JP2023135955A - メカニカルシール - Google Patents

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淳矢 奥村
Junya OKUMURA
優記 冨田
Yuki Tomita
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Abstract

【課題】ケーシングに堰部材を設けなくても、フラッシング流体を容易に排出することができるメカニカルシールを提供する。【解決手段】メカニカルシール1は、回転軸71に一体回転可能に設けられ回転密封環13を有する回転側ユニット2と、ケーシング72に設けられ機内領域73に被密封流体を密封すべく回転密封環13が摺動する静止密封環35を有する静止側ユニット3と、を備える。回転側ユニット2は、ケーシング72の排出口72b1に対向するリング外周面23aを有し、機内領域73内のフラッシング流体をリング外周面23aに沿って回転軸71の回転方向に流すポンピングリング21を備える。静止側ユニット3は、リング外周面23aよりも径方向外側に配置され、リング外周面23aに沿って前記回転方向に流れるフラッシング流体の流れを、排出口72b1へ向かう径方向外方への流れに変更する堰部51を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、メカニカルシールに関する。
火力発電所のボイラーに給水するポンプのように高圧・高温条件下で使用される軸封手段として、例えば特許文献1に示すメカニカルシールが知られている。かかるメカニカルシールは、図5に示すように、ケーシング101側に設けられた静止密封環102と、回転軸103側に設けられて静止密封環102に対して摺動する回転密封環104と、回転軸103と共に回転するポンピングリング105と、を備えている。ケーシング101は、機内領域にフラッシング流体を供給する供給路106と、機内領域のフラッシング流体を外部へ排出する排出路107と、排出路107の径方向内端において円環状に形成された円環路108と、円環路108に設けられた堰部材109と、を有している。
堰部材109は、図6(図5のA-A矢視断面図)に示すように、円環路108において、排出路107よりも回転軸103(ポンピングリング105)の回転方向下流側へ少しずれた位置に配置されている。なお、便宜上、図6では堰部材109をクロスハッチングで示している。供給路106から機内領域に供給されたフラッシング流体は、静止密封環102と回転密封環104との摺動部付近を流れた後、ポンピングリング105によって円環路108に導かれる(図5参照)。円環路108に導かれたフラッシング流体は、回転軸103の回転方向に流れる。フラッシング流体の前記回転方向の流れは、堰部材109によって排出路107へ向かう径方向外方への流れに変更される(図6参照)。
特開2019-060497号公報
ケーシング101によっては、円環路108に堰部材109を設けることができない場合がある。この場合、ポンピングリング105によってフラッシング流体を円環路108に導いても、円環路108内のフラッシング流体が排出路107に流れ難くなる。その結果、供給路106から機内領域に供給されるフラッシング流体の流量が不足し、静止密封環102と回転密封環104との摺動部分がドライ摺動となる。ドライ摺動になると、前記摺動部分の摩耗が促進されたり、前記摺動部分が荒れて密封性能が低下したりすることで、メカニカルシールの寿命が極端に短くなるおそれがある。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ケーシングに堰部材を設けなくても、フラッシング流体を容易に排出することができるメカニカルシールを提供することを目的とする。
(1)本開示のメカニカルシールは、回転軸に一体回転可能に設けられ、回転密封環を有する回転側ユニットと、前記回転軸を包囲しているケーシングに設けられ、当該ケーシング内の機内領域に被密封流体を密封すべく前記回転密封環が摺動する静止密封環を有する静止側ユニットと、を備え、前記回転側ユニットは、前記ケーシングの内周側に形成された排出口に対向するリング外周面を有し、前記機内領域に供給されたフラッシング流体を前記リング外周面に沿って前記回転軸の回転方向に流すポンピングリングを備え、前記静止側ユニットは、前記リング外周面よりも径方向外側に配置され、前記リング外周面に沿って前記回転方向に流れるフラッシング流体の流れを、前記排出口へ向かう径方向外方への流れに変更する堰部を備える。
上記メカニカルシールによれば、回転軸と共にポンピングリングが回転することにより、機内領域に供給されたフラッシング流体は、リング外周面に沿って回転軸の回転方向に流れる。フラッシング流体の前記回転方向の流れは、静止側ユニットの堰部によって、排出口へ向かう径方向外方への流れに変更される。これにより、リング外周面に沿って流れるフラッシング流体は、堰部によって排出口へ流れ易くなる。したがって、ケーシングに堰部材を設けなくても、静止側ユニットの堰部によって、フラッシング流体を排出口から容易に排出することができる。
(2)前記静止側ユニットは、前記静止密封環の外周面を支持するアダプタリングを備え、前記堰部は、前記アダプタリングの一部であるのが好ましい。
この場合、静止側ユニットに堰部を別途設ける必要がないので、静止側ユニットの構成を簡素化することができる。
(3)前記堰部における前記回転方向の上流側の端面は、径方向外側に向かうにしたがって、前記回転方向に向かって傾斜するテーパ面を有するのが好ましい。
この場合、堰部における前記回転方向の上流側の端面は、そのテーパ面によって、フラッシング流体の前記回転方向の流れを径方向外方への流れにスムーズに変更することができる。これにより、リング外周面に沿って流れるフラッシング流体は、さらに排出口へ流れ易くなる。
本開示によれば、ケーシングに堰部材を設けなくても、フラッシング流体を容易に排出することができる。
本開示の実施形態に係るメカニカルシールの断面図である。 ポンピングリングとその周辺を示す拡大断面図である。 図2のI-I矢視断面図である。 堰部の変形例を示す断面図である。 従来のメカニカルシールの断面図である。 図5のA-A矢視断面図である。
次に、本開示の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
[全体構成]
図1は、本開示の実施形態に係るメカニカルシールの断面図である。図1において、メカニカルシール1は、例えば火力発電所のボイラーに給水するポンプに用いられ、ポンプの内部においてボイラー水を被密封流体として密封するものである。メカニカルシール1は、ポンプの回転軸71と、回転軸71を包囲しているケーシング72との間において、回転軸71の軸方向(以下、単に「軸方向」という)に沿って配置されている。
本実施形態のメカニカルシール1は、回転軸71に一体回転可能に設けられた回転側ユニット2と、ケーシング72に設けられた静止側ユニット3と、を備えている。なお、本明細書では、便宜上、図1の右側を軸方向一方側といい、図1の左側を軸方向他方側という(図2および図3についても同様)。
[回転側ユニット]
回転側ユニット2は、スリーブ11、ストッパリング12、回転密封環13、補強環14、およびポンピングリング21を備えている。スリーブ11は、回転軸71の外周に嵌合して固定された円筒状のスリーブ本体11aと、スリーブ本体11aの軸方向他端部から径方向外側に延びる円板状のスリーブ板部11bと、スリーブ板部11bの径方向外端から軸方向一方側に延びる円筒状のスリーブ筒部11cと、を有している。
スリーブ本体11aの軸方向一端部の内周には、その周方向の所定箇所にキー溝11dが形成されている。キー溝11dと回転軸71の外周面と間にはキー部材15が挿入されている。スリーブ本体11aの軸方向一方側における回転軸71の外周には、キー部材15が軸方向一方側に抜け出さないようにストッパリング12が嵌め込まれている。
ストッパリング12の軸方向他端部は、スリーブ本体11aの軸方向一端部の外周に嵌合されており、その嵌合部分にはセットスクリュー16がストッパリング12の径方向に締め込まれている。以上により、スリーブ11は、回転軸71に固定されている。スリーブ本体11aの軸方向他端部の内周面と回転軸71の外周面との間は、Oリング17によりシール(二次シール)されている。スリーブ板部11bの軸方向他方側およびスリーブ筒部11cの径方向外側には、ポンピングリング21が配置されている。ポンピングリング21の詳細については後述する。
スリーブ本体11aとスリーブ筒部11cとの間には、回転密封環13が配置されている。回転密封環13の軸方向一方側の端面にはシール面13aが形成されている。回転密封環13の外周面には、補強環14が嵌合して固定されている。補強環14は、スリーブ筒部11cの内周側に挿入された状態で、ピン19によりスリーブ筒部11cに連結されている。スリーブ筒部11cの内周面と回転密封環13の外周面との間は、Oリング20によりシール(二次シール)されている。スリーブ板部11bの軸方向一方側の側面と回転密封環13の軸方向他方側の端面との間は、Oリング24によりシール(二次シール)されている。
[静止側ユニット]
静止側ユニット3は、シールケース31、リテーナ32、保持環33、アダプタリング34、および静止密封環35を備えている。シールケース31は、円環状に形成されている。シールケース31の径方向外側部は、ケーシング72の軸方向一方側の側面に当接した状態で、図示しないボルトによりケーシング72に固定されている。シールケース31の軸方向他方側の側面とケーシング72の軸方向一方側の側面との間は、Oリング37によりシール(二次シール)されている。シールケース31の径方向内側部の軸方向他方側には、円環状の環状溝31aが形成されている。
リテーナ32は、シールケース31の環状溝31aに嵌め込まれた状態で、ボルト38によりシールケース31に固定されている。リテーナ32の外周面と環状溝31aの内周面との間は、Oリング39によりシール(二次シール)されている。リテーナ32の軸方向他方側の外周には、保持環33が軸方向に移動可能に取り付けられている。保持環33の軸方向他方側の端面には押圧面33aが形成されている。
リテーナ32と保持環33との間には、スプリング40が設けられている。スプリング40は、リテーナ32に対して保持環33を軸方向他方側へ付勢している。保持環33の内周面とリテーナ32の外周面との間は、Oリング41によりシール(二次シール)されている。
アダプタリング34は、ケーシング72内においてシールケース31の軸方向他方側に配置されている。アダプタリング34は、円筒状に形成されたアダプタ本体34aと、アダプタ本体34aの軸方向他端部から径方向外側に突出する円環状の突出部34bと、突出部34bに一体に形成された堰部51と、を有している。
アダプタ本体34aの軸方向一端部は、ボルト36によりリテーナ32の外周に固定された状態で、シールケース31の環状溝31aに嵌め込まれている。アダプタ本体34aの軸方向の途中部には、径方向に貫通する貫通孔34cが形成されている。貫通孔34cは、アダプタ本体34aの周方向に複数形成されている。突出部34bの外周面は、ケーシング72の内周面に嵌合されている。突出部34bの外周面とケーシング72の内周面との間は、Oリング42によりシール(二次シール)されている。堰部51の詳細については後述する。
静止密封環35は、保持環33と回転密封環13との間に挟まれて保持されている。静止密封環35の外周面は、球面状に形成されており、アダプタ本体34aの内周面に嵌合して支持されている。静止密封環35の軸方向一方側には、保持環33の押圧面33aに接触する押圧面35aが形成されている。これにより、静止密封環35は、スプリング40の付勢力により保持環33を介して軸方向他方側に押圧されている。静止密封環35における押圧面35aよりも径方向外側の側面と保持環33の押圧面33aとの間は、Oリング43によりシール(二次シール)されている。
静止密封環35の軸方向他方側には、回転密封環13のシール面13aが摺動するシール面35bが形成されている。これにより、ケーシング72内における回転密封環13および静止密封環35の両シール面13a,35bよりも径方向外側には、被密封流体が密封される機内領域73が形成されている。静止密封環35には、軸方向に貫通する連通孔35cが形成されている。
[フラッシング流体の流路]
ケーシング72には、回転密封環13と静止密封環35との摺動部(シール面13a,35b)を冷却および潤滑するフラッシング流体の流路が形成されている。以下、回転密封環13と静止密封環35との摺動部を、摺動部13a,35bともいう。本実施形態のフラッシング流体は、被密封流体と同じ流体(ボイラー水)からなる。ケーシング72には、前記流路として、供給路72aと、排出路72bと、円環路72cと、が形成されている。
供給路72aは、ケーシング72の外部から機内領域73にフラッシング流体を供給する流路である。供給路72aは、ケーシング72において径方向に延びており、ケーシング72の内周面で開口する供給口72a1を有している。供給口72a1は、アダプタ本体34aの径方向外側に位置している。
排出路72bは、供給路72aから機内領域73に供給されたフラッシング流体をケーシング72の外部に排出する流路である。排出路72bは、ケーシング72の供給路72aよりも軸方向他方側において径方向に延びており、ケーシング72の内周側に形成された排出口72b1を有している。
円環路72cは、機内領域73と排出路72bとを繋ぐ流路である。円環路72cは、ケーシング72の排出路72bよりも径方向内側において、ケーシング72の周方向に円環状に形成されている(図3参照)。本実施形態の円環路72cは、ケーシング72の内周面で開口する凹溝からなる。円環路72cの底面(外周面)には、排出路72bの排出口72b1が開口している。
以上の構成により、供給路72aから機内領域73に供給されたフラッシング流体は、アダプタ本体34aの貫通孔34cおよび静止密封環35の連通孔35cを通過し、摺動部13a,35bを冷却および潤滑する。その後、フラッシング流体は、ポンピングリング21の外周側から円環路72cに流れ込んだ後、排出路72bからケーシング72の外部に排出される。
[ポンピングリング]
図2は、ポンピングリング21とその周辺を示す拡大断面図である。ポンピングリング21は、機内領域73に供給されたフラッシング流体を排出路72bの排出口72b1付近へ導くものである。本実施形態のポンピングリング21は、円板状に形成されたポンピング板部22と、円筒状に形成されたポンピング筒部23と、を有している。
ポンピング板部22は、スリーブ板部11bの軸方向他方側の側面に沿って配置されている。ポンピング板部22は、ボルト18によりスリーブ板部11bに固定されている。これにより、ポンピングリング21は、回転軸71と共に回転可能である。ポンピング板部22の外周には、環状凹部22aおよび環状凸部22bが軸方向全体にわたって交互に連続して形成されている。環状凸部22bの外径は、ケーシング72のポンピング板部22と対向する内周面の直径よりも僅かに小さい。これにより、ポンピング板部22の外周とケーシング72の前記内周面との間には、環状のラビリンス隙間Sが形成されている。
ラビリンス隙間Sにより、フラッシング流体が、ポンピングリング21よりも軸方向他方側へ流れ込むのを抑制することができる。その結果、摺動部13a,35b付近をフラッシング流体の雰囲気に維持することができる。また、ラビリンス隙間Sにより、ポンピングリング21よりも軸方向他方側の被密封流体がポンピングリング21よりも軸方向一方側へ流れ込むのも抑制することができる。
ポンピング筒部23は、ポンピング板部22の外周側から、スリーブ筒部11cの外周面に沿って軸方向一方側に延びている。ポンピング筒部23の外周面23a(以下、リング外周面23aともいう)は、円環路72cに対して径方向内側に間隔をあけて配置されている。これにより、ポンピング筒部23のリング外周面23aは、円環路72cを介して排出口72b1に対向して配置されている。リング外周面23aは、その軸方向の途中部から軸方向一端に向かうにしたがって径方向内側に向かって傾斜する案内面23bを有している。案内面23bは、リング外周面23aの周方向に間隔をあけて複数形成されている。
以上の構成により、回転軸71と共にポンピングリング21が回転することにより、機内領域73のフラッシング流体は、ポンピング筒部23の軸方向一方側から各案内面23bに沿ってリング外周面23aに導かれる。そして、リング外周面23aに導かれたフラッシング流体は、リング外周面23aに沿って、回転軸71(ポンピングリング21)の回転方向(以下、単に回転方向ともいう)に流れる。
[堰部]
図3は、図2のI-I矢視断面図である。なお、便宜上、図3では堰部51をクロスハッチングで示している(図4も同様)。図2および図3に示すように、堰部51は、アダプタリング34の突出部34bの軸方向他端における周方向の一カ所から、軸方向他方側に向かって延びる短冊状の部材である。堰部51は、リング外周面23aの径方向外側に配置されている。本実施形態の堰部51は、リング外周面23aと円環路72cとの間に配置され、排出口72b1よりも軸方向一方側から、排出口72b1よりも軸方向他方側まで延びている。
図3に示すように、堰部51は、リング外周面23aと円環路72cとの間において、排出口72b1よりも回転方向(図3の時計回り方向)の下流側に少しずれた位置に配置されている。図3の断面視において、堰部51の回転方向の上流側の端面51aは、排出口72b1における回転方向の下流端の径方向内側に位置している。本実施形態の堰部51の端面51aは、径方向にまっすぐ延びている。
以上の構成により、ポンピングリング21の回転によりリング外周面23aに沿って回転方向に流れるフラッシング流体の流れは、堰部51の端面51aにより、排出口72b1へ向かう径方向外方への流れに変更される。これにより、フラッシング流体は、堰部51の端面51aから円環路72cを通過して排出口72b1へ流れ易くなる。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態のメカニカルシール1によれば、回転軸71と共にポンピングリング21が回転することにより、供給路72aから機内領域73に供給されたフラッシング流体は、リング外周面23aに沿って回転軸71の回転方向に流れる。フラッシング流体の前記回転方向の流れは、静止側ユニット3の堰部51によって、排出路72bの排出口72b1へ向かう径方向外方への流れに変更される。これにより、リング外周面23aに沿って流れるフラッシング流体は、堰部51によって排出口72b1へ流れ易くなる。したがって、ケーシング72に堰部材を設けなくても、静止側ユニット3の堰部51によって、フラッシング流体を排出口72b1から容易に排出することができる。
また、堰部51は、静止密封環35の外周面を支持するアダプタリング34の一部であるため、静止側ユニット3に堰部51を別途設ける必要がない。このため、静止側ユニット3の構成を簡素化することができる。
[堰部の変形例]
図4は、堰部51の変形例を示す断面図である。本変形例の堰部51では、回転方向の上流側の端面51aの形状が上記実施形態と異なる。本変形例における堰部51の端面51aは、径方向内側から径方向外側に向かうにしたがって、回転方向に向かって傾斜するテーパ面51bを有している。本変形例のテーパ面51bは、端面51aの全体、つまり端面51aの径方向内端から径方向外端にかけて形成されている。また、本変形例のテーパ面51bは、円環路72cを介して排出口72b1に対向して配置されている。なお、テーパ面51bは、端面51aの一部に形成されていてもよい。
本変形例によれば、堰部51における前記回転方向の上流側の端面51aは、そのテーパ面51bによって、フラッシング流体の前記回転方向の流れを径方向外方への流れにスムーズに変更することができる。これにより、リング外周面23aに沿って流れるフラッシング流体は、さらに排出口72b1へ流れ易くなる。
[その他]
本実施形態の堰部51は、アダプタリング34の一部であるが、アダプタリング34とは別体に設けられてもよいし、静止側ユニット3の他の部材に設けられてもよい。
上記実施形態のメカニカルシール1は、火力発電所のボイラーに給水するポンプ以外の回転機器にも適用することができる。また、上記実施形態のメカニカルシール1では、フラッシング流体として被密封流体を用いているが、被密封流体以外の流体を用いてもよい。その場合、被密封流体と混ざっても支障がない流体を用いればよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 メカニカルシール
2 回転側ユニット
3 静止側ユニット
13 回転密封環
21 ポンピングリング
23a 外周面(リング外周面)
34 アダプタリング
35 静止密封環
51 堰部
51a 端面
51b テーパ面
71 回転軸
72 ケーシング
72b1 排出口
73 機内領域

Claims (3)

  1. 回転軸に一体回転可能に設けられ、回転密封環を有する回転側ユニットと、
    前記回転軸を包囲しているケーシングに設けられ、当該ケーシング内の機内領域に被密封流体を密封すべく前記回転密封環が摺動する静止密封環を有する静止側ユニットと、を備え、
    前記回転側ユニットは、前記ケーシングの内周側に形成された排出口に対向するリング外周面を有し、前記機内領域に供給されたフラッシング流体を前記リング外周面に沿って前記回転軸の回転方向に流すポンピングリングを備え、
    前記静止側ユニットは、前記リング外周面よりも径方向外側に配置され、前記リング外周面に沿って前記回転方向に流れるフラッシング流体の流れを、前記排出口へ向かう径方向外方への流れに変更する堰部を備える、メカニカルシール。
  2. 前記静止側ユニットは、前記静止密封環の外周面を支持するアダプタリングを備え、
    前記堰部は、前記アダプタリングの一部である、請求項1に記載のメカニカルシール。
  3. 前記堰部における前記回転方向の上流側の端面は、径方向外側に向かうにしたがって、前記回転方向に向かって傾斜するテーパ面を有する、請求項1または請求項2に記載のメカニカルシール。
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