JP2023132508A - 亜酸化窒素浄化システム及びそれを用いた亜酸化窒素浄化方法 - Google Patents

亜酸化窒素浄化システム及びそれを用いた亜酸化窒素浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】N2Oを含むガスにCO2やO2が含まれる場合であっても、100℃以下の温度下で、N2Oを還元除去することが可能な亜酸化窒素浄化システムを提供すること。【解決手段】CO2及びH2の共存下で亜酸化窒素(N2O)を分解するためのN2O分解触媒1を備える反応器2と、前記反応器2にH2を連続的に供給するための水素供給部4と、前記反応器2内の温度を0~100℃の範囲内に制御するための温度制御装置とを備えており、前記N2O分解触媒1がカーボン担体に担持されたロジウム(Rh)を含有するものであることを特徴とする亜酸化窒素浄化システム。【選択図】図1

Description

本発明は、亜酸化窒素浄化システム及びそれを用いた亜酸化窒素浄化方法に関する。
燃焼炉や自動車などから排出される燃焼排ガスや、加熱装置や化学プラントなどから排出される各種産業排ガス中に含まれる亜酸化窒素(NO)は、成層圏でオゾン層を破壊したり、また、高い温室効果を示すことから、その効率的な分解除去方法の開発が望まれ、各種のNO分解触媒や分解装置及び分解方法が研究されている。
例えば、特開2015-85224号公報(特許文献1)には、Rhと、Zn等とFeとを含む複合金属酸化物からなる担体とを含むNO分解触媒に、NO含有ガスを接触させてNOを分解するNO含有ガスの分解方法が開示されている。この方法では、H等の還元性ガスを用いていないため、200℃以下の温度下におけるNO含有ガスの分解性能は十分ではなかった。
そこで、特開2015-16394号公報(特許文献2)には、NO含有ガスを、Pt等の活性金属とCeを含有する担体とを含んでいるNO分解触媒に接触させるとともに、水素含有ガスを前記NO含有ガスに間欠的に供給してNOを分解するNO含有ガスの分解方法が開示されている。この方法では、前記NO含有ガスに水素含有ガスを供給しているため、200℃以下の温度でもNO含有ガスの分解が可能となったが、NO含有ガスにCOが含まれると、NOの分解性能が低下するという問題があった。
また、特開平9-19627号公報(特許文献3)には、一酸化窒素及び還元性ガスを含む混合ガスを、PtやPdを担持させた塩基性活性炭素材に接触させることにより、塩基性活性炭素材を触媒として一酸化窒素と還元性ガスを反応させ、一酸化窒素を窒素分子に還元させる一酸化窒素の除去方法が開示されている。この方法では、一酸化窒素及び還元性ガスを含む混合ガスと前記塩基性活性炭素材とを接触させる際に、200℃以上の温度が必要であり、200℃未満の温度で接触させると、還元反応が十分に進行しないという問題があった。
そこで、特開平10-66831号公報(特許文献4)には、アルカリ金属を担持した活性炭素材を、酸素を含まない雰囲気において500~1500℃の温度で熱処理した後、酸素と接触させることなく保持した変性活性炭素材に、窒素酸化物を含み酸素を含まない原料ガスを接触させることにより、原料ガス中の窒素酸化物の少なくとも一部を窒素に還元する窒素酸化物の除去方法が開示されている。この方法では、30℃の温度下で前記変性活性炭素材に前記原料ガスを接触させても窒素酸化物を除去することが可能であるが、原料ガスに酸素が含まれると、前記変性活性炭素材が失活し、窒素酸化物の除去性能が低下するという問題があった。
特開2015-85224号公報 特開2015-16394号公報 特開平9-19627号公報 特開平10-66831号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、亜酸化窒素(NO)を含むガスにCOやOが含まれる場合であっても、100℃以下の温度下で、NOを還元除去することが可能な亜酸化窒素浄化システム及びそれを用いた亜酸化窒素浄化方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、NO分解触媒としてカーボン担体に担持されたロジウム(Rh)を含有する触媒を用いることによって、NOを含むガスにCOやOが含まれる場合であっても、Hの存在下、100℃以下の温度下において、NOを還元できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の亜酸化窒素浄化システムは、CO及びHの共存下で亜酸化窒素(NO)を分解するためのNO分解触媒を備える反応器と、前記反応器にHを連続的に供給するための水素供給部と、前記反応器内の温度を0~100℃の範囲内に制御するための温度制御装置とを備えており、前記NO分解触媒がカーボン担体に担持されたロジウム(Rh)を含有するものであることを特徴とするものである。
本発明の亜酸化窒素浄化システムにおいては、前記カーボン担体がカーボンブラックであることが好ましい。
また、本発明の亜酸化窒素浄化方法は、前記本発明の亜酸化窒素浄化システムを用いて亜酸化窒素(NO)を浄化する方法であって、前記反応器にCOとNOとを含むガスを供給するとともに、前記水素供給部から前記反応器にHを連続的に供給し、0~100℃の範囲内の温度下、CO及びHの共存下でNOを前記NO分解触媒に接触させることを特徴とする方法である。
なお、本発明によって、NOを含むガスにCOやOが含まれる場合であっても、100℃以下の温度下で、NOを還元することが可能となる理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、Rhは、NOの還元反応によって酸化状態となるが、Hの存在下では還元(メタル化)されるため、定常的に高いNO還元活性が維持される。しかしながら、一般的なRh触媒は、Oの共存下では、Hの存在下であっても、酸化状態となり、高いNO還元活性を定常的に維持することが困難となる。
一方、本発明に用いられるNO分解触媒は、Rhがカーボン担体に担持されたものである。このカーボン担体は、Hの存在下においてRhの還元(メタル化)を促進することが可能であり、また、Rhの二酸化炭素被毒や酸素被毒を抑制することも可能であると推察される。このため、本発明に用いられるNO分解触媒においては、COやOの共存下であっても、Hの存在下、100℃以下の温度下で、Rhを還元(メタル化)することができ、高いNO還元活性が定常的に維持されると推察される。
本発明によれば、亜酸化窒素(NO)を含むガスにCOやOが含まれる場合であっても、100℃以下の温度下で、NOを還元除去することが可能となる。
本発明の亜酸化窒素浄化システムの好適な一実施態様を示す模式図である。 本発明の亜酸化窒素浄化システムの他の好適な一実施態様を示す模式図である。 CO及びOの非共存下におけるNOの還元率を示すグラフである。 COの共存下におけるNOの還元率を示すグラフである。 の共存下におけるNOの還元率を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明するが、本発明は前記図面に限定されるものではない。なお、以下の説明及び図面中、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する場合もある。
〔亜酸化窒素浄化システム〕
先ず、本発明の亜酸化窒素浄化システムについて説明する。本発明の亜酸化窒素浄化システムは、CO及びHの共存下で亜酸化窒素(NO)を分解するためのNO分解触媒を備える反応器と、前記反応器にHを連続的に供給するための水素供給部と、前記反応器内の温度を0~100℃の範囲内に制御するための温度制御装置とを備えるものであり、前記NO分解触媒はカーボン担体に担持されたロジウム(Rh)を含有するものである。
図1は、本発明の亜酸化窒素浄化システムの好適な一実施態様を示す模式図である。図1に示した亜酸化窒素浄化システムにおいては、NO分解触媒1を備える反応器2に、NOとCO又はOとを含むガスAを供給するための入ガス流路3が接続されており、入ガス流路3には、前記ガスAにHが混合され、NOとHとCO又はOとを含むガス(入ガス)Bが反応器2に供給されるように水素供給部4が接続されている。また、反応器2には、NOが浄化されたガス(出ガス)Cを排出するための出ガス流路5が接続されており、反応器2内のガス入口側には温度センサー6が設置されており、この温度センサー6は温度制御装置(図示なし)に接続されている。
また、図2は、本発明の亜酸化窒素浄化システムの他の好適な一実施態様を示す模式図である。図2に示した亜酸化窒素浄化システムにおいては、NO分解触媒1を備える反応器2に、NOとCO又はOとを含むガスAを供給するための入ガス流路3が接続されており、反応器2内のガス入口側には、前記ガスAにHが混合され、NOとHとCO又はOとを含むガス(入ガス)BがNO分解触媒1に供給されるように水素供給部4が接続されている。また、反応器2には、NOが浄化されたガス(出ガス)Cを排出するための出ガス流路5が接続されており、反応器2内のガス入口側には温度センサー6が設置されており、この温度センサー6は温度制御装置(図示なし)に接続されている。
本発明に用いられるNO分解触媒1は、カーボン担体に担持されたロジウム(Rh)を含有するものである。カーボン担体に担持されたロジウム(Rh)を含有するNO分解触媒においては、NOの還元反応によって酸化状態となったRhが、カーボン担体の作用により、100℃以下の低温下であってもHの存在下で還元(メタル化)が促進され、また、COやOの共存下であっても、これらによる被毒が抑制され、Rhの高いNO還元活性が定常的に維持されるため、定常的に高いNO還元性能を発揮することが可能となる。一方、カーボン以外の担体に担持されたロジウム(Rh)を含有するNO分解触媒においては、NOの還元反応によって酸化状態となったRhが、Hの存在下であっても、100℃以下の低温下では、還元(メタル化)されにくく、また、COやOの共存下では、これらによる被毒が起こるため、Rhの高いNO還元活性を定常的に得ることが困難となり、定常状態でのNO還元性能が低くなる。
前記カーボン担体としては、Rhの還元(メタル化)が更に促進され、また、Rhの二酸化炭素被毒や酸素被毒が更に抑制されるという観点から、カーボンブラックが好ましい。
また、前記カーボン担体の比表面積としては、50~2000m/gが好ましく、100~1500m/gがより好ましい。前記カーボン担体の比表面積が前記下限未満になると、Rhを高分散化できない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、高コストとなる傾向にある。
このようなNO分解触媒において、Rhの担持量としては、前記カーボン担体100質量部に対して、0.05~200質量部が好ましく、0.5~100質量部がより好ましい。Rhの担持量が前記下限未満になると、NO還元活性が十分に得られない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、Rhの粒子径が大きくなり、NO還元活性が飽和する傾向にある。
また、前記NO分解触媒1の形態としては特に制限はなく、例えば、ハニカム形状のモノリス触媒、ペレット形状のペレット触媒等の公知の形態を採用することができる。また、このような形態のNO分解触媒1に用いられる基材についても特に制限はなく、例えば、モノリス状基材、ペレット状基材、プレート状基材等が挙げられる。さらに、前記基材の材質も特に制限はなく、例えば、コージェライト、炭化ケイ素、ムライト等のセラミックス;クロム、ニッケル及びアルミニウムを含むステンレススチール等の金属が挙げられる。
本発明に用いられる水素供給部4としては特に制限はないが、例えば、水素ボンベ、水電解装置、NOx浄化用電気化学リアクター等が挙げられる。
本発明に用いられる温度制御装置は、温度センサー6を用いて反応器2内の温度を測定し、この測定温度に基づいて、反応器2内の温度を0~100℃の範囲内(好ましくは20~80℃の範囲内)に制御できる装置であれば特に制限はなく、例えば、マントルヒーター等の電熱線式ヒーター、赤外炉、ヒーターコア、ヒートポンプ、等の加熱装置や、熱交換器、ペルチェ素子クーラー等の冷却装置が挙げられる。
〔亜酸化窒素浄化方法〕
次に、本発明の亜酸化窒素浄化方法を、図1及び図2に示した亜酸化窒素浄化システムを用いた場合を例に説明する。図1に示した亜酸化窒素浄化システムを用いて亜酸化窒素(NO)を浄化する方法は、本発明の亜酸化窒素浄化方法の好適な一実施態様であり、図2に示した亜酸化窒素浄化システムを用いて亜酸化窒素(NO)を浄化する方法は、本発明の亜酸化窒素浄化方法の他の好適な一実施態様である。なお、前記本発明の亜酸化窒素浄化システムの好適な一実施態様において説明した内容と重複する内容については省略する。
本発明の亜酸化窒素浄化方法においては、反応器2にNOとCO又はOとを含むガスAを供給するとともに、水素供給部4から反応器2に水素(H)を連続的に供給し、0~100℃の範囲内の温度下、Hの存在下でNOをNO分解触媒1に接触させることにより、NOを窒素(N)にまで還元することができる。
図1に示した亜酸化窒素浄化システムでは、入ガス流路3において、NOとCO又はOとを含むガスAに、水素供給部4からHを混合し、NOとHとCO又はOとを含むガス(入ガス)Bを反応器2に供給する。また、図2に示した亜酸化窒素浄化システムでは、NOとCO又はOとを含むガスAを入ガス流路3から反応器2に供給するとともに、Hを水素供給部4から反応器2に供給し、反応器2内のガス入口側でNOとHとを混合し、NO分解触媒1に供給する。
OとHとCO又はOとを含むガス中のHの割合としては、NOとOとの合計量に対するHの体積比〔H/(NO+O)〕で、1~10が好ましく、1~8がより好ましい。Hの割合が前記下限未満になると、NOが未反応のまま排出されやすくなり、酸化状態となったRhが十分に還元(メタル化)されにくく、Rhの高いNO還元活性を定常的に得ることが困難となる傾向にあり、他方、Hの割合が前記上限を超えると、H供給分のエネルギーが無駄になり、高コスト化する傾向にある。
供給されるガスの流量としては特に制限はないが、例えば、NO分解触媒1に供給される入ガス(NOとHとCO又はOとを含むガス)Bの流量が、空間速度(=ガス流量/触媒体積)で、100~10000/分の範囲内にあることが好ましく、150~8000/分の範囲内にあることがより好ましい。
本発明の亜酸化窒素浄化方法においては、反応器2内の温度を0~100℃の範囲内に制御し、この温度下、Hの存在下でNOをNO分解触媒1に接触させる必要がある。反応器2内の温度が前記下限未満になると、NO分解触媒の活性が十分に得られない。他方、反応器2内の温度が前記上限を超えると、反応器2内の温度を上げるためにエネルギーが必要となり、高コスト化する。また、NO分解触媒の活性及びエネルギーコストの観点から、反応器2内の温度は、20~100℃の範囲内に制御することが好ましく、50~100℃の範囲内に制御することがより好ましい。
このように、NOを含むガスにCOやOが含まれる場合であっても、所定の温度下、Hの存在下でNOをNO分解触媒1に接触させることによって、NOはNにまで還元され、NOが浄化されたガス(出ガス)として出ガス流路5から排出される。そして、このNOの還元反応により、NO分解触媒を構成するRhは酸化状態となるが、本発明に用いられるNO分解触媒おいては、Rhがカーボン担体に担持されているため、100℃以下の低温下であって、Hの存在下、カーボン担体の作用により、酸化状態のRhの還元(メタル化)が促進され、また、COやOの共存下であっても、Rhの二酸化炭素被毒や酸素被毒が抑制される。その結果、Rhの高いNO還元活性を定常的に維持することができ、定常状態において高い還元率でNOを浄化することが可能となる。
以上、図1及び図2を参照して本発明の亜酸化窒素浄化システム及び亜酸化窒素浄化方法の好適な実施形態について説明したが、本発明の亜酸化窒素浄化システム及び亜酸化窒素浄化方法は上記実施形態に限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
容量30mlのバイアル瓶にロジウムアンミン水酸塩([Rh(NH](OH))溶液(Rh濃度:1.08質量%)2.78gを秤量し、イオン交換水10mlとエタノール5mlを添加して混合した後、カーボン担体としてキャボット社製のカーボンブラック(商品名:Vulcan XC-72、比表面積:214m/g)0.06gを添加した。得られた混合物をマイクロ波合成装置(株式会社アントンパール・ジャパン製「Monowave450」)を用いて1200rpmで攪拌しながら、140℃で1.5時間加熱して、前記カーボン担体にRhを担持した。得られた粉末をイオン交換水で洗浄した後、吸引ろ過により回収し、Rh担持多孔質カーボン触媒を得た。この触媒におけるRh含有量は33質量%(カーボン担体100質量部に対するRh担持量は50質量部)である。得られたRh担持多孔質カーボン触媒を直径0.5~1.0mmのペレット状に整粒した。
(実施例2)
ロジウムアンミン水酸塩の量を0.93gに、カーボンブラックの量を0.19gに変更した以外は実施例1と同様にして、Rh担持多孔質カーボン触媒を得た。この触媒におけるRh含有量は5質量%(カーボン担体100質量部に対するRh担持量は5質量部)である。得られたRh担持多孔質カーボン触媒を直径0.5~1.0mmのペレット状に整粒した。
(実施例3)
ロジウムアンミン水酸塩の量を0.19gに、カーボンブラックの量を0.198gに変更した以外は実施例1と同様にして、Rh担持多孔質カーボン触媒を得た。この触媒におけるRh含有量は1質量%(カーボン担体100質量部に対するRh担持量は1質量部)である。得られたRh担持多孔質カーボン触媒を直径0.5~1.0mmのペレット状に整粒した。
(実施例4)
Rh濃度が1.08質量%のロジウムアンミン水酸塩溶液の代わりにRh濃度が0.27質量%のロジウムアンミン水酸塩溶液0.37gを用い、カーボン担体としてライオン株式会社製のカーボンブラック(商品名:ケッチェンブラックEC600JD、比表面積:1270m/g)0.099gを用いた以外は実施例1と同様にして、Rh担持多孔質カーボン触媒を得た。この触媒におけるRh含有量は1質量%(カーボン担体100質量部に対するRh担持量は1質量部)である。得られたRh担持多孔質カーボン触媒を直径0.5~1.0mmのペレット状に整粒した。
(比較例1)
イオン交換水10mlにカーボン担体としてキャボット社製のカーボンブラック(商品名:Vulcan XC-72、比表面積:214m/g)1.2gを添加して攪拌し、さらに、テトラアンミンパラジウム水酸塩(Pd(NH(OH))溶液(Pd濃度:20g/L)30mlとイオン交換水20mlを添加して攪拌した。得られた混合物をホットスターラーを用いて攪拌しながら、150℃で蒸発乾固させ、さらに、110℃で20時間乾燥させた後、水素雰囲気下、100℃で1時間還元し、Pd担持多孔質カーボン触媒を得た。この触媒におけるPd含有量は33質量%(カーボン担体100質量部に対するPd担持量は50質量部)である。得られたPd担持多孔質カーボン触媒を直径0.5~1.0mmのペレット状に整粒した。
(比較例2)
市販のPt担持多孔質カーボン触媒(田中貴金属工業株式会社製「TEC10V30E」、Pt含有量:29質量%)を直径0.5~1.0mmのペレット状に整粒した。
(比較例3)
イオン交換水100mlに硝酸ロジウム水溶液(Rh濃度:2.75質量%)54.55gを添加して攪拌し、さらに、CeO粉末(第一稀元素化学工業株式会社製「酸化セリウム」)3.5gを添加して攪拌した。得られた混合物をホットスターラーを用いて攪拌しながら、150℃で蒸発乾固させ、さらに、110℃で20時間乾燥させた後、大気中、500℃で3時間焼成し、Rh担持CeO触媒を得た。この触媒におけるRh含有量は30質量%(CeO担体100質量部に対するRh担持量は43質量部)である。得られたRh担持CeO触媒を直径0.5~1.0mmのペレット状に整粒した。
(比較例4)
硝酸ロジウム水溶液(Rh濃度:2.75質量%)の量を3.67gに、CeO粉末の量を10gに、大気中での焼成温度を300℃に変更した以外は、比較例3と同様にして、Rh担持CeO触媒を得た。この触媒におけるRh含有量は1質量%(CeO担体100質量部に対するRh担持量は1質量部)である。得られたRh担持CeO触媒を直径0.5~1.0mmのペレット状に整粒した。
(比較例5)
イオン交換水100mlに酢酸ロジウム(Rh含有量:36.6質量%)0.272g及びクエン酸鉄アンモニウム(Fe含有量:16質量%)0.2196gを添加して攪拌し、さらに、CeO粉末(第一稀元素化学工業株式会社製「酸化セリウム」)10gを添加して攪拌した。得られた混合物をホットスターラーを用いて攪拌しながら、150℃で蒸発乾固させ、さらに、110℃で20時間乾燥させた後、大気中、300℃で3時間焼成し、RhFe担持CeO触媒を得た。この触媒におけるRh含有量は1質量%(CeO担体100質量部に対するRh担持量は1質量部)であり、Fe含有量は0.35質量%(CeO担体100質量部に対するFe担持量は0.35質量部)である。得られたRhFe担持CeO触媒を直径0.5~1.0mmのペレット状に整粒した。
<NO還元性能評価試験>
先ず、触媒の嵩密度を考慮して、実施例1~4で得られたRh担持多孔質カーボン触媒、比較例1で得られたPd担持多孔質カーボン触媒、及び比較例2で得られたPt担持多孔質カーボン触媒については、内径15mmの石英製反応管に充填(触媒充填量:0.4g)し、比較例3、4で得られたRh担持CeO触媒及び比較例5で得られたRhFe担持CeO触媒については、内径12mmの石英製反応管に充填(触媒充填量:0.4g)した。この反応管を、水素供給部と温度制御装置を備えた固定床流通型反応装置に装着し、以下の方法によりNO還元性能評価試験を行った。すなわち、触媒を充填した前記反応管(触媒床)に水素と水分と窒素との混合ガス(H(3000ppm)+HO(5%)+N(残部))を5L/分で流通させながら、触媒入ガス温度を100℃まで昇温させて5分間保持し、前処理を行った。その後、水分と窒素との混合ガス(HO(5%)+N(残部))を5L/分で流通させながら、触媒入ガス温度を50℃まで降温させた。
次に、表1に示した各モデルガスを前記触媒に流量5L/分、温度50℃で5分間流通させ、NOの還元反応を行った。還元反応中の触媒入ガス中及び触媒出ガス中のNO濃度を非分散赤外線ガス分析計(NDIR)を用いて測定し、モデルガス流通開始1分後から4分後までの間の定常状態のNOの還元率を求めた。その結果を図3~図5に示す。
図3は共存ガスが存在しないモデルガスにおけるNOの還元率、図4はCOが共存するモデルガスにおけるNOの還元率、図5はOが共存するモデルガスにおけるNOの還元率を示す。
図3に示したように、NO分解触媒として、Rh担持多孔質カーボン触媒(実施例1~4)を用いた場合には、CO及びOの非共存下において、100℃以下の低温下でも、HによりNOを十分に還元処理できることがわかった。一方、NO分解触媒として、Pd担持多孔質カーボン触媒(比較例1)、Pt担持多孔質カーボン触媒(比較例2)、及びRh担持CeO触媒(比較例3、4)を用いた場合には、CO及びOの非共存下、100℃以下の低温下では、HによりNOを還元処理することは困難であった。
また、図4に示したように、NO分解触媒として、Rh担持多孔質カーボン触媒(実施例1~4)を用いた場合には、COの共存下においても、100℃以下の低温下で、HによりNOを十分に還元処理できることがわかった。一方、NO分解触媒として、Rh担持CeO触媒(比較例3、4)を用いた場合には、COの共存下、100℃以下の低温下で、HによりNOを還元処理することは困難であった。
さらに、図3及び図4に示したように、NO分解触媒として、RhFe担持CeO触媒(比較例5)を用いた場合、CO及びOの非共存下においては、100℃以下の低温下でも、HによりNOを還元処理することは可能であったが、COの共存下においては、100℃以下の低温下で、HによりNOを還元処理することは困難であった。
また、図5に示したように、NO分解触媒として、Rh担持多孔質カーボン触媒(実施例1)を用いた場合には、Oの共存下においても、100℃以下の低温下で、HによりNOを十分に還元処理できることがわかった。一方、NO分解触媒として、Rh担持CeO触媒(比較例3)を用いた場合には、Oの共存下、100℃以下の低温下で、HによりNOを還元処理することは困難であった。
以上の結果から、NO分解触媒として、Rh担持多孔質カーボン触媒を用いることによって、NOを含むガスにCOやOが含まれる場合であっても100℃以下の温度下でNOを十分に分解除去することが可能な本発明の亜酸化窒素浄化システムを構築できることが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、NOを含むガスにCOやOが含まれる場合であっても、100℃以下の低温下で、NOを還元除去することが可能となる。
したがって、本発明の亜酸化窒素浄化システムは、燃焼炉や自動車等から排出される燃焼排ガスや加熱装置や化学プラント等から排出される各種産業排ガスがCOやOを含み、かつ、100℃以下の温度になった場合であっても、これらの排ガスを加熱することなく、これらの排ガス中に含まれるNOを高い還元率で浄化することができるシステムとして有用である。
1:NO分解触媒
2:反応器
3:入ガス流路
4:水素供給部
5:出ガス流路
6:温度センサー
A:NOとCO又はOとを含むガス
B:入ガス(NOと水素とCO又はOとを含むガス)
C:出ガス(NOが浄化されたガス)

Claims (3)

  1. CO及びHの共存下で亜酸化窒素(NO)を分解するためのNO分解触媒を備える反応器と、
    前記反応器にHを連続的に供給するための水素供給部と、
    前記反応器内の温度を0~100℃の範囲内に制御するための温度制御装置と
    を備えており、
    前記NO分解触媒がカーボン担体に担持されたロジウム(Rh)を含有するものであることを特徴とする亜酸化窒素浄化システム。
  2. 前記カーボン担体がカーボンブラックであることを特徴とする請求項1に記載の亜酸化窒素浄化システム。
  3. 請求項1又は2に記載の亜酸化窒素浄化システムを用いて亜酸化窒素(NO)を浄化する方法であって、
    前記反応器にCOとNOとを含むガスを供給するとともに、前記水素供給部から前記反応器にHを連続的に供給し、0~100℃の範囲内の温度下、CO及びHの共存下でNOを前記NO分解触媒に接触させることを特徴とする亜酸化窒素浄化方法。
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