JP2023131445A - ノイズフィルタ - Google Patents

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泰三 児玉
Taizo Kodama
貴也 土井
Takaya Doi
智 池谷
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Abstract

Figure 2023131445000001
【課題】省スペース化に資するだけでなく、部品の追加にも容易に対応可能とする。
【解決手段】実施形態に係るノイズフィルタは、第1基板と、第2基板と、第1基板および第2基板の間に位置し、コイル導線を有するチョークコイルと、を備える。チョークコイルから延出されたコイル導線は、チョークコイルから引き出され、第1基板に向けて延びる第1延在部と、第1延在部から続き、第1基板の裏面側に向けて凸に折り返された折返部と、折返部から続き、第2基板に向けて延びる第2延在部と、を有する。チョークコイルは、コイル導線が折返部で第1基板に接合されて、第1基板に対して第1延在部を介して支持され、第2基板は、第2延在部に接合されて、第1基板に対して第2延在部を介して支持される。
【選択図】 図2

Description

本発明の実施形態は、ノイズフィルタに関する。
回路基板における要素配置の省スペース化を考慮したノイズフィルタとして、二階配置構造のものが存在する。具体的には、四隅に脚を有する絶縁台を回路基板に設置し、チョークコイルを除く他の回路素子を回路基板に配置する一方、チョークコイルを絶縁台に配置したものである。回路基板に配置される回路素子は、チョークコイルと連携して動作するキャパシタおよびサージ吸収器等を含む。
実開平05-011423号公報
チョークコイルと他の回路素子とを上下の二階に分けて上下に配置した構成にあっては、ノイズ対策のために後付けで、つまり、回路基板へのチョークコイルの設置後にキャパシタ等、コイル以外の部品を追加しようとする場合に、絶縁台が邪魔となり、設置が容易ではないことが問題となる。
そこで、本発明は、省スペース化に資するだけでなく、コイルを設置した後の部品の追加にも容易に対応可能なノイズフィルタを提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係るノイズフィルタは、第1基板と、第1基板の表面に対して垂直な方向に、第1基板から離れて配置された第2基板と、第1基板および第2基板の間に位置し、コイル導線を有するチョークコイルと、を備える。チョークコイルから延出されたコイル導線は、チョークコイルから引き出され、第1基板に向けて延びる第1延在部と、第1延在部から続き、第1基板の裏面側に向けて凸に折り返された折返部と、折返部から続き、第2基板に向けて延びる第2延在部と、を有する。チョークコイルは、コイル導線が折返部で第1基板に接合されて、第1基板に対して第1延在部を介して支持され、第2基板は、第2延在部に接合されて、第1基板に対して第2延在部を介して支持される。
本発明の一実施形態に係るノイズフィルタの全体的な構成を示す回路図である。 同ノイズフィルタの構成を側方から見た状態で模式的に示す概略図である。 同ノイズフィルタの構成を回路基板の表面に対して垂直な方向から見た状態で模式的に示す概略図である。 同ノイズフィルタに備わるチョークコイルの固定構造を示す説明図である。 本発明の他の実施形態に係るノイズフィルタの構成を側方から見た状態で模式的に示す概略図である。 同ノイズフィルタの構成を回路基板の表面に対して垂直な方向から見た状態で模式的に示す概略図である。 同ノイズフィルタに備わるチョークコイルの固定構造を示す説明図である。
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るノイズフィルタFの全体的な構成を示す回路図である。
交流電源Eの負荷として整流回路およびインバータ回路等のスイッチング回路が接続されると、整流回路やスイッチング回路からノイズが発生する。本実施形態に係るノイズフィルタFは、このようなノイズを除去または低減するために設置される。
本実施形態に係るノイズフィルタFは、単相交流電源Eと図示しない負荷との間に接続され、電源ラインL1、L2を伝わるノイズを除去する。このノイズフィルタFは、入力端子101a、101bおよび出力端子102a、102bを備えるとともに、ノイズ対策の部品または回路素子として、少なくともチョークコイル11と、各種のキャパシタ103~105、203~205と、を備える。
後により詳細に説明するが、本実施形態では、ノイズ対策を目的とした回路素子のうち、チョークコイル11およびサージ吸収器等の他の回路素子が、複数の回路基板S1、S2に分けて配置されている。具体的には、第1回路基板S1および第2回路基板S2が設けられ、キャパシタ103~105、203~205が回路基板S1、S2のそれぞれに振り分けて配置されている。図1は、これら2つの回路基板S1、S2に収まる範囲を、二点鎖線により概念的に示す。電源ラインL1、L2間に接続されるキャパシタ103、104、203、204は、いわゆる「Xコン」と呼ばれるノーマルモードコンデンサであり、ノーマルモードノイズを除去する。一方、キャパシタ105、205は、いわゆる「Yコン」と呼ばれるラインバイパスコンデンサであり、コモンモードノイズを除去する。
入力端子101a、101bは、交流入力の一端側のL端子101aと、他端側のN端子101bと、を有し、負荷への電力供給に際して交流電源Eに接続される。適用可能な交流電源Eは、例えば、単相商用電源であり、これに限らず、三相商用電源であってもよい。
出力端子102a、102bは、負荷に接続される。
ノイズフィルタFは、入力端子101a、101bと出力端子102a、102bとの間で、電源ラインL1、L2を互いに隔てるように配置されている。ノイズフィルタFは、主要要素としてチョークコイル11を備え、本実施形態では、このコイル11は、コモンモードチョークコイルとして機能する。ノイズフィルタF自体は、コモンモードのローパスフィルタとして機能する。チョークコイル11は、第1回路基板S1に配置または搭載されている。
キャパシタ103~105、203~205は、入力端子101a、102bと出力端子102a、102bの間、具体的には、入力端子101a、102bとチョークコイル11との間およびチョークコイル11と出力端子102a、102bとの間のそれぞれに配置されている。先に述べたように、キャパシタ103~105、203~205は、第1および第2回路基板S1、S2に分けて配置され、第1回路基板S1には、キャパシタ103~105を含む第1群キャパシタが、第2回路基板S2には、キャパシタ203~205を含む第2群キャパシタが、夫々配置されている。第1回路基板S1に配置される第1群キャパシタ103~105と、第2回路基板S2に配置される第2群キャパシタ203~205とは、電源ラインL1、L2の間で、互いに並列に接続されている。ここで、第2群キャパシタ203~205のうち、キャパシタ203は、後に述べるチョークコイル11の巻線であるコイル導線13の延長部分となる第2延在部134、134を介して電源ラインL1、L2に接続されている。同様に、キャパシタ204、205(205a、205b)も、当該第2延在部134、134を介して電源ラインL1、L2に接続されている。本実施形態では、ノイズフィルタFよりも入力側にキャパシタ103、203が配置され、ノイズフィルタFよりも出力側にキャパシタ104、204およびキャパシタ105(105a、105b)、205(205a、205b)が配置されている。
図2は、ノイズフィルタFの構成を側方から見た状態で模式的に示す概略図であり、図3は、ノイズフィルタFの構成を第1回路基板S1の表面に対して垂直に、上方から見た状態で示す概略図である。
本実施形態において、ノイズフィルタFは、複数の回路基板、ここでは2つの回路基板S1、S2を有し、ノイズ対策のための回路素子がこれら複数の回路基板S1、S2のそれぞれに分けて配置されている。
ノイズフィルタFは、大別すると、第1回路基板S1、第2回路基板S2、チョークコイル11、キャパシタ103、104、203、204、図示しない他のキャパシタ105、205を備える。第1回路基板S1および第2回路基板S2は、いわゆるプリント基板であり、絶縁体からなる基板に所定の通電路となる銅箔等の導体パターンを印刷し、基板上に配置された回路素子を導体パターンにはんだ接続するためのランドやスルーホールを設けたものである。
第1回路基板S1と第2回路基板S2とは、それらの表面、つまり、回路素子の実装面に対して垂直な方向に間隔を空けて、互いに平行に配置されている。本実施形態において、第1および第2回路基板S1、S2は、チョークコイル11を除いて互いに同一の回路素子を備え、対応する要素配置を有する。具体的には、第1群キャパシタ103~105と、これと同種同数の第2群キャパシタ203~205とを有し、これらの回路素子が、互いに上下の対応する位置に配置されている。
チョークコイル11は、第1回路基板S1と第2回路基板S2との間に配置されている。チョークコイル11は、磁性体からなる環状のコア材12と、コイル導線13と、を有する。コイル導線13は、コア材12に巻き付けられ、コア材12の周囲に位置する巻回部131を有するとともに、巻回部131から引き出された延在部132、133、134を有する。次に述べるように、延在部132、133、134は、チョークコイル11および第2回路基板S2の第1回路基板S1に対する支持に寄与する。
本実施形態において、延在部132~134は、巻回部131に対して近い順に、第1延在部132、折返部133および第2延在部134を有する。これらの第1延在部132、折返部133および第2延在部134は、チョークコイル11に備わるコイル導線13の延設部分である。チョークコイル11の巻線であるコイル導線13は、直径3mm程度の太い銅線からなり、相当程度の強い力を加えない限り曲げることのできない強度を有する。
巻回部131および延在部132~134の数は、チョークコイル11に設けられるコイルの数に応じた数となり、本実施形態では、2つのコイルの配設により、2つの巻回部131と、4つの延在部132~134と、が設けられている。4つの延在部132~134は、いずれも同一の構成であるため、以下の説明では、それらの1つで代表する。
第1延在部132は、一端が巻回部131の端縁から延び、他端が第1回路基板S1に向けて直線状に、第1回路基板S1の表面に対して垂直な方向に延在する。本実施形態では、第1および第2回路基板S1、S2が水平に配置されており、第1延在部132は、巻回部131の端縁から垂下する。
折返部133は、巻回部131に対する近位側の第1端133aと遠位側の第2端133bとを有し、第1端133aが第1延在部132の他端から延び、第1端133aと第2端133bとの間で、第1回路基板S1の裏面側に向けて凸となるように折り返されている。本実施形態において、折返部133は、第1延在部132に近く、第1端133aを含む一側部と、第2延在部134に近く、第2端133bを含む他側部と、のそれぞれで90°ずつ、全体で180°に亘って折り返されている。
第2延在部134は、一端が折返部133の第2端133bから延び、他端が第2回路基板S2に向けて延設されている。本実施形態において、第2延在部134は、第1回路基板S1の表面に対して垂直な方向に、つまり、鉛直に起立し、チョークコイル11を超えてチョークコイル11の上方にまで延在する。
図4は、チョークコイル11の固定構造を模式的に示す説明図である。
本実施形態において、第1回路基板S1は、第1貫通孔h11と切欠きnとを有し、これらの空間に、コイル導線13の延在部132~134の一部が配置されている。
第1貫通孔h11は、第1回路基板S1において、コイル導線13を含むチョークコイル11の第1回路基板S1に対する投影範囲Rの内側に設けられる。図3は、チョークコイル11の投影範囲を符号Rにより示す。第1貫通孔h11は、第1回路基板S1をその表裏に亘って貫通する。第1貫通孔h11は、コイル導線13の外径よりもやや大きい内径を有する。
切欠きnは、第1回路基板S1において、投影範囲Rの外側に設けられる。本実施形態において、第1回路基板S1は、互いに直交する4つの辺部により外形輪郭が画成される長形状をなし、切欠きnは、それら4つの辺部のうちの1つから内方に、換言すれば、第1貫通孔h11が配置される投影範囲Rに向けて延設されている。切欠きnは、コイル導線13の外径よりもやや大きい幅を有する。切欠きnの長さは、第1回路基板S1の面積や、第1回路基板Sにおけるチョークコイル11の位置等に応じて定められる。第1貫通孔h11と切欠きnとの位置関係は、異なる延在部132~134、特に異なる第2延在部134同士の距離や、他の回路素子との位置関係等を考慮して、適宜に変更することが可能である。
図4(a)に示すように、コイル導線13は、折返部133のうち、第1延在部132に近く、第1端133aを含む一側部が第1貫通孔h11に配置され、第2延在部134に近く、第2端133bを含む他側部が切欠きnに配置されている。コイル導線13は、第1回路基板S1に対し、はんだ付けにより接合され、チョークコイル11は、このはんだ付けにより形成される接合部m1を支点として、第1回路基板S1に対して支持されている。本実施形態において、接合部m1は、第1貫通孔h11の周辺に形成され、接合部m1の形成は、手はんだ付けによる。接合部m1は、第1貫通孔h11の周辺に限らず、第1貫通孔h11の周辺に併せるかまたはこれに代えて、切欠きnの周辺に形成することも可能である。なお、コイル導線13は、全体に亘ってエナメル等の絶縁材で被覆されているが、コイル導線13のうち、接合部m1に位置する部分、つまり、第1貫通孔h11の前後に位置する部分でその被覆が剥がされ、第1回路基板S1に設けられた導体パターンと通電可能な状態にある。
これに対し、第2回路基板S2は、コイル導線13の延在部、具体的には、第2延在部134が配置される空間として、貫通孔h12のみを有する。貫通孔h12は、切欠きnの上方に設けられ、第2回路基板S2をその表裏に亘って貫通する。本実施形態において、貫通孔h12は、第1回路基板S1の切欠きnと第1回路基板S1の表面に対して垂直な方向に重なり合う。貫通孔h12は、コイル導線13の外径よりもやや大きい内径を有する。
コイル導線13は、第2延在部134が貫通孔h12に配置されている。コイル導線13は、第2回路基板S2に対し、はんだ付けにより接合され、第2回路基板S2は、このはんだ付けにより形成される接合部m2を支点として、第1回路基板S1に対して支持されている。本実施形態において、接合部m2は、第2貫通孔h12の周辺に形成され、接合部m2の形成は、手はんだ付けによる。接合部m2では、接合部m1と同様に、コイル導線13のうち、第2貫通孔h12の前後に位置する部分で被覆が剥がされ、コイル導線13は、接合部m2のはんだ付けにより、第1回路基板S2に設けられた導体パターンと通電可能な状態にある。
第1回路基板S1に対するチョークコイル11および第2回路基板S2の設置は、次に述べる手順による。
第1延在部132、折返部133および第2延在部134が形成されておらず、コイル導線13のうち、巻回部131以外の部分が直線状のままの延長された状態にあるチョークコイル11を準備する。ここで、延長されたコイル導線13において、はんだ付けが必要な個所に位置する部分の絶縁被覆を剥がしておく。直線状である延在部132~134を第1貫通孔h11に対して第1回路基板S1の表面側から裏面側に挿通し、裏面側に出た部分を治具を用いて2カ所で夫々90°ずつ外側に折り曲げ、折返部133を形成する。折返部133のうち、第2端133bを含む第2延在部134側の半部(つまり、折返部133の他側部)を形成する際に、この他側部となる導線部分を切欠きnに挿入する。その後、第2延在部134を第2回路基板S2の貫通孔h12に挿通し、第2延在部134と第2回路基板S2とを、貫通孔h12の周辺ではんだ付けにより接合する。その後、第2延在部134のうち、第2回路基板S2の表面よりも上方に突出する部分は、適宜の長さを残して切断する。なお、第2回路基板S2の表面よりも上方に突出する第2延在部134を用い、第2回路基板S2のさらに上方に、3段目の回路基板を、第2回路基板S2と同様の構成で設置することも可能である。
このようにして、第1回路基板S1に対し、チョークコイル11を設置するとともに、第2回路基板S2を設置することが可能である。キャパシタ等、チョークコイル11以外の他の回路素子は、チョークコイル11の設置前に、第1および第2回路基板S1、S2に予め設置しておくことが可能であり、第1回路基板S1に対するチョークコイル11および第2回路基板S2の設置をもってノイズフィルタFが完成する。
図2に示すように、以上の手順により完成したノイズフィルタFは、支柱Pを介して電気部品を保持する板金B上に取り付け、支持される。
本実施形態に係るノイズフィルタFは、以上の構成を有する。以下に、本実施形態により得られる効果について説明する。
第1に、第1回路基板S1と第2配線S2基板とを互いに離して配置し、チョークコイル11を第1および第2回路基板S1、S2の間に配置したことで、ノイズ対策に必要なチョークコイル11以外の他の回路素子を、第1および第2回路基板S1、S2に分けて配置することが可能であり、全ての回路素子を1つの回路基板に集約する場合と比較して、多数の回路素子を比較的狭い設置面積のなかで効率的に配置することができる。
ここで、第2回路基板S2は、第1回路基板S1にチョークコイル11を設置した後に、コイル導線13、具体的には、巻回部131から引き出された延在部132~134の加工を介して後付けで設置することが可能である。これにより、設計当初は、第1回路基板S1とチョークコイル11とによりノイズフィルタFを作製しながら、ノイズフィルタFの検査等を通じてノイズの低減効果が低い等の原因で回路素子の追加が必要となった場合に、コイル導線13の延在部132~134を加工して、第1延在部132、折返部133および第2延在部134を形成し、第2回路基板S2を設置することで、ノイズ低減効果の改善を図ることができる。第2回路基板S2については追加の回路素子の配置に対して大きな妨げとなるような障害物がなく、回路素子を設置する際の作業のための空間が確保される。このように、ノイズフィルタFの設計後における部品の追加にも容易に対応することができる。
換言すれば、第1回路基板S1には通常、想定される負荷との関係で必要なノイズフィルタFの回路素子が搭載されるため、負荷のノイズが想定の範囲内の大きさであれば、この第1回路基板S1のみを使用して、ノイズに対する所要の低減効果を発揮することが可能である。しかし、実際に接続された負荷のノイズが想定ないし仕様よりも大きく、第1回路基板S1のみからなるノイズフィルタFではそのノイズを目標とする値にまで低減しまたは除去することができない場合は、キャパシタ(Xコン)203、204およびキャパシタ(Yコン)205を搭載した第2回路基板S2を追加して、キャパシタの容量を増大させ、ノイズの低減効果を増加させることにより、大きなノイズに対処することができる。
また、図1に示すように、チョークコイルを除き、第1基板S1と第2基板S2とで、各基板S1、S2に搭載される回路素子は同一としたため、各基板S1、S2の配線パターンを同一または共通化することが可能であり、パターン設計が容易になる。
第2に、第1回路基板S1に対するチョークコイル11の支持、第1回路基板S1に対する第2回路基板S2の支持をいずれもチョークコイル11のコイル導線13、具体的には、コイル導線13の第1延在部132および第2延在部134により実現したことで、これらの要素の支持に専用の部品を採用する必要がなく、省スペース化の推進を図るとともに、支持部品の設置に要する費用の削減を図ることが可能である。
第3に、第1回路基板S1に対し、第2回路基板S2をコイル導線13の延在部、具体的には、第2延在部134により支持する構成としたことで、第2延在部134の長さの調整により、第2回路基板S2を適宜の高さに設置することが可能となる。これにより、チョークコイル11は、コア材11の中心軸が第1回路基板S1の表面に対して垂直となるように、横置きにするだけでなく、コア材11の中心軸が第1回路基板S1の表面に水平となるように、縦置きとすることも可能であり、これにより、ノイズフィルタFの設置面積の更なる削減を図ることができる。
以下に、本発明の他の実施形態について説明する。
他の実施形態に係るノイズフィルタFは、図1に示す先の実施形態と同様の回路構成となっており、ここでの詳細な説明を省略する。
図5は、本実施形態に係るノイズフィルタFの構成を側方から見た状態で模式的に示す概略図であり、図6は、ノイズフィルタFの構成を第1回路基板S1の表面に対して垂直に、上方から見た状態で示す概略図である。
ノイズフィルタFは、先の実施形態に対し、コイル巻線13の構成およびチョークコイル11の固定構造の点で相違する。
チョークコイル11は、環状のコア材12とコイル導線13とを有し、コイル導線13は、コア材12に巻き付けられ、コア材12の周囲に位置する巻回部131と、巻回部131から引き出され、延出された延在部132、133、134と、を有する。
本実施形態において、コイル導線13の延在部は、第1延在部132、折返部133および第2延在部134を有し、折返部133がその第1端133aと第2端133bとの間でU字状に形成されることで、第1回路基板S1の裏面側に向けて凸となるように、180°に亘って折り返されている。これに伴い、本実施形態では、第1回路基板S1に第2貫通孔h2が形成され、第2貫通孔h2に折返部133が配置されている。
ここで、チョークコイル11は、コイル巻線13の折返部133が第1回路基板S1を貫通し、その裏面側に突出する状態にあってもよいし、第1回路基板S1を貫通するには至らず、第2貫通孔h2の内部またはその上方に位置する状態にあってもよい。つまり、チョークコイル11は、折返部133が第1回路基板S1の裏面側に大きく突出する必要はなく、第1回路基板S1に設けられた導体パターンと導通可能な状態にあればよい。
第2貫通孔h2は、第1回路基板S1において、コイル導線13を含むチョークコイル11の第1回路基板S1に対する投影範囲Rの内側から外側にかけて設けられる。図6は、チョークコイル11の投影範囲を符号Rにより示す。第2貫通孔h2は、コイル導線13の外径よりもやや大きい内径を有する長孔状をなし、第1回路基板S1をその表裏に亘って貫通する。第2貫通孔h2の長さまたは向きは、異なる延在部132~134、特に異なる第2延在部134同士の距離や、他の回路素子との位置関係等を考慮して、折返部133の曲率半径と併せて適宜に変更することが可能である。折返部33の曲率半径が大きい場合は、第2貫通孔h2を長く形成することが必要となり、コイル導線13を第1回路基板S1に接合し、コイル導線13と第1回路基板S1に備わる導体パターンとの間に電気的な接続を確立するのに必要となるはんだの量も増えてしまう。そこで、折返部133は、できるだけ小さい曲率半径を有することが望ましく、例えば、コイル導線13が破断しない範囲で、できるだけ小さい曲率半径で湾曲させる。
図7は、本実施形態に係るチョークコイル11の固定構造を模式的に示す説明図である。同図を参照して、チョークコイル11の固定構造についてさらに説明する。
図7(a)に示すように、コイル導線13は、折返部133が第2貫通孔h2に配置されている。折返部133は、第1回路基板S1に対してはんだ付けにより接合され、本実施形態では、第2貫通孔h2の周辺ではんだ付けにより接合される。チョークコイル11は、このはんだ付けにより形成される接合部m12を支点として、第1回路基板S1に対して支持されている。接合部m12の形成は、フローはんだ付けによる。
これに対し、第2回路基板S2は、コイル導線13の延在部、具体的には、第2延在部134が配置される空間として、貫通孔h12を有し、貫通孔h12は、第1回路基板S1の第2貫通孔h2と第1回路基板S1の表面に対して垂直な方向に重なり合う。第2延在部134が貫通孔h12に配置され、第2回路基板S2に対して第2貫通孔h12の周辺ではんだ付けにより接合されること、そして、第2回路基板S2がこのはんだ付けにより形成される接合部m2を支点として、第1回路基板S1に対して支持されることは、先の実施形態と同様である。
本実施形態では、コイル導線13に折返部133が予め形成されたチョークコイル11を準備する。折返部133を第2貫通孔h2の内部に配置し、折返部133と第1回路基板S1とを、第2貫通孔h2の周辺ではんだ付けにより接合する。そして、第2延在部134を第2回路基板S2の貫通孔h12に挿通し、第2延在部134と第2回路基板S2とを、貫通孔h12の周辺ではんだ付けにより接合する。第2延在部134のうち、第2回路基板S2の表面よりも上方に突出する部分は、適宜の長さを残して切断する。
このように、チョークコイル11は、コイル導線13に予め折返部133を形成する場合においても第1回路基板S1に設置することが可能であり、部品の追加に容易に対応することができる。本実施形態では、折返部133が第2貫通孔h2に配置し、コイル導線13が第1回路基板S1の裏面側に至るまでは貫通しないか、貫通しても裏面側に僅かに突出するだけの構造であるので、第1回路基板S1の裏面側の空間への干渉を抑制し、ノイズフィルタF全体の高さを抑制することが可能である。
以上の説明では、回路基板として、第1回路基板S1および第2回路基板S2の2つを、増設対象としては第2回路基板S2のみを採用した。回路基板の設置数および増設数は、これに限定されるものではなく、2つ以上の回路基板を増設対象として、合計で3つ以上の回路基板を設置することも可能である。この場合は、第2延在部134をさらに延設し、第2回路基板S2と同様の貫通孔を有する追加の回路基板に、第2延設部134を接合する。
さらに、以上の説明では、第1回路基板S1と第2回路基板S2とで、同種同数の回路素子を、対応する要素配置のもとに設置した。異なる回路基板に設置することのできる回路素子は、これに限定されるものではない。例えば、第1回路基板S1と第2回路基板S2との間で、異なる種類の回路素子を設置したり、同種の回路素子を異なる数だけ設置したり、同種同数の回路素子を異なる要素配置のもとに設置したりしてもよい。
本発明の幾つかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものに過ぎず、発明の範囲を限定することを意図したものではない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更等を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
S1…第1回路基板、S2…第2回路基板、E…電源、F…ノイズフィルタ、L1、L2…電源ライン、101a、101b…入力端子、102a、102b…出力端子、103、104、203、204…キャパシタ(Xコン)、105、205…キャパシタ(Yコン)、11…チョークコイル、13…コイル導線、131…巻回部、132…第1延在部、133…折返部、133a…第1端、133b…第2端、134…第2延在部、h11…第1貫通孔、h12…貫通孔、h2…第2貫通孔。

Claims (4)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板の表面に対して垂直な方向に、前記第1基板から離れて配置された第2基板と、
    前記第1基板および前記第2基板の間に位置し、コイル導線を有するチョークコイルと、を備え、
    前記チョークコイルから延出されたコイル導線は、
    前記チョークコイルから引き出され、前記第1基板に向けて延びる第1延在部と、
    前記第1延在部から続き、前記第1基板の裏面側に向けて凸に折り返された折返部と、
    前記折返部から続き、前記第2基板に向けて延びる第2延在部と、を有し、
    前記チョークコイルは、前記コイル導線が前記折返部で前記第1基板に接合されて、前記第1基板に対して前記第1延在部を介して支持され、
    前記第2基板は、前記第2延在部に接合されて、前記第1基板に対して前記第2延在部を介して支持されている、ノイズフィルタ。
  2. 前記第1基板は、前記コイル導線を含む前記チョークコイルの投影範囲に、当該第1基板を表裏に貫通する第1貫通孔を有するとともに、前記投影範囲の外側に、当該第1基板の平面方向の端縁から内方に延びる切欠きを有し、
    前記コイル導線は、前記折返部のうち、前記第1延在部に近い側が前記第1貫通孔に配置される一方、前記第2延在部に近い側が前記切欠きに配置され、
    前記折返部は、前記第1基板に対し、前記第1貫通孔または前記切欠きの周辺で接合されている、請求項1に記載のノイズフィルタ。
  3. 前記第1基板は、前記チョークコイルの投影範囲の内側から外側にかけて延びる長さ寸法を有し、当該第1基板を表裏に貫通する長孔状の第2貫通孔を有し、
    前記コイル導線は、前記折返部が前記第2貫通孔に配置され、
    前記折返部は、前記第1基板に対し、前記第2貫通孔の周辺で接合されている、請求項1に記載のノイズフィルタ。
  4. 前記第1基板と前記第2基板とは、同じパターンの回路構成を有する、請求項2または3に記載のノイズフィルタ。
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