2011を1対の爪部2122_1から外して、廃棄反応管第1通路2141に廃棄できることとしたので、自動分析装置1は、廃棄されなかった反応管2011を再度把持することによる、反応管搬送ユニット212の動作エラーの発生や測定が終了した反応管2011の装置内への散乱を防ぐことができる。
また、突起物2142cには、廃棄反応管第1通路2141の内側及び下方に向けて傾斜した傾斜面が形成されているため、反応管2011のフランジ部2011_1が突起物2142cに引っかかることなく、反応管2011を廃棄反応管第1通路2141に廃棄することができる。
〔第3実施形態〕
上述した第1実施形態及び第2実施形態に係る自動分析装置1に対して追加的に、反応管2011が壁部2142に接触したことを検知し、検知された結果が所定の条件を満たした場合に警告を通知するようにしたものである。以下、上述した第1実施形態に及び第2実施形態と異なる部分を説明する。
上述した第1実施形態及び第2実施形態に係る自動分析装置1に対して追加的に、反応管2011が壁部2142に接触したことを検知し、検知された結果が所定の条件を満たした場合に警告を通知するようにしたものである。以下、上述した第1実施形態に及び第2実施形態と異なる部分を説明する。
図26は、第3実施形態に係る自動分析装置1の機能構成の例を示すブロック図であり上述した第1実施形態における図1に対応する図である。この図26に示すように、本実施形態における自動分析装置1は、上述した第1実施形態に係る自動分析装置1に対して、制御回路9に通知機能93を追加することにより構成されている。なお、通知機能93は、本実施形態に係る通知部に相当している。また、通知機能93以外の構成及び機能は、上述した第1実施形態における図1と同様であるため説明を省略する。
通知機能93は、センサによって検知された結果が所定の条件を満たした場合に、警告を通知する機能である。具体的には、通知機能93は、反応管2011が壁部2142に接触したことをセンサが検知し、センサによって検知された結果が所定の条件を満たした場合に、ユーザなどに通知したり、メーカなどの関係先に定期メンテナンスや部品の交換を依頼したりする機能である。所定の条件とは、例えば、一定期間内における反応管2011が壁部2142に接触した回数、すなわち、一定期間内におけるセンサが接触を検知した回数などの発生頻度が、所定の頻度に達したなどの条件である。
図27は、第3実施形態に係る自動分析装置1において、センサの設置位置の一例と、反応管2011が廃棄反応管第1通路2141に廃棄される過程とを説明する図であり、上述した第1実施形態における図13に対応する図である。図27に示すように、センサ215は、例えば、右側の壁部2142の廃棄口2141_1に近い位置に設けられる。本実施形態に係るセンサ215は、反応管2011が壁部2142に接触したことを検知するセンサであり、例えば、圧力センサや光学センサなどの種々のセンサなどにより構成されている。
なお、図27に示す例では、センサ215は、右側の壁部2142に設けられるようにしたが、センサ215が設けられる位置は、右側の壁部2142に限られない。すなわち、センサ215が設けられる位置は任意であり、例えば、左側の壁部2142に設けられるようにしてもよく、左右それぞれの壁部2142に設けられるようにしてもよい。
図28は、第3実施形態に係る自動分析装置1で実行される通知処理の内容を説明するフローチャート図である。この通知処理では、壁部2142に反応管2011が接触したことを検知し、検知された結果が所定の条件を満たした場合に警告を通知する。例えば、この通知処理は、反応管2011が壁部2142に接触したことを検知したタイミングで実行される処理である。
図28に示すように、まず、自動分析装置1は、反応管2011が壁部2142に接触したことを検知したか否かを判定する(ステップS21)。この接触したことを検知したか否かを判定する処理は、制御回路9における通知機能93により実現される。具体的には、自動分析装置1は、壁部2142に設けられたセンサ215により、反応管2011が壁部2142に接触したか否かを判定する。そして、反応管2011が壁部2142に接触したことを検知していない場合(ステップS21:No)、自動分析装置1は、反応管2011が壁部2142に接触したことを検知するまで、ステップS21を繰り返して待機する。
一方、ステップS21において、反応管2011が壁部2142に接触したことを検知した場合(ステップS21:Yes)には、自動分析装置1は、所定の条件を満たしたか否かを判定する(ステップS23)。この所定の条件を満たしたか否かを判定する処理は、制御回路9における通知機能93により実現される。具体的には、自動分析装置1は、センサ215によって検知された結果が、所定の条件を満たしたか否かを判定する(ステップS23)。そして、所定の条件を満たしていない場合(ステップS23:No)、自動分析装置1は、反応管2011が壁部2142に接触したことを検知し、かつ、所定の条件を満たすまで、ステップS21及びステップS23を繰り返して待機する。
一方、所定の条件を満たした場合(ステップS23:Yes)には、自動分析装置1は、警告を通知する(ステップS25)。この警告を通知する処理は、制御回路9における通知機能93により実現される。具体的には、自動分析装置1は、出力インターフェース6を介して、ユーザに警告として、センサ215によって検知された結果が所定の条件を満たしたことを通知する。また、自動分析装置1は、通信インターフェース7を介して、警告として、メーカなどの関係先に定期メンテナンスや部品の交換のタイミングであることを通知する。
そして、ステップS25の警告を通知する処理が終了した後、自動分析装置1は、ステップS21に戻り、このS21からの処理を繰り返す。
以上のように、本実施形態に係る自動分析装置1においては、反応管2011が壁部2142に接触したことを検知するセンサ215を備え、センサ215によって検知された結果が、所定の条件を満たした場合に、ユーザやメーカなどの通知先に警告を通知することとしたので、自動分析装置のダウンタイムを低減することができる。すなわち、自動分析装置1は、反応管2011が壁部2142に接触する頻度が高い場合などに、ユーザやメーカなどの通知先に警告を通知し、ユーザやメーカはメンテナンスや部品の交換を行うことができることとしたので、自動分析装置1は、廃棄されなかった反応管2011を再度把持することによる、反応管搬送ユニット212の動作エラーの発生や測定が終了した反応管2011の装置内への散乱を防ぐことができる。
〔第1乃至第3実施形態に係るその他の変形例〕
上述した第1乃至第3実施形態の自動分析装置1は、血液凝固分析検査を実施する自動分析装置への適用について説明したが、実施形態はこれに限られない。すなわち、生化学検査を実施する自動分析装置などの、反応管2011を廃棄する必要性のある他の自動分析装置にも、第1乃至第3実施形態は応用可能である。
上述した第1乃至第3実施形態の自動分析装置1は、血液凝固分析検査を実施する自動分析装置への適用について説明したが、実施形態はこれに限られない。すなわち、生化学検査を実施する自動分析装置などの、反応管2011を廃棄する必要性のある他の自動分析装置にも、第1乃至第3実施形態は応用可能である。
なお、上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及び、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは、記憶回路に保存されたプログラムを読み出して実行することにより機能を実現する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成して構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、プロセッサは、プロセッサ単一の回路として構成されている場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて、1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合して、その機能を実現するようにしてもよい。
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例としてのみ提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図したものではない。本明細書で説明した新規な装置及び方法は、その他の様々な形態で実施することができる。また、本明細書で説明した装置及び方法の形態に対し、発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の省略、置換、変更を行うことができる。添付の特許請求の範囲及びこれに均等な範囲は、発明の範囲や要旨に含まれるこのような形態や変形例を含むように意図されている。
1…自動分析装置、2…分析機構、3…解析回路、4…駆動機構、5…入力インターフェース、6…出力インターフェース、7…通信インターフェース、8…記憶回路、9…制御回路、91…システム制御機能、92…搬送制御機能
Claims (15)
- 反応管を把持する複数の接触部を備える把持機構であって、前記複数の接触部が閉じることにより前記反応管を把持し、前記複数の接触部が開くことにより前記反応管を解放する把持機構と、
前記反応管が廃棄される反応管廃棄位置において、前記把持機構の前記複数の接触部が開ききる前に、前記複数の接触部により部分的に支持されている前記反応管と接触する位置に設けられる壁部と、
を備える、自動分析装置。 - 前記複数の接触部は、1対の爪部を含み、
前記把持機構を上昇させ、且つ、下降させる、搬送駆動部と、前記1対の爪部を開閉させる開閉機構とをさらに備え、
前記開閉機構は、前記反応管廃棄位置において、前記搬送駆動部により、前記把持機構を下降させる際に、前記1対の爪部を開かせる、請求項1に記載の自動分析装置。 - 前記1対の爪部のそれぞれは、前記1対の爪部から突出するシャフトを備え、
前記開閉機構は、前記シャフトをガイドするガイド部を備えており、
前記開閉機構は、前記反応管廃棄位置において、前記搬送駆動部により、前記把持機構が下降する際に、前記ガイド部が、前記シャフトを操作して、前記1対の爪部を開かせる、請求項2に記載の自動分析装置。 - 前記ガイド部は、前記1対の爪部における前記シャフト同士の間隔を狭めることにより、前記1対の爪部を開かせる、請求項3に記載の自動分析装置。
- 前記反応管が廃棄される廃棄部をさらに備え、
前記搬送駆動部が下降させている前記反応管の下端部が、前記廃棄部の開口である廃棄口よりも下方の位置に到達したとき、前記開閉機構により、前記1対の爪部は開き始める、請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の自動分析装置。 - 前記搬送駆動部が下降させている前記反応管の側面部が前記廃棄口を通過するとき、前記1対の爪部の開度は前記廃棄口の幅よりも小さい、請求項5に記載の自動分析装置。
- 前記壁部は、前記廃棄部の内部に設けられた、下方に延びる板状部材である、請求項5又は請求項6に記載の自動分析装置。
- 前記板状部材は、角部が丸みを帯びた形状の曲げ部を有する、請求項7に記載の自動分析装置。
- 前記板状部材は、前記廃棄部の下方に向けて広がるテーパ形状を有する、請求項7又は請求項8に記載の自動分析装置。
- 前記壁部は、前記廃棄部の内側及び下方に向けて傾斜した傾斜面が形成された突起物で構成されている、請求項5又は請求項6に記載の自動分析装置。
- 前記壁部は、前記廃棄部の内側側壁である、請求項5又は請求項6に記載の自動分析装置。
- 前記廃棄部の内側側壁と前記廃棄部の上部とが交差する角部は、丸みを帯びた形状である、請求項11に記載の自動分析装置。
- 前記廃棄部の内側側壁は、前記廃棄部の下方に向けて広がるテーパ形状を有する、請求項11又は請求項12に記載の自動分析装置。
- 前記反応管が前記壁部に接触したことを検知するセンサを、さらに備える、請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の自動分析装置。
- 前記センサによって検知された結果が所定の条件を満たした場合に、警告を通知する通知部を、さらに備える、請求項14に記載の自動分析装置。
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JP2022054307A JP2023146883A (ja) | 2022-03-29 | 2022-03-29 | 自動分析装置 |
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---|---|---|---|
JP2022054307A JP2023146883A (ja) | 2022-03-29 | 2022-03-29 | 自動分析装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023146883A true JP2023146883A (ja) | 2023-10-12 |
Family
ID=88286785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2022054307A Pending JP2023146883A (ja) | 2022-03-29 | 2022-03-29 | 自動分析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023146883A (ja) |
-
2022
- 2022-03-29 JP JP2022054307A patent/JP2023146883A/ja active Pending
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