JP2023128536A - 触媒充填容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】プレス加工による寸法精度の悪化を防ぎつつ、反応ガスの化学反応の効率低下を防ぐことの可能な触媒充填容器を提供する。【解決手段】触媒充填容器は、天地方向に対し交差する方向の流路長さが天地方向の流路高さより大きい構成である。天板20は、触媒充填流路61の天地方向上側に配置され、触媒充填流路61の上壁21を構成する。底板30は、触媒充填流路61の天地方向下側に配置され、触媒充填流路61の下壁31を構成する。触媒60は、天板20と底板30との間に形成される触媒充填流路61内に充填され、触媒充填流路61内を流れる反応ガスの化学反応を促進させるものである。この触媒充填容器は、触媒充填流路61に反応ガスが流入する入口70における天地方向の開口高さH_INと、触媒充填流路61から反応ガスが流出する出口80における天地方向の開口高さH_OUTとが異なっている。【選択図】図2
Description
本発明は、燃料電池システムに用いられる触媒充填容器に関するものである。
従来、燃料電池システムに用いられ、原燃料ガスなどの反応ガスの改質または脱硫などを行うための触媒が充填される触媒充填容器が知られている。なお、本明細書において、反応ガスとは、触媒の作用により化学反応を生じるガスをいう。
燃料電池システムに用いられる触媒充填容器は、高温環境下にて使用される。そのため、触媒充填容器を構成する天板または底板が経年変化などで変形した場合、天板の下面と触媒との間に空間が生じることがある。特に、天地方向に対し交差する方向の流路長さが天地方向の流路高さより大きい、いわゆる横置きの触媒充填容器では、その天板の下面と触媒との間に生じる空間が天板の下面に沿って拡がることがある。
それに対し、特許文献1に記載の触媒充填容器は、天板のプレス加工により、天板から底板側に向けて突出するリブを複数個所に設けている。これにより、この触媒充填容器は、触媒と天板との間に空間が生じた場合でも、その空間を流れる反応ガスが複数のリブを通過する際に触媒に潜り込むようにして、反応ガスの化学反応の効率低下を防いでいる。
しかしながら、特許文献1に記載の触媒充填容器のように、天板の複数個所にリブを設けると、プレス加工による歪みが大きくなり、天板の各部位の寸法精度が悪化するといった問題がある。また、プレス加工による加工コストも高くなるといった問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、プレス加工による寸法精度の悪化を防ぐと共に、反応ガスの化学反応の効率低下を防ぐことの可能な触媒充填容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明によると、燃料電池システム(1)に用いられ、天地方向に対し交差する方向の流路長さが天地方向の流路高さより大きい触媒充填容器は、天板(20)、底板(30)、および粒状の触媒(60)を備える。天板は、触媒充填流路(61)の天地方向上側に配置され、触媒充填流路の上壁(21)を構成する。底板は、触媒充填流路の天地方向下側に配置され、触媒充填流路の下壁(31)を構成する。触媒は、天板と底板との間に形成される触媒充填流路内に充填され、触媒充填流路内を流れる反応ガスの化学反応を促進させるものである。そして、この触媒充填容器は、触媒充填流路に反応ガスが流入する入口(70)における天地方向の開口高さ(H_IN)と、触媒充填流路から反応ガスが流出する出口(80)における天地方向の開口高さ(H_OUT)とが異なっている。
これによれば、経年変化などにより触媒充填流路内で天板の一部と触媒との間に空間が生じた場合でも、その空間を流れる反応ガスを入口から出口までの間で触媒に潜り込ませて触媒に当てることが可能となる。したがって、触媒充填容器を流れる反応ガスの化学反応の効率低下を防ぐことができる。
さらに、この触媒充填容器の構成によれば、天板にリブを設けることと同様の効果を奏するので、リブを廃止するか、又はリブの数を減らすことが可能である。したがって、この触媒充填容器は、プレス加工による寸法精度の悪化を防ぐことができる。
さらに、この触媒充填容器の構成によれば、天板にリブを設けることと同様の効果を奏するので、リブを廃止するか、又はリブの数を減らすことが可能である。したがって、この触媒充填容器は、プレス加工による寸法精度の悪化を防ぐことができる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。本開示の触媒充填容器は、燃料電池システム1が備える改質器2または脱硫器3に適用することが可能なものである。なお、第1実施形態では、本開示の触媒充填容器を改質器2に適用した例について説明する。
第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。本開示の触媒充填容器は、燃料電池システム1が備える改質器2または脱硫器3に適用することが可能なものである。なお、第1実施形態では、本開示の触媒充填容器を改質器2に適用した例について説明する。
まず、燃料電池システム1の構成について説明する。図1に示すように、燃料電池システム1は、燃料電池スタック4、燃焼器5、改質器2、蒸発器6、エジェクタ7、空気予熱器8、脱硫器3、排熱回収器9などを備えている。そのうち、燃料電池スタック4、燃焼器5、改質器2、蒸発器6、エジェクタ7、空気予熱器8は、モジュール化された燃料電池装置10を構成している。
燃料電池スタック4は、燃料ガスと酸化剤ガスとを用いた電気化学反応により発電する。本実施形態では、燃料ガスとして、改質器2での水蒸気改質反応により生成した水素ガスと一酸化炭素とを含むガスが用いられる。酸化剤ガスとして、空気が用いられる。燃料電池スタック4において燃料ガス中の水素と酸化剤ガス中の酸素との電気化学反応により電気エネルギが発生する。
燃料電池スタック4は、セルスタックとも呼ばれるものであり、図示しない複数の燃料電池セルの集合体である。各燃料電池セルは、固体酸化物形の燃料電池セル(即ち、SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)であり、平板状の固体電解質の一方側の面に燃料極(即ち、アノード)が形成され、他方側の面に空気極(即ち、カソード)が形成された構成となっている。燃料極および空気極は、いずれも導電性のセラミックスで形成された多孔質体である。燃料電池スタック4では、複数の燃料電池セルが積層されており、これらが電気的に直列接続されたものである。
燃料電池スタック4は、燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電するが、その発電に使用されなかった残りの燃料ガスと酸化剤ガスはそれぞれ、燃料電池スタック4から排出される。すなわち、燃料ガスを含む排出ガスである燃料オフガスGfa、Gfbと、酸化剤ガスを含む排出ガスである酸化剤オフガスGaとが、燃料電池スタック4からそれぞれ排出される。なお、酸化剤オフガスGaは空気オフガスと呼ばれることもある。
燃料電池スタック4から排出される燃料オフガスGfa、Gfbは、燃焼器導入流路11と燃料リサイクル流路12とへ分かれて流通する。燃焼器導入流路11の下流側端部は燃焼器5に接続されており、燃焼器導入流路11は、燃料オフガスGfaを燃焼器5に導く。その一方で、燃料リサイクル流路12の下流側端部は、エジェクタ7の吸引口72に接続されている。燃料リサイクル流路12は、燃料オフガスGfbをエジェクタ7の吸引口72に導く。従って、燃料リサイクル流路12は、改質器2に供給される原燃料ガスに燃料オフガスGfbを合流させる。
また、燃料電池スタック4から排出される酸化剤オフガスGaは、オフガス流路13を流通する。オフガス流路13の下流側端部は、燃焼器5に接続されている。オフガス流路13は、酸化剤オフガスGaを燃焼器5に導く。
燃焼器5には、燃料ガスを含む燃料オフガスGfaが燃焼器導入流路11から供給され、酸化剤ガスを含む酸化剤オフガスGaがオフガス流路13から供給される。そして、燃焼器5は、その供給された燃料オフガスGfaに含まれる燃料ガスと、供給された酸化剤オフガスGaとを燃焼させる。例えば、燃焼器5では、燃料オフガスGfaと酸化剤オフガスGaとの混合ガスが、図示しない着火器で着火されて燃焼し、その燃焼により高温の燃焼ガスGcが生成される。その燃焼ガスGcが燃焼器5から燃焼ガス流路14を流れる際に、燃焼ガスGcの高熱が改質器2等へ供給される。
改質器2には、エジェクタ7から、原燃料ガスと水蒸気との混合ガスGrfが供給される。なお、改質器2に供給される原燃料ガスは、炭化水素(例えば、メタン)を含むガスである都市ガスである。改質器2は、その混合ガスGrfを、燃焼ガスGcを含む熱媒体によって加熱し、触媒上で水蒸気改質反応させることにより、その混合ガスGrfに含まれる原燃料ガスを、水素を含む燃料ガスに改質する。改質器2で改質された燃料ガスは、燃料電池スタック4の燃料極へ供給される。
燃焼ガス流路14は、燃焼器5から改質器2、空気予熱器8、蒸発器6、排熱回収器9を経由している。そのため、改質器2で混合ガスGrfを加熱するために利用された燃焼ガスGcは改質器2から排出された後、空気予熱器8および蒸発器6を流れ、その空気予熱器8と蒸発器6にて熱源として利用される。
空気予熱器8には、燃料電池システム1の外部から空気が供給される。空気予熱器8は、燃焼ガスGcと、空気予熱器8に供給された空気とを熱交換させて、その空気を加熱する。すなわち、空気予熱器8は、燃焼ガスGcと空気とを熱交換させる熱交換器である。空気予熱器8は、その予め加熱した空気を燃料電池スタック4の空気極へ供給する。
蒸発器6には、燃料電池システム1の外部から水が供給される。蒸発器6は、燃焼ガスGcと、蒸発器6に供給された水とを熱交換させ、その熱交換によってその水を加熱し、水蒸気を生成する。すなわち、蒸発器6は、燃焼ガスGcと水とを熱交換させる熱交換器である。蒸発器6は、生成した水蒸気を、エジェクタ7の流入口74と蒸発器6とを接続するガス流路の途中に設けられた合流部15へ流出させる。
蒸発器6から流出した燃焼ガスGcは、燃料電池装置10の外部に設けられた排熱回収器9へ供給される。その排熱回収器9は、その供給された燃焼ガスGcの熱を回収する。例えば、排熱回収器9は、その燃焼ガスGcと水との熱交換により、その水を加熱し、給湯用の湯を生成する。
脱硫器3には、燃料電池システム1の外部から原燃料ガス(例えば、都市ガス)が供給される。脱硫器3は、その原燃料ガスに含まれる硫黄成分を除去する。脱硫器3は、硫黄成分を除去した後の原燃料ガスを合流部15へ流出させる。
エジェクタ7は、原燃料ガスと水蒸気との混合ガスGrfと、燃料リサイクル流路12から供給された燃料オフガスGfbとを混合して改質器2へ供給する。エジェクタ7は、流入口74と、吸引口72と、吐出口73とを有する。
エジェクタ7の流入口74には、合流部15が設けられたガス流路が接続されており、そのガス流路から原燃料ガスと水蒸気との混合ガスGrfが流入する。エジェクタ7の吸引口72には、燃料リサイクル流路12の下流側端部が接続されている。エジェクタ7の吐出口73には改質器2が接続されている。
エジェクタ7は、エジェクタ7の内部の図示しないノズルから原燃料ガスと水蒸気との混合ガスGrfを噴射することで、その負圧により、燃料リサイクル流路12が接続された吸引口72から燃料オフガスGfbをエジェクタ7の内部に吸引する。そして、エジェクタ7は、原燃料ガスと水蒸気との混合ガスGrfと、吸引した燃料オフガスGfbとを混合し、その混合した混合ガスGrfを吐出口73から吐出する。エジェクタ7の吐出口73から吐出された混合ガスGrfは、改質器2へ供給される。
次に、本実施形態の触媒充填容器の一例としての改質器2について、図2~図6を参照しつつ詳細に説明する。なお、図2、図4~6に記載した上下を示す矢印は、改質器2が燃料電池装置10の一部に組み込まれて使用される際の天地方向上下を示している。また、図2、図6では、触媒60を見やすくするために模式的に大きく記載している。これらのことは、後述する第2~第10実施形態および第1、第2比較例で参照する図7~図18でも同じである。
図2に示すように、改質器2は、天地方向に対し交差する方向の流路長さが、天地方向の流路高さよりも大きい、いわゆる横置きの触媒充填容器である。改質器2は、天板20、底板30、入口側仕切部材40、出口側仕切部材50、触媒60などを備えている。改質器2の内側には、触媒60が配置される触媒充填流路61が形成されている。なお、改質器2の下側には、燃焼器5から排出された燃焼ガスGcが流れる燃焼ガス流路14が設けられている。燃焼ガス流路14中に記載した炎の印141は、燃焼ガス流路14の中で比較的高温となる位置(即ち、燃焼ガスGcの上流側)を示したものである。なお、炎の印141は説明のために記載したものであり、そこに炎が存在するとは限らない。
図2の白抜き矢印INに示すように、改質器2の入口70には、上述したエジェクタ7から原燃料ガスと水蒸気との混合ガスGrfが供給される。一方、図2の白抜き矢印OUTに示すように、改質器2の出口80からは、改質器2内での水蒸気改質により生成された水素と一酸化炭素とを含む燃料ガスが燃料電池スタック4の燃料極に向けて排出される。以下の説明では、触媒充填流路61を通過するガス(即ち、混合ガス、燃料オフガス及び燃料ガス)を、反応ガスと呼ぶこととする。
なお、入口70とは、触媒充填流路61に反応ガスが流入する開口部をいい、出口80とは、触媒充填流路61から反応ガスが流出する開口部をいう。本実施形態では、入口70における天地方向の開口高さ(以下、「入口70の開口高さH_IN」という)と、出口80における天地方向の開口高さ(以下、「出口80の開口高さH_OUT」という)とが異なっている。具体的には、入口70の開口高さH_INよりも、出口80の開口高さH_OUTの方が小さく形成されている。なお、本実施形態では、入口70の開口高さH_INと出口80の開口高さH_OUTは、天板20と底板30の形状により定められている。
天板20は、触媒充填流路61の天地方向上側に配置され、触媒充填流路61の上壁21などを構成している。天板20は、例えば金属板のプレス加工により形成される。そのため、本実施形態の天板20は、改質器2の触媒充填流路61の上壁21を構成すると共に、改質器2の入口70よりも上流側にある上流側流路71の上壁22と、改質器2の出口80よりも下流側にある下流側流路81の上壁24を形成している。すなわち、天板20は、触媒充填流路61の上壁21と、上流側流路71の上壁22と、下流側流路81の上壁24とを一体に形成している。
天板20において触媒充填流路61の上壁21は、上流側流路71の上壁22よりも天地方向下側に位置している。そのため、触媒充填流路61の上壁21と上流側流路71の上壁22との間には、段差23(以下、「入口上段差23」という)が設けられている。また、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、下流側流路81の上壁24よりも天地方向下側に位置している。そのため、触媒充填流路61の上壁21と下流側流路81の上壁24との間にも、段差25(以下、「出口上段差25」という)が設けられている。
さらに、天板20において、触媒充填流路61の上壁21のうち入口70側の部位(即ち、入口上段差23の下面231)は、触媒充填流路61の上壁21のうち出口80側の部位(即ち、出口上段差25の下面251)よりも天地方向上側に位置している。そして、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側から出口80側に向かい、天地方向の下側に連続して傾斜している。
一方、底板30は、触媒充填流路61の天地方向下側に配置され、触媒充填流路61の下壁31を構成している。底板30も、例えば金属板のプレス加工により形成される。本実施形態の底板30も、改質器2の触媒充填流路61の下壁31を形成すると共に、上流側流路71の下壁32と、下流側流路81の下壁34を形成している。すなわち、底板30は、触媒充填流路61の下壁31と、上流側流路71の下壁31と、下流側流路81の下壁34とを一体に形成している。
底板30において触媒充填流路61の下壁31は、上流側流路71の下壁32よりも天地方向下側に位置している。そのため、底板30において触媒充填流路61の下壁31と、上流側流路71の下壁32との間には、段差33(以下、「入口下段差33」という)が設けられている。また、底板30において触媒充填流路61の下壁31は、下流側流路81の下壁34よりも天地方向下側に位置している。そのため、底板30において触媒充填流路61の下壁31と、下流側流路81の下壁34との間にも、段差35(以下、「出口下段差35」という)が設けられている。
さらに、底板30において、触媒充填流路61の下壁31のうち入口70側の部位(即ち、入口下段差33の下面331)は、触媒充填流路61の下壁31のうち出口80側の部位(即ち、出口下段差35の下面351)よりも天地方向上側に位置している。そして、底板30において触媒充填流路61の下壁31は、入口70側から出口80側に向かい、天地方向の下側に連続して傾斜している。また、水平に対する底板30の傾斜角は、水平に対する天板20の傾斜角よりも小さく設定されている。本実施形態では、上述した天板20の形状と底板30の形状により、入口70の開口高さH_INよりも、出口80の開口高さH_OUTの方が小さく形成されている。
図3に示すように、本実施形態の改質器2は、天地方向から見て円環状に形成されている。その円環状の中央部に改質器2の入口70が設けられ、外縁部に改質器2の出口80が設けられる。そのため、本実施形態の改質器2は、入口70における天地方向に垂直な方向の開口長さ(本実施形態では、入口70の周長)よりも、出口80における天地方向に垂直な方向の開口長さ(本実施形態では、出口80の周長)が大きい構成となっている。したがって、本実施形態では、入口70の開口高さH_INよりも、出口80の開口高さH_OUTを小さく形成したことで、仮に入口70の開口高さH_INと出口80の開口高さH_OUTとを同一に形成した場合に比べて、入口70の開口断面積と出口80の開口断面積とを近づけることが可能である。これにより、入口70から流入する反応ガスの流速と出口80から流出する反応ガスの流速とを近づけることが可能となる。なお、入口70の開口断面積と出口80の開口断面積とは実質的に同一にすることがより好ましい。これにより、入口70から流入する反応ガスの流速と出口80から流出する反応ガスの流速とを揃えることが可能となる。
なお、円環状に形成された改質器2の場合、入口70の開口断面積と出口80の開口断面積とを同一にするには、次の(式1)を満たせばよい。
2πR_IN×H_IN=2πR_OUT×H_OUT ・・・(式1)
ただし、πは円周率、R_INは入口70の半径、R_OUTは出口80の半径である。
2πR_IN×H_IN=2πR_OUT×H_OUT ・・・(式1)
ただし、πは円周率、R_INは入口70の半径、R_OUTは出口80の半径である。
図2に炎の印141で示したように、本実施形態では、触媒充填流路61において出口80側の領域が、入口70側の領域に比べて燃料電池システム1からの受熱量が大きく、比較的高温となる構成である。本実施形態では、入口70の開口高さH_INよりも、出口80の開口高さH_OUTを小さく形成することで、仮に入口70の開口高さH_INと出口80の開口高さH_OUTとを同一に形成した場合と比べると、出口80を通過する反応ガスの流速が速くなる。下記の(式2)~(式5)に示したように、熱伝達率は、速度の関数となっており、速度Vを大きくすると熱伝導率λpが増大し、温度を増大させることができる。
ただし、上記(式2)~(式5)において、Qは交換熱量、Aは伝熱面積、htcは流体と触媒60との間の熱伝達率、ΔTは対数平均温度差、Nupは流体と触媒60との間のヌセルト数、λpはガス熱伝導率、Prpはプラントル数、μは粘性係数、dpは代表長さ、Repはレイノルズ数、Vは空塔速度である。
図1および図4に示すように、入口側仕切部材40は、入口70に配置された、例えば金属製の板材である。入口側仕切部材40は、触媒充填流路61内から上流側の流路に触媒60が移動することを防ぐと共に、反応ガスを通す複数のスリット41を有している。本実施形態では、複数のスリット41の開口高さは、入口70の開口高さH_INと略同一に形成されている。なお、後述の第11実施形態で説明するように、入口側仕切部材40の有するスリット41の上端を、天板20における触媒充填流路61の上壁21の下面(具体的には、入口上段差23の下面231)よりも天地方向下側に形成してもよい。
図1および図5に示すように、出口側仕切部材50は、出口80に配置された、例えば金属製の板材である。出口側仕切部材50は、触媒充填流路61内から上流側の流路に触媒60が移動することを防ぐと共に、反応ガスを通す複数のスリット51を有している。本実施形態では、複数のスリット51の開口高さは、出口80の開口高さH_OUTと略同一に形成されている。なお、後述の第11実施形態で説明するように、出口側仕切部材50の有するスリット51の上端を、天板20における触媒充填流路61の上壁21の下面(具体的には、出口上段差25の下面251)よりも天地方向下側に形成してもよい。
触媒60は、粒子状(例えば、略球形状)に形成され、触媒充填流路61内に充填される。触媒60は、触媒充填流路61内を流れる反応ガスの化学反応(具体的には、水蒸気改質反応)を促進させる。触媒60として、例えば、ニッケル系またはルテニウム系の触媒材料とアルミナとを燒結した多孔質体が用いられる。改質器2は、加熱された反応ガスと水蒸気を触媒60の存在のもとで水蒸気改質反応させる。なお、具体的には、改質器2は、以下の反応式F1に示す改質反応、および反応式F2に示すシフト反応により、水素と一酸化炭素を含む燃料ガスを生成する。
CH4+H2O→CO+3H2 ・・・(F1)
CO+H2O→CO2+H2 ・・・(F2)
CO+H2O→CO2+H2 ・・・(F2)
次に、改質器2の触媒充填流路61内に触媒60を充填する方法の一例について説明する。
図6に示すように、触媒60の充填方法は、まず、底板30に入口側仕切部材40と出口側仕切部材50を固定し、その間に所定量の触媒60を載置する。次に、矢印Fに示すように、触媒60の上方から天板20を被せ、天板20から触媒60に荷重を掛けつつ、加振することで、触媒充填流路61内に触媒60を充填する。このとき、本実施形態では、底板30が入口70側から出口80側に向かい、天地方向の下側に傾斜しているので、触媒60が自重により出口80側に移動しやすい構造となっている。そのため、触媒60を充填する際に行う加振などの作業工程を容易に行うことができる。
また、本実施形態では、天板20において触媒充填流路61の上壁21が、上流側流路71の上壁22よりも天地方向下側に位置し、且つ、下流側流路81の上壁24よりも天地方向下側に位置している。そのため、天板20に入口上段差23と出口上段差25が設けられていることで、天板20において触媒充填流路61の上壁21の剛性が高くなっている。さらに、底板30において触媒充填流路61の下壁31が、上流側流路71の下壁32よりも天地方向下側に位置し、且つ、下流側流路81の下壁34よりも天地方向下側に位置している。そのため、底板30に入口下段差33と出口下段差35が設けられていることで、底板30において触媒充填流路61の下壁31の剛性が高くなっている。したがって、触媒60を充填する作業工程において、天板20から触媒60に荷重をかけやすくなっており、さらに底板30もその荷重を受け止めやすくなっているので、小さな荷重で触媒60を充填することができる。
ここで、上述した本実施形態の改質器2と比較するため、第1比較例の改質器201について、図17を参照して説明する。
図17に示すように、第1比較例の改質器201は、天板20と底板30の両方とも上流側流路71から下流側流路81に亘り平坦に形成されている。この場合、触媒60を充填する工程において、触媒60が自重により移動することが少ないので、触媒60を充填する際に大きく加振する作業工程が必要となる。また、第1比較例の改質器201は、天板20と底板30の剛性が、第1実施形態のものに比べて低いので、触媒60を充填する作業工程において、天板20から触媒60に対して大きい荷重をかけることが必要となる。そのため、第1比較例の改質器201は、本実施形態の改質器2に比べて、触媒60の充填率が低いものとなる。
さらに、上述した本実施形態の改質器2と比較するため、第2比較例の改質器202について、図18を参照して説明する。
図18に示すように、第2比較例の改質器202は、入口70の開口高さH_INと、出口80の開口高さH_OUTとが同一である。また、第2比較例の改質器202は、天板20をプレス加工することで、天板20から底板30側に向けて突出するリブ203を複数個所に設けている。これにより、第2比較例の改質器202では、経年変化などで天板20と触媒60との間に空間が生じた場合でも、その空間を流れる反応ガスが複数のリブ203を通過する際に触媒60に潜り込むので、反応ガスの化学反応の効率低下を防ぐことが可能である。
しかし、第2比較例の改質器202のように、天板20に対して複数個所にリブ203を設けると、プレス加工による歪みが大きくなり、天板20の各部位の寸法精度が悪化するといった問題がある。また、プレス加工による加工コストも高くなるといった問題がある。
さらに、第2比較例の改質器202は、底板30が水平に形成されているので、触媒60を充填する際に、触媒60が自重により移動することが少ないので、触媒60を充填する際に大きく加振する作業工程が必要となる。
そのような第1、第2比較例の改質器201、202に対し、本実施形態の改質器2は、次の作用効果を奏するものである。
(1)本実施形態の改質器2は、横置きの触媒充填容器において、入口70の開口高さH_INと、出口80の開口高さH_OUTとが異なっている構成である。
これによれば、経年変化などにより触媒充填流路61内で天板20の一部と触媒60との間に空間が生じた場合でも、その空間を流れる反応ガスを、開口高さH_OUTの小さい出口80側の領域で触媒60に潜り込ませて触媒60に当てることが可能である。したがって、改質器2を流れる反応ガスの化学反応(本実施形態では、水蒸気改質反応)の効率低下を防ぐことができる。
さらに、本実施形態の改質器2の構成によれば、第2比較例のような天板20にリブ203を設ける構成と同様の効果を奏するので、リブ203を廃止するか、又はリブ203の数を減らすことが可能である。したがって、本実施形態の改質器2は、プレス加工による寸法精度の悪化を防ぐことができる。
(1)本実施形態の改質器2は、横置きの触媒充填容器において、入口70の開口高さH_INと、出口80の開口高さH_OUTとが異なっている構成である。
これによれば、経年変化などにより触媒充填流路61内で天板20の一部と触媒60との間に空間が生じた場合でも、その空間を流れる反応ガスを、開口高さH_OUTの小さい出口80側の領域で触媒60に潜り込ませて触媒60に当てることが可能である。したがって、改質器2を流れる反応ガスの化学反応(本実施形態では、水蒸気改質反応)の効率低下を防ぐことができる。
さらに、本実施形態の改質器2の構成によれば、第2比較例のような天板20にリブ203を設ける構成と同様の効果を奏するので、リブ203を廃止するか、又はリブ203の数を減らすことが可能である。したがって、本実施形態の改質器2は、プレス加工による寸法精度の悪化を防ぐことができる。
(2)本実施形態の改質器2は、触媒充填流路61において、入口70と出口80のうち、開口高さH_OUTの小さい出口80側の領域が、開口高さの大きい入口70側の領域に比べて、燃焼ガス流路14を流れる燃焼ガスGcからの受熱量が大きく、高温となる構成である。
これによれば、本実施形態の改質器2は、触媒充填流路61において、開口高さH_OUTの小さい出口80側の領域の触媒60がより高温となる構成である。そして、その出口80側の領域で高温となった触媒60に対し反応ガスを集中的に当てることで、触媒60の性能を十分に引き出すことができ、化学反応をより促進できる。
これによれば、本実施形態の改質器2は、触媒充填流路61において、開口高さH_OUTの小さい出口80側の領域の触媒60がより高温となる構成である。そして、その出口80側の領域で高温となった触媒60に対し反応ガスを集中的に当てることで、触媒60の性能を十分に引き出すことができ、化学反応をより促進できる。
(3)本実施形態では、天板20は、入口70側の部位(即ち、入口上段差23の下面231)が出口80側の部位(即ち、出口上段差25の下面251)に対して天地方向の上側に位置している。そして、天板20は、入口70から出口80に向かい天地方向下側に傾斜している。
これによれば、天板20を入口70から出口80に向かい下側に傾斜する構成とすることで、経年変化などにより触媒充填流路61内で天板20の一部と触媒60との間に空間が生じた場合でも、触媒充填流路61の中で天板20が傾斜した下側の領域では、天板20と触媒60との間に空間が生じない。そのため、天板20と触媒60との間の空間を流れる反応ガスを、触媒充填流路61の中で天板20が傾斜した下側の領域で触媒60に潜り込ませて触媒60に当てることが可能となる。
これによれば、天板20を入口70から出口80に向かい下側に傾斜する構成とすることで、経年変化などにより触媒充填流路61内で天板20の一部と触媒60との間に空間が生じた場合でも、触媒充填流路61の中で天板20が傾斜した下側の領域では、天板20と触媒60との間に空間が生じない。そのため、天板20と触媒60との間の空間を流れる反応ガスを、触媒充填流路61の中で天板20が傾斜した下側の領域で触媒60に潜り込ませて触媒60に当てることが可能となる。
(4)本実施形態では、底板30は、入口70側の部位(即ち、入口下段差33の下面331)が出口80側の部位(即ち、出口下段差35の下面351)に対して天地方向の上側に位置している。そして、底板30は、入口70から出口80に向かい天地方向下側に傾斜している。
これによれば、底板30に傾斜部を設けて触媒60が自重により移動しやすい構造とすることで、触媒60を充填する際に行う加振を低減できる。さらに、天板20のうち底板30の高い方に対応する部位(即ち、天板20のうち入口70側の部位)を主に見て充填作業を行えばよいので、その作業を容易に行ことができる。
これによれば、底板30に傾斜部を設けて触媒60が自重により移動しやすい構造とすることで、触媒60を充填する際に行う加振を低減できる。さらに、天板20のうち底板30の高い方に対応する部位(即ち、天板20のうち入口70側の部位)を主に見て充填作業を行えばよいので、その作業を容易に行ことができる。
(5)本実施形態では、底板30において触媒充填流路61の下壁31は、上流側流路71の下壁32よりも天地方向下側に位置し、且つ、下流側流路81の下壁34よりも天地方向下側に位置している。
これによれば、底板30に入口下段差33と出口下段差35が設けられ、底板30において触媒充填流路61の下壁31の剛性を高めることが可能となる。そのため、触媒60を充填する作業工程において天板20から触媒60に荷重をかけやすくなるので、小さな荷重で触媒60を充填することができる。
これによれば、底板30に入口下段差33と出口下段差35が設けられ、底板30において触媒充填流路61の下壁31の剛性を高めることが可能となる。そのため、触媒60を充填する作業工程において天板20から触媒60に荷重をかけやすくなるので、小さな荷重で触媒60を充填することができる。
(6)本実施形態では、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、上流側流路71の上壁22よりも天地方向下側に位置し、且つ、下流側流路81の上壁24よりも天地方向下側に位置している。
これによれば、天板20に入口上段差23と出口上段差25が設けられ、天板20において触媒充填流路61の上壁21の剛性を高めることが可能となる。そのため、触媒60を充填する作業工程の際、天板20から触媒60に荷重をかけやすくなるので、小さな荷重で触媒60を充填することができる。
これによれば、天板20に入口上段差23と出口上段差25が設けられ、天板20において触媒充填流路61の上壁21の剛性を高めることが可能となる。そのため、触媒60を充填する作業工程の際、天板20から触媒60に荷重をかけやすくなるので、小さな荷重で触媒60を充填することができる。
(7)本実施形態では、入口70における天地方向に垂直な方向の開口長さ(本実施形態では、入口70の周長)は、出口80における天地方向に垂直な方向の開口長さ(本実施形態では、出口80の周長)よりも小さく形成されている。さらに、入口70の開口高さH_INは、出口80の開口高さH_OUTよりも大きく形成されている。
これによれば、仮に入口70の開口高さH_INと、出口80の開口高さH_OUTとを同一に形成したものと比べて、本実施形態では入口70の開口断面積と出口80の開口断面積との差が小さくなる。すなわち、本実施形態は入口70の開口断面積と出口80の開口断面積との差を小さくし、好ましくは実質的に同一として、入口70と出口80の反応ガスの流速を揃えることが可能となる。そのため、改質器2を長期使用した場合でも、反応ガスに含まれる不純物が触媒充填流路61内の一部の領域の触媒60に集中して付着してしまうことが防がれるので、触媒60の性能低下を防ぐことができる。
これによれば、仮に入口70の開口高さH_INと、出口80の開口高さH_OUTとを同一に形成したものと比べて、本実施形態では入口70の開口断面積と出口80の開口断面積との差が小さくなる。すなわち、本実施形態は入口70の開口断面積と出口80の開口断面積との差を小さくし、好ましくは実質的に同一として、入口70と出口80の反応ガスの流速を揃えることが可能となる。そのため、改質器2を長期使用した場合でも、反応ガスに含まれる不純物が触媒充填流路61内の一部の領域の触媒60に集中して付着してしまうことが防がれるので、触媒60の性能低下を防ぐことができる。
(8)本実施形態では、天板20および底板30は、入口70側から出口80側に向かい天地方向の下側に連続して傾斜している。
これによれば、入口70の開口断面積と出口80の開口断面積との差を小さくし、好ましくは実質的に同一としたとき、触媒充填流路61の途中においても流路断面積が実質的に同一となり、触媒充填流路61の全領域において反応ガスの流速を揃えることが可能となる。そのため、改質器2を長期使用した場合でも、反応ガスに含まれる不純物が一部の領域の触媒60に集中して付着してしまうことが防がれるので、触媒60の性能低下を防ぐことができる。
これによれば、入口70の開口断面積と出口80の開口断面積との差を小さくし、好ましくは実質的に同一としたとき、触媒充填流路61の途中においても流路断面積が実質的に同一となり、触媒充填流路61の全領域において反応ガスの流速を揃えることが可能となる。そのため、改質器2を長期使用した場合でも、反応ガスに含まれる不純物が一部の領域の触媒60に集中して付着してしまうことが防がれるので、触媒60の性能低下を防ぐことができる。
(第2~第11実施形態)
第2~第11実施形態は、第1実施形態に対して触媒充填容器としての改質器2の構成の一部を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
第2~第11実施形態は、第1実施形態に対して触媒充填容器としての改質器2の構成の一部を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
(第2実施形態)
図7に示すように、第2実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第1実施形態に対して、主に、底板30の形状を変更したものである。
図7に示すように、第2実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第1実施形態に対して、主に、底板30の形状を変更したものである。
底板30において触媒充填流路61の下壁31は、入口70側の部位(即ち、入口下段差33の下面331)が出口80側の部位(即ち、出口下段差35の下面351)よりも天地方向下側に位置している。そして、底板30において触媒充填流路61の下壁31は、入口70側から出口80側に向かい、天地方向の上側に連続して傾斜している。
一方、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側の部位(即ち、入口上段差23の下面231)が出口80側の部位(即ち、出口上段差25の下面251)よりも天地方向上側に位置している。そして、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側から出口80側に向かい、天地方向の下側に連続して傾斜している。そのため、第2実施形態でも、上述した天板20の形状と底板30の形状により、入口70の開口高さH_INよりも、出口80の開口高さH_OUTの方が小さく形成されている。
また、図7に炎の印141で示したように、第2実施形態でも、触媒充填流路61において出口80側の領域が、入口70側の領域に比べて高温となる構成である。すなわち、開口高さH_OUTの小さい出口80側の領域の触媒60がより高温となる構成である。そのため、その高温となった触媒60に対し反応ガスを集中的に当てることで、触媒60の性能を十分に引き出すことができ、化学反応を促進できる。
以上説明した第2実施形態の触媒充填容器としての改質器2も、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第3実施形態)
図8に示すように、第3実施形態の触媒充填容器としての改質器2も、第1実施形態に対して、主に、底板30の形状を変更したものである。
図8に示すように、第3実施形態の触媒充填容器としての改質器2も、第1実施形態に対して、主に、底板30の形状を変更したものである。
底板30において触媒充填流路61の下壁31は、入口70側から出口80側に亘り、水平に形成されている。
一方、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側の部位(即ち、入口上段差23の下面231)が出口80側の部位(即ち、出口上段差25の下面251)よりも天地方向上側に位置している。そして、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側から出口80側に向かい、天地方向の下側に連続して傾斜している。そのため、第3実施形態でも、上述した天板20の形状と底板30の形状により、入口70の開口高さH_INよりも、出口80の開口高さH_OUTの方が小さく形成されている。
また、図8に炎の印141で示したように、第3実施形態でも、触媒充填流路61において出口80側の領域が、入口70側の領域に比べて高温となる構成である。すなわち、開口高さH_OUTの小さい出口80側の領域の触媒60がより高温となる構成である。そのため、その高温となった触媒60に対し反応ガスを集中的に当てることで、触媒60の性能を十分に引き出すことができ、化学反応を促進できる。
以上説明した第3実施形態の触媒充填容器としての改質器2も、第1実施形態等と同様の作用効果を奏することができる。
なお、第3実施形態では、底板30において触媒充填流路61の下壁31は水平に形成されているので、触媒60の充填工程において、改質器2の天地方向上下を反転した状態で、触媒60を充填することで、その作業工程を容易に行うことができる。具体的に、この場合の触媒60の充填方法は、まず、天板20に入口側仕切部材40と出口側仕切部材50を固定し、その間に所定量の触媒60を載置する。次に、触媒60の上方から底板30を被せ、底板30から触媒60に荷重を掛けつつ、加振することで、触媒充填流路61内に触媒60を充填する。このとき、本実施形態では、天板20が傾斜しているので、触媒60が自重により入口70側へ移動しやすい構造となっている。そのため、触媒60を充填する際に行う加振などの作業工程を容易に行うことができる。
(第4実施形態)
図9に示すように、第4実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第1実施形態に対して、天板20と底板30の形状を変更したものである。
図9に示すように、第4実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第1実施形態に対して、天板20と底板30の形状を変更したものである。
天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側の部位(即ち、入口上段差23の下面231)が出口80側の部位(即ち、出口上段差25の下面251)よりも天地方向下側に位置している。そして、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側から出口80側に向かい、天地方向の上側に連続して傾斜している。
一方、底板30において触媒充填流路61の下壁31は、入口70側の部位(即ち、入口下段差33の下面331)が出口80側の部位(即ち、出口下段差35の下面351)よりも天地方向下側に位置している。そして、底板30において触媒充填流路61の下壁31は、入口70側から出口80側に向かい、天地方向の上側に連続して傾斜している。また、水平に対する底板30の傾斜角は、水平に対する天板20の傾斜角よりも大きく設定されている。そのため、第4実施形態でも、上述した天板20の形状と底板30の形状により、入口70の開口高さH_INよりも、出口80の開口高さH_OUTの方が小さく形成されている。
また、図9に炎の印141で示したように、第4実施形態でも、触媒充填流路61において出口80側の領域が、入口70側の領域に比べて高温となる構成である。すなわち、開口高さH_OUTの小さい出口80側の領域の触媒60がより高温となる構成である。入口70側から出口80側に流れる反応ガスは、高温となった触媒60に必ず当たるので、触媒60の性能を十分に引き出すことができ、化学反応を促進できる。
以上説明した第4実施形態の触媒充填容器としての改質器2も、第1実施形態等と同様の作用効果を奏することができる。
(第5実施形態)
図10に示すように、第5実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第1実施形態に対して、天板20と底板30の形状を変更したものである。
図10に示すように、第5実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第1実施形態に対して、天板20と底板30の形状を変更したものである。
天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側の部位(即ち、入口上段差23の下面231)が出口80側の部位(即ち、出口上段差25の下面251)よりも天地方向下側に位置している。そして、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側から出口80側に向かい、天地方向の上側に連続して傾斜している。
一方、底板30において触媒充填流路61の下壁31は、入口70側から出口80側に亘り、水平に形成されている。そのため、第5実施形態では、上述した天板20の形状と底板30の形状により、入口70の開口高さH_INよりも、出口80の開口高さH_OUTが大きく形成されている。
図10に炎の印141で示したように、第5実施形態では、触媒充填流路61において入口70側の領域が、出口80側の領域に比べて高温となる構成である。すなわち、開口高さH_INの小さい入口70側の領域の触媒60がより高温となる構成である。そのため、その高温となった触媒60に対し反応ガスを集中的に当てることで、触媒60の性能を十分に引き出すことができ、化学反応を促進できる。
以上説明した第5実施形態の触媒充填容器としての改質器2も、第1実施形態等と同様の作用効果を奏することができる。また、第5実施形態では、第3実施形態で説明したように、改質器2の天地方向上下を反転した状態で、触媒60を充填することで、その作業工程を容易に行うことができる。
(第6実施形態)
図11に示すように、第6実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第1実施形態に対して、主に、底板30の形状を変更したものである。
図11に示すように、第6実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第1実施形態に対して、主に、底板30の形状を変更したものである。
底板30において触媒充填流路61の下壁31は、入口70側の部位(即ち、入口下段差33の下面331)が出口80側の部位(即ち、出口下段差35の下面351)よりも天地方向上側に位置している。そして、底板30において触媒充填流路61の下壁31は、入口70から触媒充填流路61の途中37まで天地方向の下側に向けて傾斜しており、触媒充填流路61の途中37から出口80まで水平となっている。
一方、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側の部位(即ち、入口上段差23の下面231)が出口80側の部位(即ち、出口上段差25の下面251)よりも天地方向上側に位置している。そして、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側から出口80側に向かい、天地方向の下側に連続して傾斜している。そのため、第6実施形態でも、上述した天板20の形状と底板30の形状により、入口70の開口高さH_INよりも、出口80の開口高さH_OUTの方が小さく形成されている。
また、図11に炎の印141で示したように、第6実施形態でも、触媒充填流路61において出口80側の領域が、入口70側の領域に比べて高温となる構成である。すなわち、開口高さH_OUTの小さい出口80側の領域の触媒60がより高温となる構成である。そのため、その高温となった触媒60に対し反応ガスを集中的に当てることで、触媒60の性能を十分に引き出すことができ、化学反応を促進できる。
以上説明した第6実施形態の触媒充填容器としての改質器2も、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第7実施形態)
図12に示すように、第7実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第1実施形態に対して、主に、天板20と底板30の形状を変更したものである。
図12に示すように、第7実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第1実施形態に対して、主に、天板20と底板30の形状を変更したものである。
天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側の部位(即ち、入口上段差23の下面231)が出口80側の部位(即ち、出口上段差25の下面251)よりも天地方向上側に位置している。そして、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側の部位と出口80側の部位との途中に段差26を有している。
一方、底板30において触媒充填流路61の下壁31は、入口70側の部位(即ち、入口下段差33の下面331)が出口80側の部位(即ち、出口下段差35の下面351)よりも天地方向下側に位置している。そして、底板30において触媒充填流路61の下壁31は、入口70側の部位と出口80側の部位との途中に段差36を有している。そのため、第7実施形態でも、上述した天板20の形状と底板30の形状により、入口70の開口高さH_INよりも、出口80の開口高さH_OUTの方が小さく形成されている。
また、図12に炎の印141で示したように、第7実施形態でも、触媒充填流路61において出口80側の領域が、入口70側の領域に比べて高温となる構成である。すなわち、開口高さH_OUTの小さい出口80側の領域の触媒60がより高温となる構成である。そのため、その高温となった触媒60に対し反応ガスを集中的に当てることで、触媒60の性能を十分に引き出すことができ、化学反応を促進できる。
以上説明した第7実施形態の触媒充填容器としての改質器2も、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。具体的には、天板20に段差26を設けることで、経年変化などにより触媒充填流路61内で天板20の一部と触媒60との間に空間が生じた場合でも、触媒充填流路61内において天板20の低い部位(即ち、天板20の段差26より出口80側の領域)では、天板20と触媒60との間に空間が生じない。そのため、天板20と触媒60との間の空間を流れる反応ガスを、触媒充填流路61内において天板20の低い部位で触媒60に潜り込ませて触媒60に当てることが可能となる。したがって、触媒充填容器を流れる反応ガスの化学反応の効率低下を防ぐことができる。
また、底板30に段差36を設けることで、触媒60の充填作業時に、触媒充填流路61内において底板30の低い部位(即ち、底板30の段差36より入口70側の領域)に、触媒60が自重により移動しやすくなる。そのため、触媒60を充填する際に行う加振を低減できる。また、天板20のうち底板30の高い方に対応する部位(即ち、天板20のうち入口70側の部位)を主に見て充填作業を行えばよいので、その作業を容易に行ことができる。
さらに、天板20および底板30に段差26、36を設けることで、触媒充填容器としての改質器2と他の部品とを組み合わせて燃料電池装置10を構成する際、段差26、36を使って改質器2の位置決めなどを容易に行うことができる。
(第8実施形態)
図13に示すように、第8実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第7実施形態に対して、主に、底板30の形状を変更したものである。
図13に示すように、第8実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第7実施形態に対して、主に、底板30の形状を変更したものである。
底板30において触媒充填流路61の下壁31は、入口70側から出口80側に亘り、水平に形成されている。
一方、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側の部位(即ち、入口上段差23の下面231)が出口80側の部位(即ち、出口上段差25の下面251)よりも天地方向上側に位置している。そして、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側の部位と出口80側の部位との途中に段差26を有している。そのため、第8実施形態でも、上述した天板20の形状と底板30の形状により、入口70の開口高さH_INよりも、出口80の開口高さH_OUTの方が小さく形成されている。
また、図13に炎の印141で示したように、第8実施形態でも、触媒充填流路61において出口80側の領域が、入口70側の領域に比べて高温となる構成である。すなわち、開口高さH_OUTの小さい出口80側の領域の触媒60がより高温となる構成である。そのため、その高温となった触媒60に対し反応ガスを集中的に当てることで、触媒60の性能を十分に引き出すことができ、化学反応を促進できる。
以上説明した第8実施形態の触媒充填容器としての改質器2も、第1実施形態および第7実施形態と同様の作用効果を奏することができる。また、第8実施形態では、第3実施形態で説明したように、改質器2の天地方向上下を反転した状態で、触媒60を充填することで、その作業工程を容易に行うことができる。
(第9実施形態)
図14に示すように、第9実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第7実施形態に対して、主に、天板20と底板30の形状を変更したものである。
図14に示すように、第9実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第7実施形態に対して、主に、天板20と底板30の形状を変更したものである。
天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側の部位(即ち、入口上段差23の下面231)が出口80側の部位(即ち、出口上段差25の下面251)よりも天地方向下側に位置している。そして、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側の部位と出口80側の部位との途中に段差26を有している。
一方、底板30において触媒充填流路61の下壁31は、入口70側の部位(即ち、入口下段差33の下面331)が出口80側の部位(即ち、出口下段差35の下面351)よりも天地方向下側に位置している。そして、底板30において触媒充填流路61の下壁31は、入口70側の部位と出口80側の部位との途中に段差36を有している。天板20の段差26の高さより、底板30の段差36の高さの方が大きい。そのため、第9実施形態でも、上述した天板20の形状と底板30の形状により、入口70の開口高さH_INよりも、出口80の開口高さH_OUTの方が小さく形成されている。
また、図14に炎の印141で示したように、第9実施形態でも、触媒充填流路61において出口80側の領域が、入口70側の領域に比べて高温となる構成である。すなわち、開口高さH_OUTの小さい出口80側の領域の触媒60がより高温となる構成である。入口70側から出口80側に流れる反応ガスは、高温となった触媒60に当たるので、触媒60の性能を十分に引き出すことができ、化学反応を促進できる。
以上説明した第9実施形態の触媒充填容器としての改質器2も、第1実施形態および第7実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第10実施形態)
図15に示すように、第10実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第9実施形態に対して、主に、底板30の形状を変更したものである。
図15に示すように、第10実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第9実施形態に対して、主に、底板30の形状を変更したものである。
天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側の部位(即ち、入口上段差23の下面231)が出口80側の部位(即ち、出口上段差25の下面251)よりも天地方向下側に位置している。そして、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側の部位と出口80側の部位との途中に段差26を有している。
一方、底板30において触媒充填流路61の下壁31は、入口70側から出口80側に亘り、水平に形成されている。そのため、第10実施形態では、上述した天板20の形状と底板30の形状により、入口70の開口高さH_INよりも、出口80の開口高さH_OUTが大きく形成されている。
また、図15に炎の印141で示したように、第10実施形態では、触媒充填流路61において入口70側の領域が、出口80側の領域に比べて高温となる構成である。すなわち、開口高さH_INの小さい入口70側の領域の触媒60がより高温となる構成である。そのため、その高温となった触媒60に対し反応ガスを集中的に当てることで、触媒60の性能を十分に引き出すことができ、化学反応を促進できる。
以上説明した第10実施形態の触媒充填容器としての改質器2も、第1実施形態および第7実施形態と同様の作用効果を奏することができる。また、第10実施形態では、第3実施形態で説明したように、改質器2の天地方向上下を反転した状態で、触媒60を充填することで、その作業工程を容易に行うことができる。
(第11実施形態)
図16に示すように、第11実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第1実施形態に対して、主に、天板20と仕切部材40、50の形状を変更したものである。
図16に示すように、第11実施形態の触媒充填容器としての改質器2は、第1実施形態に対して、主に、天板20と仕切部材40、50の形状を変更したものである。
第11実施形態では、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側の部位(即ち、入口上段差23の下面231)が出口80側の部位(即ち、出口上段差25の下面251)よりも天地方向上側に位置している。そして、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側から出口80側に向かい、天地方向の下側に連続して傾斜している。
一方、底板30において触媒充填流路61の下壁31は、入口70側の部位(即ち、入口下段差33の下面331)が出口80側の部位(即ち、出口下段差35の下面351)よりも天地方向上側に位置している。そして、天板20において触媒充填流路61の上壁21は、入口70側から出口80側に向かい、天地方向の下側に連続して傾斜している。また、水平に対する底板30の傾斜角と、水平に対する天板20の傾斜角とは略同じである。
第11実施形態では、入口側仕切部材40の有する複数のスリット41の開口高さは、天板20の下面(具体的には、入口上段差23の下面231)よりも天地方向下側に設けられている。そのため、入口70の開口高さH_INは、入口側仕切部材40の有する複数のスリット41の開口高さにより定められている。
また、出口側仕切部材50の有する複数のスリット51の開口高さは、天板20の下面(具体的には、出口上段差25の下面251)よりも天地方向下側に設けられている。そのため、出口80の開口高さH_OUTは、出口側仕切部材50の有する複数のスリット51の開口高さにより定められている。第11実施形態では、入口70の開口高さH_INより、出口80の開口高さH_OUTの方が小さく形成されている。
以上説明した第11実施形態では、経年変化などにより触媒充填流路61内で天板20と触媒60との間に空間が生じた場合でも、反応ガスは、上流側流路71から触媒充填流路61に流入する際に、入口側仕切部材40のスリット41を通り、触媒充填流路61内の触媒60に潜り込む。また、反応ガスは、触媒充填流路61から流出する際に、触媒60に潜り込んでから出口側仕切部材50のスリット51を通り、下流側流路81に流出する。そのため、触媒充填流路61において入口70側の領域と出口80側の領域の両方にて反応ガスを触媒60に当てることが可能となる。したがって、触媒充填容器を流れる反応ガスの化学反応の効率低下を防ぐことができる。
さらに、仕切部材40、50のスリット41、51の開口高さを低くすることで、天板20にリブ203を設けることと同様の効果を奏するので、リブ203を廃止するか、又はリブ203の数を減らすことが可能である。したがって、この触媒充填容器は、プレス加工による寸法精度の悪化を防ぐことができる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、触媒充填容器は改質器2として用いられるものとして説明したが、それに限らず、例えば、触媒充填容器は、例えば脱硫器3など、触媒60が充填される容器として種々の用途に用いることが可能である。
上記各実施形態では、触媒充填容器は改質器2として用いられるものとして説明したが、それに限らず、例えば、触媒充填容器は、例えば脱硫器3など、触媒60が充填される容器として種々の用途に用いることが可能である。
上記各実施形態では、触媒充填容器としての改質器2を円盤状として説明したが、それに限らず、例えば、触媒充填容器は、例えば直管状、扇状、放射状など種々の形状とすることが可能である。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
1 燃料電池システム
2 改質器(触媒充填容器)
3 脱硫器(触媒充填容器)
20 天板
30 底板
60 触媒
61 触媒充填流路
70 入口
80 出口
2 改質器(触媒充填容器)
3 脱硫器(触媒充填容器)
20 天板
30 底板
60 触媒
61 触媒充填流路
70 入口
80 出口
Claims (10)
- 燃料電池システム(1)に用いられ、天地方向に対し交差する方向の流路長さが天地方向の流路高さより大きい触媒充填容器において、
触媒充填流路(61)の天地方向上側に配置され、前記触媒充填流路の上壁(21)を構成する天板(20)と、
前記触媒充填流路の天地方向下側に配置され、前記触媒充填流路の下壁(31)を構成する底板(30)と、
前記天板と前記底板との間に形成される前記触媒充填流路内に充填され、前記触媒充填流路内を流れる反応ガスの化学反応を促進させる粒状の触媒(60)と、を備え、
前記触媒充填流路に反応ガスが流入する入口(70)における天地方向の開口高さ(H_IN)と、前記触媒充填流路から反応ガスが流出する出口(80)における天地方向の開口高さ(H_OUT)とが異なっている、触媒充填容器。 - 前記天板または前記底板の少なくとも一方は、前記燃料電池システムで生成された熱を受けるように構成されており、
前記触媒充填流路において、前記入口と前記出口のうち天地方向の開口高さの小さい方の領域が、前記入口と前記出口のうち天地方向の開口高さの大きい方の領域に比べて、前記燃料電池システムからの受熱量が大きく、高温となる構成である、請求項1に記載の触媒充填容器。 - 前記天板は、前記入口側の部位(231)が前記出口側の部位(251)に対して天地方向の上側または下側のいずれか一方に位置しており、前記入口と前記出口との間で天地方向の上側または下側のいずれか一方向に傾斜する部位を有するか、又は、前記入口側の部位と前記出口側の部位との途中に段差(26)を有している、請求項1または2に記載の触媒充填容器。
- 前記底板は、前記入口側の部位(331)が前記出口側の部位(351)に対して天地方向の上側または下側のいずれか一方に位置しており、前記入口と前記出口との間で天地方向の上側または下側のいずれか一方向に傾斜する部位を有するか、または、前記入口側の部位と前記出口側の部位との途中に段差(36)を有している、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の触媒充填容器。
- 前記底板は、前記触媒充填流路の下壁を構成すると共に、前記入口より上流側にある上流側流路(71)の下壁(32)と、前記出口より下流側にある下流側流路(81)の下壁(34)を構成しており、
前記底板において前記触媒充填流路の下壁は、前記上流側流路の下壁よりも天地方向下側に位置し、且つ、前記下流側流路の下壁よりも天地方向下側に位置している、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の触媒充填容器。 - 前記天板は、前記触媒充填流路の上壁を構成すると共に、前記入口より上流側にある上流側流路(71)の上壁(22)と、前記出口より下流側にある下流側流路(81)の上壁(24)を構成しており、
前記天板において前記触媒充填流路の上壁は、触媒充填流路の上壁よりも天地方向下側に位置し、且つ、前記下流側流路の上壁よりも天地方向下側に位置している、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の触媒充填容器。 - 前記入口における天地方向に垂直な方向の開口長さは、前記出口における天地方向に垂直な方向の開口長さよりも小さく形成され、
前記入口における天地方向の開口高さは、前記出口における天地方向の開口高さよりも大きく形成されている、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の触媒充填容器。 - 前記天板および前記底板の少なくとも一方は、前記入口側から前記出口側に向かい天地方向の上側または下側のいずれか一方向に傾斜している、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の触媒充填容器。
- 前記天板および前記底板の少なくとも一方は、前記入口側の部位が前記出口側の部位に対して天地方向の上側または下側のいずれか一方に位置しており、前記入口側の部位と前記出口側の部位との途中に段差(26、36)を有している、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の触媒充填容器。
- 前記入口および前記出口の少なくとも一方に配置され、前記触媒充填流路から上流側または下流側の流路に触媒が移動することを防ぐと共に、反応ガスを通すスリット(41、51)を有する仕切部材(40、50)をさらに備え、
前記スリットは、前記天板における前記触媒充填流路の上壁よりも天地方向下側に設けられている、請求項1ないし9のいずれか1つに記載の触媒充填容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022032927A JP2023128536A (ja) | 2022-03-03 | 2022-03-03 | 触媒充填容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022032927A JP2023128536A (ja) | 2022-03-03 | 2022-03-03 | 触媒充填容器 |
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JP2023128536A true JP2023128536A (ja) | 2023-09-14 |
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Family Applications (1)
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JP2022032927A Pending JP2023128536A (ja) | 2022-03-03 | 2022-03-03 | 触媒充填容器 |
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Country | Link |
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-
2022
- 2022-03-03 JP JP2022032927A patent/JP2023128536A/ja active Pending
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