JP2023131515A - 加熱調理器、加熱調理器の制御方法、および、制御プログラム - Google Patents

加熱調理器、加熱調理器の制御方法、および、制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】食品の種類および配置状況に応じて短時間で目標温度まで加熱できるように、アンテナを好適な角度に自動設定する。【解決手段】加熱調理器5は、食品1を収容する加熱室58と、回転自在に配置され、マイクロ波を放出して食品1を加熱するアンテナ54と、アンテナ54を回転させるモータ53と、加熱室58に収容された食品1について、食品1の温度を少なくとも2つの領域11,12で区別して検出可能なサーモビューワ56と、食品1が加熱室58に収容された状態で、マイクロ波を放出しているアンテナ54をモータ53で回転させながら、サーモビューワ56を用いて領域11,12の温度を検知して領域11,12の昇温速度を算出し、領域11,12の昇温速度とアンテナ54の角度とを対応付けた後、領域11,12の昇温速度が所定値よりも高くなる角度までアンテナ54をモータ53で回転させて停止させる制御手段とを備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、加熱調理器、加熱調理器の制御方法、および、制御プログラムに関する。
加熱調理器では、食品を、加熱ムラなく目標温度まで短時間で加熱することが求められる。
特許文献1には、熱ムラ解消のために、加熱開始から一定時間の間、アンテナが所定の初期アンテナ角度を維持する様に停止し、一定時間が経過した後に予め得ている加熱室の温度上昇率の情報をもとに回転させる高周波加熱装置について開示されている。
特許文献2では2つの食品の加熱ムラ解消のために、あらかじめ食品の配置場所を定義し、陽極電流・電圧で運転効率を測定し、低温領域と高温領域を交互に集中加熱する装置について開示されている。
特開2008-190752号公報 特開2012-174470号公報
特許文献1においては予め得ている加熱室の温度上昇率情報を用いているが、これは無負荷状態であり、食品を実際に設置した場合を考慮できない問題がある。例えば同じアンテナ回転角度でも、食品の種類および配置によって温度分布は変わってしまう。
特許文献2においては温度効率を求めるために陽極電流・電圧を用いているが、2品が非常に接近している場合には区別ができないため、予め設定しなければならない課題が生じる。
そこで、本発明は、食品の種類および配置状況に応じて短時間で目標温度まで加熱できるように、アンテナを好適な角度に自動設定することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明の加熱調理器は、食品を収容する加熱室と、回転自在に配置され、マイクロ波を放出して前記食品を加熱するアンテナと、前記アンテナを回転させるモータと、前記加熱室に収容された前記食品について、該食品の温度を少なくとも2つの領域で区別して検出可能な温度検出手段と、食品が前記加熱室に収容された状態で、マイクロ波を放出している前記アンテナを前記モータで回転させながら、前記温度検出手段を用いて前記領域の温度を検知して前記領域の昇温速度を算出し、前記領域の昇温速度と前記アンテナの角度とを対応付けた後、前記領域の昇温速度が所定値よりも高くなる角度まで前記アンテナを前記モータで回転させて停止させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の加熱調理器の制御方法は、食品を収容する加熱室と、回転自在に配置され、マイクロ波を放出して前記食品を加熱するアンテナと、前記アンテナを回転させるモータと、温度検出手段と、制御手段とを備える加熱調理器の制御方法であって、前記制御手段が、前記温度検出手段により、前記加熱室に収容された前記食品について、該食品の温度を少なくとも2つの領域で区別して検出するステップと、食品が前記加熱室に収容された状態で、マイクロ波を放出している前記アンテナを前記モータで回転させながら、前記温度検出手段を用いて前記領域の温度を検知するステップと、前記領域の温度の時間的変化に基づいて前記領域の昇温速度を算出するステップと、前記領域の昇温速度と前記アンテナの角度とを対応付けるステップと、前記領域の昇温速度が所定値よりも高くなる角度まで前記アンテナを前記モータで回転させて停止させるステップと、を備えることを特徴とする。
本発明の制御プログラムは、食品を収容する加熱室と、回転自在に配置され、マイクロ波を放出して前記食品を加熱するアンテナと、前記アンテナを回転させるモータと、温度検出手段と、制御手段と、を備える加熱調理器の前記制御手段に、前記温度検出手段により、前記加熱室に収容された前記食品について、該食品の温度を少なくとも2つの領域で区別して検出する手順、食品が前記加熱室に収容された状態で、マイクロ波を放出している前記アンテナを前記モータで回転させながら、前記温度検出手段を用いて前記領域の温度を検知する手順、前記領域の温度の時間的変化に基づいて前記領域の昇温速度を算出する手順、前記領域の昇温速度と前記アンテナの角度とを対応付ける手順、前記領域の昇温速度が所定値よりも高くなる角度まで前記アンテナを前記モータで回転させて停止させる手順、を実行させるためのものである。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、食品の種類および配置状況に応じて短時間で目標温度まで加熱できるように、アンテナを好適な角度に自動設定することが可能となる。
本実施形態に係る加熱調理器の模式図である。 加熱調理器の機能ブロック図である。 加熱調理処理のフローチャートである。 角度探索工程における3つの負荷それぞれの温度変化の一例を示すグラフである。 角度探索工程におけるアンテナ角度の変化を示すグラフである。 加熱調理における2つの領域の温度変化を示すグラフである。 2つの水の加熱調理における温度上昇率の一例を示すグラフである。 2つのご飯の加熱調理における温度上昇率の一例を示すグラフである。
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る加熱調理器5の模式図である。
加熱室58の奥側上端には、被加熱物である食品1の表面温度を検知するサーモビューワ56が設けられている。このサーモビューワ56は、食品1の温度を領域11,12で区別して検出する温度検出手段である。
加熱室58は、筐体501と、扉502によって囲われた空間であり、食品を収容してこの食品を加熱するための空間である。
加熱室58の下側には、アンテナ54と、モータ53と、マグネトロン52が設けられている。マグネトロン52は、アンテナ54を介して加熱室58の内部にマイクロ波を供給する。モータ53は、回転自在に設けられたアンテナ54を所望の角度に回転する。
加熱調理器において、サーモビューワに代表される非接触温度測定装置は、庫内側壁上部に設けられる場合が最も一般的である。これにより、設計的なメリットとして、庫内中央までの距離を長くして、加熱室58の底面の大部分を検知範囲とすることができる。本実施形態では、加熱調理器5の庫内上面後部にサーモビューワ56を設置して、加熱室58の底面の大部分を検知範囲とするという課題を解決している。
図2は、加熱調理器5の機能ブロック図である。
加熱調理器5は、制御手段51、マグネトロン52、モータ53、アンテナ54、タッチパネルディスプレイ55、サーモビューワ56、記憶部57、加熱室58を備える。記憶部57には、プログラム571が格納される。
加熱室58は、食品を収容して加熱する部位である。
制御手段51は、例えばCPU(Central Processing Unit)とRAM(Random Access Memory)の組み合わせであり、タッチパネルディスプレイ55からの入力信号、不図示のスタートスイッチの入力信号、サーモビューワ56の検知信号等が入力される。制御手段51は、プログラム571を実行することにより、入力信号と検知信号に基づいて、マグネトロン52の制御と、モータ53によるアンテナ54の角度制御、タッチパネルディスプレイ55の制御等を行う。
制御手段51は、食品が加熱室58に収容された状態で、マイクロ波を放出しているアンテナ54をモータ53で回転させながら、サーモビューワ56を用いて領域11,12の温度を検知して領域11,12の昇温温度を算出し、領域11,12の昇温速度とアンテナ54の角度とを対応付けた後、領域11,12の昇温速度が所定値よりも高くなる角度までアンテナ54をモータ53で回転させて停止させる。制御手段51は、サーモビューワ56が検出した食品1の温度に基づき、食品1の温度分布の平均値、最高値、または最低値のうち何れかを算出する。これにより、制御手段51は、加熱方法に応じた適切な値を用いて制御可能である。
マグネトロン52は、アンテナ54を介して加熱室58の内部にマイクロ波を供給する。モータ53は、回転自在に設けられたアンテナ54を所望の角度に回転する。タッチパネルディスプレイ55は、ディスプレイ上に透明なタッチパネルが重畳されたものであり、操作入力を受け付けて現在の工程を表示する操作表示手段として機能する。
加熱室58の奥側上端には、加熱室58の温度分布を検出するサーモビューワ56が設けられている。このサーモビューワ56は、被加熱物である食品が載置される所定領域の温度を同時に検出するものであり、食品の温度分布を少なくとも2つの領域で区別して検出可能である。
記憶部57は、例えばフラッシュメモリまたはROM(Read Only Memory)で構成されており、プログラム571を格納する。制御手段51がプログラム571を実行した際の処理は、例えば図3に示すフローチャートとして示される。
図3は、加熱調理処理のフローチャートである。
制御手段51は、アンテナ54を所定角度だけ回転して停止したのち(ステップS10)、所定時間に亘って食品温度分布をオンタイムで検知することで(ステップS11)、領域11,12の温度変化を検知する。そして制御手段51は、食品の領域11,12の温度の時間的変化に基づいて、温度上昇値(昇温速度)を算出する(ステップS12)。これにより、制御手段51は、アンテナ54の角度による電界強度分布の差異による温度上昇の不均一を、食品の領域11,12の温度上昇によって検知する。なお、本実施形態では、温度上昇値のことを、昇温速度と呼ぶこともある。制御手段は、食品の少なくとも2点以上の温度の時間的変化に基づいて、温度上昇値(昇温速度)を算出すればよく、2点には限定されない。
そして、ステップS13にて、制御手段51は、角度の探索を終了したか否かを判定する。制御手段51は、角度の探索が終了しないならば(No)、ステップS10に戻り、角度の探索を終了したならば(Yes)、ステップS14に進む。ここで制御手段51は、あたため開始直後の1回転で、アンテナ54の回転角度と、食品の各点の温度上昇との関係を検知する。これらステップS11からS13までの処理を、角度探索工程と呼ぶ。
制御手段51は、アンテナ54の各角度における食品の各点の温度上昇値から、食品の各点に最適なアンテナ54の角度を探索する。アンテナ54を間欠的に回転と停止を繰り返すことで、アンテナ54の角度と温度上昇率の関係のデータを削減でき、制御手段51による処理を簡略化することができる。
そして、制御手段51は、この検知結果に基づき、食品の各点の温度を均一化するように、残りの加熱工程にて、アンテナ54の回転角度を制御する。
具体的にいうと、制御手段51は、食品の各点の加熱に係る連立一次方程式の解を算出する(ステップS14)。
制御手段51は、連立一次方程式の解を構成する時間と角度の組み合わせを選択して、ステップS15からS20の処理を繰り返す。
ここで、制御手段51は、アンテナ54を選択した解に関する角度まで回転して停止して(ステップS16)、選択した解に関する時間だけ待つ(ステップS17)。そして、制御手段51は、食品温度が所定値以上であるか否を判定する(ステップS18)。
ステップS18にて、制御手段51は、食品温度が所定値以上ならば(Yes)、アンテナ54からの出力を一時的に停止する。制御手段51は、食品温度が所定値未満ならば(No)、ステップS20に進む。
ステップS20にて、制御手段51は、連立一次方程式の解を構成する時間と角度の組み合わせのうち選択していないものがあれば、ステップS15に戻る。制御手段51は、連立一次方程式の解を構成する時間と角度の組み合わせを全て選択したならば、図3の処理を終了する。本実施形態では、このように指向性加熱制御を行うことで、加熱の高効率化と加熱ムラの低減を図っている。
制御手段51は更に、ステップS15からS20のループ中にて、食品1の目標温度と、サーモビューワ56を用いて検出する食品の各領域の温度との差が所定値以下ならば、アンテナ54による加熱を終了させてもよい。これにより加熱調理器5は、角度探索工程で測定(検知)した昇温速度に誤差があった場合であっても、食品1の過熱を防ぐことができる。
図4Aは、角度探索工程における3つの負荷それぞれの温度変化の一例を示すグラフである。グラフの縦軸は、負荷a~cまでの温度を示している。実線は、負荷aの温度である。一点鎖線は、負荷bの温度である。破線は、負荷cの温度である。グラフの横軸は、経過時間を示している。ここで負荷a~cとは、加熱室58に収容された食品の各領域のことをいう。
図4Bは、角度探索工程におけるアンテナ54の角度の変化を示すグラフである。グラフの縦軸は、アンテナ54の角度を示している。グラフの横軸は、図4Aのグラフの横軸と共通の経過時間を示している。なお角度探索工程とは、図3のフローチャートにおけるステップS11からS13までの処理のことをいう。制御手段51は、アンテナ54を間欠的に45°回転させて、アンテナ54の角度と各負荷の温度上昇値とを対応づけることで、好適に各負荷を加熱する角度と時間の組み合わせを算出する。
角度探索工程において、放熱量Qoutと比較すると、加熱量Qinが支配的である。放熱量Qoutは、式(1)で表わすように0で近似可能である。
Figure 2023131515000002
加熱量Qinは、食品の質量と比熱と温度変化から、式(2)のように算出される。mは、食品の質量である。cは、食品の比熱である。ΔTは、温度変化である。
Figure 2023131515000003
図4Aと図4Bのグラフにより、放熱量を無視した単位時間当たりの温度上昇と時間の積から、温度上昇量を推定できる。これを式(3)で表わす。式(3)は、単位時間当たりの温度上昇行列[℃/s]である。行列の各行は、負荷a~cを示し、行列の各列は角度を示している。1行1列の要素αa1は、アンテナ54を第1角度として加熱したときの負荷aの温度上昇値である。3行β列の要素αは、アンテナ54を第β角度として加熱したときの負荷cの温度上昇値である。
Figure 2023131515000004
式(4)は、制御工程での目標温度までの温度上昇行列を算出するための連立一次方程式である。式(4)の左辺は、目標温度までの温度上昇行列[℃]である。この温度上昇行列のTa_endは、負荷aの目標温度であり、Ta_startは、負荷aの初期温度である。Tb_endは、負荷bの目標温度であり、Tb_startは、負荷bの初期温度である。Tc_endは、負荷cの目標温度であり、Tc_startは、負荷cの初期温度である。
式(4)の右辺の第一行列は、単位時間当たりの温度上昇行列[℃/s]である。式(4)の右辺の第2行列は、アンテナ停止時間行列[s]である。制御手段51は、式(4)の連立一次方程式を解き、算出した、各負荷が同タイミングで目標温度に到達するアンテナ停止時間でアンテナを制御する。
Figure 2023131515000005
図5は、加熱調理における2つの領域の温度変化を示すグラフである。
グラフの縦軸は温度を示しており、グラフの横軸は経過時間を示している。グラフの実線は、図1の領域11の温度を示している。グラフの破線は、図1の領域12の温度を示している。グラフの一点鎖線は、アンテナ54を所定回転速度で回転し続けている場合の食品1の温度を示している。
あたため開始直後の時刻T0からT1は、角度探索工程である。この角度探索工程における回転にて、制御手段51は、アンテナ54の回転角度と食品温度分布を少なくとも2点以上をオンタイムでスキャンし、電界強度分布の差異による温度上昇の不均一を食品の温度上昇で検知する。
時刻T1から時刻T4は、加熱工程である。そして、制御手段51は、検知結果に基づき、アンテナ回転角度を食品の温度を均一化するように残りの加熱を制御する。時刻T1にて、領域11の温度の方が、領域12の温度よりも低い。そのため制御手段51は、領域11の昇温速度が領域12の昇温速度よりも高くなる第1固定角度まで、アンテナ54を回転させて停止させる。この第1固定角度は、領域11,12の昇温速度の平均値が、他の角度と比較して良好である。
時刻T1において、アンテナ54は、第1固定角度で停止する。そして、時刻T2にて再び回転を開始し、時刻T3にて、アンテナ54は、第2固定角度で停止する。
時刻T2にて、領域12の温度の方が、領域11の温度よりも低い。そのため制御手段51は、領域12の昇温速度が領域11の昇温速度よりも高くなる第2固定角度まで、アンテナ54を回転させて停止させる。この第2固定角度は、領域11,12の昇温速度の平均値が、他の角度と比較して良好である。
このことにより、従来の常にアンテナ54が回転している状態と比べて、2点の温度差を抑制することが可能になる。また、アンテナ54の角度を制御することで温度上昇を効率よく上げることができるため、従来と比べて短時間で目標温度Ttまで加熱できる。なお、従来において食品が目標温度Ttに達するのは、時刻T5である。
図6は、2つの水の加熱における温度上昇率の一例を示すグラフである。
グラフの縦軸は、2つの水の加熱における温度上昇率を示し、グラフの横軸はアンテナ54の角度を示している。なお、本グラフは、45°おきに収集したデータをプロットしたものである。破線は、左側の水の温度上昇率を示している。実線は、右側の水の温度上昇率を示している。一点鎖線は、2つの水の温度上昇率の平均である。
この2つの水を加熱する際には、アンテナ54を最も効率のよい225°の角度として加熱したのち、右側の水の温度上昇を抑制でき、かつ比較的効率のよい135°の角度として加熱することが考えられる。
図7は、2つのご飯の加熱調理における温度上昇率の一例を示すグラフである。
グラフの縦軸は、2つのご飯の加熱における温度上昇率を示し、グラフの横軸はアンテナ54の角度を示している。なお、本グラフは、45°おきに収集したデータをプロットしたものである。破線は、左側のご飯の温度上昇率を示している。実線は、右側のご飯の温度上昇率を示している。一点鎖線は、2つのご飯の温度上昇率の平均である。
この2つのご飯を加熱する際には、アンテナ54を最も効率のよい180°の角度として加熱したのち、左側の水の温度上昇を抑制でき、かつ比較的効率のよい270°の角度として加熱することが考えられる。また当初から270°の角度のみで加熱することも考えられる。
本実施形態によれば、食品の種類および実際の配置状況に対応して、加熱方法を最適に制御することができる。本実施形態は更に、食品の加熱ムラの抑制および省エネ性の向上、加熱時間を短縮を実現できる。
(変形例)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば上記した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路などのハードウェアで実現してもよい。上記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈して実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、または、フラッシュメモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)などの記録媒体に置くことができる。
各実施形態に於いて、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
本発明の変形例として、例えば、次の(a)~(f)のようなものがある。
(a) アンテナの回転方向は、一方向に限定されず、両方向に回転できるようにしてもよい。このことにより、温度上昇の高い角度への到達時間を短縮し、時短が可能になる。
(b) アンテナ回転角度について、学習機能を設けてもよい。このことにより、より最適解を素早く求めることが可能になり、時短が可能になる。
(c) 本実施形態では、温度分布の測定個所を2点としているが、測定個所を3点以上としてもよい。
(d) 図5の実施形態では、アンテナの固定角度を2つ組み合わせているが、アンテナの固定角度を1パターンのみとしてもよく、3パターン以上の固定角度を組み合わせてもよく、限定されない。
(e) 角度探索工程にて、アンテナの間欠的な停止と回転に限られず、連続的にゆっくりとアンテナを回転させてもよい。
(f) 食品の複数の領域のうち何れかの温度が所定値よりも高く、よって加熱ムラによる過加熱を検知した場合、加熱調理器は、出力を一時停止するだけでなく、出力を低減させてもよい。このことにより、被加熱物(食品)の過加熱を抑えることが可能になる。
1 食品
11,12 領域
5 加熱調理器
501 筐体
502 扉
51 制御手段
52 マグネトロン
53 モータ
54 アンテナ
55 タッチパネルディスプレイ
56 サーモビューワ (温度検出手段)
57 記憶部
571 プログラム
58 加熱室

Claims (10)

  1. 食品を収容する加熱室と、
    回転自在に配置され、マイクロ波を放出して前記食品を加熱するアンテナと、
    前記アンテナを回転させるモータと、
    前記加熱室に収容された前記食品について、該食品の温度を少なくとも2つの領域で区別して検出可能な温度検出手段と、
    食品が前記加熱室に収容された状態で、マイクロ波を放出している前記アンテナを前記モータで回転させながら、前記温度検出手段を用いて前記領域の温度を検知して前記領域の昇温速度を算出し、前記領域の昇温速度と前記アンテナの角度とを対応付けた後、前記領域の昇温速度が所定値よりも高くなる角度まで前記アンテナを前記モータで回転させて停止させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記制御手段は、食品が前記加熱室に収容された状態で、マイクロ波を放出している前記アンテナを回転させながら、前記温度検出手段を用いて前記食品の少なくとも2つの領域の温度から昇温速度と前記アンテナの角度とを対応付けた後、前記2つの領域のうち少なくとも温度が低い方の領域の昇温速度が、温度が高い方の領域の昇温速度よりも高い角度まで前記アンテナを前記モータで回転させて停止させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記制御手段は更に、食品が前記加熱室に収容された状態で、複数の前記領域の温度が目標温度となる各角度まで前記アンテナを前記モータで回転させて停止させ、各時間に亘って前記食品を加熱させる処理を繰り返す、
    ことを特徴とする請求項2に記載の加熱調理器。
  4. 前記温度検出手段は、前記加熱室に収容された各食品の温度を検出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
  5. 前記制御手段は更に、各前記食品の目標温度と、前記温度検出手段を用いて検出する各前記食品の温度との差が所定値以下ならば、前記アンテナによる加熱を終了させる、
    ことを特徴とする請求項4に記載の加熱調理器。
  6. 前記温度検出手段は、前記加熱室に収納された食品のうち少なくとも1つについての温度分布を、少なくとも2つの領域で区別して検出可能である、
    ことを特徴とする請求項4に記載の加熱調理器。
  7. 前記制御手段は、前記温度検出手段が検出した前記食品の温度に基づき、該食品の温度分布の平均値、最高値、または最低値のうち何れかを算出する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の加熱調理器。
  8. 前記制御手段は、食品が前記加熱室に収容された状態で、マイクロ波を放出している前記アンテナを前記モータで回転させながら、前記温度検出手段を用いて前記領域の温度を検知し、前記領域の昇温速度と前記アンテナの角度とを対応付けた後の工程において、各前記領域のうち何れかの温度が所定値よりも高い場合、前記アンテナからの出力を低減させるか、または、出力を一時停止する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の加熱調理器。
  9. 食品を収容する加熱室と、
    回転自在に配置され、マイクロ波を放出して前記食品を加熱するアンテナと、
    前記アンテナを回転させるモータと、
    温度検出手段と、
    制御手段とを備える加熱調理器の制御方法であって、
    前記制御手段が、前記温度検出手段により、前記加熱室に収容された前記食品について、該食品の温度を少なくとも2つの領域で区別して検出するステップと、
    食品が前記加熱室に収容された状態で、マイクロ波を放出している前記アンテナを前記モータで回転させながら、前記温度検出手段を用いて前記領域の温度を検知するステップと、
    前記領域の温度の時間的変化に基づいて前記領域の昇温速度を算出するステップと、
    前記領域の昇温速度と前記アンテナの角度とを対応付けるステップと、
    前記領域の昇温速度が所定値よりも高くなる角度まで前記アンテナを前記モータで回転させて停止させるステップと、
    を備えることを特徴とする加熱調理器の制御方法。
  10. 食品を収容する加熱室と、
    回転自在に配置され、マイクロ波を放出して前記食品を加熱するアンテナと、
    前記アンテナを回転させるモータと、
    温度検出手段と、
    制御手段と、を備える加熱調理器の前記制御手段に、
    前記温度検出手段により、前記加熱室に収容された前記食品について、該食品の温度を少なくとも2つの領域で区別して検出する手順、
    食品が前記加熱室に収容された状態で、マイクロ波を放出している前記アンテナを前記モータで回転させながら、前記温度検出手段を用いて前記領域の温度を検知する手順、
    前記領域の温度の時間的変化に基づいて前記領域の昇温速度を算出する手順、
    前記領域の昇温速度と前記アンテナの角度とを対応付ける手順、
    前記領域の昇温速度が所定値よりも高くなる角度まで前記アンテナを前記モータで回転させて停止させる手順、
    を実行させるための制御プログラム。
JP2022036329A 2022-03-09 2022-03-09 加熱調理器、加熱調理器の制御方法、および、制御プログラム Pending JP2023131515A (ja)

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