JP2023128537A - バルブ装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023128537000001
【課題】バルブ装置において、液体の残留成分の固化によって2つの弁体間の摺動が阻害される可能性を低減する。
【解決手段】バルブ装置10は、液体が流れる入口側空間12dに配置される固定弁体14および駆動弁体22を備える。固定弁体14の表面は、駆動弁体14に対向する摺動面140を有し、駆動弁体22の表面は、固定弁体14に対向する摺動面220を有する。摺動面140、220の間の摺動によって、入口側空間12dと出口側空間12eとの間の開口度合いが変化する。摺動面220の縁部には、摺動面140のうち相手側の摺動面に対して鋭角に傾斜する傾斜面X21が連なっている。
【選択図】図7

Description

本発明は、バルブ装置に関する。
特許文献1には、2つの弁体を備え、一方が他方に対して摺動することで液体の流量を調整するバルブ装置が記載されている。
国際公開2014-072376号公報
発明者の検討によれば、このようなバルブ装置において、部品交換の際に流路から液体が抜かれて流路が乾燥しやすい状態となる。流路が乾燥すると、液体の残留成分(例えばカルシウムやシリカ)が固化してしまう。この固化により、2つの弁体間の摺動が阻害される可能性がある。
本発明は上記点に鑑み、バルブ装置において、液体の残留成分の固化によって2つの弁体間の摺動が阻害される可能性を低減することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、
液体の流量を調整するバルブ装置であって、
前記液体が流れる第1の流路(12d)に配置される第1弁体(14)と、
前記第1の流路に配置される第2弁体(22)と、を備え、
前記第1弁体の表面は、前記第2弁体に対向する第1摺動面(140)を有し、
前記第2弁体の表面は、前記第1弁体に対向する第2摺動面(220)を有し、
前記第1摺動面と前記第2摺動面の間の摺動によって、前記第1の流路と第2の流路(12e)との間の開口度合いが変化し、
前記第1摺動面および前記第2摺動面のうち少なくとも一方の摺動面の縁部には、前記第1摺動面と前記第2摺動面のうち相手側の摺動面に対して鋭角に傾斜する傾斜面(X11、X13、X15、X21、X23、224)が連なっている、バルブ装置である。
このように、第1摺動面および第2摺動面のうち少なくとも一方の摺動面の縁部には、相手側の摺動面に対して鋭角に傾斜する傾斜面が連なっている。これにより、バルブ装置から液体が抜かれたときに、この傾斜面と相手の摺動面との間に表面張力により液だまりが形成され易い。これにより、第1摺動面と第2摺動面との間における残留成分の固化が発生し難くなる。ひいては、第1弁体と第2弁体の間の摺動が阻害される可能性が低減する。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態に係るバルブ装置の平面図である。 図1のII矢視図である。 図2のIII矢視図である。 図2のIV-IV断面図である。 固定ディスク単体の底面図である。 駆動ディスク単体の平面図である。 図4のVII部拡大図である。 図4のVIII部拡大図である。 図4のIX部拡大図である。 比較例の一部拡大断面図である。 弁体の位置ずれ時におけるVII部拡大図である。 第2実施形態におけるVII部拡大図である。 第3実施形態におけるVII部拡大図である。 第4実施形態におけるVII部拡大図である。 第5実施形態におけるVII部拡大図である。 第6実施形態におけるVII部拡大図である。 弁体の位置ずれ時におけるVII部拡大図である。
以下、本発明の複数の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の複数の実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付し、その説明を省略する場合がある。
(第1実施形態)
第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態のバルブ装置10は、例えば、電動車両において車室内空調および電池温調を行う温調機器に用いられる制御弁である。具体的には、バルブ装置10は、車室内空調用の熱交換器、電池温調用の熱交換器等に流通させる冷却水回路に配置され、その冷却水回路内を流れる冷却水の流量を調整する。
電動車両の温調機器では、車室内空調および電池それぞれに応じた温度の微調整が必要である。そのため、電動車両の温調機器に用いるバルブ装置10は、内燃機関であるエンジンの冷却水回路に用いられるものに比べて、高精度な流量制御が求められる。
バルブ装置10は、車室内空調および電池温調をするための流体が循環する流体循環回路に設置される。バルブ装置10は、流体循環回路のうちバルブ装置10が設置された流路の開閉、切り替えに加え、各流路への流体の流量制御を高精度に行うことが可能なものである。なお、流体としては、液体が用いられる。例えば、エチレングリコールと水を含むLLCが用いられる。LLCはLong Life Coolantの略称である。
図1~図3に示すように、バルブ装置10は、内部に流体を流通させる流体通路を形成するハウジング12を有する。バルブ装置10は、流体が流入する入口部12a、流体を流出させる第1出口部12b、流体を流出させる第2出口部12cがハウジング12に設けられた三方弁で構成されている。バルブ装置10は、単に流路切替弁としての機能だけでなく、入口部12aから第1出口部12bへ流れる流体と、入口部12aから第2出口部12cへ流れる流体との流量割合を調整する流量調整弁としても機能する。
バルブ装置10は、後述するシャフト18のシャフト軸心CLまわりに円盤状の弁体が回転することで、バルブ開閉動作を行うディスクバルブとして構成されている。
図4および図5に示すように、バルブ装置10は、ハウジング12の内側に固定弁体14、シャフト18、回転子20、コンプレッションスプリング26、第1トーションスプリング28、第2トーションスプリング30等が収容される。また、バルブ装置10は、ハウジング12の外側に駆動部16等が配置されている。
ハウジング12は、回転しない非回転部材である。ハウジング12は、例えば樹脂材料によって形成されている。ハウジング12は、有底筒形状の本体部120と、本体部120の軸心方向DRaの一方側に形成される開口部120aを閉塞する本体カバー部124とを有している。本体部120と本体カバー部124との間には、これらの間の隙間を閉塞するOリング等のシール部材13が配置される。
なお、軸心方向DRaは、シャフト軸心CLに沿う方向である。また、シャフト軸心CLを中心とする周方向を単に周方向DRcといい、シャフト軸心CLを中心とする径方向を単に径方向DRrという。
本体部120は、底面を形成する底壁部121およびシャフト軸心CLまわりを囲む側壁部122を有している。底壁部121および側壁部122は、本体カバー部124とともに、後述する固定弁体14および回転子20等を収容する収容空間を形成する。底壁部121および側壁部122は、一体に成型された一体成型物として構成されている。
底壁部121には、後述する固定弁体14の第1流路孔141aおよび第2流路孔142aに合わせて段差が設けられている。すなわち、底壁部121は、後述する固定弁体14の第1流路孔141aおよび第2流路孔142aに対向する部位が他の部位に比べて、本体カバー部124との距離が大きくなっている。
底壁部121は、固定弁体14の第1流路孔141aおよび第2流路孔142aに対向して段差が設けられた段差部位121aおよび出口面149に対向して段差が設けられていない非段差部位121bを有する。底壁部121は、段差部位121aで固定弁体14から大きく離れるとともに、非段差部位121bで固定弁体14に近接している。
側壁部122には、底壁部121よりも開口部120aに近い位置に入口部12aが形成され、開口部120aよりも底壁部121に近い位置に第1出口部12bおよび第2出口部12cが形成されている。入口部12a、第1出口部12b、および第2出口部12cは、内側に流路が形成された管状の部材で構成されている。
側壁部122の内側には、入口部12aが形成された部位と各出口部12b、12cが形成された部位との間に、固定弁体14が載置された載置部122aが設けられている。載置部122aには、ガスケット15を配置するための収容溝が形成されている。
側壁部122の外側には、本体部120に本体カバー部124を締結部材TNで取り付けるための本体取付部122mと、バルブ装置10を電動車両に取り付けるための設置部123が設けられている。
ハウジング12の内側は、載置部122aによって入口側空間12dと出口側空間12eとに区画されている。入口側空間12dは、ハウジング12の内側にて入口部12aに連通する流路であって、固定弁体14および回転子20を収容する収容空間でもある。出口側空間12eは、ハウジング12内側にて第1出口部12bおよび第2出口部12cに連通する流路である。入口側空間12dは第1の流路に対応し、出口側空間12eは第2の流路に対応する。
図示しないが、本体部120の内側には、出口側空間12eを、第1流路孔141aに連通する第1出口側空間と第2流路孔142aに連通する第2出口側空間とに仕切る板状の仕切部が設定されている。この仕切部は、出口側空間12eを径方向DRrに沿って横断するように設けられている。
本体カバー部124は、本体部120の開口部120aを覆う蓋部材である。本体カバー部124は、板部124a、カバーリブ部124b、ボス部124c、カバー側壁部124d、カバー取付部124eを含んで構成されている。本体カバー部124は、全体として一体に成型された一体成型物として構成されている。
板部124aは、径方向DRrに延びる円環形状の部位であり、側壁部122および固定弁体14とともに、入口側空間12dを形成する。カバーリブ部124bは、本体カバー部124のうち本体部120の開口部120aに嵌め込まれる部位である。
ボス部124cは、内側にシャフト18が挿通され、シャフト18を回転可能に支持する部位である。ボス部124cは、板部124aから軸心方向DRaの一方側に向かって突き出ている。ボス部124cの内側にはシャフト18との隙間をシールするシャフトシール124hが設けられ、外側には駆動部16との隙間をシールするOリング124kが設けられている。
カバー側壁部124dは、筒形状であってボス部124cの外周側に設けられている。駆動部16は、ボス部124cの外周部とカバー側壁部124dの内周部との間に挿入される。
カバー取付部124eは、本体取付部122mに対向する部位であって、本体部120と本体カバー部124とを締結させるための締結部材TNが取り付けられる部位である。カバー取付部124eは、カバー側壁部124dの外周部から径方向DRrの外側に向かって突出している。
固定弁体14は、軸心方向DRaを厚み方向とする円盤状(すなわち、ディスクバルブ形状)の部材で構成されている。固定弁体は第1弁体に対応する。固定弁体14は、駆動弁体22が摺動する表面としての摺動面140を有する。摺動面140は、駆動弁体22の後述する摺動面220に接触する接触面であり、シャフト軸心CLに対して直交している。固定弁体14は、入口側空間12dに配置されている。
固定弁体14は、ハウジング12の構成材料に比較して、線膨張係数が小さく、且つ、耐摩耗性に優れた材料で形成されている。固定弁体14は、ハウジング12よりも硬度が高い高硬度材料で構成されている。具体的には、固定弁体14はセラミックで構成されている。固定弁体14は、セラミックの粉末をプレス機によって所望の形状に成型された粉末成型体であってもよい。
固定弁体14は、図5に示すように、摺動面140の反対側の面であって出口側空間12eに対向する出口面149、流体が通過する第1流路孔141aを囲む第1流路内周面141、および第2流路孔142aを囲む第2流路内周面142を有する。そして、固定弁体14は、側壁部122に対向する外周面144と、側壁部122に向かって突出して形成された回り止め突起145とを有する。回り止め突起145が側壁部122に形成された不図示の受入溝に嵌まることで、固定弁体14がハウジング12に対して回転することが防止される。
各流路孔141a、142aは、シャフト18のシャフト軸心CLから離れた位置に形成されている。第1流路孔141aおよび第2流路孔142aは、入口側空間12dと出口側空間12eとを連通させる連通路として機能する。
具体的には、第1流路孔141aは、第1出口側空間に連通するように、固定弁体14のうち、第1出口側空間に対応する部位に設けられている。また、第2流路孔142aは、第2出口側空間に連通するように、固定弁体14のうち、第2出口側空間に対応する部位に設けられている。
固定弁体14の略中心部分には、中央内周面146が形成されている。中央内周面146は、シャフト18が挿通されるシャフト挿通孔を囲む壁面である。中央内周面146は、シャフト18が摺動しないように、その内径がシャフト18の直径よりも大きくなっている。中央内周面146の内径は、軸心方向DRa一方側から他方側に向けて、階段状に増加しているが、軸心方向DRa一方側から他方側に向けて一定でもよい。あるいは、中央内周面146の内径は、軸心方向DRa一方側から他方側に向けて、階段状に減少していてもよい。固定弁体14と載置部122aとの間には、固定弁体14と載置部122aとの隙間をシールするガスケット15が配置されている。
駆動部16は、回転力をシャフト18に伝達するための機器である。駆動部16は、図2に示すように、駆動源としてのモータ161と、モータ161の出力をシャフト18に伝達する動力伝達部材としてのギア部162と、モータ制御回路163とを有している。
モータ161は、初期回転位置と最大回転位置との間となる回転駆動範囲においてシャフト18を初期回転位置に向かう正回転方向およびその逆の逆回転方向に回転駆動する。モータ161は、ステッピングモータで構成されている。モータ161は、モータ161と電気的に連結したモータ制御回路163からの制御信号に従って回転する。ギア部162は、モータ161の出力を減速してシャフト18に伝達する減速機である。
モータ制御回路163は、非遷移的実体的記憶媒体であるメモリ、およびプロセッサなどを有するコンピュータである。モータ制御回路163は、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行するとともに、コンピュータプログラムに従ってモータ161を制御する。
シャフト18は、駆動部16が出力する回転力によって所定のシャフト軸心CLを中心に回転する回転軸である。シャフト18は、軸心方向DRaに沿って延びている。シャフト18は、軸心方向DRaの両側がハウジング12に回転可能に支持されている。シャフト18は、固定弁体14および駆動弁体22を貫通してハウジング12に対して回転可能に支持されている。
シャフト18は、金属製の軸心部181と、軸心部181に連結される樹脂製のホルダ部182と、を含んでいる。軸心部181およびホルダ部182は、一体に回転可能なように互いに連結されている。軸心部181は、シャフト軸心CLを含むとともに軸心方向DRaに沿って延びている。軸心部181は、回転子20の回転中心となる部位である。
ホルダ部182は、軸心部181の軸心方向DRaの一方側に連結されている。ホルダ部182は、有底筒形状である。ホルダ部182は、軸心方向DRaの一方側の先端部の内側に軸心部181が連結されている。また、ホルダ部182は、ハウジング12の外側に突き出た先端部が駆動部16のギア部に連結されている。
回転子20は、駆動部16の出力によってシャフト18の軸心CLを中心に回転する。回転子20は、シャフト18の回転に伴って固定弁体14の各流路孔141a、142aの開度を増減する。図4、図6に示すように、回転子20は、弁体としての駆動弁体22と、シャフト18に駆動弁体22を連結するレバー24とを有している。
駆動弁体22は、シャフト18の回転に伴って第1流路孔141aの開度および第2流路孔142aの開度を増減する弁体である。駆動弁体22は、入口側空間12dに配置されている。駆動弁体22は第2弁体に対応する。駆動弁体22は、軸心方向DRaを厚み方向とする円盤状(すなわち、ディスクバルブ形状)の部材で構成されている。駆動弁体22は、軸心方向DRaにおいて固定弁体14に対向して入口側空間12dに配置されている。駆動弁体22は、固定弁体14の摺動面140に対向する摺動面220を有する。摺動面220は、固定弁体14の摺動面140をシールするシール面である。駆動弁体22は、摺動面220の反対側に、入口側空間12dに対向する入口面229を有している。摺動面220は、シャフト軸心CLに対して直交している。また駆動弁体22は、その外周において側壁部122に対向する外周面224を有している。
駆動弁体22は、ハウジング12の構成材料に比較して、線膨張係数が小さく、且つ、耐摩耗性に優れた材料で形成されている。駆動弁体22は、ハウジング12よりも硬度が高い高硬度材料で構成されている。具体的には、駆動弁体22はセラミックで構成されている。駆動弁体22は、セラミックの粉末をプレス機によって所望の形状に成型された粉末成型体であってもよい。
また、駆動弁体22には、シャフト18のシャフト軸心CLからずれた位置に流路孔221aを囲む流路内周面221が形成されている。流路孔221aは、軸心方向DRaに貫通する貫通孔である。流路孔221aは、駆動弁体22をシャフト軸心CLまわりに回転させた際に、駆動弁体22において第1流路孔141aおよび第2流路孔142aと軸心方向DRaに重なり合う部位に形成されている。駆動弁体22は、固定弁体14およびシャフト18に対して概ね同一軸心上に配置されている。駆動弁体22には、略中心部分にシャフト18が挿通されるシャフト挿通孔を囲む中央内周面223が形成されている。中央内周面223は、シャフト18が摺動しないように、その径がシャフト18の直径よりも大きくなっている。中央内周面223の内径は、軸心方向DRa一方側から他方側に向けて、階段状に増加しているが、軸心方向DRa一方側から他方側に向けて一定でもよい。あるいは、中央内周面223の内径は、軸心方向DRa一方側から他方側に向けて、階段状に減少していてもよい。
バルブ装置10は、流路孔221aが第1流路孔141aと軸心方向DRaに重なり合うように駆動弁体22を回転させると、第1流路孔141aが開放される。また、バルブ装置10は、流路孔221aが第2流路孔142aと軸心方向DRaに重なり合うように駆動弁体22を回転させると、第2流路孔142aが開放される。
駆動弁体22は、第1流路孔141aを通過する流体および第2流路孔142aを通過する流体の流量割合を調整可能に構成されている。すなわち、駆動弁体22は、第1流路孔141aの開度が大きくなるに伴って第2流路孔142aの開度が小さくなるように構成されている。
レバー24は、シャフト18に駆動弁体22を連結する連結部材である。レバー24は、駆動弁体22に固定されるとともに、駆動弁体22がシャフト18の軸心方向DRaに変位可能な状態で、駆動弁体22およびシャフト18を一体に回転可能に連結する。
コンプレッションスプリング26は、回転子20を固定弁体14に付勢する付勢部材である。コンプレッションスプリング26は、シャフト18の軸心方向DRaに弾性変形する。コンプレッションスプリング26は、軸心方向DRaの一方側の端部がシャフト18に接し、軸心方向DRaの他方側の端部が回転子20に接するように、軸心方向DRaに圧縮された状態で配置されている。具体的には、コンプレッションスプリング26は、軸心方向DRaの一方側の端部がホルダ部182の内側に接し、軸心方向DRaの他方側の端部がレバー24のスプリング受225に接するように配置されている。
コンプレッションスプリング26によって回転子20が固定弁体14に押し付けられることで、固定弁体14の摺動面140と駆動弁体22の摺動面220との面接触が維持される。シャフト18は、コンプレッションスプリング26の内側に配置されている。
第1トーションスプリング28は、シャフト18をハウジング12に対してシャフト18のシャフト軸心CL1まわりの周方向DRcに付勢するスプリングである。第1トーションスプリング28は、ハウジング12とシャフト18との間に配置されている。
第1トーションスプリング28は、基本的に、周方向DRcに捩られて弾性変形した状態で使用される。第1トーションスプリング28の付勢力は、シャフト18が回転している場合にも止まっている場合にもシャフト18に作用する。そして、第1トーションスプリング28の付勢力は、シャフト18を介して駆動部16のギア部からモータ161に回転力として伝達される。このため、第1トーションスプリング28をハウジング12とシャフト18との間に配置することで、駆動部16とシャフト18との間における周方向DRcのガタツキが抑制される。
第2トーションスプリング30は、レバー24をシャフト18に対して周方向DRcに付勢するスプリングである。第2トーションスプリング30は、シャフト18とレバー24との間に配置されている。
第2トーションスプリング30は、第1トーションスプリング28よりも駆動弁体22側に設けられている。第2トーションスプリング30は、その軸心方向の一方の端部がホルダ部182に設けられた不図示の係止部に係止され、他方の端部がレバー24に設けられた241に係止されている。第2トーションスプリング30は、シャフト18に対して駆動弁体22を周方向に付勢している。第2トーションスプリング30の付勢力により、シャフト18と駆動弁体22との間における周方向Drcのがたつきが抑制される。
次に、本実施形態のバルブ装置10の作動について説明する。バルブ装置10は、図1~図4に示すように、流体が矢印Fiのように入口部12aから入口側空間12dへ流入する。そして、第1流路孔141aが開いている場合には、流体が入口側空間12dから流路孔221a、第1流路孔141aを介して第1出口側空間へ流れる。第1出口側空間へ流れ込んだ流体は、第1出口側空間から第1出口部12bを介してバルブ装置10の外部へ矢印F1oのように流出する。この場合、第1流路孔141aを通過する流体の流量は、第1流路孔141aの開度に応じて定まる。すなわち、入口部12aから第1流路孔141aを介して第1出口部12bへ流れる流体の流量は、第1流路孔141aの開度が大きいほど大きくなる。そして、第1流路孔141aの開度は、第1流路孔141aと流路孔221aとが軸心方向DRaに重なる面積が大きいほど大きい。
一方、第2流路孔142aが開いている場合には、流体が入口側空間12dから流路孔221a、第2流路孔142aを介して第2出口側空間へ流入する。第2出口側空間へ流れ込んだ流体は第2出口側空間から第2出口部12cを介してバルブ装置10の外部へ矢印F2oのように流出する。この場合、第2流路孔142aを通過する流体の流量は、第2流路孔142aの開度に応じて定まる。すなわち、入口部12aから第2流路孔142aを介して第2出口部12cへ流れる流体の流量は、第2流路孔142aの開度が大きいほど大きくなる。そして、第2流路孔142aの開度は、第2流路孔142aと流路孔221aとが軸心方向DRaに重なる面積が大きいほど大きい。
冷却水回路におけるバルブ装置10の配置としては、例えば、入口部12aの上流側に熱交換器Eiが配置され、第1出口部12bの下流側に熱交換器E1oが配置され、第2出口部12cの下流側に熱交換器E2oが配置される。
ここで、熱交換器Ei、E1o、E2oは、それぞれチラー、ラジエータ、バッテリ用熱交換器であってもよい。あるいは、熱交換器Ei、E1o、E2oは、それぞれチラー、バッテリ用熱交換器、クーラコアであってもよい。あるいは、熱交換器Ei、E1o、E2oは、それぞれ水冷コンデンサ、バッテリ用熱交換器、ヒータコアであってもよい。あるいは、熱交換器Ei、E1o、E2oは、それぞれラジエータ、チラー、水冷コンデンサであってもよい。
なお、チラーは、不図示の冷凍サイクルによって冷却水を冷却する熱交換器である。水冷コンデンサは、当該冷凍サイクルによって冷却水を加熱する熱交換器である。ラジエータは、冷却水の温熱または冷熱を車両の外部に放出する熱交換器である。バッテリ用熱交換器は、車両の走行用の動力を発生する電池を冷却水で加熱、冷却する熱交換器である。クーラコアは、車室内に送られる空気を冷却水で冷却する熱交換器である。ヒータコアは、車室内に送られる空気を冷却水で加熱する熱交換器である。
そして、モータ161は、モータ制御回路163に制御されることで、初期回転位置から最大回転位置までの範囲内において、10段階以上で段階的に(例えば100段階等の多段階)回転位置を変化させる。これにより、第1流路孔141a、第2流路孔142aの開度が、全閉から全開の間で、4段階以上の多段階(例えば数十段階)で調整される。モータ161としてステッピングモータを用いることで、このようなことが可能になる。
以下、固定弁体14および駆動弁体22の構造について更に説明する。固定弁体14の表面は、上述の摺動面140、出口面149、外周面144、第1流路内周面141、第2流路内周面142、中央内周面146を有する。摺動面140が第1摺動面に対応し、出口面149が第1摺動面の反対の面に対応する。外周面144、第1流路内周面141、第2流路内周面142、中央内周面146の各々が、摺動面140と出口面149の間にある側面に対応する。
また、駆動弁体22の表面は、上述の摺動面220、入口面229、外周面224、流路内周面221、中央内周面223を有する。摺動面220が第2摺動面に対応し、入口面229が第2摺動面の反対の面に対応する。外周面224、流路内周面221、中央内周面223の各々が、摺動面220と入口面229の間にある側面に対応する。固定弁体14と駆動弁体22の間の摺動は、摺動面220と摺動面140の間で行われるので、摺動面220と摺動面140とは互いに平行である。
また、図4に示すように、摺動面140の外径は摺動面220の外径よりも大きい。実際、固定弁体14のシャフト挿通孔の中心軸と駆動弁体22のシャフト挿通孔の中心軸とを一致させたとき、摺動面140の外縁は、摺動面220の外縁よりも、径方向DRr外側に位置する。
また、既に説明した通り、中央内周面146の内径も中央内周面223の内径も、シャフト18の軸心部181の直径よりも大きくなっている。したがって、中央内周面146と軸心部181の間には隙間がある。また、中央内周面223と軸心部181の間にも隙間がある。
そして、図7に示すように、駆動弁体22において、外周面224と摺動面220の間には、傾斜面X21および補助面X22が形成されている。傾斜面X21および補助面X22は、シャフト軸心CLの周方向の全周において形成されていてもよいし、周方向の一部の箇所にのみ形成されていてもよい。
傾斜面X21および補助面X22は、面取りとして形成されている。すなわち、傾斜面X21および補助面X22は、摺動面220と外周面224の間において、摺動面220と外周面224が鋭利に(例えば90°のピン角で)連接することを防止する形状となっている。
傾斜面X21は、摺動面220の外周面224側の縁部(すなわち外周端)に連接し、摺動面140に対して鋭角に傾斜している。すなわち、摺動面140に対する傾斜面X21の傾斜角θ1は、0°より大きく90°未満である。ここで、傾斜角θ1とは、駆動弁体22と固定弁体14の間隙側(すなわち、肉のない側)に形成される傾斜角度をいう。これは、後述する傾斜角すべてについて同様である。したがって、摺動面140に対する傾斜面X21の傾斜角θ1が鋭角であるということは、摺動面220と傾斜面X21によって形成される駆動弁体22の角部の角度が鈍角であるということと同じである。
このようにすることの意義について説明する。バルブ装置10において、高精度な流量制御を実現するため、摺動面140と摺動面220の間で発生する摺動トルクを低減することが望ましい。またバルブ装置10は、その部品交換の際に冷却水が抜かれて、内部が乾燥しやすい状態となる場合がある。内部が乾燥すると、流体中の残留物であるカルシウムやシリカがスケール化(すなわち、固化)して摺動面140と摺動面220の間に固着する可能性がある。ことで摺動が阻害される可能性がある。
これに対し、上述のように、摺動面220の外周面224側の縁部に連接する傾斜面X21が摺動面140に対して鋭角に傾斜していると、冷却水が抜かれた際も、傾斜面X21と摺動面140の間の空間に表面張力により冷却水の液だまりWSが形成され易い。これは、バルブ装置10の使用中、傾斜面X21が入口側空間12dに露出していることで、傾斜面X21の周辺が冷却水に晒されているからである。
この液だまりWSによって、摺動面220の外周面224側の縁部付近が保護される。したがって、摺動面140と摺動面220の間における残留成分の固化が発生し難くなる。ひいては、固定弁体14と駆動弁体22の間の摺動が阻害される可能性が低減する。
補助面X22は、傾斜面X21の摺動面220とは反対側の縁部に一端で連接すると共に、他端で外周面224に連接する。補助面X22は、摺動面140に対する傾斜角が傾斜面X21よりも小さい。例えば、傾斜角が0°であってもよい。
このようになっていることで、補助面X22が無い場合に比べて液だまりWSの体積を大きくでき、ひいては、液だまりWSの蒸発を遅らせることができる。また、傾斜面X21および補助面X22と摺動面140との間に形成される間隙の間口がより狭くなるので、この間隙に形成された液だまりWSの蒸発を遅らせることができる。
更に、図7に示すように、固定弁体14において、外周面144と摺動面140の間には、傾斜面X11および補助面X12が形成されている。傾斜面X11および補助面X12は、シャフト軸心CLの周方向の全周において形成されていてもよいし、周方向の一部の箇所にのみ形成されていてもよい。
傾斜面X11および補助面X12は、面取りとして形成されている。すなわち、傾斜面X11および補助面X12は、摺動面140と外周面144の間において、摺動面140と外周面144が鋭利に連接することを防止する形状となっている。
傾斜面X11は、摺動面140の外周面144側の縁部(すなわち外周端)に連接し、摺動面220に対して鋭角に傾斜している。すなわち、摺動面220に対する傾斜面X11の傾斜角β1は、0°より大きく90°未満である。
補助面X12は、傾斜面X11の摺動面140とは反対側の縁部に一端で連接すると共に、他端で外周面144に連接する。補助面X12は、摺動面220に対する傾斜角が傾斜面X11よりも小さい。例えば、傾斜角が0°であってもよい。
また、図8に示すように、駆動弁体22において、軸心部181に対向する中央内周面223と摺動面220の間には、傾斜面X23および補助面X24が形成されている。傾斜面X23および補助面X24は、シャフト軸心CLの周方向の全周において形成されていてもよいし、周方向の一部の箇所にのみ形成されていてもよい。
傾斜面X23および補助面X24は、面取りとして形成されている。すなわち、傾斜面X23および補助面X24は、摺動面220と中央内周面223の間において、摺動面220と中央内周面223が鋭利に連接することを防止する形状となっている。
傾斜面X23は、摺動面220の中央内周面223側の縁部に連接し、摺動面140に対して鋭角に傾斜している。すなわち、摺動面140に対する傾斜面X23の傾斜角θ2は、0°より大きく90°未満である。
このように、摺動面220の中央内周面223側の縁部に連接する傾斜面X23が摺動面140に対して鋭角に傾斜していると、冷却水が抜かれた際も、傾斜面X23と摺動面220の間の空間に表面張力により冷却水の液だまりWSが形成され易い。これは、バルブ装置10の使用中、軸心部181と中央内周面223の間に隙間があることで、傾斜面X23の周辺が冷却水に晒されているからである。
この液だまりWSによって、摺動面220の中央内周面223側の縁部付近が保護される。したがって、摺動面140と摺動面220の間における残留成分の固化が発生し難くなる。ひいては、固定弁体14と駆動弁体22の間の摺動が阻害される可能性が低減する。
補助面X24は、傾斜面X23の摺動面220とは反対側の縁部に一端で連接すると共に、他端で中央内周面223に連接する。補助面X24は、摺動面140に対する傾斜角が傾斜面X23よりも小さい。例えば、傾斜角が0°であってもよい。このようになっていることで、補助面X24が無い場合に比べて液だまりWSの体積を大きくでき、ひいては、液だまりWSの蒸発を遅らせることができる。また、傾斜面X23および補助面X24と摺動面140との間に形成される間隙の間口がより狭くなるので、この間隙に形成された液だまりWSの蒸発を遅らせることができる。
更に、図8に示すように、固定弁体14において、軸心部181に対向する中央内周面146と摺動面140の間には、傾斜面X13および補助面X14が形成されている。傾斜面X13および補助面X14は、シャフト軸心CLの周方向の全周において形成されていてもよいし、周方向の一部の箇所にのみ形成されていてもよい。
傾斜面X13および補助面X14は、面取りとして形成されている。すなわち、傾斜面X13および補助面X14は、摺動面140と中央内周面146の間において、摺動面140と中央内周面146が鋭利に連接することを防止する形状となっている。
傾斜面X13は、摺動面140の中央内周面146側の縁部に連接し、摺動面220に対して鋭角に傾斜している。すなわち、摺動面220に対する傾斜面X11の傾斜角β2は、0°より大きく90°未満である。
補助面X14は、傾斜面X13の摺動面140とは反対側の縁部に一端で連接すると共に、他端で中央内周面146に連接する。補助面X14は、摺動面220に対する傾斜角が傾斜面X13よりも小さい。例えば、傾斜角が0°であってもよい。
また、図9に示すように、固定弁体14において、第1流路孔141aに対向する第1流路内周面141と摺動面140の間には、傾斜面X15および補助面X16が形成されている。傾斜面X15および補助面X16は、第1流路孔141aを囲む全周において形成されていてもよいし、第1流路孔141aの周囲の一部の箇所にのみ形成されていてもよい。
傾斜面X15および補助面X16は、面取りとして形成されている。すなわち、傾斜面X15および補助面X16は、摺動面140と第1流路内周面141の間において、摺動面140と第1流路内周面141が鋭利に連接することを防止する形状となっている。
傾斜面X15は、摺動面140の第1流路内周面141側の縁部に連接し、摺動面220に対して鋭角に傾斜している。すなわち、摺動面220に対する傾斜面X23の傾斜角β3は、0°より大きく90°未満である。
このように、摺動面140の第1流路内周面141側の縁部に連接する傾斜面X15が摺動面220に対して鋭角に傾斜していると、冷却水が抜かれた際も、傾斜面X15と摺動面220の間の空間に表面張力により冷却水の液だまりWSが形成され易い。これは、バルブ装置10の使用中、傾斜面X15が第1流路孔141aに露出していることで、傾斜面X15の周辺が冷却水に晒されているからである。
この液だまりWSによって、摺動面140の第1流路内周面141側の縁部付近が保護される。したがって、摺動面140と摺動面220の間における残留成分の固化が発生し難くなる。ひいては、固定弁体14と駆動弁体22の間の摺動が阻害される可能性が低減する。
補助面X16は、傾斜面X15の摺動面220とは反対側の縁部に一端で連接すると共に、他端で第1流路内周面141に連接する。補助面X16は、摺動面220に対する傾斜角が傾斜面X15よりも小さい。例えば、傾斜角が0°であってもよい。
このようになっていることで、補助面X16が無い場合に比べて液だまりWSの体積を大きくでき、ひいては、液だまりWSの蒸発を遅らせることができる。また、傾斜面X15および補助面X16と摺動面220との間に形成される間隙の間口がより狭くなるので、この間隙に形成された液だまりWSの蒸発を遅らせることができる。
なお、固定弁体14において、第2流路孔142aに対向する第2流路内周面142と摺動面140の間には、上記傾斜面X15および補助面X16と同様の傾斜面および補助面が形成されていてもよい。このようになっていることで、同様の効果を有する液だまりが形成される。
また、駆動弁体22において、流路孔221aに対向する流路内周面221と摺動面220の間には、上記傾斜面X15および補助面X16と同様の傾斜面および補助面が形成されていてもよい。このようになっていることで、同様の効果を有する液だまりが形成される。
以下、比較例について、図10を用いて説明する。図10に示すバルブ装置では、弁体V1の摺動面V11と弁体V2の摺動面V21との間で摺動するようになっている。そして、弁体V1の側面V12と摺動面V11の間には面取りはなく、側面V12と摺動面V11が90°のピン角で連接されている。このような場合、冷却水が抜かれたときに液だまりWXができたとしても、その液だまりWXの体積は小さく、蒸発し易い。
ここで、本実施形態の説明に戻る。上述の通り、中央内周面146と軸心部181の間および中央内周面223と軸心部181の間には隙間がある。したがって、軸心部181に対する固定弁体14および駆動弁体22の位置が変化し得る。例えば、通常の場合、図4、図7に示すように、駆動弁体22の外周面224に対して固定弁体14の外周面144の方が径方向DRrの外側に突出する。しかし、固定弁体14と駆動弁体22に位置ずれが生じて、図11に示すように、外周面144に対して外周面224の方が径方向DRrの外側に突出する場合がある。
そのような位置ずれの状態でバルブ装置10が停止して冷却水の抜き取りが行われた場合について説明する。その場合、図11に示すように、摺動面140の外周面144側の縁部に連接する傾斜面X11が摺動面220に対して鋭角に傾斜していると、冷却水が抜かれた際も、傾斜面X11と摺動面220の間の空間に表面張力により冷却水の液だまりWSが形成され易い。
この液だまりWSによって、摺動面140の外周面144側の縁部付近が保護される。したがって、位置ずれ時に冷却水の抜き取りが行われた場合でも、摺動面140と摺動面220の間における残留成分の固化が発生し難くなる。ひいては、固定弁体14と駆動弁体22の間の摺動が阻害される可能性が低減する。
また、上述の通り、補助面X12の摺動面220に対する傾斜角が傾斜面X11よりも小さいので、補助面X12が無い場合に比べて液だまりWSの体積を大きくでき、ひいては、液だまりWSの蒸発を遅らせることができる。また、傾斜面X11および補助面X12と摺動面220との間に形成される間隙の間口がより狭くなるので、この間隙に形成された液だまりWSの蒸発を遅らせることができる。
また、中央内周面146、223においても同様のことが言える。すなわち、図8の様に中央内周面223に対して中央内周面146の方が径方向DRrの内側に突出する場合もあれば、図示しないが、位置ずれが生じて、中央内周面146に対して中央内周面223の方が径方向DRrの内側に突出する場合もある。
そのような位置ずれの状態でバルブ装置10が停止して冷却水の抜き取りが行われた場合について説明する。その場合、摺動面140の中央内周面146側の縁部に連接する傾斜面X13が摺動面220に対して鋭角に傾斜していると、冷却水が抜かれた際も、傾斜面X13と摺動面220の間の空間に表面張力により冷却水の液だまりWSが形成され易い。
この液だまりWSによって、摺動面140の中央内周面146側の縁部付近が保護される。したがって、位置ずれ時に冷却水の抜き取りが行われた場合でも、摺動面140と摺動面220の間における残留成分の固化が発生し難くなる。ひいては、固定弁体14と駆動弁体22の間の摺動が阻害される可能性が低減する。
また、上述の通り、補助面X14の摺動面220に対する傾斜角が傾斜面X13よりも小さいので、補助面X14が無い場合に比べて液だまりWSの体積を大きくでき、ひいては、液だまりWSの蒸発を遅らせることができる。また、傾斜面X13および補助面X14と摺動面220との間に形成される間隙の間口がより狭くなるので、この間隙に形成された液だまりWSの蒸発を遅らせることができる。
なお、本実施形態において、摺動面220と外周面224の間の面取り、摺動面220と中央内周面223の間の面取り、摺動面140と第1流路内周面141の間の面取りのうち、任意の1つまたは任意の2つが形成されなくてもよい。また、摺動面140と外周面144の間の面取り、摺動面140と中央内周面146の間の面取りは、それぞれ、形成されなくてもよい。あるいは、これら5つの面取りのうち少なくともどれか1つだけあれば、固定弁体14と駆動弁体22の間の摺動が阻害される可能性を低減する効果が発揮される。
また、本実施形態においては、傾斜面X11、X13、X15、X21、X23および補助面X14、X16、X22、X24、X12は、いずれも、本実施形態では平坦な面であるが、他の例としては、平坦な面に限られない。
以上説明した通り、摺動面140、220のうち少なくとも一方の摺動面の縁部には、相手側の摺動面に対して鋭角に傾斜する傾斜面X21、X23、X11、X13、X15が連なっている。これにより、バルブ装置1から冷却液が抜かれたときに、この傾斜面と相手の摺動面との間に表面張力により液だまりが形成され易い。これにより、摺動面140、220間における残留成分の固化が発生し難くなる。ひいては、固定弁体14と駆動弁体22の間の摺動が阻害される可能性が低減する。
(1)また、傾斜面X11、X13、X15、X21、X23は、面取りである。このようにすることで、適切に傾斜面を形成することができる。
(2)また、バルブ装置10は、シャフト18に回転力を伝達するステッピングモータを有する駆動部16を備えている。このように、ステッピングモータによって高精度な流量制御を行う場合、残留した冷却水の固化を低減することが、より重要となる。
(3)また、固定弁体14および駆動弁体22は、ディスクバルブ形状を有している。ディスクバルブ形状の弁体は、開口面積の調整が容易であり、高精度な流量調整に適しているので、残留した冷却水の固化を低減することが、より重要となる。
(4)また、摺動面220は、シャフト軸心CLの周りに回転することにより摺動面140に対して摺動する。そして、傾斜面X11、X21は、対応する摺動面140、220における、シャフト軸心CLを中心とする外周端に連なっている。
この外周端は、シャフト軸心CLから遠いので、残留した冷却水が固化したときに、駆動弁体22の回転に対する抵抗としてのトルクが大きくなる可能性が高い位置である。したがって、この位置で冷却水の固化を低減することで、固定弁体14と駆動弁体22の間の摺動が阻害される可能性をより効果的に低減することができる。
(5)また、固定弁体14および駆動弁体22は、セラミックを含んで形成されている。このようになっていると、固定弁体14および駆動弁体22が高い形状的安定性を有するので、バルブ装置10の使用環境下でも面取り形状がより安定的に保持される。
(6)また、バルブ装置10は車両に用いられるものであり、バルブ装置10において使用される液体は冷却水である。この場合、車両用の冷却水の流路を調整するバルブ装置10は、冷却水を交換するために冷却水がバルブ装置10から抜かれることがあるので、液だまりを残す手法が有効である。
(7)また、傾斜面X11、X13、X15、X21、X23は、連接する摺動面140、220とは反対側の縁部において、相手の摺動面220、140に対する傾斜角が当該傾斜面よりも小さい補助面X12、X14、X16、X22、X24に連接している。このようになっていることで、補助面が無い場合に比べて液だまりWSの体積を大きくでき、ひいては、液だまりWSの蒸発を遅らせることができる。
(8)また、バルブ装置10が流量を調整する流路を流れる液体は、水を含む。水は、揮発性流体ではないため、乾燥しにくい。したがって、液だまりWSの蒸発を遅らせることができる。
(9)また、傾斜面X21、X23が連接する摺動面220は、摺動面140、220のうち、外径が小さい方である。外径が小さい方の摺動面220の縁部が摺動面140、220の摺接面の端となる場合が多いため、このようにすることで、固定弁体14と駆動弁体22の間の摺動が阻害される可能性をより多くの場合で低減することができる。
(第2実施形態)
次に第2実施形態について、図12を用いて説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、駆動弁体22の形状が異なっている。具体的には、駆動弁体22における外周面224と摺動面220の間の構成が異なっている。すなわち、図12に示すように、第1実施形態に対して、外周面224と摺動面220の間に形成された面取りから、補助面X22が廃されている。
本実施形態では、外周面224と摺動面220の間に形成された面取りは、傾斜面X21を有している。すなわち、外周面224と摺動面220の間にC面取りが形成されている。傾斜面X21は、一方側の縁部で摺動面220の外周面224側の縁部に連接し、他方側の縁部で外周面224の摺動面220側の縁部に連接している。そして、傾斜面X21は、第1実施形態と同様、摺動面140に対して鋭角に傾斜している。このような傾斜面X21により、第1実施形態の傾斜面X21と同様の効果が得られる。
また、本実施形態は、第1実施形態に対して、固定弁体14の形状が異なっている。具体的には、第1実施形態に対して、外周面144と摺動面140の間に面取りが形成されず、外周面144と摺動面140が90°のピン角で互いに連接している。ただし、本実施形態において、外周面144と摺動面140の間の構成は、第1実施形態と同じであってもよい。
本実施形態のその他の構成は、第1実施形態と同じである。なお、本実施形態において、第1実施形態に対して、補助面X22に限らず、補助面X24、X12、X14、X16のうち1つまたは複数が廃されていてもよい。
(第3実施形態)
次に第3実施形態について、図13を用いて説明する。本実施形態は、第2実施形態に対して、外周面224と摺動面220の間に形成された面取りの形状が変更になっている。
具体的には、外周面224と摺動面220の間に形成された面取りである傾斜面X21は、外側に対して凸に丸まっている。すなわち、外周面224と摺動面220の間にR面取りが形成されている。
傾斜面X21は、位置によって摺動面140に対する傾斜角が異なっているが、平均の傾斜角は0°より大きく90°未満である。また、どの位置においても、傾斜角は0°より大きく90°未満となっている。なお、平均の傾斜角とは、摺動面220側の縁部から外周面224側の縁部までを平面で繋いだときのその平面の傾斜角である。このような傾斜面X21により、第2実施形態の傾斜面X21と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態のような変更は、傾斜面X21に限らず、傾斜面X23、X11、X13、X15に対しても適用可能である。また、本実施形態のような変更は、第1実施形態のように補助面X22、X24、X12、X14、X16が連接されている場合の傾斜面X21、X23、X11、X13、X15に対しても適用可能である。
(第4実施形態)
次に第4実施形態について、図14を用いて説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、固定弁体14の形状が異なっている。それ以外の構成は、第1実施形態と同じである。
本実施形態の固定弁体14においては、第1実施形態に対して、摺動面140と外周面144との間の面取りが形成されず、摺動面140と外周面144とが90°のピン角で互いに連接している。このようになっていても、傾斜面X21、補助面X22により、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、第1実施形態に対して、摺動面140と中央内周面146との間の面取りが形成されず、摺動面140と中央内周面146とが90°のピン角で互いに連接するよう変更されてもよい。
(第5実施形態)
次に第5実施形態について、図15を用いて説明する。本実施形態は、第4実施形態に対して、駆動弁体22の形状が異なっている。それ以外の構成は、第4実施形態と同じである。
本実施形態の駆動弁体22においては、第4実施形態における傾斜面X21、補助面X22の両方が廃されている。すなわち、面取りが廃されている。そして、外周面224と摺動面220の外周端が連接している。更に、外周面224は、摺動面140に対して鋭角に傾斜している。すなわち、摺動面140に対する外周面224の傾斜角θ1は、0°より大きく90°未満である。ここで、傾斜角θ1とは、駆動弁体22と固定弁体14の間隙側(すなわち、肉のない側)に形成される傾斜角度をいう。
(1)このように、本実施形態の外周面224は、摺動面220に連なると共に摺動面220の反対側の入口面229に連なる。そして外周面224は、摺動面140に対して鋭角に傾斜しているので、外周面224の一部すなわち外周面224の摺動面220近傍の部分は、傾斜面として機能する。
すなわち、冷却水が抜かれた際も、当該傾斜面と摺動面140の間の空間に表面張力により冷却水の液だまりWSが形成され易い。この液だまりWSによって、摺動面220の外周面224側の縁部付近が保護される。したがって、摺動面140と摺動面220の間における残留成分の固化が発生し難くなる。ひいては、固定弁体14と駆動弁体22の間の摺動が阻害される可能性が低減する。
なお、面取りを廃して外周面224を摺動面220に対して連接させ摺動面140に対して鋭角に傾斜させるような本実施形態の変更は、外周面224に限らず、中央内周面223、流路内周面221にも適用可能である。その場合も、同様な効果を得ることができる。
また、面取りを廃して外周面144、第1流路内周面141、第2流路内周面142、中央内周面146を摺動面140に対して連接させて摺動面220に対して鋭角に傾斜させても、同様な効果を得ることができる。
第4実施形態に対する本実施形態のような変更は、第1~第3実施形態に対しても適用可能である。また、本実施形態において他の実施形態と同様の構成からは、同様の効果が得られる。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について、図16、図17を用いて説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、駆動弁体22の形状が異なっている。それ以外の構成は、第1実施形態と同じである。
本実施形態の駆動弁体22においては、第1実施形態における傾斜面X21、補助面X22の両方が廃されている。すなわち、面取りが廃されている。そして、外周面224と摺動面220が概ね90°のピン角で連接している。
第1実施形態で説明した通り、中央内周面146と軸心部181の間および中央内周面223と軸心部181の間には隙間がある。したがって、軸心部181に対する固定弁体14および駆動弁体22の位置が変化し得る。例えば、通常の場合、図16に示すように、駆動弁体22の外周面224に対して固定弁体14の外周面144の方が径方向DRrの外側に突出する。しかし、固定弁体14と駆動弁体22に位置ずれが生じて、図17に示すように、外周面144に対して外周面224の方が径方向DRrの外側に突出する場合がある。
そのような位置ずれの状態でバルブ装置10が停止して冷却水の抜き取りが行われたとする。その場合、図17に示すように、傾斜面X11が摺動面220に対して鋭角に傾斜していると、傾斜面X11と摺動面220の間の空間に表面張力により冷却水の液だまりWSが形成され易い。
この液だまりWSによって、摺動面140の外周面144側の縁部付近が保護される。したがって、位置ずれ時に冷却水の抜き取りが行われた場合でも、摺動面140と摺動面220の間における残留成分の固化が発生し難くなる。ひいては、固定弁体14と駆動弁体22の間の摺動が阻害される可能性が低減する。
また、上述の通り、補助面X12の摺動面220に対する傾斜角が傾斜面X11よりも小さいので、補助面X12が無い場合に比べて液だまりWSの体積を大きくでき、ひいては、液だまりWSの蒸発を遅らせることができる。また、傾斜面X11および補助面X12と摺動面220との間に形成される間隙の間口がより狭くなるので、この間隙に形成された液だまりWSの蒸発を遅らせることができる。
また、図示しないが、第1実施形態において、傾斜面X23、補助面X24が廃されて、中央内周面223と摺動面220が概ね直角に連接するように、変更してもよい。この場合、中央内周面146よりも中央内周面223の方が軸心部181側に突出している位置ずれの状態でバルブ装置10が停止して冷却水の抜き取りが行われる場合がある。その場合、傾斜面X13が摺動面220に対して鋭角に傾斜していると、傾斜面X13と摺動面220の間の空間に表面張力により冷却水の液だまりが形成され易い。また、上述の通り、補助面X14の摺動面220に対する傾斜角が傾斜面X13よりも小さいので、補助面X14が無い場合に比べて液だまりの体積を大きくでき、ひいては、液だまりWSの蒸発を遅らせることができる。また、傾斜面X13および補助面X14と摺動面220との間に形成される間隙の間口がより狭くなるので、この間隙に形成された液だまりの蒸発を遅らせることができる。
また、第1実施形態に対する本実施形態のような変更は、他の実施形態にも適用可能である。また、本実施形態において他の実施形態と同様の構成からは、同様の効果が得羅える。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。特に、ある量について複数個の値が例示されている場合、特に別記した場合および原理的に明らかに不可能な場合を除き、それら複数個の値の間の値を採用することも可能である。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。また、本発明は、上記各実施形態に対する以下のような変形例および均等範囲の変形例も許容される。なお、以下の変形例は、それぞれ独立に、上記実施形態に適用および不適用を選択できる。すなわち、以下の変形例のうち任意の組み合わせを、上記実施形態に適用することができる。
(変形例1)
上記実施形態において、バルブ装置10内の流路を流れてバルブ装置10に流路を調整される液体として、水を含む冷却水が例示されている。しかし、水を含まない液体が用いられてもよいし、冷却水以外の用途の液体が用いられてもよい。
(変形例2)
上記実施形態では、バルブ装置10は車両に用いられ車両に搭載されるが、必ずしも車両に搭載されなくてもよい。
(変形例3)
上記実施形態では、バルブ装置10は三方弁であるが、四方弁以上の弁であってよい。あるいは、液体の流路を切り替えるのではなく単に流路の流路を調整する弁であってもよい。
(変形例4)
上記実施形態では、固定弁体14は回転せず、駆動弁体22が回転することにより、摺動面140、220間で摺動が発生する。しかし、固定弁体14と駆動弁体22の両方が回転することにより、摺動面140、220間で摺動が発生してもよい。
10 バルブ装置
14 固定弁体
22 駆動弁体
140、220 摺動面
X11、X13、X15、X21、X23 傾斜面
X12、X14、X16、X22、X24 補助面

Claims (11)

  1. 液体の流量を調整するバルブ装置であって、
    前記液体が流れる第1の流路(12d)に配置される第1弁体(14)と
    前記第1の流路に配置される第2弁体(22)と、を備え、
    前記第1弁体の表面は、前記第2弁体に対向する第1摺動面(140)を有し、
    前記第2弁体の表面は、前記第1弁体に対向する第2摺動面(220)を有し、
    前記第1摺動面と前記第2摺動面の間の摺動によって、前記第1の流路と第2の流路(12e)との間の開口度合いが変化し、
    前記第1摺動面および前記第2摺動面のうち少なくとも一方の摺動面の縁部には、前記第1摺動面と前記第2摺動面のうち相手側の摺動面に対して鋭角に傾斜する傾斜面(X11、X13、X15、X21、X23、224)が連なっている、バルブ装置。
  2. 前記傾斜面は、面取りである請求項1に記載のバルブ装置。
  3. 前記傾斜面は、前記少なくとも一方の摺動面に連なると共に前記少なくとも一方の摺動面の反対側の面(229)に連なる側面(224)の一部である、請求項1に記載のバルブ装置。
  4. 前記第2弁体に固定されたシャフト(18)と、
    前記シャフトに回転力を伝達するステッピングモータ(161)を有する駆動部(16)と、を備えた請求項1ないし3のいずれか1つに記載のバルブ装置。
  5. 前記第1弁体および前記第2弁体は、ディスクバルブ形状を有している、請求項1ないし4のいずれか1つに記載のバルブ装置。
  6. 前記第2摺動面は、軸心(CL)の周りに回転することにより前記第1摺動面に対して摺動し、
    前記傾斜面は、前記少なくとも一方の摺動面における、前記軸心を中心とする外周端に連なっている請求項1ないし5のいずれか1つに記載のバルブ装置。
  7. 前記第1弁体および第2弁体は、セラミックを含んで形成されている、請求項1ないし6のいずれか1つに記載のバルブ装置。
  8. 当該バルブ装置は車両における冷却水の流量を調整する弁として用いられる、請求項1ないし7のいずれか1つに記載のバルブ装置。
  9. 前記傾斜面の前記少なくとも一方の摺動面とは反対側の縁部に補助面(X11、X13、X15、X21、X23)が連接し、
    前記補助面は、前記相手側の摺動面に対する傾斜角が前記傾斜面よりも小さい、請求項1ないし8のいずれか1つに記載のバルブ装置。
  10. 前記液体は水を含む請求項1ないし9のいずれか1つに記載のバルブ装置。
  11. 前記傾斜面が連接する前記少なくとも一方の摺動面は、前記第1摺動面と前記第2摺動面のうち、外径が小さい方である、請求項1ないし10のいずれか1つに記載のバルブ装置。
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