JP2023132633A - カードスキャナおよびプログラム - Google Patents

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潔 荒川
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Abstract

【課題】情報管理面のリスクを回避できるカードスキャナ等を提供する。【解決手段】カードスキャナの制御装置20は、カードの画像をスキャナにより読み取る画像読取手段203と、カードの画像に基づきカードの表裏と天地を判定する判定手段204と、を有する。画像読取手段203は、判定手段204による判定に用いる画像を読み取る際に、予め定められたカードの非読取領域を避けて、カードの両面の画像の読み取りを行うことができる。【選択図】図4

Description

本発明は、カードスキャナとそのプログラムに関する。
行政手続や金融機関等での本人確認業務において、マイナンバーカードや運転免許証等のIDカード(本人確認証)を用いるケースが増えている。
例えば特許文献1には、IDカードの読み取りを行うカードスキャナの例が開示されており、IDカードをカードスキャナに挿入し、IDカードの画像をスキャナによって読み取ることで、IDカードの券面の文字情報等をOCR(光学的文字認識)処理により取得することが可能になり、業務効率化やサービス向上を実現できる。
特開2019-080297号公報
しかしながら、IDカードが常に正しくカードスキャナに挿入されるとは限らず、IDカードの表裏や天地を誤って挿入する場合もある。そのため、カードスキャナには、IDカードを読み取った画像からその表裏や天地を判定する機能を有するものがあり、表裏や天地の正誤に応じて適切な処理を行うことができる。
ただし、IDカードには、個人情報や機微情報等も記載されており、IDカードを読み取るとこれらの情報がRAM等に記憶されることになる。IDカードの表裏や天地の判定のような本来業務とは直接の関係が無い場面でこれらの情報を読み取ることは、データ消去等の適正な対応をとるとしても、情報管理面のリスクを踏まえればできるだけ避けたいといったニーズがあった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、情報管理面のリスクを回避できるカードスキャナ等を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するための第1の発明は、カードの画像をスキャナにより読み取る画像読取手段と、カードの画像に基づきカードの表裏と天地を判定する判定手段と、を有し、前記画像読取手段は、前記判定手段による判定に用いる画像を読み取る際に、予め定められたカードの非読取領域を避けて、画像の読み取りを行うことを特徴とするカードスキャナである。
本発明のカードスキャナは、予め定められた非読取領域を避けてカードの画像を読み取り、その画像に基づきカードの表裏と天地を判定し、判定結果に応じて適切な処理を行うことができる。カードの非読取領域はスキャン自体が行われず、そのため、RAM等には一瞬たりとも非読取領域の情報が記憶されることがない。これにより、カードの非読取領域の情報を、カードの表裏や天地の判定といった本来業務とは直接関係の無い場面で読み取るのを避け、情報管理面でのリスクを回避することができる。
前記画像読取手段は、前記判定手段による判定に用いる画像を読み取る際に、カードの両面を読み取ることが望ましい。
これにより、カードの両面の画像からカードの表裏と天地の判定を精度よく行うことができる。
前記スキャナとして、カードのそれぞれの面の読み取りを行う一対のスキャナが設けられることが望ましい。あるいは、前記スキャナとして、カードの一方の面の読み取りを行う1つのスキャナのみが設けられ、前記カードスキャナは、カードを上下に反転させる反転機構を備えることも望ましい。
前者の場合、カードの両面を同時に読み取ることができ、後者の場合、カードを反転させることでスキャナが1つで済む。
前記非読取領域は、例えばカード上の個人情報または機微情報を含む領域である。
これにより、マイナンバーカードの個人番号のような個人情報や機微情報を、本来業務とは直接関係の無い場面で読み取ってしまうのを避けることができる。
前記カードスキャナは、カードの、前記非読取領域を有しない所定面の画像を送信先に送信する送信手段を有し、前記画像読取手段は、前記送信手段により送信する画像を読み取る際に、前記判定手段によるカードの表裏の判定結果に基づき、カードの前記所定面全体をスキャナによって読み取ることが望ましい。
これにより、カードの所定面の全体画像を送信先のコンピュータ等に送信することができ、送信先における業務を効率化できる。
前記カードはICチップを有し、前記カードスキャナは、前記送信先から受信した、ICチップ内のデータを読み取るための認証情報を用い、ICチップ内のデータを読み取るIC読取手段を有し、前記送信手段は、さらに、前記送信先に当該データを送信することが望ましい。
これにより、カードのICチップ内に格納されたデータを読み取って送信先に送信することができ、送信先における業務を効率化できる。
前記カードスキャナは、前記判定手段によるカードの天地の判定結果に応じて、カードの前記所定面を読み取った画像を回転させる画像処理手段を有することが望ましい。
カードの天地の判定結果に応じて画像を回転させることで、天地が一定の画像を常に送信先に送信することができる。
前記スキャナは、搬送中のカードをスキャンするラインスキャナであり、前記ラインスキャナの長手方向は、カードの搬送方向と平面視で直交する方向に配置され、前記画像読取手段は、前記判定に用いる画像を読み取る際に、前記ラインスキャナの長手方向の一部の撮像素子のみ動作させることが望ましい。
これにより、カード上の非読取領域を避けてカードの画像を読み取ることが可能となる。
第2の発明は、カードスキャナの制御装置を、カードの画像をスキャナにより読み取る画像読取手段と、カードの画像に基づきカードの表裏と天地を判定する判定手段と、を有し、前記画像読取手段は、前記判定手段による判定に用いる画像を読み取る際に、予め定められたカードの非読取領域を避けて、画像の読み取りを行うことを特徴とする制御装置として機能させるためのプログラムである。
本発明により、情報管理面のリスクを回避できるカードスキャナ等を提供することが可能となる。
カード読取システム1を示す図。 カード10を示す図。 カードスキャナ2の構成を示す図。 カードスキャナ2の機能を示す図。 カード読取処理を示すフローチャート。 上部スキャナ24、下部スキャナ25について説明する図。 カード10の挿入パターンと読み取り範囲Rについて説明する図。 カードスキャナ2aの構成を示す図。 カード10の反転について説明する図。
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
(1.カード読取システム1)
図1は、本発明の実施形態に係るカードスキャナ2を有するカード読取システム1を示す図である。図1に示すように、カード読取システム1は、カードスキャナ2とコンピュータ3とを通信可能に接続して構成される。
カードスキャナ2は、カード10の券面の画像を光学的に読み取るとともに、カード10が有する図示しないICチップに格納されたデータを読み取る。
コンピュータ3は、行政手続や本人確認に係る業務を行うための上位装置であり、その一環として、カード10の画像から各種の情報を取得したり、ICチップに格納されたデータをカードスキャナ2から受信したりする。コンピュータ3には、制御部、記憶部、通信部等を備える一般的なパーソナルコンピュータを用いることができるが、これに限定されない。
カード10は、カードスキャナ2の読取対象となる媒体であり、本実施形態では本人確認証である。本人確認証は、各種の行政機関、金融機関や携帯電話キャリア等で行政手続や本人確認に用いられる媒体であり、本実施形態では特に、マイナンバーカードとする。ただし、読取対象のカード10はこれに限らず、運転免許証、社員証、その他の各種カードであってもよい。
図2(a)、(b)はそれぞれ、カード10(マイナンバーカード)の表面と裏面の概略を示す図であり、カード10の券面を一部省略して模式的に示したものである。
カード10では、長方形状の基材上に様々な券面情報が印刷等により形成される。例えばマイナンバーカードについては、表面に、顔画像101、氏名、住所、生年月日、性別、有効期限等が形成される。また裏面には、個人番号103や氏名、生年月日等が形成される。
その他、カード10の裏面には、ICチップの接触端子102が露出する。ICチップには、カード10の券面情報の一部または全部、或いはその他の情報がデータとして格納される。ICチップは接触式、非接触式のいずれの方式でも通信を行うことが可能であり、本実施形態では、非接触式の通信を行うことでICチップ内のデータが読み取られるものとする。
(2.カードスキャナ2)
図3はカードスキャナ2の構成を示す図である。図3に示すように、カードスキャナ2は、カード挿入口21、カード挿入検知センサ22、カード搬送機構23、上部スキャナ24、下部スキャナ25、ICリーダライタ26、通信I/F27、及び制御装置20等を有する。
カード挿入口21は、図1に示すように、カードスキャナ2の筐体の正面に設けられる。カードスキャナ2では、カード挿入口21からカード10の挿入さらにはカード10の排出が行われる。
カード挿入検知センサ22は、カード挿入口21に挿入されたカード10を検知するものである。
カード搬送機構23は、搬送ローラーや、搬送ローラーの駆動源であるモータ等を備え、カード挿入口21に挿入されたカード10を筐体内で搬送する。
上部スキャナ24、下部スキャナ25は、カード10の画像を光学的に読み取る一対のラインスキャナである。上部スキャナ24、下部スキャナ25は、カード搬送機構23で搬送されるカード10の上方、下方にそれぞれ設けられ、搬送中のカード10の上方、下方からスキャンを行ってカード10の読み取りを行うことで、カード10の両面の画像を取得する。
ICリーダライタ26は、カード10のICチップ内のデータを読み取るICリーダライタである。前記したように、本実施形態では非接触式の通信によりICチップ内のデータが読み取られるものとする。
通信I/F27は、コンピュータ3との間で通信を行うための通信インターフェースである。通信方式は有線、無線を問わない。通信I/F27は、例えば、USBやBluetooth(登録商標)等により構成される。
制御装置20は、カード挿入検知センサ22、カード搬送機構23、上部スキャナ24、下部スキャナ25、ICリーダライタ26、通信I/F27とバスにより接続され、各部の動作の制御を行う。
制御装置20は、CPU、ROM、RAM、記憶部等を備える。CPUは、記憶部、ROM等の記憶媒体に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バスを介して接続された各部を駆動制御する。
記憶部は、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等であり、CPUが実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS等が格納される。プログラムとしては、後述する処理を制御装置20に実行させるためのアプリケーションプログラムが格納されている。
図4は、カードスキャナ2の機能を示す図である。図4に示すように、カードスキャナ2の制御装置20は、検知手段201、搬送手段202、画像読取手段203、判定手段204、画像処理手段205、IC読取手段206、送信手段207等を有する。
検知手段201は、制御装置20が、カード挿入検知センサ22によってカード10の挿入を検知するものである。
搬送手段202は、制御装置20が、挿入されたカード10をカード搬送機構23により搬送するものである。
画像読取手段203は、制御装置20が、上部スキャナ24や下部スキャナ25によりカード10の画像を読み取るものである。特に本実施形態では、挿入されたカード10の表裏および天地の判定を行う際と、行政手続や本人確認等に係る業務の一環としてカード10の全体画像をコンピュータ3に送信する際の計2回、カード10の画像を読み取る。このうち前者(表裏等の判定時)の読み取りを「プレスキャン」、後者(全体画像の送信時)の読み取りを「本スキャン」ということがある。
判定手段204は、制御装置20が、カード10を読み取った画像から、カード10の表裏と天地を判定するものである。なお、カード10の天地は、図2(a)、(b)に示すカード10の上下を指す。
画像処理手段205は、制御装置20が、コンピュータ3に送信するカード10の全体画像に関し、必要な画像処理を行うものである。特に本実施形態では、判定手段204によるカード10の天地の判定結果に応じて、画像の回転を行う。
IC読取手段206は、制御装置20が、ICリーダライタ26を制御し、カード10のICチップ内のデータを読み取るものである。
送信手段207は、制御装置20が、カード10の全体画像やICチップ内のデータを通信I/F27を介して送信先であるコンピュータ3に送信するものである。
(3.カード読取処理)
次に、カード読取システム1におけるカード読取処理について図5等を参照して説明する。図5はカード読取処理を示すフローチャートであり、図5の各ステップは制御装置20がカードスキャナ2の各部を制御して実行する。
カードスキャナ2は、カード挿入口21にカード10が挿入されると、まずカード挿入検知センサ22によってカード10を検知する(S101)。
すると、カードスキャナ2は、挿入されたカード10をカード搬送機構23によって搬送しつつ、搬送中のカード10を上部スキャナ24、下部スキャナ25によってスキャン(プレスキャン)し、カード10の両面の画像を読み取る(S102)。ここで、カード10の挿入方向および搬送方向は、カード10の長手方向に対応する。
前記したように、上部スキャナ24、下部スキャナ25はラインスキャナであり、長手方向に並設される複数の撮像素子を有する。図6に示すように、上部スキャナ24、下部スキャナ25の長手方向は、カード10の搬送方向(図6の矢印参照)と平面視で直交する方向とされる。また上部スキャナ24、下部スキャナ25は、長手方向に沿って複数のユニットA~Cに分割されており、上部スキャナ24、下部スキャナ25の撮像素子は、これらのユニットA~Cごとに制御される。S102では、一部のユニットBの撮像素子のみ動作させることで、カード10の一部の範囲の画像を読み取る。この範囲は、後述するように、カード10上の個人番号103を含まないように定めた範囲である。
図7は、S102において読み取られるカード10の範囲Rを、カードスキャナ2へのカード10の挿入パターンごとに示したものである。ここで、カード10の挿入パターンには、(1)標準挿入、(2)逆さ挿入、(3)裏面挿入、(4)裏面逆さ挿入の4種類がある。
(1)標準挿入は、カード10の表面を上に向け、カード10の天地が図2(a)、(b)と同じとなるようにカード10が挿入された場合であり、本実施形態では、これを、カード10の表裏と天地が正しく挿入された状態とする。この場合、カード10の接触端子102は、下部スキャナ25による読み取り範囲Rの画像の左側に現れる。
(2)逆さ挿入は、カード10の表面は上に向いているが、カード10の天地が図2(a)、(b)とは逆の場合である。この場合、カード10の表裏は正しいが、カード10の天地が誤っており、カード10の接触端子102は、下部スキャナ25による読み取り範囲Rの画像の右側に現れる。
(3)裏面挿入は、カード10の表面が下に向いているが、カード10の天地は図2(a)、(b)と同じ場合である。この場合、カード10の表裏は誤っているが、カード10の天地は正しく、カード10の接触端子102は、上部スキャナ24による読み取り範囲Rの画像の左側に現れる。
(4)裏面逆さ挿入は、カード10の表面が下を向いており、且つカード10の天地も図2(a)、(b)と逆になっている場合である。この場合、カード10の表裏も天地も誤っており、カード10の接触端子102は、上部スキャナ24による読み取り範囲Rの画像の右側に現れる。
ここで本実施形態では、いずれの場合でも、上部スキャナ24、下部スキャナ25による読み取り範囲Rに、カード所持者の個人情報である個人番号103が含まれていない。すなわち、S102では、カード10上の個人番号103を含む領域を非読取領域として予め定め、この非読取領域を避けて読み取り範囲Rが設定されている。
図5の説明に戻る。カードスキャナ2は、S102で読み取った画像から、カード10の表裏および天地を判定する(S103)。
本実施形態では、カード10の挿入時の表裏および天地に応じて、前記したように、上部スキャナ24、下部スキャナ25による読み取り範囲Rの画像のどちらに接触端子102が現れるか、および、読み取り範囲Rの画像における接触端子102の位置が異なる。従って、S103では、上部スキャナ24、下部スキャナ25による読み取り範囲Rの画像において、接触端子102の有無及び位置を検出し、(1)標準挿入、(2)逆さ挿入、(3)裏面挿入、(4)裏面逆さ挿入のうちいずれの挿入パターンであるかを判定できる。
カードスキャナ2は、カード10を先程とは逆方向に搬送してカード10の位置を戻した後、再度、上部スキャナ24または下部スキャナ25によりカード10の表面全体をスキャン(本スキャン)し、個人情報103(非読取領域)の存在しない、カード10の表面全体の画像を読み取る(S104)。
S104では、S103でのカード10の表裏の判定結果に応じて、上部スキャナ24と下部スキャナ25のいずれかによるスキャンが行われる。すなわち、S103において(1)標準挿入、または(2)逆さ挿入と判定された場合は、カード10の表面が上を向いていることから、上部スキャナ24を用いてカード10の表面全体をスキャンする。一方、S103において(3)裏面挿入、または(4)裏面逆さ挿入と判定された場合は、カード10の表面が下を向いていることから、下部スキャナ25を用いてカード10の表面全体をスキャンする。この際、上部スキャナ24、下部スキャナ25は、図6の全てのユニットA~Cを有効にして表面全体の画像を取り込む。
そして、カードスキャナ2は、S104で読み取ったカード10の表面全体の画像について、画像処理を行う(S105)。
この画像処理には、コンピュータ3においてカード10の画像を好適に取り扱うための前処理として必要な各種の画像処理が含まれるが、特に本実施形態では、S103でのカード10の天地の判定結果に応じて画像の回転を行う。すなわち、S103において(2)逆さ挿入、または(4)裏面逆さ挿入と判定された場合、挿入時のカード10の天地が誤っているため、S105では、S104で読み取った画像を180°回転させ、カード10の天地を正しくする。一方、S103において(1)標準挿入、または(3)裏面挿入と判定された場合は、挿入時のカード10の天地が正しく、上記の画像回転は行わない。
その後、カードスキャナ2は、カード10の表面全体の画像を、送信先であるコンピュータ3へ送信する(S106)。
コンピュータ3は、カードスキャナ2から送信された画像を用い、各種の処理を行うことができる。例えば、カード10の表面に表示される文字をOCR処理により読み取ってカード所持者の名前や生年月日などの情報を取得し、業務に利用することが可能である。本実施形態では特に、カード10の表面の文字からICチップの読み取りに用いるPIN(認証情報)を求め、PINをカードスキャナ2に送信してICチップの読取指示を行う。
カードスキャナ2は、コンピュータ3からPINを受信すると(S107)、カード10を搬送し、カード10のICチップ内のデータを、PINを用いてICリーダライタ26により読み取る(S108)。
その後、カードスキャナ2は、S108で読み取ったデータをコンピュータ3へ送信する(S109)。コンピュータ3は、受信したデータを業務に利用することが可能である。一方、カードスキャナ2はカード10をカード挿入口21まで搬送し、カード10をカード挿入口21から排出して(S110)処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態のカードスキャナ2は、カード10上の個人番号103を非読取領域とし、これを避けてカード10の画像を読み取り、その画像に基づきカード10の表裏と天地を判定し、判定結果に応じて適切な処理を行うことができる。カード10上の個人番号103はスキャン自体が行われず、そのため、RAM等には一瞬たりとも個人番号103が記憶されることがない。これにより、カード10の表裏や天地の判定といった本来業務とは直接関係の無い場面で個人番号103を読み取るのを避け、情報管理面でのリスクを回避することができる。
また本実施形態では、プレスキャンの際に上部スキャナ24と下部スキャナ25によって得たカード10の両面の画像から、カード10の表裏と天地の判定を精度よく行うことができる。また上部スキャナ24と下部スキャナ25によりカード10の両面を同時に読み取ることができ、処理の迅速化につながる。
また本実施形態では、カード10の表面全体の画像を送信先のコンピュータ3に送信することで、送信先における業務を効率化できる。この際、カード10の表面が上を向いているか下を向いているかは、プレスキャンの結果により判定できるので、その判定結果に応じて、上部スキャナ24または下部スキャナ25によってカード10の表面全体を読み取ることができる。
特に本実施形態では、コンピュータ3がカード10の画像からPINを求め、カードスキャナ2がPINを用いてICチップ内のデータを読み取って送信先のコンピュータ3に送信することで、送信先における業務を効率化することができる。ただし、コンピュータ3側の業務の内容によってはICチップ内のデータが不要な場合もあり、この場合、カードスキャナ2は、カード10の表面全体の画像をコンピュータ3へ送信(図5のS106)した後、カード10をカード挿入口21から排出して(S110)処理を終了する。
また本実施形態では、図5のS103でのカード10の天地の判定結果に応じて、S105においてカード10の画像を回転させることで、天地が一定の画像を常に送信先のコンピュータ3に送信することができる。
また本実施形態では、上部スキャナ24、下部スキャナ25としてラインスキャナが用いられ、プレスキャン時には、長手方向の一部のユニットBの撮像素子のみ動作させる。これにより、カード10上の個人番号103を避けてカード10の画像を読み取ることが可能となる。
しかしながら、本発明は上記の実施形態に限定されない。例えば、図7に示す読み取り範囲Rは個人番号103を避けた範囲としているが、読み取り範囲Rの設定はこれに限らず、各種の個人情報または機微情報を含む領域を予め非読取領域として定め、これを避けるように設定することができる。なお、「個人情報」は、特定の個人を識別できる情報等を指し、個人情報保護法第2条1項で規定されている。また「機微情報」は、プライバシーや国家機密など慎重に扱われるべき情報を指し、金融分野ガイドライン第5条第1項に規定されている。ただし、読み取り範囲Rは、個人情報や機微情報以外の情報管理面でのリスクがある情報を非読取領域とし、これを避けるように設定することも可能である。
また本実施形態では、図5のS104の本スキャンをカード10の表面全体に対して行っているが、カード10の種類やコンピュータ3側の業務の内容によっては、S104の本スキャンをカード10の裏面全体に対して行っても良い。この場合、S102のプレスキャン時の非読取領域は、カード10の表面に存在する情報の中から設定される。言い換えれば、S104において本スキャンを行う面は、非読取領域を有しない面(所定面)ということになる。
また本実施形態では、図5のS103において、読み取り範囲Rの画像内の接触端子102の有無とその位置によりカード10の表裏と天地を判定しているが、判定方法はこれに限らず、読み取り範囲Rの画像内のその他の要素に基づいてカード10の表裏と天地の判定を行うことも可能である。例えば図7の場合、顔画像101の領域を用いて判定を行うことも可能であり、顔画像101の領域の有無とその位置によりカード10の表裏と天地を判定することも可能である。
また、カード10の表面と裏面の要素をカード10の表裏と天地の判定に用いることも可能であり、この場合は、カード10の一方の面のみ読み取った画像から、カード10の表裏と天地の判定を行うことができる。
例えば図7の場合、カード10の表面の顔画像101の領域と、カード10の裏面の接触端子102の双方を用い、上部スキャナ24による読み取り範囲Rの画像のみから、カード10の表裏と天地の判定を行うことができる。すなわち、上部スキャナ24による読み取り範囲Rの画像に、顔画像101の領域と接触端子102のどちらが現れているかによりカード10の表裏を判定でき、顔画像101の領域または接触端子102の位置により、カード10の天地を判定することが可能である。
また、カードスキャナ2は、図5のS103においてカード10の表裏と天地の少なくともいずれかが誤っている場合に、カード10をカード挿入口21から排出し、カード10の表裏と天地を確認したうえで再度カード10を正しく挿入すべき旨のメッセージを音声出力したり、モニター(不図示)に表示出力したりすることもできる。カードスキャナ2は、再挿入されたカード10に対し、S104以降の残りの処理を続けて行うか、またはS101からの処理を改めて行うことが可能である。
また、本実施形態のカードスキャナ2は、カード10との間で非接触式の通信を行ってICチップ内のデータを読み取るが、場合によっては接触式の通信を行うことも可能である。この場合、ICリーダライタ26は、カード搬送機構23で搬送されるカード10の上方、下方のそれぞれに設けられ、S103でのカード10の表裏の判定結果に応じていずれかを動作させる。
また、図6の例では上部スキャナ24、下部スキャナ25が長手方向に3つのユニットA~Cを有するが、ユニットの数は3つに限らない。また本実施形態ではユニットA~Cごとの制御を行うが、撮像素子ごとの制御を行うことも可能であり、より詳細な読み取り範囲Rの設定が可能である。
また、カードスキャナ2の構成も特に限定されない。例えば図8のカードスキャナ2aに示すように、カード搬送機構23に反転機構231を設けることで、上部スキャナ24、下部スキャナ25のうちの一方を省略することも可能であり、スキャナが1つで済む。図8は下部スキャナ25を省略した例である。
反転機構231は、図9に示すように、カード10の天地を維持したままカード10を上下に反転させるものであり、既知の機構を用いることができる。
この場合、図5のS102では、反転機構231を利用することで、上部スキャナ24のみによってカード10のプレスキャンを行うことができる。例えば上部スキャナ24によってカード10をスキャンした後、図9に示すように反転機構231でカード10を反転し、再度上部スキャナ24によってカード10をスキャンすることで、カード10の両面の読み取り範囲Rを読み取ることができる。
S103の判定は、カード10の両面の読み取り範囲Rの画像を用いて前記と同様に行うことができ、S104では、S103でのカード10の表裏の判定結果により必要に応じてカード10を反転することで、上部スキャナ24によるカード10の表面全体のスキャンを行うことができる。
以上、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1:カード読取システム
2、2a:カードスキャナ
3:コンピュータ
10:カード
20:制御装置
21:カード挿入口
22:カード挿入検知センサ
23:カード搬送機構
24:上部スキャナ
25:下部スキャナ
26:ICリーダライタ
27:通信I/F
101:顔画像
102:接触端子
103:個人番号
201:検知手段
202:搬送手段
203:画像読取手段
204:判定手段
205:画像処理手段
206:IC読取手段
207:送信手段
231:反転機構

Claims (10)

  1. カードの画像をスキャナにより読み取る画像読取手段と、
    カードの画像に基づきカードの表裏と天地を判定する判定手段と、
    を有し、
    前記画像読取手段は、前記判定手段による判定に用いる画像を読み取る際に、予め定められたカードの非読取領域を避けて、画像の読み取りを行うことを特徴とするカードスキャナ。
  2. 前記画像読取手段は、前記判定手段による判定に用いる画像を読み取る際に、カードの両面を読み取ることを特徴とする請求項1記載のカードスキャナ。
  3. 前記スキャナとして、カードのそれぞれの面の読み取りを行う一対のスキャナが設けられることを特徴とする請求項2記載のカードスキャナ。
  4. 前記スキャナとして、カードの一方の面の読み取りを行う1つのスキャナのみが設けられ、
    前記カードスキャナは、カードを上下に反転させる反転機構を備えることを特徴とする請求項2記載のカードスキャナ。
  5. 前記非読取領域は、カード上の個人情報または機微情報を含む領域であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のカードスキャナ。
  6. 前記カードスキャナは、カードの、前記非読取領域を有しない所定面の画像を送信先に送信する送信手段を有し、
    前記画像読取手段は、前記送信手段により送信する画像を読み取る際に、前記判定手段によるカードの表裏の判定結果に基づき、カードの前記所定面全体をスキャナによって読み取ることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のカードスキャナ。
  7. 前記カードはICチップを有し、
    前記カードスキャナは、前記送信先から受信した、ICチップ内のデータを読み取るための認証情報を用い、ICチップ内のデータを読み取るIC読取手段を有し、
    前記送信手段は、さらに、前記送信先に当該データを送信することを特徴とする請求項6記載のカードスキャナ。
  8. 前記カードスキャナは、前記判定手段によるカードの天地の判定結果に応じて、カードの前記所定面を読み取った画像を回転させる画像処理手段を有することを特徴とする請求項6または請求項7記載のカードスキャナ。
  9. 前記スキャナは、搬送中のカードをスキャンするラインスキャナであり、
    前記ラインスキャナの長手方向は、カードの搬送方向と平面視で直交する方向に配置され、
    前記画像読取手段は、前記判定に用いる画像を読み取る際に、前記ラインスキャナの長手方向の一部の撮像素子のみ動作させることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載のカードスキャナ。
  10. カードスキャナの制御装置を、
    カードの画像をスキャナにより読み取る画像読取手段と、
    カードの画像に基づきカードの表裏と天地を判定する判定手段と、
    を有し、
    前記画像読取手段は、前記判定手段による判定に用いる画像を読み取る際に、予め定められたカードの非読取領域を避けて、画像の読み取りを行うことを特徴とする制御装置として機能させるためのプログラム。
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