JP2005308725A - 透明板欠陥検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ライン状の光を端面から導入して透明板の欠陥を検査する透明板欠陥検査装置に、マッハツェンダー干渉系による欠陥検査、暗視野による欠陥検査などの欠陥検査を組み合わせて透明板の欠陥を検出できる透明板欠陥検査装置を提供する。【解決手段】 本発明による透明板欠陥検査装置は、透明板試料1の端面2からライン状の光3を導入する第1の光照射手段103と、透明板試料1の表面4に点光源201から形成されたほぼ平行な入射平行光束9をほぼ垂直方向から照射する第2の光照射手段208と、透明板試料1の表面4に斜め方向から光を照射する第3の光照射手段302と、透明板試料1から散乱される散乱光を暗視野で検出する第1の検出手段107と、透明板試料1を透過したほぼ平行な透過平行光束10をマッハツェンダー干渉系を用いて検出する第2の検出手段212とを備える。【選択図】 図9
Description
本発明は、透明板の欠陥を検査する透明板欠陥検査装置に関する。詳しくは、端面入射光を用いる欠陥検査に、マッハツェンダー干渉系による欠陥検査、暗視野による欠陥検査などの欠陥検査を組み合わせて検査を行なう透明板欠陥検査装置に関する。
従来から、透明板試料の表面から光を照射して、明視野で欠陥を検査する検査装置があった(例えば特許文献1参照)。また、透明板試料を斜め方向から照射して、暗視野で検査する検査装置があった(例えば特許文献2参照)。
特開2002−121242号公報(段落0011〜0014、図1等)
特開平7−103905号公報(段落0008〜0012、図1〜図3等)
従来技術による明視野による検査ではバックグラウンドが明るいため、微小な傷や薄い異物層などの欠陥については、画像が不鮮明になり、検出が困難であるという問題があった。また従来の暗視野での検査では、バックグラウンドが暗いためノイズが小さく鮮明な画像を得られ易い反面、透明板試料を斜め方向から照射していたので、やはり透明板試料の表面からの情報が主であり、情報が限られていた。
そこで、発明者達は、特願2002−255394において、ファイバーグレーティングを用いてライン状の光を形成する方法を提案した。さらに、特願2003−277928において、ファイバーグレーティングにより形成されたライン状の光を透明板試料の端面から導入して、透明板試料の内部に存在する欠陥を検出できる新たな欠陥検査装置を提案し、また、透明板試料の表面に平行光束を照射する明視野で欠陥を検査する手段を組み合わせた欠陥検査装置を提案した。これにより、透明板試料内部に導入した光を用いて、透明板の欠陥を暗視野で鮮明に検出できる装置を提供でき、また、明視野像と暗視野像を比較、照合して、透明板試料の欠陥の状況を評価できる装置を提供できた。
しかしながら、上記装置を用いても、例えば脈理のような欠陥は検出困難であり、また、1つの端面からの導入光だけでは透明板の殆ど全ての欠陥を検出するのは困難であった。このような困難を克服するには、ライン状の光を端面から導入して透明板の欠陥を検査する透明板欠陥検査装置の機能を拡充して、さらに多種の欠陥を一時に検出でき、広範囲、多面的に欠陥の状況を評価できる装置が望まれるが、かかる装置は未だ実現されていない。
本発明は、先に提案したライン状の光を端面から導入して透明板の欠陥を検査する透明板欠陥検査装置に、マッハツェンダー干渉系による欠陥検査、暗視野による欠陥検査などの欠陥検査を組み合わせて、脈理等のより多種の欠陥を検出可能にすると共に、多方向からの入射光を用いてより広範囲の透明板の欠陥を検出できる透明板欠陥検査装置を提供することを目的とする。 なお、本発明で検出対象とする欠陥は、透明板の表面及び内部に存在する傷、混入異物(インクルージョン)、表面に存在する凹凸、内部に存在する脈理、不純物領域、空孔、表面上に存在する塵埃、付着物などを含むものとする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の透明板欠陥検査装置400は、例えば図8に示すように、透明板試料1の端面2からライン状の光3を導入する第1の光照射手段103と、透明板試料1から散乱される散乱光を暗視野で検出する第1の検出手段107とを有する第1の透明板欠陥検査系100(図1参照)と、透明板試料1の表面4に点光源201から形成されたほぼ平行な入射平行光束9をほぼ垂直方向から照射する第2の光照射手段208と、透明板試料1を透過したほぼ平行な透過平行光束10をマッハツェンダー干渉系で検出する第2の検出手段212とを有する第2の透明板欠陥検査系200(図4参照)とを備える。
ここにおいて「透明板試料から散乱される」とは、透明板試料の存在に基いて散乱される意味、すなわち、透明板試料の内部、表面又は表面上の欠陥から散乱される意味である。なお、散乱光は表面上の欠陥からの散乱光を含んでも含まなくても良い。また、透明板試料表面の法線に対し所定の角度以内に散乱されると、暗視野系対物レンズで平行光線となるようにまとめられるので好ましい。また、ほぼ平行とは光投影技術によるばらつきを含め実質的に平行であることを意味する。また、点光源には光源自体が点光源であるものの他に、ピンホールにより形成される等価的な点光源を含むものとする。また、表面上とは表面に接触しての意味であり、物理的に裏面にあるものも含むものとする。
このように構成すると、ライン状の光3を端面2から導入して行なう欠陥検査に、マッハツェンダー干渉系による欠陥検査を組み合わせることができ、透明板試料1内部又は表面4に存在する傷や混入異物などの光を散乱させる欠陥と脈理などの光の屈折率が周囲と異なる欠陥とを判別して検出するのに適している。
また、請求項2に記載の透明板欠陥検査装置500は、請求項1に記載の透明板欠陥検査装置において、例えば図9に示すように、透明板試料1の表面4に斜め方向から光を照射する第3の光照射手段302を備え、第3の光照射手段302と第1の検出手段107とで第3の透明板欠陥検査系300(図6参照)を構成する。
このように構成すると、ライン状の光3を端面2から導入して行なう欠陥検査に、マッハツェンダー干渉系による欠陥検査及び斜め照射光を用いた暗視野による欠陥検査を組み合わせることができ、透明板試料1内部に存在する傷、混入異物などの欠陥と、脈理などの光の屈折率が周囲と異なる欠陥と、表面4上に存在する塵埃、付着物などの欠陥とを判別して検出するのに適している。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の透明板欠陥検査装置において、ライン状の光3は透明板試料1の表面で全反射を生じるように導入される。 このように構成すると、試料内に導入された光は、欠陥に遭遇しなければ、表面に到達しても全反射され、試料内部に留まるので、試料の内部又は表面に欠陥が存在すれば光が欠陥に遭遇する確率が大になり、多くの欠陥を検出できる。なお、「表面で全反射を生じるように」とは必ずしも全ての光が全反射するように光が導入される意味ではなく、大半の光が表面4で全反射を生じるように導入されれば良く、漏れがあっても良い意味である。試料1内に導入された全ての光が表面4で全反射を生じることが理想的であるが、漏れがあっても暗視野系対物レンズ104によって受光されない角度で表面から放射されれば良い。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の透明板欠陥検査装置において、例えば図2に示すように、第1の光照射手段103は、複数の光ファイバー110を各光軸を第1の方向v1に向けてほぼ平行に且つ平面状に並べた第1のファイバーグレーティング素子111と、複数の光ファイバー110を各光軸を前記第1の方向v1と異なる第2の方向v2に向けてほぼ平行に且つ平面状に並べた第2のファイバーグレーティング素子112と、複数の光ファイバー110を各光軸を前記第1の方向、前記第2の方向v1、v2と異なる第3の方向v3に向けてほぼ平行に且つ平面状に並べた第3のファイバーグレーティング素子113を重ね合わせて構成されるファイバーグレーティング109を有し、ファイバーグレーティング109は、各ファイバーグレーティング素子111、112、113を構成する光ファイバー110の軸線にほぼ垂直方向から可干渉光Lを入射されたときに、前記可干渉光が入射された側と反対側にある投影面108にライン状の光を形成する。
ここにおいて、ライン状の光3は、ライン状に並んだ複数のスポット光でも良い。実際にファイバーグレーティング109により形成される光パターンは、格子状のスポット光アレイであり、このスポット光アレイから1次元方向に並ぶものを抽出すれば、ライン状の光3となる。透明板試料の端面2またはその前に設けられた拡散板の表面にライン状の光3を形成するには、これらの前にスリットを設けてスポット光アレイから1次元方向に並ぶものを抽出すれば良い。また、ほぼ平行とは、ファイバーグレーティング素子111〜113の製造ばらつきを含め実質的に平行であることを意味する。ほぼ垂直とは、ファイバーグレーティング素子111〜113の製造ばらつき及び光投影技術のばらつきを含め実質的に垂直であることを意味する。
このように構成すると、小寸法の光学部品として構成されるファイバーグレーティング109を用いて、ライン状の光3を投影面である透明板試料の端面2に形成でき、透明板試料1の端面2から導入できる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の透明板欠陥検査装置において、第1の光照射手段103の光源101から照射される光の波長は第2の光照射手段208の光源201から照射される光の波長と異なる。このように構成すると、ダイクロミックミラーなどで第1の検出手段107と第2の検出手段212に検出される光を分離でき、第1の光照射手段103の光源101から照射される光と、第2の光照射手段208の光源201から照射される光との混在によるノイズの発生を防止できる。
本発明は、ライン状の光を端面から導入して透明板の欠陥を検査する透明板欠陥検査装置に、マッハツェンダー干渉系による欠陥検査、暗視野による欠陥検査などの欠陥検査を組み合わせて透明板の欠陥を検出できる透明板欠陥検査装置を提供できる。また、これにより、脈理等のより多種の欠陥を一時に検出でき、本発明の好ましい態様においては、多方向からの入射光を用いてより広範囲の透明板の欠陥を検出できる。
以下に図面に基づき本発明の実施の形態について説明する。 図1に、本発明の実施の形態に使用するライン状の光3を透明板試料1の端面2から導入して透明板試料1の欠陥を検査する第1の透明板欠陥検査系100の構成例を示す。透明板試料1の端面2にライン状の光3が照射される。透明板試料1は例えば基板などに用いるガラス板、フォトマスクなどに用いる石英板、光学部品などに用いるプラスチック板などである。ライン状の光3は、端面照射系用光源101とビーム成形光学系102により形成される。端面照射系用光源101として例えば可干渉性光源であるレーザダイオード(LD)が用いられ、ビーム成形光学系102として例えばファイバーグレーティング109(図2参照)が用いられる。ここにおいて、端面照射系用光源101とビーム成形光学系102が透明板試料1の端面2からライン状の光3を導入する第1の光照射手段103を構成する。
透明板試料1の表面又は内部の欠陥により散乱されて、透明板試料表面4の現に検出されている領域5(以下、視野領域という)を通過し、透明板試料表面4の法線(垂直方向)に対し所定の散乱角以内に放射された光は、暗視野系対物レンズ104で平行光線となるようにまとめられ、暗視野系チューブレンズ(結像レンズ)105で暗視野系撮像素子106に結像される。ここにおいて、暗視野系対物レンズ104、暗視野系チューブレンズ105及び暗視野系撮像素子106が第1の検出手段107を構成する。暗視野系撮像素子106として例えばCCD素子やCMOS素子を使用できる。
暗視野系撮像素子106はコンピュータ6に電気的に接続され、撮像結果が暗視野系撮像素子106からコンピュータ6に送信される。コンピュータ6は表示手段7と透明板欠陥データベース8に電気的に接続され、コンピュータ6の制御により、検出結果が表示手段7に表示される。また、コンピュータ6は透明板欠陥データベース8を参照して、欠陥の種類、寸法や分布状況を分析し或いは統計処理し、
その結果を表示手段7に表示することもできる。暗視野系撮像素子106には各視野領域5からの散乱光が検出され、各視野領域5における撮影画像を合成すれば、透明板試料1全体にわたる撮影画像が得られる。透明板試料1を搭載する透明板試料台(図示しない)は、水平(xy)方向、垂直(z)方向に可動とし、また円周(θ’)方向に回転可能とし、視野領域の位置を調整可能とする。
その結果を表示手段7に表示することもできる。暗視野系撮像素子106には各視野領域5からの散乱光が検出され、各視野領域5における撮影画像を合成すれば、透明板試料1全体にわたる撮影画像が得られる。透明板試料1を搭載する透明板試料台(図示しない)は、水平(xy)方向、垂直(z)方向に可動とし、また円周(θ’)方向に回転可能とし、視野領域の位置を調整可能とする。
透明板試料1の端面2から導入されたライン状の光3は、透明板試料1の内部を進む。欠陥がなければ、透明板1の表面4に対して角度φで進む光線は、透明板1の屈折率をnとすると、sin(π/2−φ)>1/n を満たす角度では、表面4で全反射され、透明板試料1の内部に保たれる。 光が全反射され続ける限り、透明板試料表面4から出て行く光は殆どないので、第1の検出手段107に検出されない。しかし、透明板試料1の表面又は内部に欠陥があれば、これらの欠陥により散乱される散乱光の一部は、透明板試料表面4の視野領域5から透明板試料表面4の法線に対し所定の角度以内に散乱されるので、第1の検出手段107により暗視野像として検出することができる。
このように、本実施の形態に使用する第1の透明板欠陥検査系100は、透明板試料1の端面2からライン状の光3を導入する第1の光照射手段103と、透明板試料1から散乱される散乱光を暗視野で検出する第1の検出手段107とを備える。図1では、第1の光照射手段103は透明板試料1の側面方向に設けられ、第1の検出手段107は透明板試料1の直下に設けられている。これにより、透明板試料1の表面又は内部の欠陥を第1の検出手段107により暗視野像として検出することができる。なお、第1の検出手段107は、透明板試料1の内部で散乱され表面4を通過する散乱光又は透明板試料1の内部から表面4に到達し表面4で散乱される光を検出するので、透明板試料表面4又は内部に存在する傷、混入異物、表面の粗い凹凸、内部の空孔などの欠陥を検出でき、特に透明板試料内部に存在する傷、混入異物などの強く光を散乱させる欠陥を検出するのに適している。
図2にビーム成形光学系102に用いるファイバーグレーティングの構成例を示す。図2(a)に端面照射系用光源101と投影面108の間にファイバーグレーティング109を挿入した状態を、図2(b)にファイバーグレーティング109を構成するファイバーグレーティング素子(以下、FG素子という)を重ね合わせた状態を示す。複数の光ファイバー110を各光軸を一方向に向けてほぼ平行に且つ平面状に並べることによりFG素子が形成される。ファイバーグレーティング109は、かかるFG素子を用いて、第1のFG素子111、第2のFG素子112、第3のFG素子113を重ね合わせて構成される。第1のFG素子111の光ファイバー110の光軸の方向v1と第2のFG素子112の光ファイバー110の光軸の方向v2とをほぼ直交させ、第3のFG素子113の光ファイバー110の光軸の方向v3を、第1のFG素子111の光ファイバー110の光軸の方向v1から又は第2のFG素子112の光ファイバー110の光軸の方向v2から所定の角度θの方向に設定し、端面照射系用光源101からの可干渉光Lをファイバーグレーティング109に、各FG素子111〜113の各光ファイバー110の光軸の方向とほぼ垂直方向から(図2のx方向から)入射すると、投影面108となる2次元平面(yz面)に格子状に並んだスポット光のパターン114が形成される。格子状に並んだスポット光のパターン114から複数ラインのいずれか1列を抽出するとライン状の光3を得られる。端面2の前に例えばスリット(図示しない)を設けていずれか1列のライン状の光3のみを抽出すると、ライン状の光3を好適に端面2に導入できる。
図3にファイバーグレーティングにより形成されるライン状の光3の例を示す。図3(a)に所定の角度θが約5度の場合、図3(b)に所定の角度θが約45度の場合を示す。図3(a)、(b)とも、スポット光の列が複数ライン形成され、複数ラインのいずれか1列を抽出するとライン状に並んだ光が得られることがわかる。図3(a)の場合には、y方向に並んだライン状の光3が得られる。なお、所定の角度θが約85度の場合には、z方向に並んだライン状の光が得られる。図3(b)の場合には、y方向から約45度傾斜した方向に並んだライン状の光3が得られる。この場合、透明板試料1の端面2にライン状の光3を導入するには、ファイバーグレーティング109を約45度時計回りに回転して設置すれば良い。
本実施の形態では、θが5度と45度の例を挙げており、他の組み合わせもあり得るが、5度の場合にライン状に並んだスポット光を最も密に形成でき、最適である。なお、第1〜第3のFG素子111〜113は複数の各光ファイバー110の軸線を一方向に向けてほぼ平行に且つ平面状に並べてガラス板に貼り付けると取り扱いが容易になる。そして、第1のFG素子111の光ファイバー110の軸線の方向v1と第2のFG素子112の光ファイバー110の軸線の方向v2とをほぼ直交させ、第3のFG素子113の光ファイバー110の軸線の方向v3を、第1のFG素子111の光ファイバー110の軸線の方向v1から又は第2のFG素子112の光ファイバー110の軸線の方向v2から約5度の方向に設定して固定しておくのが好適である。なお、第3のFG素子113の光ファイバー110の軸線の方向v3を第1のFG素子111の光ファイバー110の軸線の方向v1から又は第2のFG素子112の光ファイバー110の軸線の方向v2に対して回転可能に構成し、5度に調整しても良い。
なお、ライン状の光3を端面2から透明板試料1に導入するに際して、端面2の前に拡散板(図示しない)を設けるのが好適である。すなわち、第1の光照射手段103は、ライン状の光3を拡散して透明板試料1の端面2に導く拡散板を有するのが好適である。また、スリットを用いる場合は拡散板を端面2とスリットの間に設けるのが好適である。このように構成すると、拡散板を通してほぼ等方向照射光を透明板試料端面2から導入でき、透明板試料内部及び表面の広範囲の欠陥に光が照射されるので、広範囲の欠陥を検出できる。拡散板としては、例えばガラス板の表面に小さな凹凸を多数形成したものを用いて、これらの凹凸で光を散乱させても良い。また、ライン状の光はキセノンランプなどの高輝度光源又はレーザ光とシリンドリカルレンズを用いても形成できる。しかし、ファイバーグレーティング109により形成したライン状の光3は拡散板を通すとほぼ等方向照射光となるのに対し、シリンドリカルレンズにより形成したライン状の光は拡散板を通しても一方向に収束気味になり、偏りを生じ易い。
第1の光照射手段103は単数でも良いが、第1の光照射手段103を複数設置し、複数の端面2からそれぞれライン状の光3を導入しても良い。このように構成すると、広範囲の欠陥に光が照射されて、欠陥分布状況を広範囲かつ多面的に分析できる。この場合に第1の検出手段107を共用できる。図1には、第1の光照射手段103を2個設けて、矩形の透明板試料1の直交する端面2に対し、直交する方向からライン状の光3を導入する構成が示されている。
図4に、マッハツェンダー干渉系により透明板の欠陥を検査する第2の透明板欠陥検査系200の構成例を示す。なお、図1と同じ機能の部分には同一番号を付して説明を省略する。マッハツェンダー系光源201で発光した光は、第1のコリメータレンズ202によりほぼ平行な光束になり、コンデンサーレンズ203によりピンホール204に集光され、ピンホール204で絞られ、点光源として作用する。マッハツェンダー系光源201として、例えば干渉性光源であるレーザダイオード(LD)が使用される。ピンホール204を通過した光は第2のコリメータレンズ(エキスパンダー)205でほぼ平行な光束に変換され、第1のビームスプッリタ206に導かれる。第1のビームスプッリタ206を透過した光は、入射平行光束9として透明板試料1の表面4に照射される。他方、第1のビームスプッリタ206で分岐された光は、光路がほぼ直角方向に変更され、ほぼ平行な参照平行光束11として第2のビームスプリッタ207に導かれる。
ここにおいて、マッハツェンダー系光源201、第1のコリメータレンズ202、コンデンサーレンズ203、ピンホール204、第2のコリメータレンズ205及び第1のビームスプリッタ206で第2の光照射手段208が構成される。
透明板試料1を透過したほぼ平行な光束である透過平行光束10は第3のビームスプリッタ209で光路がほぼ直角方向に変更される。また、ほぼ平行な光束である参照平行光束11は第2のビームスプリッタ207で光路がほぼ直角方向に変更される。第2のビームスプリッタ207で方向変更されたほぼ平行な参照平行光束11及び第3のビームスプリッタ209で方向変更されたほぼ平行な透過平行光束10は第4のビームスプリッタ210で合成され、合成されたほぼ平行な合成平行光束12はマッハツェンダー系用撮像素子211に結像される。マッハツェンダー系用撮像素子211として例えばCCD素子やCMOS素子を使用できる。ここにおいて、第2のビームスプリッタ207、第3のビームスプリッタ209、第4のビームスプリッタ210及びマッハツェンダー系用撮像素子211が第2の検出手段212を構成する。
マッハツェンダー系用撮像素子211はコンピュータ6に電気的に接続され、撮像結果がマッハツェンダー系用撮像素子211からコンピュータ6に送信される。コンピュータ6、表示手段7、透明板欠陥データベース8は第1の透明板欠陥検査系100と同じものを使用でき、同様の処理が行われる。ただし、マッハツェンダー系用撮像素子211には、透明板試料1のうち入射平行光束9内に入る領域、例えば透明板試料1のほぼ全領域からの透過光が検出され、透明板試料1のほぼ全領域の撮影画像が得られる。尤もコンピュータ6の制御により表示手段7に表示する領域を限定し、拡大表示することは可能である。透明板試料台も第1の透明板欠陥検査系100と同じものを使用できる。図4では第2の光照射手段208が透明板試料1の直上に設けられ、第2の検出手段212については、第3のビームスプリッタ209が透明板試料1の直下に設けられ、第2のビームスプリッタ207、第4のビームスプリッタ210及びマッハツェンダー用撮像素子211が、透明板試料1及び第2の光照射手段208から所定の距離を保って鉛直方向のライン上に並んで設置されている。
透明板試料1の表面(表面上を含む)又は内部に欠陥がなければ、透明板試料1への入射平行光束9は平行光束のまま透明板試料1を透過し、透過平行光束10となる。そして第4のビームスプリッタ210には同じ位相で同じ振幅の透過平行光束10と参照平行光束11が到来し、合成されるので、一様な明るさの合成平行光束12が得られ、マッハツェンダー用撮像素子211には一様な明るさで変化のない画像が形成される。また、透明板試料1において表面または裏面にわずかに傾斜があった場合、あるいは、ビームスプリッター210で合成される透過平行光束10、参照平行光束11のどちらかに僅かな角度差を持たせた場合、透過平行光束10と参照平行光束11の間に直線的に変化する位相差が生じ、干渉が生じるので、合成平行光束12を介して、マッハツェンダー用撮像素子211に干渉縞が形成される。しかし、透明板試料1の表面(表面上を含む)又は内部に欠陥があれば、これらの欠陥により光の一部が吸収、散乱されて減衰し、或いは屈折率変化による位相の変化が生じることになる。特に脈理のような周囲と屈折率の異なる部分が透明板試料1内に存在すれば、脈理を透過する光は位相が変化する。このため、第4のビームスプリッタ210では透過平行光束10と参照平行光束11の干渉が生じる
ので、透明板試料1のうち脈理が存在する部分には、脈理の形状に応じて干渉縞が形成され、脈理を検出できる。また、試料に欠陥がない状態でマッハツェンダー用撮像素子211に干渉縞が形成されるよう調整していれば、透明板試料1のうち脈理が存在する部分には、脈理の形状に応じて干渉縞に乱れが生じる。
ので、透明板試料1のうち脈理が存在する部分には、脈理の形状に応じて干渉縞が形成され、脈理を検出できる。また、試料に欠陥がない状態でマッハツェンダー用撮像素子211に干渉縞が形成されるよう調整していれば、透明板試料1のうち脈理が存在する部分には、脈理の形状に応じて干渉縞に乱れが生じる。
図5に脈理により生じる干渉縞の例の模式図を示す。透明板試料1内に脈理等の屈折率の異なるものが存在すると、その位置で屈折率変化に応じて干渉縞が変化する。脈理が厚くなると干渉縞の数が増える。また、屈折率の差異にはっきりした境界がある場合には、干渉縞の位置が、干渉縞に対して直交する方向にシフトする。脈理の他に内部の不純物領域、表面4の滑らかな凹凸などの欠陥の検出もできる。また、透明板試料1内に傷や混入異物などが存在して光が吸収や散乱される場合もその部分の透過光は暗くなるので、傷や異物の検出も可能である。
マッハツェンダー光学系を用いる計測では、透明板試料1の表面(表面上を含む)又は内部に欠陥がない場合に、第4のビームスプリッタ210で同じ位相で同じ振幅の透過平行光束10と参照平行光束11が到来するように調整する必要がある。このため、第2のビームスプリッタ207と第3のビームスプリッタ209にはほぼ同じ光学特性のビームスプリッタを使用する。また、第1のビームスプリッタ206と第2のビームスプリッタ207間の距離を第3のビームスプリッタ209と第4のビームスプリッタ210間の距離と等しくし、第1のビームスプリッタ206と第3のビームスプリッタ209間の距離を第2のビームスプリッタ207と第4のビームスプリッタ210間の距離と等しくするなどの調整を行い、さらに、欠陥のない透明板試料1と同じ光学特性のダミー試料を第2のビームスプリッタ207と第4のビームスプリッタ210の間に挿入することが好ましい。
このように、本実施の形態に使用する第2の透明板欠陥検査系200は、透明板試料1の表面4に点光源201から形成されたほぼ平行な入射平行光束9をほぼ垂直方向から照射する第2の光照射手段208と、透明板試料1を透過したほぼ平行な透過平行光束10をマッハツェンダー干渉系で検出する第2の検出手段212とを備える。
第2の光照射手段208は入射平行光束9を形成するための第2のコリメータレンズ205と、入射平行光束9から参照平行光束11を分岐する第1のビームスプリッタ206とを有し、第2の検出手段212は透過平行光束10と透明板試料1からの散乱光とを分岐する第3のビームスプリッタ209と、参照平行光束11の光路を変更する第2のビームスプリッタ207と、第3のビームスプリッタ209で光路変更された透過平行光束10と第2のビームスプリッタ207で光路変更された参照平行光束11とを合成する第4のビームスプリッタ210とを有し、第1のビームスプリッタ206から第4のビームスプリッタ210はマッハツェンダー干渉系の一部を構成する。第2の検出手段212は透明板試料1内部を透過する光の屈折率の変化による位相の変化を検出するので、透明板試料1内部の脈理、不純物領域、表面4の滑らかな凹凸などの欠陥の検出ができ、特に透明板試料内部に存在する脈理などの屈折率が変化した領域を検出するのに適している。
図6に、透明板試料1の表面4に斜方向から光を照射して暗視野で透明板の欠陥を検査する第3の透明板欠陥検査系300の構成例を示す。なお、図1等と同じ機能の部分には同一番号を付して説明を省略する。暗視野系照明301は透明板試料1の表面4に斜め方向から光を照射する。暗視野系照明301として例えばLED(発光ダイオード)リング照明で、暗視野系対物レンズ104に照射光及び欠陥がない場合の表面4からの反射光が入らないローアングルタイプを使用できる。環状の照明を用いると、透明板試料の周囲の斜め下方から透明板試料表面又は表面上の欠陥に光を照射でき、透明板試料表面4の殆ど全ての傷や混入異物、透明板試料表面4上の殆ど全ての塵埃、付着物で散乱を生じさせ、これらの欠陥を検出できる。ここにおいて、暗視野系照明301により第3の照射手段302が構成される。また、暗視野での検出系として第1の検出手段107をそのまま使用できる。また、コンピュータ6、表示手段7、透明板欠陥データベース8は第1の透明板欠陥検査系100と同じものを使用でき、同様の処理が行われる。また、透明板試料台も第1の透明板欠陥検査系100と同じものを使用できる。
このように、本実施の形態に使用する第3の透明板欠陥検査系300は、透明板試料1の表面に斜め方向から光を照射する第3の光照射手段302と、透明板試料1から散乱される散乱光を暗視野で検出する第1の検出手段107とを備える。これにより、透明板試料1の表面又は表面上の欠陥を第1の検出手段107により暗視野像として検出することができる。図6では、第3の光照射手段302は透明板試料の斜め下方に設けられ、第1の検出手段107は透明板試料1の直下に設けられている。第3の透明板欠陥検査系300は、透明板試料1の斜め方向から表面4を照射し、散乱光を検出するので、透明板試料表面4の傷や混入異物などの欠陥の他に、透明板試料表面4上に存在する塵埃や付着物などの欠陥を検出できる。さらに表面4で散乱されない照射光は透明板試料1内部に入るので、透明板試料1内の傷や混入異物などの欠陥からの散乱により、散乱光は弱くなるが、これら透明板試料1内の欠陥の検出も可能である。特に透明板試料表面4上の塵埃、付着物などの欠陥を検出するのに適している。
図7に上述した3つの透明板欠陥検査系の特徴を比較した表を示す。第1の透明板欠陥検査系100は、透明板試料端面からライン状の光を照射し、散乱光を暗視野で検出するもので、透明板試料1内部に存在する傷、混入異物などの欠陥を検出するのに適している。第2の透明板欠陥検査系200は、点光源から形成された入射平行光束を透明板試料表面に照射し、透過平行光束をマッハツェンダー干渉系で検出するもので、透明板試料内部に存在する脈理などの欠陥を検出するのに適している。第3の透明板欠陥検査系300は、透明板試料の表面に斜め方向から光を照射し、散乱光を暗視野で検出するもので、透明板試料表面4上に存在する塵埃、付着物などの欠陥を検出するのに適している。したがって、これら各透明板欠陥検査系を組み合わせて使用することにより、複数種類の欠陥を判別しつつ、欠陥分布状況を広範囲かつ多面的に検出することができる。
図8に本発明の第1の実施の形態による透明板欠陥検査装置400の構成例を示す。本実施の形態は第1の透明板欠陥検査系100と第2の透明板欠陥検査系200とを組み合わせたものである。なお、図1等と同じ機能の部分には同一番号を付して説明を省略する。ここで、透明板試料1の表面又は内部の欠陥により散乱された光は、第3のビームスプリッタ209を透過して、第1の検出手段107における暗視野系対物レンズ104に入射される。他方、透明板試料1を透過した透過平行光束10は第3のビームスプリッタ209で光路をほぼ直角方向に変更され、第2の検出手段212における第4のビームスプリッタ210に入射される。このように、第3のビームスプリッタ209は2種類の光を分岐する。このため、第1の透明板欠陥検査系100と第2の透明板欠陥検査系200とで、使用する光の波長を異ならせることが望ましい。また、コンピュータ6、表示手段7、透明板欠陥データベース8及び透明板試料台を共用できる。また、かかる構成により、第1の透明板欠陥検査系100と第2の透明板欠陥検査系200は元の性能をほぼ保持できる。なお、通常のマッハツェンダー干渉系では207、209にハーフミラーが用いられる。しかし、本の実施の形態では、第1の検出手段107と第2の検出手段212とを共用させるために209にビームスプリッタを使用し、さらにマッハツェンダー干渉系の分岐の対称性を確保するため207にビームスプリッタを使用した。これにより、マッハツェンダー干渉系の光学特性が向上されている。
第1の透明板欠陥検査系100と第2の透明板欠陥検査系200との切り替えは、例えば端面照射系用光源101及びマッハツェンダー系光源201の前にシャッターを設置し、オン/オフを切り替えて使用しても良い。また、コンピュータ6への暗視野系撮像素子106又はマッハツェンダー系用撮像素子211からの撮像データの取り込みは、例えば入力ポートを選択して切り替えても良い。本実施の形態によれば、透明板試料端面2からライン状の光3を照射し、散乱光を暗視野で検出する検査系100と、点光源201から形成された入射平行光束9を透明板試料表面4に照射し、透過平行光束10をマッハツェンダー干渉系で検出する検査系200とを組み合わせ、切り替えて使用するので、透明板試料1内部に存在する傷、混入異物などの欠陥と、透明板試料1内部に存在する脈理などの欠陥を判別しつつ検出するのに適しており、従来に比して透明板試料1の欠陥の状況について広範囲かつ多面的な分析が可能になる。
本実施の形態において、コンピュータ6は、第1の検出手段107による検出結果と第2の検出手段212による検出結果を照合して、又は第1の検出手段107による複数の検出結果を照合して、透明板試料1の欠陥の状況を判定する判定手段としての機能を有する。また、表示手段7は、コンピュータ6により制御されて、それぞれの検出結果を表示するが、色彩を変えて表示しても良い。このようにすると、表面(表面上を含む)や内部の種々の欠陥を判別して、又は判別が容易にできるように表示できる。また、コンピュータ6は第1の検出手段107からの撮像データと第2の検出手段212からの撮像データを、又は複数の第1の検出手段107からの撮像データを時間を切り替えて取得し、別個に又は重ね合わせて表示手段7に表示することも可能である。
第1の透明板欠陥検査系100と第2の透明板欠陥検査系200とを同時に使用する場合には、第1の照射手段103における端面照射系用光源101の波長を例えば赤色領域にし、第2の照射手段208におけるマッハツェンダー系光源201の波長を例えば緑色領域又は青色領域にするなど、異なる波長の光源を用い、また、第3のビームスプリッタ209として波長選択性のあるダイクロミックミラーを使用して、第1の検出手段107の検出光を透過させ、第2の照射手段208の照射光を反射させることにより、第1の光照射手段103の光源101から照射される光と、第2の光照射手段208の光源201から照射される光との混在によるノイズの発生を防止できる。また、マッハツェンダー系光源201に白色光を用いる場合には、赤色領域の波長をカットするフィルターをマッハツェンダー系光源201の前に挿入すれば、同様に第1の光照射手段103の光源101から照射される光と、第2の光照射手段208の光源201から照射される光との混在によるノイズの発生を防止できる。
図9に本発明の第2の実施の形態による透明板欠陥検査装置500の構成例を示す。本実施の形態は第1の透明板欠陥検査系100、第2の透明板欠陥検査系200及び第3の透明板欠陥検査系300とを組み合わせたものである。なお、図1等と同じ機能の部分には同一番号を付して説明を省略する。本実施の形態によれば、透明板試料端面2からライン状の光3を照射し、散乱光を暗視野で検出する検査系100と、点光源201から形成された入射平行光束9を透明板試料表面4に照射し、透過平行光束10をマッハツェンダー干渉系で検出する検査系200と、透明板試料の表面4に斜め方向から光を照射し、散乱光を暗視野で検出する検査系300とを組み合わせ、切り替えて使用するので、透明板試料1内部に存在する傷、混入異物などの欠陥と、透明板試料1内部に存在する脈理などの欠陥と、透明板試料表面4上に存在する塵埃、付着物などの欠陥をを判別しつつ検出するのに適してお
り、透明板試料1の欠陥の状況について総合的、広範囲、多面的な分析が可能になる。また、かかる構成により、第1の透明板欠陥検査系100、第2の透明板欠陥検査系200及び第3の透明板欠陥検査系300は元の性能をほぼ保持できる。
り、透明板試料1の欠陥の状況について総合的、広範囲、多面的な分析が可能になる。また、かかる構成により、第1の透明板欠陥検査系100、第2の透明板欠陥検査系200及び第3の透明板欠陥検査系300は元の性能をほぼ保持できる。
本実施の形態において、コンピュータ6は、第1の検出手段107による検出結果と第2の検出手段212による検出結果を照合して、又は第1の検出手段107による複数の検出結果を照合して、透明板試料の欠陥の状況を判定する判定手段としての機能を有する。また、表示手段7は、コンピュータ6により制御されて、それぞれの検出結果を表示するが、色彩を変えて表示しても良い。このようにすると、表面4(表面上を含む)や内部の種々の欠陥を判別して又は判別容易に表示できる。 また、コンピュータ6は第1の検出手段107からの撮像データと第2の検出手段212からの撮像データを、又は複数の第1の検出手段107からの撮像データを時間を切り替えて取得し、別個に又は重ね合わせて表示手段7に表示することも可能である。
第1の透明板欠陥検査系100又は第3の透明板欠陥検査系300と第2の透明板欠陥検査系200とを同時に使用する場合には、第1の照射手段における端面照射系用光源101の波長及び第3の照射手段における暗視野系照明301の波長を例えば赤色領域にし、第2の照射手段におけるマッハツェンダー系光源201の波長を例えば緑色領域又は青色領域にするなど、異なる波長の光源を用い、また、第3のビームスプリッタ209を波長選択性のあるダイクロミックミラーにして、第1の検出手段又は第3の検出手段の光を透過させ、第2の照射手段の光を反射させることにより、第1の光照射手段103の光源101又は第3の照射手段の光源301から照射される光と、第2の光照射手段208の光源201から照射される光との混在によるノイズの発生を防止できる。また、マッハツェンダー系光源201に白色光を用いる場合には、赤色領域の波長をカットするフィルターをマッハツェンダー系光源201の前に挿入して、ノイズの発生を防止しても良い。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、実施の形態はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、実施の形態に種々変更を加え得ることは明白である。
例えば第1の透明板欠陥検査系については、ビーム成形光学系としてファイバーグレーティングを用いる例を説明したが、シリンドリカルレンズを用いてライン状の光を形成しても良い。また、ライン状の光はレーザ光とホログラフィック光学素子を用いて形成しても良く、キセノンランプなどの高輝度光源又はレーザ光をファイバー束の一端に入射し、ファイバー束の他端をライン状に並べて形成しても良い。また、第1の光照射手段が1個又は2個の場合を説明したが、端面が3個以上の場合は第1の光照射手段を3個以上用いても良い。また、これらの第1の光照射手段で透明板試料を同時に照射しても良く、或いは順次切り替えて照射しても良い。また、透明板試料が矩形の場合を説明したが、円盤形であっても良く、この場合には曲率を有する端面からライン状の光が導入される。
また、例えば第3の透明板欠陥検査系については、暗視野照明系としてリング状の光源を使用する代わりに、複数の斜め方向から透明板試料に光を照射するように複数の光源を配置しても良い。
また、第1又は第2の実施の形態に、例えばビームスプリッタを用いて明視野での透明板欠陥検査系を組み合わせても良い。また、可搬の便宜のため照射系や検出系を収納する鏡筒を折りたたみ式に構成しても良い。また、第1及び第2の実施の形態では、マッハツェンダー光学系と暗視野光学系を同軸状に配置する例を説明したが、同一装置内にそれぞれを並列に配置する方法もある。このように構成すると、光源の切り替えをせずに試料を移動させるだけで、検査が可能になり、また、画像処理を並列に行うことにより、処理時間を短縮できる。
本発明は、基板などに用いるガラス板、フォトマスクなどに用いる石英板、光学部品に用いるプラスチック板などの欠陥検査に利用される。
1 透明板試料2 端面3 ライン状の光4 表面5 視野領域6 判定手段(コンピュータ)7 表示手段8 透明板欠陥データベース9 入射平行光束10 透過平行光束11 参照平行光束12 合成平行光束100 第1の透明板欠陥検査系101 端面照射系用光源102 ビーム成形光学系103 第1の光照射手段104 暗視野系対物レンズ105 暗視野系チューブレンズ106 暗視野系撮像素子107 第1の検出手段108 投影面109 ファイバーグレーティング110 光ファイバー111 第1のFG素子112 第2のFG素子113 第3のFG素子114 格子状に並んだスポット光のパターン200 第2の透明板欠陥検査系201 マッハツェンダー系光源202 第1のコリメータレンズ203 コンデンサーレンズ204 ピンホール205 第2のコリメータレンズ206 第1のビームスプッリタ207 第2のビームスプッリタ208 第2の光照射手段209 第3のビームスプッリタ210 第4のビームスプッリタ211 マッハツェンダー系用撮像素子212 第2の検出手段300 第3の透明板欠陥検査系301 暗視野系照明302 第3の光照射手段400 第1の実施の形態における透明板欠陥検査装置500 第2の実施の形態における透明板欠陥検査装置
Claims (5)
- 透明板試料の端面からライン状の光を導入する第1の光照射手段と、前記透明板試料から散乱される散乱光を暗視野で検出する第1の検出手段とを有する第1の透明板欠陥検査系と; 前記透明板試料の表面に点光源から形成されたほぼ平行な入射平行光束をほぼ垂直方向から照射する第2の光照射手段と、前記透明板試料を透過したほぼ平行な透過平行光束をマッハツェンダー干渉系を用いて検出する第2の検出手段とを有する第2の透明板欠陥検査系と; を備える透明板欠陥検査装置。
- 前記透明板試料の表面に斜め方向から光を照射する第3の光照射手段を備え、前記第3の光照射手段と前記第1の検出手段とで第3の透明板欠陥検査系を構成する; 請求項1に記載の透明板欠陥検査装置。
- 前記ライン状の光は前記透明板試料の表面で全反射を生じるように導入される; 請求項1又は請求項2に記載の透明板欠陥検査装置。
- 前記第1の光照射手段は、 複数の光ファイバーを各光軸を第1の方向に向けてほぼ平行に且つ平面状に並べた第1のファイバーグレーティング素子と、 複数の光ファイバーを各光軸を前記第1の方向と異なる第2の方向に向けてほぼ平行に且つ平面状に並べた第2のファイバーグレーティング素子と、 複数の光ファイバーを各光軸を前記第1の方向、前記第2の方向と異なる第3の方向に向けてほぼ平行に且つ平面状に並べた第3のファイバーグレーティング素子を重ね合わせて構成されるファイバーグレーティングを有し; 前記ファイバーグレーティングは、前記各ファイバーグレーティング素子を構成する光ファイバーの軸線にほぼ垂直方向から可干渉光を入射されたときに、前記可干渉光が入射された側と反対側にある投影面にライン状の光を形成する; 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の透明板欠陥検査装置。
- 前記第1の光照射手段の光源から照射される光の波長は前記第2の光照射手段の光源から照射される光の波長と異なる; 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の透明板欠陥検査装置。
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