JP2023132331A - 振動シートおよび再生システム - Google Patents

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明男 新井
Akio Arai
好州 三木
Yoshikuni Miki
庸平 掛江
Yohei Kakee
怜 広見
Rei Hiromi
壽成 木村
Hisashige Kimura
浩二 阪本
Koji Sakamoto
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Abstract

【課題】振動に関する臨場感を向上させることができる振動シートおよび再生システムを供すること。【解決手段】実施形態に係る振動シートは、座面の中央部に設けられた主振動ユニットと、主振動ユニットの座面周囲に複数設けられ、主振動ユニットよりも小型な副振動ユニットとを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、振動シートおよび再生システムに関する。
従来、振動ユニットを組み込んだ振動シートがある。たとえば、ユーザが視聴する映像に応じて、振動シートを振動させることで映像に対する臨場感の向上を図る技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2004-081357号公報
しかしながら、従来技術では、振動に関する臨場感を向上させる点において改善の余地があった。たとえば、従来技術においては、振動の方向性を再現する点については考慮されていなかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、振動に関する臨場感を向上させることができる振動シートおよび再生システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る振動シートは、座面の中央部に設けられた主振動ユニットと、前記主振動ユニットの座面周囲に複数設けられ、前記主振動ユニットよりも小型な副振動ユニットとを備える。
本発明によれば、振動に関する臨場感を向上させることができる。
図1は、再生システムの構成例を示す図である。 図2は、振動シートの概要を示す図である。 図3は、副振動ユニットの固定例を示す図である。 図4は、主振動ユニットの固定例を示す図である。 図5は、主振動ユニットおよび副振動ユニットの固定状態の一例を示す模式図である。 図6は、主振動ユニットおよび副振動ユニットの固定状態の一例を示す模式図である。 図7は、背もたれ部を側面視した模式図である。 図8は、再生装置のブロック図である。 図9は、方向性信号の模式図である。 図10は、再生装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する振動シートおよび再生システムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態により本発明が限定されるものではない。
まず、図1および図2を用いて、実施形態に係る振動シートおよび再生システムの概要について説明する。図1は、再生システムの構成例を示す図である。図2は、振動シートの概要を示す図である。
図1に示すように、実施形態に係る再生システム1は、再生装置10と、表示装置3と、スピーカ4と、振動シート5とを備える。
表示装置3は、たとえば、ヘッドマウントディスプレイであり、ユーザに対し、再生装置10から提供されるXRコンテンツに関する映像信号を提示し、ユーザにVR体験を享受させるための情報処理端末である。
なお、表示装置3は、視界を完全に覆う非透過型であってもよいし、ビデオ透過型や光学透過型であってもよい。また、表示装置3は、センサ部によってユーザの内外の状況の変化を検知するデバイスであって、たとえばカメラやモーションセンサ等を有する。
スピーカ4は、たとえばヘッドフォン型に設けられ、ユーザの耳に装着される。スピーカ4は、再生装置10から提供される音声信号を発生させる。なお、スピーカ4は、ヘッドフォン型に限らず、たとえば、後述する振動シート5と一体に設けるようにしてもよい。たとえば、この場合、振動シート5のヘッドレスト近傍にスピーカ4が設けられる。また、スピーカ4は、ステレオオーディオや、マルチチャンネルオーディオにおいてよく用いられる床面等に設置されるものであってもよい。
振動シート5は、たとえば、ユーザが着座するシートである。振動シート5は、後述するように、複数の振動ユニットが組み込まれたシートであり、再生装置10から提供される振動信号にあわせて振動する。
再生装置10は、コンピュータであり、有線または無線で表示装置3と接続され、表示装置3に対し、XRコンテンツを再生する。また、再生装置10は、たとえば、表示装置3に設けられたセンサ部によって検知された状況の変化を随時取得し、かかる状況の変化をXRコンテンツに反映させる。
たとえば、再生装置10は、センサ部によって検知されたユーザの頭部や視線の変化に応じて、XRコンテンツの仮想空間における視界の向きを変化させることが可能である。XRとは、VR(Virtual Reality)、AR(Augmented Reality)、MR(Mixed Reality)、SR(Substitutional Reality)、AV(Audio/Visual)等を含むすべての仮想空間技術をまとめた表現である。なお、再生装置10が再生するコンテンツは、XRコンテンツに限定されるものではなく、アニメや映画などといったコンテンツであってもよい。また、再生装置10の構成例については、図8を用いて後述する。
ところで、XRコンテンツを提供するにあたり、シーンに応じて、振動シート5を振動させることで、XRコンテンツの臨場感の向上を図ることができる。一方、既存の振動シートにおいては、コンテンツの臨場感の向上を図る点において改善の余地があった。
具体的には、振動に方向性を持たせることについては考慮されていなかった。ここでの方向性とは、ユーザに対し振動発生源が存在する方向を感じさせる性質を指す。また、たとえば、既存の振動シートでは、座面の裏面(臀部と接触しない側の面)に振動ユニットを取り付ける場合が多く、このような状態においては、座面を介してユーザの臀部に振動が伝播するので、振動の減衰あるいは遅延に繋がる。
また、振動ユニットは、エキサイタなどの振動素子の仕様や大きさによって振動する振動周波数が規定されるので、1つの振動ユニットでは、広域の振動周波数をカバーするのは困難である。
これらの知見を基に、実施形態に係る振動シート5は、複数の振動ユニットを座面に設けることで、振動の方向性を再現し、振動に関する臨場感の向上を図ることとした。
具体的には、図2に示すように、振動シート5は、座面51と、背もたれ部54とから成る。座面51には、中央部に主振動ユニット52が設けられ、主振動ユニット52を囲うように、4方に4つの副振動ユニット53a~53dが設けられる。
なお、座面51の中央部は、座面51領域の重心位置とは限らず、ユーザがシートに着座した場合における接触面の重心(付近)の位置で、シート設計時に設定されてシート形状等が設計されることになる。
なお、本実施形態において、主振動ユニット52は、再生装置10から入力される主振動信号によって、基本的には方向性を表現しない、つまり主に振動の強度感を感じさせるような振動を与える振動ユニットとして用いられている。副振動ユニット53a~53dは、座面51の4隅に設けられ、再生装置10からそれぞれ入力される個別の方向性振動信号によって、方向性を表現する振動を与える振動ユニットとして用いられている。なお、方向性振動信号の一例については、図9を用いて後述する。
図2に示すように、副振動ユニット53aは、左太ももの付け根周辺と当接するように設けられ、副振動ユニット53bは、左臀部周辺と当接するように設けられる。また、副振動ユニット53cは、右太ももの付け根周辺と当接するように設けられ、副振動ユニット53dは、右臀部周辺と当接するように設けられる。
すなわち、振動シート5では、シートの向きを基準として座面の前後左右の4隅付近に副振動ユニット53a~53dをそれぞれ配置する。そのため、振動シート5では、副振動ユニット53a~53dそれぞれを独立して振動させることで、振動に方向性を持たせることが可能となる。
副振動ユニット53a~53dは、それぞれ主振動ユニット52よりも小型な振動素子が設けられ、主振動ユニット52に比べて高域周波数帯で振動する。そのため、振動シート5は、主振動ユニット52と、副振動ユニット53a~53dを設けることによって、超低域の振動を主振動ユニット52で再現し、主振動ユニット52よりも高広域である低域の振動を副振動ユニット53a~53dで再現することができる。なお、主振動ユニット52は大型であるため、超低域の振動を再現すること、また大振幅(高強度)の振動を再現することに関して有利となる。以下、副振動ユニット53a~53dを区別しない場合、副振動ユニット53と記載する。
振動シート5において、主振動ユニット52および副振動ユニット53は、ユーザが座った際に、座面51上でユーザの臀部と圧着されるように設置される。これにより、主振動ユニット52および副振動ユニット53による振動を減衰あるいは遅延させることなくユーザの臀部付近に提供することができる。
たとえば、主振動ユニット52は、座面51を支持する支持部としても機能し、ユーザが着座した場合に、クッションやシートカバー等の緩衝部材を介して臀部と圧着した状態をとる。また、主振動ユニット52の天板(振動板)が臀部中央に来るように配置することで、主振動ユニット52の振動をユーザにより正確に伝わり易くすることができる。
また、副振動ユニット53は、ユーザが着座する等、上方から荷重が加わった場合、その位置が固定した状態ではなく、クッションやシートカバー等の緩衝部材の弾性力によって、初期位置から垂直下方に変移して垂直上方向に力が作用するような状態、つまりにフローティング状態に固定される。すなわち、副振動ユニット53は、ユーザが着座した場合に、作用する荷重に応じて下側に沈むこみつつ、緩衝部材の弾性力によって適度な圧力(適当な緩衝部材の特性調整を施す)でユーザの臀部に圧着する。
これにより、副振動ユニット53を配置したことによる、副振動ユニット53が弾性変移することなくユーザの臀部に当たってしまうことによる座り心地の低下を防ぐことができる。なお、副振動ユニット53の固定方法の具体例については、図3を用いて後述する。
振動シート5は、背もたれ部54についても複数の小型振動ユニット55a~55dを有する。図2に示すように、背もたれ部54には、ユーザの左腰に対応する位置に小型振動ユニット55a、左肩に対応する位置に小型振動ユニット55b、右腰に対応する位置に小型振動ユニット55c、右肩に対応する位置に小型振動ユニット55dが設けられる。以下、小型振動ユニット55a~55dを区別しない場合、小型振動ユニット55と記載する。
たとえば、小型振動ユニット55は、主振動ユニット52と同様に再生装置10から入力される主振動信号に応じて振動するが、副振動ユニット53と同様に方向性振動信号に応じて振動する構成とすることにしてもよい。たとえば、この場合、小型振動ユニット55は、上下方向に配置されるという特性を活かし、垂直方向の方向性を再現するようにしてもよい。すなわち、平面方向の方向性を座面51に設置される副振動ユニット53によって再現し、垂直方向の方向性を背もたれ部54に設置される小型振動ユニット55で再現するようにしてもよい。
なお、座面51に設置される副振動ユニット53と、背もたれ部54に設置される小型振動ユニット55とは、同じ振動素子で構成されるようにしてもよく、異なる振動素子で構成するようにしてもよい。たとえば、同じ振動素子で構成する場合には、部品を共有して用いることができるので、経費削減を図ることができる。また、異なる振動素子で構成する場合には、再現可能な振動周波数をユーザの背中に加える振動として適切な範囲のものにすることができる。
次に、図3~図6を用いて、副振動ユニット53および主振動ユニット52の設置例について説明する。図3は、副振動ユニット53の固定例を示す図である。図4は、主振動ユニット52の固定例を示す図である。図5および図6は、主振動ユニット52および副振動ユニット53の固定状態の一例を示す模式図である。
図3に示すように、副振動ユニット53は、振動素子530と、振動板531およびシャーシ532によって構成される。振動素子530は、たとえば、エキサイタであり、その振動部分には振動板531が取り付けられる。
振動板531は、振動素子530による振動によって振動する板部材である。なお、振動板531は、特に限定されるものではないが、板金や樹脂によって構成される。シャーシ532は、振動素子530を保護する筒状部材であり、また振動シート5への固定にも利用される。すなわち、シャーシ532は、副振動ユニット53を物理的な衝撃から保護する機能を果たしつつ、副振動ユニット53を振動シート5に固定機能を担う。
また、図3に示すように、座面51のクッション表面51aaには、副振動ユニット53を設置するための貫通孔511a~511dが設けられる。貫通孔511a~511dに対し、副振動ユニット53をそれぞれ挿入すると、振動板531部分がクッション表面51aaにおける貫通孔511a~511dの周囲部分に支えられる。このため、垂直上方向にクッションの弾性力が作用する状態で副振動ユニット53をフローティング状態(硬性部材に直接的に接しない状態)に固定することができる。なお、たとえば、副振動ユニット53の下側にバネやコイルを設け、バネやコイルの弾性力によって、副振動ユニット53に垂直上方向の力を作用させる構成で、副振動ユニット53をフローティング状態で固定することにしてもよい。
また、図4に示すように、座面51のクッション裏面51abには、中央部にクッション部材をくり抜いた凹部520が設けられる。凹部520に対し、主振動ユニット52の天面を埋め込むように固定することで、クッション表面51aaの中央部に主振動ユニット52が位置するように固定される。
次に、図5および図6を用いて、主振動ユニット52および副振動ユニット53の具体的固定構造について説明する。
座面51は、弾力性があるやや硬質のクッション材(硬質スポンジ等)で成形されたシート基部515が、金属材等の剛性材からなる振動シート5(座面51)のシートシャーシ524に固定され、そしてシート基部515が、薄手のクッション材を皮、布等で覆った表皮材540で覆われた構造になっている。
シート基部515の下面における主振動ユニット52の設置位置には凹部520(図4参照)が設けられており、当該凹部520に主振動ユニット52が嵌め込まれることになる。主振動ユニット52は、コイルや磁気回路からなる振動発生機構が内蔵された本体部528と、発生した振動を外部に伝える伝達軸部529から構成され、伝達軸部529には振動板530が固定されている。なお、振動板530は、振動被伝達体(ユーザ)に振動を印加するのに適した材質、例えば適度の剛性がある樹脂板等で構成され、使用形態に応じて適切な形状、大きさのものが使用される。
主振動ユニット52の本体部528は、硬質樹脂等の剛性材料で形成された凹状(底面が正方形の筒状体)のシャーシ535の凹部内に固定され、振動板530はシャーシ535の上側外部に位置し、シート基部515の凹部520底部面に当接している。なお、振動板530とシャーシ535間には、振動板530からシャーシ535への振動が伝わらないようにゴム等で形成された防振板を設置しても良い。また、シャーシ535の下面には配線用の孔が設けられ、主振動ユニット52の信号伝達および電源供給用のコード527が配線可能なようになっている。
そして、シート基部515およびシャーシ535は、座面51のシートシャーシ524に固定され、さらに座面51のシートシャーシ524は車体のシャーシ(シート固定部)525に固定される。
また、シート基部515における副振動ユニット53の設置位置には貫通孔511が設けられており、当該貫通孔511に副振動ユニット53が嵌め込まれることになる。副振動ユニット53は、主振動ユニット52と同様に振動発生機構が内蔵された本体部522と、発生した振動を外部に伝える伝達軸部523から構成され、伝達軸部523には振動板520が固定されている。
なお、振動板520は、振動被伝達体(ユーザ)に振動を印加するのに適した材質、例えば適度の剛性がある樹脂板等で構成され、使用形態に応じて適切な形状、大きさのものが使用される。また、振動板520の表面(上面)には、ユーザの振動板520への当たりを和らげて快適するための、またユーザに加わる振動を適度に減衰等により振動感を穏やかで快適なものとするための弾性部材、例えばゴム材から構成される減振板533が設置されている。
副振動ユニット53の本体部522は、硬質樹脂等の剛性材料で形成された円筒状のシャーシ532の底部に固定されている。なお、シャーシ532の底部には孔が設けられており、当該孔から副振動ユニット53の伝達軸部523が突出し、またシャーシ532の底部における当該孔の周囲部分に副振動ユニット53の本体部522が固定される構造となっている。また、シャーシ532における振動板520とシャーシ532間の部分には、振動板520からシャーシ532への振動が伝わらないようにゴム等で形成された円環形状の防振板521が設置されている。
そして、シート基部515の貫通孔511に、上方から、シャーシ532を振動板520がシート基部515に当接するまで嵌入し、副振動ユニット53をシート基部515に固定する構造となっている。
なお、主振動ユニット52および副振動ユニット53は、座面51のシートシャーシ524への固定、シート基部515の弾性力によるシャーシ532およびシャーシ527への圧接、振動板520のシート基部515への当接などにより、シート基部515に固定されるが、必要に応じて接着などによる固定を併用しても良い。
そして、主振動ユニット52および副振動ユニット53が設置されたシート基部515が表皮材540で覆われ、座面51が形成される。なお、副振動ユニット53の信号伝達用および電源供給用のコード526は、シート基部515の貫通孔511を通して配線可能なようになっている。
このような構造により、ユーザが座面51に着座した際に、ユーザの着座荷重により、表皮材540およびシート基部515が弾性変形し、またその弾性変形に伴い副振動ユニット53が移動するとともに適度な反発力によりユーザに振動板520を押し当てることになるので、ユーザにとって座り心地の良い振動シートとなる。
次に図6を用いて副振動ユニットのシート基部515への固定構造に関し、別の構造例の説明を行う。これは、特に、副振動ユニットがシート基部515への固定に適した構造である(シャーシが適当な形状等である)場合、あるいは予めシート基部515への固定に適した構造のシャーシを副振動ユニットに装着した部品を準備した場合に、有効なものである。なお、図5で示した構成と同じ構成については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
シート基部515の上面における副振動ユニット63の設置位置には凹部611が設けられており、当該凹部611に副振動ユニット63が嵌め込まれることになる。
副振動ユニット63は、コイルや磁気回路からなる振動発生機構が内蔵された本体部522と、発生した振動を外部に伝える伝達軸部523と、外殻を形成する硬質樹脂等で成形されたシャーシ632から構成される。
なお、シャーシ632については、別部品として座面51の組み立てに適当な形状のものを作成し、別途用意した副振動ユニット63の本体部522(および伝達軸部523)を組み付けて副振動ユニット63を完成させてもよい。
伝達軸部523には振動板620が固定されている。また、振動板620の表面(上面)には、ユーザの振動板620への当たりを和らげて快適するための、またユーザに加わる振動を適度に減衰等により振動感を穏やかで快適なものとするための弾性部材、例えばゴム材から構成される減振板633が設置されている。
なお、本例においては、振動板620は副振動ユニット63のシート基部515への支持には利用しないので、振動板620の(図上側から見た)形状、大きさは凹部611より大きくする必要はなく、ユーザへの振動伝達特性が良好なものとすれば良い。本例では、製造の容易性等を考慮して振動板620の(図上側から見た)形状、大きさを凹部611と同じものとしている。
また、シャーシ632における振動板620とシャーシ632間の部分には、振動板620からシャーシ632への振動が伝わらないようにゴム等で形成された円環形状の防振板621が設置されている。
そして、シート基部515の凹部611に、上方から、副振動ユニット63を嵌入し(シャーシ632が凹部611の底面に当接する)、副振動ユニット63をシート基部515に固定する構造となっている。
なお、シート基部515の凹部611には、ケーブルが通れる径の貫通孔612が設けられており、副振動ユニット63の信号伝達用および電源供給用のコード526は、この貫通孔612を通して配線可能なようになっている。そして、副振動ユニット63等が設置されたシート基部515が表皮材540で覆われ、座面51が形成される。
このような構造によっても、ユーザが座面51に着座した際に、ユーザの着座荷重により、表皮材540およびシート基部515が弾性変形し、またその弾性変形に伴い副振動ユニット63が移動するとともに適度な反発力によりユーザに振動板620を押し当てることになるので、ユーザにとって座り心地の良い振動シートとなる。
次に、図7を用いて、背もたれ部54について説明する。図7は、背もたれ部54を側面視した模式図である。図7に示すように、背もたれ部54には、座面51の背もたれ部54を構成するクッション部材540をくり抜いて、小型振動ユニット55が設置される。
図7に示すように、小型振動ユニット55は、振動素子550と、振動板551と、シャーシ553を有する等、基本的には図3および図5に示した副振動ユニット53を設置構造と同様である。また、振動板551をクッション性のあるパット555によって覆うことで、クッション性を担保する。
小型振動ユニット55は、座面51に設けられる副振動ユニット53と同様に、クッション部材540の弾性力を利用することで、前方方向(ユーザの背中)に力が作用するフローティング構造である。
そのため、ユーザの背中から背もたれ部54へ作用する荷重によって、小型振動ユニット55が後方に沈むこみつつ、ユーザの背中に圧着した状態を取ることができる。したがって、ユーザが快適に背もたれを使用でき、また、小型振動ユニット55の振動の減衰を抑制しつつ、ユーザへ伝搬させることができる。
次に、図8を用いて、再生装置10の構成例について説明する。図8は、再生装置10のブロック図である。図8に示すように、再生装置10は、制御部120と、記憶部130とを有する。
記憶部130は、たとえば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図8の例では、記憶部130は、XRコンテンツDB(Database)131を有する。XRコンテンツDB131は、表示装置3へ表示されるXRコンテンツ群が格納されたデータベースである。たとえば、XRコンテンツDB131には、再生位置に応じた映像、音声、振動に関する各種パラメータがコンテンツ毎に格納される。
制御部120は、コントローラ(controller)であり、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、記憶部130に記憶されている図示略の各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部120は、たとえば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現することもできる。
図8に示すように、制御部120は、コンテンツ再生部121と、映像出力部122と、音声出力部123と、振動出力部124とを備える。コンテンツ再生部121は、コンテンツを再生する。コンテンツ再生部121は、XRコンテンツ内の空間に関する3Dモデルの生成や、各種レンダリング処理を行う。また、コンテンツ再生部121は、振動シート5を振動させる特定のシーンを再生する場合には、当該振動に関する振動情報を振動出力部124へ渡す。
映像出力部122は、コンテンツ再生部121によって再生される映像データを映像信号として表示装置3へ出力する。音声出力部123は、コンテンツ再生部121によって再生される音声データを音声信号としてスピーカ4へ出力する。
振動出力部124は、コンテンツ再生部121から受け取った振動情報に基づき、振動信号を生成し、振動シート5へ出力する。たとえば、振動情報には、振動種別、振動周波数、振動強度に関する情報が含まれる。ここでの振動種別は、方向性を表現しない主振動と、方向性を表現する方向性振動がある。
振動出力部124は、振動種別が方向性を表現しない主振動である場合、主振動信号を生成し、主振動ユニット52あるいは背もたれ部54に設けられた小型振動ユニット55へ出力する。
また、振動出力部124は、振動種別が方向性を表現する方向性振動である場合、方向性振動信号を生成し、座面51に設けられた副振動ユニット53へ出力する。
ここで、方向性振動の一例について説明しておく。図9は、方向性振動の模式図である。なお、ここでは、副振動ユニット53a、53bを用いて、方向性振動を再現する場合について説明する。
図9に示すように、前方に振動発生源があり、当該振動発生源の振動に方向性を持たせる場合、振動発生源により近い副振動ユニット53aが最初に振動し(同図上段)、少し遅れて副振動ユニット53bが振動し始める(同図中段)。
また、同図中段に示す例では、副振動ユニット53aには新たな振動信号によって振動し、当該振動信号による振動は、その後、副振動ユニット53bに伝搬させるようにすることで(同図下段)、方向性を再現することができる。
すなわち、この場合、振動出力部124は、副振動ユニット53aに印加する振動信号に対し、副振動ユニット53bに印加する振動信号を所定時間遅延させることで、方向性振動信号を生成することができる。
また、振動出力部124は、振動発生源の座標に応じて、振動強度、振動周波数、遅延時間等をそれぞれ副振動ユニット53a~dに対し個別に設定することで、振動に方向性を持たせた方向性振動を再現することができる。
次に、図10を用いて、実施形態に係る再生装置10が実行する処理手順について説明する。図10は、再生装置10が実行する処理手順を示すフローチャートである。なお、かかる処理手順は、コンテンツの再生開始を契機として、再生装置10の制御部120によって繰り返し実行される。
図10に示すように、まず、再生装置10は、コンテンツの再生を開始すると(ステップS101)、振動シート5を振動させる振動イベントが発生したか否かを判定する(ステップS102)。
再生装置10は、振動イベントが発生すると判定した場合(ステップS102;Yes)、ステップS103の処理へ進み、振動イベントが発生しないと判定した場合(ステップS102;No)、ステップS106の処理へ進む。
つづいて、再生装置10は、振動イベントの振動に方向性があるか否かを判定し(ステップS103)、振動に方向性があると判定した場合(ステップS103;Yes)、ステップS104の処理へ進む。
つづいて、再生装置10は、方向性振動信号を生成し、副振動ユニット53へ出力する(ステップS105)。また、再生装置10は、ステップS103の判定において、振動に方向性がないと判定した場合(ステップS103;No)、主振動信号を生成し(ステップS107)、主振動ユニット52へ出力する(ステップS108)。
なお、副振動ユニット53がユーザに方向感のある振動を加えている状態において、主振動ユニット52がユーザに迫力ある振動を加える役割を担う制御も考えられる。この場合、再生装置10は、ステップS103の判定において、振動に方向性があると判定した(ステップS103;Yes)場合に、ステップS104とステップS105に加え、ステップS107とステップS108で示した処理を行なうことになる。また、他に方向性が無い振動信号についても振動感協調のために副振動ユニット53を振動させる方法が考えられる。この場合、再生装置10は、振動イベント発生時に方向性のある振動、無い振動を含めて各振動ユニット52、53を振動させる振動信号を生成し、各振動ユニット52、53に出力する。
その後、再生装置10は、再生中のコンテンツが終了したか否かを判定し(ステップS106)、終了したと判定した場合(ステップS106;Yes)、処理を終了する。また、再生装置10は、再生中のコンテンツが終了していないと判定した場合には(ステップS106;No)、ステップS102の処理へ戻る。
上述したように、実施形態に係る振動シート5は、座面51の中央部に設けられた主振動ユニット52と、主振動ユニット52の座面周囲に複数設けられ、主振動ユニット52よりも小型な副振動ユニット53とを備える。したがって、実施形態に係る振動シート5は、振動に方向性を持たせることができるので、振動に関する臨場感を向上させることができる。
ところで、上述した実施形態では、振動シート5が椅子である場合について説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、振動シート5をマットレスなど寝具、カーペットなどの敷物、床材に適用することにしてもよい。この場合、振動シート5には、5以上の副振動ユニット53を設けることにしてもよく、たとえば、主振動ユニット52を構成から外すことにしてもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細及び代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神又は範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 再生システム
3 表示装置
4 スピーカ
5 振動シート
10 再生装置
51 座面
52 主振動ユニット
53,63 副振動ユニット
55 小型振動ユニット
120 制御部
121 コンテンツ再生部
122 映像出力部
123 音声出力部
124 振動出力部
511 貫通孔
515 カバー
530,550 振動素子
531,551 振動板
532,553 キャップ
540 クッション部材
555 パット

Claims (7)

  1. 座面の中央部に設けられた主振動ユニットと、
    前記座面における前記主振動ユニットの周囲に複数設けられ、前記主振動ユニットよりも小型な副振動ユニットと
    を備える、振動シート。
  2. 前記副振動ユニットは、
    前記座面における右前位置と右後位置と左前位置と左後位置に設けられる、
    請求項1に記載の振動シート。
  3. 前記副振動ユニットは、
    ユーザが着座した状態でユーザに圧着するように設けられる、
    請求項1または2に記載の振動シート。
  4. 前記副振動ユニットは、
    前記座面に対しフローティング状態に固定される、
    請求項3に記載の振動シート。
  5. 前記副振動ユニットは、
    前記副振動ユニットにおける振動板がシートの座面における緩衝部材に支持される構造によって前記座面に対しフローティング状態に固定される、
    請求項4に記載の振動シート。
  6. 複数の振動ユニットが設けられた背もたれ部
    をさらに備える、請求項1~5のいずれか一つに記載の振動シート。
  7. 請求項1~6のいずれか一つに記載の振動シートと、
    前記振動シートに対しコンテンツに応じた振動信号を出力する再生装置と
    を備え、
    前記再生装置は、
    方向性を表現する振動信号を複数の前記副振動ユニットに対し選択的に出力し、方向性を表現しない振動信号を前記主振動ユニットへ出力する、
    再生システム。
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