JP2023139653A - 光学検査装置、処理装置、光学検査方法、及び、光学検査プログラム - Google Patents

光学検査装置、処理装置、光学検査方法、及び、光学検査プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】被検物の表面の光学検査を高精度化することが可能な光学検査装置を提供すること。【解決手段】実施形態によれば、光学検査装置は、撮像部と、第1の波長選択部と、照明部と、第2の波長選択部とを有する。撮像部は、被検物からの光で被検物を撮像することが可能なイメージセンサーを備える。第1の波長選択部は、撮像部の光軸上に設けられ、複数の所定波長の光を選択的に通過させる。照明部は、被検物を照明する。第2の波長選択部は、照明部の光軸上に設けられ、第1の波長選択部に対して相補的に複数の所定波長の光を通過させる。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、光学検査装置、処理装置、光学検査方法、及び、光学検査プログラムに関する。
様々な産業において,物体の非接触での表面測定が重要となっている。従来方法では,光線を方向ごとに色対応させて、物体面の表面状態を記述できるBRDF情報を取得する手法がある。
米国特許第5,675,407号明細書
Hiroshi Ohno and Takahiro Kamikawa, "One-shot BRDF imaging system to obtain surface properties," Optical Review volume 28, pages 655-661 (2021). W. L. Hows, "Rainbow schlieren and its application," Applied Optics, vol. 23, No. 14, 1984
本発明が解決しようとする課題は、被検物の表面の光学検査を高精度化することが可能な光学検査装置、処理装置、光学検査方法、及び、光学検査プログラムを提供することである。
実施形態によれば、光学検査装置は、撮像部と、第1の波長選択部と、照明部と、第2の波長選択部とを有する。撮像部は、被検物からの光で被検物を撮像することが可能なイメージセンサーを備える。第1の波長選択部は、撮像部の光軸上に設けられ、複数の所定波長の光を選択的に通過させる。照明部は、被検物を照明する。第2の波長選択部は、照明部の光軸上に設けられ、第1の波長選択部に対して相補的に複数の所定波長の光を通過させる。
第1実施形態に係る光学検査装置の動作原理を示す概略的な断面図。 図1に示す光学検査装置の第1の波長選択部を示す概略図。 図1に示す光学検査装置の第2の波長選択部を示す概略図。 第1実施形態に係る光学検査装置の動作原理を示す概略的な断面図。 図1及び図4に示す光学検査装置の処理装置の処理フローを示す概略的なフローチャート。 第1実施形態に係る光学検査装置に用いる第1の波長選択部(及び第2の波長選択部)の変形例を示す概略図。 図6に示す第1の波長選択部(及び第2の波長選択部)を用いて光学検査を行うときの動作原理を示す概略的な断面図。 第1実施形態に係る光学検査装置に用いる第1の波長選択部(及び第2の波長選択部)の一例を示す概略図。 第1実施形態に係る光学検査装置に用いる第1の波長選択部(及び第2の波長選択部)の一例を示す概略図。 第1実施形態に係る光学検査装置に用いる第1の波長選択部(及び第2の波長選択部)の一例を示す概略図。 第1実施形態に係る光学検査装置に用いる第1の波長選択部(及び第2の波長選択部)の一例を示す概略図。 第1実施形態に係る光学検査装置に用いる第1の波長選択部(及び第2の波長選択部)の一例を示す概略図。 第2実施形態に係る光学検査装置の動作原理を示す概略的な断面図。 第3実施形態に係る光学検査装置の動作原理を示す概略的な断面図。 図14に示す光学検査装置の第2の波長選択部を示す概略図。 第4実施形態に係る光学検査装置の動作原理を示す概略的な断面図。 第5実施形態に係る光学検査装置の動作原理を示す概略的な断面図。
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
本明細書において、光は電磁波の一種であり、X線、紫外線、可視光、赤外線、マイクロ波なども含まれるとする。本実施形態において、光は可視光であるとし、例えば波長は450nmから700nmの領域にあるとする。
(第1実施形態)
本実施形態に係る光学検査装置10について、図1から図5を参照して詳細に説明する。
図1には、本実施形態の光学検査装置10の模式的な断面図を示す。
本実施形態に係る光学検査装置10は、撮像部12と照明部14とを有する。
撮像部12は、結像光学素子(第1の結像光学素子)22と、被検物Sからの光をイメージセンサー(センサーとも呼ぶ)26とを有する。撮像部12には、複数の所定波長の光を選択的に通過させる第1の波長選択部24が設けられる。照明部14は、光源32と、照明レンズ(第2の結像光学素子)36とを有する。照明部14には、複数の所定波長の光を選択的に通過させる第2の波長選択部34が設けられる。
結像光学素子22は、例えば結像レンズである。図1において、結像レンズは模式的に1つのレンズで代表して描いているが、複数のレンズから構成される組レンズであってもよい。あるいは、結像光学素子22は、凹面ミラーや凸面ミラー、あるいはそれらの組み合わせでもよい。つまり、結像光学素子22は、物体の一点、つまり物点から発した光線群を共役な像点に集める機能を有する光学素子であればなんでもよい。結像光学素子によって物体表面の物点から発した光線群が像点に集められる(集光される)ことを結像という。あるいは、物点が像点(物点の共役点)に移されるともいう。また、十分に遠い物点から発せられた光線群が結像光学素子によって移される共役点の集合面を、結像光学素子の焦点面と呼ぶ。また、焦点面に垂直な線であり、結像素子の中心を通るものを撮像部12の光軸L1とする。このとき、この光線によって移される物点の共役な像点を焦点と呼ぶ。
第1の波長選択部24は、光軸L1上に配置される。第1の波長選択部24は、結像光学素子22の第1の焦点面F1、あるいはその近傍に配置される。このように、第1の波長選択部24を結像光学素子22の焦点面F1に配置することにより、光線の方向に応じた色付けが可能となる(非特許文献1参照)。
第1の波長選択部24は、少なくとも2つ以上の波長選択領域24a,24bを有する。それらのうち2つの波長選択領域を、第1-1の波長選択領域24aと第1-2の波長選択領域24bとする。第1-2の波長選択領域24bは第1の波長を有する光線を通過させる。ここで、光線を通過させるとは、透過あるいは反射によって光線を物点から像点に向かわせることを意味する。本実施形態において、第1-2の波長選択領域24bは第1の波長の光線を透過させるとする。一方、第1-2の波長選択領域24bは第2の波長の光線を実質的に遮蔽する。ここで遮蔽とは、光線を通過させないことを意味する。つまり、光線を物点から像点に向かわせないことを意味する。ただし、遮蔽は、光線の強度を大幅に低減し、残りのわずかな成分を通過させる場合も含む。第1-1の波長選択領域24aは第2の波長を有する光線を通過させる。本実施形態において、第1-1の波長選択領域24aは第2の波長の光線を透過させるとする。一方、第1-1の波長選択領域24aは、第1の波長の光線を実質的に遮蔽する。例えば、第1の波長は650nmの赤光とし、第2の波長は450nmの青光とする。ただし、これに限らず、各波長は何でもよい。
イメージセンサー(略してセンサーとも呼ぶ)26は、被検物Sからの光で被検物Sを撮像することが可能である。イメージセンサー26は、少なくとも1つ以上の画素を持ち、各画素は少なくとも2つの異なる波長の光線、つまり第1の波長の光線と第2の波長の光線を受光できるとする。ただし、それら2つの異なる波長を識別できなくてもよい。つまり、センサー26はモノクロセンサーで良い。センサー26が配置された領域を含む面を、結像光学素子の像面とする。センサー26はエリアセンサーでもよく、ラインセンサーでもよい。エリアセンサーとは、同一面内にエリア状に画素を配列させたものである。また、ラインセンサーは、画素をライン状に配列させたものである。また各画素でR、G、Bの3チャンネルの色チャンネルを備えるものでよい。ただし、1チャンネルのモノクロセンサーでもよい。本実施形態では、センサー26はエリアセンサーとし、各画素で赤と青の2つ光を受光できるエリアセンサーであるとする。つまり、波長450nmの青光と、波長650nmの赤光をそれぞれの画素で受光できるとする。
光源32は例えば面発光のLEDを用いる。ただし、これに限らず、光源32は光を発するものならば何でもよい。光源32は、例えば、面発光のOLEDでもよいし、キセノンランプやハロゲンランプと拡散板を組み合わせたものでもよいし、X線光源でも赤外線光源でもよい。
第2の波長選択部34は、光軸L2上に配置される。第2の波長選択部34は、少なくとも2つ以上の波長選択領域34a,34bを有する。それらのうち2つの波長選択領域を、第2-1の波長選択領域34aと第2-2の波長選択領域34bとする。第2-1の波長選択領域34aは第1の波長を有する光線を通過させる。ここで、光線を通過させるとは、透過あるいは反射によって光線を物点から像点に向かわせることを意味する。一方、第2-1の波長選択領域34aは、第2の波長の光線を実質的に遮蔽する。ここで遮蔽とは、光線を通過させないことを意味する。つまり、光線を物点から像点に向かわせないことを意味する。第2-2の波長選択領域34bは第2の波長の光線を含む波長スペクトルを通過させる。一方、第2-2の波長選択領域34bは第1の波長の光線を実質的に遮蔽する。
照明レンズ36は、例えば結像レンズである。図1において、照明レンズ36は模式的に1つのレンズで代表して描いているが、複数のレンズから構成される組レンズであってもよい。あるいは、照明レンズ36は、凹面ミラーや凸面ミラー、あるいはそれらの組み合わせでもよい。つまり、照明レンズ36は、物体の一点、つまり物点から発した光線群を共役な像点に集める機能を有する光学素子であればなんでもよい。照明レンズ36によって物体表面の物点から発した光線群が像点に集められる(集光される)ことを結像という。あるいは、物点が像点(物点の共役点)に移されるともいう。また、十分に遠い物点から発せられた光線群が照明レンズ36によって移される共役点の集合面を、照明レンズ(結像光学素子)36の焦点面と呼ぶ。また、焦点面に垂直な線であり、照明レンズ36の中心を通るものを照明部14の光軸L2とする。このとき、この光線によって移される物点の共役な像点を焦点と呼ぶ。そして、第2の波長選択部34は、照明レンズ36の第2の焦点面F2、あるいはその近傍に配置する。
このように、第2の波長選択部34を照明レンズ36の焦点面F2に配置することにより、光線の方向に応じて光に色付け(抽出)することが可能となる(非特許文献1参照)。すなわち、光源32からの光を第2の波長選択部34に通過させると、光線の方向に応じて光の波長スペクトルが変化する。
本実施形態では、光源32の発光点Eからの光は、第2の波長選択部34を通過し、照明レンズ36の光軸L2に沿って伝搬し、ビームスプリッター38を介して被検物Sの表面の物点Oに結像される。ここで、照明部14の光軸L2は、ビームスプリッター38を介して屈曲すると考えることができる。
物体Sの表面における物点Oからの反射光の方向分布はBRDF(Bidirectional Reflectance Distribution Function)と呼ばれる分布関数で表すことができる。BRDFは、一般的に、表面性状・形状によって変化する。つまり、物体表面の表面状態によって変化する。例えば、表面が粗いと反射光は様々な方向に広がるため、BRDFは広い分布となる。つまり、広い角度にわたって反射光が存在することになる。一方、表面が鏡面になると、反射光はほぼ正反射成分のみとなり、BRDFは狭い分布となる。このように、BRDFは物体表面の表面性状・形状を反映する。ここで表面性状・形状とは、表面粗さでもよく、ミクロンサイズの微小な凹凸でもよく、表面の傾きでもよく、ひずみなどでもよい。つまり、表面の高さ分布に関するものならばなんでもよい。表面性状・形状が、微細な構造で構成されるとき、その典型的な構造スケールはナノスケールでもよく、ミクロンスケールでもよく、ミリスケールでもよく、どのようなスケールでもよい。
図2に示す第1の波長選択部24と図3に示す第2の波長選択部34とは相補性を有する。つまり、少なくとも相関関係を有する。ここで、第1の波長選択部24と第2の波長選択部34が相補性を有する場合、次の2つの特徴を有する。
第1の特徴として、第1の波長選択部24と第2の波長選択部34は相似形である。ここで、第1の波長選択部24と第2の波長選択部34の全領域がお互いに相似形である必要はない。例えば、第1の波長選択部24と第2の波長選択部34との全体的な大きさや外縁形状は、どのような形状であってもよい。つまり、第1の波長選択部24と第2の波長選択部34のうち、撮像に用いられる光線が通過する領域が互いに相似であればよい。
ここで、図1における第1の波長選択部24の断面図は、図2の上図に対応する。また、光軸L1に直交する平面における波長選択部24の断面は、図2の下図に対応する。図1における第2の波長選択部34の断面図は、図3の右図に対応する。また、光軸L2に直交する平面における波長選択部34の断面図は、図3の左図に対応する。そして、光軸L1に直交する平面における第1の波長選択部24の断面図と、光軸L2に直交する平面における波長選択部34の断面図は、相似形である。つまり、第1の波長選択部24の第1-1の波長選択領域24aと、第2の波長選択部34の第2-1の波長選択領域34aとは、相似形である。同様に、第1の波長選択部24の第1-2の波長選択領域24bと、第2の波長選択部34の第2-2の波長選択領域34bとは、相似形である。ただし、第1の波長選択部24及び第2の波長選択部34は、撮像に用いられる光線が通過する領域あるいはその近傍であっても、局所的にならば互いに異なる形状を有していてもよい。これについては後述の実施形態(図14参照)で説明する。例えば、第2の波長選択部34は、波長遮蔽部35を有していてもよい。また、第1の波長選択部24は、波長遮蔽部35とともに、又は、波長遮蔽部35に代えて、同様の遮蔽部を有していてもよい。
第2の特徴は、第1の波長選択部24の波長選択領域24a,24bと第2の波長選択部34の波長選択領域34a,34bとはそれぞれの通過波長領域に相補的な関係性を有する。つまり、少なくとも通過波長領域に対し、互いに相関関係を有する。第1-1の波長選択領域24aと第2-1の波長選択領域34aを通過する光の波長領域は互いに異なり、第1-2の波長選択領域24bと第2-2の波長選択領域34bを通過する光の波長領域も互いに異なる。一方、第1-1の波長選択領域24aと第2-2の波長選択領域34bは、光を通過させる波長領域として互いに共通の通過波長領域を有し、第1-2の波長選択領域24bと第2-1の波長選択領域34aも、光を通過させる波長領域として互いに共通の通過波長領域を有する。
つまり、第2-1の波長選択領域34aを通過した波長の光線は、第1-1の波長選択領域24aで遮蔽される関係を有する。第2-1の波長選択領域34aを通過した波長の光線は、第1-2の波長選択領域24bを通過する関係を有する。第2-2の波長選択領域34bを通過した波長の光線は、第1-2の波長選択領域24bで遮蔽される関係を有する。第2-2の波長選択領域34bを通過した波長の光線は、第1-1の波長選択領域24aを通過する関係を有する。
第1の波長選択部24と第2の波長選択部34は相似形であるとしたが、その相似比は、結像光学素子22の焦点距離と照明レンズ36の焦点距離との比で定まる。例えば、結像光学素子22の焦点距離を100mmとし、照明レンズ36の焦点距離を50mmとすると、相似比は2倍となる。つまり、第1の波長選択部24は、第2の波長選択部34を2倍に相似拡大したものになる。
以上のように、第1の波長選択部24と第2の波長選択部34とがそれぞれ所定の断面で相似形状である相似関係、及び、両者の各領域で複数の所定波長の通過/遮蔽に対して関係性を有することを、第1の波長選択部24と第2の波長選択部34が相補性を有するとする。
処理装置16は、例えば、コンピュータ等から構成され、プロセッサ(処理回路)及び記憶媒体を備える。プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、マイコン、FPGA(Field Programmable Gate Array)及びDSP(Digital Signal Processor)等のいずれかを含む。記憶媒体には、メモリ等の主記憶装置に加え、補助記憶装置が含まれ得る。記憶媒体としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光ディスク(CD-ROM、CD-R、DVD等)、光磁気ディスク(MO等)、及び、半導体メモリ等の書き込み及び読み出しが随時に可能な不揮発性メモリが挙げられる。
処理装置16では、プロセッサ及び記憶媒体のそれぞれは、1つのみ設けられてもよく、複数設けられてもよい。処理装置16では、プロセッサは、記憶媒体等に記憶されるプログラム等を実行することにより、処理を行う。また、処理装置16のプロセッサによって実行されるプログラムは、インターネット等のネットワークを介して処理装置16に接続されたコンピュータ(サーバ)、又は、クラウド環境のサーバ等に格納されてもよい。この場合、プロセッサは、ネットワーク経由でプログラムをダウンロードする。処理装置16では、イメージセンサー26からの画像取得、イメージセンサー26から取得した画像に基づく各種算出処理は、プロセッサ等によって実行され、記憶媒体が、データ記憶部として機能する。
また、処理装置16による処理の少なくとも一部が、クラウド環境に構成されるクラウドサーバによって実行されてもよい。クラウド環境のインフラは、仮想CPU等の仮想プロセッサ及びクラウドメモリによって、構成される。ある一例では、イメージセンサー26からの画像取得、イメージセンサー26から取得した画像に基づく各種算出処理が、仮想プロセッサによって実行され、クラウドメモリが、データ記憶部として機能する。
なお、本実施形態では、処理装置16は、イメージセンサー26を制御する。また、処理装置16は、光源32を制御する。
以上の構成のもとで、本実施形態の光学検査装置10の動作原理について図1、図4及び図5を用いて説明する。
処理装置16は、照明部14の光源32を発光させ、イメージセンサー26で像を撮像する(ステップS101)。
光源32の発光点Eからの光は、第2の波長選択部34を通過し、照明レンズ36の光軸L2に沿って伝搬し、ビームスプリッター38を介して被検物Sの表面の物点Oに結像される。ここで、例えば第1の光線B1は、光源32の発光点Eから第2の波長選択部34の第2-1の波長選択領域34aを通過し、第1の波長を含む赤光となって照明レンズ36を通過し、ビームスプリッター38で反射され、被検物Sの物点Oに到達する。また、第2の光線B2は光源32の発光点Eから第2の波長選択部34の第2-2の波長選択領域34bを通過し、第2の波長を含む青光となって照明レンズ36を通過し、ビームスプリッター38で反射され、被検物Sの物点Oに到達する。
なお、第2の波長選択部34の第2-1の波長選択領域34aは、第1の波長とは異なる第2の波長の光を遮蔽する。このため、第2の波長である青光が、第2の波長選択部34の第2-1の波長選択領域34aで遮蔽される。第2の波長選択部34の第2-2の波長選択領域34bは、第2の波長とは異なる第1の波長の光を遮蔽する。このため、第1の波長である赤光が、第2の波長選択部34の第2-2の波長選択領域34bで遮蔽される。
図1において、被検物Sの標準的な表面は、例えばほぼ鏡面であるとする。また、これを標準面と呼ぶ。このとき、被検物Sの物点Oに入射した光線はほぼ正反射される。つまり、物点OにおけるBRDFは、ほぼ正反射成分が主成分となり、狭い方向分布を有する。一方、図4に示すように、もし物点Oにミクロンサイズの凹凸欠陥Cがあるとすれば、物点OのBRDFは広い分布を持つ。ただし、ミクロンサイズの凹凸部を標準面とし、鏡面を欠陥としてもよい。つまり、標準面をどのような表面と定めるかは、任意である。
図1に示すように、被検物Sの表面の物点Oで反射した光のうち、正反射成分は、正反射方向に反射されて結像光学素子(結像レンズ)22に向かう。例えば、第1の光線B1が物点Oで反射されると、第1の光線B1の反射光の方向分布は、符号1で示す第1のBRDFで表せる。第1のBRDF1で表せる反射光のうち、正反射成分はビームスプリッター38を通過し、結像光学素子22を通過し、第1の波長選択部24の第1-1の波長選択領域24aで遮蔽される。このとき、第1の波長選択部24が存在しなければ、第1のBRDF1で表せる反射光のうち、正反射成分は、イメージセンサー26上の像点Iに到達する。
また、第2の光線B2が物点Oで反射されると、第2の光線B2の反射光の方向分布は、符号2で示す第2のBRDFで表せる。第2のBRDF2で表せる反射光のうち、正反射成分はビームスプリッター38を通過し、結像光学素子(結像レンズ)22を通過し、第1の波長選択部24の第1-2の波長選択領域24bで遮蔽される。このとき、第1の波長選択部24が存在しなければ、第2のBRDF2で表せる反射光のうち、正反射成分は、イメージセンサー26上の像点Iに到達する。
このように、第1の波長選択部24と第2の波長選択部34が相補性を有するため、被検物Sの表面の物点Oで反射した光(第1の光線B1及び第2の光線B2)のうち、正反射成分は、いずれもイメージセンサー26に到達せずに遮蔽される。つまり、イメージセンサー26で取得される画像としては、全体が黒い画像、全体の画素値が実質的に0となる。これは、光源32で発光した光がイメージセンサー26で受光されないことを意味する。
被検物Sの表面がほぼ鏡面であり、物点Oに入射した光線はほぼ正反射されるので、実質的に第1のBRDF1と第2のBRDF2はそれぞれ正反射成分が主となり、反射光は実質的に第1の波長選択部24で遮蔽される。つまり、イメージセンサー26で取得される画像としては、全体が黒い画像、全体の画素値が実質的に0となる。
一方、図4に示すように、被検物Sの物点Oに凹凸Cがある場合、物点OにおけるBRDFは、標準面である鏡面状の表面のものに比べて広い分布となる。つまり、第1の光線B1は物点Oで反射され、例えば符号3で示す第3のBRDFで表せる反射光となり、第2の光線B2は物点Oで反射され、例えば符号4で示す第4のBRDFで表せる反射光となる。この場合、第1の光線B1は物点Oで反射され、ビームスプリッター38、結像光学素子22を通過し、第1の波長選択部24の第1-1の波長選択領域24aに加えて、第1-2の波長選択領域24bに到達する成分が生じる。第1-2の波長選択領域24bは、第1の光線B1を通過させる。そして、第1の波長選択部24を通過した第1の光線B1(の成分)は、イメージセンサー26上の像点Iに到達する。これにより、像点Iで第1の波長が受光される。つまり、センサー26は、赤光を受光する。
同様に、第2の光線B2は物点Oで反射され、ビームスプリッター38、結像光学素子22を通過し、第1の波長選択部24の第1-2の波長選択領域24bに加えて、第1-1の波長選択領域24aに到達する成分が生じる。第1-1の波長選択領域24aは、第2の光線B2を通過させる。そして、第1の波長選択部24を通過した第2の光線B2(の成分)は、イメージセンサー26上の像点Iに到達する。これにより、像点Iで第2の波長が受光される。つまり、センサー26は、青光を受光する。
以上により、図4に示す被検物Sのように、センサー26は、凹凸Cが存在する物点Oについて、第1の波長および第2の波長を同時に受光する。一方、図1に示す被検物Sのように、凹凸Cの無い標準面における物点Oに対する像点Iでは、センサー26は、いずれの光も受光しない。
処理装置16は、イメージセンサー26で取得した画像について、被検物Sの表面からの光を受光したか否か判断する(ステップS102)。
処理装置16は、イメージセンサー26で被検物Sの表面からの光を受光していれば(ステップS102-Yes)、被検物Sの表面に凹凸Cが存在すると判定する(ステップS103)。処理装置16は、イメージセンサー26で被検物Sの表面からの光を受光していなければ(ステップS102-No)、被検物Sの表面に凹凸Cが存在しないと判定する(ステップS104)。
すなわち、処理装置(プロセッサ)16は、イメージセンサー26の各画素において、被検物Sからの反射光の受光の有無を検出する。処理装置(プロセッサ)16は、イメージセンサー26の各画素において、受光無と検出したとき、各画素に対応する像点Iに対する被検物Sの表面が標準面であると出力し、受光有と検出したとき、像点Iに対する被検物Sの表面が標準面とは異なると出力する。このため、処理装置16は、イメージセンサー26の各画素において、受光の有無の検出結果に基づいて、当該画素に対応する物点Oにおける表面の、標準面との差異を出力する。すなわち、処理装置16は、イメージセンサー26の各画素において、検出結果が受光無の場合に当該画素に対応する被検物Sの物点Oは標準面上であると出力し、検出結果が受光有の場合に当該画素に対応する被検物Sの表面の物点Oは標準面と異なる表面上であると出力する。
これにより、処理装置16は、イメージセンサー26で取得した画像から被検物S上の凹凸Cの有無を識別することができる。また、被検物S上に凹凸Cがある場合、センサー26は、第1の波長だけでなく、第2の波長の光も同時に受光できる。このため、センサー26で受光する光のS/Nを高めることができる。一方、もし、センサー26が第1の波長(赤光)だけ、あるいは第2の波長(青光)だけ受光した場合は、第1の波長と第2の波長の両方を受光した場合に比べて光量が少なくなるので、両方を受光した場合よりもS/Nが低くなる。すなわち、処理装置16は、イメージセンサー26で撮像した画像の全画素において、それぞれ、光を受光しない位置を暗い黒とし、光を受光した位置を赤光と青光とが混ざった明るい色として得る。このため、処理装置16は、凹凸Cが存在する位置と凹凸Cが存在しない位置とのコントラストを明確につけて出力することができる。つまり、明暗だけでなく、異なる色として、両者のコントラストを明確につけることができる。
本実施形態は、第1の波長と第2の波長という2つの異なる波長を利用する例について説明したが、イメージセンサー26はそれら2つの波長を区別しなくても機能することに注意されたい。すなわち、概略、像点Iの画素値が0である被検物Sの物点Oは凹凸Cがなく、画素値が0よりも大きい位置は、凹凸Cが存在するとして処理装置16が判断し得る。そのため、センサー26は、モノクロセンサーを使用することができる。また、センサー26は、カラーセンサーを使用してもよいため、使用できるイメージセンサーの選択肢の幅を広げることができる。
また、本実施形態において標準面を鏡面としたが、標準面を凹凸面としてもよい。その場合も、標準面のBRDFと、それとは異なる面におけるBRDFは互いに異なるため、2つの相補的な波長選択部を適宜調整することにより、同様に機能させることができる。このため、処理装置16は、イメージセンサー26の各画素において、受光の有無の検出結果に基づいて、当該画素に対応する物点Oにおける表面の、標準面との差異を出力する。すなわち、処理装置16は、イメージセンサー26の各画素において、検出結果が受光無の場合に当該画素に対応する被検物Sの物点Oは標準面と異なる表面上であると出力し、検出結果が受光有の場合に当該画素に対応する被検物Sの表面の物点Oは標準面上であると出力する。このように、イメージセンサー26の各画素における受光の有無と、標準面の正否は適宜に設定可能である。
本実施形態において、結像光学素子22及び照明レンズ36は共通化することができる。つまり、1つの結像光学素子22を照明レンズ36として用いてもよい。その場合、ビームスプリッター38の位置は、結像光学素子22よりもイメージセンサー26に近い側に配置する。この場合、結像光学素子22と照明レンズ36は共通(単一)であるため、それぞれの焦点距離は等しくなる。
本実施形態において、イメージセンサー26の受光面の全面積と光源32の発光面の全面積の比率は、結像光学素子22あるいは照明レンズ36の焦点距離によって調整することができる。つまり、例えば、任意の発光面を持つ光源32に対して、結像光学素子22あるいは照明レンズ36の位置を調整することにより、イメージセンサー26の面積を調整することができる。
また、ビームスプリッター38は、偏光ビームスプリッター38(polarization beam splitter)でもよい。この場合、被検物Sの表面から散乱によって偏光方向が回転したもののみがイメージセンサー26で受光される。これにより、散乱への感度を高めることができるという効果がある。
本実施形態に係る第1の波長選択部24は、被検物Sと撮像部12との光路の間で、撮像部12の光軸L1上に設けられ、複数の所定波長の光を選択的に通過させる。第2の波長選択部34は、照明部14(光源32)と被検物Sとの光路の間で、照明部14の光軸L2上に設けられ、第1の波長選択部24に対して相補性を有する状態に複数の所定波長の光を選択的に通過させる。このため、光学検査装置10は、撮像部12のイメージセンサー26で被検物Sの表面からの光を受光すれば、被検物Sの表面に凹凸Cが存在し、撮像部12のイメージセンサー26で被検物Sの表面からの光を受光しなければ、被検物Sの表面に凹凸Cが存在することを検出する。そして、受光の有無によって被検物Sの表面状態を判断することができ、被検物Sの表面の光学検査を高精度化することができる。
したがって、本実施形態によれば、被検物Sの表面の光学検査を高精度化することが可能な光学検査装置10、処理装置16、光学検査方法、及び、光学検査プログラムを提供することができる。
(変形例)
イメージセンサー26として、モノクロセンサーの代わりにカラーセンサーを用いた場合、イメージセンサー26は青光と赤光を各画素において識別できる。その場合、例えば、物点Oに凹凸部Cが存在し、イメージセンサー26が第2の光線である青光のみ受光した場合、第1の光線である赤光のBRDFと第2の光線である青光のBRDFが異なることを意味する。この場合、第2の光線である青光のBRDFのほうが、第1の光線である赤光のBRDFよりも分布が広いことを意味する。つまり、BRDFの入射角依存性が把握できる。これにより、より詳細なBRDFの情報が取得できるため、より精度のよい光学検査が可能となる効果がある。
第1の波長選択部24及び第2の波長選択部34として、様々なものを用いることができる。例えば、第1の波長選択部24及び第2の波長選択部34は、光学検査装置10の光軸L1,L2の軸回りに異方性を持たせることにより、被検物Sの表面の傾斜の方向を識別することができる。その場合、イメージセンサー26は、少なくとも異なる2色を識別できるカラーセンサーとする。ここでは、イメージセンサー26は、第1の波長(赤)と第2の波長(青)を識別できるとする。例えば、図6に示すように第1の波長選択部24として第1-1の波長選択領域24a及び第1-2の波長選択領域24bを有する。第2の波長選択部34は、第1の波長選択部24の第1-1の波長選択領域24a及び第1-2の波長選択領域24bに対して相補性を有するものとし、それらを第2-1の波長選択領域34a及び第2-2の波長選択領域34bとする。また、第1の波長選択部24は、波長遮蔽部25を第1-1の波長選択領域24a及び第1-2の波長選択領域24bの周囲に備えるとする。波長遮蔽部25は、光源32から発する光線を全て遮蔽するとする。
なお、図6中、第1の波長選択部24の第1-1の波長選択領域24a及び第1-2の波長選択領域24bはそれぞれ半円状で、第1-1の波長選択領域24a及び第1-2の波長選択領域24bを合わせると円形状となる。図示しないが、第2の波長選択部34の第2-1の波長選択領域34aは、第1の波長選択部24の第1-1の波長選択領域24aと同様に半円状で、第2の波長選択部34の第2-2の波長選択領域34bは、第1の波長選択部24の第1-2の波長選択領域24bと同様に半円状であり、これらの隣接方向が光軸L1,L2に沿って同じ方向とする。
このとき、図7に示すように、被検物Sの表面に傾斜Dがあれば、第1のBRDF1と第2のBRDF2ともに同じ方向に傾く。それにより、第1の光線B1は、第1の波長選択部24の第1-2の波長選択領域24b及び波長遮蔽部25に到達し、第1-2の波長選択領域24bを通過する。このため、イメージセンサー26では第1の波長が赤色のチャンネルで受光される。一方、第2の光線B2は、第1の波長選択部24の第1-2の波長選択領域24b及び遮蔽部25に到達するが、そこで遮蔽される。つまり、イメージセンサー26では第2の波長の光は受光されない。このため、青色のチャンネルの信号(画素値)は0となる。もし、物点Oにおける傾斜Dが図で示したものに対して逆に傾いているとする。その場合、同様のメカニズムにより、第2の波長の光である青光のみイメージセンサー26で受光される。以上により、光軸L1の軸回りに異方性を持たせた波長選択部24とカラーイメージセンサー26を用いることにより、青光を受光したか、あるいは、赤色光を受光したかの識別によって傾斜の方向を推定することができる。すなわち、処理装置(プロセッサ)16は、イメージセンサー26の少なくとも1つの画素に被検物Sからの反射光の受光があるとき、受光した光の色により、その画素に対応する物点Oの表面の傾斜方向を識別する。
波長選択部24,34はそれぞれ例えば支持部によって支持されることが好適である。支持部は波長選択部24,34を個別に又は連動して、例えば等角度ずつ回転させることが可能である。BRDFが特別な異方性を有していた場合でも、波長選択部24,34を回転させながらイメージセンサー26で像を撮像することで精度のよいBRDF分布を取得することができる。
第1の波長選択部24及び第2の波長選択部34が相補的な関係を維持しながら、光軸L1,L2の軸回りに例えば45°ずつなど、適宜の角度ずつ回転させて、それぞれ像を取得することで、被検物Sの物点Oにおける傾斜Dの方向を推定することができる。
以上により、光軸L1の軸回りに異方性を持たせた波長選択部24とカラーイメージセンサー26を用いることにより、青光を受光したか、あるいは、赤色光を受光したかの識別によって被検物Sの表面の傾斜の方向を推定することができる。
本変形例によれば、被検物Sの表面の光学検査を高精度化することが可能な光学検査装置10、処理装置16、光学検査方法、及び、光学検査プログラムを提供することができる。
(波長選択部の例)
図8から図12に様々な第1の波長選択部24の形状を示す。波長選択部24は、光学検査に必要な感度に応じて最適化することができる。図示しないが、第2の波長選択部34は、第1の波長選択部24と相補的な関係を維持したものが用いられる。
図8に示す第1の波長選択部24の第1-1の波長選択領域24aが渦巻きを除いた位置であり、第1-2の波長選択領域24bが渦巻きの位置である。そして、図示しないが、第2の波長選択部34の第2-1の波長選択領域34aは、図8中の第1-1の波長選択領域24aが渦巻きを除いた位置と相似形に形成され、第2-2の波長選択領域34bは、図8中の第1-2の波長選択領域24bが渦巻きの位置と相似形に形成される。
図9に示す波長選択部24と、図示しない波長選択部34とは、図2に示す波長選択部24と図3に示す波長選択部34と同様の関係に配置される。図9は、第1の波長選択部24の第1-1の波長選択領域24aが円環を除いた位置であり、第1-2の波長選択領域24bが円環の位置である。
図10の第1の波長選択部24は、4つの波長選択領域24a,24b,24c,24dを有する。図10に示す波長選択部24と、図示しない波長選択部34とは、図2に示す波長選択部24と図3に示す波長選択部34と同様の関係に配置される。図示しないが、第2の波長選択部34は、4つの波長選択領域34a,34b,34c,34dを有するとする。なお、図10に示す第1の波長選択部24は、異方性を有する。このため、図10に示す第1の波長選択部24は、上述した傾斜面D(図7参照)の検出に用いることができる。
第1-1の波長選択領域24aは、例えば第1の波長を通過させ、それぞれ異なる第2-第4の波長を遮蔽する。第1-2の波長選択領域24bは、例えば第2の波長を通過させ、それぞれ異なる第1、第3、第4の波長を遮蔽する。第1-3の波長選択領域24cは、例えば第3の波長を通過させ、それぞれ異なる第1、第2、第4の波長を遮蔽する。第1-4の波長選択領域24dは、例えば第4の波長を通過させ、それぞれ異なる第1-第3の波長を遮蔽する。
第2の波長選択部34の各波長選択領域34a,34b,34c,34dでいずれの波長を通過させ、いずれの波長を遮蔽するかは適宜に設定可能である。第2-1の波長選択領域34aは、例えば第4の波長を通過させ、それぞれ異なる第1-第3の波長を遮蔽する。第2-2の波長選択領域34bは、例えば第1の波長を通過させ、それぞれ異なる第2-第4の波長を遮蔽する。第2-3の波長選択領域34cは、例えば第2の波長を通過させ、それぞれ異なる第1、第3、第4の波長を遮蔽する。第2-4の波長選択領域34dは、例えば第3の波長を通過させ、それぞれ異なる第1、第2、第4の波長を遮蔽する。
図11に示す波長選択部24と、図示しない波長選択部34とは、図2に示す波長選択部24と図3に示す波長選択部34と同様の関係に配置される。
図11の第1の波長選択部24は、2つの波長選択領域24a,24bを有する。波長選択領域24a,24bは、それぞれストライプ状で、図11に示す上下方向に隣接する。なお、図11に示す第1の波長選択部24は、異方性を有する。このため、図11に示す第1の波長選択部24は、上述した傾斜面Dの検出に用いることができる。
図12に示す波長選択部24と、図示しない波長選択部34とは、図2に示す波長選択部24と図3に示す波長選択部34と同様の関係に配置される。
図12の第1の波長選択部24は、3つの波長選択領域24a,24bを有する。第1-1の波長選択領域24aは、第1-2の波長選択領域24bの間に配設されている。
(第2実施形態)
本実施形態に係る光学検査装置10について、図13を参照して詳細に説明する。本実施形態に係る光学検査装置10は、基本的に第1実施形態に係る光学検査装置10と同じである。以下では、差分について述べる。
本実施形態において、イメージセンサー26はモノクロセンサーではなく、青光、緑光、赤光を区別できるカラーセンサーであるとする。
第1の波長選択部24及び第2の波長選択部34は光軸L1,L2に対して相補的な関係を有する。第1の波長選択部24は、第1-1の波長選択領域24a、第1-2の波長選択領域24b、第1-3の波長選択領域24cを備える。それぞれの波長選択領域24a,24b,24cを通過する光の波長スペクトルは互いに異なるとする。第2の波長選択部34は、第2-1の波長選択領域34a、第2-2の波長選択領域34b、第2-3の波長選択領域34cを備える。それぞれの波長選択領域34a,34b,34cを通過する光の波長スペクトルは互いに異なるとする。
本実施形態の光学検査装置10の動作原理について説明する。
光源32の発光面上の発光点Eから第2-3の波長選択領域34cを通過した光は、波長550nmを含む第3の光線B3となり、緑光となる。第3の光線B3は、照明レンズ36を通過し、ビームスプリッター38で反射され、物点Oに到達する。さらに、物点Oで反射されて、符号3で示す第3のBRDFで表せる反射光となり、ビームスプリッター38を通過し、結像レンズ22を通過し、第1の波長選択部24に到達する。
被検体Sの表面が鏡面であれば、第1の光線B1、第2の光線B2、第3の光線B3は第1の波長選択部24によって遮蔽される。この場合、イメージセンサー26は、イメージセンサー26上の像点で光を受光しない。つまり、暗い画像(画素値0)となる。このとき、イメージセンサー26上の像点Iで、青光、赤光、緑光のいずれも受光されず、0色が受光されたことになる。これを色数0とする。
一方、物点Oに凹凸Cがある場合、第1の光線B1、第2の光線B2、第3の光線B3は第1の波長選択部24を通過する。そのため、イメージセンサー26は、イメージセンサー26上の像点Iで、青光、赤光、緑光の3色を受光する。これを色数3とする。処理装置16は、イメージセンサー26から像を取得し、各画素における色数を出力する。これにより、処理装置16は、各画素において、第1の波長選択部24のうち、3つの波長選択領域24a,24b,24cを通過したか否かを認識できる。
色数は、物点OでのBRDFの分布の広さに依存する。つまり、BRDFの分布が広いほど処理装置16が検出する色数は多くなり、BRDFの分布が狭いほど処理装置16が検出する色数は小さくなる。言い換えると、色数が大きいほど散乱光分布(BRDF)は広がっており、色数が小さいほど散乱光分布(BRDF)は狭くなると考えられる。そのため、処理装置16による色数推定処理により、各像点Iにおける色数が取得できれば、各物点OにおけるBRDFの違いを識別できる。すなわち、処理装置(プロセッサ)16は、受光した光の色数により、表面状態の違いを識別する。例えば、処理装置(プロセッサ)16は、イメージセンサー26の少なくとも1つの画素に被検物Sからの反射光の受光があるとき、その画素に対応する物点Oにおける表面が標準面と異なることを認識する。
ただし、処理装置16における色数の数え方は、背景ノイズ(暗電流ノイズやセンサーや波長選択領域の分光性能など)をどのように設定するかによって様々な流儀が考えられる。例えば、センサー26の分光性能によっては、緑光がセンサー26に到達していないにも関わらず、赤光によって緑光に対応する電気信号が反応することがある。そこで、背景ノイズをオフセットするなどして、色数と光線が通過した波長選択部24,34の数を対応づけるためのキャリブレーションを行う。このようなキャリブレーションにより、処理装置16は、正確な色数を取得することができる。
BRDFは表面性状・形状と相関があるため、本実施形態に係る光学検査装置10により、被検物Sの表面における各物点Oの表面状態の違いを識別できるという効果がある。
本実施形態によれば、被検物Sの表面の光学検査を高精度化することが可能な光学検査装置10、処理装置16、光学検査方法、及び、光学検査プログラムを提供することができる。
(第3実施形態)
本実施形態に係る光学検査装置10について、図14を参照して詳細に説明する。本実施形態に係る光学検査装置10は、基本的に第1実施形態に係る光学検査装置10と同じである。以下では、差分について述べる。
本実施形態において、図14及び図15に示すように、第2の波長選択部34は、例えば帯状の波長遮蔽部35をさらに備える。
図15中に示す波長遮蔽部35の帯の幅(線幅)Wを遮蔽幅と定義する。
図14に示す被検物Sの標準面が鏡面であるとし、標準面における物点OでのBRDFは正反射成分のみとする。このとき、図15に示す遮蔽幅Wが0である(波長遮蔽部35が無い)ときは、被検物Sの表面の凹凸Cなどの存在によってBRDFが広がると、即座にイメージセンサー26にて受光が起こる。つまり、遮蔽幅Wが0である(波長遮蔽部35が無い)場合、BRDFの分布の違いに非常に感度が高いと言える。一方、図15に示す遮蔽幅Wを大きくしていくと、BRDFが少し広がっても第1の波長選択部24を通過する光線が存在しない状態を実現できる。つまり、BRDFの分布の違いの感度を弱めることができる。これは、例えば、被検物Sの標準面が少し拡散性を有し、BRDFが少し広がっている場合、標準面からの反射光の受光を完全に遮蔽し、S/Nを高めることができるという利点がある。このように、第2の波長選択部34が波長遮蔽部35を備え、波長遮蔽部35の遮蔽幅Wを調整可能とすることにより、BRDFの違いの感度を調整することができる。
本実施形態に係る光学検査装置10によれば、波長遮蔽部35が波長遮蔽部35を備え、BRDFに応じて遮蔽幅Wを調整することにより、被検物Sの表面上の凹凸Cなどの欠陥検知のS/Nを調整することができるという利点が生じる。
なお、遮蔽部35の遮蔽幅Wを電磁的に調整することにより、第2の波長選択部34のラインナップの数を少なくすることができる。
本実施形態では、第2の波長選択部34が遮蔽部35を備える例について説明した。第1の波長選択部24の第1の波長選択領域24aと第2の波長選択領域24bとの間に遮蔽部35に対応するような遮蔽部を有していてもよい。この場合、遮蔽部35はなくてもよい。
本実施形態によれば、被検物Sの表面の光学検査を高精度化することが可能な光学検査装置10、処理装置16、光学検査方法、及び、光学検査プログラムを提供することができる。
(第4実施形態)
本実施形態に係る光学検査装置10について、図16を参照して詳細に説明する。本実施形態は、基本的に第1実施形態に係る光学検査装置10と同じである。以下では、差分について述べる。
照明部14の光源32をLEDとする。照明部14は、照明レンズ36の焦点面F2にピンホール開口40を備える。ピンホール開口40の穴径は例えば0.4mmとする。このような構成により、照明部14から平行光を照射することができる。平行光は第2の波長選択部34を通過し、ビームスプリッター38を介して被検物Sの表面へと照射される。
なお、本実施形態に係る光学検査装置10の第2の波長選択部34は、光路上において、照明レンズ36よりも被検物Sに近い側に配置される。第2の波長選択部34の配置は、第2実施形態に係る光学検査装置10(図13参照)の第2の波長選択部34の配置と同じである。
本実施形態に係る光学検査装置10の第1の波長選択部24は、撮像部12と被検物Sとの間に配置される。第1の波長選択部24は、結像レンズ22よりも被検物Sに近い側に配置される。つまり、第1の波長選択部24は、結像レンズ22の焦点面ではない場所に配置される。第1の波長選択部24の配置は、第2実施形態に係る光学検査装置10(図13参照)の第1の波長選択部24の配置とは異なる。図16に示す断面における第1の波長選択部24の配置は、図13に示す断面における第1の波長選択部24の配置と左右が反転している。そして、第1の波長選択部24と第2の波長選択部34は互いに相補性を有するとする。
本実施形態に係る光学検査装置10の動作原理について説明する。
被検物Sの表面の標準面が鏡面であるとする。本実施形態により、標準面で反射された光は全て、第1の波長選択部24によって遮蔽される。これは、第1の波長選択部24と第2の波長選択部34とが互いに相補性を有するからである。
被検物Sの表面の物点Oにおいて凹凸形状C(図16参照)が存在する場合を考える。すると、被検物Sの表面の物点OでのBRDF1は、標準面でのものと比べて広い分布となる。これにより、第1の波長選択部24を通過する光が生じ、イメージセンサー26は第1の波長選択部24を通過する光を受光する。
以上により、本実施形態に係る光学検査装置10によれば、凹凸Cに対してS/Nの高い光学検査が実現できる。本実施形態は、結像レンズ22とイメージセンサー26とが一体になった市販カメラの前に第1の波長選択部24を後付けで配置することができる。これにより、光学検査装置10の汎用性を高めることができるという利点がある。
本実施形態によれば、被検物Sの表面の光学検査を高精度化することが可能な光学検査装置10、処理装置16、光学検査方法、及び、光学検査プログラムを提供することができる。
(第5実施形態)
本実施形態に係る光学検査装置10について、図17を参照して詳細に説明する。本実施形態に係る光学検査装置10は、基本的には第4実施形態の光学検査装置10と同じである。以下は差分について述べる。
図17に本実施形態に係る光学検査装置10の斜視図を示す。
照明部14は、光源(LED)32、開口40(図16参照)、照明レンズ36(図16参照)、第2の波長選択部34を備える。開口40は、スリット状であるとする。ここで、例えばスリット幅は0.4mmとし、長手方向に300mmであるとする。光源32は、例えば、発光面が1.0mm×3.0mmのものを複数、開口40のスリットの長手方向に沿って配置する。照明レンズ36は、シリンドリカルレンズとし、長手方向は300mmであるとする。焦点距離は例えば50mmとする。スリット状の開口40は照明レンズ36の焦点面F2に配置する。このような構成により、照明部14からの光は、ラインビームを成形する。このため、照明部14からの光は、スリット状の開口40と直交する第1の断面S1において平行光となる。一方、照明部14からの光は、第1の断面S1に直交する第2の断面S2に直交投影(正投影)した光線において、拡散光となる。
第1の波長選択部24及び第2の波長選択部34はストライプ状とし、互いに相補性を有する。
照明部14と撮像部12は、照明部14の照明レンズの光軸L2と結像レンズ22の光軸L1が被検物Sの表面(被検物)に対して正反射の位置関係になるように配置される。ここで、ビームスプリッター38は用いないことに注意されたい。
図17において、第1の断面S1は光軸L1,L2を含むとし、照明部14からの光は平行光である。一方、第1の断面S1に直交する断面を第2の断面S2とする。第2の断面S2に直交投影(正投影)した光線おいて、照明部14からの光は平行光ではなく、拡散光となる。
第1の波長選択部24は、3つの波長選択領域24a,24b,24cを備え、第2の波長選択部34は、3つの波長選択領域34a,34b,34cを備える。それぞれ3つの波長選択領域24a,24b,24c,34a,34b,34cは、ストライプ状であるとする。
第1の断面S1あるいはそれに平行な断面において、第1の波長選択部24の複数の波長選択領域24a,24b,24c、及び、第2の波長選択部34の複数の波長選択領域34a,34b,34cが配置されている。つまり、第1の断面S1上に、複数の波長選択領域24a,24b,24c,34a,34b,34cを配列する方向が含まれる。一方、第1の断面S1に直交する第2の断面S2あるいはそれに平行な断面において、複数の波長選択領域24a,24b,24c,34a,34b,34cは変化しない。
照明部14は被検物Sの表面上を照射し、ストライプ状に色変化する照射野Fを形成する。
第1の断面S1において、BRDF1の分布の広がりは、波長選択部24の波長選択領域24a,24b,24cを通過した光の色数で識別できる。ただし、照明部14からの光は平行光であるので、撮像部12ではこの断面S1に対応する方向の画角が狭くなる。つまり、この方向の撮像範囲は狭い。一方、第2の断面S2あるいはそれに平行な断面において、色数は一定となる。なぜならば、本断面S2あるいはそれに平行な断面において、第1の波長選択部24の波長選択領域24a,24b,24c、第2の波長選択部34の波長選択領域34a,34b,34cが変化しないからである。ただし、本断面S2に直交投影した光線において照明部14からの光は拡散光であるので、撮像部12で取得される画像において、この断面S2に対応する方向の画角は広くなる。以上により、取得画像において、光軸L1,L2と直交する2つの方向に対し、一つの方向では画角は狭いがそれに直交する方向に対しては画角を広くできる。また、像点Iにおける色数は第1の断面S1において光線が波長選択部24を通過した際の波長選択領域24a,24b,24cの数となる。
これらにより、照明部14からの光を完全に平行光にした場合と比較し、全体としての画角が広くできるという効果がある。また、波長選択領域をストライプ状としたことにより、そうでない場合と比べて、全体としての画角が広くできるという効果がある。
また、第4実施形態に係る光学検査装置10(図16参照)と同様に、第1の波長選択部24を撮像部12の前面に配置する構成により、どのような撮像部(つまりカメラ)12に対しても本光学系を組むことができる。つまり、カメラの選択幅を本構成により広げることができる。つまり、波長選択部24を通過した光が撮像用の結像レンズ22を通過することにより、波長選択部24を容易に配置できるようになるという効果がある。
本実施形態によれば、被検物Sの表面の光学検査を高精度化することが可能な光学検査装置10、処理装置16、光学検査方法、及び、光学検査プログラムを提供することができる。
以上述べた少なくともひとつの実施形態によれば、被検物Sの表面の光学検査を高精度化することが可能な光学検査装置10、処理装置16、光学検査方法、及び、光学検査プログラムを提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…光学検査装置、12…撮像部、14…照明部、16…処理装置、22…結像光学素子、24…第1の波長選択部、24a…第1-1の波長選択領域、24b…第1-2の波長選択領域、26…センサー(イメージセンサー)、32…光源、34…第2の波長選択部、34a…第2-1の波長選択領域、34b…第2-2の波長選択領域、36…照明レンズ、38…ビームスプリッター。

Claims (13)

  1. 被検物からの光で前記被検物を撮像することが可能なイメージセンサーを備える撮像部と、
    前記撮像部の光軸上に設けられ、複数の所定波長の光を選択的に通過させる第1の波長選択部と、
    前記被検物を照明する照明部と、
    前記照明部の光軸上に設けられ、前記第1の波長選択部に対して相補的に複数の所定波長の光を通過させる、第2の波長選択部と
    を備える、光学検査装置。
  2. 前記第1の波長選択部は、第1の波長の光を遮蔽し、かつ、前記イメージセンサーに向けて前記第1の波長とは異なる第2の波長の光を通過させる第1-1の領域と、前記イメージセンサーに向けて前記第1の波長の光を通過させ、かつ、前記第2の波長の光を遮蔽する第1-2の領域とを備え、
    前記第2の波長選択部は、前記第1-1の領域と相似形であり、かつ、前記被検物に向けて前記第1の波長の光を通過させ、かつ、前記第2の波長の光を遮蔽する第2-1の領域と、前記第1-2の領域と相似形であり、かつ、前記被検物に向けて前記第2の波長の光を通過させ、かつ、前記第1の波長の光を遮蔽する第2-2の領域とを備える、
    請求項1に記載の光学検査装置。
  3. 前記第1の波長選択部及び前記第2の波長選択部の少なくとも一方は、波長遮蔽部を有する、請求項1又は請求項2に記載の光学検査装置。
  4. 前記波長遮蔽部は帯状であるとし、その帯の幅を遮蔽幅とし、遮蔽幅を調整可能である、
    請求項3に記載の光学検査装置。
  5. 前記撮像部は、第1の結像光学素子を備え、
    前記照明部は、第2の結像光学素子を備え、
    前記第1の波長選択部は、前記第1の結像光学素子の焦点面に配置され、前記撮像部の前記光軸に対して異方性を有し、
    前記第2の波長選択部は、前記第2の結像光学素子の焦点面に配置され、前記照明部の前記光軸に対して異方性を有する、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の光学検査装置。
  6. 前記撮像部は、第1の結像光学素子を備え、
    前記第1の波長選択部は、前記撮像部の前記第1の結像光学素子の焦点面あるいはその近傍に配置され、
    前記照明部は、第2の結像光学素子を備え、
    前記第2の波長選択部は、前記照明部の前記第2の結像光学素子の焦点面あるいはその近傍に配置される、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の光学検査装置。
  7. 前記照明部は前記被検物に平行光を照射するとし、
    前記第1の波長選択部は、前記撮像部と前記被検物との間に配置される、
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の光学検査装置。
  8. 前記被検物と前記撮像部との間にビームスプリッターを備え、
    前記ビームスプリッターは、偏光ビームスプリッターである、
    請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の光学検査装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の光学検査装置の前記イメージセンサーの各画素において、前記被検物からの反射光の受光の有無を検出し、
    前記イメージセンサーの各画素において、前記検出結果が受光無の場合に当該画素に対応する前記被検物の物点は標準面上であると出力し、前記検出結果が受光有の場合に当該画素に対応する前記被検物の表面の物点は前記標準面と異なる表面上であると出力する、
    プロセッサを含む、処理装置。
  10. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の光学検査装置の前記イメージセンサーの各画素において、前記被検物からの反射光の受光の有無を検出し、
    前記イメージセンサーの各画素において、前記検出結果が受光無の場合に当該画素に対応する前記被検物の物点は標準面と異なる表面上であると出力し、前記検出結果が受光有の場合に当該画素に対応する前記被検物の表面の物点は前記標準面上であると出力する、
    プロセッサを含む、処理装置。
  11. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の光学検査装置を用いて被検物の表面を検査する光学検査方法であって、
    前記イメージセンサーの各画素において、前記被検物からの反射光の受光の有無を検出し、
    前記イメージセンサーの各画素において、前記受光の有無の検出結果に基づいて、当該画素に対応する物点における表面の、標準面との差異を出力する、
    光学検査方法。
  12. 前記イメージセンサーの少なくとも1つの画素において受光した色数により、表面状態の違いを識別する、
    請求項11に記載に光学検査方法。
  13. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の光学検査装置を用いて被検物の表面を検査する光学検査プログラムであって、
    前記イメージセンサーの各画素において、前記被検物からの反射光の受光の有無を検出する処理と、
    前記イメージセンサーの各画素において、前記受光の有無の検出結果に基づいて、当該画素に対応する物点における表面の、標準面との差異を出力する処理と、
    をプロセッサに実行させる、光学検査プログラム。

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