以下、図面を参照し、いくつかの実施形態について説明する。なお、以下の開示は例示である。本願や本発明の範囲は、以下の開示によって限定/制限されるものではないことが理解されるべきである。
図1は、本実施の形態における商品の自動袋詰めシステムの処理の流れの概要を示す図である。図1の商品の自動袋詰めシステム1が行う処理は、概略、顧客の識別のための顧客情報を取得/参照/更新を行う処理11、商品に関する情報である商品情報にアクセスを行う処理12、商品自動袋(荷)詰め処理を行う処理13、顧客からの要望やフィードバックを得る処理14、および、各処理において適宜利用されるデータベース(DB)とこれにアクセスして種々の処理の指示を行う管理サーバとにおける処理15と、を含む。
図1の処理11において、本実施の形態における商品の自動袋詰めシステム1は、例えば、顧客の顔写真や会員カードに基づいて顧客情報を取得する。顧客情報は、顧客の識別に用いられ得る。顧客情報は、図1のDBに格納されていてもよい。
会員カードは、顧客ごとにスーパーマーケットなどが会員に発行する、例えば、磁気カードである。会員カードの表面には磁気テープが張り付けられており、顧客に対応する顧客番号等の情報が記録されている。あるいは、会員カードは、例えば、ICカードであってもよい。あるいは、会員カードの代わりに、顧客の携帯電話にインストールされたアプリケーションプログラムを利用してもよい。
顧客情報は、例えば図1の処理11に示されるように、顧客の識別のために取得された顧客の顔の顔写真データを含み得る。この顔写真データは、会員カードを所有しない顧客について撮影されたものであってもよい。即ち、顧客情報は、非会員の顔写真データを含み得る。更に、顧客に対応する顧客番号も、非会員の顧客に対して割り当てられてもよい。顔写真は、例えば、スーパーマーケットの店内やレジの周辺に配置されたカメラを用いて撮影してもよい。管理サーバは、顔写真データと、来店した顧客の映像とから顔認証により、顧客を特定し得る。このように、顔認証などによる個人認証を組み合わせることで、非会員の顧客にも顧客番号が付与され、また、会員・非会員に関わらずすべての顧客が特定され得る。
処理12は、商品の商品名、商品に対応する商品コード、商品の単価、商品のサイズなどが格納された商品情報にアクセスする処理である。商品情報はDBに格納され、管理サーバが商品情報にアクセスし、商品の袋詰めなどに利用し得る。
処理13は顧客が発注、あるいは購入などした商品の商品自動袋(荷)詰め処理である。図1において、顧客A、B、Cは、それぞれが異なる袋やかごを持参し、あるいは、スーパーマーケットなどの店舗で販売/配布される袋を利用し得る。処理13では、顧客ごとの要望を考慮しながら、これらの入れ物に顧客が発注、あるいは購入などした商品を袋(荷)詰めする。顧客が発注、あるいは購入などした商品の袋(荷)詰めにはロボットアームなどが使用されてもよく、また、顧客が発注、あるいは購入などした商品の袋(荷)詰めには従来技術を用いてもよい。
処理14は、スーパーマーケットなどにおける商品自動袋(荷)詰めに関する顧客評価を集める処理である。例えば、顧客はスーパーマーケットなどの店舗でレシートを受け取る。このレシートに二次元コード(QRコード(登録商標))やバーコード、あるいは、顧客番号が印字されていてもよい。顧客は、例えば、顧客の携帯電話にレシートに印刷された二次元コードを認識させ、インターネットを経由してスーパーマーケットなどの企業のウェブサイトにアクセスする。顧客は、自宅のパソコン等も利用し得る。
管理サーバは予め、商品自動袋(荷)詰めに関する要望などを書き込むことができるウェブページを用意しておく。顧客は携帯電話などを用い、インターネットを介して商品自動袋(荷)詰めに関する要望や評価などをウェブページに書き込む。管理サーバは、インターネットを介して顧客番号と顧客の要望や評価を受信し、顧客評価情報としてDBに格納する。このようにして、顧客ごとの要望や評価が顧客に紐づけられ得る。また、レシートに印刷された二次元コードやバーコードが顧客番号、スーパーマーケットなどのウェブサイトのアドレス、商品を受け取った日時などの情報が含まれてもよい。顧客が携帯電話を使う場合には、携帯電話でウェブページにアクセスするほか、例えば、携帯電話のアプリケーションプログラムを用いてもよい。顧客は、スーパーマーケットなどの企業のウェブサイトにアクセスする際に、二次元コードを利用するほか、顧客番号を入力してもよい。
処理15において、管理サーバはDBにアクセスして上述のような処理の制御を行う。また、管理サーバは、例えば、図8のコンピュータのような構成を有してもよい。コンピュータ4は、CPU(central processing unit)41、ストレージ装置42、通信装置43、および、メモリ44を含み得る。ストレージ装置42は、ハードディスクやSSD(solid state drive)であってもよく、ネットワーク上に配置されてもよい。ストレージ装置42は、DBを格納し得る。通信装置43は、有線および/もしくは無線の通信装置であり、外部装置とのデータや信号の送受信に用いられ得る。
図2は、本実施の形態における商品の自動袋詰めシステム1の構成を示すブロック図である。自動袋詰めシステム1は、顧客情報取得部21、商品読取部22、収納情報取得部23、演算部24、収納実行部25、決済処理部26、顧客評価部27、管理サーバ28を含む。管理サーバ28は、DB280を含む。
顧客情報取得部21は、顧客の個人認証を行うために顧客の顔を撮影する認証カメラ211と、会員カードを読み取る会員カードリーダ212とを備える。自動袋詰めシステム1は、顧客情報取得部21が取得した情報を参照し、DB280に登録されている顧客情報と照合することで、顧客を特定し得る。認証カメラ211は少なくとも1個であり、2個以上であってもよい。
また、顧客情報取得部21は、会員カードリーダ212に代って/加えて顧客の携帯電話にインストールされたアプリケーションプログラムにより表示される二次元コード、あるいはバーコード等を読み取るスキャナを備えてもよい。顧客の携帯電話にスーパーマーケットなどの会社のアプリケーションプログラムがインストールされており、このアプリケーションプログラムが顧客番号などの情報を含む二次元コードやバーコードを携帯電話のスクリーンに表示させてもよい。あるいは、顧客情報取得部21の認証カメラ211がこのスキャナの機能を兼ねてもよい。
商品読取部22は、顧客が発注した、あるいは、購入しようとしている商品をスキャンするため、少なくとも1つのスキャナ221を備えてもよい。商品を上下や前後、および/もしくは左右からスキャンし、商品の方向や、商品に張り付けられたあるいは印刷されたバーコードや二次元コード等の位置などの検出を行い得る。スキャナ221はカメラであってもよく、2個以上が備えられてもよい。
商品読取部22は、顧客が発注した、あるいは、購入しようとしている商品のパッケージなどに印刷されているバーコードを読み取るためのバーコードリーダ222を備え得る。商品のバーコードがいずれの方向を向いていてもバーコードをスキャンできるよう、バーコードリーダは異なる位置に複数個配置されてもよい。あるいは、スキャナ221がバーコードリーダ222を兼ねてもよい。また、商品読取部22は、商品にRFID(radio frequency identifier)タグが取り付けられている場合のため、RFIDリーダを備えてもよい。
収納情報取得部23は、カメラ231を備える。収納情報取得部23は、カメラ231を使用して顧客が購入するもしくは発注した商品を収納する買い物袋などの入れ物の静止画像を撮影する。この静止画像は、入れ物の種別、寸法などを判断し、これらの情報を取得するために用いられ得る。カメラ231は少なくとも1個のカメラであり得る。カメラ231は2個以上のカメラであり、異なる角度から入れ物を撮影してもよい。収納情報取得部23が取得した情報から、買い物袋情報が得られ、DB280に格納され得る。
収納実行部25は、例えば、ロボットアーム251を備え、ロボットアーム251を用いて商品の袋(荷)詰めを実行する。収納実行部25は、ロボットアームのほか、ターンテーブルやベルトコンベアなどの商品の搬送装置、商品を押し出す/吸いつけるエアの噴き出し/吸入装置、商品を押し出すための押出棒などを備え得る。
決済処理部26は、例えば、レシートプリンタ261を備え、顧客番号および/もしくは顧客からの評価を受け取るための二次元コード/QRコード(登録商標)等が印刷されたレシートを発行する。顧客が携帯電話のアプリケーションプログラムを利用して商品代金の支払いを行う場合、決済処理部26は、例えば、携帯電話のアプリケーションプログラムに対して、支払いの完了のメッセージ、金額、商品名の一覧などの販売の取引に関するデータを送信し、携帯電話の表示装置に表示させてもよい。顧客がパソコンや携帯電話などを利用することによりインターネット経由でウェブサイトから商品の注文と支払いを行う場合、決済処理部26は、例えば、顧客のパソコンに対して、支払いの完了のメッセージ、金額、商品名の一覧などの販売の取引に関するデータと、顧客からの評価を受け取るためのウェブサイトのアドレスを含む電子メールやウェブページアドレスを送信し、パソコンの表示装置や携帯電話のスクリーンに表示させてもよい。
顧客評価部14は、例えば、顧客の携帯電話などの携帯端末271を介して、商品の袋(荷)詰め処理に関する評価や要望を収集する。顧客は、例えば、決済処理部26が発行したレシートを参照し、レシートに印刷された二次元コードを携帯委電話に認識させ、商品の袋(荷)詰めに関する評価を入力するためのウェブページ(Web)273を開いて評価や要望などを入力する。顧客評価部14は、顧客の評価や要望を携帯端末271から受信し、顧客評価情報を管理サーバ28のDB280に格納してもよい。また、Web273の代わりに、顧客の携帯電話にインストールされたアプリケーションソフト272を用いてもよい。また、携帯端末271は、パソコンやPDA(pesrsonal data assistant)であってもよい。携帯端末271は、レシートに印刷された二次元コードのかわりに顧客番号をWeb273に入力してもよい。あるいは、レシートの代わりに、例えば、決済処理部26が送信する支払い完了を通知する電子メールを参照して、二次元コードやバーコード、顧客番号等が得られてもよい。
演算部24は、種々のデータにアクセスして処理を実行する、例えば、CPU(central processing unit)などである。演算部24は、メモリや通信装置を備えてもよい。演算部24は、例えば、顧客情報取得部21、商品読取部22、および収納情報取得部23に、情報の取得を指示する。演算部24は、顧客情報取得部21で特定した顧客情報と、商品読取部22で取得した商品情報と、DB280に登録されている顧客情報と、商品情報と、買い物袋情報と、顧客評価情報とを紐づけ、更に、顧客が購入/発注した商品それぞれの買い物袋中の収納位置を決定し得る。演算部24は、例えば、顧客情報取得部21に、顧客の個人認証を行うため顧客の顔を撮影するよう指示し得る。演算部24は、例えば、演算部24の演算の結果に従って商品の袋(荷)詰めを実行するよう、収納実行部25に要求を出力し得る。収納実行部25は、例えば、ロボットアーム251等を用いて、商品の袋(荷)詰めを行う。
管理サーバ28は、DB280を備える。管理サーバ28は、通信回線を介して、携帯端末271との間でデータを送受信し得る。通信回線は、例えば、有線通信であっても、無線通信であってもよく、インターネットや他のネットワークであってもよい。DB280は顧客情報を、顧客情報テーブル281に格納し、商品情報を商品情報テーブル282に格納し、買い物袋情報を買い物袋情報テーブル283に格納し、顧客評価情報を、顧客評価情報テーブル284に格納する。管理サーバ28は演算部24を含み得る。また、DB280は管理サーバ28とは異なるコンピュータによって管理されてもよい。
図3~6は、DB280に格納されている、顧客情報テーブル281、商品情報テーブル282、買い物袋情報テーブル283、および、顧客評価情報テーブル284の構成の例を示す図である。
図3は、顧客情報を格納する顧客情報テーブル281の構成の例を示す図である。顧客情報テーブル281には、会員フラグと、顧客番号と、顔写真データと、個別リクエストの有無を示すフラグと、登録日と更新日とが登録されている。顧客情報テーブル281には、顧客が会員である場合には氏名も格納され得る。会員フラグは、顧客が会員である場合には「M」が、会員でない場合には、「N」が格納される。顧客番号は、顧客ごとの一意の番号である。顧客番号は、例えば、顧客フラグ、会員登録した店舗の番号、および店舗ごとの通し番号の組み合わせであってもよい。あるいは、顧客が会員でない場合には、顧客番号は、顧客フラグと、全ての店舗に共通の一意の連番を採番し、これらを組み合わせてもよい。氏名は顧客の氏名である。会員登録されていれば、氏名も登録される。非会員については、氏名が空白となり得る。顔写真データは、顧客の顔写真のデータである。顔写真データは、認証カメラ211等で撮影され得る。顔写真データは、非会員についても登録され得る。個別リクエストは、顧客が、例えば「卵パックを一番上に置かないでほしい」等の個別の要望事項を持っているか否かを示すフラグである。顧客が個別の要望事項を持っている場合個別リクエストは、「1」であり得る。顧客が個別の要望事項を持っていない場合個別リクエストは、「0」であり得る。顧客が、例えば過去に商品の破損についての指摘を行っていた場合にも、個別リクエストを「1」としてもよい。登録日は、当該顧客を顧客情報テーブル281に登録した日付である。更新日は、顧客情報テーブル281の当該顧客のデータを更新した日付である。更新日は、顧客情報テーブル281以外も含めたデータについて当該顧客のデータを更新した日付であってもよい。
図4は、商品情報を格納する商品情報テーブル282の構成の例を示す図である。商品情報テーブル282は、商品の識別のための一意の商品コードと、商品名と、商品の単価と、商品の重量と、商品の強度と、商品の温度と、商品のサイズとが対応付けて登録されている。各商品の強度、温度はそれぞれ10段階で数値化されていて、数値が小さくなるほど強度は弱く壊れやすく、温度は低温であることを示している。各商品の強度は、例えば、1から3が卵やいちごなどの壊れやすい、あるいは傷みやすい商品であってもよく、4から7が箱入りの食品など比較的強度の高い商品であってもよく、8から10が丈夫なペットボトルや缶入りの商品など強度の高い商品であってもよい。各商品の温度は、例えば、1から3が冷凍食品など低温の商品であってもよく、4から7が鮮魚や卵など冷蔵保存が必要もしくは好ましい商品であってもよく、8から10が缶詰など常温もしくは直射日光が当たっても問題のない商品であってもよい。強度や温度は、商品情報テーブル282に新たに商品を追加する場合に、登録者が適宜数値を指定してもよい。また、商品情報テーブル282の強度や温度は、必要に応じて管理者等が適宜数値を調整してもよい。商品情報テーブル282の商品コードは、商品読取部22が読み取る商品のバーコード等の情報に含まれ得る。
図4の商品情報テーブル282において、例えば、ペットボトルの強度は8である。強度が高いため、ペットボトルは買い物袋の下の方に収納されても壊れる恐れが無い。しかし、卵の強度は1である。卵はパック入りであっても卵自体の強度が低いため、買い物袋の下の方に収納されると破損するなどの恐れがある。
図4の商品情報テーブル282において、例えば、冷凍食品の温度は1である。温度が低いため、買い物袋の中で温かいものの隣に配置されると、解ける恐れがある。惣菜Aの温度は8である。作り立ての揚げ物などは温度が高く、このような総菜Aが買い物袋の中で冷凍食品の隣に配置されると、風味を損なう恐れがある。商品情報テーブル282において、強度や温度は、商品情報テーブル282に新たに商品を追加する場合に、管理者等が適宜数値を指定してもよい。また、商品情報テーブル282の強度や温度は、必要に応じて管理者等が適宜数値を調整してもよい。
図5は、買い物袋情報を格納する買い物袋情報テーブル283の構成の例を示す図である。買い物袋情報テーブル283は、例えば、商品を収納するためにスーパーマーケットなどの店舗が顧客に販売/配布する袋などの買い物袋の種別と、寸法とが登録されている。
ここで、顧客は、スーパーマーケットなどの店舗で販売/配布される袋を利用し得る、あるいは、顧客それぞれが異なる大きさの袋やかごを持参し得る。買い物袋情報テーブル283は、スーパーマーケットなどの店舗が顧客に販売/配布する袋のほか、例えば、顧客が持参したバッグやかごのサイズも格納し得る。
買い物袋の「種別」は、例えば、スーパーマーケットなどの店舗が配布する袋である「レジ袋A」、スーパーマーケットなどの店舗に備えられている「かごA」、顧客が持参した買い物用の袋である「マイバッグA」などである。買い物袋の「種別」は、管理サーバの管理者などが適宜決定して入力してもよい。あるいは、顧客が持参した買い物用の袋について新たに買い物袋情報テーブル283にデータを追加する場合には、例えば、「マイバッグ0123」等のように順次異なる番号を付与して「種別」を追加してもよい。この「種別」は、顧客が買い物を終わるときに決済処理部26が発行するレシートに印刷される二次元コード(QRコード(登録商標))やバーコードに含まれてもよい。
買い物袋の「サイズ」は、例えば、スーパーマーケットなどの店舗が配布/販売する袋や顧客が持参した買い物用の袋の幅、奥行き、高さを含むサイズである。円柱や特殊な形状の入れ物については、幅、奥行き、高さを近似値で表現してもよい。スーパーマーケットなどの店舗が配布/販売する袋について、サイズは事前に判明しており、予め買い物袋情報テーブル283に「種別」と一緒に格納し得る。
顧客が持参した買い物用の袋について新たに買い物袋情報テーブル283にデータを追加する場合には、例えば、管理サーバの管理者や店舗の店員などが目視で大まかな大きさを判断し、あるいは、実際にメジャーなどで測定し、「サイズ」に入力してもよい。あるいは、収納情報取得部23のカメラ231が取得した静止画像から、演算部24がカメラ231から顧客が持参した買い物用の袋までの距離を基に計算してもよい。少なくとも、顧客が持参した買い物用の袋の高さと幅は計算が可能である。顧客が持参した買い物用の袋の奥行については、演算部24が収納実行部25のロボットアーム251を操作し、袋のまち部分をカメラ231に撮影させてもよい。演算部24がカメラ231から顧客が持参した買い物用の袋までの距離を基にまちの部分の大きさを計算してもよい。これにより、顧客が持参した買い物用の袋の奥行きも測定が可能となり得る。このようにして得られた顧客が持参した買い物用の袋の幅、奥行き、高さを含むサイズが買い物袋情報テーブル283に格納され得る。
図6は、顧客評価情報を格納する顧客評価情報テーブル284の構成の例を示す図である。顧客評価情報テーブル284は、顧客評価部27を介して得られる顧客からの評価もしくはフィードバックの情報を格納する。
顧客評価情報テーブル284は、顧客番号と、商品の全体の収納(A)に関する顧客評価と、商品全体の配置(B)に関する顧客評価と、商品破損有無(C-1)、商品名/商品コード(C-2)と、商品破損の内容(C-3)、買い物袋種別(D-1)と、買い物袋破損有無(D-2)、買い物袋破損の内容(D-3)と、顧客ごとの要望事項の有無を表す要望フラグ(E-1)と、顧客ごとの要望事項(E-2)と、回答日と、が対応付けて登録されている。
顧客評価情報テーブル284の顧客番号は、図3の顧客情報テーブルの顧客番号に対応する。顧客評価情報テーブル284の商品の全体の収納(A)に関する顧客評価は、顧客評価部27を介して得られる顧客からの評価もしくはフィードバックの情報である。顧客評価情報テーブル284の商品の全体の収納(A)に関する顧客評価は、例えば、1から5の5段階評価で、顧客が購入もしくは発注した商品の袋詰め、もしくは荷詰めの全体的な評価である。顧客が購入もしくは発注した商品の袋詰め、もしくは荷詰めにおいて何らかの問題や瑕疵があった場合、図6の例では、例えば、「食パン」について「一部押し潰されていた」場合には、顧客は低い評価である「2」を全体の収納(A)に関する顧客評価として返答し得る。
顧客評価情報テーブル284の商品の配置(B)に関する顧客評価は、顧客評価部27を介して得られる顧客からの評価もしくはフィードバックの情報である。顧客評価情報テーブル284の商品の配置(B)に関する顧客評価は、例えば、1から5の5段階評価で、顧客が購入もしくは発注した商品の袋詰め、もしくは荷詰めにおける、商品の配置に対する評価である。
顧客評価情報テーブル284の商品破損有無(C-1)は、顧客評価部27を介して得られる顧客からの評価もしくはフィードバックの情報である。顧客評価情報テーブル284の商品破損有無(C-1)は、例えば袋詰めされた商品に破損がある旨のフィードバックを受けた場合、「1」が設定される。顧客評価情報テーブル284の商品破損有無(C-1)は、袋詰めされた商品に問題が無ければ「0」が設定される。顧客が購入もしくは発注した商品の袋詰め、もしくは荷詰めにおいて何らかの問題があった場合の例としては、図6において、「食パン」について「一部押し潰されていた」ときに、顧客は商品に破損や瑕疵があった旨を顧客評価として返答し得る。この場合、顧客評価情報テーブル284の商品破損有無(C-1)には「1」が設定される。
顧客評価情報テーブル284の商品名/商品コード(C-2)は、図4の商品情報テーブル282の商品名もしくは/および商品コードに対応する。図6の例では、例えば、「食パン」について「一部押し潰されていた」場合には、顧客は商品である「食パン」に破損があった旨を顧客評価もしくはフィードバックとして返答し得る。この場合、商品名/商品コード(C-2)には、顧客が入力した「食パン」が設定され得る。顧客による入力は、メニューから選ぶ方法であってもよい。この場合、演算部24は、顧客が選択したメニューの中の項目に対応する商品コードを、商品情報テーブル282を参照して取得し得る。演算部24は、商品名および/または商品コードを顧客評価情報テーブル284の商品名/商品コード(C-2)に設定し得る。
顧客評価情報テーブル284の商品破損の内容(C-3)は、顧客評価部27を介して得られる顧客からの評価もしくはフィードバックの情報である。商品破損の内容(C-3)には、例えば袋詰めされた商品に破損がある場合、その破損の詳細の記述が格納される。図6の例では、「食パン」について「一部押し潰されていた」場合に、顧客は商品に破損があった旨を顧客評価として返答し得る。この場合、商品破損の内容(C-3)には、顧客が入力したものであろう「一部押し潰されていた」が設定され得る。また、顧客の入力内容が長文である場合、あるいは誤字脱字がある場合、商品破損の内容(C-3)を管理者等が適宜修正してもよい。
顧客評価情報テーブル284の買い物袋種別(D-1)は、顧客が使った買い物袋の種別である。顧客評価情報テーブル284の買い物袋種別(D-1)には、図5の買い物袋情報テーブル283の「種別」のいずれかが格納され得る。例えば、顧客が店舗の配布/販売するレジ袋を使用した場合、図6の顧客評価情報テーブル284の買い物袋種別(D-1)の例では、「レジ袋A」が設定され得る。「レジ袋A」は買い物袋情報テーブル283に登録済みであり得る。例えば、顧客が毎回同じ袋を持参して使用し、今回も同様であった場合、図6の顧客評価情報テーブル284の買い物袋種別(D-1)の例では、「マイバックA」等が設定され得る。「マイバックA」は買い物袋情報テーブル283に登録済みであり得る。
顧客評価情報テーブル284の買い物袋種別(D-1)は、顧客が携帯電話を使ってレシートに印刷された二次元コードやバーコードを参照してウェブサイトにアクセスする際に、二次元コードやバーコードを参照して取得されてもよい。あるいは、顧客評価部27を介して得られる顧客からの評価もしくはフィードバックの情報に「レジ袋A」などの情報を含めてもよい。ウェブサイトに買い物袋に関する質問項目を含めておき、プルダウンメニューから「レジ袋(40×25×45)」、「マイバッグ」などを選択可能としてもよい。顧客が「マイバッグ」を選択すると、図5の買い物袋情報テーブル283の「種別」のいずれにも該当しないものであり得るが、顧客評価情報テーブル284においてはこれも設定可能としてもよい。
顧客評価情報テーブル284の買い物袋破損有無(D-2)は、顧客評価部27を介して得られる顧客からの評価もしくはフィードバックの情報である。顧客評価情報テーブル284の買い物袋破損有無(D-2)は、例えば買い物袋に破損があった旨のフィードバック等を受けた場合、「1」が設定される。顧客評価情報テーブル284の買い物袋破損有無(D-2)は、買い物袋に問題が無ければ「0」が設定される。顧客が購入もしくは発注した商品の袋詰め、もしくは荷詰めにおいて何らかの問題があった場合の例としては、図6において、「牛乳パックで袋の一部が破れていた」ときに、顧客は買い物袋に破損があった旨を顧客評価/フィードバックとして返答し得る。
顧客評価情報テーブル284の買い物袋破損の内容(D-3)は、顧客評価部27を介して得られる顧客からの評価もしくはフィードバックの情報である。買い物袋破損の内容(D-3)には、例えば買い物袋に破損がある場合、その破損の詳細の記述が格納される。図6の例では、「牛乳パックで袋の一部が破れていた」場合に、顧客は買い物袋に破損があった旨を顧客評価/フィードバックとして返答し得る。この場合、商品破損の内容(D-3)には、顧客が入力したものであろう「牛乳パックで袋の一部が破れていた」が設定され得る。また、顧客の入力内容が長文である場合、あるいは誤字脱字がある場合、商品破損の内容(D-3)を管理者等が適宜修正してもよい。
顧客評価情報テーブル284の要望フラグ(E-1)は、顧客評価部27を介して得られる顧客からの評価もしくはフィードバックの情報である。顧客評価情報テーブル284の要望フラグ(E-1)は、例えば商品の袋詰めや荷詰めに関して顧客からの要望がある場合、「1」が設定される。顧客評価情報テーブル284の要望フラグ(E-1)は、商品の袋詰めや荷詰めに関して要望が無ければ「0」が設定される。顧客からの要望の例としては、図6において、「卵パックを一番上に置かないでほしい」などであり、顧客はこの要望を顧客評価に記載し得る。顧客の要望は、顧客評価情報テーブル284の要望事項(E-2)に格納され得る。また、顧客の入力内容が長文である場合、あるいは誤字脱字がある場合、要望事項(E-2)を管理者等が適宜修正してもよい。
顧客評価情報テーブル284の回答日は、顧客がウェブサイトにアクセスし、あるいは携帯電話のアプリケーションを使用して上記の評価内容の入力を行った日付である。
以下、図7を参照して、本実施の形態における商品の自動袋詰めシステムの処理の流れを説明する。図7は、顧客が商品を購入するもしくは受け取る際の顧客認証から、顧客評価および要望を顧客情報としてDB280へ登録し、各処理条件を更新するまでの動作を示す、フローチャートである。
ここではスーパーマーケットなどの店舗で顧客が商品を選択し、支払いのために店舗のレジへ向かった場合を想定する。店舗のレジ付近に、例えば赤外線センサを予め配置しておき、演算部24は、この赤外線センサから送信される信号を受信して、顧客がレジに近づいたことを検知する。演算部24は、顧客情報取得部に個人認証を行う要求を示す信号を送信する。顧客情報取得部21は、演算部24からの信号を受信し、認証カメラ211を操作して顧客の顔を含む静止画像を取得する。顧客情報取得部21は、取得した静止画像を演算部24へ送信する。演算部24は、顧客情報取得部21から顧客の顔を含む静止画像を受信する。
演算部24は、DB280にアクセスし、顧客情報テーブル281中に静止画像に示される顧客が含まれるか否かを判断する。この処理は、静止画像に含まれる顧客の顔と、顧客情報テーブル281の顔写真データとを比較することにより、実行され得る。演算部24は、顧客情報テーブル281中に静止画像に示される顧客が含まれる場合に、顧客情報テーブル281から対応する顧客番号を個人認証データとして読み出す(ステップS01)。個人認証データは、例えば、演算部24がアクセス可能な図示されていないメモリなどに一時的に記憶されていてもよい。演算部24は、顧客情報テーブル281中に静止画像に示される顧客が含まれない場合に、一時的な顧客番号として、例えば「U00―0000―0000」を個人認証データとして割り当てる(ステップS01)。あるいは、この処理は顧客情報取得部21によって実行されてもよい。
店舗の店員は、顧客に会員カードの呈示を求める。顧客が会員カードを所持している場合(ステップS02の「Yes」)、店員は会員カードを顧客から受け取り、会員カードリーダ212に会員カードをかざす、挿入する、スワイプするなどして会員カードを読み取るよう顧客情報取得部21に指示する。この操作は、無人レジのレジスター装置に対して顧客が行ってもよい。
顧客情報取得部21の会員カードリーダ212は、会員カードに記録された情報を読み出す(ステップS03)。会員カードリーダ212が読みだした情報は、顧客番号などを含み得る。顧客情報取得部21は、演算部24へ、会員カードリーダ212が読みだした情報を送信する。演算部24は、顧客情報取得部21から情報を受信する。演算部24は、顧客情報取得部21から受信した情報から顧客番号を取得し、図示しないメモリ中の個人認証データを更新し、次の処理(ステップS04)ヘ進む。
店舗の店員は顧客に会員カードの呈示を求めた際に顧客が会員カードを所持していなかった場合(ステップS02の「No」)、店員は、例えば、レジスターにあらかじめ備えられた会員証無しボタンを押下する。あるいは、会員証無しボタンを予め備える代わりに、例えば、店員が「0」を3回連続で押下することとしてもよい。これにより、店員は、本実施の形態の自動袋詰めシステムに、顧客が会員カードを所持していないことを通知し得る。この操作は、無人レジのレジスター装置に対して、顧客がレジスター装置の表示部の「精算を開始する」あるいは「会員カード無し」と表示されたボタンなどにタッチして行ってもよい。
演算部24は店員からの通知を受け、顧客が会員カードを所持していなかったと判断する。演算部24は、個人認証データを参照し、個人認証データが「U00―0000―0000」であれば、顧客が初来店した顧客であると判断する(ステップS12の「Yes」)。演算部24は新たな顧客番号を生成し、また、顧客情報取得部21から受信した静止画像中の顧客の顔の部分から顔写真データを生成し、新たな顧客番号と、顔写真データとを顧客情報テーブル281に追加する(ステップS13)。また、演算部24は新たに追加されたデータの会員フラグを「N」とし、登録日と更新日をこの処理が行われている日付に設定する。新たに追加されたデータについて、顧客情報テーブル281の氏名は空白文字で埋められ、個別リクエストは「0」と設定されてもよい。演算部24は、新たな顧客番号を、例えば、非会員であることを表す「N」から始まり、店舗の識別番号、店舗ごとの通し番号などを組み合わせて生成し得る。演算部24は、新たな顧客番号により図示しないメモリ中の個人認証データを更新し、次の処理(ステップS04)ヘ進む。
演算部24は、個人認証データを参照し、個人認証データが「U00―0000―0000」では無い場合、換言すれば、顧客情報テーブル281中に顧客と一致する顔写真データが含まれる場合、顧客が初来店の顧客ではないと判断する(ステップS12の「No」)。これは、例えば、顧客が会員カードを持たずに来店した場合であり得る。演算部24は、個人認証データを参照して顧客情報テーブル281にアクセスし、顧客情報を取得して(ステップS14)、次の処理(ステップS04)ヘ進む。
演算部24は、商品読取部22を介して、顧客が購入する/発注した商品の商品情報を読み取る(ステップS04)。商品読取部22は、顧客が発注した、あるいは、購入しようとしている商品をスキャナ221によってスキャンする。スキャナ221は少なくとも1つであり、商品を上下や前後、および/もしくは左右からスキャンして商品の方向やバーコードの位置などの検出を行う。
商品読取部22は、バーコードリーダ222を用いて、顧客が発注した、あるいは、購入しようとしている商品のパッケージなどに印刷されているバーコードを読み取る。この際、バーコードリーダ222は、スキャナ221のスキャン結果から特定されるバーコードの位置に従い、バーコードを読み取る。商品のバーコードがいずれの方向を向いていてもバーコードをスキャンできるよう、バーコードリーダは異なる位置に複数個配置されてもよい。あるいは、スキャナ221はバーコードリーダ222を兼ねてもよい。商品読取部22は、バーコードリーダ222が読み取ったバーコードに含まれる情報を、演算部24へ送信する。
演算部24は、顧客が発注した、あるいは、購入しようとしている商品の全てに関し、商品読取部22を介してバーコードに含まれる情報を取得する。演算部24は、顧客が発注した、あるいは、購入しようとしている商品の全てに関し、バーコードの情報に含まれる商品コードを、図示されないメモリなどに一時的に格納する。
演算部24は、顧客が発注した、あるいは、購入しようとしている商品の収納のための買い物袋情報を取得する。この処理において、顧客が店舗に備えられた、あるいは販売している買い物袋を要望する場合、店舗の店員がレジスターにレジ袋の種別を入力してもよい。例えば、買い物袋情報テーブル283の「レジ袋A」を店員がレジスターに入力してもよい。あるいは、顧客が買い物袋を持参した場合には、店員は顧客から買い物袋を受け取り、自動袋詰めシステム1に買い物袋のサイズの測定を指示する。この指示は、例えば、所定の荷物収納用テーブルのアームなどに顧客の買い物袋をセットして行う。演算部24は、収納情報取得部23のカメラ231により取得した静止画像から、演算部24がカメラ231から顧客が持参した買い物用の袋までの距離を基にサイズを計算してもよい。少なくとも、顧客が持参した買い物用の袋の高さと幅は計算が可能である。顧客が持参した買い物用の袋の奥行については、演算部24が収納実行部25のロボットアーム251を操作し、袋のまち部分をカメラ231に撮影させてもよい。演算部24がカメラ231から顧客が持参した買い物用の袋までの距離を基にまちの部分の大きさを計算してもよい。これにより、顧客が持参した買い物用の袋の奥行きも測定が可能となり得る。このようにして得られた顧客が持参した買い物用の袋の幅、奥行き、高さを含むサイズが得られる。演算部24は、買い物袋情報テーブル283を検索し、顧客が持参した買い物用の袋と同じサイズの項目が存在する場合には、例えば、顧客が持参した買い物用の袋が「マイバックA」であると判断する。演算部24は、買い物袋情報テーブル283を検索し、顧客が持参した買い物用の袋と同じサイズの項目が存在しない場合には、新たな買い物袋の情報を買い物袋情報テーブル283に追加してもよい。演算部24は、例えば、新たな買い物袋の種別として「マイバック0123」を生成し、サイズと一緒に、買い物袋情報テーブル283に追加してもよい。また、演算部24は、顧客評価情報テーブルに顧客番号と、買い物袋種別と、を登録してもよい。この時点では顧客からの評価やフィードバックは得られていないが、顧客情報と買い物袋種別とを紐づけることが可能となる。無人レジの場合には、レジスター装置の表示部に、例えば、荷物収納用テーブルのアームに顧客の買い物袋をセットするよう促すメッセージを表示し、顧客が荷物収納用テーブルのアームに顧客の買い物袋をセットしてもよい。
顧客が新規の顧客である場合であって、買い物袋を持参した場合には、店員は顧客から買い物袋を受け取り、自動袋詰めシステム1に買い物袋のサイズの測定を指示する。この指示は、例えば、所定の荷物収納用テーブルのアームなどに顧客の買い物袋をセットして行う。演算部24は、収納情報取得部23のカメラ231により取得した静止画像から、演算部24がカメラ231から顧客が持参した買い物用の袋までの距離を基にサイズを計算してもよい。少なくとも、顧客が持参した買い物用の袋の高さと幅は計算が可能である。顧客が持参した買い物用の袋の奥行については、演算部24が収納実行部25のロボットアーム251を操作し、袋のまち部分をカメラ231に撮影させてもよい。演算部24がカメラ231から顧客が持参した買い物用の袋までの距離を基にまちの部分の大きさを計算してもよい。これにより、顧客が持参した買い物用の袋の奥行きも測定が可能となり得る。このようにして得られた顧客が持参した買い物用の袋の幅、奥行き、高さを含むサイズが得られる。演算部24は、新たな買い物袋の情報を買い物袋情報テーブル283に追加してもよい。演算部24は、例えば、新たな買い物袋の種別として「マイバック0123」を生成し、サイズと一緒に、買い物袋情報テーブル283に追加してもよい。演算部24は、顧客評価情報テーブル284に顧客番号と、買い物袋種別と、を登録してもよい。この時点では顧客からの評価やフィードバックは得られていないが、顧客情報と買い物袋種別とを紐づけることが可能となる。無人レジの場合には、レジスター装置の表示部に、例えば、荷物収納用テーブルのアームに顧客の買い物袋をセットするよう促すメッセージを表示し、顧客が荷物収納用テーブルのアームに顧客の買い物袋をセットしてもよい。
演算部24は、顧客評価情報テーブル284を参照し、個人認証データが示す顧客番号に対応するデータを検索する。演算部24は、顧客評価情報テーブル284中に個人認証データが示す顧客番号に対応するデータを検出した場合、顧客番号に対応するデータ中の「要望事項」に何らかの要望が存在するか否かを判断する(ステップS05)。演算部24は、顧客評価情報テーブル284中に個人認証データが示す顧客番号に対応するデータが複数項目存在する場合、全ての項目について「要望事項」に何らかの要望が存在するか否かを判断する(ステップS05)。
演算部24は、顧客評価情報テーブル284中の個人認証データが示す顧客番号に対応するデータの「要望フラグ」を参照して「要望事項」に何らかの要望が記載されているか否かを判断する。演算部24が、顧客評価情報テーブル284中の「要望フラグ」が「1」であり、すなわち、「要望事項」に何らかの要望が記載されていると判断した場合(ステップS05の「Yes」)、演算部24は、顧客評価情報テーブル284から該当する「要望事項」を読み出す(ステップS06)。
ここでは、例えば、顧客評価情報テーブル284に「卵パックを一番上に置かないでほしい」といった要望があったと仮定する。図6においては顧客評価情報テーブル284に関する理解を容易なものとするため、「卵パックを一番上に置かないでほしい」と記載されている。実際にコンピュータにこの要望を理解させるために、管理サーバ28の管理者等によって、この記載が、演算部24が理解できるよう、例えば、「卵」の「強度」を「1」から「3」に変更せよ、といった趣旨の指示を表すスクリプトとして記載されてもよい。このスクリプトは、例えば、以下のようなものであってもよい。
void main{
marchandise-table.ID00003.unbreakableness = 3;
}
演算部24は、顧客評価情報テーブル284の要望事項に記載されたこのスクリプトを参照し、この顧客に関しては「卵」の「強度」を「3」として商品の買い物袋への収納を行うものと理解する。この際、実際の商品情報テーブル282は更新されない。従って、商品情報テーブル282の卵の強度が1のままであるので、他の顧客に対しては影響がない。
演算部24は、商品コードに対応する商品の強度や温度、重量、サイズ等を商品情報テーブルから読み出し、商品の収納位置を決定してもよい。例えば、演算部24は、収納対象の商品の商品コードを強度の高い順に並べて収納リストをメモリ上に作成し、同じ強度の商品については重量の大きなものが先になるよう並び換えてもよい。また、この顧客に関しては「卵」の「強度」を「3」として収納リストを作成する。これにより、「強度」が1や2の商品が「卵」の上に配置されるため、「卵パックを一番上に置かないでほしい」という顧客の要望を適用することができ得る(ステップS07)。
演算部24は、実際に商品を買い物袋へ収納する前に、シミュレーションを行い得る。演算部24は、収納リストに並べられた順に、買い物袋のサイズと商品のサイズとに基づいて商品を買い物袋の最下部に、右から左へと並べていくよう、計算によってシミュレーションを行ってもよい。演算部24は、シミュレーションにおいて、買い物袋の最下部がいっぱいになると、一段上の段に右から左へと並べていくよう、計算によってシミュレーションを続けてもよい。演算部24は、シミュレーションの計算を繰り返す。
このシミュレーションにおいて全ての商品が収納されたときに、演算部24は、各商品の上下左右に隣り合う商品の温度が大きく異なるものがあるか否かをチェックしてもよい。例えば、左右に隣り合う2個の商品が、冷凍食品と温かいお惣菜であった場合、演算部24は、これら2個の商品のうちのいずれかを、反対側の隣の商品と入れ替えて配置してもよい。例えば、演算部24は、冷凍食品を配置し、続いてその隣に温かいお惣菜を配置した場合に、一通り商品を配置するシミュレーションが完了した後で、後から配置した温かいお惣菜を左隣の、すなわち、温かいお惣菜の後から配置した商品と場所を入れ替えてもよい。演算部24は、商品を配置するシミュレーションが完了した後で次の処理(ステップS08)へ進む。
演算部24は、顧客評価情報テーブル284中の個人認証データが示す顧客番号に対応するデータの「要望事項」に要望が存在しないと判断した場合(ステップS05の「No」)、次の処理(ステップS15)へ進む。
演算部24は、顧客評価情報テーブル284中に個人認証データが示す顧客番号に対応するデータが存在しない場合(ステップS05の「No」)、次の処理(ステップS15)へ進む。
演算部24は、顧客評価情報テーブル284中に個人認証データが示す顧客番号に対応するデータが存在しない場合、あるいは、顧客評価情報テーブル284中の個人認証データが示す顧客番号に対応するデータの「要望事項」に要望が存在しないと判断した場合(ステップS05の「No」)、商品の収納位置を決定する(ステップS15)。演算部24は、商品コードに対応する商品の強度や温度、重量、サイズ等を商品情報テーブルから読み出し、商品の収納位置を決定してもよい。例えば、演算部24は、収納対象の商品の商品コードを強度の高い順に並べて収納リストをメモリ上に作成し、同じ強度の商品については重量の大きなものが先になるよう並び換えてもよい。
演算部24は、実際に商品を買い物袋へ収納する前に、シミュレーションを行い得る。演算部24は、収納リストに並べられた順に、買い物袋のサイズと商品のサイズとに基づいて商品を買い物袋の最下部から、右から左へと並べていくよう、計算によってシミュレーションを行ってもよい。演算部24は、シミュレーションにおいて、買い物袋の最下部がいっぱいになると、一段上の段に右から左へと並べていくよう、計算によってシミュレーションを続けてもよい。シミュレーションにおいて全ての商品が収納されたときに、演算部24は、各商品の上下左右に隣り合う商品の温度が大きく異なるものがあるか否かをチェックしてもよい。例えば、左右に隣り合う2個の商品が、冷凍食品と温かいお惣菜であった場合、演算部24は、これら2個の商品のうちのいずれかを、反対側の隣の商品と入れ替えて配置してもよい。例えば、演算部24は、冷凍食品を配置し、続いてその隣に温かいお惣菜を配置した場合に、一通り商品を配置するシミュレーションが完了した後で、後から配置した温かいお惣菜を左隣の、すなわち、温かいお惣菜の後から配置した商品と場所を入れ替えてもよい。
演算部24は、商品を配置するシミュレーションが完了した後で、ステップS15で得られたシミュレーション結果に従い、収納実行部25を用いて収納を実行する。演算部24は、収納実行部25のロボットアーム251などを操作し、順次商品を袋詰めする(ステップS08)。ロボットアーム251等を利用した商品の袋詰め/荷詰めに対しては、従来技術を用いてもよい。
あるいは、ステップ05で顧客評価情報テーブル284中に当該顧客の「要望事項」が検出された場合には、ステップS07とステップ08の処理について、演算部24は、管理サーバ28の管理者、もしくは袋詰めの担当者へ顧客評価情報テーブル284から読み出した「要望事項」を通知してもよい。この処理は、例えば、管理サーバ28に予め備えられたディスプレイなどの表示部にメッセージダイアログを表示する、あるいは、管理サーバ28の管理者、もしくは袋詰めの担当者が所持する携帯委電話や携帯端末などにメッセージを送信する、等であり得る。袋詰めの担当者は、例えば、管理サーバ28のディスプレイに表示されたメッセージダイアログを確認し、顧客評価情報テーブル284の該当する「要望事項」に従って、商品の収納位置を決定し、商品の袋詰めを行ってもよい。
商品の袋詰め/荷詰めが完了すると、演算部24は商品の請求金額を計算し、商品の請求金額と、顧客番号とを示す情報を含んだ信号を、決済処理部26に送信する。決済処理部26は、演算部24から信号を受信し、図示しないレジスター装置の表示部に請求金額を表示させる。顧客は、店員に対して、あるいは、無人レジのレジスター装置に対して支払いを行う。決済処理部26は支払いの完了を検知するとレシートプリンタ261を操作して、顧客番号と、この時点での日時と、スーパーマーケットなどの企業のウェブサイトと、の情報を含む二次元コードと、請求金額と、をレシートに印刷させる。あるいは、二次元コードの代わりに顧客番号が印刷されてもよい。
顧客は袋詰め/荷詰めされた商品とレシートを受け取る。顧客は、例えば、自宅の携帯電話などの携帯端末271やパソコンに二次元コードを認識させ、インターネットを経由してスーパーマーケットなどの企業のウェブページ(Web)273にアクセスする。携帯端末271は、Web273を表示してもよいが、携帯端末271にあらかじめインストールされたアプリケーションソフト272を起動し、Web273にアクセスしてもよい。
管理サーバ28の顧客評価部27は予め、商品自動袋(荷)詰めに関する要望などを書き込むことができるWeb273を用意しておく。このWeb273において、管理サーバ28の顧客評価部27は、図6の顧客評価情報テーブル284にあるような、商品の全体の収納に関する評価や、商品の配置、商品の破損の有無、買い物袋の破損の有無、要望事項などの質問を予め用意しておく。顧客は、商品自動袋(荷)詰めに関する要望や評価などのフィードバックをWeb273に書き込む。管理サーバ28の顧客評価部27は、インターネットを介して顧客番号と顧客の要望や評価を受信し(ステップS09)、受信した要望や評価を顧客評価情報としてDB280の顧客評価情報テーブル284に格納する(ステップS10)。
図6の顧客評価情報テーブル284に示されるように、顧客からのフィードバックは、顧客と紐づけて/関連付けて格納される。図6の顧客評価情報テーブル284の顧客番号と、図3の顧客情報テーブルの顧客番号は、相互に紐づけ/関連付けられたものである。顧客からのフィードバックに「要望事項」が含まれる場合、管理サーバ28は、顧客評価情報テーブル284の要望フラグに「1」を設定し、そうでない場合には要望フラグは変更されない。また、顧客のフィードバックに商品の破損の指摘が含まれている場合も、管理サーバ28は、顧客評価情報テーブル284の要望フラグに「1」を設定し、そうでない場合には要望フラグは変更されない。管理サーバ28は、顧客評価情報テーブル284の要望フラグに「1」を設定した場合、顧客情報テーブルの対応する顧客の個別リクエストに「1」を設定する。これにより、当該顧客が何らかの要望事項等を持っていることが分かる。
また、顧客からの評価や要望の収集には、LINEやFacebookなどを利用してもよい。これらのSNS(social networking service)はアンケート機能などを備えるものもあり、これらを利用してもよい。
管理サーバ28の管理者、あるいは、スーパーマーケットなどの企業の販売担当者は、顧客の評価や要望を確認し、各処理フェーズの条件を更新、あるいは、見直しを行う(ステップS11)。
例えば、図6の顧客評価情報テーブル284に示すように「卵パックを一番上に置かないでほしい」といった要望があったと仮定する。図6においては顧客評価情報テーブル284に関する理解を容易なものとするため、「卵パックを一番上に置かないでほしい」と記載している。システムの管理者等は、実際にコンピュータにこの要望を理解させるために、この記載を、演算部24が理解できるよう、例えば、「卵」の「強度」を「1」から「3」に変更せよ、といった趣旨の指示を表すスクリプトとして記載してもよい。このスクリプトは、例えば、以下のようなものであってもよい。
void main{
marchandise-table.ID00003.unbreakableness = 3;
}
演算部24は当該顧客に関しこのスクリプトを参照し、この顧客については「卵」の「強度」を「3」として商品の買い物袋への収納を行うものと理解する。このため、「卵」よりも「強度」の低い商品が卵よりも上に配置されることとなる。上記のスクリプトは「卵パックを一番上に置かないでほしい」と併記して記載されてもよい。演算部24はスクリプトを参照し、システムの管理者は「卵パックを一番上に置かないでほしい」を参照し得る。また、上記のスクリプトはさらに複雑な指示を行うものであってもよい。例えば、収納リスト中に卵が含まれる場合、かつ、演算部24によるシミュレーションで卵が一番上の列に配置される場合、卵を下に配置された商品と入れ替える、などの指示を記載するものであってもよい。なお、ここでは商品情報テーブル282は更新されず、「卵」の「強度」は「1」のままなので、他の顧客には影響がない。
例えば、図6の顧客評価情報テーブル284にあるように、顧客から「食パン」が「一部押し潰されていた」といった苦情を受けた場合には、販売担当者は、図4の商品情報テーブル282を見直し、「食パン」の強度を最も低い1に変更するなどの対策を行い得る。また、顧客評価情報テーブル284の当該顧客の要望事項に、例えば、収納リスト中に食パンが含まれる場合、演算部24によるシミュレーションで食パンを収納リストの最後に配置する、などの指示を記載するものを追加してもよい。食パンが収納リストの最後に配置されると、実際の収納の際には食パンが最後に買い物袋に収納され、商品の一番上に配置され得る。
上記実施形態のほか、あるいは上記実施形態に加え、少なくとも以下の実施形態を利用し得る。
1つの実施形態においては、例えば、商品の自動袋詰めシステムにおける管理サーバであって、顧客情報取得部から顧客に関する情報を取得し、商品読取部から顧客が購入する商品に関する情報を取得し、顧客が購入する商品に関する情報を参照し、データベース中に前記顧客からの要望事項がある場合にはこれを参照して、商品の袋詰めの際の配置を決定し、決定に従って商品の袋詰めを収納実行部に行わせ、顧客評価部を介して商品の袋詰めに関する顧客からのフィードバックを得て、フィードバックの内容を顧客に関する情報と紐づけてデータベースに格納する、ように構成された商品の自動袋詰めシステムにおける管理サーバであってもよい。
1つの実施形態においては、例えば、顧客に関する情報を取得する顧客情報取得部と、顧客が購入する商品に関する情報を読み取る商品読取部と、顧客が購入する商品に関する情報を参照し、データベース中に顧客からの要望事項がある場合にはこれを参照して、商品の袋詰めの際の配置を決定する演算部と、演算部の決定に従って商品の袋詰めを行う収納実行部と、商品の袋詰めに関する顧客からのフィードバックを得る顧客評価部と、フィードバックの内容を顧客に関する情報と紐づけて格納するデータベースと、を具備する商品の自動袋詰めシステムであってもよい。
1つの実施形態においては、例えば、データベースが顧客評価情報テーブルを具備し、フィードバックの内容が顧客に関する情報と紐づけて顧客評価情報テーブルに格納され、演算部が、商品の袋詰めの際に、顧客評価情報テーブルに顧客からのフィードバックがすでに格納されており、かつ、顧客評価情報テーブルに顧客からの要望事項が格納されている場合に、顧客からの要望事項を適用して前記商品の袋詰めの際の配置を決定してもよい。
1つの実施形態においては、例えば、商品の自動袋詰めシステムが、商品の袋詰めに関する顧客からのフィードバックを得るための二次元コードを印刷したレシートを発行する決済処理部を更に具備する、ものであってもよい。
1つの実施形態においては、例えば、二次元コードは、顧客の顧客番号と、顧客からのフィードバックを受信するためのウェブページのアドレスと、に関する情報を示すものであってもよい。
1つの実施形態においては、例えば、顧客評価情報テーブルが、顧客のフィードバックに含まれる商品の袋詰めに関する瑕疵についての情報を格納するものであってもよい。
1つの実施形態においては、例えば、客評価情報テーブルが、顧客のフィードバックに含まれる商品の袋詰めに関する袋の破損の情報を格納する、ものであってもよい。
1つの実施形態においては、例えば、データベースが、商品に関する情報が格納された商品情報テーブルを具備し、演算部が、商品の袋詰めの際の配置を決定する際に、商品情報テーブルを参照して商品の袋詰めの際の配置を決定する、ものであってもよい。
1つの実施形態においては、例えば、商品情報テーブルが商品ごとの強度の情報を格納し、演算部が、商品の袋詰めの際の配置を決定する際に、少なくとも商品ごとの強度の情報を参照し、顧客評価情報テーブルに顧客からの要望事項が格納されている場合に、商品情報テーブルを更新することなく、顧客からの要望事項を適用して、商品の袋詰めの際の配置を決定してもよい。
1つの実施形態においては、例えば、商品の自動袋詰めシステムの制御方法であって、商品の自動袋詰めシステムの管理サーバにおいて、顧客に関する顧客情報を取得し、顧客が購入する商品に関する商品情報を読み取り、顧客が購入する商品に関する情報を参照し、データベース中に前記顧客からの要望事項がある場合にはこれを参照して、商品の袋詰めの際の配置を決定し、決定に従って商品の袋詰めを行い、商品の袋詰めに関する顧客からのフィードバックを受け取り、フィードバックの内容を顧客情報と紐づけてデータベースに格納する、商品の自動袋詰めシステムの制御方法であってもよい。
図8は、管理サーバの最小構成を示す図である。図7は、最小構成の管理サーバの処理フローを示す図である。管理サーバは、少なくとも顧客情報取得部から顧客に関する情報を取得し(ステップS01からS03、S12からS14)、商品読取部から顧客が購入する商品に関する情報を取得し(ステップS04)、顧客が購入する商品に関する情報を参照して、データベース中に顧客からの要望事項がある場合にはこれを参照して、商品の袋詰めの際の配置を決定し(ステップS05からS07、S15)、決定に従って商品の袋詰めを収納実行部に行わせ(ステップS08)、顧客評価部を介して商品の袋詰めに関する顧客からのフィードバックを得て(ステップS09)、フィードバックの内容を顧客に関する情報と紐づけてデータベースに格納する(ステップS10)、ように構成され得る。
上記の開示は例示である。本願や本発明の範囲は、上記の開示によって限定/制限されるものではないことが理解されるべきである。