JP2023146005A - 加熱装置及びこれを用いた加圧処理装置、画像形成装置 - Google Patents

加熱装置及びこれを用いた加圧処理装置、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

Figure 2023146005000001
【課題】ヒートパイプを利用した発熱手段を備え、ヒートパイプの封止部を保護することが可能な加熱装置を提供する。
【解決手段】加熱装置1は、長手方向に沿って発熱する発熱部2aを有し、被加熱体10を加熱する発熱手段2と、発熱手段2に接触して発熱部2aの長手方向に沿って延びるヒートパイプ3と、ヒートパイプ3を保持する保持手段4と、を備え、保持手段4は、ヒートパイプ3を収容する収容受部5と、ヒートパイプ3の封止部3a側の端部と収容受部5の端部との間を空間部を介して非接触に保つ保護部品6とを有する。また、この加熱装置1を用いた加熱処理装置や加熱処理装置を定着装置として用いる画像形成装置にも適用される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートパイプを利用した発熱手段を備えた加熱装置及びこれを用いた加圧処理装置、画像形成装置に関する。
従来この種の加熱装置としては例えば特許文献1に記載のものが挙げられる。
特許文献1には、低熱容量のプレート状ヒートパイプの表面に、絶縁層を介して発熱体を印刷したヒータを用いることで、非通紙部昇温の抑制と立ち上がり時間の短縮を両立する画像形成装置が開示されている。
特開2013-142834号公報(発明を実施するための形態,図1)
本発明が解決しようとする技術的課題は、ヒートパイプを利用した発熱手段を備え、ヒートパイプの封止部を保護することが可能な加熱装置を提供することにある。
本発明の第1の技術的特徴は、長手方向に沿って発熱する発熱部を有し、被加熱体を加熱する発熱手段と、前記発熱手段若しくは前記被加熱体に接触して前記発熱部の長手方向に沿って延びるヒートパイプと、前記ヒートパイプを保持する保持手段と、を備え、前記保持手段は、前記ヒートパイプを収容する収容受部と、前記ヒートパイプの封止部側の端部と前記収容受部の端部との間を空間部を介して非接触に保つ保護部品とを有することを特徴と
する加熱装置である。
本発明の第2の技術的特徴は、第1の技術的特徴を備えた加熱装置において、前記保護部品は前記ヒートパイプの長手方向に沿って弾性変形可能な弾性部材であることを特徴とする加熱装置である。
本発明の第3の技術的特徴は、第2の技術的特徴を備えた加熱装置において、前記保護部品は、前記ヒートパイプの外径よりも小径の内径を有し、前記ヒートパイプの長手方向に沿って弾性変形可能な圧縮コイルばねであることを特徴とする加熱装置である。
本発明の第4の技術的特徴は、第3の技術的特徴を備えた加熱装置において、前記保護部品は前記ヒートパイプの封止部のうち前記保護部品が装着された領域で長手方向に突出する寸法よりも長い密着長さを有する前記圧縮コイルばねであることを特徴とする加熱装置である。
本発明の第5の技術的特徴は、第1の技術的特徴を備えた加熱装置において、前記保護部品は非弾性部材であることを特徴とする加熱装置である。
本発明の第6の技術的特徴は、第5の技術的特徴を備えた加熱装置において、前記ヒートパイプの外径よりも小径の内径を有し、前記ヒートパイプの封止部側の端部を取り囲む円筒状部材であることを特徴とする加熱装置である。
本発明の第7の技術的特徴は、第6の技術的特徴を備えた加熱装置において、前記保護部品は前記ヒートパイプの封止部のうち前記保護部品が装着された領域で長手方向に突出する寸法よりも長い軸方向長さを有する前記円筒状部材であることを特徴とする加熱装置である。
本発明の第8の技術的特徴は、第1の技術的特徴を備えた加熱装置において、前記収容受部の端部と前記ヒートパイプの封止部とは反対側の端部との間に弾性部材を介在させることを特徴とする加熱装置である。
本発明の第9の技術的特徴は、回転するベルト状の被加熱体と、前記被加熱体内に設けられる第1の技術的特徴を備えた加熱装置と、前記被加熱体の前記発熱手段に対向する部位に接触して回転し、加熱処理対象物を加圧する加圧手段と、を備えたことを特徴とする加熱処理装置である。
本発明の第10の技術的特徴は、未定着像が保持された媒体を加熱、加圧して媒体上の未定着像を定着する定着手段と、前記媒体に未定着像を形成する作像手段と、を備え、前記定着手段に第9の技術的特徴を備えた加熱処理装置を用いたことを特徴とする画像形成装置である。
本発明の第1の技術的特徴によれば、ヒートパイプを利用した発熱手段を備え、ヒートパイプの封止部を保護することが可能な加熱装置を提供することができる。
本発明の第2の技術的特徴によれば、一つの保護部品でヒートパイプの熱膨張変形を許容し、かつ、ヒートパイプの封止部を保護することができる。
本発明の第3の技術的特徴によれば、圧縮コイルばねを利用し、弾性を有する保護部品を簡単に構成することができる。
本発明の第4の技術的特徴によれば、圧縮コイルばねを利用し、弾性を有する保護部品を構成するに当たって、ヒートパイプの封止部側端部の破損を確実に保護することができる。
本発明の第5の技術的特徴によれば、保護部品を非弾性部材で構成したとしても、ヒートパイプの封止部を保護することができる。
本発明の第6の技術的特徴によれば、円筒状部材を利用し、非弾性の保護部品を簡単に構築することができる。
本発明の第7の技術的特徴によれば、円筒状部材を利用し、非弾性の保護部品を構成するに当たって、ヒートパイプの封止部側端部の破損を確実に保護することができる。
本発明の第8の技術的特徴によれば、保護部品が弾性、非弾性を問わず、ヒートパイプの熱膨張変形を許容し、かつ、落下時等の衝撃に対しヒートパイプの封止部以外の端部も保護することができる。
本発明の第9の技術的特徴によれば、ヒートパイプを利用した発熱手段を備え、ヒートパイプの封止部を保護することが可能な加熱装置を含む加熱処理装置を提供することができる。
本発明の第10の技術的特徴によれば、未定着像を定着する定着手段に、ヒートパイプを利用した発熱手段を備え、ヒートパイプの封止部を保護することが可能な加熱装置を含む加熱処理装置を用い、未定着像を均一加熱定着する画像形成装置を提供することができる。
(a)は本発明が適用された加熱装置を含む加熱処理装置の実施の形態の概要を示す説明図、(b)は(a)に示す加熱装置の要部を上下逆にしてB方向から見た矢視図、(c)は(b)中C部拡大図、(d)は(b)中D部拡大図である。 実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す説明図である。 (a)は図2に示す加熱処理装置としての定着装置の一例を示す説明図、(b)は(a)中のヒートパイプの構成例を示す説明図である。 (a)は図3(a)に示す定着装置で用いられる加熱装置のヒートパイプの保持構造例を示す説明図、(b)は(a)中B部の拡大図、(c)は(a)中C部の拡大図である。 (a)は図4(c)に示すヒートパイプの封止部側端部の保持構造の詳細を示す説明図、(b)は保護部品としての圧縮コイルばねが伸張状態のときの各パラメータを示す説明図、(c)は保護部品としての圧縮コイルばねの最大圧縮時のパラメータを示す説明図、(d)は図4(b)に示すヒートパイプの反対側の端部の保持構造の詳細を示す説明図である。 (a)は比較の形態1に係る加熱装置のヒートパイプの保持構造例を示す説明図、(b)は(a)中B部の拡大図、(c)は(a)中C部の拡大図である。である。 (a)は変形の形態1に係る加熱装置のヒートパイプの保持構造例を示す説明図、(b)は変形の形態2に係る加熱装置のヒートパイプの保持構造例を示す説明図である。
◎実施の形態の概要
図1(a)は本発明が適用された加熱装置を用いた加熱処理装置の実施の形態の概要を示す説明図である。
同図において、加熱処理装置は、回転するベルト状の被加熱体10と、被加熱体10内に設けられる加熱装置1と、被加熱体10を挟んで加熱装置1に対向する部位に接触して回転し、加熱処理対象物12を加圧する加圧手段11と、を備えるものである。
ここで、被加熱体10又は加圧手段11はいずれか一方を駆動回転させ、他方を従動回転させるようにすればよい。
そして、本例では、加熱装置1は、図1(a)(b)及び(d)に示すように、長手方向に沿って発熱する発熱部2aを有し、被加熱体10を加熱する発熱手段2と、発熱手段2に接触して発熱部2aの長手方向に沿って延びるヒートパイプ3と、ヒートパイプ3を保持する保持手段4と、を備え、保持手段4は、ヒートパイプ3を収容する収容受部5と、ヒートパイプ3の封止部3a側の端部と収容受部5の端部との間を空間部を介して非接触に保つ保護部品6とを有するものである。
尚、本例では、保持手段4は発熱手段2を保持する収容受部5を有しているが、これに限定されず、保持手段4とは別の専用の保持手段で発熱手段2を保持するようにしてもよいことは勿論である。また、図1に示す例では、ヒートパイプ3は発熱手段2に直接接触しているが、これに代えて被加熱体10に直接接触させるようにしてもよい。
このような技術的手段において、発熱手段2としては面状発熱手段に限られず、広く発熱部2aを有するものを含む。
また、ヒートパイプ3の断面形状は特には限定されないが、強度的観点から断面円形状のものが好ましい。本例では、ヒートパイプ3は、構造上、一端が開口したパイプ部材に作動液と毛細管構造(いわゆるウィック)とを内蔵した後に、パイプ部材の開口端をかしめ、溶接で封止したものである。このため、ヒートパイプ3の封止部3a側の端部は例えば加熱装置1の落下時の衝撃によって破損し易い傾向があり、留意する必要がある。
更に、保持手段4は、ヒートパイプ3の収容受部5と保護部品6とを備えていればよい。ここで、保護部品6は、加熱装置1の落下時などにおいて、ヒートパイプ3の封止部3a側端部が収容受部5の端部に衝突して破損することを回避するものであればよく、少なくとも収容受部5の端部とヒートパイプ3の封止部3aの端部とを空間部を介して非接触に保つものであればよい。このように、「空間部を介して非接触に保つ」ことを要件とするのは、ヒートパイプ3の封止部3aの端部と収容受部5の端部との間に単にスペーサを介在させた場合には、ヒートパイプ3の封止部3aに接触するスペーサを介して収容受部5の端部からの衝撃が直接的に伝達される可能性があり、これを回避することを企図したものである。
次に、本実施の形態の代表的態様または好ましい態様について説明する。
先ず、保護部品6の代表的態様としては、ヒートパイプ3の長手方向に沿って弾性変形可能な弾性部材である態様が挙げられる。本例は、保護部品6に弾性部材を用いることで、ヒートパイプ3が熱膨張変形しても、その変形量を吸収することが可能になる点で好ましい。
本例において、保護部品6の好ましい態様としては、ヒートパイプ3の外径よりも小径の内径を有し、ヒートパイプ3の長手方向に沿って弾性変形可能な圧縮コイルばねが挙げられる。この場合、圧縮コイルばねが圧縮変形したとしても、ヒートパイプ3の封止部3aの端部が収容受部5の端部に対して非接触に配置されるには、ヒートパイプ3の封止部3aのうち保護部品6が装着された領域で長手方向に突出する寸法よりも長い密着長さを有する圧縮コイルばねであることが好ましい。
また、保護部品6の別の代表的態様としては非弾性部材である態様が挙げられる。本例において、ヒートパイプ3の外径よりも小径の内径を有し、ヒートパイプ3の封止部3a側端部を取り囲む円筒状部材であれば、ヒートパイプ3の封止部3aの端部と収容受部5の端部とを空間部を介して非接触に保つようにすることは可能である。この場合、ヒートパイプ3の封止部3aのうち保護部品6が装着された領域で長手方向に突出する寸法よりも長い軸方向長さを有する円筒状部材であることが好ましい。
更に、保持手段4としての好ましい態様としては、図1(b)(c)に示すように、収容受部5の端部とヒートパイプ3の封止部3aとは反対側の端部との間に弾性部品7を介在させる態様が挙げられる。本例では、ヒートパイプ3の両端部は保護部品6及び弾性部品7で収容受部5の端部に保持されるため、ヒートパイプ3の両端部が収容受部5の端部に直接衝突することはなくなり、保護部品6が弾性であればヒートパイプ3は両端で弾性保持され、また、保護部品6が非弾性であっても、弾性部品7の弾性によってヒートパイプ3の熱膨張変形は有効に吸収される。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明をより詳細に説明する。
◎実施の形態1
-画像形成装置の全体構成-
図2は実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す説明図である。
同図において、画像形成装置20は、所謂タンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であり、電子写真方式により各色成分(本例ではイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の四色)のトナー像が形成される複数の画像形成部22(22a~22d)を有している。そして、各画像形成部22に対応した箇所にはベルト状の中間転写体23が配設されると共に、各画像形成部22に対応した中間転写体23の背面には一次転写装置24(本例では一次転写ロール)が配設されている。更に、中間転写体23の一部には、各画像形成部22から中間転写体23に一次転写装置24にて一次転写された各色成分トナー像が用紙等の媒体Sに二次転写される二次転写装置(本例では二次転写ロール)25が配設されている。また、色成分トナー像が転写された媒体Sの搬送方向下流側には定着手段としての定着装置60が配設され、媒体S上の未定着トナー像を定着させるようになっている。
尚、本例では、複数の画像形成部22、中間転写体23、一次転写装置24及び二次転写装置25が媒体に未定着像を形成する作像手段に相当する。
ここで、各画像形成部22は、予め決められた方向に回転するドラム状の感光体30を有し、この感光体30の周囲には、感光体30を帯電する帯電装置31と、この帯電装置31にて帯電された感光体30上に静電潜像を書き込むレーザ走査装置などの露光装置32と、この露光装置32にて感光体30上に書き込まれた静電潜像を対応する色トナーにて現像する現像装置33と、この現像装置33にて現像されたトナー像が一次転写装置24にて中間転写体23上に一次転写された後の感光体30上の残留物を清掃する清掃装置34とを備えたものである。
また、中間転写体23は、複数の張架ロール41~45に掛け渡されており、例えば張架ロール41を駆動ロールとして予め決められた方向に沿って循環回転するようになっている。また、張架ロール44は二次転写装置25としての二次転写ロールの対向ロールを兼用し、二次転写ロールと対向ロールとの間に二次転写に必要な二次転写電界を生成するようになっている。更に、張架ロール45に対応する中間転写体23の表面には中間転写清掃装置46が配設されている。
更に、中間転写体23の下方には媒体供給装置50が設けられ、この媒体供給装置50から供給された媒体Sは二次転写装置25を経て定着装置60に至る搬送経路51に沿って搬送されるようになっている。尚、搬送経路51には、適宜数の搬送ロール52や、二次転写装置25から定着装置60へ搬送する搬送ベルト53、更には、二次転写装置25による二次転写部位、定着装置60の定着部位へ媒体Sを案内する案内板54,55や、図示外の媒体排出部に媒体Sを排出するための排出ロール56等が設けられている。
-定着装置-
次に、本実施の形態で用いられる定着装置60について図3(a)(b)を用いて説明する。
同図において、定着装置60は、搬送方向に移動する媒体Sを定着する上で必要な幅寸法を有し、循環移動する被加熱体としての定着ベルト61と、この定着ベルト61の裏面側に接触して設けられ、定着ベルト61を加熱する加熱装置62と、定着ベルト61を挟んで加熱装置62に対向する部位に接触して回転し、未定着像が保持された媒体Sを定着域(接触域)FPにて加圧する加圧手段としての加圧ロール63と、を備えている。
ここで、定着ベルト61は、可撓性や耐熱性を有する無端状の熱伝導用ベルトである。この定着ベルト61としては、例えばポリイミド、ポリアミド等の合成樹脂等の材料を用いて原形が円筒形状になるように成形したベルトが適用される。
また、加圧ロール63は、例えば金属等からなる円柱状又は円筒状のロール基体63aの外周面に弾性層、離型層等を設けたものである。この加圧ロール63は、その軸方向両端部に軸部63bを図示外の軸受で回転可能に支持され、図示外の加圧機構により加熱装置62側に向けて加圧される。
更に、本例では、加圧ロール63は図示外の駆動源からの駆動力が図示外の駆動伝達機構を介して伝達されるようになっており、画像形成動作等の必要な時期になると駆動回転され、これに伴って、定着ベルト61が加圧ロール63に追従して回転するようになっている。尚、定着ベルト61側を駆動回転させ、加圧ロール63を従動回転させるようにしてもよいことは勿論である。
-加熱装置-
本例において、加熱装置62は、定着ベルト61と加圧ロール63との間に挟持して加圧搬送される媒体Sを定着ベルト61を介して加熱する装置である。
また、この加熱装置62においては、最大サイズよりも幅寸法が小サイズの媒体Sを定着域FPに連続して通過させる場合、定着域FPのうち媒体Sが通過しない領域(非媒体通過領域)が生じ、この非媒体通過領域では通過する媒体Sにより熱が奪われることがないため、媒体通過領域に比べて、定着域FPのうち非媒体通過領域が局所的に高温になり、その結果、定着域FPでの定着温度分布が幅方向において不均一になる懸念がある。
本例では、定着域FPのうち非媒体通過領域における温度の不要な上昇を抑制することを踏まえ、加熱装置62は、定着ベルト61の定着域FPに対応する裏面側に配置され、媒体Sの搬送方向に交差する幅方向に延びる長尺な発熱手段としての面状ヒータ70と、この面状ヒータ70の長手方向に延び、面状ヒータ70の裏面側に接触して配置されるヒートパイプ80と、面状ヒータ70及びヒートパイプ80を保持するホルダ90と、を備えている。
-面状ヒータ-
本例では、面状ヒータ70は、基板71と、この基板71のうち定着ベルト61の内周面に接触する側の面に設けられる発熱部72と、この発熱部72に給電するための図示外の配線部とを有している。
ここで、基板71は、媒体Sの搬送方向と交差する幅方向の長さ寸法が最大サイズよりも長い寸法の矩形状の板状部材である。この基板71は、電気絶縁性を有する材料からなるものであり、例えばセラミックス製の基板が用いられる。
また、発熱部72は、基板71の片面にその長手方向に沿って直線状に設けられる発熱抵抗体からなる電熱線部であり、図中では模式的に一つ示されているが、通常は互いに離間した複数本(例えば3本)の電熱線部にて構成され、媒体Sの搬送時における幅寸法の広狭の違いに適合させるように相対的に多く発熱する領域を互いに異なる位置に存在させるようになっている。
-ヒートパイプ-
本例において、ヒートパイプ80は、面状ヒータ70のうち定着ベルト61と接触する側の面と反対側の面(裏面)の長手方向に沿う両側に2本接触した状態で配置されている。
ヒートパイプ80(具体的には80a,80b)は、図3(b)に示すように、いずれも、銅、ステンレス等の熱伝導性に優れた材料からなる円筒の両端を閉じた密閉管81であって、密閉管81の内周壁を毛細管構造(所謂ウイック)82にすると共に、密閉管81の内部に揮発性の作動液(純粋など)83を封入したものである。また、ヒートパイプ80(80a,80b)は、面状ヒータ70の発熱部72の長さと略同じ長さを有しており、2本平行した状態で配置して使用されるため、比較的小径(例えば外径が数ミリ)のものが適用されている。
そして、本例においては、密閉管81は、一端が開口した有底のパイプ部材85を使用し、このパイプ部材85の内周壁を毛細管構造82に形成すると共に、一端の開口から作動液83を流入した後に、パイプ部材85の一端の開口を封止部としてのカシメ部86にて封止したものである。
ここで、カシメ部86は、例えばパイプ部材85の端部を真空中で押しつぶして接合させた状態で塞ぐという加工を経た部分であり、カシメ部86以外の通常のパイプ部材85の外径部分に比べて肉厚が薄く強度も弱くなっている部分である。このカシメ部86は通常のパイプ部材85の外径部分よりも小径の先端部を有し、通常のパイプ部材85の端部から突出する突出部として構成されるものであるが、カシメ部86の外観形状については特に限定されるものではない。尚、本例では、封止部として、カシメ部86を用いた例が示されているが、封止部として溶接等の接合処理を施したものでもよいことは勿論である。
-ホルダ-
本例において、ホルダ90は、図3(a)及び図4に示すように、面状ヒータ70が保持されるホルダ本体91を有し、このホルダ本体91にはヒートパイプ80が保持される保持手段としてのヒートパイプ保持部95を形成すると共に、定着ベルト61の移動軌跡が案内される案内部105を形成したものであり、ホルダ本体91を取付用の支持ブラケット110に固定するようにしたものである。
<ホルダ本体>
本例において、ホルダ本体91は耐熱性を有する材料(例えばLCP、PPS、PET等の耐熱樹脂)にて媒体Sの幅方向に沿って長尺に一体的に形成され、定着ベルト61に対向する表面に、面状ヒータ70が収容される収容凹部92を有している。この収容凹部92は、面状ヒータ70が横断面形状と略同様な長尺な矩形状に形成され、面状ヒータ70の厚さ寸法よりも少し浅い深さ寸法を有し、面状ヒータ70を収容したときに、面状ヒータ70の表面がホルダ本体91の表面より僅かに突出して定着ベルト61の裏面に接触するように配慮されている。
<ヒートパイプ保持部>
本例において、収容凹部92の底部には、面状ヒータ70のうち発熱部72による発熱領域に対応した箇所にヒートパイプ保持部95が形成されている。このヒートパイプ保持部95は、収容凹部92の底部にヒートパイプ80(80a,80b)の収容スペースとして利用する凹所96を確保したものであり、この凹所96の長手方向両側壁97には、ヒートパイプ80(80a,80b)の両側部を収容する収容受部としての収容受溝98(具体的には98a,98b)が設けられている。この収容受溝98は、図3(a)及び図4(a)~(c)に示すように、各ヒートパイプ80(80a,80b)が平行して配置されるようにホルダ本体91の短手方向に離間して設けられている。
また、収容受溝98の幅寸法はヒートパイプ80の径方向と略同程度に選定されている。更に、収容受溝98又は凹所96の底壁には耐熱性を有する材料にて適宜数のスペーサ99が一体的或いは別体に設けられ、ヒートパイプ80の収容高さ位置が調整可能になっており、ヒートパイプ80と面状ヒータ70との接触状態を維持するようになっている。
更にまた、面状ヒータ70の非媒体通過領域の温度は200℃前後の高温になってヒートパイプ80に伝わることが多く、ヒートパイプ80は長手方向に対して熱膨張変形し易い特性を有している。このため、収容受溝98の奥行側端部とヒートパイプ80の端部との間にはヒートパイプ80の熱膨張変形を踏まえて所要の間隙100(図5参照)を確保することが必要である。
更に、本例では、収容受溝98(98a,98b)に所要の間隙100が確保されている構造であるため、図4及び図5に示すように、ヒートパイプ80のうち封止部としてのカシメ部86側の端部と収容受溝98の奥行側端部との間には、両者間を空間部を介して非接触に保つ保護部品120が介在されており、また、ヒートパイプ80のうちカシメ部86の反対側の端部と収容受溝98の奥行側端部との間には弾性変形可能な弾性部品130が介在されている。
<保護部品>
本例において、保護部品120は、図5(a)~(c)に示すように、ヒートパイプ80の長手方向に沿って弾性変形可能な弾性部材として、圧縮コイルばね121を利用している。この圧縮コイルばね121は、ヒートパイプ80のカシメ部86以外の通常のパイプ部材85の外径d1よりも小径の内径d2を有しており、圧縮コイルばね121の端部がカシメ部86の途中に引っ掛かり、カシメ部86を乗り越えて通常のパイプ部材85側に移動してしまう事態を回避するようになっている。
また、この圧縮コイルばね121の自由長さをL0、密着長さをLc、外力Pによる圧縮変形量をLとし、ヒートパイプ80のカシメ部86のうち圧縮コイルばね121が装着された領域の突出寸法をmとすると、圧縮コイルばね121はLc≦L≦L0を満たすように圧縮変形するが、カシメ部86の先端が収容受溝98の奥行側端部に接触しないように少なくともm<Lcの関係を満たすことが好ましい。
<弾性部品>
また、弾性部品130は、図5(d)に示すように、ヒートパイプ80の長手方向に沿って弾性変形可能な弾性部材として、圧縮コイルばね131を利用している。この圧縮コイルばね131は、ヒートパイプ80のカシメ部86以外の通常のパイプ部材85の外径d1よりも小径の内径d2を有し、ヒートパイプ80のカシメ部86とは反対側の端部と収容受溝98の奥行側端部との間に介在させるようにすればよい。本例では、弾性部品130としての圧縮コイルばね131は、保護部品120としての圧縮コイルばね121と略同様のものを使用して差し支えない。
尚、本例では、圧縮コイルばね131を使用しているが、保護部品120に要求されるように、ヒートパイプ80の端部と収容受溝98の奥行側端部とを空間部を介して非接触に保つ必要はないので、弾性部材として、両者間に接触する板バネや弾性スペーサ、ゴム等周知の弾性を有する部材を使用するようにしてもよい。
<案内部>
本例において、案内部105は、図3及び図4に示すように、ホルダ本体91の媒体Sの搬送方向の前後に一体的に形成され、定着域FPに定着ベルト61を導入するように案内する湾曲状の案内面が形成された導入案内部105aと、定着域FPから定着ベルト61を抜け出す方向に案内する湾曲状の案内面が形成された抜出し案内部105bとを備えている。そして、導入案内部105a及び抜出し案内部105bは支持ブラケット110を挟み込むように配置されている。
<ホルダ取付構造>
本例において、支持ブラケット110は、図3(a)に示すように、面状ヒータ70の長手方向の長さよりも長い部材であり、例えばホルダ90側に向かって一対の脚部111が突出するように配置される断面U字状のチャネル材で構成されている。
このため、本例では、ホルダ本体91の裏面側には、支持ブラケット110の脚部111の先端が嵌め込まれる取付溝106が形成され、この取付溝106に支持ブラケット110の脚部111の先端を嵌め込んだ状態で、ホルダ90が支持ブラケット110に取り付けられる。
そして、支持ブラケット110の長手方向の両端部は図示外の定着装置筐体の内壁面に設けられた図示外の装着部に装着して固定され、加熱装置62が定着ベルト61内に配置されるようになっている。
<センサ取付構造>
本例では、面状ヒータ70の発熱部72については図示外の制御装置によって温度制御されるようになっているが、温度制御に当たって、面状ヒータ70の基板71の裏面の所要の箇所に図示外の温度センサが接触するように配置され、この温度センサの測定情報が図示外の制御装置にフィードバックされるようになっている。
このため、本例では、図4(a)に示すように、ホルダ本体91の凹所96の底部にはセンサ開口140が適宜開設され、このセンサ開口140を通じて図示外の温度センサが組み付けられるようになっている。
-定着装置の定着動作-
次に、本実施の形態に係る定着装置の作動について説明する。
今、図2に示す画像形成装置において、最大サイズよりも小サイズの媒体Sに対し連続的に画像を形成する場合、画像形成部22(22a~22d)にて形成された各色成分のトナー像は中間転写体23を介して二次転写装置25にて媒体Sに一括転写され、媒体S上には転写された未定着像が保持され、定着装置60へと至る。
この状態において、定着装置60では、面状ヒータ70の発熱部72が発熱し、定着ベルト61を加熱すると共に、定着ベルト61と加圧ロール63との間の定着域FPに未定着像が保持された媒体Sを挟持して搬送する。このため、媒体S上の未定着像は定着域FPにて加熱、加圧した状態で定着される。
このとき、最大サイズよりも小サイズの媒体Sが連続して定着域FPを通過すると、定着域FPに非媒体通過領域が生じて当該非媒体通過領域の温度が上昇することが起こり得るが、本実施の形態では、面状ヒータ70の発熱部72の非媒体通過領域に該当する領域の熱は、ヒートパイプ80(80a,80b)の熱移動の作用により、面状ヒータ70のうち非媒体通過領域に比べて温度が相対的に低い状態となる媒体通過領域に移動させられる。
これにより、この定着装置60では、ヒートパイプ80を配置しない場合に比べて、非媒体通過領域における温度が上昇することが抑制される。
特に、本例では、2本のヒートパイプ80(80a,80b)を媒体Sの搬送方向に間隔を開けて平行な状態で配置しているので、1本のヒートパイプを配置している場合に比べて、非媒体通過領域における媒体Sの搬送方向の前後でも温度の上昇がむらなく効率的に抑制される。
-ヒートパイプの保護動作-
本例では、ヒートパイプ80(80a,80b)の長手方向両側部は、ホルダ90の収容受溝98に収容されているが、ヒートパイプ80のカシメ部86は弾性を有する保護部品120(具体的には圧縮コイルばね121)で弾性保持され、また、ヒートパイプ80のカシメ部86とは反対側に位置する端部は弾性部品130(具体的には圧縮コイルばね131)で弾性保持されている。
このとき、ヒートパイプ80が熱膨張変形すると、ヒートパイプ80のカシメ部86及びカシメ部86とは反対側に位置する端部は、熱膨張変形に伴ってヒートパイプ80の長手方向の外側に変位しようとする。
しかしながら、ヒートパイプ80のカシメ部86の変位は圧縮コイルばね121の圧縮変形により吸収され、仮に、圧縮コイルばね121が密着長さLcまで圧縮変形したとしても、収容受溝98の奥行側端部に対し空間部を介して非接触な状態を保つ。このため、ヒートパイプ80のカシメ部86が収容受溝98の奥行側端部に強く突き当たることはなく、カシメ部86が破損する懸念は抑制される。一方、ヒートパイプ80のカシメ部86とは反対側に位置する端部の変位は弾性部品130としての圧縮コイルばね131の圧縮変形により吸収され、ヒートパイプ80の端部が収容受溝98の奥行側端部に強く突き当たることはない。
また、交換用の定着装置60を搬送中に誤って落下したような場合には、落下時の衝撃力により、ヒートパイプ80が長手方向に移動しようとする懸念がある。
しかしながら、本例では、ヒートパイプ80のカシメ部86が収容受溝98の奥行側端部に向かって移動しようとしても、カシメ部86の移動は圧縮コイルばね121によって弾性的に受け止められ、圧縮コイルばね121の存在によって、収容受溝98の奥行側端部に対し常に空間部150を介して非接触な状態を保つ。このため、ヒートパイプ80のカシメ部86が収容受溝98の奥行側端部に強く突き当たることはなく、カシメ部86が破損する懸念は抑制される。また、ヒートパイプ80のカシメ部86とは反対側に位置する端部が収容受溝98の奥行側端部に向かって移動しようとしても、圧縮コイルばね131によって弾性的に受け止められ、ヒートパイプ80の端部が収容受溝98の奥行側端部に強く突き当たることはない。
特に、本例では、ヒートパイプ80(80a,80b)は、その両端が弾性を有する保護部品120及び弾性部品130で弾性的に保持されているため、仮に、定着装置60を落下するような事態が生じたとしても、ヒートパイプ80のカシメ部86のみならず、ヒートパイプ80のカシメ部86とは反対側に位置する端部も収容受溝98の奥行側端部に衝突する事態は回避される。このため、ヒートパイプ80のカシメ部86のみならず、カシメ部86の反対側に位置する端部が破損するという懸念は有効に回避される。また、ヒートパイプ80が熱膨張変形したとしても、ヒートパイプ80のカシメ部86及びカシメ部86の反対側に位置する端部が収容受溝98の奥行側端部に直接突き当たることはないので、ヒートパイプ80の両端部に熱膨張変形に依存して大きいストレスが作用する事態も抑えられる。
◎比較の形態1
図6は比較の形態1に係る定着装置で用いられるヒートパイプ80の保持構造を示す。
同図において、ヒートパイプ80(80a,80b)は、実施の形態1と同様に、ホルダ90の収容受溝98に保持されているが、保護部品120及び弾性部品130を使用しておらず、ヒートパイプ80のカシメ部86及びカシメ部86の反対側に位置する端部は、収容受溝98の奥行側端部との間に間隙100がそのまま残っている。
本態様では、間隙100の存在により、ヒートパイプ80が熱膨張変形したとしても、ヒートパイプ80のカシメ部86が収容受溝98の奥行側端部に強く突き当たることは避けられるかも知れない。
しかしながら、交換用の定着装置を搬送中に誤って落下したような場合には、落下時の衝撃力によってヒートパイプ80のカシメ部86が収容受溝98の奥行側端部に強く突き当たり、カシメ部86が破損する懸念が生ずる。
本実施の形態では、ヒートパイプ80(80a,80b)の長手方向両側部は夫々収容受溝98に収容されており、ヒートパイプ80のカシメ部86は弾性を有する保護部品120(具体的には圧縮コイルばね121)で保護され、ヒートパイプ80のカシメ部86とは反対側に位置する端部は弾性部品130(具体的には圧縮コイルばね131)で弾性的に保持されているが、ヒートパイプ80の保持構造はこれに限られるものではなく、例えば以下の変形の形態1,2に示すように、適宜選定して差し支えない。
◎変形の形態1
図7(a)は変形の形態1におけるヒートパイプの保持構造を示す。
同図において、ヒートパイプ80の保持構造は、実施の形態1と同様に、ヒートパイプ80のカシメ部86と収容受溝98との間には実施の形態1と同様な弾性を有する保護部品120(具体的には圧縮コイルばね121)を介在させているが、実施の形態1とは異なり、ヒートパイプ80のカシメ部86とは反対側に位置する端部を収容受溝98の奥行側端部に接触して配置するようにしたものである。
本例において、ヒートパイプ80が熱膨張変形したとすると、ヒートパイプ80のカシメ部86とは反対側に位置する端部は圧縮コイルばね121の付勢力によって収容受溝98の奥行側端部に位置規制されているため、ヒートパイプ80のカシメ部86のみが収容受溝98の奥行側端部に向かって変位する。しかしながら、カシメ部86の変位は圧縮コイルばね121の圧縮変形により吸収され、カシメ部86が収容受溝98の奥行側端部に強く突き当たることはない。
また、交換用の定着装置を誤って落下したような場合には、落下時の衝撃力によって、ヒートパイプ80のカシメ部86が収容受溝98の奥行側端部に向かって移動しようとしても、カシメ部86の移動は圧縮コイルばね121によって弾性的に受け止められ、圧縮コイルばね121の存在によって、収容受溝98の奥行側端部に対し常に空間部150を介して非接触な状態を保つ。このため、ヒートパイプ80のカシメ部86が収容受溝98の奥行側端部に強く突き当たることはなく、カシメ部86が破損する懸念は抑制される。
◎変形の形態2
図7(b)は変形の形態1におけるヒートパイプの保持構造を示す。
同図において、ヒートパイプ80の保持構造は、実施の形態1と同様に、ヒートパイプ80のカシメ部86とは反対側に位置する端部と収容受溝98の奥行側端部との間には実施の形態1と同様な弾性部品130としての圧縮コイルばね131を介在させているが、実施の形態1と異なり、ヒートパイプ80のカシメ部86と収容受溝98の奥行側端部との間には保護部品120として非弾性部材を用いるようにしたものである。
つまり、本例において、保護部品120は非弾性部材として耐熱性の材料(例えばSUS、SUM、アルミニウム等の金属材料、LCP、PPS、PET、PA、PC等の耐熱樹脂)を用いて成型された両端が開口した円筒状部材125である。この円筒状部材125は、ヒートパイプ80の通常のパイプ部材85の外径d1よりも小径の内径を有し、ヒートパイプ80のカシメ部86側端部を取り囲むようになっている。そして、円筒状部材125の軸方向長さをh、ヒートパイプ80のカシメ部86のうち円筒状部材125が装着された領域の長手方向に突出する寸法をmとすると、h>mの関係を満たすように選定されている。
本例において、ヒートパイプ80が熱膨張変形したとすると、ヒートパイプ80のカシメ部86側は収容受溝98の奥行側端部にせき止められた円筒状部材125のヒートパイプ80側端部に位置規制されているため、ヒートパイプ80のカシメ部86とは反対側に位置する端部のみが収容受溝98の奥行側端部に向かって変位する。しかしながら、カシメ部86の反対側に位置する端部の変位は圧縮コイルばね131の圧縮変形により吸収され、カシメ部86の反対側に位置する端部が収容受溝98の奥行側端部に強く突き当たることはない。
また、交換用の定着装置を誤って落下したような場合には、落下時の衝撃力によって、ヒートパイプ80のカシメ部86が収容受溝98の奥行側端部に向かって移動しようとしても、カシメ部86の移動は円筒状部材125によってせき止められる。このとき、円筒状部材125はヒートパイプ80のカシメ部86側端部を取り囲み、カシメ部86の通常のパイプ部材85寄りの小径部に突き当たるが、ヒートパイプ80のカシメ部86と反対側に位置する端部が圧縮コイルばね131によって弾性的に保持されていることから、円筒状部材125がカシメ部86の小径部に突き当たる力は圧縮コイルばね131の圧縮変形により一部吸収され、その分、カシメ部86の小径部に突き当たる力は低減し、カシメ部86の小径部が損傷する懸念は抑制される。更に、ヒートパイプ80のカシメ部86は、円筒状部材125の存在によって、収容受溝98の奥行側端部に対し常に空間部150を介して非接触な状態を保つため、ヒートパイプ80のカシメ部86が収容受溝98の奥行側端部に強く突き当たることはなく、カシメ部86が破損する懸念は抑制される。
本実施の形態では、加熱装置62は画像形成装置の定着装置に適用した例として示されているが、これに限られるものではない。
すなわち、本発明の加熱装置は、他の画像形成方式の装置や、媒体搬送装置で搬送される媒体を加熱又は乾燥させる媒体乾燥装置等、加熱処理を要する加熱処理装置に広く適用することができる。
1…加熱装置,2…発熱手段,2a…発熱部,3…ヒートパイプ,3a…封止部,4…保持手段,5…収容受部,6…保護部品,7…弾性部品,10…被加熱体,11…加圧手段,12…加熱処理対象物

Claims (10)

  1. 長手方向に沿って発熱する発熱部を有し、被加熱体を加熱する発熱手段と、
    前記発熱手段若しくは前記被加熱体に接触して前記発熱部の長手方向に沿って延びるヒートパイプと、
    前記ヒートパイプを保持する保持手段と、
    を備え、
    前記保持手段は、前記ヒートパイプを収容する収容受部と、
    前記ヒートパイプの封止部側の端部と前記収容受部の端部との間を空間部を介して非接触に保つ保護部品とを有することを特徴とする加熱装置。
  2. 請求項1に記載の加熱装置において、
    前記保護部品は前記ヒートパイプの長手方向に沿って弾性変形可能な弾性部材であることを特徴とする加熱装置。
  3. 請求項2に記載の加熱装置において、
    前記保護部品は、前記ヒートパイプの外径よりも小径の内径を有し、前記ヒートパイプの長手方向に沿って弾性変形可能な圧縮コイルばねであることを特徴とする加熱装置。
  4. 請求項3に記載の加熱装置において、
    前記保護部品は前記ヒートパイプの封止部のうち前記保護部品が装着された領域で長手方向に突出する寸法よりも長い密着長さを有する前記圧縮コイルばねであることを特徴とする加熱装置。
  5. 請求項1に記載の加熱装置において、
    前記保護部品は非弾性部材であることを特徴とする加熱装置。
  6. 請求項5に記載の加熱装置において、
    前記ヒートパイプの外径よりも小径の内径を有し、前記ヒートパイプの封止部側の端部を取り囲む円筒状部材であることを特徴とする加熱装置。
  7. 請求項6に記載の加熱装置において、
    前記保護部品は前記ヒートパイプの封止部のうち前記保護部品が装着された領域で長手方向に突出する寸法よりも長い軸方向長さを有する前記円筒状部材であることを特徴とする加熱装置。
  8. 請求項1に記載の加熱装置において、
    前記収容受部の端部と前記ヒートパイプの封止部とは反対側の端部との間に弾性部材を介在させることを特徴とする加熱装置。
  9. 回転するベルト状の被加熱体と、
    前記被加熱体内に設けられる請求項1に記載の加熱装置と、
    前記被加熱体の前記発熱手段に対向する部位に接触して回転し、加熱処理対象物を加圧する加圧手段と、を備えたことを特徴とする加熱処理装置。
  10. 未定着像が保持された媒体を加熱、加圧して媒体上の未定着像を定着する定着手段と、
    前記媒体に未定着像を形成する作像手段と、を備え、
    前記定着手段に請求項9に記載の加熱処理装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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