JP2023141253A - 複合型熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】高圧冷媒のエンタルピを充分に低下させることが可能な複合型熱交換器をコンパクトな態様で実現する。【解決手段】複合型熱交換器HEXは、圧縮機11、減圧弁16、蒸発器17を含む蒸気圧縮式の冷凍サイクル10に適用される。複合型熱交換器HEXは、高圧冷媒を高温側熱媒体と熱交換させて凝縮させる凝縮部12と、凝縮部12を通過した高圧冷媒に含まれる高圧液冷媒を一時的に貯留する貯液部13と、を備える。複合型熱交換器HEXは、貯液部13に貯留された高圧液冷媒を高温側熱媒体と熱交換させて過冷却する過冷却部14と、過冷却部14を通過した高圧液冷媒を蒸発器17から流出した低圧冷媒と熱交換させる内部熱交換部15と、を備える。凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15は、所定の結合要素によって結合されることで一体の構造物STとして構成されている。【選択図】図2

Description

本開示は、複合型熱交換器に関する。
従来、冷媒の放熱器と、放熱器通過後の高圧冷媒に含まれる高圧液冷媒を貯留する貯液器と、高圧液冷媒と圧縮機に吸入される低圧冷媒を熱交換させる内部熱交換器とを一体の熱交換器としてコンパクトに構成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016-3828号公報
ところで、特許文献1記載の複合型熱交換器は、内部熱交換器を含んでいるものの、放熱器での冷媒の放熱量が充分ではなく、高圧冷媒のエンタルピを充分に低下させることが困難である。
本開示は、高圧冷媒のエンタルピを充分に低下させることが可能な複合型熱交換器をコンパクトな態様で実現することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、
圧縮機(11)、圧縮機から吐出された高圧冷媒を減圧する減圧部(16)、減圧部で減圧された低圧冷媒を第1熱媒体と熱交換させて蒸発させる蒸発器(17)を含む蒸気圧縮式の冷凍サイクル(10)に適用される複合型熱交換器であって、
高圧冷媒を第2熱媒体と熱交換させて凝縮させる凝縮部(12)と、
凝縮部を通過した高圧冷媒に含まれる高圧液冷媒を一時的に貯留する貯液部(13)と、
貯液部に貯留された高圧液冷媒を第2熱媒体と熱交換させて過冷却する過冷却部(14)と、
過冷却部を通過した高圧液冷媒を蒸発器から流出した低圧冷媒と熱交換させる内部熱交換部(15)と、を備え、
凝縮部、過冷却部、内部熱交換部は、所定の結合要素によって結合されることで一体の構造物(ST)として構成されている。
このように構成される複合型熱交換器では、貯液部に貯留された高圧液冷媒を過冷却部で第2熱媒体と熱交換させて過冷却した後、さらに、内部熱交換部で低圧冷媒と熱交換させて過冷却する。このため、単一の熱交換器において、高圧冷媒のエンタルピを充分に低下させることできる。特に、本開示の複合型熱交換器は、凝縮部、過冷却部、内部熱交換部が一体の構造物として構成されている。このため、高圧冷媒のエンタルピを充分に低下させることが可能な複合型熱交換器をコンパクトな態様で実現することができる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態に係る複合型熱交換器を含む冷凍サイクル装置の概略構成図である。 第1実施形態に係る複合型熱交換器の模式的な正面図である。 第1実施形態に係る複合型熱交換器の模式的な斜視図である。 第1実施形態に係る複合型熱交換器の模式的な分解斜視図である。 第1実施形態に係る複合型熱交換器に用いる板状部材の一例を説明するための説明図である。 凝縮部の内部構造を説明するための説明図である。 内部熱交換部の内部構造を説明するための説明図である。 第1熱交換フィンを説明するための説明図である。 第1熱交換フィンおよび第2熱交換フィンの違いを説明するための説明図である。 第2実施形態に係る複合型熱交換器の模式的な正面図である。 第3実施形態に係る複合型熱交換器の模式的な正面図である。 第3実施形態に係る複合型熱交換器の模式的な平面図である。 第4実施形態に係る複合型熱交換器の模式的な正面図である。 第4実施形態の変形例となる複合型熱交換器の模式的な正面図である。 第5実施形態に係る複合型熱交換器の模式的な正面図である。 第6実施形態に係る複合型熱交換器の模式的な正面図である。 第7実施形態に係る複合型熱交換器を説明するための説明図である。 第8実施形態に係る複合型熱交換器の模式的な正面図である。 第9実施形態に係る複合型熱交換器の模式的な正面図である。 第9実施形態に係る複合型熱交換器の模式的な平面図である。 第10実施形態に係る複合型熱交換器を含む冷凍サイクル装置の概略構成図である。 第10実施形態に係る複合型熱交換器を説明するための説明図である。 第11実施形態に係る複合型熱交換器を含む冷凍サイクル装置の概略構成図である。 第11実施形態に係る複合型熱交換器を説明するための説明図である。 第12実施形態に係る複合型熱交換器を含む冷凍サイクル装置の概略構成図である。 第12実施形態に係る複合型熱交換器を説明するための説明図である。 第13実施形態に係る複合型熱交換器を説明するための説明図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
(第1実施形態)
本実施形態について、図1~図9を参照しつつ説明する。本実施形態では、本開示の複合型熱交換器HEXを、車両用の冷凍サイクル装置1に適用した例について説明する。冷凍サイクル装置1は、例えば、走行用電動モータから車両走行用の駆動力を得る電気自動車に搭載される。
冷凍サイクル装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル10、高温側回路50、および低温側回路60、制御部100を備える。冷凍サイクル装置1は、冷凍サイクル10を流れる冷媒を、高温側回路50を流れる高温側熱媒体および低温側回路60を流れる低温側熱媒体と熱交換させる。本実施形態では、低温側熱媒体が“第1熱媒体”に対応し、高温側熱媒体が“第2熱媒体”に対応している。
冷凍サイクル10は、圧縮機11、凝縮部12、貯液部13、過冷却部14、内部熱交換部15、減圧弁16、および蒸発器17を有している。冷凍サイクル10は、冷媒として、HFO-1234yf等の地球温暖化係数の低いものが採用されている。冷媒には、圧縮機11を潤滑するための冷凍機油が含まれている。冷凍機油は、例えば、PAGオイル等の液相の冷媒に相溶性を有するものが採用されている。冷凍機油の一部は、冷媒とともに冷凍サイクル10のサイクル内を循環する。
圧縮機11は、冷媒を圧縮して吐出する機器である。圧縮機11は、図示しない電池から供給される電力によって駆動させる電動圧縮機で構成されている。圧縮機11は、制御部100から出力される制御信号によって動作が制御される。
圧縮機11の冷媒吐出側には、凝縮部12が接続されている。凝縮部12は、圧縮機11から吐出された高温高圧の冷媒(以下、高圧冷媒とも呼ぶ)と高温側回路50を流れる高温側熱媒体とを熱交換させて、高圧冷媒の熱を高温側熱媒体に放熱させる放熱器である。高圧冷媒は、凝縮部12を通過する際に、高温側熱媒体に放熱して凝縮する。凝縮部12は、圧縮機11から吐出されて高圧冷媒を通過させる第1凝縮流路121と、高温側熱媒体を通過させる第2凝縮流路122とを有する。
ここで、高温側熱媒体は、高温側回路50を流れる流体である。高温側熱媒体は、例えば、エチレングリコールを含む液体または不凍液体が採用されている。高温側回路50は、高温側熱媒体を外部に放熱させたり、高温側熱媒体を用いて車室内を暖房したりするための回路である。図示しないが、高温側回路50には、高温側ポンプ、電気ヒータ、高温側ラジエータ、ヒータコア等が設けられている。
凝縮部12の冷媒出口側には、貯液部13が接続されている。貯液部13は、冷凍サイクル10内の余剰冷媒を貯めるものである。貯液部13は、凝縮部12から流出した高圧冷媒の気液を分離し、分離した高圧液冷媒を一時的に貯留する。貯液部13は、冷媒の出入口が上方に設けられたレシーバタンクRTで構成されている。レシーバタンクRTは、内部に貯留された高圧液冷媒を上方側から流出可能に構成されている。
貯液部13の冷媒出口側には、過冷却部14が接続されている。過冷却部14は、貯液部13から流出した高圧液冷媒を凝縮部12に流入する前の高温側熱媒体と熱交換させて、高圧液冷媒を過冷却する。過冷却部14は、貯液部13から流出した高圧液冷媒を通過させる第1過冷却流路141と、高温側熱媒体を通過させる第2過冷却流路142とを有する。本実施形態では、凝縮部12および過冷却部14が、圧縮機11から吐出された高圧冷媒を放熱させる放熱器を構成している。
過冷却部14の冷媒出口側には、内部熱交換部15が接続されている。内部熱交換部15は、過冷却部14を通過した高圧液冷媒と後述の蒸発器17を通過した低圧冷媒とを熱交換させる。内部熱交換部15は、過冷却部14を通過した高圧液冷媒を通過させる第1熱交換流路151と、蒸発器17を通過した低圧冷媒を通過させる第2熱交換流路152とを有する。
内部熱交換部15の第1熱交換流路151の冷媒出口側には、減圧弁16が接続されている。減圧弁16は、内部熱交換部15を通過した高圧液冷媒を減圧させる減圧部である。減圧弁16は、制御部100から出力される制御信号によって、その作動が制御される電気式の可変絞りであり、弁体と電動アクチュエータとを有している。
減圧弁16の冷媒出口側には、蒸発器17が接続されている。蒸発器17は、減圧弁16で減圧された低圧冷媒を低温側熱媒体と熱交換させて蒸発させるチラーである。蒸発器17は、減圧弁16で減圧された低圧冷媒を通過させる第1蒸発流路171と、低温側熱媒体を通過させる第2蒸発流路172とを有する。
ここで、低温側熱媒体は、低温側回路60を流れる流体である。低温側熱媒体は、例えば、エチレングリコールを含む液体または不凍液体が採用されている。低温側回路60は、低温側熱媒体を介して外部から吸熱したり、低温側熱媒体を用いて車室内を冷房したりするための回路である。図示しないが、低温側回路60には、低温側ポンプ、低温側ラジエータ、クーラコア等が設けられている。
蒸発器17の冷媒出口側には、内部熱交換部15の第2熱交換流路152が接続されている。内部熱交換部15の第2熱交換流路152には、蒸発器17を通過した後の低圧冷媒が流れる。
内部熱交換部15の第2熱交換流路152の冷媒出口側は、圧縮機11の冷媒吸入側に接続されている。これにより、内部熱交換部15を通過した後の低圧冷媒が、圧縮機11に吸入された後、再び圧縮される。
このように構成される冷凍サイクル装置1Aは、コンパクトに構成するために、凝縮部12、貯液部13、過冷却部14、内部熱交換部15が、複合型熱交換器HEXとして統合されている。以下、複合型熱交換器HEXについて、図2~図9を参照しつつ説明する。なお、図2~図4等における上下を示す矢印は、複合型熱交換器HEXを車両に搭載した際の上下方向Dgを示している。
図2に示すように、複合型熱交換器HEXは、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15が、所定の結合要素(本例ではロウ材)によって結合されることで一体の構造物STとして構成されている。複合型熱交換器HEXは、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15が所定方向に沿って一列に並ぶように配置されている。構造物STは、凝縮部12と内部熱交換部15との間に過冷却部14が配置されている。これにより、構造物STは、凝縮部12と内部熱交換部15との間の熱移動が抑制される構造になっている。また、貯液部13は、構造物STの外部に配置されている。本実施形態の貯液部13は、構造物STにおける内部熱交換部15を構成する部位に隣接して配置されている。
図3および図4に示すように、凝縮部12、過冷却部14、および内部熱交換部15は、それぞれ複数の板状部材30が積層されて接合されることによって構成されている。凝縮部12、過冷却部14、および内部熱交換部15は、プレート積層型の熱交換部として構成されている。具体的には、構造物STは、その全体が、複数の板状部材30が積層されて接合されることによって形成されている。構造物STは、複数の板状部材30の積層方向Dstが、上下方向Dgと交差する姿勢で車両に搭載される。
凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30は、少なくとも板厚および外形寸法が共通した板材で構成されている。具体的には、複数の板状部材30は、細長の略矩形状の板材で構成されている。複数の板状部材30は、その外周となる縁部分に、積層方向Dstの一方側に突き出る張出部が設けられている。複数の板状部材30は、互いに積層された状態で張出部同士がロウ付けにより接合される。
図5に示すように、構造物STは、複数の板状部材30が互いに積層された状態で接合されることで、第1凝縮流路121、第2凝縮流路122、第1過冷却流路141、第2過冷却流路142、第1熱交換流路151、第2熱交換流路152が形成される。
具体的には、第1凝縮流路121および第2凝縮流路122は、積層方向Dstの一方側に積層された複数の板状部材30同士の間に形成されている。第1凝縮流路121および第2凝縮流路122は、一本ずつ交互に配置されている。第1凝縮流路121および第2凝縮流路122が積層方向Dstに交互に配置されることで、凝縮部12が構成されている。
凝縮部12を構成する複数の板状部材30には、高圧冷媒を積層方向Dstに通過させるための第1凝縮孔123および第2凝縮孔124が形成されている。また、凝縮部12を構成する複数の板状部材30には、高温側熱媒体を積層方向Dstに通過させるための第1熱媒体孔125および第2熱媒体孔126が形成されている。
凝縮部12を構成する複数の板状部材30の四隅のうち対角となる位置にある2つの隅部に第1凝縮孔123および第2凝縮孔124が形成され、残りの2つの隅部に第1熱媒体孔125および第2熱媒体孔126が形成されている。具体的には、第1凝縮孔123および第2熱媒体孔126が板状部材30の上方側に形成され、第2凝縮孔124および第1熱媒体孔125が板状部材30の下方側に形成されている。
第1凝縮孔123および第2凝縮孔124は、高圧冷媒を第1凝縮流路121に分配したり、第1凝縮流路121を通過した高圧冷媒を集合させたりするタンク空間を形成する。凝縮部12を構成する複数の板状部材30のうち、積層方向Dstの両端に位置する第1端部材31および第1中間部材32には、第1凝縮孔123、第1熱媒体孔125、第2熱媒体孔126が形成され、第2凝縮孔124が形成されてない。また、凝縮部12を構成する複数の板状部材30のうち、積層方向Dstの中間に位置する第2中間部材33には、第2凝縮孔124、第1熱媒体孔125、第2熱媒体孔126が形成され、第1凝縮孔123が形成されてない。これにより、凝縮部12における高圧冷媒の流路がUターン流路となっている。
第1端部材31には、冷媒配管を接続するための高圧コネクタCHi、高温側熱媒体を導入する導入コネクタCNi、高温側熱媒体を導出する導出コネクタCNoが設けられている。
第1熱媒体孔125は、高温側熱媒体を第2凝縮流路122に分配する分配空間を形成する。また、第2熱媒体孔126は、第2凝縮流路122を通過した高温側熱媒体を集合させる集合空間を形成する。
凝縮部12は、高圧冷媒の上流側流路がダウンフロー流路となり、高圧冷媒の下流側流路がアップフロー流路となっている。また、凝縮部12における高温側熱媒体の流路がアップフロー流路となっている。これにより、凝縮部12は、積層方向Dstの一方側にて高圧冷媒と高温側熱媒体とが対向流となり、積層方向Dstの他方側にて高圧冷媒と高温側熱媒体とが並行流となっている。なお、ダウンフロー流路は、流体が下向きに流れる流路である。また、アップフロー流路は、流体が上向きに流れる流路である。
続いて、過冷却部14を構成する第1過冷却流路141および第2過冷却流路142について説明する。第1過冷却流路141および第2過冷却流路142は、積層方向Dstにおいて凝縮部12と内部熱交換部15との間に位置する複数の板状部材30同士の間に形成されている。第1過冷却流路141および第2過冷却流路142は、一本ずつ交互に配置されている。第1過冷却流路141および第2過冷却流路142が積層方向Dstに交互に配置されることで、過冷却部1図24が構成されている。構造物STは、第1中間部材32によって凝縮部12と過冷却部14とが仕切られている。
過冷却部14を構成する複数の板状部材30には、積層方向Dstに高圧液冷媒を積層方向Dstに通過させるための第1過冷却孔143および第2過冷却孔144が形成されている。また、過冷却部14を構成する複数の板状部材30には、積層方向Dstに高温側熱媒体を積層方向Dstに通過させるための第3熱媒体孔145および第4熱媒体孔146が形成されている。さらに、過冷却部14を構成する複数の板状部材30には、凝縮部12を通過した高圧冷媒を貯液部13に導くための高圧導入路HPiを形成する第1連通孔147が形成されている。
過冷却部14を構成する複数の板状部材30の四隅のうち対角となる位置にある2つの隅部に第1過冷却孔143および第1連通孔147が形成され、残りの2つの隅部に第3熱媒体孔145および第4熱媒体孔146が形成されている。また、第2過冷却孔144は、第1連通孔147と第4熱媒体孔146の間に形成されている。具体的には、第2過冷却孔144、第4熱媒体孔146、第1連通孔147が板状部材30の上方側に形成され、第1過冷却孔143および第3熱媒体孔145が板状部材30の下方側に形成されている。
第1過冷却孔143は、高圧液冷媒を第1過冷却流路141に分配する分配空間を形成する。また、第2過冷却孔144は、第1過冷却流路141を通過した高圧液冷媒を集合させる集合空間を形成する。第1過冷却孔143は、積層方向Dstにおいて第2凝縮孔124と重なり合う位置に形成されている。
第3熱媒体孔145は、高温側熱媒体を第2過冷却流路142に分配する分配空間を形成する。また、第4熱媒体孔146は、第2過冷却流路142を通過した高温側熱媒体を集合させる集合空間を形成する。第3熱媒体孔145は、第1熱媒体孔125と連通するように、積層方向Dstにおいて第1熱媒体孔125と重なり合う位置に形成されている。また、第4熱媒体孔146は、第2熱媒体孔126と連通するように、積層方向Dstにおいて第2熱媒体孔126と重なり合う位置に形成されている。
第1連通孔147は、凝縮部12において過冷却部14の近くにある板状部材30に形成された第1凝縮孔123と連通するように、積層方向Dstにおいて第1凝縮孔123と重なり合う位置に形成されている。
過冷却部14を構成する複数の板状部材30のうち、積層方向Dstの他方側の端に位置する第3中間部材34には、第1過冷却孔143、第2過冷却孔144、第1連通孔147が形成され、第3熱媒体孔145および第4熱媒体孔146が形成されていない。
このように構成される過冷却部14は、高圧液冷媒の流路および高温側熱媒体の流路の双方がアップフロー流路となっている。これにより、過冷却部14は、高圧液冷媒と高温側熱媒体とが並行流となっている。
続いて、内部熱交換部15を構成する第1熱交換流路151および第2熱交換流路152について説明する。第1熱交換流路151および第2熱交換流路152は、積層方向Dstの他方側に積層された複数の板状部材30同士の間に形成されている。第1熱交換流路151および第2熱交換流路152は、一本ずつ交互に配置されている。第1熱交換流路151および第2熱交換流路152が積層方向Dstに交互に配置されることで、内部熱交換部15が構成されている。構造物STは、第3中間部材34によって過冷却部14と内部熱交換部15が仕切られている。
内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30には、過冷却部14を通過した高圧液冷媒を積層方向Dstに通過させるための第1熱交換孔153および第2熱交換孔154が形成されている。また、内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30には、低圧冷媒を積層方向Dstに通過させるための第1低圧孔155および第2低圧孔156が形成されている。
内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30には、過冷却部14を通過した高圧冷媒を貯液部13に導くための高圧導入路HPiを形成する第2連通孔157が形成されている。第2連通孔157は、第1連通孔147と連通するように、積層方向Dstにおいて第1連通孔147と重なり合う位置に形成されている。
また、内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30には、貯液部13に貯留された高圧液冷媒を過冷却部14に導くための高圧導出路HPoを形成する第3連通孔158が形成されている。第3連通孔158は、第1過冷却孔143と連通するように、積層方向Dstにおいて第1過冷却孔143と重なり合う位置に形成されている。
内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30の四隅のうち対角となる位置にある2つの隅部に第2連通孔157および第3連通孔158が形成され、残りの2つの隅部に第1低圧孔155および第2低圧孔156が形成されている。また、第1熱交換孔153は、第2連通孔157と第2低圧孔156の間に形成されている。第2熱交換孔154は、第3連通孔158と第1低圧孔155の間に形成されている。具体的には、第1熱交換孔153、第2低圧孔156、第2連通孔157が板状部材30の上方側に形成され、第2熱交換孔154、第1低圧孔155、第3連通孔158が板状部材30の下方側に形成されている。
第1熱交換孔153は、過冷却部14を通過した高圧液冷媒を第1熱交換流路151に分配する分配空間を形成する。第1熱交換孔153は、第2過冷却孔144と連通するように、積層方向Dstにおいて第2過冷却孔144と重なり合う位置に形成されている。また、第2熱交換孔154は、第1熱交換流路151を通過した高圧液冷媒を集合させる集合空間を形成する。
第1低圧孔155は、低圧冷媒を第2熱交換流路152に分配する分配空間を形成する。また、第2低圧孔156は、第2熱交換流路152を通過した低圧冷媒を集合させる集合空間を形成する。
内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30のうち、積層方向Dstの他方側に位置する第4中間部材35には、第2熱交換孔154、各低圧孔155、156、第2連通孔157、第3連通孔158が形成され、第1熱交換孔153が形成されていない。
内部熱交換部15は、高圧液冷媒の流路がダウンフロー流路となり、低圧冷媒の流路がアップフロー流路となっている。これにより、内部熱交換部15は、高圧液冷媒と低圧冷媒とが対向流となっている。
ここで、本実施形態の構造物STは、貯液部13であるレシーバタンクRTが、内部熱交換部15を構成する部位に隣接して配置されている。前述したように、内部熱交換部15は、第2連通孔157が上方に形成され、第3連通孔158が下方に形成されているので、そのままレシーバタンクRTを接続することができない。
これに対して、本実施形態の構造物STは、内部熱交換部15における貯液部13に隣接する部位が、高圧導入路HPiを流れる高圧冷媒を貯液部13へ導くとともに、貯液部13に貯留された高圧液冷媒を高圧導出路HPoに導く構造になっている。
具体的には、内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30のうち、積層方向Dstの他方側の端に位置する第2端部材36には、貯液部13の冷媒出口に接続される第4連通孔159が形成されている。また、第2端部材36と第4中間部材35との間に、第4連通孔159を通過した高圧液冷媒を第3連通孔158に導くサイド流路SPが形成されている。なお、第2端部材36は、内部熱交換部15における貯液部13に隣接する部位である。第4連通孔159は、積層方向Dstにおいて第1熱交換孔153に重なり合う位置に形成されている。
このように構成される構造物STには、内部熱交換部15に対して貯液部13であるレシーバタンクRTが、ロウ付けによって一体に接合されている。すなわち、複合型熱交換器HEXは、凝縮部12、貯液部13、過冷却部14、内部熱交換部15が、ロウ材によって結合されることで一体に構成されている。
具体的には、内部熱交換部15の第2端部材36に貯液部13が接続されている。第2端部材36には、貯液部13以外にも、高圧コネクタCHo、第1低圧孔155に連通する低圧導入コネクタCLiおよび第2低圧孔156に連通する低圧導出コネクタCLo等が接続されている。貯液部13は、高圧コネクタCHo、低圧導入コネクタCLi、低圧導出コネクタCLoと干渉しないように、内部熱交換部15の第2端部材36に接続されている。
ここで、複数の板状部材30には、高圧液冷媒を含む高圧冷媒を通過させる高温側流路孔HL1が2つ以上形成されるとともに、高温側熱媒体を通過させるための低温側流路孔HL2が少なくとも1つ形成された多孔部材が含まれている。この多孔部材は、高温側流路孔HL1において高圧液冷媒を通過させる流路孔が低温側流路孔HL2に隣接するように形成されている。さらに、多孔部材には、高温側流路孔HL1として気相状態の高圧冷媒または高圧液冷媒を通過させる大径孔と、高圧液冷媒を通過させるものであって大径孔よりも小径となる小径孔とが形成されている。そして、小径孔が低温側流路孔HL2に隣接する位置に形成されている。
具体的には、過冷却部14を構成する複数の板状部材30には、上記の多孔部材を構成する第1板状部材30Aが含まれている。第1板状部材30Aには、高温側流路孔HL1として、第1過冷却孔143、第2過冷却孔144、第1連通孔147が形成されるとともに、低温側流路孔HL2として、第3熱媒体孔145、第4熱媒体孔146が形成されている。第1過冷却孔143および第1連通孔147は、高圧冷媒が通過する流路孔であって第2過冷却孔144よりも大径となる大径孔となっている。第2過冷却孔144は、高圧液冷媒が通過する流路孔であって、第1過冷却孔143および第1連通孔147よりも小径となる小径孔となっている。第1板状部材30Aには、小径孔である第2過冷却孔144が高温側熱媒体を通過させる第4熱媒体孔146と隣接するように形成されている。
また、内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30には、上記の多孔部材を構成する第2板状部材30Bが含まれている。図5に示すように、第2板状部材30Bには、高温側流路孔HL1として、第1熱交換孔153、第2熱交換孔154、第2連通孔157、第3連通孔158が形成され、低温側流路孔HL2として、第1低圧孔155、第2低圧孔156が形成されている。第2連通孔157および第3連通孔158は、高圧冷媒が通過する流路孔であって第1熱交換孔153および第2熱交換孔154よりも大径となる大径孔となっている。第1熱交換孔153および第2熱交換孔154は、高圧液冷媒が通過する流路孔であって、第2連通孔157および第3連通孔158よりも小径となる小径孔となっている。第2板状部材30Bには、小径孔である第1熱交換孔153が低圧冷媒を通過させる第2低圧孔156と隣接するように形成されるとともに、小径孔である第2熱交換孔154が低圧冷媒を通過させる第1低圧孔155と隣接するように形成されている。
ここで、図6は、凝縮部12の内部構造を説明するための説明図である。図7は、内部熱交換部15の内部構造を説明するための説明図である。なお、過冷却部14の内部構造は、凝縮部12と実質的に同様であるため図示を省略している。
凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30は、アルミニウム合金等からなる金属製の芯材CMの両面にロウ材がクラッドされたもので構成されている。
具体的には、図6、図7に示すように、複数の板状部材30は、それぞれアルミニウム合金からなる芯材CMの一面側に犠牲層SLが設けられている。そして、複数の板状部材30は、犠牲層SLが設けられた一面同士が接するように接合されるとともに、犠牲層SLが設けられていない他面同士が接するように接合されている。犠牲層SLは、芯材CMよりも電位的に卑となる素材(例えば、Zn)を所定の割合で含有するアルミニウム合金からなる。
図6に示すように、凝縮部12を構成する複数の板状部材30は、犠牲層SLのない他面同士の間に高圧冷媒を通過させる第1凝縮流路121が形成され、犠牲層SLがある一面同士の間に高温側熱媒体を通過させる第2凝縮流路122が形成されている。図示しないが、過冷却部14を構成する複数の板状部材30は、犠牲層SLのない他面同士の間に高圧冷媒を通過させる第1過冷却流路141が形成され、犠牲層SLがある一面同士の間に高温側熱媒体を通過させる第2過冷却流路142が形成されている。
図7に示すように、内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30は、犠牲層SLのない他面同士の間に高圧液冷媒を通過させる第1熱交換流路151が形成され、犠牲層SLがある一面同士の間に低圧冷媒を通過させる第2熱交換流路152が形成されている。
このように構成される構造物STは、芯材CMよりも犠牲層SLが優先的に腐食する。このため、芯材CMの腐食が進行し難くなる。すなわち、構造物STの耐腐食性が向上する。
凝縮部12および過冷却部14を構成する複数の板状部材30の間には、高圧冷媒と高温側熱媒体との熱交換を促進する第1熱交換フィンF1が配置されている。また、内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30の間には、高圧冷媒と低圧冷媒との熱交換を促進する第2熱交換フィンF2が配置されている。
第1熱交換フィンF1および第2熱交換フィンF2は、例えば、図8に示すように、オフセットフィンFで構成されている。オフセットフィンFは、波形状の基材SUに切り起こされたルーバRが複数形成されている。第2熱交換フィンF2は、内部熱交換部15における冷媒の圧力損失が小さくなるように、第1熱交換フィンF1とは異なる形状になっている。例えば、図9に示すように、第2熱交換フィンF2は、第1熱交換フィンF1と比較して、基材SUにおける頂部分同士の間隔であるフィンピッチおよびルーバRの数の少なくとも一方が小さくなっている。
このように構成される複合型熱交換器HEXを含む冷凍サイクル装置1は、各種構成機器を制御するための制御部100を備える。制御部100は、プロセッサ、メモリを含むマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されている。制御部100は、メモリに記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行う。なお、制御部100のメモリは、非遷移的実体的記憶媒体で構成される。
制御部100の出力側には、圧縮機11、減圧弁16等が接続されている。また、図示しないが、制御部100の入力側には、空調制御用のセンサ群および機器温調用のセンサ群が接続されている。また、制御部100の入力側には、各種操作スイッチが接続され、各種操作スイッチの操作信号が入力される。
各種操作スイッチは、エアコンスイッチ、室温調整スイッチ等である。エアコンスイッチは、空調ユニット40にて空気の冷却を行うか否かを設定するスイッチである。室温調整スイッチは、車室内の設定温度を設定するスイッチである。
制御部100は、空調制御用のセンサ群および機器温調用のセンサ群のセンサ出力、各種操作スイッチの操作信号等に基づいて、冷凍サイクル装置1を動作させる。制御部100は、例えば、圧縮機11を駆動させるとともに、減圧弁16を絞り状態に制御する。例えば、減圧弁16へ出力する制御信号については、制御部100は、圧縮機11の冷媒吸入側の過熱度が所定の目標過熱度になるように決定する。
圧縮機11が駆動されると、圧縮機11から吐出された高圧冷媒は、複合型熱交換器HEXの凝縮部12に流入する。凝縮部12に流入した高圧冷媒は、高温側回路50を流れる高温側熱媒体に放熱する。これにより、凝縮部12を流れる高圧冷媒が冷却されて凝縮する。
具体的には、凝縮部12における積層方向Dstの一方側から流入した高圧冷媒は、凝縮部12をUターンするように流れた後、過冷却部14および内部熱交換部15を貫通する高圧導入路HPiを介して貯液部13に流入する。
高圧冷媒は、貯液部13で気液が分離されて、サイクル内の余剰となる高圧液冷媒が貯液部13の内側に貯留される。貯液部13に貯留された高圧液冷媒は、内部熱交換部15に設けられたサイド流路SPおよび内部熱交換部15を貫通する高圧導出路HPoを介して過冷却部14に流入する。
過冷却部14に流入した高圧液冷媒は、過冷却部14にて、高温側熱媒体と熱交換して過冷却される。過冷却部14を通過した高圧液冷媒は、内部熱交換部15の第1熱交換流路151に流入する。内部熱交換部15の第1熱交換流路151に流入した高圧液冷媒は、内部熱交換部15にて、蒸発器17を通過した低圧冷媒と熱交換して過冷却される。
内部熱交換部15の第1熱交換流路151を通過した高圧液冷媒は、減圧弁16で減圧される。減圧弁16で減圧された冷媒は、蒸発器17に流入し、低温側回路60を流れる低温側熱媒体から吸熱して蒸発する。これにより、低温側熱媒体が所望の温度となるまで冷却される。
蒸発器17を通過した低圧冷媒は、内部熱交換部15の第2熱交換流路152に流入し、高圧液冷媒をから吸熱する。そして、内部熱交換部15の第2熱交換流路152を通過した低圧冷媒は、圧縮機11の吸入側へ流れて、再び圧縮機11で圧縮される。
以上説明した複合型熱交換器HEXは、凝縮部12と、貯液部13と、過冷却部14と、内部熱交換部15と、を備え、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15が、所定の結合要素によって結合されることで一体の構造物STとして構成されている。
このように構成される複合型熱交換器HEXでは、貯液部13に貯留された高圧液冷媒を過冷却部14で高圧側熱媒体と熱交換させて過冷却した後、さらに、内部熱交換部15で低圧冷媒と熱交換させて過冷却する。このため、単一の熱交換器において、高圧冷媒のエンタルピを充分に低下させることできる。特に、本開示の複合型熱交換器HEXは、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15が一体の構造物STとして構成されている。このため、高圧冷媒のエンタルピを充分に低下させることが可能な複合型熱交換器HEXをコンパクトな態様で実現することができる。
ここで、従来技術の如く、凝縮部12と内部熱交換部15とで貯液部13が挟まれる配置構成になっていると、凝縮部12および内部熱交換部15と貯液部13との干渉が生じ易くなり、貯液部13の設計自由度が低下する。このため、貯液部13にて高圧冷媒の気液の分離を適切に行うことが難しい。
これに対して、本実施形態の複合型熱交換器HEXは、構造物STの側方に貯液部13が配置されている。これによれば、構造物STと貯液部13との干渉が生じ難くなり、貯液部13の設計自由度が高まる。このため、貯液部13における高圧冷媒の気液の分離性能を充分に確保することができる。
また、本実施形態の複合型熱交換器HEXは、以下の特徴を備える。
(1)構造物STは、凝縮部12と内部熱交換部15との間の熱移動が抑制される構造になっている。これによれば、凝縮部12と内部熱交換部15との間における意図しない熱移動が抑制されるので、内部熱交換部15で高圧冷媒のエンタルピを充分に低下させることができる。
(2)構造物STは、凝縮部12と内部熱交換部15との間に過冷却部14が配置されている。このように、凝縮部12と内部熱交換部15との間に過冷却部14を介在させる構成とすれば、断熱材等の別部品を追加することなく、凝縮部12と内部熱交換部15との間における意図しない熱移動を抑制することができる。すなわち、コンパクトな態様で、凝縮部12と内部熱交換部15との間における意図しない熱移動を抑制する構造を実現することができる。この結果、内部熱交換部15の熱交換性能が向上し、内部熱交換部15で高圧冷媒のエンタルピを充分に低下させることが可能となる。
(3)貯液部13は、構造物STにおける内部熱交換部15を構成する部位に隣接して配置される。構造物STには、凝縮部12を通過した高圧冷媒を貯液部13に導くための高圧導入路HPiが過冷却部14および内部熱交換部15を貫通するように形成される。また、構造物STには、貯液部13に貯留された高圧液冷媒を過冷却部14に導くための高圧導出路HPoが内部熱交換部15を貫通するように形成される。そして、構造物STは、内部熱交換部15における貯液部13に隣接する部位が、高圧導入路HPiを流れる高圧冷媒を貯液部13へ導くとともに、貯液部13に貯留された高圧液冷媒を高圧導出路HPoに導く構造になっている。
これによれば、凝縮部12を通過した高圧冷媒を貯液部13へ導く高圧導入路HPiおよび貯液部13に貯留された高圧液冷媒を過冷却部14に導く高圧導出路HPoを構造物STの内部に構成することができる。このため、凝縮部12と内部熱交換部15との間に過冷却部14を配置する複合型熱交換器HEXをコンパクトな態様で実現することができる。
(4)具体的には、貯液部13は、構造物STにおける内部熱交換部15を構成する部位に直に接合されている。このように、貯液部13と内部熱交換部15とを一体に構成すれば、複合型熱交換器HEXをコンパクトな態様で実現することができる。
(5)凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15は、複数の板状部材30が積層されて接合されることよって構成されている。これにより、熱交換効率に優れた複合型熱交換器HEXをコンパクトな態様で実現し易くなる。
(6)複数の板状部材30には、高圧液冷媒を含む高圧冷媒を通過させるための高温側流路孔HL1が少なくとも2つ形成されるとともに、高温側熱媒体または低圧冷媒を通過させるための低温側流路孔HL2が少なくとも1つ形成された多孔部材が含まれている。このように構成される多孔部材を複数の板状部材30に含めることで、プレート積層型の凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15を一体に構成し易くなる。
(7)多孔部材は、高温側流路孔HL1において高圧液冷媒を通過させる流路孔が低温側流路孔HL2に隣接するように形成されている。これによると、高圧液冷媒を高温側熱媒体や低圧冷媒に放熱させ易くなるので、複合型熱交換器HEXにおいて高圧液冷媒のエンタルピを充分に低下させることが可能となる。換言すれば、高圧液冷媒の意図しない受熱による熱害を抑制することができる。
(8)多孔部材には、高温側流路孔HL1として気相状態の高圧冷媒や高圧液冷媒を通過させる大径孔と、高圧液冷媒を通過させるものであって大径孔よりも小径となる小径孔とが形成され、小径孔が低温側流路孔HL2に隣接する位置に形成されている。
このように、高温側流路孔HL1における大径孔に気相状態の高圧冷媒を通過させる構成とすることで、流路孔における圧力損失を抑制することができる。加えて、高温側流路孔HL1における小径孔に高圧液冷媒を通過させる構成とすることで、多孔部材の大型化を抑制することができる。このことは、複合型熱交換器HEXのコンパクト化に寄与する。
(9)複数の板状部材30は、それぞれの一面側に犠牲層SLが設けられ、犠牲層SLが設けられた一面同士が接するように接合されるとともに、犠牲層SLが設けられていない他面同士が接するように接合される。複数の板状部材30における他面同士の間には、高圧冷媒を通過させる第1凝縮流路121、貯液部13に貯留された高圧液冷媒を通過させる第1過冷却流路141、過冷却部14を通過した高圧液冷媒を通過させる第1熱交換流路151が形成されている。複数の板状部材30における一面同士の間には、高温側熱媒体を通過させる第2凝縮流路122、高温側熱媒体を通過させる第2過冷却流路142、低圧冷媒を通過させる第2熱交換流路152が形成されている。
このように、犠牲層SLが設けられた一面同士の間に高温側熱媒体や低圧冷媒を通過させる流路を形成し、犠牲層SLが設けられていない他面同士の間に高圧冷媒を通過させる流路を形成することで、耐腐食性の確保および耐圧性の確保を両立させることができる。特に、犠牲層SLが設けられた一面同士の間に低圧冷媒を通過させる構成とすれば、内部熱交換部15に用いる板状部材30の構成を、凝縮部12および過冷却部14に用いる板状部材30の構成と共通化させることができる。これにより、凝縮部12、過冷却部14、および内部熱交換部15を一体化した構造物STを設計し易くなる。
(10)凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15それぞれを構成する複数の板状部材30は、少なくとも板厚および外形寸法が共通した板材で構成されている。これによれば、内部熱交換部15に用いる板状部材30の構成を、凝縮部12および過冷却部14に用いる板状部材30の構成と共通化させることができ、凝縮部12、過冷却部14、および内部熱交換部15を一体化した構造物STを設計し易くなる。
(11)凝縮部12および過冷却部14は、高圧冷媒と高温側熱媒体との熱交換を促進する第1熱交換フィンF1を含んでいる。内部熱交換部15は、高圧液冷媒と低圧冷媒との熱交換を促進する第2熱交換フィンF2を含んでいる。第2熱交換フィンF2は、内部熱交換部15における冷媒の圧力損失が小さくなるように第1熱交換フィンF1とは異なる形状になっている。
ここで、内部熱交換部15における低圧冷媒の圧力損失が大きいと、圧縮機11に吸入される冷媒の圧力が低下してしまう。この場合、圧縮機11の動力が増えて冷凍サイクル10の成績係数COPが悪化してしまう。なお、COPは、Coefficient of Performanceの略称である。
これに対して、内部熱交換部15に含まれる第2熱交換フィンF2が内部熱交換部15における冷媒の圧力損失を抑えられる形状になっていれば、内部熱交換部15の熱交換性能を確保しつつ、内部熱交換部15における低圧冷媒の圧力損失を抑えることができる。このため、冷凍サイクル10の成績係数COPの悪化を抑制することができる。
(第1実施形態の変形例)
第1実施形態の板状部材30は、板状部材30の四隅に大径孔が形成され、当該大径孔同士の間に小径孔が形成されているが、これに限定されない。板状部材30は、例えば、板状部材30の四隅に大径孔および小径孔が形成され、当該大径孔と小径孔との間に大径孔が形成されていてもよい。この場合、小径孔が低温側流路孔HL2に隣接する位置に形成されていることが望ましい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図10を参照して説明する。本実施形態では、本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
本実施形態の貯液部13は、レシーバタンクRTではなく、冷媒の出入口が下方に設けられたモジュレータタンクMTで構成されている。モジュレータタンクMTは、内部に貯留された高圧液冷媒を下方側から流出可能に構成されている
図10に示すように、貯液部13は、構造物STの外部に配置されている。本実施形態の貯液部13は、構造物STにおける内部熱交換部15を構成する部位に隣接して配置されている。
第1実施形態と同様に、内部熱交換部15は、第2連通孔157が上方に形成され、第3連通孔158が下方に形成されている。このため、内部熱交換部15をそのままモジュレータタンクMTを接続することができない。
これに対して、本実施形態の構造物STは、内部熱交換部15における貯液部13に隣接する部位が、高圧導入路HPiを流れる高圧冷媒を貯液部13へ導くとともに、貯液部13に貯留された高圧液冷媒を高圧導出路HPoに導く構造になっている。
具体的には、内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30のうち、積層方向Dstの他方側の端に位置する第2端部材36には、モジュレータタンクMTの冷媒入口に接続される連通孔が形成されている。そして、当該連通孔に第2連通孔157を通過した高圧液冷媒を導くサイド流路SPが第2端部材36によって形成されている。
このように構成される構造物STには、内部熱交換部15に対して貯液部13であるモジュレータタンクMTが、ロウ付けによって一体に接合されている。すなわち、複合型熱交換器HEXは、凝縮部12、貯液部13、過冷却部14、内部熱交換部15が、ロウ材によって結合されることで一体に構成されている。
その他については、第1実施形態と同様である。本実施形態の複合型熱交換器HEXは、第1実施形態と共通の構成または均等な構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、図11、図12を参照して説明する。本実施形態では、本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
図11に示すように、貯液部13は、構造物STにおける内部熱交換部15を構成する部位に、タンクコネクタCNtを介して接合されている。図示しないが、タンクコネクタCNtには、貯液部13に高圧冷媒を導入する導入孔、貯液部13から高圧液冷媒を導出する導出孔が形成されている。
図12に示すように、タンクコネクタCNtは、低圧導入コネクタCLiおよび低圧導出コネクタCLoと干渉しないように、内部熱交換部15の第2端部材36に接続されている。
貯液部13は、貯液部13の中心位置CTが、構造物STにおける凝縮部12、過冷却部14、および内部熱交換部15それぞれの並び方向に沿う中心平面CPと重なり合わないように配置されている。具体的には、貯液部13は、貯液部13の中心位置CTが、上記の中心平面CPに対して、低圧導入コネクタCLiおよび低圧導出コネクタCLoとは反対側に位置するように配置されている。なお、凝縮部12、過冷却部14、および内部熱交換部15それぞれの並び方向は、積層方向Dstに一致する方向である。中心平面CPは、内部熱交換部15における積層方向Dstおよび上下方向Dgそれぞれに沿う一対の外面間の中心をつないで形成される平面である。
その他については、第1実施形態と同様である。本実施形態の複合型熱交換器HEXは、第1実施形態と共通の構成または均等な構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態の複合型熱交換器HEXは、以下の特徴を備える。
(1)貯液部13は、その中心位置CTが、構造物STにおける凝縮部12、過冷却部14、および内部熱交換部15それぞれの並び方向に沿う中心平面CPと重なり合わないように配置されている。これによれば、構造物STを構成する部品と貯液部13とが干渉し難くなり、複合型熱交換器HEXを設計し易くなる。
(第3実施形態の変形例)
第3実施形態の貯液部13は、タンクコネクタCNtを介して構造物STに接続されているが、これに限らず、例えば、第1実施形態等のように、内部熱交換部15に直に接合されていてもよい。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について、図13を参照して説明する。本実施形態では、本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
図13に示すように、貯液部13は、冷媒導入配管TBiおよび冷媒導出配管TBoによって、構造物STにおける積層方向Dstの他方側の部位に接続されるようになっていてもよい。本実施形態の内部熱交換部15は、サイド流路SPが省略され、冷媒導入配管TBiが第2連通孔157に連なるように接続されるとともに、冷媒導出配管TBoが第3連通孔158に連なるように接続される。
その他については、第1実施形態と同様である。本実施形態の複合型熱交換器HEXは、第1実施形態と共通の構成または均等な構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
(第4実施形態の変形例)
第4実施形態の貯液部13は、冷媒導入配管TBiおよび冷媒導出配管TBoによって、構造物STにおける積層方向Dstの他方側の部位に接続されているが、これに限定されない。貯液部13は、例えば、図14に示すように、冷媒導入配管TBiによって構造物STにおける積層方向Dstの他方側の部位に接続され、冷媒導出配管TBoによって構造物STにおける積層方向Dstの一方側の部位に接続されていてもよい。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について、図15を参照して説明する。本実施形態では、本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
本実施形態の複合型熱交換器HEXは、内部熱交換部15が、凝縮部12および過冷却部14の一方の熱交換部に対して間隔をあけた状態で、当該一方の熱交換部に対して締結用部品を介して結合されている。これにより、構造物STは、凝縮部12と内部熱交換部15との間の熱移動が抑制される構造になっている。
具体的には、複合型熱交換器HEXは、図15に示すように、凝縮部12と内部熱交換部15との間に過冷却部14が配置されている。そして、内部熱交換部15は、締結用部品を構成する第1中間コネクタCNc1および第2中間コネクタCNc2によって、過冷却部14に結合されている。そして、貯液部13は、構造物STにおける内部熱交換部15を構成する部位に直に接合されている。
内部熱交換部15は、過冷却部14との間に第1中間コネクタCNc1および第2中間コネクタCNc2が介在することで、過冷却部14に対して間隔をあけた状態で結合されている。内部熱交換部15と過冷却部14とは、第1中間コネクタCNc1および第2中間コネクタCNc2に結合される部位以外が離間している。
図示しないが、第1中間コネクタCNc1には、第1連通孔147と第2連通孔157とを繋ぐ接続流路および第2過冷却流路142と第1熱交換流路151とを繋ぐ接続流路が形成されている。また、第2中間コネクタCNc2には、第3連通孔158と第1過冷却流路141とを繋ぐ接続流路が形成されている。
その他については、第1実施形態と同様である。本実施形態の複合型熱交換器HEXは、第1実施形態と共通の構成または均等な構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態の複合型熱交換器HEXは、以下の特徴を備える。
(1)内部熱交換部15は、凝縮部12および過冷却部14の一方の熱交換部に対して間隔をあけた状態で、一方の熱交換部に対して締結用部品を介して結合されている。このように、凝縮部12と過冷却部14の一方の熱交換部と内部熱交換部15とを間隔をあけた状態で結合させる構成とすれば、一方の熱交換部と内部熱交換部15との間における意図しない熱移動を抑制することができる。すなわち、コンパクトな態様で、一方の熱交換部と内部熱交換部15との間における意図しない熱移動を抑制する構造を実現することができる。これにより、内部熱交換部15の熱交換性能が向上し、内部熱交換部15で高圧冷媒のエンタルピを充分に低下させることが可能となる。
加えて、内部熱交換部15を締結用部品によって一方の熱交換部によって結合させる構成とすれば、内部熱交換部15を取り外すことで、内部熱交換機能を有していない熱交換器を得ることができる。これによると、内部熱交換機能の付加および削除を設計し易くなり、複合型熱交換器HEXのバリエーションを簡易に増やすことが可能となる。
また、内部熱交換部15を締結用部品によって一方の熱交換部によって結合させる構成とすれば、両者を密着して結合させる場合に比べて、内部熱交換部15と一方の熱熱交換部との結合部分の熱歪みの影響を緩和させることができる。
(2)構造物STは、凝縮部12と内部熱交換部15との間に過冷却部14が配置されている。内部熱交換部15は、過冷却部14に対して間隔をあけた状態で結合されている。このように、凝縮部12と内部熱交換部15との間に過冷却部14を介在させる構成とすれば、断熱材等の別部品を追加することなく、凝縮部12と内部熱交換部15との間における意図しない熱移動を抑制することができる。
(3)貯液部13は、構造物STにおける内部熱交換部15を構成する部位に直に接合されている。このように、貯液部13と内部熱交換部15とを一体に構成すれば、複合型熱交換器HEXをコンパクトな態様で実現することができる。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について、図16を参照して説明する。本実施形態では、本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
本実施形態の複合型熱交換器HEXは、内部熱交換部15が、凝縮部12に対して間隔をあけた状態で、凝縮部12に対して締結用部品を介して結合されている。これにより、構造物STは、凝縮部12と内部熱交換部15との間の熱移動が抑制される構造になっている。
具体的には、図16に示すように、構造物STは、過冷却部14と内部熱交換部15との間に凝縮部12が配置されている。そして、内部熱交換部15は、締結用部品を構成する第1中間コネクタCNc1および第2中間コネクタCNc2によって、凝縮部12に結合されている。そして、貯液部13は、構造物STにおける過冷却部14を構成する部位に直に接合されている。
凝縮部12を構成する複数の板状部材30には、高圧冷媒を積層方向Dstに通過させるための第1凝縮孔123および第2凝縮孔124が形成されている。また、凝縮部12を構成する複数の板状部材30には、高温側熱媒体を積層方向Dstに通過させるための第1熱媒体孔125および第2熱媒体孔126が形成されている。さらに、凝縮部12を構成する複数の板状部材30には、過冷却部14を通過した高圧液冷媒を通過させる過冷却連通孔127が形成されている。
凝縮部12を構成する複数の板状部材30の四隅のうち対角となる位置にある2つの隅部に第1凝縮孔123および第2凝縮孔124が形成され、残りの2つの隅部に第1熱媒体孔125および第2熱媒体孔126が形成されている。具体的には、第1凝縮孔123および第2熱媒体孔126が板状部材30の上方側に形成され、第2凝縮孔124、第1熱媒体孔125、過冷却連通孔127が板状部材30の下方側に形成されている。
過冷却連通孔127は、第2凝縮孔124と第1熱媒体孔125との間に形成されている。過冷却連通孔127は、第1凝縮孔123および第2凝縮孔124よりも小径となっている。本実施形態では、第1凝縮孔123、第2凝縮孔124、過冷却連通孔127が高温側流路孔HL1を構成し、第1熱媒体孔125および第2熱媒体孔126が低温側流路孔HL2を構成している。また、第1凝縮孔123および第2凝縮孔124が大径孔を構成し、過冷却連通孔127が小径孔を構成している。
凝縮部12を構成する複数の板状部材30のうち、積層方向Dstの中間に位置する第2中間部材33には、第2凝縮孔124、第1熱媒体孔125、第2熱媒体孔126、過冷却連通孔127が形成され、第1凝縮孔123が形成されてない。これにより、凝縮部12における高圧冷媒の流路がUターン流路となっている。
凝縮部12を構成する複数の板状部材30のうち、積層方向Dstの他方側の端に位置する第1端部材31には、第1中間コネクタCNc1および第2中間コネクタCNc2が設けられている。第1中間コネクタCNc1および第2中間コネクタCNc2は、高圧冷媒の導入や高温側熱媒体の導入および導出を行うコネクタとしても機能する。
凝縮部12は、高圧冷媒の上流側流路がダウンフロー流路となり、高圧冷媒の下流側流路がアップフロー流路となっている。また、凝縮部12における高温側熱媒体の流路がアップフロー流路となっている。これにより、凝縮部12は、積層方向Dstの一方側にて高圧冷媒と高温側熱媒体とが対向流となり、積層方向Dstの他方側にて高圧冷媒と高温側熱媒体とが並行流となっている。
続いて、過冷却部14を構成する複数の板状部材30について説明する。過冷却部14を構成する複数の板状部材30は、第1過冷却孔143および第2過冷却孔144が形成されている。また、過冷却部14を構成する複数の板状部材30には、積層方向Dstに高温側熱媒体を積層方向Dstに通過させるための第3熱媒体孔145および第4熱媒体孔146が形成されている。さらに、過冷却部14を構成する複数の板状部材30には、凝縮部12を通過した高圧冷媒を貯液部13に導くための高圧導入路HPiを形成する第1連通孔147が形成されている。
過冷却部14を構成する複数の板状部材30の四隅のうち対角となる位置にある2つの隅部に第3熱媒体孔145および第4熱媒体孔146が形成され、残りの2つの隅部の一方に第1連通孔147が形成されている。また、第1過冷却孔143は、第1連通孔147と第4熱媒体孔146の間に形成されている。第2過冷却孔144は、第3熱媒体孔145に隣接する位置に形成されている。具体的には、第1過冷却孔143、第4熱媒体孔146、第1連通孔147が板状部材30の上方側に形成され、第2過冷却孔144および第3熱媒体孔145が板状部材30の下方側に形成されている。
第3熱媒体孔145は、第1熱媒体孔125と連通するように、積層方向Dstにおいて第1熱媒体孔125と重なり合う位置に形成されている。また、第4熱媒体孔146は、第2熱媒体孔126と連通するように、積層方向Dstにおいて第2熱媒体孔126と重なり合う位置に形成されている。さらに、第2過冷却孔144は、過冷却連通孔127と連通するように、積層方向Dstにおいて過冷却連通孔127と重なり合う位置に形成されている。
本実施形態では、第1過冷却孔143、第2過冷却孔144、第1連通孔147が高温側流路孔HL1を構成し、第3熱媒体孔145および第4熱媒体孔146が低温側流路孔HL2を構成している。また、第1連通孔147が大径孔を構成し、第1過冷却孔143および第2過冷却孔144が小径孔を構成している。
このように構成される過冷却部14は、高圧液冷媒の流路がダウンフロー流路となり、高温側熱媒体の流路がアップフロー流路となっている。これにより、過冷却部14は、高圧液冷媒と高温側熱媒体とが対向流となっている。
続いて、内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30について説明する。内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30には、過冷却部14を通過した高圧液冷媒を積層方向Dstに通過させるための第1熱交換孔153および第2熱交換孔154が形成されている。また、内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30には、低圧冷媒を積層方向Dstに通過させるための第1低圧孔155および第2低圧孔156が形成されている。
内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30の四隅のうち対角となる位置にある2つの隅部に第1熱交換孔153および第2熱交換孔154が形成され、残りの2つの隅部に第1低圧孔155および第2低圧孔156が形成されている。具体的には、第2熱交換孔154および第1低圧孔155が板状部材30の上方側に形成され、第1熱交換孔153および第2低圧孔156が板状部材30の下方側に形成されている。
具体的には、内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30のうち、積層方向Dstの他方側の端に位置する第2端部材36には、第1低圧孔155に連通する低圧導入コネクタCLiおよび第2低圧孔156に連通する低圧導出コネクタCLoが接続されている。
内部熱交換部15は、高圧液冷媒の流路がアップフロー流路となり、低圧冷媒の流路がダウンフロー流路となっている。これにより、内部熱交換部15は、高圧液冷媒と低圧冷媒とが対向流となっている。
ここで、本実施形態の構造物STは、貯液部13であるレシーバタンクRTが、過冷却部14を構成する部位に隣接して配置されている。過冷却部14は、第1過冷却孔143と第1連通孔147とが板状部材30の上方側に形成されている。このため、過冷却部14には、第1実施形態で説明したサイド流路SPを設けることなく、レシーバタンクRTを接続することができる。
その他については、第1実施形態と同様である。本実施形態の複合型熱交換器HEXは、第1実施形態と共通の構成または均等な構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態の複合型熱交換器HEXは、以下の特徴を備える。
(1)構造物STは、過冷却部14と内部熱交換部15との間に凝縮部12が配置されている。そして、内部熱交換部15は、凝縮部12に対して間隔をあけた状態で結合されている。このように、凝縮部12と内部熱交換部15とを間隔をあけて結合させる構成とすれば、断熱材等の別部品を追加することなく、凝縮部12と内部熱交換部15との間における意図しない熱移動を抑制することができる。
(2)貯液部13は、構造物STにおける過冷却部14を構成する部位に直に接合されている。このように、貯液部13と過冷却部14とを一体に構成すれば、複合型熱交換器HEXをコンパクトな態様で実現することができる。
(第7実施形態)
次に、第7実施形態について、図17を参照して説明する。本実施形態では、本実施形態では、第6実施形態と異なる部分について主に説明する。
図17に示すように、複合型熱交換器HEXは、構造物STにおける過冷却部14を構成する部位に対してコネクタCNsを介して貯液部13が接続されている。なお、貯液部13は、第6実施形態と同様に、過冷却部14を構成する部位に直に接合されていてもよい。
また、複合型熱交換器HEXは、内部熱交換部15と過冷却部14との間に凝縮部12が配置されるともに、内部熱交換部15に対して、接続コネクタを介して蒸発器17が接続されている。具体的には、内部熱交換部15は、積層方向Dstの他方側の端に、第1接続コネクタCNe1および第2接続コネクタCNe2を介して、蒸発器17が接続されている。
第1接続コネクタCNe1および第2接続コネクタCNe2は、内部熱交換部15と蒸発器17とを接続するコネクタである。第1接続コネクタCNe1は、蒸発器17から内部熱交換部15への低圧冷媒の導入を行うコネクタとしても機能する。第1接続コネクタCNe1には、内部熱交換部15を通過した高圧液冷媒を減圧する減圧弁16が一体に構成されている。これにより、蒸発器17には、減圧弁16で減圧された低圧冷媒が流入する。なお、第2接続コネクタCNe2は、冷媒を流通させるための流路がないので、省略されていてもよい。
蒸発器17は、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15等と同様に、複数の板状部材30が積層されて接合されることによって構成されている。蒸発器17は、複数の板状部材30が互いに積層された状態で接合されることで、第1蒸発流路171および第2蒸発流路172が形成される。第1蒸発流路171および第2蒸発流路172は、一本ずつ交互に配置されている。
蒸発器17を構成する複数の板状部材30には、低圧冷媒を積層方向Dstに通過させるための第1蒸発孔173および第2蒸発孔174が形成されている。また、蒸発器17を構成する複数の板状部材30には、低温側熱媒体を積層方向Dstに通過させるための第1低温孔175および第2低温孔176が形成されている。
蒸発器17を構成する複数の板状部材30の四隅のうち対角となる位置にある2つの隅部に第1蒸発孔173および第2蒸発孔174が形成され、残りの2つの隅部に第1低温孔175および第2低温孔176が形成されている。具体的には、第1蒸発孔173および第1低温孔175が板状部材30の上方側に形成され、第2蒸発孔174および第2低温孔176が板状部材30の下方側に形成されている。
蒸発器17を構成する複数の板状部材30のうち、積層方向Dstの他方側の端に位置する他端部材37には、第1低温孔175および第2低温孔176が設けられ、第1蒸発孔173および第2蒸発孔174が設けられていない。
蒸発器17を構成する複数の板状部材30のうち、積層方向Dstの一方側の端に位置する一端部材38には、第1蒸発孔173および第2蒸発孔174が設けられ、第1低温孔175および第2低温孔176が設けられていない。一端部材38には、第1低温孔175の代わりに、内部熱交換部15の第1低圧孔155に連通する蒸発連通孔177が形成されている。そして、蒸発器17には、一端部材38に隣接して、第2蒸発孔174を通過した冷媒を蒸発連通孔177に導くガイド流路GPが形成されている。
本実施形態の蒸発器17は、低圧冷媒の流路および低温側熱媒体の流路の双方がダウンフロー流路となっている。これにより、蒸発器17は、低圧冷媒と低温側熱媒体とが並行流となっている。
その他については、第6実施形態と同様である。本実施形態の複合型熱交換器HEXは、第6実施形態と共通の構成または均等な構成から奏される効果を第6実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態の複合型熱交換器HEXは、以下の特徴を備える。
(1)内部熱交換部15には、第1接続コネクタCNe1および第2接続コネクタCNe2を介して蒸発器17が接続されている。これによれば、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15、および蒸発器17を単一の熱交換器で構成することができる。この結果、部品点数の削減によって冷凍サイクル10のコストダウンを図ったり、冷凍サイクル10をコンパクトな態様で実現したりし易くなる。
(第8実施形態)
次に、第8実施形態について、図18を参照して説明する。本実施形態では、本実施形態では、第7実施形態と異なる部分について主に説明する。
本実施形態の複合型熱交換器HEXは、内部熱交換部15の正面における縦および横のいずれかの寸法が、凝縮部12および過冷却部14の正面における縦および横のうち大きい方の寸法よりも小さくなっている。なお、正面とは、上面と底面とを繋ぐ面であって、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15の並び方向に沿う面である。また、本実施形態では、上下方向Dgを縦とし、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15の並び方向(すなわち、水平方向)を横としている。なお、縦寸法Lvは、上下方向Dgの寸法である。また、横寸法Lhは、水平方向の寸法である。
具体的には、図18に示すように、凝縮部12は、正面における横寸法Lhcが縦寸法Lvcよりも大きくなっている。過冷却部14は、正面における縦寸法Lvsが横寸法Lhsよりも大きくなっている。凝縮部12の縦寸法Lvcおよび過冷却部14の縦寸法Lvsは、略同等になっている。内部熱交換部15は、正面における縦寸法Lviが横寸法Lhiよりも大きくなっている。内部熱交換部15の縦寸法Lviは、凝縮部12の縦寸法Lvcおよび過冷却部14の縦寸法Lvsよりも小さくなっている。また、内部熱交換部15の横寸法Lhiは、凝縮部12の縦寸法Lvcおよび過冷却部14の縦寸法Lvsよりも小さくなっている。図示しないが、内部熱交換部15の奥行き寸法は、凝縮部12の奥行き寸法および過冷却部14の奥行き寸法と略同等になっている。
本実施形態の複合型熱交換器HEXは、第1接続コネクタCNe1と第2接続コネクタCNe2との間に内部熱交換部15を配置可能なように、内部熱交換部15の縦寸法Lviが、第1接続コネクタCNe1と第2接続コネクタCNe2との間隔以下になっている。
また、複合型熱交換器HEXは、第1接続コネクタCNe1と第1中間コネクタCNc1とが近接するとともに、第2接続コネクタCNe2と第2中間コネクタCNc2が近接するように、内部熱交換部15の横寸法Lhiが設定されている。なお、各接続コネクタCNe1、CNe2は、各中間コネクタCNc1、CNc2と接していてもよいし、離れていてもよい。
ここで、内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30は、凝縮部12および過冷却部14を構成する複数の板状部材30は、少なくとも外形寸法が異なる板材で構成されている。
その他については、第7実施形態と同様である。本実施形態の複合型熱交換器HEXは、第7実施形態と共通の構成または均等な構成から奏される効果を第7実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態の複合型熱交換器HEXは、以下の特徴を備える。
(1)内部熱交換部15は、正面における縦および横のいずれかの寸法が、凝縮部12および過冷却部14の正面における縦および横のうち大きい方の寸法よりも小さくなっている。このように、内部熱交換部15を小型に構成すれば、複合型熱交換器HEXをコンパクトな態様で実現し易くなる。また、内部熱交換部15における圧力損失を抑えて、冷凍サイクル10の成績係数COPの悪化を抑制することができる。
(2)具体的には、内部熱交換部15は、正面における縦および横のうち大きい方の寸法が、凝縮部12および過冷却部14における縦および横のうち大きい方の寸法よりも小さくなっている。これによれば、複合型熱交換器HEXをコンパクトにしつつ、内部熱交換部15における圧力損失を抑えて、冷凍サイクル10の成績係数COPの向上を図ることが可能となる。
(第8実施形態の変形例)
第8実施形態の複合型熱交換器HEXは、内部熱交換部15に蒸発器17が接続されているが、これに限らず、内部熱交換部15に蒸発器17が接続されていない構造になっていてもよい。
(第9実施形態)
次に、第9実施形態について、図19、図20を参照して説明する。本実施形態では、本実施形態では、第8実施形態と異なる部分について主に説明する。
図19に示すように、凝縮部12の縦寸法Lvcおよび過冷却部14の縦寸法Lvsは、略同等になっている。そして、内部熱交換部15の縦寸法Lviおよび横寸法Lhiは、凝縮部12の縦寸法Lvcおよび過冷却部14の縦寸法Lvsよりも小さくなっている。
図20に示すように、凝縮部12の奥行き寸法Lwcおよび過冷却部14の奥行き寸法Lwsは、略同等になっている。そして、内部熱交換部15の奥行き寸法Lwiは、凝縮部12の奥行き寸法Lwcおよび過冷却部14の奥行き寸法Lwsよりも小さくなっている。
その他については、第8実施形態と同様である。本実施形態の複合型熱交換器HEXは、第8実施形態と共通の構成または均等な構成から奏される効果を第8実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態の複合型熱交換器HEXは、以下の特徴を備える。
(1)内部熱交換部15は、凝縮部12および過冷却部14に比べて、奥行きの寸法が大きくなっている。これによると、内部熱交換部15における高圧液冷媒と低圧冷媒との熱交換面積を確保することができるので、内部熱交換部15の性能を確保しつつ、複合型熱交換器HEXのコンパクト化を図ることが可能となる。
(第10実施形態)
次に、第10実施形態について、図21、図22を参照して説明する。本実施形態では、本実施形態では、第7実施形態と異なる部分について主に説明する。
本実施形態では、本開示の複合型熱交換器HEXを、第1実施形態で説明した蒸発器17とは別に、空調用蒸発器20を有する冷凍サイクル装置1Aに適用した例について説明する。
図21に示すように、冷凍サイクル10Aは、内部熱交換部15の第1熱交換流路151と減圧弁16との間に冷媒の流れを分岐する第1三方弁18が配置されている。第1三方弁18は、冷媒流入口を1つ有し、冷媒流出口を2つ有する。第1三方弁18の冷媒流入口側には内部熱交換部15の第1熱交換流路151が接続されている。第1三方弁18の一方の冷媒流出口側には減圧弁16が接続されている。第1三方弁18の他方の冷媒流出口側には空調用減圧弁19が接続されている。これにより、冷凍サイクル10Aは、内部熱交換部15の第1熱交換流路151を通過した高圧液冷媒が、減圧弁16および空調用減圧弁19に流入するようになっている。
空調用減圧弁19は、内部熱交換部15を通過した高圧液冷媒を減圧させる減圧部である。空調用減圧弁19は、制御部100から出力される制御信号によって、その作動が制御される電気式の可変絞りであり、弁体と電動アクチュエータとを有している。
空調用減圧弁19の冷媒出口側には、空調用蒸発器20が接続されている。空調用蒸発器20は、空調用減圧弁19で減圧された低圧冷媒を車室内へ送風する空気と熱交換させて蒸発させる吸熱器である。空調用蒸発器20は、減圧弁16で減圧された低圧冷媒を通過させる第1蒸発流路171と、低温側熱媒体を通過させる第2蒸発流路172とを有する。空調用蒸発器20は、フィンアンドチューブ型の熱交換器で構成されている。
空調用蒸発器20の冷媒出口側には、蒸発圧力調整弁21が接続されている。蒸発圧力調整弁21は、空調用蒸発器20の冷媒出口側の圧力が所定圧力以上となるように調整する調整弁である。
蒸発圧力調整弁21の冷媒出口側には、蒸発圧力調整弁21を通過した低圧冷媒および蒸発器17を通過した低圧冷媒を合流させる第2三方弁22が配置されている。第2三方弁22は、冷媒流入口を2つ有し、冷媒流出口を1つ有する。第2三方弁22の一方の冷媒流入口側には、蒸発圧力調整弁21が接続されている。第2三方弁22の他方の冷媒流入口側には、蒸発器17が接続されている。第2三方弁22の冷媒流出口側には、圧縮機11が接続されている。これにより、冷凍サイクル10Aは、蒸発圧力調整弁21を通過した低圧冷媒および蒸発器17を通過した低圧冷媒が、圧縮機11に吸入された後、再び圧縮される。
このように構成される冷凍サイクル装置1Aは、コンパクトに構成するために、凝縮部12、貯液部13、過冷却部14、内部熱交換部15、減圧弁16、蒸発器17が、複合型熱交換器HEXとして統合されている。以下、複合型熱交換器HEXについて、図22を参照しつつ説明する。
図22に示すように、複合型熱交換器HEXは、第7実施形態と同様の配置形態で、凝縮部12、貯液部13、過冷却部14、内部熱交換部15、減圧弁16、蒸発器17が統合されている。本実施形態の複合型熱交換器HEXは、内部熱交換部15の構造および蒸発器17の構造等が第7実施形態で説明したものとは異なっている。
内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30には、第1熱交換孔153、第2熱交換孔154、第1低圧孔155、第2低圧孔156が形成されている。第2熱交換孔154および第1低圧孔155が板状部材30の上方側に形成され、第1熱交換孔153および第2低圧孔156が板状部材30の下方側に形成されている。
第1熱交換孔153および第2熱交換孔154は、高圧液冷媒を第1熱交換流路151に分配したり、第1熱交換流路151を通過した高圧液冷媒を集合させたりするタンク空間を形成する。内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30のうち、積層方向Dstの中間に位置する内部部材39には、第2熱交換孔154、第1低圧孔155、第2低圧孔156が形成され、第1熱交換孔153が形成されてない。これにより、内部熱交換部15における高圧液冷媒の流路がUターン流路となっている。
内部熱交換部15は、高圧液冷媒の上流側流路がアップフロー流路となり、高圧液冷媒の下流側流路がダウンフロー流路となっている。また、内部熱交換部15における低圧冷媒の流路がダウンフロー流路となっている。これにより、内部熱交換部15は、積層方向Dstの一方側にて高圧液冷媒と低圧冷媒とが対向流となり、積層方向Dstの他方側にて高圧液冷媒と低圧冷媒とが並行流となっている。
このように構成される内部熱交換部15は、積層方向Dstの他方側の端に、第1接続コネクタCNe1および第2接続コネクタCNe2を介して、蒸発器17が接続されている。
第1接続コネクタCNe1および第2接続コネクタCNe2は、内部熱交換部15と蒸発器17とを接続するコネクタである。第1接続コネクタCNe1は、蒸発器17から内部熱交換部15への低圧冷媒の導入を行うコネクタとしても機能する。第1接続コネクタCNe1は、第2三方弁22として機能するように構成されている。さらに、第1接続コネクタCNe1には、蒸発圧力調整弁21が一体に構成されている。
第2接続コネクタCNe2には、内部熱交換部15を通過した高圧液冷媒を減圧する減圧弁16が一体に構成されている。これにより、蒸発器17には、減圧弁16で減圧された低圧冷媒が流入する。
蒸発器17を構成する複数の板状部材30には、第1蒸発孔173、第2蒸発孔174、第1低温孔175、第2低温孔176が形成されている。第2蒸発孔174および第1低温孔175が板状部材30の上方側に形成され、第1蒸発孔173および第2低温孔176が板状部材30の下方側に形成されている。
本実施形態の蒸発器17は、低圧冷媒の流路がアップフロー流路となり、低温側熱媒体の流路がダウンフロー流路となっている。これにより、蒸発器17は、低圧冷媒と低温側熱媒体とが対向流となっている。
その他については、第7実施形態と同様である。本実施形態の複合型熱交換器HEXは、第7実施形態と共通の構成または均等な構成から奏される効果を第7実施形態と同様に得ることができる。
(第11実施形態)
次に、第11実施形態について、図23、図24を参照して説明する。本実施形態では、本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
本実施形態では、本開示の複合型熱交換器HEXを、蒸発器17とは別に、空調用蒸発器20を有する冷凍サイクル装置1Aに適用した例について説明する。
図23に示すように、冷凍サイクル10Aは、凝縮部12の第1凝縮流路121と貯液部13との間に冷媒の流れを分岐する分岐部BRが配置されている。これにより、凝縮部12を通過した冷媒は、貯液部13および空調用減圧弁19に分配される。
このように構成される冷凍サイクル装置1Aは、コンパクトに構成するために、凝縮部12、貯液部13、過冷却部14、内部熱交換部15が、複合型熱交換器HEXとして統合されている。以下、複合型熱交換器HEXについて、図24を参照しつつ説明する。
図24に示すように、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15は、所定の結合要素によって結合されることで一体の構造物STとして構成されている。凝縮部12には、凝縮部12を通過した冷媒の一部を空調用減圧弁19に流すための分岐コネクタCHdが設けられている。この分岐コネクタCHdは、凝縮部12における積層方向Dstの他方側の端部に設けられている。
また、本実施形態の複合型熱交換器HEXは、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15のうち、一部の熱交換部の正面における縦および横のいずれかの寸法が、他の熱交換部の正面における縦および横のうち最大となる寸法よりも小さくなっている。
具体的には、複合型熱交換器HEXでは、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15のうち、凝縮部12の正面における縦寸法Lvcが最も大きい寸法になっている。そして、過冷却部14は、その正面における縦寸法Lvsが、凝縮部12の縦寸法Lvcよりも小さくなっている。また、内部熱交換部15は、その正面における縦寸法Lviが、過冷却部14の縦寸法Lvsと同程度であって、凝縮部12の縦寸法Lvcよりも小さくなっている。
本実施形態の複合型熱交換器HEXは、過冷却部14の縦寸法Lvsおよび内部熱交換部15の縦寸法Lviが凝縮部12の縦寸法Lvcよりも小さくなっていることで、過冷却部14の上部と分岐コネクタCHdとが干渉しない構成になっている。このような構成とすれば、複合型熱交換器HEXをコンパクトな態様で実現することができる。
その他については、第1実施形態と同様である。本実施形態の複合型熱交換器HEXは、第1実施形態と共通の構成または均等な構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
(第12実施形態)
次に、第12実施形態について、図25、図26を参照して説明する。本実施形態では、本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明する。本実施形態では、本開示の複合型熱交換器HEXを、蒸発器17とは別に、空調用蒸発器20を有する冷凍サイクル装置1Aに適用した例について説明する。
図25に示すように、冷凍サイクル10Aは、過冷却部14と内部熱交換部15との間に冷媒の流れを分岐する分岐部BRが配置されている。これにより、過冷却部14を通過した冷媒は、内部熱交換部15および空調用減圧弁19に分配される。
このように構成される冷凍サイクル装置1Aは、コンパクトに構成するために、凝縮部12、貯液部13、過冷却部14、内部熱交換部15が、複合型熱交換器HEXとして統合されている。以下、複合型熱交換器HEXについて、図26を参照しつつ説明する。
図26に示すように、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15は、所定の結合要素によって結合されることで一体の構造物STとして構成されている。過冷却部14には、過冷却部14を通過した冷媒の一部を空調用減圧弁19に流すための分岐コネクタCHdが設けられている。この分岐コネクタCHdは、過冷却部14における積層方向Dstの他方側の端部に設けられている。
また、本実施形態の複合型熱交換器HEXは、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15のうち、凝縮部12の正面における縦寸法Lvcおよび過冷却部14の正面における縦寸法Lvsが最も大きい寸法になっている。そして、内部熱交換部15は、その正面における縦寸法Lviが、凝縮部12の縦寸法Lvcおよび過冷却部14の縦寸法Lvsよりも小さくなっている。
本実施形態の複合型熱交換器HEXは、内部熱交換部15の縦寸法Lviが凝縮部12の縦寸法Lvcおよび過冷却部14の縦寸法Lvよりも小さくなっていることで、内部熱交換部15の上部と分岐コネクタCHdとが干渉しない構成になっている。このような構成とすれば、複合型熱交換器HEXをコンパクトな態様で実現することができる。
その他については、第1実施形態と同様である。本実施形態の複合型熱交換器HEXは、第1実施形態と共通の構成または均等な構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
(第12実施形態の変形例)
複合型熱交換器HEXは、例えば、凝縮部12の正面における縦および横のいずれかの寸法が、過冷却部14および内部熱交換部15の正面における縦および横のうち最大となる寸法よりも小さくなっていてもよい。また、複合型熱交換器HEXは、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15に加えて、蒸発器17を含んで構成されていてもよい。
(第13実施形態)
次に、第13実施形態について、図27を参照して説明する。本実施形態では、本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
複合型熱交換器HEXは、図27に示すように、冷媒を凝縮部12、貯液部13、過冷却部14、内部熱交換部15の順に流すための流路ボックスBXが設けられている。流路ボックスBXは、冷媒配管ではなく、例えば、金属ブロックに流路孔を形成ことで実現することができる。流路ボックスBXは、複合型熱交換器HEXの側面に配置されている。なお、流路ボックスBXは、複合型熱交換器HEXの上面または底面に配置されていてもよい。
その他については、第1実施形態と同様である。本実施形態の複合型熱交換器HEXは、第1実施形態と共通の構成または均等な構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
(第13実施形態の変形例)
第13実施形態では、凝縮部12と内部熱交換部15との間に過冷却部14が配置された構造物STに流路ボックスBXを接続しているが、複合型熱交換器HEXは、これに限定されない。複合型熱交換器HEXは、例えば、過冷却部14と内部熱交換部15との間に凝縮部12が配置された構造物STに対して流路ボックスBXが接続された構成になっていてもよい。また、複合型熱交換器HEXは、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15、蒸発器17を含む構造物STに対して流路ボックスBXが接続された構成になっていてもよい。
(他の実施形態)
以上、本開示の代表的な実施形態について説明したが、本開示は、上述の実施形態に限定されることなく、例えば、以下のように種々変形可能である。
上述の第1~第7実施形態の複合型熱交換器HEXは、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30は、少なくとも厚みおよび外形寸法が共通した板材で構成されているが、これに限定されない。凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15を構成する複数の板状部材30は、例えば、少なくとも一部が、厚みまたは外形寸法が異なる板材で構成されていてもよい。また、内部熱交換部15は、犠牲層SLが設けられていない複数の板状部材30を積層されて接合されることによって構成されていてもよい。
第2熱交換フィンF2は、内部熱交換部15における冷媒の圧力損失が小さくなるように第1熱交換フィンF1とは異なる形状になっていることが望ましいが、これに限定されない。第1熱交換フィンF1および第2熱交換フィンF2は、同じ形状になっていてもよい。
上述の実施形態の如く、構造物STは、凝縮部12と内部熱交換部15との間の熱移動が抑制される構造になっていることが望ましいが、これに限定されない。構造物STは、凝縮部12と内部熱交換部15との間で熱移動が生じるように、凝縮部12と内部熱交換部15とが直に接合されていてもよい。また、構造物STは、凝縮部12と過冷却部14との間に内部熱交換部15が配置されるようになっていてもよい。
上述の実施形態の複合型熱交換器HEXは、内部熱交換部15と過冷却部14との間に凝縮部12が配置された構造物STに対して、蒸発器17が一体に構成されているが、これに限定されない。複合型熱交換器HEXは、例えば、凝縮部12と内部熱交換部15との間に過冷却部14が配置された構造物STに対して、蒸発器17が一体に構成されていてもよい。
上述の複合型熱交換器HEXは、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15が、複数の板状部材30を積層して構成されるプレート積層型の熱交換器として構成されるものを例示したが、これに限定されない。複合型熱交換器HEXは、例えば、シェルおよび多数の伝熱管を有する多管式の熱交換器として構成されていてもよい。凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15は、互いにコネクタを介して結合されていてもよい。
上述の実施形態の複合型熱交換器HEXは、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15が所定方向に沿って一列に並ぶように配置されているが、これに限定されない。複合型熱交換器HEXは、例えば、凝縮部12、過冷却部14、内部熱交換部15のうち1つの熱交換部が、他の熱交換部と正面同士が対向して配置されていてもよい。
上述の実施形態の如く、貯液部13は、貯液部13の中心位置CTが、構造物STの中心平面CPと重なり合わないように配置されていることが望ましいが、これに限定されない。貯液部13は、貯液部13の中心位置CTが、構造物STの中心平面CPと重なり合うように配置されていてもよい。
上述の実施形態では、複合型熱交換器HEXを車両用の冷凍サイクル装置1に適用したものを例示したが、複合型熱交換器HEXは、移動体用のシステムに限らず、例えば、据え置き型のシステムまたは可搬型のシステム等にも適用可能である。複合型熱交換器HEXを適用する冷凍サイクル10のサイクル構成および冷凍サイクル装置1の装置構成は、上述したものとは異なっていてもよい。
上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
10 冷凍サイクル
12 凝縮部
13 貯液部
14 過冷却部
15 内部熱交換部
16 減圧部
17 蒸発器
HEX 複合型熱交換器
ST 構造物

Claims (23)

  1. 圧縮機(11)、前記圧縮機から吐出された高圧冷媒を減圧する減圧部(16)、前記減圧部で減圧された低圧冷媒を第1熱媒体と熱交換させて蒸発させる蒸発器(17)を含む蒸気圧縮式の冷凍サイクル(10)に適用される複合型熱交換器であって、
    前記高圧冷媒を第2熱媒体と熱交換させて凝縮させる凝縮部(12)と、
    前記凝縮部を通過した前記高圧冷媒に含まれる高圧液冷媒を一時的に貯留する貯液部(13)と、
    前記貯液部に貯留された前記高圧液冷媒を前記第2熱媒体と熱交換させて過冷却する過冷却部(14)と、
    前記過冷却部を通過した前記高圧液冷媒を前記蒸発器から流出した前記低圧冷媒と熱交換させる内部熱交換部(15)と、を備え、
    前記凝縮部、前記過冷却部、前記内部熱交換部は、所定の結合要素によって結合されることで一体の構造物(ST)として構成されている、複合型熱交換器。
  2. 前記構造物は、前記凝縮部と前記内部熱交換部との間の熱移動が抑制される構造になっている、請求項1に記載の複合型熱交換器。
  3. 前記構造物は、前記凝縮部と前記内部熱交換部との間に前記過冷却部が配置されている、請求項1または2に記載の複合型熱交換器。
  4. 前記貯液部は、前記構造物における前記内部熱交換部を構成する部位に隣接して配置され、
    前記構造物には、前記凝縮部を通過した前記高圧冷媒を前記貯液部に導くための高圧導入路(HPi)が前記過冷却部および前記内部熱交換部を貫通するように形成されるとともに、前記貯液部に貯留された前記高圧液冷媒を前記過冷却部に導くための高圧導出路(HPo)が前記内部熱交換部を貫通するように形成され、
    前記構造物は、前記内部熱交換部における前記貯液部に隣接する部位が、前記高圧導入路を流れる前記高圧冷媒を前記貯液部へ導くとともに、前記貯液部に貯留された前記高圧液冷媒を前記高圧導出路に導く構造になっている、請求項3に記載の複合型熱交換器。
  5. 前記内部熱交換部は、前記凝縮部および前記過冷却部の一方の熱交換部に対して間隔をあけた状態で、前記一方の熱交換部に対して締結用部品(CNc1、CNc2)を介して結合されている、請求項1または2に記載の複合型熱交換器。
  6. 前記構造物は、前記凝縮部と前記内部熱交換部との間に前記過冷却部が配置され、
    前記内部熱交換部は、前記過冷却部に対して間隔をあけた状態で結合されている、請求項5に記載の複合型熱交換器。
  7. 前記貯液部は、前記構造物における前記内部熱交換部を構成する部位に隣接して配置されている、請求項6に記載の複合型熱交換器。
  8. 前記貯液部は、前記構造物における前記内部熱交換部を構成する部位に直に接合されている、請求項3ないし7のいずれか1つに記載の複合型熱交換器。
  9. 前記構造物は、前記過冷却部と前記内部熱交換部との間に前記凝縮部が配置され、
    前記内部熱交換部は、前記凝縮部に対して間隔をあけた状態で結合されている、請求項5に記載の複合型熱交換器。
  10. 前記貯液部は、前記構造物における前記過冷却部を構成する部位に隣接して配置されている、請求項9に記載の複合型熱交換器。
  11. 前記貯液部は、前記構造物における前記過冷却部を構成する部位に直に接合されている、請求項9または10に記載の複合型熱交換器。
  12. 前記凝縮部および前記過冷却部のうち少なくとも1つ、並びに、前記内部熱交換部は、複数の板状部材(30)が積層されて接合されることよって構成されている、請求項1ないし11のいずれか1つに記載の複合型熱交換器。
  13. 前記複数の板状部材には、前記高圧液冷媒を含む前記高圧冷媒を通過させるための高温側流路孔(HL1)が少なくとも2つ形成されるとともに、前記第2熱媒体または前記低圧冷媒を通過させるための低温側流路孔(HL2)が少なくとも1つ形成された多孔部材(30A、30B)が含まれている、請求項12に記載の複合型熱交換器。
  14. 前記多孔部材は、前記高温側流路孔において前記高圧液冷媒を通過させる流路孔が前記低温側流路孔に隣接するように形成されている、請求項13に記載の複合型熱交換器。
  15. 前記多孔部材には、前記高温側流路孔として気相状態の前記高圧冷媒または前記高圧液冷媒を通過させる大径孔と、前記高圧液冷媒を通過させるものであって前記大径孔よりも小径となる小径孔とが形成され、前記小径孔が前記低温側流路孔に隣接する位置に形成されている、請求項13または14に記載の複合型熱交換器。
  16. 前記複数の板状部材は、それぞれの一面側に犠牲層(SL)が設けられ、前記犠牲層が設けられた前記一面同士が接するように接合されるとともに、前記犠牲層が設けられていない他面同士が接するように接合され、
    前記複数の板状部材における前記他面同士の間には、前記圧縮機から吐出された前記高圧冷媒を通過させる第1凝縮流路(121)、前記貯液部に貯留された前記高圧液冷媒を通過させる第1過冷却流路(141)、前記過冷却部を通過した前記高圧液冷媒を通過させる第1熱交換流路(151)が形成され、
    前記複数の板状部材における前記一面同士の間には、前記第2熱媒体を通過させる第2凝縮流路(122)、前記第2熱媒体を通過させる第2過冷却流路(142)、前記低圧冷媒を通過させる第2熱交換流路(152)が形成されている、請求項12ないし15のいずれか1つに記載の複合型熱交換器。
  17. 前記凝縮部、前記過冷却部、前記内部熱交換部それぞれを構成する前記複数の板状部材は、少なくとも板厚および外形寸法が共通した板材で構成されている、請求項12ないし16のいずれか1つに記載の複合型熱交換器。
  18. 前記凝縮部および前記過冷却部は、前記高圧冷媒と前記第2熱媒体との熱交換を促進する第1熱交換フィン(F1)を含んでおり、
    前記内部熱交換部は、前記高圧液冷媒と前記低圧冷媒との熱交換を促進する第2熱交換フィン(F2)を含んでおり、
    前記第2熱交換フィンは、前記内部熱交換部における冷媒の圧力損失が小さくなるように前記第1熱交換フィンとは異なる形状になっている、請求項1ないし17のいずれか1つに記載の複合型熱交換器。
  19. 前記内部熱交換部は、正面における縦および横のいずれかの寸法が、前記凝縮部および前記過冷却部の正面における縦および横のうち大きい方の寸法よりも小さくなっている、請求項1ないし18のいずれか1つに記載の複合型熱交換器。
  20. 前記内部熱交換部は、正面における縦および横のうち大きい方の寸法が、前記凝縮部および前記過冷却部における縦および横のうち大きい方の寸法よりも小さくなっている、請求項1ないし18のいずれか1つに記載の複合型熱交換器。
  21. 前記凝縮部、前記過冷却部、前記内部熱交換部のうち、一部の熱交換部は、正面における縦および横のいずれかの寸法が、他の熱交換部の正面における縦および横の寸法のうち、最大となる寸法よりも小さくなっている、請求項1ないし18のいずれか1つに記載の複合型熱交換器。
  22. 前記貯液部は、前記貯液部の中心位置が、前記構造物における前記凝縮部、前記過冷却部、および前記内部熱交換部それぞれの並び方向に沿う中心平面と重なり合わないように配置されている、請求項1ないし21のいずれか1つに記載の複合型熱交換器。
  23. 前記内部熱交換部には、接続コネクタを介して前記蒸発器が接続されている、請求項1ないし22のいずれか1つに記載の複合型熱交換器。
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