JPH08178091A - ディスクバルブ - Google Patents

ディスクバルブ

Info

Publication number
JPH08178091A
JPH08178091A JP32476494A JP32476494A JPH08178091A JP H08178091 A JPH08178091 A JP H08178091A JP 32476494 A JP32476494 A JP 32476494A JP 32476494 A JP32476494 A JP 32476494A JP H08178091 A JPH08178091 A JP H08178091A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon film
hard carbon
valve body
amorphous hard
sliding contact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32476494A
Other languages
English (en)
Inventor
Jun Mihara
順 三原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP32476494A priority Critical patent/JPH08178091A/ja
Publication of JPH08178091A publication Critical patent/JPH08178091A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】互いに摺接する可動弁体20と固定弁体30の
うち、少なくとも固定弁体30の摺接面31に非晶質硬
質炭素膜34を形成するとともに、他方の可動弁体20
の摺接面21端部に幅が0.05〜1.0mmの面取り
部23を備えてディスクバルブを構成する。 【効果】摺動時に非晶質硬質炭素膜34に傷をつけるこ
とがなく、剥離を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水栓、湯水混合栓等に
用いられるディスクバルブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】水栓や湯水混合栓等に用いられるディス
クバルブは、2枚の円盤状の弁体を互いに摺接した状態
で相対摺動させることによって、各弁体に形成された流
体通路の開閉がなされる。例えば、図8に示すように、
水栓や湯水混合栓として使用されているフォーセットバ
ルブ10は、固定弁体30と可動弁体20を互いの摺接
面21、31で接した状態にしておき、レバー40の操
作で可動弁体20を動かすことによって互いの弁体2
0、30に形成した流体通路22、32の開閉を行い、
供給流体の流量調整をするようになっていた。
【0003】そして、上記可動弁体20及び固定弁体3
0は、摺動性やシール性を保つために高い寸法精度が要
求される上、互いに絶えず摺り合わされるために、摩耗
が激しく、また、常に流体にさらされるために腐食も激
しいことから、近年、高精度に加工されることが可能で
あり、耐摩耗性や耐触性に優れたセラミックスにより形
成されるようになってきた。
【0004】ところで、摺動性とシール性は相反するも
のであり、シール性を高めるために、摺接面を極めて平
滑な面にすると、これらの摺接面を持った一対の弁体同
士を摺り合わせた時に、引っかかりや異音が発生し、さ
らには互いの弁体が張り付いて動かなくなるというリン
キング(凝着)が生じることがあった。また、リンキン
グまでに至らなくても、操作回数を重ねるにつれ、次第
にレバー操作力が上昇して行くことも知られていた。
【0005】そこで、このリンキングを防ぐために、様
々な解決策が提案されている。
【0006】例えば、弁体を三次元網目構造の多孔質セ
ラミックスとし、この開気孔中に潤滑材として樹脂やオ
イル等を含浸させた摺動部材がある(特開昭61−20
6875号、特開昭61−244980号、特開昭62
−4949号、特開昭63−37517号、特公平5−
50475号各公報参照)。
【0007】また、この様な液体潤滑材を用いたもの以
外にも、固体潤滑材を使ったものとして、特開平1−2
61570号公報に「摺動面にダイヤモンド状カーボン
薄膜を形成したメカニカルシール」に係わる発明が、特
開平3−223190号公報に「非晶質硬質炭素膜を形
成したセラミック製摺動部構造」に係わる発明が開示さ
れている。
【0008】つまり、図7に示すように、セラミック製
の固定部弁体30の表面に非晶質硬質炭素膜34を形成
して摺接面31とし、セラミック製の可動弁体20の摺
接面21と摺動させるようにした構造のディスクバルブ
が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記三次元網目構造の
多孔質セラミックスに液体潤滑材を含浸させた摺動部材
では、液体潤滑材としてエンジン油、スピンドル油、ダ
イナモ油、タービン油、フッ素系オイル、シリコーン系
オイル等が採用されている。しかし、この摺動部材を水
栓、湯水混合栓等のディスクバルブに適用すると、上記
の液体潤滑材が人体に取り込まれる可能性が高く、人体
に対して害となる恐れがあるという問題点があった。ま
た、このような摺動部材は製造が困難で、摺動面の硬度
が低いという不都合もあった。
【0010】一方、図7に示す非晶質硬質炭素膜34を
形成したディスクバルブでは、確かに操作力の改善が図
られ、軽快な操作力を得ることができる。しかし、長期
使用中に非晶質硬質炭素膜34が剥離しやすいという問
題があった。
【0011】この理由は、図7に示すディスクバルブに
おいて、セラミックスからなる可動弁体20の摺接面2
1は、シール性を保つために高度な平面度に加工される
ことから、その端部21aが鋭いエッジ状となり、この
端部21aが固定弁体30側の非晶質硬質炭素膜34に
傷をつけ、剥離を生じるためであった。
【0012】また、他の理由として、図7に示すように
非晶質硬質炭素膜34は固定弁体30の摺接面31のみ
に形成されているため、摺動時に非晶質硬質炭素膜34
の接合界面と平行な方向に応力が加わり、端部から剥離
しやすいためでもあった。
【0013】そして、非晶質硬質炭素膜34が剥離する
と、急激に操作力が上昇してしまい使用不能となるた
め、ディスクバルブの寿命が短くなるという不都合があ
った。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、互いに
摺接する二つの弁体のうち、少なくとも一方の弁体の摺
接面に非晶質硬質炭素膜を形成するとともに、他方の弁
体の摺接面端部に幅が0.05〜1.0mmの面取り部
を備えてディスクバルブを構成したものである。
【0015】即ち、非晶質硬質炭素膜を形成した弁体と
摺接する相手側の弁体において、摺接面端部に面取り部
を備えることによって、摺接時に非晶質硬質炭素膜に傷
をつけたり剥離したりすることを防止するようにした。
【0016】また、本発明は、互いに摺接する二つの弁
体のうち、少なくとも一方の弁体に、該弁体の摺動面全
体及び側面へ0.1mm以上広がった領域まで非晶質硬
質炭素膜を形成してディスクバルブを構成したものであ
る。
【0017】即ち、非晶質硬質炭素膜を摺接面だけでな
く、側面の一部まで形成しておくことによって、非晶質
硬質炭素膜の端部からの剥離を防止するようにした。
【0018】さらに、本発明は、互いに摺接する二つの
弁体のうち、少なくとも一方の弁体の摺接面に形成した
凹部中に非晶質硬質炭素膜を形成することによって、端
部からの剥離を防止するようにしたものである。
【0019】
【実施例】以下本発明の実施例を図によって説明する。
【0020】図1は本発明のディスクバルブを構成する
可動弁体20と固定弁体30のみを示す断面図である。
可動弁体20はセラミックスからなる円盤状体で流体通
路22を有し、一方の面を摺接面21として、この摺接
面21の端部及び流体通路22との境界部にC面形状の
面取り部23を形成してある。
【0021】一方固定弁体30はセラミックスからなる
円盤状体で、流体通路32を有し、一方の面に非晶質硬
質炭素膜34を形成して摺接面31としてある。また、
この非晶質硬質炭素膜34は摺接面31全体だけでな
く、これと連続する側面35の一部まで形成してある。
【0022】そして、ディスクバルブとして使用する場
合は、図8に示すように上記可動弁体20と固定弁体3
0を互いの摺接面21、31を当接させて、レバー40
で互いの流体通路22、32の開閉を行えば良い。この
時、固定弁体30の摺接面31が摺動性に優れ、硬度の
高い非晶質硬質炭素膜34から成るため、操作力が低
く、摩耗を極めて少なくすることができる。
【0023】また、可動弁体20の摺接面21の端部が
面取り部23となっているため、非晶質硬質炭素膜34
に傷を付けたり、剥離させたりることを防止することが
できる。さらに、非晶質硬質炭素膜34は摺接面31だ
けでなく、側面35、36まで形成してあるため、摺動
時に応力が加わっても、その端部から剥離することを防
止できる。そのため、長期間使用しても非晶質硬質炭素
膜34の剥離がなく、好適に使用できるのである。
【0024】なお、固定弁体30における非晶質硬質炭
素膜34の側面35、36への形成幅tについては0.
1mm以上とすることが好ましい。これは、形成幅tが
0.1mm未満であると非晶質硬質炭素膜34の端部か
ら剥離しやすくなるためである。
【0025】また、上記可動弁体20の面取り部23の
幅Lは0.05〜1mmとし、その角度θは30〜60
°の範囲内とすることが好ましい。これは、幅Lが0.
05mm未満又は角度θが60°よりも大きいと、面取
り部23が小さすぎるために、相手側の非晶質硬質炭素
膜34を傷付け、剥離させやすくなるためである。ま
た、幅Lが1mmより大きいか又は角度θが30°未満
であると、面取り部23が大きすぎるために、摺接面2
1の面積が小さくなってシール性が悪くなったり、外部
からの異物等の噛み込みを生じやすくなるためである。
【0026】さらに、図1の実施例では面取り部23を
C面形状としたが、図2に示すように面取り部23をR
面形状とすることもできる。この場合、面取り部23の
幅LはR面の曲率半径と一致するが、上記と同様の理由
により、幅Lは0.05〜1mmの範囲内とすることが
好ましい。
【0027】また、図1の例では固定弁体30側のみに
非晶質硬質炭素膜34を形成したが、逆に可動弁体20
側のみに非晶質硬質炭素膜を形成し、固定弁体30側に
面取り部を形成することもできる。
【0028】次に本発明の外の実施例を説明する。
【0029】図3に示す例では、可動弁体20と固定弁
体30の両方に面取り部23、33を備え、かつ両方に
非晶質硬質炭素膜24、34を形成したものである。即
ち、セラミックス製の可動弁体20と固定弁体30にお
いて、摺接面21、31の端部及び流体通路22、32
との境界部に、それぞれ面取り部23、33を形成して
ある。そして、この摺接面21、31全体及び側面2
5、35の一部までそれぞれ非晶質硬質炭素膜24、3
4を形成してある。
【0030】この実施例は、両方の弁体に非晶質硬質炭
素膜24、34を形成したため、相手に傷をつけにくく
するために、お互いに面取り部23、33を備えたもの
である。この場合、非晶質硬質炭素膜24、34を形成
する範囲は、摺接面21、31と面取り部23、33、
及び側面25、35の一部までとなり、側面25、35
への形成幅tは、上記実施例と同様に0.1mm以上と
することが好ましい。
【0031】図3に示す実施例は、両方の弁体に非晶質
硬質炭素膜24、34を形成してあるため、より摺動性
を向上させることができる。
【0032】さらに、他の実施例を図4に説明するよう
に、固定弁体30の表面に凹部37を形成し、この凹部
37中に非晶質硬質炭素膜34を備えたものでも良い。
この場合は、非晶質硬質炭素膜34が凹部37中に保持
されるため、剥離を防止できる。なお、この場合、摺接
面31の周縁部には非晶質硬質炭素膜34が存在しない
ことになるが、この部分が摺動面とならないような条件
下では有効に使用することができる。
【0033】また、図示していないが、上記凹部37を
滑らかな凹曲面状として摺接面31の全面に形成し、こ
の凹部37中に非晶質硬質炭素膜34を備えることもで
きる。
【0034】以上の実施例において、可動弁体20や固
定弁体30を成すセラミックスとしては、ヤング率が2
1000〜45000kg/mm2 でビッカース硬度1
000kg/cm2 以上の、高硬度で変形しにくいアル
ミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニ
ウム等のセラミックスを用いる。そして、これらのセラ
ミックスで弁体を製造するには、原料粉末をプレス成形
法等の公知の方法によって所定形状に成形し、焼成した
後、得られた焼結体の摺接面を研磨して、平坦度3μm
以下、好ましくは1μm以下とし、非晶質硬質炭素膜2
4、34を形成すれば良い。
【0035】ここで、非晶質硬質炭素膜(別名:合成疑
似ダイヤモンド薄膜、ダイヤモンドライクカーボン、D
LC、I−カーボン)とは、PVDやCVDなどの薄膜
形成手段によって得られる炭素膜のことをいい、その極
めて低い摩擦係数により良好な摺動性が得られるととも
に、ビッカース硬度が3000〜5000kg/mm2
であるなど、非常に高い硬度もあわせ持っている。
【0036】また、この非晶質硬質炭素膜は元素で言え
ばダイヤモンド等と共に炭素(C)として包括され、比
重で言えば黒鉛や無定形炭素に近く、硬度など物性的に
はダイヤモンドに近似しているという特徴を持つ。そし
て、この非晶質硬質炭素膜は、レーザーラマン分光分析
法によるラマンスペクトルのピークが、1200〜14
00cm-1または1500〜1600cm-1の少なくと
も一方にあり、かつブロードなピーク形状を有している
点でダイヤモンドやグラファイトとは区別することがで
きる。
【0037】なお、非晶質硬質炭素膜24、34の膜厚
は0.1〜2.0μmが望ましい。これは、膜厚が0.
1μm未満であると長期的な摺動によって膜が摩滅てし
まう恐れがあり、一方膜厚が2.0μmより大きいと膨
大な成膜時間を要し、実用的でなくなるからである。
【0038】また、図1に示すように、固定弁体30の
摺接面31だけでなく側面35の一部まで非晶質硬質炭
素膜34を形成するためには、例えば図5に示すように
治具50に固定弁体30が一部突出するように配置して
おき、この状態で膜を形成すれば、治具50からの露出
面に非晶質硬質炭素膜34を形成することができる。あ
るいは、この固定弁体30を炭素イオン源に対して斜め
に設置し、回転しながら膜付けを行えばより効果的に側
面35まで非晶質硬質炭素膜34を形成することができ
る。
【0039】実験例1 本発明実施例として、図1に示す可動弁体20と固定弁
体30を試作した。
【0040】可動弁体20は外径30mm、厚み15m
mの円盤状で流体通路22と面取り部23を有する形状
とし、固定弁体30は外径40mm、厚み5mmの円盤
状で流体通路32を有する形状とし、それぞれアルミナ
セラミックスによりプレス成形で成形した後、焼成する
ことによって得た。また、可動弁体20の摺接面21を
研磨して表面粗さ(Ra)0.08〜0.4μmとし、
平面度は1μm以下とし、最終的な面取り部23の幅L
は0.1mmでその角度θは45°とした。さらに、固
定弁体30側の摺接面31も研磨により表面粗さ(R
a)0.08〜0.4μmとし、平面度1μm以下とし
た後、膜厚が0.4〜2.0μmの非晶質硬質炭素膜3
4を側面25への形成幅tが0.1mm以上となるよう
に形成して、図1に示す可動弁体20と固定弁体30を
得た。
【0041】一方、比較例として、図7に示すように、
面取り部23のない可動弁体20と、非晶質硬質炭素膜
34を側面まで形成していない固定弁体30をそれぞれ
用意した。
【0042】このようにして、それぞれ2種類の可動弁
体20と固定弁体30を用意し、各々の組み合わせによ
って合計4種類の組み合わせを作り、それぞれ図8に示
すフォーセットバルブ10に組み込んで作動テストを行
った。
【0043】固定弁体30に可動弁体20を軸力30k
gfで押さえつけながら、流体通路22、32に80℃
の温水を1kg/cm2 の圧力で注入し、レバー40で
可動弁体20を摺動させた。10000回の摺動テスト
後、各弁体を取り出し、固定弁体30の摺接面31を観
察して非晶質硬質炭素膜34の剥離の有無を調べた。
【0044】結果は表1に示す通りである。この結果よ
り明らかに、面取り部23のない可動弁体20と、非晶
質硬質炭素膜34を側面35まで形成しない固定弁体3
0との組み合わせ(No.4)では、非質硬質炭素膜3
4が大部分剥離していた。
【0045】これに対し、面取り部23を備えた可動弁
体20及び/又は非晶質硬質炭素膜34を側面35まで
形成した固定弁体30を組み合わせたもの(No.1〜
3)では、非質硬質炭素膜34の剥離が極めて少なかっ
た。特に、面取り部23を備えた可動弁体20と非晶質
硬質炭素膜34を側面35まで形成した固定弁体30と
の組み合わせ(No.1)は、非質硬質炭素膜34の剥
離が全くなく最も優れた結果であった。
【0046】
【表1】
【0047】次に、上記No.1〜4の組み合わせによ
る摺動テストを繰り返し、長期使用状態におけるレバー
40の操作力の経時変化を調べた。測定方法は、上記と
同様にフォーセットバルブ10に各弁体を組み込んで、
レバー40により可動弁体20を摺動させる時に必要な
操作力をプッシュ−プルゲージで測定した。この測定を
1万回の摺動毎に行い、10万回までの変化を見た。
【0048】結果は図6に示す通りである。この結果よ
り明らかに、面取り部23のない可動弁体20と、非晶
質硬質炭素膜34を側面35まで形成しない固定弁体3
0との組み合わせ(No.4)では、非晶質硬質炭素膜
34の剥離が激しいことから急激に操作力が上昇し、2
万回程度でテスト不能となった。
【0049】これに対し、本発明実施例である、面取り
部23を備えた可動弁体20及び/又は非晶質硬質炭素
膜34を側面35まで形成した固定弁体30を組み合わ
せたもの(No.1〜3)では、非晶質硬質炭素膜34
の剥離が極めて少ないため、低い操作力を長期間維持で
きることがわかった。特に、面取り部23を備えた可動
弁体20と非晶質硬質炭素膜34を側面35まで形成し
た固定弁体30との組み合わせ(No.1)は、非質硬
質炭素膜34の剥離が全くないため、10万回の摺動後
も0.6kgf程度の極めて低い操作力を維持してい
た。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、互いに摺
接する二つの弁体のうち、少なくとも一方の弁体の摺接
面に非晶質硬質炭素膜を形成するとともに、他方の弁体
の摺接面端部に幅が0.05〜1.0mmの面取り部を
備えてディスクバルブを構成したことによって、摺動時
に非晶質硬質炭素膜に傷をつけることがなく、剥離を防
止することができる。
【0051】また、本発明によれば、互いに摺接する二
つの弁体のうち、少なくとも一方の弁体に、摺動面全体
及び側面へ0.1mm以上広がった領域まで非晶質硬質
炭素膜を形成したり、あるいは摺接面に形成した凹部中
に非晶質硬質炭素膜を形成してディスクバルブを構成し
たことによって、摺動時に非晶質硬質炭素膜が端部から
剥離することを防止できる。
【0052】したがって、本発明によれば、使用中の非
晶質硬質炭素膜の剥離を防止し、良好な摺動性と耐磨耗
性を維持できることから、長期の使用にわたって高い性
能を維持するディスクバルブを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスクバルブを構成する可動弁体と
固定弁体を示す断面図である。
【図2】図1の可動弁体の他の実施例を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の他の実施例に係るディスクバルブを構
成する可動弁体と固定弁体を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施例に係るディスクバルブを構
成する固定弁体の断面図である。
【図5】本発明のディスクバルブを構成する固定弁体の
製造工程を説明するための断面図である。
【図6】本発明及び比較例のディスクバルブにおける操
作回数と操作力の関係を示すグラフである。
【図7】従来のディスクバルブにおける可動弁体と固定
弁体を示す断面図である。
【図8】一般的なディスクバルブを示す斜視図である。
【符号の説明】
10:ディスクバルブ 20:可動弁体 30:固定弁体 21、31:摺接面 22、32:流体通路 23、33:面取り部 24、34:非晶質硬質炭素膜 25、35:側面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに摺接する二つの弁体のうち、少なく
    とも一方の弁体の摺接面に非晶質硬質炭素膜を形成する
    とともに、他方の弁体の摺接面端部に幅が0.05〜
    1.0mmの面取り部を備えてなるディスクバルブ。
  2. 【請求項2】互いに摺接する二つの弁体のうち、少なく
    とも一方の弁体に、弁体の摺接面全体及び側面へ0.1
    mm以上広がった領域まで非晶質硬質炭素膜を形成して
    なるディスクバルブ。
  3. 【請求項3】互いに摺接する二つの弁体のうち、少なく
    とも一方の弁体の摺接面に形成した凹部中に非晶質硬質
    炭素膜を形成してなるディスクバルブ。
JP32476494A 1994-12-27 1994-12-27 ディスクバルブ Pending JPH08178091A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32476494A JPH08178091A (ja) 1994-12-27 1994-12-27 ディスクバルブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32476494A JPH08178091A (ja) 1994-12-27 1994-12-27 ディスクバルブ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08178091A true JPH08178091A (ja) 1996-07-12

Family

ID=18169421

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32476494A Pending JPH08178091A (ja) 1994-12-27 1994-12-27 ディスクバルブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08178091A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006090414A (ja) * 2004-09-22 2006-04-06 Toshiba Corp スライドバルブ装置及びスライドバルブ装置の製造方法
JP2007526974A (ja) * 2004-03-05 2007-09-20 ウオーターズ・インベストメンツ・リミテツド 低摩擦コーティングを備えた弁
JP2008057790A (ja) * 2007-11-19 2008-03-13 Toshiba Corp スライドバルブ装置
WO2013129560A1 (ja) * 2012-02-28 2013-09-06 株式会社キッツ 高圧用トラニオン型ボール弁並びに水素ステーション
WO2023167141A1 (ja) * 2022-03-03 2023-09-07 株式会社デンソー バルブ装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007526974A (ja) * 2004-03-05 2007-09-20 ウオーターズ・インベストメンツ・リミテツド 低摩擦コーティングを備えた弁
JP4768709B2 (ja) * 2004-03-05 2011-09-07 ウオーターズ・テクノロジーズ・コーポレイシヨン 低摩擦コーティングを備えた弁
JP2006090414A (ja) * 2004-09-22 2006-04-06 Toshiba Corp スライドバルブ装置及びスライドバルブ装置の製造方法
US7849874B2 (en) 2004-09-22 2010-12-14 Kabushiki Kaisha Toshiba Slide valve apparatus and method of manufacturing slide valve apparatus
JP2008057790A (ja) * 2007-11-19 2008-03-13 Toshiba Corp スライドバルブ装置
WO2013129560A1 (ja) * 2012-02-28 2013-09-06 株式会社キッツ 高圧用トラニオン型ボール弁並びに水素ステーション
JPWO2013129560A1 (ja) * 2012-02-28 2015-07-30 株式会社キッツ 高圧用トラニオン型ボール弁並びに水素ステーション
US9546736B2 (en) 2012-02-28 2017-01-17 Kitz Corporation Trunnion ball valve for high pressure, and hydrogen station
WO2023167141A1 (ja) * 2022-03-03 2023-09-07 株式会社デンソー バルブ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6935618B2 (en) Valve component with multiple surface layers
US9909677B2 (en) Faucet component with coating
US5829735A (en) Disc valve
US8118055B2 (en) Valve component for faucet
EP2136116B1 (en) Faucet
US4856758A (en) Silicon carbide valve elements
CA2748920C (en) Faucet with wear-resistant valve component
JPH08178091A (ja) ディスクバルブ
JPH08233121A (ja) フォーセットバルブ
JPH08128541A (ja) ディスクバルブ及びその評価方法
JP4126455B2 (ja) フォーセットバルブ
JP3025938B2 (ja) ディスクバルブ
JPH07180774A (ja) ディスクバルブ
JPH07232354A (ja) ディスク基板成形用ディスク原盤、金型、及びこれらの組み合わせ
JPH06265030A (ja) セラミック製ディスクバルブ
JPH08178090A (ja) 摺動部材およびこれを用いたディスクバルブ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050623