JP2023135460A - 電気化学セル - Google Patents

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Abstract

【課題】電極層のクロム被毒による劣化を抑制する。【解決手段】電気化学セルは、金属板4と、セル本体部10と、コート層6とを備える。金属板4は、クロムを含む合金材料によって構成される。金属板4は、第1主面41、第2主面42、及び貫通孔43を有する。セル本体部10は、第1電極層5、第2電極層9、及び電解質層7を有する。第1電極層5は、金属板4の第1主面41上に配置される。電解質層7は、第1電極層5と第2電極層9との間に配置される。コート層6は、貫通孔43の内壁面上において第1電極層5と間隔をあけて配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、電気化学セルに関する。
電解セル又は燃料電池などの電気化学セルにおいて、金属板によってセル本体部を支持する構造が知られている。例えば、特許文献1に開示された電気化学セルは、金属板上に、電極層、電解質層、及び対極電極層がこの順で積層されている。金属板は、電極層へ気体を供給するために、貫通孔を有している。
国際公開第2018/181926号
金属板は一般的にクロムを含む材料によって構成されている。このため、気体が流れる貫通孔内においてクロムが蒸発して電極層へ供給され、電極層がクロム被毒によって劣化してしまうおそれがあるという問題がある。
そこで、本発明の課題は、電極層のクロム被毒による劣化を抑制することにある。
本発明のある側面に係る電気化学セルは、金属板と、セル本体部と、コート層とを備える。金属板は、クロムを含む合金材料によって構成される。金属板は、第1主面、第2主面、及び貫通孔を有する。セル本体部は、第1電極層、第2電極層、及び電解質層を有する。第1電極層は、金属板の第1主面上に配置される。電解質層は、第1電極層と第2電極層との間に配置される。コート層は、貫通孔の内壁面上において第1電極層と間隔をあけて配置される。
この構成によれば、コート層が貫通孔の内壁面上に形成されているため、コート層が形成されている内壁面からのクロム蒸発を抑制することができる。この結果、第1電極層のクロム被毒による劣化を抑制することができる。なお、コート層が貫通孔の内壁面全体に形成されていると、コート層が第1電極層と接触し、その接触部分において反応相が形成されるおそれがある。これに対して、本発明の電気化学セルでは、コート層は第1電極層と間隔をあけて配置されており、第1電極層と接触していないため、反応相が形成されることを防ぐことができる。
好ましくは、コート層は、貫通孔の内壁面と第2主面とによって構成される角部のみを覆うように配置される。この構成によれば、クロムの蒸発源となりやすい第2主面側の角部にコート層が形成されているため、第1電極層のクロム被毒による劣化を効率的に抑制することができる。また、コート層は第2主面側の角部以外には形成されていないため、第1電極層が貫通孔内に入り込んでいるような形態においても、コート層と第1電極層との接触を防ぐことができる。
好ましくは、コート層は、環状である。
好ましくは、コート層は、金属板よりもクロム含有率が低い。
好ましくは、金属板は、貫通孔の内壁面を覆う酸化皮膜を有する。コート層は、酸化皮膜よりもクロム含有率が低い。
好ましくは、コート層は、セラミックスによって構成される。
好ましくは、コート層は、金属によって構成される。
好ましくは、コート層は、鉄を含む。
本発明によれば、電極層のクロム被毒による劣化を抑制することができる。
電解セルを示す断面図。 金属板の平面図。 電解セルの詳細を示す拡大断面図。 金属板の拡大底面図。 変形例に係る電解セルを示す断面図。 変形例に係る電解セルの詳細を示す拡大断面図。 変形例に係る電解セルの詳細を示す拡大断面図。 変形例に係る電解セルの詳細を示す拡大断面図。 変形例に係る電解セルの詳細を示す拡大断面図。
以下、本実施形態に係る電解セル(電気化学セルの一例)について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、電解セルの一例として固体酸化物形電解セル(SOEC)を用いて説明する。図1は電解セルを示す断面図である。以下の説明では、固体酸化物形電解セルを「セル」と略称することもある。
図1に示すように、セル1は、セル本体部10と、金属板4と、コート層6と、を備える。また、セル1は、流路部材3をさらに備えている。
[流路部材3]
流路部材3は、金属板4に接合される。流路部材3は、流路31を有する。流路31は、流路部材3の金属板4と対向する面に形成されている。本実施形態では、流路部材3の上面に流路31が形成されている。流路31は、金属板4に向かって開口している。流路31は、図示しないマニホールドなどに繋がる。本実施形態では、流路31に原料ガスが供給される。
流路部材3は、例えば、合金材料によって構成することができる。流路部材3は、金属板4と同様の材料によって形成されていてもよい。
流路部材3は、枠体32及びインターコネクタ33を有する。枠体32は、流路31の側方を取り囲む環状部材である。枠体32は、金属板4に接合される。インターコネクタ33は、電解セル1を外部電源又は他の電解セルと電気的に直列に接続する板状部材である。インターコネクタ33は、枠体32に接合される。
本実施形態に係る流路部材3では、枠体32及びインターコネクタ33が別部材となっているが、枠体32及びインターコネクタ33は1つの部材によって構成されていてもよい。
[金属板4]
金属板4は、セル本体部10を支持する。本実施形態において、金属板4は、板状に形成されている。金属板4は、平板状であってもよいし、曲板状であってもよい。金属板4は、セル1の強度を保つことができればよく、その厚みは特に制限されないが、例えば0.1mm以上2.0mm以下とすることができる。
金属板4は、第1主面41、第2主面42、及び複数の貫通孔43を有している。金属板4の第1主面41は、セル本体部10を支持している。金属板4の第2主面42は、流路31と対向している。なお、本実施形態では、金属板4の上面が第1主面41であり、金属板4の下面が第2主面42である。金属板4の第2主面42に流路部材3の枠体32が接続されている。
図2に示すように、金属板4は、平面視において矩形状である。なお、金属板4は、円形状など他の形状であってもよい。複数の貫通孔43は、金属板4の長手方向及び短手方向に沿って配列している。複数の貫通孔43は、金属板4のうち後述する水素極層5が接合する領域に形成されている。
貫通孔43は、第1主面41に開口している。また、貫通孔43は、第2主面42にも開口している。すなわち、貫通孔43は、金属板4の第1主面41から第2主面42へと金属板4の厚さ方向に延びている。貫通孔43は、金属板4を厚さ方向に貫通している。貫通孔43は、流路部材3の流路31と連通している。流路31を流れる原料ガスは、貫通孔43を介して、水素極層5に供給される。
貫通孔43は、平面視において略円形状である。平面視における貫通孔43の面積は、例えば、0.00005mm以上1mm以下とすることができる。また、貫通孔43の直径は、例えば、10μm以上1000μm以下とすることができる。なお、貫通孔43は、平面視において矩形状であってもよい。また、貫通孔43の高さは、水素極層5の厚さよりもよりも大きい。貫通孔43の高さは、例えば、100μm以上2000μm以下とすることができる。なお、貫通孔43の高さとは、図1の上下方向の寸法を意味する。
貫通孔43は、機械加工(例えば、パンチング加工)、レーザー加工、或いは、化学加工(例えば、エッチング加工)などによって形成することができる。金属板4は、ガス透過性を持たせるために、多孔質金属を用いることもできる。
金属板4は、Cr(クロム)を含有する合金材料によって構成される。このような金属材料としては、Fe-Cr系合金鋼(ステンレス鋼など)やNi-Cr系合金鋼などを用いることができる。金属板4におけるCrの含有率は特に制限されないが、4質量%以上30質量%以下とすることができる。
金属板4は、Ti(チタン)やZr(ジルコニウム)を含有していてもよい。金属板4におけるTiの含有率は特に制限されないが、0.01mol%以上1.0mol%以下とすることができる。金属板4におけるZrの含有率は特に制限されないが、0.01mol%以上0.4mol%以下とすることができる。金属板4は、TiをTiO(チタニア)として含有していてもよいし、ZrをZrO(ジルコニア)として含有していてもよい。
金属板4は、表面に酸化皮膜を有していてもよい。具体的には、金属板4は、表面に酸化クロム膜を有していてもよい。酸化皮膜は、金属板4の表面のうち少なくとも一部を覆う。酸化皮膜は、金属板4の表面のうち少なくとも一部を覆っていればよいが、表面の略全面を覆っていてもよい。また、酸化皮膜は、貫通孔43の内壁面を覆っていてもよい。酸化皮膜の厚みは特に制限されないが、例えば0.1μm以上20μm以下とすることができる。
[セル本体部10]
図1に示すように、セル本体部10は、金属板4の第1主面41上に配置されている。セル本体部10は、水素極層5(カソード)、電解質層7、反応防止層8、及び酸素極層9(アノード)を有する。水素極層5、電解質層7、反応防止層8、及び酸素極層9は、この順で金属板4側から積層されている。なお、セル本体部10は、反応防止層8を有していなくてもよい。また、水素極層5は、本発明の第1電極層の一例であり、酸素極層9は、本発明の第2電極層の一例である。
[水素極層5]
水素極層5は、金属板4によって支持される。詳細には、水素極層5は、金属板4の第1主面41上に配置される。水素極層5の厚さtは、例えば、1μm以上100μm以下とすることができる。水素極層5は、金属板4よりも薄い。図2に示すように、水素極層5は、金属板4のうち複数の貫通孔43が設けられた領域を覆うように設けられる。
水素極層5は、多孔質であることが好ましい。水素極層5の気孔率は特に制限されないが、例えば20%以上70%以下とすることができる。
水素極層5は、電子伝導性を有する多孔質材料によって構成される。水素極層5は、酸化物イオン伝導性を有していてよい。水素極層5は、例えば、8mol%イットリア安定化ジルコニア(8YSZ)、カルシア安定化ジルコニア(CSZ)、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)、ガドリニウムドープセリア(GDC)、サマリウムドープセリア(SDC)、(La,Sr)(Cr,Mn)O、(La,Sr)TiO、Sr(Fe,Mo)、(La,Sr)VO、(La,Sr)FeO、及びこれらのうち2つ以上を組み合わせた混合材料、或いは、これらのうち1以上とNiOとの複合物によって構成することができる。
水素極層5の形成方法は特に制限されず、焼成法、スプレーコーティング法、PVD法、CVD法などにより形成することができる。
水素極層5には、貫通孔43を介して、原料ガスが供給される。原料ガスは、CO及びHOを含む。水素極層5は、下記(1)式に示す共電解の電気化学反応に従って、原料ガスから、H、CO、及びO2-を生成する。
・水素極層5:CO+HO+4e→CO+H+2O2-・・・(1)
[電解質層7]
図1に示すように、電解質層7は、水素極層5と酸素極層9との間に配置される。本実施形態では、セル本体部10が反応防止層8を有しているため、電解質層7は、水素極層5と反応防止層8との間に配置されている。電解質層7の厚さは特に制限されないが、例えば3μm以上50μm以下とすることができる。
本実施形態において、電解質層7は、水素極層5全体を覆うように配置されている。電解質層7の外周部は、金属板4の第1主面41に接合されている。これにより、水素極層5側と酸素極層9側との間の気密性を確保できるため、金属板4と電解質層7との間を別途封止する必要がない。
電解質層7は、水素極層5において生成されたO2-を酸素極層9に伝達させる。電解質層7は、酸化物イオン伝導性を有する。電解質層7は、緻密質材料によって構成される。電解質層7の気孔率は、0%以上7%以下程度である。電解質層7は、イオン伝導性を有し且つ電子伝導性を有さない緻密な材料から構成される焼成体である。電解質層7は、例えば、8YSZ、GDC、ScSZ、SDC、LSGM(ランタンガレート)などによって構成することができる。
電解質層7の形成方法は特に制限されず、焼成法、スプレーコーティング法、PVD法、CVD法などにより形成することができる。
[反応防止層8]
反応防止層8は、電解質層7上に配置される。反応防止層8は、電解質層7と酸素極層9との間に配置される。反応防止層8の厚さは特に制限されないが、例えば3μm以上50μm以下とすることができる。反応防止層8は、酸素極層9の構成材料と電解質層7の構成材料とが反応して電気抵抗の大きい反応層が形成されることを抑制する。
反応防止層8は、酸化物イオン伝導性を有する材料によって構成される。反応防止層8は、GDC、SDCなどのセリア系材料によって構成することができる。反応防止層8の気孔率は特に制限されないが、例えば0%以上50%以下とすることができる。反応防止層8の形成方法は特に制限されず、焼成法、スプレーコーティング法、PVD法、CVD法などにより形成することができる。
[酸素極層9]
酸素極層9は、電解質層7を基準として、水素極層5の反対側に配置される。本実施形態では、セル1が反応防止層8を有しているため、酸素極層9は、反応防止層8上に配置される。
酸素極層9は、多孔質であることが好ましい。酸素極層9の気孔率は特に制限されないが、例えば20%以上70%以下とすることができる。酸素極層9の厚さは特に制限されないが、例えば10μm以上100μm以下とすることができる。
酸素極層9は、酸化物イオン伝導性及び電子伝導性を有する多孔質材料によって構成される。酸素極層9は、例えば(La,Sr)(Co,Fe)O、(La,Sr)FeO、La(Ni,Fe)O、(La,Sr)CoO、及び(Sm,Sr)CoOのうち1以上と酸化物イオン伝導材料(GDCなど)との複合物によって構成することができる。
酸素極層9の形成方法は特に制限されず、焼成法、スプレーコーティング法、PVD法、CVD法などにより形成することができる。
酸素極層9は、下記(2)式の化学反応に従って、水素極層5から電解質層7を介して伝達されるO2-からOを生成する。
・酸素極層9:2O2-→O+4e・・・(2)
[コート層6]
図3は貫通孔周りの詳細を示す断面図、図4は金属板4を第2主面側から見た拡大底面図である。図3及び図4に示すように、コート層6は、貫通孔43の内壁面上に配置されている。なお、コート層6は、貫通孔43の内壁面上に直接配置されていなくてもよい。例えば、貫通孔43の内壁面上に酸化皮膜が形成されている場合、その酸化皮膜上にコート層6が形成されている。
コート層6は、貫通孔43の内壁面上を周方向に沿って形成されている。具体的には、コート層6は環状である。すなわち、コート層6は、周方向に沿って連続的に延びている。なお、コート層6は、周方向に沿って断続的に延びていてもよい。
コート層6は、水素極層5と間隔をあけて配置されている。すなわち、コート層6は、水素極層5と接触しないように配置されている。例えば、コート層6と水素極層5との距離は、10μm以上である。
例えば、コート層6は、貫通孔43の内壁面と金属板4の第2主面42とによって形成される角部421のみを覆うように配置されている。すなわち、コート層6は、貫通孔43の内壁面の第2主面42側の角部421のみを覆うように配置されている。
なお、コート層6は、貫通孔43の軸方向の両端部のうち、第1主面41側の端部には形成されていない。また、コート層6は、貫通孔43の第1主面41側の端部と第2主面42側の端部との間である中間部にも形成されていない。例えば、貫通孔43を軸方向に3等分して、第1主面41側の端部、中間部、第2主面42側の端部とした場合、コート層6は、第2主面42側の端部のみに配置されている。また、コート層6は、隣接する貫通孔43に形成されたコート層6と間隔をあけて配置されている。なお、コート層6は、第1主面41側の端部に形成されていてもよいし、中間部に形成されていてもよい。
コート層6の厚さは、例えば、1μm以上100μm以下である。なお、コート層6の厚さとは、貫通孔43の内壁面から中心に向かう寸法である。
コート層6は、金属板4よりもクロム含有率が低い。例えば、コート層6におけるクロムの含有率は、0質量%以上20質量%以下である。なお、貫通孔43の内壁面上に酸化皮膜が形成されている場合、コート層6は、その酸化皮膜よりもクロム含有率を低くすることが好ましい。
また、コート層6は、Fe(鉄)を含んでいる。例えば、コート層6のFeの含有率は、5質量%以上100質量%以下である。なお、貫通孔43の内壁面上に酸化皮膜が形成されている場合、コート層6は、その酸化皮膜よりもFe含有率を高くすることが好ましい。
コート層6は、酸化物などのセラミックスによって構成される。より具体的には、コート層6は、クロム酸化物、鉄酸化物、マンガン酸化物及びこれらの複合酸化物、結晶化ガラス、YSZ、又はGDCなどによって構成することができる。なお、コート層6は、金属によって構成されていてもよい。例えば、コート層6は、ニッケル、鉄、コバルト、銅またはこれらの合金などによって構成することができる。
コート層6は、補強材ペーストを精密ノズルディスペンサーによって貫通孔43の周に沿って塗布し焼成すること、又は貫通孔43の周に沿った局所的なレーザー加熱によって厚い酸化皮膜をつけることによって形成することができる。
なお、コート層6は、全ての貫通孔43に形成されていることが好ましいが、全ての貫通孔43に形成されている必要はない。例えば、コート層6は、50%以上の貫通孔43に形成されていればよい。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
(a)上記実施形態では、水素極層5が金属板4上に配置されていたが、セル本体部10の構成はこれに限定されない。例えば、図5に示すように、金属板4上に酸素極層9が配置されていてもよい。この場合、金属板4側から順に、酸素極層9、反応防止層8、電解質層7、水素極層5の順に配置されている。電解質層7は、酸素極層9及び反応防止層8を覆うように形成されている。なお、反応防止層8は形成されていなくてもよい。
(b)図6に示すように、水素極層5は、貫通孔43内に入り込んでいてもよい。この場合であっても、コート層6は、水素極層5と間隔をあけて配置されており、水素極層5と接触していない。
(c)上記実施形態では、コート層6は、貫通孔43の中央部には配置されていないが、コート層6の構成はこれに限定されない。例えば、図7に示すように、コート層6は、水素極層5と間隔があいていれば、貫通孔43の中央部に配置してもよい。
この場合、図8に示すように、コート層6は、2つのコート層に分かれて形成されていてもよい。詳細には、コート層6は、第2主面42側の端部に形成される第1コート層61と、中央部に形成される第2コート層62とを含んでいてもよい。第1コート層61と第2コート層62とは、貫通孔43の軸方向において、互いに間隔をあけて配置されている。
(d)上記実施形態では、コート層6は、貫通孔43の内壁面から第2主面42まで延びているが、コート層6の構成はこれに限定されない。例えば、図9に示すように、コート層6は貫通孔43の内壁面のみに形成されており、第2主面42上には形成されていなくてもよい。
(e)上記実施形態では、電気化学セルの一例として、電解セル1を説明したが、電気化学セルは電解セル以外であってもよい。例えば、固体酸化物系燃料電池などの燃料電池セルであってもよい。この場合、第1電極層を燃料極(アノード)とし、第2電極層を空気極(カソード)とすることができる。
1 :電解セル
4 :金属板
41 :第1主面
42 :第2主面
43 :貫通孔
5 :水素極層
6 :コート層
7 :電解質層
9 :酸素極層
10 :セル本体部

Claims (8)

  1. クロムを含む合金材料によって構成され、第1主面、第2主面、及び貫通孔を有する金属板と、
    前記第1主面上に配置される第1電極層、第2電極層、及び前記第1電極層と前記第2電極層との間に配置される電解質層、を有するセル本体部と、
    前記貫通孔の内壁面上において前記第1電極層と間隔をあけて配置されるコート層と、
    を備える、電気化学セル。
  2. 前記コート層は、前記貫通孔の内壁面と前記第2主面とによって構成される角部のみを覆うように配置される、
    請求項1に記載の電気化学セル。
  3. 前記コート層は、環状である、
    請求項1又は2に記載の電気化学セル。
  4. 前記コート層は、前記金属板よりもクロム含有率が低い、
    請求項1から3のいずれかに記載の電気化学セル。
  5. 前記金属板は、前記貫通孔の内壁面を覆う酸化皮膜を有し、
    前記コート層は、前記酸化皮膜よりもクロム含有率が低い、
    請求項1から4のいずれかに記載の電気化学セル。
  6. 前記コート層は、セラミックスによって構成される、
    請求項1から5のいずれかに記載の電気化学セル。
  7. 前記コート層は、金属によって構成される、
    請求項1から5のいずれかに記載の電気化学セル。
  8. 前記コート層は、鉄を含む、
    請求項1から7のいずれかに記載の電気化学セル。
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