JP2023130668A - 光電変換装置及びその駆動方法 - Google Patents

光電変換装置及びその駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動モードに応じて出力線間の電位ばらつきを効果的に抑制しうる光電変換装置を提供する。【解決手段】光電変換装置は、各々が光電変換部を有する複数の単位画素が複数の行及び複数の列をなすように配された画素領域と、複数の列の各々に少なくとも2つが配され、それぞれが対応する列の単位画素に接続された複数の出力線と、複数の出力線の各々に対応して設けられた複数の列回路と、複数の出力線と複数の列回路との間の接続を制御する制御回路と、を有する。制御回路は、複数の出力線のうちの第1の出力線に画素信号が出力されるタイミングで第1の出力線と同じ列に配された第2の出力線に画素信号が出力されない場合に、第1の出力線を対応する第1の列回路に接続し、第2の出力線を対応する第2の列回路から切り離すように構成されている。【選択図】図7

Description

本発明は、光電変換装置及びその駆動方法に関する。
画素領域の各列に複数の出力線を配し、複数の画素行の画素信号をこれら複数の出力線に同時に読み出すことで画素信号を高速に読み出すように構成した光電変換装置が知られている。このような光電変換装置では、出力線間の電位ばらつきによって読み出す信号量が変化し、画質が劣化することがある。特許文献1には、画素リセット信号の読み出しの前に出力線を所定の電位に固定することで、出力線間の電位ばらつきを抑制し、出力線間で読み出す信号量が異ならないように構成した撮像素子が記載されている。
国際公開第2015/151793号
しかしながら、特許文献1に記載の撮像素子では、駆動モードによっては出力線間の電位ばらつきを十分に抑制できないことがあった。
本発明の目的は、駆動モードに応じて出力線間の電位ばらつきを効果的に抑制しうる光電変換装置及びその駆動方法を提供することにある。
本明細書の一開示によれば、各々が光電変換部を有する複数の単位画素が複数の行及び複数の列をなすように配された画素領域と、前記複数の列の各々に少なくとも2つが配され、それぞれが対応する列の単位画素に接続された複数の出力線と、前記複数の出力線の各々に対応して設けられた複数の列回路と、前記複数の出力線と前記複数の列回路との間の接続を制御する制御回路と、を有し、前記制御回路は、前記複数の出力線のうちの第1の出力線に画素信号が出力されるタイミングで前記第1の出力線と同じ列に配された第2の出力線に画素信号が出力されない場合に、前記第1の出力線を対応する第1の列回路に接続し、前記第2の出力線を対応する第2の列回路から切り離すように構成されている光電変換装置が提供される。
また、本明細書の他の一開示によれば、各々が光電変換部を有する複数の単位画素が複数の行及び複数の列をなすように配された画素領域と、前記複数の列の各々に少なくとも2つが配され、それぞれが対応する列の単位画素に接続された複数の出力線と、前記複数の出力線の各々に対応して設けられた複数の列回路と、を有する光電変換装置の駆動方法であって、前記第1の出力線に画素信号を出力し、前記第1の出力線に前記画素信号が出力されるタイミングで前記第1の出力線と同じ列に配された第2の出力線に画素信号が出力しない駆動を行う場合に、前記第1の出力線を対応する第1の列回路に接続し、前記第2の出力線を対応する第2の列回路から切り離す光電変換装置の駆動方法が提供される。
本発明によれば、駆動モードに応じて出力線間の電位ばらつきを効果的に抑制し、ノイズを低減した高品質な信号を出力することが可能となる。
本発明の第1実施形態による光電変換装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置における単位画素の構成例を示す回路図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置におけるヌル画素の構成例を示す回路図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置における単位画素及びヌル画素の接続例を示す概略図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置における出力線駆動回路の構成例を示す回路図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置の動作例を示すタイミング図(その1)である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置の動作例を示すタイミング図(その2)である。 本発明の第2実施形態による撮像システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態による撮像システム及び移動体の構成例を示す図である。 本発明の第4実施形態による機器の概略構成を示すブロック図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による光電変換装置及びその駆動方法について、図1乃至図7を用いて説明する。図1は、本実施形態による光電変換装置の概略構成を示すブロック図である。図2は、本実施形態による光電変換装置における単位画素の構成例を示す回路図である。図3は、本実施形態による光電変換装置におけるヌル画素の構成例を示す回路図である。図4は、本実施形態による光電変換装置における単位画素及びヌル画素の接続例を示す概略図である。図5は、本実施形態による光電変換装置における出力線駆動回路の構成例を示す回路図である。図6及び図7は、本実施形態による光電変換装置の動作例を示すタイミング図である。
はじめに、本実施形態による光電変換装置の構造について、図1乃至図5を用いて説明する。
本実施形態による光電変換装置100は、図1に示すように、画素領域10,20と、垂直駆動回路30と、出力線駆動回路40と、列回路部50と、水平駆動回路60と、信号処理部70と、出力回路80と、システム制御部90と、を有する。
画素領域10には、複数の行及び複数の列に渡って行列状に配された複数の単位画素12が設けられている。複数の単位画素12の各々は、フォトダイオード等の光電変換素子からなる光電変換部を含み、入射光の光量に応じた画素信号を出力する。なお、画素領域10には、入射光の光量に応じた画素信号を出力する有効画素のほか、光電変換部が遮光されたオプティカルブラック画素や、信号を出力しないダミー画素などが配置されていてもよい。
画素領域20には、複数の行及び複数の列に渡って行列状に配された複数のヌル画素(NULL画素)22が設けられている。複数のヌル画素22の各々は、光電変換部を含まず、与えられた電圧に応じた所定の画素信号を出力する。
画素領域20を構成する複数のヌル画素22は、画素領域10を構成する複数の単位画素12が配された列と同じ列の異なる行に配される。例えば、画素領域10にはM行×N列の行列状に配列された複数の単位画素12が配され、画素領域20にはK行×N列の行列状に配列された複数のヌル画素22が配され得る。この場合、画素領域10の先頭行を第1行とすると、第1行から第M行の各行にはN個の単位画素12が配され、第(M+1)行から第(M+K)行の各行にはN個のヌル画素22が配され得る。また、第1列から第N列の各列には、M個の単位画素12とK個のヌル画素22とが配され得る。なお、画素領域10,20に配される画素アレイの行数及び列数は、特に限定されるものではない。
画素領域10の各行には、第1の方向(図1において横方向)に延在して、制御線14が配されている。制御線14の各々は、第1の方向に並ぶ単位画素12にそれぞれ接続され、これら単位画素12に共通の信号線をなしている。また、画素領域20の各行には、第1の方向に延在して、制御線24が配されている。制御線24の各々は、第1の方向に並ぶヌル画素22にそれぞれ接続され、これらヌル画素22に共通の信号線をなしている。制御線14,24の延在する第1の方向は、行方向或いは水平方向と呼ぶことがある。制御線14,24の各々は、複数の信号線を含み得る。制御線14,24は、垂直駆動回路30に接続されている。
画素領域10,20の各列には、第1の方向と交差する第2の方向(図1において縦方向)に延在して垂直出力線16が配されている。垂直出力線16の各々は、第2の方向に並ぶ単位画素12及びヌル画素22に接続され、これら単位画素12及びヌル画素22に共通の信号線をなしている。垂直出力線16の延在する第2の方向は、列方向或いは垂直方向と呼ぶことがある。垂直出力線16の各々は、複数の出力線を含む。垂直出力線16は、出力線駆動回路40に接続されている。なお、単位画素12及びヌル画素22と垂直出力線16との間の具体的な接続関係については後述する。
垂直駆動回路30は、システム制御部90から供給される制御信号を受け、単位画素12及びヌル画素22を駆動するための制御信号を生成し、制御線14,24を介して単位画素12及びヌル画素22に供給する機能を備える制御回路である。垂直駆動回路30には、シフトレジスタやアドレスデコーダといった論理回路が用いられ得る。垂直駆動回路30は、各行の制御線14,24に順次制御信号を供給し、画素領域10,20の単位画素12及びヌル画素22を行単位で順次駆動する。行単位で単位画素12及びヌル画素22から読み出された信号は、画素領域10,20の各列に設けられた垂直出力線16を介して出力線駆動回路40に入力される。
出力線駆動回路40は、システム制御部90から供給される制御信号を受け、画素領域10,20と列回路部50との間の接続や垂直出力線16の電位を制御する機能を備える制御回路である。なお、出力線駆動回路40の詳細については後述する。
列回路部50は、画素領域10,20の各列の垂直出力線16を構成する複数の出力線の各々に対応して設けられ、各々が処理回路及び信号保持回路を含む複数の列回路(後述する列回路52)を有する。処理回路は、対応する出力線を介して出力される画素信号に対して所定の信号処理を行う機能を備える。処理回路が行う信号処理としては、例えば、増幅処理、相関二重サンプリング(CDS:Correlated Double Sampling)による補正処理、アナログ・デジタル変換(AD変換)処理などが挙げられる。信号保持回路は、処理回路で処理された画素信号を保持するためのメモリとしての機能を備える。
水平駆動回路60は、システム制御部90から供給される制御信号を受け、列回路部50から画素信号を読み出すための制御信号を生成し、列回路部50に供給する機能を備える制御回路である。水平駆動回路60は、列回路部50の各列の列回路を順次走査し、各々に保持されている画素信号を、順次信号処理部70へと出力させる。水平駆動回路60には、シフトレジスタやアドレスデコーダといった論理回路が用いられ得る。
信号処理部70は、列回路部50から転送される画素信号に対して所定の信号処理を行う機能を備える。信号処理部70が実行する処理としては、例えば、演算処理や、増幅処理や、CDSによる補正処理などが挙げられる。
出力回路80は、外部インターフェース回路を有し、信号処理部70で処理された信号を光電変換装置100の外部へ出力するための回路である。出力回路80が備える外部インターフェース回路は、特に限定されるものではない。外部インターフェース回路には、例えば、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)回路、SLVS(Scalable Low Voltage Signaling)回路等のSerDes(SERializer/DESerializer)送信回路を適用可能である。
システム制御部90は、垂直駆動回路30、出力線駆動回路40、列回路部50及び水平駆動回路60等の動作を制御する制御信号を生成し、各機能ブロックに供給する制御回路である。なお、垂直駆動回路30、出力線駆動回路40、列回路部50及び水平駆動回路60等の動作を制御する制御信号は必ずしもシステム制御部90から供給される必要はなく、これらのうちの少なくとも一部は光電変換装置100の外部から供給されてもよい。
次に、本実施形態による光電変換装置における単位画素12の構成例について、図2を用いて説明する。図2には、画素領域10を構成する複数の単位画素12のうち、第m行、第n列に配された単位画素12(m,n)を抜き出して示している。ここで、mは1~Mの整数であり、nは1~Nの整数である。画素領域10を構成するその他の単位画素12の回路構成は、単位画素12(m,n)と同様であり得る。
単位画素12(m,n)は、例えば図2に示すように、光電変換素子PD1,PD2と、転送トランジスタM11,M12と、リセットトランジスタM2と、増幅トランジスタM3と、選択トランジスタM4と、により構成され得る。単位画素12(m,n)は、入射光が光電変換素子PD1,PD2に導かれるまでの光路上に配されたマイクロレンズ及びカラーフィルタを有していてもよい。マイクロレンズは、入射光を光電変換素子PDに集光する。カラーフィルタは、所定の色の光を選択的に透過する。
光電変換素子PD1,PD2は、例えばフォトダイオードである。光電変換素子PD1は、アノードが基準電圧ノードに接続され、カソードが転送トランジスタM11のソースに接続されている。また、光電変換素子PD2は、アノードが基準電圧ノードに接続され、カソードが転送トランジスタM12のソースに接続されている。転送トランジスタM11のドレイン及び転送トランジスタM12のドレインは、リセットトランジスタM2のソース及び増幅トランジスタM3のゲートに接続されている。転送トランジスタM11のドレイン、転送トランジスタM12のドレイン、リセットトランジスタM2のソース及び増幅トランジスタM3のゲートが接続されるノードFDは、いわゆる浮遊拡散(フローティングディフュージョン)部である。浮遊拡散部は、容量成分(浮遊拡散容量)を含み、電荷保持部としての機能を備える。浮遊拡散容量には、pn接合容量や配線容量などが含まれ得る。リセットトランジスタM2のドレイン及び増幅トランジスタM3のドレインは、電源電圧(電圧VDD)が供給されるノードに接続されている。増幅トランジスタM3のソースは、選択トランジスタM4のドレインに接続されている。選択トランジスタM4のソースは、垂直出力線16nに接続されている。
図2の回路構成の場合、各行の制御線14は、転送トランジスタM11のゲート、転送トランジスタM12のゲート、リセットトランジスタM2のゲート及び選択トランジスタM4のゲートに接続された4本の信号線を含む。第m行の単位画素12の転送トランジスタM11のゲートには、垂直駆動回路30から制御信号TX1mが供給される。第m行の単位画素12の転送トランジスタM12のゲートには、垂直駆動回路30から制御信号TX2mが供給される。第m行の単位画素12のリセットトランジスタM2のゲートには、垂直駆動回路30から制御信号RSTmが供給される。第m行の単位画素12の選択トランジスタM4のゲートには、垂直駆動回路30から制御信号SELmが供給される。各トランジスタがN型MOSトランジスタで構成される場合、垂直駆動回路30からHighレベルの制御信号が供給されると対応するトランジスタがオンになる。また、垂直駆動回路30からLowレベルの制御信号が供給されると対応するトランジスタがオフになる。
なお、本実施形態では、光入射によって光電変換素子PD1,PD2で生成される電子正孔対のうち、電子を信号電荷として用いる場合を想定して説明を行う。信号電荷として電子を用いる場合、単位画素12を構成する各トランジスタは、N型MOSトランジスタによって構成され得る。ただし、信号電荷は電子に限られるものではなく、正孔を信号電荷として用いてもよい。信号電荷として正孔を用いる場合、各トランジスタの導電型は、本実施形態で説明するものとは逆導電型となる。なお、MOSトランジスタのソース及びドレインの呼称はトランジスタの導電型や着目する機能によって異なることがある。本実施形態において使用するソース及びドレインの名称の一部又は全部は、逆の名称で呼ばれることもある。
光電変換素子PD1,PD2は、入射光をその光量に応じた量の電荷に変換(光電変換)し、生じた電荷を蓄積する。転送トランジスタM11は、オンになることにより光電変換素子PD1が保持する電荷をノードFDに転送する。転送トランジスタM12は、オンになることにより光電変換素子PD2が保持する電荷をノードFDに転送する。光電変換素子PD1,PD2から転送された電荷は、ノードFDの容量(浮遊拡散容量)に保持される。その結果、ノードFDは、浮遊拡散容量による電荷電圧変換によって、光電変換素子PD1,PD2から転送された電荷の量に応じた電位となる。
選択トランジスタM4は、オンになることにより増幅トランジスタM3を垂直出力線16nに接続する。増幅トランジスタM3は、ドレインに電圧VDDが供給され、ソースに選択トランジスタM4を介して不図示の電流源(後述する電流源18)からバイアス電流が供給される構成となっており、ゲートを入力ノードとする増幅部(ソースフォロワ回路)を構成する。これにより増幅トランジスタM3は、ノードFDの電圧に基づく信号を、選択トランジスタM4を介して垂直出力線16nに出力する。この意味で、増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4は、ノードFDに保持された電荷の量に応じた画素信号を出力する出力部である。
リセットトランジスタM2は、電荷保持部としてのノードFDをリセットするための電圧(電圧VDD)のFDノードへの供給を制御する機能を備える。リセットトランジスタM2は、オンになることによりノードFDを電圧VDDに応じた電圧にリセットする。この際、転送トランジスタM11を同時にオンにすることで、光電変換素子PD1を電圧VDDに応じた電圧にリセットすることも可能である。また、転送トランジスタM12を同時にオンにすることで、光電変換素子PD2を電圧VDDに応じた電圧にリセットすることも可能である。
転送トランジスタM11,M12、リセットトランジスタM2及び選択トランジスタM4を適宜制御することにより、各々の単位画素12からは、ノードFDのリセット電圧に応じた信号と光電変換素子PD1,PD2への入射光量に応じた信号とが読み出される。以下では、ノードFDのリセット電圧に応じた信号をノイズ信号(N信号)と呼び、光電変換素子PD1,PD2への入射光量に応じた信号を光電変換信号(S信号)と呼ぶものとする。
本実施形態の単位画素12は、2つの光電変換素子PD1,PD2が1つの浮遊拡散部(ノードFD)を共有している。このような単位画素12からは、光電変換素子PD1で生成された電荷に基づく画素信号と、光電変換素子PD2で生成された電荷に基づく信号と、を別々に読み出すことが可能である。この場合、まず、N信号と光電変換素子PD1で生成された電荷に基づくS信号とを読み出し、次に、N信号と光電変換素子PD2で生成された電荷に基づくS信号とを読み出すことができる。
次に、本実施形態による光電変換装置におけるヌル画素22の構成例について、図3を用いて説明する。図3には、画素領域20を構成する複数のヌル画素22のうち、第(M+k)行、第n列に配されたヌル画素22(M+k,n)を抜き出して示している。ここで、kは1~Kの整数であり、nは1~Nの整数である。画素領域20を構成するその他のヌル画素22の回路構成は、ヌル画素22(M+k,n)と同様であり得る。
ヌル画素22(M+k,n)は、例えば図3に示すように、リセットトランジスタM5と、増幅トランジスタM6と、選択トランジスタM7と、により構成され得る。すなわち、ヌル画素22は、光電変換素子PD1,PD2及び転送トランジスタM11,M12を備えていない点で、単位画素12とは異なっている。リセットトランジスタM5、増幅トランジスタM6及び選択トランジスタM7の物理的な構成は、単位画素12のリセットトランジスタM2、増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4と同様であり得る。
リセットトランジスタM5のソースは、増幅トランジスタM6のゲートに接続されている。リセットトランジスタM5のソースと増幅トランジスタM6のゲートとが接続されるノードFDnは、単位画素12のノードFDと同様の浮遊拡散部である。浮遊拡散部は、容量成分(浮遊拡散容量)を含み、電荷保持部としての機能を備える。浮遊拡散容量には、pn接合容量や配線容量などが含まれ得る。リセットトランジスタM5のドレイン及び増幅トランジスタM6のドレインは、電源電圧(電圧VDD)が供給されるノードに接続されている。増幅トランジスタM6のソースは、選択トランジスタM7のドレインに接続されている。選択トランジスタM7のソースは、垂直出力線16nに接続されている。
図3の回路構成の場合、各行の制御線24は、リセットトランジスタM5のゲート及び選択トランジスタM7のゲートに接続された2本の信号線を含む。第(M+k)行のヌル画素22のリセットトランジスタM5のゲートには、垂直駆動回路30から制御信号NULLRSTが供給される。第(M+k)行のヌル画素22の選択トランジスタM7のゲートには、垂直駆動回路30から制御信号NULLSELkが供給される。各トランジスタがN型MOSトランジスタで構成される場合、垂直駆動回路30からHighレベルの制御信号が供給されると対応するトランジスタがオンになる。また、垂直駆動回路30からLowレベルの制御信号が供給されると対応するトランジスタがオフになる。
選択トランジスタM7は、オンになることにより増幅トランジスタM6を垂直出力線16nに接続する。増幅トランジスタM6は、ドレインに電圧VDDが供給され、ソースに選択トランジスタM7を介して不図示の電流源(後述する電流源18)からバイアス電流が供給される構成となっており、ゲートを入力ノードとする増幅部(ソースフォロワ回路)を構成する。これにより増幅トランジスタM6は、ノードFDnの電圧に基づく信号を、選択トランジスタM7を介して垂直出力線16nに出力する。この意味で、増幅トランジスタM6及び選択トランジスタM7は、ノードFDnに保持された電荷の量に応じた画素信号を出力する出力部である。
リセットトランジスタM5は、電荷保持部としてのノードFDnをリセットするための電圧(電圧VDD)のFDnノードへの供給を制御する機能を備える。リセットトランジスタM5は、オンになることによりノードFDnを電圧VDDに応じた電圧にリセットする。
リセットトランジスタM5及び選択トランジスタM7を適宜制御することにより、各々のヌル画素22からは、ノードFDnのリセット電圧に応じた信号(N信号)が読み出される。別の言い方をすると、ヌル画素22は、ノードFDnのリセット電圧に応じた所定の信号(N信号)を出力する信号生成回路である。
ヌル画素22のリセットトランジスタM5、増幅トランジスタM6及び選択トランジスタM7は、前述の通り、単位画素12のリセットトランジスタM2、増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4と同じ構成を有している。したがって、ヌル画素22からは、単位画素12のN信号から光電変換素子PD1,PD2及び転送トランジスタM11,M12の影響を除いたN信号が読み出される。
次に、単位画素12及びヌル画素22と垂直出力線16との間の接続例について、図4を用いて説明する。なお、本実施形態では一例として、各列の垂直出力線16が4本の出力線を含む場合について説明を行うが、各列の垂直出力線16に含まれる出力線の数は4本に限定されるものではない。
画素領域10,20の第n列には、K本の出力線16n1~16nKを含む垂直出力線16nが配されている。各列の垂直出力線16が4本の出力線によって構成される場合、垂直出力線16nは、例えば図4に示すように、出力線16n1と、出力線16n2と、出力線16n3と、出力線16n4と、を含む。画素領域20は、各列の垂直出力線16を構成する出力線の本数と同じ数の行を少なくとも含む。ここでは、画素領域20は、例えば図4に示すように、各列の垂直出力線16を構成する4本の出力線に対応する4つの行を含むものとする。
各々の単位画素12は、対応する列に配された垂直出力線16の4本の出力線のうちのいずれか1本に接続されている。例えば図4に示すように、第1行、第n列に配された単位画素12(1,n)は、第n列の垂直出力線16nを構成する出力線16n1に接続されている。第2行、第n列に配された単位画素12(2,n)は、第n列の垂直出力線16nを構成する出力線16n2に接続されている。第3行、第n列に配された単位画素12(3,n)は、第n列の垂直出力線16nを構成する出力線16n3に接続されている。第4行、第n列に配された単位画素12(4,n)は、第n列の垂直出力線16nを構成する出力線16n4に接続されている。第5行目以降の単位画素12についても、第1行から第4行の単位画素12と同様、4行周期で出力線16n1~16n4のうちのいずれかに接続されている。
第m行に配された単位画素12には、垂直駆動回路30から、制御信号RSTm,TX1m,TX2m,SELmが供給される。例えば、第1行に配された単位画素12には、垂直駆動回路30から、制御信号RST1,TX11,TX21,SEL1が供給される。第2行に配された単位画素12には、垂直駆動回路30から、制御信号RST2,TX12,TX22,SEL2が供給される。第3行に配された単位画素12には、垂直駆動回路30から、制御信号RST3,TX13,TX23,SEL3が供給される。第4行に配された単位画素12には、垂直駆動回路30から、制御信号RST4,TX14,TX24,SEL4が供給される。5行目以降の単位画素12についても同様である。
本実施形態の単位画素12は、光電変換素子PD1及び転送トランジスタM11を含む画素と光電変換素子PD2及び転送トランジスタM12を含む画素とがリセットトランジスタM2、増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を共有しているとも言える。単位画素12をこのように構成することで、リセットトランジスタM2、増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を共有しない画素構成と比較して1画素当たりのトランジスタ数を減らすことができる。したがって、例えば光電変換素子の面積が同じであるレイアウトを想定した場合、リセットトランジスタM2、増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を共有しない画素構成と比較して画素の微細化を図ることが可能である。
その一方、画素の微細化に伴って読み出す総画素数が増えると、1フレーム当たりの読み出し時間が増加することになる。しかしながら、本実施形態の光電変換装置では各画素列に複数の出力線を含む垂直出力線16を配置する構成としているため、同時に読み出すことができる画素行を増やし、1フレーム当たりの読み出し時間を短縮することが可能である。したがって、本実施形態の光電変換装置によれば、画素の微細化と高速読み出しとを両立することができる。
各々のヌル画素22は、対応する列に配された垂直出力線16の4本の出力線のうちのいずれか1本に接続されている。例えば図4に示すように、第(M+1)行、第n列に配されたヌル画素22(M+1,n)は、第n列の垂直出力線16nを構成する出力線16n1に接続されている。第(M+2)行、第n列に配されたヌル画素22(M+2,n)は、第n列の垂直出力線16nを構成する出力線16n2に接続されている。第(M+3)行、第n列に配されたヌル画素22(M+3,n)は、第n列の垂直出力線16nを構成する出力線16n3に接続されている。第(M+4)行、第n列に配されたヌル画素22(M+4,n)は、第n列の垂直出力線16nを構成する出力線16n4に接続されている。
第(M+k)行に配されたヌル画素22には、垂直駆動回路30から、制御信号NULLRST,NULLSELkが供給される。例えば、第(M+1)行に配されたヌル画素22には、垂直駆動回路30から、制御信号NULLRST,NULLSEL1が供給される。第(M+2)行に配されたヌル画素22には、垂直駆動回路30から、制御信号NULLRST,NULLSEL2が供給される。第(M+3)行に配されたヌル画素22には、垂直駆動回路30から、制御信号NULLRST,NULLSEL3が供給される。第(M+4)行に配されたヌル画素22には、垂直駆動回路30から、制御信号NULLRST,NULLSEL4が供給される。制御信号NULLRSTは、各行のヌル画素22に共通の制御信号である。
次に、本実施形態による光電変換装置における出力線駆動回路40の構成例について、図5を用いて説明する。出力線駆動回路40は、画素領域10,20の第1列から第N列の各々に対応する複数の回路ブロックを有している。図5には、これら複数の回路ブロックのうち、第n列の垂直出力線16nに対応する回路ブロックのみを示している。
出力線駆動回路40は、図5に示すように、画素領域10,20の各列に対応して、電位固定回路42と、電流源回路44と、接続回路46,48と、を有する。電位固定回路42は、第n列の垂直出力線16nを構成する出力線16n1~16nKの数(ここでは4本(K=4))に対応する複数の接続スイッチM81,M82,M83,M84を有する。電流源回路44は、第n列の垂直出力線16nを構成する出力線16n1~16nKの数に対応する複数の電流源18を有する。接続回路46は、第n列の垂直出力線16nを構成する出力線16n1~16nKの数に対応する複数の接続スイッチM91,M92,M93,M94を有する。接続回路48は、第n列の垂直出力線16nを構成する出力線16n1~16nKの数をKとして、例えば(K-2)個の接続スイッチM101,M102を含み得る。列回路部50は、垂直出力線16を構成する出力線16n1~16nKの数に対応する複数の列回路521,522,523,524を有する。
接続スイッチM81~M84,M91~M94,M101,M102は、例えばN型MOSトランジスタによって構成され得る。この場合、制御ノード(ゲート)にHighレベルの制御信号が供給されると対応するスイッチがオン(導通状態)になる。また、制御ノード(ゲート)にLowレベルの制御信号が供給されると対応するスイッチがオフ(非導通状態)になる。
第n列の垂直出力線16nを構成する出力線16nkは、接続スイッチM8kを介して、所定の電圧が供給されるノード(例えば、電源電圧ノード)に接続されている(kは1~Kの整数)。例えば、接続スイッチM8kの一方の主ノード(ドレイン)は電源電圧ノードに接続され、接続スイッチM8kの他方の主ノード(ソース)は出力線16nkに接続されている。また、接続スイッチM8kの制御ノード(ゲート)には、システム制御部90から制御信号VLFIXが供給される。制御信号VLFIXは、接続スイッチM81~8Kに共通の制御信号である。接続スイッチM8kがオンになることで、出力線16nkは接続スイッチM8kを介して電源電圧ノードに接続され電源電圧に応じた所定の電位となる。
接続スイッチM8kは、例えば読み出し時間の高速化のために用いられ得る。すなわち、高輝度の被写体を撮影した場合、S信号の読み出し時の垂直出力線16の電位は大きく低下する。次の単位画素12のN信号を読み出す前に接続スイッチM8kをオンにして垂直出力線16をN信号に近い電位に設定しておくことで、N信号を垂直出力線16に読み出したときの信号の静定が早まり、読み出し時間を短縮することが可能となる。
また、第n列の垂直出力線16nを構成する出力線16nkは、接続スイッチM9kを介して、列回路部50の列回路52kに接続されている(kは1~Kの整数)。すなわち、接続スイッチM9kの一方の主ノード(ドレイン)は出力線16nkに接続され、接続スイッチM9kの他方の主ノード(ソース)は列回路52kに接続されている。また、接続スイッチM9kの制御ノード(ゲート)には、システム制御部90から制御信号VLONkが供給される。接続スイッチM91~M9Kは、個別の制御信号VLON1~VLONKによって制御される。出力線16n1~16nKのうち画素信号の読み出しが行われない出力線がある場合、当該出力線に対応する接続スイッチM9kをオフに制御することで、当該出力線を列回路部50から切り離すことが可能である。
また、第n列の垂直出力線16nを構成する出力線16n1~16nKの各々には、電流源18が接続されている。出力線16nkに接続された電流源18は、出力線16nk及びこれに接続される単位画素12の選択トランジスタM4を介して増幅トランジスタM3にバイアス電流を供給する機能を備える。また、出力線16nkに接続された電流源18は、出力線16nk及びこれに接続されるヌル画素22の選択トランジスタM7を介して増幅トランジスタM6にバイアス電流を供給する機能を備える。
接続スイッチM9kよりも列回路部50の側の出力線16nkと接続スイッチM9(k+2)よりも列回路部50の側の出力線16n(k+2)との間には、接続スイッチM10kが接続されている(kは1~(K-2)の整数)。すなわち、接続スイッチM10kの一方の主ノード(ソース又はドレイン)は出力線16nkに接続され、接続スイッチM10kの他方の主ノード(ドレイン又はソース)は出力線16n(k+2)に接続されている。接続スイッチM10kの制御ノード(ゲート)には、システム制御部90から制御信号VSHORTが供給される。
なお、接続スイッチM10kの配置は、図5に示す例に限定されるものではない。例えば、接続スイッチM10kは、出力線16n1と出力線16n2との間及び出力線16n3と出力線16n4との間に配置してもよいし、出力線16n1と出力線16n4との間及び出力線16n2と出力線16n3との間に配置してもよい。また、接続する出力線の数は、必ずしも2本である必要はなく、3本以上であってもよい。接続スイッチM10kは、ある水平走査期間において、画素信号が読み出される出力線と画素信号が読み出されない出力線とがある場合に、画素信号が読み出される出力線と画素信号が読み出されない出力線との間を接続するためのものである。接続スイッチM10kの配置は、各列の垂直出力線16を構成する出力線の数や読み出しモードの設定などに応じて適宜変更することができる。
図5に示す出力線駆動回路40の構成によれば、垂直出力線16と列回路部50との間の接続を用途に応じて適宜変更することができる。
例えば、接続スイッチM91,M92及び接続スイッチM101,M102をオンに制御し、接続スイッチM93,M94をオフに制御する場合を例に挙げる。この場合、出力線16n1は列回路521と列回路523とに接続され、出力線16n2は列回路522と列回路524とに接続される。つまり、出力線16n1及び出力線16n2に読み出された画素信号は、列回路521,523及び列回路522,524へとそれぞれ出力される。出力線16n3,16n4は、画素信号の読み出しには使用されない。
出力線駆動回路40をこのように制御することで、1つの画素信号を2つの列回路52で処理することができる。したがって、この接続によれば、例えば、2つの列回路52で処理された画素信号を平均して1つの画素信号として出力するマルチサンプリング駆動を行うことができる。また、1つの画素信号を2つの列回路52において異なるゲインで増幅し、増幅した2つの画素信号を合成して出力するハイダイナミックレンジ(HDR:High Dynamic Range)駆動を行うことも可能である。
したがって、本実施形態の光電変換装置によれば、画素の微細化と高速読み出しとを両立しつつ、用途に応じて駆動モードを切り替えることができる。なお、ここで説明した出力線駆動回路40の構成及び動作は一例であり、駆動モードは上述の例に限定されるものではない。
次に、本実施形態による光電変換装置の駆動例について、図6及び図7を用いて説明する。ここでは、図4に示した単位画素12(1,n),12(2,n),12(3,n),12(4,n)から画素信号を読み出す場合の動作を説明する。
以下の説明では、便宜上、これら単位画素12の構成要素のうち、光電変換素子PD1からの信号の読み出しに寄与する部分と光電変換素子PD2からの信号の読み出しに寄与する部分とを、それぞれ「画素」と呼ぶことがある。具体的には、単位画素12(1,n)に関し、光電変換素子PD1からの信号の読み出しに寄与する画素要素を画素A、光電変換素子PD2からの信号の読み出しに寄与する画素要素を画素Bとする。単位画素12(2,n)に関し、光電変換素子PD1からの信号の読み出しに寄与する画素要素を画素C、光電変換素子PD2からの信号の読み出しに寄与する画素要素を画素Dとする。単位画素12(3,n)に関し、光電変換素子PD1からの信号の読み出しに寄与する画素要素を画素E、光電変換素子PD2からの信号の読み出しに寄与する画素要素を画素Fとする。また、単位画素12(4,n)に関し、光電変換素子PD1からの信号の読み出しに寄与する画素要素を画素G、光電変換素子PD2からの信号の読み出しに寄与する画素要素を画素Hとする。
なお、光電変換素子PD1からの信号の読み出しに寄与する画素要素とは、光電変換素子PD1、転送トランジスタM11、リセットトランジスタM2、増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4である。また、光電変換素子PD2からの信号の読み出しに寄与する画素要素とは、光電変換素子PD2、転送トランジスタM12、リセットトランジスタM2、増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4である。
図6は、任意の時間において垂直出力線16を構成する総ての出力線が画素信号の読み出しに使用される第1の駆動モードを示すタイミング図である。より具体的に言うと、第1の駆動モードは、各列の垂直出力線16を構成する4本の出力線の各々が各水平走査期間の間に単位画素12と接続され、4つの列回路521~524からそれぞれ画素信号を読み出すモードである。
図6には、垂直駆動回路30から供給される制御信号RST1~RST4,TX11~TX42,SEL1~SEL4、システム制御部90から供給される制御信号VLON1~VLON4,VLFIXを示している。また、図6には、出力線16n1~16n4の電圧VL1~VL4を示している。各制御信号は、Highレベルのときがアクティブ状態であり、Lowレベルのときが非アクティブ状態であるものとする。
時刻t0から時刻t1までの期間は読み出し開始前の状態である。この期間において、総ての制御信号RST1~RST4,TX11~TX42,SEL1~SEL4,VLON1~VLON4,VLFIXはLowレベル、すなわち非アクティブの状態である。また、この期間における出力線16n1~16n4の電圧VL1~VL4は任意である。
時刻t1から時刻t6までの期間は、画素B、画素C、画素F及び画素Gの各々からN信号及びS信号の読み出しを行う1水平走査期間に対応する。
時刻t1において、システム制御部90は、制御信号VLFIXをLowレベルからHighレベルへと制御する。これにより、電位固定回路42の接続スイッチM81~M84がオンになり、出力線16n1,16n2,16n3,16n4の電圧VL1,VL2,VL3,VL4は、電位固定回路42によって規定される所定の電圧に向かって変化する。
続く時刻t2において、システム制御部90は、制御信号VLFIXをHighレベルからLowレベルへと制御し、出力線16n1,16n2,16n3,16n4を電位固定回路42から切り離す。これにより、出力線16n1,16n2,16n3,16n4の電圧VL1,VL2,VL3,VL4は、それぞれ、電圧V01,V02,V03,V04となる。電圧V01,V02,V03,V04を共通の電位固定回路42によって規定される電圧に設定することで、出力線16n1,16n2,16n3,16n4の電圧を画素信号の読み出しの開始前に揃えることができる。
同じく時刻t2において、垂直駆動回路30は、制御信号RST1,RST2,RST3,RST4,SEL1,SEL2,SEL3,SEL4をLowレベルからHighレベルに制御する。また、システム制御部90は、制御信号VLON1,VLON2,VLON3,VLON4をLowレベルからHighレベルに制御する。これにより、単位画素12(1,n)~12(4,n)の選択トランジスタM4及び接続スイッチM91~M94がオンになり、単位画素12(1,n)~12(4,n)が出力線16n1~16n4を介してそれぞれ列回路521~524に接続される。また、単位画素12(1,n)~12(4,n)のリセットトランジスタM2がオンになり、ノードFDのリセット動作が開始される。
続く時刻t3において、垂直駆動回路30は、制御信号RST1,RST2,RST3,RST4をHighレベルからLowレベルに制御する。これにより、単位画素12(1,n)~12(4,n)のリセットトランジスタM2がオフになり、ノードFDのリセット状態が解除される。リセットトランジスタM2がオフになる際、ノードFDの電位はリセットトランジスタM2のゲートとの間のカップリングによって所定の電位まで振り下がる。リセットトランジスタM2がオフになった後に静定するノードFDの電圧が、ノードFDのリセット電圧である。
これにより、出力線16n1には単位画素12(1,n)のノードFDのリセット電圧に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力され、出力線16n1の電圧VL1は電圧Va1となる。同様に、出力線16n2には単位画素12(2,n)のノードFDのリセット電圧に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力され、出力線16n2の電圧VL2は電圧Va2となる。また、出力線16n3には単位画素12(3,n)のノードFDのリセット電圧に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力され、出力線16n3の電圧VL3は電圧Va3となる。また、出力線16n4には単位画素12(4,n)のノードFDのリセット電圧に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力され、出力線16n4の電圧VL4は電圧Va4となる。
単位画素12(1,n)から出力線16n1に出力された電圧Va1の信号は、列回路521で処理され、画素BのN信号として読み出される。同様に、単位画素12(2,n)から出力線16n2に出力された電圧Va2の信号は、列回路522で処理され、画素CのN信号として読み出される。また、単位画素12(3,n)から出力線16n3に出力された電圧Va3の信号は、列回路523で処理され、画素FのN信号として読み出される。また、単位画素12(4,n)から出力線16n4に出力された電圧Va4の信号は、列回路524で処理され、画素GのN信号として読み出される。
続く時刻t4において、垂直駆動回路30は、制御信号TX12,TX21,TX32,TX41をLowレベルからHighレベルに制御する。これにより、単位画素12(2,n),12(4,n)の転送トランジスタM11がオンになり、所定の露光期間の間に単位画素12(2,n),12(4,n)の光電変換素子PD1に蓄積された電荷がノードFDに転送される。また、単位画素12(1,n),12(3,n)の転送トランジスタM12がオンになり、所定の露光期間の間に単位画素12(1,n),12(3,n)の光電変換素子PD2に蓄積された電荷がノードFDに転送される。
これにより、単位画素12(1,n)の光電変換素子PD2で生じた電荷の量に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力線16n1に出力される。出力線16n1の電圧VL1は、電圧Va1から光電変換素子PD2で生じた電荷の量に応じた所定の電圧に向かって変化する。同様に、単位画素12(2,n)の光電変換素子PD1で生じた電荷の量に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力線16n2に出力される。出力線16n2の電圧VL2は、電圧Va2から光電変換素子PD1で生じた電荷の量に応じた所定の電圧に向かって変化する。また、単位画素12(3,n)の光電変換素子PD2で生じた電荷の量に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力線16n3に出力される。出力線16n3の電圧VL3は、電圧Va3から光電変換素子PD2で生じた電荷の量に応じた所定の電圧に向かって変化する。また、単位画素12(4,n)の光電変換素子PD1で生じた電荷の量に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力線16n4に出力される。出力線16n4の電圧VL4は、電圧Va4から光電変換素子PD1で生じた電荷の量に応じた所定の電圧に向かって変化する。
続く時刻t5において、垂直駆動回路30は、制御信号TX12,TX21,TX32,TX41をHighレベルからLowレベルに制御する。これにより、単位画素12(1,n)~12(4,n)における光電変換素子PD1,PD2からノードFDへの電荷の転送期間が終了する。単位画素12(1,n)から出力線16n1に出力された信号は、静定後に列回路521で処理され、画素BのS信号として読み出される。同様に、単位画素12(2,n)から出力線16n2に出力された信号は、静定後に列回路522で処理され、画素CのS信号として読み出される。また、単位画素12(3,n)から出力線16n3に出力された信号は、静定後に列回路523で処理され、画素FのS信号として読み出される。また、単位画素12(4,n)から出力線16n4に出力された信号は、静定後に列回路524で処理され、画素GのS信号として読み出される。
続く時刻t6において、垂直駆動回路30は、制御信号SEL1,SEL2,SEL3,SEL4をHighレベルからLowレベルに制御する。これにより、読み出しが行われた単位画素12(1,n)~12(4,n)の選択トランジスタM4がオフになり、単位画素12(1,n)~12(4,n)が出力線16n1~16n4から切り離される。また、システム制御部90は、制御信号VLON1,VLON2,VLON3,VLON4をHighレベルからLowレベルに制御する。これにより、接続スイッチM91~M94がオフになり、出力線16n1~16n4が列回路521~524から切り離される。
同じく時刻t6において、システム制御部90は、制御信号VLFIXをLowレベルからHighレベルへと制御する。これにより、電位固定回路42の接続スイッチM81~M84がオンになり、出力線16n1,16n2,16n3,16n4の電圧VL1,VL2,VL3,VL4は、電位固定回路42によって規定される所定の電圧に向かって変化する。
続く時刻t7から時刻t11までの期間は、画素A、画素D、画素E及び画素Hの各々からN信号及びS信号の読み出しを行う1水平走査期間に対応する。
時刻t7において、システム制御部90は、制御信号VLFIXをHighレベルからLowレベルへと制御し、出力線16n1,16n2,16n3,16n4を電位固定回路42から切り離す。これにより、出力線16n1,16n2,16n3,16n4の電圧VL1,VL2,VL3,VL4は、それぞれ、電圧V01,V02,V03,V04となる。電圧V01,V02,V03,V04を共通の電位固定回路42によって規定される電圧に設定することで、出力線16n1,16n2,16n3,16n4の電圧を画素信号の読み出しの開始前に揃えることができる。
同じく時刻t7において、垂直駆動回路30は、制御信号RST1,RST2,RST3,RST4,SEL1,SEL2,SEL3,SEL4,VLON1,VLON2,VLON3,VLON4をLowレベルからHighレベルに制御する。これにより、単位画素12(1,n)~12(4,n)の選択トランジスタM4及び接続スイッチM91~M94がオンになり、単位画素12(1,n)~12(4,n)が出力線16n1~16n4を介してそれぞれ列回路521~524に接続される。また、単位画素12(1,n)~12(4,n)のリセットトランジスタM2がオンになり、ノードFDのリセット動作が開始される。
続く時刻t8において、垂直駆動回路30は、制御信号RST1,RST2,RST3,RST4をHighレベルからLowレベルに制御する。これにより、単位画素12(1,n)~12(4,n)のリセットトランジスタM2がオフになり、ノードFDのリセット状態が解除される。リセットトランジスタM2がオフになる際、ノードFDの電位はリセットトランジスタM2のゲートとの間のカップリングによって所定の電位まで振り下がる。リセットトランジスタM2がオフになった後に静定するノードFDの電圧が、ノードFDのリセット電圧である。
これにより、出力線16n1には単位画素12(1,n)のノードFDのリセット電圧に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力され、出力線16n1の電圧VL1は電圧Vb1となる。同様に、出力線16n2には単位画素12(2,n)のノードFDのリセット電圧に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力され、出力線16n2の電圧VL2は電圧Vb2となる。また、出力線16n3には単位画素12(3,n)のノードFDのリセット電圧に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力され、出力線16n3の電圧VL3は電圧Vb3となる。また、出力線16n4には単位画素12(4,n)のノードFDのリセット電圧に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力され、出力線16n4の電圧VL4は電圧Vb4となる。
単位画素12(1,n)から出力線16n1に出力された電圧Vb1の信号は、列回路521で処理され、画素AのN信号として読み出される。同様に、単位画素12(2,n)から出力線16n2に出力された電圧Vb2の信号は、列回路522で処理され、画素DのN信号として読み出される。また、単位画素12(3,n)から出力線16n3に出力された電圧Vb3の信号は、列回路523で処理され、画素EのN信号として読み出される。また、単位画素12(4,n)から出力線16n4に出力された電圧Vb4の信号は、列回路524で処理され、画素HのN信号として読み出される。
続く時刻t9において、垂直駆動回路30は、制御信号TX11,TX22,TX31,TX42をLowレベルからHighレベルに制御する。これにより、単位画素12(1,n),12(3,n)の転送トランジスタM11がオンになり、所定の露光期間の間に単位画素12(1,n),12(3,n)の光電変換素子PD1に蓄積された電荷がノードFDに転送される。また、単位画素12(2,n),12(4,n)の転送トランジスタM12がオンになり、所定の露光期間の間に単位画素12(2,n),12(4,n)の光電変換素子PD2に蓄積された電荷がノードFDに転送される。
これにより、単位画素12(1,n)の光電変換素子PD1で生じた電荷の量に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力線16n1に出力される。出力線16n1の電圧VL1は、電圧Vb1から光電変換素子PD1で生じた電荷の量に応じた所定の電圧に向かって変化する。同様に、単位画素12(2,n)の光電変換素子PD2で生じた電荷の量に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力線16n2に出力される。出力線16n2の電圧VL2は、電圧Vb2から光電変換素子PD2で生じた電荷の量に応じた所定の電圧に向かって変化する。また、単位画素12(3,n)の光電変換素子PD1で生じた電荷の量に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力線16n3に出力される。出力線16n3の電圧VL3は、電圧Vb3から光電変換素子PD1で生じた電荷の量に応じた所定の電圧に向かって変化する。また、単位画素12(4,n)の光電変換素子PD2で生じた電荷の量に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力線16n4に出力される。出力線16n4の電圧VL4は、電圧Vb4から光電変換素子PD2で生じた電荷の量に応じた所定の電圧に向かって変化を開始する。
続く時刻t10において、垂直駆動回路30は、制御信号TX11,TX22,TX31,TX42をHighレベルからLowレベルに制御する。これにより、単位画素12(1,n)~12(4,n)における光電変換素子PD1,PD2からノードFDへの電荷の転送期間が終了する。単位画素12(1,n)から出力線16n1に出力された信号は、静定後に列回路521で処理され、画素AのS信号として読み出される。同様に、単位画素12(2,n)から出力線16n2に出力された信号は、静定後に列回路522で処理され、画素DのS信号として読み出される。また、単位画素12(3,n)から出力線16n3に出力された信号は、静定後に列回路523で処理され、画素EのS信号として読み出される。また、単位画素12(4,n)から出力線16n4に出力された信号は、静定後に列回路524で処理され、画素HのS信号として読み出される。
続く時刻t11において、垂直駆動回路30は、制御信号SEL1,SEL2,SEL3,SEL4をHighレベルからLowレベルに制御する。これにより、読み出しが行われた単位画素12(1,n)~12(4,n)の選択トランジスタM4がオフになり、単位画素12(1,n)~12(4,n)が出力線16n1~16n4から切り離される。また、システム制御部90は、制御信号VLON1,VLON2,VLON3,VLON4をHighレベルからLowレベルに制御する。これにより、接続スイッチM91~M94がオフになり、出力線16n1~16n4が列回路521~524から切り離される。
このようにして、時刻t1から時刻t11までの2つの水平走査期間を経て、画素A、画素B、画素C、画素D、画素E、画素F、画素G及び画素Hの8画素からの画素信号の読み出しを行う。この後、同様の手順により、第5行目から4行単位で画素領域10を順次走査し、画素領域10の全体から画素信号の読み出しを行う。
図7は、任意の時間において垂直出力線16を構成する出力線のうちの一部が画素信号の読み出しに使用されない第2の駆動モードを示すタイミング図である。より具体的に言うと、第2の駆動モードは、各列の垂直出力線16を構成する4本の出力線のうちの2本が単位画素12と接続され、4つの列回路521~524からそれぞれ画素信号を読み出すモードである。
一列の垂直出力線を構成する複数の出力線について、近接する出力線の間には寄生容量が存在する。特許文献1に記載の固体撮像素子では、一列の垂直出力線を構成する複数の出力線のうちの一部の出力線から画素信号を読み出す場合、他の出力線は所定の電圧に固定する。そのため、画素信号を読み出す出力線と読み出さない出力線との間の寄生容量を通じた影響は、近接する出力線の電位状態によって異なることになる。その結果、垂直出力線を構成する出力線の間で、リセット信号の読み出し時における垂直出力線からノードFDへのカップリング量やリセット信号の静定時間にばらつきが発生することがある。同じ黒レベルの画像を撮影した際には、出力線間で読み出す信号量が異なることになり、画像として段差が発生し画質が劣化してしまう。図7に示す駆動モードは、画素信号を読み出す出力線と読み出さない出力線とを含む動作を行う場合に、出力線の間に生じるこのような電位ばらつきの影響を抑制するうえで有効である。
図7には、垂直駆動回路30から供給される制御信号RST1~RST4,TX11~TX42,SEL1~SEL4を示している。また、図7には、システム制御部90から供給される制御信号VLON1~VLON4,VSHORT,VLFIX,NULLRST,NULLSEL1~NULLSEL4を示している。また、図7には、出力線16n1~16n4の電圧VL1~VL4を示している。各制御信号は、Highレベルのときがアクティブ状態であり、Lowレベルのときが非アクティブ状態であるものとする。
時刻t20から時刻t21までの期間は読み出し開始前の状態である。この期間において、総ての制御信号RST1~4,TX11~42,SEL1~4,VLON1~4,VLFIX,NULLRST,NULLSEL1~4はLowレベル、すなわち非アクティブの状態である。また、この期間における出力線16n1~16n4の電圧VL1~VL4は任意である。
時刻t21から時刻t26までの期間は、画素B及び画素Cの各々からN信号及びS信号の読み出しを行う1水平走査期間に対応する。
時刻t21において、システム制御部90は、制御信号VLFIXをLowレベルからHighレベルへと制御する。これにより、電位固定回路42の接続スイッチM81~M84がオンになり、出力線16n1,16n2,16n3,16n4の電圧VL1,VL2,VL3,VL4は、電位固定回路42によって規定される所定の電圧に向かって変化する。
続く時刻t22において、システム制御部90は、制御信号VLFIXをHighレベルからLowレベルへと制御し、出力線16n1,16n2,16n3,16n4を電位固定回路42から切り離す。これにより、出力線16n1,16n2,16n3,16n4の電圧VL1,VL2,VL3,VL4は、それぞれ、電圧V01,V02,V03,V04となる。電圧V01,V02,V03,V04を共通の電位固定回路42によって規定される電圧に設定することで、出力線16n1,16n2,16n3,16n4の電圧を画素信号の読み出しの開始前に揃えることができる。
同じく時刻t22において、垂直駆動回路30は、制御信号RST1,RST2,SEL1,SEL2をLowレベルからHighレベルに制御する。これにより、単位画素12(1,n),12(2,n)の選択トランジスタM4がオンになり、単位画素12(1,n)が出力線16n1に、単位画素12(2,n)が出力線16n2に、それぞれ接続される。また、単位画素12(1,n),12(2,n)のリセットトランジスタM2がオンになり、ノードFDのリセット動作が開始される。
同じく時刻t22において、垂直駆動回路30は、制御信号NULLRST,NULLSEL3,NULLSEL4をLowレベルからHighレベルに制御する。これにより、ヌル画素22(M+3,n),22(M+4,n)の選択トランジスタM7がオンになり、ヌル画素22(M+3,n)が出力線16n3に、ヌル画素22(M+4,n)が出力線16n4に、それぞれ接続される。また、ヌル画素22(M+3,n),22(M+4,n)のリセットトランジスタM2がオンになり、ノードFDnのリセット動作が開始される。
同じく時刻t22において、システム制御部90は、制御信号VLON1,VLON2,VSHORTをLowレベルからHighレベルに制御する。これにより、接続スイッチM91,M92がオンになり、出力線16n1が列回路521に接続され、出力線16n2が列回路522に接続される。また、接続スイッチM101,M102がオンになり、出力線16n1が列回路523に接続され、出力線16n2が列回路524に接続される。つまり、出力線16n1には2つの列回路521,523が接続され、出力線16n2には2つの列回路522,524が接続される。
続く時刻t23において、垂直駆動回路30は、制御信号RST1,RST2,NULLRSTをHighレベルからLowレベルに制御する。これにより、単位画素12(1,n),12(2,n)のリセットトランジスタM2がオフになり、ノードFDのリセット状態が解除される。リセットトランジスタM2がオフになる際、ノードFDの電位はリセットトランジスタM2のゲートとの間のカップリングによって所定の電位まで振り下がる。リセットトランジスタM2がオフになった後に静定するノードFDの電圧が、ノードFDのリセット電圧である。また、ヌル画素22(M+3,n),22(M+4,n)のリセットトランジスタM5がオフになり、ノードFDnのリセット状態が解除される。リセットトランジスタM5がオフになる際、ノードFDnの電位はリセットトランジスタM5のゲートとの間のカップリングによって所定の電位まで振り下がる。リセットトランジスタM5がオフになった後に静定するノードFDnの電圧が、ノードFDnのリセット電圧である。
これにより、出力線16n1には単位画素12(1,n)のノードFDのリセット電圧に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力され、出力線16n1の電圧VL1は電圧Vc1となる。同様に、出力線16n2には単位画素12(2,n)のノードFDのリセット電圧に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力され、出力線16n2の電圧VL2は電圧Vc2となる。また、出力線16n3にはヌル画素22(M+3,n)のノードFDnのリセット電圧に応じた信号が増幅トランジスタM6及び選択トランジスタM7を介して出力され、出力線16n3の電圧VL3は電圧Vc3となる。同様に、出力線16n4にはヌル画素22(M+4,n)のノードFDnのリセット電圧に応じた信号が増幅トランジスタM6及び選択トランジスタM7を介して出力され、出力線16n4の電圧VL4は電圧Vc4となる。
単位画素12(1,n)から出力線16n1に出力された電圧Vc1の信号は、列回路521,523で処理され、画素BのN信号として読み出される。同様に、単位画素12(2,n)から出力線16n2に出力された電圧Vc2の信号は、列回路522,524で処理され、画素CのN信号として読み出される。一方、出力線16n3,16n4は列回路には接続されていないため、出力線16n3に出力された電圧Vc3の信号及び出力線16n4に出力された電圧Vc4の信号は処理されない。
ここで着目すべき点は、時刻t22から時刻t24の期間において、垂直出力線16nを構成する4本の出力線16n1~16n4の電圧が、同じタイミングで同じように変化していることである。
垂直出力線16nを構成する出力線の過渡的な電位変化は、垂直出力線16nを構成する他の出力線との間のカップリングなどの寄生容量成分や配線の寄生抵抗成分などに影響される。例えば、出力線16n1はこれに隣接する出力線16n2とカップリングされ、出力線16n2はこれに隣接する出力線16n1,16n3とカップリングされる。
時刻t22から時刻t24の期間において、出力線16n1には画素BのN信号の読み出しによる電位の変化が生じており、出力線16n2には画素CのN信号の読み出しによる電位の変化が生じている。このとき、出力線16n3,16n4には、単位画素12を構成する画素のN信号は読み出されない。ところが、出力線16n3にはヌル画素22(M+3,n)のN信号の読み出しによる電位の変化が生じており、出力線16n4にはヌル画素22(M+4,n)のN信号の読み出しによる電位の変化が生じている。
このようにして、単位画素12からのN信号を読み出さない出力線にヌル画素22からのN信号を読み出すことで、垂直出力線16nを構成する4本の出力線16n1~16n4の電位は同じタイミングで同じように変化するようになる。これにより、出力線16n1~16n4間における寄生容量を通じた影響を概略揃えることができる。
より具体的には、出力線16n1~16n4において、N信号の読み出し時における垂直出力線16からノードFDへのカップリング量のばらつきや読み出し信号の静定時間のばらつきを抑制することができる。つまり、出力線16n1~16n4のそれぞれにおいて、時刻t22から時刻t23までの期間における電位の変動量が同等になり、電圧Vc1,Vc2,Vc3,Vc4が同一になる。したがって、同じ黒レベルの画像を撮影したような場合に、時刻t22から時刻t24の期間において、単位画素12からの読み出し信号量に段差が発生することはない。
続く時刻t24において、垂直駆動回路30は、制御信号TX12,TX21をLowレベルからHighレベルに制御する。これにより、単位画素12(1,n)の転送トランジスタM12がオンになり、所定の露光期間の間に単位画素12(1,n)の光電変換素子PD2に蓄積された電荷がノードFDに転送される。また、単位画素12(2,n)の転送トランジスタM11がオンになり、所定の露光期間の間に単位画素12(2,n)の光電変換素子PD1に蓄積された電荷がノードFDに転送される。
これにより、単位画素12(1,n)の光電変換素子PD2で生じた電荷の量に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力線16n1に出力される。出力線16n1の電圧VL1は、電圧Vc1から光電変換素子PD2で生じた電荷の量に応じた所定の電圧に向かって変化する。同様に、単位画素12(2,n)の光電変換素子PD1で生じた電荷の量に応じた信号が増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4を介して出力線16n2に出力される。出力線16n2の電圧VL2は、電圧Vc2から光電変換素子PD1で生じた電荷の量に応じた所定の電圧に向かって変化する。
続く時刻t25において、垂直駆動回路30は、制御信号TX12,TX21をHighレベルからLowレベルに制御する。これにより、単位画素12(1,n)における光電変換素子PD2からノードFDへの電荷の転送期間及び単位画素12(2,n)における光電変換素子PD1からノードFDへの電荷の転送期間が終了する。単位画素12(1,n)から出力線16n1に出力された信号は、静定後に列回路521,523で処理され、画素BのS信号として読み出される。また、単位画素12(2,n)から出力線16n2に出力された信号は、静定後に列回路522,524で処理され、画素CのS信号として読み出される。
続く時刻t26において、垂直駆動回路30は、制御信号SEL1,SEL2,NULLSEL3,NULLSEL4をHighレベルからLowレベルに制御する。これにより、読み出しが行われた単位画素12(1,n),12(2,n)の選択トランジスタM4がオフになり、単位画素12(1,n),12(2,n)が出力線16n1,16n2から切り離される。また、ヌル画素22(M+3,n),22(M+4,n)の選択トランジスタM7がオフになり、ヌル画素22(M+3,n),22(M+4,n)が出力線16n3,16n4から切り離される。また、システム制御部90は、制御信号VLON1,VLON2,VSHORTをHighレベルからLowレベルに制御する。これにより、接続スイッチM91,M92,M101,M102がオフになり、出力線16n1,16n2が列回路521~524から切り離される。
同じく時刻t26において、システム制御部90は、制御信号VLFIXをLowレベルからHighレベルへと制御する。これにより、電位固定回路42の接続スイッチM81~M84がオンになり、出力線16n1,16n2,16n3,16n4の電圧VL1,VL2,VL3,VL4は、電位固定回路42によって規定される所定の電圧に向かって変化する。
続く時刻t27から時刻t41の期間は、時刻t21から時刻t26の期間における画素B及び画素DからのN信号及びS信号の読み出しと同様にして、画素A、画素C、画素E、画素F、画素G及び画素HからのN信号及びS信号の読み出しを行う期間である。
時刻t27から時刻t31までの期間は、画素D及び画素Eの各々からN信号及びS信号の読み出しを行う1水平走査期間に対応する。画素Dの読み出しでは、制御信号SEL2,VLON2がアクティブな状態となり、出力線16n2を経由して列回路522,524にN信号及びS信号が読み出される。画素Eの読み出しでは、制御信号SEL3,VLON3がアクティブな状態となり、出力線16n3を介して列回路521,523にN信号及びS信号が読み出される。
また、時刻t27から時刻t31までの期間には、制御信号NULLSEL1,NULLSEL4がアクティブな状態となる。これにより、出力線16n1にはヌル画素22(M+1,n)のN信号が読み出され、出力線16n4にはヌル画素22(M+4,n)のN信号が読み出される。このように、単位画素12からのN信号を読み出さない出力線にヌル画素22からのN信号を読み出すことで、垂直出力線16nを構成する4本の出力線16n1~16n4の電位は同じタイミングで同じように変化するようになる。これにより、出力線16n1~16n4間における寄生容量を通じた影響を概略揃えることができる。
つまり、出力線16n1~16n4のそれぞれにおいて、時刻t27から時刻t29までの期間における電位の変動量が同等になり、電圧Vd1,Vd2,Vd3,Vd4が同一になる。したがって、同じ黒レベルの画像を撮影したような場合に、時刻t27から時刻t29の期間において、単位画素12からの読み出し信号量に段差が発生することはない。
時刻t32から時刻t36までの期間は、画素F及び画素Gの各々からN信号及びS信号の読み出しを行う1水平走査期間に対応する。画素Fの読み出しでは、制御信号SEL3,VLON3がアクティブな状態となり、出力線16n3を経由して列回路521,523にN信号及びS信号が読み出される。画素Eの読み出しでは、制御信号SEL4,VLON4がアクティブな状態となり、出力線16n4を介して列回路522,524にN信号及びS信号が読み出される。
また、時刻t32から時刻t36までの期間には、制御信号NULLSEL1,NULLSEL2がアクティブな状態となる。これにより、出力線16n1にはヌル画素22(M+1,n)のN信号が読み出され、出力線16n2にはヌル画素22(M+2,n)のN信号が読み出される。このように、単位画素12からのN信号を読み出さない出力線にヌル画素22からのN信号を読み出すことで、垂直出力線16nを構成する4本の出力線16n1~16n4の電位は同じタイミングで同じように変化するようになる。これにより、出力線16n1~16n4間における寄生容量を通じた影響を概略揃えることができる。
つまり、出力線16n1~16n4のそれぞれにおいて、時刻t32から時刻t34までの期間における電位の変動量が同等になり、電圧Ve1,Ve2,Ve3,Ve4が同一になる。したがって、同じ黒レベルの画像を撮影したような場合に、時刻t32から時刻t34の期間において、単位画素12からの読み出し信号量に段差が発生することはない。
時刻t37から時刻t41までの期間は、画素A及び画素Hの各々からN信号及びS信号の読み出しを行う1水平走査期間に対応する。画素Aの読み出しでは、制御信号SEL1,VLON1がアクティブな状態となり、出力線16n1を経由して列回路521,523にN信号及びS信号が読み出される。画素Hの読み出しでは、制御信号SEL4,VLON4がアクティブな状態となり、出力線16n4を介して列回路522,524にN信号及びS信号が読み出される。
また、時刻t37から時刻t41までの期間には、制御信号NULLSEL2,NULLSEL3がアクティブな状態となる。これにより、出力線16n2にはヌル画素22(M+2,n)のN信号が読み出され、出力線16n3にはヌル画素22(M+3,n)のN信号が読み出される。このように、単位画素12からのN信号を読み出さない出力線にヌル画素22からのN信号を読み出すことで、垂直出力線16nを構成する4本の出力線16n1~16n4の電位は同じタイミングで同じように変化するようになる。これにより、出力線16n1~16n4間における寄生容量を通じた影響を概略揃えることができる。
つまり、出力線16n1~16n4のそれぞれにおいて、時刻t37から時刻t39までの期間における電位の変動量が同等になり、電圧Vf1,Vf2,Vf3,Vf4が同一になる。したがって、同じ黒レベルの画像を撮影したような場合に、時刻t37から時刻t39の期間において、単位画素12からの読み出し信号量に段差が発生することはない。
このようにして、時刻t21から時刻t41までの4つの水平走査期間を経て、画素A、画素B、画素C、画素D、画素E、画素F、画素G及び画素Hの8画素からの画素信号の読み出しを行う。この後、同様の手順により、第5行目から4行単位で画素領域10を順次走査し、画素領域10の全体から画素信号の読み出しを行う。
なお、図7に示す駆動例では、非選択の出力線にヌル画素22のN信号を読み出すことで、同じ列の垂直出力線16を構成する複数の出力線における各出力線から他の出力線への寄生容量を通じた影響を揃えるようにしている。しかしながら、本発明の要旨は、各列の垂直出力線16を構成する複数の出力線のうちの一部を選択して画素信号の読み出しに使用する場合に、非選択の出力線の電位が画素信号を読み出す出力線の電位と同様に変化するように制御することにある。すなわち、非選択の出力線に読み出す信号は、画素信号を読み出す出力線と同等の電位を有する信号であればよく、必ずしもヌル画素22からの信号である必要はない。
非選択の出力線に読み出すN信号としては、ヌル画素22から出力されるN信号のほか、遮光画素から出力されるN信号や、読み出しには使用されない間引き画素から出力されるN信号を適用することも可能である。或いは、選択された出力線のN信号の電圧変化と同等に出力線の電圧を制御する電圧制御回路によって、非選択の出力線の電圧を制御するように構成してもよい。この電圧制御回路は、画素から出力されるN信号の過渡的な電圧変化に模した電圧を、画素から出力線にN信号を出力するのと同じタイミングで出力線に出力する機能を有している。このような電圧制御回路としては、例えば、ヌル画素22が備えるソースフォロワ回路と同じ構成の回路とすることができる。つまり、電圧制御回路が増幅トランジスタを備え、ドレインに電圧VDDが供給され、ソースを介して電流源18からバイアス電流が供給される構成とする。この増幅トランジスタのゲートが入力ノードであり、ヌル画素22のノードFDのリセットが解除された際の電位に相当する電位がこの入力ノードに与えられる。これにより、ヌル画素22と同様に電圧制御回路が非選択の出力線に信号を与えることができる。なお、この電圧制御回路は、出力線の選択時に、信号線の変化範囲を制限する制限回路として動作するようにしても良い。有効画素に強い光が入射している場合に、有効画素のノードFDのリセットが解除された後、フォトダイオードからノードFDに電荷があふれ出すことがある。これによりノードFDの電位が下がり、出力線の電位が低下する。この電位の低下を、制限回路が抑えることができる。電圧制御回路の備える増幅トランジスタの入力ノードの電位を適切に設定することにより、電圧制御回路が制限回路として動作することができる。
このように、本実施形態によれば、駆動モードに応じて出力線間の電位ばらつきを効果的に抑制し、ノイズを低減した高品質な信号を出力することが可能である。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による撮像システムについて、図8を用いて説明する。図8は、本実施形態による撮像システムの概略構成を示すブロック図である。
上記第1実施形態で述べた光電変換装置100は、種々の撮像システムに適用可能である。適用可能な撮像システムの例としては、デジタルスチルカメラ、デジタルカムコーダ、監視カメラ、複写機、ファックス、携帯電話、車載カメラ、観測衛星などが挙げられる。また、レンズなどの光学系と撮像装置とを備えるカメラモジュールも、撮像システムに含まれる。図8には、これらのうちの一例として、デジタルスチルカメラのブロック図を例示している。
図8に例示した撮像システム200は、撮像装置201、被写体の光学像を撮像装置201に結像させるレンズ202、レンズ202を通過する光量を可変にするための絞り204、レンズ202の保護のためのバリア206を有する。レンズ202及び絞り204は、撮像装置201に光を集光する光学系である。撮像装置201は、第1実施形態で説明した光電変換装置100であって、レンズ202により結像された光学像を画像データに変換する。
撮像システム200は、また、撮像装置201より出力される出力信号の処理を行う信号処理部208を有する。信号処理部208は、撮像装置201が出力するデジタル信号から画像データの生成を行う。また、信号処理部208は必要に応じて各種の補正、圧縮を行って画像データを出力する動作を行う。撮像装置201は、信号処理部208で処理されるデジタル信号を生成するAD変換部を備えうる。AD変換部は、撮像装置201の光電変換部が形成された半導体層(半導体基板)に形成されていてもよいし、撮像装置201の光電変換部が形成された半導体層とは別の半導体基板に形成されていてもよい。また、信号処理部208が撮像装置201と同一の半導体基板に形成されていてもよい。
撮像システム200は、更に、画像データを一時的に記憶するためのメモリ部210、外部コンピュータ等と通信するための外部インターフェース部(外部I/F部)212を有する。更に撮像システム200は、撮像データの記録又は読み出しを行うための半導体メモリ等の記録媒体214、記録媒体214に記録又は読み出しを行うための記録媒体制御インターフェース部(記録媒体制御I/F部)216を有する。なお、記録媒体214は、撮像システム200に内蔵されていてもよく、着脱可能であってもよい。
更に撮像システム200は、各種演算とデジタルスチルカメラ全体を制御する全体制御・演算部218、撮像装置201と信号処理部208に各種タイミング信号を出力するタイミング発生部220を有する。ここで、タイミング信号などは外部から入力されてもよく、撮像システム200は少なくとも撮像装置201と、撮像装置201から出力された出力信号を処理する信号処理部208とを有すればよい。
撮像装置201は、撮像信号を信号処理部208に出力する。信号処理部208は、撮像装置201から出力される撮像信号に対して所定の信号処理を実施し、画像データを出力する。信号処理部208は、撮像信号を用いて、画像を生成する。
このように、本実施形態によれば、第1実施形態による光電変換装置100を適用した撮像システムを実現することができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による撮像システム及び移動体について、図9を用いて説明する。図9は、本実施形態による撮像システム及び移動体の構成を示す図である。
図9(a)は、車載カメラに関する撮像システムの一例を示したものである。撮像システム300は、撮像装置310を有する。撮像装置310は、上記第1実施形態に記載の光電変換装置100である。撮像システム300は、撮像装置310により取得された複数の画像データに対し、画像処理を行う画像処理部312と、撮像システム300により取得された複数の画像データから視差(視差画像の位相差)の算出を行う視差取得部314を有する。また、撮像システム300は、算出された視差に基づいて対象物までの距離を算出する距離取得部316と、算出された距離に基づいて衝突可能性があるか否かを判定する衝突判定部318と、を有する。ここで、視差取得部314や距離取得部316は、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段の一例である。すなわち、距離情報とは、視差、デフォーカス量、対象物までの距離等に関する情報である。衝突判定部318はこれらの距離情報のいずれかを用いて、衝突可能性を判定してもよい。距離情報取得手段は、専用に設計されたハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアモジュールによって実現されてもよい。また、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated circuit)等によって実現されてもよいし、これらの組合せによって実現されてもよい。
撮像システム300は車両情報取得装置320と接続されており、車速、ヨーレート、舵角などの車両情報を取得することができる。また、撮像システム300は、衝突判定部318での判定結果に基づいて、車両に対して制動力を発生させる制御信号を出力する制御装置である制御ECU330が接続されている。また、撮像システム300は、衝突判定部318での判定結果に基づいて、ドライバーへ警報を発する警報装置340とも接続されている。例えば、衝突判定部318の判定結果として衝突可能性が高い場合、制御ECU330はブレーキをかける、アクセルを戻す、エンジン出力を抑制するなどして衝突を回避、被害を軽減する車両制御を行う。警報装置340は音等の警報を鳴らす、カーナビゲーションシステムなどの画面に警報情報を表示する、シートベルトやステアリングに振動を与えるなどしてユーザに警告を行う。
本実施形態では、車両の周囲、例えば前方又は後方を撮像システム300で撮像する。図9(b)に、車両前方(撮像範囲350)を撮像する場合の撮像システムを示した。車両情報取得装置320が、撮像システム300ないしは撮像装置310に指示を送る。このような構成により、測距の精度をより向上させることができる。
上記では、他の車両と衝突しないように制御する例を説明したが、他の車両に追従して自動運転する制御や、車線からはみ出さないように自動運転する制御などにも適用可能である。更に、撮像システムは、自車両等の車両に限らず、例えば、船舶、航空機あるいは産業用ロボットなどの移動体(移動装置)に適用することができる。加えて、移動体に限らず、高度道路交通システム(ITS)等、広く物体認識を利用する機器に適用することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態による機器について、図10を用いて説明する。図10は、本実施形態による機器の概略構成を示すブロック図である。
図10は、光電変換装置APRを含む機器EQPを示す模式図である。光電変換装置APRは、第1実施形態に記載の光電変換装置100の機能を備える。光電変換装置APRの全部又は一部が、半導体デバイスICである。本例の光電変換装置APRは、例えば、イメージセンサやAF(Auto Focus)センサ、測光センサ、測距センサとして用いることができる。半導体デバイスICは、光電変換部を含む画素回路PXCが行列状に配列された画素エリアPXを有する。半導体デバイスICは画素エリアPXの周囲に周辺エリアPRを有することができる。周辺エリアPRには画素回路以外の回路を配置することができる。
光電変換装置APRは、複数の光電変換部が設けられた第1半導体チップと、周辺回路が設けられた第2半導体チップとを積層した構造(チップ積層構造)を有していてもよい。第2半導体チップにおける周辺回路は、ぞれぞれ、第1半導体チップの画素列に対応した列回路とすることができる。また、第2半導体チップにおける周辺回路は、それぞれ、第1半導体チップの画素あるいは画素ブロックに対応したマトリクス回路とすることもできる。第1半導体チップと第2半導体チップとの接続は、貫通電極(TSV)、銅等の導電体の直接接合によるチップ間配線、チップ間のマイクロバンプによる接続、ワイヤボンディングによる接続などを採用することができる。
光電変換装置APRは、半導体デバイスICの他に、半導体デバイスICを収容するパッケージPKGを含みうる。パッケージPKGは、半導体デバイスICが固定された基体と、半導体デバイスICに対向するガラス等の蓋体と、基体に設けられた端子と半導体デバイスICに設けられた端子とを接続するボンディングワイヤやバンプ等の接続部材と、を含みうる。
機器EQPは、光学装置OPT、制御装置CTRL、処理装置PRCS、表示装置DSPL、記憶装置MMRY及び機械装置MCHNのうちの少なくともいずれかを更に備えうる。光学装置OPTは、光電変換装置としての光電変換装置APRに対応するものであり、例えばレンズやシャッター、ミラーである。制御装置CTRLは、光電変換装置APRを制御するものであり、例えばASICなどの半導体デバイスである。処理装置PRCSは、光電変換装置APRから出力された信号を処理するものであり、AFE(アナログフロントエンド)あるいはDFE(デジタルフロントエンド)を構成する。処理装置PRCSは、CPU(中央処理装置)やASIC(特定用途向け集積回路)などの半導体デバイスである。表示装置DSPLは、光電変換装置APRで得られた情報(画像)を表示する、EL表示装置や液晶表示装置である。記憶装置MMRYは、光電変換装置APRで得られた情報(画像)を記憶する、磁気デバイスや半導体デバイスである。記憶装置MMRYは、SRAMやDRAMなどの揮発性メモリ、或いは、フラッシュメモリやハードディスクドライブなどの不揮発性メモリである。機械装置MCHNは、モーターやエンジン等の可動部あるいは推進部を有する。機器EQPでは、光電変換装置APRから出力された信号を表示装置DSPLに表示したり、機器EQPが備える通信装置(不図示)によって外部に送信したりする。そのために、機器EQPは、光電変換装置APRが有する記憶回路部や演算回路部とは別に、記憶装置MMRYや処理装置PRCSを更に備えることが好ましい。
図10に示した機器EQPは、撮影機能を有する情報端末(例えばスマートフォンやウエアラブル端末)やカメラ(例えばレンズ交換式カメラ、コンパクトカメラ、ビデオカメラ、監視カメラ)などの電子機器でありうる。カメラにおける機械装置MCHNはズーミングや合焦、シャッター動作のために光学装置OPTの部品を駆動することができる。また、機器EQPは、車両や船舶、飛行体などの輸送機器(移動体)でありうる。また、機器EQPは、内視鏡やCTスキャナーなどの医療機器でありうる。また、機器EQPは、内視鏡やCTスキャナーなどの医療機器でありうる。
輸送機器における機械装置MCHNは移動装置として用いられうる。輸送機器としての機器EQPは、光電変換装置APRを輸送するものや、撮影機能により運転(操縦)の補助及び/又は自動化を行うものに好適である。運転(操縦)の補助及び/又は自動化のための処理装置PRCSは、光電変換装置APRで得られた情報に基づいて移動装置としての機械装置MCHNを操作するための処理を行うことができる。
本実施形態による光電変換装置APRは、その設計者、製造者、販売者、購入者及び/又は使用者に、高い価値を提供することができる。そのため、光電変換装置APRを機器EQPに搭載すれば、機器EQPの価値も高めることができる。よって、機器EQPの製造、販売を行う上で、本実施形態の光電変換装置APRの機器EQPへの搭載を決定することは、機器EQPの価値を高める上で有利である。
[変形実施形態]
本発明は、上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、いずれかの実施形態の一部の構成を他の実施形態に追加した例や、他の実施形態の一部の構成と置換した例も、本発明の実施形態である。
また、上記第1実施形態では、画素領域10,20の各列の垂直出力線16を4本の出力線により構成したが、各列の垂直出力線16を構成する出力線の本数は4本に限定されるものではなく、2本以上であればよい。
また、図2に示した単位画素12の回路構成は一例であり、適宜変更が可能である。例えば、各々の単位画素12が備える光電変換素子の数は1つでもよい。また、各々の単位画素12が備える光電変換素子の数は3つ以上であってもよい。この場合、複数の光電変換素子が1つのFDノードを共有する構成としてもよい。また、複数の光電変換素子が1つのマイクロレンズを共有する瞳分割画素とし、位相差を検出可能な構成としてもよい。また、単位画素12は、必ずしも選択トランジスタM4を有する必要はない。また、ノードFDの容量値が切り替え可能に構成されていてもよい。
また、上記第2及び第3実施形態に示した撮像システムは、本発明の光電変換装置を適用しうる撮像システム例を示したものであり、本発明の光電変換装置を適用可能な撮像システムは図8及び図9に示した構成に限定されるものではない。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
なお、上記実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
10,20…画素領域
12…単位画素
16…垂直出力線
22…ヌル画素
40…出力線駆動回路
42…電位固定回路
46,48…接続回路
50…列回路部
52…列回路

Claims (16)

  1. 各々が光電変換部を有する複数の単位画素が複数の行及び複数の列をなすように配された画素領域と、
    前記複数の列の各々に少なくとも2つが配され、それぞれが対応する列の単位画素に接続された複数の出力線と、
    前記複数の出力線の各々に対応して設けられた複数の列回路と、
    前記複数の出力線と前記複数の列回路との間の接続を制御する制御回路と、を有し、
    前記制御回路は、前記複数の出力線のうちの第1の出力線に画素信号が出力されるタイミングで前記第1の出力線と同じ列に配された第2の出力線に画素信号が出力されない場合に、前記第1の出力線を対応する第1の列回路に接続し、前記第2の出力線を対応する第2の列回路から切り離すように構成されている
    ことを特徴とする光電変換装置。
  2. 前記制御回路は、前記第1の出力線に前記画素信号が出力されるタイミングで前記第2の出力線に画素信号が出力されない場合に、前記第1の出力線を前記第2の列回路にも接続するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の光電変換装置。
  3. 前記複数の出力線に所定の信号を出力する信号生成回路を更に有し、
    前記信号生成回路は、前記第1の出力線に前記画素信号が出力されるタイミングで、前記第2の出力線に、前記所定の信号を出力するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の光電変換装置。
  4. 前記第1の出力線に出力される前記画素信号は、前記第1の出力線に接続された前記単位画素から出力されるN信号である
    ことを特徴とする請求項3記載の光電変換装置。
  5. 前記信号生成回路は、前記第1の出力線及び前記第2の出力線が配された列に設けられた他の画素であり、前記所定の信号は、前記他の画素から出力されるN信号である
    ことを特徴とする請求項4記載の光電変換装置。
  6. 前記第1の出力線に前記画素信号を出力する前記単位画素と前記他の画素とは同時に駆動される
    ことを特徴とする請求項5記載の光電変換装置。
  7. 前記他の画素は、光電変換部を含まないヌル画素である
    ことを特徴とする請求項5又は6記載の光電変換装置。
  8. 前記他の画素は、光電変換部が遮光された遮光画素である
    ことを特徴とする請求項5又は6記載の光電変換装置。
  9. 前記他の画素は、前記第1の出力線及び前記第2の出力線が配された列に設けられた他の単位画素である
    ことを特徴とする請求項5又は6記載の光電変換装置。
  10. 前記制御回路は、前記第1の出力線及び前記第2の出力線に前記N信号を出力する前に、前記複数の出力線の電圧を等しい電圧に設定するように構成されている
    ことを特徴とする請求項4乃至9のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  11. 前記信号生成回路は、前記第1の出力線の電圧変化と同じになるように前記第2の出力線の電圧を制御する電圧制御回路である
    ことを特徴とする請求項3記載の光電変換装置。
  12. 各々が光電変換部を有する複数の単位画素が複数の行及び複数の列をなすように配された画素領域と、前記複数の列の各々に少なくとも2つが配され、それぞれが対応する列の単位画素に接続された複数の出力線と、前記複数の出力線の各々に対応して設けられた複数の列回路と、を有する光電変換装置の駆動方法であって、
    前記複数の出力線のうちの第1の出力線に画素信号を出力し、前記第1の出力線に前記画素信号が出力されるタイミングで前記第1の出力線と同じ列に配された第2の出力線に画素信号が出力しない駆動を行う場合に、前記第1の出力線を対応する第1の列回路に接続し、前記第2の出力線を対応する第2の列回路から切り離す
    ことを特徴とする光電変換装置の駆動方法。
  13. 前記駆動を行う場合に、前記第1の出力線を前記第2の列回路にも接続する
    ことを特徴とする請求項12記載の光電変換装置の駆動方法。
  14. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置から出力される信号を処理する信号処理装置と
    を有することを特徴とする撮像システム。
  15. 移動体であって、
    請求項1乃至11のいずれか1項に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置からの信号に基づく視差画像から、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、
    前記距離情報に基づいて前記移動体を制御する制御手段と
    を有することを特徴とする移動体。
  16. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置に対応する光学装置、
    前記光電変換装置を制御する制御装置、
    前記光電変換装置から出力された信号を処理する処理装置、
    前記光電変換装置で得られた情報に基づいて制御される機械装置、
    前記光電変換装置で得られた情報を表示する表示装置、及び、
    前記光電変換装置で得られた情報を記憶する記憶装置、の少なくともいずれかと
    を備えることを特徴とする機器。
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