JP2023140362A - 床構造 - Google Patents

床構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2023140362A
JP2023140362A JP2023124607A JP2023124607A JP2023140362A JP 2023140362 A JP2023140362 A JP 2023140362A JP 2023124607 A JP2023124607 A JP 2023124607A JP 2023124607 A JP2023124607 A JP 2023124607A JP 2023140362 A JP2023140362 A JP 2023140362A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
floor
foam
sheet
hollow structure
flooring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023124607A
Other languages
English (en)
Inventor
盛史 蘓鉄
Seiji Sotetsu
弘尚 馬場
Hironao Baba
伸仁 福島
Shinji Fukushima
隆義 大矢
Takayoshi Oya
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gifu Plastic Industry Co Ltd
Araigumi Co Ltd
Original Assignee
Gifu Plastic Industry Co Ltd
Araigumi Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Gifu Plastic Industry Co Ltd, Araigumi Co Ltd filed Critical Gifu Plastic Industry Co Ltd
Priority to JP2023124607A priority Critical patent/JP2023140362A/ja
Publication of JP2023140362A publication Critical patent/JP2023140362A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】床の硬さにムラが生じにくい床構造を提供する。【解決手段】クッション材50を備え、同クッション材50上に中空構造体70を備え、同中空構造体70上に床材90を備え、前記クッション材50を複数のクッション材シート50Sにて構成し、前記中空構造体70を複数の中空構造体シート70Sにて構成し、前記床材90を複数の床材シート90Sにて構成し、前記クッション材シート50S、前記中空構造体シート70S及び前記床材シート90Sをそれぞれの側面50T、70T、90Tが平面視で重ならないように配置した。【選択図】図5

Description

本発明は、建築物に設けられる床構造に関する。
建築物、特に体育館、柔道場、剣道場、フィットネススタジオなどの各種運動が行われる施設においては二重床構造が採用されている。この二重床構造とは、まず一定高さに打設形成されたコンクリート面の上に縦横一定間隔で金属製支持脚を設置する。そして、縦ないし横方向に並ぶ複数の支持脚の上に直線状をなす金属製の大引を平行に配置し、この大引の上に大引の延伸方向と直交する方向に一定間隔で直線状をなす金属製の根太を平行に配置する。さらに、この根太の上に床板等の床材を配置するという構造である。
特許文献1には、基礎コンクリート上に一定間隔で固定した支持脚の上に大引を配置し、その上に根太として断面凹凸形状の制振屈曲鋼板を配置し、さらにその上に表面板を配置した体育館の二重床構造(以下、単に「二重床構造」という)が記載されている。
特開平8-109735号公報
ところで、特許文献1に記載の二重床構造では、床材は根太である制振屈曲鋼板に支持されているが、この制振屈曲鋼板は凹凸状であり、床材の下が制振屈曲鋼板に接触している箇所としない箇所が存在する。また、制振屈曲鋼板は大引に支持されているが、大引も一定間隔で配置されているため制振屈曲鋼板の下が大引に接触している箇所としない箇所が存在する。さらに、大引は支持脚に支持されているが、支持脚も一定間隔で配置されているため大引の下が支持脚に接触している箇所としない箇所が存在する。すなわち、特許文献1の二重床構造では、床材の下に根太としての制振屈曲鋼板、大引、支持脚がそれぞれ位置する箇所としない箇所が存在し、その構造の相違に起因して床の硬さが場所により異なっていた。一方、二重床構造を採用せずに例えば基礎コンクリート上に床材等を直置きする際に床にクッション性を付与するためクッション材を配置することも考えられる。しかし、クッション材はシート状のクッション材シートを複数敷き詰めるため床材を構成する他の部材との配置を考慮しないと床の硬さにムラが生じることがある。そこで、本発明は床の硬さにムラが生じにくい床構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の発明はクッション材を備え、同クッション材上に中空構造体を備え、同中空構造体上に床材を備えた床構造であって、前記クッション材を複数のクッション材シートの側面を突き合わせて構成し、前記中空構造体を複数の中空構造体シートの側面を突き合わせて構成し、前記床材を複数の床材シートの側面を突き合わせて構成し、前記クッション材シートを突き合わせた側面、前記中空構造体シートを突き合わせた側面及び前記床材シートを突き合わせた側面が平面視で重ならないように配置した。
第2の発明は前記クッション材は密度が0.08g/cm以上の発泡体である。
第3の発明は前記発泡体はポリウレタンフォームである。
第4の発明は前記発泡体の密度が0.15g/cm以上である。
第5の発明は前記床材は木製であり、前記クッション材、前記中空構造体及び前記床材の曲げ弾性率は前記床材が最も大きく、前記クッション材が最も小さい。
第6の発明は前記発泡体は厚さが5mm以上である。
本発明によれば、床の硬さにムラが生じにくい床構造を提供することができる。
本実施形態の床構造の断面模式図。 図2(a)は中空構造体の断面斜視図、図2(b)は図2(a)のα-α線の断面模式図、図2(c)は同β-β線の断面模式図。 図3(a)はコア層を構成するシート材の部分斜視図、図3(b)は同シート材の折り込み途中の状態を示す部分斜視図、図3(c)は同シート材を折り込んだ状態を示す部分斜視図。 図4(a)は発泡体シートの配置を示す平面図、図4(b)は中空構造体シートの配置を示す平面図、図4(c)は床材シートの配置を示す平面図。 図5(a)は発泡体シート、中空構造体シート、床材シートの積層状態を示す平面図、図5(b)、図5(c)はそれぞれ図5(a)の縦断面図及び横断面図。 図6(a)は試験装置の模式図、図6(b)は同加圧部分の模式図。
以下、本発明を体育館に具体化した建築物の床構造の一実施形態を図1~図6にしたがって説明する。なお、本実施形態の床構造とは地盤の上に形成されている構造を意味し地盤は含まない。
床構造の各構成について
図1は、本実施形態の床構造の断面模式図を示す。本実施形態の床構造は体育館の床構造であり、具体的には地盤上に下から、防湿シート10、断熱材20、コンクリート30、接着剤40、クッション材としての発泡体50、接着剤60、中空構造体70、接着剤80、床材90のそれぞれが積層された構成をなす。なお、図1は各部材の積層構造を説明するための模式図であり、各部材の厚みは正確な厚みを示すものではない。なお、シートとは、例えば巻取り可能なように変形可能なものに限らず硬く変形しない或いは変形しにくいものも含む。
地盤は地面を一定深さ掘り下げて形成した一定面積を有する土壌からなり、その上面はある程度平坦にならされている。地盤の上には防湿シート10が敷設されている。防湿シート10は地盤上に敷設することによりコンクリート30等の構造物を地盤の湿気から保護するものである。防湿シート10としてはポリエチレンシート等、公知の防湿機能を有するシートを使用することができる。厚さは特に限定なく防湿機能を発揮することができればよいが、一般的なポリエチレンシートとして0.1~2.0mmのものを使用することができる。
防湿シート10の上には断熱材20が敷設されている。断熱材20は地盤の上方に敷設することによりコンクリート30等の構造物に地盤の熱が直接作用しないようにするものである。断熱材20としてはシート状のもの、或いは発泡ポリスチレンのようにパネル状のものなど、公知の断熱材20を使用することができる。厚みも特に限定なく使用する材質に応じて決定すればよいが、発泡ポリスチレンであれば10~100mmのものを使用することができる。
断熱材20の上には、コンクリート30が形成されている。コンクリート30は土間コンクリート31とその上に形成されたレベリング材32とから構成される。なお、体育館の床に打設される土間コンクリート31は内部に鉄筋が配置されているが、図1では鉄筋等の補強構造は図示を略している。土間コンクリート31は一般的に体育館の床仕上げの下地として使用される土間コンクリートであり、その厚みは12~30cm、好ましくは15~20cm程度の範囲とすることができる。
また、土間コンクリート31の上面にはレベリング材32が積層されている。一般に土間コンクリート31を打設した場合、その上面が凹凸となってしまい、土間コンクリート31だけではその上面の水平性、平滑性を確保することは困難である。このため、土間コンクリート31の上面に流動性の高いレベリング材32を一定厚さになるように流し込み、土間コンクリート31と一体化し、上面の水平性、平滑性を実現している。使用するレベリング材32は特に限定されず、セメント系やモルタル等の自己水平性を有する公知のレベリング材32を使用することができる。レベリング材32の厚みも特に限定するものではないが、土間コンクリート31上の水平性、平滑性を出すには1~3cmの範囲とすることができる。レベリング材32により水平及び平滑に整えられたコンクリート30の上面の全面には接着剤40により発泡体50が固定されている。
発泡体50は床にクッション性を付与するクッション材として機能する。発泡体50とは構造体の内部に空気が形成された多孔質体のことをいう。発泡体50としては樹脂発泡体を使用することができる。樹脂発泡体としてはポリウレタンフォームが好ましい。特にコストの点からはポリウレタンフォームの端材を粉砕して再成形したリサイクル品であるチップウレタンフォームが好ましい。発泡体50の厚み(図1における上下方向の長さ)は特に規定はないが、クッション性を付与するためには厚さ5mm以上が好ましい。発泡体50の密度(1立方センチメートルあたりの質量(g))は0.08以上が好ましい。発泡体50の密度が0.08未満であると床がヘタリやすくなるためである。また、体育館等の床構造として床の弾力性を確保するため発泡体50の密度は0.1以上が好ましく、さらに0.15以上が好ましい。発泡体50は複数の発泡体シート(クッション材シート)50Sによって構成されており、各発泡体シート50Sは長辺2000mm、短辺1200mm、厚み8mmの長方形板状をなす。図4(a)に示すように、複数の発泡体シート50Sの側面50T同士を突き合わせた状態でコンクリート30上に敷き詰めている。なお、発泡体50の密度等は発泡体50を構成する発泡体シート50Sの数値である。コンクリート30と発泡体50との固定に使用される接着剤40は両者の接着固定が可能なものであれば特に限定されない。例えば、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤、ビニル系接着剤、ゴム系接着剤、アクリル系接着剤等を使用することができる。また、接着剤40の塗り方、貼り方は両面テープのように基材の両面に接着剤を構成する材料が配置されているものでもよい。発泡体50の上には接着剤60により中空構造体70が固定されている。
中空構造体70は樹脂製の複数の中空構造体シート70Sによって構成されており、中空構造体シート70Sは長辺1800mm、短辺900mm、厚み3~30mmの長方形板状をなす。図4(b)に示すように、複数の中空構造体シート70Sの側面70T同士を突き合わせた状態で発泡体50上に敷き詰めている。中空構造体70は圧縮強度が0.5~5Mpaの範囲のものを使用することができ、0.5~4Mpaの範囲が好ましく、2~4Mpaの範囲が更に好ましい。中空構造体70の密度や圧縮強度等の数値は中空構造体70を構成する中空構造体シート70Sの数値である。
発泡体50と中空構造体70との固定に用いる接着剤60は、両者の接着固定が可能なものであれば特に限定されず、例えばウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤、ビニル系接着剤、ゴム系接着剤、アクリル系接着剤等を使用することができる。接着剤80の形状は両面テープでもよい。
中空構造体70の上面の全体には接着剤80を介して床材90が配置されている。床材90は床構造として最上面に位置する構成である。床材90として使用することのできるものは特に限定がなく、一般的に屋内運動施設の床材90として使用されている木製や合成樹脂製、あるいはそれらを複層にしたものを使用することができる。例えば、木製であれば木質系材料、具体的には無垢の木材又は合板からなる床材90、木材繊維からなる床材90、これらを複層した床材90などがある。木製の床材90は下面にスリットとクッションを備えた直貼り用でも、スリット又はクッションを備えていない根太貼り用のいずれでもよい。木製の床材90は複数の木製の床材シート90Sによって構成されており、床材シート90Sは長辺1800mm、短辺150mm、厚み10~20mmの長尺状をなす。図5(b)、図5(c)に示すように、床材シート90Sは長辺及び短辺の一方の側面90Tに凸部、他方の側面90Tに凹部が形成されている。そして、図4(c)に示すように複数の床材シート90Sの長辺の側面90T同士と短辺の側面90T同士を突き合わせてそれぞれの凸部と凹部を凹凸嵌合して連結し、格子状に或いは千鳥状に中空構造体70上に敷き詰める。
また、床材90として合成樹脂製であればポリウレタン、ポリ塩化ビニル等の材料を単独あるいは複数で床材シート90Sにしたものを使用することができる。他に、下側にウレタン層、上側にポリ塩化ビニル層を積層した合成樹脂製シートからなる床材90を使用することもできる。これらの合成樹脂製の床材90も複数の床材シート90Sによって構成されており、床材シート90Sは長辺数メートル、短辺1~2メートル、厚み5~20mmの長尺状をなす。そして、隣接する床材シート90Sの長辺の側面90T同士を突き合わせて中空構造体70上に敷き詰める。さらに、木材の上に合成樹脂シートを積層して床材シート90Sとしてもよい。床材90は接着剤80により中空構造体70の上面に固定することができる。この固定に使用する接着剤80は公知の接着剤80を使用することができ、使用する床材90の材質に応じて適宜選択すればよい。床材90の厚みは使用する材質等に応じて適宜決定すればよい。
以下、中空構造体70についてより詳細に説明する。
図2(a)に中空構造体70の断面斜視図を示す。同図に示すように中空構造体70は、内部に複数の柱形状のセルSが並設された全体として中空板状をなす。
図2(b)に図2(a)のα-α線断面図を、また図2(c)に図2(a)のβ-β線断面図を示す。図2(b)及び図2(c)に示すように、中空構造体70は、内部に複数の柱形状のセルSが並設されたコア層71と、その上下両面に接合されたシート状のスキン層72、73とで構成されている。コア層71は、所定形状に成形された1枚の熱可塑性樹脂製のシート材を折り畳んで形成されている。そして、コア層71は、上壁部74と、下壁部75と、上壁部74及び下壁部75の間に立設されてセルSを六角柱形状に区画する側壁部76とで構成されている。
図2(b)及び図2(c)に示すように、コア層71の内部に区画形成されるセルSには、構成の異なる第1セルS1及び第2セルS2が存在する。図2(b)に示すように、第1セルS1においては、側壁部76の上部に2層構造の上壁部74が設けられている。この2層構造の上壁部74の各層は互いに接合されている。また、第1セルS1においては、側壁部76の下部に1層構造の下壁部75が設けられている。一方、図2(c)に示すように、第2セルS2においては、側壁部76の上部に1層構造の上壁部74が設けられている。また、第2セルS2においては、側壁部76の下部に2層構造の下壁部75が設けられている。この2層構造の下壁部75の各層は互いに接合されている。また、図2(b)及び図2(c)に示すように、隣接する第1セルS1同士の間、及び隣接する第2セルS2同士の間は、それぞれ2層構造の側壁部76によって区画されている。この2層構造の側壁部76は、コア層71の厚み方向中央部に互いに熱溶着されていない部分を有する。したがって、コア層71の各セルSの内部空間は、2層構造の側壁部76の間を介して他のセルSの内部空間に連通している。
図2(a)に示すように、第1セルS1はX方向に沿って列をなすように並設されている。同様に、第2セルS2はX方向に沿って列をなすように並設されている。第1セルS1の列及び第2セルS2の列は、X方向に直交するY方向において交互に配列されている。そして、これら第1セルS1及び第2セルS2により、コア層71は、全体としてハニカム構造をなしている。
図2(a)ないし図2(c)に示すように、上記のように構成されたコア層71の上面には熱可塑性樹脂製のシート材であるスキン層72が接合されている。また、コア層71の下面には、熱可塑性樹脂製のシート材であるスキン層73が接合されている。これらコア層71、スキン層72、73で中空板状の中空構造体70が構成されている。このような構成の中空構造体70としては、岐阜プラスチック工業株式会社の製品名テクセル(登録商標)シリーズがある。
以下、中空構造体70の製造方法について説明する。
図3(a)に示すように、第1シート材100は、1枚の熱可塑性樹脂製のシートを所定の形状に成形することにより形成される。第1シート材100には、帯状をなす平面領域110及び膨出領域120が、第1シート材100の長手方向(X方向)に交互に配置されている。膨出領域120には、上面と一対の側面とからなる断面下向溝状をなす第1膨出部121が膨出領域120の延びる方向(Y方向)の全体にわたって形成されている。なお、第1膨出部121の上面と側面とのなす角は90度であることが好ましく、その結果として、第1膨出部121の断面形状は下向コ字状となる。また、第1膨出部121の幅(上面の短手方向の長さ)は平面領域110の幅と等しく、かつ第1膨出部121の膨出高さ(側面の短手方向の長さ)の2倍の長さとなるように設定されている。
また、膨出領域120には、その断面形状が正六角形を最も長い対角線で二分して得られる台形状をなす複数の第2膨出部122が、第1膨出部121に直交するように形成されている。第2膨出部122の膨出高さは第1膨出部121の膨出高さと等しくなるように設定されている。また、隣り合う第2膨出部122間の間隔は、第2膨出部122の上面の幅と等しくなっている。
なお、こうした第1膨出部121及び第2膨出部122は、シートの塑性を利用してシートを部分的に上方に膨出させることにより形成されている。また、第1シート材100は、真空成形法や圧縮成形法等の周知の成形方法によって1枚のシートから成形することができる。
図3(a)及び図3(b)に示すように、第1シート材100を、境界線P、Qに沿って折り畳むことでコア層71が形成される。具体的には、第1シート材100を、平面領域110と膨出領域120との境界線Pにて谷折りするとともに、第1膨出部121の上面と側面との境界線Qにて山折りしてX方向に圧縮する。そして、図3(b)及び図3(c)に示すように、第1膨出部121の上面と側面とが折り重なるとともに、第2膨出部122の端面と平面領域110とが折り重なる。これによって、一つの膨出領域120に対して一つのY方向に延びる角柱状の区画体130が形成される。こうした区画体130がX方向に連続して形成されていくことにより中空板状のコア層71が形成される。
上記のように第1シート材100を圧縮するとき、第1膨出部121の上面と側面とによってコア層71の上壁部74が形成されるとともに、第2膨出部122の端面と平面領域110とによってコア層71の下壁部75が形成される。なお、図3(c)に示すように、上壁部74における第1膨出部121の上面と側面とが折り重なって2層構造を形成する部分が重ね合わせ部131となる。また、下壁部75における第2膨出部122の端面と平面領域110とが折り重なって2層構造を形成する部分も重ね合わせ部131となる。
また、第2膨出部122が折り畳まれて区画形成される六角柱形状の領域が第2セルS2となるとともに、隣り合う一対の区画体130間に区画形成される六角柱形状の領域が第1セルS1となる。本実施形態では、第2膨出部122の上面及び側面が第2セルS2の側壁部76を構成するとともに、第2膨出部122の側面と、膨出領域120における第2膨出部122間に位置する平面部分とが第1セルS1の側壁部76を構成する。そして、第2膨出部122の上面同士の当接部位、及び膨出領域120における上記平面部分同士の当接部位が2層構造をなす側壁部76となる。なお、こうした折り畳み工程を実施するに際して、第1シート材100を加熱処理して軟化させた状態としておくことが好ましい。
このようにして得られたコア層71の上面及び下面には、それぞれ熱可塑性樹脂製の第2シート材が熱溶着により接合される。コア層71の上面に接合された第2シート材はスキン層72となり、コア層71の下面に接合された第2シート材はスキン層73となる。
なお、第2シート材(スキン層72、73)をコア層71に熱溶着する際には、第1セルS1における2層構造の上壁部74(重ね合せ部131)が互いに熱溶着される。同様に、第2セルS2における2層構造の下壁部75(重ね合せ部131)が互いに熱溶着される。その一方で、第1セルS1及び第2セルS2における2層構造の側壁部76には、上壁部74及び下壁部75に比べて熱が伝わりにくい、したがって、2層構造の側壁部76間には互いに熱溶着で接合されていない部分を有している。その結果、各セルSの内部空間は、完全に閉塞された空間でなく、各セルSの内部空間同士が、熱溶着で接合されていない2層構造の側壁部76の間を介して連通している。
このように製造された長尺状の中空構造体70を所定の長さ及び幅にカットして中空構造体シート70Sとすることができる。
発泡体50、中空構造体70、床材90の積層配置について
図4に発泡体50、中空構造体70、床材90の各シートの配置を説明する。図4(a)に示すように、発泡体50は複数の発泡体シート50Sの側面50T同士を突き合わせて敷き詰めることにより構成する。また、図4(b)に示すように、中空構造体70は複数の中空構造体シート70Sの側面70T同士を突き合わせて敷き詰めることにより構成する。同様に図4(c)に示すように、床材90は複数の木製の床材シート90Sの向きを揃えて側面90T同士を突き合わせて格子状に敷き詰めることにより構成する。なお、図示しないが床材90として合成樹脂製のものを使用する場合も床材シート90Sの側面同士を突き合わせて敷き詰めることにより構成する。
図5(a)に、発泡体シート50Sと中空構造体シート70Sと床材シート90Sを上下に積層した平面図を示す。同図に示すように、発泡体シート50Sの側面50T(破線で示す)と中空構造体シート70Sの側面70T(一点鎖線で示す)と床材シート90Sの側面90T(実線で示す)とは平面視において重ならないように配置されている。なお、平面視において重ならないとは複数の発泡体シート50Sを突き合わせた側面50Tと、複数の中空構造体シート70Sを突き合わせた側面70Tと複数の床材シート90Sの側面90Tが平面視で同じ位置にないことをいう。ただし、発泡体シート50Sの側面50Tと中空構造体シート70Sの側面70Tと床材シート90Sの側面90Tのそれぞれの側面が平面視において一定の角度(例えば90度)で交差する場合の交点は重なるとはいわない。
図5(b)、図5(c)に断面図を示すように、発泡体シート50Sを突き合わせた側面50T、中空構造体シート70Sを突き合わせた側面70T、及び床材シート90Sを突き合わせた側面90Tは図中左右方向にずれた位置にある。このため、これら側面は平面視で重なる位置には配置されていない。発泡体シート50Sの側面50T、中空構造体シート70Sの側面70T、及び床材シート90Sの側面90Tに荷重が掛かるとこれら側面を中心として沈み込みが生じやすくなる。このため、発泡体シート50Sを突き合わせた側面50T、中空構造体シート70Sを突き合わせた側面50T、及び床材シート90Sを突き合わせた側面90Tが平面視で重なっているとその箇所が特に沈み込みやすくなり、床の硬さにムラが生じやすい。これを避けるために発泡体シート50Sを付き合わせた側面50T、中空構造体シート70Sを突き合わせた側面70T、及び床材シート90Sを突き合わせた側面90Tは平面視において重ならないように配置している。このため、発泡体50、中空構造体70、床材90の沈み込みが偏らず、床の硬さにムラが生じにくい。なお、平面視にて側面同士が一定の角度で交差する場合はこのような問題は生じない。また、床材シート90Sは側面90Tに凸部又は凹部が形成されている。中空構造体シート70Sの側面70T等と平面視において重ならないこととする床材シート90Sの側面90Tとは凸部、凹部を除いた場合の側面である。すなわち、床材シート90Sの側面に凸部又は凹部が形成されておらず平面と仮定した場合の面を側面90Tという。
発泡体50、中空構造体70、床材90の平面積、平米重量、曲げ弾性率、圧縮弾性率の関係については次のとおりとなる。平面積は床材90が木製の場合には発泡体50>中空構造体70>床材90(木製)の順となる。また、平米重量は発泡体50<中空構造体70<床材90(木製、合成樹脂製シート)の順となる。曲げ弾性率は床材90が木製の場合には発泡体50<中空構造体70<床材90(木製)の順となり、床材90が合成樹脂製シートの場合には発泡体50<床材90(合成樹脂製シート)<中空構造体70の順となる。さらに圧縮弾性率は床材90が木製の場合には発泡体50<中空構造体70<床材90(木製)の順となり、床材90が合成樹脂製シートの場合には発泡体50<床材90(合成樹脂製シート)<中空構造体70の順となる。なお、発泡体50、中空構造体70、床材90の各数値はこれらを構成する各シートの数値である。
上記実施形態の床構造によれば以下のような効果を奏することができる。
(1).従来の床構造はコンクリート上に支持脚、大引、根太を配置していたが、上記実施形態ではコンクリート30上に発泡体50と中空構造体70を設けているため、施工が容易である。
(2).コンクリート30上面全面に発泡体50と中空構造体70が設けられているため、従来のようにコンクリート30と床材90との間に構造物(支持脚、大引、根太)がある箇所とない箇所が生じることなく、床の硬さにムラが生じにくい。
(3).発泡体シート50Sの側面50T、中空構造体シート70Sの側面70T、及び床材シート90Sの側面90Tを平面視において重ならないように配置している。このため、発泡体50、中空構造体70、床材90の沈み込みが偏りにくく、床の硬さにムラが生じにくい。
(4).床構造に発泡体50を使用することにより床構造にクッション性を付与することができるとともに、密度が0.08以上の発泡体50を使用することによりヘタリにくく床の高さが不均一になりにくい。
(5).発泡体50としてポリウレタンフォームを使用している。このため、発泡体50の圧縮強度を調整しやすい。特にポリウレタンフォームとしてリサイクル品であるチップウレタンを使用するとコストが低下する。また、ポリウレタンフォームは例えば、長さ1200mm、幅2000mm、厚み8mmのシート状に形成されている。このシート状のポリウレタンフォームをコンクリート30上に敷き詰めればよく、発泡体50は軽量であるため設置作業が容易である。発泡体50はクッション材をゴムで形成する場合に比して切断作業がしやすい。また、発泡体50の長さないし幅のサイズが少し大きくても切断することなく端部を圧縮させて設置することができる。
(6).発泡体50は約5mm以上、中空構造体70は約3~30mmの厚みであり接着剤60、接着剤80を含めてもコンクリート30上面と床材90下面との間の距離は最低約8mmとなる。このため、従来の金属製支持脚、大引、根太を使用し床下空間を形成する場合に比べてコンクリート30上面と床材90下面との間の距離を狭くすることができる。これにより、従来よりも室外と室内(床材の位置する箇所)との段差を小さくできて、地盤工事における掘削深さが浅くなるため、工程、コストを低減できる。
また、建物の中間階に床構造を設ける場合も同様にコンクリート30上面と床材90下面との間の距離を狭くすることができるため、当該階の建築階高を低くできて二重床部分の施工も不要なため、工程、コストを低減することができる。
(7).コンクリート30の上面には接着剤40により発泡体50を固定し、その上に接着剤60により中空構造体70を固定し、さらに接着剤80により床材90を固定している。各層間の固定を接着工法で施工することができるため、工程、コストが低減できる。
(8).中空構造体70は一定形状のパネルに形成されており、軽量である上、これを発泡体50上に敷き詰めて接着剤60により接着すればよい。このため、中空構造体70の設置作業が容易である。
(9).従来の二重床と異なり湿気の原因となる空気層がないため、結露や換気設備が不要となる。また、金属製支柱等の金属も使用しないので錆が生じることはない。
(10).本実施形態の床構造は、従来の二重床より軽量なので床構造自体が軽量化でき、建物強度を小さくしてもよい。また、床の張替えなどの場合でも建物自体を補強しなくてもよい。
(11).合成樹脂製の中空構造体70の上面は平滑なので床材90を接着するための接着剤80の量を少なくすることができる。
(12).最も潰れ易い発泡体50の上に、床材より平面積が広くて重量が軽い中空構造体70を配置することで発泡体50が潰れにくくなり、また発泡体50に集中荷重も掛かりにくくなる。また、中空構造体70の上に平面積が小さくて圧縮弾性率が高く、そして重量が重い床材90を設置しても発泡体50への荷重が中空構造体70で分散されて凹み難く、凹んでも反発して復元することができる。
また、本実施形態は以下のように変更することができる。
・コンクリート30、発泡体50、中空構造体70、床材90間の固定に使用した接着剤の少なくとも一部を省略してもよい。
・上記実施形態では発泡体50としてポリウレタンフォームを使用したが、他の材質からなる発泡体50を使用してもよい。
・上記実施形態では、一枚の第1シート材100を折り畳み成形して、コア層71の内部に六角形状のセルSが区画形成されたハニカム構造体としてのコア層71を形成したが、成形方法はこれに限定されない。例えば、特許第4368399号に記載されるように、断面台形状の凸部が複数列設された三次元構造体を、順次折り畳んでいくことにより、ハニカム構造体としてのコア層71を形成してもよい。
・上記実施形態では、コア層71の内部に六角柱状のセルSが区画形成されていたが、セルSの形状は、特に限定されるものでなく、例えば、四角柱状、八角柱状等の多角形状や円柱状としてもよい。また、セルSの形状は、接頭円錐形状であってもよい。その際、異なる形状のセルが混在していてもよい。また、各セルは隣接していなくともよく、セルとセルとの間に隙間(空間)が存在していてもよい。
・コア層71の内部に六角柱状のセルSが区画形成されているが、スキン層72を貫通してセルSの上壁部74に連通する孔を形成してもよい。この場合、中空構造体70による吸音効果も発揮することができる。
・上記実施形態では、配置する中空構造体70を1層としたが、中空構造体70を2層以上積層してもよい。この場合、積層する中空構造体70同士を接着固定してもよい。
・中空構造体70の構成は上記実施形態のように柱形状のセルSが区画されたものに限らない。例えば、錐状、柱状等の所定の凹凸形状を有するコア層の上面或いは下面にスキン層を接合したものであってもよい。このような構成の中空構造体としては、例えば特開2014-205341号公報に記載のものが挙げられる。また、断面がハーモニカ状のプラスチックダンボール等であってもよい。
・上記実施形態において中空構造体70を成形する際の熱可塑性樹脂として、各種機能性樹脂を添加したものを使用してもよい。例えば、熱可塑性樹脂に難燃性の樹脂を添加することにより、難燃性を高めることが可能である。また、タルクや無機材料等を混ぜて曲げ剛性を大きくすることも可能である。コア層71、スキン層72、73のすべてに対して各種機能性樹脂を添加したものを使用することも可能であり、また、コア層71、スキン層72、73の少なくともいずれかに対して使用することも可能である。
・上記実施形態においてスキン層72、73が多層構造をなしていてもよい。例えば、スキン層72、73が比較的溶融温度の低い接着層と難燃性等の機能が付加された機能層とを有していてもよい。
・本実施形態の床構造は、建築物の1階だけでなく2階にも使用することができる。床構造を2階に使用する場合に防湿シート10及び断熱材20は不要な場合がある。
・体育館、柔道場、剣道場、フィットネススタジオのみならず、劇場、コンサートホール等の音楽演奏や映画鑑賞等に用いる施設、家屋等の床構造にも使用することができる。
以下、具体的実施例について説明する。
ヘタリ試験
試験片の作成
発泡体50(発泡体シート50S、以下の試験では単に発泡体50ともいう。中空構造体70、床材90も同様)としてA社製のチップウレタンシート(密度0.2g/cm、厚さ8mm、圧縮弾性率11.2MPa)を使用した。この発泡体50はポリウレタンフォームの端材を粉砕して再成形したリサイクル品(チップウレタンフォーム)である。中空構造体70(中空構造体シート70S)として岐阜プラスチック工業株式会社製のテクセル(登録商標)T5-1100(厚さ5.5mm、圧縮弾性率28.9MPa)を使用した。床材90(床材シート90S)としてB社製の木製床材直張りタイプ(厚み15mm)を使用した。下から発泡体50、中空構造体70、床材90をそれぞれウレタン系接着剤により積層して試験片1とした。
また、発泡体50としてA社製のチップウレタンシート(密度0.15g/cm、厚さ8mm、圧縮弾性率4.7MPa)を使用した以外は試験片1と同じ条件として試験片2を作成した。発泡体50としてA社製のチップウレタンシート(密度0.1g/cm、厚さ8mm、圧縮弾性率3.3MPa)を使用した以外は試験片1と同じ条件として試験片3を作成した。発泡体50としてA社製のチップウレタンシート(密度0.075g/cm、厚さ8mm)を使用した以外は試験片1と同じ条件として試験片4を作成した。発泡体50であるチップウレタンフォームに代えてPET不織布(密度0.1g/cm、厚さ8.5mm)を使用した以外は試験片1と同じ条件として試験片5を作成した。
試験装置
図6に試験装置200及び試験方法の概要を示す。試験装置200は株式会社島津製作所製のAG-5KNXD(AG-20KNXD)を使用した。この試験装置200は図6(a)に示すように、テーブル201とそのテーブル201に対向する金属製の加圧板202を備えており、加圧板202にてテーブル201上に設置した試験片を一定速度で加圧することができる。加圧板202の下面は加圧面となっており、図6(b)に模式図を示すように加圧板202の加圧面は縦20mm×横70mmの長方形状をなす。
試験片1ないし試験片5をそれぞれ縦150mm、横400mmの長方形にカットした。なお、各試験片は発泡体50、中空構造体70、床材90をいずれも1枚のシートで構成しているため、複数のシートの突き合わせはない。試験装置200のテーブル201上に試験片を床材90が上かつ試験片の長辺と加圧板202の長辺が平行になるように向きを揃え、加圧板202の中心が試験片の中心(加圧中心)を加圧できる位置とした。加圧板202を試験片と離間した位置から5mm/分の速度で下方に移動させながら試験片を加圧した。加圧板202の荷重が1092Nとなった時点で加圧板202の移動を停止して加圧状態のまま5分保持し、その後に加圧板202の加圧を解除して試験片をそのまま5分放置した。この後に試験片における加圧中心と、加圧中心から加圧板202の長辺と平行な方向にそれぞれ140mm離れた2箇所(図6(b)参照)の合計3点の上面高さを調べた。これら3点についてテーブル201の上面から試験片の上面までの高さを試験前にそれぞれ測定しておき、試験後の高さの変化(mm)を測定し、その3点の変化の平均値を求めた。この試験を試験片1ないし試験片5について行った。その結果を表1に示す。
事前の試験にてヘタリを体感することができる変化値が0.4mmであったため、変化(平均値)が0.4mm以下の場合はヘタリなしと判断し、0.4mmを超えるものはヘタリありと判断した。この結果、試験片1ないし試験片3はヘタリなしであり、試験片4及び試験片5は変化が0.4mmを超えておりヘタリありとなった。
床の弾力性試験
上記試験でヘタリなしとなった試験片1ないし試験片3に使用した発泡体50のチップウレタンフォームを用いて試験床を作成し、床の弾力性試験を行った。床の弾力性試験としてJIS A6519 9.4床の弾力性試験に規定の「かたさの性能値(計算式は表2に記載)」、「振動の続き具合の性能値」、「かたさの性能値とはね返り具合を複合した性能値(計算式は表2に記載)」を測定した。測定機器は一般社団法人建材試験センター保有の上記試験に準ずる試験機器である。弾力性試験の測定内容等について表2に示す。
JIS A6519では、各値を4箇所で測定するように規定しているが、これは支柱、大引、根太を組み合わせた二重床構造を想定しており、床の弾力性が場所により異なるためである。本実施形態では場所により床の硬さにムラが生じにくいため任意の1箇所で測定した。
試験床の作成
発泡体50としてヘタリ試験で試験片1ないし試験片3に使用した3種の発泡体1~3を準備した。発泡体1としてA社製のチップウレタンシート(密度0.2g/cm、厚さ8mm)を使用した。発泡体2としてA社製のチップウレタンシート(密度0.15g/cm、厚さ8mm)を使用した。発泡体3としてA社製のチップウレタンシート(密度0.1g/cm、厚さ8mm)を使用した。
また、中空構造体70としてヘタリ試験で各試験片に使用したテクセル(登録商標)T5-1100(厚さ5.5mm)を使用した。床材90として3種の木製の床材1~3を準備した。床材1としてC社製の床材直貼タイプ(厚さ15mm)を使用した。床材2としてD社製の床材直貼タイプ(厚さ15mm)を使用した。床材3としてD社製の床材根太貼りタイプ(厚さ12mm)を使用した。
発泡体50の上に中空構造体70、その上に床材90を重ねた積層構造とし、それぞれの間をウレタン系接着剤により固定して表3に示す試験床1~試験床8を作成した。なお、各試験床は、発泡体50、中空構造体70、床材90を構成する各シートを突き合わせた側面が平面視で重ならないように配置した。
試験床1~試験床8について表2に示す性能値の測定試験を行った。その結果を表4に示す。
この結果、試験床1~8はいずれも、(a)かたさの性能値、(b)振動の続き具合の性能値について上記JISに規定する推奨値を満たすものであった。また、いずれも(c)かたさの性能値とはね返り具合を複合した性能値について上記JISに規定する最高値の推奨値(0.0~)を満たすものであった。
さらに、床材90として合成樹脂製床材を使用した試験床9~12を作成して、これらについても表2に示す性能値の測定試験を測定した。試験床9~12の発泡体50としてA社製のチップウレタンシートの密度及び厚みの異なる以下のものを使用した。発泡体4として密度0.2g/cm、厚さ7mmのものを使用した。発泡体5として密度0.2g/cm、厚さ6mmのものを使用した。発泡体6として密度0.25g/cm、厚さ8mmのものを使用した。発泡体7として密度0.25g/cm、厚さ6mmのものを使用した。中空構造体70として岐阜プラスチック工業株式会社製のテクセル(登録商標)T5-1870(厚さ5.5mm、圧縮弾性率89.1MPa)を使用した。床材90としてE社製の合成樹脂製床材(下側にウレタン層、上側にポリ塩化ビニル層の積層 厚み4.5mm)を使用した。発泡体50の上に中空構造体70、その上に床材90を重ねた積層構造とし、それぞれの間をウレタン系接着剤により積層して表5に示す試験床9~12を作成した。
試験床9~12について行った表2に示す性能値の測定試験の結果を表6に示す。
この結果、試験床9~12はいずれも、(a)かたさの性能値、(b)振動の続き具合の性能値について上記JISに規定する推奨値を満たすものであった。また、いずれも(c)かたさの性能値とはね返り具合を複合した性能値について上記JISに規定する最高値の推奨値(0.0~)を満たすものであった。
衝撃吸収性(JISA6519 床のかたさ試験方法)
上記試験床1~12について衝撃吸収値(G値)を測定した。各試験床はいずれも床の硬さにムラが生じにくいため、各試験床に対して任意の一箇所でG値を測定した。試験床1~12についてのG値を表7に示す。
試験床1~12のいずれにおいてもG値は100未満であった。
10…防湿シート
20…断熱材
30…コンクリート
31…土間コンクリート
32…レベリング材
50…発泡体(クッション材)
50S…発泡体シート(クッション材シート)
50T…側面
60…接着剤
70…中空構造体
70S…中空構造体シート
70T…側面
80…接着剤
90…床材
90S…床材シート
90T…側面

Claims (6)

  1. クッション材を備え、同クッション材上に中空構造体を備え、同中空構造体上に床材を備えた床構造であって、
    前記クッション材を複数のクッション材シートの側面を突き合わせて構成し、前記中空構造体を複数の中空構造体シートの側面を突き合わせて構成し、前記床材を複数の床材シートの側面を突き合わせて構成し、
    前記クッション材シートを突き合わせた側面、前記中空構造体シートを突き合わせた側面及び前記床材シートを突き合わせた側面が平面視で重ならないように配置した床構造。
  2. 前記クッション材は密度が0.08g/cm以上の発泡体である請求項1に記載の床構造。
  3. 前記発泡体はポリウレタンフォームである請求項2に記載の床構造。
  4. 前記発泡体の密度が0.15g/cm以上である請求項2又は請求項3に記載の床構造。
  5. 前記床材は木製の床材であり、前記クッション材、前記中空構造体及び前記床材の曲げ弾性率は前記床材が最も大きく、前記クッション材が最も小さい請求項1ないし請求項4のうちいずれか一項に記載の床構造。
  6. 前記発泡体は厚さが5mm以上である請求項2ないし請求項4のうちいずれか一項に記載の床構造。
JP2023124607A 2022-03-22 2023-07-31 床構造 Pending JP2023140362A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023124607A JP2023140362A (ja) 2022-03-22 2023-07-31 床構造

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022045452A JP2023139756A (ja) 2022-03-22 2022-03-22 床構造
JP2023124607A JP2023140362A (ja) 2022-03-22 2023-07-31 床構造

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022045452A Division JP2023139756A (ja) 2022-03-22 2022-03-22 床構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023140362A true JP2023140362A (ja) 2023-10-04

Family

ID=88204852

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022045452A Pending JP2023139756A (ja) 2022-03-22 2022-03-22 床構造
JP2023124607A Pending JP2023140362A (ja) 2022-03-22 2023-07-31 床構造

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022045452A Pending JP2023139756A (ja) 2022-03-22 2022-03-22 床構造

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP2023139756A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2023139756A (ja) 2023-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4685259A (en) Sound rated floor system and method of constructing same
EP2546434A1 (en) Sound insulation floor structure and sound insulation floor components as well as method for reducing floor impact sounds
KR200357517Y1 (ko) 고강성 샌드위치 상판을 적용한 주택용 이중바닥 시스템
JP2023140362A (ja) 床構造
KR101706164B1 (ko) 우수한 층간 차음성을 가지는 건축물의 바닥 시공구조
WO2006001578A1 (en) A plate for reducing the noise and vibration transmitted through apartment slab, and the structure including the plate
JP2007509258A (ja) 剛性が補強された二重フロアシステム用床板
JP4090835B2 (ja) 防音床構造
JP5554633B2 (ja) 二重床用支持脚及びそれを用いた二重床構造並びにその構築方法
JP3194554U (ja) 床構造
JP2000110340A (ja) 床遮音シート、床構造体及び床施工方法
JP2020133283A (ja) 床天井構造
JP2022094741A (ja) 床構造
KR20180123461A (ko) 우수한 층간 차음성을 가지는 건축물의 바닥 시공구조
JPS6033974A (ja) 床下地工法
JPH0752860Y2 (ja) 建築用下地材並びにその下地材を用いた▲躯▼体構造
JPH0425482Y2 (ja)
JP6884359B1 (ja) 床下地構造及び防振床
KR20060037485A (ko) 바닥 충격음 차음재
JPH05280184A (ja) 防音二重床構造
JPH046834B2 (ja)
JP2003120003A (ja) 乾式嵩上げ構造体及びその構築方法
JP2021143545A (ja) 乾式二重床構造
JP2023125560A (ja) 建物の床構造
JPH054512Y2 (ja)