JP2023127823A - ハブユニット軸受及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コスト上昇を抑えつつ、軽量化を図ることができる、ハブユニット軸受の構造を実現する。【解決手段】ハブ輪8を、軸方向内側部の中央部に配置され、軸方向内側に開口した内側凹部14と、内側凹部14の径方向外側に配置され、内側凹部14の内周面を画成する固定筒部17とを有するものとし、固定筒部17を、内輪9と径方向に重畳する部分に備えられた嵌合筒部18と、かしめ部19とから構成する。嵌合筒部18の内周面を、軸方向外側部に配置された内周側小径面20と、軸方向内側部に配置され、かつ、内周側小径面20よりも大きな内径を有する内周側大径面21と、内周側小径面20と内周側大径面21とをつなぐ内周側接続面22とを有するものとする。そして、内周側接続面22、内周側大径面21及びかしめ部19の内周面を機械加工面とし、内周側小径面20を鍛造面とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ハブユニット軸受及びその製造方法に関する。
自動車の車輪は、ハブユニット軸受により、車両の車体側部材に対して回転自在に支持されている。
ハブユニット軸受は、車体側部材に対して固定される静止輪である外輪の径方向内側に、車輪とともに回転する回転輪であるハブを、複数個の転動体を介して回転自在に支持することで構成されている。
特開2018-8556号公報(特許文献1)には、従動輪を、ハブユニット軸受を利用して、車体側部材に対して回転自在に支持する構造が開示されている。
特開2018-8556号公報に記載された構造では、ハブを、車輪を固定するための回転フランジを備えたハブ輪と、内輪とから構成している。内輪は、ハブ輪に外嵌され、ハブ輪の軸方向内側の端部に備えられたかしめ部により軸方向内側面が押さえ付けられている。
ハブユニット軸受は、懸架装置を構成するばねよりも路面側に配置される、いわゆるばね下荷重であることから、乗り心地や走行安定性などの走行性能を向上させるために、軽量化することが望まれている。
特開2018-8556号公報に記載された構造では、ハブ輪の軸方向外側部の径方向中央部に、軸方向外側に開口した外側凹部を形成し、かつ、ハブ輪の軸方向内側部の径方向中央部に、軸方向内側に開口した内側凹部を形成することで、ハブユニット軸受の軽量化が図られている。
特開2018-8556号公報
ハブユニット軸受を構成するハブ輪は、一般的に、素材に熱間鍛造加工を施してハブ輪中間素材を成形した後、ハブ輪中間素材に備えられた筒状部の先端部にかしめ部を形成するなどの工程を経て製造される。また、熱間鍛造後のハブ輪中間素材の表面は、全体が鍛造面となり、酸化スケールが形成される。このため、鍛造加工後にショットブラスト処理を施すことで、ハブ輪中間素材の表面から酸化スケールを除去することが行われる。ただし、熱間鍛造後のハブ輪中間素材の表面である鍛造面は、酸化スケールの除去後においても、脱炭層が残留しており、表面粗さも粗いため、引張強度が不足しやすくなる。
このような事情に鑑みて、熱間鍛造後のハブ輪中間素材の表面のうちで、強度が必要な部分には、旋削加工などの機械加工を施して、鍛造面(表面脱炭層)を除去することが行われている。具体的には、先端部にかしめ部を形成する筒状部の内周面は、かしめ部の形成後に内側凹部の内面となる面であるが、かしめ部を形成する際に大きな引張応力が作用するため、機械加工が施される。
近年、ハブユニット軸受のさらなる軽量化を図るために、ハブ輪に備えられた内側凹部の軸方向深さを大きくすることが考えられている。ただし、内側凹部の軸方向深さを大きくした場合、鍛造面を除去するための機械加工を施す軸方向範囲(面積)が増大し、加工コストが嵩む原因となる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、コスト上昇を抑えつつ、軽量化を図ることができる、ハブユニット軸受を提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかるハブユニット軸受は、外輪と、ハブと、転動体とを備える。
前記外輪は、内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時にも回転しない。
前記ハブは、外周面に複列の内輪軌道を有し、使用時に回転する。
前記転動体は、前記複列の外輪軌道と前記複列の内輪軌道との間に、それぞれの列ごとに転動自在に複数個ずつ配置されている。
前記ハブは、前記複列の内輪軌道のうち軸方向外側の内輪軌道を備えるハブ輪と、前記複列の内輪軌道のうち軸方向内側の内輪軌道を備える内輪とを有する。
前記ハブ輪は、軸方向内側部の径方向中央部に配置され、軸方向内側に開口した内側凹部と、前記内側凹部の径方向外側に配置され、前記内側凹部の内周面を画成する(自身の内周面として備える)固定筒部とを有する。
前記固定筒部は、前記内輪と径方向に重畳する部分に備えられた嵌合筒部と、前記嵌合筒部よりも軸方向内側に備えられたかしめ部とを有する。
前記内輪は、前記嵌合筒部に外嵌され、前記かしめ部により軸方向内側面が押さえ付けられている。
前記嵌合筒部の内周面は、軸方向外側部に配置された内周側小径面と、軸方向内側部に配置され、かつ、前記内周側小径面よりも大きな内径を有する内周側大径面と、前記内周側小径面と前記内周側大径面とをつなぐ内周側接続面とを有する。
前記内周側接続面、前記内周側大径面、及び、前記かしめ部の内周面は、機械加工面であるのに対し、前記内周側小径面は、鍛造面である。
本発明の一態様にかかるハブユニット軸受では、前記内輪の内周面を、円筒面状の内輪円筒面と、前記内輪円筒面と前記内輪の軸方向内側面との間に備えられた面取り部とを有するものとし、前記内輪円筒面と前記面取り部との境界を、前記内周側小径面と前記内周側接続面との境界よりも軸方向外側に配置することができる。
本発明の一態様にかかるハブユニット軸受の製造方法は、本発明の一態様にかかる前記ハブユニット軸受の製造方法であり、鍛造工程と、機械加工工程と、かしめ工程と、を備える。
前記鍛造工程は、素材に鍛造加工を施して、軸方向内側部に円筒形状の筒状部を備えたハブ輪中間素材を得る工程である。
前記機械加工工程は、前記鍛造工程後でかつ前記かしめ工程前に、前記筒状部の内周面に対しては、軸方向内側半部にのみ機械加工を施し、前記筒状部を、軸方向外側部に配置され、かつ、円筒面状の鍛造面である内周側第1円筒面を内周面に有する厚肉筒部と、軸方向内側部に配置され、かつ、前記内周側第1円筒面よりも大きな内径を有する円筒面状の機械加工面である内周側第2円筒面を内周面に有する薄肉筒部と、前記厚肉筒部と前記薄肉筒部との間に配置され、かつ、前記内周側第1円筒面と前記内周側第2円筒面とをつなぐ機械加工面である内周側傾斜面を内周面に有する接続筒部とを有する段付円筒形状に加工する工程である。
前記かしめ工程は、前記筒状部に前記内輪を外嵌した後、前記筒状部の軸方向内側部を径方向外側に塑性変形させることで、前記筒状部から前記嵌合筒部及び前記かしめ部を形成する工程である。
本発明の一態様にかかるハブユニット軸受の製造方法では、前記筒状部の外周面を、軸方向外側に配置された外周側大径面と、軸方向内側に配置され、かつ、前記外周側大径面よりも小さな外径を有する外周側小径面とを有するものとし、前記外周側大径面と前記外周側小径面との境界を、前記筒状部の内周面に備えられた前記内周側傾斜面よりも軸方向内側に配置することができる。
本発明の一態様にかかるハブユニット軸受によれば、コストの上昇を抑えつつ、軽量化を図ることができる。
図1は、実施の形態の第1例にかかるハブユニット軸受を示す、断面図である。 図2は、実施の形態の第1例にかかるハブユニット軸受から内輪を取り出して示す、断面図である。 図3は、実施の形態の第1例に関して、筒状部に機械加工を施した後のハブ輪中間素材を示す断面図である。 図4は、図3の部分拡大図である。
[実施の形態の第1例]
実施の形態の第1例について、図1~図4を用いて説明する。
〔ハブユニット軸受の構造〕
ハブユニット軸受1は、内輪回転型で、かつ、従動輪用のいわゆる第3世代のハブユニット軸受である。ハブユニット軸受1は、外輪2と、ハブ3と、複数の転動体4a、4bとを備える。
なお、ハブユニット軸受1に関して、軸方向外側は、車両に組み付けた状態で車両の幅方向外側となる図1~図4の左側であり、軸方向内側は、車両に組み付けた状態で車両の幅方向中央側となる図1~図4の右側である。また、軸方向、径方向、及び、円周方向とは、特に断らない限り、ハブ3に関する各方向をいう。
外輪2は、中炭素鋼などの硬質金属製で、略円筒形状を有する。外輪2は、内周面に、複列の外輪軌道5a、5bを有しており、外周面の軸方向中間部に、径方向外側に向けて突出した静止フランジ6を有している。静止フランジ6は、円周方向複数箇所に、軸方向に貫通する支持孔7を有する。外輪2は、支持孔7へ挿通したボルトにより、車体側部材である懸架装置に対し支持固定され、使用時にも回転しない。
ハブ3は、外輪2の径方向内側に外輪2と同軸に配置されている。ハブ3には、車輪を構成するホイール及び制動用回転体が固定され、使用時に回転する。ハブ3は、中炭素鋼などの硬質金属製のハブ輪8と、高炭素クロム鋼などの硬質金属製の内輪9とを組み合わせてなる。ハブ3は、外周面のうち、複列の外輪軌道5a、5bと対向する部分に、複列の内輪軌道10a、10bを有している。
ハブ輪8は、内輪9を外嵌保持する軸部材である。本例のハブユニット軸受1は、従動輪用であるため、ハブ輪8は、等速ジョイントには接続されない。
ハブ輪8は、外周面の軸方向中間部に、軸方向外側の内輪軌道10aを有する。また、ハブ輪8は、外周面のうちで、軸方向外側の内輪軌道10aよりも軸方向外側に位置する部分に、径方向外側に向けて突出した回転フランジ11を有し、軸方向外側の内輪軌道10aよりも軸方向内側に位置する部分に、軸方向内側を向いた段差面12を有する。段差面12には、後述するように内輪9の軸方向外側の端面が突き当てられる。
ハブ輪8は、軸方向外側部の径方向中央部に、軸方向外側に開口した外側凹部13を有する。外側凹部13は、ハブ輪8の軸方向外側の端面にのみ開口している。本例では、外側凹部13の内面全体を、鍛造面(熱間鍛造面)としている。
外側凹部13の内面は、内周面13aと底面13bとからなる。外側凹部13の内周面13aは、軸方向外側に配置された第1傾斜面13a1と、軸方向内側に配置された第2傾斜面13a2とからなる。第1傾斜面13a1の内径は、軸方向外側の内輪軌道10aの外径とほぼ同じである。ハブ輪8の中心軸Oに対する第2傾斜面13a2の傾斜角度は、前記中心軸Oに対する第1傾斜面13a1の傾斜角度よりも大きい。本例では、外側凹部13の軸方向深さを大きく確保するために、外側凹部13の底面13bを、軸方向外側の内輪軌道10aよりも軸方向内側に配置している。外側凹部13の底面13bは、前記中心軸Oに直交する仮想平面上に存在する平坦面である。
ハブ輪8は、軸方向内側部の径方向中央部に、軸方向内側に開口した内側凹部14を有する。内側凹部14は、ハブ輪8の軸方向内側の端面にのみ開口している。本例では、内側凹部14の内面は、後に詳述するように、全体が機械加工面ではなく、一部が機械加工面であり、残部が鍛造面である。
内側凹部14の内面は、内周面14aと底面14bとからなる。内側凹部14の内周面14aは、後述する固定筒部17(嵌合筒部18及びかしめ部19)により画成される。本例では、内側凹部14の軸方向深さを大きく確保するために、内側凹部14の底面14bを、軸方向内側の内輪軌道10bよりも軸方向外側に配置している。内側凹部14の底面14bは、前記中心軸Oに直交する仮想平面上に存在する平坦面であり、径方向中央部に円すい凹部14b1を有する。内側凹部14の底面14bは、外側凹部13の底面13bよりも大きな直径を有する。
ハブ輪8は、外側凹部13の底面13bと内側凹部14の底面14bとの間に、中実部である隔壁部15を有する。隔壁部15は、軸方向外側の内輪軌道10aと軸方向内側の内輪軌道10bとの間に配置されており、段差面12と径方向に重畳している。
ハブ輪8は、軸方向外側の端部で、かつ、外側凹部13の径方向外側に、パイロット部16を有する。パイロット部16は、ホイール及び制動用回転体をがたつきのない隙間嵌めで外嵌するためのもので、略円筒形状を有している。
ハブ輪8は、軸方向内側部で、かつ、内側凹部14の径方向外側に、固定筒部17を有する。固定筒部17は、ハブ輪8に対して内輪9を固定するためのもので、略円筒形状を有している。
固定筒部17は、嵌合筒部18と、かしめ部19とからなる。
嵌合筒部18は、固定筒部17のうちで、内輪9と径方向に重畳する部分に備えられている。別の言い方をすれば、嵌合筒部18は、固定筒部17の軸方向外側部から軸方向中間部にわたる範囲に備えられている。これに対し、かしめ部19は、固定筒部17のうちで、内輪9から軸方向内側に突出した部分に備えられている。別の言い方をすれば、かしめ部19は、嵌合筒部18よりも軸方向内側に配置されており、固定筒部17の軸方向内側の端部に備えられている。
本例では、嵌合筒部18及びかしめ部19のそれぞれの内周面が、内側凹部14の内周面14aを構成する。
嵌合筒部18の内周面は、軸方向外側部に配置された内周側小径面20と、軸方向内側部に配置された内周側大径面21と、内周側小径面20と内周側大径面21とをつなぐ、内周側接続面22とを有する。
内周側小径面20は、熱間鍛造による抜き勾配はついているが、軸方向にわたりほぼ内径が変化しない円筒面である。内周側小径面20の軸方向外側の端部は、内側凹部14の底面14bの径方向外側の端部に対し、隅R部23を介して滑らかに接続されている。
内周側大径面21は、軸方向にわたりほぼ内径が変化しない円筒面である。内周側大径面21は、内周側小径面20よりも大きな内径を有する。
内周側接続面22は、軸方向内側に向かうほど内径が直線的又は曲線的に大きくなる。
かしめ部19の内周面19aは、略円弧形の断面形状を有しており、軸方向内側に向かうほど内径が曲線的に大きくなる。かしめ部19の内周面19aの軸方向外側の端部は、内周側大径面21の軸方向内側の端部に滑らかにつながっている。かしめ部19の内周面19aの軸方向内側の端部は、かしめ部19の軸方向内側面19bの径方向内側の端部に滑らかにつながっている。かしめ部19の軸方向内側面19bは、前記中心軸Oに直交する仮想平面上に存在する平坦面である。
本例では、内側凹部14の内周面14aを構成する、嵌合筒部18及びかしめ部19のそれぞれの内周面のうち、軸方向内側半部に位置する、内周側接続面22、内周側大径面21及びかしめ部19の内周面19aを、機械加工面としている。具体的には、内周側接続面22、内周側大径面21、及び、かしめ部19の内周面19aを、旋削加工による旋削面としている。このため、内周側接続面22、内周側大径面21、及び、かしめ部19の内周面19aからは、鍛造面(表面脱炭層)が除去されている。また、本例では、かしめ部19の軸方向内側面19bについても、機械加工面、すなわち、旋削面としている。なお、機械加工面として、研削面、研磨面を採用することもできる。
これに対し、内側凹部14の内周面14aの軸方向外側半部を構成する内周側小径面20は、鍛造面である。ただし、内周側小径面20からは、ショットブラスト処理によって酸化スケールが除去されている。また、本例では、内側凹部14の底面14b及び隅R部23についても、鍛造面である。
回転フランジ11は、略円輪形状を有しており、径方向中間部の円周方向複数箇所に、軸方向に貫通する取付孔24を有する。取付孔24のそれぞれには、図示しないスタッドが圧入される。スタッドの先端部には、図示しないナットが螺合される。これにより、車輪を構成するホイール及び制動用回転体を、回転フランジ11の軸方向外側に固定する。本発明を実施する場合には、回転フランジに雌ねじ孔を形成し、該雌ねじ孔にハブボルトを直接螺合することにより、ホイール及び制動用回転体を、回転フランジの軸方向外側に固定しても良い。
内輪9は、円環形状を有しており、外周面の軸方向中間部に軸方向内側の内輪軌道10bを有する。内輪9は、ハブ輪8に備えられた嵌合筒部18に締り嵌めで外嵌されている。また、内輪9の軸方向外側の端面は、段差面12に突き当てられており、内輪9の軸方向内側面は、かしめ部19により押さえ付けられている。したがって、内輪9は、段差面12とかしめ部19との間で、軸方向両側から挟持されている。これにより、ハブ輪8と内輪9とを結合して、ハブ3を構成している。また、転動体4a、4bに、適正な予圧を付与している。
図2に示すように、内輪9は、内周面の軸方向中間部に、円筒面状の内輪円筒面9aを有する。内輪円筒面9aの内径は、軸方向にわたりほぼ一定である。
内輪9は、内周面の軸方向内側部に、面取り部9bを有する。本例では、面取り部9bを、曲面部9b1とテーパ面部9b2とから成る複合面としている。面取り部9b(テーパ面部9b2)の軸方向外側の端部は、内輪円筒面9aの軸方向内側の端部に滑らかにつながっている。面取り部9b(曲面部9b1)の軸方向内側の端部は、内輪9の軸方向内側面の径方向内側の端部に滑らかにつながっている。
面取り部9bは、径方向寸法Hよりも大きな軸方向寸法Lを有する。軸方向寸法Lは、径方向寸法Hの3倍~4倍程度(図示の例では3.3倍)の大きさを有する。これにより、内輪円筒面9aと面取り部9bとの境界B1を、嵌合筒部18の内周面に備えられた内周側小径面20と内周側接続面22との境界B2よりも軸方向外側に配置している。
外輪2の内周面とハブ3の外周面との間には、円環形状を有する環状空間25が備えられている。環状空間25には、潤滑剤(グリース)が封入されている。
転動体4a、4bは、複列の外輪軌道5a、5bと複列の内輪軌道10a、10bとの間に、それぞれの列ごとに複数個ずつ、保持器26a、26bにより保持された状態で転動自在に配置されている。本例では、それぞれの転動体4a、4bとして、玉(鋼球)を使用しているが、玉に代えて円すいころを使用することもできる。また、軸方向外側の転動体4aのピッチ円直径と、軸方向内側の転動体4bのピッチ円直径とを、互いに同じとしているが、軸方向外側の転動体のピッチ円直径と、軸方向内側の転動体のピッチ円直径とを、互いに異ならせることもできる。
本例のハブユニット軸受1は、環状空間25に水分や埃などの異物が侵入したり、環状空間25に封入したグリースが外部に漏洩したりすることを防止するために、外輪2の内周面の軸方向外側の端部とハブ輪8の外周面の軸方向中間部との間に、第1シールリング27を設けている。さらに、外輪2の内周面の軸方向内側の端部と内輪9の外周面(肩部)との間に、第2シールリング28を設けている。これにより、環状空間25の軸方向両側の端部開口を、第1シールリング27及び第2シールリング28により塞いでいる。図示の例では、第2シールリング28は、エンコーダ29を備えている。このため、懸架装置などに支持固定した図示しない回転速度センサを、エンコーダ29に対向させることで、車輪の回転速度を検出することが可能になり、ABSなどの車両制御装置の制御に利用することができる。
〔ハブユニット軸受の製造方法〕
次に、ハブユニット軸受1を構成するハブ3の製造方法について説明する。
〈鍛造工程〉
先ず、中炭素鋼などの硬質金属製の素材に、鍛造加工、具体的には熱間鍛造加工を施すことによって、図3に示したようなハブ輪中間素材30を得る。具体的には、素材をA3変態点(たとえば800℃程度)以上の温度に加熱し、金型を用いて、据え込み加工や成形加工などの熱間鍛造加工(塑性加工)を多段階で施し、ハブ輪中間素材30を得る。
ハブ輪中間素材30は、ハブ輪8のおおよその形状を有する。具体的には、ハブ輪中間素材30は、軸方向内側の端部の形状を除き、ハブ輪8とほぼ同じ形状を有している。ただし、ハブ輪中間素材30の表面性状は、ハブ輪8の表面性状とは異なる。ハブ輪中間素材30の表面は、全体が鍛造面である。なお、ハブ輪中間素材30には、鍛造工程後、後述する機械加工工程の前に、ショットブラスト処理を施して、表面から酸化スケールが除去されるが、本例では、ショットブラスト処理後のハブ輪中間素材30の表面についても、鍛造面と呼ぶ。
ハブ輪中間素材30は、軸方向外側部の径方向中央部に、軸方向外側に開口した外側凹部13を有している。つまり、ハブ輪8に備えられた外側凹部13は、鍛造工程によって成形され、その後の工程で加工が施されていない。
ハブ輪中間素材30は、軸方向内側部に、円筒形状の筒状部31を有する。筒状部31は、その後の工程を経て固定筒部17に加工される。筒状部31の内周面は、鍛造工程後の状態で、熱間鍛造による抜き勾配はついているが、軸方向にわたりほぼ内径が変化しない円筒面である。ただし、後述する機械加工により形成される内周側第1円筒面32aと内周側第2円筒面33aとの径方向寸法差が大きい場合には、鍛造工程後の状態で、筒状部の内周面を、段付き円筒面としておくこともできる。また、筒状部31の外周面についても、鍛造工程後の状態で、熱間鍛造による抜き勾配はついているが、軸方向にわたりほぼ外径が変化しない円筒面である。ただし、後述する機械加工により形成される外周大径面31aと外周側小径面31bとの径方向寸法差が大きい場合には、鍛造工程後の状態で、筒状部の外周面を、段付き円筒面としておくこともできる。
筒状部31の径方向内側には、筒状部31を固定筒部17に加工した後の状態で内側凹部14となる、凹部36が備えられている。
〈機械加工工程〉
次に、ハブ輪中間素材30の表面の一部に、旋削加工(切削加工)及び研削加工などの機械加工を施す。具体的には、上述した鍛造工程の後で、かつ、後述するかしめ工程の前に、ハブ輪中間素材30を構成する筒状部31の内周面に対しては、軸方向内側半部にのみ旋削加工を施す。これにより、筒状部31を、図3及び図4に示すように、径方向の厚さ寸法が相互に異なる、厚肉筒部32と薄肉筒部33と接続筒部34とを有する、段付円筒形状に加工する。
厚肉筒部32は、筒状部31の軸方向外側部に配置されている。厚肉筒部32は、円筒面状の鍛造面である内周側第1円筒面32aを内周面に有する。内周側第1円筒面32aの内径は、熱間鍛造による抜き勾配はついているが、軸方向にわたりほぼ一定であり、ハブ輪8の嵌合筒部18の内周面を構成する内周側小径面20の内径と同じである。つまり、ハブ輪中間素材30の内周側第1円筒面32aは、その後の工程で加工が施されることなく、内周側小径面20となる。
薄肉筒部33は、筒状部31の軸方向内側部に配置されている。薄肉筒部33は、円筒面状の機械加工面である内周側第2円筒面33aを内周面に有する。内周側第2円筒面33aの内径は、軸方向にわたりほぼ一定であり、厚肉筒部32の内周側第1円筒面32aの内径よりも大きい。内周側第2円筒面33aは、その後の工程を経て、ハブ輪8の嵌合筒部18の内周面を構成する内周側大径面21、並びに、かしめ部19の内周面19a及び軸方向内側面19bに加工される。
接続筒部34は、筒状部31の軸方向中間部に配置されている。別の言い方をすれば、接続筒部34は、厚肉筒部32と薄肉筒部33との間に配置されている。接続筒部34は、内周側第1円筒面32aと内周側第2円筒面33aとをつなぐ、機械加工面である内周側傾斜面34aを内周面に有する。内周側傾斜面34aの内径は、軸方向内側に向かうほど直線的に大きくなる。内周側傾斜面34aは、その後の工程を経て、ハブ輪8の嵌合筒部18の内周面を構成する内周側接続面22となる。
上述のように、内周側第2円筒面33a及び内周側傾斜面34aのそれぞれは、鍛造面(表面脱炭層)が除去されるとともに、表面粗さが小さくなった、機械加工面である。これに対し、機械加工工程後の筒状部31の内周面を構成する残りの内周側第1円筒面32aは、旋削加工が施されておらず、鍛造面のままである。
つまり、本例では、鍛造工程後の筒状部31の内周面の軸方向全範囲に機械加工を施すのではなく、続くかしめ工程において大きな引張応力が加わる軸方向内側半部に対してのみ機械加工を施し、筒状部31の内周面にそれぞれが機械加工面である内周側第2円筒面33a及び内周側傾斜面34aを形成する。これに対し、鍛造工程後の筒状部31の内周面のうちで、かしめ工程においても大きな引張応力が加わることのない軸方向外側半部には、機械加工を施さずに、当該部分の内周面に鍛造面のままである内周側第1円筒面32aを形成している。
したがって、最終的に内側凹部14の内周面14aとなる、機械加工工程後の筒状部31の内周面には、軸方向外側から順に、鍛造面である内周側第1円筒面32aと、機械加工面である内周側傾斜面34aと、機械加工面である内周側第2円筒面33aとが備えられている。
さらに、機械加工工程後の筒状部31の外周面は、軸方向外側に配置された外周側大径面31aと、軸方向内側に配置された外周側小径面31bとを有する。
外周側大径面31aの外径は、軸方向にわたりほぼ一定である。また、外周側大径面31aの外径は、内輪9の内周面を構成する内輪円筒面9aの内径よりも少しだけ大きい。外周側大径面31aの軸方向外側の端部は、隅R部35を介して段差面12に接続されている。
外周側小径面31bは、外周側大径面31aよりも小さな外径を有している。外周側小径面31bは、軸方向外側部に配置された緩傾斜部31b1と、軸方向中間部に配置された直線部31b2と、軸方向内側部に配置された傾斜直線部31b3とからなる。
緩傾斜部31b1の外径は、軸方向内側に向かうほど緩やか(曲線的)に小さくなる。緩傾斜部31b1の軸方向外側の端部は、外周側大径面31aに接続されている。直線部31b2の外径は、軸方向にわたりほぼ一定である。傾斜直線部31b3の外径は、軸方向内側に向かうほど直線的に小さくなる。
本例では、筒状部31の外周面に備えられた、外周側大径面31aと外周側小径面31b(緩傾斜部31b1)との境界B3を、筒状部31の内周面に備えられた内周側傾斜面34aよりも少しだけ軸方向内側に配置している。このため、厚肉筒部32の外周面及び接続筒部34のそれぞれの外周面は、外周側大径面31aにより構成されており、薄肉筒部33の外周面の大部分は、外周側小径面31bにより構成されている。また、前記境界B3は、薄肉筒部33の外周面に備えられている。
本例の機械加工工程では、筒状部31の内周面に対しては、内周側第2円筒面33a及び内周側傾斜面34aを形成する旋削加工のみを施すが、ハブ輪中間素材30のその他の部分については、機械加工を適宜施すことができる。具体的には、ハブ輪中間素材30の外周面のうち、軸方向中間部から軸方向内側の端部にわたる範囲に、総型砥石を使用した研削加工を施す。具体的には、軸方向外側の内輪軌道10a及び筒状部31の外周面などに、研削加工を施す。また、回転フランジ11の軸方向外側面に対して旋削加工を施す。
〈かしめ工程〉
次に、ハブ輪中間素材30の周囲に、外輪2と転動体4a、4bとを配置し、かつ、筒状部31に内輪9を外嵌する。具体的には、例えば、転動体4a、4bを保持器26a、26bに保持した状態で、外輪2の複列の外輪軌道5a、5bの径方向内側に配置し、かつ、外輪2の軸方向外側の端部に、第1シールリング27を内嵌して外輪組立体を得る。次いで、前記外輪組立体の径方向内側に、ハブ輪中間素材30を軸方向外側から挿入する。最後に、内輪9を、ハブ輪中間素材30の筒状部31に圧入により外嵌する。ただし、このような組立手順については、特に限定されず、矛盾を生じない限り、順番を入れ替えたり、同時に実施したりすることができる。
本例では、図4に示すように、筒状部31に内輪9を締り嵌めで外嵌した状態で、内輪9の内周面に備えられた内輪円筒面9aと面取り部9bとの境界B1が、筒状部31の外周面に備えられた、外周側大径面31aと外周側小径面31bとの境界B3よりも軸方向外側に位置している。
また、筒状部31に内輪9を締り嵌めで外嵌した状態で、前記境界B1は、筒状部31の内周面に備えられた内周側第1円筒面32aと内周側傾斜面34aとの境界B4(=B2)よりも軸方向外側に位置している。このため、内輪9の内輪円筒面9aは、筒状部31を構成する厚肉筒部32に対してのみ締り嵌めで外嵌されている。これにより、厚肉筒部32には、内輪9から嵌合圧縮応力が加わる。これに対し、筒状部31に内輪9を外嵌した状態で、内輪9の面取り部9bと、筒状部31を構成する薄肉筒部33及び接続筒部34のそれぞれの外周面との間には、隙間が存在している。なお、本例を実施する場合に、前記境界B1を、内周側第1円筒面32aと内周側傾斜面34aとの境界B4の近傍部分と、同じ軸方向位置に配置することもできる。
筒状部31に内輪9を締り嵌めで外嵌した後は、筒状部31の軸方向内側部に備えられた薄肉筒部33を、径方向外側に向けて塑性変形させる。これにより、筒状部31から固定筒部17(嵌合筒部18及びかしめ部19)を形成する。具体的には、厚肉筒部32、接続筒部34、及び薄肉筒部33の軸方向外側部から嵌合筒部18を形成し、かつ、薄肉筒部33の軸方向中間部ないし内側部からかしめ部19を形成する。これにより、内周側第1円筒面32aは、そのまま鍛造面である内周側小径面20となり、内周側第2円筒面33aは、それぞれが機械加工面である、内周側大径面21、並びに、かしめ部19の内周面19a及び軸方向内側面19bとなり、内周側傾斜面34aは、機械加工面である内周側接続面22となる。
上述のように筒状部31の軸方向内側部を径方向外側に塑性変形させることで、ハブ輪中間素材30からハブ輪8を形成する。そして、ハブ輪8と内輪9とを結合固定してハブ3を構成し、かつ、転動体4a、4bに適正な予圧を付与する。その後、外輪2の軸方向内側の端部と内輪9との間に、第2シールリング28を装着し、ハブユニット軸受1として完成する。
以上のような構成を有し、上述のように製造される本例のハブユニット軸受1によれば、コストの上昇を抑えつつ、軽量化を図ることができる。
すなわち、本例では、ハブ輪8に備えられた内側凹部14の内周面14aの軸方向全範囲を機械加工面とするのではなく、一部を機械加工面とし、残りを鍛造面としている。具体的には、内側凹部14の内周面14aの軸方向内側半部を構成する、内周側接続面22、内周側大径面21、及び、かしめ部19の内周面19aについては、機械加工面とし、内側凹部14の内周面14aの軸方向外側半部を構成する内周側小径面20については、鍛造面としている。
このため本例では、上述のようなハブ輪8を製造するために、機械加工工程において、ハブ輪中間素材30を構成する筒状部31の内周面に対し、軸方向全範囲に機械加工を施すのではなく、筒状部31の内周面のうちで、続いて行うかしめ工程で大きな引張応力が加わる軸方向内側半部にのみ、機械加工を施している。具体的には、筒状部31の内周面の軸方向内側半部に対してのみ旋削加工を施し、鍛造面(表面脱炭層)が除去されるとともに、表面粗さが小さくなった、内周側第2円筒面33a及び内周側傾斜面34aを形成している。
一方、筒状部31の内周面の軸方向外側半部を構成する内周側第1円筒面32aについては、かしめ工程においても大きな引張応力が加わらないこと、及び、内輪9の内輪円筒面9aと径方向に重畳する位置に配置されており、筒状部31に内輪9を締り嵌めで外嵌した際に嵌合圧縮応力が加わることから、鍛造面のままでも、輪断といった割れなどの問題が生じる可能性が低い。このため、筒状部31の内周面の軸方向外側半部には機械加工を施さず、内周側第1円筒面32aを鍛造面のままとしている。
以上のように本例では、ハブユニット軸受1の軽量化のために、内側凹部14の軸方向深さを大きくした場合にも、機械加工工程において、筒状部31の内周面に機械加工を施す軸方向範囲(面積)を小さくできるため、加工工数の増加を抑え、加工コストの上昇を抑えることができる。この結果、本例のハブユニット軸受1によれば、コストの上昇を抑えつつ、軽量化を図ることができる。
また、本例では、かしめ工程において、筒状部31に内輪9を外嵌した状態で、内輪9の内周面に備えられた内輪円筒面9aと面取り部9bとの境界B1を、筒状部31の外周面に備えられた外周側大径面31aと外周側小径面31bとの境界B3よりも軸方向外側に位置させている。このため、筒状部31の軸方向内側部を径方向外側に塑性変形させる際に、前記境界B3から内輪9に加わる径方向外向きの力を小さくすることができる。このため、内輪9に変形が生じることを防止できる。さらに本例では、前記境界B1を、筒状部31の内周面に備えられた内周側第1円筒面32aと内周側傾斜面34aとの境界B4よりも軸方向外側に位置させて、前記境界B1と前記境界B3との軸方向距離を大きくしているため、前記境界B3から内輪9に加わる力を十分に小さくできる。
また、本例では、ハブ輪8の軸方向外側部に備えられた外側凹部13の内面全体を鍛造面としているため、旋削加工を省略することができ、加工コストの上昇を抑えられる。
さらに本例では、ハブ輪8に関して、外側凹部13の底面13bを軸方向外側の内輪軌道10aよりも軸方向内側に配置し、かつ、内側凹部14の底面14bを軸方向内側の内輪軌道10bよりも軸方向外側に配置するとともに、段差面12を隔壁部15と径方向に重畳する位置に配置している。このため、ハブユニット軸受1の軽量化と剛性確保との両立を図ることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、発明の技術思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明を実施する場合に、筒状部を構成する厚肉筒部と薄肉筒部と接続筒部に関して、軸方向寸法比及び厚さ寸法比については、実施の形態で示した大きさの関係に限定されず、適宜変更することができる。
本発明を実施する場合に、ハブ輪に備えられたかしめ部の形状及び外側凹部の形状、並びに、内輪の内周面に備えられた面取り部の形状については、実施の形態で説明した形状に限定されず、適宜変更することができる。
1 ハブユニット軸受
2 外輪
3 ハブ
4a、4b 転動体
5a、5b 外輪軌道
6 静止フランジ
7 支持孔
8 ハブ輪
9 内輪
9a 内輪円筒面
9b 面取り部
9b1 曲面部
9b2 テーパ面部
10a、10b 内輪軌道
11 回転フランジ
12 段差面
13 外側凹部
13a 内周面
13a1 第1傾斜面
13a2 第2傾斜面
13b 底面
14 内側凹部
14a 内周面
14b 底面
14b1 円すい凹部
15 隔壁部
16 パイロット部
17 固定筒部
18 嵌合筒部
19 かしめ部
19a 内周面
19b 軸方向内側面
20 内周側小径面
21 内周側大径面
22 内周側接続面
23 隅R部
24 取付孔
25 環状空間
26a、26b 保持器
27 第1シールリング
28 第2シールリング
29 エンコーダ
30 ハブ輪中間素材
31 筒状部
31a 外周側大径面
31b 外周側小径面
31b1 緩傾斜部
31b2 直線部
31b3 傾斜直線部
32 厚肉筒部
32a 内周側第1円筒面
33 薄肉筒部
33a 内周側第2円筒面
34 接続筒部
34a 内周側傾斜面
35 隅R部
36 凹部

Claims (4)

  1. 内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時にも回転しない外輪と、
    外周面に複列の内輪軌道を有し、使用時に回転するハブと、
    前記複列の外輪軌道と前記複列の内輪軌道との間に、それぞれの列ごとに複数個ずつ配置された転動体と、を備え、
    前記ハブは、前記複列の内輪軌道のうち軸方向外側の内輪軌道を備えるハブ輪と、前記複列の内輪軌道のうち軸方向内側の内輪軌道を備える内輪と、を有し、
    前記ハブ輪は、軸方向内側部の径方向中央部に配置され、軸方向内側に開口した内側凹部と、前記内側凹部の径方向外側に配置され、前記内側凹部の内周面を画成する固定筒部と、を有し、
    前記固定筒部は、前記内輪と径方向に重畳する部分に備えられた嵌合筒部と、前記嵌合筒部よりも軸方向内側に備えられたかしめ部と、を有し、
    前記内輪は、前記嵌合筒部に外嵌され、前記かしめ部により軸方向内側面が押さえ付けられており、
    前記嵌合筒部の内周面は、軸方向外側部に配置された内周側小径面と、軸方向内側部に配置され、かつ、前記内周側小径面よりも大きな内径を有する内周側大径面と、前記内周側小径面と前記内周側大径面とをつなぐ内周側接続面とを有し、
    前記内周側接続面、前記内周側大径面、及び、前記かしめ部の内周面は、機械加工面であり、
    前記内周側小径面は、鍛造面である、
    ハブユニット軸受。
  2. 前記内輪の内周面は、円筒面状の内輪円筒面と、前記内輪円筒面と前記内輪の軸方向内側面との間に備えられた面取り部とを有し、
    前記内輪円筒面と前記面取り部との境界が、前記内周側小径面と前記内周側接続面との境界よりも軸方向外側に配置されている、
    請求項1に記載したハブユニット軸受。
  3. 請求項1~2のうちのいずれか1項に記載したハブユニット軸受の製造方法であって、
    鍛造工程と、機械加工工程と、かしめ工程と、を備え、
    前記鍛造工程は、素材に鍛造加工を施して、軸方向内側部に円筒形状の筒状部を備えたハブ輪中間素材を得る工程であり、
    前記機械加工工程は、前記鍛造工程後でかつ前記かしめ工程前に、前記筒状部の内周面に対しては、軸方向内側半部にのみ機械加工を施して、前記筒状部を、軸方向外側部に配置され、かつ、円筒面状の鍛造面である内周側第1円筒面を内周面に有する厚肉筒部と、軸方向内側部に配置され、かつ、前記内周側第1円筒面よりも大きな内径を有する円筒面状の機械加工面である内周側第2円筒面を内周面に有する薄肉筒部と、前記厚肉筒部と前記薄肉筒部との間に配置され、かつ、前記内周側第1円筒面と前記内周側第2円筒面とをつなぐ機械加工面である内周側傾斜面を内周面に有する接続筒部とを有する、段付円筒形状に加工する工程であり、
    前記かしめ工程は、前記筒状部に前記内輪を外嵌した後、前記筒状部の軸方向内側部を径方向外側に塑性変形させることで、前記筒状部から前記嵌合筒部及び前記かしめ部を形成する工程である、
    ハブユニット軸受の製造方法。
  4. 前記筒状部の外周面は、軸方向外側に配置された外周側大径面と、軸方向内側に配置され、かつ、前記外周側大径面よりも小さな外径を有する外周側小径面と、を有し、
    前記外周側大径面と前記外周側小径面との境界は、前記内周側傾斜面よりも軸方向内側に配置されている、
    請求項3に記載したハブユニット軸受の製造方法。
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