JP2023142395A - 動力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トルクリップルを効果的に低減させつつ、モータトルクの低減を抑制できる動力装置を提供する。【解決手段】第1電動モータ2a及び第3電動モータ2cを含む第1モータ群20aと、第1モータ群20aの第1シャフト8a及び第3シャフト8cに直列連結された第2シャフト8b及び第4シャフト8dを有し、第2電動モータ2b及び第4電動モータ2dを含む第2モータ群20bと、を備える。第2モータ群20bは、第1モータ群20aにより発生されるトルクリップルのトルク波形に対し、逆位相となるトルクリップルのトルク波形を発生させる。【選択図】図2

Description

この発明は、動力装置に関するものである。
例えば、車両に搭載される走行用の動力装置として、回転電機である電動モータを使用する場合がある。とりわけ、高出力を必要とする大型車両の動力装置として回転電機を使用する場合、複数の回転電機を用いる場合がある。このものの中には、出力シャフトに軸方向に長い1つのロータコアが固定されたロータと、ロータの周囲を取り囲むように設けられた複数のステータと、を備えたものがある。
各ステータの軸方向の長さは、ロータコアの軸方向の長さよりも短い。各ステータは、ロータコアと径方向で対向するように、軸方向に並んで配置されている。
ロータコアには、マグネット等で複数の磁極が形成されている。ステータには、コイルが巻回されている。このような構成のもと、各ステータのコイルに通電を行うと、各々ステータに鎖交磁束が形成される。これら鎖交磁束とロータのマグネットとの間で磁気的な吸引力や反発力が生じ、ロータ(出力シャフト)が回転される。ステータが複数設けられている分、大きいモータトルクを得ることができる。
ところで回転電機は、その構造上トルクリップルが発生する。トルクリップルは、回転電機を駆動する際の振動となり、性能を低下させてしまう。このため、軸方向に並んだ複数のステータを、周方向の取付位相をそれぞれ少しずつずらすいわゆるスキューさせて配置する技術が開示されている。これにより、ステータにより形成される鎖交磁束とロータコアのマグネットとの間に生じる磁気的な吸引力や反発力の発生タイミングを軸方向でずらすことができる。よって、回転電機トルクリップルを低減することができる。
特開2003-189072号公報
しかしながら、上述の従来技術では、全てのステータに対して1つのロータなので、低減可能なトルクリップルの次数成分が限定されてしまうという課題があった。
また、トルクリップルを低減させるべく、ステータをスキューさせて配置すると、スキューさせた分、モータトルクが低減してしまうという課題があった。
このため、動力装置のエネルギー効率が悪化してしまう可能性があった。
そこで本発明は、トルクリップルを効果的に低減させつつ、モータトルクの低減を抑制でき、エネルギー効率の改善を図ることができる動力装置を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
(1)本発明に係る動力装置(例えば、実施形態の動力装置1)は、少なくとも1つの第1回転電機(例えば、実施形態の第1電動モータ2a、第3電動モータ2c)を含む第1回転電機群(例えば、実施形態の第1モータ群20a)と、前記第1回転電機群の第1シャフト(例えば、実施形態の第1シャフト8a、第3シャフト8c)に直列連結された第2シャフト(例えば、実施形態の第2シャフト8b、第4シャフト8d)を有し、少なくとも1つの第2回転電機(例えば、実施形態の第2電動モータ2b、第4電動モータ2d)を含む第2回転電機群(例えば、実施形態の第2モータ群20b)と、を備え、前記第2回転電機群は、前記第1回転電機群により発生されるトルクリップルのトルク波形に対し、逆位相となるトルクリップルのトルク波形を発生させることを特徴とする。
このように構成することで、各回転電機のモータトルクを低減させることなく、所望のトルクリップルの次数成分を低減させることができる。このため、トルクリップルを効果的に低減させつつ、モータトルクの低減を抑制でき、エネルギー効率の改善を図ることができる。
(2)上記構成において、前記第1回転電機は、第1コイル(例えば、実施形態のコイル15)が巻回される複数の第1スロット(例えば、実施形態のスロット17)を有する1つの第1ステータ(例えば、実施形態の第1ステータ7a、第3ステータ7c)と、前記第1シャフトに固定されN極及びS極からなる第1磁極(例えば、実施形態の磁極10)を有する1つの第1ロータコア(例えば、実施形態の第1ロータコア9a、第3ロータコア9c)と、を備え、前記第2回転電機は、第2コイル(例えば、実施形態のコイル15)が巻回される複数の第2スロット(例えば、実施形態のスロット17)を有する1つの第2ステータ(例えば、実施形態の第2ステータ7b、第4ステータ7d)と、前記第2シャフトに固定されN極及びS極からなる第2磁極(例えば、実施形態の磁極10)を有する1つの第2ロータコア(例えば、実施形態の第2ロータコア9b、第4ロータコア9d)と、を備え、前記第1コイルの相数と前記第2コイルの相数とが同一であり、前記第1スロットのスロット数と前記第2スロットのスロット数とは同一であり、前記第1磁極の磁極数と前記第2磁極の磁極数とが同一であり、1極対あたりの前記第1スロット及び前記第2スロットのスロット数をXとし、前記第1コイル及び前記第2コイルの相数をYとしたとき、少なくとも1つの前記第2ステータは、前記第1ステータの前記第1スロットに対し、周方向に電気角で(360/X)/2度だけ前記第2スロットの周方向の位相をずらして配置されており、少なくとも1つの前記第2ロータコアは、前記第1ロータコアの第1磁極に対し、周方向に電気角で(360/2Y)/2度だけ前記第2磁極の周方向の位相をずらして配置されてもよい。
このように構成することで、各回転電機をそれぞれ独立した形で、ステータに対してロータコアを所望の位相(電気角)だけ周方向にずらすことができる。また、第1回転電機に対して第2回転電機を所望の位相(電気角)だけ周方向にずらすことができる。このため、各回転電機のモータトルクを確実に低減させることなく、所望のトルクリップルの次数成分を確実に低減させることができる。
(3)上記構成において、前記第1回転電機と前記第2回転電機とが交互に配置されていてもよい。
このように構成することで、バランスよくトルクリップルを低減できる。また、第1シャフトと第2シャフトとの間に生じる捩じれトルクを低減でき、各シャフトの製品寿命を延命化できる。
(4)上記構成において、前記第1回転電機と前記第2回転電機とが同一サイズであり、かつ前記第1回転電機の個数と前記第2回転電機の個数とが同数であり、前記第1回転電機及び前記第2回転電機の個数は、全体として偶数個であってもよい。
このように構成することで、回転電機の仕様を単一化でき、動力装置全体としての製造コストを低減できる。また、部品管理を容易に行うことが可能になる。さらに、より確実にバランスよくトルクリップルを低減できる。
本発明の動力装置によれば、トルクリップルを効果的に低減させつつ、モータトルクの低減を抑制できる。
本発明の実施形態における動力装置を備えた車両の概略構成図である。 本発明の実施形態における各電動モータの概略構成図である。 本発明の実施形態における電動モータの径方向に沿う断面図である。 本発明の実施形態における各電動モータの周方向の位相のずれを説明する図である。 本発明の実施形態におけるトルクリップルの変化を示すグラフである。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<車両>
図1は、動力装置1を備えた車両100の概略構成図である。
図1に示すように、車両100は、車体101に設けられ、動力を発生する動力装置1と、車体101に設けられた車輪102と、車輪102を支持する車軸103に設けられ、動力装置1が連結されたディファレンシャルギア104と、を備える。ディファレンシャルギア104は、例えば車両100の旋回時に左右の車輪102の回転に偏差を付与する。動力装置1の動力が、ディファレンシャルギア104を介して車軸103に伝達される。
<動力装置>
動力装置1は、直列連結された4つの電動モータ2a,2b,2c,2d(第1電動モータ2a、第2電動モータ2b、第3電動モータ2c、第4電動モータ2d)と、各電動モータ2a~2dに別々に設けられ、各電動モータ2a~2dへの電力供給量を調整する4つのインバータ3a,3b,3c,3d(第1インバータ3a、第2インバータ3b、第3インバータ3c、第4インバータ3d)と、各インバータ3a~3dに別々に設けられ、対応するインバータ3a~3dの駆動制御を行う4つの制御部4a,4b,4c,4d(第1制御部4a、第2制御部4b、第3制御部4c、第4制御部4d)と、これらインバータ3a~3d及び制御部4a~4dを介して各電動モータ2a~2dに電力を供給するバッテリ5と、を備える。各部材は、ディファレンシャルギア104に近い側から順に第1から第4を付している(以下の各部材も同様)。
<電動モータ>
図2は、各電動モータ2a~2dの概略構成図である。
図2に示すように、各電動モータ2a~2dは、全て同一サイズ、同一構成である。各電動モータ2a~2dは、図示しないモータケースに回転軸線C回りに回転自在に支持されたロータ6a,6b,6c,6d(第1ロータ6a、第2ロータ6b、第3ロータ6c、第4ロータ6d)と、ロータ6a~6dの周囲に設けられ、図示しないモータケースに固定されたステータ7a,7b,7c,7d(第1ステータ7a、第2ステータ7b、第3ステータ7c、第4ステータ7d)と、を備える。以下の説明では、回転軸線Cと平行な方向を軸方向、回転軸線C回り方向を周方向、軸方向及び周方向に直交する方向を径方向と称する場合がある。
図3は、電動モータ2a~2dの径方向に沿う断面図である。図3では、電動モータ2a~2dを1/4周角度領域だけ示している。
図2、図3に示すように、ロータ6a~6dは、回転軸線Cと同軸上に設けられ、軸方向に直列連結されたシャフト8a,8b,8c,8d(第1シャフト8a、第2シャフト8b、第3シャフト8c、第4シャフト8d)と、シャフト8a~8dに固定されたロータコア9a,9b,9c,9d(第1ロータコア9a、第2ロータコア9b、第3ロータコア9c、第4ロータコア9d)と、を備える。
ロータコア9a~9dは、例えば複数の磁性鋼板を複数枚積層して形成される。ロータコア9a~9dは、外周部に設けられた磁極10を有する。磁極10は、N極及びS極からなる。本実施形態の磁極10の磁極数は、8極である。図3に示す1/4周角度領域は、1極対分となる。
ロータ6a~6dは、いわゆるIPM(Inteterior Parmanent Magnet)型である。ロータコア9a~9dには、1極ごと(1/8周角度領域ごと)に、それぞれ2つの第1永久磁石11と、2つの第2永久磁石12と、が埋設されている。各永久磁石11,12は、軸方向からみて長方形の板状の磁石である。各永久磁石11,12は、軸方向からみて1極あたりの極中心Eを中心に線対称に配置されている。2つの第1永久磁石11は、ロータコア9aの外周部寄りに配置されている。2つの第2永久磁石12は、第1永久磁石11よりも径方向内側に配置されている。各永久磁石11,12は、径方向外側が開くV字状に配置されている。
1極ごとの各永久磁石11,12は、磁化方向が同じである。すなわち、ロータコア9a~9dのうち、N極の磁極10を有する1/8周角度領域では、各永久磁石11,12の径方向外側の面が全てN極である。ロータコア9a~9dのうち、S極の磁極10を有する1/8周角度領域では、各永久磁石11,12の径方向外側の面が全てS極である。
このように配置された各永久磁石11,12では、ロータコア9a~9dの外周面での表面磁束密度を高くできる。また、極中心Eに各永久磁石11,12の磁束を集中させ易くできる。
ロータコア9a~9dには、軸方向からみて各永久磁石11,12の長手方向両端に、それぞれフラックスバリア13が形成されている。各フラックスバリア13は、ロータコア9a~9dを軸方向に貫通する空洞部である。各フラックスバリア13は、軸方向からみて各永久磁石11,12の長手方向両端からロータコア9a~9dへの磁束漏れを抑制する。
ステータ7a~7dは、回転軸線Cを中心とする環状のステータコア14と、ステータコア14に取り付けられるコイル15と、を主構成としている。ステータコア14は、例えば複数の磁性鋼板を複数枚積層して形成される。ステータコア14の内側面には、径方向内側に向かって突出する複数のティース16が形成されている。複数のティース16は周方向に等間隔で配置されている。周方向に隣接するティース16間には、スロット17が形成される。本実施形態では、1極対あたりのスロット17の数(スロット数)は、12個である。これらスロット17に、それぞれコイル15が挿入される。
コイル15は、例えば複数の銅線セグメントからなる。コイル15は、ステータコア14のスロット17に挿入されるコイル挿通部15aと、ステータコア14から軸方向の両側に突出する図示しないコイルエンドと、を有する。これらコイル挿通部15aとコイルエンドとにより、各ティース16(スロット17)にコイル15が巻回された形になる。コイル15は、3相(U相、V相、W相)で構成されている。
コイル15が通電されると、各ステータ7a~7dの各ティース16に、対応するロータ6a~6dの回転に寄与する鎖交磁束が形成される。この鎖交磁束とロータ6a~6dの永久磁石11,12により形成される磁束との間で磁気的な吸引力や反発力が生じる。これにより、ロータ6a~6dが継続的に回転される。
このとき、ステータ7a~7dでは、周方向全体でみると鎖交磁束の粗密が分布されている。ロータ6a~6dでも同様に、周方向全体でみると磁束の粗密が分布されている。このため、各電動モータ2a~2dでは、トルクリップル(出力トルクの脈動)が発生する。
ここで、各電動モータ2a~2dは、第1モータ群20aと第2モータ群20bとに分けられている。第1モータ群20aは、第1電動モータ2aと第3電動モータ2cとにより構成される。第2モータ群20bは、第2電動モータ2bと第4電動モータ2dとにより構成される。すなわち、第1モータ群20aを構成する電動モータ2a,2cと第2モータ群20bを構成する電動モータ2b,2dとは、軸方向に沿って交互に配置される。第2モータ群20bは、第1モータ群20aにより発生されるトルクリップルのトルク波形に対し、逆位相となるトルクリップルのトルク波形を発生させる。以下、より具体的に説明する。
<各電動モータの周方向の位相の説明>
図4は、第1モータ群20aの電動モータ2a,2cと、第2モータ群20bの電動モータ2b,2dとの周方向の位相のずれを説明する図である。図4では、説明を分かりやすくするために、ロータコア9a~9dの磁極10を簡略化して直線状に展開して示すとともに、ステータコア14を簡略化して直線状に展開して示している。また、図4では、第1モータ群20aの電動モータ2a,2cと、第2モータ群20bの電動モータ2b,2dと、を並べて示している。
図4に示すように、第1モータ群20aの電動モータ2a,2cの周方向の位相に対し、第2モータ群20bの電動モータ2b,2dの周方向の位相がずれている。すなわち、1極対あたりのスロット17の数をXとしたとき、第2ステータ7b及び第4ステータ7dは、第1ステータ7a及び第3ステータ7cに対し、周方向に電気角で、
(360/X)/2[度] ・・・(1)
を満たすようにスロット17の周方向の位相をずらして配置されている。
本実施形態では、数Xは「12」であるので、X=12を上記式(1)に代入すると、15[度]である。すなわち、第1モータ群20aのステータ7a,7cの周方向の位相に対し、第2モータ群20bのステータ7b,7dの周方向の位相は、電気角で15度ずれて配置されている。
また、コイル15の相数をYとしたとき、第2ロータコア9b及び第4ロータコア9dの磁極10は、第1ロータコア9a及び第3ロータコア9cの磁極10に対し、周方向に電気角で、
(360/2Y)/2[度] ・・・(2)
を満たすようにずれて配置されている。
本実施形態では、相数Yは、3相であるので、Y=3を上記式(2)に代入すると、30[度]である。すなわち、第1モータ群20aのロータコア9a,9cにおける磁極10の周方向の位相に対し、第2モータ群20bのロータコア9b,9dにおける磁極10の周方向の位相は、電気角で30度ずれて配置されている。
図5は、縦軸をトルクリップルとし、横軸をロータ6a~6dの回転角[deg]としたときの、トルクリップルの変化(トルクリップルのトルク波形)を示すグラフである。
図5に示すように、第2モータ群20bの各電動モータ2b,2dは、第1モータ群20aにより発生されるトルクリップルのトルク波形に対し、逆位相となるトルクリップルのトルク波形を発生させることが確認できる。
<動力装置の動作>
次に、動力装置の動作について説明する。
車両100の乗員が図示しない始動スイッチを操作すると、各制御部4a~4dが対応するインバータ3a~3dの駆動制御を行う。これにより、各電動モータ2a~2dのコイル15に選択的に所望の電流値で通電される。
また、各電動モータ2a~2dに設けられた回転位置検出センサ30(図1参照)により、各ロータ6a~6dの回転位置が検出される。この検出結果は、信号として対応する制御部4a~4dに出力される。制御部4a~4dは、回転位置検出センサ30の検出結果に基づいて、対応するインバータ3a~3dの駆動制御を行う。これにより、各電動モータ2a~2dのコイル15に適正なタイミングで通電される。そして、各ロータ6a~6dが回転される。
各ロータ6a~6dのシャフト8a~8dは、軸方向に直列連結されている。このため、電動モータ2a~2dの総モータトルクがシャフト8a~8d及びディファレンシャルギア104を介して車軸103に伝達される。これにより、車両が走行される。
ここで、各電動モータ2a~2dのステータ7a~7dは、上記式(1)を満たすように配置されている。このため、所望の次数(X=12次)のスロット高調波によりトルクリップルを低減できる。
また、各電動モータ2a~2dにおけるロータ6a~6dのロータコア9a~9dは、上記式(2)を満たすように配置されている。このため、所望の次数(相数×2=6次)のトルクリップルを低減できる。
このように、各電動モータ2a~2dをそれぞれ独立した形で、ステータ7a~7dに対してロータコア9a~9dを所望の位相だけ周方向にずらすことができる。また、第1モータ群20aの各電動モータ2a,2cに対して第2モータ群20bの各電動モータ2b,2dを、所望の位相だけ周方向にずらすことができる。
したがって、上述の実施形態によれば、動力装置1における所望の次数のトルクリップルを確実に低減できる。しかも、トルクリップルを低減するにあたり、従来とは異なりそれぞれの電動モータ2a~2bについて最適な進角制御(第2モータ群20bにおけるステータ7b,7d及びロータコア9b,9dの位相ずらし)を行っている。ここでいう最適な進角制御とは、各電動モータ2a~2dの最大トルクを出すための進角制御ということである。すなわち、例えば、トルクリップルを低減するために各電動モータ2a~2dをスキューさせるとする。この場合、各電動モータ2a~2dのうちのいずれか1個の電動モータ2a~2dに合わせて進角制御すると、他の3個の電動モータ2a~2dは最適進角とはならない。この結果、電動モータ2a~2d全体としてのモータトルクが低減してしまう。これに対し、上述の実施形態によれば、各電動モータ2a~2dそれぞれを個別に最適進角で制御できる。すなわち、最大トルクの進角で制御できる。このため、動力装置1のモータトルクを低減させることなく、トルクリップルを低減でき、エネルギー効率の改善を図ることができる。
また、第1モータ群20aの各電動モータ2a,2cと、第2モータ群20bの各電動モータ2b,2dと、が軸方向に交互に配置されている。同一モータ群20a,20bの各電動モータ2a,2c、及び各電動モータ2b,2dは、周方向の位相が同じである。このため、各電動モータ2a~2dの対応するシャフト8a~8dに作用するトルクをTとしたとき(図2参照)、各シャフト8a~8d間に作用する捩じれトルクの最大値は、3T/2とすることができる。
ここで、例えば第1モータ群20aの各電動モータ2a,2cを続けて並べ、その後に、第2モータ群20bの各電動モータ2b,2dを続けて並べたとする。このような場合、各シャフト8a~8d間に作用する捩じれトルクの最大値は、3Tになってしまう。したがって、第1モータ群20aの各電動モータ2a,2cと、第2モータ群20bの各電動モータ2b,2dと、を軸方向に交互に配置することにより、各シャフト8a~8d間に作用する捩じれトルクを低減できる。このため、各シャフト8a~8dの製品寿命を延命化できる。また、各電動モータ2a~2dにおける周方向の位相のずれを交互とすることにより、動力装置1全体として、バランスよくトルクリップルを低減できる。
各電動モータ2a~2dは、全て同一サイズ、同一構成である。第1モータ群20aにおける各電動モータ2a,2cの個数と、第2モータ群20bにおける各電動モータ2b,2dの個数とは同数で、電動モータ2a~2d全体としての個数は偶数個である。このため、モータトルクを低減させることなくトルクリップルを低減できる動力装置1を提供するにあたって、複数種類の電動モータを用意する必要がなく、電動モータ2a~2dを単一化することで動力装置1全体としての製造コストを低減できる。また、部品管理を容易に行うことが可能になる。さらに、より確実にバランスよくトルクリップルを低減できる。
本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば上述の実施形態では、動力装置1は、車両100の走行用の動力を発生する装置である場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、さまざまな装置の動力源とし、動力装置1を用いることができる。
上述の実施形態では、動力装置1を構成する回転電機として、電動モータ2a~2dを用いた場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、発電機能(回生機能)を備えた回転電機を用いてもよい。
上述の実施形態では、各電動モータ2a~2dは、3相(U相、V相、W相)構造のモータである場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、電動モータ2a~2dの相数は任意に設定することができる。各ロータコア9a~9dの周方向の位相ずれが上記式(2)を満たせばよい。
上述の実施形態では、各電動モータ2a~2dにおけるステータ7a~7dのスロット数は12個である場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、ステータ7a~7dのスロット数は任意に設定することができる。各ステータ7a~7dの周方向の位相ずれが上記式(1)を満たせばよい。
上述の実施形態では、各電動モータ2a~2dにおけるロータ6a~6dは、磁極10の磁極数が8極である場合について説明した。各ロータコア9a~9dには、径方向外側が開くV字状に配置された第1永久磁石11及び第2永久磁石12が埋設されている場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、ロータ6a~6dの磁極10の磁極数は任意に設定することができる。ロータコア9a~9dに表面磁束が形成されればよく、第1永久磁石11及び第2永久磁石12を用いなくてもよい。ロータ6a~6dは、IPM型に限られるものではなく、SPM(Surface Permanent Magnet)型でもよい。
上述の実施形態では、動力装置1の4つの制御部4a~4dは、対応するインバータ3a~3dの駆動制御を行う場合について説明した。各電動モータ2a~2dに、それぞれ回転位置検出センサ30を設けた場合について説明した。そして、制御部4a~4dは、回転位置検出センサ30の検出結果に基づいて、対応するインバータ3a~3dの駆動制御を行う場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、各インバータ3a~3dの駆動制御を行う4つの制御部4a~4dは、それぞれ自身とは別の他の制御部4a~4dの情報を取得し、その情報を自身の制御部4a~4dに反映させるようにしてもよい。例えば、4つの電動モータ2a~2dのうちの1つのみに回転位置検出センサ30を設けてもよい。例えば、制御部4a~4dは、対応する電動モータ2a~2dの電流値を取得する。これにより、回転位置検出センサ30が設けられている電動モータ2a~2dに対する位相ずれを制御部4a~4dによって求める。そして、これら制御部4a~4dによって、各電動モータ2a~2dの駆動制御を行ってもよい。
上述の実施形態では、第1モータ群20a及び第2モータ群20bは、それぞれ2つずつ電動モータ2a~2dを有し、電動モータ2a~2dの総個数が4個である場合について説明した。また、電動モータ2a~2dは、全て同一サイズ、同一構成である場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、第1モータ群20a及び第2モータ群20bは、少なくとも1つの電動モータを有していればよい。第1モータ群20aの電動モータの個数と第2モータ群20bの電動モータの個数とが同一でなくてもよい。各電動モータのサイズ及び構成が同一でなくてもよい。2つのモータ群20a,20bのうちの一方のモータ群20a,20bの電動モータにより発生されるトルクリップルのトルク波形に対し、他方のモータ群20a,20bの電動モータが逆位相となるトルクリップルのトルク波形を発生させればよい。例えば、第1モータ群20aの電動モータに対し、第2モータ群20bの電動モータの周方向の位相が少なくとも1つずれていればよい。
上述の実施形態では、第1モータ群20aを構成する電動モータ2a,2cと第2モータ群20bを構成する電動モータ2b,2dとは、軸方向に沿って交互に配置されている場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、第1モータ群20aの電動モータ2a,2cを配置した後、第2モータ群20bの電動モータ2b,2dを配置してもよい。また、各電動モータ2a~2dの周方向の位相を順にずらしてもよい。
1…動力装置
2a…第1電動モータ(第1回転電機)
2b…第2電動モータ(第2回転電機)
2c…第3電動モータ(第1回転電機)
2d…第4電動モータ(第2回転電機)
7a…第1ステータ
7b…第2ステータ
7c…第3ステータ(第1ステータ)
7d…第4ステータ(第2ステータ)
8a…第1シャフト
8b…第2シャフト
8c…第3シャフト(第1シャフト)
8d…第4シャフト(第2シャフト)
9a…第1ロータコア
9b…第2ロータコア
9c…第3ロータコア(第1ロータコア)
9d…第4ロータコア(第2ロータコア)
10…磁極(第1磁極、第2磁極)
15…コイル(第1コイル、第2コイル)
17…スロット(第1スロット、第2スロット)
20a…第1モータ群(第1回転電機群)
20b…第2モータ群(第2回転電機群)

Claims (4)

  1. 少なくとも1つの第1回転電機を含む第1回転電機群と、
    前記第1回転電機群の第1シャフトに直列連結された第2シャフトを有し、少なくとも1つの第2回転電機を含む第2回転電機群と、
    を備え、
    前記第2回転電機群は、前記第1回転電機群により発生されるトルクリップルのトルク波形に対し、逆位相となるトルクリップルのトルク波形を発生させる
    ことを特徴とする動力装置。
  2. 前記第1回転電機は、
    第1コイルが巻回される複数の第1スロットを有する1つの第1ステータと、
    前記第1シャフトに固定されN極及びS極からなる第1磁極を有する1つの第1ロータコアと、
    を備え、
    前記第2回転電機は、
    第2コイルが巻回される複数の第2スロットを有する1つの第2ステータと、
    前記第2シャフトに固定されN極及びS極からなる第2磁極を有する1つの第2ロータコアと、
    を備え、
    前記第1コイルの相数と前記第2コイルの相数とが同一であり、前記第1スロットのスロット数と前記第2スロットのスロット数とは同一であり、前記第1磁極の磁極数と前記第2磁極の磁極数とが同一であり、
    1極対あたりの前記第1スロット及び前記第2スロットのスロット数をXとし、前記第1コイル及び前記第2コイルの相数をYとしたとき、
    少なくとも1つの前記第2ステータは、前記第1ステータの前記第1スロットに対し、周方向に電気角で(360/X)/2度だけ前記第2スロットの周方向の位相をずらして配置されており、
    少なくとも1つの前記第2ロータコアは、前記第1ロータコアの第1磁極に対し、周方向に電気角で(360/2Y)/2度だけ前記第2磁極の周方向の位相をずらして配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の動力装置。
  3. 前記第1回転電機と前記第2回転電機とが交互に配置されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の動力装置。
  4. 前記第1回転電機と前記第2回転電機とが同一サイズであり、かつ前記第1回転電機の個数と前記第2回転電機の個数とが同数であり、
    前記第1回転電機及び前記第2回転電機の個数は、全体として偶数個である
    ことを特徴とする請求項3に記載の動力装置。
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