JP2023020431A - スピーカシステム、移動体用のシート、及び、移動体 - Google Patents

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Abstract

【課題】人の血流を効果的に改善することができるスピーカシステムを提供する。【解決手段】スピーカシステム100は、人が着座または横臥することで人の頭部が接触する第1クッション体と、第1クッション体に設けられ、頭部に向けて超音波を出力する第1スピーカ101と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、スピーカシステム、移動体用のシート、及び、移動体に関する。
特許文献1には、スピーカを備えるクッションが開示されている。
特許第4907991号公報
特許文献1のような従来技術では、人の血流を効果的に改善することが難しいという課題がある。
そこで、本開示は、人の血流を効果的に改善することができるスピーカシステムを提供することを目的とする。
本開示の一態様に係るスピーカシステムは、人が着座または横臥することで人の頭部が接触する第1クッション体と、前記第1クッション体に設けられ、前記頭部に向けて超音波を出力する第1スピーカと、を備える。
また、本開示の一態様に係る移動体用のシートは、上記記載のスピーカシステムを備える。
また、本開示の一態様に係る移動体は、上記記載の移動体用のシートを備える。
本開示に係るスピーカシステムは、人の血流を効果的に改善することができる。
図1は、実施の形態に係るスピーカシステムを有する椅子の外観図である。 図2は、図1のスピーカシステムの背もたれの第2部分におけるII-II断面図である。 図3は、図1のスピーカシステムの背もたれの第3部分におけるIII-III断面図である。 図4は、スピーカシステムの機能構成を示すブロック図である。 図5は、超音波生成部の構成の一例を示すブロック図である。 図6は、低周波生成部の構成の一例を示すブロック図である。 図7は、取得された音源データの周波数特性の一例を示すグラフである。 図8は、抽出された20kHz以上の周波数成分の周波数特性の一例を示すグラフである。 図9は、抽出された20kHz以上の周波数成分が加算された音源データの周波数特性の一例を示すグラフである。 図10は、取得された音源データの周波数特性の一例を示すグラフである。 図11は、抽出された90Hz以下の周波数成分の周波数特性の一例を示すグラフである。 図12は、抽出された90Hz以下の周波数成分が加算された音源データの周波数特性の一例を示すグラフである。 図13は、スピーカシステムの動作の一例を示すフローチャートである。 図14は、スピーカシステムを含む音響システムの実験の概要を説明するための図である。 図15は、条件Aにおけるユーザの顔の表面温度の変化を示す実験結果である。 図16は、条件Bにおけるユーザの顔の表面温度の変化を示す実験結果である。 図17は、各条件の実験結果のグラフである。 図18は、変形例における移動体である自動車の断面図である。
本開示者らは、人の頭部に向けて超音波を出力することで、人の血流を効果的に改善できることを見出した。
本開示の一態様に係るスピーカシステムは、前記人が着座または横臥することで人の頭部が接触する第1クッション体と、前記第1クッション体に設けられ、前記頭部に向けて超音波を出力する第1スピーカと、を備える。
これによれば、人の頭部に向けて超音波を出力することができるため、人の血流を効果的に改善することができる。
例えば、さらに、前記人が着座または横臥することで前記人の背中が接触する第2クッション体と、前記第2クッション体に設けられ、前記背中に向けて音を出力する第2スピーカと、を備えてもよい。
これによれば、さらに、人の背中に向けて音を出力することができるため、人の血流をより効果的に改善することができる。
例えば、前記第2スピーカは、前記人の背骨に沿って並ぶスピーカ群を有してもよい。
これによれば、人の背骨に沿って音を出力することができるため、人の血流をより効果的に改善することができる。
例えば、さらに、前記人が着座または横臥することで前記人の腰部、臀部及び大腿部の少なくとも1つが接触する第3クッション体と、前記第3クッション体に設けられ、前記腰部、前記臀部及び前記大腿部の少なくとも1つに向けて低周波振動を出力するアクチュエータと、を備えてもよい。
これによれば、人の腰部、臀部及び大腿部の少なくとも1つに向けて低周波振動を出力することができるため、人の血流をより効果的に改善することができる。
例えば、さらに、前記人が着座または横臥することで前記人の背中が接触する第2クッション体と、前記人が着座または横臥することで前記人の腰部、臀部及び大腿部の少なくとも1つが接触する第3クッション体と、前記第2クッション体に設けられ、前記背中に向けて音を出力する第2スピーカと、前記第3クッション体に設けられ、前記腰部、前記臀部及び前記大腿部の少なくとも1つに向けて低周波振動を出力するアクチュエータと、音源データに基づいて、前記超音波用の超音波信号、前記音用の音声信号及び前記低周波振動用の低周波信号を生成する信号生成部と、を備えてもよい。
これによれば、一つの音源データから超音波用の超音波信号、音用の音声信号、及び、低周波振動用の低周波信号を生成するため、超音波、音及び低周波振動の強弱などの特徴を合わせることができる。よって、人に心地よい超音波、音及び低周波振動を放出することができる。
例えば、さらに、前記超音波信号に基づく前記超音波を前記第1スピーカに出力させる第1アンプと、前記音声信号に基づく前記音を前記第2スピーカに出力させる第2アンプと、前記低周波信号に基づく前記低周波振動を前記アクチュエータに出力させる第3アンプと、を備えてもよい。
これによれば、一つの音源データから得られた超音波用の超音波信号、音用の音声信号、及び、低周波振動用の低周波信号を、それぞれ、第1スピーカ、第2スピーカ及びアクチュエータに出力することで、特徴が類似する超音波、音及び低周波振動を出力することができる。よって、人に心地よい超音波、音及び低周波振動を放出することができる。
例えば、前記信号生成部は、移動体の移動状態に応じた擬似的な移動音を、前記音源データに基づく前記音として生成してもよい。
このため、擬似的な移動音を出力することで、人が移動体に乗っている人の血流を効果的に改善することができる。
また、本開示の一態様に係る移動体用のシートは、上記記載のスピーカシステムを備える。
これによれば、移動体に乗っている人の頭部に向けて超音波を出力することができるため、人の血流を効果的に改善することができる。
また、本開示の一態様に係る移動体は、上記記載の移動体用のシートを備える。
これによれば、移動体に乗っている人の頭部に向けて超音波を出力することができるため、人の血流を効果的に改善することができる。
以下、本開示の一態様に係るスピーカシステムおよび騒音制御装置について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態)
実施の形態に係るスピーカシステムの構成について説明する。
[1.構成]
図1は、実施の形態に係るスピーカシステムを有する椅子の外観図である。
図1に示すように、スピーカシステム100は、背もたれ110と、座面120とを備える。スピーカシステム100は、背もたれ110及び座面120の内部に、第1スピーカ101と、第2スピーカ102と、アクチュエータ103、104とを備える椅子(シート)である。
スピーカシステム100は、例えば、車両、航空機、船舶などの乗り物に配置される座席である。なお、スピーカシステム100は、乗り物の室内に配置される座席に限らずに、映画館、劇場、会議室に配置される座席であってもよいし、クッションを有する椅子、座椅子、ソファ、マッサージチェアなどであってもよい。
背もたれ110は、人がスピーカシステム100に着座したときに人の頭部及び背中を支持する部位である。背もたれ110は、人の頭部を支持する第1部分111と、人の背中の上部を支持する第2部分112と、人の腰部を含む背中の下部を支持する第3部分113とを有する。座面120は、人がスピーカシステム100に着座したときに人の大腿部を支持する部位である。第1部分111は、人が着座することで人の頭部が接触する第1クッション体の一例である。第2部分112は、人が着座することで人の背中が接触する第2クッション体の一例である。第3部分113及び座面120は、人が着座することで人の腰部、臀部及び大腿部の少なくとも1つが接触する第3クッション体の一例である。
第1スピーカ101は、第1部分111に設けられ、人の頭部に向けて超音波を出力するツィータである。第1スピーカ101は、例えば、20kHz~100kHZの帯域の音(超音波)を放出する。
第2スピーカ102は、第2部分112に設けられ、人の背中に向けて音を出力するスピーカである。。具体的には、第2スピーカ102は、人の背骨に沿って並ぶスピーカ群を有する。例えば、第2スピーカ102は、人の背骨に沿って複数のスピーカが並ぶ2列のラインアレイスピーカである。なお、第2スピーカ102は、2列のラインアレイスピーカに限らずに、1列のラインアレイスピーカであってもよいし、1つのスピーカであってもよいし、複数のスピーカであってよい。第2スピーカ102は、90Hz~120kHzの帯域の音を放出する。
アクチュエータ103は、第3部分113に設けられ、人の腰部及び臀部に向けて低周波振動を出力する。アクチュエータ103は、例えば、40Hz~90Hzの帯域の音(低周波振動)を放出する。
アクチュエータ104は、座面120に設けられ、人の臀部及び大腿部に向けて低周波振動を出力する。アクチュエータ104は、例えば、40Hz~90Hzの帯域の音(低周波振動)を放出する。
以下では、スピーカシステム100(つまり、椅子)の前後方向をX軸方向とし、スピーカシステム100の左右方向をY軸方向とし、スピーカシステム100の上下方向をZ軸方向として説明する。また、前後方向の前側をX軸方向プラス側、後側をX軸方向マイナス側とし、左右方向の左側をY軸方向プラス側、右側をY軸方向マイナス側とし、上下方向の上側をZ軸方向プラス側、下側をZ軸方向マイナス側として説明する。
なお、以下の説明においては、上記の各方向は、背もたれ110がリクライニングによって後方に傾斜しておらず、背もたれ110がZ軸方向に沿って起きている状態におけるスピーカシステム100の方向として説明する。
また、本開示において、スピーカの前側とは、当該スピーカが備える振動板が配置されている側であり、スピーカの後側とは、当該スピーカが備える磁気回路が配置されている側を示す。つまり、スピーカの前方は、当該スピーカが備える磁気回路から振動板への方向を示し、スピーカの後方は、当該振動板から磁気回路への方向を示す。
次に、スピーカシステム100の具体的な構成について説明する。
図2は、図1のスピーカシステムの背もたれの第2部分におけるII-II断面図である。
図2示すように、スピーカシステム100の背もたれ110の第2部分112は、クッション体115と、2つの第2スピーカ102と、を備える。スピーカシステム100は、さらに、バッフル板135を備えていてもよい。
クッション体115は、第2部分112のうちで人が着座することで接触する部材である。クッション体115は、立体網状弾性体131、141と、被覆材116とを有する。
立体網状弾性体131、141は、三次元状に絡み合う繊維により形成され、人からの荷重を支える部材である。立体網状弾性体131、141は、連続線状体を曲がりくねらせたループ形状を有する。立体網状弾性体131、141は、表面に凹凸がない形状を有する。立体網状弾性体131、141のそれぞれは、弾性体部分131a、141aと、空気部分131b、141bとから構成される。空気部分131b、141bの体積は、それぞれ、立体網状弾性体131、141の体積の90%以上である。つまり、弾性体部分131a、141aの体積は、立体網状弾性体131、141が占有する空間の体積の10%未満である。立体網状弾性体131、141は、熱可塑性弾性樹脂、例えば、ポリエステル系またはポリエチレン系の材料により構成される。より具体的には、立体網状弾性体131、141は、例えば、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマーなどにより構成される。
被覆材116は、立体網状弾性体131、141の外側を覆う部材である。つまり、被覆材116は、空間を形成し、当該空間の内部に立体網状弾性体131、141が充填されている。つまり、立体網状弾性体131、141が占有する空間は、被覆材116が覆っている空間と同じである。
2つの第2スピーカ102は、前方がクッション体115によって覆われている。2つの第2スピーカ102は、ヘッドレストのX軸方向プラス側に音を放出する向きに配置されている。2つの第2スピーカ102は、例えば、フルレンジスピーカである。
バッフル板135は、クッション体115の内部に収容され、矩形板状の部材である。バッフル板135は、2つの第2スピーカ102が固定される。バッフル板135は、2つの第2スピーカ102に対応するサイズの2つの開口を有する。2つの第2スピーカ102は、2つの開口から2つの第2スピーカ102の前面が露出されるように、バッフル板135に固定されている。バッフル板135は、クッション体115のX軸方向に分割するように配置されており、クッション体115のZ軸方向の幅およびY軸方向の幅に対応した大きさを有する。バッフル板135は、例えば、木材、樹脂、金属などにより構成される。
また、クッション体115は、それぞれヘッドレストの前後に配置される、第1クッション部分130と、第2クッション部分140とを有する。第1クッション部分130は、クッション体115のうち、ヘッドレストのX軸方向プラス側の部分を構成する。つまり、第1クッション部分130は、バッフル板135よりもX軸方向プラス側に配置される。第2クッション部分140は、クッション体115のうち、ヘッドレストのX軸方向マイナス側の部分を構成する部位である。つまり、第2クッション部分140は、バッフル板135よりもX軸方向マイナス側に配置される。
第1クッション部分130は、第1立体網状弾性体131と、第1被覆部分132とを有する。第1立体網状弾性体131は、クッション体115の立体網状弾性体の一部であって、2つの第2スピーカ102の前方を覆う部位である。第1被覆部分132は、第1立体網状弾性体131を覆う部位である。第1被覆部分132は、被覆材116のうち、バッフル板135よりもX軸方向プラス側を覆う部位である。
第2クッション部分140は、第2立体網状弾性体141と、第2被覆部分142とを有する。第2立体網状弾性体141は、クッション体115の立体網状弾性体の第1立体網状弾性体131を除く一部であって、2つの第2スピーカ102の後方を覆う部位である。第2被覆部分142は、バッフル板135と共に第2立体網状弾性体141を覆う部位である。第2被覆部分142は、被覆材116のうち、バッフル板135よりもX軸方向マイナス側を覆う部位である。
また、被覆材116は、立体網状弾性体131、141の周囲のうち2つの第2スピーカ102の前方の部分を覆う第1被覆材133と、第1被覆材133を除いた残りの第2被覆材134とを有する。第1被覆部分132は、本実施の形態では、第1被覆材133と第2被覆材134とにより構成される。また、第2被覆部分142は、第2被覆材134のみにより構成される。第1被覆材133は、第2被覆材134よりも音響透過性が高い材料により構成される。第1被覆材133は、通気性を有する材料により構成され、かつ、第2被覆材134は、気密性を有する材料により構成されてもよい。なお、第1被覆材133は、X軸方向から見たときに2つの第2スピーカ102を含むサイズの1枚の材料により構成されているが、これに限らずに、2つの第2スピーカ102のそれぞれを含む2枚の材料により構成されていてもよい。
上述したように、2つの第2スピーカ102の後方は、第2立体網状弾性体141により覆われており、かつ、第2立体網状弾性体141がバッフル板135および第2被覆部分142によって覆われている。また、第2被覆部分142は、第2被覆材134により構成されている。このため、2つの第2スピーカ102の後方には、バッフル板135および第2被覆材134により覆われている閉空間が形成されることとなり、当該閉空間をエンクロージャとして機能させることができる。このように、クッション材として機能する第2クッション部分140の内部の空間をエンクロージャとしても機能させることができるため、ヘッドレストの内部空間の容積を効率的に利用できる。このため、第2クッション部分140における閉空間内の気体のスティフネスを小さくすることができる。よって、低音域がキャンセルされることを低減でき、良好な音圧周波数特性の音を前方に放出することができる。
また、第2被覆材134は、吸音材を有していてもよい。つまり、第2被覆材134は、吸音材が内側に配置され、シート状のカバー材が外側に配置される2層以上の材料により構成されていてもよい。第2被覆材134が2層の材料により構成される場合、吸音材は、カバー材と2つの第2スピーカ102との間に配置される。吸音材は、グラスウール、フェルトなどにより構成されていてもよいし、ウレタンなどの発泡材、スポンジなどにより構成されていてもよい。なお、シート状のカバー材は、例えば、布などの織物、または、皮、合成皮革などである。第2被覆材134は、吸音材を有するため、定在波を効果的に低減することができる。
なお、第2被覆材134は、2層以上の材料で構成されていなくてもよく、1層の材料で構成されていてもよい。
また、第2被覆材134は、気密性を有していてもよい。
なお、第2スピーカ102の前方の第1クッション部分130は、第1立体網状弾性体131と、第1被覆部分132とを有するとしたが、第1立体網状弾性体131が配置されていなくてもよく、第2スピーカ102から放出される音が通過するように貫通孔が設けられたウレタンなどの発泡部材から構成されるクッションが配置されていてもよい。このように、第2スピーカ102の前方には、通気性及び音響透過性の高い素材が配置されていればよい。
また、第2スピーカ102の後方には、第2クッション部分140が配置されるとしたが、これに限らずに、第2スピーカ102及びバッフル板135の少なくとも1つを支持する支持部材が配置されていてもよい。支持部材は、第2スピーカ102及びバッフル板135の後方を覆う箱状の部材であってもよい。つまり、第2スピーカ102及びバッフル板135と支持部材との間の空間がエンクロージャとしての機能を有するように支持部材が配置されていてもよい。
なお、第1スピーカ101は、第2スピーカ102と同様の構成で第1部分111に配置されてもよいし、第1スピーカ101が第1部分111から露出するように第1部分111に配置されてもよい。
図3は、図1のスピーカシステムの背もたれの第3部分におけるIII-III断面図である。
図3示すように、スピーカシステム100の背もたれ110の第3部分113は、クッション体115と、アクチュエータ103と、振動板136とを備える。第3部分113は、第2部分112と比較して、2つの第2スピーカ102及びバッフル板135の代わりに、アクチュエータ103及び振動板136を備える点が異なる。よって、異なる点について説明する。
アクチュエータ103は、振動板136に固定されている。アクチュエータ103は、コイル及び磁気回路により構成され、コイルが振動板136に固定される。アクチュエータ103は、コイルが磁気回路に対して相対的に移動して振動することで、振動板136を振動させる。なお、アクチュエータ103は、磁気回路が振動板136に固定されてもよい。この場合、アクチュエータ103は、磁気回路がコイルに対して相対的に移動して振動することで、振動板136を振動させる。
振動板136は、クッション体115の内部に収容され、矩形板状の部材である。振動板136は、例えば、木材、樹脂、金属などにより構成される。
第1クッション部分130は、アクチュエータ103及び振動板136の前方に配置され、第2クッション部分140は、アクチュエータ103及び振動板136の後方に配置される。
なお、アクチュエータ103の前方の第1クッション部分130は、第1立体網状弾性体131と、第1被覆部分132とを有するとしたが、第1立体網状弾性体131が配置されていなくてもよく、アクチュエータ103及び振動板136から放出される音が通過するように貫通孔が設けられたウレタンなどの発泡部材から構成されるクッションが配置されていてもよい。このように、アクチュエータ103及び振動板136の前方には、通気性及び音響透過性の高い素材が配置されていればよい。
また、アクチュエータ103及び振動板136の後方には、第2クッション部分140が配置されるとしたが、これに限らずに、アクチュエータ103及び振動板136の少なくとも1つを支持する支持部材が配置されていてもよい。支持部材は、アクチュエータ103及び振動板136の後方を覆う箱状の部材であってもよい。つまり、アクチュエータ103及び振動板136と支持部材との間の空間がエンクロージャとしての機能を有するように支持部材が配置されていてもよい。
なお、アクチュエータ104は、アクチュエータ103と同様の構成で座面120に配置される。
図4は、スピーカシステムの機能構成を示すブロック図である。
スピーカシステム100は、信号取得部151と、記憶部152と、信号生成部153と、第1アンプ154と、第2アンプ155と、第3アンプ156と、第1スピーカ101と、第2スピーカ102と、アクチュエータ103、104とを備える。
信号取得部151は、記憶部152から音源データを取得する。信号取得部151は、外部装置から音源データを取得してもよい。
記憶部152は、音源データを記憶している。なお、信号取得部151が外部装置から音源データを取得する場合、スピーカシステム100は、記憶部152を備えていなくてもよい。音源データは、20kHz以上の周波数成分を含んでいない音源データであってもよい。例えば、音源データは、音楽のデータであってもよいし、環境音のデータであってもよい。例えば、音源データは、CD(Compact Disc)などの音楽ソースから取得されてもよい。CDに録音された音源データは、サンプリング周波数44.1kHz、16ビット、2チャンネルのデータとなっている。音源データは、移動体の移動状態に応じた擬似的な移動音を生成するための音源データであってもよい。擬似的な移動音とは、例えば、エンジン音を模した音である。
信号生成部153は、信号取得部151により取得された音源データに基づいて、超音波用の超音波信号、音用の音声信号、及び、低周波振動用の低周波信号を生成する。なお、信号生成部153は、音源データが擬似的な移動音を生成するための音源データである場合、移動体の移動状態に応じた擬似的な移動音を、音源データに基づく音として生成する。信号生成部153は、超音波生成部161と、低周波生成部162とを有する。信号生成部153は、プロセッサ及びメモリなどにより実現される。メモリは、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などであり、プロセッサにより実行されるプログラムを記憶することができる。信号生成部153は、メモリに格納されたプログラムを実行するプロセッサなどによって実現される。
図5は、超音波生成部の構成の一例を示すブロック図である。
超音波生成部161は、信号処理部171と、ピッチ制御部172と、抽出部173と、加算部174とを有する。
信号処理部171は、加算部174によって20kHz以上の周波数成分が音源データに加算されるのに対して、サンプリング周波数が44.1kHzの場合、その半分の22.05kHzまでの周波数成分しか加算できない。そこで、信号処理部171は、音源データが例えばCDから取得されたサンプリング周波数44.1kHz、16ビット、2チャンネルのデータである場合、取得した音源データに対してアップサンプリングを行う。これにより、例えば、サンプリング周波数192kHz、24~32ビット、2チャンネルの音源データ(例えばハイレゾ音源)を生成することができ、当該音源データに96kHzまでの周波数成分を加算することができる。なお、信号処理部171は、音源データとしてハイレゾ音源などを直接取得してもよく、この場合、信号処理部171は、アップサンプリングを行わなくてもよい。
ピッチ制御部172は、信号処理部171から出力された音源データのピッチ(音の高さ)をn(nは1より大きい実数)倍に制御する。音源データのピッチがn倍されることで、音源データの周波数成分が全体的にn倍高周波側へ遷移する。nの値は特に限定されないが、ピッチが制御された音源データに、20kHz以上の周波数成分が含まれるような値に設定される。例えば、ピッチ制御部172は、音源データに含まれる最大の周波数成分を取得し、当該最大の周波数成分が20kHzよりも小さい場合には、20kHzを当該最大の周波数成分で割った値以上の値にnを設定してもよい。例えば、nは2のm(mは1以上の整数)乗であってもよい。つまり、ピッチ制御部172は、取得された音源データのピッチを2のm乗倍(2倍、4倍、8倍、・・・など)に制御してもよい。また、mの値に応じて、得られる心身の状態の改善効果の度合いが異なる場合がある。そこで、超音波生成部161は、ユーザが得たい心身の状態の改善効果の度合いを示す情報を受け付ける入力部を備えていてもよく、ピッチ制御部172は、入力部が受け付けた情報に応じて、mの値を制御してもよい。これにより、ユーザは、ユーザが望む度合いの改善効果を得ることができる。
なお、ピッチ制御部172は、ピッチに加えて音圧レベルを制御してもよい。このとき、ピッチ制御部172は、音圧レベルを大きくしてもよいし、小さくしてもよい。
抽出部173は、ピッチが制御された音源データに含まれる20kHz以上の周波数成分を抽出する。抽出部173は、例えばハイパスフィルタである。抽出部173は、例えばデジタルフィルタにより実現されるが、アナログフィルタで実現されてもよい。抽出部173は、ピッチが制御された音源データに含まれる20kHz以上の周波数成分として、例えば40kHz以上の周波数成分を抽出してもよい。
なお、まず、抽出部173は、取得された音源データに含まれる特定の周波数(例えば4kHzなど)以上の周波数成分を抽出し、次に、ピッチ制御部172は、抽出された周波数成分をn倍(例えば10倍など)してもよい。このようにしても、20kHz以上の周波数成分を抽出することができる。
加算部174は、信号処理部171から出力された音源データに、抽出部173に抽出された周波数成分を加算する。これにより、20kHz以上の周波数成分を含む音源データを生成できる。
図6は、低周波生成部の構成の一例を示すブロック図である。
低周波生成部162は、ピッチ制御部181と、抽出部182と、加算部183とを有する。
ピッチ制御部181は、取得された音源データのピッチ(音の高さ)を1/l(lは1より大きい実数)倍に制御する。音源データのピッチが1/l倍されることで、音源データの周波数成分が全体的に1/l倍低周波側へ遷移する。lの値は特に限定されないが、ピッチが制御された音源データに、90Hz以下の周波数成分が含まれるような値に設定される。例えば、ピッチ制御部181は、音源データに含まれる最小の周波数成分を取得し、当該最小の周波数成分が90Hzよりも大きい場合には、90Hzを当該最小の周波数成分で割った値以下の値に1/lを設定してもよい。例えば、lは2のk(kは1以上の整数)乗であってもよい。つまり、ピッチ制御部181は、取得された音源データのピッチを2のk乗分の1(2分の1、4分の1、8分の1、・・・など)に制御してもよい。また、kの値に応じて、得られる心身の状態の改善効果の度合いが異なる場合がある。そこで、低周波生成部162は、ユーザが得たい心身の状態の改善効果の度合いを示す情報を受け付ける入力部を備えていてもよく、ピッチ制御部181は、入力部が受け付けた情報に応じて、kの値を制御してもよい。これにより、ユーザは、ユーザが望む度合いの改善効果を得ることができる。
なお、ピッチ制御部181は、ピッチに加えて音圧レベルを制御してもよい。このとき、ピッチ制御部181は、音圧レベルを大きくしてもよいし、小さくしてもよい。
抽出部182は、ピッチが制御された音源データに含まれる90Hz以下の周波数成分を抽出する。抽出部182は、例えばローパスフィルタである。抽出部182は、例えばデジタルフィルタにより実現されるが、アナログフィルタで実現されてもよい。抽出部182は、ピッチが制御された音源データに含まれる90Hz以下の周波数成分として、例えば70Hz以下の周波数成分を抽出してもよい。
なお、まず、抽出部182は、取得された音源データに含まれる特定の周波数(例えば800Hzなど)以下の周波数成分を抽出し、次に、ピッチ制御部181は、抽出された周波数成分を1/l倍(例えば1/10倍など)してもよい。このようにしても、90Hz以下の周波数成分を抽出することができる。
加算部183は、取得された音源データに、抽出部182に抽出された周波数成分を加算する。これにより、90Hz以下の周波数成分を含む音源データを生成できる。
次に、20kHz以上の周波数成分を含む音源データの具体例について図7から図9を用いて説明する。
図7は、取得された音源データの周波数特性の一例を示すグラフである。
図8は、抽出された20kHz以上の周波数成分の周波数特性の一例を示すグラフである。
図9は、抽出された20kHz以上の周波数成分が加算された音源データの周波数特性の一例を示すグラフである。
例えば、信号処理部171は、図7に示されるような音源データを取得したとする。例えば、取得された音源データは、サンプリング周波数192kHz、32ビット、2チャンネルの音源データとする。図7に示されるように、取得された音源データには、20kHz以上の周波数成分が含まれていないことがわかる。
次に、ピッチ制御部172は、取得された音源データのピッチを10倍に制御し、抽出部173は、ピッチが10倍に制御された音源データに含まれる20kHz以上の周波数成分を抽出する。これにより、図8に示されるような周波数成分が抽出される。
そして、加算部174は、取得された音源データ(図7に示される音源データ)に、抽出された周波数成分(図8に示される周波数成分)を加算する。これにより、図9に示されるような音源データを生成できる。図9に示されるように、20kHz以上の周波数成分を含む音源データを生成できていることがわかる。
このように、20kHz以上の周波数成分が含まれていない音源データから、20kHz以上の周波数成分を含む音源データを生成することができる。
次に、90Hz以下の周波数成分を含む音源データの具体例について図10から図12を用いて説明する。
図10は、取得された音源データの周波数特性の一例を示すグラフである。
図11は、抽出された90Hz以下の周波数成分の周波数特性の一例を示すグラフである。
図12は、抽出された90Hz以下の周波数成分が加算された音源データの周波数特性の一例を示すグラフである。
例えば、低周波生成部162は、図10に示されるような音源データを取得したとする。例えば、取得された音源データは、サンプリング周波数192kHz、32ビット、2チャンネルの音源データとする。図10に示されるように、取得された音源データには、90Hz以下の周波数成分の音圧レベルが十分でないことがわかる。
次に、ピッチ制御部181は、取得された音源データのピッチを1/10倍に制御し、抽出部182は、ピッチが1/10倍に制御された音源データに含まれる90Hz以下の周波数成分を抽出する。これにより、図11に示されるような周波数成分が抽出される。
そして、加算部183は、取得された音源データ(図10に示される音源データ)に、抽出された周波数成分(図11に示される周波数成分)を加算する。これにより、図12に示されるような音源データを生成できる。図12に示されるように、90Hz以下の周波数成分が補われた音源データを生成できていることがわかる。
このように、90Hz以下の周波数成分の音圧レベルが十分でない音源データから、90Hz以下の周波数成分の音圧レベルが十分になるように調整された音源データを生成することができる。
第1アンプ154は、超音波信号に基づく超音波を第1スピーカ101に出力させる。第1アンプ154は、超音波信号を増幅させ、増幅させた信号を第1スピーカ101に出力することで、第1スピーカ101に超音波を出力させる。
第2アンプ155は、音声信号に基づく音を第2スピーカ102に出力させる。第2アンプ155は、音声信号を増幅させ、増幅させた信号を第2スピーカ102に出力することで、第2スピーカ102に音を出力させる。
第3アンプ156は、低周波信号に基づく音をアクチュエータ103、104に出力させる。第3アンプ156は、低周波信号を増幅させ、増幅させた信号をアクチュエータ103、104に出力することで、アクチュエータ103、104に低周波振動を出力させる。
[2.動作]
次に、スピーカシステム100の動作について説明する。
図13は、スピーカシステムの動作の一例を示すフローチャートである。
スピーカシステム100は、音源データを取得する(S101)。ステップS101は、信号取得部151による処理である。ステップS101の詳細は、信号取得部151の説明で説明したとおりである。
次に、スピーカシステム100は、音源データに基づいて、超音波用の超音波信号、音用の音声信号、及び、低周波振動用の低周波信号を生成する(S102)。ステップS102は、信号生成部153による処理である。ステップS102の詳細は、信号生成部153の説明で説明したとおりである。
次に、スピーカシステム100は、超音波用の超音波信号、音用の音声信号、及び、低周波振動用の低周波信号の各信号を増幅し(S103)、超音波、音、及び、低周波振動を出力する(S104)。ステップS103は、第1アンプ154、第2アンプ155及び第3アンプ156による処理である。ステップS103の詳細は、第1アンプ154、第2アンプ155及び第3アンプ156の説明で説明したとおりである。また、ステップS104は、第1アンプ154、第2アンプ155、第3アンプ156、第1スピーカ101、第2スピーカ102及びアクチュエータ103、104による処理である。ステップS104の詳細は、第1アンプ154、第2アンプ155、第3アンプ156、第1スピーカ101、第2スピーカ102及びアクチュエータ103、104の説明で説明したとおりである。
[3.実験]
次に、スピーカシステム100を用いた実験結果について説明する。
図14は、スピーカシステムを含む音響システムの実験の概要を説明するための図である。
図14に示すように、実験は、スピーカシステム100と、映像表示装置210と、スピーカ220とを用いて行った。
映像表示装置210と、スピーカ220とは、スピーカシステム100の前方にスピーカシステム100と対向して配置される。つまり、映像表示装置210は、スピーカシステム100に着座したユーザへ向けて映像を表示し、スピーカ220は、当該ユーザへ音を放出する。なお、スピーカ220から出力される音の音源データは、スピーカシステム100から出力される音などの音源データと同じである。
実験では、スピーカ220及びスピーカシステム100の両方から音などを出力する条件Aと、スピーカ220のみから音を出力する条件Bとのそれぞれの条件において、特定の音源データを再生し、スピーカシステム100に着座したユーザの顔の表面温度をサーモグラフィで計測した。実験では、4分程度の音源データを5回繰り返し再生し、再生終了後20分までのユーザの顔の表面温度を計測した。
図15は、条件Aにおけるユーザの顔の表面温度の変化を示す実験結果である。図16は、条件Bにおけるユーザの顔の表面温度の変化を示す実験結果である。図17は、各条件の実験結果のグラフである。
図15~図17に示されるように、音源データの試聴を開始後から、条件Aの方がユーザの顔の表面温度が高くなっていることが分かる。このため、前方のスピーカ220のみから音源データを試聴するよりも、スピーカ220及びスピーカシステム100から音源データを試聴する方が人の血流を改善する効果が得られていることが分かる。
[4.効果など]
本実施の形態に係るスピーカシステム100は、人が着座または横臥することで人の頭部が接触する第1クッション体としての第1部分111と、第1部分111に設けられ、人の頭部に向けて超音波を出力する第1スピーカ101と、を備える。これによれば、人の頭部に向けて超音波を出力することができるため、人の血流を効果的に改善することができる。
例えば、スピーカシステム100は、さらに、人が着座または横臥することで人の背中が接触する第2クッション体としての第2部分112と、第2部分112に設けられ、人の背中に向けて音を出力する第2スピーカ102と、を備える。これによれば、さらに、人の背中に向けて音を出力することができるため、人の血流をより効果的に改善することができる。
例えば、スピーカシステム100において、第2スピーカ102は、人の背骨に沿って並ぶスピーカ群を有する。これによれば、人の背骨に沿って音を出力することができるため、人の血流をより効果的に改善することができる。
例えば、スピーカシステム100は、さらに、人が着座または横臥することで人の腰部、臀部及び大腿部の少なくとも1つが接触する第3クッション体としての第3部分113及び座面120と、第3部分113及び座面120に設けられ、人の腰部、臀部及び大腿部の少なくとも1つに向けて低周波振動を出力するアクチュエータ103、104と、を備える。これによれば、人の腰部、臀部及び大腿部の少なくとも1つに向けて低周波振動を出力することができるため、人の血流をより効果的に改善することができる。
例えば、スピーカシステム100は、さらに、音源データに基づいて、超音波用の超音波信号、音用の音声信号及び低周波振動用の低周波信号を生成する信号生成部153を備える。これによれば、一つの音源データから超音波用の超音波信号、音用の音声信号、及び、低周波振動用の低周波信号を生成するため、超音波、音及び低周波振動の強弱などの特徴を合わせることができる。よって、人に心地よい超音波、音及び低周波振動を放出することができる。
例えば、スピーカシステム100は、さらに、超音波信号に基づく超音波を第1スピーカ101に出力させる第1アンプ154と、音声信号に基づく音を第2スピーカ102に出力させる第2アンプ155と、低周波信号に基づく低周波振動をアクチュエータ103、104に出力させる第3アンプ156と、を備える。これによれば、一つの音源データから得られた超音波用の超音波信号、音用の音声信号、及び、低周波振動用の低周波信号を、それぞれ、第1スピーカ、第2スピーカ及びアクチュエータに出力することで、特徴が類似する超音波、音及び低周波振動を出力することができる。よって、人に心地よい超音波、音及び低周波振動を放出することができる。
例えば、信号生成部153は、移動体の移動状態に応じた擬似的な移動音を、音源データに基づく音として生成する。このため、擬似的な移動音を出力することで、人が移動体に乗っている人の血流を効果的に改善することができる。
[5.変形例]
(1)
上記実施の形態に係るスピーカシステム100は、第1スピーカ101、第2スピーカ102及びアクチュエータ103、104を備える構成としたが、少なくとも第1スピーカ101を第1部分111に備える構成であればよい。つまり、スピーカシステム100は、椅子に第1スピーカ101のみが設けられる構成であってもよいし、第1スピーカ101及び第2スピーカ102が設けられる構成であってもよいし、第1スピーカ101及びアクチュエータ103が設けられる構成であってもよい。このように、スピーカシステム100は、第1スピーカ101と、第2スピーカ102、アクチュエータ103、104の少なくとも1つとの組み合わせを備える構成であってもよい。
(2)
スピーカシステム100は、移動体としての自動車300に搭載されてもよい。
次に、図18を参照しながら、スピーカシステム100を用いた移動体の一例を説明する。図18は、変形例における移動体である自動車の断面図である。
自動車300は、スピーカシステム100をシートとして備える。カーナビゲーションやカーオーディオは、スピーカに電気信号を入力する回路部301を構成している。すなわち、移動体である自動車300は、スピーカシステム100と、スピーカシステム100に電気信号を入力する回路部301と、スピーカシステム100と回路部301とを搭載した、自走可能な本体302とを有する。
(3)
上記実施の形態において、スピーカシステム100は、椅子であるとしたが、これに限らない。例えば、スピーカシステム100は、横臥することで人が接触するクッション体を有するベッドなどに採用されてもよい。
なお、上記各実施の形態において、スピーカシステム100の信号生成部153の各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
以上、本開示の一つまたは複数の態様に係るスピーカシステム100について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
本開示は、人の血流を効果的に改善することができるスピーカシステム等として有用である。
100 スピーカシステム
101 第1スピーカ
102 第2スピーカ
103、104 アクチュエータ
110 背もたれ
111 第1部分
112 第2部分
113 第3部分
115 クッション体
116 被覆材
120 座面
130 第1クッション部分
131 第1立体網状弾性体
131a、141a 弾性体部分
131b、141b 空気部分
132 第1被覆部分
133 第1被覆材
134 第2被覆材
135 バッフル板
136 振動板
140 第2クッション部分
141 第2立体網状弾性体
142 第2被覆部分
151 信号取得部
152 記憶部
153 信号生成部
154 第1アンプ
155 第2アンプ
156 第3アンプ
161 超音波生成部
162 低周波生成部
171 信号処理部
172、181 ピッチ制御部
173、182 抽出部
174、183 加算部

Claims (9)

  1. 人が着座または横臥することで前記人の頭部が接触する第1クッション体と、
    前記第1クッション体に設けられ、前記頭部に向けて超音波を出力する第1スピーカと、を備える
    スピーカシステム。
  2. さらに、
    前記人が着座または横臥することで前記人の背中が接触する第2クッション体と、
    前記第2クッション体に設けられ、前記背中に向けて音を出力する第2スピーカと、を備える
    請求項1に記載のスピーカシステム。
  3. 前記第2スピーカは、前記人の背骨に沿って並ぶスピーカ群を有する
    請求項2に記載のスピーカシステム。
  4. さらに、
    前記人が着座または横臥することで前記人の腰部、臀部及び大腿部の少なくとも1つが接触する第3クッション体と、
    前記第3クッション体に設けられ、前記腰部、前記臀部及び前記大腿部の少なくとも1つに向けて低周波振動を出力するアクチュエータと、を備える
    請求項1から3のいずれか1項に記載のスピーカシステム。
  5. さらに、
    前記人が着座または横臥することで前記人の背中が接触する第2クッション体と、
    前記人が着座または横臥することで前記人の腰部、臀部及び大腿部の少なくとも1つが接触する第3クッション体と、
    前記第2クッション体に設けられ、前記背中に向けて音を出力する第2スピーカと、
    前記第3クッション体に設けられ、前記腰部、前記臀部及び前記大腿部の少なくとも1つに向けて低周波振動を出力するアクチュエータと、
    音源データに基づいて、前記超音波用の超音波信号、前記音用の音声信号及び前記低周波振動用の低周波信号を生成する信号生成部と、を備える
    請求項1に記載のスピーカシステム。
  6. さらに、
    前記超音波信号に基づく前記超音波を前記第1スピーカに出力させる第1アンプと、
    前記音声信号に基づく前記音を前記第2スピーカに出力させる第2アンプと、
    前記低周波信号に基づく前記低周波振動を前記アクチュエータに出力させる第3アンプと、を備える
    請求項5に記載のスピーカシステム。
  7. 前記信号生成部は、移動体の移動状態に応じた擬似的な移動音を、前記音源データに基づく前記音として生成する
    請求項5または6に記載のスピーカシステム。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載のスピーカシステムを備える
    移動体用のシート。
  9. 請求項8に記載の移動体用のシートを備える
    移動体。
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