JP2023130556A - ウエハの回転保持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエハのサイズ変更に対して柔軟に対応することができ、作業性の向上と設備費用の低減を図り、コスト低減を可能にするウエハの回転保持装置を提供する。【解決手段】装置本体11に取り付けられ、ウエハを水平回転させる駆動力を供給するウエハ回転駆動手段14と、規定の位置の略中心Oを挟んで対向する位置にそれぞれ交換可能に配置される少なくとも1対のアタッチメントユニット13と、ウエハ回転駆動手段14の動力とアタッチメントユニット13との間の動力伝達を着脱自在に連結するカップリング手段21と、を有し、1対のアタッチメントユニット13は、規定の位置の略中心Oから放射方向に延びる位置にそれぞれ配置されてウエハの外形部分を回転可能に支持する複数個の回転コマ24と、駆動用モータ20からの回転駆動力を少なくとも一つ以上の回転コマ24に伝達する動力伝達機構23A、23Bと、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、ウエハの回転保持装置に関するものであり、特に、ウエハのサイズ変更に対して柔軟に対応することができるウエハの回転保持装置に関するものである。
従来、半導体デバイス製造工程において、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という)を研削した後に、その研削面を洗浄して、ウエハの研削面等に付着したコンタミネーション(異物、通称「コンタミ」という)を除去するための処理が行われている(例えば、特許文献1参照)。また、今日のウエハは、外形(外径)の大きさが4インチ、6インチ、8インチのもの等、異なる外形の大きさをしたウエハが出現し使用されている。
また、特許文献1に示されるウエハの洗浄処理では、ウエハが配設される規定の箇所の周囲に、ウエハの外周縁に当接してウエハを水平に保持し、かつ、ウエハを水平回転させる複数個の回転コマを設け、回転コマと一体にウエハを上下面を解放した状態にして回転させ、回転しているウエハの上下両面に流体ミストを吹きかけて、ウエハの上下両面を同時に洗浄するようにしている。複数個の回転コマは、駆動モータに連結された回転軸に各々一体回転可能に取り付けられていて、各回転コマの取付位置が固定された構造になっている。
また、特許文献1に示されるウエハの洗浄装置は、外形の大きさが異なるサイズのウエハを洗浄するときには、製造ラインを一度止めて、回転コマの位置等を使用するウエハのサイズに合わせて、回転コマの位置を、ウエハが配置される規定の位置の略中心から放射方向にずらす、あるいは洗浄装置そのものをウエハのサイズに対応した装置と交換するなどの作業を行うことによって対応している。
特開2015-103704号公報
しかしながら、特許文献1に記載の洗浄装置のように、回転コマの取付位置が固定された構造になっている場合では、ウエハのサイズが変わるときには、上下のブラシユニットや、回転コマ及び回転軸など、色々な構成品の位置変え、及び交換などが必要となる。そのため、それら構成品の交換並びに調整の作業に多くの時間(通常一週間程度)を費やし、作業性が悪いという問題があった。
また、ウエハのサイズに対応した複数の装置を用意しておく場合では、設備費用が高価になり、コストアップになるという問題点があった。
そこで、ウエハのサイズ変更に対して柔軟に対応することができ、作業性の向上と設備費用の低減を図り、コスト低減を可能にするウエハの回転保持装置を実現するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載の発明は、ウエハの外形部分を基準にして、前記ウエハを規定の位置に回転可能に保持するウエハの回転保持装置であって、装置本体と、前記装置本体に取り付けられ、前記ウエハを水平回転させる駆動力を供給するウエハ回転駆動手段と、前記規定の位置の略中心を挟んで対向する位置にそれぞれ交換可能に配置される少なくとも1対のアタッチメントユニットと、前記ウエハ回転駆動手段と前記アタッチメントユニットとの間を交換着脱自在に連結するカップリング手段と、を有し、前記1対のアタッチメントユニットは、前記規定の位置の略中心から放射方向に延びる位置にそれぞれ配置されて前記ウエハの前記外形部分を回転可能に支持する複数個の回転コマと、前記ウエハ回転駆動手段からの回転駆動力を少なくとも一つ以上の前記回転コマに伝達する動力伝達機構と、を備える、ウエハの回転保持装置を提供する。
この構成によれば、ウエハのサイズに応じたアタッチメントユニットを用意しておく。そして、ウエハのサイズ変更を行うときには、ウエハのサイズに応じたアタッチメントユニットをウエハ回転駆動手段にカップリング手段を介して交換着脱自在に連結して取り付ける。すると、アタッチメントユニットの交換だけでウエハのサイズに対応した回転保持装置に変更することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成において、前記カップリング手段は、凹部を有する第1回転体と、前記凹部に着脱可能に嵌入係合される凸部を有して前記第1回転体と一体に回転する第2回転体と、を備え、前記第1回転体と前記第2回転体との連結を介して前記ウエハ回転駆動手段の回転を前記動力伝達機構側に伝達する、ウエハの回転保持装置を提供する。
この構成によれば、カップリング手段における第1回転体の凹部と第2回転体の凸部とを互いに嵌入係合させると、第1回転体と第2回転体との連結を介して、装置本体側におけるウエハ回転駆動手段の駆動力をアタッチメントユニット側の動力伝達機構に伝達させて、ウエハ回転駆動手段の駆動力で回転コマを回転させることができるとともに、回転コマとウエハとの間に発生する摩擦力で回転コマと一体にウエハを水平回転させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成において、前記ウエハ回転駆動手段は、前記1対のアタッチメントユニットの中、少なくとも一方の前記アタッチメントの向きを軸回り方向に調整可能な向き調整手段をさらに備える、ウエハの回転保持装置を提供する。
この構成によれば、規定の位置の略中心を挟んで正対する位置に配置される1対のアタッチメントユニットの向きが互いにずれているとき、少なくとも一方のアタッチメントユニットの向きを軸回り方向に調整すると、1対のアタッチメントユニットの向きのずれを簡単に調整することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3までのいずれか1項に記載の構成において、前記ウエハ回転駆動手段は、前記1対のアタッチメントユニットの中、少なくとも一方の前記アタッチメントの高さ位置を上下方向に調整可能な高さ調整手段をさらに備える、ウエハの回転保持装置を提供する。
この構成によれば、規定の位置の略中心を挟んで正対する位置に配置される1対のアタッチメントユニットの高さ位置が互いにずれているとき、少なくとも一方のアタッチメントユニットの高さ位置を上下方向に調整すると、1対のアタッチメントユニットの高さ位置のずれを簡単に調整することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4までのいずれか1項に記載の構成において、前記ウエハ回転駆動手段は、前記1対のアタッチメントユニットの中、前記ウエハが前記規定の位置に搬入・排出される側に配置されている前記アタッチメントユニットを、前記ウエハの搬入・搬出時の妨げにならない下側の位置へ移動退避可能な昇降手段を設けた、ウエハの回転保持装置を提供する。
この構成によれば、ウエハを規定の位置に搬入・搬出するとき、アタッチメントユニットを、ウエハの搬入・搬出時の妨げにならない下側の位置へ移動退避させておくので、ウエハの搬入・搬出を安全、かつ迅速に行うことができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5までのいずれか1項に記載の構成において、前記1対のアタッチメントユニットの前記複数個の回転コマの中、少なくとも1つの前記回転コマの位置を、前記ウエハの径に合わせて移動調整可能な位置調整手段をさらに備える、ウエハの回転保持装置を提供する。
この構成によれば、1対のアタッチメントユニットを取り付けた状態で、回転コマと規定の位置に配置されているウエハの外径との間にずれがあるとき、位置調整手段により回転コマの位置を規定の位置の略中心から放射方向に調整すると、簡単に回転コマの位置をウエハの外径と一致させることができる。これにより、作業性が向上する。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6までのいずれか1項に記載の構成において、前記1対のアタッチメントユニットの前記複数個の回転コマの中、少なくとも1つの前記回転コマは前記動力伝達機構と切り離された遊動の前記回転コマであり、更に前記遊動の回転コマの回転を検出する回転検知センサーを備える、ウエハの回転保持装置を提供する。
請求項8に記載の発明は、請求項1から6までのいずれか1項に記載の構成において、前記1対のアタッチメントユニットの正対する向きと高さ位置の調整を行う調整治具を更に備えている、ウエハの回転保持装置を提供する。
この構成に寄れば、調整治具を使用すると、1対のアタッチメントユニットの向きと高さ位置が簡単に定まり、この状態で1対のアタッチメントユニットを固定すると、1対のアタッチメントユニットをそれぞれ正しい向き及び高さにして設置することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1から8までのいずれか1項に記載の構成において、前記ウエハ回転駆動手段は、前記ウエハ回転駆動手段の軸の回りにそれぞれ配置された、前記ウエハ回転駆動手段の回転時に前記ウエハ回転駆動手段の内部に前記ウエハの処理水が浸入するのを封止する回転用ラビリンスと前記ウエハ回転駆動手段の揺動時に前記ウエハ回転駆動手段の内部に前記ウエハの前記処理水が浸入するのを封止する揺動用ラビリンスとをさらに備える、ウエハの回転保持装置を提供する。
この構成によれば、軸受や歯車などの潤滑油に異物が浸入しないように、または潤滑が漏れないように、モータの回転を伝達する主回転軸の回りをシールする部品であるラビリンスを、回転用ラビリンスと揺動用ラビリンスとの二つの部品に分けてそれぞれ主回転軸の回りに配置しているので、ラビリンスを小型化して、装置全体の小型化に寄与する。
本発明によれば、ウエハのサイズに対応した複数のアタッチメントユニットを用意しておき、ウエハのサイズ変更を行うとき、ウエハのサイズに応じたアタッチメントユニットをカップリング手段を介してウエハ回転駆動手段に取り付けると、アタッチメントユニットの交換だけで、ウエハのサイズに応じた回転保持装置として簡単に変更をすることができる。これにより、作業性の向上などが期待できる。
本発明の実施の形態に係る実施例として示すウエハの回転保持装置を示し、(A)はその回転保持装置の平面図、(B)は(A)のB-B線に相当する箇所において、正対する回転コマの間にウエハの外形が載置されている状態を示す側面図、(C)は同上回転保持装置で使用している回転コマの側面図である。 同上回転保持装置を、ウエハが搬入されて来る前の状態で示している斜視図である。 同上回転保持装置を、1対のアタッチメントユニットを取り外した状態で上方より見た分解斜視図である。 同上回転保持装置を、1対のアタッチメントユニットを取り付ける前の状態で下方より見た斜視図である。 同上回転保持装置における1対のアタッチメントを示し、(A)は第1アタッチメントユニットを下面側から見た斜視図、(B)は第2アタッチメントユニットを下面側から見た斜視図である。 同上ウエハの回転保持装置における芯合わせ機構を説明する図で、(A)は芯合わせ前の状態を示した斜視図、(B)は第1の芯合わせ用治具を取り付けた状態を示した斜視図、(C)は第2芯合わせ用治具を取り付けた状態を示した斜視図、(D)は高さ調整機構を示した斜視図、(E)は回転方向調整機構を示した斜視図である。 同上ウエハの回転保持装置における回転検知センサーの周辺構造を示す斜視図で、(A)は回転検知センサーを取り付けた状態で示す斜視図、(B)は回転検知センサーを分解した状態で示す斜視図である。 同上回転保持装置におけるラビリンス構造を説明する側面図である。
本発明は、ウエハのサイズ変更に対して柔軟に対応することができ、作業性の向上と設備費用の低減を図り、コスト低減を可能にするウエハの回転保持装置を提供するという目的を達成するために、ウエハの外形部分を基準にして、前記ウエハを規定の位置に回転可能に保持するウエハの回転保持装置であって、装置本体と、前記装置本体に取り付けられ、前記ウエハを水平回転させる駆動力を供給するウエハ回転駆動手段と、前記規定の位置の略中心を挟んで対向する位置にそれぞれ交換可能に配置される少なくとも1対のアタッチメントユニットと、前記ウエハ回転駆動手段と前記アタッチメントユニットとの間を交換着脱自在に連結するカップリング手段と、を有し、前記1対のアタッチメントユニットは、前記規定の位置の略中心から放射方向に延びる位置にそれぞれ配置されて前記ウエハの前記外形部分を回転可能に支持する複数個の回転コマと、前記ウエハ回転駆動手段からの回転駆動力を少なくとも一つ以上の前記回転コマに伝達する動力伝達機構と、を備える、構成としたことにより実現した。
以下、本発明の実施形態に係る一実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例において、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
また、図面は、特徴を分かり易くするために特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、構成要素の断面構造を分かり易くするために、一部の構成要素のハッチングを省略することがある。
また、以下の説明において、上下や左右等の方向を示す表現は、絶対的なものではなく、本発明のウエハの回転保持装置の各部が描かれている姿勢である場合に適切であるが、その姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。また、実施例の説明の全体を通じて同じ要素には同じ符号を付している。
図1乃至図4は本発明に係るウエハの回転保持装置10(以下、単に「回転保持装置10」という)の全体構成を示すものである。そして、図1の(A)は回転保持装置10の平面図、(B)は(A)のB-B線に相当する箇所において、正対する回転コマ24間にウエハWの外形が載置されている状態を示す側面図、(C)は回転保持装置10で使用している回転コマ24の側面図である。図2は回転保持装置10をウエハWが搬入されて来る前の状態で示している斜視図、図3は回転保持装置10を、1対のアタッチメントユニット13を取り外した状態で上方より見た斜視図、図4は回転保持装置10を、1対のアタッチメントユニット13を取り付けていない状態で下方より見た斜視図である。なお、ウエハWは、例えば直径が4インチ、6インチ、8インチのもので、回転保持装置10では、後述する1対のアタッチメントユニット13を交換することにより異なる直径をしたウエハWの使用を可能にする。
図1乃至図4において、回転保持装置10は、被処理体としてのウエハWをロボット(図示せず)により搬入及び搬出する半導体製造装置における搬入・搬出部に設けられている。回転保持装置10は、搬入・搬出部に固定して設置される装置本体11を有している。装置本体11には、ウエハ回転保持手段14が取り付けられている。
ウエハ回転保持手段14は、図2及び図4に示すように。ウエハWが配置される図1の(A)に示す装置本体11上における規定の位置の中心Oを挟んで正対する位置にそれぞれ配設される、第1ウエハ回転保持手段14Aと第2ウエハ回転保持手段14Bとでなる。なお、第1ウエハ回転保持手段14Aと第2ウエハ回転保持手段14Bは、位置を特定する必要が無い限り、第1ウエハ回転保持手段14Aと第2ウエハ回転保持手段14Bとに区別することなく、1対のウエハ回転保持手段14として説明する。したがって、以下の説明において1対のウエハ回転保持手段14として説明した場合は、第1ウエハ回転保持手段14Aと第2ウエハ回転保持手段14Bの両方を説明していると理解してもらいたい。
1対のウエハ回転保持手段14は、それぞれ円筒状をした支柱15を有している。各支柱15は、装置本体11を上下に貫通して、装置本体11に垂直に保持されている。また、第1ウエハ回転保持手段14A側の支柱15は、フランジ15Aと向き調整手段としての固定ボルト29を介して装置本体11に取り付けてある。なお、第1ウエハ回転保持手段14A側の支柱15は、固定ボルト29の締め付けを緩めることにより、支柱15の軸回り回転させ、後述するユニット取付部材17の向きを調整することができるようになっている。第2ウエハ回転保持手段14B側の支柱15の位置は、昇降手段としてのラック機構16を介して装置本体11に対して垂直方向、すなわち上下移動可能に取り付けられている。装置本体11の上側において、第1ウエハ回転保持手段14Aの支柱15の上端と第2ウエハ回転保持手段14Bの上端には、それぞれユニット取付部材17が支柱15に固定されて設けられている。また、ユニット取付部材17の上部は水平に折り曲げられて、それぞれ1対のユニット取付座脚17Aと1対のユニット取付座脚17Bが形成されている。なお、第1ウエハ回転保持手段14A側の1対のユニット取付座脚17Aと第2ウエハ回転保持手段14B側の1対のユニット取付座脚17Bの位置は、上記規定の位置の中心Oを挟んで略対称な位置に設けられている。また、各ユニット取付座脚17Aと各ユニット取付座脚17Bには、上下に貫通している固定用のねじ孔18が設けられている。
1対のウエハ回転保持手段14の支柱15内には、それぞれ支柱15を貫通して回転軸19が回転可能に配置されている。各回転軸19の下端側にはウエハ回転駆動手段としての駆動用モータ20が取り付けられており、駆動用モータ20の駆動力を各回転軸19が受けて、各回転軸19が所定の速度で回転するようになっている。一方、回転軸19の上端側には、後述するカップリング手段21を構成する第1回転体としての下側カップリング部材21Aが、ユニット取付部材17の略中央に位置し、かつユニット取付部材17の上面から上側に向かって垂直に突出した状態にして取り付けられている。なお、下側カップリング部材21Aの高さは、1対のユニット取付座脚17Bの高さと等しいか、それよりも若干低く設定されている。下側カップリング部材21Aは、回転軸19と一体に回転する。下側カップリング部材21Aには、上面から外側面に亘り、下方に向かってスリット状に切り込まれた1対の連結用凹部21Cが形成されている。
1対のアタッチメントユニット13は、第1ウエハ回転保持手段14Aの上端側に交換着脱自在に取り付けられる第1アタッチメントユニット13Aと第2ウエハ回転保持手段14Bの上端側に交換着脱自在に取り付けられる第2アタッチメントユニット13Bとでなる。なお図5には、(A)に第1アタッチメントユニット13Aを、(B)に第2アタッチメントユニット13Bを、それぞれ下面側から見た斜視図を示している。また、第1アタッチメントユニット13Aと第2アタッチメントユニット13Bは、位置を特定する必要が無い限り、第1アタッチメントユニット13Aと第2アタッチメントユニット13Bとに区別することなく、1対のアタッチメントユニット13として説明する。したがって、以下の説明において1対のアタッチメントユニット13として説明した場合は、第1アタッチメントユニット13Aと第2アタッチメントユニット13Bの両方を説明していると理解してもらいたい。
次に図1乃至図4に図5を加えて、1対のアタッチメントユニット13の構成を説明すると、第1アタッチメントユニット13Aの構成について説明する。第1アタッチメントユニット13Aは、ユニット取付座脚17Aに固定ボルト25で固定されるベース板22Aを有し、第2アタッチメントユニット13Bは、ユニット取付座脚17Bに固定ボルト25で固定されるベース板22Bを有している。ベース板22Aは、ユニット取付部材17のユニット取付座脚17Aのねじ孔18と対応する位置に、ベース板22Aの表面(上面)側からねじ孔18に固定ボルト25を螺合させて、ベース板22Aをユニット取付座脚17Aに固定するための取付孔(図示せず)を有し、ベース板22Bは、ユニット取付部材17のユニット取付座脚17Bのねじ孔18と対応する位置に、ベース板22Bの表面側からねじ孔18に固定ボルト25を螺合させて、ベース板22Bをユニット取付座脚17Bに固定するための取付孔(図示せず)を有している。
ベース板22Aの裏面(下面)側には、第1ウエハ回転保持手段14Aの下側カップリング部材21Aと着脱可能に直結合される上側カップリング部材21Bを有する動力伝達機構23Aが設けられ、ベース板22Bの裏面(下面)側には、第2ウエハ回転保持手段14Bの第1回転体としての下側カップリング部材21Aと着脱可能に直結合される第2回転体としての上側カップリング部材21Bを有する動力伝達機構23Bが設けられている。一方、ベース板22Aの表面(上面)側には、複数個の回転コマ24(本実施例では、第1回転コマ24A1、第2回転コマ24A2、第3回転コマ24A3の3個の回転コマ24)が設けられ、ベース板22Bの表面(上面)側には、複数個の回転コマ24(本実施例では、第4回転コマ24B4、第5回転コマ24B5、第6回転コマ24B6の3個の回転コマ24)が設けられている。
動力伝達機構23Aは、ベース板22Aが固定ボルト25でユニット取付座脚17Aに固定して取り付けられた状態において、下側カップリング部材21Aと対応する位置に配置される第1平歯車23A1と、第1平歯車23A1と噛合配置された第2平歯車23A2及び第3平歯車23A3と、第2平歯車23A2と噛合配置され第4平歯車23A4と、第3平歯車23A3と噛合配置された第5平歯車23A5とを有している。これら第1平歯車23A1、第2平歯車23A2、第3平歯車23A3、第4平歯車23A4、第5平歯車23A5は、それぞれベース板22Aに回転可能に取り付けられている。また、第1平歯車23A1の下面側には、下側カップリング部材21Aの連結用凹部21Cに着脱自在に嵌入係合可能な連結用凸部21Dを有する上側カップリング部材21Bが設けられている。第1ウエハ回転保持手段14Aにおける上側カップリング部材21Bは、ベース板22Aがユニット取付座脚17Aに固定ボルト25で所定の状態に固定されたとき、連結用凸部21Dが連結用凹部21Cに嵌入係合されてカップリング手段21によるカップリング連結が成立し、回転軸19側の回転を第1平歯車23A1に伝達して、第1平歯車23A1を回転させることができる。
また、第1平歯車23A1と第2平歯車23A2と第3平歯車23A3の回転軸は、それぞれベース板22Aを貫通してベース板22Aの上面側に突出している。そして、ベース板22Aの上面側において、第1平歯車23A1と同じ回転軸26A1に第1回転コマ24A1が一体回転可能固定され、さらに第2平歯車23A2と同じ回転軸26A2に第2回転コマ24A2が、第3平歯車23A3と同じ回転軸26A3に第3回転コマ24A3が、それぞれ一体回転可能固定されている。また、これら第1回転コマ24A1と第2回転コマ24A2と第3回転コマ24A3は、ベース板22Aがユニット取付座脚17Aに固定ボルト25で固定して取り付けられた状態において、ウエハWが図1の(A)に示す装置本体11上における規定の位置に配置された時、ウエハWの外周縁と接する位置に配設される。なお、これら第1回転コマ24A1と第2回転コマ24A2と第3回転コマ24A3の中、真ん中の第1回転コマ24A1は、位置調整手段としての調整ねじ28Aの締め付け力を一時的に緩めることにより、図1の(A)に示す装置本体11上における規定の位置の中心Oに対して放射方向に位置を移動調整できるようになっている。この移動調整により、ウエハWと回転コマ24との間の製造誤差等を吸収する。
次に、第2アタッチメントユニット13Bの構成について説明する。動力伝達機構23Bは、ベース板22Bが固定ボルト25でユニット取付座脚17Bに固定して取り付けられた状態において、下側カップリング部材21Aと対応する位置に配置される第6平歯車23B6と、第6平歯車23B6と噛合配置された第7平歯車23B7と、第7平歯車23B7と噛合配置された第8平歯車23B8と、何れの歯車とも噛合していない遊動の平歯車である第9平歯車23B9とを有している。これら第6平歯車23B6、第7平歯車23B7、第8平歯車23B8、第9平歯車23B9は、それぞれベース板22Bに回転可能に取り付けられている。また、第6平歯車23B6の下面側には、下側カップリング部材21Aの連結用凹部21Cに着脱自在に嵌入係合可能な連結用凸部21Dを有する上側カップリング部材21Bが設けられている。第2ウエハ回転保持手段14Bにおける上側カップリング部材21Bは、ベース板22Bがユニット取付座脚17Aに固定ボルト25で所定の状態に固定されたとき、連結用凸部21Dが連結用凹部21Cに嵌入係合されてカップリング手段21によるカップリング連結が成立し、回転軸19側の回転を第6平歯車23B6に伝達して、第6平歯車23B6を回転させることができる。
また、第6平歯車23B6と第8平歯車23B8と第9平歯車23B9の回転軸26B6、26B8,26B9は、それぞれベース板22Bを貫通してベース板22Bの上面側に突出している。そして、ベース板22Bの上面側において、第6平歯車23B6と同じ回転軸26B6に第4回転コマ24B4が一体回転可能に固定され、さらに第8平歯車23B8と同じ回転軸26B8に第5回転コマ24B5が、第9平歯車23B9と同じ回転軸26B9に第6回転コマ24B6が、それぞれ一体回転可能に固定されている。また、これら第4回転コマ24B4と第5回転コマ24B5、及び第6回転コマ24B6は、ベース板22Bがユニット取付座脚17Bに固定ボルト25で固定して取り付けられた状態において、ウエハWが図1の(A)に示す装置本体11上における規定の位置に配置された時、ウエハWの外周縁と接する位置に配設される。なお、これら第4回転コマ24B4と第5回転コマ24B5と第6回転コマ24B6の中、真ん中の第4回転コマ24B4は、位置調整手段としての調整ねじ28Bの締め付け力を一時的に緩めることにより、図1の(A)に示す装置本体11上における規定の位置の中心Oに対して放射方向に位置を移動調整できるようになっている。
なお、第1回転コマ24A1、第2回転コマ24A2、第3回転コマ24A3、第4回転コマ24B4、第5回転コマ24B5、及び、第6回転コマ24B6は、略同じ形状構造をした回転コマ24として形成されている。その回転コマ24の形状構造を説明すると、回転コマ24は、図1の(C)に示すように、外周面に断面概略Vの字状をした周回溝27を有している。また、周回溝27の下側の溝面27Aの外径は、上側の溝面27Bの外径よりも大きく形成されている。そして、6つの回転コマ24は、図1の(A)に示すように、装置本体11上における規定の位置にウエハWが配置されたとき、図1の(B)に示すように、各回転コマ24における周回溝27の溝面27AでウエハWの外周下面を受けて保持できるようになっている。また、回転コマ24が同じ方向に回転されると、回転コマ24とウエハWとの間の摩擦力で回転コマ24による回転送りがなされ、ウエハWは中心Oを略回転支点にして水平回転するようになっている。
そして、本実施例の回転保持装置10で使用できるアタッチメントユニット13は1種類だけでなく、ウエハWの大きさに応じた、例えば直径が4インチ用のアタッチメントユニット13、6インチ用のアタッチメントユニット13、8インチ用のアタッチメントユニット13の3種類を用意しておき、ウエハWの大きさに応じてアタッチメントユニット13を交換することにより、同じ回転保持装置10を使用することができる。すなわち、直径が4インチ用のアタッチメントユニット13、6インチ用のアタッチメントユニット13、8インチ用のアタッチメントユニット13のそれぞれのアタッチメントユニット13の上側カップリング部材21Bは、下側カップリング部材21Aに対応している。そして、使用するサイズに対応したアタッチメントユニット13の上側カップリング部材21Bを、装置本体11側の下側カップリング部材21Aに対応させて、連結用凹部21Cに連結用凸部21Dを嵌入係合させると、駆動用モータ20で回転される回転軸19とアタッチメントユニット13側の動力伝達機構23A及び動力伝達機構23Bとの間の動力連結がなされる。そして、回転軸19の回転を動力伝達機構23A及び動力伝達機構23Bにそれぞれ伝達させて交換取付後のアタッチメントユニット13の回転コマ24を回転軸19の回転に応じた回転速度で回転させることができる。なお、上側カップリング部材21Bと下側カップリング部材21Aとの連結後は、ユニット取付座脚17Aとベース板22Aとの間と、ユニット取付座脚17Bとベース板22Bとの間を、それぞれ固定ボルト25で固定すると一体化される。
一方、交換したアタッチメントユニット13側は、第1回転コマ24A1、第2回転コマ24A2、第3回転コマ24A3、第4回転コマ24B4、第5回転コマ24B5、及び、第6回転コマ24B6の配置位置が、ウエハWの直径の大きさに対応する位置ようにして作られている。すなわち、4インチ用のアタッチメントユニット13の場合は、カップリング手段21を介して取り付けると、第1回転コマ24A1、第2回転コマ24A2、第3回転コマ24A3、第4回転コマ24B4、第5回転コマ24B5、及び、第6回転コマ24B6のそれぞれが、4インチのウエハWの外径と対応する位置に配置される。6インチ用のアタッチメントユニット13の場合は、カップリング手段21を介して取り付けると、第1回転コマ24A1、第2回転コマ24A2、第3回転コマ24A3、第4回転コマ24B4、第5回転コマ24B5、及び、第6回転コマ24B6のそれぞれが、6インチのウエハWの外径と対応する位置に配置される。8インチ用のアタッチメントユニット13の場合は、カップリング手段21を介して取り付けると、第1回転コマ24A1、第2回転コマ24A2、第3回転コマ24A3、第4回転コマ24B4、第5回転コマ24B5、及び、第6回転コマ24B6のそれぞれが、8インチのウエハWの外径と対応する位置に配置される。なお、本実施例の場合では、ウエハWの直径の大きさが4インチ、6インチ、8インチの場合を説明したが、これ以外の大きさのウエハWにも対応できるものである。
したがって、本実施例における回転保持装置10では、取り扱うウエハWのサイズが異なる場合は、カップリング手段21が共通化されているので、ウエハWのサイズに合ったアタッチメントユニット13と交換することにより、同じ装置を引き続き使用して直ぐに作業を行うことができる。これにより、作業性が向上し、生産性の向上にも寄与する。
なお、本実施例における回転保持装置10では、1対のアタッチメントユニット13を取り付ける前に、装置本体11上における1対のウエハ回転保持手段14の位置合わせ(芯合わせ調整)である、第1ウエハ回転保持手段14Aにおけるユニット取付座脚17Aの向きと第2ウエハ回転保持手段14Bにおけるユニット取付座脚17Bの向き、及び、高さ位置の調整作業を行う。
次に、芯合わせ作業について図6を用いて説明する。芯合わせ作業は、図6の(C)に示す1対の第1治具51と、この1対の第1治具51に跨がって配置する第2治具52と、よりなる調整治具を使用して行う。また、芯合わせ作業時には、装置本体11の裏面側(下側)で装置本体11に固定されている、図6の(E)に示す第1ウエハ回転保持手段14A側における、支柱15のフランジ15Aを固定している固定ボルト29の締め付けを緩める。そして、支柱15を、ユニット取付部材17と共に支柱15の軸回りに回転させて、ユニット取付部材17の向きを調整し、調整後は固定ボルト29を締め付けて再び固定することにより1対のアタッチメントユニット13がそれぞれ取り付けられる、ユニット取付部材17の向き調整を行うことができる。一方、ユニット取付部材17の高さ位置の調整を行う場合は、図6の(A)から(D)に示すように、第1ウエハ回転保持手段14A側におけるユニット取付部材17にユニット取付座脚17Aを固定している固定ボルト30の締め付けを緩める。そして、ユニット取付部材17に対するユニット取付座脚17Aの高さ、すなわちユニット取付座脚17Bに対する高さ位置を調整し、調整後は固定ボルト30を締め付けて再び固定することにより高さ調整を行う。
次に、第1治具51と第2治具52の構成及び作用について更に説明する。第1治具は、1対の治具、すなわちユニット取付座脚17A上に取り付けられる第1治具51Aと、ユニット取付座脚17B上に取り付けられる第1治具51Bと、でなる。第1治具51Aには、ユニット取付座脚17A上の1対のねじ孔18と対応する取付孔53が形成されており、第1治具51Bには、ユニット取付座脚17B上の1対のねじ孔18と対応する取付孔53が形成されている。また、第1治具51Aと第1治具51Bには相対向する面に、上面から側面に向かって略直角に切欠して形成した段部54が設けられている。そして、調整に先立ち、1対の第1治具51Aと第1治具51Bは、段部54を互いに向かい合わせした状態で、また、取付孔53をねじ孔18に対応させて、第1治具51Aをユニット取付座脚17A上に配置するとともに、同じく第1治具51Bをユニット取付座脚17B上に配置し、更に固定ボルト(図示せず)を、取付孔53を通ってねじ孔18にそれぞれねじ止めし、第1治具51Aをユニット取付座脚17Aに固定するとともに、第1治具51Bをユニット取付座脚17Bに固定する。図6の(B)は、この状態を示している。
一方、第2治具52は、図6の(C)に示すように、ユニット取付座脚17A上に取り付けられた第1治具51Aの段部54とユニット取付座脚17B上に取り付けられた第1治具51Bの段部54との間に跨がって配置される板状の部材である。また、第2治具52の両端には、第1治具51Aの段部54と密に係合される段部55が設けられている。
そして、芯合わせ調整を行う場合は、図6の(C)に示すように、ユニット取付座脚17A上に取り付けられた第1治具51Aの段部54とユニット取付座脚17B上に取り付けられた第1治具51Aの段部54との間に第2治具52を、段部54と段部55を互いに嵌め合い結合させた状態で配置する。
すなわち、第1治具51Aをユニット取付座脚17Aに取り付けると共に、第1治具51Bをユニット取付座脚17Bに取り付けた状態で、第1ウエハ回転保持手段における支柱15の回転を固定している向き調整手段としての固定ボルト29を緩めて、図6の(C)に示すように、第2治具52を第1治具51Aと第1治具51Bに跨がらせて配置する。すると、第1ウエハ回転保持手段14Aにおける支柱15の向きが第2ウエハ回転保持手段14Bに対する向きがずれている場合には、第1ウエハ回転保持手段14Aにおける支柱15を軸回り方向に回転させて、第1ウエハ回転保持手段14Aの向きを第2ウエハ回転保持手段14Bの向きに合わせることができる。また、高さ調整手段としての固定ボルト30を緩めて、第1ウエハ回転保持手段14Aにおけるユニット取付座脚17Aの高さ位置を、第2ウエハ回転保持手段14Bにおけるユニット取付座脚17Bの高さと同じになるように調整することができる。また、調整後は図6にそれぞれ示す固定ボルト29及び固定ボルト30を締め付けて固定することにより、調整状態を固定することができる。したがって、第1治具51と第2治具52を使用することにより、第1ウエハ回転保持手段14Aの向きと第2ウエハ回転保持手段14Bの向きを同時に調整できるとともに、第1ウエハ回転保持手段14Aにおけるユニット取付座脚17Aの高さと第2ウエハ回転保持手段14Bのユニット取付座脚17Bの高さを簡単に調整することができる。なお、上記実施例の場合では、第1ウエハ回転保持手段14A側だけを調整して、向き及び高さを第2ウエハ回転保持手段14B側に合わせる場合について説明したが、第1ウエハ回転保持手段14Aだけでなく、第2ウエハ回転保持手段14Bの向き及び高さも同時に調整するように構成しても良いことは勿論のことである。
また、本実施例における回転保持装置10では、第1回転コマ24A1と第4回転コマ24B4は、位置調整手段としての調整ねじ28A及び調整ねじ28Bの締め付け力を一時的に緩めて、図1の(A)に示す装置本体11上における規定の位置の中心Oに対して放射方向に、それぞれ位置を図1の(B)中の矢印S方向に移動させて調整することができるので、ウエハWの外周縁と回転コマ24における周回溝27の下側の溝面27Aとの微少な位置ずれは、第1回転コマ24A1と第4回転コマ24B4の位置を、中心Oに対して各々微少量だけ移動させることにより調整することができる。
また、本実施例における回転保持装置10では、ウエハWの搬入・排出側となる第2ウエハ回転保持手段14B側の支柱15は、昇降手段としてのラック機構16により上下方向に昇降移動可能に構成されており、ウエハWの搬入・排出時には搬入・搬出の邪魔にならない位置まで第2アタッチメントユニット13Bと共に一時的に下降させ、ウエハWの搬入後に所定の位置まで上昇するようにしているので、ウエハWの搬入・搬出が容易にでき、作業性が向上し、生産性の向上に寄与する。なお、昇降手段はラック機構16に限らず、第2アタッチメントユニット13Bと共に支柱15が上下方向に昇降できる構造であればこれ以外の構造、例えば電磁機構などであってもよい。
また、本実施例における回転保持装置10では、第2ウエハ回転保持手段14Bにおける第2アタッチメントユニット13Bの動力伝達機構23Bの第9平歯車23B9を何れの歯車とも噛合していない遊動の平歯車として配設している。そして、第9平歯車23B9の回転軸26B9には、動力伝達機構23Bと切り離された遊動の回転コマとしての、第6回転コマ24B6を一体回転可能に固定している。さらに、図7に示すように第6回転コマ24B6の回転軸26B9と隣接した位置には、回転軸26B9と並置した状態にして回転検知センサー32を設けている。回転検知センサー32は、第6回転コマ24B6及び回転軸26B9と一体に回転する第9平歯車23B9の外周面の一部に埋め込まれた磁石32Aと、第9平歯車23B9に隣接してベース板22Bの側面に取付ねじ56で取り付けられたマグネットセンサー32Bとでなる。なお、磁石32Aを設ける箇所は、第9平歯車23B9の外周面に変えて回転軸26B9の外周面等、第6回転コマ24Bと一体に回転する箇所であれば、何れの箇所でもよい。また、マグネットセンサー32Bは、アンテナ装置32Cを備え、マグネットセンサー32Bで検出された信号を外部に送信することができる。また、マグネットセンサー32Bの外周はフッ素樹脂製の熱収縮チューブにて覆い、ウエハWを研削した後に、その研削面を洗浄してウエハWの研削面等に付着したコンタミネーションを除去するための洗浄処理工程等で使用する場合等を考慮し、洗浄水等の影響を受けないように耐薬性を付与している。
本実施例の回転保持装置10における回転検知センサー32の機能を説明する。回転検知センサー32は、装置本体11上の規定の位置にウエハWが配置されているかを検出するためのものである。すなわち、第1回転コマ24A1、第2回転コマ24A2、第3回転コマ24A3、第4回転コマ24B4、第5回転コマ24B5、及び、第6回転コマ24B6の、6つの回転コマ24は、図1の(A)に示すように、装置本体11上における規定の位置にウエハWが配置されたとき、図1の(B)に示すように、各回転コマ24における周回溝27の溝面27AでウエハWの外周下面を受けて保持している。そして、回転コマ24が同じ方向に回転されると、回転コマ24とウエハWとの間の摩擦力で、回転コマ24によるウエハWの回転送りがなされ、ウエハWは中心Oを回転支点として水平回転するようになっている。したがって、ウエハWが装置本体11上の規定の位置に配置されているとき、駆動用モータ20で回転される回転軸19とアタッチメントユニット13側の動力伝達機構23A及び動力伝達機構23Bがそれぞれ回転されると、第1回転コマ24A1、第2回転コマ24A2、第3回転コマ24A3、第4回転コマ24B4、第5回転コマ24B5、及び、第6回転コマ24B6の6つの回転コマ24の全てが回転する。よって、外周面に磁石32Aを埋め込んでいる第6回転コマ24B6が磁石32Aと共に回転し、このマグネットセンサー32Bからは周期的な信号(パルス信号)が得られ、これがアンテナ装置32Cを介して外部に送られ、この信号を受信した制御部(図示せず)では、装置本体11上の規定の位置にウエハWが配置されていることが分かる。
これに対して、装置本体11上における規定の位置にウエハWが配置されていないとき、駆動用モータ20で回転される回転軸19とアタッチメントユニット13側の動力伝達機構23A及び動力伝達機構23Bが回転されると、第1回転コマ24A1、第2回転コマ24A2、第3回転コマ24A3、第4回転コマ24B4、第5回転コマ24B5の5つの回転コマ24は回転するが、動力伝達機構23Bと切り離されている遊動の第6回転コマ24B6は回転しない。すなわち、外周面に磁石32Aを埋め込んでいる第6回転コマ24B6の回転軸26B9が回転しないので、マグネットセンサー32Bからの周期的な信号(バルス信号)は得られず、制御部では装置本体11上の規定の位置にウエハWが配置されていないことを知ることができる。したがって、制御部ではウエハWに対する所定の動作を停止し、必要な処理を指示することにより、不必要な駆動、例えば洗浄液の噴霧などの動作を事前に停止することができる。
また、本実施例における回転保持装置10では、ウエハWを研削した後に、その研削面を洗浄してウエハWの研削面等に付着したコンタミネーションを除去するための洗浄処理工程等で使用する場合、支柱15と回転軸19との間に侵入する処理水の封止や、逆に支柱15と回転軸19との間を通って回転保持装置10内に吹き出す処理水等の封止、すなわちラビリンスが必要となることが知られている。また、回転保持装置10のウエハ回転保持手段14の部分におけるラビリンスでは、揺動時における封止を行う揺動用ラビリンスと、回転時における封止を行う回転用ラビリンスと、が必要になる。しかし、従来の回転保持装置では、揺動用ラビリンスと回転用ラビリンスとを兼用して、封止を一箇所で行っていた。しかし、本実施例における回転保持装置10では、回転軸19の回転時に支柱15と回転軸19との間に流れ込む処理水の侵入を妨げる回転用ラビリンス41と、回転軸19の揺動時に支柱15と回転軸19との間等に流れ込む処理水の侵入を妨げる揺動用ラビリンス42を別々に形成して、支柱15と回転軸19の異なる位置に各々設けることにより、ラビリンスの小型化を可能にする構造にしている。図8の(A)は回転保持装置10に回転用ラビリンス41と揺動用ラビリンス42をそれぞれ組み込んだ位置を示し、図8の(B)では回転用ラビリンス41と揺動用ラビリンス42の配置を模式的に記している。回転用ラビリンス41及び揺動用ラビリンス42は、共に略管状体として形成されて、それぞれ支柱15の外周部及び支柱15の外周部に、処理水の侵入を妨げるようにして配置されている。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を成すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
10 :回転保持装置
11 :装置本体
13 :アタッチメントユニット
13A :第1アタッチメントユニット
13B :第2アタッチメントユニット
14 :ウエハ回転保持手段
14A :第1ウエハ回転保持手段
14B :第2ウエハ回転保持手段
15 :支柱
15A :フランジ
16 :ラック機構(昇降手段)
17 :ユニット取付部材
17A :ユニット取付座脚
17B :ユニット取付座脚
18 :ねじ孔
19 :回転軸
20 :駆動用モータ(ウエハ回転駆動手段)
21 :カップリング手段
21A :下側カップリング部材(第1回転体)
21B :上側カップリング部材(第2回転体)
21C :連結用凹部
21D :連結用凸部
22A :ベース板
22B :ベース板
23A :動力伝達機構
23A1 :第1平歯車
23A2 :第2平歯車
23A3 :第3平歯車
23A4 :第4平歯車
23A5 :第5平歯車
23B :動力伝達機構
23B6 :第6平歯車
23B7 :第7平歯車
23B8 :第8平歯車
23B9 :第9平歯車
24 :回転コマ
24A1 :第1回転コマ
24A2 :第2回転コマ
24A3 :第3回転コマ
24B4 :第4回転コマ
24B5 :第5回転コマ
24B6 :第6回転コマ(遊動の回転コマ)
25 :固定ボルト
26A1 :回転軸
26A2 :回転軸
26A3 :回転軸
26B6 :回転軸
26B8 :回転軸
26B9 :回転軸
27 :周回溝
27A :溝面
27B :溝面
28A :調整ねじ(位置移動手段)
28B :調整ねじ(位置移動手段)
29 :固定ボルト(向き調整手段)
30 :固定ボルト(高さ調整手段
32 :回転検知センサー
32A :磁石
32B :マグネットセンサー
32C :アンテナ装置
41 :回転用ラビリンス
42 :揺動用ラビリンス
51 :第1治具(調整治具)
51A :第1治具(調整治具)
51B :第1治具
52 :第2治具
53 :取付孔
54 :段部
55 :段部
O :中心
S :矢印
W :ウエハ

Claims (9)

  1. ウエハの外形部分を基準にして、前記ウエハを規定の位置に回転可能に保持するウエハの回転保持装置であって、
    装置本体と、
    前記装置本体に取り付けられ、前記ウエハを水平回転させる駆動力を供給するウエハ回転駆動手段と、
    前記規定の位置の略中心を挟んで対向する位置にそれぞれ交換可能に配置される少なくとも1対のアタッチメントユニットと、
    前記ウエハ回転駆動手段と前記アタッチメントユニットとの間を交換着脱自在に連結するカップリング手段と、を有し、
    前記1対のアタッチメントユニットは、
    前記規定の位置の略中心から放射方向に延びる位置にそれぞれ配置されて前記ウエハの前記外形部分を回転可能に支持する複数個の回転コマと、
    前記ウエハ回転駆動手段からの駆動力を少なくとも一つ以上の前記回転コマに伝達する動力伝達機構と、を備える、
    ことを特徴とするウエハの回転保持装置。
  2. 前記カップリング手段は、凹部を有する第1回転体と、前記凹部に着脱可能に嵌入係合される凸部を有して前記第1回転体と一体に回転する第2回転体と、を備え、前記第1回転体と前記第2回転体との連結を介して前記ウエハ回転駆動手段の前記駆動力を前記動力伝達機構側に伝達する、ことを特徴とする請求項1に記載のウエハの回転保持装置。
  3. 前記ウエハ回転駆動手段は、前記1対のアタッチメントユニットの中、少なくとも一方の前記アタッチメントの向きを軸回り方向に調整可能な向き調整手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のウエハの回転保持装置。
  4. 前記ウエハ回転駆動手段は、前記1対のアタッチメントユニットの中、少なくとも一方の前記アタッチメントの高さ位置を上下方向に調整可能な高さ調整手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載のウエハの回転保持装置。
  5. 前記ウエハ回転駆動手段は、前記1対のアタッチメントユニットの中、前記ウエハが前記規定の位置に搬入・排出される側に配置されている前記アタッチメントユニットを、前記ウエハの搬入・搬出時の妨げにならない下側の位置へ移動退避可能な昇降手段を設けた、
    ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載のウエハの回転保持装置。
  6. 前記1対のアタッチメントユニットの前記複数個の回転コマの中、少なくとも1つの前記回転コマの位置を、前記ウエハの径に合わせて移動調整可能な位置調整手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載のウエハの回転保持装置。
  7. 前記1対のアタッチメントユニットの前記複数個の回転コマの中、少なくとも1つの前記回転コマは前記動力伝達機構と切り離された遊動の回転コマであり、
    前記遊動の回転コマの回転を検出する回転検知センサーをさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載のウエハの回転保持装置。
  8. 前記1対のアタッチメントユニットの正対する向きと高さ位置の調整を行う調整治具を更に備えている、
    ことを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載のウエハの回転保持装置。
  9. 前記ウエハ回転駆動手段は、前記ウエハ回転駆動手段の軸の回りにそれぞれ配置された、前記ウエハ回転駆動手段の回転時に前記ウエハ回転駆動手段の内部に前記ウエハの処理水が浸入するのを封止する回転用ラビリンスと前記ウエハ回転駆動手段の揺動時に前記ウエハ回転駆動手段の内部に前記ウエハの前記処理水が浸入するのを封止する揺動用ラビリンスとをさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載のウエハの回転保持装置。
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