JP2023128651A - 浸漬型濾過カートリッジ用濾材および浸漬型濾過カートリッジ - Google Patents

浸漬型濾過カートリッジ用濾材および浸漬型濾過カートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】機械的強度に優れ、繰り返し運転による疲労や洗浄にも耐えることができる、浸漬型濾過カートリッジ用濾材を提供する。【解決手段】濾過層と基材とを含む浸漬型濾過カートリッジ用濾材であって、前記濾過層が平均繊維径100~1000nmのナノファイバーを含み、前記浸漬型濾過カートリッジ用濾材の剛軟度が300mgf以上、30kPa下の圧縮率が15%以下であることを特徴とする、浸漬型濾過カートリッジ用濾材。【選択図】なし

Description

本発明は、浸漬型濾過カートリッジ用濾材および浸漬型濾過カートリッジに関する。
膜分離活性汚泥法(以下、MBRともいう)は、下水や工業排水などの有機排水を生物処理槽において活性汚泥処理し、生物処理槽内に浸漬した浸漬型膜分離装置で活性汚泥混合液を固液分離する方法である。従来から用いられてきた沈殿法と比べて、処理フローが簡単で省スペース、濾材により確実な汚泥除去が可能であり、広く普及しつつある(例えば、特許文献1、2および3)。
この膜分離活性汚泥法に用いられる濾材として、有機繊維からなる多孔質膜が用いられている。この濾材は濾板とともにカートリッジの形態で用いられ、カートリッジ内で濾材は濾板の表面に積層され部分的に両者が接着された状態で使用される。
MBRの濾過運転は、一般的に、吸引濾過の運転と、吸引濾過を停止して曝気のみを行う運転と、を交互に繰り返す、間欠濾過運転で行われる。吸引濾過が行われている間は、吸引圧によって濾材が濾板に密着した状態になり、他方、吸引濾過を停止している間は、濾材が濾板から離れて膨出した状態になる。このように、濾材は濾板との密着と膨出とを繰り返すことになり、濾材と濾板との接着部に負荷が集中しやすいため接着部で濾材が破断したり、濾板から剥離したりする問題があった。
特開2019-063783号公報 特開2017-056371号公報 特開2019-198833号公報
本発明の目的は、機械的強度に優れ、繰り返し運転による疲労や洗浄にも耐えることができる、浸漬型濾過カートリッジ用濾材を提供することにある。
すなわち本発明は、濾過層と基材とを含む浸漬型濾過カートリッジ用濾材であって、
前記濾過層が平均繊維径100~1000nmのナノファイバーを含み、
前記浸漬型濾過カートリッジ用濾材の剛軟度が300mgf以上、30kPa下の圧縮率が15%以下であることを特徴とする、浸漬型濾過カートリッジ用濾材である。
本発明によれば、機械的強度に優れ、繰り返し運転による疲労や洗浄にも耐えることができる、浸漬型濾過カートリッジ用濾材を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔ナノファイバー〕
本発明において濾過層は、以下に説明するナノファイバーを含む。
本発明におけるナノファイバーは、単繊維の平均繊維径が100~1000nm、好ましくは100~900nm、さらに好ましくは100~650nm、特に好ましくは100~450nmの有機繊維である。平均繊維径が1000nmよりも大きいと濾過効率が低下するおそれがある。他方、平均繊維径が100nmよりも小さいとナノファイバーの分散性が低下し濾過効率が低下するおそれがあり好ましくない。
この平均繊維径は、透過型電子顕微鏡TEMを用い倍率30000倍で単繊維断面写真を撮影し測定した値である。その際、測長機能を有するTEMでは、測長機能を用いて測定することができる。測長機能の無いTEMでは、撮った写真を拡大コピーして、縮尺を考慮したうえで定規にて測定すればよい。単繊維の横断面形状が丸断面以外の異型断面である場合は、繊維径として、単繊維の横断面の外接円の直径を用いる。
ナノファイバーの平均繊維長は、好ましくは0.1~1.5mmである。平均繊維長が0.1mmよりも小さいと工程性が低下するおそれがあり好ましくない。他方、平均繊維長が1.5mmよりも大きいと分散性不良により凝集繊維塊となり濾過効率や強度が低下するおそれがあり好ましくない。
ナノファイバーの平均繊維径Dに対する平均繊維長Lの比L/Dは、好ましくは200~4000、さらに好ましくは800~2500である。
ナノファイバーを構成するポリマーとして、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレン、ポリエチレン、脂肪族ポリアミドを例示することができる。
〔ナノファイバーの製造方法〕
ナノファイバーの製造方法は、例えば国際公開第2005/095686号パンフレットや国際公開第2008/130019号パンフレットに開示された方法により製造することができる。
すなわち、繊維形成性熱可塑性ポリマーからなる島成分と、前記の繊維形成性熱可塑性ポリマーよりもアルカリ水溶液に対して溶解し易いポリマー(以下、「易溶解性ポリマー」ということもある。)からなる海成分とを有する海島型複合繊維にアルカリ減量加工を施し、前記海成分を溶解除去することで製造することができる。また、ナノファイバーは、この方法で製造したものであることが好ましい。
ここで、易溶解性ポリマーの繊維形成性熱可塑性ポリマーに対する溶解速度比は、好ましくは200以上、さらに好ましくは300~3000である。この範囲であると島分離性が良好となり好ましい。
〔海島型複合繊維の海成分〕
海成分を形成する易溶解性ポリマーとして、ポリエステル、脂肪族ポリアミド、ポリエチレンやポリスチレン等のポリオレフィンを例示することができる。具体的には、ポリ乳酸、超高分子量ポリアルキレンオキサイド縮合系ポリマー、ポリアルキレングリコール系化合物と5-ナトリウムスルホイソフタル酸の共重合ポリエステルを例示することができる。これらは、アルカリ水溶液に対して溶解しやすく好ましい。ここでアルカリ水溶液として、水酸化カリウムや水酸化ナトリウムの水溶液を用いることができる。
これ以外にも、海成分と該海成分を溶解する溶液との組合せとして、ナイロン6やナイロン66等の脂肪族ポリアミドに対するギ酸、ポリスチレンに対するトリクロロエチレン等、ポリエチレン(特に高圧法低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレン)に対する熱トルエンやキシレン等の炭化水素系溶媒、ポリビニルアルコールやエチレン変性ビニルアルコール系ポリマーに対する熱水、を例示することができる。
共重合ポリエステルの場合、その中でも、5-ナトリウムスルホイソフタル酸6~12モル%と分子量4000~12000のポリエチレングリコールを3~10重量%共重合した、固有粘度が0.4~0.6のポリエチレンテレフタレート系共重合ポリエステルが好ましい。ここで、5-ナトリウムスルホイソフタル酸は親水性と溶融粘度向上に寄与し、ポリエチレングリコール(PEG)は親水性の向上に寄与する。PEGは分子量が大きいほど、その高次構造に起因すると考えられる親水性増加作用があるが、反応性が悪くなってブレンド系になるため、耐熱性や紡糸安定性の面で問題が生じるおそれがあり、このため、PEGは分子量4000~12000であることが好ましい。PEGの共重合量が10重量%を超えると、溶融粘度が低下するおそれがあり好ましくなく、他方、3重量%未満であると親水性の効果が不足するので好ましくない。
〔海島型複合繊維の島成分〕
島成分を形成する難溶解性ポリマーは、最終的にナノファイバーを形成するポリマーである。この難溶解性ポリマーとして、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリフェニレンサルファイド(PPS)を例示することができる。
ポリエステルでは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、これらを主たる繰返し単位とする共重合ポリエステルを用いることができる。この共重合ポリエステルとして、イソフタル酸や5-スルホイソフタル酸金属塩等の芳香族ジカルボン酸やアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸やε-カプロラクトン等のヒドロキシカルボン酸縮合物、ジエチレングリコールやトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール等のグリコール成分を共重合成分として含む共重合体を例示することができる。
ポリアミドでは、脂肪族ポリアミドを用いることができ、例えばナイロン6、ナイロン66を例示することができる。
ポリオレフィンでは、例えば高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体、無水マレイン酸などのビニルモノマーのエチレン共重合体を用いることができる。
島成分は丸断面であってもよく、三角断面や扁平断面などの異型断面であってもよい。
〔海島型複合繊維の添加剤〕
前記の海成分を形成するポリマーおよび島成分を形成するポリマーは、製糸性および抽出後のナノファイバーの物性に影響を及ぼさない範囲で、必要に応じて添加剤を含んでいてもさしつかえない。添加剤として、有機充填剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、防錆剤、架橋剤、発泡剤、蛍光剤、表面平滑剤、表面光沢改良剤、フッ素樹脂等の離型改良剤を例示することができる。
〔海島型複合繊維〕
海島型複合繊維において、溶融紡糸時における海成分ポリマーの溶融粘度が島成分ポリマーの溶融粘度よりも大きいことが好ましい。この場合には、海成分ポリマーの複合重量比率が例えば40%未満の割合であっても、島成分同士の接合を防止しやすい。
溶融粘度比(海/島)は、好ましくは1.1~2.0、さらに好ましくは1.3~1.5である。この比が1.1倍未満であると溶融紡糸時に島成分同士が接合しやすくなり好ましくなく、他方、2.0倍を越えると紡糸調子が低下しやすく好ましくない。
海島型複合繊維における島成分の数、すなわち島数は、好ましくは100以上、さらに好ましくは500~2000である。海島複合重量比率(海:島)は、好ましくは20:80~80:20である。この範囲であることで島成分と他の島成分との間の海成分の厚みを薄くすることができ、海成分の溶解除去が容易となり、島成分のナノファイバーへの転換が容易になる。海成分の割合が80重量%を越えと海成分の厚みが厚くなりすぎ、他方、20重量%未満であると島成分同士に接合が発生するおそれがあり好ましくない。
海島型複合繊維の製造において、溶融紡糸に用いられる口金として、島成分を形成するための中空ピン群や微細孔群(ピンレス)を有するものなど任意のものを用いることができる。例えば、中空ピンや微細孔より押し出された島成分流とその間を埋める形で流路を設計されている海成分流とを合流し、これを圧縮することにより海島型複合断面が形成される紡糸口金でもよい。
吐出された海島型複合繊維は冷却風により固化され、所定の引き取り速度に設定した回転ローラーあるいはエジェクターにより引き取られ未延伸糸(複屈折率Δnが0.05以下であることが好ましい。)を得る。この引き取り速度は、好ましくは200~5000m/分である。200m/分未満であると生産性が低下するおそれがあり好ましくない。他方、5000m/分を超えると紡糸安定性が低下するおそれがあり好ましくない。
得られた未延伸糸は、必要に応じてそのままカット工程あるいはその後の抽出工程(アルカリ減量加工)に供してもよいし、延伸工程や熱処理工程を経由して延伸糸とした後、カット工程あるいはその後の抽出工程(アルカリ減量加工)に供してもよい。その際、延伸工程は紡糸と延伸を別ステップで行う別延方式でもよいし、一工程内で紡糸後直ちに延伸を行う直延方式を用いてもよい。カット工程と抽出工程の順番は逆にしてもよい。
カット工程におけるカットは、未延伸糸または延伸糸をそのまま、または数十本~数百万本単位に束ねたトウにしてギロチンカッターやロータリーカッターなどでカットすることが好ましい。
〔海島型複合繊維のアルカリ減量処理〕
前記の海島型複合繊維にアルカリ減量加工を施して、ナノファイバーとする。この際、海島型複合繊維のアルカリ液に対する比率(浴比)は、好ましくは0.1~5重量%、さらに好ましくは0.4~3重量%である。0.1重量%未満では繊維とアルカリ液の接触は多いものの、排水等の工程性が困難となるおそれがあり好ましくない。他方、5重量%を越えると海島型複合繊維の量が多過ぎ、アルカリ減量加工時に繊維同士の絡み合いが発生するおそれがあり好ましくない。なお、浴比は下記式にて定義される。
浴比(%)=(繊維重量(gr)/アルカリ水溶液重量(gr))×100
また、アルカリ減量加工の処理時間は、好ましくは5~60分間、さらに好ましくは10~30分間である。5分間未満ではアルカリ減量が不十分となるおそれがあり好ましくなく、他方60分間を越えると島成分までも減量されるおそれがあり好ましくない。
アルカリ減量加工において、アルカリ濃度は好ましくは2~10重量%である。2重量%未満では減量速度が極めて遅くなるおそれがあり好ましくない。他方、10重量%を越えるとアルカリ減量が進みすぎ、島部分まで減量されるおそれがあり好ましくない。
アルカリ減量加工の方法として、海島型複合繊維をアルカリ液に投入し、所定の条件、時間でアルカリ減量処理を行い、その後脱水してから、再度水中に投入し、酢酸、シュウ酸等の有機酸を使用して中和、希釈を進め、最終的に脱水する方法を用いことができる。所定の時間アルカリ減量処理した後、中和処理を施し、さらに水を注入して希釈を進め、その後脱水をする方法を用いてもよい。
アルカリ減量加工に用いる設備は、脱水時に繊維脱落を防止する観点から、特許第3678511号公報に開示されているような開口率(単位面積当たりの開口部分の面積比率)が10~50%であるメッシュ状物(例えば、非アルカリ加水分解性袋など)を使用することが好ましい。開口率が10%未満であると水分の抜けが極めて悪く、50%を超えると繊維の脱落が発生するおそれがある。
アルカリ減量加工の後、繊維の分散性を高めるために分散剤(例えば、高松油脂(株)製の型式YM-81)を繊維表面に、繊維重量に対して0.1~5.0重量%付着させることが好ましい。
〔濾過層の不織布〕
本発明の浸漬型濾過カートリッジ用濾材は、上記のナノファーバーを含む濾過層を備える。濾過層において上記のナノファイバーは、濾過層の全重量の好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは60重量%以上を占める。
この濾過層は、好ましくは不織布であり、さらに好ましくは湿式不織布である。湿式不織布であることで、スパンボンド法やメルトブロー法、エレクトロスピニング法により作製された不織布と比較して、目付け、繊維径、通気度などのフィルター性能に関わる性質のばらつきが小さく、濾過効率に優れる濾過層を得ることができる。
濾過層は、このナノファイバーの他に、さらに他の繊維を含んでもよい。その場合の他の繊維は、バインダー繊維であってもよいし、非バインダー繊維であってもよい。
ナノファイバーがバインダー繊維のナノファイバーでない場合には、濾過層の不織布は、さらにバインダー繊維を含むことが好ましい。この場合、バインダー繊維の重量比率は、濾過層の重量あたり、好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは10~50重量%である。
バインダー繊維の単繊維繊度は、好ましくは1.0dtex以下、さらに好ましくは0.0001~0.3dtexである。バインダー繊維は、その繊維長が好ましくは3~10mmである。
本発明においてバインダー繊維は、熱接着性繊維である。濾過層の不織布にバインダー繊維が含まれることにより、濾過層の不織布の強度を得ることができ、ネットワーク構造を形成し、嵩の向上を得ることができる。
バインダー繊維は、未延伸糸でも延伸糸でもよく、いずれの場合も複合繊維であってもよい。バインダー繊維として、ポリエステル未延伸繊維やポリオレフィン繊維を例示することができる。
バインダー繊維のうち、未延伸繊維として、紡糸速度が600~1500m/分で紡糸された未延伸ポリエステル繊維が好ましい。このポリエステルとして、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレタレート、ポリブチレンテレフタレートを例示することができ、生産性、水への分散性の観点から、好ましくはポリエチレンテレフタレートまたはこれを主成分とする共重合ポリエステルである。
バインダー繊維のうち、複合繊維として、抄紙時のドライヤー温度により融着接着効果を発現するポリマー成分、たとえば非結晶性共重合ポリエステルやポリオレフィンが鞘部に配置され、これらのポリマーより融点が20℃以上高い他のポリマーが芯部に配置された芯鞘型複合繊維が好ましい。バインダー繊維は、偏心芯鞘型複合繊維、サイドバイサイド型複合繊維等の形態であってもよい。
濾過層の不織布は、ナノファイバーと、必要に応じてさらにバインダー繊維を用いて、抄紙機を用いて抄紙した後、ナノファイバーを熱接着するか、ナノファイバーとバインダー繊維とを熱接着することにより得ることができる。抄紙機として、長網抄紙機、短網抄紙機、丸網抄紙機を例示することができる。
濾過層の不織布の平均孔径は、好ましくは0.5μm以下、さらに好ましくは0.01~0.45μmである。平均孔径が0.5μmを超えると捕集性能や耐ファウリング性が低下するおそれがあり好ましくない。平均孔径は、PMI社製パームポロメーターによりn数=6で測定した平均値である。
濾過層の不織布の厚みは、好ましい強度と低い圧損の両方を得る観点から、好ましくは20~200μmである。
〔基材〕
本発明の浸漬型濾過カートリッジ用濾材において、基材は濾材を補強する役目を果たす。基材の厚みは好ましくは0.2mm以上、さらに好ましくは0.2~2.0mmである。厚みが0.2mm未満であると濾過層と貼り合わせて濾材としたときに濾材の強度が小さく、濾材を樹脂板に接着させて膜カートリッジとしたときに曝気などに対する物理的耐久性が得られないだけでなく、所望の剛軟度や圧縮率が得られないおそれがあり好ましくない。厚みが大きすぎても高い水処理量が得られなくなるおそれがあるため、厚みは好ましくは2.0mm以下である。
基材は、不織布であることが好ましい。この基材の不織布の密度は、好ましくは0.1~0.7g/cmである。密度が0.1g/cm未満であると取扱い性が悪くなるおそれがあり好ましくない。他方、密度が0.7g/cmを超えると高い水処理量が得られなくなるおそれがあり好ましくない。
基材の不織布は、湿式不織布であってもよく、スパンボンド法やメルトブロー法、エレクトロスピニング法等により作製された不織布であってもよい。
基材の不織布を構成する繊維として、ポリエステル繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ポリオレフィン繊維(ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維)、脂肪族ポリアミド繊維を例示することができる。
不織布を構成する繊維は、未延伸繊維や、芯鞘型複合繊維やサイドバイサイド型複合繊維であってもよい。これらの繊維の単繊維繊度は、好ましくは1.0dtex以上、さらに好ましくは1.0~3.0dtexである。単繊維繊度がこの範囲であることで、基材の不織布の密度を0.1~0.7g/cmの範囲内に保ちながら、基材としての十分な強度を得ることができる。
〔浸漬型濾過カートリッジ用濾材〕
本発明の浸漬型濾過カートリッジ用濾材は、その剛軟度が300mgf以上、好ましくは300~1000mgf以上である。剛軟度が300mgf未満であると、濾材が吸引圧により変形しやすくなり、濾材がスペーサの表面の溝と接触する箇所や、濾材とスペーサとの接着部の端部などで濾材が疲労し、破断するおそれがある。
本発明の浸漬型濾過カートリッジ用濾材は、30kPa下での圧縮率が15%以下、好ましくは0.1~15%以下である。この圧縮率が15%を超えると、濾材が潰れ、厚み(高空隙)を維持することができないために吸引時の圧損が高くなるおそれがある。
本発明の浸漬型濾過カートリッジ用濾材は、剛軟度が300mgf以上であり、かつ30kPa下での圧縮率が15%以下であることで、機械的強度に優れ、また耐疲労性に優れる。
〔濾板〕
濾板は、本発明の浸漬型濾過カートリッジにおいて、浸漬型濾過カートリッジ用濾材と積層して用いられる。濾板はその表面に溝を備える。濾材で濾過されたろ液は、この溝を流路として、濾過処理後水として集められる。本発明において、好ましい濾材を支持するための強度と軽量性の両方を得る観点から、濾板は樹脂製であることが好ましい。樹脂として、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂を例示することができる。
濾材と濾板とは積層され、相互に接着されている。両者の剥離強度は、好ましくは40N/50mm以上、さらに好ましくは40~300N/50mmである。剥離強度が40N/50mm未満であると、濾材が濾板から剥がれてしまうおそれがあり好ましくない。
この剥離強度は以下に説明する方法で測定された値である。まず、濾板に濾材を、基材が濾板に接する側に位置するよう配し、超音波接着により接着させ、巾50mmとなるようにサンプルを切り出し、試験片とする。次いで、図2に示すように、定速伸長型引張試験機のつかみ部の一方に濾板を、もう一方に濾材を固定し、引張速度が50mm/分の条件で引張り、強力の最大値を読み取り、剥離強度とする。n=3で測定し、平均値を求める。
〔浸漬型濾過カートリッジ〕
本発明の浸漬型濾過カートリッジ用濾材は、濾板に熱または超音波により接着させることにより、浸漬型濾過カートリッジとすることができる。その際、濾板が2枚の濾材で挟まれ、濾過層、基材、濾板、基材および濾過層がこの順に配置されていることが好ましい。
すなわち、本発明の浸漬型濾過カートリッジは、濾材/濾板/濾材の順に積層されていることが好ましい。濾材と濾板とは濾材に含まれる基材を介して接着されていることが好ましい。
濾材を濾板に接着させる際、濾材全面ではなく濾材の周辺部を濾板に接着させることが好ましい。さらには、スパンボンド不織布などからなるスペーサを、濾板と基材との間に介在させてもよい。
〔浸漬型濾過カートリッジ用濾材の製造方法〕
本発明の浸漬型濾過カートリッジ用濾材は、以下の方法で製造することができる。
上記の製造方法において、濾過層と基材とを熱接着により、貼り合わせることによって濾材を得ることができ、特に基材の厚みを0.2mm以上とすることで、特に浸漬型濾過カートリッジ用濾材の剛軟度300mgf以上であり、かつ30kPa下の圧縮率15%以下の浸漬型濾過カートリッジ用濾材を得ることができる。
本発明の実施例および比較例を詳述する。なお、各測定項目は下記の方法で測定した。
(1)平均繊維径
透過型電子顕微鏡TEM(測長機能付)を使用し、倍率30000倍で繊維断面写真を撮影し測定した。ただし、繊維径は、単繊維横断面におけるその外接円の直径を用いた(n数5の平均値)。
(2)繊維長
走査型電子顕微鏡(SEM)により、海成分溶解除去前の極細短繊維(短繊維A)を基盤上に寝かせた状態とし、20~500倍で繊維長Lを測定した(n数5の平均値)。その際、SEMの測長機能を活用して繊維長Lを測定した。
(3)目付
JIS P8124(紙のメートル坪量測定方法)に基づいて目付けを測定した。
(4)厚み
濾過層と基材について、JIS P8118(紙及び板紙の厚さと密度の測定方法)に基づいて貼り合わせ前の厚さを測定した。測定荷重は75g/cmにて、サンプル数5で測定し、平均値を求めた。
(5)空隙率
上記の目付け(g/m)、厚み(mm)および繊維密度(g/cm)から、下記式にて計算した。
空隙率(%)
=100-((目付け/10000)/(厚さ/10)/繊維密度×100)
(6)ガーレ通気度
JIS P8117(紙および板紙の透気度試験方法)に基づいて実施した。
(7)平均孔径
PMI社製パームポロメーターにより平均孔径(μm)を測定した。n=6で測定し、平均値を求めた。
(8)剛軟度
JIS L1913の不織布のガーレ式剛軟度の測定方法に基づいて測定した。n=5で測定し、平均値を求めた。
(9)圧縮率
JIS L1913の不織布の圧縮率および圧縮弾性率に基づいて、30kPa下での圧縮率および圧縮弾性率を測定した。n=2で測定し、平均値を求めた。
(10)濾材の破れ有無
50枚のカートリッジを並べて用いて2か月濾過運転し、その間の濾材の状態を観察した。1枚でも接着部や樹脂板の溝との接触点において濾材の破れがみられた場合、破れありとした。
〔実施例1〕
(濾過層)
島成分としてポリプロピレン、海成分として平均分子量4000のポリエチレングリコールを4重量%、5-ナトリウムスルホイソフタル酸を9mol%共重合した改質ポリエチレンテレフタレートを使用し、海:島が50:50(重量比)、島数が836の海島型複合未延伸糸を、紡糸温度210℃、紡糸速度1500m/分間で溶融紡糸して一旦巻き取り未延伸糸を得た。得られた未延伸糸の海成分と島成分とのアルカリ減量速度比は1000倍であった。この未延伸糸を3倍に延伸し海島型複合繊維を得て、これをギロチンカッターで長さ0.4mmにカットして、海島型複合繊維短繊維を得た。これを4重量%のNaOH水溶液で50℃にて50重量%減量し、平均繊維径400nm、カット長0.4mmのポリプロピレン繊維のナノファイバーを得た。このナノファイバーは、後に濾材の主体繊維として用いた。
また、芯がポリプロピレンであり鞘がポリエチレンである0.3dtexの芯鞘型複合繊維を、常法により紡糸した。これは、後に濾材のバインダー繊維として用いた。
次いで、前記のポリプロピレン繊維のナノファイバー(80重量%)と、前記のバインダー繊維(20重量%)とを混合撹拌し、その後、傾斜短網抄紙機で湿式抄紙を行い、ヤンキードライヤーを用いて130℃で乾燥して、湿式不織布を得た。得られた湿式不織布は、後に濾材の濾過層として用いた。
(基材)
芯がポリプロピレンであり鞘がポリエチレンである芯鞘型複合繊維(単繊維繊度3.3dtexのものを40重量%、単繊維繊度1.7dtexのものを60重量%)を用いて湿式抄紙法にて、厚み0.208mmの湿式不織布を作成した。この湿式不織布は、後に濾材の基材として用いた。
(濾材の作成)
上述の濾過層と上述の基材とを熱接着により貼り合わせて濾材を得た。濾材の評価結果を表2に示す。
(濾板)
ポリプロピレン樹脂製板(厚み6mm)を用意し、その両面に溝(深さ2mm、幅2~5mm)を形成して濾板とした。なお、形成された溝は、カートリッジにおいて濾材で濾過された水の流路となる。
(カートリッジの作成)
濾板を二枚の濾材で挟むかたちで重ね合わせ、濾材の周辺部分を全て濾板と熱接着することにより、浸漬型濾過カートリッジを得た。
このとき、濾過層/基材/濾板/基材/濾過層がこの順になるように濾材と濾板を配置するとともに、濾板と濾材との間にスペーサ(スパンボンド不織布)を介在させた。なお、スペーサは濾板と濾材との界面の全面に介在させた。評価結果を表2に示す。
〔実施例2〕
(濾過層)
実施例1において、濾過層のナノファイバーの島成分をポリエチレンテレフタレートに変更した。また、バインダー繊維として、平均繊維径1.2μmのポリエチレンテレフタレート未延伸繊維と、単繊維繊度0.2dtexのポリエチレンテレフタレート未延伸繊維を用いた。バインダー繊維におけるこれらの重量比はこの順に6:2:2とした。
(基材)
単繊維繊度1.7dtex、平均繊維長5mmの延伸ポリエステル繊維(60重量%)と、単繊維繊度1.2dtex、平均繊維長5mmの未延伸ポリエステル繊維(40重量%)を用いて、厚みが0.218mmの湿式不織布を得た。これは、基材として用いる湿式不織布である。
(濾材の作成)
上述の濾過層と上述の基材とを熱接着により貼り合わせ濾材を得た。濾材の評価結果を表1に示す。
(濾板)
ABS樹脂製板(厚み6mm)を用意し、その両面に溝(深さ2mm、幅2~5mm)を形成して濾板とした。なお、形成された溝は、カートリッジにおいて濾材で濾過された水の流路となる。
(カートリッジの作成)
濾板を二枚の濾材で挟むかたちで重ね合わせ、濾材の周辺部分を全て濾板と熱接着することにより、浸漬型濾過カートリッジを得た。
このとき、濾過層/基材/濾板/基材/濾過層がこの順になるように濾材と濾板を配置するとともに、濾板と濾材との間にスペーサ(スパンボンド不織布)を介在させた。なお、スペーサは濾板と濾材との界面の全面に介在させた。評価結果を表2に示す。
〔実施例3〕
実施例2において、基材の厚みを0.346mmとした以外は実施例2と同様に実施した。評価結果を表2に示す。
〔比較例1〕
実施例2において、基材の厚みを0.127mmとした以外は実施例2と同様に実施した。評価結果を表2に示す。
〔比較例2〕
実施例2において、基材の厚みを0.180mmとした以外は実施例2と同様に実施した。評価結果を表2に示す。
本発明の浸漬型濾過カートリッジ用濾材および浸漬型濾過カートリッジは、水の濾過に用いることができる。本発明では、繊維径の均一なナノファイバーを用いて濾過層を形成することで、孔径の均一な構造を形成することができ、目付けや厚みが小さいにもかかわらず、微小な孔径を持ち、高い濾過効率を有する浸漬型濾過カートリッジ用濾材を得ることができる。
本発明の浸漬型濾過カートリッジ用濾材を用いた浸漬型濾過カートリッジは、濾材表面のケーキ層形成性に優れ、濾材への粒子侵入が極めて少ない。なお、目付や厚みが小さい濾過層のみを濾材として用いただけでは、機械的強度が弱く、濾過運転中において濾材が濾板との密着と膨出を繰り返すことによる疲労に耐えることができない。
本発明では、太い繊維からなり高空隙でかつ機械的強度に優れた基材を、濾過層と貼り合わせて一体化することにより、濾過層を補強し、繰り返し疲労に耐え得る濾材を得た。本発明の浸漬型濾過カートリッジにおいて、吸引濾過が行われている間は、吸引圧によって濾材が濾板に張り付いた状態になるが、濾材が基材により補強され、濾材の剛軟度が高いため、濾材が濾板の溝に沿って変形することが防止され、濾材が濾板の溝と接触する箇所での濾材の疲労を低減することができる。さらに、濾材の厚み方向の圧縮率が低いため、吸引時に濾材が潰れ、圧損が上昇することを防ぐことができる。

Claims (9)

  1. 濾過層と基材とを含む浸漬型濾過カートリッジ用濾材であって、
    前記濾過層が平均繊維径100~1000nmのナノファイバーを含み、
    前記浸漬型濾過カートリッジ用濾材の剛軟度が300mgf以上、30kPa下の圧縮率が15%以下であることを特徴とする、浸漬型濾過カートリッジ用濾材。
  2. 濾過層がナノファイバーとバインダー繊維からなる湿式不織布であり、濾過層の平均孔径が0.5μm以下である、請求項1に記載の浸漬型濾過カートリッジ用濾材。
  3. 基材が、ポリエステル繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ポリオレフィン繊維、および脂肪族ポリアミド繊維からなる群より選択されるいずれかを含む、請求項1に記載の浸漬型濾過カートリッジ用濾材。
  4. 基材が厚み0.2~2.0mmの不織布である、請求項3に記載の浸漬型濾過カートリッジ用濾材。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載の浸漬型濾過カートリッジ用濾材を濾材として含む浸漬型濾過カートリッジ。
  6. 請求項1~4のいずれかに記載の浸漬型濾過カートリッジ用濾材を濾材として含み、さらに濾板を含む、浸漬型濾過カートリッジ。
  7. 濾板が樹脂製濾板であり、前記樹脂製濾板はその表面に溝を備える、請求項6に記載の浸漬型濾過カートリッジ。
  8. 濾板の両面に濾材が接着されている、請求項6または7に記載の浸漬型濾過カートリッジ。
  9. 請求項8に記載の浸漬型濾過カートリッジであって、前記カートリッジにおいて濾材/濾板/濾材の順に積層され、濾材と濾板とは濾材に含まれる基材を介して接着されている、請求項8に記載の浸漬型濾過カートリッジ。
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