JP2023134083A - シールドコネクタ - Google Patents

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Hiroya Tanaka
潤一 椋野
Junichi Mukuno
ジェヨン キム
Jae Yong Kim
佑多 兼松
Yuta Kanematsu
ソンヒョン ビョン
Sung-Hyun Byun
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AutoNetworks Technologies Ltd
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    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R13/00Details of coupling devices of the kinds covered by groups H01R12/70 or H01R24/00 - H01R33/00
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    • HELECTRICITY
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    • H01R13/658High frequency shielding arrangements, e.g. against EMI [Electro-Magnetic Interference] or EMP [Electro-Magnetic Pulse]

Abstract

【課題】環境温度変化による放熱性能の低下を抑制して、より短い放熱経路で所期の放熱性能を安定して発揮できる、新規な構造のシールドコネクタを開示する。【解決手段】シールドコネクタ10が、相手方端子12と接続される端子接続部14を有する端子金具16と、端子金具16を収容する絶縁性のハウジング18と、ハウジング18の外面を覆うシールドシェル20と、端子接続部14とシールドシェル20の間に介在して端子接続部14の熱をシールドシェル20に伝達する伝熱部24と、端子金具16に一体的に設けられたばね部材22と、を備え、ばね部材22の弾性力により、端子接続部14が伝熱部24を介してシールドシェル20に接触した状態に押圧されている。【選択図】図3

Description

本発明は、シールドコネクタに関するものである。
特許文献1には、相手方端子と接続される端子接続部を有する端子金具と、端子金具の電線接続部に接続された電線と、端子金具の電線接続部および電線を覆う金属製のシールドシェルを備え、電線接続部とシールドシェルとをインサートモールド成形された絶縁樹脂部により一体化したシールドコネクタが開示されている。このシールドコネクタでは、端子金具の電線接続部が、インサートモールド成形によりシールドシェル内に空気層を埋めるように充填された絶縁樹脂部により隙間なく覆われてシールドシェルと一体化されている。それゆえ、導電経路上で発生した熱が、空気層を介することなく絶縁樹脂部から速やかに金属製のシールドシェルに伝達されて放熱されることから、シールドコネクタの放熱性の向上を図ることができる。
特開2018-113119号公報
ところが、特許文献1に記載のシールドコネクタでは、絶縁樹脂部のモールド成形時に樹脂流動性によるショートショットやボイド(空隙)が生じた場合に、所期の放熱性能が低下する可能性が考えられる。また、絶縁樹脂部と金属製のシールドコネクタや端子金具とでは、線膨張係数が異なることから、使用時の環境温度変化により絶縁樹脂部と金属製のシールドコネクタや端子金具との接触面間に空気層(空隙)が発生して、放熱性能が低下する可能性も考えられる。さらに、絶縁樹脂部の端子金具への接触部位が電線接続部であることから、導電経路上で最も大きい発熱量が生じる端子接続部から放熱部位であるシールドシェルまでの距離が長く熱抵抗が大きいという問題も内在していた。
そこで、環境温度変化による放熱性能の低下を抑制して、より短い放熱経路で所期の放熱性能を安定して発揮できる、新規な構造のシールドコネクタを開示する。
本開示のシールドコネクタは、相手方端子と接続される端子接続部を有する端子金具と、前記端子金具を収容する絶縁性のハウジングと、前記ハウジングの外面を覆うシールドシェルと、前記端子接続部と前記シールドシェルの間に介在して前記端子接続部の熱を前記シールドシェルに伝達する伝熱部と、前記端子金具に一体的に設けられたばね部材と、を備え、前記ばね部材の弾性力により、前記端子接続部が前記伝熱部を介して前記シールドシェルに接触した状態に押圧されている、ものである。
本開示のシールドコネクタによれば、環境温度変化による放熱性能の低下を抑制して、より短い放熱経路で所期の放熱性能を安定して発揮できる。
図1は、実施形態1に係るシールドコネクタの斜視図である。 図2は、図1に示されたシールドコネクタの側面図である。 図3は、図2におけるIII-III断面図である。 図4は、図1に示されたシールドコネクタにおける分解斜視図である。 図5は、図1に示されたシールドコネクタを構成する端子側組立体を平面側から示す斜視図である。 図6は、図5に示された端子側組立体を底面側から示す斜視図である。 図7は、図1に示されたシールドコネクタを構成するシェル側組立体を示す斜視図である。 図8は、図7におけるVIII-VIII断面図である。 図9は、図1に示されたシールドコネクタを構成するハウジングを示す斜視図である。 図10は、図1に示されたシールドコネクタに対して相手方端子を接続した状態を示す断面図であって、図3に対応する図である。 図11は、実施形態2に係るシールドコネクタの縦断面図であって、図3に対応する図である。 図12は、図11に示されたシールドコネクタを構成する端子側組立体を平面側から示す斜視図である。
<本開示の実施形態の説明>
最初に、本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のシールドコネクタは、
(1)相手方端子と接続される端子接続部を有する端子金具と、前記端子金具を収容する絶縁性のハウジングと、前記ハウジングの外面を覆うシールドシェルと、前記端子接続部と前記シールドシェルの間に介在して前記端子接続部の熱を前記シールドシェルに伝達する伝熱部と、前記端子金具に一体的に設けられたばね部材と、を備え、前記ばね部材の弾性力により、前記端子接続部が前記伝熱部を介して前記シールドシェルに接触した状態に押圧されている、ものである。
本開示のシールドコネクタによれば、従来構造においてシールドシェルと端子金具の隙間を充填するようにモールド成形された絶縁樹脂部に代えて、端子金具の発熱部位である端子接続部を、端子接続部とシールドシェルの間に介在する伝熱部を介してシールドシェルに接触し、この状態を、ばね部材の弾性力により保持できるようになっている。すなわち、放熱経路においてモールド成形された絶縁樹脂部に代えて、ばね部材の弾性力を用いて、発熱部位である端子接続部が伝熱部を介してシールドシェルに接触した状態に押圧されて保持されている。これにより、ばね部材の弾性力を利用して端子接続部を伝熱部を介してシールドシェルに接触した状態に安定して保持することができる。加えて、放熱部材の端子金具への接触部位が端子接続部であることから、導電経路上で最も大きい発熱量が生じる端子接続部を放熱部材を介して直接シールドシェルに接触させることができる。その結果、従来構造に比して、放熱経路を短くすることができ、所期の放熱性能を安定して発揮することが可能となる。
さらに、ばね部材が端子金具に一体的に設けられていることから、部品点数の削減や組み立て時の作業性の向上も図ることができる。
なお、伝熱部は、ハウジング以上の熱伝導率を有していることが望ましく、ハウジングの壁部や、ハウジングよりも熱伝導率の高い他部材によって構成することができる。
また、ばね部材を一体的に備えた端子金具は、ばね部材の弾性力により端子接続部を伝熱部を介してシールドシェルに接触した状態に押圧し得るものであれば、任意の形状が採用可能である。
(2)前記伝熱部が前記ハウジングよりも熱伝導率の高い絶縁性材料で構成された放熱部材を含み、前記放熱部材は、前記端子接続部に接触する接続部側接触面と、前記ハウジングから露出して前記シールドシェルに接触するシェル側接触面を有している、ことが好ましい。ハウジングよりも熱伝導率の高い絶縁性材料で構成された放熱部材の接続部側接触面とシェル側接触面がそれぞれ端子接続部とシールドシェルに接触して、端子接続部の熱を効率的に伝熱することができ、優れた放熱性能を確保できるからである。なお、放熱部材は、接続部側接触面に伝達されたばね部材の弾性力により、放熱部材のシェル側接触面をシールドシェルに押圧し得るものであれば、任意の形状が採用可能である。
(3)前記端子金具の前記端子接続部が矩形筒形状を有し、前記端子接続部の内部に前記相手方端子が挿入される相手方端子配置部が構成され、前記端子接続部の一対の対向壁部の一方に一体的に設けられた前記ばね部材を保持する保持部が構成され、前記一対の対向壁部の他方によって接触面が構成され、前記接触面が、前記伝熱部に接触して押圧されている、ことが好ましい。端子金具の端子接続部が矩形筒形状を有していることから、端子接続部の内部に相手方端子配置部を設けることができ、相手方端子配置部や相手方端子が、ばね部材と干渉するリスクを解消または低減することができる。特に、相手方端子配置部に相手方端子に弾性接触する弾性接触片等が突出する場合には、弾性接触片の変形が阻止されて、相手方端子との所望の接触状態を有利に維持できる。しかも、矩形筒形状の端子接続部の一対の対向壁部を利用して、一体的に設けられたばね部材を保持する保持部と、伝熱部に接触される接触面を構成していることから、ばね部材の設計自由度の向上と、広い接触面積で端子接続部を放熱部材の接続部側接触面に押圧することができる。その結果、より安定的に端子接続部のシールドシェルへの放熱を実現することができる。
(4)前記端子接続部の前記保持部の先端部に設けられた湾曲部を介して、前記保持部から離隔傾斜して前記端子接続部の基端側に突出する平板部によって前記ばね部材が構成されており、前記端子金具が前記ハウジングに収容された状態で、前記ばね部材が前記端子接続部に接近する方向に弾性変形されている、ことが好ましい。矩形筒形状の端子接続部の保持部に対して、簡単な構造でばね部材を一体的に設けることができ、製造性の向上を図ることができる。
(5)前記端子金具の前記端子接続部が平板形状を有し、前記端子接続部の先端部に設けられた湾曲部を介して、前記端子接続部から離隔傾斜して前記端子接続部の基端側に突出する平板部によって前記ばね部材が構成されており、前記端子金具が前記ハウジングに収容された状態で、前記ばね部材が前記端子接続部に接近する方向に弾性変形されている、ことが好ましい。湾曲部を介して連結した2つの平板状部により、弾性接続部とばね部材を一体的に形成できることから、端子接続部やシールドコネクタ自体の小型化を図ることができる。
<本開示の実施形態の詳細>
本開示のシールドコネクタの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<実施形態1>
以下、本開示の実施形態1のシールドコネクタ10について、図1から図10を参照しつつ説明する。このシールドコネクタ10は、例えば電気自動車やハイブリッド自動車に適用され、PCU(パワーコントロールユニット)からバッテリに至る高圧コネクタの大電流領域に用いられるものである。なお、シールドコネクタ10は、任意の向きで配置することができるが、以下の説明では、上方とは図2中の上方、下方とは図2中の下方、前方とは図2中の左方、後方とは図2中の右方、左方とは図2中の紙面直交方向における手前方向(図3中の右方)、右方とは図2中の紙面直交方向における奥方向(図3中の左方)として説明する。また、複数の同一部材については、一部の部材にのみ符号を付し、他の部材については符号を省略する場合がある。
<シールドコネクタ10>
シールドコネクタ10は、相手方端子12と接続される端子接続部14を有する端子金具16と、端子金具16を収容する絶縁性のハウジング18と、ハウジング18の外面を覆うシールドシェル20とを備えている。また、端子金具16には、ばね部材22が一体的に設けられている。そして、端子接続部14とシールドシェル20との間には、端子接続部14の熱をシールドシェル20に伝達する伝熱部が設けられており、実施形態1では、伝熱部が、ハウジング18よりも熱伝導率の高い絶縁性材料で構成された放熱部材24を含んで構成されている。
<相手方端子12>
相手方端子12の形状は限定されるものではないが、実施形態1では、略平板のタブ状とされている。なお、実施形態1では、後述するように端子接続部14の内部に相手方端子配置部26が設けられているとともに、シールドシェル20に設けられた相手方端子挿入孔86に相手方端子12が挿し入れられるようになっている。そして、相手方端子配置部26に配置された相手方端子12と、ハウジング18内に収容された端子金具16の端子接続部14とが接触して導通するようになっている。すなわち、実施形態1では、相手方端子12がオス端子であり、端子接続部14がメス端子である。
<端子金具16>
図3から図6にも示されるように、シールドコネクタ10は、ばね部材22を一体的に備える端子金具16を有している。この端子金具16は、例えば所定形状の金属平板を下記のような形状に折り曲げること等により形成され得る。
端子金具16における端子接続部14は、前後方向に延びる略矩形筒形状を有しており、シールドコネクタ10において前後方向両側に開口している。すなわち、端子接続部14は、シールドコネクタ10の組立状態において下方の壁部を構成する下壁部28と、下壁部28の左右方向両側から上方に突出する一対の対向壁部の一方としての左壁部30と、一対の対向壁部の他方としての右壁部32とを有している。なお、後述するように、右壁部32の外面(右端面)が、放熱部材24における接続部側接触面92と接触する接触面34である。また、下壁部28の前端部における左右方向中央部分には、前方に開口する切欠状の位置決め凹部36が、厚さ方向(上下方向)で貫通して設けられている。
そして、これら左壁部30と右壁部32との各上端部が、前後方向両端部分で連結されており、これにより略矩形筒形状の端子接続部14が構成されている。また、端子接続部14の上端部における前後方向中間部分は、左壁部30と右壁部32とが連結されておらず、上方に開口する上方開口部38が設けられている。この結果、端子接続部14の内部空間である相手方端子配置部26と外部空間とが、上方開口部38を通じて相互に連通している。
このような端子接続部14において、左壁部30と右壁部32との各上端部は、例えばかしめ固定により連結され得る。また、端子金具16において、右壁部32は左壁部30よりも後方まで延びており、この左壁部30よりも後方まで延びる右壁部32の後端部に電線40が固着されて接続されている。すなわち、右壁部32の後端部が電線接続部42であり、端子金具16において、前方部分に端子接続部14が設けられているとともに、後端部が電線接続部42とされている。
電線40は被覆電線であり、芯線44に対して合成樹脂製の絶縁被覆46が外挿されている。電線40の先端部分では絶縁被覆46が剥がされて芯線44が露出しており、露出された芯線44が端子金具16の後端部(電線接続部42)に圧着や溶着等により固着されることで、電線40と端子金具16とが導通している。なお、電線40において芯線44が露出された部分よりも後方には、外形状が略矩形とされた環状の防水ゴム48が外挿されて取り付けられている。
端子接続部14において、左壁部30と右壁部32との対向方向内面には、端子ばね部50が設けられている。端子ばね部50は、全体として略矩形板状であり、導電性能の良い金属により形成されて、左壁部30および右壁部32の各内面に固定されている。端子ばね部50には、略山状に切り起こされた部分が、左右方向内方、すなわち相手方端子配置部26の内部に向かって突出している。この略山状に切り起こされた部分は複数設けられており、上下方向および前後方向で整列して配置されている。そして、後述するように相手方端子配置部26に相手方端子12が挿入されて配置された際に、端子ばね部50における略山状に突出する部分が相手方端子12に押圧されて、略山状に突出する部分が、突出高さを小さくするように弾性変形するようになっている。
<ばね部材22>
ばね部材22は、略平板状に広がる平板部52を有しており、この平板部52が、略円弧状に湾曲する湾曲部54を介して端子接続部14における左壁部30に連結されている。これら平板部52および湾曲部54は、略一定の幅寸法(上下方向寸法)を有する略帯状の部分である。そして、端子接続部14の先端部である前端部に湾曲部54が接続されて、左方へ突出しつつ後方へ折り返すように湾曲し、さらに湾曲部54の後端から、基端側である後方に向かって平板部52が突出している。これにより、ばね部材22における平板部52が端子接続部14における左壁部30に対して左右方向で離隔しており、湾曲部54が弾性変形することで、平板部52が左壁部30に対して接近または離隔方向で変位可能とされている。すなわち、実施形態1では、端子接続部14においてばね部材22を保持する保持部が、一対の対向壁部の一方である左壁部30によって構成されている。また、平板部52の長さ方向(前後方向)中間部分には、左方、すなわち左壁部30から離隔する方向に僅かに湾曲して突出する押圧部56が設けられている。
なお、ハウジング18に組み付けられる以前のばね部材22を、図3中において二点鎖線で示す。図3に示されるように、ハウジング18に組み付けられる前の状態では、平板部52は保持部(左壁部30)に対して傾斜しており、左壁部30が前後方向に延びているのに対して、平板部52は後方になるにつれて左方に傾斜している。そして、後述するように、端子金具16がハウジング18に組み付けられることにより、ばね部材22における押圧部56がハウジング18における左壁部66bの内面に押しつけられて、ばね部材22における平板部52が右方、すなわち左壁部30(端子接続部14)に接近する方向に弾性変形するようになっている。
具体的には、ハウジング18に組み付けられる以前の端子金具16の最大左右方向距離(すなわち、右壁部32の外面である接触面34と弾性変形前の押圧部56の突出先端面との間の左右方向距離)A(図3参照)は、放熱部材24の内面(後述する接続部側接触面92)とハウジング18における左壁部66bの内面との左右方向対向距離よりも大きくされている。より詳細には、ハウジング18における左壁部66bの内面は、前方に向かって次第に右方に傾斜する傾斜面となっており、放熱部材24の内面と左壁部66bの内面との最小対向面間距離B(図3参照)が、端子金具16の最大左右方向距離Aよりも小さくされている。それに対して、放熱部材24の内面と左壁部66bの内面との最大対向面間距離C(図3参照)は、端子金具16の最大左右方向距離Aよりも大きくされている。
すなわち、後述するように、端子金具16がハウジング18および放熱部材24の内部空間に挿入されるに際しては、最初は押圧部56の突出先端面は左壁部66bの内面に当接することがなく、端子金具16はばね部材22の弾性変形を伴うことなく挿入されるが、ある時点(放熱部材24の内面と左壁部66bの内面との対向面間距離がAとなる時点)で押圧部56の突出先端面と左壁部66bの内面とが当接する。その後、さらに端子金具16がハウジング18および放熱部材24の内部空間に挿入されることで、押圧部56が左壁部66bの内面に押し付けられて、ばね部材22が端子接続部14に接近する方向に弾性変形させられつつ、端子金具16が挿入されるようになっている。そして、シールドコネクタ10の組立状態では、ばね部材22の弾性的な復元力により、押圧部56が左壁部66bの内面に押し付けられており、その反力として端子接続部14における右壁部32の外面(接触面34)が放熱部材24の内面(後述する接続部側接触面92)に押し付けられている。
このような形状とされた端子金具16の後端部である電線接続部42に防水ゴム48が取り付けられた電線40が固着されるとともに、端子金具16の前方部分である端子接続部14の内面に各端子ばね部50が固定されることで、図5,6に示されるように、端子側組立体58が構成される。なお、図5,6中では防水ゴム48の図示を省略している。この端子側組立体58は、図7,8に示されるシェル側組立体60に組み付けられる。シェル側組立体60は、ハウジング18と、シールドシェル20と、放熱部材24とを含んで構成されている。以下、シェル側組立体60を構成する各部材について説明する。
<ハウジング18>
ハウジング18は、図9にも示されるように、全体として後方に開口する略有底の筒形状または前後方向に延びる断面が略U字状とされた溝形状であると把握することができ、絶縁性を有する合成樹脂により形成されている。なお、ハウジング18の形成方法は限定されるものではないが、本実施形態では、ハウジング18がモールド成形により形成されており、シールドシェル20とは別体として形成されて、後組付けされるようになっている。
ハウジング18を略有底の筒形状と捉えた場合、前端部には、底壁に相当する略矩形状の前壁部62が設けられているとともに、前壁部62において上方を除く三方の周縁部からは後方に突出する周壁部64が設けられている。したがって、周壁部64は、下方の下壁部66aと、左右両側の左壁部66bおよび右壁部66cとを備えている。また、ハウジング18は、下壁部66aおよび左右壁部66b,66cから構成される断面が略U字状とされた溝形状の周壁部64が前後方向で延びていると把握することもでき、溝形状の周壁部64における前方開口部が前壁部62によって閉塞されている。それゆえ、溝形状の周壁部64は、上方開口部68を有している。
なお、ハウジング18の外形状は前後方向で異ならされている。具体的には、ハウジング18の前端部(前壁部62)は、左右方向寸法に比して上下方向寸法の大きい略縦長の矩形状とされているとともに、右壁部66cには、前後方向中間部分において後方に向かうにつれて次第に右方へ傾斜する部分が設けられており、これにより、周壁部64の後端部分は、略正方形の外形状とされている。すなわち、ハウジング18の内部空間は、前方部分に比して後方部分の方が大きくされている。
また、前壁部62の右端部には、前方に突出する前方突部70が設けられている。この前方突部70の形成位置において、前壁部62の右端部よりも左右方向内側(左側)には、前壁部62の後面から後方に突出する支持突部72が設けられている。そして、右壁部66cには、前端部分から前後方向中間部分にかけて切り欠かれた開口窓74が形成されている。具体的には、開口窓74の前端部分は、前壁部62の後面と略等しい位置にあるとともに、開口窓74の後端部分は、右壁部66cにおいて後方になるにつれて右方に傾斜する部分の中間位置にまで至っている。この開口窓74を通じても、ハウジング18の内部空間と外部空間とが相互に連通している。さらに、下壁部66aにおける前端部分において、左右方向中央部分には、所定の前後方向寸法を有する位置決め凸部76が設けられている。
<シールドシェル20>
シールドシェル20は、放熱性に優れる金属により形成されている。シールドシェル20は、全体として後方に開口する略有底の筒形状である。すなわち、シールドシェル20は、略矩形状の前端壁部78を備えているとともに、前端壁部78の四方の周縁部からは筒状壁部80が後方に突出している。したがって、筒状壁部80は、下方の下端壁部82aと、左右両側の左端壁部82bおよび右端壁部82cと、上方の上端壁部82dとを備えている。
シールドシェル20は、ハウジング18を収容可能な大きさで形成されており、シールドシェル20にハウジング18を収容した際には、シールドシェル20の内面とハウジング18の外面とが、略密接するようになっている。すなわち、シールドシェル20の外形状は、ハウジング18の外形状と略等しくされている。具体的には、シールドシェル20の前端部(前端壁部78)が略縦長の矩形状とされているとともに、右端壁部82cの前後方向中間部分において、後方に向かうにつれて次第に右方へ傾斜する部分が設けられており、これによりシールドシェル20の後端部分は、略正方形の外形状とされている。また、前端壁部78の右端部には、ハウジング18における前方突部70が収容される収容凹部84が、後方に開口して設けられている。
さらに、シールドシェル20の上端壁部82dにおける前方部分には、厚さ方向(上下方向)に貫通する相手方端子挿入孔86が形成されており、相手方端子挿入孔86を通じてシールドシェル20の内部空間と外部空間とが相互に連通している。また、シールドシェル20の内部に収容されるハウジング18には上方開口部68が設けられており、ハウジング18における上方部分が略全体にわたって開口していることから、これら相手方端子挿入孔86と上方開口部68とを通じて、シェル側組立体60の内部空間と外部空間とが相互に連通している。
シールドシェル20の後端部分における内部空間には、電線40に外挿される防水ゴム48が略圧入状態で嵌め入れられるようになっているとともに、シールドシェル20の後端部には、シールドシェル20からの防水ゴム48の脱落を防止するリテーナ88が設けられる。実施形態1では、リテーナ88が上下方向で分割可能とされており、上リテーナ90aと下リテーナ90bとから構成されている。そして、上下リテーナ90a,90bが、シールドシェル20の後端部分を上下外方から覆い、図示しないボルト等により固定されることで、シールドシェル20の後端部分にリテーナ88が組み付けられている。なお、シールドシェル20の後端部分に上下外方に突出する位置決め突部を設けるとともに、上下リテーナ90a,90bにはこれら位置決め突部に対応する位置決め孔を設けてもよい。これにより、シールドシェル20の後端部分に上下リテーナ90a,90bを組み付ける際に、位置決め孔に位置決め突部を挿入することで、シールドシェル20と上下リテーナ90a,90bとが相互に位置合わせされるようになっていてもよい。
<放熱部材24>
放熱部材24は絶縁性を有していれば、形状や材質が限定されるものではないが、本実施形態では、放熱部材24が略平板形状を有している。また、放熱部材24は、空気よりも熱伝導率が大きければよいが、熱伝導性に優れることが好適であり、本実施形態では、ハウジング18よりも熱伝導性に優れるセラミックにより形成されている。この放熱部材24は、シールドシェル20に収容されるハウジング18における開口窓74の前方部分を覆うように組み付けられている。特に、放熱部材24が組み付けられる際には、左右方向で対向する支持突部72とシールドシェル20の右端壁部82cとの間に差し入れられるようになっており、放熱部材24がハウジング18における前壁部62に当接することで、放熱部材24の前端位置が規定されるようになっている。
そして、シールドコネクタ10の組立時には、放熱部材24の板厚方向の一方の面(実施形態1では左端面)が、端子接続部14における右壁部32の外面である接触面34に接触するようになっている。この結果、伝熱部(放熱部材24)の板厚方向の一方の面により、接触面34に接触する接続部側接触面92が構成されている。また、放熱部材24の板厚方向の他方の面(実施形態1では右端面)が、ハウジング18の開口窓74を通じてハウジング18の外面に露出しており、ハウジング18の外面を覆うシールドシェル20に接触するようになっている。これにより、放熱部材24の板厚方向の他方の面によりシェル側接触面94が構成されている。特に、実施形態1では、放熱部材24のシェル側接触面94が、全面にわたってシールドシェル20の右端壁部82cの内面に接触している。
<シールドコネクタ10の組み付け工程>
続いて、シールドコネクタ10の組み付け工程の具体的な一例について説明する。なお、シールドコネクタ10の組み付け工程は、以下の記載に限定されない。
先ず、例えば所定の形状の金属平板を端子ばね部50を固着した状態で折り曲げて、端子接続部14およびばね部材22を一体的に有する端子金具16を形成する。その後、端子金具16の電線接続部42に電線40を固着するとともに、電線40に防水ゴム48を外挿して取り付けることで、端子側組立体58が完成する。なお、防水ゴム48は、電線40を電線接続部42に固着する前に電線40に取り付けられてもよく、電線40に対して任意のタイミングで取り付けられ得る。
また、シールドシェル20、ハウジング18および放熱部材24をそれぞれ別個に形成して準備する。その後、シールドシェル20の後方開口部からハウジング18を挿入して、シールドシェル20内に収容する。続いて、ハウジング18の後方開口部から放熱部材24を挿入して、開口窓74を通じて、放熱部材24をシールドシェル20の右端壁部82cとハウジング18の支持突部72との間に差し入れ、放熱部材24の前端部をハウジング18の前壁部62に当接させる。これにより、放熱部材24におけるシェル側接触面94を開口窓74を通じてハウジング18の外面に露出させて、シールドシェル20の右端壁部82cの内面に接触させる。この結果、シェル側組立体60が完成する。
その後、完成した端子側組立体58とシェル側組立体60とを前後方向で対向させて、
端子側組立体58をシェル側組立体60の内部空間に挿入する。これにより、ある時点でばね部材22における押圧部56の突出先端面とハウジング18における左壁部66bの内面とが当接して、その後は、ばね部材22(平板部52)の端子接続部14側への弾性変形を伴いつつ、端子側組立体58がシェル側組立体60に挿入される。端子側組立体58におけるシェル側組立体60への挿入は、ハウジング18の下壁部66aに設けられた位置決め凸部76が、端子接続部14の下壁部28に設けられた位置決め凹部36に差し入れられることによって案内される。また、端子側組立体58におけるシェル側組立体60への挿入は、例えば端子金具16における湾曲部54の前端面が、ハウジング18における前壁部62の後端面に当接することによって制限される。この挿入完了状態では、ばね部材22における押圧部56がハウジング18における左壁部66bに押し付けられており、その反力により、端子接続部14における右壁部32の外面(接触面34)が放熱部材24の接続部側接触面92に常時押し付けられている。
また、シェル側組立体60への端子側組立体58の挿入に伴って、シールドシェル20の後方開口部に防水ゴム48を圧入して、シールドシェル20の後方開口部を液密的に封止する。その後、シールドシェル20の後端部に対して上下両側から上下リテーナ90a,90bを重ね合わせてリテーナ88を固定することで、シールドコネクタ10が完成する。このシールドコネクタ10の完成状態では、端子接続部14における上方開口部38とシールドシェル20における相手方端子挿入孔86とが上下方向で相互に重なる位置に設けられており、端子接続部14の内部空間(相手方端子配置部26)が上方開口部38、ハウジング18における上方開口部68および相手方端子挿入孔86を通じて、外部空間に連通されている。
このようにして組み付けられたシールドコネクタ10において、図10に示されるように、相手方端子挿入孔86および各上方開口部38,68を通じて上方から相手方端子12を挿入して、端子接続部14の内部空間である相手方端子配置部26に相手方端子12を配置することで、端子接続部14と相手方端子12との間で端子ばね部50が押さえて弾性変形する。これにより、端子接続部14と相手方端子12とが端子ばね部50を介して接触して、電気的に導通される。
また、上述のように、ばね部材22における押圧部56はハウジング18における左壁部66bに押し付けられており、平板部52は端子接続部14側に弾性変形させられている。この平板部52における弾性的な復元力により押圧部56は左壁部66bに向かって付勢されており、この付勢力に対する反力により、端子接続部14における右壁部32の外面(接触面34)が放熱部材24の接続部側接触面92に押し付けられているとともに、放熱部材24のシェル側接触面94がシールドシェル20における右端壁部82cの内面に押し付けられている。要するに、ばね部材22の弾性力(復元力)により、端子接続部14が伝熱部(放熱部材24)を介してシールドシェル20に接触した状態に押圧されている。
さらに、相手方端子配置部26への相手方端子12の挿入時には、相手方端子12と端子接続部14との間で端子ばね部50が弾性変形されるようになっており、この弾性的な復元力によっても端子接続部14における右壁部32の接触面34は放熱部材24の接続部側接触面92に押し付けられ、ひいては放熱部材24のシェル側接触面94がシールドシェル20における右端壁部82cの内面に押し付けられる。この結果、端子接続部14における右壁部32と放熱部材24、および放熱部材24とシールドシェル20とがそれぞれ密接して、端子接続部14と相手方端子12との通電に伴う発熱が、放熱部材24を介してシールドシェル20へ伝達されて、シールドシェル20から外部へ放熱されるようになっている。
また、実施形態1では、端子金具16の後端部に電線40における芯線44が固着される電線接続部42が設けられていることから、端子接続部14と相手方端子12との接点部における発熱だけでなく、電線接続部42と芯線44との接続部分における発熱も放熱部材24を介して放熱することが可能である。すなわち、端子接続部14と相手方端子12との間の発熱に加えて、比較的発熱量の大きい電線接続部42と芯線44との接続部分における発熱も、放熱部材24およびシールドシェル20を介して放熱されることから、良好な放熱性が発揮される。
実施形態1のシールドコネクタ10では、ばね部材22を一体的に備える端子金具16を採用しており、端子金具16をハウジング18内に収容した状態において、ばね部材22の弾性変形に伴う弾性的な復元力により、端子接続部14を伝熱部(放熱部材24)に押圧するとともに、押圧された伝熱部(放熱部材24)をさらにシールドシェル20に押圧している。これにより、シールドシェル20の組立状態では、常時、端子接続部14と伝熱部(放熱部材24)、伝熱部(放熱部材24)とシールドシェル20とが密接することとなり、端子接続部14と相手方端子12との通電に伴う発熱部分から伝熱部(放熱部材24)およびシールドシェル20を介して外部へ放熱されるまでの放熱経路をより短くすることができて、放熱効率の向上が図られる。
また、例えば環境温度が大きく変化する場合において、従来構造では線膨張係数の違いにより材質の異なる部材間で隙間(空気層)が発生するおそれがあったが、実施形態1のシールドコネクタ10では、常時、端子接続部14と伝熱部(放熱部材24)、伝熱部(放熱部材24)とシールドシェル20とが密接していることから、環境温度が大きく変化する場合にも、端子接続部14と伝熱部(放熱部材24)との間や伝熱部(放熱部材24)とシールドシェル20との間に隙間が発生することが抑制されて、放熱性能が低下することが防止される。特に、このような端子接続部14と伝熱部(放熱部材24)、伝熱部(放熱部材24)とシールドシェル20との密接に寄与するばね部材22が、端子金具16に対して一体的に設けられていることから、部品点数の削減や組立作業性の向上の効果も図られる。
特に、実施形態1では、伝熱部が、ハウジング18よりも熱伝導率の高い放熱部材24を含んで構成されていることから、良好な放熱性能が発揮される。さらに、実施形態1では、放熱部材24におけるシェル側接触面94が全面にわたってシールドシェル20における右端壁部82cの内面に接触していることから、より効率の良い放熱が実現され得る。
端子接続部14は矩形筒形状を有しており、端子接続部14の内部が相手方端子12が挿入される相手方端子配置部26とされている。それゆえ、端子接続部14の内部に相手方端子12と一層確実に接触するための端子ばね部50が設けられる場合にも、端子側組立体58をシェル側組立体60に挿入する際に、端子ばね部50がシェル側組立体60内部の他部材等と接触することが回避されて、相手方端子12の挿入前に端子ばね部50が変形してしまうことが防止される。また、矩形筒形状とされた端子接続部14において、対向壁部の一方である左壁部30によりばね部材22を保持する保持部が構成されているとともに、対向壁部の他方である右壁部32に放熱部材24に接触する接触面34が設けられている。これにより、端子接続部14において、ばね部材22を保持する部位と放熱部材24に接触する部位とを各別に設けることができて、左壁部30および右壁部32をそれぞれの機能に適した形状とすることができる。それゆえ、ばね部材22の保持機能の向上や、放熱部材24による放熱効率の向上等の効果が発揮される。
ばね部材22は平板部52を有しており、平板部52は、湾曲部54を介して端子接続部14における保持部(左壁部30)に連結されている。このような構造にすることにより、湾曲部54における曲げ変形によりばね部材22の弾性変形が容易に実現されて、押圧部56によるハウジング18の内面への押圧、ひいては端子接続部14における放熱部材24への押圧も容易に実現可能とすることができる。
<実施形態2>
次に、本開示の実施形態2のシールドコネクタ100について、図11,12を参照しつつ説明する。なお、実施形態2のシールドコネクタ100の基本的な構造は、実施形態1のシールドコネクタ10と同様であり、ばね部材102を一体的に備える端子金具104の構造が異なるのみである。なお、以下の説明において、実施形態1と実質的に同一の部材および部位には、図中に、実施形態1と同一の符号を付すことにより詳細な説明を省略する。
<端子金具104>
実施形態2において、端子金具104における端子接続部106は、前後方向に延びる平板形状である。そして、端子接続部106における板厚方向(左右方向)の一方の面(右端面)が、放熱部材24における接続部側接触面92と接触する接触面34である。また、平板形状とされた端子接続部106は、相手方端子配置部26に配置された相手方端子12と板厚方向(左右方向)の他方の面(左端面)で接触するようになっており、端子接続部106における左端面に端子ばね部50が設けられている。なお、図11において、相手方端子配置部26に配置される相手方端子12を二点鎖線で示す。
<ばね部材102>
実施形態2におけるばね部材102も、略平板状に広がる平板部52を有しており、この平板部52が、湾曲部54を介して端子接続部106の先端部である前端部に連結されている。すなわち、端子接続部106の前端部に湾曲部54が接続されて、左方へ突出しつつ後方へ折り返すように湾曲し、さらに湾曲部54の後端から、基端側である後方に向かって平板部52が突出している。これにより、湾曲部54における曲げ変形により、平板部52が端子接続部106に対して接近または離隔方向で変位可能とされている。また、平板部52の長さ方向中間部分には押圧部56が設けられている。
なお、ハウジング18に組み付けられる以前のばね部材102を、図11中において二点鎖線で示す。図11に示されるように、ハウジング18に組み付けられる前の状態では、平板部52は端子接続部106に対して傾斜しており、後方になるにつれて左方に傾斜している。このような形状とされたばね部材102を有する端子金具104において、電線接続部42に電線40が固着されることで構成される端子側組立体108を、図12に示す。
実施形態2においても、ハウジング18に組み付けられる以前の端子金具104の最大左右方向距離(すなわち、端子接続部106の外面である接触面34と弾性変形前の平板部52の突出端部(後端部)との間の左右方向距離)A’(図11参照)は、放熱部材24の内面(接続部側接触面92)とハウジング18における左壁部66bの内面との左右方向対向距離B’(図11参照)よりも大きくされている。これにより、実施形態2におけるハウジング18に端子金具104が挿入される場合にも、先ず、平板部52の長さ方向中間部分に位置する押圧部56の突出先端面と左壁部66bの内面とが当接し、その後、ばね部材102が端子接続部106に接近する方向に弾性変形させられつつ、端子金具104がシェル側組立体60に挿入されるようになっている。そして、このばね部材102の弾性的な復元力により、押圧部56が左壁部66bの内面に押し付けられるとともに、その反力として、端子接続部106の外面(接触面34)が放熱部材24の内面(接続部側接触面92)に押し付けられる。
それゆえ、実施形態2のような構造とされたシールドコネクタ100においても、実施形態1と同様の効果が発揮され得る。特に、実施形態2では、端子接続部106が単なる平板形状とされていることから、端子金具104の左右方向寸法を小さく抑えることができて、この結果、シールドコネクタ100における前端部の小型化を図ることも可能となる。
<他の実施形態>
本明細書に記載された技術は上記記述および図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書に記載された技術の技術的範囲に含まれる。
(1)前記実施形態では、伝熱部が放熱部材24により構成されていたが、例えば伝熱部はハウジングによって構成されてもよく、端子接続部は、直接ハウジングに当接するようになっていてもよい。これにより、相手方端子と端子接続部との通電に伴う発熱が、ハウジングおよびシールドシェルを介して外部に放熱され得る。
(2)前記実施形態では、ばね部材22,102は略帯状の金属平板を折り曲げることによって構成されており、端子金具16,104に一体的に形成されていたが、例えばコイルスプリング等であってもよく、端子金具とは別体として形成されて、端子金具の左壁部の外面に後固着される等して一体的に設けられてもよい。この場合、例えばコイルスプリングは、端子金具の左壁部の外面とハウジングにおける左壁部の内面との間に圧縮状態で配置され、コイルスプリングの弾性的な復元力により、端子接続部が伝熱部(放熱部材)を介してシールドシェルに接触した状態に押圧されていればよい。
(3)前記実施形態では、放熱部材24が略平板形状を有し、セラミック製とされていたが、放熱部材は絶縁性を有していれば限定されるものではない。伝熱部として放熱部材が設けられる場合、放熱部材は、セラミックの他、例えば空気よりも熱伝導率の大きな合成樹脂等から構成され得るが、ハウジングを構成する合成樹脂よりも熱伝導率が大きいことが好ましい。具体的には、シリコーン系の樹脂や非シリコーン系のアクリル系樹脂やセラミック系樹脂等が利用できる。より詳細には、例えば、シリコーン系の樹脂からなる、放熱シートや放熱ギャップフィラー、熱伝導グリースや熱伝導性シリコーンゴム等が挙げられる。また、前記実施形態では、端子接続部14が直接放熱部材24に接触し、且つ放熱部材24が直接シールドシェル20に接触していたが、これらの部材間には、上記のような放熱シートや放熱ギャップフィラー、熱伝導グリース等が介在していてもよい。
10 シールドコネクタ(実施形態1)
12 相手方端子
14 端子接続部
16 端子金具
18 ハウジング
20 シールドシェル
22 ばね部材
24 放熱部材(伝熱部)
26 相手方端子配置部
28 下壁部
30 左壁部(一対の対向壁部の一方、保持部)
32 右壁部(一対の対向壁部の他方)
34 接触面
36 位置決め凹部
38 上方開口部
40 電線
42 電線接続部
44 芯線
46 絶縁被覆
48 防水ゴム
50 端子ばね部
52 平板部
54 湾曲部
56 押圧部
58 端子側組立体
60 シェル側組立体
62 前壁部
64 周壁部
66a 下壁部
66b 左壁部
66c 右壁部
68 上方開口部
70 前方突部
72 支持突部
74 開口窓
76 位置決め凸部
78 前端壁部
80 筒状壁部
82a 下端壁部
82b 左端壁部
82c 右端壁部
82d 上端壁部
84 収容凹部
86 相手方端子挿入孔
88 リテーナ
90a 上リテーナ
90b 下リテーナ
92 接続部側接触面
94 シェル側接触面
100 シールドコネクタ(実施形態2)
102 ばね部材
104 端子金具
106 端子接続部
108 端子側組立体

Claims (5)

  1. 相手方端子と接続される端子接続部を有する端子金具と、
    前記端子金具を収容する絶縁性のハウジングと、
    前記ハウジングの外面を覆うシールドシェルと、
    前記端子接続部と前記シールドシェルの間に介在して前記端子接続部の熱を前記シールドシェルに伝達する伝熱部と、
    前記端子金具に一体的に設けられたばね部材と、を備え、
    前記ばね部材の弾性力により、前記端子接続部が前記伝熱部を介して前記シールドシェルに接触した状態に押圧されている、シールドコネクタ。
  2. 前記伝熱部が前記ハウジングよりも熱伝導率の高い絶縁性材料で構成された放熱部材を含み、
    前記放熱部材は、前記端子接続部に接触する接続部側接触面と、前記ハウジングから露出して前記シールドシェルに接触するシェル側接触面を有している、請求項1に記載のシールドコネクタ。
  3. 前記端子金具の前記端子接続部が矩形筒形状を有し、
    前記端子接続部の内部に前記相手方端子が挿入される相手方端子配置部が構成され、
    前記端子接続部の一対の対向壁部の一方に一体的に設けられた前記ばね部材を保持する保持部が構成され、前記一対の対向壁部の他方によって接触面が構成され、前記接触面が、前記伝熱部に接触して押圧されている、請求項1または請求項2に記載のシールドコネクタ。
  4. 前記端子接続部の前記保持部の先端部に設けられた湾曲部を介して、前記保持部から離隔傾斜して前記端子接続部の基端側に突出する平板部によって前記ばね部材が構成されており、
    前記端子金具が前記ハウジングに収容された状態で、前記ばね部材が前記端子接続部に接近する方向に弾性変形されている、請求項3に記載のシールドコネクタ。
  5. 前記端子金具の前記端子接続部が平板形状を有し、
    前記端子接続部の先端部に設けられた湾曲部を介して、前記端子接続部から離隔傾斜して前記端子接続部の基端側に突出する平板部によって前記ばね部材が構成されており、
    前記端子金具が前記ハウジングに収容された状態で、前記ばね部材が前記端子接続部に接近する方向に弾性変形されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシールドコネクタ。
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