JP2023138126A - 静電潜像現像剤用キャリア、二成分現像剤、補給用現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置、画像形成方法、及び静電潜像現像剤用キャリアの製造方法 - Google Patents

静電潜像現像剤用キャリア、二成分現像剤、補給用現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置、画像形成方法、及び静電潜像現像剤用キャリアの製造方法 Download PDF

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【課題】長期印刷時において、帯電変動が少なく、トナー飛散やベタ画像におけるキャリア付着等を抑制できる静電潜像現像剤用キャリアを提供する。【解決手段】磁性を有する芯材粒子と、樹脂を含み前記芯材粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層と、を有する静電潜像現像剤用キャリアであって、前記被覆層の平均厚みをt、前記被覆層の厚みの標準偏差をsとして、s/tが0.05~0.6である。【選択図】図1

Description

本発明は、静電潜像現像剤用キャリア、二成分現像剤、補給用現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置、画像形成方法、及び静電潜像現像剤用キャリアの製造方法に関する。
電子写真方法は、帯電及び露光手段を用いて感光体表面に静電潜像を形成した後、その静電潜像を、磁性を有するキャリアとトナーとを含有する現像剤により現像してトナー像を得て、得られたトナー像を転写部材に転写後定着して可視像を得るものである。
電子写真方法は、これまで広く一般に用いられてきた複写機のみならず、より高速で高精細な画像を印刷できるプロダクションプリンティングにおいても利用されるようになってきた。このため、高画質化、及び画像出力の高速化の要求に応えられる現像剤が望まれてきた。
このような現像剤に用いるキャリアとして、磁性を有する芯材粒子に樹脂を被覆して帯電特性を安定させたキャリアが提案されている(例えば、特許文献1)。また、キャリア表面に配する帯電制御剤の量を制御することで、キャリアの帯電性等を調節したキャリアも提案されている(例えば、特許文献2)。
しかしながら、特に長期にわたり印刷を続けた場合、キャリアの帯電特性の安定性、ベタ画像におけるキャリアの付着等が十分でなく、画像品質が低下する場合があった。
よって、本発明の一態様は、長期印刷時において、帯電変動が少なく、トナー飛散やベタ画像におけるキャリア付着等を抑制できる静電潜像現像剤用キャリアを提供することを課題とする。
本発明の一態様による静電潜像現像剤用キャリアは、磁性を有する芯材粒子と、樹脂を含み前記芯材粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層と、を有する静電潜像現像剤用キャリアであって、前記被覆層の平均厚みをt、前記被覆層の厚みの標準偏差をsとして、s/tが0.05~0.6である。
本発明の一態様によれば、長期印刷時において、帯電変動が少なく、ベタ画像におけるキャリア付着等を抑制できる静電潜像現像剤用キャリアを提供できる。
図1は、一実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略図である。 図2は、一実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略図である。
(静電潜像現像剤用キャリア)
本発明の一実施形態による静電潜像現像剤用キャリア(以下、「キャリア」とも称する)は、芯材粒子と、被覆層(以下、「被覆膜」、「コート層」、「コート膜」、「キャリアコート層」とも称する)を有し、さらに必要に応じてその他の成分を有する。被覆層は、芯材粒子の表面の少なくとも一部を被覆している。
プロダクションプリンティングに用いられるキャリアは、高画質化、及び画像出力の高速化への対応が求められている。このために、キャリアの磁力及び電気抵抗のどちらもが、ある程度以上の強さを有することが好ましい。
一般に、芯材(芯材粒子)に用いられる磁性体粒子は、飽和磁化を高めると電気抵抗が低下する傾向を有する。すなわち、電気抵抗と飽和磁化とはトレードオフの関係にある。よって、これらを両立させるために、芯材を樹脂等の被覆層で覆ったキャリアが提案されている。しかしながら、キャリアは長時間使用すると、芯材を被覆しているコート層(被覆層)が削れ、芯材が露出することがある。芯材に飽和磁化が高い材料を用いた場合、芯材が露出することによりキャリア全体の電気抵抗が低下し、ベタキャリア付着(ベタ画像にキャリアが付着しやすくなる現象)が発生することがある。そのために、被覆層を厚くしたり、比輻輳中に無機微粒子を含有させたりすることにより、被覆層の耐久性を向上させたキャリアも提案されている。しかしながら、これらの提案では、1つのキャリアの中で被覆層の厚みが薄いところと厚いところが存在しやすくなる。被覆層の薄いところは、芯材が露出するリスクが高い部分であるので、この薄いところがリーク部となって抵抗(キャリア抵抗)が下がるため、ベタキャリア付着に対する改善効果が得られにくく、さらなる高画質化の要求対応が難しくなり得る。
そこで、本発明者らは、高画質化に耐え得るキャリアについて検討を行った。鋭意検討の結果、高画質化に耐え得るキャリアは、初期において且つ長期間経過後においてベタキャリア付着の発生を抑えることができるキャリアであり、このようなキャリアは、被覆層の凹凸が少ない(被覆層の凹凸が平坦化されている)キャリアであることを見出した。さらに、被覆層の平均厚みと、被覆層の厚みの標準偏差との関係を所定範囲にすることで、初期及び長期間経過後においてベタキャリア付着の発生を十分に抑えることができ、当該キャリアを含む現像剤を用いて印刷して得られる画像の品質を向上できることも見出した。
<キャリアの表面特性>
本実施形態によるキャリアにおいては、被覆層の平均厚み(被覆層の厚み)tは、0.05μm~1μmが好ましく、0.2μm~0.7μmがより好ましい。平均厚みが、0.05μm以上であると、使用により被覆層が破壊されやすくなって膜が削れてしまうという不具合を防止でき、1μm以下であると、磁性体でない被覆層が過度に厚くなって画像へのキャリア付着が増加することを抑制でき、抵抗調節効果の発揮も妨げられない。
上述のように、被覆層の凹凸は小さいことが好ましい。被覆層の凹凸は、キャリアにおける、被覆層の平均厚みと被覆層の厚みの標準偏差との比によってあらわすことができ、例えば、被覆層の平均厚みをt、被覆層の厚みの標準偏差をsとして、s/tで表すことができる。すなわち、被覆層の平均厚みに対する被覆層の厚みの標準偏差の比の値で、表すことができる。
上記の比の値s/tは、0.05~0.6が好ましく、0.10~0.6がより好ましく、0.2~0.4がさらに好ましい。比の値s/tが0.05以上であると、キャリア表面へのトナーの固着による帯電性能の低下等が発生し難くなり、画像品質の低下を抑制することができる。また、s/tが0.6以下であると、キャリアのコート膜厚の薄いところと厚いところの凹凸が小さく、リーク部となるコート膜厚が薄い部分が少なくなる。これにより、特に長期間印刷する場合の、キャリア付着、帯電安定性、トナー飛散に関する特性が改善される。
上記比の値(s/t)を調節する方法としては、例えば、被覆層を形成する際に、添加する添加化合物(後に詳述)の含有量を調節する、被覆層を形成する際に行う加熱温度を調節する方法等が挙げられる。
上記比の値(s/t)は、特に限定されないが、例えば以下の方法により測定できる。まず、キャリアと、包埋樹脂(例えば、Devcon、2液混合、30分硬化型エポキシ樹脂、ITWパフォーマンスポリマーズ&フルイズジャパン社製)とを混合し、一晩置いて硬化させた後、機械研磨によって大まかな断面試料を作製する。クロスセクションポリッシャー(SM-09010、JEOL製)を用い、例えば、加速電圧5.0kV、ビーム電流120μAの条件で断面の仕上げを行う。さらに、走査型電子顕微鏡(Merlin、Carl Zeiss社製)を用いて、例えば、加速電圧0.8kV、倍率30,000倍の条件で撮影する。撮影された画像は、画像解析ソフト(例えば、Image-Pro Plus、Media Cybernetics社製)を用いて分析することができる。その場合、キャリア1粒の断面50点の位置で被覆層の平均厚みを測定することが好ましい。被覆層の平均厚みの測定を100粒実施し、平均厚みtと被覆層の厚みの標準偏差sとを算出し、平均厚みtに対する厚みの標準偏差sとの比の値(s/t)を求めることができる。
<芯材粒子>
キャリアに用いられる芯材粒子は、磁性を有する芯材粒子であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。芯材粒子としては、電子写真用二成分キャリアとして公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鉄、コバルト等の強磁性金属;マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;各種合金又は化合物;これらの磁性体を樹脂中に分散させた樹脂粒子等が挙げられる。これらの材料は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、環境面への配慮から、Mn系フェライト、Mn-Mg系フェライト、Mn-Mg-Srフェライトが好ましい。
芯材粒子は、適宜合成したものであってもよいし、市販品でもよい。芯材粒子の合成方法としては、例えば、次のような方法により製造することができる。組成式:MFe(M:Mn、Mg、Li、Ca、Sr、Cu、及びZnから選ばれる少なくとも1種を含む)を満たすよう各原材料を適量配合し、水、バインダー、及び分散材を加え、固形比を調整し、湿式ボールミルで粉砕、混合し、乾燥させる。次に、700℃~1,100℃で加熱後、湿式ボールミルで粉砕したスラリーを造粒乾燥する。次に、酸素濃度制御が可能な焼成炉を用い、1,000℃~1,300℃の焼成温度において、1時間~24時間保持した後、解砕、粒度調整を行い、芯材粒子が得られる。
芯材粒子の平均粒径は、10~150μmであると好ましく、40~100μmであるとより好ましい。芯材粒子の平均粒径が10μm以上であることで、画像へのキャリア付着、キャリア飛散を一層防止することができる。また、150μm以下であることで、キャリアスジ等の異常画像発生を防止でき、それにより画像品質の低下を防止できる。体積平均粒径は、例えば、マイクロトラック粒度分布計モデルHRA9320-X100(日機装社製)を用いて測定することができる。
芯材粒子のBET比表面積は、0.27m/g~0.31m/gであってよく、0.28m/g~0.30m/gが好ましい。BET比表面積が、0.27m/g~0.31m/gであると、被覆層の樹脂と芯材粒子の結着が強く、被覆層が削れにくい。よって、長期間にわたる使用でも、キャリア抵抗の低下を防止でき、且つトナーを傷つけることがなく、トナースペント(トナーのキャリアへの付着)による抵抗上昇を防止できる。
BET比表面積を0.27m/g以上とすることで、被覆層(キャリアコート膜)の樹脂と芯材粒子との結着性を高め、経時で被覆層が削れる影響を受けにくくし、キャリア抵抗を維持できる。また、BET比表面積を0.31m/g以下とすることで、トナーを傷つくことによるトナースペントによる抵抗上昇を抑制する。BET比表面積は、芯材粒子製造時における焼成温度により調整することができる。BET比表面積の測定は、公知の方法で行うことができる。
<被覆層>
被覆層は、芯材粒子の表面の少なくとも一部を被覆していればよいが、芯材粒子の表面全体を被覆している(被覆層の欠損箇所がない)ことが好ましい。被覆層は、樹脂を含有し、必要に応じて無機微粒子を含有することがより好ましく、さらに必要に応じてその他の成分を含有する。
<<樹脂>>
被覆層に含有させる樹脂は、必要な帯電性を付与できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。これらは、1種単独で使用することも2種以上を併用するともできる。これらの中でも、シリコーン樹脂とアクリル樹脂とを併用した樹脂が好ましい。
アクリル樹脂は、接着性が強く脆性が低いので耐磨耗性に非常に優れた性質を持つ。しかしながら、アクリル樹脂は、表面エネルギーが高いため、スペントし易い(キャリアに付着しやすい)トナーと組み合わせて用いると、トナー成分のスペント(キャリアに付着したトナー)が蓄積することによる帯電量の低下等の不具合が生じる場合がある。一方、シリコーン樹脂は、表面エネルギーが低いため、トナー成分がスペントし難く、膜削れ(被覆層の削れ)を生じさせ得るスペント成分の蓄積が進み難い。しかしながら、シリコーン樹脂は、接着性が弱く脆性が高いので、耐磨耗性が悪化することがある。したがって、アクリル樹脂とシリコーン樹脂とを併用することで、スペントし難く耐摩耗性も有する被覆層を得ることが可能となる。
シリコーン樹脂は特に制限はなく、公知のシリコーン樹脂から、目的に応じて適宜選択できる。シリコーン樹脂としては、例えば、オルガノシロサン結合のみからなるストレートシリコーン樹脂;アルキド、ポリエステル、エポキシ、アクリル、ウレタン等で変性した変性シリコーン樹脂等が挙げられる。シリコーン樹脂としては、合成したものでも、市販品を用いてもよい。ストレートシリコーン樹脂の市販品としては、KR271、KR255、KR152(以上、信越化学工業株式会社製)、SR2400、SR2406、SR2410(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。これらは、シリコーン樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する他成分、帯電量調整成分等を同時に用いることも可能である。変性シリコーン樹脂の市販品としては、KR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性)(以上、信越化学工業株式会社製)、SR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。
アクリル樹脂としては、アクリル成分を有するのであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。アクリル樹脂は、アクリル樹脂単独で用いてもよいが、架橋反応する他成分を少なくとも1つ以上同時に用いることも可能である。架橋反応する他成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノ樹脂、酸性触媒等が挙げられる。アミノ樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グアナミン、メラミン樹脂等が挙げられる。酸性触媒としは、触媒作用を持つのであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、完全アルキル化型、メチロール基型、イミノ基型、メチロール/イミノ基型等の反応性基を有するものが挙げられる。
また、被覆層は、アクリル樹脂とアミノ樹脂との架橋物を含有することがさらに好ましい。これにより、適度な弾性を維持したまま、被覆層同士の融着を抑制することができる。アミノ樹脂としては、特に限定されないが、キャリアの帯電付与能力を向上させることができるため、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂が好ましい。また、適度にキャリアの帯電付与能力を制御する必要がある場合には、メラミン樹脂及び/又はベンゾグアナミン樹脂と、他のアミノ樹脂を併用してもよい。
アミノ樹脂と架橋し得るアクリル樹脂としては、ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基を有するものが好ましく、ヒドロキシル基を有するものがさらに好ましい。これにより、芯材粒子や導電性微粒子との密着性をさらに向上させることができ、導電性微粒子の分散安定性も向上させることができる。このとき、アクリル樹脂は、水酸基価が10mgKOH/g以上であることが好ましく、20mgKOH/g以上がさらに好ましい。
<<添加化合物>>
本実施形態における被覆層は、所定の添加化合物を含有していることが好ましい。被覆層に含有させる添加化合物は、芯材粒子表面に被覆層の材料を十分に濡れ広がせる役割を持つ。以下に、添加化合物の芯材粒子表面に被覆層の材料を十分に濡れ広がせる役割について説明する。一般に、固体表面における液体の濡れ広がり(固体と液体との濡れの度合)は、固体における液体の接触角で定量化され、この接触角は、液体単独及び固体単独のそれぞれの濡れ性だけではなく、液体と固体との相性の影響も受ける。この相性は、液体と固体とそれぞれ固有に持つ、表面自由エネルギーの分散成分、極性成分、水素結合成分の比率が近いほど良くなる。つまり、濡れ性を良くするには、固体と液体とで、表面自由エネルギーの分散成分、極性成分、水素結合成分の比率の少なくとも1つを近付けることが重要となる。芯材(上述の芯材粒子の材料)は、被覆層の材料と比較すると極性成分の比率が高い。
本実施形態では、所定の添加化合物を被覆層に添加することが好ましく、添加化合物によって、被覆層の材料における表面自由エネルギーの極性成分の比率を高くして、芯材における表面自由エネルギーの極性成分の比率に近付けることができる。よって、キャリアの製造の際に、芯材粒子表面に被覆層の液体材料を十分に濡れ広げることができる。被覆層の液体材料の濡れ性を高くすることで、被覆層の表面の凹凸を小さくすることができ、被覆層の機能を十分に発揮させることができる。
添加化合物は、被覆層の材料の極性成分の比率を向上させるものが好ましく、オルガノシロキサン化合物が好ましい。オルガノシロキサン化合物は、ポリオルガノシロキサン若しくはシリコーンであってよく、直鎖状であっても分枝していてもよい。また、添加化合物は、常温で液体の性状のものが好ましい。ポリオルガノシロキサン(シリコーン)としては、側鎖及び/又は末端の官能基が、メチル基、フェニル基、又は水素を有するものであってよい。例えば、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン等が挙げられる。また、側鎖及び/又は末端に所定の有機基が結合した変性シロキサンであってもよい。変性シロキサンの場合には、ポリエステル変性シロキサン、ポリエーテル変性シロキサン、メチルスチリル変性シロキサン、アルキル変性シロキサン等が挙げられる。添加化合物の具体例としては、ポリエステル変性ポリメチルアルキルシロキサン、ビニル系重合物シリコーン、ドデカメチルペンタシロキサン、ポリエーテル変性オルガノシロキサンが挙げらられる。
得られたキャリア中の添加化合物の含有量は、キャリアの全量に対して、5×10-3~40×10-3質量%であると好ましい。キャリア中の添加化合物の含有量が上記範囲であることで、上述の被覆層の平均厚みに対する被覆層の厚みの標準偏差の比の値(s/t)を適切な値にすることができる。よって、キャリア表面へのトナーの固着による帯電性能の低下等が発生し難くなり、画像品質の低下を抑制しつつ、キャリアのコート膜厚の薄いところと厚いところの凹凸が小さく、リーク部となるコート膜厚が薄い部分を減らすことができる。これにより、特に長期間印刷する場合の、キャリア付着、帯電安定性、トナー飛散に関する特性が改善される。
なお、キャリア中の添加化合物の含有量の測定は、例えば、GCMS等を用いて添加化合物を定性した後、DSC等を用いて蒸発による吸熱ピーク量を求めることによって行うことができる。
被覆層の材料の表面自由エネルギーの分散成分、極性成分、及び水素結合成分の比率の測定は、例えば以下のように行うことができる。被覆層の材料、及び表面自由エネルギーが既知の液体3種類の表面張力をそれぞれ測定する。この表面張力は、協和解明科学社 D-500にて測定できる。各表面自由エネルギーが既知の液体3種類の表面張力をペンダントドロップ法の表面張力理論式に代入し、連立方程式を解くことにより算出できる。
<<無機微粒子>>
被覆層に含有させる無機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。例えば、被覆層の耐久性と帯電特性とを付与させるという観点からは、硫酸バリウムが好ましい。被覆層の耐久性と抵抗特性とを付与させるという観点からは、導電性微粒子が好ましい。導電性微粒子としては、例えば、基体に二酸化スズや酸化インジウムを層として形成したフィラー、カーボンブラック等が挙げられる。基体としては、例えば、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化珪素、酸化ジルコニウム等が挙げられ、酸化アルミニウム、二酸化チタンが好ましい。上記の他に、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化珪素、酸化ジルコニウム等を用いてもよい。
被覆層に無機微粒子を含有させることにより、長期間のランによってキャリアコート膜が失われることで芯材が露出し、抵抗が急激に下がり、ベタキャリア付着が悪化することを防ぐことができる。
無機微粒子の体積平均粒径は特に制限はないが、0.3μm~0.7μmが好ましい。無機微粒子の含有量も、特に制限はないが、被覆層における樹脂100質量部に対して20~80質量部であると好ましい。
<<その他の成分>>
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シランカップリング剤、縮重合触媒等が挙げられる。
シランカップリング剤は、無機微粒子を安定に分散させるために含有させることが好ましい。シランカップリング剤としては、特に限定されないが、r-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、r-(2-アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、r-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)-r-アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、r-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、r-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、r-クロルプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、r-アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル[3-(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、r-クロルプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロルシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、アリルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、1,3-ジビニルテトラメチルジシラザン、メタクリルオキシエチルジメチル(3-トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
また、シランカップリング剤の市販品としては、AY43-059、SR6020、SZ6023、SH6026、SZ6032、SZ6050、AY43-310M、SZ6030、SH6040、AY43-026、AY43-031、sh6062、Z-6911、sz6300、sz6075、sz6079、sz6083、sz6070、sz6072、Z-6721、AY43-004、Z-6187、AY43-021、AY43-043、AY43-040、AY43-047、Z-6265、AY43-204M、AY43-048、Z-6403、AY43-206M、AY43-206E、Z6341、AY43-210MC、AY43-083、AY43-101、AY43-013、AY43-158E、Z-6920、Z-6940(東レ・シリコーン社製)等が挙げられる。
シランカップリング剤の添加量は、シリコーン樹脂に対して、0.1~10質量%であることが好ましい。シランカップリング剤の添加量が0.1質量%未満であると、芯材粒子や導電性微粒子とシリコーン樹脂の接着性が低下して、長期間の使用中に被覆層が脱落することがあり、10質量%を超えると、長期間の使用中にトナーのフィルミングが発生することがある。
縮重合触媒としては、例えば、チタン系触媒、スズ系触媒、ジルコニウム系触媒、アルミニウム系触媒が挙げられる。これらの中でも、シラノール基の縮合反応を促進する効果が大きく、且つ触媒が失活しにくい点から、チタン系触媒が好ましく、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)が更に好ましい。縮重合触媒の含有量には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
<その他の成分>
被覆層におけるその他の成分としては、通常のキャリアに用いられるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。その他の成分の含有量も、目的に応じて適宜選択できる。
(静電潜像現像剤用キャリアの製造方法)
本発明の一実施形態による静電潜像現像剤用キャリアの製造方法は、上述の静電潜像現像剤用キャリアを製造する方法である。静電潜像現像剤用キャリアの製造方法は、被覆層の材料を含有する液(被覆層液)を芯材粒子に被覆する方法であってよい。
被覆層液は、樹脂と、添加化合物とを含有することが好ましく、さらに、必要に応じてその他の成分も含有する。添加化合物は前述の添加化合物と同じものを用いることができ、樹脂及びその他の成分についても前述のものと同じものを用いることができる。
添加化合物の含有量は、被覆層液全量に対して、0.01質量%~1質量%が好ましい。また、添加化合物の含有量は、樹脂100質量部に対して0.01~2.5質量部であると好ましい。含有量が上記の範囲内であると、被覆層の凹凸を小さくできる、すなわち平均厚みをより均一できる。さらに、上述のs/tの値を適切な範囲にできる。よって、キャリア表面へのトナーの固着による帯電性能の低下等が発生し難くなり、画像品質の低下を抑制しつつ、キャリアのコート膜厚の薄いところと厚いところの凹凸が小さく、リーク部となるコート膜厚が薄い部分を減らすことができる。これにより、特に長期間印刷する場合の、キャリア付着、帯電安定性、トナー飛散に関する特性が改善される。
芯材粒子に被覆層液を被覆(コーティング)する方法としては、一般に用いられるコーティング方法であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スプレーを用いた転動流動層、分散液中に芯材を浸漬させて溶媒を乾燥させる方法等が挙げられる。
(二成分現像剤)
本実施形態による二成分現像剤は、上述したキャリア、及びトナーを含む。
<トナー>
トナーは、結着樹脂を少なくとも含有し、さらに必要に応じて、着色剤、帯電制御剤、離型剤等のその他の成分を含む。
トナーは、クリアトナー、モノクロトナー、及びカラートナーのいずれであってもよい。なお、クリアトナーは、着色剤を含有しないトナーである。
定着ローラにトナー固着防止用オイルを塗布しないオイルレスシステムに適用するために、トナーは、離型剤を含有してもよい。このようなトナーは、一般に、フィルミングが発生しやすいが、本実施形態によるキャリアは、フィルミングを抑制することができるため、本実施形態による現像剤は、長期に亘り、良好な品質を維持することができる。
さらに、カラートナー、特に、イエロートナーは、一般に、キャリアの被覆層の削れによる色汚れが発生するという問題があるが、本実施形態による現像剤は、色汚れの発生を抑制することができる。
トナーは、粉砕法、重合法等の公知の方法を用いて製造することができる。例えば、粉砕法を用いてトナーを製造する場合、まず、トナー材料を混練することにより得られる溶融混練物を冷却した後、粉砕し、分級して、母体粒子を作製する。次に、転写性、耐久性をさらに向上させるために、母体粒子に外添剤を添加し、トナーを作製する。
このとき、トナー材料を混練する装置としては、特に限定されないが、バッチ式の2本ロール;バンバリーミキサー;KTK型2軸押出し機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出し機(東芝機械社製)、2軸押出し機(KCK社製)、PCM型2軸押出し機(池貝鉄工社製)、KEX型2軸押出し機(栗本鉄工所社製)等の連続式の2軸押出し機;コ・ニーダ(ブッス社製)等の連続式の1軸混練機等が挙げられる。
また、冷却した溶融混練物を粉砕する際には、ハンマーミル、ロートプレックス等を用いて粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機、機械式の微粉砕機等を用いて微粉砕することができる。なお、平均粒径が3μm~15μmとなるように粉砕することが好ましい。
さらに、粉砕された溶融混練物を分級する際には、風力式分級機等を用いることができる。なお、母体粒子の平均粒径が5μm~20μmとなるように分級することが好ましい。
また、母体粒子に外添剤を添加する際には、ミキサー類を用いて混合攪拌することにより、外添剤が解砕されながら母体粒子の表面に付着する。
<<結着樹脂>>
結着樹脂としては、特に限定されないが、ポリスチレン、ポリp-スチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単独重合体;スチレン-p-クロロスチレン共重合体、スチレン-プロピレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-アクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリル酸エチル共重合体、スチレン-メタクリル酸共重合体、スチレン-メタクリル酸メチル共重合体、スチレン-メタクリル酸エチル共重合体、スチレン-メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン-α-クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン-ビニルメチルケトン共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、スチレン-マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は芳香族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
圧力定着用の結着樹脂としては、特に限定されないが、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等のポリオレフィン;エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸エステル共重合体、エチレン-塩化ビニル共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂等のオレフィン共重合体;エポキシ樹脂、ポリエステル、スチレン-ブタジエン共重合体、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル-無水マレイン酸共重合体、マレイン酸変性フェノール樹脂、フェノール変性テルペン樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
<<その他の成分>>
その他の成分としては、例えば、着色剤、離型剤、帯電制御剤、外添剤等が挙げられる。
-着色剤-
着色剤(顔料又は染料)としては、特に限定されないが、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等の黄色顔料;モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK等の橙色顔料;ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等の赤色顔料;ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等の紫色顔料;コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等の青色顔料;クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ等の緑色顔料;カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物等の黒色顔料等が挙げられ、二種以上を併用してもよい。
-離型剤-
離型剤としては、特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、パラフィンワックス、アミド系ワックス、多価アルコールワックス、シリコーンワニス、カルナウバワックス、エステルワックス等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
-帯電制御剤-
帯電制御剤としては、特に限定されないが、ニグロシン;炭素数が2~16のアルキル基を有するアジン系染料;C.I.Basic Yello 2(C.I.41000)、C.I.Basic Yello 3、C.I.Basic Red 1(C.I.45160)、C.I.Basic Red 9(C.I.42500)、C.I.Basic Violet 1(C.I.42535)、C.I.Basic Violet 3(C.I.42555)、C.I.Basic Violet 10(C.I.45170)、C.I.Basic Violet 14(C.I.42510)、C.I.Basic Blue 1(C.I.42025)、C.I.Basic Blue 3(C.I.51005)、C.I.Basic Blue 5(C.I.42140)、C.I.Basic Blue 7(C.I.42595)、C.I.Basic Blue 9(C.I.52015)、C.I.Basic Blue 24(C.I.52030)、C.I.Basic Blue25(C.I.52025)、C.I.Basic Blue 26(C.I.44045)、C.I.Basic Green 1(C.I.42040)、C.I.Basic Green 4(C.I.42000)等の塩基性染料;これらの塩基性染料のレーキ顔料;C.I.Solvent Black 8(C.I.26150)、ベンゾイルメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド等の4級アンモニウム塩;ジブチル、ジオクチル等のジアルキルスズ化合物;ジアルキルスズボレート化合物;グアニジン誘導体;アミノ基を有するビニル系ポリマー、アミノ基を有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂;モノアゾ染料の金属錯塩;サルチル酸;ジアルキルサルチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn、Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体;スルホン化した銅フタロシアニン顔料;有機ホウ素塩類;含フッ素4級アンモニウム塩;カリックスアレン系化合物等が挙げられるが、二種以上併用してもよい。なお、ブラック以外のカラートナーにおいては、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等が好ましい。
-外添剤-
外添剤としては、特に限定されないが、シリカ、酸化チタン、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等の無機粒子;ソープフリー乳化重合法により得られる平均粒径が0.05μm~1μmのポリメタクリル酸メチル粒子、ポリスチレン粒子等の樹脂粒子が挙げられ、二種以上併用してもよい。これらの中でも、表面が疎水化処理されているシリカ、酸化チタン等の金属酸化物粒子が好ましい。さらに、疎水化処理されているシリカ及び疎水化処理されている酸化チタンを併用し、疎水化処理されているシリカよりも疎水化処理されている酸化チタンの添加量を多くすることにより、湿度に対する帯電安定性に優れるトナーが得られる。
(補給用現像剤)
補給用現像剤は、上述した本実施形態によるキャリアとトナーからなる。補給用現像剤を現像装置内の余剰の現像剤を排出しながら画像形成を行う画像形成装置に適用することで、極めて長期に渡って安定した画像品質が得られる。つまり、現像装置内の劣化したキャリアと、補給用現像剤中の劣化していないキャリアを入れ替え、長期間に渡って帯電量を安定に保ち、安定した画像が得られる。本方式は、特に高画像面積印字時に有効である。高画像面積印字時は、キャリアへのトナースペントによるキャリア帯電劣化が主なキャリア劣化であるが、本方式を用いることで、高画像面積時には、キャリア補給量も多くなるため、劣化したキャリアが入れ替わる頻度があがる。これにより、極めて長期間に渡って安定した画像を得られる。
補給用現像剤の混合比率は、キャリア1質量部に対してトナーを2質量部~50質量部の配合割合とすることが好ましい。トナーが2質量部以上であると、補給キャリア量が多すぎ、キャリア供給過多となり現像装置中のキャリア濃度が高くなりすぎるため、現像剤の帯電量が増加しやすいという不具合を防止できる。更に、現像剤帯電量が上がる事により、現像能力が下がり画像濃度が低下してしまうという不具合を防止できる。50質量部以下であると、補給用現像剤中のキャリア割合が少なくなるため、画像形成装置中のキャリアの入れ替わりが少なくなり、キャリア劣化に対する効果が期待できなくなるという不具合を防止できる。
(プロセスカートリッジ)
プロセスカートリッジは、トナー収容ユニットの一形態である。トナー収容ユニットとは、トナーを収容する機能を有するユニットに、トナー又は現像剤を収容したものをいう。ここで、トナー収容ユニットの態様としては、例えば、現像剤収容容器、現像器、プロセスカートリッジが挙げられる。現像剤収容容器とは、現像剤を収容した容器をいう。
現像器は、現像剤を収容し現像する手段を有するものをいう。
プロセスカートリッジは、静電潜像担持体、帯電手段、現像手段、及びクリーニング手段を有し、現像剤を収容し、画像形成装置に対して着脱可能であるものをいう。プロセスカートリッジは、更に露光手段を備えてもよい。
プロセスカートリッジの実施形態について、図1を用いて説明する。図1に示されるように、プロセスカートリッジ10は、静電潜像担持体11、該静電潜像担持体を帯電する帯電装置12、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、本実施形態による現像剤セットを用いて現像してトナー像を形成する現像装置13、及び該静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写した後、該静電潜像担持体上に残留したトナーを除去するクリーニング装置14を有している。プロセスカートリッジ10は、複写機、プリンタ等の画像形成装置の本体に対して着脱可能である。
(画像形成装置、及び画像形成方法)
本実施形態による画像形成装置は、本実施形態による二成分現像剤、及び本実施形態による補給用現像剤の少なくともいずれかを収容した現像剤収容容器を有する。本実施形態による画像形成装置は、現像剤収容容器と、静電潜像担持体と、静電像担持体を帯電させる帯電手段と、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、上述した現像剤収容容器に収容された本実施形態による現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段と、を有することが好ましく、さらに必要に応じてクリーニング手段等の適宜選択したその他の手段を有することがより好ましい。
トナー像を形成する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、磁気ブラシが形成された現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する手段が好ましい。
本実施形態による画像形成方法は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、上述した本実施形態による現像剤収容容器から得られた二成分現像剤を用いて現像してトナー像を形成する工程と、静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程と、を有し、さらに必要に応じてクリーニング工程等の適宜選択したその他の手段を有する。
トナー像を形成する工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、磁気ブラシが形成された現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する工程が好ましい。
画像形成装置の実施形態について、図2を用いて説明する。図2に示されるように、まず、静電潜像担持体20が所定の周速度で回転駆動され、帯電装置32により、静電潜像担持体20の周面が正又は負の所定電位に均一に帯電される。次に、露光装置33により静電潜像担持体20の周面が露光され、静電潜像が順次形成される。さらに、静電潜像担持体20の周面に形成された静電潜像は、現像装置40により、本実施形態の現像剤セット及び補給用現像剤セットの少なくともいずれかを用いて現像され、トナー像が形成される。次に、静電潜像担持体20の周面に形成されたトナー像は、静電潜像担持体20の回転と同期され、給紙部から静電潜像担持体20と転写装置50との間に給紙された転写紙に、順次転写される。さらに、トナー像が転写された転写紙は、静電潜像担持体20の周面から分離されて定着装置に導入されて定着された後、複写物(コピー)として、画像形成装置100の外部へプリントアウトされる。一方、トナー像が転写された後の静電潜像担持体20の表面は、クリーニング装置60により、残留したトナーが除去されて清浄化された後、除電装置70により除電され、繰り返し画像形成に使用される。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下、特に説明のない限り「部」とあるのは質量部を意味し、「%」とあるのは質量%を意味する。
(実施例1)
2官能又は3官能のモノマーから作成された重量平均分子量15,000のメチルシリコーンレジン(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、固形分43%)78部、アクリル樹脂(固形分24%)8部、触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC-750(マツモトファインケミカル社製)9部、シランカップリング剤としてSH6020(東レ・シリコーン社製)3部、及び添加化合物としてポリエステル変性ポリメチルアルキルシロキサン(BYK社製)0.5部をトルエンで希釈した樹脂溶液である被覆層液を得た。この被覆層液をフェライト芯材1,000部に流動床型コーティング装置を使用して、流動槽内の温度を各60℃に制御して、30分間コートし(被覆処理を行い)、分間乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて、180℃/2時間焼成し、キャリアAを得た。
(実施例2)
実施例1において、添加化合物をビニル系重合物シリコーン(楠本化成社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、キャリアBを得た。
(実施例3)
実施例1において、添加化合物をドデカメチルペンタシロキサン(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、キャリアCを得た。
(実施例4)
実施例1において、添加化合物を、ポリエーテル変性オルガノシロキサン(信越化学工業社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、キャリアDを得た。
(実施例5)
実施例1において、添加化合物をポリエステル変性ポリメチルアルキルシロキサン(BYK社製)0.25部とポリエーテル変性オルガノシロキサン(信越化学工業社製)0.25部に代えた以外は、実施例1と同様にして、キャリアEを得た。
(実施例6)
<無機微粒子の製造>
酸化アルミニウム(AKP-30、住友化学株式会社製)100gを水1リットルに分散させ懸濁液とし、この液を70℃に加温した。その懸濁液に塩化第二錫135gと五酸化りん4.0gを2N塩酸1.7リットルに溶かした溶液と12重量%アンモニア水とを懸濁液のPHが7~8になるように2時間40分かけて滴下した。滴下後、懸濁液を濾過、洗浄して得られたケーキを110℃で乾燥した。次にこの乾燥粉末を窒素気流中で500℃1時間処理し、無機微粒子P1を得た。
2官能又は3官能のモノマーから作成された重量平均分子量15,000のメチルシリコーンレジン(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、固形分43%)78部、アクリル樹脂(固形分24%)8部、触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC-750(マツモトファインケミカル社製)9部、シランカップリング剤としてSH6020(東レ・シリコーン社製)3部、添加化合物としてポリエステル変性ポリメチルアルキルシロキサン(BYK社製)を0.5部、及び無機微粒子として無機微粒子(P1)43部をトルエンで希釈した樹脂溶液である被覆層液を得た。この被覆層液をフェライト芯材1,000部に流動床型コーティング装置を使用して、流動槽内の温度を各60℃に制御して、30分間コートし(被覆処理を行い)、5分間乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて、180℃/2時間焼成し、キャリアFを得た。
(比較例1)
実施例1において、添加化合物をポリエステル変性ポリメチルアルキルシロキサン(BYK社製)0.1部に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、キャリアaを得た。
(比較例2)
実施例1において、添加化合物をポリエステル変性ポリメチルアルキルシロキサン(BYK社製)2.0部に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、キャリアbを得た。
<被覆層の凹凸(s/t)の測定>
得られたキャリア1.0gと、包埋樹脂(Devcon、2液混合、30分硬化型エポキシ樹脂、ITWパフォーマンスポリマーズ&フルイズジャパン社製)0.01gと、を混合し、一晩置いて硬化させた。硬化させた樹脂を、機械研磨して大まかな断面試料を作製した。得られた断面試料にクロスセクションポリッシャー(SM-09010、JEOL製)を用い、加速電圧5.0kV、ビーム電流120μAの条件で断面の仕上げを行った。
次に、断面を、走査型電子顕微鏡(Merlin、Carl Zeiss社製)を用いて、加速電圧0.8kV、倍率30,000倍の条件で撮影した。
撮影した画像をTIFF画像に取り込み、画像解析ソフト(Image-Pro Plus、Media Cybernetics社製)を用いて、測定したい被覆層部を選択することにより、自動で選択した被覆膜の厚みを得た。被覆層の厚みは、キャリア1粒当たり断面50点の位置で測定した。さらに、被覆層の厚みの測定をキャリア100粒で実施し、各100粒の断面50点の位置、100×50=5,000個の被覆層厚みを平均した平均厚み(m)と、この5,000個の被覆層の厚みの標準偏差(s)を算出し、平均厚みの、厚みの標準偏差に対する比の値(s/m)を求め、被覆層の凹凸の測定結果とした。得られた被覆層の凹凸の測定結果を表1に示す。
<キャリア中の添加化合物の含有量の測定>
得られたキャリア50mgを専用のカップに充填し、GCMS(QP-2010、株式会社島津製作所製)に挿入し、初期温度40℃から20℃/分で320℃まで昇温させて、クロマトグラフを得た。得られたクロマトグラフを分析することによりキャリア中に含まれる添加化合物の定性化を行った。
定性化できた添加化合物を、ピンホールを開けた試料容器に試料を採取し、これをDSC(DSC7000、株式会社日立ハイテクサイエンス製)により等速で昇温して蒸発終了温度より高い温度まで測定し、蒸発による吸熱ピーク量から含有量を求めた。得られた測定結果を表1に示す。
Figure 2023138126000002
<トナーの製造>
[ポリエステル樹脂Aの合成]
温度計、攪拌機、冷却器、及び窒素導入管の付いた反応槽中にビスフェノールAのPO付加物(水酸基価:320mgKOH/g)443部、ジエチレングリコール135部、テレフタル酸422部、及びジブチルチンオキサイド2.5部を加えて、200℃で酸価が10mgKOH/gになるまで反応させて、[ポリエステル樹脂A]を得た。得られた[ポリエステル樹脂A]のTgは63℃、ピーク個数平均分子量6,000であった。
なお、ピーク個数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により、カラムとしてHLC-8320GPC(東ソー株式会社製)を用いて測定した。より具体的には、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mLの流速で流し、試料濃度として0.05質量%~0.6質量%に調製した樹脂のTHF試料溶液を50μL~200μL注入して測定した。分子量測定に当たっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により、作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、Pressure Chemical Co.製、又は東洋ソーダ工業社製の、分子量が6×10、2.1×10、4×10、1.75×10、5.1×10、1.1×10、3.9×10、8.6×10、2×10、又は4.48×10のものを用いた。少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いた。また、検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
[ポリエステル樹脂Bの合成]
温度計、攪拌機、冷却器および窒素導入管の付いた反応槽中にビスフェノールAのPO付加物(水酸基価:320mgKOH/g)443部、ジエチレングリコール135部、テレフタル酸422部およびジブチルチンオキサイド2.5部を入れて、230℃で酸価が7mgKOH/gになるまで反応させて、[ポリエステル樹脂B]を得た。この樹脂のTgは65℃、ピーク個数平均分子量16,000であった。
<トナー母体粒子1の製造>
・ポリエステル樹脂A・・・40部
・ポリエステル樹脂B・・・60部
・カルナバワックス(商品名:カルナバワックス2号、株式会社加藤洋行製)・・・1部
・カーボンブラック(#44 三菱化学社製)・・・15部
上記のトナー構成材料を、ヘンシェルミキサー(ヘンシェル20B、三井鉱山株式会社製)により、1,500rpmで3分間混合し、一軸混練機(小型ブス・コ・ニーダー、Buss社製)にて以下の条件で混練を行い(設定温度:入口部100℃、出口部50℃で、フィード量:2kg/Hr)、[トナー母体粒子A1]を得た。
得られた[トナー母体粒子A1]を混練後圧延冷却し、パルペライザーで粉砕した後、I式ミル(日本ニューマチック社製IDS-2型)にて、平面型衝突板を用い、エアー圧力:6.8atm/cm、フィード量:0.5kg/hrの条件で、微粉砕を行った。さらに分級を行って(アルピネ社製の132MP)、[トナー母体粒子1]を得た。
[トナー母体粒子1]100部に対し、外添剤として疎水性シリカ微粒子(R972、日本アエロジル社製)を1.0部添加し、ヘンシェルミキサーで混合してトナー粒子を得た(以下[トナー1]という)。
<現像剤A~F、a~cの作製>
得られたキャリアA~F、a~b(93部)に対して、[トナー1](7.2μm)を7.0部加えて、ボールミルで20分攪拌して、現像剤A~F、a~bを作成した。
(現像剤特性評価)
現造剤のベタキャリア付着性の評価として、初期ベタキャリア付着、及び経時後ベタキャリア付着について評価を行った。また、長期印刷時の帯電安定性の評価として経時帯電安定性を評価し、経時後のトナー飛散性についても評価を行った。
<ベタキャリア付着>
得られた現像剤を用いて、ランニング評価を実施した。より具体的には、デジタルカラー複写機・プリンタ複合機(RICOH Pro C9100、株式会社リコー製)において、得られた現像剤A~F、a~bを用いて、画像面積率40%で1万枚のランニング後のベタキャリア付着(初期ベタキャリア付着)、及び100万枚のランニング後のベタキャリア付着(経時後ベタキャリア付着)をそれぞれ評価した。
ベタ画像を所定の現像条件(帯電電位(Vd):-600V、画像部(ベタ原稿)にあたる部分の感光後の電位:-100V、現像バイアス:DC、-500V)にて、作像中に電源をOFFにする等の方法で作像を中断し、転写後の感光体上のキャリア付着の個数を数えた。以下の評価基準に基づき、1万枚のランニング後のベタキャリア付着、及び100万枚のランニング後のベタキャリア付着をそれぞれ評価した。評価結果は、表2に示す。なお、評価する領域は感光体上の10mm×100mmの領域とした。また、下記基準においては、△以上が使用可能(許容可能)である。
-評価基準-
◎:0個
○:1個~3個
△:4個~8個
×:9個以上
<帯電安定性>
100万枚のランニング後に帯電量を測定した。まず、初期のキャリアの帯電量(Q1)を、現像剤A~F、a~bをブローオフ装置TB-200(東芝ケミカル社製)を用いて測定した。また、100万枚ランニング後のキャリアの帯電量(Q2)を、ブローオフ装置を用いて、ランニング後の現像剤中の各色のトナーを除去したキャリアを用いた以外は、初期のキャリアの帯電稜(Q1)の測定と同様にして測定した。帯電量の変化率を、(Q1-Q2)/(Q1)×100の絶対値と規定した。評価結果は、表2に示した。また、下記基準においては、△以上が使用可能(許容可能)である。
-評価基準-
0以上~5未満 :◎(大変良好)
5以上~10未満 :○(良好)
10以上~20未満 :△(使用可能)
20以上 :×(不良)
<トナー飛散性>
100万枚ランニング後に現像剤担持体下部に溜まったトナーの量を吸引、回収し、トナー重量を測定した。評価基準を以下に示す。評価結果は、表2に示した。また、下記基準においては、△以上が使用可能(許容可能)である。
-評価基準-
0mg以上~50mg未満 :◎(大変良好)
50mg以上~100mg未満 :○(良好)
100mg以上~250mg未満 :△(使用可能)
250mg以上 :×(不良)
Figure 2023138126000003
表1及び表2より、s/t値が0.05~0.6の範囲にある実施例1~6では、初期及び経時のベタキャリア付着、経時の帯電安定性、トナー飛散性のいずれも良好な結果を示すことが分かった。これに対し、s/t値が0.6を超える比較例1では、経時の帯電安定性、トナー飛散性は実施例1~4と同等であったものの、初期及び経時のベタキャリア付着の評価が、実施例1~6より劣っていた。また、s/t値が0.05を下回る比較例2では、初期及び経時のベタキャリア付着の評価は実施例1~5と同等であったものの、経時の帯電安定性、トナー飛散性が実施例1~6よりも劣っていた。
10 プロセスカートリッジ
11 感光体
12 帯電装置
13 現像装置
14 クリーニング装置
20 静電潜像担持体
32 帯電装置
33 露光装置
40 現像装置
50 転写装置
60 クリーニング装置
70 除電装置
100 画像形成装置
特開平6-250443号公報 特許第4972537号公報

Claims (12)

  1. 磁性を有する芯材粒子と、樹脂を含み前記芯材粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層と、を有する静電潜像現像剤用キャリアであって、
    前記被覆層の平均厚みをt、前記被覆層の厚みの標準偏差をsとして、s/tが0.05~0.6である、静電潜像現像剤用キャリア。
  2. 前記被覆層がさらに、オルガノシロキサン化合物である添加化合物を含有する、請求項1に記載の静電潜像現像剤用キャリア。
  3. 磁性を有する芯材粒子と、樹脂と、オルガノシロキサン化合物である添加化合物とを含み前記芯材粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層と、を有する静電潜像現像剤用キャリアであって、
    前記添加化合物の含有量が、前記静電潜像現像剤用キャリアの全量に対して、5×10-3~40×10-3質量%である、静電潜像現像剤用キャリア。
  4. 前記添加化合物が、ポリエステル変性ポリメチルアルキルシロキサン、ビニル系重合物シリコーン、ドデカメチルペンタシロキサン、及びポリエーテル変性オルガノシロキサンから選択される1種以上である、請求項2又は3に記載の静電潜像現像剤用キャリア。
  5. 前記被覆層が、無機微粒子をさらに含有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の静電潜像現像剤用キャリア。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の静電潜像現像剤用キャリアと、トナーとを含む、二成分現像剤。
  7. 請求項1から5のいずれか一項に記載の静電潜像現像剤用キャリアと、
    前記静電潜像現像剤用キャリア1質量部に対して、トナー2質量部~50質量部とを含有する、補給用現像剤。
  8. 静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電手段と、
    前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項6に記載の二成分現像剤を用いて現像する現像手段と、
    前記静電潜像担持体の表面に残留するトナーをクリーニングするクリーニング手段とを有する、プロセスカートリッジ。
  9. 請求項6に記載の二成分現像剤、及び前記請求項7に記載の補給用現像剤の少なくともいずれかを収容した現像剤収容容器を有する、画像形成装置。
  10. 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、
    前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項6に記載の二成分現像剤を用いて現像してトナー像を形成する工程と、
    前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、
    前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程とを含む、画像形成方法。
  11. 樹脂を含有する被覆層液を、磁性を有する芯材粒子の表面に被覆して被覆層を形成することを含み、
    前記被覆層の平均厚みをt、前記被覆層の厚みの標準偏差をsとして、s/tが0.05~0.6である、静電潜像現像剤用キャリアの製造方法。
  12. 樹脂と、オルガノシロキサン化合物である添加化合物とを含有する被覆層液を、磁性を有する芯材粒子の表面に被覆して被覆層を形成することを含み、
    前記被覆層液中の前記添加化合物の量が、前記樹脂100質量部に対して0.01~2.5質量部である、静電潜像現像剤用キャリアの製造方法。
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